JP5397418B2 - 光学ドライブ装置 - Google Patents

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Description

本発明は光学ドライブ装置に関し、特に非点収差法によるフォーカスサーボを行う光学ドライブ装置に関する。
光学ドライブ装置は、光ディスクの記録面に光ビームを照射する機能と、記録面で反射した光ビーム(反射光ビーム)を受光し、受光量に基づいてフォーカスサーボやトラッキングサーボを行う機能とを備えている。反射光ビームの受光量は、受光面を有する光検出器で反射光ビームを受光し、その強度を受光面で面積分することによって算出される。
ところで、反射光ビームには、アクセス対象の記録層で反射した光ビーム(信号光)だけでなく、それ以外のところで反射した、いわゆる「迷光」が含まれる。多層化された光ディスク(多層光ディスク)の記録・再生を行う場合には、アクセス対象層以外の記録層で反射した反射光ビームもこの「迷光」に含まれる。フォーカスサーボやトラッキングサーボは「信号光」の受光量を前提として行われるため、上記のようにして算出された受光量に「迷光」分が含まれていると、フォーカスサーボやトラッキングサーボの精度が悪化する原因となる。
特許文献1には、非点収差法で用いるシリンドリカルレンズとその前側焦線位置との間にスリットを配して迷光を遮断し、それによってフォーカスサーボやトラッキングサーボの精度を向上しようとする技術が開示されている。
特許第4434300号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるようなスリットを用いるやり方(以下、「スリット法」という。)では、フォーカスサーボに用いるフォーカス誤差信号に、新たなオフセットが生ずることが分かった。以下、詳しく説明する。
図6は、反射光ビームを受光するための4分割受光面100を示す平面図である。同図に示すように、受光面100は、それぞれ正方形の4つの受光領域A〜Dによって構成される。同図には、信号光が受光面100上に形成する信号光スポット101と、迷光が受光面100上に形成する迷光スポット102とについても記載している。迷光スポット102が長方形となっているのは、スリットを通過しているためである。
フォーカス誤差信号FEは、次の式(1)により生成される。ただし、Iは受光領域Xの受光量である。
Figure 0005397418
迷光の受光量のみに着目して式(1)を算出すると、次の式(2)のようにフォーカス誤差信号FEの迷光成分FESTRAYが得られる。ただし、Sは受光領域Xにおける迷光の受光量である。
Figure 0005397418
迷光は焦点の合っていない光ビームであり、受光面100上では大きく広がっている。したがって、迷光スポットの強度分布は受光面100上でほぼ一定であると考えてよいので、迷光の受光量は迷光の受光面積に比例することになる。すると、図6より明らかなように、S=S、S=Sであるので、式(2)は次の式(3)のように書き換えられる。
Figure 0005397418
図6からも明らかなように、式(3)の右辺はゼロにはならない。このことから、スリットを用いる場合のフォーカス誤差信号FEには、式(3)で表される迷光成分FESTRAYのオフセットが生じていると言える。
したがって、本発明の目的の一つは、スリット法に起因するフォーカス誤差信号のオフセットをキャンセルできる光学ドライブ装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明による光学ドライブ装置は、レーザ光源と、四角形のメイン受光面を有する光検出器と、前記レーザ光源が発生した光ビームを、多層光ディスクの複数の記録層のうちのアクセス対象層に集光させるとともに、該多層光ディスクで反射した前記光ビームである反射光ビームを前記光検出器に集光させるレンズ系と、前記レンズ系を通過した前記反射光ビームに非点収差を与える非点収差光学素子と、前記非点収差光学素子の2つの焦線位置のうち前記非点収差光学素子に近い前側焦線位置での前記信号光成分の断面形状の短手方向の両外側を遮蔽する遮蔽板とを備え、前記光検出器は、前記メイン受光面の2つの対角線のうち前記断面形状の長手方向に対応する対角線の延長線上に設けられた補正用受光面をさらに有することを特徴とする。
本発明によれば、メイン受光面の受光量を用いて通常どおり算出したフォーカス誤差信号から補正用受光面の受光量を減算することにより、スリット法に起因するフォーカス誤差信号のオフセットをキャンセルできる。
