JP2015010075A - γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤 - Google Patents
γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害活性を有する化合物、並びに該化合物を含有するγ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤及び抗がん剤を提供すること。
【解決手段】一般式(1):
[式中、R1は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、R2及びR3は同一又は異なってα−アミノ酸の側鎖を示し、R4及びR5は同一又は異なって水素又はアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)を示す]
で表される化合物又はその塩、並びに該化合物又はその塩を含有するγ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤及び抗がん剤。
【選択図】なし
【解決手段】一般式(1):
[式中、R1は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、R2及びR3は同一又は異なってα−アミノ酸の側鎖を示し、R4及びR5は同一又は異なって水素又はアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)を示す]
で表される化合物又はその塩、並びに該化合物又はその塩を含有するγ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤及び抗がん剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害活性を有する化合物とその利用に関する。この化合物は、γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤として、例えば抗がん剤等として利用することができる。
γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ(以下、「GGCT」と略記することもある)は、γ−グルタミルアミノ酸ジペプチドをオキソプロリンとアミノ酸に分解する活性を有し、グルタチオンの生合成・分解サイクルに関与する酵素である(非特許文献1)。このサイクルにおけるGGCTの役割より、GGCT活性の亢進は細胞内グルタチオン濃度の低下を引き起こすと考えられている。
一方、GGCTは、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、及び肺がんなどの各種がん組織で高発現するのに対して、正常組織では発現が低く抑えられている(非特許文献2〜9)。したがって、GGCTは、各種がんのバイオマーカーとして有用であると考えられる。また、GGCTを培養細胞内で過剰発現させることにより細胞増殖が促進するという報告や、GGCT遺伝子をノックダウンすることによりがん細胞の増殖が抑制されるという報告があることから、GGCTが抗がん剤の標的としても有用であると考えられる。
さらに、GGCTの酵素活性の亢進によるグルタチオン濃度の低下は、細胞内シグナル伝達経路の過剰な活性化を経てがんを引き起こすことが知られている(非特許文献10)。したがって、GGCTの酵素活性の阻害剤は抗がん剤として有用であると考えられる。
J Biol Chem 283: 22031-22042, 2008.
Clin Chem 50: 857-866, 2004.
Proteomics Clin. Appl 1: 192-199, 2007.
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Anticancer Res 31: 1297-1305, 2011.
Nippon Rinsho Vol 70, Suppl 8, 2012.
本発明は、γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害活性を有する化合物、並びに該化合物を含有するγ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤及び抗がん剤を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、GGCTの基質であるγ−グルタミルアミノ酸ジペプチドにおいてγ−グルタミル基中のアミノ基を水素に置換した化合物が、優れたGGCT阻害活性を有することを見出した。さらに、この化合物が、がん細胞の増殖阻害活性を有することも見出した。これらの知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明が完成した。
即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1. 一般式(1):
[式中、R1は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、R2及びR3は同一又は異なってα−アミノ酸の側鎖を示し、R4及びR5は同一又は異なって水素又はアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)を示す]
で表される化合物又はその塩。
で表される化合物又はその塩。
項2. R1が炭素数3〜4の直鎖状のアルキレン基である、項1に記載の化合物又はその塩。
項3. R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜9のアラルキル基である、項1又は2に記載の化合物又はその塩。
項4. R3が水素である、項1〜3のいずれかに記載の化合物又はその塩。
項5. R4及びR5が同一又は異なって炭素数1〜6のアルキル基である、項1〜4のいずれかに記載の化合物又はその塩。
項6. R4及びR5が同時に水素である、項1〜4のいずれかに記載の化合物又はその塩。
項7. 項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその塩を含有するγ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤。
項8. 項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその塩を含有する抗がん剤。
本発明の化合物は優れたGGCT阻害活性及び抗がん活性を有する。したがって、GGCT阻害剤や抗がん剤等の有効成分として有用である。また、GGCTは多くのがん組織において高発現しているので、本発明の化合物を含有する抗がん剤はがんの種類を問わず抗がん活性を発揮することができる。さらに、GGCTの発現は正常組織では低く抑えられていることから、本発明の化合物を含有する抗がん剤によれば、より副作用の発現を抑えて抗がん治療又は予防を行うことができる。
本発明の化合物は、GGCT阻害剤や抗がん剤を探索するためのリード化合物として有用である。また、GGCT阻害活性を有することを利用して生化学試薬として用いることもできる。さらに、食品に配合して食品組成物としても利用することが可能である。
本発明の化合物は、一般式(1):
で表される化合物又はその塩に関する。
R1は炭素数2〜5のアルキレン基を示す。アルキレン基の炭素数は、好ましくは3〜5、より好ましくは3〜4、さらに好ましくは3であることができる。アルキレン基は、直鎖状又は分枝状のいずれでもよいが、好ましくは直鎖状であることができる。炭素数2〜5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、2,2−ジメチルエチレン基、ペンタメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基等を挙げることができる。
R2及びR3は同一又は異なってα−アミノ酸の側鎖を示す。ここで、「α−アミノ酸の側鎖」とは、α−アミノ酸において、カルボキシル基及びアミノ基の両方が結合している炭素に結合している置換基、例えば一般式(2):
で表されるα−アミノ酸においてX又はYで表される置換基を意味する。
