JP2015010427A - 薬液容器及び薬液供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の収容室を有する、ブロー成形により成形された薬液容器において、薬液の液残りを減少させ、且つ薬液容器の底壁部全体に薬液が残留するのを防止することができる薬液容器を提供する。
【解決手段】薬液供給装置は、薬液が収容される複数の収容室11を有し、各収容室の底壁部14には開口12が形成され、複数の開口が隣接するように配置されている、ブロー成形よりなる薬液容器1と、薬液容器を支持する支持体と、支持体に取付けられ、薬液容器から排出される薬液を支持体の外部へ案内する案内部材とを備え、薬液容器において、各収容室は隔壁13によって仕切られ、各開口は隔壁の近傍に形成され、各収容室の底壁部の外面は、開口の周縁から上方に向かって延びる傾斜面141を有し、底壁部の内面において、上方側の端縁が開口の周縁の隆起部よりも高くなるように形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、薬液容器に関し、特に、薬液が収容される複数の収納室を有し、当該各収容室の底壁部には開口が形成される薬液容器、及び当該薬液容器を備える薬液供給装置に関するものである。
トイレの洗浄や消臭芳香効果を得るための種々の薬液供給装置が提案されている。例えば、特許文献1には、水洗トイレにおける貯水タンク上部の手洗い部に配置される薬液供給装置が開示されており、放水タップから手洗い部に供給される水とともに貯水タンク内に薬液を供給するように構成されている。この薬液供給装置は、ドーム状に形成された薬液容器を有している。より詳細に説明すると、この薬液容器は、中央に、上下方向に延びる隔壁が形成されており、この隔壁を隔てて形成された2つの収容室に、洗浄剤と芳香剤がそれぞれ収容されている。また、各収容室の底壁部には、開口がそれぞれ形成されており、これら開口は隣接するように配置されている。
そして、隣接した開口から排出された薬液は、薬液供給装置の下部に設けられた案内部材に保持されるように構成されている。案内部材は、装置外部に露出しており、この案内部材に保持された薬液は、放水タップから供給される水に洗い流され、貯水タンク内に流れ込む。こうして、貯水タンク内に水とともに貯められた薬液は、芳香成分により芳香効果を奏する。また、フラッシュ時には、便器に流され、洗浄効果を奏する。
特開2006−283539号公報
ところで、上記のような薬液容器は、ブロー成形により成形されるのが一般的である。具体的には、一端部に開口が形成された筒状のプリフォームを2個連結し、各開口からエアを注入しつつ、成形を行う。このとき、両プリフォームの間には、板材を配置し、ある程度エアが注入されたところで、この板材を取り外す。これにより、プリフォームは、板材が配置されている側は、膨張が制限されるため、板材に沿って横方向に延びていく。これが上述した隔壁となる。一方、板材が配置されていない側は成形型のキャビティに接触するまで大きく膨張する。
こうして、両プリフォームの間には、板材によって隔壁が形成され、この隔壁を挟んで一対の収容室が形成される。また、各収容室においては、隔壁と連続するように、その外面が略水平方向に延びる底壁部が形成され、この底壁部において隔壁の近傍に開口が配置される。
ところが、このように形成される収容室においては、底壁部の内面における開口の周縁に隆起部が形成されることがある。これは、上記のように、開口と近接する位置に隔壁が形成されていること、及び底壁部の厚みが外縁に向かって薄くなる現象による。すなわち、プリフォームからブロー成形をする際に、開口の近傍には板材が配置され、プリフォームの膨張が制限されると共に、プリフォームにおける底壁部の外縁に対応する樹脂部分が開口の周縁に対応する樹脂部分より大きく膨張するため、開口の周縁において隆起部が形成されると考えられる。
