JP2015007168A - 硬質ポリウレタンフォームの製造方法、硬質ポリウレタンフォーム、及び衝撃吸収材 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームの製造方法、硬質ポリウレタンフォーム、及び衝撃吸収材 Download PDF

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Abstract

【課題】スキン層の密度とコア部の密度との差が低減された硬質ポリウレタンフォームを製造する方法、その方法により得られる硬質ポリウレタンフォーム、及びその硬質ポリウレタンフォームからなる衝撃吸収材を提供する。【解決手段】ポリヒドロキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含むポリウレタンフォーム形成用組成物を発泡、反応させることでポリウレタンフォームを成形する工程を含む硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、前記組成物が、更に、消泡剤をポリヒドロキシ化合物100質量部に対して0.1〜2.0質量部含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法、それにより得られた硬質ポリウレタンフォーム及び衝撃吸収材。【選択図】なし

Description

本発明は、自動車の衝撃吸収部材等に好適に用いられる硬質ポリウレタンフォームの製造方法、その製造方法により得られる硬質ポリウレタンフォーム、及びその硬質ポリウレタンフォームからなる衝撃吸収材に関する。
従来から、自動車のドアトリムの内側等の内装やバンパー等の外装、運動場の壁やフェンス、ヘルメットの内張り、梱包用緩衝材等に硬質ポリウレタンフォームからなる衝撃吸収材が広く用いられている。熱硬化性樹脂であるポリウレタンフォーム、特に架橋密度の高い硬質ポリウレタンフォームは、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂のフォームと比較して、温度に対するエネルギー吸収特性の変化幅が小さく、高温下で使用する衝撃吸収材に適している。ただし、硬質ポリウレタンフォームは、歪みと応力の関係においては、熱可塑性樹脂のフォームに比べて歪みに対して応力が変化し難いものの、歪みに対して応力が一旦上昇した後、降下するという降伏点がみられるため、応力吸収性能における安定性に問題があり、歪みの変化に対して応力がより一定で、更に応力吸収性能の高い硬質ポリウレタンフォームが求められていた。
その問題に対し、特許文献1では、硬質ポリウレタンフォームを製造する際に、特定の物性の整泡剤や紛体を配合することで応力−圧縮歪曲線で降伏値を持たない硬質ポリウレタンフォームを製造する方法が開発されている。この方法においては、通常、硬質ポリウレタン発泡原料をフリー発泡した硬質ポリウレタンフォームのスラブ品(厚板品)を製造し、所望の衝撃吸収材の形状に削り出して成形する方法が用いられる。しかしながら、スラブ品を所望の形状に削り出す加工は繁雑な工程が必要で、加工形状にも限界があり、削り屑も産業廃棄物となるためコスト増、環境負荷になるといった問題がある。
一方、硬質ポリウレタンフォームを製造する別の方法としては、所望の衝撃吸収材の形状のモールド(金型)中にポリウレタン発泡原料を導入し、発泡、反応させてフォームを成形するモールド成形による方法が知られている。モールド成形の場合は、直接所望の形状が得られるのでフォームの削り出しが不要となり、削り屑の発生による環境負荷を低減でき、モールドが作製できればどのような形状も可能であり、量産性も向上する。
特開平5−331365号公報
しかしながら、硬質ポリウレタンフォームをモールド成形すると、一般に、フォームがモールドと接触する接触面近傍に、フォームの中心近傍部(コア部)よりも密度の高いスキン層が形成される。密度の高いスキン層は、コア部に比較して応力吸収力が小さい傾向がある。従って、モールド成形の硬質ポリウレタンフォームで衝撃吸収材を製造する場合、上述のようなフリー発泡したスラブ品を削り出した衝撃吸収材と同様な応力吸収力を得るためには、全体として厚みを厚くする必要がある。衝撃吸収材の厚みの増大は省スペースの観点から望まれていない。
また、このような密度の高いスキン層が形成される問題は、硬質ポリウレタンフォームを上述のフリー発泡により製造する場合においても、フォームの上部付近のスキン層と中心近傍のコア部において密度差が生じる場合がある。この場合、均一な密度のフォームを得るために削る部分を多くする必要があり、削り屑が増加し、コスト増、環境負荷が増大することになる。
