JP2015009497A - 印刷装置 - Google Patents

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Tsutomu Kurose
勉 黒瀬
英明 小澤
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英明 小澤
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Abstract

【課題】RIP処理時間の短縮効果が高い格納指定データをキャッシュに記憶することを可能とする印刷装置を提供する。【解決手段】ページ記述言語で記述されたジョブデータを解析し、検出した画像データは、格納指定データか否かを判定する解析部17aと、格納指定データごとに、生成されるラスタデータのデータサイズを推定する推定部17cと、ジョブデータを解析し、格納指定データごとに、キャッシュ13からラスタデータを読み出す命令が記載されている回数を特定する回数特定部17dと、推定されたデータサイズと特定された回数とに基づいて、格納指定データの中からラスタデータをキャッシュ13に格納する指定データを決定する格納指定データ決定部17hと、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、印刷装置に関する。
近年、使用頻度の高い定型データに対して複数の可変データを重ね合わせ、大量のページを高速に印刷するバリアブル印刷に対応した印刷装置が利用され始めている。
また、バリアブル印刷をより効率的に行うために、印刷のジョブにはページ記述言語(以下、PDL(Page Description Language)という)が採用されている。これらのPDLの中には、使用頻度の高い定型データを描画処理(以下、RIP(Raster Image Processor)処理という)してラスタ・イメージに変換したデータ(以下、ラスタデータという)をキャッシュに記憶する機能(以下、キャッシュ機能という)を備えるものもある(例えば、特許文献1を参照)。
このキャッシュ機能により、ページデータを生成する際に、定型データに対応するラスタデータをキャッシュから読み出すことで、ジョブ全体におけるRIP処理に要する時間(以下、RIP処理時間という)を短縮することが可能となる。
特開2012−183704号公報
しかしながら、従来の方法では、キャッシュに格納するように指定されたデータ(以下、格納指定データという)は、以下に示すルールに従って、キャッシュに記憶されている。
(1)格納指定データから生成されたラスタデータは、格納指定データがPDLデータ内に記載された順番でキャッシュに記憶される。
(2)処理対象の格納指定データから生成されたラスタデータのデータサイズが、キャッシュの空き容量より大きい場合には、既にキャッシュに記憶されている格納指定データに対応するラスタデータの内で、最初にキャッシュに記憶されたものから順番に削除し、必要な容量を確保した後に、処理対象の格納指定データから生成されたラスタデータをキャッシュに記憶する。
そのため、割り当てられているキャッシュの容量が小さい場合などには、使用頻度が非常に高い格納指定データであってもキャッシュから削除されてしまい、RIP処理時間の短縮効果が薄れてしまうという問題がある。
上記問題点に鑑み、本発明では、RIP処理時間の短縮効果が高い格納指定データをキャッシュに記憶することを可能とする印刷装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る印刷装置は、
入力されたページ記述言語で記述されたジョブデータから画像データを検出し、検出した前記画像データを描画処理する印刷装置であって、
前記画像データを描画処理した後のデータであるラスタデータを一時的に保持するキャッシュと、
前記ジョブデータを解析し、前記画像データのうち、前記ラスタデータを前記キャッシュに格納することを指定されているデータである格納指定データか否かを判定する解析部と、
前記格納指定データごとに、生成される前記ラスタデータのデータサイズを推定する推定部と、
前記ジョブデータを解析し、前記格納指定データごとに前記キャッシュから前記ラスタデータを読み出す命令が記載されている回数を特定する回数特定部と、
前記推定部により前記推定されたデータサイズと前記回数特定部により前記特定された回数とに基づいて、前記格納指定データの中から前記ラスタデータを前記キャッシュに格納する格納指定データを決定する格納指定データ決定部と、
を備える、
ことを特徴とする印刷装置。
請求項2に係る印刷装置は、請求項1に係る印刷装置において、
前記格納指定データごとに、前記推定部により前記推定されたデータサイズと前記回数特定部により前記特定された回数とに基づいて、前記キャッシュに格納する優先順位を設定する優先順位設定部と、
前記優先順位に従って、該優先順位の格納指定データから生成される前記ラスタデータを前記キャッシュに格納可能か否かを順次判定する判定部と、
を更に備え、
前記格納指定データ決定部は、前記判定部により前記キャッシュに格納可能と判定された前記格納指定データを、前記ラスタデータを前記キャッシュに格納する格納指定データとして決定する、
ことを特徴とする。
請求項1に係る印刷装置によれば、格納指定データごとに、ラスタデータのデータサイズを推定すると共に、ラスタデータをキャッシュから読み出す命令の回数を特定する。そして、推定したデータサイズと特定した回数とに基づいて、格納指定データの中からラスタデータをキャッシュに格納する格納指定データを特定する。これにより、ラスタデータをキャッシュに格納した場合にRIP処理時間の短縮効果が高い格納指定データを特定することが可能となり、ジョブ全体におけるRIP処理時間を短縮することが可能となる。
請求項2に係る印刷装置によれば、推定したデータサイズと特定した回数とに基づいて、各格納指定データの優先順位を設定する。そして、設定した優先順位に従って、該優先順位の格納指定データから生成されるラスタデータをキャッシュに格納可能か否かを順次判定し、キャッシュに格納可能と判定した格納指定データを、ラスタデータをキャッシュに格納する格納指定データとして特定する。これにより、ラスタデータをキャッシュに格納した場合に、RIP処理時間の短縮効果のより高い格納指定データの組合せを特定することが可能となる。
