JP2015012839A - 細胞捕捉システム及び細胞捕捉システムの運転方法 - Google Patents

細胞捕捉システム及び細胞捕捉システムの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流路内、特に細胞捕捉デバイスのフィルタ上流側への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことを可能とする。【解決手段】本実施形態に係る細胞捕捉システム100では、細胞捕捉デバイス1の上流側の流路3上においては、減圧チャンバ21及び減圧ポンプ25を備える脱気手段が設けられ、流路4上においては、減圧チャンバ22及び減圧ポンプ25を備える脱気手段が設けられ。そして、これらの脱気手段が駆動することで、脱気手段よりも上流側の流路内に混入した気泡は脱気手段において除去されることから、流路内に混入した気泡が細胞捕捉デバイス1のフィルタ57の上流側に到達することを抑制することができる。このため、流路内、特に細胞捕捉デバイスのフィルタ上流側への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、転移がんの検査又は抗がんの評価に用いるために血液中に進入した細胞、特に血中循環がん細胞をフィルタにより捕捉するための細胞捕捉システム及び細胞捕捉システムの運転方法に関する。
「悪性腫瘍」とも呼ばれるがんは進行した場合生体の生命維持に重大な支障をきたすため、治療方法について種々検討されている。がん患者の治療方針を決める際の目安になるものとして、がんの転移の有無がある。転移はがん細胞が血管やリンパ管中に侵入し、これらを経由して体中に広がって他の臓器にがん細胞が移り住むことによる。したがって、血中のがん細胞の有無及びその量の測定は、がんの転移予測をするに際して重要な情報となる。このような血管又はリンパ管を通じて人の体内を循環するがん細胞は、血中循環がん細胞(Circulating Tumor Cell:CTC)と呼ばれている。
転移がんの検査又は抗がんの評価のためにCTCを捕える従来技術としては、例えば、特許文献1に示すように、CTCをフィルタで捕獲する方法が知られている。特許文献1では、フィルタの半導体技術を用いた製造方法、フィルタを収納したセルユニットの形状、並びに、血液及び処理液を流す流路の構造が示されている。具体的には、フィルタを収納したセルユニットにがん細胞を含んだ血液を流すことでがん細胞を捕獲し、フィルタ上に存在する細胞を染色によりがん細胞と同定する構成が示されている。また、特許文献2、3には、がん細胞および免疫細胞の少なくとも一方を含む細胞分散液を通過させて、前記がん細胞および前記免疫細胞の少なくとも一方に、物理的作用、化学的作用及び生理活性作用の少なくとも一種を付与することができる細胞処理カートリッジを備える体液処理システムが開示されている。また、特許文献4には、ニッケル基板に微細貫通孔を有するニッケル基板の上下に試料供給口を備えるポリジメチルシロキサン(PDMS)製上部部材と試料排出口を備える下部部材を備えるマイクロ流体デバイスが開示されている。
米国特許出願公開第2011/0053152号明細書 特開2010−227011号公報 特開2010−75191号公報 特開2011−163830号公報
しかしながら、特許文献1〜4記載の装置を用いた場合、血中のがん細胞を捕捉して測定にかかるまでの手間が煩雑であり、多数の検体を処理することが困難である。特に、装置の流路内に気泡が混入し、仮にフィルタの上流側にまで気泡が流れてきた場合には、気泡が液体の流れを阻害するため、例えば、フィルタの全面に対して血液が十分に供給されず、捕捉効率が大きく低下するため、検体の処理の効率を著しく低下するという懸念がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、流路内、特に細胞捕捉デバイスのフィルタ上流側への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能な細胞捕捉システム及び細胞捕捉システムの運転方法を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る細胞捕捉システムは、血液又は前記血液中の細胞を処理するための処理液を内部に導入するための導入流路と、導入された前記血液又は前記処理液を外部に排出するための排出流路と、複数の貫通孔が厚み方向に形成されて、前記導入流路と前記排出流路との間の流路上に前記血液又は前記処理液が該貫通孔を通過するように配置されたフィルタと、を備える細胞捕捉デバイスと、前記血液を収納する血液収納容器と、前記血液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する血液流路と、前記フィルタを通過することで前記フィルタに捕捉された細胞を処理するための前記処理液を収納する処理液収納容器と、前記処理液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する処理液流路と、前記細胞捕捉デバイスに対して供給する液体を前記血液及び前記処理液から選択する選択手段と、前記選択手段の選択結果に基づいて、前記血液収納容器からの血液又は前記処理液収納容器からの処理液を前記細胞捕捉デバイスに供給する送液手段と、前記処理液流路上に設けられて、前記処理液中の気泡を外部に排出する第1の脱気手段と、を備え、前記第1の脱気手段は、上流側の前記処理液流路から前記処理液を導入する導入口と、下流側の前記処理液流路に対して前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第1のチューブと、前記第1のチューブの少なくとも一部を覆う第1の減圧室と、前記第1の減圧室に対して接続され当該第1の減圧室を減圧する第1の減圧手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る細胞捕捉システムの運転方法は、血液又は前記血液中の細胞を処理するための処理液を内部に導入するための導入流路と、導入された前記血液又は前記処理液を外部に排出するための排出流路と、複数の貫通孔が厚み方向に形成されて、前記導入流路と前記排出流路との間の流路上に前記血液又は前記処理液が該貫通孔を通過するように配置されたフィルタと、を備える細胞捕捉デバイスと、前記血液を収納する血液収納容器と、前記血液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する血液流路と、前記フィルタを通過することで前記フィルタに捕捉された細胞を処理するための前記処理液を収納する処理液収納容器と、前記処理液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する処理液流路と、を備える細胞捕捉デバイスを備える細胞捕捉システムの運転方法であって、選択手段によって、前記細胞捕捉デバイスに対して供給する液体を前記血液及び前記処理液から選択する選択する工程と、前記選択する工程における選択結果に基づいて、前記血液が収納された血液収納容器からの血液又は前記処理液が収納された処理液収納容器からの処理液を前記細胞捕捉デバイスに供給する送液する工程と、前記処理液流路上に設けられて、上流側の前記処理液流路から前記処理液を導入する導入口と、下流側の前記処理液流路に対して前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第1のチューブと、前記第1のチューブの少なくとも一部を覆う第1の減圧室と、前記第1の減圧室に対して接続され当該減圧室を減圧する第1の減圧手段と、を含んで構成される第1の脱気手段によって、前記処理液中の気泡を外部に排出する工程と、を備えることを特徴とする。
上記の細胞捕捉システム及びその運転方法では、細胞捕捉デバイスの上流側の処理液流路上においては、減圧室及び減圧手段を備える第1の脱気手段が設けられる。第1の脱気手段が駆動することで、第1の脱気手段よりも上流側の流路内に混入した気泡は第1の脱気手段において除去されることから、処理液流路内に混入した気泡が細胞捕捉デバイスのフィルタの上流側に到達することを抑制することができる。このため、流路内、特に細胞捕捉デバイスのフィルタ上流側への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能となる。
また、上記の細胞捕捉システムで用いられる第1の脱気手段とは、上流側の流路から処理液を導入する導入口と、下流側の流路に対して処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第1のチューブと、この第1のチューブの少なくとも一部を覆う第1の減圧室と、第1の減圧室に対して接続され当該第1の減圧室内を減圧する第1の減圧手段と、を備える。これらの第1の脱気手段に係る構成は、処理液流路への取付けが容易であり、細胞の捕捉に係る処理効率の向上をより簡単に達成することができる。
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、例えば、前記血液流路上に設けられて、前記血液中の気泡を捕捉して外部に排出する第2の脱気手段を更に備え、前記第2の脱気手段は、当該脱気手段より上流側の前記血液流路から前記処理液を導入する導入口と、当該脱気手段より下流側の前記血液流路に対して前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第2のチューブと、前記第2のチューブの少なくとも一部を覆う第2の減圧室と、前記第2の減圧室に対して接続され当該減圧室を減圧する第2の減圧手段と、を含んで構成される態様が挙げられる。
このように、第2の脱気手段を血液流路側に更に備える構成とすることにより、第2の脱気手段よりも上流側の血液流路内に混入した気泡は第2の脱気手段において除去され、血液流路内に混入した気泡が細胞捕捉デバイスのフィルタの上流側に到達することを抑制することができる。このため、流路内、特に細胞捕捉デバイスのフィルタ上流側への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能となる。
また、前記細胞捕捉デバイス又はそれよりも下流側に設けられて、前記細胞捕捉デバイス中又はそれよりも下流側において、前記血液中又は前記処理液中の気泡を外部に排出する第3の脱気手段を更に備える構成とすることもできる。
このように、細胞捕捉デバイス又はそれよりも下流側において前記血液中又は前記処理液中の気泡を外部に排出する第3の脱気手段を更に備える構成とすることで、上記の第1の脱気手段では除去しきれなかった気泡がある場合や、第1の脱気手段よりも下流側に気泡が混入している場合であっても第3の脱気手段によって気泡を除去することが可能となり、特に細胞捕捉デバイス上部に気泡が滞留することを抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能となる。
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、例えば、前記細胞捕捉デバイスは、前記導入流路を有する蓋部材と、前記排出流路を有する収納部材と、を含んで構成され、前記第3の脱気手段は、外部と接続するために前記収納部材側の前記排出流路の一部に設けられた貫通孔を塞ぐガス透過性の材料で形成されたガス透過領域と、外部側で前記貫通孔を被覆する第3の減圧室と、前記第3の減圧室に対して接続され当該第3の減圧室の内部を減圧する第3の減圧手段と、を含んで構成される態様が挙げられる。
また、上記作用を効果的に奏する他の構成として、例えば、前記細胞捕捉デバイスは、前記導入流路を有する蓋部材と、前記排出流路を有する収納部材と、を含んで構成され、前記第3の脱気手段は、ガス透過性を有する材料で構成された前記収納部材と、前記収納部材の外部側で前記収納部材の少なくとも一部を被覆する第3の減圧室と、前記第3の減圧室に対して接続され当該第3の減圧室の内部を減圧する第3の減圧手段と、を含んで構成される態様が挙げられる。