α−アミノ酸としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、及びヒスチジン等の天然アミノ酸、その誘導体、並びに人工アミノ酸等が挙げられる。天然アミノ酸の誘導体又は人工アミノ酸としては、例えば、フェニルグリシン、4−クロロフェニルグリシン、4−ヒドロキシフェニルグリシン、2−メトキシフェニルグリシン、2−インダニルグリシン、β−(2−キノリル)アラニン、β−(4−チアゾイル)アラニン、β−(2−チエニル)アラニン、β−(3−チエニル)アラニン、4−ヒドロキシメチルフェニルアラニン、3,5−ジルフルオロフェニルアラニン、3,4−ジルフルオロフェニルアラニン、2,4,5−トリフルオロフェニルアラニン、ペンタフルオロフェニルアラニン、4−アミノフェニルアラニン、2−フルオロフェニルアラニン、3−フルオロフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、2−ブロモフェニルアラニン、3−ブロモフェニルアラニン、4−ブロモフェニルアラニン、2−クロロフェニルアラニン、3−クロロフェニルアラニン、4−クロロフェニルアラニン、2−ヨードフェニルアラニン、3,5−ジルクロロフェニルアラニン、3,4−ジルクロロフェニルアラニン、2,4,5−トリクロロフェニルアラニン、3−ヨードフェニルアラニン、4−ヨードフェニルアラニン、2−シアノフェニルアラニン、3−シアノフェニルアラニン、4−シアノフェニルアラニン、2−ニトロフェニルアラニン、3−ニトロフェニルアラニン、4−ニトロフェニルアラニン、2−メチルフェニルアラニン、3−メチルフェニルアラニン、4−メチルフェニルアラニン、2,4−ジメチルチロシン、2,6−ジメチルチロシン、2−アジドフェニルアラニン、3−アジドフェニルアラニン、4−アジドフェニルアラニン、4−フェニルフェニルアラニン、4−ベンゾイルフェニルアラニン、2−トリフルオロメチルフェニルアラニン、3−トリフルオロメチルフェニルアラニン、4−トリフルオロメチルフェニルアラニン、2−アミノメチルフェニルアラニン、3−アミノメチルフェニルアラニン、4−アミノメチルフェニルアラニン、3−メトキシオロメチルフェニルアラニン、4−メトキシフェニルアラニン、3,4−ジメトキシフェニルアラニン、3,4,5−トリメトキシフェニルアラニン、α−メチルフェニルアラニン、α−メチル−4−フルオロフェニルアラニン、3−ヒドロキシチロシン、3−ヨードチロシン、3,5−ジクロロチロシン、3,5−ジブロモチロシン、3,5−ジヨードチロシン、4−アミノ−3,5−ジヨードチロシン、3,5−ジニトロチロシン、S−メチルシステイン、S−エチルシステイン、S−ベンジルシステイン、S−オクチルシステイン、S−パルミトイルシステイン、(N−im−1−メチル)ヒスチジン、(N−im−3−メチル)ヒスチジン、Nε,Nε−ジメチルリシン、Nε−イソプロピルリシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンスルホン、オルニチン、O−メチルセリン、O−エチルセリン、O−ベンジルセリン、O−メチルスレオニン、O−エチルスレオニン、O−ベンジルスレオニン、O−メチルチロシン、O−エチルチロシン、O−ベンジルチロシン、β−クロロアラニン、β−フルオロアラニン、ホモプロリン、ホモフェニルアラニン、2−アミノ−5−フェニルペンタン酸、ホモセリン、O−メチルホモセリン、ノルバリン、ノルロイシン、2−アミノイソ酪酸、2−アミノヘプタン酸、2−アミノオクタン酸、2−アミノデカン酸、2−アミノウンデカン酸、2−アミノドデカン酸、2−アミノテトラデカン酸、2−アミノ−4−ブロモ−4−ペンテン酸、tert−ブチルグリシン、β−シクロペンチルアラニン、β−シクロプロピルアラニン、β−シクロヘキシルアラニン、β,β−ジシクロヘキシルアラニン、2,3−ジアミノプロパン酸、2,4−ジアミノ酪酸、β−(9(10H)−アクリドニル)アラニン、β−(ベンゾ[b]アクリジン−12(5H)−オン−2−イル)アラニン、β−(2−アントリル)アラニン、β−(9−アントリル)アラニン、β−シアノアラニン、β−(5−ブロモチエニル)アラニン、β−(2−ベンゾチエニル)アラニン、β−(3−ベンゾチエニル)アラニン、β−(2−フリル)アラニン、β−(1−ナフチル)アラニン、β−(2−ナフチル)アラニン、β−(1−ピレニル)アラニン、β−(2−ピリジル)アラニン、β−(3−ピリジル)アラニン、β−(4−ピリジル)アラニン、β−(3−スチリル)アラニン、β−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)アラニン、β−(1−シクロペンテニル)アラニン、アリルグリシン、プロパギルグリシン、シクロヘキシルグリシン、β,β−ジフェニルグリシン、シクロペンチルグリシン、ペニシラミン、α−メチルロイシン、4,5−デヒドロロイシン、ビオシチン等が挙げられる。
α−アミノ酸の側鎖は、α−アミノ酸の側鎖となり得る限り特に限定されない。α−アミノ酸の側鎖としては、例えば水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアラルキル基、ヘテロアリール基、及びこれらが置換基で置換された基等が挙げられ、好ましくは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、及び炭素数7〜13のアラルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
α−アミノ酸の側鎖としての炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状又は分枝状のいずれでもよい。アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜2であることができる。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、イソヘキシル基、及び3−メチルペンチル基等が挙げられる。アルキル基は、α−アミノ酸中に含まれ得る置換基、例えばヘテロアリール基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、アセチル基、グアニジル基、カルバモイル基、及びチオール基からなる群より選択される1〜3個の基で置換されていてもよい。
α−アミノ酸の側鎖としての炭素数6〜12のアリール基は特に限定されない。アリール基の炭素数は、好ましくは6〜10、より好ましくは6〜8であることができる。具体例としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、及びアラルキル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基、及びビフェニル基が挙げられ、より好ましくはフェニル基が挙げられる。アリール基は、α−アミノ酸中に含まれ得る置換基、例えば炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、アセチル基、グアニジル基、カルバモイル基、及びチオール基からなる群より選択される1〜3個の基で置換されていてもよい。
α−アミノ酸の側鎖としての炭素数7〜13のアラルキル基は特に限定されない。アラルキル基の炭素数は、好ましくは7〜11、より好ましくは7〜9、さらに好ましくは7〜8であることができる。具体例としては、ベンジル基、及びフェネチル基等が挙げられる。アラルキル基は、α−アミノ酸中に含まれ得る置換基、例えば炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、アセチル基、グアニジル基、カルバモイル基、及びチオール基からなる群より選択される1〜3個の基で置換されていてもよい。
α−アミノ酸の側鎖としてのヘテロアリール基としては、例えば、硫黄原子、酸素原子及び窒素原子から選ばれる原子を1〜3個含む、縮環していてもよい5〜14員芳香族複素環基が挙げられる。具体例としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、チアゾリル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チアジアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シノリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、カリボリニル基、フェナンスリジニル基、及びアクリジニル基等が挙げられる。