実施形態1における印刷システムの構成例を示す図である。 実施形態1におけるPSデータの構造例を示す図である。 実施形態1における印刷システムを構成する印刷装置の構成例を示す機能ブロック図である。 実施形態1におけるキャッシュ管理テーブルの例を示す図であり、優先順位が“1”であるデータ2に対して、キャッシュ格納フラグの設定処理が行われた時点におけるキャッシュ管理テーブルの状態を示す図である。 実施形態1におけるキャッシュ管理テーブルの例を示す図であり、全てのデータに対して、キャッシュ格納フラグの設定処理が行われた時点におけるキャッシュ管理テーブルの状態を示す図である。 実施形態1におけるキャッシュ制御処理のフローを説明するためのフローチャートの例の一部である。 実施形態1におけるキャッシュ制御処理のフローを説明するためのフローチャートの例の他の一部である。 従来のルールに従って作成したキャッシュ管理テーブルの例を示す図であり、全てのデータに対して、キャッシュ格納フラグの設定処理が行われた時点におけるキャッシュ管理テーブルの状態を示す図である。 実施形態2における印刷システムを構成する印刷装置の構成例を示す機能ブロック図である。 実施形態2におけるキャッシュ管理テーブルの例を示す図である。 実施形態2におけるキャッシュ制御処理のフローを説明するためのフローチャートの例である。
以下に本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態1の印刷システム100の構成例を示す図である。印刷システム100は、図1に示すように、印刷装置10と、一又は複数の情報端末装置20とを含み、印刷装置10と情報端末装置20は、ネットワークNWを介して相互に通信可能に接続されている。
なお、本実施形態1においては、情報端末装置20により出力され、印刷装置10へ入力される印刷ジョブはPS(Post Script)形式であるものとして、以下説明する。また、PS形式の印刷ジョブをPSデータと称することとする。
図2は、本実施形態1におけるPSデータの構造例を示す図である。本例のPSデータでは、図2に示すように、後述するようにキャッシュ13に格納することを指定された格納指定データ(以下、指定データという)はジョブヘッダに埋め込まれているものとする。また、図2に示す[使用:指定データk](k=1,2,・・)は、指定データkを変換して生成されたラスタデータを詳しくは後述のキャッシュ13から読み出す命令を示しているものとする。
図3は、印刷システム100を構成する印刷装置10の構成例を示す機能ブロック図である。印刷装置10は、情報端末装置20により出力されるPSデータを処理して、紙などの印刷媒体上に印刷して出力する装置であり、図3に示すように、通信部11と、記憶部12と、キャッシュ13と、表示部14と、操作部15と、プリンタ部16と、制御部17と、を備えて構成されている。
通信部11は、通信モジュールなどで構成され、ネットワークNWを介して、情報端末装置20との間で通信を行う。例えば、通信部11は、情報端末装置20により出力されるPSデータを受信する。
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリなどで構成され、制御部17を構成するCPU(Central Processing Unit)のワークエリア、印刷装置10全体を制御するための動作プログラムなどの各種プログラムを格納するプログラムエリア、詳しくは後述のキャッシュ管理テーブルT1などの各種データを格納するデータエリアとして機能する。
ここで、図4と図5を参照して、記憶部12のデータエリアに格納されているキャッシュ管理テーブルT1について説明する。図4は、実施形態1におけるキャッシュ管理テーブルT1の例を示す図であり、優先順位jが“1”であるデータ2に対して、キャッシュ格納フラグの設定処理が行われた時点におけるキャッシュ管理テーブルT1の状態を示す図である。図5は、実施形態1におけるキャッシュ管理テーブルT1の例を示す図であり、全てのデータに対して、キャッシュ格納フラグの設定処理が行われた時点におけるキャッシュ管理テーブルT1の状態を示す図である。
キャッシュ管理テーブルT1は、例えば、指定データを変換して生成されたラスタデータをキャッシュ13に格納する際に、詳しくは後述のRIP処理部17iにより参照されるテーブルであり、図4(又は、図5)に示すように、指定データごとに、推定データサイズと、推定RIP処理時間と、使用回数と、優先順位jと、キャッシュ格納フラグと、が対応付けられている。
指定データ名は、指定データを一意に識別可能な情報であり、本実施形態1においては、詳しくは後述の推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データに対し、PSデータに埋め込まれている順番に、データ1、データ2、・・・と設定される。
推定データサイズは、対応する指定データをラスタデータに変換した際のデータサイズの推定値であり、推定部17cにより推定され、キャッシュ管理テーブルT1の対応する欄に格納される。
推定RIP処理時間は、対応する指定データをRIP処理するのに要する時間を推定したものであり、対応する推定データサイズに基づいて、推定部17cにより推定され、キャッシュ管理テーブルT1の対応する欄に格納される。
使用回数は、対応する指定データが使用される回数、すなわち、対応する指定データを変換して生成されるラスタデータをキャッシュ13から読み出す命令がPSデータに記載されている回数を示すものであり、詳しくは後述の回数特定部17dによりカウントされ、キャッシュ管理テーブルT1の対応する欄に格納される。
優先順位jは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの内で、対応する指定データが優先的にキャッシュ13に格納される順番を示すものであり、詳しくは後述の優先順位設定部17eにより設定される。なお、本実施形態1においては、優先順位jの値が大きい程、優先度が低くなり、例えば、図4の例では、データ2、データ3、データ4、データ1の順に、優先度が低くなる。
キャッシュ格納フラグは、対応する指定データを変換して生成されるラスタデータをキャッシュ13に格納するか否かを指示するフラグである。詳しくは後述の判定部17bにより該指定データから生成されるラスタデータがキャッシュ13に格納可能であると判定された場合に、詳しくは後述の格納指定データ決定部17hにより該指定データに対応するフラグ値が“1”に変更される。なお、本実施形態1においては、フラグ値の初期値は“0”とする。
図3に戻り、キャッシュ13は、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)などで構成され、RIP処理部17iは、指定データから生成したラスタデータを、キャッシュ管理テーブルT1に基づいて、キャッシュ13に格納する。なお、本実施形態1においては、キャッシュ13の容量は、5Mバイトとする。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)などの表示装置などで構成され、例えば、画像データや各種機能ボタンなどを表示画面上に表示する。