従って、本発明の目的は、スキン層の密度とコア部の密度との差が低減された硬質ポリウレタンフォームを製造する方法、その方法により得られる硬質ポリウレタンフォーム、及びその硬質ポリウレタンフォームからなる衝撃吸収材を提供することにある。
上記目的は、ポリヒドロキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含むポリウレタンフォーム形成用組成物を発泡、反応させることでポリウレタンフォームを成形する工程を含む硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、前記組成物が、更に、消泡剤をポリヒドロキシ化合物100質量部に対して0.1〜2.0質量部含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法によって達成される。
ポリウレタンフォーム形成用組成物に消泡剤を上記の範囲で配合することで、フォームのコア部の密度は大きく変化させず、スキン層の密度を低下させることができ、結果としてスキン層の密度とコア部の密度との差異を低減することができる。消泡剤の含有量が多過ぎると、フォームを形成するセルの破壊が進み、フォームが形成できなくなり、消泡剤の量が少なすぎると上記の効果が得られない。
本発明に係わる硬質ポリウレタンフォームの製造方法の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記消泡剤が、変性シリコーン系消泡剤である。このような消泡剤によれば、スキン層の密度を低下する効果をより制御し易い。
(2)前記組成物が、更に気泡連通化剤を含む。これにより、更にスキン層の密度とコア部の密度との差を低減することができる。
(3)前記連通化剤が、ブタジエン系気泡連通化剤である。
(4)前記組成物を発泡、反応させる工程をモールド内で行う。これにより、上述のモールド成形の量産性の向上等のメリットを得るとともに、スラブ品を削り出したものと同程度の厚みの衝撃吸収材を製造することができる。
(5)前記硬質ポリウレタンフォームの平均密度が、45kg/m以上である。比較的高い密度の硬質ポリウレタンフォームの場合に、スキン層の密度とコア部の密度の差をより低減することができる。
本発明においては、ポリウレタンフォーム形成用組成物に消泡剤を適正な含有量で配合することで、スキン層の密度とコア部の密度との差が低減され、スキン層においてもコア部と同等の応力吸収力を有する硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。このような硬質ポリウレタンフォームであれば、応力−圧縮歪曲線の応力が一定の範囲(以下、「有効歪範囲」ともいう)が大きいフォームとすることができる。従って、全域で均一な応力吸収力を有し、高い応力吸収性能を有する衝撃吸収材を提供することができる。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法の代表的な一例を示す概略断面図である。 硬質ポリウレタンフォームの応力−圧縮歪曲線における応力が一定の範囲(有効歪範囲)を説明するための図である。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法について図面を参照にしながら説明する。図1は、本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法の代表的な一例を示す概略断面図である。まず、ポリヒドロキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含み、更に消泡剤を、ポリヒドロキシ化合物100質量部に対して0.1〜2.0質量部含むポリウレタンフォーム形成用組成物21を上型12及び下型11を有するモールド10内に導入する(図1(a))。組成物21の導入は、ウレタン注型成形で使用される一般的な低圧注入機、高圧注入機を用いて行うことができる。組成物21の導入量は、目的とする硬質ポリウレタンフォームの密度等に応じて調整する。次いで、上型12及び下型11によりモールド10を密封する(図1(b))。モールド10は密封せずに、上型12と下型11の間に間隙が開けられていても良く、内部の気圧を調整する弁等が設けられていても良い。この状態で組成物21を常法により発泡、反応させてモールド10の内側形状に応じた硬質ポリウレタンフォーム31を成形する(図1(c))。最後に、モールド10を脱型し硬質ポリウレタンフォーム31を得る(図1(d))。
