JP2015005318A - 光ピックアップ及びそれを用いた情報装置 - Google Patents

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佐野 晃正
Akimasa Sano
晃正 佐野
金馬 慶明
Yoshiaki Kaneuma
慶明 金馬
文朝 山崎
Fumitomo Yamasaki
文朝 山崎
若林 寛爾
Kanji Wakabayashi
寛爾 若林
俊靖 田中
Toshiyasu Tanaka
俊靖 田中
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Abstract

【課題】溝間隔が異なる情報記録媒体からトラッキング誤差信号を得る際、トラッキング誤差信号が小さくなる。
【解決手段】回折光学系で回折された領域の光ビームからの信号のみでなく、回折光学系を等化した光ビームからの信号を使用してトラッキング誤差信号を生成し、溝間隔が異なる光ディスクに対して、演算を切り替える。更に回折光学系の中央に遮光部を設け、中央付近の領域の光ビームを演算に用いないことで、溝間隔のばらつきや記録境界で発生するトラッキング誤差信号のオフセットを低減することに有効である。
【選択図】図4

Description

本開示は、光ピックアップ及びそれを用いた情報装置に関するものである。
従来の光ピックアップとしては、情報記録媒体としての光ディスクから反射回折した光の一部を回折し、回折しない透過光(0次光)とは別の受光部で検出して、トラッキング用信号として使用しているものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−135151号公報
本開示の光ピックアップおよび情報装置によれば、情報記録媒体に対して、十分な大きさのトラッキング誤差信号を得ることができ、安定なトラッキング制御を実現するのに有効である。
本開示における光ピックアップは、溝部および溝間部に記録マークが配置され複数の記録層を有する第1の情報記録媒体と、溝部もしくは溝間部の一方に記録マークが配置され複数の記録層を有する第2の情報記録媒体に対し、光ビームを発する光源と、光源から出た光ビームを第1の情報記録媒体もしくは第2の情報記録媒体に収束光として集光する集光光学系と、情報記録媒体から反射回折された光ビームの一部を回折する回折光学系と、回折光学系で回折された光ビームと回折光学系を回折されずに透過した光ビームを受光する光検出器とを有し、回折光学系は中央に遮光部と情報記録媒体の溝からなるトラックの接線方向に略平行な縦分割線を2本有し、2本の縦分割線の外側の領域をそれぞれ第1のメイン領域と第2のメイン領域とし、更にトラックの接線方向に略垂直な横分割線を2本有し、横分割線の外側の領域を第1のサブ領域と第2のサブ領域とし、光検出器は回折光学系を回折されずに透過した光ビームを受光する0次光受光部群と第1のメイン領域と第2のメイン領域で回折された光ビームを受光するメイン領域受光部群と第1のサブ領域と第2のサブ領域で回折された光ビームを受光するサブ領域受光部群とを有し、メイン領域受光部群とサブ領域受光部群とは前記回折されずに透過する光ビームの光軸に対して略90度をなす方向に配置される。
本開示によれば、トラッキング制御をより安定にする光ピックアップおよび情報装置を提供することに有効である。
実施の形態1における光ピックアップの構成図 実施の形態1における情報記録媒体の情報記録面の溝構造図、(a)は高密度型光ディスクの情報記録面の溝構造図、(b)は従来型光ディスクの情報記録面の溝構造図 (a)は実施の形態1におけるホログラム素子の領域分割と高密度型光ディスクの光ビームの関係を示す図、(b)は実施の形態1におけるホログラム素子の領域分割と従来型光ディスクの光ビームの関係を示す図、(c)は実施の形態1におけるホログラム素子上の遮光部の拡大図 実施の形態1における光検出器の受光部の配置図およびトラッキング誤差信号演算回路の概略図 (a)は4層ディスクの記録層の概念図、(b)は2層ディスクの記録層の概念図 実施の形態1における光検出器と迷光の関係を示す図 (a)は実施の形態1におけるホログラム素子の領域分割図、(b)は実施の形態1における光検出器と迷光の関係を示す図、(c)は実施の形態1における迷光と光ビームとの位置関係を示す図、(d)は実施の形態1における迷光と光ビームとの位置関係を示す図 実施の形態1における情報装置としての光ディスクドライブの構成図 実施の形態2における光ピックアップの構成図 (a)は実施の形態2におけるRF信号検出のためのホログラム素子の領域分割図、(b)は実施の形態2におけるRF信号検出のための光検出器の受光部配置図 (a)は実施の形態2におけるホログラム素子の領域分割と高密度型光ディスクの光ビームの関係を示す図、(b)は実施の形態2におけるホログラム素子の領域分割と従来型情報記録媒体での光ビームの関係を示す図 実施の形態2における別のホログラム素子の領域分割と遮光部の例を示す図 実施の形態2における更に別のホログラム素子の領域分割と遮光部の例を示す図 従来の光ピックアップの構成図 従来のホログラム素子の領域分割と従来型光ディスクの光ビームの関係を示す図 従来の光検出器の受光部配置とトラッキング誤差信号演算回路の概略図 従来の別の例の光検出器の受光部配置図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するものであって、これらによって、特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
図14は、特許文献1に記載された従来の光ピックアップ10の構成図である。
