このようなキャラクタカードの強化合成及び進化合成は、ゲームの面白味や興趣性を高めるために有効な手法の一つであると言える。しかし、従来のゲームにおいては、例えば、強化合成や進化合成で得られる能力向上といった効果の程度(種々の能力パラメータの増減等)が、全く不明であったり、大まかな画像表示によって不明瞭であったりする場合があった。或いは、得られる効果の程度が、キャラクタカードと組み合わせるアイテムに明示されていたり、両者を組み合わせる際にプレイヤに提示されたりすることもあった。
それらの結果、プレイヤとしては、強化合成や進化合成の効果を全く知り得ないか、逆に、強化合成や進化合成の結果を、その実行に先立って予め知り得てしまうのが一般的であった。したがって、これらの点において、ゲームを進める上での意外性に欠けてしまい、プレイヤのゲームへの関心が薄らいでしまう要因の一つとなっていた。
さらに、キャラクタカードの強化合成や進化合成により、キャラクタカードの能力が高まり、或いは、キャラクタカードが高度化されるものの、プレイヤにとってのキャラクタカードは、ゲームを進行するための一手段としてのプレイヤキャラクタを表すものに過ぎないか、及び/又は、アイテムと同等の収集対象としての価値を有するものに過ぎなかった。この点において、従来のゲームでは、キャラクタカードにそれ以上の価値を付加するといった試みはなされてこなかったと言える。
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ゲームに予期し得ない意外性を付与し、ゲームの面白味や興趣性を更に増大させることができ、プレイヤのゲームへの関心や継続意欲を高めることが可能であり、しかも、プレイヤが所有するキャラクタカード等のゲーム媒体に、プレイヤとの関係において、新たな価値を付与することができるプログラム、及びゲームシステムの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によるプログラムは、第1のゲーム媒体、及び、第1のゲーム媒体と異なる第2のゲーム媒体が用いられるゲームに関連する情報を記憶する情報記憶部にアクセス可能なコンピュータに、以下に示すステップを実行させるためのものである。すなわち、当該プログラムには、第1のゲーム媒体に「個性」を設定するステップと、第1のゲーム媒体の特性パラメータの1つとして、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」(例えば数値パラメータで表される)を設定するステップと、第2のゲーム媒体の特性パラメータの1つとして、プレイヤに対して秘匿されており且つ第1のゲーム媒体の個性についての(個性に関連する)「度合い」を設定するステップと、第2のゲーム媒体をプレイヤに選択させるステップと、第1のゲーム媒体の「個性」と、選択された第2のゲーム媒体の「度合い」に基づいて、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」を変化させるステップが含まれる。
ここで、「プレイヤ」とは、本発明によるプログラムによって実行されるゲームをプレイするユーザであり、通常、当該ゲームの画像が表示される画面を有する携帯装置やゲーム装置等の端末装置の操作者である。
また、「ゲーム媒体」とは、ゲーム上の仮想空間(仮想ゲーム空間)において取り扱われるキャラクタや物品、及び、それらを表す又はそれらに関連付けられたカードやアイテムであって、いわゆる「オブジェクト」とも呼ばれるもの全般を含む概念である。なお、「ゲーム媒体」は、キャラクタや物品を直接的に想起させるものでも、間接的に想起させるものであってもよく、さらに、静止画で表示されても動画で表示されても、それらの組み合わせでもよいし、或いは、画像でなくとも単なる文字情報で表されるものであって構わず、場合によっては、視覚で認識できなくとも、例えば音声情報の如く聴覚のみで認識できるものであってもよい。さらに、「第1のゲーム媒体」及び「第2のゲーム媒体」は、ともに上述した「ゲーム媒体」の一種であり、接頭詞(「第1の」及び「第2の」)は、両者が互いに異なるものであることを示し、両者を組み合わせて合成することができるものであれば、特に限定されない。また、後述するとおり、「第1のゲーム媒体」として代表的には、キャラクタを表す仮想カード(キャラクタカード)が挙げられ、「第2のゲーム媒体」として代表的には、物品を表すアイテムが挙げられる。
さらに、第1のゲーム媒体に設定される「個性」としては、例えば、食べ物、物品、趣味等の嗜好(好き・嫌い、得手・不得手等)が挙げられる。また、第2のゲーム媒体の特性パラメータの1つとして第1のゲーム媒体の「個性」についての「度合い」とは、その「個性」の程度、水準、レベル、強弱、具合、加減等を示す。例えば、第1のゲーム媒体が人物や動物のキャラクタであって、その「個性」が食べ物の嗜好であり、第2のゲーム媒体が食べ物やその他の嗜好品である場合、それらの食べ物等に対する嗜好の「度合い」としては、大好き、好き、嫌い、大嫌い、好きでも嫌いでもないといった食べ物の好き嫌いの程度又は状態が挙げられる。
そして、かかるプログラムによって実行されるゲームにおいては、プレイヤは、自身に代えて、仮想的なゲーム空間において活動、行動、思考等するキャラクタやそれに関連付けられた第1のゲーム媒体を通して、ゲームに参加し得る。また、プレイヤが所有する第1のゲーム媒体と、プレイヤによって選択される第2のゲーム媒体との組み合わせにより、第1のゲーム媒体の「個性」に関連する第2のゲーム媒体の「度合い」に基づいて、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」が変化する。
すなわち、このようにして、プレイヤが所有する第1のゲーム媒体に「個性」を設け、その「個性」に関連する「度合い」を有する第2のゲーム媒体と組み合わせることにより、第1のゲーム媒体に対するプレイヤの「親密度」を変化させることができる。その結果、プレイヤが所有する第1のゲーム媒体毎の「親密度」が異なることとなり、第1のゲーム媒体のそれぞれとプレイヤとの結び付きの程度に差異が生じ得る。その結果、プレイヤの第1のゲーム媒体に対する愛着心を湧き起こす(萌芽させる)ことができ、また、これにより、ゲームを進める上でのバリエーションを増加させ得る。
また、第2のゲーム媒体に設定された「度合い」は、プレイヤに秘匿されており、プレイヤは、「親密度」の変化の結果を知ることにより、第2のゲーム媒体に設定された「度合い」を推察することができる。具体的には、先述した第1のゲーム媒体がキャラクタカードであり、その「個性」が食べ物の嗜好であり、第2のゲーム媒体が食べ物の場合、プレイヤはそれぞれの食べ物に対するキャラクタカードの好き・嫌いを察知し得る。こうして、第2のゲーム媒体の嗜好に関する「度合い」の情報を収集して学習することにより、その後のゲーム展開を有利に進行したり、ゲームのバリエーションを更に増やしたりすることもできる。この点においても、従来のゲームにはなかった意外性と興趣性を実現することが可能となる。
また、第2のゲーム媒体に応じて、第1のゲーム媒体、その第2のゲーム媒体、及びゲームにおける演出の何れかの表示形態を異ならせるステップをコンピュータに実行させるようにしても好適である。例えば、プレイヤが第2のゲーム媒体を複数所有しており、それらから複数選択して第1のゲーム媒体と組み合わせて合成するとき、それらの複数の第2のゲーム媒体を表示する際に、互いに異なる形態でプレイヤに視認可能に表示し、或いは、第2のゲーム媒体のみならず、第1のゲーム媒体、及び/又は、それらに関連するゲーム上の演出の表示形態を異なるようにすると好ましい。こうすることにより、第1のゲーム媒体及び/又は第2のゲーム媒体のそれぞれの視認性、弁別性、及び選別性が向上するとともに、第1のゲーム媒体に設定された「個性」との兼ね合いにおいて、第2のゲーム媒体に設定された「度合い」をプレイヤが観念し易くなる利点がある。
また、前記の如く、第2のゲーム媒体に設定された「度合い」はプレイヤに対して秘匿されているものの、第1のゲーム媒体の「個性」と第2のゲーム媒体の「度合い」に基づいて変化した「親密度」の程度(変化の結果)を、第2のゲーム媒体毎に形態を異ならせて表示するようにしてもよい。こうすれば、プレイヤが「親密度」の変化の結果を確認又は判断し易くなり、また、ゲーム画面としての視覚効果を高めることができる。
