JP2015015462A - 光電変換素子及びこれを用いてなる有機薄膜型太陽電池 - Google Patents

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峰樹 長谷川
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Abstract

【課題】低コストで高い光電変換効率を示す光電変換素子及び有機薄膜型太陽池を提供すること。【解決手段】対向する2以上の電極間に光電変換層が設けられ、少なくとも一方の電極と光電変換層の間に表面張力が22.9mN/m以下の界面活性剤、好ましくは、(1)アニオン系含フッ素界面活性剤、(2)カチオン系含フッ素界面活性剤、(3)両性含フッ素界面活性剤、(4)ノニオン系含フッ素界面活性剤、(5)含フッ素オリゴマー等のフッ素系界面活性剤を用いて形成されたバッファ層が設けられていることを特徴とする光電変換素子並びに該光電変換素子を用いてなる有機薄膜型太陽電池。【選択図】なし

Description

本発明は、特定の界面活性剤をバッファ層として含有してなる光電変換素子、及びこれを用いてなる有機薄膜型太陽電池に関する。
近年、持続的に利用でき、資源が枯渇せず、環境汚染が小さい太陽電池(太陽光発電)が盛んに検討されている。太陽電池は、Si系や非Si系の無機系太陽電池と、色素増感型や有機薄膜型の有機系太陽電池とに大別される。無機系太陽電池は、概して光電変換効率が高いが、高真空が必要であったり、高温熱処理が必要であったりするため製造コストが高くなるという欠点がある。一方、有機系太陽電池は、塗布法や印刷法等での製膜が可能であるため、製造コストは低く、大面積での製膜が可能である。また、有機系太陽電池は、無機系太陽電池に比べ素子を軽くできることも利点として挙げられる。特に、有機薄膜型の太陽電池は、印刷法に優れ、フィルム等への製膜も容易であるためフレキシブルな太陽電池の製造も容易であるとされている。
しかし、有機系太陽電池の光電変換効率は低いものが多いため、高光電変換効率化が課題となっている。
現在、有機薄膜型の太陽電池における高い光電変換効率が得られている材料として、p型有機半導体材料のP3HT〔ポリ(3−ヘキシルチオフェン)〕とn型有機半導体材料のPCBM〔[6,6]−フェニル−C61−ブチル酸メチルエステル〕との混合材料からなるバルクへテロ接合が挙げられる(非特許文献1等参照)。また、p型有機半導体材料として、ペンタセン等の低分子化合物を用いる場合もあるが、一般に高分子型の材料の方が塗布による素子製造に適しているとされ、低コスト化や大画面化が容易であると考えられている。
p型有機半導体材料に求められる特徴として、材料中に平面性の高いπ共役平面を有していることが挙げられる。これは、高いπ−π相互作用や高いキャリア輸送効率が期待できるためであり、結果として高い光起電力を提供できる。
特許文献1〜3には、高分子型のp型有機半導体に関する開示がなされている。
しかしながら、有機系太陽電池のより一層の光電変換効率向上が要望されている。
一方、有機薄膜型太陽電池の光電変換効率を向上させる手法として、電極と光電変換層との間にバッファ層を設けることで、電子注入及び電子取出しの効率が向上することが知られている。例としては、透明電極(陽極)と光電変換層との間に、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホネート))がバッファ層として用いられ、金属電極(陰極)と光電変換層との間に、LiF(フッ化リチウム)や金属酸化物などがバッファ層として用いられているが、中でも光電変換効率が優れるためLiFが主に用いられている。
陰極側に設けられるLiFからなるバッファ層は、通常真空蒸着法により形成されるため、生産コストが高いという課題があった。このため、LiFの代わりに、塗布可能な、アミノ官能基又はイミノ官能基を末端に有する高分子化合物やフッ素系界面活性剤を用いることが検討されている(例えば特許文献4及び非特許文献2参照)。
特開2008−042107号公報 特開2009−158921号公報 特開2011−116962号公報 特開2012−186343号公報
F. Padinger, et al., Adv. Funct. Mater., 13, 85 (2003) Ryo Ishikawa, et al., Appl. Phys. Express, 5(2012) 121601
本発明の目的は、低コストで高い光電変換効率を示す光電変換素子及び有機薄膜型太陽電池を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、陰極側のバッファ層に特定の界面活性剤を用いることで、製造が容易で製造コストが小さく、しかも、高い光電変換能を示す光電変換素子及び有機薄膜型太陽電池の提供が可能となり、上記課題を解決し得ることを知見した。
本発明は、対向する2以上の電極間に光電変換層が設けられ、少なくとも一方の電極と光電変換層の間に表面張力が23mN/m以下の界面活性剤を用いて形成されたバッファ層が設けられていることを特徴とする光電変換素子を提供するものである。
また、本発明は、上記界面活性剤がフッ素系界面活性剤であることを特徴とする上記光電変換素子を提供するものである。
また、本発明は、上記光電変換素子を用いてなる有機薄膜太陽電池を提供するものである。
本発明によれば、低コストで製造可能で、しかも光電変換効率に優れる、光電変換素子を提供することができる。
