JP2015004797A - 電源装置、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

電源装置、定着装置、及び画像形成装置 Download PDF

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小野 博司
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博司 小野
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圭輔 川端
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Abstract

【課題】 定着装置において、定着部材を加熱する加熱部材の温度を高速に高めることが難しく、全体として省電力性を高めることが難しいという課題があった。【解決手段】 商用電源から供給される電力を蓄電する蓄電装置と、商用電源から供給される電力と前記蓄電装置から供給される電力を加算して出力する加算部を含み、前記加算部は、前記定着装置における定着部材及び加熱部材の温度に基づいて前記加算した電力を出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、電源装置、定着装置、及び画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、加熱溶融性の樹脂からなるトナーを用いて記録媒体の表面に形成したトナー画像を加熱、加圧して記録媒体に定着させる定着装置が用いられている。このような定着装置においては、定着処理における省電力化が望まれている。
特許文献1には、記録媒体の非画像領域に対応する定着ローラの部位の温度が画像領域に対応する定着ローラの部位の温度よりも低くなるように加熱手段を制御することによって、定着処理に係る消費電力を少なくすることが記載されている(同文献の請求項3等を参照)。これは、定着処理を必要としない非画像領域に対応した部位への電力供給を削減することによって、省電力化を図ろうとするものである。
ところで特許文献1に記載されているように、定着ローラを加熱する加熱手段が複数の加熱部材からなり、加熱する対象が画像領域か非画像領域かによって加熱温度を異ならせる場合、省電力性を向上させるためには非画像領域に対応する加熱部材の温度をできるだけ低く設定することが望まれる。例えば特許文献1に記載された定着装置においては、画像領域の加熱設定温度(以下、「第1の設定温度」という)よりも非画像領域の加熱設定温度(以下、「第2の設定温度」という)を低い温度に設定しているが、省電力性を向上させるためには第2の設定温度をより低い温度に設定することが必要となる。ここで、定着処理に用いられる定着ローラが一回転して次に記録媒体に接触する際に、定着ローラが接触する領域が非画像領域から画像領域に変わった場合、その領域に対応する定着ローラの部位の温度を第2の設定温度から第1の設定温度に上昇させることが必要となる。このときどの程度に温度を上昇させることができるかによってあらかじめ設定しておく第2の設定温度が決定され、省電力化の程度が決まることになる。
しかしながら定着ローラは高速で回転するため、一回転する時間は非常に短い。したがって一回転する間に上昇させることができる温度の程度は限られている。さらに通常の商用電源から供給できる電力の大きさは限られている。
これらの理由によって、定着部材を加熱する加熱部材の温度を高速に高めることが難しく、省電力性を高めることが難しいという課題があった。
上述した課題を解決するため本発明の電源装置は、画像形成装置の定着装置に電力を供給する電源装置であって、商用電源から供給される電力を蓄電する蓄電装置と、商用電源から供給される電力と前記蓄電装置から供給される電力を加算して出力する加算部を含み、前記加算部は、前記定着装置における定着部材及び加熱部材の温度に基づいて前記加算した電力を出力することを特徴とする。
本発明によれば、定着装置における定着部材及び加熱部材の温度に基づいて商用電源から供給される電力と蓄電装置から供給される電力を加算して出力するので、加熱部材の温度を高速に高めることが可能となり、省電力性を高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の模式図である。 定着装置を示す模式図である。 定着装置を示す模式図である。 プリンタ1の制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。 画像形成パターンの一例を示す図である。 画像形成パターンの一例を示す図である。 定着装置を示す模式図である。 図7における定着ローラXの表面上にある任意の参照点の温度変化を示す図である。 図7の加熱領域Hにおける定着ローラX上の参照点の温度変化を示す図である。 記録媒体の搬送方向と垂直な方向におけるサーマルヒータ56の各部位の位置と、その位置の部位に供給する電力の電力密度との関係を示した図である。 非画像形成領域eに供給可能な電力を画像形成領域dに振り向けた場合の、記録媒体の搬送方向と垂直な方向におけるサーマルヒータ56の各部位の位置と、その位置の部位に供給する電力の電力密度との関係を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の模式図である。 画像形成パターンの一例を示す図である。
<<第1の実施形態>>
以下、図面を用いて本発明の第1の実施形態について説明する。
<画像形成装置の全体構成>