図14において、半導体レーザ101から出た光ビームは、ビームスプリッタ102で反射され、コリメータレンズ103で平行光になり、対物レンズ104に入射し、収束光となる。この収束光は光ディスク105に照射される。
光ディスク105の情報層106で反射・回折された光は再び対物レンズ104を通り、コリメータレンズ103、ビームスプリッタ102を透過する。対物レンズ104はアクチュエータ107により光軸方向及びトラック垂直方向に移動される。
ビームスプリッタ102を透過した光ビームはホログラム素子108に入射し、一部の光が回折され、回折されない0次光110と回折1次光111となる。ホログラム素子108を通った光ビームは検出レンズ109を通り、光検出器120に入射する。
図15はホログラム素子108の領域分割と光ビームの関係を示す。点線130は光ディスクの所望の情報層に対物レンズの焦点を結んでいる時のホログラム素子108上のビーム径と、トラックからの回折光の重なりを示す。
ホログラム素子は分割線131〜136により7つの領域140〜146に分割される。領域142をメイン領域1、領域144をメイン領域2、領域140と領域145をサブ領域1、領域141と領域146をサブ領域2、領域143を中央領域とする。
図16は光検出器120の受光部の配置とトラッキング誤差信号演算回路の概略を示す。ホログラム素子108で回折されない0次光110は光軸上の4分割受光部150により受光され、フォーカス信号とRF信号が検出される。
回折1次光111はホログラム素子108の分割領域に応じて、受光部151〜154で受光される。サブ領域1で回折された光ビーム161は受光部151で受光され、サブ領域2で回折された光ビーム162は受光部152で受光され、メイン領域1で回折された光ビーム163は受光部153で受光され、メイン領域2で回折された光ビーム164は受光部154で受光される。
受光部151〜154で受光された光ビームは光量に応じた信号に変換される。受光部153と受光部154から出力される信号は差動回路170に入力されその差信号が出力される。受光部151と受光部152から出力される信号は差動回路171に入力されその差信号が出力される。差動回路171から出力される信号は可変利得増幅回路(VGA)172に入力され、あるゲインkで増幅され、k倍された信号が出力される。
差動回路170から出力された信号と可変利得増幅回路172から出力された信号は差動回路173に入力され、その差信号が出力される。差動回路173から出力された信号がトラッキング誤差信号として利用される。
また、これと組み合わせる形で図17のような光検出器180を用い、別波長の光源を使用し、異なるトラック間隔を持つ別規格の光ディスクについてトラッキング信号を得る例が知られている。
その方法では、ディスク上にメインビームと2つのサブビームを照射し、それら3つのビームを受光部150、181、182を使用して受光し、メインビームのプッシュプル信号からサブビームのプッシュプル信号を減算することでトラッキング誤差信号を得る。これは差動プッシュプル法として知られる方法である。
しかしながら、上記のものは、従来とは異なるトラック間隔の高密度情報記録媒体、特に従来に比べ溝間隔が広い情報記録媒体にトラッキングをかける際、十分な大きさのトラッキング誤差信号が得られず、安定なトラッキング制御が実現できないという課題がある。
また、そのような情報記録媒体に対して、差動プッシュプル法を用いる方法が知られているが、差動プッシュプル法では、多層ディスクを記録/再生する際、他層からの迷光の影響で安定なトラッキング誤差信号が得られないという課題が存在した。
本開示における光ピックアップは、溝部および溝間部に記録マークが配置され複数の記録層を有する第1の情報記録媒体と、溝部もしくは溝間部の一方に記録マークが配置され複数の記録層を有する第2の情報記録媒体に対し、光ビームを発する光源と、光源から出た光ビームを第1の情報記録媒体もしくは第2の情報記録媒体に収束光として集光する集光光学系と、情報記録媒体から反射回折された光ビームの一部を回折する回折光学系と、回折光学系で回折された光ビームと回折光学系を回折されずに透過した光ビームを受光する光検出器とを有し、回折光学系は中央に遮光部と情報記録媒体の溝からなるトラックの接線方向に略平行な縦分割線を2本有し、2本の縦分割線の外側の領域をそれぞれ第1のメイン領域と第2のメイン領域とし、更にトラックの接線方向に略垂直な横分割線を2本有し、横分割線の外側の領域を第1のサブ領域と第2のサブ領域とし、光検出器は回折光学系を回折されずに透過した光ビームを受光する0次光受光部群と第1のメイン領域と第2のメイン領域で回折された光ビームを受光するメイン領域受光部群と第1のサブ領域と第2のサブ領域で回折された光ビームを受光するサブ領域受光部群とを有し、メイン領域受光部群とサブ領域受光部群とは前記回折されずに透過する光ビームの光軸に対して略90度をなす方向に配置される。
本構成によって、他層迷光がメイン領域受光部群やサブ領域受光部群の受光部に入らない、溝間隔が広い第1の情報記録媒体と溝間隔が狭い第2の情報記録媒体に対してそれぞれ最適なトラッキング誤差信号をオフセット変化無く生成するための信号を出力することに効果的である。
また、望ましくは回折光学系上の遮光部はトラック接線方向の大きさがトラック垂直方向の大きさより大きい。
本構成により溝間隔が広い第1の情報記録媒体を再生する際の0次光受光部群で検出される光ビームの中央付近を効果的にトラッキング誤差信号の演算から除去した信号を出力することに効果的である。
また、望ましくは前記遮光部の他にトラック接線方向配置された第2の遮光部を有効径内に有する。
本構成により溝間隔が広い第1の情報記録媒体を再生する際の0次光受光部群で検出される光ビームの中央付近を効果的にトラッキング誤差信号の演算から除去した信号を出力することに効果的である。