上記光学ドライブ装置において、前記遮蔽板を通過した前記反射光ビームが前記メイン受光面に形成するスポットの、前記断面形状の長手方向に対応する第1の方向の幅は、前記メイン受光面及び前記補正用受光面を含む前記光検出器の受光面の該第1の方向の幅より大きいこととしてもよい。
また、上記光学ドライブ装置において、前記メイン受光面は、それぞれ正方形の第1乃至第4の受光領域に分割された4分割受光面であり、前記補正用受光面は、第1及び第2の補正用受光面を含み、前記反射光ビームに含まれる迷光成分が前記受光面に形成する迷光スポットの長手方向は、前記第1の受光領域と前記第3の受光領域とを結ぶ方向に一致し、前記第2及び第4の受光領域のうち、前記迷光スポットが照射される部分をそれぞれ第1及び第2の領域とすると、前記第1の補正用受光面は、前記第1の受光領域のうち前記第1又は第2の領域と前記メイン受光面の中心を中心として回転対称な領域を除く部分と、前記メイン受光面の前記第1の受光領域に含まれる第1の頂点を中心として180度対称な形状を有し、前記第2の補正用受光面は、前記第3の受光領域のうち前記第1又は第2の領域と前記メイン受光面の中心を中心として回転対称な領域を除く部分と、前記メイン受光面の前記第3の受光領域に含まれる第2の頂点を中心として180度対称な形状を有することとしてもよい。
また、上記光学ドライブ装置において、前記メイン受光面は、それぞれ正方形の第1乃至第4の受光領域に分割された4分割受光面であり、前記補正用受光面は、第1及び第2の補正用受光面を含み、前記反射光ビームに含まれる迷光成分が前記受光面に形成する迷光スポットの長手方向は、前記第1の受光領域と前記第3の受光領域とを結ぶ方向に一致し、前記第1の補正用受光面は、前記第1の受光領域と、前記メイン受光面の前記第1の受光領域に含まれる第1の頂点を中心として180度対称な形状を有し、前記第2の補正用受光面は、前記第3の受光領域と、前記メイン受光面の前記第3の受光領域に含まれる第2の頂点を中心として180度対称な形状を有することとしてもよい。
また、上記光学ドライブ装置において、前記メイン受光面の受光量及び前記補正用受光面の受光量に基づいてフォーカス誤差信号を生成する処理手段をさらに備えることとしてもよく、さらに、前記メイン受光面は、それぞれ正方形の第1乃至第4の受光領域に分割された4分割受光面であり、前記処理手段は、前記第1及び第3の受光領域の各受光量の合計から、前記第2及び第4の受光領域の各受光量並びに前記補正用受光面の受光量の合計を減算することにより、フォーカス誤差信号を生成することとしてもよい。
また、上記光学ドライブ装置において、前記処理手段は、前記メイン受光面の受光量及び前記補正用受光面の受光量に基づいて全加算信号を生成することとしてもよい。
また、上記光学ドライブ装置において、前記光検出器は、前記メイン受光面とは別に配置された第1及び第2のサブ受光面を有し、前記補正用受光面は、前記第1及び第2のサブ受光面に関しては配置されないこととしてもよい。
本発明によれば、メイン受光面の受光量を用いて通常どおり算出したフォーカス誤差信号から補正用受光面の受光量を減算することにより、スリット法に起因するフォーカス誤差信号のオフセットをキャンセルできる。
本発明の実施の形態による光学ドライブ装置の模式図である。 センサレンズによって付与される非点収差の説明図である。 (a)(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態による光学ドライブ装置における、前側焦線位置及び合焦点の平面図である。 (a)は、本発明の実施の形態による光検出器の近傍を拡大して描いた図である。(b)は、本発明の背景技術による光学ドライブ装置の光検出器の近傍を、(a)と同様に描いた図である。 本発明の実施の形態による補正用受光面の形状及び配置について説明するための説明図である。 本発明の背景技術による4分割受光面を示す平面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態による光学ドライブ装置1の模式図である。
光学ドライブ装置1は、光ディスク11の再生及び記録の少なくとも一方を行う。光ディスク11としてはCD、DVD、BD等の各種光記録媒体を用いることができるが、本実施の形態では特に、多層膜によって多層化された記録面を有する円盤状の光ディスク(多層光ディスク)を用いる。
図1に示すように、光学ドライブ装置1は、レーザ光源2、光学系3、対物レンズ4、光検出器5、及び処理部6を備えて構成される。これらのうち、レーザ光源2、光学系3、対物レンズ4、及び光検出器5は光ピックアップを構成する。
