JP2015008941A - プログラム及びコンピュータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】パズルゲームとパズルゲームの状況に応じたゲーム進行を行うゲームとを並列的に実行するゲームにおいて、より新鮮味のある新しいゲームを実現すること。
【解決手段】パズル領域20に配置された属性を有する貯留子22のうち、縦方向或いは横方向に近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群26を消去するパズルゲームが進行される。次いで、RPGでは、パズルゲームで消去した貯留子22を含む進行履歴に応じた制御がなされる。貯留子22それぞれには、消去可能/不可能な状態が定められ、プレーヤのスライド操作によって設定された指示ライン30と重なる貯留子22について、消去不可能から消去可能に状態遷移される。そして、構成する全ての貯留子22が消去可能である近接貯留子群26が消去される。
【選択図】図2

Description

本発明は、パズル領域に配置された属性を有する貯留子のうち、近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群を消去し、消去した近接貯留子群の属性に対応づけられたゲーム進行制御を実行するゲームをコンピュータに実行させるためのプログラム等に関する。
パズルの要素を組み入れたゲーム(以下「パズルゲーム」という)と、パズルゲームの状況に応じたゲーム進行を行うゲームとを2つの画面で並列的に実行するゲームが知られている。例えば、特許文献1や非特許文献1のゲームである。
特開2006−167352号公報
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社、スマートフォン端末向けゲームアプリ「パズル&ドラゴンズ」、2012年2月20日配信開始、関連URL:http://www.gungho.jp/pad/
しかしながら、同じゲームはいつか飽きられてしまう。そのため、ゲームメーカは、より新鮮味のある新しいゲームの開発・改良に力を注いでいる。パズルゲームとパズルゲームの状況に応じたゲーム進行を行うゲームとを並列的に実行するゲームについても同様である。本発明は、上述した課題に鑑みて考案された発明である。
上記課題を解決するための第1の発明は、
上述した課題を解決するための第1の発明は、パズル領域(例えば、図2のパズル領域20)に配置された属性を有する貯留子(例えば、図2の貯留子22)のうち、近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群を消去し、消去した近接貯留子群の属性に対応づけられたゲーム進行制御を実行するゲームをコンピュータに実行させるためのプログラム(例えば、図11のゲームアプリケーションプログラム320)であって、
前記貯留子1つ1つについて、消去可能/不可能な状態を識別表示する状態識別制御手段(例えば、図11の貯留子状態設定部222)、
貯留子を指定するためのプレーヤの操作入力に基づいて前記貯留子の状態を消去不可能な状態から消去可能な状態へ遷移させる制御を行う第1の状態遷移制御手段(例えば、図11の貯留子状態設定部222)、
前記近接貯留子群を構成する貯留子に消去不可能な状態の貯留子が存在する場合には当該近接貯留子群を消去せず、全ての貯留子が消去可能な状態の場合に当該近接貯留子群を消去する消去制御手段(例えば、図11の貯留子消去部224)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
また、他の発明として、パズル領域に配置された属性を有する貯留子のうち、近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群を消去し、消去した近接貯留子群の属性に対応づけられたゲーム進行制御を実行するゲームを実行するコンピュータシステム(例えば、図1のプレーヤ端末1000)であって、
前記貯留子1つ1つについて、消去可能/不可能な状態を識別表示する状態識別制御手段と、
貯留子を指定するためのプレーヤの操作入力に基づいて前記貯留子の状態を消去不可能な状態から消去可能な状態へ遷移させる制御を行う第1の状態遷移制御手段と、
前記近接貯留子群を構成する貯留子に消去不可能な状態の貯留子が存在する場合には当該近接貯留子群を消去せず、全ての貯留子が消去可能な状態の場合に当該近接貯留子群を消去する消去制御手段と、
を備えたコンピュータシステムを構成することとしてもよい。
この第1の発明等によれば、パズル領域に配置された属性を有する貯留子のうち、近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群を消去し、消去した近接貯留子群の属性に対応づけられたゲーム進行制御を実行するゲームが実行される。ただし、貯留子1つ1つについて、消去可能/不可能な状態が識別表示され、プレーヤの操作入力に基づいて前記貯留子の状態が遷移する。そして、近接貯留子群を構成する貯留子に消去不可能な状態の貯留子が存在する場合には当該近接貯留子群は消去されず、全ての貯留子が消去可能な状態の場合に当該近接貯留子群が消去される。
すなわち、単純に近接貯留子群の成立でもって当該近接貯留子群が消去されるのではなく、プレーヤが貯留子の状態を遷移させ、全ての貯留子が消去可能な状態となった近接貯留子群が消去されることとなる。したがって、消去させたくない近接貯留子群については、全ての貯留子を消去可能な状態としなければよい。このような戦略的な要素をパズルゲームに導入した全く新しいゲームを実現することができる。
また、プレーヤの操作入力に基づく状態遷移は、消去不可能な状態から消去可能な状態への状態遷移である。プレーヤの操作できる幅(指示内容)が狭まり、操作が単純化するものの、却って分かり易い操作性となる。一方で、戦略的な要素はそのままであるため、奥の深いゲームを単純な操作性で実現することができる。
また、第2の発明として、第1の発明において、
貯留子が消去された場合に、当該貯留子の空き領域に残余の貯留子を詰めて貯留子を再配置する再配置手段(例えば、図11の貯留子配置部221)、