また、更に望ましくは前記遮光部および第2の遮光部は前記回折光学系の中央領域内に配置される。
本構成により溝間隔が広い第1の情報記録媒体を再生する際の0次光受光部群で検出される光ビームの中央付近を効果的にトラッキング誤差信号の演算から除去した信号を出力することができるとともに、第2の情報記録媒体のトラッキング誤差信号の特性に影響を与えずに第1の情報記録媒体のトラッキング誤差信号の演算の最適化に有効である。
また、望ましくは、情報記録媒体から情報を読み出し、もしくは情報記録媒体へ情報を記録する前記の光ピックアップと、光ピックアップの制御を行う制御回路を備え、0次光受光部群から得られる信号から第1の差動信号を生成し、メイン領域受光部群から得られる信号から第2の差動信号を生成し、サブ領域受光部群から得られる信号から第3の差動信号を生成し、第1の情報記録媒体に対しては第1の差動信号と第3の差動信号を主にした信号を第1のトラッキング誤差信号を生成し、第2の情報記録媒体に対しては第2の差動信号と第3の差動信号を主にした信号を第2のトラッキング誤差信号を生成し、制御回路は情報記録媒体の判別情報を基に、第1のトラッキング誤差信号と第2のトラッキング誤差信号を切り替える。
本構成により、溝間隔が広い第1の情報記録媒体と溝間隔が狭い第2の情報記録媒体に対してそれぞれ最適なトラッキング誤差信号をオフセット変化無く生成することができ、安定なトラッキング制御に有効である。
また、望ましくは、第1の情報記録媒体に対しては第1の差信号と第3の差信号のみを用いて第1のトラッキング誤差信号を生成する。本構成により、回路系を構成する部品数を減らすことに有効である。
また、望ましくは、第2の情報記録媒体に対しては前記第2の差信号と前記第3の差信号のみを用いて第2のトラッキング誤差信号を生成する。
本構成により、回路系を構成する部品数を減らすことに有効である。
図1は、実施の形態1における光ピックアップ200の構成図である。図1において、図14と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図1において、光源としての半導体レーザ101から出た光ビームは、ビームスプリッタ102で反射され、コリメータレンズ103で平行光になり、集光光学系としての対物レンズ104に入射し、収束光となる。この収束光はトラックを有する情報記録媒体としての光ディスク201に照射される。
光ディスク201の情報層202で反射・回折された光は再び対物レンズ104を通り、コリメータレンズ103、ビームスプリッタ102を透過する。対物レンズ104はアクチュエータ107により光軸方向及びトラック垂直方向に移動される。ビームスプリッタ102を透過した光ビームはホログラム素子203に入射し、一部の光が回折され、回折されない0次光210と回折1次光211となる。ホログラム素子203を通った光ビームは検出レンズ109を通り、光検出器220に入射する。
図2に情報記録媒体の情報記録面の溝構造を示す。図2(a)は第1の情報記録媒体としての高密度型光ディスク201の情報記録面202の溝構造であり、図2(b)は第2の情報記録媒体としての従来型光ディスク105の情報記録面106の溝構造である。
図2(a)正面図210は情報記録面202を正面から見た例であり、断面図211は情報記録面202の断面の拡大図を示す。第1の情報記録媒体としての高密度型光ディスク210は、溝部としてのグルーブ212と溝間部としてのランド213の両方に記録マーク214が配置され、情報が記録される。これにより、情報が記録されるトラック間隔Tp1はグルーブとランドの間隔であり、グルーブからグルーブの間隔である溝間隔Gp1の半分となる。トラッキング誤差信号は溝間隔Gp1を元に発生する光学的回折を検出することで得るため、このようなランド&グルーブ型の方式は情報のトラック間隔を狭くしながら安定なトラッキング誤差信号を得るために向いている。
一方、図2(b)正面図220は情報記録面106を正面から見た例であり、断面図221は情報記録面106の断面の拡大図を示す。第2の情報記録媒体としての従来型光ディスク105は溝部としてのグルーブ222の上に記録マーク223が配置され、情報が記録される。溝間部には情報としての記録マークは配置されない。情報が記録されるトラック間隔Tp2は溝間隔と同じである。
図3(a)に回折光学系としてのホログラム素子203の領域分割と高密度型光ディスク201の光ビームの関係を示す。点線230は第1の情報記録媒体としての高密度型光ディスク201の所望の情報層に対物レンズの焦点を結んでいる時のホログラム素子203上のビーム径と、溝からの回折光の重なりを示す。
ここではトラック間隔Tp1が0.225μm、溝間隔Gp1が0.45μm、対物レンズ104の開口数が0.85、半導体レーザ101から出射される光ビームの波長は0.405nmと仮定する。溝による回折光と元のビームとの重なりW1は半径Rの94%程度(W1/R=0.94)となる。この図3ではY方向がトラックの接線に平行な方向、X方向がトラックの接線に垂直な方向である。
トラックの接線方向に略垂直な2本の横分割線としての分割線231と分割線232と、さらにその外側の領域を2つに分割するトラックの接線方向に平行な分割線233と分割線234により、第1のサブ領域としての領域240と領域245、及び第2のサブ領域としての領域241と領域246が分割される。また、トラックの接線方向に略平行な2本の縦分割線としての分割線235と分割線236により、その外側の領域が第1のメイン領域としての領域242と第2のメイン領域としての領域244が分割される。また、2本の縦分割線と2本の横分割線で囲まれた領域である中央領域として領域243が分割される。
