JP2015007563A - システマチック欠陥検査方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】SEM画像とCAD画像での位置合わせ(マッチング)にどちらかに不要データが存在する場合にマッチングできず、欠陥判断の作業効率を向上する検査方法を提供する。【解決手段】SEM画像とCAD画像のマッチングで不要なデータ(ダミーパターンや前プロセスの配線パターン)を計算で排除(無効化)し、マッチング効率を向上する。また、SEM・CADの領域を小領域に分割して其々判断するが、その分割数をSEM画像・CADのデータから計算して行う。データの粗密からどちらにどちらの画像に不要データがあるかを計算で判断し、不要とされるデータを無効化した状態にしてマッチング処理を行う。【選択図】図2A
Description
本発明は半導体ウェハの基板上に形成された回路パターンに発生した欠陥を検査する方法及びその装置に関するものであって、とくに、回路パターンに発生したシステマチック欠陥を検出するシステマチック欠陥検査方法及びその装置に関するものである。
半導体製造プロセスの途中における検査工程においては、欠陥の発見には光学画像によるものと走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope 以下SEM)での画像(以下SEM画像)と同種の回路パターンを比較して欠陥を抽出する半導体検査装置が実用化されている。
これらの検査装置は半導体製造の各工程(プロセス)で欠陥の有無を検査し、異物や回路パターンの欠陥の検出を行っている。その欠陥の分析により製造工程の改善や回路設計の修正などの対策を行っている。
欠陥には異物混入や回路パターン異常の場合等様々な欠陥があるが、近年では回路パターン異常の場合に製造工程での改善で回避できる欠陥(製造プロセス欠陥)でなく、回路設計が起因の欠陥が増加しつつある。その欠陥(設計レイアウトデータ起因欠陥)の判別は検査画像からでは判別が困難で、回路設計との突き合わせによる分析が必要になる。そのためには検査装置で測定した欠陥位置と設計レイアウトデータ(CADデータ)との位置の同定を行い、欠陥がCADデータ起因によると判明した場合には、設計レイアウトの改善を図るなどの対策が講じられる。
しかし、実際にはSEMで撮像したSEM画像とその位置のCADデータから作成したCAD画像とは計測誤差や製造時の基準位置のずれなどが原因で必ずしも合致していない。設計レイアウトデータ起因の微細な欠陥を判定するためには、SEM画像とCADデータから作成したCAD画像とを正確に位置合わせして、SEM画像上での微細な欠陥の位置の特定を行う必要がある。
その作業をマッチング作業とし、SEM画像とその時の製造プロセスに合致したCADデータを用意してCAD画像との位置合わせを行う。その比較・計算はコンピュータのソフトウエアで計算し、位置合わせが成功(合致)した場合はそのCADデータから回路起因の欠陥かを判定することが可能となり、該当プロセスの前プロセスとの相関や、次プロセスへの影響を考察して欠陥原因の究明、影響の調査に利用することが可能となる。
そのためには高い精度での位置合わせ(マッチング)が必要になり、数nm単位での誤差が望ましい。現状では目視による手動でのSEM/CAD両画像のマッチング処理作業も可能になっているが、少数の欠陥ならばともかく、数百・数千の欠陥に対してユーザが手作業で位置合わせを行うには時間と手間がかかりすぎ、数が増えると正確性にも問題が出ることがあった。
特許文献1には、被検査物の外観検査をCADデータと被検査物画像との対比によって行う前に、検査条件を設定するために、CADデータから生成する模範画像よりも粗い画素密度の粗画像をCADデータから生成し、この粗画像からひとまとまりの個片の輪郭を抽出し、この輪郭から個片のパターンの一致を判定して1又は複数の個片を認識し、同一パターンのグループ毎に個片を分類することが記載されている。
また、特許文献2には、設計情報から求められる設計パターンを仮想的にメッシュで分割し、SEM画像も同様にメッシュで分割して部分画像を得、メッシュで分割した設計パターンと部分画像とを比較して差画像を演算を行って欠陥の有無の判定を行うことが記載されている。
さらに、特許文献3には、検査基準パターン画像を分割した部分検査基準パターン画像と、被検査パターン画像を分割した部分検査パターン画像とを位置合わせした後に比較して差画像を作成し、欠陥座標を特定することについて記載されており、検査基準パターン画像は、被検査試料のパターンの設計データから展開された展開画像パターンであってもよいことが記載されている。