置換基は、α−アミノ酸中に含まれ得る官能基である限り特に限定されない。置換基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヘテロアリール基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、アセチル基、グアニジル基、カルバモイル基、及びチオール基等が挙げられる。ヘテロアリール基は、α−アミノ酸中に含まれ得る置換基、例えば炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、アセチル基、グアニジル基、カルバモイル基、及びチオール基からなる群より選択される1〜3個の基で置換されていてもよい。
R2とR3はどちらか一方が水素であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物におけるR2及びR3の絶対配置は特に限定されない。
R4及びR5は同一又は異なって水素又はアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)を示す。
R4又はR5としてのアルキル基は、細胞内代謝酵素(例えばカルボキシエステラーゼ等)により水素に置換し得る限り特に限定されず、例えば直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数としては、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2が挙げられる。
R4又はR5としてのアルキル基を置換するアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、及びアルコキシ基についても、置換されたアルキル基がカルボキシエステラーゼなどの細胞内代謝酵素により水素に置換し得る限り特に限定されない。アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、及びアルコキシ基におけるアルキル基としては、例えば直鎖状又は分枝状の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜2のアルキル基が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の一つの好ましい態様としては、
R1が炭素数3〜5のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアラルキル基、ヘテロアリール基、又はこれらが置換基で置換された基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物、
より好ましくはR1が炭素数3〜4のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、又は炭素数7〜11のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物、
さらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基、又は炭素数7〜9のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物、
よりさらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が炭素数1〜2のアルキル基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物が挙げられる。
R1が炭素数3〜5のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアラルキル基、ヘテロアリール基、又はこれらが置換基で置換された基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物、
より好ましくはR1が炭素数3〜4のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、又は炭素数7〜11のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物、
さらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基、又は炭素数7〜9のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物、
よりさらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が炭素数1〜2のアルキル基であり、且つR4及びR5が同時に水素である化合物が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の他の一つの好ましい態様としては、
R1が炭素数3〜5のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアラルキル基、ヘテロアリール基、又はこれらが置換基で置換された基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物、
より好ましくはR1が炭素数3〜4のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、又は炭素数7〜11のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物、
さらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基、又は炭素数7〜9のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物、
よりさらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が炭素数1〜2のアルキル基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物が挙げられる。
R1が炭素数3〜5のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアラルキル基、ヘテロアリール基、又はこれらが置換基で置換された基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物、
より好ましくはR1が炭素数3〜4のアルキレン基であり、R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、又は炭素数7〜11のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物、
さらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基、又は炭素数7〜9のアラルキル基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物、
よりさらに好ましくはR1が炭素数3〜4の直鎖状アルキレン基であり、R2及びR3の一方が水素であり、R2及びR3の他方が炭素数1〜2のアルキル基であり、且つR4及びR5が同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)である化合物が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の塩としては、薬学的に許容される塩であればいずれでもよい。酸性塩の例として、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、及びパラトルエンスルホン酸塩等が挙げられる。また、塩基性塩の例として、ナトリウム、及びカリウムなどのアルカリ金属塩、並びにカルシウム塩、及びマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物又はその塩としては、これらの溶媒和物も含まれる。溶媒和物としては、一般式(1)で表される化合物又はその塩と、薬学的に許容される溶媒との溶媒和物である限り特に限定されない。薬学的に許容される溶媒としては、例えば水、エタノール、グリセロール、及び酢酸等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の内、R4が水素である化合物(一般式(5)で表される化合物)は例えば下記反応(A)に従って製造することができ、R4及びR5が水素以外の置換基である化合物(一般式(7)又は(10)で表される化合物)は例えば下記反応(B)、又は下記反応(C)に従って製造することができる。