さらに、「親密度」の変化結果に基づいて、例えば第1のゲーム媒体に対して特定の効果が発現されるように構成すれば、第1のゲーム媒体と第2のゲーム媒体との組み合わせにより、上述した強化合成や進化合成を行い得る。この場合、第2のゲーム媒体に設定された「度合い」が、強化合成や進化合成によって発現される効果に反映されるので、プレイヤは、その発現された効果からも、第2のゲーム媒体に設定された「度合い」をある程度間接的に推察することができる。
そこで、プログラムの制御により、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」に基づいて特定の効果を発現させるステップを、コンピュータに更に実行させると好適である。このとき、「特定の効果」としては、特に制限されず、例えば、第1のゲーム媒体が所定の技能(スキル)を使用可能になること、及び/又は、第1のゲーム媒体の能力(強靭さ、スキル、体力、知力、攻撃力、防御力等)を変化させることが挙げられる。換言すれば、「特定の効果」としては、例えば、第1のゲーム媒体に対する前述した強化合成や進化合成によって得られる効果、すなわち、能力やそのレベルの向上、第1のゲーム媒体自体の変化やその形態又は機能の高度化等が挙げられる。
その場合、より具体的には、「親密度」が予め設定した最大値以上にある状態で、第2のゲーム媒体のうち特定の第2のゲーム媒体を、(その「親密度」を有する)第1のゲーム媒体と組み合わせたときに、上記特定の効果を発現させるようにしてもよい。つまり、特定の効果を発現させることができる「親密度」の閾値を設定してもよい。さらに、コンピュータに、そのような特定の第2のゲーム媒体をプレイヤに認知させるようにしても好適である。その際の認知の手法も特に制限されず、例えば、「親密度」が閾値を超えたときに初めて、その第2のゲーム媒体が特定のものであることを、プレイヤが知り得るようにゲーム画面等に表示してもよいし、第1のゲーム媒体とその特定の第2のゲーム媒体の組み合わせ時(合成時)に、他の第2のゲーム媒体との組み合わせとは異なる態様の演出を行ってもよく、或いは、その特定の第2のゲーム媒体の表示形態自体を、他の第2のゲーム媒体の表示と異なるようにしてもよい。
また、プログラムの制御により、第2のゲーム媒体のうち、特定の効果を発現するための契機(トリガー)となる特定の第2のゲーム媒体を設定し、且つ、その契機となる特定の第2のゲーム媒体に、特定の効果の出現確率を設定するステップと、親密度と出現確率とに基づいて、特定の効果を発現させるステップを、コンピュータに実行させてもよい。なお、第1のゲーム媒体との組み合わせにおける特定の第2のゲーム媒体は、単数でも複数でも構わず、複数の場合、特定の第2のゲーム媒体毎に発現される特定の効果、及び/又は、その出現確率は、互いに同じでも異なっていてもよい。
こうすれば、第2のゲーム媒体に設定された特定の効果の出現確率のみではなく、これまで述べてきたプレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」を加味した確率に基づいて、例えばその確率に応じた抽選等が行われ、その結果、特定の効果の発現の可否が決定され得る。
またさらに、プログラムの制御により、複数の第2のゲーム媒体の組み合わせに応じて、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」、又は、第2のゲーム媒体の「度合い」を変化させるようにしても好ましい。
かかる構成においては、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」が、常に、第2のゲーム媒体の単体の「度合い」に応じて変化するのではなく、複数の第2のゲーム媒体の組み合わせによっては、第2のゲーム媒体のそれぞれ単独の度合いから予期されるのとは異なる程に、「親密度」を変化させることができる。例えば、先述した第1のゲーム媒体がキャラクタカードであり、その「個性」が食べ物の嗜好であり、第2のゲーム媒体が食べ物の場合、予め設定したいわゆる「食べ合わせ」(つまり複数の第2のゲーム媒体の組み合わせ)の良否によって、「親密度」を増減させる態様が挙げられる。この場合、そのキャラクタカードにとって、それぞれの食べ物がいずれも好物であったとしても、その食べ合わせが悪い設定の場合、それらの食べ物を一時に与えたときに「親密度」を低下させる一方、食べ合わせが良い設定の場合、それぞれの食べ物を単独で与えたとき以上に「親密度」を増大させるようにすることができる。これらにより、プレイヤが更に予期し得ないゲーム展開を実現することができる。
なお、複数の第2のゲーム媒体の組み合わせに応じて、第2のゲーム媒体の「度合い」自体を変化させた場合でも、その「度合い」が変化した状態の第2のゲーム媒体と第1のゲーム媒体との組み合わせにより、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」が結果として間接的に変化し得るので、「親密度」を直接的に変化させる場合と同等の効果が奏される。
さらに、例えば、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」が所定値を超えている状態において、プレイヤが選択した第2のゲーム媒体の「度合い」が「親密度」を増加させるものである場合、逆に、「親密度」を減少させるようにしてもよい。例えば、先述した第1のゲーム媒体がキャラクタカードであり、その個性が食べ物の嗜好であり、第2のゲーム媒体が食べ物の場合において、そのキャラクタカードに多くの好物の食べ物を与えた結果、既にプレイヤとそのキャラクタカードとの「親密度」が十分に高まっている状態(「親密度」が所定値を超えている状態の一例)を例示することができる。このとき、キャラクタカードに好物の食べ物を更に与えたとしても、キャラクタカードが既に食傷気味になっているとして、プレイヤとの「親密度」を低下させるような形態が挙げられる。
またさらに、ゲームが複数のプレイヤが参加可能なものであり、コンピュータに、複数のプレイヤのうち一のプレイヤが選択した第2のカード媒体を、複数のプレイヤのうち他のプレイヤが所有する第1のゲーム媒体と組み合わせ、他のプレイヤが所有する第1のゲーム媒体の「個性」と、一のプレイヤによって選択された第2のゲーム媒体の「度合い」とに基づいて、他のプレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」を変化させるステップを実行させることもできる。
かかる構成は、ゲームが前述したソーシャルゲームである場合に特に有効であり、例えば、先述した第1のゲーム媒体がキャラクタカードであり、その個性が食べ物の嗜好であり、第2のゲーム媒体が食べ物の場合、一のプレイヤが選択した食べ物を、他のプレイヤ(一のプレイヤのフレンド等)のキャラクタカードに与えるような態様が挙げられる。この場合でも、その付与された食べ物に設定された嗜好の度合いによって、他のプレイヤとそのキャラクタカードとの「親密度」を増減させることができる。これにより、一のプレイヤと他のプレイヤの交流や協力等、両者のコミュニケーションを活発化させることができる。
さらにこの場合、第2のゲーム媒体に設定される「度合い」を、一のプレイヤが所有する第1のゲーム媒体と他のプレイヤが所有する第1のゲーム媒体のそれぞれの「個性」に対して異なるようにしてもよい。すなわち、例えばプレイヤの嗜好の相違に応じて、プレイヤの代替たるキャラクタカードの嗜好も異なるといった設定を採用し得る。
また、本発明によるゲームシステムの制御方法は、上述した本発明のプログラムによって実現されるゲームシステムを有効に制御するための方法、すなわち、第1のゲーム媒体、及び、第1のゲーム媒体と異なる第2のゲーム媒体が用いられるゲームに関連する情報を記憶する情報記憶部、及び、その情報にアクセスし、且つ、ゲームに関する演算を実行する制御部を有するサーバ装置を備えるゲームシステムの制御方法である。