さらにまた、特許文献4には、CAD画像から位置決めのためのマッチング用のテンプレート画像を作成するに際して、パターンの複雑さ、形状、特異性などを指標にして作成することが記載されている。
コンピュータを利用して画像の特性を計算してSEM/CAD両画像の位置合わせを行うマッチング処理が実用化されている。
図2にマッチング処理の概要を示す。マッチング処理としては、特許文献1乃至特許文献4に記載されているように、SEM画像とCAD画像での突き合わせを行うことで位置合わせを行うが、CAD画像はSEM撮像データのウェハ上の座標と範囲(Field of View:以下FOV)の情報から該当領域のCADデータを検索し、回路パターンの点列データ(Polyデータ)を作成する。そのPolyデータを描画することでCAD画像を生成し、マッチング用画像としてSEMと位置合わせを行っている。
この処理はSEM画像とCAD画像では同じプロセスデータを前提として実行している。また、SEM-CAD両画像のマッチング処理前では両者での位置の差はあまりない(SEM画像の情報の大部分がCAD画像上にある)ことを前提として処理している。
しかし、実際のマッチング作業時には、図3Aに示すように、CADデータ302には無いパターン303がSEM画像301に存在する場合がある。それは以前の工程プロセスのパターン、又はダミーパターン(テストパターン)、あるいはセキュリティ上の問題から取得できないCADデータ(配線パターン)等が実際のウェハに存在しているため、SEM画像を撮像した場合に該当プロセスの(取得可能な)CAD回路パターンとはかなり異なる画像となる場合があり、その状態のままSEM-CAD両画像のマッチング処理304を行うと高い確率で非合致となり、目視での手作業により位置合わせ305を行っている。
また、逆の場合として図3Bに示すように、SEM画像311上では無パターンである部分に、CADデータから作成したCAD画像312上ではパターン(ダミーデータ等)313がある場合(無効データがある場合)には、SEM-CAD両画像のマッチング処理314を行うと高い確率で同様に非合致となり、目視での手作業により位置合わせ315を行っている。
結果として、このような場合には欠陥位置のマッチングはユーザによる目視での手作業による位置合わせを余儀なくされ、全体の作業が著しく時間と手間がかかっている。特許文献2乃至特許文献4には、SEM画像とCAD画像とを比較する場合に、何れか一方に対応するパターンが無い領域が存在する場合があることについては、配慮されていない。
また、このような状態(無効データのある状態)はプロセス単位で頻繁に発生することがあり、全体として大部分がこのケースに該当する可能性がある。
また、このような状態(無効データのある状態)はプロセス単位で頻繁に発生することがあり、全体として大部分がこのケースに該当する可能性がある。
2つの画像同士でのマッチングで不要パターン(本来不必要な個所)がどちらかの画像に存在が既知の場合でのマッチングについて、マッチング率を向上させる手法は既に幾つかの対策が示されている。
その対策の一つとして、特許文献1に記載されているような、一方の画像を小領域に分割してパターンの有無を判断し、他方の画像にある余分なパターンデータを除外する手法も考案されている。
しかし、この手法を応用する場合では、不要パターンの形状(画像)が既知で、かつどちらに不要パターンがあるのかが既知である必要がある。
実際にはSEM画像とCAD画像とのマッチングについてはどの部分が不要パターンか、またどちらの画像に不要パターンがあるかが不明であり、場合によっては混在(図3A、図3Bの場合が)する状態もありえる。さらに通常は同時に多数の欠陥についてSEM画像とCAD画像でのマッチングが必要になるので、これらのような場合には検査する回路パターンの場所が一定でなく、どちらの画像に不要パターンがあるかは不明なので画一的に処理ができない。
このため前出の(既存の)手法では対応できず、実際の欠陥検査作業ではこのような例が多々あり、その都度ユーザが手作業で位置合わせを実施しているのが現状である。
本発明は、上記した従来技術の課題を解決するものであって、CADデータまたは検査画像の何れか一方だけに画像マッチングにおいて不要なパターンが存在する場合であっても、両者に共通するパターンについて正確に位置合わせができて欠陥を検出することを可能にするシステマチック欠陥検出方法及びその装置を提供するものである。
