JP2015016264A - 加熱調理プレート - Google Patents

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健司 新間
Kenji Niima
健司 新間
桂児 北林
Keiji Kitabayashi
桂児 北林
板倉 克裕
Katsuhiro Itakura
克裕 板倉
晃 三雲
Akira Mikumo
晃 三雲
仲田 博彦
Hirohiko Nakada
博彦 仲田
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Abstract

【課題】調理面において優れた均熱性を有し、且つ設定温度の変更を行っても温度ばらつきを抑えながら目的とする温度に到達させることが可能な加熱調理プレートを提供する。【解決手段】調理面11aを有する熱伝導率k(W/mK)、厚さt(mm)の天板11と、天板11の下面又は内部に調理面11aに対して平行に設けられた抵抗発熱体14とを備えた加熱調理プレート10であって、抵抗発熱体14は線状部と折り返し部とが交互に繰り返される回路パターン又は線状部が渦巻き状に周回する回路パターンを有しており、これら回路パターンのうち、線状部だけで構成される領域において、線状部の延在方向に直交する長さ100mmの線分を横切る線状部の平均本数をN(本)とした時、N>150/(k1/5t)の不等式を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、食材を調理するための加熱調理プレートに関するものである。
電気的なエネルギーをジュール熱に変えて食材を加熱する抵抗発熱体を備えた加熱調理プレートが従来から広く用いられている。この加熱調理プレートでは、食材を載せて調理する天板において、その調理面とは反対側の面などに、抵抗発熱体としてのシーズヒーターが設置されることが多い。しかし、シーズヒーターによる加熱では、天板の調理面のうちシーズヒーターに沿った箇所では局所的に高温になる一方、それ以外の箇所では温度が充分に上がらず、この温度ばらつきが原因で焼きムラが発生するなどの調理上の問題点を生じやすいことが以前から指摘されていた。
この温度ばらつきを低減するため、これまで多くの方法が提案、実施されている。それらのうち最も簡単な方法は、天板の材質にアルミニウムや銅などの熱伝導率の高い材質を用いることであるが、これ以外にも様々な構造が提案されている。例えば特許文献1には、蛇行させた線状ヒータの外周にアルミニウムやアルミニウム合金などの熱伝導性に優れた金属を鋳込んだ鋳込み式ヒータと、該鋳込み式ヒータの上に着脱自在に配置した調理体とからなる加熱調理器が提案されている。この加熱調理器は、鋳込み式ヒータの鋳込み部を平面方向に延在させて熱伝達面を形成することにより、該熱伝達面を調理体の底面に当接させることができるので、調理体を効率的に且つ均一に加熱できると記載されている。
また、特許文献2には、被調理物を載せて調理する調理プレートと、この調理プレートを加熱するヒータと、これら調理プレート及びヒータを収容する本体ケースとからなるホットプレートにおいて、これら調理プレートとヒータとの間に該ヒータの熱を蓄熱する蓄熱部材を配設することにより、調理プレートの表面温度を均一にする技術が開示されている。
特開2002−209756号公報 特開2010−063579号公報
昨今のグルメブームなどの影響により、飲食店では独創的なレシピや新しいメニューに対する要求が高まっており、かかるサービスの提供を巡って各店舗間の競争が激しくなっている。これに伴い、飲食店などの調理の現場では、様々なレシピに適した温度に素早く調整できる加熱調理プレートの導入が望まれている。しかしながら、上記したような従来の加熱調理プレートでは、その要望に十分に応えることができないばかりか、従来の加熱調理プレートでは解決できない新たな問題が判明してきている。
すなわち、従来の加熱調理プレートは、食材を載せる天板の調理面における温度ばらつきをできるだけ少なくするため、天板に熱伝導率の高い材質を用いるか、あるいは天板を厚くしたり蓄熱部材を用いたりして熱容量を増やすことが行われていた。しかし、天板の熱伝導率を更に高めようとしてもアルミニウムや銅以外に熱伝導が高く且つ汎用的な材質を見つけることが難しく、また、これらアルミニウムや銅は比較的軟らかい金属材料であるため、天板に傷がつきやすいことを懸念して用途が制限されることが多かった。
