JP2015017718A - 空調システム、空調システムの制御装置及び空調システムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御装置の負荷を低減しつつ、複数種類の空調装置を相補的に動作させて住空間の快適性又は空調システムの消費エネルギー効率を向上させる。【解決手段】一例において、空調システムの制御装置は、定義されている第1イベントが発生したと判定すると、第1イベントに対応付けられている第1制御処理を開始する。制御装置は、第1制御処理において少なくとも一つの空調装置の動作を制御する。第1制御処理において規定の条件が満たされていると判定すると、制御装置は、上記少なくとも一つの空調装置を、自動運転状態に変更する又は電源をOFFする。【選択図】図1
Description
本発明は、空調システム、空調システムの制御装置及び空調システムの制御方法に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2009−296913号公報がある。この公報には、「ヒートポンプ方式と、燃料燃焼方式との二つの暖房装置を利用し、かつ燃料燃焼方式の暖房装置を補助的に使用することにより、ランニングコストを低減し、かつヒートポンプ方式の暖房装置の低温時の暖房効率を高め、温室を効果的に暖房しうるようにした温室の暖房装置を提供する」と記載されている。
制御装置が、家電機器、センサ、住宅設備等を、ネットワークを介して制御することで、住居の複数装置を統合的に制御することが提案されている。しかし、このようなシステムにおいて、制御装置は、各装置のインタフェースを使用して、各装置の状態を知ると共に各機器に明示的に指示をする必要がある。
例えば、エアコンの消費電力を少なくするために、制御装置は、ネットワークを介して温度センサのから測定温度の情報を取得することで、室内の温度をモニタする。さらに、モニタしている室内温度が快適な温度に達すると、制御装置は、エアコンからネットワークを介して当該エアコンの状態を示す情報を取得し、さらに、その冷暖房能力の調整を行うための指示をエアコンにネットワークを介して送信する必要がある。このように、住居における複数装置の統合的な制御は、制御装置に複雑な処理を要求すると共に、大きな負荷を与える。
一方、住居においては様々な空調装置、例えば、エアコン、石油ファンヒーター、床暖房装置、加湿器、換気装置等が使用される。このように様々な空調装置を含む空調システムにおいて、複数種類の空調装置が相補的に動作することで、住空間の快適性又は消費エネルギー効率を向上させることが望まれる。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下のような構成を採用する。すなわち、センサと、複数の空調装置と、ユーザ入力を受け付け、前記センサ及び前記複数の空調装置と通信し、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力に基づき前記複数の空調装置を制御する、制御装置と、を含み、前記複数の空調装置は、それぞれ、自動運転する第1運転状態と、前記制御装置による制御下で動作する第2運転状態と、を有し、前記制御装置は、イベントの内容を定義する第1情報と、前記第1情報において定義されているイベントと制御処理とを対応付ける第2情報と、を保持し、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果と前記第1情報とに基づき、前記第1情報において定義されているイベントの発生有無を判定し、前記第1情報において定義されている第1イベントが発生したと判定すると、前記第2情報において前記第1イベントに対応付けられている第1制御処理を開始し、前記第1制御処理において、前記複数の空調装置のうち少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態において制御し、前記第1制御処理において、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果から、規定の条件が満たされていると判定すると、前記少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態から前記第1運転状態又は電源OFF状態に変更することを特徴とする空調システム。
本発明の一態様によれば、空調システムを制御する制御装置の負荷を低減しつつ、複数種類の空調装置を相補的に動作させて住空間の快適性又は空調システムの消費エネルギー効率を向上させることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については同一の参照符号が付されている。
本実施形態は、居住空間の空調システムの制御を説明する。本実施形態の空調システムは、複数種類の空調装置と、ネットワークを介してそれらを制御する制御装置とを含む。複数種類の空調装置のそれぞれは、自律的に動作する自動運転状態と、制御装置の制御下において動作する状態(以下において手動運転状態とも呼ぶ)とを有する。自動運転機能を有する空調装置は、内蔵センサを有し、そのセンサによる測定値と設定に応じて自律的に動作する。
制御装置は、予め定められたイベントを検知すると、当該イベントに応じて少なくとも一つの空調装置を選択する。制御装置は、選択した空調装置を手動運転状態に設定し、制御装置の制御下において、選択した空調装置を動作させる。上記イベントに対応する終了条件が満たされると、制御装置は、上記選択した空調装置を、手動運転状態から自動運転状態又は電源OFF状態に変更する。
このように、本実施形態は、個々に自律的に動作可能な空調装置の自動運転機能を活かしながら、個々の空調装置単体では対応しきれない問題が発生した時に制御装置がネットワークを介して選択した空調装置を制御する。当該問題が解決されたら、制御装置は、選択して空調装置を自動運転状態又は電源OFF状態に変更する。
これにより、制御装置の処理負荷を低減しつつ複数種類の空調装置を相補的に動作させることができ、個々の自動運転状態の空調装置が解決することができない問題を解決し、住空間における快適性や空調システムのエネルギー効率を向上することができる。
以下、本発明の第1の実施例について図面を参照して説明する。図1は、本実施例の空調システムの概要を示す図である。本実施例の空調システムは、制御装置100、空調装置110a〜110n、ゲートウェイ(GW)装置120、センサ130a〜130m、内部ネットワーク140、センサ用ネットワーク150、サーバ200を含む。
制御装置100は、内部ネットワーク140を介して、空調装置110a〜110nと通信し、空調装置110a〜110nから情報を受信すると共に、それらを制御する。制御装置100は、GW装置120を介してインターネット160に接続し、当該インターネット160に接続するサーバ200と通信する。制御装置100は、センサ用ネットワーク150を介して、センサ130a〜130mと通信し、それらから測定結果の情報を受信する。
空調装置110a〜110nは、例えば、エアコン、ファンヒーター、換気装置、加湿器、カーテン開閉装置等、様々な空調装置を含むことができる。空調装置110a〜110nは、それぞれ、住宅設備として備え付けられていても良いし、個別の家電機器として設置されていても良い。
GW装置120は、内部ネットワーク140と、インターネット160との間で、通信データの受渡を行う。図1のシステム構成の例では、制御装置100とGW装置120とは別の筐体の装置であるが、制御装置100とGW装置120を同じ筐体内に実装されていてもよい。GW装置120は、省略されていてもよい。
センサ130a〜130mは、例えば、温度センサ、CO2センサ、家全体の消費電力の測定や各空調装置の消費電力の測定を行う電力センサなど、様々なセンサを含むことができる。センサ130a〜130mが測定した値は、センサ用ネットワーク150を介して、制御装置100に伝達される。
内部ネットワーク140は、例えば、ECHONET Lite(登録商標、以下同)の規格に準拠したホームネットワークで構成される。また、内部ネットワーク140は、Ethernet(登録商標、以下同)、802.15.4、Wi−Fi(登録商標、以下同)、Bluetooth(登録商標、以下同)などを利用することができる。