このように、底壁部の内面において開口の周縁に隆起部が形成されると、この隆起部が堰となって底壁部から開口への薬液の流れが妨げられるという現象が生じる。特に、薬液の残量が少なくなったときには、隆起部を乗り越えられない薬液が底壁部全体に貯まり、薬液を使い切ることができないという問題が生じる。更に、ユーザは、底壁部全体に溜まる薬液を見て、まだ使用可能であると認識する虞があり、そうすると、薬液が装置から流れ出さないにもかかわらず、薬液容器の交換が行われないという問題も生じる。このような問題は、上記のような2個の収容室を有する薬液容器のみならず、1個の収容室のみを有する薬液容器においても生ずる問題である。しかしながら、2個(複数)の収容室を有する薬液容器にあっては、1個の収容室のみを有する薬液容器よりも開口の個数が多くなり、その分隆起部が形成される範囲も増加するため、上記の問題が特に顕著に生ずるものとなる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、複数の収容室を有する、ブロー成形により成形された薬液容器において、薬液の液残りを減少させ、且つ薬液容器の底壁部全体に薬液が残留するのを防止することができる薬液容器及び当該薬液容器を備える薬液供給装置を提供することを目的とする。
本発明に係る薬液容器は、薬液が収容される複数の収容室を有し、当該各収容室の底壁部には開口が形成され、複数の前記開口が隣接するように配置されている、ブロー成形により成形される薬液容器であって、前記各収容室は隔壁によって仕切られると共に前記各開口は前記隔壁の近傍に形成され、前記各収容室の底壁部の外面は、前記開口の周縁から前記各収容室の外縁に向けて上方に向かうように延びる傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記傾斜面に対向する前記底壁部の内面における上方側の端縁が前記開口の周縁に形成される隆起部よりも高くなるよう、その角度が設定されている。
この構成によれば、薬液容器において、収容室の底壁部の外面に所定の角度の傾斜面が形成されているため、次の効果を得ることができる。本発明のような隔壁を有する薬液容器をブロー成形で成形したときには、開口の周縁の内面に隆起部が形成されることがあるが、上記のように底壁部の外面に所定の角度の傾斜面が形成されているため、薬液は底壁部の内面に沿って下方へ流れ、開口へと流入していく。このとき、底壁部の内面の上方側の端縁の高さは、開口の周縁に形成された隆起部よりも高いため、底壁部において、少なくとも隆起部よりも高い部分には、薬液は残留せず、開口から流れ出す。したがって、液残りが減少すると共に薬液が底壁部の全面に亘って残留するのを防止することができる。これにより、ユーザは、少なくとも底壁部の一部が露出することにより、薬液の残留が少なくなったことを視認することができるため、薬液容器の交換を促すことができる。
上記薬液容器において、前記傾斜面は、水平面に対して10度以上の角度で傾斜させることができる。これにより、薬液をスムーズに開口へと流すことができる。また、薬液容器の底壁部の外面が上方に傾斜して底上げするようにデザインされるため、薬液容器が全体としてシャープな印象を与え、意匠的効果を向上することができる。
上記薬液容器において、前記傾斜面は、水平面に対して30度以下の角度で傾斜させることができる。傾斜面の角度が大きくなると、それによって薬液容器の容積が相対的に減少することになるが、傾斜面の角度を30度以下にすると、容積が過度に減少するのを防止することができる。
上記薬液容器において、収容室の数は複数であれば特には限定されないが、例えば、前記薬液容器を、1つの前記隔壁によって2つの前記収容室に仕切り、2つの前記開口を、前記隔壁を挟んで、近接するように配置することができる。
また、本発明に係る薬液供給装置は、上記いずれかの薬液容器と、当該薬液容器を支持する支持体と、前記支持体に取付けられ、当該薬液容器の開口から排出される薬液を、前記支持体の外部へ案内する案内部材とを備える。
本発明によれば、ブロー成形により、複数の収容室を有する薬液容器を成形する薬液容器及びこの薬液容器を備える薬液供給装置において、薬液の液残りを減少させると共に、薬液が薬液容器の底壁部全体に残留するのを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る薬液供給装置の正面図(a)及び側面図(b)である。 図1に示す薬液供給装置を分解して示す正面図である。 図1に示す薬液供給装置の薬液容器の縦断正面図である。 図1に示す薬液供給装置のカバー部材の平面図(a)及び縦断正面図(b)である。 図1に示す薬液供給装置の支持体の平面図(a)及び縦断正面図(b)である。 図1に示す薬液供給装置のカバー部材及び支持体を、分解して示す斜視図(a)及び組み合わせ状態の縦断正面図(b)である。 図6に示したカバー部材の細管部及び支持体の嵌合突部の嵌合についての説明図であり、図7(a)は嵌合前の状態を示す斜視図、図7(b)は嵌合後の状態を示す縦断面図である。 プリフォームと薬液容器との関係を示す概略断面図である。 実施例に係る薬液容器を示す正面図及び側面図である。 比較例に係る薬液容器を示す正面図及び側面図である。 実施例及び比較例において、薬液を自然滴下させた後の様子を示す写真である。