まず、図1を用いて画像形成装置の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の模式図である。図1に示すように、画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、給紙装置4と、レジストローラ対6と、作像装置8と、転写装置10と、定着装置12と、スキャナ部110とを有している。
給紙装置4は、記録媒体としての用紙Pが積載状態で収容される給紙トレイ14と、給紙トレイ14に収容された用紙Pを上から順に1枚ずつ分離して送り出す給紙コロ16を有している。給紙コロ16によって送り出された用紙Pはレジストローラ対6で一旦停止され、姿勢ずれを矯正された後、感光体ドラム21の回転に同期するタイミングで、すなわち、感光体ドラム21上に形成されたトナー像の先端と用紙Pの搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングでレジストローラ対6により転写部位Mへ送られる。
作像装置8には、感光体ドラム21と、帯電手段としての帯電ローラ18と、露光装置20の一部を構成するミラー20aと、現像ローラ22aを備えた現像装置22と、クリーニングブレード24aを備えたクリーニング装置24と、が配置されている。
プリンタ1における画像形成動作を行う場合、感光体ドラム21を図1の矢印方向に回転させ、帯電ローラ18によって感光体ドラム21の表面を均一に帯電する。続いて、画像情報に基づいて露光光Lbを露光部26に照射して、作成すべき画像に対応した静電潜像を形成させる。この静電潜像は感光体ドラム21の回転により現像装置22へ移動する。現像装置22は静電潜像にトナーを供給してトナー像を作像する。
次に感光体ドラム21上のトナー像は転写部位Mへ移動し、転写装置10によって所定の転写バイアスが加えられる。これによりトナー像は転写部位Mへ進入してきた用紙P上に転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着装置12へ搬送される。定着装置12では用紙Pに熱と圧力が加えられトナー像が用紙Pに定着する。トナー像が定着した用紙Pはプリンタ1から排出される。
転写部位Mで転写されずに感光体ドラム21上に残った残留トナーは、感光体ドラム21の回転に伴ってクリーニング装置24に至り、このクリーニング装置24を通過する間にクリーニングブレード24aにより掻き落とされて清掃される。その後、感光体ドラム21上の残留電位が除電手段により除去され、次の作像工程に備えられる。
スキャナ部110は、コンタクトガラス110aに載せられた原稿を光学的に読み取ることにより画像情報を生成する。具体的には、スキャナ部110は原稿に光を当ててその反射光をCCD(Charge Coupled Devices)等の読取センサで受光することによって画像情報を読み取る。画像情報は用紙Pに形成される画像を表す情報であり、例えば各画素の位置情報と明度情報とを含んだものである。
<定着装置>
続いて、図2及び図3を用いて定着装置12の詳細について説明する。図2及び図3は定着装置を示す模式図である。定着装置12は外部加熱方式であり、定着ローラ28の外側から定着ローラ28を加熱するものである。図2及び図3に示すように、定着ローラ28と、この定着ローラ28との間でニップ部SNを形成する加圧部材としての加圧ローラ30と、加熱手段としてのサーマルヒータ56を有しており、このサーマルヒータ56と電源40とにより加熱手段が構成されている。
電源40は、商用電源41から供給された電力をあらかじめ蓄電する蓄電装置40aと、商用電源41から供給された電力と蓄電装置40aから供給された電力とを加算する加算回路40bを有している。加算回路40bにおいて加算された電力は、電源40の出力としてサーマルヒータ56に供給される。
ここで、商用電源41から供給された電力と蓄電装置40aから供給された電力を加算するに際して、加算される蓄電装置40aからの電力は最小で0W(Watt)から最大で蓄電装置40aが供給できる最大電力までの間で可変である。どの程度の電力を加算するかは設定によるものであり、設定された値に応じて後述する加熱制御部42が制御する。
蓄電装置40aは、一例として、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池、電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイス、充電回路、及び放電回路を備えている。また加算回路40bは、一例として、蓄電装置40aからの電流と加算することが可能となるように商用電源40aの電流を整流して高電圧化するとともに、DC/DCコンバータなどで電圧調整が可能な装置が用いられる。
加熱制御部42は、後述するサーミスタ34、36による温度検知状況に基づいて、電源40からサーマルヒータ56へ供給する電力を制御する。加熱制御部42は、一例として、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを含むマイクロコンピュータによって実現される。
サーマルヒータ56は、図3に示したように、用紙Pの幅方向に配置された複数(本実施形態では7つ)のヒータ56a乃至56gからなる。サーマルヒータ56は、図示しない付勢手段によって定着ローラ28の表面に押し当てられている。サーマルヒータ56あるいはヒータ56a乃至56gは、加熱部材の一例である。ヒータ56a乃至56gはそれぞれ独立して定着ローラ28の所定の領域を加熱する。定着ローラ28のニップ部SNを下流としたときに、定着ローラ28の回転方向に対してサーマルヒータ56の上流には、定着ローラ28の表面温度を検知する第1の検知部としてのサーミスタ34と、サーマルヒータ56の温度を検知する第2の検知部としてのサーミスタ36とを有している。