そして、この方法においては、制御部により、第1のゲーム媒体に「個性」を設定し、第1のゲーム媒体の特性パラメータの1つとして、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」を設定し、第2のゲーム媒体の特性パラメータの1つとして、プレイヤに対して秘匿されており且つ第1のゲーム媒体の個性についての「度合い」を設定し、第2のゲーム媒体をプレイヤに選択させ、第1のゲーム媒体の「個性」と、選択された第2のゲーム媒体の「度合い」とに基づいて、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」を変化させる制御処理が行われる。
なお、本発明によるゲームシステムは、上述したプレイヤが操作する端末装置、及び、その端末装置に通信回線を介して接続され且つゲームを提供するサーバ装置を含むシステムであって、サーバ装置が、ゲームに関連する情報を記憶する情報記憶部と、情報にアクセスし、且つ、ゲームに関する演算を実行する制御部とを有するものであってもよい。かかるシステム構成において、制御部は、第1のゲーム媒体に「個性」を設定し、第1のゲーム媒体の特性パラメータの1つとして、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」を設定し、第2のゲーム媒体の特性パラメータの1つとして、プレイヤに対して秘匿されており且つ第1のゲーム媒体の「個性」についての「度合い」を設定し、第2のゲーム媒体をプレイヤに選択させ、第1のゲーム媒体の「個性」と選択された第2のゲーム媒体の「度合い」とに基づいて、プレイヤと第1のゲーム媒体との「親密度」を変化させる制御処理を行うものである。
本発明によれば、プレイヤが所有する第1のゲーム媒体に「個性」を設け、且つ、第2のゲーム媒体に「個性」に関連する「度合い」を設定し、両ゲーム媒体を組み合わせることにより、第1のゲーム媒体に対するプレイヤの「親密度」を変化させて、プレイヤの第1のゲーム媒体に対する愛着心を湧き起こし、且つ、ゲーム展開のバリエーションを増大させ得るので、ゲームに予期し得ない意外性を付与することができる。その結果、ゲームの面白味や興趣性を従来に比して格段に増大させることができ、プレイヤのゲームへの関心や継続意欲を高めることが可能となる。加えて、第1のゲーム媒体に対するプレイヤの「親密度」を変化させることにより、プレイヤと第1のゲーム媒体との関係に新たな付加価値を付与することができるので、従来なかった性質の趣向又は技巧をゲームにもたらす(導入する)ことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。またさらに、必要に応じて示す上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図示の表示に基づくものとする。さらにまた、図面における各種の寸法比率は、その図示の比率に限定されるものではない。また、以下においては、理解を容易にするべく、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施の形態を例にとって説明するが、上述の如く、本発明はそれに限定されない。
[第1実施形態]
図1は、本発明によるプログラムの好適な一実施形態によって実行されるゲームにおける処理手順の一部を示す概略フロー図である。このゲームは、プレイヤが所有する仮想的なキャラクタカード(第1のゲーム媒体)に表示されたキャラクタ(プレイヤキャラクタ)を主人公として展開されるカードゲームタイプのRPGの一例である。
また、このゲームには、ゲームシーンとしての複数のイベントや場面(例えば、ロケーション、ダンジョン、クエスト等)、及び、それらのイベント等においてプレイヤキャラクタが報酬を得るための各種条件が設定されている。例えば、プレイヤキャラクタは、敵キャラクタや相手キャラクタとの対戦バトルやミニゲームにおいて勝利したり、集会イベント等に参加してポイントを集めたりすることにより、種々の報酬を獲得することが可能である。なお、それらのロケーション、ダンジョン、クエストといったイベントや場面は、相互に或いは個々の構造として階層化されていてもいなくてもよい。
ここで、「報酬」とは、プレイヤキャラクタがそれを所有することにより、ゲームを進める上でプレイヤキャラクタに有利に働いたり、価値観が高められたり、更には、それ自体に稀少度等の価値や特性が設定されているものであり、種類や形態は特に制限されない。かかる報酬の具体例としては、例えば、各種イベントで使用することができるアイテム、プレイヤキャラクタを成長、増強、回復等させることができるアイテム、プレイヤキャラクタが装着又は装備することができるアイテム等が挙げられ、それらのアイテムには、ゲームの仮想空間における有形物に限られず、例えば、ポイント、チップ、コイン等のパラメータの数値が含まれる。また、それらのアイテムは、他のアイテムやポイント等によって、購入することも可能なように設定されていてもよい。
さらに、このゲームにおいては、キャラクタカードに対して、所定のアイテム(第2のゲーム媒体)を組み合わせて合成することが可能なように構成されている。図1は、より具体的には、そのようなキャラクタカードとアイテムとの合成を行うときの処理手順の一例を示す。なお、以下の手順における各種処理(画像や画面の表示、判定、演算等)は、図4〜図7を参照して後述するサーバ装置100の演算処理部101による制御指令に基づいて実行される。すなわち、演算処理部101が、本発明によるプログラムにおける「コンピュータ」、及び、本発明によるゲームシステムの制御方法における「制御部」として機能する。また、同様に後述するROM102及びRAM103、並びに、外部メモリ106に加え、ゲームに関する情報が記録された各種記憶媒体が、本発明によるプログラム及びゲームシステムの制御方法における「情報記憶部」に相当する。
図1に示す如く、ステップSP0で処理を開始し、まず、各種の設定を行う(ステップSP10)。その各種設定には、複数のキャラクタカードのそれぞれに対する先述した食べ物、物品、趣味等の嗜好(好き・嫌い、得手・不得手等)といった「個性」の設定(ステップSP11)、各キャラクタカードの特性パラメータの設定(ステップSP12)、及び、アイテムの特性パラメータの設定(ステップSP13)が含まれる。
また、ステップSP12では、キャラクタカードの特性パラメータの1つとして、上述したプレイヤとそのキャラクタカードとの「親密度」を、例えば数値パラメータ(最小値0%〜最大値100%等)として設定する。さらに、ステップSP13では、アイテムの特性パラメータの1つとして、キャラクタカードに関連付けられた「個性」の「度合い」を設定する。より具体的には、先に例示した如く、アイテムが種々の食べ物である場合、それらの食べ物に対する嗜好の「度合い」として、大好き、好き、嫌い、大嫌い、好きでも嫌いでもないといった設定を行う。
ここで、図2(a)〜(d)は、食べ物のアイテムの一例を示す模式図であり、それらのアイテムが、プレイヤが操作する端末装置2の画面2aに表示されている状態の一例を示す。これらの例では、アイテムA1は、りんご(Apple)であり、アイテムA2は、メロン(Melon)であり、アイテムA3は、バナナ(Banana)であり、アイテムA4は、桃(Peach)である。また、これらのアイテムA1〜A4には、プレイヤが所有する複数のキャラクタカードのうちキャラクタカードC1の食べ物に対する嗜好(「個性」)の「度合い」として、それぞれ、りんごが「好き」、メロンが「大好き」、バナナは「嫌い」、桃は「大嫌い」といった設定がなされる。なお、図2(a)〜(d)に示す状態の詳細については、後述する。
図1に戻り、各種設定(ステップSP10)を完了した後、プレイヤは、適宜のタイミングで、プレイヤキャラクタを強化するために、又は、進化させるために、キャラクタカードC1に所望のアイテム(ここでは、図2に示すアイテムA1〜A4とする)を合成することができる(強化合成又は進化合成)。そこで、プレイヤは、キャラクタカードC1と合成するアイテムA1〜A4を選択する(ステップSP20)。