操作部15は、テンキ−や表示部13の表示画面上に表示されるタッチパネルなどで構成され、ユーザは、操作部14を操作して、印刷装置10への指示を入力することで、所望の処理を実行させることが可能である。
プリンタ部16は、プリンタエンジンなどで構成され、RIP処理部17iによりラスタデータが生成されると、プリンタ部16は、ページ毎にレイアウト処理を実行し、レイアウト処理後のページデータに対して、例えば、キャリブレーションなどの画像処理を施した後に、印刷媒体に印刷し出力する。
制御部17は、CPUなどで構成され、記憶部12のプログラムエリアに格納されている動作プログラムを実行して、図3に示すように、解析部17aと、判定部17bと、推定部17cと、回数特定部17dと、優先順位設定部17eと、カウンタ17fと、空容量算出部17gと、格納指定データ決定部17hと、RIP処理部17iとしての機能を実現すると共に、印刷装置10全体を制御する制御処理や詳しくは後述のキャッシュ制御処理などの処理を実行する。
解析部17aは、PSデータを受信すると、受信したPSデータを解析し、PSデータから検出した画像データ(以下、オブジェクトデータという)が指定データか否かを順次判定することで、PSデータに指定データが有るか否かを判定する。例えば、解析部17aは、PSデータに記載されている順番に従って、検出したオブジェクトデータが指定データか否かを順次判定する。
また、解析部17aは、PSデータに指定データが有る場合には、PSデータを解析し、指定データが使用される箇所が有るか否かを更に判定する。より具体的には、解析部17aは、PSデータを解析し、指定データを変換して生成されるラスタデータをキャッシュ13から読み出す命令がPSデータに含まれているか否かを判定することで、指定データが使用される箇所が有るか否かを更に判定する。
判定部17bは、PSデータを受信したか否かを判定する。また、判定部17bは、カウンタ17fのカウンタ値iが、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数以下か否かを判定する。また、判定部17bは、優先順位jがカウンタ値iと等しい指定データの推定データサイズが、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量以下か否かを判定することで、該指定データを変換して生成されるラスタデータをキャッシュ13に格納可能か否かを判定する。
推定部17cは、解析部17aにより、処理対象のPSデータに指定データが有ると判定され、且つ、指定データが使用される箇所が有ると判定された場合に、指定データごとにRIP処理時間を推定する。より具体的には、推定部17cは、指定データごとに、該指定データをRIP処理しラスタデータに変換した際のデータサイズを推定することで、RIP処理時間を推定する。これは、RIP処理時間が、データサイズに略比例するからである。この際、推定部17cは、使用される箇所が有る指定データ(キャッシュ13から読み出す命令がPSデータに含まれている指定データ)に対してのみ、RIP処理時間の推定を行い、使用される箇所が無い指定データ(キャッシュ13から読み出す命令がPSデータに含まれていない指定データ)に対しては、RIP処理時間の推定を行わない。
例えば、データサイズが1Mバイトのデータの推定RIP処理時間をt秒と設定した場合、推定部17cは、図4に例示するキャッシュ管理テーブルT1のデータ1乃至4に対して、それぞれ、1.5t秒、t秒、2t秒、5t秒と推定する。
また、推定部17cは、RIP処理時間の推定を行った指定データを一意に識別可能な名称である指定データ名と、該指定データの推定データサイズと、該指定データの推定RIP処理時間と、を対応付けてキャッシュ管理テーブルT1に格納する。
なお、指定データをラスタデータに変換した際のデータサイズは、PSデータに含まれる該指定データのカラーモード(bit/pixel)と印刷サイズと、印刷装置10の印刷解像度と、に基づいて、推定可能である。
回数特定部17dは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データごとに、該指定データが使用される回数を特定し、キャッシュ管理テーブルT1の対応する「使用回数」欄に、特定した回数を格納する。より具体的には、回数特定部17dは、RIP処理時間の推定が行われた指定データごとに、該指定データを変換して生成されるラスタデータをキャッシュ13から読み出す命令がPSデータに記載されている回数をカウントして特定する。
例えば、指定データ1から生成されるラスタデータをキャッシュ13から読み出す命令がPSデータに4回記載されている場合には、回数特定部17dは、キャッシュ管理テーブルT1の指定データ1に対応する「使用回数」欄に、“4”を格納する。例えば、処理対象のPSデータが図2に例示するものである場合には、指定データ1はPSデータの一番初めに埋め込まれているデータであることから、回数特定部17dは、図4(又は図5)に示すように、データ1に対応する「使用回数」欄に、“4”を格納する。
優先順位設定部17eは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データに対して、優先順位jの設定を行う。より具体的には、優先順位設定部17eは、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、指定データごとに、該指定データに対応する推定RIP処理時間と使用回数とを積算し、積算して求めた値が大きい順に、優先順位jを設定し、設定した優先順位jをキャッシュ管理テーブルT1の対応する欄に格納する。すなわち、優先順位設定部17eは、RIP処理時間の短縮効果が高いデータから順に、優先順位jを設定する。
例えば、キャッシュ管理テーブルT1が図4(又は、図5)に示すテーブルである場合には、推定RIP処理時間と使用回数とを積算して求めた値は、データ1から順に、6t、20t、12t、10tとなる。この場合、優先順位設定部17eは、図4(又は、図5)に示すように、データ1から順に優先順位jとして、“4”、“1”、“2”、“3”を設定する。
図3に戻り、カウンタ17fは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた全ての指定データに対して、キャッシュ13に格納可能か否かの判定が行われたかを管理するためのカウンタであり、カウンタ値iは、優先順位設定部17eにより設定される優先順位jに対応付けられている。カウンタ17fは、制御部17により初期化され、判定部17bにより指定データを変換して生成されるラスタデータがキャッシュ13に格納可能か否かの判定が行われる度に、インクリメントされる。なお、カウンタ17fのカウンタ値iの初期値は“1”とする。