また、上記作用を効果的に奏する他の構成として、例えば、前記第3の脱気手段は、前記細胞捕捉デバイスより下流側の流路上に設けられ、前記第3の脱気手段より上流側の流路から前記血液又は前記処理液を導入する導入口と、当該第3の脱気手段より下流側の流路に対して前記血液中又は前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第3のチューブと、前記第3のチューブの少なくとも一部を覆う第3の減圧室と、前記第3の減圧室に対して接続され当該減圧室を減圧する第3の減圧手段と、を含んで構成される態様が挙げられる。
さらに、上記作用を効果的に奏する他の構成として、例えば、また、前記細胞捕捉デバイスは、前記導入流路を有する蓋部材と、前記排出流路を有する収納部材と、を含んで構成され、前記第3の脱気手段は、外部と接続するために前記蓋部材側の前記導入流路の一部に設けられた貫通孔を塞ぐガス透過性の材料で形成されたガス透過領域と、外部側で前記貫通孔を被覆する第3の減圧室と、前記第3の減圧室に対して接続され当該第3の減圧室の内部を減圧する第3の減圧手段と、を含んで構成される態様が挙げられる。
また、本発明に係る細胞捕捉システムの運転方法は、前記細胞捕捉デバイスの下流側に、前記細胞捕捉デバイスの前記排出流路と接続されると共に、前記細胞捕捉デバイスの使用前に前記細胞捕捉デバイス内に充填されるプライム液を収納するプライム液容器と、前記プライム液容器からの前記プライム液を前記排出流路側から前記細胞捕捉デバイスに対して供給可能な逆送手段と、を更に備え、前記細胞捕捉デバイスに対して前記血液又は前記処理液を供給する前に、前記逆送手段により前記プライム液を前記細胞捕捉デバイスに対して供給し、前記処理液流路側に排出する工程と、前記第1の減圧手段によって、前記逆送手段により供給された前記プライム液中の気泡を外部に排出する工程と、を備える態様とすることができる。
このように、細胞捕捉デバイスに対して前記血液又は前記処理液を供給する前に、プライム液を下流側から細胞捕捉デバイス内に供給し、細胞捕捉デバイス内の気泡がプライム液と共に上流側の流路に排出される。このとき排出された気泡は、第1の減圧手段により減圧されている減圧室の第1のチューブを通過することで、流路から除去される。このように、血液又は前記処理液を供給する前に、減圧室より下流側(細胞捕捉デバイス側)の流路内及び細胞捕捉デバイス内の気泡が第1の脱気手段により除去され、細胞捕捉デバイス内がプライム液によって満たされることとなる。この結果、細胞捕捉システムにおける細胞捕捉に係る処理を行う前に、特に細胞捕捉デバイスに残存する気泡を除去することが可能となり、流路内への気泡の混入をより効果的に抑制することができる。
本発明によれば、流路内への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能な細胞捕捉システム及びこのシステムの運転方法が提供される。
本発明の実施形態に係る細胞捕捉システムの構成を説明する図である。 細胞捕捉システムを構成する細胞捕捉デバイスの構成を説明する図である。 細胞捕捉システムを構成する脱気手段の構成を説明する図である。 細胞捕捉システムにおけるプライム処理について説明する図である。 細胞捕捉システムにおける第3の脱気手段の変形例について説明する図である。 細胞捕捉システムにおける第3の脱気手段の変形例について説明する図である。 細胞捕捉システムにおける第3の脱気手段の変形例について説明する図である。 細胞捕捉システムにおける第3の脱気手段の変形例について説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(細胞捕捉システム)
図1は本実施形態に係る細胞捕捉システムの構成を説明する図である。細胞捕捉システムは、被検液となる血液をフィルタによってろ過することで血液又はリンパ液中に含まれる細胞を捕捉する装置である。また、フィルタにより捕捉された細胞について、染色液等の処理液を用いて染色することで、細胞の特定及び細胞の個体数のカウント等が行われる。
図1に示すように、細胞捕捉システム100は、細胞を捕捉するためのフィルタが内部に設けられた細胞捕捉デバイス1、細胞捕捉デバイス1に対して処理液(試薬)を供給するための軟質チューブからなる流路3(処理液流路/下流側流路)、細胞捕捉デバイス1に対して血液を供給するための軟質チューブからなる流路4(血液流路)が設けられている。流路3の上流側には、互いに異なる処理液(試薬)が入れられている複数の処理液収納容器5が設けられる。処理液収納容器5に投入される処理液としては、細胞を染色するための染色液、フィルタに捕捉された細胞等を洗浄するための洗浄液、細胞を腐敗等から保護するための固定液、染色液が細胞内部に浸透できるようにするための透過液等が挙げられる。図1に示す複数の処理液収納容器5は、封止部材5Aによって封止されているが、この構成は特に限定されない。
複数の処理液収納容器5に対してはそれぞれ軟質チューブ6が挿入されて個別の流路(処理液流路/上流側流路)を形成している。そして、これらの流路が選択バルブ8に対して接続されており、選択バルブ8を回転させることにより流路3に対して接続する処理液が選択され、選択された処理液が収容された処理液収納容器5に対して挿入された軟質チューブ6と流路3とが接続される。
細胞捕捉デバイス1に対して接続する流路4には、内部に被検液として細胞を含んだ血液が納められた血液収納容器10が接続されている。細胞捕捉デバイス1に対しては、処理液及び血液を同時に供給するのではなく、いずれか一方を供給する構成となっている。処理液及び血液のいずれの液体を供給するかの制御は流路3、4のそれぞれに対して取り付けられたバルブ12、13よって切り替える。例えば、血液を細胞捕捉デバイス1に対して供給する場合は、バルブ12を閉とし、バルブ13を開とする。バルブ12、13としては、軟質チューブを加圧変形させてその流れを遮断するピンチバルブを用いることができる。