本発明においては、後述する実施例で示すように、ポリウレタンフォーム形成用組成物21に、消泡剤を上記の範囲の含有量で配合することで、スキン層の密度と、コア部の密度との差が低減された硬質ポリウレタンフォームが得られる。これらの要因としては、明確ではないが、適正な含有量の消泡剤により、セル密度が高くなり易いスキン層において、部分的にセルの破壊が生じ、低密度化が図れるものと考えられる。このような硬質ポリウレタンフォームであれば、有効歪範囲が大きく、応力吸収性能が高い硬質ポリウレタンフォームが得られる。
消泡剤が多過ぎるとフォームを形成するセルの破壊が進み、フォームが形成できなくなり、消泡剤の量が少なすぎると上記の効果が得られない。本発明において、組成物21における消泡剤の含有量はポリヒドロキシ化合物100質量部に対して0.3〜0.6質量部が好ましい。
また、得られる硬質ポリウレタンフォームの平均密度については、特に制限はないが、後述する実施例に示すように、硬質ポリウレタンフォームの平均密度が、比較的高い方が、よりスキン層の密度と、コア部の密度との差を低減することができる。硬質ポリウレタンフォーム全体の密度は、45kg/m以上であることが好ましく、60kg/m以上であることがより好ましく、70kg/m以上であることが更に好ましく、70〜120kg/mであることが特に好ましい。
図1においては、モールド成形について説明したが、本発明の製造方法においては、フリー発泡により硬質ポリウレタンフォームを製造しても良い。フリー発泡による製造についても、常法に従って行うことができ、バッチ式又は連続式で製造することができる。モールド成形によれば、上述のように環境負荷を低減でき、量産性が向上するといったメリットが得られるとともに、フリー発泡によるスラブ品を削り出したものと同程度の厚みで、同程度の応力吸収力を有する衝撃吸収材を製造できるので、図1に示したようなモールド10内で、組成物21を発泡、反応させることが好ましい。
本発明において、上記消泡剤は。本発明の効果が得られれば、特に制限はない。一般に、HLBが1〜3程度の化合物が用いられる。消泡剤としては、例えば、シリコーン類(オイル型、コンパウンド型、自己乳化型、エマルジョン型等)、アルコール類、エーテル類、ポリオール類、脂肪酸エステル類、金属石けん類、リン酸エステル類、及びノニオン性界面活性剤類等を挙げることができる。本発明では、シリコーン系消泡剤が好ましく、スキン層の密度低下効果を制御し易い点から、特に変性シリコーン系消泡剤(特に、ポリシロキサンを親油基とし親水基により変性したもの)が好ましい。変性シリコーン系消泡剤としては、アミノ変性、エポキシ変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、フッ素変性等が挙げられる。特に、変性シリコーン系消泡剤が好ましい。
市販品としては、SN−384(サンノプコ社製)、SN−380(サンノプコ社製)が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本発明においては、後述する実施例で示すように、ポリウレタンフォーム形成用組成物21が、更に気泡連通化剤を含むことが好ましい。気泡連通化剤は、硬質ポリウレタンフォームにおいて、セル間を隔離するセル膜を破壊し、連通化する作用を示す添加剤である。気泡連通化剤を配合すると、他のセルとセル膜により完全に隔離され独立しているセル(独立気泡)数の全セル数に対する比率(独立気泡率)を低下させることができるが、スキン層とコア部とにおいて、独立気泡率に差が生じる場合がある。本発明の製造方法によれば、消泡剤を所定の範囲で配合することで、均一にセルの連通化を生じさせ、独立気泡率についても、スキン層とコア部とにおける差を低減することができる。気泡連通化剤としては、例えば、ブタジエン系、低分子ポリオール系、流動パラフィン系、エチレン性不飽和モノマー重合体系、カルボン酸金属塩系等が挙げられる。特に、ブタジエン系気泡連通化剤が好ましい。市販品としては、オルテゴール501(エボニック社製)等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。組成物21における消泡剤の含有量はポリヒドロキシ化合物100質量部に対して0.1〜2.0質量部が好ましく、0.5〜1.5質量部が更に好ましく、0.8〜1.2質量部が特に好ましい。