空容量算出部17gは、キャッシュ13の空き容量を算出する。より具体的には、空容量算出部17gは、キャッシュ管理テーブルT1の「キャッシュ格納フラグ」欄を検索して、フラグ値が“1”となっている指定データを特定する。そして、空容量算出部17gは、キャッシュ13の容量から、特定した指定データに対応する推定データサイズを減算してキャッシュ13の空き容量を算出する。
例えば、キャッシュ13の容量が5Mバイトであり、キャッシュ管理テーブルT1が図4に示すテーブルの状態である場合には、データ2に対応するキャッシュ格納フラグのフラグ値のみが“1”であることから、空容量算出部17gは、5−1=4Mバイトをキャッシュ13の空き容量として算出する。
図3に戻り、格納指定データ決定部17hは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの中から、ラスタデータをキャッシュ13に格納する指定データを決定し、決定した指定データに対してフラグ設定の処理を行う。より具体的には、格納指定データ決定部17hは、ラスタデータをキャッシュ13に格納可能であると判定部17bにより判定された指定データを特定し、キャッシュ管理テーブルT1の該指定データに対応するフラグ値を”1“に変更する。
RIP処理部17iは、処理対象のPSデータを解析し、検出したオブジェクトデータを変換して、ラスタデータを生成する。この際、RIP処理部17iは、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、処理対象のオブジェクトデータが指定データであり、該指定データに対応するキャッシュ格納フラグのフラグ値が“1”である場合には、該オブジェクトデータから生成したラスタデータをキャッシュ13に格納する。すなわち、RIP処理部17iは、キャッシュ管理テーブルT1に基づいて、キャッシュ13に格納するラスタデータを特定する。
次に、図6と図7を参照して、本実施形態1におけるキャッシュ制御処理について説明する。図6と図7は、それぞれ、実施形態1におけるキャッシュ制御処理のフローを説明するためのフローチャートの例の一部と、他の一部である。本キャッシュ制御処理は、情報端末装置20により出力されるPSデータ(印刷ジョブ)の受信をトリガとして開始される。
判定部17bは、PSデータを受信したか否かを判定する(ステップS001)。判定部17bにより、PSデータを受信していないと判定された場合には(ステップS001;NO)、処理はステップS001の処理を繰り返し、PSデータの受信を待つ。
一方、判定部17bによりPSデータを受信したと判定された場合には(ステップS001;YES)、解析部17aは、受信したPSデータを解析し、PSデータから検出したオブジェクトデータが指定データか否かを順次判定することで、PSデータに指定データが有るか否かを判定する(ステップS002)。解析部17aにより、PSデータに指定データは無いと判定された場合には(ステップS002;NO)、処理は後述のステップS014の処理へと進む。
一方、PSデータに指定データが有ると判定した場合には(ステップS002;YES)、解析部17aは、PSデータを解析し、指定データが使用される箇所が有るか否かを更に判定する(ステップS003)。解析部17aにより、指定データが使用される箇所は無いと判定された場合には(ステップS003;NO)、処理はステップS014の処理へと進む。
一方、解析部17aにより、指定データが使用される箇所が有ると判定された場合には(ステップS003;YES)、推定部17cは、指定データごとに、該指定データをRIP処理しラスタデータに変換した際のデータサイズを推定することで、RIP処理時間を推定する(ステップS004)。この際、推定部17cは、使用される箇所が有る指定データに対してのみ、RIP処理時間の推定を行い、使用される箇所が無い指定データに対しては、RIP処理時間の推定を行わない。
そして、推定部17cは、RIP処理時間の推定を行った指定データを一意に識別可能な名称である指定データ名と、該指定データの推定データサイズと、該指定データの推定RIP処理時間と、を対応付けてキャッシュ管理テーブルT1に格納する(ステップS005)。
そして、回数特定部17dは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データごとに、該指定データが使用される回数を特定し、キャッシュ管理テーブルT1の対応する「使用回数」欄に、特定した回数を格納する(ステップS006)。
そして、優先順位設定部17eは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データに対して、優先順位jの設定を行い、設定した優先順位jをキャッシュ管理テーブルT1の対応する欄に格納する(ステップS007)。
そして、制御部17は、カウンタ17fを初期化(カウンタ値i=1)する(ステップS008)。
そして、判定部17bは、カウンタ17fのカウンタ値iが、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数以下か否かを判定する。判定部17bにより、カウンタ値iは推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数より大きいと判定された場合には(ステップS009;NO)、処理はステップS014の処理へと進む。
一方、判定部17bにより、カウンタ値iは推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数以下であると判定された場合には(ステップS009;YES)、空容量算出部17gは、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、フラグ値が“1”となっている指定データを特定し、キャッシュ13の容量から、特定した指定データに対応する推定データサイズを減算してキャッシュ13の空き容量を算出する(ステップS010)。
そして、判定部17bは、カウンタ17fのカウンタ値iと等しい優先順位j(j=i)の指定データの推定データサイズが、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量以下か否かを判定する(ステップS011)。判定部17bにより、カウンタ値iと等しい優先順位j(j=i)の指定データの推定データサイズが、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量より大きいと判定された場合には(ステップS011;NO)、処理はステップS013の処理へと進む。