ホログラム素子203にはアパーチャ237が設けられており、さらに中央付近に遮光部238がもうけられている。アパーチャ237の開口はラジアル方向であるX方向はタンゼンシャル方向であるY方向に比べて大きい。またX方向の大きさは対物レンズのラジアル方向に通常のシフト量(最大200μm〜400μm程度)だけレンズが移動してもケラレが無い様に設計される。
このアパーチャにより、他層迷光のうちホログラム素子上で通常の光ビームより径の大きなビームとして戻ってくるもの(奥側の層を再生するときの手前側の層の他層迷光やディスク表面での表面迷光)はアパーチャでけられることにより光検出器上での迷光の大きさが制限され受光部に入りにくくなる。
図3(b)にホログラム素子203の領域分割と従来型光ディスク105の光ビームの関係を示す。図中の点線239は、第2の情報記録媒体としての従来型光ディスク105の所望の情報層に対物レンズの焦点を結んでいる時のホログラム素子203上のビーム径と、溝からの回折光の重なりを示す。
ここではトラック間隔Tp2が0.32μm、対物レンズ104の開口数が0.85、半導体レーザ101から出射される光ビームの波長は0.405nmと仮定する。トラックによる回折光と元のビームとの重なりW2は半径Rの51%程度(W2/R=0.51)となる。分割領域の幅はこの例では、分割線235と分割線236の最短距離であるWxはビームの直径=2Rの40%としており、分割線231と分割線232がビームと交わる位置でのY方向の距離Wyはビームの直径=2Rの70%としている。
図3(c)に遮光部238の拡大図を示す。遮光部238は中央に円形遮光部があり、Y方向に台形状遮光部が並んだ形をしている。中央の円形遮光部の半径Rcはビームの半径Rの20%であり、台形状遮光部は円形遮光部と接する側の幅KW1は狭く、幅はビーム直径2Rの10%であり、円形遮光部と遠い側の幅KW2はビーム直径の20%としている。遮光部238全体のY方向の幅Wy2はビーム系の直径2Rに対して60%としている。サブ領域とメイン領域を分ける分割線231と232は中央付近でY方向の幅が狭くなっており、ここでのY方向の幅はビーム直径2Rの60%、この範囲のX方向の幅は2Rの20%としている。
図4に光検出器220の受光部の配置とトラッキング誤差信号演算の概略を示す。ホログラム素子203で回折されない0次光210は光軸221上の0次光受光部群としての4分割受光部250により受光される。受光部250の4つの受光部250A〜250Dで受光された光ビームは光量に応じた信号として出力される。
これらの信号から、図示はしないがフォーカス誤差信号とRF信号を得る。第1のサブ領域である領域240と領域245で回折された光ビーム261は、光軸221に対して横分割線としての分割線231、分割線232の延長線方向に配置されたサブ領域受光部群としての受光部の1つである受光部251により受光され、受光部251は受光した光量に応じた信号を出力する。
第2のサブ領域である領域241と領域246で回折された光ビーム262も同様に、横分割線としての分割線231、分割線232の延長線方向に配置されたサブ領域受光部群としての受光部の1つである受光部252により受光され、受光部252は受光した光量に応じた信号を出力する。
一方、第1のメイン領域である領域242で回折された光ビーム263は、光軸221に対して縦分割線としての分割線235と分割線236の接線の延長線方向に配置されたメイン領域受光部群としての受光部の1つである受光部253により受光され、受光部253は受光した光量に応じた信号を出力する。
第2のメイン領域である領域244で回折された光ビーム264も同様に縦分割線としての分割線235と分割線236の接線の延長線方向に配置されたメイン領域受光部群としての受光部の1つである受光部254により受光され、受光部254は受光した光量に応じた信号を出力する。
図4に示したように、メイン領域受光部群(受光部263、受光部264)とサブ領域受光部群(受光部261、受光部262)は光軸221に対して、およそ90度をなす角度の方向に配置される。更に、中央領域243で回折された光ビーム265は、光軸221に対して、メイン領域受光部群とサブ領域受光部群がなす角を2等分する方向に回折される。
受光部250Aと受光部250Cから出力された信号は加算器270で加算され、その和信号が出力される。また、受光部250Bと受光部250Dから出力された信号は加算器271で加算されその和信号が出力される。加算器270と加算器271から出力された信号は差動回路272に入力されその差信号が第1の差信号として出力される。更に、受光部263と受光部264から出力された信号は差動回路273に入力されその差信号が生成され、第2の差信号として出力される。
また、受光部262と受光部261から出力された信号は差動回路274に入力され、その差信号が生成され第3の差信号として出力される。差動回路272から出力された第1の差信号は可変利得増幅回路275に、差動回路273から出力された第2の差信号は可変利得増幅回路276に、差動回路274から出力された第3の差信号は可変利得増幅回路277にそれぞれ入力され、所望の係数が乗算される。演算回路278は、可変利得増幅回路275、276、277の出力を受けて、それらの信号を演算して出力する。演算回路278の出力はオフセット補正されたトラッキング誤差信号となる。
図5(a)に光ディスク201が4層ディスクであった場合の記録層とある記録層に収束光300の焦点を結んだ時の他層からの迷光の発生の様子を示す。
図5(a)では、L2層に焦点を結んでおり、L0層、L1層、L3層で反射した光が他層迷光となる。また図5(b)に光ディスク301として2層ディスクの場合の記録層と、ある記録層に収束光300の焦点を結んだ時の他層からの迷光の発生の様子を示す。L0層に焦点を結んだ時、L1層で反射した光が他層迷光となる。