光学系3は、回折格子21、ビームスプリッタ22、コリメータレンズ23、1/4波長板24、センサレンズ(非点収差光学素子。シリンドリカルレンズ)25を有している。光学系3は、レーザ光源2が発生した光ビームを光ディスク11に導く往路光学系として機能するとともに、光ディスク11で反射した光ビームである反射光ビームを光検出器5に導く復路光学系としても機能する。
往路光学系では、回折格子21は、レーザ光源2が発した光ビームを3ビーム(0次回折光及び±1次回折光)に分解しS偏光としてビームスプリッタ22に入射させる。ビームスプリッタ22は、入射されたS偏光を反射して、その進路を光ディスク11方向に折り曲げる。コリメータレンズ23は、ビームスプリッタ22から入射される光ビームを平行光とする。1/4波長板24は、コリメータレンズ23を通過した光ビームを円偏光とする。1/4波長板24を通過した光ビームは対物レンズ4に入射する。
対物レンズ4は、コリメータレンズ23とともに、レーザ光源2が発生した光ビームを、光ディスク11の複数の記録層のうちのアクセス対象層に集光させるとともに、光ディスク11で反射した反射光ビームを光検出器5に集光させるレンズ系を構成する。具体的には、対物レンズ4は、光学系3から入射される光ビーム(コリメータレンズ23を通過して平行光となった光ビーム)を光ディスク11上に集光させ、光ディスク11の記録面で反射してきた反射光ビームを平行光に戻す。平行光に戻された反射光ビームは、コリメータレンズ23を通過することによって、光検出器5に集光する。
ここで、反射光ビームは記録面のランド・グループで回折されており、0次回折光及び±1次回折光に分解されている。この0次回折光及び±1次回折光は、回折格子21により生ずる0次回折光及び±1次回折光とは異なるものである。紛らわしいので、本明細書では、回折格子21により分解された0次回折光,+1次回折光,−1次回折光をそれぞれメインビームMB,サブビームSB1,サブビームSB2と称し、0次回折光及び±1次回折光という場合には記録面のランド・グループでの回折によって生じた回折光を指すことにする。メインビームMB,サブビームSB1,サブビームSB2は、それぞれ独立して反射光ビームを生ずる。
復路光学系では、対物レンズ4を通過し、1/4波長板24を往復することによりP偏光となった反射光ビームがコリメータレンズ23に入射する。コリメータレンズ23を通過した反射光ビームは、集光しつつビームスプリッタ22に入射する。ビームスプリッタ22は、入射してきた反射光ビームを透過してセンサレンズ25(シリンドリカルレンズ)に入射させる。センサレンズ25は、ビームスプリッタ22から入射された反射光ビームに非点収差を付与する。非点収差を付与された反射光ビームは光検出器5に入射する。
図2はセンサレンズ25によって付与される非点収差の説明図である。同図に示すように、センサレンズ25は一方方向(同図MY軸方向=子線方向。)にのみレンズ効果を有している。そのため、図1に示したコリメータレンズ23とセンサレンズ25によって構成される光学系の焦点の位置は、MY軸方向と、MY軸方向に垂直な方向であるMX軸方向(母線方向)とで異なっている。
MY軸方向の焦点が合う位置を、図2に示すように「前側焦線位置」という。以下では、単に「前側焦線位置」という場合、フォーカスサーボオンのとき(信号光成分の合焦点が光検出器5の受光面上にあるとき)の信号光成分の「前側焦線位置」を指すことにする。前側焦線位置における反射光ビームの断面形状は、MX軸方向に細長い長方形状となる。同様に、MX軸方向の焦点が合う位置を「後側焦線位置」という。この位置における反射光ビームの断面形状は、MY軸方向に細長い長方形状となる。なお、MY軸方向とMX軸方向の反射光ビームの長さが等しい点を「合焦点」という。
光学ドライブ装置1では、焦点を合わせようとする層(アクセス対象層)で反射した反射光ビーム(信号光成分)の合焦点がちょうど光検出器5上に位置するようにするための、対物レンズ4の位置制御が行われる(フォーカスサーボ)。逆に言えば、アクセス対象層以外の記録層で反射した光ビーム(迷光成分)の合焦点は光検出器5上に位置しないこととなり、迷光成分が光検出器5上に形成するスポット(迷光スポット)は、信号光成分が光検出器5上に形成するスポット(信号光スポット)に比べ、大きく広がった形状を有することとなる。