以下、本発明に係る薬液容器及び薬液供給装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、水洗トイレにおける貯水タンク上部の手洗い部に配置される薬液供給装置の正面図(a)及び側面図(b)であり、図2は薬液供給装置の分解図である。
図1及び図2に示すように、この薬液供給装置は、芳香洗浄剤等の薬液を収容する薬液容器1と、この薬液容器1を支持するカップ状の支持体2と、を備えており、貯水タンク上部の手洗い部Aに設置される。支持体2内には、薬液容器1に接続されるカバー部材3が取り付けられている。また、この支持体2には、薬液容器1より下方で、薬液容器1からの薬液を、断続的に流れる液体と接触する位置へ案内する案内部材5が取り付けられている。以下、各部材について、詳細に説明する。
まず、薬液容器1について説明する。図3は薬液容器1の縦断正面図である。同図に示すように、薬液容器1は、隔壁13によって仕切られた一対の収容室11を有するドーム状に形成されている。各収容室11は、隔壁13、底壁部14、及び周壁部15によって囲まれており、底壁部14において隔壁13の近傍に薬液を排出するための開口12が形成されている。より詳細に説明すると、底壁部14は、平面視において半円状に形成されており、開口12の周縁と周壁部15の下端(底壁部14の外縁)との間の外面には、上方へ傾斜するように延びる傾斜面141が形成されている。この傾斜面141の水平面に対する角度αは、10度以上40度以下であることが好ましく、15度以上30度以下であることがさらに好ましい。そして、この傾斜面141と対向するように、底壁部14の内面には傾斜面が形成されている。また、薬液容器1は、一部又は全体が透明又は半透明の材料で構成され、外部から芳香洗浄剤などの薬液の残量が確認できるようになっている。各開口12は、製造後の流通及び保管時にはキャップ18で閉じられ、使用時に開封される。
上記各収容室11には、洗浄剤からなる薬液と、芳香消臭剤からなる薬液とがそれぞれ収容されている。薬液の粘度は、例えば、200〜300Pa・sとすることができる。
次に、カバー部材3について説明する。図4はカバー部材3の平面図(a)及び正面断面図(b)である。同図に示すように、カバー部材3は、一対の円筒状部分31が板状の結合部32で結合されて平面視瓢箪形をなしている。円筒状部分31の各々は、側壁33と上壁34とを備えている。そして、上壁34には円筒状の供給部4が貫き、下端は開放されている。この円筒状部分31の上壁は、供給部4を囲む下段壁341と、各円筒状部分31の外側において下段壁341より高い位置にあり、平面視三日月状をなす上段壁342とで構成されている。そして、上段壁342には空気流通孔343が複数個(この例では4個)設けられている。
供給部4は、カバー部材3の一部として一体的に形成され下段壁341を貫いて延びる管状部41と、支持体2と一体的に形成され支持体2の底壁21から上方へ延びる嵌合突部42(後述)とを備え、これらが組み合わされることで、薬液を薬液容器1から案内部材5に通す薬液通路を形成している。
管状部41は、下段壁341を貫いて延び上端が薬液容器1の開口12に接続される接続部411と、この接続部411の下端に連続する小径の細管部412とを備えている。接続部411の下端には、これを塞ぐように仕切り壁413が設けられ、この仕切り壁413を貫くように細管部412が取り付けられている。また、この仕切り壁413には、緩衝孔414が複数(この例では3個)形成されている。