図1(a)は、本発明の光電変換素子の構成の一例を示す断面図である。 図1(b)は、本発明の光電変換素子の構成の別の一例を示す断面図である。 図1(c)は、本発明の光電変換素子の構成の別の一例を示す断面図である。 図1(d)は、本発明の光電変換素子の構成の別の一例であるタンデム型素子を示す断面図である。
本発明の光電変換素子は、対向する2以上の電極間に光電変換層4が設けられており、少なくとも一方の電極と光電変換層4の間にバッファ層が設けられているものであれば、従来公知の光電変換素子と同様に構成される。例えば、図1(a)を例にとって示すと、支持体1、透明電極2、陽極バッファ層3、光電変換層4、陰極バッファ層5、及び電極6が順次積層された構造を有する。また、図1(b)に示すように陽極バッファ層3を除いた構造であってもよい。
また、図1(c)に示すように、陽極バッファ層3と陰極バッファ層5の配置を入れ替えた構造であってもよい。
また、図1(d)に示すように、透明電極2上に、陽極バッファ層3、光電変換層4、陰極バッファ層5の順に積層させた後に、再度、陽極バッファ層3、光電変換層4、陰極バッファ層5を積層させたタンデム型の多層構造であってもよい。
以下に、本発明の光電変換素子を構成する材料、製造方法等について、好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
<支持体>
支持体1は透明電極2を表面に安定して保持することが可能であれば、材質や厚みには制限されないが透明性を有する必要が有る。そのため、支持体の形状は板状でもフィルム状でもよい。透明性とは、光電変換素子において使用される所定波長領域、例えば可視光領域の光を高率で透過する性質をいう。支持体1には、例えば、ガラス、透明ポリマーフィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエステルスルフォン、シンジオタクチックポリスチレン)等が使用できる。尚、本発明の光電変換素子は、支持体1の表面に形成されることが好ましいが、透明電極2自体にある程度の硬度があり、自立性を有する場合は、透明電極2が支持体1を兼ねる構造としてもよく、この場合、支持体1は省略されてもよい。
<透明電極及び電極>
透明電極2及び電極6としては、例えば、金、白金、銀等の貴金属類、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫(NESA)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)等の金属酸化物、リチウム、リチウム−インジウム合金、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、カルシウム、マグネシウム、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、インジウム、ルテニウム、チタニウム、マンガン、イットリウム、アルミニウム、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−カルシウム合金、アルミニウム−マグネシウム合金、クロミウム、グラファイト薄膜の他PEDOT−PSS等の有機導電性化合物等を適宜用いることができる。これらの電極物質は、単独で使用してもよく、或いは複数併用してもよい。透明電極2は、透明性を有する必要が有るため、酸化亜鉛、NESA、ITO、FTO及びPEDOT−PSS等の透明性を有する材料が用いられる。透明電極2及び電極6は、これらの電極物質を用いて、下記光電変換層4同様にドライプロセス又はウェットプロセスの方法により形成することができる。また、ゾルゲル法等により焼成して形成してもよい。また、電極の厚みは、使用する電極物質の材料にもよるが、電極2及び電極6とも、一般的に5〜1000nm程度、更に好ましくは10〜500nm程度に設定する。
本発明において、対向配置される一対の電極(電極2及び電極6)の仕事関数は、相互に相対的に大小関係を有する(即ち互いに仕事関数の異なる)ものとすればよい。従って、電極2の仕事関数が電極6よりも相対的に大きければよい。この場合、両電極間の仕事関数の差は0.5V以上であることが好ましい。尚、各電極と半導体層の間にバッファー層を設置し、電極上のバッファー層の化合物と電極とが化学結合している場合は、これらの制約が緩和されることがある。
<陽極バッファ層>
陽極バッファ層3は、電極材料が光電変換層4へ侵入・反応するのを防止したり、光電変換層4で分離された電荷の再結合を防止し効率的に電極2へ電荷を移動させる等の役割がある。材料としては、PEDOT:PSS、PEO、V25、酸化亜鉛、フッ化リチウム、TiOx、ナフタレンテトラカルボン酸無水物等の電荷移動物質が挙げられる。陽極バッファ層3は、透明性を有する必要が有る。光電変換層4がP3HT:PCBM等のバルクヘテロ型である場合、陽極バッファ層3はPEDOT:PSSがよく用いられる。陽極バッファ層3は、これらの電荷移動物質を用いて、下記光電変換層4同様にドライプロセス又はウェットプロセスの方法により形成することができる。また、陽極バッファ層3の厚みは、一般的に0.01〜100nm、更に好ましくは0.1〜50nm程度に設定する。
<陰極バッファ層>
本発明において、陰極バッファ層5は、表面張力が22.9mN/m以下の界面活性剤を用いて形成される。界面活性剤の好ましい表面張力は22.5〜10mN/mであり、更に好ましい表面張力は22.5〜15mN/mである。本発明において、表面張力は白金プレート法を用いた0.1%水溶液における表面張力をいう。