上記した課題を解決するために、本発明では、試料上の検査領域を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して試料上の検査領域のSEM画像を取得し、試料の検査領域に形成されたパターンの設計情報(CAD)から取得したSEM画像に対応するCAD画像を生成し、SEM画像とCAD画像の位置を合わせ、この位置を合わせたSEM画像とCAD画像とを比較して試料上に形成されたパターンのシステマチック欠陥を検査する方法において、SEM画像とCAD画像の位置を合わせる工程においてSEM画像又はCAD画像の何れか一方に存在して他方に存在しないパターン領域を抽出し、抽出したパターン領域をマスキングしてSEM画像とCAD画像の位置を合わせることを行うようにした。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、試料上の検査領域に集束させた電子ビームを照射して走査し試料上の検査領域のSEM画像を取得する走査型電子顕微鏡(SEM)と、SEMで取得したSEM画像と試料の検査領域に形成されたパターンの設計情報から生成されたCAD画像とを用いて試料中に形成されたパターンのシステマチック欠陥を検査する演算ユニットとを備えたシステマチック欠陥検査装置であって、演算ユニットは、SEM画像又はCAD画像の何れか一方に存在して他方に存在しない無効パターンを抽出して、この無効パターンをSEM画像又はCAD画像の何れかから削除する不要データ削除部と、この不要データ削除部で無効パターンを削除した後のSEM画像とCAD画像の位置合わせを行う画像位置合わせ部と、この画像位置合わせ部で位置を合わせたSEM画像とCAD画像とを比較して試料上に形成されたパターンのシステマチック欠陥を検出するシステマチック欠陥検出部とを備えて構成した。
これまで人員が目視で確認し、手作業で位置合わせを行っていた作業をコンピュータでの計算で行うため、作業効率の大幅な向上が期待できる。
本発明は、図1Bに示すように、試料を撮像して得られたSEM画像105中に、CADデータからの画像107とのマッチング処理108で不要なパターン1051がある場合、又はその逆で図1Cに示すように、CADデータ111にSEM画像110とマッチング処理113で不要なデータ1111がある場合、不要なパターンデータ1051, 1111を計算で判別することができることを利用して、CADデータ107、111または検査画像(SEM画像)105、110の何れか一方だけに画像マッチングにおいて不要なパターン1051又は1111が存在する場合であっても、両者に共通するパターンについて正確に位置合わせができて欠陥を検出することを可能にするシステマチック欠陥検出方法及びその装置を提供するものであって、無効化するためのパターンを比較し、SEM画像又はCAD画像のどちらに不要なパターンがあるかを判断し、不要な部分(領域)を削除(塗りつぶす又はマスキングする)した画像を生成し、マッチングを実行することで結果的にマッチング率の向上を図りユーザの作業量を軽減できるようにしたものである。
即ち、本発明では、得られたSEM画像が入手可能なCADデータからの画像とのマッチングで不要なパターンがある場合、又はその逆でCADデータに不要なデータがある場合、不要なパターンデータを計算で判別することができる。そのため無効化するためのパターンを比較し、SEM画像又はCAD画像のどちらに不要なパターンがあるかを判断し、不要な部分を削除(塗りつぶす)した画像を生成し、マッチングを実行することで結果的にマッチング率の向上を図りユーザの作業量を軽減することを図るようにした。
CAD画像を生成するさいにはSEM画像の座標からCADデータを検索し、CADデータからPolyデータ(点列データ )を生成してから画像を生成している。そのPolyデータの数から領域分割数を計算で求める。
Poly生成後に該当する領域を計算した分割数で仮想的に細分化した区画に割り当て、Polyデータの有無をリスト化しておく。
SEM画像も同様に仮想的に領域を細分化して配線パターンの有無を判定してリスト化しておく。分割数はCADデータの分割数と同じとする。
双方のリストを比較することでどちらの画像に不要データがあるかを判定する。単純な数の比較だけでなく無データ小領域の並びの数によっても加味して判断条件を設定する。