次に、支持体2について説明する。図5は、支持体2の平面図(a)及び正面断面図(b)であり、図6は、支持体2とカバー部材3とを分解して示す斜視図(a)、及びこれらを合体した状態で示す正面断面図(b)である。図5に示すように、支持体2は、底壁21と、これを囲む側壁22とを備えている。底壁21上には、カバー部材3の側壁33外面に嵌合する瓢箪形の起立壁23が形成されている。そして、起立壁23にカバー部材3を嵌め込むことにより、1対の円筒状部分31と支持体2の底壁21との間に緩衝室6が形成される(図6(b)参照)。また、底壁21と側壁22には、放水タップからの水が支持体2内部へ流入したときにその水を外部へ排出するための開口24が、複数形成されている。この開口24は、排出に必要な大きさと個数(1個または複数個)とされる。
図7は、図6に示したカバー部材3の細管部412及び支持体2の嵌合突部42の嵌合について詳細に示す図であり、図6における右側の細管部412及び嵌合突部42を中心に示している。図7(a)は嵌合前の状態を示す斜視図、図7(b)は嵌合後の状態を示す縦断面図である。
図7に示すように、支持体2の底壁21から上方へ延びる嵌合突部42は、細管部412下端の内側面に嵌合する径とされている。また、嵌合突部42の外側面には、上端から下端まで延びる縦溝421が形成されており、この縦溝421は、細管部412の内壁面との間に導出路421aを形成する。その断面寸法は、毛管作用により薬液を導出路421aに沿って導出し得る程度とするのが望ましい。さらに、この例では、細管部412との嵌合状態を確実に保持するために、細管部412下端の外側面に嵌合する環状部43が支持体2底面から上方へ延びている。
図5(b)及び図6(b)に示すように、この導出路421aの下方には、導出された薬液を案内する案内部材5が設けられている。案内部材5は、1対の導出路421aを下方から覆う幅を有した板状に形成されており、上端部が各導出路421a下端の開口縁に当接し、下方へ延びている。案内部材5の表裏面の面状部分には、各々厚さ方向及び上下方向に延びる多数の細溝51が形成されており(図1(a)には上下方向の細溝を示す)、導出路421aから導出される薬液を下方に案内するように構成されている。この溝の幅及び深さは、薬液の粘度及び供給量に応じて決められるが、通常、0.2〜2mm程度とするのが望ましい。
また、支持体2の底面には、案内部材5表裏面から間隔をおいて位置する2本の長脚25と、これら長脚25の周囲に配置された4本の短脚26とが下方へ延びるように設けられている。これらの脚25,26のうち、長脚25は手洗い部Aの排水口Bに挿入可能となっており、各短脚26は長脚25が排水口Bに挿入された状態で、支持体2を手洗い部A上にほぼ水平に支持する。また、案内部材5と長脚25との間には、支持体2底面から遮蔽部材27が下方へ延びている。長脚25に対し案内部材5、遮蔽部材27は、これらの順に長さが短くなっており、長脚25は支持体2を排水口Bに位置決めし、案内部材5は排水口Bに流下する水に接し、遮蔽部材27は流下する水が導出路421aに達しないように、各々の長さが決められている。
この薬液供給装置は、図6(b)に示すように、カバー部材3の側壁33の外側に、支持体2の起立壁23を嵌合して緩衝室6を形成した後、カバー部材3から上方へ延びる接続部411に薬液容器1の開口12を刺し込むことにより組み立てられる。
次に、上述した薬液容器の製造方法の一例を、図8を参照しつつ示す。図8はプリフォームと薬液容器との関係を示す概略断面図である。まず、一端部に開口が形成された筒状のプリフォームを2個連結したものを準備する。これらプリフォームは、開口12とは反対側の他端部の一部が連結されている。そして、これらプリフォームを金型に装着した後、図8に示すように、各開口からエアを注入しつつ、成形を行う。このとき、両プリフォームPの間には、板材(図示省略)を配置し、ある程度エアが注入されたところで、この板材を取り外す。これにより、プリフォームPは、板材が配置されている側は、膨張が制限されるため、板材に沿って横方向に延びていく。これが上述した隔壁13となる。一方、板材が配置されていない側は金型のキャビティに接触するまで大きく膨張する。なお、当該製造方法においては、特開2005−88904号公報で示すようなインジェクションブロー成型が好ましい。