一方、判定部17bにより、カウンタ値iと等しい優先順位j(j=i)の指定データの推定データサイズが、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量以下であると判定された場合には(ステップS011;YES)、格納指定データ決定部17hは、ラスタデータをキャッシュ13に格納する指定データとして、カウンタ値iと等しい優先順位j(j=i)の指定データを特定し、キャッシュ管理テーブルT1の該指定データに対応するフラグ値を”1“に変更する(ステップS012)。
そして、制御部17は、カウンタ17fのカウンタ値iをインクリメントし(ステップS013)、処理はステップS009の処理に戻り、前述の処理を繰り返す。
ここで、ステップS002、ステップS003、ステップS009のいずれかの処理でNOと判定された場合には、処理はステップS014の処理へと進み、RIP処理部17iは、処理対象のPSデータを解析し、検出したオブジェクトデータを変換して、ラスタデータを生成する(ステップS014)。この際、RIP処理部17iは、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、処理対象のオブジェクトデータが指定データであり、該指定データに対応するキャッシュ格納フラグのフラグ値が“1”である場合には、該オブジェクトデータから生成したラスタデータをキャッシュ13に格納する。
そして、処理は終了し、次のPSデータの受信を待つ。
次に、図4乃至7を参照し、具体例に従って、本実施形態1おけるキャッシュ制御処理の流れについて説明する。なお、キャッシュ13の容量は5Mバイトとする。また、処理対象のPSデータに埋め込まれている指定データの個数は“4”であり、指定データ1、指定データ2、指定データ3、指定データ4の順に、PSデータに埋め込まれているものとする。また、PSデータに埋め込まれている順に、指定データ名を、データ1、データ2、データ3、データ4とする。すなわち、指定データ1乃至4は、それぞれ、図4(又は図5)に例示するキャッシュ管理テーブルT1のデータ1、データ2、データ3、データ4に対応する。
また、指定データ1乃至4の推定データサイズは、それぞれ、1.5Mバイト、1Mバイト、2Mバイト、5Mバイトとし、キャッシュ13から読み出すPSデータの命令の数は、それぞれ、“4”、“20”、“6”、“2”とする。
PSデータを受信すると(ステップS001;YES)、本例では、処理対象のPSデータに指定データ1乃至4が埋め込まれており(ステップS002;YES)、指定データ1乃至4の全てに対し、キャッシュ13から読み出す命令がPSデータに含まれていることから(ステップS003;YES)、推定部17cは、指定データ1乃至4のそれぞれに対し、該指定データをRIP処理しラスタデータに変換した際のデータサイズを推定することで、RIP処理時間を推定する(ステップS004)。
本例では、推定部17cにより推定される指定データ1乃至4の推定データサイズは、それぞれ、1.5Mバイト、1Mバイト、2Mバイト、5Mバイトであることから、推定部17cは、指定データ1乃至4の推定RIP処理時間として、それぞれ、1.5t秒、t秒、2t秒、5t秒と推定する。
指定データ1、指定データ2、指定データ3、指定データ4の順に、PSデータに埋め込まれており、本例では、PSデータに埋め込まれている順に、指定データ名を、データ1、データ2、データ3、データ4とすることから、推定部17cは、指定データ1の指定データ名をデータ1とし、データ1と、指定データ1の推定データサイズ(1.5Mバイト)と、指定データ1の推定RIP処理時間(1.5t秒)と、を対応付けてキャッシュ管理テーブルT1に格納する。推定部17cは、指定データ2乃至4に対しても、同様の処理を行う(ステップS005)。
指定データ1乃至4から生成されるラスタデータをキャッシュ13から読み出す命令がPSデータに含まれている数は、それぞれ、“4”、“20”、“6”、“2”であることから、回数特定部17dは、キャッシュ管理テーブルT1のデータ1に対応する「使用回数」欄から順に、“4”、“20”、“6”、“2”を格納する(ステップS006)。
図4(又は図5)を参照して、推定RIP処理時間と使用回数とを積算して求めた値は、データ1から順に、6t、20t、12t、10tとなることから、優先順位設定部17eは、データ1から順に、“4”、“1”、“2”、“3”と優先順位jを設定し、設定した優先順位jをキャッシュ管理テーブルT1の対応する欄に格納する(ステップS007)。
そして、制御部17は、カウンタ17fを初期化(カウンタ値i=1)し(ステップS008)、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数は“4”であり(ステップS009;YES)、キャッシュ格納フラグのフラグ値の初期値は“0”であることから、空容量算出部17gは、キャッシュ13の空き容量として5Mバイトを算出する(ステップS010)。
図4(又は図5)を参照して、優先順位“1”のデータ2の推定データサイズは1Mバイトであり、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量は5Mバイトであることから(ステップS011;YES)、格納指定データ決定部17hは、キャッシュ管理テーブルT1のデータ2に対応するフラグ値を”1“に変更し(ステップS012)、この時点でのキャッシュ管理テーブルT1は図4に示す状態となる。
そして、制御部17は、カウンタ17fをインクリメントし、カウンタ値i=2とし(ステップS013)、今度は、優先順位“2”のデータ3に対して、ステップS009乃至S012の処理を実行する。
推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数は“4”であり(ステップS009;YES)、この時点では、図4に示すように、データ2に対応するフラグ値のみが“1”であることから、空容量算出部17gは、キャッシュ13の容量5Mバイトからデータ2の推定データサイズ1Mバイトを減算して求めた4Mバイトを、キャッシュ13の空き容量として算出する(ステップS010)。
図4(又は図5)を参照して、優先順位“2”のデータ3の推定データサイズは2Mバイトであり、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量は4Mバイトであることから(ステップS011;YES)、格納指定データ決定部17hは、キャッシュ管理テーブルT1のデータ3に対応するフラグ値を”1“に変更する(ステップS012)。