このような表面張力を有する界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、(1)アニオン系含フッ素界面活性剤、(2)カチオン系含フッ素界面活性剤、(3)両性含フッ素界面活性剤、(4)ノニオン系含フッ素界面活性剤、及び(5)含フッ素オリゴマー等が挙げられ、特に限定されず用いることができるが、(1)アニオン系含フッ素界面活性剤、(2)カチオン系含フッ素界面活性剤、(3)両性含フッ素界面活性剤、(5)含フッ素オリゴマーが好ましく、(1)アニオン系含フッ素界面活性剤、(2)カチオン系含フッ素界面活性剤、(3)両性含フッ素界面活性剤がより好ましい。これらの具体例を下記[化1]〜[化5]に示す。
Figure 2015015462
Figure 2015015462
Figure 2015015462
Figure 2015015462
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但し、上記(1)〜(5)における各式中、Rf及びRf 'はアルキル基の一部又は全部をフッ素原子に置き換えた直鎖状又は分岐状のフルオロアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜30、より好ましくは炭素原子数1〜20)を表し、R’及びR’’は水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜40、より好ましくは炭素原子数1〜10)を表し、Bは−CO−又は−SO2−を表し、Y及びY’は直接結合又はアルキレン基(好ましくは炭素原子数1〜40、より好ましくは炭素原子数1〜20)を表し、Aはエチレン基又はプロピレン基を表し、Mは水素原子、−NH4、アルカリ金属(Li、Na、K、Cs等)又はアルカリ土類金属(Mg、Ca、Ba等)を表し、Xはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を表し、Zは直接結合、−N(R’’)SO2−又は−NHCO−を表し、nは1〜50を表し、pは1〜3を表す。
上記(5)含フッ素オリゴマーにおいて、上記ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートと共に共重合体を形成し得るモノマー(共重合成分)としては、例えば、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、フッ化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸とそのアルキルエステル、ポリ(オキシアルキレン)(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルイミド、ジアセトンアクリルアミド、メチロール化ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ビニルアルキルエーテル、ハロゲン化アルキルビニルエーテル、ビニルアルキルケトン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、グリシジルアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、無水マレイン酸、アジリジニル(メタ)アクリレート、N−ビニルカルバゾール等が挙げられる。
これらの共重合成分のポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートに対する共重合割合は、通常1〜70質量%、好ましくは10〜50質量%である。
(1)アニオン系含フッ素界面活性剤の中でも、(i)−COO−M系、(ii)−OSO−M系、(iii)−SO−M系ものが好ましく、特に(i)−COO−M系が好ましい。
また(2)カチオン系含フッ素界面活性剤の中でも、(ii)N+・X-系が好ましい。
また(3)両性含フッ素界面活性剤の中でも、(iii)N+(R’)2−O-系が好ましい。
また(4)ノニオン系含フッ素界面活性剤の中でも、(ii)−O−系が好ましい。
また(5)含フッ素オリゴマーの中でも、メタクリレートの単独重合体あるいは共重合体、アクリレートの単独重合体あるいは共重合体、塩化ビニルの単独重合体あるいは共重合体、スチレンの単独重合体あるいは共重合体であるものが好ましく、特に、メタクリレートおよびアクリレートの単独重合体あるいは共重合体が好ましい。
陰極バッファ層5の厚みは、0.01〜100nm、好ましくは0.1〜50nm程度である。
上記界面活性剤の数平均分子量(Mn)は、通常100〜50000のものが用いられるが、好ましくは100〜10000であり、更に好ましくは100〜1000である。
市販されている表面張力が22.9mN/m以下の界面活性剤としては、サーフロンS−221(表面張力:15.8mN/m、Mn:457、Mw:468)、サーフロンS−241(表面張力:16.2mN/m、Mn:387、Mw:402)、サーフロンS−232(表面張力:14.7mN/m、Mn:431、Mw:438)、サーフロンS−386(表面張力:22.5mN/m、Mn:6865、Mw:16393)(AGCセイミケミカル社製)、Novec FC−4430(表面張力:20.8mN/m、Mn:7508、Mw:23254)、Novec FC−4432(表面張力:20.8、Mn:6178、Mw:11720)(住友3M社製)等が挙げられる。