CADデータで作成するFOV (Field Of View)中のパターンの無い個所を抽出し、SEM画像の該当箇所を無地(背景色)として修正SEM画像を作成し、マッチング処理を行うことで、合致率を向上させる。
SEM画像でパターンの無い領域を決め、それに対応する部分をCADデータから省いてCAD画像を作成し、マッチングを行う。
以下に、図を用いて説明する。
本発明の実施例1に基づくシステマチック欠陥検査装置の構成を図2Aを用いて説明する。本実施例に係るシステマチック欠陥検査装置205は、システマチック欠陥分類ユニット206と、SEM画像記憶部208、Poly データ記憶部211、CAD画像記憶部213を備えている。そして、システマチック欠陥検査装置205は、レビュー検査装置201及び設計データ管理装置203と接続しており、レビュー検査装置201で取得した検査データ(検査対象の試料のSEM画像データ)検査情報、及び設計データ管理装置203に記憶されている設計情報が入力される。
また、システマチック欠陥分類ユニット206は、欠陥情報であるSEM画像と検査情報をレビュー検査装置201から読込む欠陥情報(SEM画像)読込み部207、設計データ管理装置203に記憶されている設計情報を読込む設計(CAD)データ情報読込み部209、読み込んだCADデータからCAD Polyデータを作成するCAD Polyデータ作成部210、CAD PolyデータからCAD画像データを作成するCAD画像データ作成部212、SEM画像とCAD画像の位置合わせ処理を行うSEM画像-CAD画像マッチング処理部214、システマチック欠陥を判定するシステマチック欠陥判定部215を備えている。
このシステマチック欠陥検査装置205では、最初にSEM画像-CAD画像マッチング処理を行い、そのさいに失敗した場合のデータについて対策を行う。なお、SEM画像はモノクロ(白黒)の8Bit諧調を基本とする。
上記した構成において、システマチック欠陥分類ユニット206のSEM画像読込み部207は、レビュー検査装置201から欠陥のSEM画像、座標、視野サイズ(FOV)などを情報202として取得し、この情報202をSEM画像記憶部205内に保存する。
一方、CADデータ情報読込み部209は、事前に設計(CAD)データ204を設計データ管理装置203から取得しておき、欠陥情報202の座標・FOVデータから必要なCADデータ204を検索する。Polyデータ作成部210は、CADデータ情報読込み部209で設計データ管理装置203から取得したCADデータ204から点列データ(Polyデータ)を作成してPoly データ記憶部211に記憶しておく。CAD画像データ作成部212は、Poly データ記憶部211に記憶されたPolyデータ211からCAD画像データを作成してCAD画像記憶部213に記憶する。
SEM画像−CAD画像マッチング処理部214では、SEM画像記憶部208に記憶されたSEM画像208とCAD画像記憶部213に記憶されたCAD画像213を元にして位置合わせを行う。合致した場合はシステマチック欠陥判定部215でシステマチック欠陥かの判定215を行い、結果を他の装置やシステム216に出力して、システマチック欠陥の対策に利用される。
このシステマチック欠陥検査装置205を用いて、図2Bに示すように、レビュー検査装置201から入力した情報202であるSEM画像217と設計データ管理装置203から入力したCAD画像218とで位置合わせ(マッチング)を行うと、マッチング処理後の像219に示すような位置合わせが行われる。
しかし、実際には検査対象試料のSEM画像又は設計データに不要パターン(ダミーパターンなど)が存在している場合が有り、この不要パターンによりマッチング処理が非合致となる場合がある。[発明が解決しようとする課題]の欄で図3A及び図3Bを用いて説明したように、SEM画像301に不要パターン303が存在してCADデータ302には不要パターンが存在しない場合(図3A)、又はCADデータ312に不要パターン313が存在してSEM画像311には不要パターンが無い場合(図3B)を示す。図3Aに示した場合と図3Bに示した場合とで、何れのマッチング処理303及び307においても非合致となり、結果的にユーザによる目視での位置合わせ304または308を行うことが必要となる。
そのため、本実施例では、これらの不要データの判定、排除(無効化)をコンピュータによる計算で行い、マッチング率の向上を図る処理を実行するようにした。