また、細胞捕捉デバイス1に対して処理液及び血液のうちのいずれかの液体を供給する場合、細胞捕捉デバイス1の下流側の軟質チューブからなる流路9上に設けられたポンプ14(供給手段)の駆動によって目的の液体を吸引することで液体の供給が行われる。ポンプ14は回転数変化により流路中の液体の流速を変えることが可能な構造となっている。ポンプ14としては、例えば軟質チューブに対する加圧による蠕動点を順次移動させる蠕動ポンプ(ペリスタルティックポンプ)を用いることができる。ポンプ14の駆動により、処理液、血液等の液体は流路3又は流路4の内部を細胞捕捉デバイス1に向かう方向に流れ、細胞捕捉デバイス1に供給される。そして、細胞捕捉デバイス1を通過した液体は、流路9を経て廃液容器16に流れ込む構造となっている。これらの構造により、血液中の細胞が細胞捕捉デバイス1内の流路上に設けられたフィルタによって捕捉されると共に、染色液により細胞が染色される。
また、細胞捕捉デバイス1の下流側には、内部にプライム液が収容されたプライム液容器17が廃液容器16とは別に接続されている。プライム液とは、細胞捕捉デバイス1の使用前に脱気を目的として細胞捕捉デバイス1内に供給される液体であり、例えば、処理液収納容器5の1つに収容される洗浄液を用いることができる。ポンプ14の駆動によって流路9を流れた液体が流路9の下流側の廃液容器16及びプライム液容器17のいずれに対して排出されるかの制御は、流路9の廃液容器16側及びプライム液容器17側のそれぞれに対して取り付けられたバルブによって切り替えられる。プライム液による細胞捕捉デバイス1内の脱気に係る処理(プライム処理)は後述する。なお、プライム処理を行わない場合には、プライム液容器及びこれに係る流路は不要である。
また、細胞捕捉デバイス1の上流側には、流路3における脱気手段(第1の脱気手段)及び流路4における脱気手段(第2の脱気手段)として機能する脱気装置20が接続されている。脱気装置20は、流路3上に設けられた減圧チャンバ21、流路4上に設けられた減圧チャンバ22、並びに、減圧チャンバ21及び減圧チャンバ22に対して接続された減圧ポンプ25を含んで構成される。脱気装置20は、流路3及び流路4内の気泡等を除去する機能を有するがその構成は後述する。
上記の各部の制御は、制御部30(選択手段、送液手段)による制御により行われる。具体的には、選択バルブ8、バルブ12、13、18、19、ポンプ14及び減圧ポンプ25の駆動は、制御部30からの指示によって行われる。制御部30には、上記の各部についての駆動、停止等の制御を可能とするプログラムを入力するためのプログラム入力機能が備えられていて、これにより入力されたプログラムによって上記したように各機器を順に動作させる駆動機構が付加されている。制御部30によって液体を流すラインが選択され、その選択結果に基づいて、制御部30から上記のバルブの開閉及びポンプの駆動に係る指示が各部に対して行われる。
次に、細胞捕捉デバイス1について、図2を用いて説明する。図2(A)は、細胞捕捉デバイス1の上面図、図2(B)は、図2(A)のIIB−IIB矢視図である。
細胞捕捉デバイス1は、複数の貫通孔61を有するフィルタ57を蓋部材58と収納部材59とで挟み込んだ構成とされている。フィルタ57は、蓋部材58及び収納部材59を組み合わせた際にその内部に形成された空間に配置されている。フィルタ57は、例えば金属からなり、その厚み方向に貫通孔61が複数形成されたものである。
細胞捕捉デバイス1の蓋部材58には、軟質チューブで形成された流路3に接続される流路3A(導入流路)と、流路4に接続される流路4A(導入流路)とが形成されると共に流路3A、4Aと連通してフィルタ57の上方に形成されて液体をフィルタ57の貫通孔61に対して誘導するための空間となる導入領域62とが設けられる。すなわち、本実施形態において「導入流路」とは、流路のうち細胞捕捉デバイス1の内部に設けられた流路3A、4Aを指す。また、「血液流路」、「処理液流路」とは、細胞捕捉デバイス1の流路3A、4Aの上流側にそれぞれ接続される流路3、4を指す。
細胞捕捉デバイス1の収納部材59には、フィルタ57の下方に形成されて中央部の深さが周縁部よりも深く形成され、フィルタ57の貫通孔61を通過した液体を外部に排出するための空間となる排出領域63が設けられる。更に、収納部材59には、排出領域63に対して連通すると共に流路9に対して接続され、排出領域63の液体を外部に排出するための流路9A(排出流路)が設けられる。蓋部材58と収納部材59とにより挟み込まれるフィルタ57に設けられた貫通孔61は、捕捉目標となる細胞65が通過できない程度の大きさとされる。
次に、脱気装置20について図3を参照しながら説明する。ここで、脱気手段とは、流路に混入して血液又は処理液と一緒に流れる空気等の気泡の除去を目的とした手段である。流路内に空気等が混入すると、流路内の液体の体積が減る(流速に対して運搬できる液体の体積が減る)ことや、同じポンプの回転数であっても空気が混入する場合には想定流量の液体を移動させることが困難となること等の影響を受けて、流路内の液体(例えば血液)を想定通りの体積分移動させることができないという問題が生じ、この結果、細胞の捕捉後に細胞数をカウントしたとしても再現性が得られない。また、気泡がフィルタ上に残ったままだと、捕捉後の細胞数をカウントする際に気泡が邪魔になり正確な値を得ることが困難となる。したがって、このように脱気手段を備えることで、流路3又は流路4内に混入する気泡を除去し、より高い精度で細胞の捕捉及びその後の計測を行うことができる。脱気装置20は、流路3及び流路4の2つの流路に設けられた2つの脱気手段が一体化されたものとして実現されている。
図3では、脱気装置20に含まれる減圧チャンバ21、22のうち流路3上に設けられる減圧チャンバ21(第1の減圧室)と、減圧チャンバ21に対して接続される減圧ポンプ25(第1の減圧手段)とを示している。すなわち、第1の減圧手段の構成を説明する図である。減圧チャンバ21には、その内部に処理液を流すためのチューブ23(第1のチューブ)が設けられる。