一方、天板の熱容量を増やすのは温度ばらつきの低減には効果的であるが、調理プレートをある温度から別の温度に設定変更する場合は、大きな熱容量が逆効果となって温度の変更の際に長時間を要するという問題が生じていた。このような状況の下、限られた調理時間内に1つの加熱調理プレートで異なる温度で加熱調理することが必要な場合は、加熱調理プレートの調理面に不可避的に生じる温度ばらつきを逆に利用して複数の異なる食材を例えば調理面の中央部と周縁部とに別々に載せて一度に加熱したり、またはやむをえず加熱調理プレート上に大量の氷を投入して強制的に温度を下げたりなど、各調理人が長年の経験に基いて見出した工夫やテクニックで凌いでいるのが現状である。
加えて、ある温度から別の温度に移行する過渡状態においては、一定温度に保温されている定常状態に比べて調理面の温度ばらつきが大きくなりやすい。このため、温度の移行が一応終了した後も、過渡状態で生じた温度ばらつきを解消させるため、一定温度に保温した状態で待機する必要があり、調理時間をさらに制限する要因になっていた。このように、調理の現場では、加熱調理プレートの特性を把握してこれを使いこなす高い技能を先ず習得することを強いられるため、調理人が本来の能力を発揮して独創的なレシピに創意工夫を凝らす時間をあまりとれないことが問題になっていた。
本発明は、上記した従来の加熱調理プレートが有する問題点に鑑みてなされたものであり、調理面において優れた均熱性を有し、且つ設定温度の変更を行っても温度ばらつきを抑えながら目的とする温度に到達させることが可能な加熱調理プレートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、発明者らは加熱調理プレートの構造について鋭意検討を重ねた結果、加熱調理プレートに用いる抵抗発熱体の回路パターンを工夫することにより均熱性や設定温度の変更時の温度ばらつきに関して良好な結果が得られることを見出し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の加熱調理プレートは、食材を載せて加熱調理する調理面を有する天板と、前記天板において前記調理面とは反対側の下面又は前記天板の内部に前記調理面に対して平行に設けられた抵抗発熱体とを備えた加熱調理プレートであって、前記抵抗発熱体は線状部と折り返し部とが交互に繰り返される回路パターン又は線状部が渦巻き状に周回する回路パターンを有しており、前記回路パターンのうち、前記線状部だけで構成される領域において、前記線状部の延在方向に直交する長さ100mmの線分を横切る前記線状部の平均本数をN(本)、前記天板の室温における熱伝導率をk(W/mK)、前記天板の厚さをt(mm)とした時、以下の式を満たすことを特徴としている。
N>150/(k1/5t)
本発明によれば、加熱調理プレートに使用する天板の材質や厚さに関わらず高い均熱性が得られる上、設定温度の変更を行っても温度ばらつきを抑えながら目的とする温度に到達させることができる。
本発明の実施形態に係る加熱調理プレートの概略の縦断面図である。 図1の加熱調理プレートをX−X線で切断した矢視図であり、図1の加熱調理プレートが有する抵抗発熱体の回路パターンの一具体例が示されている。 図2における領域A1の拡大図である。 従来の加熱調理プレートの抵抗発熱体の回路パターンの一例を示す。 図4における領域A2の拡大図である。 本発明の加熱調理プレートが有する抵抗発熱体の回路パターンの他の具体例を示している。 本発明の加熱調理プレートが有する抵抗発熱体の回路パターンの更に他の具体例を示している。 本発明の加熱調理プレートが有する抵抗発熱体の回路パターンの更に他の具体例を示している。 実施例の試料2の加熱調理プレートで使用した抵抗発熱体の回路パターンである。 実施例の試料3の加熱調理プレートで使用した抵抗発熱体の回路パターンである。 実施例の試料4の加熱調理プレートで使用した抵抗発熱体の回路パターンである。 実施例の試料5の加熱調理プレートで使用した抵抗発熱体の回路パターンである。 実施例の試料6の加熱調理プレートで使用した抵抗発熱体の回路パターンである。 実施例の試料7の加熱調理プレートで使用した抵抗発熱体の回路パターンである。 実施例の試料8の加熱調理プレートで使用した抵抗発熱体の回路パターンである。
