JP2015007359A - 複合断熱パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が比較的簡素で透明性が高く、且つ長期使用にも適した断熱性の高い複合断熱パネルを提供する。【解決手段】対向する一対のガラス板2・2の間、もしくは透明ラミネートフィルム4の内部に、シリカエアロゲルからなる透明多孔質断熱層10と、Al添加ZnO等からなる透明導電層20とを併用してなる複合断熱層を備える。透明導電層20は、透明基材21上に積層した透明赤外反射板22によって配すことができる。透明赤外反射板22は、一枚のみ使用することもできるし、複数枚使用することもできる。【選択図】図2
Description
本発明は、複合断熱パネルに関する。
従来より、窓や玄関ドアなどの断熱性の要求される部位に用いられるパネル(いわゆる窓ガラス)として、対向する一対のガラス板間に断熱層を設けることで、断熱性を向上させた複合断熱ガラスが知られている。
従来、この種の複合断熱ガラスの典型例としては、断熱層として空気層を利用していた。しかし、一対のガラス板間に単に空気層を設けただけでは、空気の熱対流が生じること、及び輻射熱や放射熱を遮断することができないため、断熱性に限界があった。そこで、より断熱性の向上を図った複合断熱ガラスとして、例えば下記特許文献1ないし特許文献3がある。
特許文献1では、少なくとも三枚の板ガラスを並設し、その間に空気層と真空層とを設け、さらに低放射率膜層を設けている。特許文献2では、一対のガラス板間に、シリカエアロゲルからなる透明多孔質断熱層を配している。特許文献3では、一対のガラス板間に、赤外線反射多層高分子フィルムを配している。
しかしながら、特許文献1では依然として空気層を使用しているため、当該空気層の断熱性に課題を残す。そのために真空層を併用しているが、これでは空気層と真空層とを区分けするためのガラス板も必須となり、且つ各層の幅(空間)を確保するためのスペーサーの使用数も増大するため、構造が複雑となる。さらに、低放射率膜層を複合層とする場合は有色な銀膜層を使用しているため、複合断熱ガラスの透明性が低下してしまい、外観も損なわれる。
特許文献2では、シリカエアロゲルを使用しているため、熱対流が生じない点において有用ではあるが、当該シリカエアロゲルは赤外線を透過し輻射熱遮断性を有しないため、やはり断熱性には限界がある。特許文献3では、赤外線反射層として高分子フィルムを使用しているため、当該赤外線反射層が紫外線により劣化してしまい、長期使用には不向きである。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、構造が比較的簡素で透明性が高く、且つ長期使用にも適した断熱性の高い複合断熱パネルを提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明の複合断熱パネルは、断熱層として、透明多孔質断熱層と、透明導電層とを併用してなる複合断熱層を使用している。
この場合、前記複合断熱層を対向する一対の透明パネル板によって挟持したり、前記複合断熱層を透明ラミネートフィルムによって封止することで、複合断熱パネルとして使用できる。
前記透明多孔質断熱層としては、シリカエアロゲルが好適である。
また、前記透明導電層としては、Al添加ZnO、Ga添加ZnO、Sc添加ZnO、Y添加ZnO、B添加ZnO、F添加ZnO、Ti添加ZnO、Zr添加ZnO、Hf添加ZnO、Si添加ZnO、Ge添加ZnO、V添加ZnO、In添加ZnO、Nb添加TiO2、Sn添加In2O3、F添加In2O3、Zn添加In2O3、Sb添加SnO2、Zn添加SnO2、Sb添加SrTiO3、V添加SrTiO3、La添加SrTiO3、Nb添加SrTiO3、Zn2SnO4、Cd2SnO2、InSbO4、CdIn2O4、MgInO4、CaGaO4、CdO、TiN、ZrN、HfN、LaB6、V2O3,VO2からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上を使用することができる。
本発明によれば、複合断熱層の一部として透明多孔質断熱層を使用していることで、空気層を使用した場合のような熱対流が生じることが無く、固体熱伝導をより確実に低減することができる。一方、複合断熱層の他の一部として、透明導電層も使用していることで、赤外線を反射することができると共に熱放射も低減できる。すなわち、複合断熱層として透明多孔質断熱層と透明導電層とを併用していることで、固体熱伝導を透明多孔質断熱層によって大きく低減しながら、透明導電層による赤外反射機能と低放射率によって輻射熱も遮断でき、従来の断熱ガラスよりも優れた断熱性を有する。また、透明多孔質断熱層と透明導電層共に可視光透過率が高く、着色性が小さいことから、透明性(透光性)も損なわれることがない。しかも、透明導電層は紫外線による経時劣化が生じ難いので、赤外線反射層として高分子フィルムを使用した場合よりも耐用年数が大幅に延びる。