そして、制御部17は、カウンタ17fをインクリメントし、カウンタ値i=3とし(ステップS013)、今度は、優先順位“3”のデータ4に対して、ステップS009乃至S012の処理を実行する。
推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数は“4”であり(ステップS009;YES)、この時点では、データ2とデータ3に対応するフラグ値が“1”であることから、空容量算出部17gは、キャッシュ13の容量5Mバイトから、データ2の推定データサイズ1Mバイトとデータ3の推定データサイズ2Mバイトを減算して求めた2Mバイトを、キャッシュ13の空き容量として算出する(ステップS010)。
図4(又は図5)を参照して、優先順位“3”のデータ4の推定データサイズは5Mバイトであるのに対し、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量は2Mバイトのみであることから(ステップS011;NO)、キャッシュ管理テーブルT1のデータ4に対応するフラグ値は”1“に変更されない(ステップS012の処理をスキップ)。
そして、制御部17は、カウンタ17fをインクリメントし、カウンタ値i=4とし(ステップS013)、今度は、優先順位“4”のデータ1に対して、ステップS009乃至S012の処理を実行する。
推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数は“4”であり(ステップS009;YES)、データ4に対しては、ステップS012の処理はスキップされたことから、この時点では、データ2とデータ3に対応するフラグ値が“1”である。したがって、空容量算出部17gは、キャッシュ13の容量5Mバイトから、データ2の推定データサイズ1Mバイトとデータ3の推定データサイズ2Mバイトを減算して求めた2Mバイトを、キャッシュ13の空き容量として算出する(ステップS010)。
図4(又は図5)を参照して、優先順位“4”のデータ1の推定データサイズは1.5Mバイトであり、空容量算出部17gにより算出されたキャッシュ13の空き容量は2Mバイトであることから(ステップS011;YES)、格納指定データ決定部17hは、キャッシュ管理テーブルT1のデータ4に対応するフラグ値を”1“に変更し(ステップS012)、この時点でのキャッシュ管理テーブルT1は図5に示す状態となる。
そして、制御部17は、カウンタ17fをインクリメントし、カウンタ値i=5とし(ステップS013)、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データの個数は“4”であることから(ステップS009;NO)、処理はステップS014の処理へと進む。
RIP処理部17iは、処理対象のPSデータを解析し、検出したオブジェクトデータを変換して、ラスタデータを生成する(ステップS014)。この際、RIP処理部17iは、図5に例示するキャッシュ管理テーブルT1を参照して、処理対象のオブジェクトデータが指定データ1乃至3のいずれかである場合には、該オブジェクトデータから生成したラスタデータをキャッシュ13に格納する。
上記実施形態1によれば、印刷装置10は、PSデータ内にキャッシュ13から読み出す命令が記載されている各指定データに対して、該指定データからラスタデータを生成した際のデータサイズを推定することでRIP処理時間を推定すると共に、該指定データから生成したラスタデータをキャッシュ13から読み出す命令がPSデータに記載されている回数を特定した。そして、印刷装置10は、キャッシュ13から読み出す命令がPSデータに記載されている回数と推定RIP処理時間とに基づいて、指定データの中からラスタデータをキャッシュ13に格納する指定データを特定した。このように構成することで、ラスタデータをキャッシュ13に格納した場合にRIP処理時間の短縮効果が高い指定データを、キャッシュ13に格納することが可能となり、従来技術と比較して、印刷ジョブ(PSデータ)全体におけるRIP処理時間を短縮することが可能となる。
また、上記実施形態1によれば、印刷装置10は、キャッシュ13から読み出す命令がPSデータに記載されている回数と推定RIP処理時間とに基づいて、各指定データの優先順位jを設定した。そして、印刷装置10は、設定した優先順位jに従って、推定データサイズを加算し、キャッシュ13に格納可能な組合せを決定した。このように構成することで、ラスタデータをキャッシュ13に格納した場合にRIP処理時間の短縮効果のより高い指定データの組合せを特定することが可能となる。
ここで、図8は、従来のルールに従って作成したキャッシュ管理テーブルT2の例を示す図である。従来のルールでは、PSデータに埋め込まれている順番が遅い程、指定データの優先順位jが上がり、図8に示すように、指定データの内で、PSデータに埋め込まれている順番が最も遅いデータ4の優先順位jが“1”となる。この場合、キャッシュ13の容量が5Mバイトであるとすると、データ4の推定データサイズは5Mバイトなので、キャッシュ13に格納できるデータは、データ4から生成したラスタデータのみとなる。
したがって、従来のルールに従った場合のRIP処理時間の短縮効果(推定RIP処理時間x使用回数)の総和は、10tとなる。一方、本実施形態1におけるRIP処理時間の短縮効果の総和は、図5を参照すると、6t+20t+12t=38tとなる。
(実施形態2)
実施形態1においては、印刷装置10は、キャッシュ13から読み出す命令がPSデータに記載されている回数と推定RIP処理時間とに基づいて、各指定データの優先順位jを設定し、設定した優先順位jに従って、指定データを変換して生成されるラスタデータをキャッシュ13に格納可能か否かの判定を行った。
本実施形態2においては、印刷装置10は、優先順位jを設定することなく、最もRIP処理時間の短縮効果が高い指定データの組合せを特定し、特定した組合せに含まれる指定データを変換して生成されるラスタデータを、キャッシュ13に格納するように構成する。
図9は、本実施形態2における印刷システムを構成する印刷装置10の構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態2における印刷装置10は、実施形態1の場合と基本的な構成は同じである。但し、図9に示すように、制御部17の構成が異なっている。また、記憶部12のデータエリアに格納されているキャッシュ管理テーブルT1(図10に例示)の構成が異なっており、「優先順位j」の欄が無い。これは、上述したように、本実施形態2においては、優先順位jの設定を行わないからである。