2層ディスクのときは、L0層とL1層の層間隔d2を25±5μmと想定すると、最小でも20μm、最大でも30μmであるため他層迷光の光検出器上での大きさはある程度制限される。一方、4層ディスク等の3層以上の場合、最も層間隔の小さい層間隔d4min(図では例としてL2層とL3層の層間隔としている)は2層の場合と比べて小さくなる可能性が高く。もっとも離れた層同士の層間隔d4max(図ではL0層とL3層の層間隔)は2層の場合と比べて大きくなる可能性が高い。
図6に本実施の形態の光検出器220と4層ディスクの迷光の関係を示す。0次光210の4層ディスクの場合の他層迷光310はd4maxの最大値に比例する半径R4maxの略円形となる。これを回避するために受光部252や受光部253は光軸221から十分離れた位置に配置される。ここへ入るように回折された光ビーム262や光ビーム263は光軸からの距離が大きいためホログラム素子で回折している方向の変化が大きくなるが、受光部サイズも図の矢印方向の大きさを大きめにしている。
ホログラム素子203の中央付近に設けた遮光部238により0次光210の光軸付近は迷光も遮光される。従って0次光210の他層迷光310には中央付近に遮光部238による影311が生じる。この影311により0次光210と他層迷光310の重なりによる干渉は軽減される。また中央領域243で回折された光ビーム265の他層迷光も半径R4maxの略円形に対する対応範囲の写像形状の他層迷光312となるが、受光部252や受光部253とは離れた位置であるため受光部には迷光が入らない。
図7に本実施の形態の光検出器220と4層ディスクの最小層間の迷光との関係を示す。図7(a)は本実施の形態のホログラム素子203を再図示しており、ここでは領域240、242、245の光について例として説明する。図7(b)に光検出器220の受光部253と領域242で回折された光ビーム263と光ビーム263の他層迷光341の関係、及び受光部251と領域240・領域245で回折された光ビーム261と光ビーム261の他層迷光342・他層迷光343の関係を示す。
最小層間の関係にある2つの情報層の間で発生した他層迷光は、最小層間隔d4minに比例した半径R4minの大きさの他層迷光を生じるが、光ビーム263は領域242からの光ビームであるため迷光の形も領域242を通る光ビームと相似形となる。これが迷光341である。
この図7(b)では最小層間隔の情報層の奥側の層に焦点を合わせたときの手前側の層からの迷光を示している。手前側の層からの迷光は光検出器より奥に焦点を結ぶような迷光となるため、ホログラム素子108をそのまま写像した方向に迷光は位置する。同様に光ビーム261は領域240・領域245からの光ビームであるため迷光の形も領域240・領域245を通る光ビームと相似形となる。これが迷光342・迷光343である。
一方、図7(c)に領域242で回折された光ビーム263の最小層間隔の情報層の手前側の層に焦点を合わせたときの奥側の層からの迷光344を示す。奥側の層からの迷光は光検出器より手前で焦点を結ぶような迷光となるため、ホログラム素子203を点対称で反転して写像した方向に迷光が位置する。このため図7(c)に示したように、迷光344は迷光341とは光ビーム263に対して対称に位置する。
また図7(d)に領域240・領域245で回折された光ビーム261の最小層間隔の情報層の手前側の層に焦点を合わせたときの奥側の層からの迷光345、346を示す。奥側の層からの迷光は光検出器より手前で焦点を結ぶような迷光となるため、ホログラム素子203を点対称で反転して写像した方向に迷光が位置する。このため図7(d)に示したように、迷光345・迷光346は迷光342・迷光343とは光ビーム261に対して対称に位置する。
図8に情報装置としての光ディスクドライブ400の全体の構成例を示す。光ディスク201はクランパー401とターンテーブル402ではさんで固定され、モーター(回転系)403によって回転させられる。光ピックアップ200はトラバース(移送系)404上に乗っており、光が照射する点が光ディスク201の内周から外周まで移動できるようにしている。
制御回路405は光ピックアップ200から受けた信号をもとにフォーカス制御、トラッキング制御、トラバース制御、モーターの回転制御等を行う。また信号処理回路406は再生信号から情報の再生を行い入出力回路407に出力したり、入出力回路407から入ってきた信号を制御回路405を通じて光ピックアップ200へ送出したりする。
このように本実施の形態のホログラム素子203と光検出器220を用いると、0次光の他層迷光と回折光の他層迷光の両方とも、回折光を受光する受光部には入らないためオフセットの無いトラッキング誤差信号を検出できる。
次にトラッキング誤差信号を検出する演算方法について述べる。第1の情報記録媒体としての高密度型光ディスク201の場合、溝間隔Gp1を0.45μmと仮定すると先ほど見積もったように溝による回折光が元のビームと重なる幅W1とビーム半径Rの比は0.94となり、±1次回折光の領域がラジアル方向にほぼ接する配置となる。分割線235と分割線236の中央での最小間隔Wxはビーム直径=2Rの40%であるためこの±1次回折光の領域は領域242、244のみでは収まらず、領域243にも多くの成分が含まれてしまう。これは受光部253、254から得られる第2の差信号のみでトラッキング誤差信号を生成するとトラッキング誤差信号の振幅が小さくなることを意味する。
一方4分割受光部250はホログラム素子203で回折されない0次光210を受光するため領域243の光ビームを含み、光軸付近まである溝による±1次回折光の領域を受光することができ、第1の差信号である以下の式による演算を行うことにより、効率よくトラッキング誤差信号を生成することができる。
TE0=(s250A+s250C)−(s250B+s250D)