プレイヤによって選択されたアイテムA1〜A4は、キャラクタカードC1と順次合成される(ステップSP30)。このとき、まず、アイテムA1〜A4に設定されている上述した「度合い」が判定され(ステップSP31)、その「度合い」に基づいて、キャラクタカードC1の「親密度」の初期値を変化させる演算が行われ、その結果が端末装置2の画面2aに表示される(ステップSP32)。それらのアイテムA1〜A4に設定されたキャラクタカードC1の嗜好に係る「度合い」と、キャラクタカードの「親密度」の変化率(割合;初期値に対する増減率)は、例えば、下記表1で表される情報設定テーブル(マスターテーブル)に示す如く設定されている(この設定も、上記ステップSP10における各種設定の一部として実施され得る)。なお、この情報設定テーブルは、情報記憶部であるROM102、RAM103、外部メモリ106等に、サーバ装置100の演算処理部101によって読み出し(リード)及び書き込み(ライト)可能に格納されている(他の情報設定テーブルについても同様である)。
図2(a)〜(d)は、キャラクタカードC1とアイテムA1〜A4のそれぞれが合成されたときの演出の一例でもあり、キャラクタカードC1の「親密度」が変化した後の状態を示す。なお、キャラクタカードとアイテムの合成の際の「演出」とは、両者の合成に関してプレイヤが認知することができる効果全般を示し、端末装置2に表示される効果動画又は静止画、端末装置2から発せられる音声、楽曲、効果音等を含む。例えば、図2(a)において、端末装置2の画面2aの中央部分に、選択されたアイテムA1を示すりんごのイラストや写真画像が表示されるとともに、その図示上方エリアには、「親密度」の演算結果を視覚的に示すゲージ31が表示される。ゲージ31は、表1に示すとおり、「親密度」が初期値に対して+50%された状態を、ゲージの全体幅に対する図示斜線部分の割合で示すものである。また、図2(a)には、キャラクタカードC1の嗜好に対するアイテムA1の「度合い」が「好き」であり、親密度が50%増加したことをより視覚的に認知し易い演出として、ハート型の図形41も表示される。このように、ゲージ31も図形41もキャラクタカードとアイテムの合成の際の「演出」(特に画面演出)の一つである。
同様にして、図2(b)には、アイテムA2を示すメロンのイラストや写真画像と、「親密度」の演算結果を示すゲージ32(「親密度」が初期値に対して+95%された状態)と、アイテムA2の「度合い」が「大好き」であって、「親密度」が95%増加したことを示す別のハート型の図形42(より大きなハート型を含む)が表示される。一方、図2(c)には、アイテムA3を示すバナナのイラストや写真画像と、「親密度」の演算結果を示すゲージ33(「親密度」が初期値に対して−40%された状態)と、アイテムA3の「度合い」が「嫌い」であって、「親密度」が40%減少したことを示す×印の図形43が表示される。また、図2(d)には、アイテムA4を示す桃のイラストや写真画像と、「親密度」の演算結果を示すゲージ34(「親密度」が初期値に対して−90%された状態)と、アイテムA4の「度合い」が「大嫌い」であって、「親密度」が90%減少したことを示す別の×印の図形44(より大きな×印を含む)が表示される。
このように、アイテムA1〜A4に応じて、それぞれが互いに異なった形態で表示されることにより、各アイテムA1〜A4の視認性、弁別性、及び選別性を向上させることができる。また、図2の示す如く、アイテムA1〜A4の果物の種類を観念したり想起したりし易くなり、ゲームに更なる現実味を付加して、ゲームの興趣性を高めることにも寄与し得る。
ところで、プレイヤは、これらのアイテムA1〜A4に設定された表1に示す「度合い」そのものを直接的に知得することはできないように設定されている。つまり、キャラクタカードC1のプレイヤキャラクタが、アイテムA1〜A4をどの程度好きなのか或いは嫌いなのかについての情報は、プレイヤに対して秘匿されている。よって、プレイヤは、キャラクタカードC1とアイテムA1〜A4の合成結果の演出画像である図2(a)〜(d)に示すゲーム画面を視認して初めて、アイテムA1〜A4に設定された「度合い」を推察することができるようになる。すなわち、プレイヤは、アイテムA1〜A4を表すイラスト等と、「親密度」の演算結果を表すゲージ31〜34及びそれらを表す図形41〜44に基づいて、キャラクタカードC1が各アイテムA1〜A4を好きなのか大好きなのか、或いは、嫌いなのか大嫌いなのかといった情報を感知し得る。このように、「親密度」の演算結果がアイテムA1〜A4毎に異なる形態で表示されることに、プレイヤが「親密度」の変化の結果を確認又は判断し易くなり、また、ゲーム画面としての視覚効果を更に高めて、ゲームの興趣性を一層向上させることができる。
なお、図2(a)〜(d)では、上記の如く、キャラクタカードC1に対してアイテムA1〜A4を単独で組み合わせて両者を合成したときの状態、すなわち、「親密度」が初期値から変化した結果を示したが、キャラクタカードC1にこれらの複数のアイテムA1〜A4を順次組み合わせて全てを合成する場合、「親密度」の変化はそれらの変化率の累積値とすることができる。つまり、表1に示す例では、キャラクタカードC1とアイテムA1〜A4を一時に合成した場合、「親密度」の演算結果は、それらの「親密度」の変化率を累積し(+50%+95%−40%−90%=+15%)、その結果に基づいて、初期値に対して+15%といった演算を実施することができる。
再び図1に戻り、キャラクタカードC1とアイテムA1〜A4の合成、及び、キャラクタカードC1の「親密度」の演算及び結果表示が完了すると、その演算後の「親密度」が、その最大値Smax以上であるか否かの判定が行われる(ステップSP40)。なお、この最大値Smaxの設定も、各種設定のステップSP10で実施することができる。そして、「親密度」が最大値Smax以上である場合(ステップSP40でYesの場合)、キャラクタカードC1に所定の効果を発現させる(ステップSP50)。
例えば、キャラクタカードC1の強化合成としての位置づけの場合、キャラキタカードC1に潜在能力として予め設定されていた特殊なスキルを発動可能にする(いわゆるスキル解放)。或いは、キャラクタカードC1に潜在的に設定されてはいなかったものの、新たに付与される能力としての特殊なスキルを発動可能にしてもよい。また、キャラクタカードC1の進化合成としての位置づけの場合、キャラクタカードC1のプレイヤキャラクタが有する攻撃力や防御力の数値を、日常的なゲームの実施によって付与される程度よりも遥かに大きく増加させるといった形態を例示することができる。
より具体的には、「親密度」の初期値(デフォルト)が+20%であり、そのSmaxが+100%に設定されていた場合、上述したキャラクタカードC1とアイテムA1〜A4を一時に合成した場合の「親密度」の演算結果(累積値として初期値に対して+15%であるので、+20%(初期値)+15%=+35%となる)では、そのSmax未満であるから、ステップSP40でNoと判定される。すなわち、この場合、キャラクタカードC1のスキル解放や進化を行うことはできない。しかし、仮にステップSP30でアイテムA1,A2のみをキャラクタカードC1と合成した場合、「親密度」の演算結果は、+20%(初期値)+50%(アイテムA1)+95%(アイテムA2)=+165%となり(表1参照)、ステップSP40でYesと判定され、キャラクタカードC1のスキル解放や進化を行うことができる。
また、アイテムA1〜A4を全て合成する場合においても、アイテム毎に「親密度」の演算を行い、且つ、ステップSP40の判定を適宜行うように処理すれば、それらの合成の順番によっては、合成処理の途中で「親密度」の演算値がSmaxを超える場合が想定される。例えば、アイテムA3、アイテムA1、及びアイテムA2の順にキャラクタカードC1との合成を行った場合、アイテムA2の合成段階における「親密度」の演算結果は、+20%(初期値)−40%(アイテムA3)+50%(アイテムA1)+95%(アイテムA2)=+105%となり(表1参照)、その段階でSmax(+100%)を超えることとなる。そして、その時点で合成処理を中止し(例えばアイテムA4の合成を更に行わずに)、ステップSP40を実施すれば、そこでの判定はYesとなり、キャラクタカードC1のスキル解放や進化を行うことができる。