図4Aに、本実施例によるシステマチック欠陥検査装置205を用いてSEM画像におけるシステマチック欠陥を判定する手順を示す。
まず、レビュー検査装置201から、試料をSEMで撮像して取得した欠陥情報(SEM画像)202をSEM画像読込み部207で読込む(S401)。一方 、レビュー検査装置201で撮像した試料上の撮像領域に関するCADデータを設計データ管理装置203から検索してCADデータ情報読込み部209に入力し(S402)、この入力したCADデータをPolyデータ作成部210で処理してPolyデータを作成する(S403)。
次に、このPolyデータをCAD画像データ作成部212で処理してCAD画像データを作成し(S404)、SEM画像とCAD画像との位置合わせ(マッチング)を行い(S405)、マッチングが正しく行われたかを判定する(S406)。この判定の結果、SEM画像とCAD画像との位置合わせが正しく行われた場合(S406でYESの場合)には、システマチック欠陥の判定が行われ(S407)、その結果が外部の処理装置に出力されて(S408)一連の検査が終了する。
一方、S406でSEM画像とCAD画像との位置合わせが正しく行われなかったと判定された場合(S406でYESの場合)には、SEM画像又はCAD画像から不要なデータを削除する不要データ削除処理(S409)が実行され、その結果に対して画像マッチング処理が再度実行される。
次に、不要データ削除処理(S409)の概要を図4Bに示す。
本処理の開始前に画像の領域分割数とSEM画像判定値、SEM塗りつぶし値の決定方法の3つを設定値として保持しておく。これらの値はユーザによる指定が可能とする。
本処理の開始前に画像の領域分割数とSEM画像判定値、SEM塗りつぶし値の決定方法の3つを設定値として保持しておく。これらの値はユーザによる指定が可能とする。
画像領域分割数はSEM画像、CAD画像内で仮想的に領域を分割して各々にパターン有無を判定するための分割数とする。数値は2以上の数値とし、1辺をその数値で分割する(n=2,3,4,5,6,7…、のとき分割数はN=4,9,16,25,36,49,…、となる)。
不要データ削除処理(S409)の工程においては、まず、CAD(Poly)データから分割数を算定して(S411)不要データ位置の決定(抽出)のための領域分割数の算定を行う。領域分割数の決定方法はCADデータを検索した際のデータ特性から決定する。図5Aに示すような、該当するFOV全体の面積に対するパターンの面積の比率(面積率)を求め、予め設定しておいた面積率に対応した(比例した)分割数に基づいて、分割数を決定する手法501、図5Bに示すような、該当するFOVに含まれる 配線パターンの数(パターン定義数)を求め、この求めた配線パターンの数に比例した分割数を既定の定義値から求める手法502、 図5Cに示すような、図5Aと図5Bの手法を組み合わせて、パターンの面積率とパターン数に対応した分割数または分割サイズを定義しておき、該当するFOVにおけるパターンの面積率とパターン数から分割数または分割サイズを決定する手法503を実装する。なお、この領域分割数または分割サイズは事前に設定してそちらを優先としてもよい(多数のマッチングで画一的な配線パターンが想定される場合など)。
また、単純な分割でなく図5Dに示すように、場所に応じて分割の大きさを変えるもので、パターンの複雑さに対応した分割数を定義して、階層的に分割を行う手法を組み込むことも可能にする。この場合は先に図5Cで分割した小領域単位でさらに分割し、深さはパターンの複雑さに応じた形になる。図5A乃至図5Cで説明した場合と比べて複雑・計算量増大するのでオプションとして実装としてもよい。
これらの手法の切り替えは事前に設定する場合と、 図5A乃至図5Cの計算結果から選択手法を切り替えることが行えるようにしても良い。
ここで決定した分割数(又は領域分割方法)はCADデータのパターン情報から導きだす手法だが、SEM画像の特性から計算してもよい。その場合を図6に示す。SEMの場合は画像データのみなので元のSEM画像601の輪郭線強調によるパターン抽出(輪郭線の抽出)602によってCADのPolyデータと同様に点列データを求め、図5A又は図5Bで説明したCADのPolyデータからの場合と同様に、輪郭線の点列数又は面積率の計算値から既定の定義値に基づいて求める手法を利用してもよい。
ただし、こちらのSEM画像からの計算手法は一般的に計算時間がかかるので(輪郭線からのパターン抽出)、この手法はオプションとする。