上記界面活性剤は、単独で用いても、複数種類を混合して用いてもよい。本発明において、界面活性剤を用いることで、ウェットプロセスにて容易に陰極バッファ層5を作製することができる。ウェットプロセスは、界面活性剤単独を塗布しても、溶媒等に溶解して塗布してもよい。
ここで、用いられる溶媒としては、界面活性剤を均一に溶解させるものであれば特に限定されず、例えば、下記光電変換層4の作製で用いられる溶媒と同様のものが用いられる。好ましくは、先に塗布した層を溶解させにくいものとして、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の溶媒が挙げられる。
溶媒に溶かして用いる場合の濃度としては、上記陰極バッファ層膜厚が形成できれば、特に限定されないが、0.01〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
<光電変換層>
光電変換層4は、p型の有機半導体材料(A)とn型の有機半導体材料(B)(以下、あわせて光電変換材料という)とを含有するものであり、好ましい実施形態である有機バルクへテロ接合素子の他、超階層ナノ構造接合素子、ハイブリッドヘテロ接合型素子、p−i−n接合型素子等が挙げられる。 製膜方法に関しては特に限定するものではないが、例えば蒸着法、物理気相成長法(PVD)、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、原子層エピタキシー法(ALE)、分子線エピタキシー法(MBE)、気相エピタキシー法(VPE)、スパッタ法、プラズマ重合法等のドライプロセス;ディップコート法、キャスト法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スピンコート法、LB法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、ディスペンサ印刷法、インクジェット法、エクストルージョンコート法等のウェットプロセスによって支持体上に塗膜形成する方法が挙げられる。本発明で作製する以下で説明する材料においては、ウェットプロセスによる形成が容易である。
光電変換層4の膜厚は、特に限定するものではないが、一般に、5nm〜5μm程度に設定することが好ましく、アニーリング等の加熱処理をしてもよい。
p型の有機半導体材料(A)とn型の有機半導体材料(B)としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。
p型有機半導体材料(A)としては、フタロシアニン系顔料、インジゴ又はチオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、トリアリールメタン誘導体、トリアリールアミン誘導体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体(例えば、ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン]:MEH−PPV、ポリ[2−メトキシ−5−(3’,7’−ジメチルオクチロキシ)−1,4−フェニレンビニレン])、ポリチオフェン及びその誘導体(例えば、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン):P3HT、ポリ(3−オクチルチオフェン))、ポリ−N−ビニルカルバゾール誘導体等が挙げられる。尚、p型有機半導体材料(A)は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
n型有機半導体材料(B)としては、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、多環キノン系顔料、アゾ系顔料、C60フラーレンやC70フラーレン及びその誘導体等を用いることができ、また、有機金属錯体〔例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(10−ベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム、5−ヒドロキシフラボンのベリリウム塩、5−ヒドロキシフラボンのアルミニウム塩〕、オキサジアゾール誘導体〔例えば、1,3−ビス[5'−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2'−イル]ベンゼン〕、トリアゾール誘導体〔例えば、3−(4'−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4''−ビフェニル)−1,2,4−トリアゾール〕、フェナントロリン誘導体[例えば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン、BCP)]、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体等を用いることもできる。n型有機半導体材料(B)の中でも、n型材料として高いキャリヤ移動度を有し、及び/又は電荷分離効率が高い点から、C60フラーレンやC70フラーレン及びその誘導体が好ましい。尚、n型有機半導体材料(B)は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