貯留子が再配置された場合に、前記近接貯留子群を再判定する再判定手段(例えば、図11の近接判定部223)、
として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムを構成することとしてもよい。
この第2の発明によれば、消去された貯留子の空き領域に残余の貯留子を詰めて再配置され、近接貯留子群が再判定される。これにより、近接貯留子群の消去の連鎖が発生し得ることとなる。従って、例えば、故意に状態遷移させない貯留子を「ため」ておき、消去の連鎖を狙った都合の良いタイミングで状態遷移させるといった、戦略的な作戦を取ることができる。
また、第3の発明として、第1又は第2の発明において、
前記第1の状態遷移制御手段は、プレーヤの操作入力に基づいて前記パズル領域に指示ライン(例えば、図5の指示ライン30)を設定する指示ライン設定手段(例えば、図11の指示ライン設定部226)を有し、当該指示ライン上の貯留子の状態を遷移させる、
プログラムを構成することとしてもよい。
この第3の発明によれば、貯留子の状態遷移のための操作入力は、指示ラインの設定操作という簡単な操作で行うことができる。
また、第4の発明として、第3の発明において、
前記指示ライン設定手段による設定後に所与の移動体(例えば、図7の移動体28)を前記指示ラインに沿って移動表示する移動体表示制御手段(例えば、図11の移動体制御部225)として前記コンピュータを機能させ、
前記第1の状態遷移制御手段は、前記移動体が通過した貯留子の状態を遷移させる、
プログラムを構成することとしてもよい。
この第4の発明によれば、移動体が指示ラインに沿って移動し、通過した貯留子の状態が遷移するという、興趣有る演出を実現できる。
また、第5の発明として、第4の発明において、
前記移動体表示制御手段は、前記指示ラインの終点に前記移動体が到達した場合には前記移動体を当該位置に停止表示させ、
前記指示ライン設定手段は、前記移動体の停止位置を始点として新たな前記指示ラインを設定する、
プログラムを構成することとしてもよい。
この第5の発明によれば、移動体が指示ラインの終点で停止し、この停止位置を始点として新たな指示ラインを設定する。すなわち、前後の指示ラインは連続することとなる。そのため、今回の指示ラインばかりでなく、次回、またその次に、どのような指示ラインとすべきかを考慮して今回の指示ラインを設定するという作戦の順序立てを楽しむことができる。
また、第6の発明として、第4又は第5の発明において、
前記状態識別制御手段は、表示体を前記貯留子に表示した状態を消去不可能な状態、表示していない状態を消去可能な状態として前記識別表示を行い(例えば、図3の状態表示体24)、
前記移動体が通過した貯留子に表示されていた前記表示体の種類に対応づけられたゲーム進行制御及び/又は演出制御を行う手段(例えば、図11のRPG制御部230)として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムを構成することとしてもよい。
この第6の発明によれば、貯留子に表示体が表示されているか否かで当該貯留子の状態が示されるため、貯留子の状態を視覚的に簡単に把握することができる。また、消去不可能な状態の貯留子に表示体が表示されるため、移動体の通過によって消去可能な状態に遷移すると、あたかも、移動体の通過によって表示体が表示されなくなったかのように演出することができる。更に、移動体が通過した貯留子に表示されていた表示体の種類によって、ゲーム進行制御や演出制御が行われるため、興趣性のあるゲームを実現することができる。
また、第7の発明として、第3〜第5の何れかの発明において、
ゲーム進行が所与の条件を満たした場合に、前記貯留子のうちの一部又は全部の貯留子の状態を遷移させる制御を行う第2の状態遷移制御手段として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムを構成することとしてもよい。
この第7の発明によれば、貯留子の状態遷移は、プレーヤの操作入力ばかりでなく、ゲーム進行によっても行われ得る。従って、例えば、プレーヤにとって不本意な状態遷移が発生する可能性があり、ゲームの単純化を防止することができる。
また、第8の発明として、第7の発明において、
前記第2の状態遷移制御手段は、消去可能な状態から消去不可能な状態への状態遷移を行う、
プログラムを構成することとしてもよい。
この第8の発明によれば、ゲーム進行によって行われ得る貯留子の状態遷移は、消去可能な状態から消去不可能な状態への状態遷移となる。従って、プレーヤに対していわば邪魔をする仕掛けを提供することができる。
また、第9の発明として、第7又は第8の発明において、
前記状態識別制御手段は、表示体を前記貯留子に表示した状態を消去不可能な状態、表示していない状態を消去可能な状態として前記識別表示を行い、
前記第2の状態遷移制御手段は、前記表示体が表示されていない状態の前記貯留子に前記表示体を表示することで前記状態遷移を行い、
前記指示ライン設定手段は、前記表示体として所定の特別種類の表示体が表示された貯留子を通過する指示ラインの設定を抑止する、
プログラムを構成することとしてもよい。
この第9の発明によれば、貯留子に表示体が表示されているか否かで当該貯留子の状態が示されるため、貯留子の状態を視覚的に簡単に把握することができる。また、消去不可能な状態の貯留子には表示体が表示されるため、移動体の通過によって消去可能な状態に遷移すると、あたかも、移動体の通過によって状態が遷移して表示体が表示されなくなったかのように演出することができる。但し、所定の特別種類の表示体が表示された貯留子を通過するように指示ラインを設定することができない。従って、プレーヤの指示ラインの設定操作を妨害する仕掛けを提供することができる。
プレーヤ端末の外観例。 ゲーム画面の構成例。 貯留子の属性及び消去可能/不可能の設定の説明図。 近接貯留子群の一例。 指示ラインの設定の説明図。 障害物の説明図。 移動体の移動及び貯留子の状態遷移の説明図。 近接貯留子群の消去の説明図。 近接貯留子群の消去の説明図。 新たな貯留子の追加配置の説明図。 プレーヤ端末の機能構成図。 貯留子設定データのデータ構成例。 貯留子配置データのデータ構成例。 近接貯留子群データのデータ構成例。 移動体データのデータ構成例。 障害物設定データのデータ構成例。 障害物配置データのデータ構成例。 ゲーム処理のフローチャート。