当該複合断熱層は、一対の透明パネル板によって挟持したり、透明ラミネートフィルムによって封止するのみでよいので、構造も比較的簡素である。また、透明多孔質断熱層及び透明導電層が、透明パネル板や透明ラミネートフィルムによって保護される利点も有する。
シリカエアロゲルは、数十nm程度のシリカ微粒子が網目状の微細構造を形成しており、骨格間には100nmに満たない細孔があり、三次元の微細な多孔構造を有する。粒子径が光の波長より小さいため可視光透過性が高く、細孔径が小さく空気の対流が妨げられるため、空気よりも熱伝導率が低い断熱性の高い材料である。
Al添加ZnOなどの透明導電層は、その広いバンドギャップによる可視光透明性と、高い自由電子密度による赤外反射性能を兼ね備える。しかも、低放射率であるため、輻射熱を抑制することが可能である。
(実施形態1)
実施形態1の複合断熱パネルは、図1に示すように、対向する一対のガラス板2・2の間に、透明多孔質断熱層10と透明導電層20とを併用した複合断熱層を配して成る。符号3は、二枚のガラス板2・2の間に複合断熱層を配すための空間を確保するスペーサーである。ガラス板2が、本発明の透明パネル板に相当する。
実施形態1の複合断熱パネルは、図1に示すように、対向する一対のガラス板2・2の間に、透明多孔質断熱層10と透明導電層20とを併用した複合断熱層を配して成る。符号3は、二枚のガラス板2・2の間に複合断熱層を配すための空間を確保するスペーサーである。ガラス板2が、本発明の透明パネル板に相当する。
ガラス板2としては、透明性の高いものであれば特に限定されず、典型的にはケイ酸塩を主成分とする一般的なケイ酸塩ガラスが挙げられるが、その他にも、アクリルガラス等の樹脂ガラスや、ハロゲン化物ガラス、炭酸塩ガラス、硝酸塩ガラス、硫酸塩ガラス、カリガラス、フロートガラス、クリスタルガラス、石英ガラス、カルコゲンガラス、ダイクロ、ゴールドストーン(茶金石・砂金石・紫金石)、ガラスセラミックスなどを使用することもできる。ガラスセラミックスとしては、例えばアルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、硼珪酸ガラス等のアモルファスガラスや、結晶化ガラスが挙げられる。
スペーサー3としては、二枚のガラス板2・2間の空間を確保できるだけの剛性を有するものであれば特に限定されず、典型的にはアルミニウム製のブロック体を例示できるが、その他の金属、合成樹脂、セラミックスなどからなるブロック体も使用できる。
透明多孔質断熱層10には、可視光透過性を有しながら、その低熱伝導率により高い断熱性を示すシリカエアロゲルが使用される。シリカエアロゲルは、シリカの湿潤ゲルを超臨界乾燥することにより得られるものであり、板状に成形されている。シリカエアロゲルは、数十nm程度のシリカ微粒子が網目状の微細構造を形成しており、その骨格間に微細な細孔を有する多孔質構造となっている。なお、疎水化剤を用いてシリカエアロゲルの親水基を疎水基で置換することにより疎水化処理しておけば、二枚のガラス板2・2間に水分が浸入しても、劣化を防止できる点で好ましい。また、二枚のガラス板2・2間に適宜乾燥剤を配しておくことで、シリカエアロゲルの断熱性能の低下を抑制でき、耐用年数の長期化に有利となる。
シリカエアロゲルの密度は特に限定されないが、0.01〜0.15g/cm3であることが好ましく、0.03〜0.1g/cm3であることがより好ましい。特に、密度が0.07g/cm3以下であると、固体伝熱に加えて、輻射熱の抑制効果も大きくなる。シリカエアロゲルの密度が0.01g/cm3未満では、ゲル化させるのに多大の時間とコストを要する。また、超臨界乾燥時の収縮が避けられない、脆くて取扱が困難になる、といった問題も生じ得る。一方、0.15g/cm3を越えると、シリカエアロゲルの熱伝導率が上昇して断熱性が低下する。また、透光性も低下する傾向にある。なお、本明細書において、数値範囲を示す「○○〜××」とは、特に明示しない限り「○○以上××以下」を意味する。