一方、キャラクタカードC1の合成演算後の「親密度」が最大値Smax未満である場合(ステップSP40でNoの場合)、キャラクタカードC1は所定の効果を発現することができない。そして、ステップSP40,SP50を経た後、プレイヤは、ステップSP1で、合成処理又はゲーム自体を終了してもよいし、合成以外の他のイベント等へ移行してもよい。
[第2実施形態]
図3は、本発明によるプログラムの好適な他の実施形態によって実行されるゲームにおける処理手順の一部を示す概略フロー図である。この第2実施形態の手順は、各種設定ステップSP10において、ステップSP14を追加して実行し、且つ、ステップSP40,SP50に代えてステップSP60,SP70,SP80を実行すること以外は、図1に示す第1実施形態における手順と同様に構成されている。
すなわち、本実施形態の各種設定ステップSP10では、上述した「個性」の設定ステップSP11、「親密度」の設定ステップSP12、及び、「度合い」の設定ステップSP13の実施に加え、アイテムA1,A2,A3に、それぞれ効果E1,E2,E3(特定の効果)を設定する(ステップSP14)。これらの効果E1,E2,E3の内容は特に制限されず、例えば、アイテムA1の効果E1として、キャラクタカードC1の防御力を+3000アップすること、アイテムA2の効果E2として、キャラクタカードC1の攻撃力を+1.5倍にすること、及び、アイテムA3の効果E3として、ゲームで使用することができるチップ100枚をプレイヤに付与すること等が挙げられる。或いは、キャラクタカードC1のプレイヤキャラクタに対し、特殊なスキルを発動可能にするといった効果を設定してもよい。
それから、第1実施形態と同様にして、アイテムA1〜A4を合成用アイテムとして選択し(ステップSP20)、それらとキャラクタカードC1との合成(ステップSP30)において、それらに設定された「度合い」に基づいた「親密度」の演算を行う(ステップSP31,SP32)。次に、第1実施形態とは異なり、アイテムA1,A2,A3のそれぞれに設定された効果E1,E2,E3を発現させるか否かの抽選を行う(ステップSP60)。
ここで、アイテムA1,A2,A3には、効果E1,E2,E3が設定されているだけではなく、それらの各効果に固有の出現確率も設定されている(かかる設定も、各種設定ステップSP10で実施することができる)。その情報設定テーブルの一例を、下記表2に示す。
そして、ステップSP60における抽選は、アイテムA1,A2,A3による効果E1,E2,E3にそれぞれ設定された出現確率のみではなく、キャラクタカードC1とアイテムA1〜A4との合成によって演算された「親密度」にも基づいて行われる。例えば、各効果E1,E2,E3の当選確率は、出現確率×親密度×調整ファクターRで計算される。より具体的な例として、上述した「親密度」の演算結果の一例(+35%)において、調整ファクターR=5.0としたときの、各効果E1,E2,E3の抽選における当選確率を、下記表3に示す。
このようにして「出現確率」及び「親密度」に基づいて算出される当選確率を用い、アイテムA1,A2,A3の効果E1,E2,E3のそれぞれについて抽選が行われ、効果E1,E2,E3の少なくともいずれかが当選したか否かの判定が行われる(ステップSP70)。効果E1,E2,E3のうち当選したものがある場合(ステップSP70でYesの場合)には、キャラクタカードC1に対してその効果が発現される。一方、効果E1,E2,E3のいずれも当選しなかった場合(ステップSP70でNoの場合)には、プレイヤは、ステップSP1で、合成処理又はゲーム自体を終了してもよいし、合成以外の他のイベント等へ移行してもよい。
[ゲームシステム]
図4及び図5は、本発明によるプログラムを実行するのに有用なコンピュータであるサーバ装置を含むゲームシステムの好適な一実施形態を示す概略構成図(それぞれ、システムブロック図、及び、システム構成図)である。これらの図に示す如く、ゲームシステム1に備わるサーバ装置100は、ネットワーク200に接続されたサーバ用コンピュータであり、そのサーバ用コンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を発現するものである。また、そのサーバ装置100と、同じくネットワーク200に有線接続及び/又は無線接続されたクライアントコンピュータ21や携帯端末22といった端末装置2とが、互いに通信可能に設定されることにより、ゲームシステム1が構成される。なお、サーバ装置100自体も、本発明によるゲームシステムの一例である。
また、ネットワーク200は、例えばインターネット等を含む情報処理に係る通信回線又は通信網であり、その具体的な構成は、サーバ装置100及び端末装置2間でデータの送受信が可能なように構成されていれば特に制限されず、例えば、端末装置2に無線接続される基地局、その基地局に接続された移動体通信網、サーバ装置に接続されたインターネット、移動体通信網とインターネットを接続するゲートウェイ装置を備えるものが挙げられる。
[サーバ装置のハード構成]
サーバ装置100は、CPUやMPUといった演算処理部101、記憶装置としてのROM102及びRAM103、入力部105及び外部メモリ106が接続された外部インターフェース104、ディスプレイモニタ111が接続された画像処理部107、ディスク又はメモリデバイス等が収容又は接続されるスロットドライブ108、スピーカ装置112が接続された音声処理部109、並びに、ネットワークインターフェース110が、例えば、内部バス、外部バス、及び拡張バスを含むシステムバスといった伝送路120を介して互いに接続されたものである。なお、入力部105、外部メモリ106、ディスプレイモニタ111、スピーカ装置112等の入出力を担うデバイス装置は、必要に応じて適宜省略してもよいし、それらを備える場合であっても、それらは伝送路120に常時接続されていなくてもよい。
演算処理部101は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備え、サーバ装置100の全体的な動作を統括制御し、上述した他の構成要素との間で制御信号及び情報信号(データ)の送受信を行うとともに、ゲームの実行に必要な各種の演算処理を行う。そのため、演算処理部101は、いわゆるレジスタ等の高速アクセス可能な記憶領域に対して、数値演算ユニット等を用いた加減乗除等の算術演算、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算等、更に必要に応じて、飽和演算、三角関数演算、ベクトル演算等を行うことが可能なように構成されている。なお、演算処理部101は、複数のプログラムを並列に実行することができる。
また、ROM102には、一般に、電源投入後、最初に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録されており、これが実行されることにより、スロットドライブ108に収容又は接続されるディスクやメモリデバイスに記録された各種プログラムや各種データが、演算処理部101によって一旦RAM103に読み出され、それらのプログラムが演算処理部101によって実行される。さらに、ROM102には、サーバ装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムプログラム、各種アプリケーションプログラム(ドライバプログラム、サーバ用プログラム、ゲームプログラム等を含む)、各種データ(ゲームの進行や複数の端末装置2間の通信に必要なデータ等)が記録されていてもよい。
RAM103は、プログラム及びデータを一時的に記憶するためのものであり、上記の如く、演算処理部101によって読み出された各種プログラムや各種データを保持する。なお、上述したオペレーティングシステムプログラム、各種アプリケーションプログラム(ドライバプログラム、サーバ用プログラム、ゲームプログラム等を含む)、及び各種データは、RAM103に記録されていてもよい。さらに、演算処理部101は、RAM103に変数領域を設定し、その変数領域に格納された値に対しても数値演算ユニットを用いた直接演算を行ったり、或いは、RAM103に格納されたデータの値をレジスタに一旦複製又は移設格納し、そのレジスタに対しても直接演算を行ったり、さらには、それらの演算結果をRAM103に書き戻したりといった処理を行う。