本実施形態2における印刷装置10の制御部17は、CPUなどで構成され、記憶部12のプログラムエリアに格納されている動作プログラムを実行して、図9に示すように、解析部17aと、判定部17bと、推定部17cと、回数特定部17dと、格納指定データ決定部17hと、RIP処理部17iと、組合せ特定部17jと、評価部17kとしての機能を実現すると共に、印刷装置10全体を制御する制御処理や詳しくは後述のキャッシュ制御処理などの処理を実行する。
以下に、本実施形態2特有の機能部である組合せ特定部17jと評価部17kと、実施形態1とは果たす機能が異なっている機能部について説明する。
判定部17bは、PSデータを受信したか否かを判定する。
組合せ特定部17jは、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、対応する推定データサイズを加算して求めた値がキャッシュ13の容量以下となる指定データの組合せを特定する。この際、組合せ特定部17jは、特定した組合せに該組合せに含まれない指定データを追加すると、対応する推定データサイズを加算して求めた値が、キャッシュ13の容量を超えるように組合せを特定する。すなわち、組合せ特定部17jは、対応する推定データサイズを加算して求めた値がキャッシュ13の容量以下でキャッシュ13の使用容量が最大となる指定データの組合せの内で、該組合せに含まれる全ての指定データが、既に比較している他の一の組合せに含まれないような組合せを特定する。
例えば、キャッシュ管理テーブルT1が図10に例示するテーブルである場合には、組合せ特定部17jは、指定データの組合せ(データ1、データ2、データ3、データ5)、(データ1、データ2、データ4、データ5)、(データ1、データ3、データ4)、(データ2、データ3、データ4)、(データ3、データ4、データ5)を特定する。例えば、組合せ(データ1、データ2)に含まれるデータ1とデータ2に対応する推定データサイズを加算して求めた値は2Mバイトであり、キャッシュ13の容量(実施形態1の場合と同様に、5Mバイトとする)以下であるが、組合せ(データ1、データ2)に含まれない指定データ、例えば、データ3を追加しても、対応する推定データサイズを加算して求めた値は4Mバイトでキャッシュ13の容量を超えないが、既に比較している組み合わせに全て含まれているので、組合せ特定部17jは、この組合せを除外する。このようにすることで、評価対象となる組み合わせを絞り込むことができ、評価処理の時間を短縮することが可能となる。
評価部17kは、組合せ特定部17jにより特定された指定データの組合せ毎に、該組合せに含まれる指定データから生成したラスタデータをキャッシュ13に格納する場合のRIP処理時間の短縮効果の評価値を算出する。より具体的には、評価部17kは、組合せ特定部17jにより特定された指定データの組合せ毎に、推定RIP処理時間と使用回数との積の総和を、該組合せの評価値として求める。
例えば、図10を参照して、組合せ特定部17jにより特定された組合せ(データ1、データ2、データ3、データ5)に対し、評価部17kは、5t+20t+12t+6t=43tを評価値として算出する。同様に、組合せ(データ1、データ2、データ4、データ5)、(データ1、データ3、データ4)、(データ2、データ3、データ4)、(データ3、データ4、データ5)に対して、評価部17kは、それぞれ、41t、27t、42t、28tを評価値として算出する。
格納指定データ決定部17hは、評価部17kにより算出された各組合せの評価値の内で、評価値が最大となる組合せを決定し、決定した組合せに含まれる指定データに対応するフラグ値を“1”に変更する。例えば、上述の例では、組合せ(データ1、データ2、データ3、データ5)に対する評価値が43tと最大であることから、格納指定データ決定部17hは、図10に示すように、データ1、データ2、データ3、データ5にそれぞれ対応するフラグ値を“1”に変更する。
次に、図11を参照して、本実施形態2におけるキャッシュ制御処理について説明する。図11は、実施形態2におけるキャッシュ制御処理のフローを説明するためのフローチャートの例である。本キャッシュ制御処理は、情報端末装置20により出力されるPSデータ(印刷ジョブ)の受信をトリガとして開始される。
判定部17bは、PSデータを受信したか否かを判定する(ステップS101)。判定部17bにより、PSデータを受信していないと判定された場合には(ステップS101;NO)、処理はステップS101の処理を繰り返し、PSデータの受信を待つ。
一方、判定部17bによりPSデータを受信したと判定された場合には(ステップS101;YES)、解析部17aは、受信したPSデータを解析し、PSデータから検出したオブジェクトデータが指定データか否かを順次判定することで、PSデータに指定データが有るか否かを判定する(ステップS102)。解析部17aにより、PSデータに指定データは無いと判定された場合には(ステップS102;NO)、処理は後述のステップS110の処理へと進む。
一方、PSデータに指定データが有ると判定した場合には(ステップS102;YES)、解析部17aは、PSデータを解析し、指定データが使用される箇所が有るか否かを更に判定する(ステップS103)。解析部17aにより、指定データが使用される箇所は無いと判定された場合には(ステップS103;NO)、処理はステップS110の処理へと進む。
一方、解析部17aにより、指定データが使用される箇所が有ると判定された場合には(ステップS103;YES)、推定部17cは、指定データごとに、該指定データをRIP処理しラスタデータに変換した際のデータサイズを推定することで、RIP処理時間を推定する(ステップS104)。この際、推定部17cは、使用される箇所が有る指定データに対してのみ、RIP処理時間の推定を行い、使用される箇所が無い指定データに対しては、RIP処理時間の推定を行わない。
そして、推定部17cは、RIP処理時間の推定を行った指定データを一意に識別可能な名称である指定データ名と、該指定データの推定データサイズと、該指定データの推定RIP処理時間と、を対応付けてキャッシュ管理テーブルT1に格納する(ステップS105)。
そして、回数特定部17dは、推定部17cによりRIP処理時間の推定が行われた指定データごとに、該指定データが使用される回数を特定し、キャッシュ管理テーブルT1の対応する「使用回数」欄に、特定した回数を格納する(ステップS106)。
そして、組合せ特定部17jは、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、対応する推定データサイズを加算して求めた値がキャッシュ13の容量以下となる指定データの組合せを特定する(ステップS107)。この際、組合せ特定部17jは、既に特定された組み合わせに含まれない組合せ以外は除外して特定する。