[式中、R1、R2、R3、及びR5は前記に同じであり、R4’、R5’、及びR6は同一又は異なってアルキル基(当該アルキル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、又はアルコキシ基で置換されていてもよい)を示す。]
反応(A):一般式(4)で表される化合物とジカルボン酸無水物とを反応させることにより、一般式(5)で表される化合物が生成する。ジカルボン酸無水物は、製造目的の一般式(5)で表される化合物のR1の炭素数や構造に応じて適宜選択することができる。例えばジカルボン酸無水物としては、炭素数4〜7のジカルボン酸無水物(例えばコハク酸無水物、グルタル酸無水物、アジピン酸無水物、及びピメリン酸無水物等)が挙げられる。溶媒としては、例えば酢酸、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
反応(A):一般式(4)で表される化合物とジカルボン酸無水物とを反応させることにより、一般式(5)で表される化合物が生成する。ジカルボン酸無水物は、製造目的の一般式(5)で表される化合物のR1の炭素数や構造に応じて適宜選択することができる。例えばジカルボン酸無水物としては、炭素数4〜7のジカルボン酸無水物(例えばコハク酸無水物、グルタル酸無水物、アジピン酸無水物、及びピメリン酸無水物等)が挙げられる。溶媒としては、例えば酢酸、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
反応(B):一般式(5)で表される化合物、及び一般式(6)で表される化合物を反応させることにより、一般式(7)で表される化合物が生成する。典型的には、酸触媒(例えば塩酸等)の存在下で反応させることができる。溶媒としては、例えばジオキサン等を用いることができる。
反応(C):一般式(8)で表される化合物、及び一般式(9)で表される化合物を反応させることにより、一般式(10)で表される化合物が生成する。典型的には、縮合剤(例えばEDC、HOBt等)の存在下で反応させることができる。溶媒としては、例えばジメチルホルムアミド等を用いることができる。
反応温度及び反応時間はいずれも公知の条件を採用することができる。また、反応終了後の反応液から一般式(1)で表される化合物を単離及び精製する手段も公知の方法(分液、蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等)を採用できる。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、GGCT阻害活性を有することから、医薬品への利用が可能である。例えば、GGCT阻害剤、抗がん剤等として有用である。即ち、がん、腫瘍等の予防又は治療剤として有用である。
本発明の化合物を体内投与する際は経口投与よりも非経口投与が好ましく、またリポソームなどの運搬体に封入して投与することが好ましい。このときがん細胞を特異的に認識する運搬体などを利用すれば、標的部位(病変部位)に本発明の化合物を効率よく運ぶことができ効果的である。
本発明の化合物を有効成分とする抗がん剤は、これをそのまま、あるいは慣用の医薬製剤担体とともに医薬組成物となし、動物およびヒトに投与することができる。医薬組成物の剤形としては特に制限されるものではなく必要に応じて適宜選択すればよいが、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤等の経口剤、注射剤、坐剤等の非経口剤が挙げられ、好適には非経口剤を挙げることができる。
本発明において錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤としての経口剤は、例えば、デンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等を用いて常法に従って製造される。これらの製剤中の本発明の化合物の配合量は特に限定されるものではなく適宜設計できる。この種の製剤には本発明の化合物の他に、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を適宜使用することができる。
ここに、結合剤としてデンプン、デキストリン、アラビアゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等を例示できる。崩壊剤としてはデンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース等を例として挙げることができる。界面活性剤の例としてラウリル硫酸ナトリウム、大豆レシチン、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等を挙げることができる。滑沢剤では、タルク、ロウ類、水素添加植物油、蔗糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ポリエチレングリコール等を例示できる。流動性促進剤では、軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等を例として挙げることができる。また、本発明の化合物は懸濁液、エマルション剤、シロップ剤、エリキシル剤としても投与することができ、これらの各種剤形には、矯味矯臭剤、着色剤を含有させてもよい。
非経口剤として本発明の所望の効果を発現せしめるには、患者の年齢、体重、疾患の程度により異なるが、通常、成人で本発明の化合物の重量として1日あたり10mg〜10gの静注、点滴静注、皮下注射、筋肉注射が適当である。この非経口投与剤は常法に従って製造され、希釈剤として一般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、ゴマ油、ラッカセイ油、大豆油、トウモロコシ油、プロピレングリコール等を用いることができる。さらに必要に応じて、殺菌剤、防腐剤、安定剤を加えてもよい。また、この非経口剤は安定性の点から、バイアル等に充填後冷凍し、通常の凍結乾燥処理により水分を除き、使用直前に凍結乾燥物から液剤を再調製することもできる。さらに必要に応じて、等張化剤、安定剤、防腐剤、無痛化剤を加えてもよい。これら製剤中の本発明の化合物の配合量は特に限定されるものではなく任意に設定できる。その他の非経口剤の例として、外用液剤、軟膏等の塗布剤、直腸内投与のための坐剤等が挙げられ、これらも常法に従って製造される。
また、本発明の化合物は、医薬品への利用以外に、食品への利用が可能である。例えば、飲食品へ添加・配合することにより抗がん効果や抗発がん効果をもった食用組成物(例えば、健康食品等)として利用することも可能である。
即ち、本発明の化合物は、これをそのまま液状、ゲル状あるいは固形状の食品、例えばジュース、清涼飲料、茶、スープ、豆乳、サラダ油、ドレッシング、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ふりかけ、育児用粉乳、ケーキミックス、粉末状または液状の乳製品、パン、クッキー等に添加したり、必要に応じてデキストリン、乳糖、澱粉等の賦形剤や香料、色素等とともにペレット、錠剤、顆粒等に加工したり、またゼラチン等で被覆してカプセルに成形加工して健康食品や栄養補助食品等として利用できる。
また、本発明の化合物は、さらに上記の薬剤の開発過程におけるリード化合物として利用することもできる。本発明の化合物をリードとして、GGCTに対する阻害活性を調べることにより、抗がん剤の候補化合物の効率的なスクリーニングが期待できる。本発明には、このようなスクリーニング方法も含まれる。なお、本スクリーニング方法において、GGCTに対する阻害活性を調べる方法は実施例記載の方法に限定されるものではなく、公知の試験方法の中から適した方法を選択すればよい。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
合成例1:4-((S)-1-carboxyethylcarbamoyl)butanoic acid, glutaryl-L-alanine(化合物1)の合成