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。本発明の加熱調理プレートは、食材を載せて加熱調理する調理面を有する天板と、前記天板において前記調理面とは反対側の下面又は前記天板の内部に前記調理面に対して平行に設けられた抵抗発熱体とを備えた加熱調理プレートであって、前記抵抗発熱体は線状部と折り返し部とが交互に繰り返される回路パターン又は線状部が渦巻き状に周回する回路パターンを有しており、前記回路パターンのうち、前記線状部だけで構成される領域において、前記線状部の延在方向に直交する長さ100mmの線分を横切る前記線状部の平均本数をN(本)、前記天板の室温における熱伝導率をk(W/mK)、前記天板の厚さをt(mm)とした時、N>150/(k1/5t)の不等式を満たす加熱調理プレートである。これにより、加熱調理プレートに使用する天板の材質や厚さに関わらず高い均熱性が得られる上、設定温度の変更を行っても温度ばらつきを抑えながら目的とする温度に到達させることができる。
次に、本発明の実施形態に係る加熱調理プレートについて図面を参照しながら説明する。図1には抵抗発熱体を備えた本発明の実施形態に係る加熱調理プレート10が、これを支持する基台20と共に模式的な縦断図で示されている。加熱調理プレート10は、食材を載せて加熱調理する調理面11aを備えた平面視矩形形状の天板11と、この天板11において調理面11aとは反対側の下面に周縁部を除くほぼ全面に亘って当接する発熱ユニット12と、この発熱ユニット12をその下側から天板11の下面に押さえつけて固定する押さえ板13とからなる。
天板11の材質は特に限定はないが、鉄、アルミニウム、銅などの金属が熱伝導率が高いので好ましい。天板11を上から見たときの平面視形状は上記した矩形に限定されるものではなく、円形、楕円形などの他の形状でも構わない。この天板11の下面に当接する発熱ユニット12は、調理面11aに対して平行に配された抵抗発熱体14と、この抵抗発熱体14を上下から挟み込むマイカシートなどの絶縁体15とで構成される。抵抗発熱体14は線状、棒状、箔状、コイル状等の形状を有する導電部材で形成することができ、その両端部に電極(図1には図示せず)が設けられている。
基台20は上から見た時の平面視形状が矩形の底部21と、その周縁部から立設する4枚の側壁部22とからなり、これら4枚の側壁部22の上端部で天板11の周縁部を支えている。これら底部21、4枚の側壁部22、及び天板11によって基台20の内側には空間が形成される。この空間は、底部21に対して略平行に設けられた仕切り板23により下側収納部24と上側収納部25に仕切られている。この上側収納部25に前述した発熱ユニット12が収納されており、下側収納部24には発熱ユニット12の抵抗発熱体14に給電する電源装置26および天板11の温度を制御する制御装置27が設置されている。
天板11には図示しない熱電対などの温度測定手段が設置されており、この温度測定手段によって測定された温度情報が制御装置27に送られる。制御装置27は、この温度情報に基いて電源装置26から給電線(図示せず)および電極を介して抵抗発熱体14に給電される電気量を制御している。これにより、天板11の調理面11aの温度が一定の温度に保たれる。
図2は、図1の加熱調理プレート10をX−X線で切断した時の矢視図であり、抵抗発熱体14がその両端部の電極16、17と共に示されている。この図2に示す抵抗発熱体14は、図2の紙面左上に位置する電極16と同紙面右下に位置する電極17との間で、直線の線状部14aと折り返し部14bとが交互に繰り返された蛇行状の回路パターンを有している。このような回路パターンは例えば金属箔をエッチング加工やレーザー加工でパターニングすることで得られる。天板11の調理面11aのうち、この回路パターンが配されている領域内で食材が載せられて加熱調理が行われ、この領域の外側は食材が載せられることのない外縁部となる。
上記した回路パターンのうち、両電極16、17と折り返し部14bとを除いた矩形の領域は、複数の直線の線状部14aだけが互いに平行に配設された領域となっている。この複数の線状部14aだけで構成される矩形領域のうちの任意の部分から、一対の辺が線状部14aの延在方向に平行な縦100mm×横100mmの正方形領域A1を取り出して拡大した部分拡大平面図を図3に示す。この図3から分かるように、図2の回路パターンでは、抵抗発熱体14の線状部14aの延在方向をC1とすると、このC1に直交する長さ100mmの線分D1を抵抗発熱体14の線状部14aは13回横切っている。
このように、抵抗発熱体14の回路パターンのうち、複数の互いに平行な線状部14aだけで構成される任意の領域において、線状部14aの延在方向に直交する直線を横切る線状部14aの該直線の長さ100mm当たりの本数をN本とした時、このNが以下の不等式1を満たす場合に良好な均熱性が得られ、且つ設定温度の変更を行っても温度ばらつきを抑えながら目的とする温度に到達させることができることを発明者らは見出した。なお、下記の不等式1のkは天板11の室温における熱伝導率(W/mK)であり、tは天板の厚さ(mm)である。
[不等式1]
N>150/(k1/5t)
上記した図2の場合では、前述したように不等式1の左辺のNは13であり、天板11が厚さ6mmの鋼材(SS400)であるとすると、k=51(W/mK)、t=6(mm)となるので、不等式1の右辺は11.4となる。よって、上記不等式1を満たすことになる。すなわち、図2の回路パターンでは良好な均熱性が得られ、更に設定温度の変更を行っても温度ばらつきを抑えながら目的とする温度に到達させることができる。
天板の熱伝導率が低く且つ肉厚が薄いと、一般に調理面の均熱性の点では不利になるが、上記不等式1の関係を満たすようにNの数を適宜増やすことにより、抵抗発熱体を高い密度で配置することになるので、上記した天板の低い熱伝導率や薄い肉厚に起因する温度ムラ等の問題を補うことができる。これにより、天板の調理面全面に亘ってムラなく均質に発熱させることができる。これは、短時間で調理温度を変更するために天板の厚さを薄く設計しても、天板の厚さに関わらず高い均熱性が得られることを意味している。
また、設定温度を変えて例えば一定温度で安定している状態から高温側に変化させる場合でも、抵抗発熱体が高い密度で配置されているため、天板全面に亘ってムラなく発熱させることができ、過渡状態における温度ばらつきを抑えることができる。したがって従来の加熱調理プレートとは異なり、温度の移行が一応終了した後に過渡状態で生じた温度ばらつきを解消するために長時間待機する必要がない。
これに対し、図4には現在実用に供されている加熱調理プレートの抵抗発熱体114の回路パターンの例が電極116、117と共に示されている。このように実用に供されている典型的な加熱調理プレートにおいては、抵抗発熱体114にシーズヒーターが用いられているため、前述したNの値を大きくとることが困難である。具体的には、図2と同様に複数の直線の線状部114aだけで構成される図4に示す矩形領域のうち、線状部114aの延在方向に一対の辺が平行な縦100mm×横100mmの正方形領域A2を任意に取り出して拡大した部分拡大平面図を示す図5から分かるように、図4の回路パターンでは、抵抗発熱体114の線状部114aの延在方向をC2とすると、このC2に直交する方向に延在する長さ100mmの線分D2を抵抗発熱体114の線状部114aは2回しか横切っていない。つまり、上記不等式1の左辺のNは2となる。
天板が厚さ15mmの鋼材(SS400)であるとすると、k=51(W/mK)、t=15(mm)となり、上記不等式1の右辺は4.6となる。よって、図4に示した抵抗発熱体114では上記不等式1の関係は成立しないため、定常状態での均熱性や温度変更時の均熱性に支障をきたすことになる。そこで、天板の厚みを典型的な15mmよりも厚くしたり、可能な場合は熱伝導率の高い材質を用いたりして、上記不等式1の右辺を小さくすること対処することが考えられる。しかし、この対処法で設計された調理プレートは、熱容量が増大するので温度変更に長時間が必要となり、また前述したように熱伝導率の高い材料は用途が限られる等の問題がある。
以上説明したように、本発明の加熱調理プレートは、均熱性を高めるためにこれまで常識とされてきた天板を厚くする方法に頼ることなく、線状部で構成される抵抗発熱体の配置密度に着目し、天板の熱伝導率及び厚さに応じて最低限必要となる抵抗発熱体の線状部の本数、換言すれば抵抗発熱体の配置密度の下限を規定することにより、天板の材質や厚さに関わらず高い均熱性が得られ、さらには設定温度の変更の際に過渡状態における温度ばらつきを抑えながら目的とする温度に到達させることができる。