図3(a)(b)はそれぞれ、光学ドライブ装置1における、前側焦線位置及び合焦点の平面図である。図3(a)には、メインビームMB、サブビームSB1,SB2それぞれの信号光成分と、メインビームMBの迷光成分(MMBと記す)とについて、前側焦線位置における断面形状を記載している。また、図3(b)には、メインビームMB、サブビームSB1,SB2それぞれの信号光成分が光検出器5上に形成するスポット(信号光スポット)と、メインビームMBの迷光成分MMBが光検出器5上に形成するスポット(迷光スポット)とを記載している。
図3(a)及び図1に示すように、前側焦線位置には遮蔽板31が配置される。遮蔽板31は、前側焦線位置での信号光成分の断面形状の短手方向の両外側を遮蔽するように配置される。具体的には、図3(a)に示すように、受光面に対応する領域よりも十分に広い外周を有し、かつ信号光成分を通すための開口部31a〜31cを有する遮蔽板とすればよい。開口部31a〜31cは、信号光成分の断面形状より少し大きい長方形とすることが好ましい。
なお、開口部31aの短手方向の幅は、図3(a)に例示するように、開口部31b,31cに比べて大きくすることが必要である。これは、1ビーム法による非点収差法に対応するためである。つまり、非点収差法によるフォーカスサーボを行うためには、合焦点だけでなく合焦点から少しずれた位置でも信号光成分を正しく受光できるようにする必要がある。そこで、合焦点から少しずれた位置で信号光成分をすべて通過させられるように、開口部31aの短手方向の幅を、信号光成分の断面形状の短手方向の幅に比べて少し大き目に確保する。
また、図3(a)に例示するように、開口部31a〜31cの長手方向の幅は、信号光成分の断面形状に比べて大きくすることが好ましい。これは、トラッキングサーボによって対物レンズ4が移動する(この移動を「レンズシフト」という)と、信号光成分の断面形状が、その長手方向に移動することに対応するものである。また、開口部31aの長手方向の幅は、後述する補正用受光面5d−1,5d−2で迷光スポットが好適に受光されるよう、特に長く設定される。この点については、後ほど詳しく説明する。
遮蔽板31と光検出器5の受光面の位置関係について説明する。図4(a)は、光検出器5の近傍を拡大して描いた図である。同図には、図1には明示していなかった基板40も記載している。基板40上には、光検出器5の他、図1に示した処理部6などもマウントされる。ただし、基板40上に別の基板(図示せず)を設け、そこに、光検出器5の他、図1に示した処理部6などをマウントしてもよい。
図4(a)にも示すように、光検出器5のおもて面(受光面5a〜5c等が設けられる表面)には、ガラス30を挟んで遮蔽板31が固着される。ガラス30の厚みDは、ガラスの屈折率を考慮して、信号光成分の合焦点と前側焦線位置の間の距離に等しくなるよう設定されており、したがって、フォーカスサーボオンのとき、遮蔽板31は前側焦線位置に配置されることになる。
光検出器5の後述する各受光領域及び補正用受光面(以下、まとめて「受光領域」という場合がある。)は、光検出器5を貫通する貫通電極THと、光検出器5のうら面に設けられたバンプBPを介して、基板40の表面に形成された配線パターン(不図示)に接続される。各受光領域の受光量を示す信号(光検出器5の出力信号)は、このルートを通じて基板40に伝達される。
参考として、背景技術による光学ドライブ装置の例を挙げておく。図4(b)は、背景技術による光学ドライブ装置の光検出器5の近傍を、図4(a)と同様に描いた図である。同図に示すように、背景技術では、ボンディングワイヤーWB及び基板40に設けられたボンディングパッドPを用いて、光検出器5の出力信号を基板40に伝達している。しかし、本実施の形態では、ガラス30が存在するためにこのようなボンディングワイヤーWBの利用ができないことから、上述したように、貫通電極THを用いて光検出器5の出力信号を基板40に伝達している。
図3に戻る。光検出器5は、図3(b)に示すように、いずれも正方形である受光面5a〜5c(メイン受光面、第1のサブ受光面、第2のサブ受光面)と、補正用受光面5d−1,5d−2とを有している。受光面5a〜5cは、図3に示すように、それぞれいずれも正方形である4つの受光領域に分割されている。光検出器5は、これらの受光領域(補正用受光面5d−1,5d−2を含む)ごとに、光ビームの強度を受光面で面積分して得られる値(受光量)の振幅を有する信号を出力するよう構成される。受光面5a〜5cの面積は、信号光スポットが受光面5a〜5c内に収まるように決定される。具体的には、正方形である受光面5a〜5cそれぞれの一辺の長さを、信号光スポットの直径の2倍に等しくすることが好ましい。
