JP2015013676A - 包装袋製造用シート、包装袋及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の包装袋製造用シート10は、最内層となる第1層11と、第1層11の片面に形成された第2層12とを備え、第1層11は、引張強度が15N/15mm以下で且つ厚さが15μm以下の樹脂層であり、第2層12は、引張強度が15N/15mm超の樹脂層である。本発明の包装袋は、上記包装袋製造用シート10が、第1層11,11同士が対向するように重ねられ、第1層同士が接着した第1シール部と第2層12,12同士が接着した第2シール部Bとが形成されて製袋されている。
【選択図】図3
Description
包装袋の内部に密封された内容物を取り出す際には、包装袋を両手でつかみ、引っ張って開封することがある。しかし、高いピール強度となるようにフィルムを熱圧着した場合には、包装袋を強い力で引っ張っても開封できなかったり、強い力で引っ張ったために必要以上に開封してしまい、内容物が飛び散ったりすることがあった。このようなことから、包装袋においては、強い力で引っ張らなくても開封できる易開封性が要求されることがある。また、近年、バリアフリー対応から、はさみ等の道具を使用せずに手で簡単に開封できる包装袋が求められている。しかし、開封しやすくすると、破袋防止性が低下する傾向にある。
易開封性と破袋防止性とを両立させるものとして、特許文献1には、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン及びスチレン系重合体を含む第1層と、プロピレン−αオレフィン共重合体及び直鎖状低密度ポリエチレンを含む第2層を備える包装袋製造用のシートが開示されている。
しかし、特許文献1に記載の包装袋製造用シートにおいても、単一条件で熱圧着して包装袋を作製した場合には、易開封性と破袋防止性とを充分に両立できているとはいえなかった。易開封可能な弱シール部と高いピール強度となる強シール部とを形成することによって、易開封性と破袋防止性とを両立させることは可能であるが、弱シール部と強シール部を形成するためには、熱圧着温度等の圧着条件を細かく調整する必要があった。したがって、特許文献1に記載の包装袋製造用シートを用いて、易開封性と破袋防止性とを両立させた包装袋を製造することは簡便ではなかった。
[引張強度]引張強度は、引張試験機を使用し、JIS K7161に従い、測定温度20℃、引張速度300mm/分で測定した引張破断強度である。
本発明の包装袋は、上記包装袋製造用シートが、第1層同士が対向するように重ねられ、第1層同士が融着した第1シール部と第2層同士が融着した第2シール部とが形成されて製袋されている。
本発明の包装袋の製造方法は、上記包装袋を製造する方法であって、前記包装袋製造用シートを、第1層同士が対向するように重ね合せる重ね合せ工程と、重ね合せた包装袋製造用シート同士を熱圧着して前記第1シール部を形成する第1熱圧着工程と、重ね合せた包装袋製造用シート同士を、前記第1熱圧着工程よりも高いシール圧力で熱圧着して前記第2シール部を形成する第2熱圧着工程とを有する。
本発明の包装袋は、易開封性及び破袋防止性を両立できると共に簡便に製造できる。
本発明の包装袋製造用シートは、最内層となる第1層と、該第1層の片面に形成された第2層とを備える積層シートである。
第1層の引張強度は、該包装袋製造用シートから作製した包装袋の易開封性がより得られやすくなることから、12N/15mm以下であることが好ましい。
また、第1層の引張強度は、該包装袋製造用シートから作製した包装袋の密封性がより高くなることから、3N/15mm以上であることが好ましい。
本発明における引張強度は、引張試験機を使用し、JIS K7161に従い、測定温度20℃且つ引張速度300mm/分で測定された引張破断強度である。引張強度は、樹脂の凝集力の指標となり、具体的には、引張強度が高い程、凝集力が高くなる。凝集力が高い程、熱圧着した後の接着力が高くなる。
第1層の引張強度を15N/15mm以下にするためには、第1層を、上記の樹脂のうちの非相溶の2種以上の樹脂で構成すればよい。例えば、第1層を、ポリエチレンとポリスチレンとで構成すればよい。第1層を、非相溶の2種類以上の樹脂で構成する場合には、いわゆる海島構造のモルフォロジーを形成し、引張強度が低下する。
第2層の引張強度は、該包装袋製造用シートから作製した包装袋の破袋防止性がより得られやすくなることから、20N/15mm以上であることが好ましく、25N/15mm以上であることがより好ましい。
また、第2層の引張強度は、実用の点から、100N/15mm以下であることが好ましい。
第2層の引張強度を15N/15mm超にするためには、第2層を、上記の樹脂のうちの1種の樹脂又は相溶する2種以上の樹脂で構成すればよい。