センサ用ネットワーク150は、例えば、RS−485、802.15.4、Ethernetなどを利用することができる。センサ用ネットワーク150は、内部ネットワーク140と共用でもよい。これらの種類は特に限定されない。
インターネット160は、AMI(Advanced Metering Infrastructure)でも良い。サーバ200は、地域の電力消費量や発電量を監視し、必要に応じて、制御装置100に省エネ要求を送信する。サーバ200は省略されていてもよい。
図2は、図1の空調システムの概要構成をベースにして構成した通信システム構成例を示す。空調システムは、空調装置として、エアコンなどのヒートポンプ空調装置111、石油ファンヒーター、ガスファンヒーターなどの化石燃料暖房装置112、床暖房装置113、加湿器114、換気装置115、カーテン開閉装置116を含む。制御装置100は、内部ネットワーク140を介し、空調装置111〜116と通信する。
制御装置100は、センサ用ネットワーク150を介し、電力センサ131、室内温度センサ132、屋外温度センサ133、室内湿度センサ134、屋外湿度センサ135、CO2センサ136と通信し、センサ131〜136の測定値を受信することができる。
電力センサ131は、例えば分電盤又はコンセントに設置され、消費電力や、電流量などを測定する。室内温度センサ132、室内湿度センサ134は、空調制御したい部屋に設置され、それぞれ、温度、湿度を測定する。きめ細かな室内温度の制御を行うために、複数の室内温度センサ132が異なる位置に設置されていてもよい。例えば、室内温度センサ132が、床付近と天井付近等、異なる高さ位置に設置される。
屋外温度センサ133、屋外湿度センサ135は、ヒートポンプ空調装置111の室外機に設置され、それぞれ、屋外の温度、屋外の湿度を測定する。CO2センサ136は、空調制御したい室内に設置し、空気中のCO2濃度を測定する。
以下において、図1に示す通信システムに含まれる装置の構成例を説明する。図3は、制御装置100の構成例を説明する図である。制御装置100は、主制御部101、記憶部102、センサ制御部103、通信処理部104、バス105、表示部106、入力部107、RTC(Real Time Clock)108、を有する。
主制御部101は、制御装置100の周辺部の制御や、データ処理、通信処理などに係る各種処理を実行する。主制御部101は、プログラムに従って動作するプロセッサ及び/又は論理回路を含む。主制御部101は、ユーザ入力に応じて動作する。
主制御部101は、通信処理部104及び内部ネットワーク140を介して、空調装置110a〜110n、GW120、サーバ200とデータを通信する。主制御部101は、空調装置110a〜110nから情報を取得して記憶部102に格納する。主制御部101は、ユーザ入力、センサ測定値及び空調装置110a〜110nの状態に基づいて、空調装置110a〜110nを制御する。
センサ制御部103は、通信処理部104及びセンサ用ネットワーク150を介して、各種センサ130a〜130mと通信し、制御する。センサ制御部103は、主制御部101から要求に応じて又は自発的に、各種センサ130a〜130mが測定したデータを受信し、記憶部102に格納する。センサ制御部103は、例えば、プログラムに従って動作するプロセッサ及び/又は論理回路を含む。
記憶部102は、主制御部101やセンサ制御部103等の他の部が使用するプログラム及びデータを格納し、さらに、プログラムが実行される際のワーク領域を提供する。記憶部102は、例えば、RAM及び/又はフラッシュメモリ等の記憶デバイスを含む。
図3において、記憶部102は、センサ情報管理テーブル600、空調装置情報管理テーブル610、イベント定義テーブル700、検知イベント管理テーブル710を格納している。これらテーブルの詳細は後述する。
通信処理部104は、内部ネットワーク140を介して、空調装置110a〜110n、GW120、サーバ200とデータを通信し、センサ用ネットワーク150を介してセンサ130a〜130mと通信する。通信処理部104は、例えば、Ethernet、802.15.4又は無線LAN、Bluetoothを使用する、ECHONET Lite規格に準拠する。通信処理部104は、例えば、インタフェースハードウェア及びプログラムに従って動作するプロセッサを含む。センサ制御部103と通信処理部104は、インタフェースハードウェアを共有してもよい。
バス105は、各部を通信可能に相互接続する。表示部106は、ユーザに対しグラフィックスや文字を表示する。表示部106は、例えば、有機EL表示装置や液晶表示装置を含む。入力部107は、例えば、タッチセンサ、キーボード、リモコン又はポインティングデバイスの一つ又は複数を含む。ユーザは、表示部106の表示に従い、入力部107を使用して制御装置100を操作する。
RTC108は、絶対時刻を保持すると共に、タイマ機能を持つ。例えば、主制御部101は、ユーザが指定した機能を予約実行するために、RTC108を利用する。RTC108は省略されていてもよい。
図4は、図1における空調装置110a〜110nに共通する制御構成例を説明する図である。図2における空調装置111〜116についても同様である。空調装置110k(kは1〜nの任意数)は、通信処理部117及び制御部118を有する。空調装置110kは、さらに、不図示の内蔵センサを有することがある。
通信処理部117は、制御装置100との間のデータの送受信を行う。通信処理部117は、例えば、Ethernetや、無線LAN、802.15.4などを使用することができる。通信処理部117は、例えば、インタフェースハードウェア及びプログラムに従って動作するプロセッサを含む。
通信処理部117は、制御装置100から命令や通知を受信し、それを解析し処理する。通信処理部117は、制御装置100からの命令内容を制御部118に指示する。通信処理部117は、制御装置100から命令や通知に対応して、応答を制御装置100に返す。
制御部118は、空調装置110kの状態設定、動作制御、ユーザとのインタフェースの制御など、空調装置110kの全体制御を行う。制御部118は、ユーザからの指示又は通信処理部117を介した制御装置100からの指示に応じて、空調装置110kの動作、状態を制御する。
制御部118は、例えば、プログラムに従って動作するプロセッサ、メモリ及び特定の処理を行う論理回路を含む。制御部118の具体的な機能及び構成は、空調装置110kの種類に依存する。
空調装置110a〜110nの少なくとも一部は、自動運転状態と手動運転状態を有する。自動運転状態において、制御部118は、動作パラメータの設定値と内蔵センサの測定値とに応じて、空調装置110kの動作を自動制御する。手動運転状態において、制御部118は、制御装置100又はユーザからの指示に従って動作状態を変化させる。外部から指示がない場合、制御部118は、同一の動作状態を維持する。
図5は、センサ130a〜130mに共通する構成例を説明する図である。図2のシステム構成例においてセンサ131〜136ついて同様である。センサ130l(lは1〜mの任意数)は、通信処理部137、制御部138、センサ素子139を有する。通信処理部137は、制御装置100との間のデータの送受信を行う。通信処理部137は、例えば、RS−485、802.15.4又はEthernetを使用することができる。通信処理部137は、例えば、インタフェースハードウェア及びプログラムに従って動作するプロセッサを含む。
センサ素子139は、測定対象の情報を収集する。例えば、センサ素子139は、温度、湿度、電力など、測定対象の状態値を測定する。センサ素子139は、測定結果を制御部138に渡す。制御部138は、センサ130lを制御する。制御部138は、センサ素子139から測定結果を取得し、メモリに格納する。
通信処理部137は、制御装置100から命令や通知を受信し、それを解析し処理する。通信処理部137は、制御装置100からの命令内容を制御部118に指示する。通信処理部137は、制御装置100から命令や通知に対応して、応答を制御装置100に返す。