そして、評価部17kは、組合せ特定部17jにより特定された指定データの組合せ毎に、該組合せに含まれる指定データから生成したラスタデータをキャッシュ13に格納する場合のRIP処理時間の短縮効果の評価値を算出する(ステップS108)。
そして、格納指定データ決定部17hは、評価部17kにより算出された各組合せの評価値の内で、評価値が最大となる組合せを特定し、特定した組合せに含まれる指定データに対応するフラグ値を“1”に変更する(ステップS109)。
そして、RIP処理部17iは、処理対象のPSデータを解析し、検出したオブジェクトデータを変換して、ラスタデータを生成する(ステップS110)。この際、RIP処理部17iは、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、処理対象のオブジェクトデータが指定データであり、該指定データに対応するキャッシュ格納フラグのフラグ値が“1”である場合には、該オブジェクトデータから生成したラスタデータをキャッシュ13に格納する。
そして、処理は終了し、次のPSデータの受信を待つ。
上記実施形態2によれば、印刷装置10は、キャッシュ管理テーブルT1を参照して、対応する推定データサイズを加算して求めた値がキャッシュ13の容量以下となる指定データの組合せであって、組合せを特定した。そして、印刷装置10は、このように特定した指定データの組合せ毎に、RIP処理時間の短縮効果の評価値を算出し、評価値が最大となる組合せに含まれる指定データを変換して生成されるラスタデータをキャッシュ13に格納した。このように構成することで、ラスタデータをキャッシュ13に格納した場合に、RIP処理時間の短縮効果が最も高くなる指定データの組合せを特定することが可能となる。
例えば、図10を参照して、実施形態1に記載した方法に従うと、データ2、データ3、データ4、データ5、データ1の順に、優先順位jが設定される。この場合、データ2、データ3、データ4にそれぞれ対応する推定データサイズを加算すると5Mバイトとなることから、実施形態1に記載した方法に従うと、データ2、データ3、データ4に対応する指定データを変換して生成されるラスタデータが、キャッシュ13に格納されることとなる。しかしながら、上述したように、組合せ(データ2、データ3、データ4)の評価値は42tで、最大の評価値ではない。
なお、上記実施形態1と2において、PSデータを例に説明したが、これに限定されるものではなく、PSと同様のキャッシュ機能を有する他の種別のPDLであってもよい。
また、上記実施形態1において、優先順位設定部17eは、推定RIP処理時間と使用回数とに基づいて、優先順位jを設定すると説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、推定RIP処理時間は、推定データサイズに略比例することから、推定データサイズと使用回数とに基づいて、優先順位jを設定するようにしてもよい。
同様に、上記実施形態1において、評価部17kは、推定RIP処理時間と使用回数とに基づいて、各組合せの評価値を算出すると説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、推定データサイズと使用回数とに基づいて、各組合せの評価値を算出するようにしてもよい。
また、上記実施形態1と2において、指定データはPSデータのジョブヘッダに埋め込まれているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、指定データがジョブヘッダ以外の部分に埋め込まれている場合であっても、本発明を適用することは可能である。
なお、上記動作を実行するための動作プログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magnet Optical disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記憶して配布し、これを印刷装置10のコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行するように構成してもよい。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を取ることができる。
100 印刷システム
10 印刷装置
11 通信部
12 記憶部
13 キャッシュ
14 表示部
15 操作部
16 プリンタ部
17 制御部
17a 解析部
17b 判定部
17c 推定部
17d 回数特定部
17e 優先順位設定部
17f カウンタ
17g 空容量算出部
17h 格納指定データ決定部
17i RIP処理部
17j 組合せ特定部
17k 評価部
20 情報端末装置
NW ネットワーク
T1 キャッシュ管理テーブル
T2 従来のルールに従って作成したキャッシュ管理テーブル

Claims (2)

  1. 入力されたページ記述言語で記述されたジョブデータから画像データを検出し、検出した前記画像データを描画処理する印刷装置であって、
    前記画像データを描画処理した後のデータであるラスタデータを一時的に保持するキャッシュと、
    前記ジョブデータを解析し、前記画像データのうち、前記ラスタデータを前記キャッシュに格納することを指定されているデータである格納指定データか否かを判定する解析部と、
    前記格納指定データごとに、生成される前記ラスタデータのデータサイズを推定する推定部と、
    前記ジョブデータを解析し、前記格納指定データごとに前記キャッシュから前記ラスタデータを読み出す命令が記載されている回数を特定する回数特定部と、
    前記推定部により前記推定されたデータサイズと前記回数特定部により前記特定された回数とに基づいて、前記格納指定データの中から前記ラスタデータを前記キャッシュに格納する格納指定データを決定する格納指定データ決定部と、
    を備える、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記格納指定データごとに、前記推定部により前記推定されたデータサイズと前記回数特定部により前記特定された回数とに基づいて、前記キャッシュに格納する優先順位を設定する優先順位設定部と、
    前記優先順位に従って、該優先順位の格納指定データから生成される前記ラスタデータを前記キャッシュに格納可能か否かを順次判定する判定部と、
    を更に備え、
    前記格納指定データ決定部は、前記判定部により前記キャッシュに格納可能と判定された前記格納指定データを、前記ラスタデータを前記キャッシュに格納する格納指定データとして決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
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