表面層としては、基材となるフィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルムなどが挙げられる。基材は、前記のフィルムを一軸延伸又は二軸延伸した延伸フィルムであってもよい。ここで、基材は、保護層となり、また、印刷が施されるフィルムである。
また、表面層としては、バリアフィルムを用いてもよい。ガスバリアフィルムとしては、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミニウム蒸着ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルム等が挙げられる。ここで、バリアフィルムは、水蒸気及び酸素の透過を遮断するフィルムである。
また、基材となるフィルムとガスバリアフィルムとを積層したものを、表面層としても構わない。
第3層を構成する樹脂としては、表面層に対して熱融着性を有する樹脂が使用され、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
例えば、第1層と第2層とからなる包装袋製造用シートの製造方法としては、第1層と第2層とを共押出して積層する方法や、第1層と第2層とを別々に形成した後に、貼合する方法が挙げられる。
第1層と第2層と第3層と表面層とからなる包装袋製造用シートの製造方法としては、第1層と第2層と第3層とからなる積層シートを共押出によって作製した後に、第3層に表面層を積層し、熱圧着する方法が挙げられる。
第1層と第2層と第3層と表面層とからなる包装袋製造用シートの他の製造方法としては、第1層と第2層とからなる積層シートを共押出によって作製した後に、押出機から吐出させた溶融状態の第3層を第2層の表面に向けて供給すると共に、溶融状態の第3層に表面層を密着させる方法が挙げられる。
(第1実施形態)
本発明の包装袋及びその製造方法の第1実施形態について説明する。
図1〜図3に、本実施形態の包装袋を示す。本実施形態の包装袋1は、2枚の矩形状の包装袋製造用シート10,10が、第1層11,11同士が対向するように重ねられ、四方の縁部(第1縁部10a、第2縁部10b、第3縁部10c、第4縁部10d)にて熱圧着されて製袋されたものである。
本実施形態では、包装袋製造用シート10の長手方向に沿った第2縁部10b及び第4縁部10d、包装袋製造用シート10の短手方向に沿った第3縁部10cにおいて、図3に示すように、第2層12,12同士が熱融着により接着して第2シール部Bが形成されている。すなわち、包装袋1の三方に第2シール部Bが形成されている。第2層12は引張強度が大きく、凝集力が強い層であるため、第2層12,12同士で接着した第2シール部Bは、強い接着力で接着した強シール部となる。
本実施形態における重ね合せ工程では、同形状の2枚の包装袋製造用シート10,10を、第1層11,11同士が対向するように重ね合せる。
本実施形態における第1熱圧着工程では、重ね合せた包装袋製造用シート10の第1縁部10aを、加熱したシールバーで挟み、押圧して熱圧着する。具体的には、加熱したシールバーで挟むことによって、第1縁部10aにおける第1層11,11同士を、圧着しながら熱融着して第1シール部Aを形成する。
本実施形態における第2熱圧着工程では、重ね合せた包装袋製造用シート10の第2縁部10b、第3縁部10c及び第4縁部10dを、加熱したシールバーで挟み、押圧して熱圧着する。具体的には、加熱したシールバーで挟むことによって、第2縁部10b、第3縁部10c及び第4縁部10dにおける第2層12,12同士を、圧着しながら熱融着して第2シール部Bを形成する。
第2熱圧着工程におけるシール圧力は、第1熱圧着工程におけるシール圧力よりも高くする。
第1シール部Aを形成する際に使用するシールバーは、包装袋製造用シート10を押圧する押圧面が矩形状で、その押圧面の短手方向の長さが5.0〜20mmであることが好ましい。このシールバーは押圧面が広く、シール圧力を容易に低くできる。
また、シールバーの押圧面とシールバーの側面との角部の角度は90〜150°であることが好ましい。前記角度が90〜150°であれば、破袋防止性を確保できる実用的なシールバーとなる。シールバーの押圧面とシールバーの側面との角部が隅切りされて丸みを持たせた場合には、破袋防止性がより高くなることから、曲率半径が1.5mm以下とされることが好ましい。
第1シール部Aを形成する際のシールバーの温度は、密封性が高くなることから、第1層11を構成する樹脂の融点以上とすることが好ましい。
第1シール部Aを形成する際の圧着時間は0.2〜2.0秒であることが好ましい。熱圧着時間が前記下限値以上であれば、第1層11,11同士を充分に圧着でき、前記上限値以下であれば、包装袋1の生産性を高くできる。
第2シール部Bを形成する際に使用するシールバーは、包装袋製造用シート10を押圧する押圧面が矩形状で、その押圧面の短手方向の長さが3.0〜7.0mmであることが好ましい。このシールバーは押圧面が狭く、シール圧力を容易に高くできる。