なお、図2では抵抗発熱体14を構成する複数の線状部14aは等間隔で均等に配置されているが、図6のように間隔が変化していてもよい。一般に天板11の外縁部は温度が下がりやすいことが多く、この部分での局所的な温度低下を防ぐため、図6では天板11の外縁側の配置密度が内側に比べて高くなっている。この場合、抵抗発熱体14の線状部14aの延在方向に直交する直線を横切る線状部14aの本数を平均して得られる該直線の100mm当たりの平均値をNとし、このNが上記不等式1を満たせばよい。
例えば図6では、食材が載せられることのない抵抗発熱体外縁部を除く線状部34aだけで構成される矩形領域において、抵抗発熱体34の線状部34aの延在方向C3に直交する方向に延在する線分D3を抵抗発熱体34の線状部34aは45回横切っている。線分D3の長さを280mmとするとN=45/(280/100)=16.1である。天板11が厚さ6mmの鋼材(SS400)であるとすると、前述の通り上記不等式1の右辺は11.4となるので上記不等式1の関係が成立することになる。
抵抗発熱体が特に箔状である場合は、天板の調理面において裏側に発熱ユニットが設けられていない外縁部を除いた領域のうち、抵抗発熱体の回路パターンを真下から天板に投影したときに形成される抵抗発熱体の占める面積が30%以上(すなわち、抵抗発熱体の隣接する線状部同士の間に存在する隙間の面積が70%未満)であるのが好ましい。この面積が30%以上あれば、抵抗発熱体の隣接する線状部同士の間の隙間をより少なくできるので、調理面においてよりムラなく加熱でき、また、定常状態や過渡状態においても高い均熱性を確保することができる。
以上、本発明の加熱調理プレートについて具体例を挙げて説明したが、本発明は係る具体例に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しない範囲内で種々の変形例や代替例を考えることができる。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲及びその均等物に及ぶものである。例えば、抵抗発熱体の回路パターンは図7のように電極46、47の間で線状部44aが渦巻き状に周回するような回路パターンでもよいし、図8のように円板状の天板51を使用すると共に、電極56、57の間で円弧状の線状部54aと折り返し部54bとが交互に繰り返されるような回路パターンでもよい。
図1に示すような加熱調理ユニットを製作して調理面の温度ばらつき、設定温度の変更に要した時間を測定した。具体的には、天板11には横450mm×縦300mm×厚み6mmの鋼材(SS400)を使用した。抵抗発熱体14は、矩形のステンレス箔をエッチング加工して図2に示す回路パターンを形成した。この抵抗発熱体14を上下からポリイミド樹脂で挟み込んで絶縁被覆し、発熱ユニット12とした。押さえ板13には厚さ6mmのアルミニウム合金を用い、この押さえ板13と天板11とで発熱ユニット12を挟み込み、押さえ板13に予め設けておいた貫通孔にボルトを挿通して該ボルトの先端部を天板11の裏面に螺合して、発熱ユニット12を天板11の下面に当接させた。
基台20はステンレス板で作成した。この基台20の側壁部22の上端面で天板11の周縁部を支持した。基台20内の空間は仕切り板23で下側収納部24と上側収納部25とに仕切られており、発熱ユニット12およびこれを下側から押さえつける押さえ板13を上側収納部25に収納した。そして、下側収納部24には電源装置26と制御装置27とを設置した。電源装置26と抵抗発熱体14の電極16、17とを導電線で接続した。また、温度測定手段として天板11に熱電対を設置し、その信号線を制御装置27に接続した。このようにして試料1の加熱調理プレートを完成させた。更に、天板11の材質、天板11の厚み、抵抗発熱体14の回路パターンを様々に変えた以外は試料1と同様にして試料2〜10の加熱調理プレートを完成させた。これら試料1〜10の加熱調理プレートの仕様を下記表1に示す。
Figure 2015016264
上記試料1〜10の加熱調理プレートの各々に対して以下の実験を行った。まず、設定温度を250℃とし、抵抗発熱体14に通電して天板11の加熱を開始した。熱電対の測定温度が250℃に到達した後、その温度で通電を保持したまま10分間放置し、温度が安定したところで熱画像装置により天板11の調理面11aの温度分布を測定した。この測定で得られた調理面11aの最高温度と最低温度の差を温度ばらつきとした。