ただし、こちらのSEM画像からの計算手法は一般的に計算時間がかかるので(輪郭線からのパターン抽出)、この手法はオプションとする。
これ以後、SEM画像・CAD画像の双方ともこの分割数で領域を分割(細分化)して小領域を設定し、それぞれの小領域単位でパターン特性を検証する。
即ち、Polyデータ特性解析工程(S412)でCAD画像データのパターン特性の解析を行い、SEM画像特性解析工程(S413)でSEM画像データのパターン特性の解析を行う。
即ち、Polyデータ特性解析工程(S412)でCAD画像データのパターン特性の解析を行い、SEM画像特性解析工程(S413)でSEM画像データのパターン特性の解析を行う。
SEM画像において各小領域にパターン有無を判断するのにSEM画像判定値(画素値)を用いて行う。
SEM画像判定値は事前に設定値として保持し、 (1)小領域内の画素値の最大・最小値の差分(変動差分)がこの数値以下の場合 (2) 小領域内の画素値の偏差がこの数値以下の場合 のどちらかの条件に合致する場合(選択可能とする)にその小領域が回路パターン無し状態と判断する。
SEM画像判定値は事前に設定値として保持し、 (1)小領域内の画素値の最大・最小値の差分(変動差分)がこの数値以下の場合 (2) 小領域内の画素値の偏差がこの数値以下の場合 のどちらかの条件に合致する場合(選択可能とする)にその小領域が回路パターン無し状態と判断する。
小領域における回路パターン有無を判断するもう一つの手法は図6の輪郭線抽出602で算出した輪郭線からのパターン抽出を行い小領域に存在するかで判断を行う。
SEM塗りつぶし値は、SEM画像中でCAD情報の無い部分を塗りつぶす輝度値を決める方法で、(1)画像全体の画素値の平均値 (2) 画素値の標準偏差下限 (3)同じく上限 (4)指定値(0〜255) を選択可能とする。
図4BのPolyデータの特性解析工程(S412)でPolyデータから画像を生成するさいに該当するFOV領域を細分化した領域(小領域)単位でPolyデータの有無を判定してリストにしておく。分割数の決定は前記のS411により決定する。
SEM画像特性解析工程S413 ではSEM画像も同様に小領域に分割し、それぞれの小領域は前記のSEM画像判定値S404 の手法によりパターンの有無を判定してリストにする。
SEM-Polyデータ特性比較工程S414においては、図7Aに示すように、SEM画像701のパターン有無リストとCAD画像702でのそれを比較して、(1)無パターンの数、(2)無パターンの連続する個所の個数、をSEM画像/CAD画像の値で比較し、どちらに無効パターン(ダミーパターン)があるかを判定する。
なお(2)の判定をする場合には連続する無パターンの小領域と判定した部分が連続する個数の設定を、(a)事前に設定した個数(2以上)、(b)領域分割数と同じ、(c)領域分割数の指定%、を閾値として無パターン連続箇所の数をSEM画像/CAD画像で比較することでどちらに無効パターンが存在するかを判定することも可能とする。
なお、小領域が連続するか否かを判定するのには各無パターン小領域同士の中心のベクトルの向きと距離から連続/不連続を判定する。これらの計算により、SEM画像/CAD画像のどちらに無効パターン(ダミーパターン)があるかを決定する。 事前にSEM画像/CAD画像のどちらかに無効パターンデータが存在するのかが既知の場合は上記S407判定処理を省略して(既定として事前に設定)決定しても良い。
Poly不要データ有無判定工程S415で図7Aに示したSEM画像701とCADデータ702とを比較して、CADデータ702の方に不要パターンがある(YES)(SEM画像の方に無パターンがある)と判定された場合、SEM画像701でパターン無しに判断した個所の小領域、又は連続する場合にはその連続する小領域群に相当するCADデータの小領域704にあるパターンは不要パターン(ダミーパターン)と判断し、Poly不要データ削除工程S416 で相当するCADデータの小領域704に存在するPolyデータを削除する(SEM画像にあるパターンに対応するCADデータの小領域の配線パターンを対象とする)。
次に、S417 でPolyデータからCAD画像作成を行う。
次に、S417 でPolyデータからCAD画像作成を行う。