L-アラニン1.00 g (11.2 mmol) を酢酸 20 mLに溶解し、グルタル酸無水物2.56 g (22.4 mmol) を加えて3時間還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物に石油エーテルを加えて混ぜ、デカンテーションした後、乾燥した。得られた固体をメタノール-エーテルから再結晶し、白色結晶 (1.68 g, 74%) を得た。
mp 150-151 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.24 (br. s., 2H), 8.11 (d, J= 7.07 Hz, 1H), 4.16 (quin, J = 7.26 Hz, 1H), 2.21 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.13 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 1.61 - 1.79 (m, 2H), 1.24 (d, J= 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C8H14NO5 [M + H]+ 204, found 204.。
mp 150-151 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.24 (br. s., 2H), 8.11 (d, J= 7.07 Hz, 1H), 4.16 (quin, J = 7.26 Hz, 1H), 2.21 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.13 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 1.61 - 1.79 (m, 2H), 1.24 (d, J= 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C8H14NO5 [M + H]+ 204, found 204.。
合成例2:4-((R)-1-carboxyethylcarbamoyl)butanoic acid, glutaryl-D-alanine(化合物2)の合成
D-アラニン1.00 g (11.2 mmol) を酢酸 20 mLに溶解し、グルタル酸無水物2.56 g (22.4 mmol) を加えて5時間還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物に石油エーテルを加えて混ぜ、デカンテーションした後、エーテルを加えてデカンテーションし、乾燥して白色結晶 (1.52 g, 67%) を得た。
mp 143-146 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.24 (br. s., 2H), 8.11 (d, J= 7.07 Hz, 1H), 4.16 (quin, J = 7.26 Hz, 1H), 2.21 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.13 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 1.61 - 1.79 (m, 2H), 1.24 (d, J= 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C8H14NO5 [M + H]+ 204, found 204.。
mp 143-146 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.24 (br. s., 2H), 8.11 (d, J= 7.07 Hz, 1H), 4.16 (quin, J = 7.26 Hz, 1H), 2.21 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.13 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 1.61 - 1.79 (m, 2H), 1.24 (d, J= 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C8H14NO5 [M + H]+ 204, found 204.。
合成例3:methyl 4-((S)-1-(methoxycarbonyl)ethylcarbamoyl)butanoate(化合物3)の合成
L-アラニンメチルエステル塩酸塩 (500 mg, 3.6 mmol) をDMF 5 mLに溶解し、トリエチルアミン(0.55 mL, 3.9 mmol)、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール 一水和物 (600 mg, 3.9 mmol)、グルタル酸モノメチルエステル (510 mg, 3.5 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩 (500 mg, 3.59 mmol) を加え、終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加え、10%クエン酸、5%炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別して、減圧濃縮して白色結晶 (358 mg, 43%)を得た。
mp 42-44 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (d, J= 6.57 Hz, 1H), 4.23 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 2.31 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.13 (t, J = 7.20 Hz, 2H), 1.73 (quin, J = 7.39 Hz, 2H), 1.25 (d, J = 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C10H18NO5 [M + H]+ 232, found 232.。
mp 42-44 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (d, J= 6.57 Hz, 1H), 4.23 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 2.31 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.13 (t, J = 7.20 Hz, 2H), 1.73 (quin, J = 7.39 Hz, 2H), 1.25 (d, J = 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C10H18NO5 [M + H]+ 232, found 232.。
合成例4:methyl 4-((R)-1-(methoxycarbonyl)ethylcarbamoyl)butanoate(化合物4)の合成