本発明の実施形態として、パズルRPG(role-playing game)と呼ばれるジャンルのゲームをコンピュータシステムで実行する例を説明する。
[ハードウェア構成]
図1は、本実施形態のプレーヤ端末1000の構成例を示す正面外観図である。プレーヤ端末1000は、プレーヤが使用するコンピュータシステムであり、図1ではスマートフォンとして示しているがこれに限らず、携帯型のゲーム装置や家庭用のゲーム装置等として構成されるものでもよい。
プレーヤ端末1000は、方向入力キー1002と、ホームキー1004と、タッチパネル1006と、スピーカ1008と、マイク1010と、GPSアンテナ1012と、制御基板1014と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1100に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置1016とを備える。その他、図示されていない内蔵バッテリーや電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
制御基板1014は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリを搭載する。また、制御基板1014には、通信回線Nに接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1018と、GPSモジュールとが搭載されている。更に、制御基板1014には、方向入力キー1002及びホームキー1004からの信号を受信する回路、タッチパネル1006のドライバ回路、マイク1010で集音した音声の信号を生成する回路、メモリカード読取装置1016への信号入出力回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板1014に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
制御基板1014は、ゲームを実行するためのプログラムやデータをICメモリに一時記憶する。そして、当該プログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー1002やホームボタン1004、タッチパネル1006からの操作入力に応じてプレーヤ端末1000の各部を制御してゲームを実行する。なお、本実施形態では、プレーヤ端末1000は、必要なプログラムや各種設定データをメモリカード1100から読み出す構成としているが、無線通信モジュール1018を介して通信回線Nに接続して外部のサーバシステム等から取得する構成としても良い。
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)、WWAN(wireless wide area network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
[ゲーム概要]
(A)ゲーム画面
図2は、本実施形態におけるゲーム画面の一例である。本実施形態では、タッチパネル1006の表示領域全体を、RPGに係る画像を表示するRPG領域10と、パズルゲームに係る画像を表示するパズル領域20とに上下に2分割してゲーム画面を表示する。ゲームの流れとしては、先ず、プレーヤの操作入力に従ってパズルゲームが進行する。その後、パズルゲームの進行結果に応じて、RPGが自動的に進行する。これを「1ターン」としてターンを繰り返すことで、本実施形態のパズルPRGは進行する。
(B)パズルゲーム
パズルゲームは、パズル領域20に格子状に配置された所定数(図2では、30個)のタイル状の貯留子22を消去するゲームである。
図3(a)に示すように、貯留子22には、属性が異なる複数の種類があり、その属性に応じた表示形態で表示されている。属性は、ゲーム内の相性を決めるパラメータであり、図3(a)では、火、木、水の三すくみとなる3種類の属性が定められ、属性それぞれに対応する表示形態として、白抜き、網掛け、斜線といった表示形態で表示されている。なお、この属性は、RPGに登場するキャラクタ(プレーヤキャラクタ2や敵キャラクタ4など)に定められる属性と共通である。特に、キャラクタ間の相性が、当該キャラクタの属性同士の相性(三すくみの関係)で定められる。例えば、火の属性のキャラクタに対して水の属性のキャラクタは優勢(付与ダメージが高くなる)であるが、木の属性のキャラクタは劣勢(付与ダメージが低くなる)である。
また、貯留子22には、消去可能か不可能かの状態が定められ、消去不可能な貯留子22については、図3(b)に示すように、消去不可能なことを示す状態表示体24が付加表示される。消去可能な貯留子22には、状態表示体24が付加表示されない。
また、図4に示すように、同じ属性であって近接する複数の貯留子22によって1つの近接貯留子群26が形成される。本実施形態では、“近接する”とみなす方向を、横方向及び縦方向とする。近接貯留子群26としての塊を明示するため、パズル領域20では、近接貯留子群26それぞれが識別表示される。例えば、図4の例では、太線で囲んで示しているが、貯留子同士を変形し接触させて表示することとしてもよい。なお、他の図面では、理解の容易さ、視認性を考慮して、太線を省略している場合がある。
貯留子22は近接貯留子群26の単位でしか消去されない。但し、貯留子22には消去可能/不可能の状態が定められている。すなわち、近接貯留子群26を形成する全ての貯留子22の状態が消去可能である場合に、当該近接貯留子群26が消去される。1つでも消去不可能な状態の貯留子22があると、その貯留子22を含む近接貯留子群26は消去されない。これが、本実施形態のゲームにおける戦略性・興趣性を生む要素の1つである。
貯留子22の状態は、プレーヤ操作によって、消去不可能から可能に遷移(変化)させることができる。具体的には、図5に示すように、何れかの貯留子22の位置に移動体28が配置される。プレーヤは、この移動体28の表示位置を始点として、消去可能な状態に遷移させたい貯留子22を通過するように、指やタッチペンによるスライド操作を行う。すると、このスライド操作の軌跡に応じた指示ライン30が設定・表示される。