次に設定温度を200℃とし、熱電対の測定温度が250℃から200℃に温度が下がるのに要する時間を測定した。さらに熱電対の測定温度が200℃に到達した瞬間の天板11の調理面11aの温度分布を熱画像装置により測定し、上記と同様に温度ばらつきを求めた。これらの測定結果を下記表2に示す。
Figure 2015016264
試料1、2および8の結果を比較して分かるように、試料1、2および8は天板の材質および厚さが全て同じなので、250℃から200℃への降温に要する時間は全て200秒程度の短時間で収まったが、試料1、2と試料8とでは温度ばらつきに大きな差が生じた。これは、試料1、2は不等式1の関係を満たしているため、250℃到達10分後および200℃に降温した瞬間のいずれも温度ばらつきを小さく抑えることができたが、試料8は不等式1の関係を満たしていないため、250℃到達10分後および200℃に降温した瞬間のいずれも温度ばらつきが大きかった。
試料3、4および9の結果も、上記試料1、2および8と同様の結果を示した。すなわち、試料3および4は不等式1の関係を満たしているため、250℃到達10分後および200℃に降温した瞬間のいずれも温度ばらつきが小さく抑えることができたが、試料9は不等式1の関係を満たしていないため、250℃到達10分後および200℃に降温した瞬間のいずれも温度ばらつきが大きかった。なお、試料3、4および9では天板11の材質に銅を使用したので、鋼材を使用した試料1、2および8に比べて250℃から200℃への降温に要する時間を短くできた。
試料5は、試料1および2と天板11の材質が同じであり、且つ不等式1の関係を満たしているが、試料1および2よりも天板11の厚みが厚くなっている。このため、試料5は試料1および2に比べて250℃から200℃への降温に要する時間が長くなっているが、250℃到達10分後および200℃に降温した瞬間のいずれも温度ばらつきが小さくなっている。この結果より、温度の設定変更の際に許容される時間を考慮して天板の厚さを分厚くしても、不等式1の関係を満たす限り、天板の厚さに関わらず温度ばらつきを小さくできることが分かる。
試料1、6および7の結果を比較して分かるように、試料1および6は、250℃到達10分後および200℃に降温した瞬間の温度ばらつき、ならびに250℃から200℃への降温に要する時間がほぼ同じ結果となっている。これに対し、試料7は天板11の調理面11aにおいて裏側に発熱ユニット12が設けられている領域の面積の内、抵抗発熱体14の回路パターンを真下から天板11に投影したときに形成される抵抗発熱体14の占める面積が30%を超えているため、250℃到達10分後および200℃に降温した瞬間の温度ばらつきが小さくなっている。
試料10は、現在実用に供されている典型的な加熱調理プレートを模したものであり、天板11の厚みが厚くなっているため、250℃到達10分後の温度ばらつきが試料8および9と比べれば若干改善しているものの、不等式1の関係を満たしていないためその効果は不十分であり、200℃に降温した瞬間の温度ばらつきはほとんど改善されていない。また天板11の厚みが厚くなっているため250℃から200℃への降温に長時間を要している。
10 加熱調理プレート
11、51 天板
11a 調理面
12 発熱ユニット
13 押さえ板
14、34、114 抵抗発熱体
14a、34a、44a、54a、114a 線状部
14b、54b、114b 折り返し部
15 絶縁体
16、17、46、47、56、57、116、117 電極
20 基台
21 底部
22 側壁部
23 仕切り板
24 下側収納部
25 上側収納部
26 電源装置
27 制御装置

Claims (1)

  1. 食材を載せて加熱調理する調理面を有する天板と、前記天板において前記調理面とは反対側の下面又は前記天板の内部に前記調理面に対して平行に設けられた抵抗発熱体とを備えた加熱調理プレートであって、前記抵抗発熱体は線状部と折り返し部とが交互に繰り返される回路パターン又は線状部が渦巻き状に周回する回路パターンを有しており、前記回路パターンのうち、前記線状部だけで構成される領域において、前記線状部の延在方向に直交する長さ100mmの線分を横切る前記線状部の平均本数をN(本)、前記天板の室温における熱伝導率をk(W/mK)、前記天板の厚さをt(mm)とした時、以下の式を満たす加熱調理プレート。
    N>150/(k1/5t)
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