また、シールバーの押圧面とシールバーの側面との角部の形状は、第1シール部Aを形成するためのシールバーと同様に、角度が90〜150°であることが好ましく、あるいは、曲率半径が1.5mm以下であることが好ましい。
第2シール部Bを形成する際のシールバーの温度は、密封性が高くなることから、第2層を構成する樹脂の融点以上とすることが好ましい。
第2シール部Bを形成する際の圧着時間は0.4〜2.0秒であることが好ましい。熱圧着時間が前記下限値以上であれば、第2層12,12同士を充分に圧着でき、前記上限値以下であれば、包装袋1の生産性を高くできる。
第1熱圧着工程が第2熱圧着工程よりも先である場合、内容物を充填するためには、第2熱圧着工程において、第2縁部10b、第3縁部10c及び第4縁部10dのいずれか2ヵ所を熱融着して接着した後、未接着で未封止の残りの1か所の縁部にて内容物を充填すればよい。その後、未封止の縁部における第2層12,12同士を熱融着して内容物を密封する。
第2熱圧着工程が第1熱圧着工程よりも先である場合、内容物を充填するためには、第2熱圧着工程後に、未接着で未封止の第1縁部10aにて内容物を充填すればよい。その後、未封止の第1縁部10aにおける第1層11,11同士を熱融着して内容物を密封する。
また、上記の包装袋1では、第2シール部Bにて第2層12,12同士が接着している。第2層12は、引張強度が大きく、凝集力が強いため、第2層12,12同士の接着力は大きくなって、ピール強度が大きくなる。したがって、第2シール部Bでは密封性が高い。
これにより、包装袋1では、易開封性及び破袋防止性を両立させることができる。
上記包装袋1を製造する際には、第2シール部B形成時のシール圧力を第1シール部A形成時のシール圧力よりも高くするため、第1シール部Aでは第1層11,11同士を接着し、第2シール部Bでは第2層12,12同士を接着することが容易である。したがって、シール圧力を調整することにより、熱圧着温度等を細かく調整せずに弱シール部と強シール部とを形成できるため、易開封性及び破袋防止性を両立させた包装袋を簡便に製造できる。
本発明の包装袋及びその製造方法の第2実施形態について説明する。
図4、図2及び図3に、本実施形態の包装袋を示す。本実施形態の包装袋2は、1枚の矩形状の包装袋製造用シート10が、第1層11,11同士が対向するように折り重ねられ、三方の縁部(第1縁部10a、第2縁部10b、第3縁部10c)でシールされて製袋されたものである。第4縁部10dは、折り返し部分であり、開放されていないため、シールされていない。
本実施形態では、包装袋製造用シート10の長手方向に沿った第2縁部10b、包装袋製造用シート10の短手方向に沿った第3縁部10cにおいて、第2層12,12同士が熱融着により接着して第2シール部Bが形成されている。すなわち、包装袋2の二方に、強シール部である第2シール部Bが形成されている。
本実施形態における重ね合せ工程では、1枚の矩形状の包装袋製造用シート10を、第1層11,11同士が対向するように、その長手方向の中央にて折り返して重ね合せる。
本実施形態における第1熱圧着工程では、重ね合せた包装袋製造用シート10の第1縁部10aを、加熱したシールバーで挟み、押圧して熱圧着する。具体的には、加熱したシールバーで挟むことによって、第1縁部10aにおける第1層11,11同士を、圧着しながら熱融着して第1シール部Aを形成する。
本実施形態における第2熱圧着工程では、重ね合せた包装袋製造用シート10の第2縁部10b及び第3縁部10cを、加熱したシールバーで挟み、押圧して熱圧着する。具体的には、加熱したシールバーで挟むことによって、第2縁部10b及び第3縁部10cにおける第2層12,12同士を、圧着しながら熱融着して第2シール部Bを形成する。
第2熱圧着工程におけるシール圧力は、第1熱圧着工程におけるシール圧力よりも高くする。
第1熱圧着工程及び第2熱圧着工程におけるシール圧力、シールバーの形状、シールバーの温度及び圧着時間の好ましい範囲は、第1実施形態と同様である。
包装袋2を製造する際には、接着力を調整するために熱融着温度を調整しなくてもよいから、簡便に包装袋3を製造できる。
本発明の包装袋及びその製造方法の第3実施形態について説明する。
図5、図2及び図3に、本実施形態の包装袋を示す。本実施形態の包装袋3は、第1層11,11同士が対向するように筒状に成形された包装袋製造用シート10が、二方の縁部(第1縁部10a、第3縁部10c)でシールされて製袋されたものである。第2縁部10b及び第4縁部10dは、折り返し部分であり、開放されていないため、シールされていない。
本実施形態では、包装袋製造用シート10の短手方向に沿った第3縁部10cにおいて、第2層12,12同士が熱融着により接着して第2シール部Bが形成されている。すなわち、包装袋3の一方に、強シール部である第2シール部Bが形成されている。
本実施形態における重ね合せ工程では、押出成形等により、第1層11,11同士が対向するように、筒状の包装袋製造用シート10を成形し、折り畳む。