指示ライン30は、スライド操作の軌跡が順次通過した貯留子22の中心位置を繋ぐ線分の連続として設定される。但し、指示ライン30は、縦方向及び横方向に隣接する貯留子22同士を繋ぐように設定され、スライド操作の軌跡が斜め方向の貯留子22を通過している場合には、縦方向或いは横方向の貯留子22を通過するように適当に補正して指示ライン30が設定される。
なお、スライド操作は、タッチを離さなければ良く、後戻りや、1つの貯留子22を複数回通過するように行っても良い。また、スライド操作には、制限時間、及び、貯留子22の制限通過数が設けられている。移動体28をタッチした時点からの経過時間が制限時間に達した場合、或いは、通過した貯留子22の数が制限通過数に達した場合には、その時点でスライド操作が終了したとみなされる。
また、図6に示すように、消去不可能な貯留子22には、指示ライン30を設定することができない障害物32が付加される場合がある。つまり、この障害物32が付加された貯留子22を通過するようにスライド操作を行っても、設定される指示ライン30は、その障害物32の直前の貯留子22の位置で停止する(抑止される)。このような場合、プレーヤは、タッチを離さないまま指示ライン30の終端の位置まで戻り、その位置から、障害物32が配置されていない貯留子22を通過するように、スライド操作を継続すれば良い。なお、本実施形態では、障害物32には有効期間が定められていることとし、この有効期間が経過すると、障害物32は消去される。有効期間は、例えば、ターン数で定められる。障害物32は、特殊な状態表示体24とも言える。
指示ライン30が設定・表示されると、図7に示すように、移動体28がこの指示ライン30に沿って終端まで移動する。そして、移動体28が通過した貯留子22の状態が消去不可能であった場合、その状態が消去不可能から消去可能に遷移し、当該貯留子22に付加表示されていた状態表示体24が消える。プレーヤの操作で状態遷移させることができるのは、消去不可能な状態から消去可能な状態への一方通行である。プレーヤの操作の幅(指示できること)が狭く、操作が単純化するが、却って分かり易い操作性となるとともに、操作に制限があることで戦略的な要素が生まれる。
続いて、図8に示すように、近接貯留子群26のうち、当該近接貯留子群26を形成する全ての貯留子22が消去可能であるものが消去される。図8では、消去可能な近接貯留子群26の囲み線を破線で示している。貯留子22が消去されると、図9に示すように、残った貯留子22を、所定方向(本実施形態では、下方向)に詰めるように移動させる。そして、図10に示すように、その空いた領域を埋めるように、領域外の所定方向(本実施形態では、上方向)から新たな貯留子22が出現し、空いた領域に配置される。これらの新しい貯留子22についても、消去可能/不可能の状態が定められ、消去不可能な貯留子については状態表示体24が付加表示されている。
新たな貯留子22が追加されると、再度、近接貯留子群26が形成され、形成する全ての貯留子の状態が消去可能である近接貯留子群26が消去されるといったように、貯留子22の追加・消去が、消去可能な近接貯留子群26が無くなるまで繰り返される。いわゆる、貯留子22の消去の連鎖が発生する。
なおこのとき、移動体28及び障害物32は、ともに貯留子22に付加されているため、当該貯留子22の移動に伴って移動体28及び障害物32も移動し、次のターンに引き継がれる。1ターンのパズルゲームは、このように進行する。
(C)RPG
パズルゲームの進行が終了すると、続いて、RPGが進行する。RPGは、直前のパズルゲームの進行結果に応じて自動進行する。具体的には、例えば図2に示すように、プレーヤキャラクタ2と敵キャラクタ4とが戦闘するシーンでは、直前のパズルゲームにおいて消去された貯留子の種類やその数、連鎖の発生数等によって、戦闘に関するプレーヤキャラクタ2のパラメータ(攻撃力や防御力、素早さ等)や敵キャラクタ4に付与するダメージが決まる。これらの決定方法については適宜公知技術を利用することができる。
[機能構成]
図11は、プレーヤ端末1000の機能構成図である。図11によれば、プレーヤ端末1000は、操作入力部110と、画像表示部120と、音出力部130と、通信部140と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成される。
操作入力部110は、プレーヤの操作入力を受け付け、なされた操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。この機能は、例えばキーボードやボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボールといった直接プレーヤが操作する素子は勿論、加速度センサや角速度センサ、速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサなど、運動や姿勢を検知する素子などによって実現される。図1では、方向入力キー1002やホームキー1004、タッチパネル1006がこれに該当する。
処理部200は、記憶部300から読み出したプログラムやデータ、操作入力部110からの操作信号等に基づいて、プレーヤ端末1000の動作を統括的に制御する。この機能は、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現される。本実施形態では、処理部200は、ゲーム演算部210と、画像生成部231と、音生成部232と、通信制御部233とを有する。
ゲーム演算部210は、パズルゲームの進行を制御するパズルゲーム制御部220と、RPGの進行を制御するRPG制御部230とを有し、主にゲームの実行に係る演算処理を行う。
パズルゲーム制御部220は、貯留子配置部221と、貯留子状態設定部222と、近接判定部223と、貯留子消去部224と、移動体制御部225と、指示ライン設定部226と、障害物制御部227とを有する。