透明導電層20としては、Al添加ZnO、Ga添加ZnO、Sc添加ZnO、Y添加ZnO、B添加ZnO、F添加ZnO、Ti添加ZnO、Zr添加ZnO、Hf添加ZnO、Si添加ZnO、Ge添加ZnO、V添加ZnO、In添加ZnO、Nb添加TiO2、Sn添加In2O3、F添加In2O3、Zn添加In2O3、Sb添加SnO2、Zn添加SnO2、Sb添加SrTiO3、V添加SrTiO3、La添加SrTiO3、Nb添加SrTiO3、Zn2SnO4、Cd2SnO2、InSbO4、CdIn2O4、MgInO4、CaGaO4、CdO、TiN、ZrN、HfN、LaB6、V2O3,VO2からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上を使用できる。中でも、Al添加ZnOが好ましい。これら透明導電層20は、その広いバンドギャップにより可視光透明性を有すると共に、高い自由電子密度による赤外反射性能を兼ね備える。しかも、低放射率であるため、輻射熱を抑制することができる。
透明導電層20は、電子ビームPVD、イオンプレーティング、スパッタリングなどのPVDの他、化学蒸着(CVD)などによって、ガラス板2の内面に形成すればよい。図1には、一方のガラス板2の内面(複合断熱層側の面)へ形成した形態を示しているが、対向するガラス板2・2双方の内面(対向面)へそれぞれ設けることもできる。透明導電層20を、両ガラス板2・2の内面へそれぞれ設けておけば、より断熱性を向上することができる。一方のガラス板2の内面のみに透明導電層20を設ける場合、屋外側に設けても室内側に設けても構わないが、屋外側のガラス板2へ設けることが好ましい。
透明導電層20の厚みは、50〜1000nm程度、好ましくは100〜800nm程度、より好ましくは200〜600nm程度とすればよい。透明導電層20の厚みが50nm未満では、断熱効果を的確に得難い。一方、1000nmを超えると、透明性が低下してしまう。
複合断熱パネルは、二枚のガラス板2・2間の外周縁部にスペーサー3を配して内部空間を確保しながら、当該内部空間へ板状のシリカエアロゲルからなる透明多孔質断熱層10を配し、樹脂封止材により封止することで得られる。
このとき、複合断熱パネルの内部空間を減圧して封止することが好ましい。これにより、シリカエアロゲルの熱伝導率が低下し、複合断熱パネルの断熱性をより向上することができる。但し、シリカエアロゲルは大気圧でも充分な断熱性を有するので、高真空とする必要は無く、低〜中真空であればよい。具体的には、1〜10000Pa程度、好ましくは10〜5000Pa程度、より好ましくは50〜1000Pa程度に減圧封止すればよい。10Pa未満のように高真空の減圧封止とすると、ガスリークや真空漏れが生じることで断熱特性の経年劣化のおそれが高くなる、空間保持用のスペーサー3の剛性を高くする必要がある、真空排気に長時間を要する、大型の真空設備が必要となる、などの問題がある。一方、上記範囲のように低〜中真空の減圧封止であれば、断熱特性の経年劣化が極めて少ない、空間保持用のスペーサー3の剛性を過度に高める必要が無い、作製時の真空排気時間を短縮できる、作製設備を簡易化できる、などの利点がある。
(実施形態2)
図2に、本発明の実施形態2を示す。本実施形態2は、一対の対向するガラス板2・2の間に、透明多孔質断熱層10と透明導電層20とを併用した複合断熱層が設けられている基本的構成は先の実施形態1と同様であるが、図2に示すように、透明導電層20が透明基材21上に設けられた透明赤外反射板22によって配されている点に特徴を有する。
図2に、本発明の実施形態2を示す。本実施形態2は、一対の対向するガラス板2・2の間に、透明多孔質断熱層10と透明導電層20とを併用した複合断熱層が設けられている基本的構成は先の実施形態1と同様であるが、図2に示すように、透明導電層20が透明基材21上に設けられた透明赤外反射板22によって配されている点に特徴を有する。
透明赤外反射板22の基材21としては、透明導電層20を積層可能な透明板であれば特に限定されず、基本的にはガラス板2と同種のものを使用することができるが、透明樹脂製の板を使用することもできる。ここでの透明樹脂としては、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを例示することができる。
透明基材21は、二枚のガラス板2・2間の内部空間を複数の領域に区分けするための隔壁ではなく、あくまで透明導電層20を形成するための板なので、必要最低限の厚みがあれば十分である。具体的には、ガラス板2は厚みが数mm程度が一般的であるが、透明基材21は1〜100μm程度、好ましくは10〜50μm程度とすればよい。透明導電層20の厚みが1μm未満では、強度が弱くて破損し易くなる。一方、100μmを超えると、透明性が低下してしまう。