こうして、両プリフォームPの間には、板材によって隔壁13が形成され、この隔壁13を挟んで一対の収容室11が形成される。また、図8に示すように、各収容室11においては、隔壁13と連続するように、傾斜面141を有する底壁部14が形成され、この底壁部14において隔壁13の近傍に開口12が配置される。ここで、底壁部14の内面において、開口12の周縁には隆起部142が形成される。これは、上記のように、開口12と近接する位置に隔壁13が形成されていること等による。しかしながら、底壁部14の外面に形成された傾斜面141は、底壁部14の内面における上方側の端縁Xが隆起部142よりも高い位置となるような角度で延びている。
次に、上記のように構成された薬液供給装置の動作について説明する。まず、薬液容器1内の薬液は、接続部411内に流入して導出路421aから流出した後、案内部材5へと案内される。そして、案内部材5上の薬液は、フラッシュ時に放水タップから供給される水に洗い流されて貯水タンクの中に流れ込む。こうして、貯水タンク内に水とともに貯められた薬液は、芳香成分により芳香消臭効果を奏する。また、フラッシュ時に貯水タンクから便器に流された薬液により、便器が洗浄され、芳香消臭効果も得ることができる。
また、上述の緩衝室6、カバー部材3の空気流通孔343、供給部4の緩衝孔414は、調整機構を構成しており、温度変化に対して次のように緩衝作用をする。例えば温度が上昇して薬液容器1が暖められた場合には、容器1内の空気が膨張し容器1内は正圧になる。この場合、薬液容器1内の薬液は押し出されて排出されるが、この薬液は導出路421aの他、緩衝孔414を経て緩衝室6にも流れ込むため、薬液が導出路421aへ過剰に流出するのが防止される。
一方、流水で冷やされる等して薬液容器1の温度が低下し、薬液容器1内の空気が収縮して負圧になると、空気流通孔343により大気圧または室内圧が作用している緩衝室6内の薬液は、緩衝孔414を経て薬液容器1内へ吸い込まれる。したがって、案内部材5上の水または薄められた薬液が導出路421aを経て容器1側へ戻されるのを抑制することができる。また、薬液容器1内の負圧によって薬液の排出が制限されるのを、防止することができる。このように、緩衝室6は、温度変化によって薬液容器1内に圧力変化が生じた場合でも、薬液容器1と緩衝室6との間での薬液の流通が生じるため、容器1内の薬液が過剰に流出したり、或いは流出が制限されたりするのを防止することができる。
しかも、案内部材5は、供給部4の嵌合突部42の下端に当接する位置から下方へ延びているので、導出路421aから案内部材5へ導出された薬液は、案内部材5に沿って下方へと案内される。したがって、フラッシュ時に流れる水が案内部材5に接触しても、この水が案内部材5を伝って導出路421aまで到達するのを抑制することができ、薬液容器1内に水が混入して薬液が薄められるのを防止することができる。
以上のように構成された薬液供給装置においては、薬液容器1は収容室11の底壁部14の外面に傾斜面141が形成されているため、薬液の残量が少なくなったとき、薬液はこの傾斜面141に対向する内面に沿って開口12へと流れている。上述したように、このような隔壁13を有する薬液容器1をブロー成形で成形したときには、開口12の周縁の内面に隆起部142が形成されることがあるが、本実施形態では、底壁部14に傾斜面141が形成されているため、薬液は傾斜面141に対向する内面に沿って下方へ流れ、開口12へと流入していく。このとき、底壁部14の内面における上方側の端縁Xが開口12の周縁に形成された隆起部142よりも高いため、底壁部14において、少なくとも隆起部142よりも高い部分には、薬液は残留せず、開口12から流れ出す。したがって、薬液が底壁部14の全面に亘って残留するのを防止することができる。これにより、ユーザは、底壁部14が露出することにより、薬液の残留が少なくなったことを視認することができるため、薬液容器1の交換の促すことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、前述の例では、薬液容器の収容室を2つとしているが、隔壁の数を増やし、これを3つ以上とすることもできる。また、カバー部材、支持体の構成は上述したもの以外でもよく、薬液容器から排出された薬液が案内部材を経て、フラッシュ時の放水と接触できるように構成されていれば特には限定されない。
以下、本発明に係る実施例について、説明する。但し、本発明は以下の実施例には限定されない。