受光面5a〜5cは、それぞれメインビームMB、サブビームSB1、サブビームSB2を受光する目的で設けられているもので、それぞれ対応する反射光ビームの信号光スポットが形成される場所に配置される。4つの受光領域は、それぞれ左上から反時計回りに、受光面5aでは受光領域A〜D、受光面5bでは受光領域E1〜E4、受光面5cでは受光領域F1〜F4である。
補正用受光面5d−1,5d−2は、開口部31aを通過した迷光成分を受光する目的で設けられているもので、それぞれ、受光面5aの2つの対角線のうち、迷光スポットの長手方向(前側焦線位置での信号光成分の断面形状の長手方向。以下では「第1の方向」と称する)に対応する対角線の延長線上に設けられる。
図5は、補正用受光面5d−1,5d−2の形状及び配置について説明するための説明図である。図示した方向Xは、上述した第1の方向である。受光面5a付近での迷光スポットは、図5にも示すように、第1の方向Xに長い長方形のスポットとなる。これは、このスポットが、第1の方向に長い長方形である開口部31aを通過した迷光成分によって形成される迷光スポットだからである。
受光領域B,Dのうち、迷光スポットが照射される部分を、図5に示すように、それぞれ領域S2,S1とする。図5に示した領域S3は、受光領域Cのうち領域S1(又は領域S2)と受光面5aの中心P1を中心として回転対称な領域である。補正用受光面5d−1は、受光領域Cのうちこの領域S3を除く部分(図示した領域S5)と、受光面5aの受光領域Cに含まれる頂点P2(第1の頂点)を中心として180度対称な形状を有している。同様に、図5に示した領域S4は、受光領域Aのうち領域S2(又は領域S1)と受光面5aの中心P1を中心として回転対称な領域である。補正用受光面5d−2は、受光領域Aのうちこの領域S4を除く部分(図示した領域S6)と、受光面5aの受光領域Aに含まれる頂点P3(第2の頂点)を中心として180度対称な形状を有している。
補正用受光面5d−1,5d−2を以上のような形状及び配置としたうえで、光学ドライブ装置1ではさらに、迷光スポットの長手方向の幅L1(第1の方向Xの幅)が、受光面5a及び補正用受光面5d−1,5d−2を含む光検出器5の受光面の幅L2(第1の方向Xの幅)より大きくなるように、開口部31aの長手方向の幅を設定している。したがって、補正用受光面5d−1には、領域S5での光ビームと同程度の受光量で光ビームが受光され、補正用受光面5d−2には、領域S6での光ビームと同程度の受光量で光ビームが受光されることになる。
図1に戻る。処理部6は、一例として多チャンネル分のアナログ信号をデジタルデータに変換するA/D変換機能を備えたDSP(Digital Signal Processor)で構成されており、光検出器5の出力信号を受け付けて、フォーカス誤差信号FE、全加算信号(プルイン信号PI、RF信号RF)、トラッキング誤差信号TEを生成する。
このうち、本発明の効果を直接受けるのは、フォーカス誤差信号FEと全加算信号である。これらについては後に詳しく説明するとして、初めにトラッキング誤差信号TEについて説明しておくと、処理部6は、次の式(4)乃至式(6)によりトラッキング誤差信号TEを生成することが好適である。ただし、kは定数である。また、以下の説明において、Iは受光領域(又は補正用受光面)Xの受光量を示す。
Figure 0005397418
式(4)乃至式(6)は、3ビーム法による差動プッシュプル法そのものである。図3(b)に示した迷光スポットの形状から明らかなように、レンズシフト時のトラッキング誤差信号TEの迷光に起因するオフセットは、大幅に低減される。つまり、トラッキング誤差信号TEの迷光に起因するオフセットに関してはサブ信号光と迷光の干渉による影響が特に支配的であるが、スリット法によれば、サブ信号光に重なる迷光の面積を減らすことができるため、オフセットを大幅に低減できる。
次に、フォーカス誤差信号FEに関しては、処理部6は、受光面5aの受光量及び補正用受光面5d−1,5d−2の受光量に基づいてフォーカス誤差信号FEを生成する。具体的には、受光領域A,Cの各受光量の合計から、受光領域B,Dの各受光量並びに補正用受光面5d−1,5d−2の受光量の合計を減算することにより、フォーカス誤差信号FEを生成する。式で表すと、次の式(7)となる。
Figure 0005397418