透明基材21上へ透明導電層20を設ける場合も、実施形態1と同様にPVDやCVDによって設けることができる。透明導電層20は、透明基材21の片面のみに設けてもよいが、断熱性を高めるためには、図2に示すように透明基材21の両面に設けることが好ましい。
透明赤外反射板22は、ガラス板2に隣接するように配すこともできるが、図2に示すように二枚の透明多孔質断熱層10・10によって挟持するように幅方向中央部へ配すこともできる。これにより、透明赤外反射板22を透明多孔質断熱層10によって保護することもできる。その他は実施形態1と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
(実施形態3)
透明赤外反射板22は、実施形態2のようにガラス板2・2の間へ一枚配すだけでなく、複数枚配すこともできる。具体的には、図3に示す実施形態3のように、一対の対向するガラス板2・2の間へ二枚の透明赤外反射板22・22を配すこともできる。この場合、図3に示すように一方の透明赤外反射板22を幅方向中央部へ配し、他方はガラス板2に隣接するように配すことができる。または、両透明赤外反射板22・22を内外のガラス板2・2へそれぞれ隣接するように配すこともできるし、両透明赤外反射板22・22を三枚の透明多孔質断熱層10・10・10の間にそれぞれ挟み込むように配すこともできる。
透明赤外反射板22は、実施形態2のようにガラス板2・2の間へ一枚配すだけでなく、複数枚配すこともできる。具体的には、図3に示す実施形態3のように、一対の対向するガラス板2・2の間へ二枚の透明赤外反射板22・22を配すこともできる。この場合、図3に示すように一方の透明赤外反射板22を幅方向中央部へ配し、他方はガラス板2に隣接するように配すことができる。または、両透明赤外反射板22・22を内外のガラス板2・2へそれぞれ隣接するように配すこともできるし、両透明赤外反射板22・22を三枚の透明多孔質断熱層10・10・10の間にそれぞれ挟み込むように配すこともできる。
また、透明赤外反射板22は、ガラス板2・2の間へ三枚以上配してもよい。これにより、断熱性はより向上する。しかし、透明赤外反射板22の使用枚数が増えると、断熱性を向上できる反面、複合断熱パネルの透明性が低下する傾向にある。したがって、透明性を重視する場合は透明赤外反射板22の使用枚数をなるべく少なくし、断熱性を重視する場合は透明赤外反射板22の使用枚数を多くすればよい。透明性と断熱性を両立させるには、透明赤外反射板22の使用枚数は一枚〜三枚が好ましい。
(実施形態4)
図4に、本発明の実施形態4を示す。本実施形態4は、先の実施形態1〜3とは異なり、複合断熱層が透明ラミネートフィルム4によって封止されている点に特徴を有する。透明ラミネートフィルムとしては、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの透明樹脂製のフィルムを使用することができる。この場合、空間確保用のスペーサー3は不要である。その他は実施形態2,3と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。特に、透明赤外反射板22は、一枚のみ使用してもよく、複数枚使用することもできる。
図4に、本発明の実施形態4を示す。本実施形態4は、先の実施形態1〜3とは異なり、複合断熱層が透明ラミネートフィルム4によって封止されている点に特徴を有する。透明ラミネートフィルムとしては、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの透明樹脂製のフィルムを使用することができる。この場合、空間確保用のスペーサー3は不要である。その他は実施形態2,3と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。特に、透明赤外反射板22は、一枚のみ使用してもよく、複数枚使用することもできる。
以下に、本発明の具体的実施例による断熱性試験について説明するが、これに限定されることはないことは言うまでも無い。
(実施例1)
電子ビーム蒸着法により、アルミニウム添加酸化亜鉛膜(膜厚400nm)をD−263硼珪酸ガラス(厚さ30μm)の両面に蒸着して作製した透明赤外反射板1枚を、2枚のシリカエアロゲル板(密度0.095g/cm3)の間に挟むことにより、厚さ10mmの複合断熱層を作製した。当該複合断熱層の熱伝導率は0.0061W/mKであり、熱貫流率の計算値は0.61W/m2Kであった。この複合断熱層を、厚さ3mmのフロートガラス板2枚の間に封入することにより、実施例1の複合断熱パネルを作製した。