また、外部インターフェース104を介して接続された入力部105は、サーバ装置100のユーザ(SNS事業者やゲームの提供者)が行う各種の操作入力を受け付けるものであり、入力部105としては、キーボード、タッチパッド、タッチパネルの他、例えば、音声入力装置を採用することができ、種々の操作入力、決定操作、取消操作、メニュー表示等の指示入力を行うことが可能であれば、デバイスの種類は特に制限されない。
さらに、RAM103や、外部インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、サーバ装置100の作動状況、各端末装置2のアクセス状況、各端末装置2におけるゲームのプレイ状況や進行状態(過去の成績等)を示すデータ、端末装置2間の通信のログ(記録)のデータ等が書き換え可能に記憶される。かかる外部メモリ106としては、例えば、フラッシュメモリ、磁気ディスク装置、光ディスク装置、磁気テープ装置等が挙げられる。
また、画像処理部107は、スロットドライブ108から読み出された各種データを、演算処理部101により、又は、画像処理部107自体により加工処理した後、その処理後の画像情報をフレームメモリ等に記録する。このフレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、画像処理部107に接続されるディスプレイモニタ111へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。また、ゲームに関する画像情報は、演算処理部101との協働処理等によって、画像処理部107及び/又は演算処理部101から各端末装置2へ送出される。
またさらに、音声処理部109は、スロットドライブ108から読み出された各種データを音声信号に変換し、音声処理部109に接続されたスピーカ装置112から出力する。また、ゲームに関する音声情報(効果音や楽曲情報)は、演算処理部101との協働処理等によって、音声処理部109及び/又は演算処理部101から各端末装置2へ送出される。
さらにまた、ネットワークインターフェース110は、サーバ装置100をネットワーク200へ接続するためのものであり、例えば、LANの構築に使用される諸規格に準拠するもの、アナログモデム、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネット等に接続するためのケーブルモデム等、及び、これらを、伝送路120を介して演算処理部101と接続するためのインターフェース(通信インターフェース回路)とから構成される。
[サーバ装置の機能構成]
サーバ装置100のハード構成は、上述したとおりであるが、図6は、図4及び図5に示すサーバ装置100を機能的な観点から示す概略構成図(機能構成図)である。サーバ装置100は、端末装置2からのプレイヤの要求に応じて、ゲームを進行させるものであり、そのための機能として、少なくともサーバ通信部131、サーバ記憶部132、及びサーバ処理部133を備える。
サーバ通信部131は、サーバ装置100とネットワーク200との間で通信を行うものであり、端末装置2等から受信したデータを、サーバ処理部133に供給するとともに、サーバ処理部133から供給されたデータを、端末装置2へ送信する機能を有する。かかるサーバ通信部131は、具体的には、少なくとも上述した図4に示すネットワークインターフェース110から構成される。
また、サーバ記憶部132は、各種プログラムや各種データを記憶するためのものであり、具体的には、上述した、図4に示すROM102、RAM103、及び外部メモリ106の少なくとも何れか1つから構成される。ここで、サーバ記憶部132に記憶されるゲームプログラムは、図1に示す第1実施形態及び図3に示す第2実施形態における手順を実行するゲームアプリケーションのプログラムであり、サーバ記憶部132には、かかるゲームに係る表示データや各種演算結果のデータも記録される。
また、サーバ記憶部132は、データとして、プレイヤを管理するプレイヤ管理テーブル、キャラクタカードやアイテム等のゲーム媒体を管理するゲーム媒体管理テーブル(前述した表1〜表3の情報設定テーブルは例えばこれに含まれる)、プレイヤが属するグループがある場合、その管理を行うグループ管理テーブル、必要に応じて対戦イベント等を管理する対戦イベント管理テーブル、必要に応じて敵キャラクタ等のプレイヤキャラクタ以外のキャラクタを管理する敵管理テーブル等の他、サーバ処理部133における所定の演算処理に関する一時的なデータを一時的に記憶してもよい。なお、それらの各管理テーブルは、必要に応じて、例えばプレイヤのID等によって互いに関連付けられている。
対戦イベントを含むゲームを例にして更に説明すれば、サーバ処理部133は、図4に示す演算処理部101から構成されており、機能モジュールとして、制御部134、対戦開始部135、プレイヤ参戦部136、対戦進行部137、及び、報酬付与部138を備える。これらの各部(機能モジュール)は、演算処理部101のプロセッサで実行される上記各種プログラムにより実現され、或いは、ファームウェアとして演算処理部101に実装されていてもよい。
[端末装置のハード及び機能構成]
図7は、図5に示す端末装置2の概略構成図であり、機能的な観点を含む機能構成図でもある。端末装置2は、上述の如く、例えば携帯端末22でであって、携帯端末22としては、例えば、多機能携帯電話(いわゆる「スマートフォン」)、携帯電話(いわゆる「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant;PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレイヤ、タブレットPC等が挙げられる。かかる端末装置2は、端末通信部141、端末記憶部142、操作部143、表示部144、及び端末処理部145を備えている。
端末通信部141は、所定の周波数帯を感受帯域とするアンテナを含む通信インターフェース回路を備え、端末装置2を、無線通信ネットワークを介してネットワーク200に接続する。その場合の通信形態としては、特に制限されず、例えば、通信用の基地局等により割り当てられるチャネルを介して、その基地局との間でWCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)方式等による無線信号回線を確立し、基地局との間で通信を行う。そして、端末通信部141は、端末処理部145から供給されたデータをサーバ装置100に送信するとともに、サーバ装置100から受信したデータを端末処理部145に供給する。
端末記憶部142は、例えば、フラッシュメモリ、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも何れか1つを備え、端末処理部145での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。これらのうち、ドライバプログラムとしては、例えば、操作部143を制御するための入力デバイスドライバプログラム、表示部144を制御するための出力デバイスドライバプログラム等が挙げられる。また、アプリケーションプログラムとしては、ゲームの進行に係る画像の表示データの取得及び表示を行うためのプログラム等を例示することができる。さらに、データとしては、ゲームの進行に係る表示データ、映像データ、画像データ等が挙げられる。なお、端末記憶部142は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