ここで、s250A〜s250Dは、受光部250A〜250Dのそれぞれから得られる信号を表す。以下では、受光部251〜254から得られる信号をそれぞれ、s251〜s254で表す。
しかしながらこれだけではディスクの偏芯等に追従して対物レンズがシフトした場合にはトラッキング誤差信号には大きなオフセットが発生する可能性がある。これを補正するためにはサブ領域である領域240、241、245、246で回折され、受光部251、252で受光された信号から生成される第3の差信号を用いる。
サブ領域がビーム外周と交わる点でのY方向幅Wyはビーム直径=2Rの70%である。これは従来型の60%に比べ大きくしており、Gp1>Tp2の場合には、溝による回折光が元ビームと重なる範囲がY方向にも大きくなるため、サブ領域へのトラッキング誤差信号の漏れこみを少なくするためである。
可変利得増幅回路275のゲインをG1、可変利得増幅回路276のゲインをG2,可変利得増幅回路277のゲインをG3とする。高密度型光ディスク201の場合、第1のトラッキング誤差信号としてのトラッキング誤差信号TE1を得るための演算は、G1=1、G2=0とし、レンズシフト時のオフセットを補正するようにG3を決めればよく、次の式で表される。
TE1=TE0−G3・(s251−s252)
次に、従来型光ディスク105の場合、トラック間隔Tp2=0.32μmとすると、溝による回折光が元のビームと重なる幅W2とビーム半径Rの比は0.51となり、この領域はメイン領域である領域242と領域244に含まれる。従って従来型光ディスク105で第2のトラッキング誤差信号としてのトラッキング誤差信号TE2を得るためには、G1=0、G2=1とし、レンズシフト時のオフセットを補正するようにG3を決めればよく、次の式で表される。
TE2=(s253−s254)−G3・(s251−s252)
図8に示した制御回路405は、情報記録媒体の判別情報を基に、可変利得増幅回路のゲインを操作し、それぞれの情報記録媒体の溝間隔に応じたトラッキング誤差信号の演算を切り替えて選択する。これにより、それぞれの情報記録媒体に最適なトラッキング誤差信号を得ることができ、安定なトラッキング制御を実現できる。
この演算ではTE2の演算の際、領域244に含まれる光ビームはトラッキング誤差信号の演算には利用されない。この領域の光ビームは記録境界やトラック間隔にばらつきがある場合にトラッキング誤差信号にオフセットとして悪影響を及ぼす場合があり、この領域をトラッキング誤差信号の演算から除くことで、その影響を低減することができる。
同様に、TE1の演算の際、ホログラム素子203の遮光部238により中央付近の領域の光ビームをトラッキング誤差信号の演算から除去することができる。この領域(中央付近)の光ビームはやはり記録境界やトラック間隔にばらつきがある場合にトラッキング誤差信号にオフセットとして悪影響を及ぼす場合があり、この領域をトラッキング誤差信号の演算から除くことで、その影響を低減することができる。遮光部238があることにより記録境界やトラック間隔にばらつきがある場合にトラッキング誤差信号に発生するオフセットを低減するという効果が得られる。
本実施の形態の構成を用いれば、TE1の演算時の遮光部238の形状とTE2の演算時の領域244の形状は独立に決定できる。これは異なるトラック間隔のトラッキング誤差信号を得るためにそれぞれ最適化できることを示しており、この構成により安定なトラッキング制御のために有効である。
尚、ホログラム素子の分割のパターンは本実施の形態に示した例に限らない。別の分割パターンとの組み合わせでも良い。その際、メイン領域には従来型光ディスクの溝による±1次回折光の領域が含まれるようにし、サブ領域には高密度型光ディスクの溝による±1次回折光の領域ができるだけ含まれないように決めると良い。また遮光部238の形状も本実施の形態に示した例に限らない。別の形状と組み合わせても良い。
尚、可変利得増幅器のゲインの組み合わせはこれに限らない。第1のトラッキング誤差信号であるTE1計算時にG2が、G1よりは小さいが0でない演算(例えば、G1=1に対してG2=0.2)でも良いし、第2のトラッキング誤差信号であるTE2計算時にもG1がG2よりは小さいが0でない演算(例えばG1=1に対してG2=0.1)を行っても良い。
尚、詳細には書かなかったが、G3を決めるための手順としては、以下の方法が考えられる。(1)一定量のレンズシフト(たとえば±100μm)を発生させる。(2)それぞれの状態の第1の差信号、第2の差信号、第3の差信号のdc値をメモリに取り込み、レンズシフト位置でのdc差分を計算する。(3)取り込んだ値から、レンズシフトが発生してもオフセットがもっとも小さくなる共通のゲインG3を求める。例えば、第1のトラッキング誤差信号でG1=1,G2=0ならG3を(第1の差信号のdc差分)/(第3の差信号のdc差分)とすれば良い。
尚、可変利得増幅回路を3個使う例を示したが、G1,G2は接続の有無を切り替えるスイッチで代用し、可変利得増幅回路はG3の1個としても良い。また、それぞれをA/D変換によりデジタル化して値を取り込み、ソフトウエア的に演算してトラッキング誤差信号を生成しても良い。この場合回路系を構成する部品数を減らすことに有効である。
尚、本実施の形態では、TE1、TE2の計算で光量変化等の影響を低減するための振幅の規格化(AGC)による演算は省略したが、それらと組み合わせることも可能である。
尚、遮光部238は金属膜で透過率をほぼ0にしても良いし、誘電体膜で透過率がほぼ0になるようにしても良い。また回折格子等で0次光がほぼ0になるような回折格子を作成して遮光部としても良い。この場合、メイン領域やサブ領域を回折する回折格子とは光学的深さが異なる回折格子を作成すればよい。
(実施の形態2)