本実施形態における第1熱圧着工程では、重ね合せた包装袋製造用シート10の第1縁部10aを、加熱したシールバーで挟み、押圧して熱圧着する。具体的には、加熱したシールバーで挟むことによって、第1縁部10aにおける第1層11,11同士を、圧着しながら熱融着して第1シール部Aを形成する。
本実施形態における第2熱圧着工程では、重ね合せた包装袋製造用シート10の第3縁部10cを、加熱したシールバーで挟み、押圧して熱圧着する。具体的には、加熱したシールバーで挟むことによって、第3縁部10cにおける第2層12,12同士を、圧着しながら熱融着して第2シール部Bを形成する。
第2熱圧着工程におけるシール圧力は、第1熱圧着工程におけるシール圧力よりも高くする。
第1熱圧着工程及び第2熱圧着工程におけるシール圧力、シールバーの形状、シールバーの温度及び圧着時間の好ましい範囲は、第1実施形態と同様である。
包装袋3を製造する際には、接着力を調整するために熱融着温度を調整しなくてもよいから、簡便に包装袋3を製造できる。
本発明の包装袋は、上記の実施形態のものに限定されない。例えば、第1実施形態及び第2実施形態において、第2縁部のシールや第4縁部のシールを、弱シール部である第1シール部としてもよい。
また、本発明の包装袋は、ピロー袋など他の形態の包装袋であっても構わない。
3層の共押出成形によって、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、日本ポリエチレン株式会社製商品名 ノバテックLL)を主成分として含む厚さ10μmの第1層と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、プライムポリマー株式会社製商品名エボリュー)を主成分として含む厚さ30μmの第2層と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、日本ポリエチレン株式会社製商品名ノバテックLL)を主成分として含む厚さ10μmの第3層とからなる積層シートを成形した。第1層には、LLDPEのほかに、α−オレフィン共重合体(三井化学株式会社製タフマー)をLLDPE100重量部に対して20重量部含有させて、引張強度を弱めた。
次いで、上記積層シートの第3層に厚さ15μmのポリアミドフィルムを、接着剤(タケラックA、三井化学株式会社製)を用いて接着し、包装袋製造用シートを作製した。
得られた包装袋製造用シートを裁断して、縦170mmで横130mmの包装袋製造用シートを2枚作製した。その2枚の包装袋製造用シートを、第1層同士が対向するように重ね合せた。
次いで、重ね合せた包装袋製造用シートの四方の縁部(第1縁部、第2縁部、第3縁部、第4縁部)同士を、加熱したシールバーで挟み、押圧して熱圧着して製袋して、包装袋を得た。
熱圧着では、包装袋製造用シートの短手方向に沿った第1縁部における包装袋製造用シート同士の熱圧着によって第1層同士を熱融着して第1シール部を形成した。
第1シール部を形成する際のシールバー(シールバー1)としては、矩形状の押圧面の幅が8mmで、押圧面と側面との角部の角度が90°のものを1本用いた。熱圧着の際のシール圧力は3MPa、シール温度は190℃、圧着時間は2秒とした。
また、熱圧着では、包装袋製造用シートの長手方向に沿った第2縁部及び第4縁部における包装袋製造用シート同士の熱圧着によって第2層同士を熱融着して第2シール部を形成した。包装袋製造用シートの短手方向に沿った第3縁部における包装袋製造用シート同士の熱圧着によって第2層同士を熱融着して第2シール部を形成した。
第2シール部を形成する際のシールバー(シールバー2)としては、矩形状の押圧面の幅が3mmで、押圧面と側面との角部の角度が90°のものを1本用いた。熱圧着の際のシール圧力は12MPa、シール温度は190℃、圧着時間は2秒とした。
第1層の厚さを5μmに変更し、第1シール部形成時のシールバーとして、押圧面の幅が5mmのものを用い、シール圧力を4MPaとした以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第2シール部形成時のシールバーとして、押圧面の幅が1mmのものを3本用い、シール圧力を36MPaとした以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第1層の主成分をポリプロピレン(PP)に変更し、引張強度を15N/15mmとした以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第2シール部形成時のシールバーとして、押圧面の幅が6mmのものを用い、シール圧力を36MPaとした以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第2シール部形成時のシールバーとして、押圧面と側面との角度が135°のものを用いた以