チューブ23はガス透過性を有する材料からなり、上流側の流路301から処理液を導入する導入口231と、下流側の流路302に対して処理液を排出する排出口232と、を有する。また、チューブ23の周囲は、少なくともその一部が減圧チャンバ21により覆われ、その内部には減圧可能な減圧室Aが形成されている。すなわち、この減圧チャンバ21が減圧室として構成される。チューブ23の材質としては、例えばテフロン(登録商標)AF2400、デュポン社製を適用することができる。
減圧チャンバ21の内部の減圧室Aは、減圧ポンプ25と接続され、減圧ポンプ25の駆動により減圧される。減圧ポンプ25としては、例えば、ダイアフラムポンプを用いることができる。
減圧ポンプ25の駆動によって減圧室Aが減圧されていると、上流側の流路301から矢印Wに沿ってチューブ23内部に導入された液体に気体が含まれていると、その気体(例えば、気泡B)は、チューブ23を経て減圧された減圧室A側に排出される。このように、チューブ23の内部を移動する液体中に気泡として含まれる気泡Bは、チューブ23から減圧室A側に排出されるので、流路3内に混入する気体がこの減圧チャンバ21において除去される。なお、流路3内に混入する気泡を除去するために好適な圧力はチューブ23の厚さ、流路径、流路3内の液体の粘度等に応じて変更されるが、例えば、洗浄液の場合、減圧チャンバ21内の減圧室Aの圧力を5〜15kPaとすることが好ましい。
なお、図1に示す減圧チャンバ22(第2の減圧室)も減圧チャンバ21と同様の構造であり、内部にガス透過性のチューブ(第2のチューブ)が設けられた構成である。また、図1では、減圧チャンバ21と減圧チャンバ22との双方に対して1つの減圧ポンプ25が接続された脱気装置20としての構成を説明しているが、1つの減圧チャンバに対して1つの減圧ポンプを接続する構成とすることもできる。
(細胞捕捉システムの運転方法)
上記の構成を有する細胞捕捉システム100では、まず血液供給容器10の血液が流路4を介して細胞捕捉デバイス1に導入される。細胞捕捉デバイス1において、血液は血液用の導入流路4Aから導入され、フィルタ57を通過した後に排出流路9Aから排出され、廃液容器16へ送られる。このとき、捕捉目標である細胞は、フィルタ57の貫通孔61を通過できないため、細胞65がフィルタ57上に捕獲される。
次に、捕獲した細胞を検出するための洗浄及び染色が行われる。洗浄及び染色は、細胞捕捉デバイス1を用いた血液のフィルタリングが終了した後、流路3Aに接続されるチューブの流路3から洗浄液、透過液、固定液及び染色液を供給することで行われる。この作業によって、フィルタ57を用いた細胞の捕獲及び処理液による染色が行われる。また、細胞捕捉デバイス1は、必要に応じて細胞の同定及び細胞数の数量計測等のために、流路3、4及び流路9から取り外される。
これらの操作は、制御部30による制御によって、細胞捕捉デバイス1のフィルタ57による血液中の細胞の捕捉と、捕捉された細胞の洗浄及び染色と、が一連の動作として行われる。
ここで、細胞捕捉システム100において、細胞捕捉デバイス1に対して流路3を介して処理液を導入する場合、例えば処理液収納容器5と細胞捕捉デバイス1との間の流路3及び流路6内に気泡が混入していると、混入している気泡がフィルタ57の上面側(導入領域62側)等に滞留する場合がある。流路内に気泡が混入すると、混入した気泡が気泡として液体の流れを阻害するため、例えば、フィルタ57の全面に対して血液が十分に供給されず、フィルタ57による細胞の捕捉が効率よく行われない等の問題が起きる可能性がある。この場合、細胞の捕捉に係る処理の効率が低下するために、作業が遅延するという可能性がある。また、フィルタ57上の一部の領域においてのみ細胞が滞留する可能性もあり、洗浄及び染色後の細胞の評価の精度が低下することも考えられる。
これに対して、本実施形態に係る細胞捕捉システム100では、細胞捕捉デバイス1の上流側の流路3上においては、減圧チャンバ21及び減圧ポンプ25を備える脱気手段が設けられ、流路4上においては、減圧チャンバ22及び減圧ポンプ25を備える脱気手段が設けられ。そして、これらの脱気手段が駆動することで、脱気手段よりも上流側の流路内に混入した気泡は脱気手段において除去されることから、流路内に混入した気泡が細胞捕捉デバイス1のフィルタ57の上流側に到達することを抑制することができる。このため、流路内、特に細胞捕捉デバイスのフィルタ上流側への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能となる。
また、上記の細胞捕捉システム100で用いられる脱気手段とは、例えば、流路3側の脱気手段に着目すると、上流側の流路301から処理液を導入する導入口231と、下流側の流路302に対して処理液を排出する排出口232と、を備えたガス透過性を有するチューブ23と、このチューブの少なくとも一部を覆う減圧チャンバ(減圧室)21と、減圧チャンバ21に対して接続され当該減圧チャンバ21内を減圧する減圧ポンプ25と、を備える。これらの脱気に係る構成は、流路3(又は流路4)への取付けが容易であり、細胞の捕捉に係る処理効率の向上をより簡単に達成することができる。
なお、図1では、流路3及び流路4のそれぞれに対して、脱気手段の一部を構成する減圧チャンバ21、22が取り付けられた構成を示しているが、少なくとも流路3に対して脱気手段が設けられている構成であるとよい。流路3側(処理液流路側)は、選択バルブ8によって何種類もの処理液を交換しながら流すために流路内へ気泡が混入する可能性が高いため、脱気手段が設けられることによる効果(混入した気泡の除去)が最も高められるためである。
(細胞捕捉システムの使用方法−プライム処理)