実施の形態2として情報再生信号であるRF信号を別の受光素子で検出する構成について述べる。実施の形態1と同様の作用をするものには同じ番号を付し、説明を省略する。
図9は本実施の形態2における光ピックアップ500の構成図である。光ディスク201の情報層202で反射・回折された光は再び対物レンズ104を通り、コリメータレンズ103、ビームスプリッタ102を透過する。ビームスプリッタ102を透過した光ビームはビームスプリッタ501により、更に反射光と透過光に分離される。
ビームスプリッタ501で反射された光ビームはホログラム素子502に入射し、領域別に分割・回折されて、光検出器503に入射する。一方、ビームスプリッタ501を透過した光ビームはホログラム素子504に入射し、一部の光が回折され、回折されない0次光と回折1次光となる。ホログラム素子203を通った光ビームは検出レンズ109を通り、光検出器220に入射する。
図10(a)にRF信号検出のためのホログラム素子502の領域分割を示し、図10(b)にRF信号検出のための光検出器503の受光部配置の例を示す。ホログラム素子502は2つの分割線で3つの領域510〜512に分かれており、それぞれの領域の光ビームを所定の角度で回折する。
光検出器503は3つの受光部520〜522を持ち、領域510〜512で分割・回折された光ビームをそれぞれ受光し、光量に応じた信号を出力する。受光部520〜522から出力された信号は適切な処理がなされ、情報を再生するために使用する。
図11(a)には本実施の形態のホログラム素子504の領域分割と高密度型光ディスク201の光ビームの関係を示す。分割線531、532は実施の形態1のホログラム素子203とは異なり、直線である。また図11(b)にはホログラム素子504の領域分割と従来型光ディスク105の光ビームの関係を示す。分割された各領域が検出される受光部との関係は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
ホログラム素子504がホログラム素子203と異なるもう一つの点は遮光部533および534の形状である。中央の円形遮光部533は他層迷光が0次光と重なって干渉することを防ぐ。第2の遮光部としての、上下の台形形状の遮光部534は高密度型光ディスクの溝間隔が大きいトラックでも±1次光の回折光と元ビームの干渉する領域の外側に配置される。このように配置することでトラッキング誤差信号の振幅を損なうことなく、記録境界の特性をよくすることができる。
本実施の形態の光ピックアップでは、RF信号はビームスプリッタ501で分割した信号から生成しており、遮光部533および遮光部534がどのような形であろうと情報再生のためのRF信号の光学応答周波数特性に影響を与えない。従って遮光部553、534の形状についての自由度がより高くすることができる。したがって、遮光部の形はトラッキング誤差信号の特性を良くする最適な形をとることができ、より安定なトラッキング制御を実現できる。
尚、回折光学系としてのホログラム素子504および遮光部の形状はこの例に示した形状に限らない。例えば図12に示したように、更に別のホログラム素子541のような分割形状をしていても良い。
ホログラム素子504は例えば光ピックアップ500のホログラム素子504の替わりに用いる。ホログラム素子541では横分割線である分割線542および543の間隔が外周部とビーム開口内では別の間隔を持ち、分割線の一部が縦分割線の一部と共用される形状をしている。更に遮光部544は中央の円形遮光部と長方形の遮光部が重ね合わせたような形をしている。特に遮光部544は分割線542、543をまたぎ、サブ領域群に達する。このようにホログラム素子541の中央領域のみでなくサブ領域の利用する範囲も遮光部544により最適化することに有効である。
サブ領域の中央付近もトラック間隔のばらつきや記録境界ではオフセットを発生させる原因となる。この遮光部配置はサブ領域の中央付近の光ビームを遮り、トラッキング誤差信号の演算からサブ領域の信号によるオフセットの影響を低減する。これにより安定なトラッキング制御を実現するのに有効である。
このような形状の分割領域では、溝間隔が大きい第1の情報記録媒体の溝による±1次回折光と元ビームの重なり領域が、サブ領域に漏れ込む量を小さくできる。更に中央付近の領域をトラッキング信号の計算から除去することに有効である。また、記録境界やトラック間隔にばらつきがある場合にトラッキング誤差信号に発生するオフセットの悪影響を軽減することに有効である。これによりオフセットの少ないトラッキング誤差信号を生成することに有効である。
また、更に別のホログラム素子551の例を図13に示す。ホログラム素子551は例えば光ピックアップ500のホログラム素子504の替わりに用いる。ホログラム素子551では横分割線である分割線552と553は直線で構成される。遮光部554は円形形状をしている。
更にメイン領域に接する遮光部555と556が光ビーム230の径に接するように設けられている。これらの遮光部555,556によりレンズシフトが発生すると光ビームにはけられが発生し、レンズシフトにより発生するdc成分は遮光部がない場合の半分に抑えることができる。
これにより、トラッキング誤差信号のオフセットを補正するための係数である、第3の差信号に掛かるゲインG3の値を半分にできる。これによりオフセットを補正するときに発生させるサブ領域の信号からの記録境界でのオフセットを半分に抑えられる。このような構成では、レンズシフト時のけられによりトラッキング誤差信号の振幅も低下してしまうが、オフセット低下のメリットの方が多きい。またこの構成は、情報信号であるRF信号を別の光検出器503で検出している光ピックアップ500の構成と組み合わせることで、RF信号の特性を劣化させることなく、トラッキング制御の安定的にするのに有効である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示の光ピックアップは、大容量のコンピュータ用メモリ装置及びサーバ、データアーカイブ装置、光ディスクプレーヤ及び光ディスクレコーダなどに利用可能である。