次に、SEM画像不要データ有無判定工程S418でSEM画像の方に不要パターンある(YES)(CADデータの方に無データがある)と判定された場合、図7Bに示すように、SEM画像711の小領域のCADデータ712で無データの個所713,714に相当する個所の小領域を計算して求めるSEM画像不要データ削除S419、計算して求めた小領域716を前記のSEM塗りつぶし値で置き換えて改SEM画像715を作成する改SEM画像生成S420を行う。この改SEM画像をS405のマッチング対象画像とする。S420で生成した改SEM画像715はマッチング処理S405に対してのみ使用する(元データと別に用意する:図7B参照)。
本発明に第2の実施例を、図8を用いて説明する。
実施例1において、SEM画像とCADデータとを用いて実際のマッチングの処理を行うさいには、図8に示すように、CADのデータ領域(FOV)802はSEM804のそれと比べて面積比で4倍(1辺が2倍)の領域でパターンデータの検索を行っている。CADデータ801に不要パターン8011がある場合、元のSEM画像804の領域外に相当する部分のCADデータ(CADデータ802のうち、中央部の実線で囲んだ領域8021の外側の領)に不要なパターン8022が存在する可能性もあり、それがマッチング結果に影響する可能性がある。
実施例1において、SEM画像とCADデータとを用いて実際のマッチングの処理を行うさいには、図8に示すように、CADのデータ領域(FOV)802はSEM804のそれと比べて面積比で4倍(1辺が2倍)の領域でパターンデータの検索を行っている。CADデータ801に不要パターン8011がある場合、元のSEM画像804の領域外に相当する部分のCADデータ(CADデータ802のうち、中央部の実線で囲んだ領域8021の外側の領)に不要なパターン8022が存在する可能性もあり、それがマッチング結果に影響する可能性がある。
そのためSEM画像804で無データと判定した小領域8041が連続する場合、その小領域8041に該当するCADデータ801上の個所8011とCADデータ801の中心位置8031から矢印8032,8033の方向にある小領域8034,8035のPolyデータを削除した画像805を用いてマッチング処理を行うことでマッチング率の向上を図る。
CADデータ803において、CADデータ803の中心8031からの該当小領域8011の方向(連続する無データ小領域方向:矢印8032,8033の方向)の延長上にある小領域8034,8035も無効データ領域と判定してそれらの小領域8034,8035のPolyデータも削除対象にしてCAD画像805を生成するようにする。
判定の方法は、各(CADデータの)小領域の方向が指定無データ領域と重なるかをベクトル計算で判定する。具体的にはCADデータの中心と指定無データ領域列の先頭・最後の範囲のベクトルを求めておき、他の小領域がこのベクトル範囲内にあるかを検証する。
ベクトル範囲内にある場合はその小領域に存在するPolyデータを削除対象とする。
不要なデータを削除したCAD-Polyデータを展開して描画処理を施すことでCAD画像(改CAD画像)805を作成し、SEM画像(改SEM画像)と画像マッチング処理を行う。
この処理の結果でSEM画像-CAD画像マッチング処理で合致する確率を上昇させることで全体のマッチング合致率を向上させ、ユーザの作業効率化を図る。なお、マッチング処理の後はCAD画像、改SEM画像ともに削除する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
201・・・レビュー検査装置 203・・・設計データ管理装置 205・・・システマチック欠陥検査装置 206・・・システマチック欠陥分類ユニット 207・・・欠陥情報(SEM画像)読込み部 208・・・SEM画像記憶部 209・・・設計(CAD)データ情報読込み部 210・・・CAD Polyデータ作成部 211・・・Polyデータ記憶部 212・・・CAD画像データ作成部 213・・・CAD画像記憶部 214・・・SEM画像-CAD画像マッチング部 215・・・システマチック欠陥判定部。
Claims (6)
- 試料上の検査領域を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して前記試料上の検査領域のSEM画像を取得し、
前記試料の検査領域に形成されたパターンの設計情報(CAD)から生成された前記取得したSEM画像に対応するCAD画像と、前記SEM画像との位置を合わせ、
該位置を合わせた前記SEM画像と前記CAD画像とを比較して前記試料上に形成されたパターンのシステマチック欠陥を検出する方法であって、