次に、図4を用いて、細胞捕捉デバイス1による細胞の捕捉に係る処理の前処理として行われるプライム液による処理(プライム処理)について説明する。細胞捕捉デバイス1を細胞捕捉システム100に取り付けて細胞の捕捉に係る処理を行う際に、細胞捕捉デバイス1内のフィルタ57の周辺の空間、特に、フィルタ57よりも上流側の導入領域62に気泡が存在していると、フィルタ57による細胞の捕捉がこの気泡によって妨げられる可能性がある。細胞捕捉デバイス1内に残留する気泡は、細胞捕捉システム100を駆動する前に、処理液側の流路3内、血液側の流路4内、及び細胞捕捉デバイス1内のいずれかに残存していた空気であると考えられる。このうち、流路3及び流路4に残存していた空気のうち脱気装置20よりも上流側に残存していた空気は、細胞捕捉システム100を動作させた際に脱気装置20が動作することで、減圧チャンバ21又は減圧チャンバ22を経て外部に排出される。しかしながら、脱気装置20を駆動させた場合であっても、減圧チャンバ21よりも下流側及び減圧チャンバ22よりも下流側の気泡を除去することが困難である。そこで、事前処理として、血液及び処理液を細胞捕捉システム100内に流す前に、これらの領域に残存する期待を除去する操作であるプライム液による処理(プライム処理)を行うことが好ましい。
プライム処理は、具体的には以下の方法で行われる。まず、選択バルブ8を用いて流路3を廃液容器41に対して接続すると共に、流路4を血液収納容器10に代えて廃液容器42に対して接続する。そして、細胞捕捉デバイス1を流路3、流路4及び流路9に対して取り付ける。細胞捕捉デバイス1の上流側の流路3、4に対して取り付けられたバルブ12、13は双方とも開とする。また、下流側の廃液容器16に対して接続するバルブ18は閉とし、プライム液容器17に対して接続するバルブ19を開とする。
その後、減圧ポンプ25を駆動させると共にポンプ14を流路内の液体が逆送するように駆動させ、プライム液容器17中のプライム液を細胞捕捉処理時とは逆方向に移動させる。すなわち、図4に示す矢印R方向にプライム液を移動させ(逆送させ)、流路9から細胞捕捉デバイス1に対して導入する。これにより、プライム液は収納部材59側から細胞捕捉デバイス1内に充填され、細胞捕捉デバイス1内の気泡はプライム液と共に流路3又は流路4側に排出される。このうち流路3側に排出された気泡は、減圧ポンプ25により減圧されている減圧チャンバ21内のチューブを通過することで、流路3から除去される。また、流路4側に排出された気泡は、減圧ポンプ25により減圧されている減圧チャンバ22内のチューブを通過することで、流路4から除去される。これにより、減圧チャンバ21、22より下流側(細胞捕捉デバイス1側)の流路内及び細胞捕捉デバイス1内の気泡が脱気装置20により除去され、プライム液によって満たされることとなる。これにより、細胞捕捉システム100における細胞捕捉に係る処理を行う前に、特に細胞捕捉デバイス1に残存する気泡を除去することが可能となり、流路内への気泡の混入をより効果的に抑制することができる。なお、プライム処理を行う場合、流路3内に混入する気泡を除去するために好適な減圧チャンバ21内の減圧室Aの圧力は、チューブ23の厚さ、流路径、流路3内の液体の粘度等に応じて変更されるが、例えば、洗浄液の場合、減圧チャンバ21内の減圧室Aの圧力を5〜15kPaとすることが好ましい。
なお、流路3、4内のプライム液が廃液容器41、42に至るまでの流路内がそれぞれプライム液で満たされるようになるまで、ポンプ14の駆動によりプライム液を流路内に供給することが好ましい。このような構成とすることで、脱気装置20より上流側の流路に残存する気泡についても減らすことができるため、細胞捕捉に係る操作を行うときの脱気に係る作業量を減らすことができる。
また、上記のプライム処理においては、流路3(処理液側)のバルブ12と流路4(血液側)のバルブ13との両方を開として、プライム液を両方の流路に対して同時に導入させる構成としたが、一方側のバルブのみを開状態として上記のプライム処理を行うことで、一方側の流路のみに対してのみプライム液を導入させる構成としてもよい。この場合、一方側の流路をプライム液で満たした後に、他方側の流路に対してプライム液を導入させる構成とすることで、両方の流路内をプライム液で満たすことができる。
なお、プライム処理は、細胞捕捉システム100を使用する際に必須の処理ではないが、細胞捕捉デバイス1を取り付けた後細胞の捕捉に係る処理を開始する前に実行することで、細胞の捕捉に係る処理効率をより向上させることができるため、プライム処理を事前に行うことが好ましい。
(脱気手段を追加する場合の構成例)
次に、細胞捕捉システム100に対して取り付けられる脱気手段を追加した場合の取り付け例について、数例説明する。以下で説明する脱気手段は、細胞捕捉デバイス1又は細胞捕捉デバイス1よりも下流側に取り付けられる脱気手段(第3の脱気手段)であり、図1に示す脱気装置20(特に、流路3側の減圧チャンバ21及び減圧ポンプ25)により除去しきれなかった気泡がある場合や、脱気装置20よりも下流側に気泡が混入している場合に有用である。
図5では、細胞捕捉デバイス1Aに対して第3の脱気手段を設けた構成として、細胞捕捉デバイス1Aの収納部材59に設けられた排出領域63の一部に脱気手段を取り付けた構成を示す。具体的には、細胞捕捉デバイス1Aの収納部材59において、排出領域63の底面の一部と収納部材59の底面とを接続する接続部71を形成し、接続部71のうち排出領域63側の端部をガス透過性材料で塞ぎ、ガス透過領域72を形成する。このガス透過領域72の排出領域63側の表面は、排出領域63の底面に対して滑らかに接続し、排出領域63内で液体が滞留しないような形状とされている。そして、収納部材59の底面側の接続部71の端部は、収納部材と一体成型されると共に内部が減圧ポンプ76と接続された被覆部73によって被覆され、その内部が減圧室A(第3の減圧室)となる。ここで、減圧ポンプ76が駆動すると、減圧室Aが減圧されることで、接続部71内が陰圧となり、導入領域62側に形成された気泡Bについてもフィルタ57の貫通孔61を通過し、ガス透過領域72を介して接続部71側へ排出される。このように、細胞捕捉デバイス1Aの収納部材59側に第3の脱気手段として排出領域63の底面と外部とをガス透過領域72を介して接続する構成とすることで、細胞捕捉デバイス1A内のフィルタ57の上流側に滞留する気泡を除去することが可能となる。