D-アラニンメチルエステル塩酸塩 (500 mg, 3.6 mmol) をDMF 5 mLに溶解し、トリエチルアミン(0.5 mL, 3.6 mmol)、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール 一水和物 (820 mg, 5.4 mmol)、グルタル酸モノメチルエステル (790 mg, 5.4 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩 (1.03 g, 5.4 mmol) を加え、終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加え、10%クエン酸、5%炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別して、減圧濃縮して無色油状物 (335 mg, 40%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (d, J = 6.82 Hz, 1H), 4.23 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 2.31 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.14 (t, J = 7.33 Hz, 2H), 1.73 (quin, J = 7.33 Hz, 2H), 1.25 (d, J = 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C10H18NO5 [M + H]+ 232, found 232.。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (d, J = 6.82 Hz, 1H), 4.23 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 2.31 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.14 (t, J = 7.33 Hz, 2H), 1.73 (quin, J = 7.33 Hz, 2H), 1.25 (d, J = 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C10H18NO5 [M + H]+ 232, found 232.。
合成例5:ethyl 4-((S)-1-(ethoxycarbonyl)ethylcarbamoyl)butanoate(化合物5)の合成
化合物1(203 mg, 1 mmol)をエタノール8 mLに溶解し、4M HCl/ジオキサンを加えて水浴80℃で4時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物をヘキサンに洗浄し、乾燥して、無色油状物(154 mg, 59%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (d, J = 6.82 Hz, 1H), 4.20 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.99 - 4.13 (m, 4H), 2.29 (t, J = 7.58 Hz, 2H), 2.09 - 2.18 (m, 2H), 1.73 (quin, J = 7.39 Hz, 2H), 1.25 (d, J = 7.33 Hz, 3H), 1.18 (dt, J = 1.77, 7.07 Hz, 6H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C12H22NO5 [M + H]+ 260, found 260.。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (d, J = 6.82 Hz, 1H), 4.20 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.99 - 4.13 (m, 4H), 2.29 (t, J = 7.58 Hz, 2H), 2.09 - 2.18 (m, 2H), 1.73 (quin, J = 7.39 Hz, 2H), 1.25 (d, J = 7.33 Hz, 3H), 1.18 (dt, J = 1.77, 7.07 Hz, 6H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C12H22NO5 [M + H]+ 260, found 260.。
合成例6:propyl 4-((S)-1-(propoxycarbonyl)ethylcarbamoyl)butanoate(化合物6)の合成
化合物1 (203 mg, 1 mmol) をプロパノール8 mLに溶解し、4M HCl/ジオキサンを加えて水浴80℃で6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物をヘキサンに洗浄し、乾燥して、無色油状物(243mg, 84%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (d, J = 6.82 Hz, 1H), 4.21 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.90 - 4.05 (m, 4H), 2.30 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.07 - 2.20 (m, 2H), 1.73 (quin, J= 7.45 Hz, 2H), 1.50 - 1.65 (m, 4H), 1.26 (d, J = 7.33 Hz, 3H), 0.80 - 0.97 (m, 6H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C14H26NO5 [M + H]+ 288, found 288.。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (d, J = 6.82 Hz, 1H), 4.21 (quin, J = 7.20 Hz, 1H), 3.90 - 4.05 (m, 4H), 2.30 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.07 - 2.20 (m, 2H), 1.73 (quin, J= 7.45 Hz, 2H), 1.50 - 1.65 (m, 4H), 1.26 (d, J = 7.33 Hz, 3H), 0.80 - 0.97 (m, 6H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C14H26NO5 [M + H]+ 288, found 288.。
合成例7:4-((S)-1-(methoxycarbonyl)ethylcarbamoyl)butanoic acid(化合物7)の合成
L-アラニンメチルエステル塩酸塩 (500 mg, 3.59 mmol) をTHF 10 mLに溶解し、トリエチルアミン(0.5 mL, 3.59 mmol)、グルタル酸無水物 (450 mg, 3.95 mmol) を加えて9時間還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルを加えて不溶物をろ別し、減圧濃縮して乾燥し、無色油状物 (544 mg, 70%) を得た。
ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C9H16NO5 [M + H]+ 218, found 218.。
ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C9H16NO5 [M + H]+ 218, found 218.。
合成例8:methyl 4-((S)-1-carboxyethylcarbamoyl)butanoate(化合物8)の合成
L-アラニンベンジルエステル トリフルオロ酢酸塩 (1.28 g, 4.63 mmol)をDMF 10 mLに溶解し、トリエチルアミン(2.1 mL, 15.0 mmol)、グルタル酸モノメチルエステル (745 mg, 5.1 mmol)、ヘキサフルオロリン酸(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムを加え、終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加え、10%クエン酸、5%炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別して、減圧濃縮して油状物を得た。油状物をメタノール25 mLに溶解し、10%パラジウム炭素 40 mgを加えて、水素封入下、激しく撹拌した。反応液をろ過して減圧濃縮し、無色油状物 (349 mg, 35%) を得た。
ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C9H16NO5 [M + H]+ 218, found 218.。
ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C9H16NO5 [M + H]+ 218, found 218.。