上記のC60フラーレンやC70フラーレン及びその誘導体としては、以下のC1〜C6の化合物が例に挙げられ、中でも、電子準位の整合性に優れ、入手が容易である点から、C1のPCBM(フェニル−C61−ブチル酸メチルエステル)が好ましく用いられる。
Figure 2015015462
p型有機半導体材料(A)とn型有機半導体材料(B)の重量比率(前者:後者)は10:90〜90:10であり、好ましくは10:90〜70:30であり、さらに好ましくは20:80〜50:50である。
また、光電変換層4の形成には、光電変換材料を必要に応じて一種又は二種以上の溶媒に溶解又は分散して用いてもよい。
上記溶媒としては、p型有機半導体材料(A)とn型有機半導体材料(B)を溶解又は分散可能なものであれば特に制限されないが、例えば、水、アルコール系溶剤、ジオール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、脂肪族又は脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、シアノ基を有する炭化水素溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤、その他の溶剤等が挙げられる。溶媒を用いた光電変換材料は、塗布液として用いることができる。
上記アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、第3ブタノール、ペンタノール、イソペンタノール、2−ペンタノール、ネオペンタノール、第3ペンタノール、ヘキサノール、2−ヘキサノール、ヘプタノール、2−ヘプタノール、オクタノール、2―エチルヘキサノール、2−オクタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、メチルシクロペンタノール、メチルシクロヘキサノール、メチルシクロヘプタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノール、3(N,N−ジメチルアミノ)プロパノール等が挙げられる。
上記ジオール系溶剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソプレングリコール(3−メチル−1,3−ブタンジオール)、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、オクタンジオール(2−エチル−1,3−ヘキサンジオール)、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
上記ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、エチルブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等が挙げられる。
上記エステル系溶剤としては、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第2ブチル、酢酸第3ブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸第3アミル、酢酸フェニル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸第2ブチル、プロピオン酸第3ブチル、プロピオン酸アミル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸第3アミル、プロピオン酸フェニル、2−エチルヘキサン酸メチル、2−エチルヘキサン酸エチル、2−エチルヘキサン酸プロピル、2−エチルヘキサン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ第2ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ第3ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ第2ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ第3ブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノ第2ブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノ第3ブチルエーテルアセテート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、オキソブタン酸メチル、オキソブタン酸エチル、γ−ラクトン、マロン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、プロピレングリコールジアセテート、δ−ラクトン等が挙げられる。
上記エーテル系溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、モルホリン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。
上記脂肪族又は脂環族炭化水素系溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカリン、ソルベントナフサ、テレピン油、D−リモネン、ピネン、ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株)、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン、ジエチルベンゼン、クメン、イソブチルベンゼン、シメン、テトラリン等が挙げられる。