貯留子配置部221は、パズルゲームの開始時に、パズル領域20に貯留子22を初期配置する。このときに配置する各貯留子22の種類は、例えばランダムに決定する。また、貯留子消去部224によって貯留子22が消去された場合に、残った貯留子22を所定方向(本実施形態は、下方向)に詰めるように移動させた後、空いた領域に新たな貯留子22を再配置する。新たな貯留子22は、例えばランダムに選択して決定することができる。
用意されている貯留子22については、貯留子設定データ341にて定められている。図12は、貯留子設定データのデータ構成例である。貯留子設定データ341は、貯留子の種類341aそれぞれに、属性341bを対応付けて格納している。
現在、パズル領域20に配置されている貯留子22については、貯留子配置データ342として記憶されている。図13は、貯留子配置データ342のデータ構成例である。貯留子配置データ342は、パズル領域20に配置されている貯留子22それぞれについて、当該貯留子22を識別する固有の貯留子ID342aと、種類342bと、消去可能か不可能かの状態を示す状態フラグ342cと、パズル領域20における配置位置342dとを対応付けて格納している。この貯留子配置データ342は、貯留子配置部221による貯留子22の再配置や、貯留子状態設定部222による貯留子22の状態の設定(遷移、変更)に応じて、随時更新される。
貯留子状態設定部222は、貯留子22が消去可能であるか不可能であるかの状態を設定する。具体的には、貯留子配置部221によって新たな貯留子22が配置される際に、当該貯留子22それぞれの状態を初期設定する。そして、消去不可能と定めた貯留子22については、所定の状態表示体24を付加表示する。また、移動体制御部225によって移動体28が通過した貯留子の状態を消去不可能から可能に変更し、当該貯留子22に付加表示されている状態表示体24を消去する。
近接判定部223は、パズル領域20に配置されている貯留子22によって形成されている近接貯留子群26を判断する。
判断された近接貯留子群26については、近接貯留子群データ343として記憶される。図14は、近接貯留子群データ343のデータ構成例である。図14によれば、近接貯留子群データ343は、パズル領域20に存在する近接貯留子群26それぞれについて、当該近接貯留子群26を識別する固有の近接貯留子群ID343aに、当該近接貯留子群26を形成する貯留子の貯留子ID343bを対応付けて格納している。
貯留子消去部224は、近接貯留子群26を形成している全ての貯留子22の状態が消去可能である近接貯留子群26を消去する。
移動体制御部225は、移動体28の配置や移動を制御する。すなわち、パズルゲームの開始時に、何れかの貯留子22に移動体28を初期配置する。そして、指示ライン設定部226によって設定された指示ライン30に沿って、その終端まで移動体28を移動させる。
移動体28については、移動体データ346として記憶される。図15は、移動体データ346のデータ構成例である。図15に示すように、移動体データ346は、移動体346aが配置されている貯留子22の貯留子ID346bを格納している。
指示ライン設定部226は、操作入力部110から入力されるプレーヤのスライド操作に従って、指示ライン30を設定・表示する。すなわち、スライド操作の軌跡の通過順に、通過した各貯留子22の中心位置を繋ぐ直線の連続を、指示ライン30として設定する。スライド操作の開始は、移動体28の配置位置へのタッチを検出した時点とし、スライド操作の終了は、タッチが離れた時点或いは移動体28へのタッチの検出から所定の制限時間が経過した時点として判断する。
障害物制御部227は、障害物32の配置や消去を制御する。具体的には、パズルゲームの毎ターンの開始時に、障害物32を配置するか否かを判定する。例えば、RPGでのゲーム進行が所定条件を満たした場合(所定数の敵キャラクタ4を撃破した場合や、敵キャラクタ4としてボスキャラクタが出現した場合など)に、障害物32を配置すると判定してもよい。或いは、所定のターン数が経過する毎に、障害物32を配置すると判定しても良い。
配置すると判定したならば、例えば、パズル領域20に配置されている消去不可能な貯留子22のうちから何れかを選択し、選択した貯留子22に障害物32を付加するように配置する。障害物32を配置する貯留子22の選択は、例えばランダムに選択しても良いし、或いは、直前のRPGにおける進行履歴に応じて選択するようにしても良い。また、有効期間の異なる複数種類の障害物32を用意しておき、RPGの進行履歴に基づいて、例えば出現している敵キャラクタ4の種類や行動(攻撃など)に対応する障害物32を選択し、配置演出として、RPG領域10の当該敵キャラクタ4が障害物32をパズル領域20に投げ入れるような演出としても良い。これにより、RPGとパズルゲームとの関わりを演出できる。また、配置した障害物32について、定められた有効期間が経過すると、当該障害物32を消去する。なお、配置する障害物32は1体に限らず、同時に複数の障害物32が配置されるとしても良い。
用意されている障害物32については、障害物設定データ344として定められている。図16は、障害物設定データ344のデータ構成の一例を示す図である。図16によれば、障害物設定データ344は、用意されている障害物344aそれぞれに、有効期間344bを対応付けて格納している。
なお、障害物344aは、有効期間344bの経過以外で消去するとしてもよい。例えば、障害物344aが付加された貯留子22に隣接する貯留子22が消去されたことをもって、その障害物344aを消去することとしてもよいし、障害物344aが付加された貯留子22と同じ属性の貯留子22が所定数消去されたことをもって障害物344aを消去する等としてもよい。
パズル領域20に配置されている障害物32については、障害物配置データ345として記憶される。図17は、障害物配置データのデータ構成例である。図17に示すように、障害物配置データ345は、パズル領域20に配置されている障害物それぞれについて、識別する障害物ID345aと、種類345bと、配置されている貯留子22の貯留子ID345cと、残りの有効期間345dとを対応付けて格納している。