通信処理部137を介して、制御装置100からセンサ素子139の測定結果の要求を受信すると、制御装置100に送信する。例えば、通信処理部137は、制御装置100から測定結果の要求を受信すると、制御部138からセンサ素子139の測定結果を取得し、当該測定結果を示す測定情報を、制御装置100に返す。
図1の通信システムにおける他の装置については、公知の構成であるため、ここでの詳細な説明は省略する。GW装置120及びサーバ200は、典型的な計算機の構成を有することができ、プロセッサがメモリに記憶されているプログラムに従って動作することで、メモリ及びネットワークインタフェースを含む他のデバイスと協同して、所定の機能を実現する。
以下、図1に示す制御装置100が、空調装置110a〜110nを制御するプロトコル処理について説明する。図6は、制御装置100と空調装置110a〜110nとの間の通信に用いられる電文フォーマットの例を示す。命令電文フォーマット900と応答電文フォーマット910が存在する。システムは、例えば、ECHONET Lite規格で規定された電文フォーマットを使用することができる。
命令電文フォーマット900は、送信先識別子902、トランザクション識別子903、サービスコード904、プロパティ識別子905、プロパティ値906などを含む。送信元識別子901は、ネットワーク内で、電文の送り元と送り先を示す。送信先識別子902は、電文の送信先を一意に識別する。
トランザクション識別子903は、命令トランザクションを一意に識別する。サービスコード904は、命令電文の形式を示す。プロパティ識別子905は、参照または設定するプロパティを一意に識別する。プロパティ値906は、サービスコード904がSETの場合に、空調装置110kに設定する値である。
サービスコード904が示す命令電文の形式として、プロパティの値を取得するGET(状態取得)、プロパティの値を設定するSET(設定)、空調装置110a〜110nに非同期イベントを知らせるANNOUNCE(通知)などがある。GET及びSETは命令である。
2種類のSET形式が存在し、一方のSET形式に対して応答電文による状態通知が返り、他方のSET形式に対しては、応答電文による状態通知が返らない。2種類のANNOUNCE形式が存在し、一方は指定した通信先のみに通知し、他方はネットワーク内の全110a〜110nに同報通知する。
GET及びSETの命令電文に対し、空調装置110は、応答電文を用いて結果を通知する。図6に示すように、応答電文フォーマット910は、送信元識別子911、送信先識別子912、トランザクション識別子913、ステータス情報914、プロパティ識別子915などを含む。
送信元識別子911及び送信先識別子912は、それぞれ、ネットワーク内で、電文の送り元と送り先を示す。トランザクション識別子913は、応答する対象の命令を一意に識別する。ステータス情報914は、命令電文に対する実行状態を通知する。プロパティ識別子915は、参照要求されたプロパティを一意に識別する。プロパティ値916は、プロパティ参照の命令電文へ通知するプロパティ値である。
命令電文は、プロパティを設定、参照する場合、プロパティ識別子905及び設定するプロパティ値906のペアを、複数記述することで、複数プロパティ値を一つの命令電文で設定、参照することができる。
同様に、応答電文は、複数のプロパティの設定、参照が要求された場合、プロパティ識別子915と通知するプロパティ値916のペアを、複数記述することで、複数のプロパティ値を一つの応答電文で応答することができる。
図7は、図2に示す空調システム構成例における、空調装置111〜116が利用できるプロパティの例を示している。空調装置111〜116のそれぞれが利用できるプロパティは、全ての空調装置111〜116が利用できる基本的な共通プロパティと、機種や製品種類に依存するプロパティとを含む。
空調装置の通信処理部117は記憶部を含み、当該通信装置の各プロパティの値をその記憶部内に保持している。通信処理部117は、制御装置100からの電文に応答して、各プロパティの値を制御装置100に送信し、又は、各プロパティの値を変更すると共に、制御部118に変更後のプロパティ値に応じた制御を指示する。
図7の例において、共通プロパティ930は、電源状態931、省電力モード932、設置場所933、初期化934、空調装置識別935を含む。電源状態931は、空調装置の電源状態を示す。制御装置100は、電源状態931の値を参照(GET)することで、当該空調装置の電源状態を知ることができる(状態取得)。さらに、制御装置100は、電源状態931の値を設定(SET)することで、当該空調装置のON/OFFを設定することができる。
省電力モード932は、空調装置の省電力モードのON/OFF状態を示す。制御装置100は、省電力モード932の値を参照することで、省電力モードのON/OFF状態を知ることができ、その値を設定することで省電力モードのON/OFF状態を設定できる。
設置場所933は、住居内の設置場所をコード化して得られた一意の識別子を示す。初期化934は、当該空調装置をリセットし再起動するためのデータを有する。制御装置100は、初期化934のSET命令を送信することで、空調装置を初期化できる。空調装置識別935は、メーカー、製品名、製品番号、バージョンなど当該空調装置を識別するための情報を示す。
ヒートポンプ空調装置111のプロパティ940は、運転モード941、温度設定942、風量設定943、動作状態944、自動運転945を含む。運転モード941は、暖房/冷房/除湿などの運転モードを示す。制御装置100は、運転モード941の値を参照、設定することで、当該空調装置の運転モードを知り、設定することができる。
温度設定942は、空調運転の目標温度を示す。制御装置100は、運転モード941の値を参照、設定することで、ヒートポンプ空調装置111の目標温度を知り、設定することができる。風量設定943、ヒートポンプ空調装置111の設定風量を示す。制御装置100は、風量設定943の値を参照、設定することで、ヒートポンプ空調装置111の設定風量を知り、風量を設定することができる。
動作状態944は、正常動作、動作準備、霜取り動作、放熱異常など、ヒートポンプ空調装置111の動作状態を示す。制御装置100は、動作状態944を参照して、ヒートポンプ空調装置111が特定の特殊動作状態にあるかを知ることができる。
自動運転945は、自動運転モードのON/OFFを示す。制御装置100は、自動運転945の値を参照することで、ヒートポンプ空調装置111の自動運転モードの状態を知ることができる。さらに、制御装置100は、自動運転945の値を設定することで、ヒートポンプ空調装置111の自動運転モードのON/OFFを設定することができる。
ヒートポンプ空調装置111の制御部118は、自動運転モードにおいて、内蔵温度センサの測定温度及び目標温度に応じて、運転モードや風量等を自動制御する。手動運転モードにおいて、制御部118は、制御装置100又はユーザ設定に応じて、運転モードや風量等を変更する。制御装置100又はユーザ設定がなければ、制御部118は、それらを変更しない。
化石燃料暖房装置112のプロパティ950は、火力設定951、設定温度952、風量設定953、動作状態954、自動運転955を含む。火力設定951は、化石燃料暖房装置112の現在の火力の大きさを示す。制御装置100は、火力設定951の値を参照して火力の大きさを知ると共に、その値を設定して火力の大きさを設定できる。
設定温度952、風量設定953は、温度設定942、風量設定943と同様である。動作状態954は、正常動作、不完全燃焼、燃料供給異常、燃焼状態異常など、化石燃料暖房装置112の動作状態を示す。自動運転955は、自動運転945と同様である。
化石燃料暖房装置112の制御部118は、自動運転モードにおいて、内蔵温度センサの測定温度及び目標温度に応じて、火力や風量等を自動制御する。手動運転モードにおいて、制御部118は、制御装置100又はユーザ設定に応じて、火力や風量等を変更する。制御装置100又はユーザ設定がなければ、制御部118は、それらを変更しない。
床暖房装置113のプロパティ960は、熱量設定961、設定温度962、自動運転963を含む。熱量設定961は、床暖房装置113の現在の熱量の大きさを示す。制御装置100は、熱量設定961の値を参照して熱量の大きさを知ると共に、その値を設定して熱力の大きさを設定できる。設定温度962、自動運転963は、温度設定942、自動運転945と同様である。