図6では、細胞捕捉デバイス1Bに対して第3の脱気手段を設けた構成として、細胞捕捉デバイス1Bの収納部材59Aの材質をガス透過性材料に変更したものを示す。細胞捕捉デバイス1Bでは、収納部材59Aの材質がガス透過性材料に変更されることで、収納部材59Aを介してデバイス内の気泡を外部に除去することが可能となる。そこで、細胞捕捉デバイス1Bでは、収納部材59Aの底面側に被覆部73を設け、これに対して減圧ポンプ76を接続することで、被覆部73の内部を減圧室とする。減圧ポンプ76が駆動すると、減圧室Aが減圧されることで陰圧となり、導入領域62側に形成された気泡Bについてもフィルタ57の貫通孔61を通過した後、収納部材59Aを経て減圧室Aへ排出される。このように、第3の脱気手段として細胞捕捉デバイス1Bの収納部材59Aの材質を変更すると共にその外側に減圧室Aを形成する構成とすることで、細胞捕捉デバイス1B内のフィルタ57の上流側に滞留する気泡を除去することが可能となる。なお、図6に示すように、排出領域63と減圧室Aとの間に設けられるガス透過性材料の領域の厚さを小さくするために、例えば収納部材59Aの底面側に凹部77を形成して、収納部材59を所謂肉抜き構造とすることもできる。この場合、減圧ポンプ76による吸引量を小さくしながら内部の気泡Bを好適に排出することができる。
図7では、第3の脱気手段を細胞捕捉デバイス1Cの下流側の流路9に取り付ける構成を示す。この構成では、細胞捕捉デバイス1の収納部材59内の流路9Aに接続されガス透過性を有するチューブ81(第3のチューブ)と、チューブ81の周囲を覆う減圧チャンバ82と、を含んで構成される。減圧チャンバ82の内部には減圧可能な減圧室Aが形成されていて、内部は減圧ポンプ76と接続されている。チューブ81の一端側の端部の導入口は流路9Aと接続されると共に、他方側の端部の排出口は流路9と接続される。減圧ポンプ76が駆動すると、減圧室Aが減圧されることで陰圧となり、導入領域62側に形成された気泡Bについては、フィルタ57の貫通孔61を通過した後、排出領域63及び流路9Aをこの順に通過した後に、チューブ81を経て減圧室Aへ排出される。このように、細胞捕捉デバイス1Cの下流側に第3の脱気手段を備えることで、細胞捕捉デバイス1C内のフィルタ57の上流側に滞留する気泡を除去することが可能となる。
図8では、細胞捕捉デバイス1Dに対して第3の脱気手段を設けた構成として、細胞捕捉デバイス1Dの蓋部材58に設けられた流路3Aの一部に脱気手段を取り付けた構成を示す。具体的には、細胞捕捉デバイス1Dの蓋部材58において、導入領域62よりも上流側の流路3Aの一部と蓋部材58の上面とを接続する接続部84を形成し、接続部84のうち流路3A側の端部をガス透過性材料で塞ぎ、ガス透過領域85を形成する。このガス透過領域85の流路3A側の表面は、流路3Aの内壁と滑らかに接続し、液体が滞留しないような形状とされている。そして、蓋部材58の上面側の接続部84の端部は、蓋部材とその端部が接続すると共に内部が減圧ポンプ76と接続された被覆部86によって被覆され、その内部が減圧室Aとなる。ここで、減圧ポンプ76が駆動すると、減圧室Aが減圧されることで、接続部84内が陰圧となり、流路3A中の気泡Bがガス透過領域85を介して接続部84側へ排出される。このように、細胞捕捉デバイス1Dの蓋部材58側の流路3A上において、外部と接続されたガス透過領域85を設け、その外部を減圧する構成とすることで、細胞捕捉デバイス1D内の流路3Aに滞留する気泡を除去することが可能となる。なお、図8では、流路3A側に第3の脱気手段に係る一連の構成を設けた例について示しているが、流路4A側にこれらを設ける構成としてもよい。また、流路3Aと流路4Aとの両方に第3の脱気手段を設ける構成としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。例えば、上記で説明した第3の脱気手段を組み合わせて用いる態様としてもよい。また、上記実施形態では、減圧手段として1つの減圧ポンプを用いて複数のチャンバの減圧を行う構成について説明したが、チャンバ毎に減圧ポンプを設ける構成としてもよい。
本発明の細胞捕捉システム及びこのシステムの運転方法は、血液中の細胞(赤血球、白血球、血小板、血中循環がん細胞等)の捕捉に有用であるが、特に血中循環がん細胞(CTC)が血液中の白血球よりも変形しにくいため、白血球を有する血液から血中循環がん細胞を分離、捕捉するときに好適に有用である。
1、1A〜1C…細胞捕捉デバイス、3、4、9…流路、5…処理液収納容器、10…血液収納容器、20…脱気装置、100…細胞捕捉システム。

Claims (9)

  1. 血液又は前記血液中の細胞を処理するための処理液を内部に導入するための導入流路と、導入された前記血液又は前記処理液を外部に排出するための排出流路と、複数の貫通孔が厚み方向に形成されて、前記導入流路と前記排出流路との間の流路上に前記血液又は前記処理液が該貫通孔を通過するように配置されたフィルタと、を備える細胞捕捉デバイスと、
    前記血液を収納する血液収納容器と、
    前記血液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する血液流路と、
    前記フィルタを通過することで前記フィルタに捕捉された細胞を処理するための前記処理液を収納する処理液収納容器と、
    前記処理液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する処理液流路と、
    前記細胞捕捉デバイスに対して供給する液体を前記血液及び前記処理液から選択する選択手段と、
    前記選択手段の選択結果に基づいて、前記血液収納容器からの血液又は前記処理液収納容器からの処理液を前記細胞捕捉デバイスに供給する送液手段と、
    前記処理液流路上に設けられて、前記処理液中の気泡を外部に排出する第1の脱気手段と、
    を備え、
    前記第1の脱気手段は、
    上流側の前記処理液流路から前記処理液を導入する導入口と、下流側の前記処理液流路に対して前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第1のチューブと、
    前記第1のチューブの少なくとも一部を覆う第1の減圧室と、