10 光ピックアップ
101 半導体レーザ(光源)
102 ビームスプリッタ
103 コリメータレンズ
104 対物レンズ(集光光学系)
107 アクチュエータ
108 ホログラム素子
109 検出レンズ
120 光検出器
200 光ピックアップ
201 光ディスク(情報記録媒体)
203 ホログラム素子(回折光学系)
210 0次光
211 回折1次光
220 光検出器
221 光軸
231,232 分割線(横分割線)
235,236 分割線(縦分割線)
237 アパーチャ
238 遮光部
240,245 領域(第1のサブ領域)
241,246 領域(第2のサブ領域)
242 領域(第1のメイン領域)
243 領域(中央領域)
244 領域(第2のメイン領域)
250 4分割受光部(0次光受光部群)
250A〜250D 受光部
251,252 受光部(サブ領域受光部群)
253,254 受光部(メイン領域受光部群)
261〜266 光ビーム
270,271 加算回路
272,273,274 差動回路
275,276,277 可変利得増幅回路
278 演算回路
310,312 他層迷光
311 遮光部の影
341〜346 他層迷光
400 光ディスクドライブ(情報装置)
401 クランパー
402 ターンテーブル
403 モーター(回転系)
404 トラバース(移送系)
405 制御回路
406 信号処理回路
407 入出力回路
500 光ピックアップ
501 ビームスプリッタ
502 ホログラム素子
503 光検出器
504 ホログラム素子(回折光学系)
531,532 分割線(横分割線)
533 遮光部
534 遮光部(第2の遮光部)
541,551 ホログラム素子(回折光学系)
542,543,552,553 分割線(横分割線)
544,554 遮光部
555,546 遮光部

Claims (7)

  1. 溝部および溝間部に記録マークが配置され複数の記録層を有する第1の情報記録媒体と、溝部もしくは溝間部の一方に記録マークが配置され複数の記録層を有する第2の情報記録媒体に対し、
    光ビームを発する光源と、
    前記光源から出た光ビームを前記第1の情報記録媒体もしくは前記第2の情報記録媒体に収束光として集光する集光光学系と、
    前記第1の情報記録媒体または前記第2の情報記録媒体から反射回折された光ビームの一部を回折する回折光学系と、
    前記回折光学系で回折された光ビームと前記回折光学系を回折されずに透過した光ビームを受光する光検出器とを備え、
    前記回折光学系は中央に遮光部を有し、
    前記回折光学系は更に前記第1の情報記録媒体もしくは前記第2の情報記録媒体の前記溝からなるトラックの接線方向に略平行な縦分割線を2本有し、前記2本の縦分割線の外側の領域をそれぞれ第1のメイン領域と第2のメイン領域とし、
    前記回折光学系は更に前記第1の情報記録媒体もしくは前記第2の情報記録媒体の前記トラックの接線方向に略垂直な横分割線を2本有し、前記横分割線の外側の領域を第1のサブ領域と第2のサブ領域とし、
    前記光検出器は前記回折光学系を回折されずに透過した光ビームを受光する0次光受光部群と
    前記第1のメイン領域と第2のメイン領域で回折された光ビームを受光するメイン領域受光部群と
    前記第1のサブ領域と第2のサブ領域で回折された光ビームを受光するサブ領域受光部群とを有し、
    前記メイン領域受光部群と前記サブ領域受光部群とは前記回折されずに透過する光ビームの光軸に対して略90度をなす方向に配置されることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記遮光部はトラック接線方向の大きさがトラック垂直方向の大きさより大きい、請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 前記遮光部の他にトラック接線方向配置された第2の遮光部を有効径内に有する、請求項1記載の光ピックアップ。
  4. 前記遮光部および第2の遮光部は前記回折光学系の中央領域内に配置される、請求項2または3記載の光ピックアップ。
  5. 前記第1の情報記録媒体もしくは前記第2の情報記録媒体から情報を読み出し、もしくは前記第1の情報記録媒体もしくは前記第2の情報記録媒体へ情報を記録する請求項1から4のいずれか1項に記載の光ピックアップと、
    前記光ピックアップの制御を行う制御回路を備え、
    前記0次光受光部群から得られる信号から第1の差動信号を生成し、前記メイン領域受光部群から得られる信号から第2の差動信号を生成し、前記サブ領域受光部群から得られる信号から第3の差動信号を生成し、
    前記第1の情報記録媒体に対しては前記第1の差動信号と前記第3の差動信号を主にした信号を第1のトラッキング誤差信号を生成し、前記第2の情報記録媒体に対しては前記第2の差動信号と前記第3の差動信号を主にした信号を第2のトラッキング誤差信号を生成し、
    前記制御回路は情報記録媒体の判別情報を基に、第1のトラッキング誤差信号と第2のトラッキング誤差信号を切り替える、情報装置。
  6. 前記第1の情報記録媒体に対しては前記第1の差信号と前記第3の差信号のみを用いて第1のトラッキング誤差信号を生成する、請求項5記載の情報装置。
  7. 前記第2の情報記録媒体に対しては前記第2の差信号と前記第3の差信号のみを用いて第2のトラッキング誤差信号を生成する、請求項5記載の情報装置。
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