床暖房装置113の制御部118は、自動運転モードにおいて、内蔵温度センサの測定温度及び目標温度に応じて、熱量を自動制御する。手動運転モードにおいて、制御部118は、制御装置100又はユーザ設定に応じて、熱量を変更する。制御装置100又はユーザ設定がなければ、制御部118は、それを変更しない。
換気装置115のプロパティ970は、換気する風の強さを設定、取得できる風量設定971を含む。カーテン開閉装置116のプロパティ980は、カーテンの開閉状態の変更や状態取得が行える開閉状態981を含む。
加湿器114のプロパティ990は、出力設定991、設定湿度992、動作状態993、自動運転994を含む。出力設定991は、蒸気を出す出力の強さを示す。制御装置100は、出力設定991の値を参照して出力の大きさを知ると共に、その値を設定して出力の大きさを設定できる。設定湿度992は、目標湿度を示す。動作状態993は、正常動作状態、加湿準備状態(加熱中)、水切れ状態などの加湿器114の動作状態を示す。
自動運転994は、自動運転945と同様である。加湿器114の制御部118は、自動運転モードにおいて、内蔵湿度センサの測定湿度及び目標湿度に応じて、熱量を自動制御する。手動運転モードにおいて、制御部118は、制御装置100又はユーザ設定に応じて、出力を変更する。制御装置100又はユーザ設定がなければ、制御部118は、それを変更しない。
図7は、空調装置111〜116のプロパティの一例であって、空調装置111〜116は、それぞれ、上記例とは異なるプロパティ構成を有することができる。つまり、空調装置111〜116の各プロパティ群に別のプロパティを追加する、プロパティを削除する又はプロパティを他のプロパティで置換することができる。
図8は、制御装置100が、空調装置110kを制御する際のプロトコル処理を示したフローチャートである。制御装置100の主制御部101は、例えば、特定のイベントを検知すると、空調装置110kを制御するために、通信処理部104を介して、命令電文を、空調装置110kに送信する(ステップ651)。命令電文は、例えば、プロパティ情報の参照命令又はプロパティ情報の設定命令を示す。
空調装置110kの通信処理部117は、制御装置100から命令電文を受信する。通信処理部117は、受信した電文の内容を解析する(ステップ661)。受信した命令電文がプロパティ情報参照命令電文である場合(ステップ661:参照)、通信処理部117は、それが保持しているプロパティ情報から、参照のために指定されたプロパティの値を取得する。通信処理部117は、取得した値を応答電文に含めて制御装置100に送信する(ステップ662)。
受信した命令電文がプロパティ情報設定命令電文であれば(ステップ661:設定)、通信処理部117は、受信した命令電文が指定するプロパティの設定値に応じた処理を、制御部118に指示する。通信処理部117は、制御部が118から正常処理の応答を受けると、自身が保持している指定されたプロパティの値を更新する(ステップ663)。通信処理部117は、正常の処理結果を応答電文に含めて、制御装置100に送信する(ステップ664)。
ステップ663において、指定されたプロパティに対する処理が正常に行えなかった場合は、空調装置110は、プロパティの値を更新せず、エラーの処理結果を、制御装置100に応答電文として送信する(ステップ664)。
制御装置100の主制御部101は、空調装置110から応答電文を受信し(ステップ652)、参照又は設定処理が成功したかどうかを確認する。主制御部101は、受信した応答に従って、後述する空調装置情報管理テーブルを更新する(ステップ653)。
以下において、制御装置100による空調システム制御動作を説明する。まず、制御装置100が空調システムの制御において使用する情報を説明する。図2に示すように、制御装置100は、センサ情報管理テーブル600、空調装置情報管理テーブル610、イベント定義テーブル700、検知イベント管理テーブル710を保持している。
図9は、センサ情報管理テーブル600の構成例を示す。センサ情報管理テーブル600は、センサ制御部103が検知した又は予め登録されたセンサ130a〜130mの情報を管理する。センサ制御部103は、検知したセンサ130lのエントリをセンサ情報管理テーブル600に作成する。センサ情報管理テーブル600は、センサID601、センサクラス602、センサ属性情報603、センサ情報604を有する。
センサID601は、センサ130を一意に識別する識別子を示す。センサクラス602、センサ130lの種類を示す。センサ属性情報603は、センサ130lが取得する情報に関する詳細属性を示す。例えば、センサ属性情報603は、センサ130lの測定値の単位を示す。センサ情報604は、センサ130lから実際に測定した結果を示す。
例えば、センサ制御部103は、起動時にセンサを検知し、当該センサから情報を受信し、センサ情報管理テーブル600に受信した情報を登録する。例えば、センサ制御部103は、定期的に又は主制御部101から指示に応じて、センサ130a〜130mから測定値を示す測定情報を受信しセンサ情報管理テーブル600におけるセンサ情報604の値を更新する。
図10は、空調装置情報管理テーブル610の構成例を示す。空調装置情報管理テーブル610は、主制御部101が検知した又は予め登録された空調装置110a〜110nの情報を管理する。主制御部101は、空調装置110kのエントリを空調装置情報管理テーブル610において作成する。
空調装置情報管理テーブル610は、空調装置ID611、空調装置クラス612、共通プロパティ613、装置固有プロパティ614を有する。空調装置ID611は、空調装置110kを一意に識別する識別子を示す。空調装置クラス612は、空調装置110kの種類を示す。共通プロパティ613は、全ての空調装置110a〜110nが持つ共通プロパティを示す。装置固有プロパティ614は、空調装置110kの固有プロパティを示す。共通プロパティ及び固有プロパティの例は、図7を参照して上述した。
例えば、主制御部101は、起動時に空調装置を検知し、当該空調装置から情報を受信し、空調装置情報管理テーブル610に受信した情報を登録する。例えば、主制御部101は、定期的に、空調装置110a〜110nからプロパティ情報を受信し、空調装置情報管理テーブル610の値を更新する。主制御部101は、空調装置110lから設定命令の応答を受信すると、それに応じて空調装置情報管理テーブル610の値を更新する。
図11は、イベント定義テーブル700の構成例を示す。イベント定義テーブル700は、特定イベントと当該特定イベントに対応して実行すべき制御処理との間の関係を管理する。具体的には、イベント定義テーブル700は、制御装置100の制御下にある空調装置110a〜110nの特定動作を必要とするイベントを定義し、そのイベントに対応する制御部101による制御処理を示す。
イベント定義テーブル700は、イベントID701、イベント情報702、プロシージャID703を有する。イベントID701は、定義イベントを一意に特定する識別子を示す。イベント情報702は、定義イベントの詳細内容を示す。プロシージャID703は、定義イベントに対応づけられている制御処理のプロシージャの識別子を示す。
イベント定義テーブル700の情報は、予め登録されている。例えば、ユーザ又はシステム設計者は、制御装置100の入力部107又は通信処理部104を介して、イベント定義テーブル700にエントリを登録することができる。
図12は、検知イベント管理テーブル710の構成例を示す。検知イベント管理テーブル710は、イベント定義テーブル700に登録されており、実際に発生したイベントを管理する。検知イベント管理テーブル710は、発生したイベントが対応する定義イベントの識別子を示すイベントID711、イベント発生日時を示す発生日時712、イベント詳細情報を示すイベント情報713を有する。
主制御部101は、センサ130a〜130mから取得したセンサ情報、空調装置110a〜110nから取得したプロパティ情報、及びユーザ入力の少なくとも一つを解析した結果、イベント定義テーブル700に定義されたイベントが発生したと判定すると、当該イベントの情報をする検知イベント管理テーブル710に追加する。検知イベント管理テーブル710のイベントに対応する制御処理が終了すると、主制御部101は、当該エントリを削除する。このように、検知イベント管理テーブル710は、対応制御処理を実行すべきイベントを示す。