そして、パズルゲーム制御部220によるパズルゲームの進行結果は、進行履歴データ347として蓄積記憶される。進行履歴データ347には、例えば、各ターンについて、消去した貯留子22の種類及びその数、消去した近接貯留子群26の数やその貯留子22の構成数、連鎖の発生数等を時系列に、ターン番号と対応づけて格納している。
RPG制御部230は、パズルゲーム制御部220による直前の1ターンのパズルゲームの進行履歴に基づいて、RPGの進行を制御する。例えば、プレーヤキャラクタ2と敵キャラクタ4との戦闘シーンにおいては、進行履歴データ347を参照し、消去された貯留子の種類やその数に応じて、プレーヤキャラクタ2のパラメータ(攻撃力や防御力など)を決定する。
画像生成部231は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現される。画像生成部231は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部120に出力する。
画像表示部120は、画像生成部231から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では、タッチパネル1006がこれに該当する。
音生成部232は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、処理部200による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部130に出力する。
音出力部130は、音生成部232から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1では、スピーカ1008がこれに該当する。
通信制御部233は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部140を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部140は、通信回線Nと接続して通信を実現する。この機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図2では、無線通信モジュール1018がこれに該当する。
記憶部300は、処理部200にプレーヤ端末1000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部110から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1では、制御基板1014が搭載するICメモリやメモリカード1100がこれに該当する。本実施形態では、記憶部300には、システムプログラム310と、ゲームアプリケーションプログラム320と、RPG用データ330と、パズルゲーム用データ340とが記憶される。
システムプログラム310は、プレーヤ端末1000のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームアプリケーションプログラム320は、本実施形態のパズルRPGを実現するためのアプリケーションプログラムであり、処理部200が実行してパズルゲームを実現するためのパズルゲーム制御プログラム321と、RPGを実現するためのRPG制御プログラム322とを含んでいる。
RPG用データ330は、RPGの実行に用いられるデータであり、例えば、ゲーム空間の構成データや、登場するキャラクタ(プレーヤキャラクタ2や敵キャラクタ4)のデータ、各種アイテムのデータ等を含んでいる。パズルゲーム用データ340は、パズルゲームの実行に用いられるデータであり、貯留子設定データ341と、貯留子配置データ342と、近接貯留子群データ343と、障害物設定データ344と、障害物配置データ345と、移動体データ346と、進行履歴データ347とを含んでいる。
[処理の流れ]
図18は、ゲーム処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、処理部200が、ゲームアプリケーションプログラム320を実行することで実現される。
先ず、RPG制御部230が、RPGにおける初期設定処理を行う(ステップS1)。また、パズルゲーム制御部220が、パズルゲームにおける初期設定処理を行う。すなわち、貯留子配置部221が、パズル領域20に貯留子22を初期配置する(ステップS3)。そして、貯留子状態設定部222が、初期配置された各貯留子22が消去可能であるか不可能であるかの状態を設定する(ステップS5)。次いで、移動体制御部225が、パズル領域20の何れかの貯留子22に、移動体28を初期配置する(ステップS7)。
初期設定処理を終了すると、ゲームを開始する。先ず、パズルゲーム制御部220が、1ターンのパズルゲーム進行処理を行う。すなわち、障害物制御部227が、パズル領域20に障害物32を配置するか否かを決定し、配置すると決定したならば、配置されている貯留子22のうち、状態が消去不可能な貯留子の何れかに障害物を付加配置する(ステップS9)。なお、障害物の付加候補として、状態が消去可能な貯留子を含める、或いは
状態が消去可能な貯留子に代える、こととしてもよい。
次いで、指示ライン設定部226が、プレーヤのスライド操作に従って指示ライン30を設定する(ステップS11)。続いて、移動体制御部225が、設定された指示ライン30に沿って終端まで、移動体28を移動させる(ステップS13)。それとともに、貯留子状態設定部222が、移動体28の移動に伴って、移動体28が通過した貯留子22の状態を、消去不可能から可能に変更し、付加表示されている状態表示体24を消去する(ステップS15)。
続いて、貯留子消去部224が、近接貯留子群26それぞれについて消去可能か不可能かを判断する(ステップS17)。消去可能な近接貯留子群26が有るならば(ステップS19:YES)、当該消去可能な近接貯留子群26を形成する各貯留子22を消去する(ステップS21)。
次いで、貯留子配置部221が、残った貯留子22を所定方向に詰めるように移動させ(ステップS23)、空いた領域に、新たな貯留子22を追加配置する(ステップS25)。そして、貯留子状態設定部222が、追加配置された各貯留子22について、消去可能か不可能かの状態を設定する(ステップS27)。続いて、近接判定部223が、形成されている近接貯留子群26の再構成を行う(ステップS29)。その後、ステップS17に戻り、同様の処理を繰り返す。
