JP2015017291A - 水酸化インジウム粉の製造方法及び酸化インジウム粉の製造方法、並びにスパッタリングターゲット - Google Patents
水酸化インジウム粉の製造方法及び酸化インジウム粉の製造方法、並びにスパッタリングターゲット Download PDFInfo
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Abstract
Description
1−1.水酸化インジウム粉を含む電解スラリー生成工程
1−2.電解液分離工程
1−3.リパルプ洗浄工程
1−4.洗浄液脱水工程
1−5.乾燥工程
1−6.濃度調整について
2.酸化インジウム粉
3.スパッタリングターゲット
(1−1.水酸化インジウム粉を含む電解スラリー生成工程)
水酸化インジウム粉は、電解反応を利用して得る。水酸化インジウム粉の製造方法は、先ず、水酸化インジウム粉を含む電解液(以下、電解スラリーという。)を得る電解スラリー生成工程を行う。電解スラリー生成工程では、金属インジウムをアノード(陽極)とし、対極のカソード(陰極)に導電性の金属やカーボン電極を使用し、陽極及び陰極を電解液に浸漬して両極間に電位差を発生させて電流を生じさせることで陽極金属が溶解し、水酸化インジウム粉が晶析して、水酸化インジウム粉を含む電解液からなる電解スラリーを得る。
次に、上述した電解スラリー生成工程により得られた電解スラリーから電解液の一部を分離して、濃縮された電解スラリーを得る電解液分離工程を行う。
次に、電解液分離工程後の電解スラリーには電解液が含まれているため、洗浄液を加えて電解スラリーをリパルプ洗浄する。リパルプ洗浄に使用する洗浄液は、不純物が少ない方が望ましいため純水を用いる。特にJIS K0557に規定されたA2グレード以上であることが望ましい。これ以下のグレードである場合には、シリカなどの不純物が混入し、スパッタリングターゲットを作製する際に問題となるため、好ましくない。
洗浄液脱水工程では、リパルプ洗浄工程の洗浄スラリーから洗浄液の一部を脱水する。洗浄液脱水工程では、洗浄液の一部を脱水し、後述するように洗浄スラリーの濃度が所望の濃度となるようにする。例えば、後の乾燥工程におけるスプレードライヤによる噴霧乾燥に適したスラリー濃度に調整することが好ましい。
乾燥工程では、洗浄液脱水工程後の洗浄スラリーをスプレードライヤにて噴霧乾燥を行う。
本実施の形態に係る水酸化インジウム粉の製造方法では、電解液分離工程や洗浄液脱水工程、及び乾燥工程の前に電解スラリーや洗浄スラリーの濃度を調整することで、電解液分離工程、洗浄液脱水工程及び乾燥工程において微細な水酸化インジウム粉を効率良く回収することができる。
酸化インジウム粉の製造方法では、上述した水酸化インジウム粉の製造方法により得られた水酸化インジウム粉を仮焼して酸化インジウム粉を生成する。仮焼条件は、例えば仮焼温度600℃〜800℃、仮焼時間1時間〜10時間とすること好ましい。なお、酸化インジウム粉の生成工程では、水酸化インジウム粉をより所望の粒径とするため必要に応じて解砕又は粉砕を行ってもよい。また、酸化インジウム粉の生成工程では、電解液に硝酸アンモニウムを用いた場合、仮焼により硝酸アンモニウムの分解が生じ、酸化インジウム粉への混入を防止することができる。
上述の水酸化インジウム粉の製造方法により得られた水酸化インジウム粉を仮焼して得られた酸化インジウム粉は、例えば透明導電膜の形成に用いられるスパッタリングターゲットの原料に用いられる。
実施例1では、先ず、電解液として用いる硝酸アンモニウム水溶液の濃度が1mol/L、pHが4、液温が40℃となるように調整し、水酸化インジウムの溶解度を10−5mol/Lとなるように調整した。pHは、電解液に加える硝酸量により調整した。
比較例1では、実施例1と同様にして濃度3%の電解スラリーを100L用意した。この電解スラリーには水酸化インジウム粉が28kg含まれていた。
Claims (11)
- 金属インジウムからなる陽極を電解液中で電解し、析出した水酸化インジウム粉を含む電解スラリーを得る電解スラリー生成工程と、
上記電解スラリーから上記電解液をロータリーフィルタで分離して、濃度が40%以上47%以下の電解スラリーを得る電解液分離工程と、
上記電解液分離工程後の上記電解スラリーに洗浄液を加えて、該電解スラリーを洗浄するリパルプ洗浄工程と、
上記リパルプ洗浄後の洗浄スラリーから上記洗浄液の一部をロータリーフィルタで脱水する洗浄液脱水工程と、
上記洗浄液脱水工程後の上記洗浄スラリーをスプレードライヤにて噴霧乾燥する乾燥工程とを有し、
上記乾燥工程では、濃度が30%以上45%以下の上記洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする水酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が30%以上40%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、濃度が30%以上40%以下の上記洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項1記載の水酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が40%より高く47%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、脱水後の上記洗浄スラリーに純水を加えて濃度を30%以上40%以下に調整した該洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項1記載の水酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が40%以上45%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、分散剤を加えた脱水後の上記洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項1記載の水酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が45%より高く47%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、脱水後の上記洗浄スラリーに分散剤と純水を加えて濃度を40%以上45%以下に調整した該洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項1記載の水酸化インジウム粉の製造方法。 - 水酸化インジウム粉を仮焼して酸化インジウム粉を得る酸化インジウム粉の製造方法において、
金属インジウムからなる陽極を電解液中で電解し、析出した水酸化インジウム粉を含む電解スラリーを得る電解スラリー生成工程と、
上記電解スラリーから上記電解液をロータリーフィルタで分離して、濃度が40%以上47%以下の電解スラリーを得る電解液分離工程と、
上記電解液分離工程後の上記電解スラリーに洗浄液を加えて、該電解スラリーを洗浄するリパルプ洗浄工程と、
上記リパルプ洗浄後の洗浄スラリーから上記洗浄液の一部をロータリーフィルタで脱水する洗浄液脱水工程と、
上記洗浄液脱水工程後の上記洗浄スラリーをスプレードライヤにて噴霧乾燥する乾燥工程とを有し、
上記乾燥工程では、濃度が30%以上45%以下の上記洗浄スラリーを噴霧乾燥することで上記水酸化インジウム粉を得ることを特徴とする酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が30%以上40%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、濃度が30%以上40%以下の上記洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項6記載の酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が40%より高く47%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、脱水後の上記洗浄スラリーに純水を加えて濃度を30%以上40%以下に調整した該洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項6記載の酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が40%以上45%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、分散剤を加えた脱水後の上記洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項6記載の酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記洗浄液脱水工程では、上記洗浄スラリーの濃度が45%より高く47%以下となるように脱水し、
上記乾燥工程では、脱水後の上記洗浄スラリーに分散剤と純水を加えて濃度を40%以上45%以下に調整した該洗浄スラリーを噴霧乾燥することを特徴とする請求項6記載の酸化インジウム粉の製造方法。 - 上記請求項6乃至請求項10のいずれか1項記載の酸化インジウム粉の製造方法により得られた酸化インジウム粉を用いて作製されたことを特徴とするスパッタリングターゲット。
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