図13は、制御装置100による空調システム制御動作例を示すフローチャートである。制御装置100が起動すると、主制御部101は、制御装置100内の初期処理を行う(ステップ501)。
次に、センサ制御部103は、センサ用ネットワーク150で接続されたセンサ130a〜130mを検知し、センサ130a〜130mの情報を取得できるように、それらを初期化する。センサ制御部103は、検知したセンサ130a〜130mの情報を、センサ情報管理テーブル600に登録する(ステップ502)。
さらに、主制御部101は、内部ネットワーク140で接続された空調装置110a〜110nを検知、プロパティ情報を受信する。主制御部101は、検知した空調装置110a〜110nの情報を、センサ情報管理テーブル600に登録する(ステップ503)。
センサ制御部103は、定期的に及び/又は特定の場合に、センサ130a〜130mからセンサ情報(センサの測定結果を示す情報)を取得し、取得したセンサ情報によりセンサ情報管理テーブル600を更新する(ステップ504)。センサ制御部103は、プル又はプッシュによりセンサ130lから測定情報を取得する。
主制御部101は、定期的に及び/又は特定の場合に、空調装置110a〜110nからプロパティ情報を参照により取得し、取得したプロパティ情報により空調装置情報管理テーブル610を更新する(ステップ505)。主制御部101は、は、プル又はプッシュにより空調装置110kからプロパティ情報を取得する。
主制御部101は、表示部106において、空調装置110a〜110nの状態や、実行できる操作命令を表示し、ユーザによるタッチパネルやリモコンからの操作命令を受け付ける(ステップ506)。ユーザ入力がない場合、ステップ506はスキップされる。
主制御部101は、取得したセンサ測定情報、空調装置のプロパティ情報、入力部107を介したユーザ指示、タイマ予約されたユーザ指示等を解析する(ステップ507)。主制御部101は、イベント定義テーブル700とステップ507の解析結果から、イベント定義テーブル700に定義(登録)されているイベントが発生したか判定する(ステップ508)。
定義イベントは、センサの測定情報、空調装置のプロパティ情報及びユーザ指示の一つ又は複数要素の条件を示す。解析結果がいずれの定義イベントの条件にも該当しない場合(ステップ508:No)、フローはステップS504に戻る。
解析結果がいずれかの定義イベントの条件を満たす場合(ステップ508:Yes)、主制御部101は、検知したイベントのエントリを、検知イベント管理テーブル710に追加する(ステップ509)。具体的には、主制御部101は、当該イベントが対応する定義イベントID711、検知イベント発生日時712、発生したイベントの詳しい内容を示すイベント情報713を格納する。
主制御部101は、検知イベント管理テーブル710に登録されているイベントに対応する制御処理を、イベント定義テーブル700のプロシージャID703を参照して決定する。主制御部101は、登録されたイベントに対応する制御処理を開始する(ステップ510)。
主制御部101は、イベントに対応付けられている制御処理において、一つ又は複数の空調装置を手動運転状態に設定し、それらの動作を制御する。これにより、発生イベント対する適切な制御を行うことができる。上述のように主制御部101は、命令電文により、対象となる空調装置110kを制御する。主制御部101は、空調装置110kのプロパティ変更に応じて、空調装置情報管理テーブル610を更新する。
複数の定義イベントが、同時に発生することがある。この場合、主制御部101は、複数のイベントに対応する処理を、並行して、マルチタスクで実行する。また、複数のイベント対応処理間で、制御するリソースが競合する場合は、主制御部101は、相互の処理に破綻をきたさないよう、排他制御を行う。
主制御部101は、取得したセンサ測定情報、空調装置プロパティ情報、ユーザ指示などを解析し、イベント対応処理により、発生した定義イベントに対応する終了条件が満たされているか判定する。終了条件が満たされている場合、主制御部101は、制御処理を終了する(ステップ511)。主制御部101は、手動運転状態において制御していた空調装置を自動運転状態又は電源OFF状態に変化させる。
このように、制御装置100は、ユーザ入力、センサの測定情報と、空調装置プロパティ情報の少なくとも一つに基づき、空調装置単体の自動運転機能では対応しきれない定義イベントが発生したか判定する。当該イベントが発生していると判定すると、制御装置100は、一つ又は複数の空調装置を手動運転状態に設定し、制御装置100の制御下で動作させる。制御装置100は、空調装置を相補的に動作させて上記問題を適切に解決し、快適性の低下やエネルギー消費の増加を小さくすることができる。
また、上記例は、イベント対応処理の終了条件が満たされると、手動運転状態において制御していた空調装置を制御装置100の制御から外すので、制御装置100の負荷を低減できる。
以下において、図2に示す空調システム構成例における、制御装置100による空調装置111〜116のいくつかの制御例を説明する。図8に示すように、ヒートポンプ空調装置111、化石燃料暖房装置112、床暖房装置113、加湿器114は、自動運転モードを備えており、このモードに設定されている場合、自身が持つセンサの情報を使用して自動的に運転動作を制御する。制御装置100は、空調装置を手動運転状態に設定することで、当該空調装置を直接に制御することができる。
自動運転では対処困難な所定イベントが発生すると、制御装置100は、一つ又は複数の空調装置を、自動運転状態から手動運転状態に変更する、又は電源ONして手動運転状態に設定する。制御装置100は、手動運転状態において空調装置を制御し、当該イベントが示す問題を適切に解決する。
その後、制御装置100による制御下において当該問題が解決した場合、制御装置100は、制御していた空調装置を自動運転状態又は電源OFF状態に変更する。これにより、制御装置100の負荷を低減する。
本実施例の空調システム制御は、部屋を早く暖めつつ、エネルギー消費を抑制することができる。図14は、本実施例における、所定イベントに対応した制御装置100の制御動作を示すフローチャートである。
制御装置100は、上述のように、命令電文を使用して、空調装置の情報を取得すると共に、空調装置の動作を制御する。制御装置100は、空調装置のプロパティの値の変化に応じて空調装置情報管理テーブル610を更新するが、以下の説明では省略される。
制御装置100は、所定イベントを検知すると検知イベント管理テーブル710にエントリを追加し、イベント対応処理終了条件が満たされた後、検知イベント管理テーブル710から当該エントリを削除する。これらの点は、後述する他の実施例において同様である。
本実施例における所定イベントは、制御装置100が、ユーザから入力部107を通じて暖房開始指示を受け付けることである。暖房開始指示の受け付けは、ユーザが入力部107で直接入力した暖房開始指示を受け付けるほか、ユーザが「暖房開始」のタイマ予約を行い、RTC108がその指定時刻を示すことを含む。
制御装置100が、当該イベントを検知すると、検知イベント管理テーブル710にエントリを追加する。室内温度センサ132の測定温度が規定値に達することが、所定イベントに対応する処理を終了する条件である。
制御装置100は、暖房開始が指示された部屋に設置された空調装置及びセンサを検索し、同部屋内のセンサの測定情報を使用して、同部屋内の空調装置を制御する。例えば、ユーザ指示は部屋の識別子を示し、さらに、センサ情報管理テーブル600及び空調装置情報管理テーブル610は、センサ及び空調装置の位置情報を有している。以下に説明する例において、制御装置100は、ヒートポンプ空調装置111、化石燃料暖房装置112、換気装置115を制御する。
図14において、制御部101は、ヒートポンプ空調装置111の電源をONにし、自動運転を解除し(手動運転状態に設定し)、制御部101の制御下でヒートポンプ空調装置111を動作させる(ステップ801)。例えば、風量は最大値に設定される。