そして、消去可能な近接貯留子群が無いならば(ステップS19:NO)、障害物制御部227が、配置されている障害物32それぞれについて、配置からの経過期間(経過したターン数)が当該障害物に定められている有効期間に達したかを判断し、有効期間に達している障害物32を消去する(ステップS31)。
1ターンのパズルゲーム進行処理が終了すると、続いて、RPG制御部230が、パズルゲームの進行結果に応じて、1ターンのRPG進行処理を行う(ステップS33)。その後、処理部200は、ゲーム終了条件を満たすか否かを判定する。ゲーム終了条件としては、RPGやパズルゲームのクリア或いはゲームオーバー、制限時間の経過などがある。ゲーム終了条件を満たさないならば(ステップS35:NO)、ステップS9に戻り、次のターンに進む。ゲーム終了条件を満たすならば(ステップS35:YES)、本処理を終了する。
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、パズル領域20に配置された属性を有する貯留子22のうち、縦方向或いは横方向に近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群26を消去するパズルゲームが進行される。次いで、RPGでは、パズルゲームで消去した貯留子22を含む進行履歴に応じた制御がなされる。貯留子22それぞれには、消去可能/不可能な状態が定められ、プレーヤのスライド操作によって設定された指示ライン30と重なる貯留子22の状態が、消去不可能から消去可能に遷移される。そして、構成する全ての貯留子22が消去可能である近接貯留子群26が消去される。
すなわち、単なる近接貯留子群26の成立でもって当該近接貯留子群26が消去されるのではなく、プレーヤが貯留子22の状態を遷移させ、全ての貯留子が消去可能な状態となった近接貯留子群26が消去されることとなる。したがって、消去させたくない近接貯留子群26については、全ての貯留子22を消去可能な状態としなければよい。このような戦略的な要素をパズルゲームに導入した全く新しいゲームを実現することができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)状態表示体24
例えば、上述の実施形態では、消去不可能な貯留子22に状態表示体24を付加表示することとしたが、逆に、消去可能な貯留子22に所定の表示体を付加表示することとしても良い。
(B)貯留子22の状態遷移
また、上述の実施形態では、設定された指示ライン30上を移動する移動体28が通過した貯留子22の状態が消去不可能から消去可能に遷移することとした。これを、次のようにしてもよい。すなわち、指示ライン30に重なる貯留子22、或いは、移動体28が移動した貯留子22を、状態遷移候補の貯留子22として一旦保留扱いとする。そして、RPGのゲーム進行が所定の遷移発動条件(例えば、所定数の敵キャラクタ4を撃破したこと)を満たした場合に、その保留扱いとしておいた貯留子22の状態を消去不可能から消去可能に遷移することとしても良い。また更に、RPGのゲーム進行が所定の逆遷移発動条件(例えば、何れかのプレーヤキャラクタ2の体力値(HP)がゼロとなったこと)を満たした場合に、ランダムに選択した消去可能状態の貯留子22の状態を消去不可能状態に遷移することとしても良い。
(C)RPGにおける特殊効果
更に、パズル領域20に配置されている貯留子22に、PRGにおいて発動される特殊効果を対応付けた特殊表示体を付加表示することにしても良い。そして、この特殊表示体が配置された貯留子22を通過するように指示ライン30が設定された場合に、当該特殊表示体に対応付けられた特殊効果を、次のRPGにおいて発動する。特殊効果としては、例えば、戦闘シーンにおいて、プレーヤキャラクタ2の攻撃力がアップしたり、体力が回復するといったようなプレーヤキャラクタ2に有利な効果が望ましい。また、パズル領域20に配置されている貯留子22のうち、所定の属性が他の属性に変化する(例えば、属性“水”の貯留子22が属性“火”に変化する)としても良い。
(D)近接貯留子群26
また、上述の実施形態では、近接貯留子群26を構成する貯留子22の近接方向を横方向及び縦方向としたが、斜め方向も含むこととしても良い。
また、同じ属性であって近接する複数の貯留子22によって1つの近接貯留子群26を形成することとしたが、近接方向の全ての貯留子22とは属性が異なる1つ貯留子22(例えば、図4では、貯留子22a〜22fが該当する)を近接貯留子群26として扱うことにしても良い。この場合、このような貯留子22については、消去可能であれば単独で消去されることになる。
(E)指示ライン30
また、上述の実施形態では、移動体28の位置を始点として指示ライン30を設定することとしたが、任意の位置を始点としても良い。
(F)追加される貯留子22の状態
また、新たに追加配置する貯留子22によって構成される近接貯留子群26それぞれについて、構成する1つ以上の貯留子22の状態を必ず消去不可能とするようにしても良い。具体的には、図9の状態から図10の状態に移行する課程で、図19に示すように、貯留子22g〜22oが新たに追加配置されている。この場合、貯留子22g,22h,22lによって構成される近接貯留子群26A、及び、貯留子22n,22oによって構成される近接貯留子群26Bそれぞれについて、構成する1つ以上の貯留子22を消去不可能とする。
また更に、単独の貯留子22についても近接貯留子群26を構成するとする場合には、貯留子22k,22i,22j,22mそれぞれについても、消去不可能とすれば良い。これにより、貯留子22の追加による消去の連鎖が発生しない。
(G)障害物32の消去
また、障害物32の消去として、所定のタイミングで、障害物32を消去できる効果を対応付けた所定の表示体を配置し、この表示体を通過するように指示ラインが設定された場合に、障害物32を消去することとしても良い。この表示体を配置するタイミングとしては、ランダムとしても良いし、或いは、所定の敵キャラクタを倒したといったような、RPGの進行が所定の条件を満たしたタイミングとしても良い。