電子ビーム蒸着法により、アルミニウム添加酸化亜鉛膜(膜厚400nm)をD−263硼珪酸ガラス(厚さ30μm)の両面に蒸着して作製した透明赤外反射板1枚を、2枚のシリカエアロゲル板(密度0.095g/cm3)の間に挟むことにより、厚さ10mmの複合断熱層を作製した。当該複合断熱層の熱伝導率は0.0061W/mKであり、熱貫流率の計算値は0.61W/m2Kであった。この複合断熱層を、厚さ3mmのフロートガラス板2枚の間に封入することにより、実施例1の複合断熱パネルを作製した。
(比較例1)
厚さ3mmのフロートガラス2枚の間に、幅10mmの空気層を設けて比較例1の複層ガラスを作製した。空気層の熱伝導率は0.026W/mKであり、熱貫流率の計算値は2.54W/m2Kであった。
厚さ3mmのフロートガラス2枚の間に、幅10mmの空気層を設けて比較例1の複層ガラスを作製した。空気層の熱伝導率は0.026W/mKであり、熱貫流率の計算値は2.54W/m2Kであった。
(比較例2)
厚さ10mmのシリカエアロゲル板(密度0.095g/cm3)1枚のみを、厚さ3mmのフロートガラス板2枚の間に封入することにより、比較例2の複合断熱パネルを作製した。シリカエアロゲル板の熱伝導率は0.0079W/mKであり、熱貫流率の計算値は0.79W/m2Kであった。
厚さ10mmのシリカエアロゲル板(密度0.095g/cm3)1枚のみを、厚さ3mmのフロートガラス板2枚の間に封入することにより、比較例2の複合断熱パネルを作製した。シリカエアロゲル板の熱伝導率は0.0079W/mKであり、熱貫流率の計算値は0.79W/m2Kであった。
これらの複合断熱パネルを用いて、赤外光に対する断熱性を次のようにして測定した。図5に示すように、赤外線ランプ100(東芝ライテック株式会社製IR100/110V40WR)を各複合断熱パネルPから20mmの距離に設置して照射し、照射面と反対側の面の温度を温度計101により測定した。その結果を図6に示す。
図6の結果から、熱線照射から30分後には温度上昇がほぼ飽和したと見なすことができる。そのうえで、実施例1は比較例1,2に比して明らかに温度上昇率が低く、熱線照射から30分後の温度で比較すると、実施例1は比較例1,2よりも10〜13℃の断熱効果があることが確認された。この結果より、透明多孔質断熱層と透明導電層とを併用した複合断熱層とすれば、優れた断熱性が得られることが明らかとなった。
2 ガラス板
3 スペーサー
4 透明ラミネートフィルム
10 透明多孔質断熱層
20 透明導電層
21 透明基材
22 透明赤外反射板
3 スペーサー
4 透明ラミネートフィルム
10 透明多孔質断熱層
20 透明導電層
21 透明基材
22 透明赤外反射板
Claims (5)
- 透明多孔質断熱層と、透明導電層とを併用してなる複合断熱層を内部に備える、複合断熱パネル。
- 対向する一対の透明パネル板間に前記複合断熱層を備える、請求項1に記載の複合断熱パネル。
- 前記複合断熱層が透明ラミネートフィルムによって封止されている、請求項1に記載の複合断熱パネル。
- 前記透明多孔質断熱層がシリカエアロゲルからなる、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の複合断熱パネル。
- 前記透明導電層が、Al添加ZnO、Ga添加ZnO、Sc添加ZnO、Y添加ZnO、B添加ZnO、F添加ZnO、Ti添加ZnO、Zr添加ZnO、Hf添加ZnO、Si添加ZnO、Ge添加ZnO、V添加ZnO、In添加ZnO、Nb添加TiO2、Sn添加In2O3、F添加In2O3、Zn添加In2O3、Sb添加SnO2、Zn添加SnO2、Sb添加SrTiO3、V添加SrTiO3、La添加SrTiO3、Nb添加SrTiO3、Zn2SnO4、Cd2SnO2、InSbO4、CdIn2O4、MgInO4、CaGaO4、CdO、TiN、ZrN、HfN、LaB6、V2O3,VO2からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上である、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の複合断熱パネル。
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