上記シアノ基を有する炭化水素溶剤としては、例えば、アセトニトリル、1−シアノプロパン、1−シアノブタン、1−シアノヘキサン、シアノシクロヘキサン、シアノベンゼン、1,3−ジシアノプロパン、1,4−ジシアノブタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,4−ジシアノシクロヘキサン、1,4−ジシアノベンゼン等が挙げられる。
上記ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等が挙げられる。
上記その他の有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、2硫化炭素等が挙げられる。
これらの中でも、好ましい溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等が挙げられる。
光電変換層4の形成時に上記溶媒を含有させる場合、その含有量は、光電変換材料を用いた光電変換層4の形成に支障が生じない限り特に制限されるものではないが、例えば、溶媒を100重量部としたときに光電変換材料の総量が0.1〜20重量部となる範囲から適宜選択することが好ましく、更に好ましくは1〜10重量部であり、特に好ましくは3〜7重量部の範囲から選択することが望ましい。
本発明の光電変換素子は、本発明の有機薄膜太陽電池の他、フォトダイオード、光検出器等に用いることができる。
以下、合成例、実施例及び比較例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
〔合成例1〕化合物No.1の合成
窒素雰囲気下、下記に示すBBF−4HTBを180mg(0.25mmol)、及びトルエン10mlを仕込んだ溶液を超音波照射し、更にこの溶液に9−(1−n−オクチルノニル)カルバゾール−2,7−ジボロン酸ビス(ピナコール)97mg(0.21mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム11mg(0.013 mmol)、トリ(o−トリル)ホスフィン23mg(0.075mmol)、及び炭酸ナトリウム水溶液1.7ml(2.0M、3.4mmol)を加え、120℃で6時間反応させた。更に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム11mg(0.013 mmol)、及びトリ(o−トリル)ホスフィン23mg(0.075mmol)を加え、120℃で6時間反応させた。メタノールを加え再沈殿させ、得られた残渣をメタノール、超純水にて洗浄し、アセトン中で還流した。溶液をろ過後、アセトンで洗浄し、乾燥させ、黒紫色結晶の化合物No.1(R1及びR2がフェニル基)を126mg得た(収率99%)。得られた化合物No.1の数平均分子量(Mn)は6082であり、重量平均分子量(Mw)は10995であり、Mw/Mnは1.80であった。
Figure 2015015462

Figure 2015015462
〔合成例2〕化合物No.2の合成
窒素雰囲気下、上記のBBF−4HTBを67mg(0.09mmol)、2,5−ジブロモ−1−(5−ヘキセニル)ピロール12mg(0.04mmol)、2,5−ビス(2−エチルヘキシル)−3,6−ビス(4−(4,4,5,5−テトラメチルー1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル−2,5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオン100mg(0.13mmol)及びトルエン9mlを仕込んだ溶液を超音波照射し、更にこの溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム4.5mg(0.004mmol)及び炭酸ナトリウム水溶液0.33ml(2.0M、0.65mmol)を加え、マイクロ波照射下150℃で1時間反応させた。フェニルボロン酸79mg(0.65mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム1.5mg(0.001mmol)を加え、150℃で15分間反応させた後、更にフェニルブロミド103mg(0.65mmol)を加え150℃で15分間反応させた。室温まで冷却し、メタノールを加え再沈殿させ、得られた残渣をメタノール、超純水にて洗浄した。更にこの残渣をソックスレー抽出器を用いてアセトンで8時間洗浄した後、乾燥させ、黒紫色結晶の化合物No.2を92mg得た(収率74%)。得られた化合物No.2の数平均分子量(Mn)は、17038であり、重量平均分子量(Mw)は36918であり、Mw/Mnは2.17であった。
Figure 2015015462
〔実施例1〜20及び比較例1〜11〕光電変換素子の作製及び評価
図1(a)に示す層構成を有する光電変換素子を、以下の手順で作製した。
先ず、電極2としてITOが150nm成膜してあるガラス基板(支持体1)をIPA煮沸洗浄及びUV−オゾン洗浄した後、陽極バッファ層3としてPEDOT:PSS(3,4−エチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホン酸)を20nmスピンコート法により成膜し、100℃、10分の条件で減圧乾燥した。