前記SEM画像と前記CAD画像の位置を合わせる工程において前記SEM画像又は前記CAD画像の何れか一方に存在して他方に存在しないパターン領域を抽出し、該抽出したパターン領域をマスキングして前記SEM画像と前記CAD画像の位置を合わせることを行うことを特徴とするシステマチック欠陥の検査方法。 - 請求項1記載のシステマチック欠陥の検査方法であって、前記SEM画像と前記CAD画像の位置を合わせる工程において前記SEM画像と前記CAD画像とを予め設定した数またはサイズの小領域に分割し、前記SEM画像と前記CAD画像との前記分割した小領域ごとに予め設定した基準に基づいてパターンの有無を判定し、前記分割した小領域ごとに前記SEM画像と前記CAD画像とを比較して前記SEM画像又は前記CAD画像の一方にだけ存在するパターンを削除し、該一方にだけ存在するパターンを削除した前記前記SEM画像と前記CAD画像の位置を合わせることを行うことを特徴とするシステマチック欠陥の検査方法。
- 請求項1記載のシステマチック欠陥の検査方法であって、前記SEM画像と前記CAD画像の位置を合わせる工程において前記CADのデータ特性に基づいて求めた数またはサイズの小領域に前記SEM画像と前記CAD画像とを分割し、該分割した小領域ごとに前記SEM画像と前記CAD画像とにおいてそれぞれパターンの有無を判定し、前記分割した小領域の前記SEM画像又は前記CAD画像の一方にだけ存在する無効パターンが存在する分割領域を除いて前記前記SEM画像と前記CAD画像の位置を合わせることを特徴とするシステマチック欠陥の検査方法。
- 試料上の検査領域に集束させた電子ビームを照射して走査し前記試料上の検査領域のSEM画像を取得する走査型電子顕微鏡(SEM)と、
前記SEMで取得したSEM画像と、前記試料の検査領域に形成されたパターンの設計情報から生成されたCAD画像を用いて前記試料上に形成されたパターンのシステマチック欠陥を検査する演算ユニットとを備えたシステマチック欠陥検査装置であって、
前記演算ユニットは、
前記SEM画像又は前記CAD画像の何れか一方に存在して他方に存在しない無効パターンを抽出して該無効パターンを前記SEM画像又は前記CAD画像の何れかから削除する不要データ削除部と、
該不要データ削除部で無効パターンを削除した後の前記SEM画像と前記CAD画像との位置合わせを行う画像位置合わせ部と、
前記画像位置合わせ部で位置を合わせた前記SEM画像と前記CAD画像とを比較して前記試料上に形成されたパターンのシステマチック欠陥を検出するシステマチック欠陥検出部と、を備えることを特徴とするシステマチック欠陥検査装置。 - 請求項4記載のシステマチック欠陥検査装置であって、前記不要データ削除部は、前記SEM画像と前記CAD画像とを予め設定した数またはサイズの小領域に分割し、前記SEM画像と前記CAD画像との前記分割した小領域ごとに予め設定した基準に基づいてパターンの有無を判定し、前記分割した小領域ごとに前記SEM画像と前記CAD画像とを比較して前記SEM画像又は前記CAD画像の一方にだけ存在するパターンを削除することを特徴とするシステマチック欠陥検査装置。
- 請求項4記載のシステマチック欠陥検査装置であって、前記不要データ削除部は、前記CADのデータ特性に基づいて求めた数またはサイズの小領域に前記SEM画像と前記CAD画像とを分割し、該分割した小領域ごとに前記SEM画像と前記CAD画像とにおいてそれぞれパターンの有無を判定し、前記分割した小領域の前記SEM画像又は前記CAD画像の一方にだけ存在する無効パターンが存在する分割領域を除くことを特徴とするシステマチック欠陥検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013132451A JP2015007563A (ja) | 2013-06-25 | 2013-06-25 | システマチック欠陥検査方法及びその装置 |
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Family Applications (1)
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JP2013132451A Pending JP2015007563A (ja) | 2013-06-25 | 2013-06-25 | システマチック欠陥検査方法及びその装置 |
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