合成例9:3-((S)-1-carboxyethylcarbamoyl)propanoic acid, succinyl-L-alanine(化合物9)の合成
L-アラニン1.00 g (11.2 mmol) を酢酸 10 mLに溶解し、コハク酸無水物2.24 g (22.4 mmol) を加えて5時間還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物にエーテルを加え、得られた固体をろ過し、乾燥して、白色固体 (92%) を得た。
mp 142-144 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.24 (br. s., 2H), 8.16 (d, J= 7.33 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 7.33 Hz, 1H), 2.28 - 2.45 (m, 4H), 1.24 (d, J = 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C7H12NO5 [M + H]+ 190, found 190.。
mp 142-144 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.24 (br. s., 2H), 8.16 (d, J= 7.33 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 7.33 Hz, 1H), 2.28 - 2.45 (m, 4H), 1.24 (d, J = 7.33 Hz, 3H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C7H12NO5 [M + H]+ 190, found 190.。
合成例10:4-(2-carboxypropan-2-ylcarbamoyl)butanoic acid(化合物10)の合成
2-アミノイソ酪酸1.00 g (9.7 mmol) を酢酸 20 mLに溶解し、グルタル酸無水物2.2 g (19.3 mmol) を加えて5時間還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣にエーテルを加えて混ぜ、デカンテーションした。得られた固体を酢酸エチルに溶かし、10%クエン酸、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ過し、減圧濃縮して得られた固体を石油エーテルで洗浄し、乾燥して白色固体 (1.02 g, 48%) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.06 (br. s., 2H), 8.00 (s, 1H), 2.20 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.07 (t, J = 7.33 Hz, 2H), 1.67 (quin, J = 7.45 Hz, 2H), 1.31 (s, 6H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C9H16NO5 [M + H]+ 218, found 218.。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.06 (br. s., 2H), 8.00 (s, 1H), 2.20 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.07 (t, J = 7.33 Hz, 2H), 1.67 (quin, J = 7.45 Hz, 2H), 1.31 (s, 6H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C9H16NO5 [M + H]+ 218, found 218.。
合成例11:4-(carboxymethylcarbamoyl)butanoic acid, glutarylglycine(化合物11)の合成
グリシン1.00 g (13.3 mmol) を酢酸 20 mLに溶解し、グルタル酸無水物3.04 g (26.6 mmol) を加えて5.5時間還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物に石油エーテルを加えて混ぜ、デカンテーションした後、エーテルを加えてデカンテーションし、乾燥した。得られた固体をメタノール-エーテルから再結晶し、白色結晶 (1.74 g, 71%) を得た。
mp 109-114 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.26 (br. s., 2H), 8.15 (t, J= 5.68 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 5.81 Hz, 2H), 2.23 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.15 (t, J = 7.33 Hz, 2H), 1.71 (quin, J = 7.33 Hz, 2H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C7H12NO5 [M + H]+ 190, found 190.。
mp 109-114 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.26 (br. s., 2H), 8.15 (t, J= 5.68 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 5.81 Hz, 2H), 2.23 (t, J = 7.45 Hz, 2H), 2.15 (t, J = 7.33 Hz, 2H), 1.71 (quin, J = 7.33 Hz, 2H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C7H12NO5 [M + H]+ 190, found 190.。
合成例12:4-((S)-carboxy(phenyl)methylcarbamoyl)butanoic acid glutaryl-L-phenylglycine(化合物12)の合成
L-フェニルグリシン1.00 g (6.6 mmol) を酢酸 20 mLに溶解し、グルタル酸無水物1.51 g (13.2 mmol) を加えて3時間還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物に石油エーテルを加えて混ぜ、デカンテーションした後、乾燥した。得られた固体をメタノール-エーテルから再結晶し、白色結晶を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.21 (br. s., 2H), 8.12 (d, J = 8.08 Hz, 1H), 7.11 - 7.34 (m, 5H), 4.34 - 4.43 (m, 1H), 3.05 (dd, J= 4.67, 13.77 Hz, 1H), 2.83 (dd, J= 9.85, 13.64 Hz, 1H), 1.98 - 2.17 (m, 4H), 1.62 (quin, J = 7.39 Hz, 2H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C13H16NO5 [M + H]+ 266, found 266.。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.21 (br. s., 2H), 8.12 (d, J = 8.08 Hz, 1H), 7.11 - 7.34 (m, 5H), 4.34 - 4.43 (m, 1H), 3.05 (dd, J= 4.67, 13.77 Hz, 1H), 2.83 (dd, J= 9.85, 13.64 Hz, 1H), 1.98 - 2.17 (m, 4H), 1.62 (quin, J = 7.39 Hz, 2H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C13H16NO5 [M + H]+ 266, found 266.。