本発明においてポリウレタンフォーム形成用組成物に配合するポリヒドロキシ化合物としては、特に制限はなく、例えば、グリセリン、シュクロース、エチレンジアミン等にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを開環付加重合して得られるポリエーテルポリオール類、アジピン酸、コハク酸等の多塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール等のポリヒドロキシ化合物との重縮合反応或いはラクトン類の開環重合によって得られるポリエステルポリオール類等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を併用して使用することができる。この場合、本発明においては、硬質ポリウレタンフォームの耐熱性を向上させるため、全ポリヒドロキシ化合物の平均OH価として200以上、好ましくは300以上とするのが好ましい。
一方、本発明においてポリウレタンフォーム形成用組成物に配合するポリイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)等の芳香族系イソシアネート類、イソホロンジイソシアネート等の脂環族系イソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系イソシアネート類、これらの粗製物などの1種を単独で又は2種以上を併用して使用できる。尚、ポリヒドロキシ化合物及び水等の活性水素を有する化合物の全量に対するポリイソシアネート化合物の使用量、即ちイソシアネート指数は、通常の硬質ウレタンフォームを製造する場合は80〜130の範囲、イソシアヌレート変性硬質ウレタンフォームを製造する場合は150〜350の範囲とすることが望ましい。
本発明において、ポリウレタンフォーム形成用組成物に配合する触媒としては特に制限はなく、硬質ポリウレタンフォームの製造に使用される公知のものを用いることができる。例えば、ジブチル錫ジラウレート、鉛オクトエート、スタナスオクトエート等の有機金属系化合物、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、N,N’−ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール等の第三級アミン化合物等のアミン系化合物、更にN,N‘,N”−トリス(ジアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム等のイソシアヌレート変性に使用される公知のものを用いることができる。また、発泡剤としては、硬質ポリウレタンフォ−ムの製造に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、水、トリクロロフルオロメタン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン等のクロロフルオロカーボン類、ジクロロトリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン等のハイドロクロロフルオロカーボン類、塩化メチレン等のハイドロクロロカーボン類、ヘキサフルオロプロパン等のハイドロフルオロカーボン類、ペンタン等のハイドロカーボン類等が使用できる。これらの中でも、大気への拡散による環境への影響に鑑みて水が特に好ましく、組成物における水の含有量はポリヒドロキシ化合物100質量部に対して、0.5〜10質量部の範囲が好ましい。これらの中でも、大気への拡散による環境への影響に鑑みて水が特に好ましく、組成物における水の含有量はポリヒドロキシ化合物100質量部に対して、0.5〜10質量部の範囲が好ましい。
本発明において、ポリウレタンフォーム形成用組成物に配合する整泡剤としては、本発明の効果を阻害しない限り、特に制限はない。例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエ−テル等のポリオキシアルキレン系のもの、オルガノポリシロキサン等のシリコ−ン系のもの等が挙げられる。本発明においては、表面張力が16〜31dyn/cmの範囲の整泡剤を用いることが好ましい。なお、発泡原料には、本発明の効果を阻害しない範囲で上記成分以外に任意の成分、例えば難燃剤、紛体等を使用することができる。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法によって製造された、本発明の硬質ポリウレタンフォームは、上述の通り、スキン層の密度とコア部の密度との差が低減され、スキン層においてもコア部と同等の応力吸収力を有する硬質ポリウレタンである。従って、本発明の硬質ポリウレタンフォームからなる本発明の衝撃吸収材は、応力吸収性、省スペース性、低コスト性等に優れ、自動車のドアトリムの内側等の内装やバンパー等の外装、運動場の壁やフェンス、ヘルメットの内張り、梱包用緩衝材等に極めて有効な衝撃吸収材である。
以下、本発明を実施例により説明する。