(H)ゲームジャンル
また、上述の実施形態では、パズルゲームの状況に応じて進行するゲームをRPGとしたが、他のジャンルのゲームとすることもできる。格闘ゲームや、レースゲーム、シューティングゲーム、育成ゲーム、防衛ゲーム(ディフェンスゲーム)、野球やサッカーなどのスポーツゲーム、恋愛シミュレーションゲーム、狩猟ゲームなど適宜設定できる。
(I)ゲームシステム
また、上述の実施形態では、プレーヤ端末1000においてスタンドアロンでゲームを実行することとしたが、通信回線を介してプレーヤ端末とサーバシステムと接続してクライアント/サーバ型のシステムを構築し、プレーヤ端末はマンマシンインターフェイス機能を果たし、ゲーム演算部210の機能をサーバシステムが実行する構成としても良い。
1000 プレーヤ端末
110 操作入力部、120 画像表示部、130 音出力部、140 通信部
200 処理部
210 ゲーム演算部
220 パズルゲーム制御部
221 貯留子配置部、222 貯留子状態設定部、223 近接判定部
224 貯留子消去部、225 移動体制御部、226 指示ライン設定部
227 障害物制御部
230 RPG制御部
231 画像生成部、232 音生成部、233 通信制御部
10 RPG領域
2 プレーヤキャラクタ、4 敵キャラクタ
20 パズル領域
22 貯留子、24 状態表示体、26 近接貯留子群
28 移動体、30 指示ライン、32 障害物

Claims (10)

  1. パズル領域に配置された属性を有する貯留子のうち、近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群を消去し、消去した近接貯留子群の属性に対応づけられたゲーム進行制御を実行するゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記貯留子1つ1つについて、消去可能/不可能な状態を識別表示する状態識別制御手段、
    貯留子を指定するためのプレーヤの操作入力に基づいて前記貯留子の状態を消去不可能な状態から消去可能な状態へ遷移させる制御を行う第1の状態遷移制御手段、
    前記近接貯留子群を構成する貯留子に消去不可能な状態の貯留子が存在する場合には当該近接貯留子群を消去せず、全ての貯留子が消去可能な状態の場合に当該近接貯留子群を消去する消去制御手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  2. 貯留子が消去された場合に、当該貯留子の空き領域に残余の貯留子を詰めて貯留子を再配置する再配置手段、
    貯留子が再配置された場合に、前記近接貯留子群を再判定する再判定手段、
    として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記第1の状態遷移制御手段は、プレーヤの操作入力に基づいて前記パズル領域に指示ラインを設定する指示ライン設定手段を有し、当該指示ライン上の貯留子の状態を遷移させる、
    請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 前記指示ライン設定手段による設定後に所与の移動体を前記指示ラインに沿って移動表示する移動体表示制御手段として前記コンピュータを機能させ、
    前記第1の状態遷移制御手段は、前記移動体が通過した貯留子の状態を遷移させる、
    請求項3に記載のプログラム。
  5. 前記移動体表示制御手段は、前記指示ラインの終点に前記移動体が到達した場合には前記移動体を当該位置に停止表示させ、
    前記指示ライン設定手段は、前記移動体の停止位置を始点として新たな前記指示ラインを設定する、
    請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記状態識別制御手段は、表示体を前記貯留子に表示した状態を消去不可能な状態、表示していない状態を消去可能な状態として前記識別表示を行い、
    前記移動体が通過した貯留子に表示されていた前記表示体の種類に対応づけられたゲーム進行制御及び/又は演出制御を行う手段として前記コンピュータを更に機能させるための請求項4又は5に記載のプログラム。
  7. ゲーム進行が所与の条件を満たした場合に、前記貯留子のうちの一部又は全部の貯留子の状態を遷移させる制御を行う第2の状態遷移制御手段として前記コンピュータを更に機能させるための請求項3〜5の何れか一項に記載のプログラム。
  8. 前記第2の状態遷移制御手段は、消去可能な状態から消去不可能な状態への状態遷移を行う、
    請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記状態識別制御手段は、表示体を前記貯留子に表示した状態を消去不可能な状態、表示していない状態を消去可能な状態として前記識別表示を行い、
    前記第2の状態遷移制御手段は、前記表示体が表示されていない状態の前記貯留子に前記表示体を表示することで前記状態遷移を行い、
    前記指示ライン設定手段は、前記表示体として所定の特別種類の表示体が表示された貯留子を通過する指示ラインの設定を抑止する、
    請求項7又は8に記載のプログラム。
  10. パズル領域に配置された属性を有する貯留子のうち、近接する同属性の貯留子群である近接貯留子群を消去し、消去した近接貯留子群の属性に対応づけられたゲーム進行制御を実行するゲームを実行するコンピュータシステムであって、
    前記貯留子1つ1つについて、消去可能/不可能な状態を識別表示する状態識別制御手段と、
    貯留子を指定するためのプレーヤの操作入力に基づいて前記貯留子の状態を消去不可能な状態から消去可能な状態へ遷移させる制御を行う第1の状態遷移制御手段と、
    前記近接貯留子群を構成する貯留子に消去不可能な状態の貯留子が存在する場合には当該近接貯留子群を消去せず、全ての貯留子が消去可能な状態の場合に当該近接貯留子群を消去する消去制御手段と、
    を備えたコンピュータシステム。
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