さらに、制御部101は、化石燃料暖房装置112の電源もONにし、自動運転を解除し(手動運転状態に設定し)、制御部101の制御下で化石燃料暖房装置112を動作させる(ステップ802)。
化石燃料暖房装置112は、ヒートポンプ空調装置111よりも先に暖房動作(温風出力)を開始する。これにより、部屋をより早く暖めることができる。制御部101は、例えば、化石燃料暖房装置112の火力及び風量を最大値に設定する。さらに、制御装置100は、命令電文を使用して、換気装置115の電源をOFF状態にする(ステップ803)。これにより、部屋の暖房効率を向上させる。
制御装置100は、ヒートポンプ空調装置111のプロパティ情報を定期的に参照して、ヒートポンプ空調装置111の動作状態を監視する(ステップ804)。ヒートポンプ空調装置111が動作準備を完了し、暖房動作を開始することを検知すると(ステップ804:Yes)、制御部101は、化石燃料暖房装置112の火力及び/又は風力を弱める(ステップ805)。これにより、化石燃料の消費エネルギーを低減する。制御部101は、1回又は段階的に複数回、数火力及び/又は風力を弱める。
制御部101は、室内温度センサ132の測定値を監視する(ステップ806)。例えば、制御部101は、定期的に、センサ制御部103に室内温度センサ132から温度情報を取得させる。センサ制御部103は、受信した情報により、センサ情報管理テーブル600を更新する。制御部101は、センサ情報管理テーブル600を参照して、室内温度センサ132の検出温度を知ることができる。
制御装置100は、室内温度センサ132が測定した室温が予め設定された温度に達したことを検知すると(ステップ806:Yes)、熱効率がヒートポンプ空調装置111より低い化石燃料暖房装置112の電源をOFFして、停止させる(ステップ807)。これにより、暖房のエネルギー効率を向上させる。
さらに、制御部101は、ヒートポンプ空調装置111を自動運転状態に設定する(ステップ808)。これにより、制御部101の負荷を低減する。さらに、制御部101は、換気装置115の電源をONにして、換気を再開する(ステップ809)。
なお、換気装置115の制御(ステップ803、ステップ809)を省略してもよい。ヒートポンプ空調装置111の暖房動作開始後に化石燃料暖房装置112の火力及び/又は風力を弱めるステップ(ステップ805)を省略してもよい。ステップ805は、化石燃料暖房装置112の電源をOFF状態にしてもよい。その場合、ステップ807は省略される。
以上のように本実施例によれば、実施例1の効果に加え、室内を早く暖めつつ、消費エネルギーを抑制することができる。
本実施例の空調システムは、実施例2の空調システムと同様、室内を早く暖めつつ、コストを抑える空調を行うことができる。図15は、本実施例における、所定イベントに対応した制御装置100の制御動作を示すフローチャートである。本実施例における所定イベントは、実施例2と同様である。
実施例2と異なる主な点は、化石燃料暖房装置112の代わりに床暖房装置113を使用すること、異なる高さ位置の温度を測定すること、換気装置115の制御を行なわないことと、加湿器114を制御すること、である。
異なる高さ位置の温度を測定することで、きめ細やかな温度制御を行うことができる。ヒートポンプ空調装置111及び床暖房装置113は空気を汚染しないため、換気装置115の制御が省略されている。加湿器114の制御により、暖房効率を上げることができる。なお、実施例1における化石燃料暖房装置112は水蒸気を発生するため、加湿器114の制御を省略することができる。
図15において、制御部101は、ヒートポンプ空調装置111の電源をONにし、自動運転を解除し(手動運転状態に設定し)、制御部101の制御下でヒートポンプ空調装置111を動作させる(ステップ821)。例えば、風量は最大値に設定される。
さらに、制御部101は、化石燃料暖房装置112の電源もONにし、自動運転を解除し(手動運転状態に設定し)、制御部101の制御下で化石燃料暖房装置112を動作させる(ステップ822)。化石燃料暖房装置112は、ヒートポンプ空調装置111よりも先に暖房動作(温風出力)を開始する。これにより、部屋をより早く暖めることができる。制御部101は、例えば、化石燃料暖房装置112の火力及び風量を最大値に設定する。
制御部101は、室内湿度センサ134の値を監視する(ステップ823)。監視方法は、実施例2における室内温度センサ132の監視と同様である。室内湿度センサ134の測定湿度が予め設定された湿度を下回った場合には、制御部101は、加湿器114の電源をONにし、自動運転を解除し、制御部101の制御下で動作させる(ステップ823)。これにより、暖房効率を上げる。
床暖房装置113は、ヒートポンプ空調装置111よりも先に暖房動作を開始する。制御部101は、床暖房装置113の暖房動作開始後、ヒートポンプ空調装置111の暖房開始を監視する(ステップ824)。
ヒートポンプ空調装置111が暖房を開始したことを検知したら(ステップ824:Yes)、制御装置100は、節電のため、床暖房装置113の熱量を下げる(ステップ825)。
その後、制御部101は、上部室温と下部室温の変化を監視する(ステップ826、829)。具体的には、制御部101は、室内の上部温度センサ及び下部温度センサ132の測定温度を監視する。
上部温度センサ132が測定した上部室温が、予め設定された温度に達したことを検知したら(ステップ826:上部室温)、制御部101は、ヒートポンプ空調装置111を、自動運転状態に変更する。
下部温度センサ132が測定した下部室温が、予め設定された温度に達したことを検知したら(ステップ826:下部室温)、制御部101は、床暖房装置113を、自動運転状態に変更する。
上部温度センサ及び下部温度センサ132の双方の測定温度が設定温度に達した場合(ステップ829:Yes)、制御部101は、加湿器114を、自動運転状態に変更する(ステップ830)。
なお、加湿器114の制御(ステップ823、ステップ830)を省略してもよい。床暖房装置113の熱量を下げるステップ(ステップ825)を省略してもよい。二つの温度センサを使用せず、一つオンドセンサのみを使用してもよい。
以上のように本実施例によれば、実施例1の効果に加え、室内を早く暖めつつ、消費エネルギーを抑制することができる。本実施例の空調システムが、上部温度センサ及び下部温度センサの双方を含むとき、きめ細やかな温度制御を行うことができるため、さらに快適な空調を実現することができる。
本実施例の空調システムは、ヒートポンプ空調装置111が、暖房動作状態から自動停止した場合に、室内温度の変化を小さくすることができる。図16は、本実施例における、所定イベントに対応した制御装置100の制御動作を示すフローチャートである。
本実施例における所定イベントは、ヒートポンプ空調装置111が、暖房動作状態から、霜取り動作に入るなどして、自動停止したことである。制御装置100は、ヒートポンプ空調装置111のプロパティ情報の定期的な取得又はヒートポンプ空調装置111からの通知により、ヒートポンプ空調装置111の自動停止を検出することができる。
本例において、制御装置100は、停止したヒートポンプ空調装置111と同じ部屋に設置された空調装置及びセンサを検索し、それらを制御する。以下に説明する例において、制御装置100は、化石燃料暖房装置112及び加湿器114を制御する。同室内の装置を検出する方法は、実施例1と同様である。
図16において、まず、制御部101は、化石燃料暖房装置112の電源をONにして、化石燃料暖房装置112の自動運転状態を解除し、制御部101の制御下で化石燃料暖房装置112を動作させることで、ヒートポンプ空調装置111が自動停止したことによる暖房能力の低下を補う(ステップ841)。
加湿器114が動作していた場合は、制御部101は、加湿器114の電源をOFFする(ステップ842)。化石燃料暖房装置112は水蒸気を発生するため、加湿器114の動作が不要であるからである。これにより、エネルギー消費を低減する。
制御部101は、ヒートポンプ空調装置111の動作状態を監視する(ステップ843)。ヒートポンプ空調装置111の動作状態を監視方法は、実施例2と同様である。また、制御部101は、室内温度センサ132の測定値を監視する(ステップ844)。