操作部143としては、端末装置2の操作が可能であり、プレイヤが文字、数字等を入力することができるものであれば、どのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード等が挙げられる。プレイヤにより操作部143が操作されると、操作部143は、その操作に対応する信号を発生し、その信号を端末処理部145に供給する。端末装置2は、そのプレイヤによる操作信号を、上記の端末通信部141を介してサーバ装置100へ送信することにより、ゲームの進行に必要な動作を要求する。
また、表示部144は、端末処理部145から供給された映像データに応じた映像、画像データに応じた画像等を表示するものであり、後述する端末装置2の画面2aの主要部を構成する。かかる表示部144としては、テキスト、映像、画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等が挙げられる。
さらに、端末処理部145は、CPUやMPUといった一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備え、端末装置2の全体的の動作を統括制御するものであり、例えば、上述したサーバ装置100の演算処理部101と同等の構成のものを例示することができる。また、端末処理部145は、端末装置2の各種処理が、端末記憶部142に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に沿って、且つ、操作部143の操作等に応じて適切な手順で実行されるように、端末通信部141、表示部144等の動作を制御する。
この端末処理部145は、上記の各種プログラムによって実現される、又は、ファームウェアとして端末装置2に実装された機能モジュールとして、少なくとも閲覧実行部146を備えている。この閲覧実行部146により、上述したゲームの進行に係る表示データの取得及び表示が行われる。すなわち、閲覧実行部146は、プレイヤからの指示に応じて、ゲームの進行に係る表示データの取得要求を、端末通信部141を介してサーバ装置100に送信するとともに、対応する表示データを、サーバ装置100から端末通信部141を介して受信する。さらに、閲覧実行部146により、受信された表示データに基づいて描画データが作成される。すなわち、閲覧実行部146は、受信した表示データを解析して制御データ及び内容データを特定し、特定した制御データに従って同じく特定した内容データをレイアウトすることにより、描画データを再構成し、その描画データを表示部144に出力する。
ここで、ゲームシステム1における動作シーケンスの概略は、例えば、以下のとおりである。すなわち、プレイヤが、端末装置2の操作部143を介して端末装置2に、プログラムの実行を指示すると、端末装置2は、当該プログラムに基づく処理を開始し、当該プログラムにより実現される端末処理部145が、ゲームの例えば導入画面の取得要求を、端末装置2の端末通信部141を介してサーバ装置100に送信する。その取得要求を受信したサーバ装置100は、サーバ処理部133の制御部134により、その導入画面を表示するための表示データを作成する。それから、制御部134は、作成した表示データを、サーバ通信部131を介して端末装置2に送信する。端末通信部141を介してその表示データを受信した端末処理部145は、その表示データに基づいて描画データを作成し、その描画データを端末装置2の表示部144に出力してゲーム導入画面を表示する。
そのゲーム導入画面において、プレイヤにより端末装置2の操作部143を介してゲームへの参加が指示された場合に、端末処理部145は、そのための別のゲーム画面(例えば、キャラクタカードC1とアイテムの強化合成や進化合成のメニューが含まれる画面)の取得要求を、端末通信部141を介してサーバ装置100へ送信する。その取得要求を受信したサーバ装置100は、サーバ処理部133の制御部134により、そのゲーム画面を表示するための表示データを作成する。そして、制御部134は、作成した表示データを、サーバ通信部131を介して端末装置2に送信する。端末通信部141を介してその表示データを受信した端末処理部145は、その表示データに基づいて描画データを作成し、その描画データを端末装置2の表示部144に出力してゲーム画面を表示する。
このゲーム画面において、プレイヤによりキャラクタカードC1の強化合成や進化合成の実施が選択された場合、端末処理部145は、例えばキャラクタカードC1と合成するアイテム(上述した例では、アイテムA1〜A4)を選択する画面の取得要求を、端末通信部141を介してサーバ装置100へ送信する。その取得要求を受信したサーバ装置100は、サーバ処理部133の制御部134により、そのための表示データを作成し、それを受信した端末装置2の端末処理部145によって、例えば、プレイヤが所有するアイテムの一覧をプレイヤが選択可能な状態で表示部144に表示する。そして、先に述べた各ステップの処理を実行し、これにより、キャラクタカードC1の強化合成又は進化合成が行われる。
以上の如く構成されたゲームのプログラム、ゲームシステム1、及びその制御方法によれば、プレイヤが所有するキャラクタカード(第1のゲーム媒体)に食べ物、物品、趣味等の嗜好(好き・嫌い、得手・不得手等)といった「個性」を設けるとともに、そのキャラクタカードと合成してプレイヤキャラクタの強化や進化を可能にするアイテムA1〜A4(第2のゲーム媒体)の特性パラメータとして、キャラクタカードの「個性」に関連する「度合い」を設定する。そして、それらを組み合わせて合成することにより、キャラクタカードの特性パラメータとして別途設定したプレイヤとの「親密度」を、アイテムA1〜A4の特性である「度合い」に応じて変化させることができる。
そうすると、プレイヤが所有するキャラクタカードのうち特定のキャラクタカードの「親密度」が増大する一方で、他のキャラクタカードの「親密度」が相対的に低下するといったように、キャラクタカード毎の「親密度」に差異が生じ、「親密度」がより高いキャラクタカードへの愛着心が増したり、或いは、お気に入りのキャラクタカードの「親密度」を更に高めたいといった欲求が生じたりする。これらにより、キャラクタカードのそれぞれとプレイヤとの結び付きの程度に差異が生じ、また、キャラクタカードの使用方法や「親密度」を高めるためのゲーム展開におけるバリエーションが増大し得る。このようにして、プレイヤが所有するキャラクタカードに、プレイヤとの関係において新たな付加価値を付与することができる。それらの結果、ゲームに予期し得ない意外性を付与して、ゲームの面白味や興趣性を従来に比して格段に向上させることができる。また、プレイヤのゲームへの関心や継続意欲を高めることが可能となる。
また、アイテムA1〜A4に設定された表1に示す「度合い」はプレイヤに対して秘匿されており、プレイヤは、「度合い」そのものを直接的に知得することはできないものの、プレイヤは、キャラクタカードC1とアイテムA1〜A4の合成結果を知らせる図2(a)〜(d)に示すゲーム画面を確認することにより、アイテムA1〜A4の「度合い」を推察することができる。よって、そのようにして、アイテムA1〜A4の「度合い」に関する情報を収集し、学習して次のプレイの機会に活用することにより、ゲームを有利に進行したり、ゲーム展開のバリエーションを更に増やしたりすることができる。この点においても、従来のゲームにはなかった意外性と興趣性を実現することができ、プレイヤのゲームへの関心や継続意欲を更に一層向上させることが可能となる。
また、先に述べたとおり、アイテムA1〜A4のうち、特定の効果としての効果E1(防御力アップ)、効果E2(攻撃力アップ)、及び効果E3(チップ付与)をキャラクタカードC1に対して発現するための契機(トリガー)となるアイテムA1〜A3を設定し、それらの効果E1,E2,E3を発現する抽選を、効果E1,E2,E3の「出現確率」に加えて「親密度」の演算結果に基づいて行う。よって、特定の効果を発現させるに際し、「親密度」を変化させるアイテムA1〜A4に設定された「度合い」の影響を加味することができるので、ゲームの技巧性や難易度を高めて、ゲームの面白味と興趣性をより一層向上させることができる。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の実施の形態、及び、既に述べた変形例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な変形が可能である。例えば、図1に示すサーバ装置100の構成は、処理能力等に相違はあるものの、端末装置2であるクライアントコンピュータ21及び携帯端末22についても適合する。逆言すれば、クライアントコンピュータ21及び携帯端末22を、サーバ装置100として使用することも可能である。すなわち、ネットワーク200を介して接続されているコンピュータ装置の何れもサーバ装置として機能させることができる。