式(7)は、別の見方をすれば、上述した背景技術による式(1)により生成したフォーカス誤差信号FEを、補正用受光面5d−1,5d−2の受光量の合計I5d−1+I5d−2で補正したものとなっている。フォーカス誤差信号FEの生成にこの式(7)を用いることで、スリット法に起因するフォーカス誤差信号FEのオフセットをキャンセルできる。以下、この点について、再度図5を参照しながら説明する。
図5に示した領域S1〜S4での迷光成分の受光量は、式(7)によらずとも式(1)によってフォーカス誤差信号FEを生成することで、明らかにキャンセルされている。これに対し、領域S5,S6での迷光成分の受光量は、式(1)によってはキャンセルされない。つまり、式(1)では、領域S5,S6での迷光成分の受光量をともに加算しているので、これらはフォーカス誤差信号FEのオフセットとして現れることになる。このオフセットは、上述した式(3)に示した迷光成分FESTRAYに等しい。
上述したように、補正用受光面5d−1には、領域S5での光ビームと同程度の受光量で光ビームが受光され、補正用受光面5d−2には、領域S6での光ビームと同程度の受光量で光ビームが受光される。このため、式(7)のように、式(1)によって生成したフォーカス誤差信号FEから補正用受光面5d−1,5d−2の受光量の合計I5d−1+I5d−2を減算すると、領域S5,S6での迷光成分の受光量を減算したのと同じ効果が得られることになる。したがって、式(7)を用いることで、スリット法に起因するフォーカス誤差信号FEのオフセットをキャンセルすることが可能になっていると言える。
次に、全加算信号に関しても、処理部6は、受光面5aの受光量及び補正用受光面5d−1,5d−2の受光量に基づいて全加算信号を生成する。具体的には、受光領域A〜Dの各受光量の合計から、補正用受光面5d−1,5d−2の受光量の合計を減算することにより、全加算信号を生成する。式で表すと、次の式(8)となる。
Figure 0005397418
式(8)によれば、領域S1〜S4(図5)での迷光成分の受光量はキャンセルされないものの、領域S5,S6での迷光成分の受光量は、式(7)と同様にキャンセルされる。したがって、完全ではないものの、式(8)を用いることで、スリット法に起因する全加算信号のオフセットをキャンセルすることが可能になっていると言える。これにより、CPU7において再生・記録用のデータ信号として利用されるRF信号RFが迷光成分の影響を受けにくくなることから、CPU7では、ジッターが良好なデータ信号を得ることが可能となっている。また、フォーカスサーボの際に光ビームの記録媒体上での凡その合焦位置を得るために利用されるプルイン信号PIが迷光成分の影響を受けにくくなることから、フォーカスサーボの際に合焦位置を安定的に得ることが可能となっている。
図1に戻る。CPU7はコンピュータやDVDレコーダー等に内臓される処理装置であり、図示しないインターフェイスを介し、処理部6に対して光ディスク11上のアクセス位置を特定するための指示信号を送信する。この指示信号を受信した処理部6は、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行う。トラッキングサーボは、トラッキング誤差信号TEがゼロとなる位置まで対物レンズ4を光ディスク11の表面に平行に移動させる(レンズシフト)ことによってトラックオン状態を実現する処理であり、フォーカスサーボオンの状態で実施される。トラックオン状態になると、CPU7は処理部6が生成するRF信号RFをデータ信号として取得する。
以上説明したように、本実施の形態による光学ドライブ装置1によれば、スリット法に起因するフォーカス誤差信号FE及び全加算信号のオフセットをキャンセルすることが可能になっている。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、補正用受光面の形状は、製造上の容易さなどを考慮して、受光領域A,Cと同じであってもよい。このような場合であっても、迷光の補正は十分に可能である。
1 光学ドライブ装置
2 レーザ光源
3 光学系
4 対物レンズ
5 光検出器
5a〜5c 受光面
5d−1,5d−2 補正用受光面
6 処理部
7 CPU
11 光ディスク
21 回折格子
22 ビームスプリッタ
23 コリメータレンズ
24 1/4波長板
25 センサレンズ
30 ガラス
31 遮蔽板
31a〜31c 開口部
40 基板
A〜D,E1〜E4,F1〜F4 受光領域
BP バンプ
MB メインビーム
MB メインビームの迷光成分
P ボンディングパッド
SB1〜SB2 サブビーム
TH 貫通電極
WB ボンディングワイヤー

Claims (7)