ここでは、上記実施形態で示したような薬液供給装置において、図9に示すような薬液容器を装着したものを実施例とし、図10に示すような薬液容器を装着したものを比較例として準備した。いずれの薬液容器も、実施形態で説明したようにブロー成形で成形した。図中の数値の単位は、いずれもmmである。
実施例に係る薬液容器では、図9(a)に示すように、底壁部の外面の傾斜面において、隔壁に沿う方向の角度が19度であり、図9(b)に示すように、隔壁から離れる方向の角度が16度となっている。また、開口周縁の内面には、約5.8mmの高さt1(厚み)の隆起部が形成されていた。更に、底壁部の内面における上方側の端縁は、いずれも隆起部より高くなっている(図9の点線参照)。
一方、比較例に係る薬液容器では、図10(a)に示すように、底壁部の傾斜面において、隔壁に沿う方向の角度が4.4度であり、図10(b)に示すように、隔壁から離れる方向の角度が6度となっている。また、開口周縁の内面には、約5.2mmの高さt2(厚み)の隆起部が形成されていた。更に、底壁部の内面における上方側の端縁は、いずれも隆起部より低くなっている(図10の点線参照)。
上記のような実施例及び比較例に係る薬液容器の各収容室に、洗浄剤又は芳香剤をそれぞれ10g収容した。薬液の粘度は、240Pa・sであった。そして、このような実施例及び比較例を5個ずつ準備し、25℃で薬液容器から自然滴下をさせ、薬液の滴下がなくなったところで、薬液容器内に残留する薬液の残量を測定した。その結果、実施例では、全体で平均0.80gの薬液が薬液容器内に残留し、比較例では、全体で平均1.35gの薬液が残留した。また、図11(a)に示すように、実施例では、薬液容器の底壁部の一部にしか薬液が残留しておらず、底壁部の大部分が露出している。したがって、ユーザは、薬液がほぼ使い切られたことを視認することができる。一方、比較例では、薬液容器の底壁部の全面に亘って薬液が残留している。そのため、ユーザは、薬液がまだ残留していると考える可能性が高い。なお、上記の実施例において、薬液の粘度を220〜260Pa・sとした場合であっても、同様の結果が得られることを確認した。
以上より、実施例に係る薬液容器は、底壁部の内面における上方側の端縁が、いずれも隆起部より高くなっているため、ほとんどの薬液が隆起部を乗り越えて開口から排出されることが明らかになった。
1 薬液容器
2 支持体
5 案内部材
11 収容室
12 開口
13 隔壁
14 底壁部
141 傾斜面
142 隆起部

Claims (5)

  1. 薬液が収容される複数の収容室を有し、当該各収容室の底壁部には開口が形成され、複数の前記開口が隣接するように配置されている、ブロー成形により成形される薬液容器であって、
    前記各収容室は隔壁によって仕切られると共に前記各開口は前記隔壁の近傍に形成され、
    前記各収容室の底壁部の外面は、前記開口の周縁から前記各収容室の外縁に向けて上方に向かうように延びる傾斜面を有し、
    前記傾斜面は、前記傾斜面に対向する前記底壁部の内面における上方側の端縁が前記開口の周縁に形成される隆起部よりも高くなるよう、その角度が設定されている、薬液容器。
  2. 前記傾斜面は、水平面に対して10度以上の角度で傾斜している、請求項1に記載の薬液容器。
  3. 前記傾斜面は、水平面に対して30度以下の角度で傾斜している、請求項1または2に記載の薬液容器。
  4. 前記薬液容器は、1つの前記隔壁によって2つの前記収容室に仕切られ、
    2つの前記開口は、前記隔壁を挟んで、近接するように配置されている、請求項1から3のいずれかに記載の薬液容器。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の薬液容器と、
    前記薬液容器を支持する支持体と、
    前記支持体に取付けられ、前記薬液容器の開口から排出される薬液を、前記支持体の外部へ案内する案内部材と、
    を備える、薬液供給装置。
JP2013138207A 2013-07-01 2013-07-01 薬液容器及び薬液供給装置 Active JP6120703B2 (ja)

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