さらに、サーバ装置100においては、ハードディスクやSSD等の大容量記憶装置を用いて、ROM102、RAM103、外部メモリ106、スロットドライブ108に装荷されるメモリデバイス等と同等の機能を果たすように構成してもよく、それらの記憶装置は、RAID等による冗長化が行われていてもいなくてもよく、また、伝送路120を介して演算処理部101に接続されていなくてもよく、例えば、クラウドコンピューティングの一環として、ネットワーク200を介して別の外部装置等に接続されていてもよい。
またさらに、サーバ装置100及び端末装置2におけるネットワークインターフェースとしては、無線LAN装置及び有線LAN装置の何れでもよく、それらは、内部に装着されていても、LANカードの如く外部デバイスタイプのものでもよい。さらにまた、端末装置2としては、ネットワーク200に接続可能なゲーム機を用いてもよく、他には、例えば通信カラオケ装置を用いることも可能である。
また、ゲーム設定も、上記の実施形態における具体例に限定されるものではなく、例えば、以下に示す更なる変形例が挙げられる。
[第3実施形態]
本実施形態は、プレイヤが複数のキャラクタカードを所有しており、それらのうち特定のキャラクタカードに対して食べ物のアイテムを与え過ぎると、その特定のキャラクタカードの「親密度」が低下してしまう態様の一例である。この場合、ゲームの世界観上の解釈としては、特定のキャラクタカード以外の他のキャラクタカードが、食べ物を多く給餌された特定のキャラクタカードに対して“嫉妬心”、“ライバル心”、“執着心”等を抱いてしまい、それに起因して、その特定のキャラクタカードとプレイヤとの間の「親密度」が下がってしまうといった設定を想定することができる。また、この場合、特定のキャラクタカードに与え過ぎと判断される食べ物アイテムの量を規定し、且つ、その規定量を超えたときには、その都度一律に「親密度」を低下させてしまうと、ゲームバランスが崩れてしまいおそれがあるので、規定量に達した場合でも、抽選等を実施することにより、ある確率で「親密度」を低下させるようにしてもよい。
[第4実施形態]
本実施形態は、図1に示すステップSP50において、「親密度」がSmax以上であった場合に直ちにステップSP50を実行せずに、さらに、特定の効果を発現させるためのアイテムとキャラクタカードC1を合成することによって、その特定の効果を発現させる手順を有する。そのような特定の効果を発現させるためのアイテムとしては、第2実施形態で説明した効果E1,E2,E3が設定されたアイテムA1,A2,A3を例示することができる。この場合、Smaxは、特定の効果を発現させることができる「親密度」の閾値として機能する。
なお、本実施形態及び第2実施形態においては、アイテムA1,A2,A3に効果E1,E2,E3が設定されていることを、プレイヤに認知させるようにしてもよい。その場合、具体的には、例えば、「親密度」がSmaxを超えたときに、アイテムA1,A2,A3が各効果E1,E2,E3を発現させるための特定のものであることを、端末装置2の画面2aに適宜の方法で表示してもよい。或いは、キャラクタカードC1とアイテムA1,A2,A3の合成時に、各効果E1,E2,E3を発現させるための特定のものであることが理解できるような演出を行ってもよい。また、アイテムA1,A2,A3の表示形態を、効果が設定されていない例えばアイテムA4とは異なる形態(弁別可能な色彩、形状、大きさ、フラッシュ動画等)で表示してもよい。
[第5実施形態]
本実施形態では、単独のアイテムの「度合い」に応じてキャラクタカードの「親密度」を変化させるのではなく、又は、それに加えて、複数のアイテムの組み合わせにも応じて、キャラクタカードC1の「親密度」を変化させ得る構成を有する。より具体的には、例えば、アイテムA1がヨーグルトであり、アイテムA2が果実ソースであった場合、現実の世界では両者を組み合わせることにより、より美味しく賞味することができるのに準えて、アイテムA1,A2をそれぞれ単独で合成したときよりも「親密度」の増大量をより多くするといった構成が挙げられる。このとき、例えばアイテムA2の果物ソースと同じ種類の果物であるアイテムA3を更に組み合わせた場合に、「親密度」の増大率を更に高めるようにしてもよい。その他、現実の世界において例えば栄養学的に良い食べ合わせと言われている食材や料理のアイテムを複数組み合わせた場合も、同様に設定することができる。さらに、「親密度」を変化させるのではなく、それらのアイテムA1,A1,A3が同時に選択されたときに、各アイテムに初期的に設定された「度合い」自体を大きくするような構成を採用することもできる。
逆に、現実の世界では食べ合わせが悪いと言われている組み合わせ(科学的な根拠の有無には拘泥しない)に準えて、そのような食材や料理のアイテムを組み合わせた場合には、それらのアイテム単独で合成したときよりも親密度の増大量を少なくしたり、或いは、減少させたりする構成も採用し得る。この場合においても、「親密度」を変化させるのではなく、それらのアイテムが同時に選択されたときに、各アイテムに初期的に設定された「度合い」自体を小さくするような構成としてもよい。
[第6実施形態]
さらに、キャラクタカードC1の「親密度」が所定値を超えている状態において、プレイヤが選択したアイテムの「度合い」が「親密度」を増加させるもの(第1実施形態及び第2実施形態の例では、アイテムA1,A2)である場合、逆に、それまでの「親密度」を減少させるような設定にしてもよい。キャラクタカードC1の「親密度」が既に十分に大きな値になっている状態は、好きなアイテムA1や大好きなアイテムA2を多く与えられた結果による場合が多く想定されるところ、その上で更に同種の好きな食べ物や大好きな食べ物のアイテムを更に与えたとしても、現実世界に準えれば、キャラクタカードが既に食傷気味になっているとして、それまでの「親密度」を低下させるような形態を採用し得る。
[第7実施形態]
またさらに、本ゲームがソーシャルゲームであって、複数のプレイヤが参加可能なものである場合、複数のプレイヤのうちプレイヤP1が選択したアイテムと、他のプレイヤP2が所有するキャラクタカードとを組み合わせて合成可能に構成してもよい。逆の場合ももちろん可能である。これらの場合、プレイヤP2のキャラクタカードに設けられた「個性」と、プレイヤP1によって選択されたアイテムのその「個性」に関する「度合い」とに基づいて、プレイヤP2とキャラクタカードとの「親密度」を変化させることができる。このように構成すれば、ソーシャルゲームに参加したプレイヤP1とプレイヤP2との交流や協力等、両者のコミュニケーションを活発にし、それにより、ソーシャルゲーム全体の活性化に資することができる。
なお、この実施形態では、アイテムに設定される「度合い」を、プレイヤP1,P2のそれぞれが所有するキャラクタカード毎に異なるようにしてもよい。例えば、アイテムA1のりんごの「度合い」は、プレイヤP1のキャラクタカードの嗜好では「好き」に設定する一方、プレイヤP2のキャラクタカードの嗜好では「嫌い」と設定するような構成が挙げられる。この他にも、プレイヤP1,P2のそれぞれが所有するキャラクタカード、アイテムA1〜A4、及び演出の何れかの表示形態を互いに異なるようにしてもよい。その際のゲーム上の「演出」は、上述したキャラクタカードとアイテムとの合成に係る演出と同様に、プレイヤが認知することができる種々の手法を採用することができる。また、それらの表示形態の変化や変形は、例えば第2のゲーム媒体であるアイテムの相違に基づいて行ってもよいし、第1のゲーム媒体であるキャラクタカードの相違に基づいて行うこともでき、その演出を実行するタイミングは、両者の合成時に限定されるものではない。