室内温度センサ132の測定値が、予め設定された温度に達したことを検知したら(ステップ844:Yes)、制御装置100は、化石燃料暖房装置112を自動運転状態に設定する(ステップ845)。
制御部101は、ヒートポンプ空調装置111が自動運転状態に復帰したことを検知すると(ステップ843:Yes)、化石燃料暖房装置112の電源をOFFする(ステップ846)。このように、制御部101は、化石燃料暖房装置112よる暖房から、熱効率の良いヒートポンプ空調装置111による暖房に戻す。制御部101は、さらに、加湿器114の電源をONにし、自動運転状態に設定する(ステップ847)。なお、加湿器114の制御(ステップ842、847)を省略してもよい。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、ヒートポンプ空調装置111が自動停止した場合であっても室温の低下を小さくすることができる。
本実施例の空調システムは、化石燃料暖房装置112主体で暖房している部屋において、CO2濃度が、基準値を超えた場合に、室内温度の変化を抑制しつつ、CO2濃度を低減することができる。
図17は、本実施例における、所定イベントに対応した制御装置100の制御動作を示すフローチャートである。本実施例における所定イベントは、CO2センサ136が測定したCO2濃度が、予め設定された基準値を超えたことである。制御装置100は、イベントが発生したCO2センサ136と同じ部屋に設置された空調装置及びセンサ130を検索し、それらを制御する。本実施例において、制御装置100は、ヒートポンプ空調装置111、化石燃料暖房装置112、加湿器114及び換気装置115を制御する。
図17において、まず、制御部101は、ヒートポンプ空調装置111の電源をONにし、自動運転を解除し、制御部101の制御下で動作させる(ステップ851)。さらに、制御部101は、化石燃料暖房装置112の電源をOFFにする(ステップ852)。化石燃料暖房装置112によるCO2の生成を止める。
制御部101は、ヒートポンプ空調装置111が暖房動作を開始したことを検知したら(ステップ853)、換気装置115の電源をONにし、室内の換気を行う(ステップ854)。これにより、室温の大きな低下を防ぐと共に、CO2濃度を低減する。
制御部101は、加湿器114の電源をONにし、自動運転を解除し、制御部101の制御下で動作させる(ステップ855)。これにより、ヒートポンプ空調装置111の暖房動作開始及び化石燃料暖房装置112の停止による湿度の下落を補う。
その後、制御部101は、CO2センサ136の測定値を監視する(ステップ856)。CO2センサ136の測定値が予め設定された基準値以下に下ったことを検知すると(ステップ856)、制御部101は、換気装置115の電源をOFFにする(ステップ857)。これにより、暖房効率を改善する。当該基準値は、制御動作開始のイベントにおける基準値以下であればよい。
さらに、制御部101は、化石燃料暖房装置112の電源をONにして、自動運転状態に設定し(ステップ858)、ヒートポンプ空調装置111の電源をOFF状態に戻す(ステップ859)。
さらに、制御部101は、加湿器114の電源をOFF状態に戻す(ステップ860)。化石燃料暖房装置112は水蒸気を発生するため、化石燃料暖房装置112の動作再開後は、加湿器114は不要であるからである。
なお、ステップ857を省略してもよく。加湿器114の制御(ステップ855、860)を省略してもよい。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、化石燃料暖房装置112主体で暖房している部屋においてCO2濃度が基準値を超えた場合に、室内温度の変化を抑制しつつ、CO2濃度を下げることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
100 制御装置、101 制御部、110a〜110n 空調装置、111 ヒートポンプ空調装置、112 化石燃料暖房装置、113 床暖房装置、114 加湿器、115 換気装置、130a〜130m センサ、132 室内温度センサ、134 室内湿度センサ、136 CO2センサ、140 内部ネットワーク、150 センサ用ネットワーク、600 センサ情報管理テーブル、610 空調装置情報管理テーブル、700 イベント定義テーブル、710 検知イベント管理テーブル
Claims (13)
- センサと、
複数の空調装置と、
ユーザ入力を受け付け、前記センサ及び前記複数の空調装置と通信し、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力に基づき前記複数の空調装置を制御する、制御装置と、
を含み、
前記複数の空調装置は、それぞれ、自動運転する第1運転状態と、前記制御装置による制御下で動作する第2運転状態と、を有し、
前記制御装置は、
イベントの内容を定義する第1情報と、前記第1情報において定義されているイベントと制御処理とを対応付ける第2情報と、を保持し、
前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果と前記第1情報とに基づき、前記第1情報において定義されているイベントの発生有無を判定し、
前記第1情報において定義されている第1イベントが発生したと判定すると、前記第2情報において前記第1イベントに対応付けられている第1制御処理を開始し、
前記第1制御処理において、前記複数の空調装置のうち少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態において制御し、
前記第1制御処理において、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果から、規定の条件が満たされていると判定すると、前記少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態から前記第1運転状態又は電源OFF状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項1に記載の空調システムであって、
前記少なくとも一つの空調装置は、ヒートポンプ空調装置と前記ヒートポンプ空調装置と異なる種類の暖房装置とを含み、
前記制御装置は、前記第1制御処理において、前記ヒートポンプ空調装置が暖房動作を開始するまでの期間において前記暖房装置に暖房動作させることを特徴とする空調システム。 - 請求項2に記載の空調システムであって、
前記センサは、室内温度センサを含み、
前記複数の空調装置は、ヒートポンプ空調装置と、化石燃料暖房装置と、を含み、
前記第1イベントは、前記制御装置が、ユーザから暖房開始指示を受け付けたことを含み、
前記規定の条件は、前記ヒートポンプ空調装置が暖房動作を開始した後に、前記室内温度センサが測定した温度が、予め設定された温度に達したことを含み、
前記制御装置は、
前記第1制御処理において、前記ヒートポンプ空調装置と前記化石燃料暖房装置とを、前記第2運転状態において制御し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると判定すると、前記化石燃料暖房装置を電源OFF状態に変更し、前記ヒートポンプ空調装置を前記第1運転状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項3記載の空調システムであって、
前記空調システムは、換気装置を含み、
前記制御装置は、前記第1制御処理において、前記換気装置の電源をOFF状態に設定し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると判定すると、前記換気装置の電源をON状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項2に記載の空調システムであって、
前記センサは、室内温度センサを含み、
前記複数の空調装置は、ヒートポンプ空調装置と、床暖房装置と、を含み、
前記第1イベントは、前記制御装置が、ユーザから暖房開始指示を受け付けたことを含み、
前記規定の条件は、前記ヒートポンプ空調装置が暖房動作を開始した後に、前記室内温度センサが測定した温度が、予め設定された温度に達したことを含み、