合成例13:4-((S)-1-carboxy-2-phenylethylcarbamoyl)butanoic acid glutaryl-L-phenylalanine(化合物13)の合成
L-フェニルアラニン1.00 g (6.0 mmol) を酢酸 20 mLに溶解し、グルタル酸無水物1.38 g (12.1 mmol) を加えて3時間還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた油状物に石油エーテルを加えて混ぜ、デカンテーションした後、乾燥した。得られた固体をメタノール-エーテルから再結晶し、白色結晶を得た。
mp 123-127 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.23 (br. s., 2H), 8.49 (d, J= 7.33 Hz, 1H), 7.24 - 7.42 (m, 5H), 5.25 (d, J = 7.33 Hz, 1H), 2.12 - 2.28 (m, 4H), 1.63 - 1.76 (m, 2H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C14H18NO5 [M + H]+ 280, found 280.。
mp 123-127 ℃, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.23 (br. s., 2H), 8.49 (d, J= 7.33 Hz, 1H), 7.24 - 7.42 (m, 5H), 5.25 (d, J = 7.33 Hz, 1H), 2.12 - 2.28 (m, 4H), 1.63 - 1.76 (m, 2H); ESI-MS (TOF) m/z: calcd for C14H18NO5 [M + H]+ 280, found 280.。
試験例1:γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害活性の評価
γ−グルタミルシステイン(γ−Glu−Cys)は、γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ(GGCT)によって5−オキソプロリンとシステインに分解される。一方、下記式に表されるように、γ−Glu−Cysは、2,3−ナフタレンジカルボキシアルデヒド(NDA)と反応して蛍光物質を生成することが知られている。これらのことを利用して、GGCTとγ−Glu−Cysとの反応を化合物1〜13のいずれかの共存下で行った後、NDAを添加して生じる蛍光量(反応せずに残ったγ−Glu−Cysの量を反映)を測定し、該測定結果に基づいて化合物1〜13のGGCT阻害活性を評価した。具体的には次のように行った。
γ−グルタミルシステイン(γ−Glu−Cys)は、γ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ(GGCT)によって5−オキソプロリンとシステインに分解される。一方、下記式に表されるように、γ−Glu−Cysは、2,3−ナフタレンジカルボキシアルデヒド(NDA)と反応して蛍光物質を生成することが知られている。これらのことを利用して、GGCTとγ−Glu−Cysとの反応を化合物1〜13のいずれかの共存下で行った後、NDAを添加して生じる蛍光量(反応せずに残ったγ−Glu−Cysの量を反映)を測定し、該測定結果に基づいて化合物1〜13のGGCT阻害活性を評価した。具体的には次のように行った。
氷上で50μl試験溶液(Tris-HCL (pH 8.0)(100 mM), γ-Glu-Cys(2 mM), 公知の大腸菌発現システム(gateway technology (Invitrogen))を用いて調製したrecombinant GGCT(1 μg), 被検化合物(化合物1〜13のいずれか)(1 mM又は2 mM), 溶媒として1% DMSO-PBS(-))を調製した後、37℃で15分間インキュベートした。これと平行して、コントロール溶液1(試験溶液から被検化合物、及びGGCTの両方を除いたもの)、コントロール溶液2(試験溶液から被検化合物を除いたもの)、コントロール溶液3(試験溶液からGGCTを除いたもの)を作成し、試験溶液と同様に37℃で15分間インキュベートした。インキュベート後、氷上で200 mM sulfosalicylic acid(SSA)を25μl添加し、15分間静置することにより反応を停止させた。反応停止後の溶液を回収し、水で1/100に希釈した。希釈した溶液20μlを、NDA溶液180μl(NDA(1.1 mM), DMSO(11%), Tris-HCL (pH 10.0)(39 mM), NaOH(0.06 N), 溶媒は水)と混合し、遮光下、室温で30分間インキュベートした。インキュベート後、TECAN infinit 200 proにて蛍光量を測定した(λex=427 nm, λem=528 nm)。測定した蛍光量に基づいて、式1によりGGCT阻害率を求めた。結果を表1に示す。
表1に示されるように、評価した全ての化合物がGGCT阻害活性を示した。これらの中でも、化合物1、2、及び12は、比較的強いGGCT阻害活性を示した。GGCTの発現量が癌細胞において亢進していること、GGCTのノックダウンががん細胞の増殖を抑制すること等の従来の知見から、上記化合物が抗がん活性を発揮することが示唆された。
試験例2:細胞増殖阻害活性の測定
試験例1でGGCT阻害活性が認められた化合物1を細胞膜透過性をより向上させるためにエステル化した化合物3について、細胞増殖阻害活性を測定した。具体的には次のように行った。
試験例1でGGCT阻害活性が認められた化合物1を細胞膜透過性をより向上させるためにエステル化した化合物3について、細胞増殖阻害活性を測定した。具体的には次のように行った。
UMUC-3細胞(膀胱癌細胞)を10% FBS-RPMI 培地に懸濁し、96ウェルプレートに、2000 cells/100 μl/wellで播種し、5%CO2、37℃で培養した。一方で、化合物3の50%DMSO含有PBS溶液(50又は100 mM)を、化合物3の最終濃度が10又は20 mMになるように10% FBS-RPMI 培地と混合して、化合物3溶液を作成した。播種から24時間後に、化合物3溶液を10μl添加(1回目)し、培養した。化合物3溶液の1回目の添加から2日後に、化合物3溶液10μlをさらに添加(2回目)し、さらに2日間培養した。化合物3溶液の2回目の添加から2日間の培養後に、ウェルにWST-8を添加してインキュベートした後、吸光度OD450を測定した。一方で、化合物3溶液を添加していないコントロール細胞についても、同様に吸光度OD450を測定した。該測定結果に基づいて、式2により、化合物3を添加した場合の細胞増殖阻害率を求めた。結果を表2に示す。
表2に示されるように、化合物3は細胞増殖阻害活性を示した。この結果より、GGCT阻害活性を発揮し得る化合物が抗がん活性も発揮することが強く示唆された。
Claims (8)
- R1が炭素数3〜4の直鎖状のアルキレン基である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
- R2及びR3が同一又は異なって水素、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜9のアラルキル基である、請求項1又は2に記載の化合物又はその塩。
- R3が水素である、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物又はその塩。
- R4及びR5が同一又は異なって炭素数1〜6のアルキル基である、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物又はその塩。
- R4及びR5が同時に水素である、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物又はその塩。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその塩を含有するγ−グルタミルシクロトランスフェラーゼ阻害剤。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその塩を含有する抗がん剤。
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