次に、1,2−ジクロロベンゼン2mLに、それぞれ〔表1〕に記載のp型有機半導体材料(A)を20mg、及びn型有機半導体材料(B)を80mg溶解させて、光電変換材料を調製した。調製した光電変換材料を、スピンコート法により成膜し、100℃、30分の条件で減圧乾燥して光電変換層4とした。
続いて、得られた有機薄膜層である光電変換層4の上に、それぞれ〔表1〕に記載の陰極バッファ層の材料が0.05wt%−イソプロピルアルコールとなるように調製した溶液をスピンコート法により塗布し、それぞれ〔表1〕に記載の乾燥温度、30分の条件で減圧乾燥して陰極バッファ層5とした。
最後に、得られた陰極バッファ層5上に、更にアルミニウム100nm(電極6)を真空蒸着成膜して、それぞれ実施例1〜20及び比較例1〜11の光電変換素子を作製した。
こうして得られた光電変換素子に対し、エアマス1.5G、100mW/cm2の擬似太陽光をITO電極側から照射して光電変換特性(効率(%))を測定した。結果を〔表1〕に示す。
Figure 2015015462
上記〔表1〕中の界面活性剤として使用している「S-221」、「S-241」、「S-232」、「S-386」、「FC-4430」、「FC-4432」、「FS-300」及び「S-243」並びにp型有機半導体として使用している「化合物No.1」、「化合物No.2」、「PCDTBT」、「PBDTTT−CF」、「P3HT」及び「PBT7」の具体的内容は下記の通りである。
S-221:(サーフロンS-221)AGCセイミケミカル社製カチオン系含フッ素界面活性剤(表面張力:15.8mN/m)
S-241:(サーフロンS-241)AGCセイミケミカル社製ノニオン系含フッ素界面活性剤(表面張力:16.2mN/m)
S-232:(サーフロンS-232)AGCセイミケミカル社製両性系含フッ素界面活性剤(表面張力:14.7mN/m)
S-386:(サーフロンS-386)AGCセイミケミカル社製ノニオン系含フッ素界面活性剤(表面張力:22.5mN/m)
FC-4430:(ノベックFC-4430)住友スリーエム社製ノニオン系含フッ素界面活性剤(表面張力:20.8mN/m)
FC-4432:(ノベックFC-4432)住友スリーエム社製ノニオン系含フッ素界面活性剤(表面張力:20.8mN/m)
FS-300:デュポン社製含フッ素界面活性剤(表面張力:23.0mN/m)
S-243:(サーフロンS-243)AGCセイミケミカル社製ノニオン系含フッ素界面活性剤(表面張力:23.2mN/m)
化合物No.1及び2:上記合成例1及び2で合成した化合物である。
PCDTBT:Aldrich社製、下記〔化10〕に示す構成単位を有する化合物〔重量平均分子量(Mw:20000〜100000)〕である。
Figure 2015015462

上記式中、Octはn−オクチル基を示す。

PBDTTT-CF:Aldrich社製、下記〔化11〕に示す構成単位を有する化合物〔重量平均分子量(Mw:10000〜50000)〕である。
Figure 2015015462

P3HT:RieleMetal社製、下記〔化12〕に示す構成単位を有する化合物〔重量平均分子量(Mw:50000〜70000)〕である。
Figure 2015015462

PBT7:以下の方法により製造した下記〔化13〕に示す構成単位を有する化合物。
Figure 2015015462

窒素雰囲気下、2,6−ビストリメチルチンー4,8−ビス(2−エチルヘキシロキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェンを200mg(0.26mmol)、2−エチルへキシル-4,6-ジブロモ-3-フルオロチエノ[3,4-b]チオフェン-2-カルボキシレート122mg(0.26mmol)、ジメチルホルムアミド1ml及びトルエン4mlを仕込んだ溶液を超音波照射し、更にこの溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム21.0mg(0.018mmol)を加え、120℃で12時間反応させた。室温まで冷却し、メタノールを加え再沈殿させ、得られた残渣をメタノール、超純水にて洗浄した。更にこの残渣をソックスレー抽出器を用いてアセトンで8時間洗浄した後、乾燥させ、深青色結晶の化合物No.PBT7を164mg得た(収率42%)。得られたPBT7の数平均分子量(Mn)は、46723であり、重量平均分子量(Mw)は165134であり、Mw/Mnは3.53であった。
上記結果より、陰極バッファ層に特定の界面活性剤を用いた本発明の光電変換素子は、素子の光電変換特性に優れることは明らかである。
1 支持体
2 透明電極
3 陽極バッファ層
4 光電変換層
5 陰極バッファ層
6 電極

Claims (3)

  1. 対向する2以上の電極間に光電変換層が設けられ、少なくとも一方の電極と光電変換層の間に表面張力が22.9mN/m以下の界面活性剤を用いて形成されたバッファ層が設けられていることを特徴とする光電変換素子。
  2. 上記界面活性剤がフッ素系界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 請求項1又は2の光電変換素子を用いてなる有機薄膜型太陽電池。
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