  1. レーザ光源と、
    四角形のメイン受光面を有する光検出器と、
    前記レーザ光源が発生した光ビームを、多層光ディスクの複数の記録層のうちのアクセス対象層に集光させるとともに、該多層光ディスクで反射した前記光ビームである反射光ビームを前記光検出器に集光させるレンズ系と、
    前記レンズ系を通過した前記反射光ビームに非点収差を与える非点収差光学素子と、
    前記非点収差光学素子の2つの焦線位置のうち前記非点収差光学素子に近い前側焦線位置での前記信号光成分の断面形状の短手方向の両外側を遮蔽する遮蔽板とを備え、
    前記光検出器は、前記メイン受光面の2つの対角線のうち前記断面形状の長手方向に対応する対角線の延長線上に設けられた補正用受光面をさらに有し、
    前記メイン受光面の受光量及び前記補正用受光面の受光量に基づいてフォーカス誤差信号を生成する処理手段をさらに備える
    ことを特徴とする光学ドライブ装置。
  2. 前記遮蔽板を通過した前記反射光ビームが前記メイン受光面に形成するスポットの、前記断面形状の長手方向に対応する第1の方向の幅は、前記メイン受光面及び前記補正用受光面を含む前記光検出器の受光面の該第1の方向の幅より大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学ドライブ装置。
  3. 前記メイン受光面は、それぞれ正方形の第1乃至第4の受光領域に分割された4分割受光面であり、
    前記補正用受光面は、第1及び第2の補正用受光面を含み、
    前記反射光ビームに含まれる迷光成分が前記受光面に形成する迷光スポットの長手方向は、前記第1の受光領域と前記第3の受光領域とを結ぶ方向に一致し、
    前記第2及び第4の受光領域のうち、前記迷光スポットが照射される部分をそれぞれ第1及び第2の領域とすると、
    前記第1の補正用受光面は、前記第1の受光領域のうち前記第1又は第2の領域と前記メイン受光面の中心を中心として回転対称な領域を除く部分と、前記メイン受光面の前記第1の受光領域に含まれる第1の頂点を中心として180度対称な形状を有し、
    前記第2の補正用受光面は、前記第3の受光領域のうち前記第1又は第2の領域と前記メイン受光面の中心を中心として回転対称な領域を除く部分と、前記メイン受光面の前記第3の受光領域に含まれる第2の頂点を中心として180度対称な形状を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学ドライブ装置。
  4. 前記メイン受光面は、それぞれ正方形の第1乃至第4の受光領域に分割された4分割受光面であり、
    前記補正用受光面は、第1及び第2の補正用受光面を含み、
    前記反射光ビームに含まれる迷光成分が前記受光面に形成する迷光スポットの長手方向は、前記第1の受光領域と前記第3の受光領域とを結ぶ方向に一致し、
    前記第1の補正用受光面は、前記第1の受光領域と、前記メイン受光面の前記第1の受光領域に含まれる第1の頂点を中心として180度対称な形状を有し、
    前記第2の補正用受光面は、前記第3の受光領域と、前記メイン受光面の前記第3の受光領域に含まれる第2の頂点を中心として180度対称な形状を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学ドライブ装置。
  5. 前記メイン受光面は、それぞれ正方形の第1乃至第4の受光領域に分割された4分割受光面であり、
    前記処理手段は、前記第1及び第3の受光領域の各受光量の合計から、前記第2及び第4の受光領域の各受光量並びに前記補正用受光面の受光量の合計を減算することにより、フォーカス誤差信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学ドライブ装置。
  6. 前記処理手段は、前記メイン受光面の受光量及び前記補正用受光面の受光量に基づいて全加算信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学ドライブ装置。
  7. 前記光検出器は、前記メイン受光面とは別に配置された第1及び第2のサブ受光面を有し、
    前記補正用受光面は、前記第1及び第2のサブ受光面に関しては配置されない
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学ドライブ装置。
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