1.硬質ポリウレタンフォームの作製
表1に示す実施例1〜8、及び比較例1〜4の配合の組成物(ポリヒドロキシ化合物液(ポリイソシアネート以外の材料を混合した液)の液温30〜50℃、ポリイソシアネート液の液温20〜40℃)を、120mm×120mm×70mmのモールド(型温55〜60℃)に注入し、(図1参照)、キュア時間180〜300秒で硬質ポリウレタンフォームのモールド成形品を作製した。
2.評価方法
(1)フリーフォーム密度
各組成物を1Lカップに吐出発泡後、カップ口摺り切り部分をカットし、フォーム質量を測定し、密度を算出した。
(2)モールドフォーム全体密度
各モールド成形品の質量を測定し、成形品質量(kg)/モールド容積(m)から全体密度(kg/m)を算出した。
(3)フォーム密度(コア部)
各モールド成形品の中心部から15mm×15mm×10mmの試料を切り出し、正確な寸法及び質量を測定してコア部の密度(kg/m)を算出した。
(4)フォーム密度(スキン層)
各モールド成形品の上部表面の2〜3mmを除去した後、15mm×15mm×10mmの試料を切り出し、正確な寸法及び質量を測定してスキン層の密度(kg/m)を算出した。
(5)独立気泡率
ベックマン法(ASTM D 2856(1998年)に準拠して測定した。
(6)有効歪範囲
各モールド成形品のコア部から50mm×50mm×50mmの試料を切り出し、圧縮試験機(オートグラフ(島図製作所社製))により上部から50min/minの速度で圧縮し、圧縮率に対する応力を測定し、図2に示したような応力−圧縮歪曲線を作成する。そして、図2に示すように、50%圧縮時の応力の±10%の応力を示す圧縮率の範囲を有効歪範囲とした。
Figure 2015007168
3.評価結果
表1に示したように、ポリウレタンフォーム形成用組成物に消泡剤を配合した実施例1〜8と、消泡剤を配合していない比較例1〜4とを比較すると、実施例のフォームの方がスキン層の密度とコア部の密度との差が低減されていた。特にフォーム全体の密度が高い場合(実施例2及び7と、比較例2との比較)に、スキン層の密度とコア部の密度との差が低減されていた。更に気泡連通化剤を配合した実施例3及び4では、消泡剤を配合していない比較例3及び4に比較して、スキン層とコア部との間の独立気泡率の差が小さく、均等にセルの連通化が生じていた。また、実施例のフォームは比較例に比べ、有効歪範囲が大きく、高い応力吸収性能を有することが示された。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、応力吸収性、省スペース性、低コスト性等に優れた衝撃吸収材を低コストで提供することができる。
10 モールド
11 下型
12 上型
21 ポリウレタンフォーム形成用組成物
31 硬質ポリウレタンフォーム

Claims (8)

  1. ポリヒドロキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含むポリウレタンフォーム形成用組成物を発泡、反応させることでポリウレタンフォームを成形する工程を含む硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
    前記組成物が、更に、消泡剤をポリヒドロキシ化合物100質量部に対して0.1〜2.0質量部含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. 前記消泡剤が、変性シリコーン系消泡剤である請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. 前記組成物が、更に気泡連通化剤を含む請求項1又は2に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 前記連通化剤が、ブタジエン系気泡連通化剤である請求項3に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  5. 前記組成物を発泡、反応させる工程を、モールド内で行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  6. 前記硬質ポリウレタンフォームの平均密度が、45kg/m以上である請求項1〜5に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された硬質ポリウレタンフォーム。
  8. 請求項7に記載の硬質ポリウレタンフォームからなる衝撃吸収材。
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