前記制御装置は、
前記第1制御処理において、前記ヒートポンプ空調装置と、前記床暖房装置と、を前記第2運転状態において制御し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると、前記床暖房装置と、前記ヒートポンプ空調装置と、を前記第1運転状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項5に記載の空調システムであって、
前記センサは、さらに、室内湿度センサを含み、
前記複数の空調装置は、さらに、加湿器を含み、
前記制御装置は、
前記第1制御処理において、前記室内湿度センサが測定した湿度が予め設定された湿度を下回ったと判定すると、前記加湿器を前記第2運転状態において制御し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると判定すると、前記加湿器を前記第1運転状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項5又は6に記載の空調システムであって、
前記室内温度センサは、室内上部温度センサと、室内下部温度センサと、を含み、
前記規定の条件は、前記ヒートポンプ空調装置が暖房動作を開始する第1の条件と、室内上部温度が予め設定された温度に達した第2の条件と、室内下部温度が予め設定された温度に達した第3の条件と、を含み、
前記制御装置は、前記第1制御処理において、
前記第1の条件が満たされた後に、前記第2の条件が満たされていると判定すると、前記ヒートポンプ空調装置を前記第1運転状態に変更し、
前記第1の条件が満たされた後に、前記第3の条件が満たされていると判定すると、前記床暖房装置を前記第1運転状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項1に記載の空調システムであって、
前記センサは、室内温度センサを含み
前記複数の空調装置は、ヒートポンプ空調装置と、化石燃料暖房装置と、を含み、
前記第1イベントは、前記ヒートポンプ空調装置が前記第1運転状態での動作中に自動停止したことを含み、
前記規定の条件は、前記ヒートポンプ空調装置が前記自動停止から自動運転を再開したことを含み、
前記制御装置は、
前記第1制御処理において、前記化石燃料暖房装置を前記第2運転状態において制御し、前記室内温度センサが測定した温度が、予め設定された温度に達したと判定すると、前記化石燃料暖房装置を前記第1運転状態に変更し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると判定すると、前記化石燃料暖房装置を電源OFF状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項8に記載の空調システムであって、
前記複数の空調装置は、加湿器をさらに含み、
前記制御装置は、
前記第1制御処理において、前記加湿器を電源OFF状態に変更し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると判定すると、前記加湿器を前記第1運転状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項1に記載の空調システムであって、
前記空調システムは、さらに、換気装置を含み、
前記センサは、CO2センサを含み、
前記複数の空調装置は、ヒートポンプ空調装置と、化石燃料暖房装置と、を含み、
前記第1イベントは、前記CO2センサが測定したCO2濃度が、第1の基準値を超えたことを含み、
前記規定の条件は、前記ヒートポンプ空調装置が暖房動作を開始した後に、前記CO2濃度が、前記第1の基準値以下である第2の基準値以下に下ったことを含み、
前記制御装置は、
前記第1制御処理において、前記化石燃料暖房装置を電源OFF状態に設定し、前記ヒートポンプ空調装置を前記第2運転状態において制御し、前記ヒートポンプ空調装置が暖房動作を開始したことを検知すると、前記換気装置を電源ON状態に設定し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると判定すると、前記化石燃料暖房装置を前記第1運転状態に変更し、前記ヒートポンプ空調装置を電源OFF状態に変更することを特徴とする空調システム。 - 請求項10に記載の空調システムであって、
前記複数の空調装置はさらに加湿器を含み、
前記制御装置は、
前記第1制御処理において、前記ヒートポンプ空調装置が暖房動作を開始したことを検知すると、前記加湿器を前記第2運転状態において制御し、
前記第1制御処理において、前記規定の条件が満たされていると判定すると、前記加湿器を電源OFF状態に変更することを特徴とする空調システム。 - ユーザ入力を受け付け、センサ及び、複数の空調装置と通信し、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力に基づき前記複数の空調装置を制御する、制御装置であって、
前記複数の空調装置が、それぞれ、自動運転する第1運転状態と、前記制御装置による制御下で動作する第2運転状態と、を有し、
前記制御装置は、制御部と記憶部とを含み、
前記記憶部は、イベントの内容を定義する第1情報と、前記第1情報において定義されているイベントと制御処理とを対応付ける第2情報と、を保持し、
前記制御部は、
前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果と前記第1情報とに基づき、前記第1情報において定義されているイベントの発生有無を判定し、
前記第1情報において定義されている第1イベントが発生したと判定すると、前記第2情報において前記第1イベントに対応付けられている第1制御処理を開始し、
前記第1制御処理において、前記複数の空調装置のうち少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態において制御し、
前記第1制御処理において、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果から、規定の条件が満たされていると判定すると、前記少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態から前記第1運転状態又は電源OFF状態に変更することを特徴とする制御装置。 - 制御装置が、ユーザ入力を受け付け、センサ及び、複数の空調装置と通信し、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力に基づき、前記複数の空調装置を含む空調システムを制御する方法であって、
前記複数の空調装置は、それぞれ、自動運転する第1運転状態と、前記制御装置による制御下で動作する第2運転状態と、を有し、
前記制御装置は、イベントの内容を定義する第1情報と、前記第1情報において定義されているイベントと制御処理とを対応付ける第2情報と、を保持し、
前記制御装置が、
前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果と前記第1情報とに基づき、前記第1情報において定義されているイベントの発生有無を判定し、
前記第1情報において定義されている第1イベントが発生したと判定すると、前記第2情報において前記第1イベントに対応付けられている第1制御処理を開始し、
前記第1制御処理において、前記複数の空調装置のうち少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態において制御し、
前記第1制御処理において、前記センサから受信した測定情報、前記複数の空調装置から受信したプロパティ情報及び前記ユーザ入力の少なくとも一つの解析結果から、規定の条件が満たされていると判定すると、前記少なくとも一つの空調装置を、前記第2運転状態から前記第1運転状態又は電源OFF状態に変更することを特徴とする制御方法。
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2013
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