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第2シール部形成時のシールバーとして、押圧面の幅が2mmのものを2本用いた以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第1シール部形成時のシール圧力を6MPaとし、第2シール部形成時のシール圧力を36MPaとした以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第1層の厚さを3μmに変更した以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第2シール部形成時のシールバーとして、押圧面と側面との角部の曲率半径が1.0mmのものを用いた以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第1層の引張強度を30N/15mmフィルムに変更した以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第1層の厚さを30μmに変更し、第2シール部形成時のシールバーとして、押圧面の幅が4mmのものを用い、シール圧力を6MPaとした以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第2層の引張強度を10Nに変更した以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
第1層を省略し、引張強度を弱めた層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして包装袋を得た。
なお、引張強度は、各層を構成する成分からなる厚さ50μmのシートを別途作製して試験片とし、引張試験機を用いて、JIS K 7161に従い、測定温度20℃、引張速度300mm/分の条件で測定した引張破断強度である。
得られた各例の包装袋について、下記のように、ピール強度を測定して易開封性を評価した。また、下記のように、包装袋を落下させた際の破袋数を計測して破袋防止性を評価した。測定結果及び評価結果を表3に示す。
包装袋の第1シール部を切り出して試験片とし、引張試験機を用いて、その試験片の剥離試験をおこなって、ピール強度を測定した。その際の引張試験条件は、温度20℃、引張速度300mm/分とした。
[易開封性評価]
第1シール部のピール強度に基づき、下記の基準で易開封性を評価した。
○:ピール強度が10N/15mm以上
×:ピール強度が10N/15mm未満
各例で包装袋を作製する際に水180cm3を充填し、包装袋の内部の水の温度を5℃に保持した。次いで、水平なコンクリート面に対して、高さ120cmの上方から、水平に配置した包装袋を落下させた。包装体の落下は10回繰り返した。ただし、破袋した場合には、その時点で終了とした。
上記の試験を30回おこなって、破袋数を計測した。
[破袋防止性評価]
破袋数に基づき、下記の基準で破袋防止性を評価した。
○:破袋数が0個
×:破袋数が1個以上
比較例1では、第1層の引張強度が大きいため、易開封性が得られなかった。
比較例2では、第1層が厚すぎるため、熱圧着の際にシール圧力を高くしても第2層同士が接着せず、破袋防止性が得られなかった。
比較例3では、第2層の引張強度が小さいため、第2層同士の接着力が弱く、破袋防止性が得られなかった。
比較例4では、シール部の全体が第2層同士の接着であるため、易開封性が得られなかった。
10 包装袋製造用シート
10a 第1縁部
10b 第2縁部
10c 第3縁部
10d 第4縁部
11 第1層
12 第2層
A 第1シール部
B 第2シール部
Claims (3)
- 最内層となる第1層と、該第1層の片面に形成された第2層とを備え、
前記第1層は、下記の引張強度が15N/15mm以下で且つ厚さが15μm以下の樹脂層であり、前記第2層は、下記の引張強度が15N/15mm超の樹脂層である、包装袋製造用シート。
[引張強度]引張強度は、引張試験機を使用し、JIS K7161に従い、測定温度20℃、引張速度300mm/分で測定した引張破断強度である。 - 請求項1に記載の包装袋製造用シートが、第1層同士が対向するように重ねられ、
第1層同士が融着した第1シール部と第2層同士が融着した第2シール部とが形成されて製袋された、包装袋。 - 請求項2に記載の包装袋の製造方法であって、
前記包装袋製造用シートを、第1層同士が対向するように重ね合せる重ね合せ工程と、
重ね合せた包装袋製造用シート同士を熱圧着して前記第1シール部を形成する第1熱圧着工程と、
重ね合せた包装袋製造用シート同士を、前記第1熱圧着工程よりも高いシール圧力で熱圧着して前記第2シール部を形成する第2熱圧着工程とを有する、包装袋の製造方法。
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