    前記第1の減圧室に対して接続され当該第1の減圧室を減圧する第1の減圧手段と、
    を含んで構成される細胞捕捉システム。
  2. 前記血液流路上に設けられて、前記血液中の気泡を捕捉して外部に排出する第2の脱気手段を更に備え、
    前記第2の脱気手段は、
    上流側の前記血液流路から前記処理液を導入する導入口と、下流側の前記血液流路に対して前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第2のチューブと、
    前記第2のチューブの少なくとも一部を覆う第2の減圧室と、
    前記第2の減圧室に対して接続され当該減圧室を減圧する第2の減圧手段と、
    を含んで構成される請求項1記載の細胞捕捉システム。
  3. 前記細胞捕捉デバイス又はそれよりも下流側に設けられて、前記細胞捕捉デバイス中又はそれよりも下流側において、前記血液中又は前記処理液中の気泡を外部に排出する第3の脱気手段を更に備える請求項1又は2記載の細胞捕捉システム。
  4. 前記細胞捕捉デバイスは、前記導入流路を有する蓋部材と、前記排出流路を有する収納部材と、を含んで構成され、
    前記第3の脱気手段は、
    外部と接続するために前記収納部材側の前記排出流路の一部に設けられた貫通孔を塞ぐガス透過性の材料で形成されたガス透過領域と、
    外部側で前記貫通孔を被覆する第3の減圧室と、
    前記第3の減圧室に対して接続され当該第3の減圧室の内部を減圧する第3の減圧手段と、
    を含んで構成される請求項3記載の細胞捕捉システム。
  5. 前記細胞捕捉デバイスは、前記導入流路を有する蓋部材と、前記排出流路を有する収納部材と、を含んで構成され、
    前記第3の脱気手段は、
    ガス透過性を有する材料で構成された前記収納部材と、
    前記収納部材の外部側で前記収納部材の少なくとも一部を被覆する第3の減圧室と、
    前記第3の減圧室に対して接続され当該第3の減圧室の内部を減圧する第3の減圧手段と、
    を含んで構成される請求項3記載の細胞捕捉システム。
  6. 前記第3の脱気手段は、
    前記細胞捕捉デバイスより下流側の流路上に設けられ、
    前記第3の脱気手段より上流側の流路から前記血液又は前記処理液を導入する導入口と、当該第3の脱気手段より下流側の流路に対して前記前記血液中又は前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第3のチューブと、
    前記チューブの少なくとも一部を覆う第3の減圧室と、
    前記減圧室に対して接続され当該減圧室を減圧する第3の減圧手段と、
    を含んで構成される請求項3記載の細胞捕捉システム。
  7. 前記細胞捕捉デバイスは、前記導入流路を有する蓋部材と、前記排出流路を有する収納部材と、を含んで構成され、
    前記第3の脱気手段は、
    外部と接続するために前記蓋部材側の前記導入流路の一部に設けられた貫通孔を塞ぐガス透過性の材料で形成されたガス透過領域と、
    外部側で前記貫通孔を被覆する第3の減圧室と、
    前記第3の減圧室に対して接続され当該第3の減圧室の内部を減圧する第3の減圧手段と、
    を含んで構成される請求項3記載の細胞捕捉システム。
  8. 血液又は前記血液中の細胞を処理するための処理液を内部に導入するための導入流路と、導入された前記血液又は前記処理液を外部に排出するための排出流路と、複数の貫通孔が厚み方向に形成されて、前記導入流路と前記排出流路との間の流路上に前記血液又は前記処理液が該貫通孔を通過するように配置されたフィルタと、を備える細胞捕捉デバイスと、
    前記血液を収納する血液収納容器と、
    前記血液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する血液流路と、
    前記フィルタを通過することで前記フィルタに捕捉された細胞を処理するための前記処理液を収納する処理液収納容器と、
    前記処理液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する処理液流路と、
    を備える細胞捕捉デバイスを備える細胞捕捉システムの運転方法であって、
    選択手段によって、前記細胞捕捉デバイスに対して供給する液体を前記血液及び前記処理液から選択する選択する工程と、
    前記選択する工程における選択結果に基づいて、前記血液が収納された血液収納容器からの血液又は前記処理液が収納された処理液収納容器からの処理液を前記細胞捕捉デバイスに供給する送液する工程と、
    前記処理液流路上に設けられて、上流側の前記処理液流路から前記処理液を導入する導入口と、下流側の前記処理液流路に対して前記処理液を排出する排出口と、を備えたガス透過性を有する第1のチューブと、前記第1のチューブの少なくとも一部を覆う第1の減圧室と、前記第1の減圧室に対して接続され当該第1の減圧室を減圧する第1の減圧手段と、を含んで構成される第1の脱気手段によって、前記処理液中の気泡を外部に排出する工程と、
    を備える細胞捕捉システムの運転方法。
  9. 前記細胞捕捉デバイスの下流側に、前記細胞捕捉デバイスの前記排出流路と接続されると共に、前記細胞捕捉デバイスの使用前に前記細胞捕捉デバイス内に充填されるプライム液を収納するプライム液容器と、
    前記プライム液容器からの前記プライム液を前記排出流路側から前記細胞捕捉デバイスに対して供給可能な逆送手段と、
    を更に備え、
    前記細胞捕捉デバイスに対して前記血液又は前記処理液を供給する前に、
    前記逆送手段により前記プライム液を前記細胞捕捉デバイスに対して供給し、前記処理液流路側に排出する工程と、
    前記第1の脱気手段によって、前記逆送手段により供給された前記プライム液中の気泡を外部に排出する工程と、
    を備える請求項8記載の細胞捕捉システムの運転方法。
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