定着ローラ28は、例えば、外径が30mmで厚みが1mmのアルミニウム製の芯金28aと、この芯金28aの表面に被覆された断熱層28bを有している。断熱層28bは、例えば、発泡性のシリコンゴムで形成されており、厚みは4mmである。
定着ローラ28の断熱層28bの上にはニッケルからなる良熱伝導層28cが形成されている。この良熱伝導層28cは、ニッケルに限られず、ステンレスなどの鉄系合金、アルミニウムや銅などの金属系、グラファイトシート等、少なくとも熱伝導性が断熱層28bよりも高いものであればよい。定着ローラ28に良熱伝導層28cを形成することで、サーマルヒータ56の発熱むらによる定着ローラ28の表面温度の局部的な温度むらが低減する。また、良熱伝導層28cの機能によって、サーマルヒータ56が加熱する領域よりもやや広い領域の温度が上昇するため、定着させる画像と加熱する範囲のずれを軽減することができるという利点もある。換言すれば、サーマルヒータ56を構成する各ヒータの大きさや間隔等の設定において設計自由度が大きくなるという利点がある。また定着ローラ28の耐久性を高め、離型性を確保するために、良熱伝導層28cの表面にPFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが20〜80μmの離型層28dを形成してもよい。
加圧ローラ30は、例えば、外径が50mmで厚みが4mmの鉄製の芯金30aと、この芯金30aの表面に被覆された弾性層30bを有している。弾性層30bは例えばシリコンゴムで形成されており、厚みは5mmである。弾性層30bの表面には、離型性を高めるために厚みが50μm程度のフッ素樹脂層を形成するのが好ましい。
本実施形態においては加熱部材としてのサーマルヒータ56を定着ローラ28の表面に接触させて加熱する構成としたが、加熱部材をコイルとインバータで構成し、IH(Induction Heating)方式による非接触加熱方式としてもよい。IH方式としては、加熱用のコイルを多数配置する構成でも、磁束をキャンセルする部材を多数配置することで加熱領域や加熱量を制御する構成であってもよい。この方式によっても、画像情報に基づいて定着ローラ28の温度を制御できるため、同様に省電力化が達成される。
<制御部>
プリンタ1は、上記の各装置の動作を制御する制御部を有している。プリンタ1の制御部の構成について図4を用いて説明する。図4は、プリンタ1の制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。
制御部は、図4に示されるように、CPU1011、メインメモリ(MEM-P)1012、ノースブリッジ(NB)1013、サウスブリッジ(SB)1014、AGP(Accelerated Graphics Port)バス1015、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)1016、ローカルメモリ(MEM-C)1017、HD(Hard Disk)1018、HDD(Hard Disk Drive)1019、PCIバス1020、ネットワークI/F1021を有している。
CPU1011は、メインメモリ1012に記憶されたプログラムに従って、データを加工・演算したり、上述した各部の動作を制御したりするものである。メインメモリ1012は制御部の記憶領域であり、ROM1012a、RAM1012bを有している。ROM1012aは、制御部の各機能を実現させるプログラムやデータを記憶する。
RAM1012bは、プログラムやデータの展開、及び印刷時の描画用メモリなどとして用いられる。ノースブリッジ1013は、CPU1011と、メインメモリ1012、サウスブリッジ1014、及びAGPバス1015とを接続するためのブリッジである。サウスブリッジ1014は、ノースブリッジ1013と周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。AGPバス1015は、グラフィック処理を高速化するためのグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースである。ASIC1016は、ローカルメモリ1017を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)からなる。ASIC1016は、PCIバス1020を介してUSBインタフェース、IEEE1394インタフェース等のネットワークI/F1021に接続されている。
ローカルメモリ1017は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いられるメモリである。HD1018は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うための記憶手段である。HDD1019は、CPU1011の制御にしたがってHD1018に対するデータの読み出し又は書き込みを制御する駆動手段である。ネットワークI/F1021は、通信ネットワークを介して情報処理装置等の外部機器や内部機器と情報を送受信する。
<制御部の動作・処理>
続いて、図5乃至図8を用いて加熱制御部42の制御動作の一例を説明する。図5及び図6は、画像形成パターンの一例を示す図である。
図5においては、用紙P上に、用紙Pの搬送方向の先端側から順に、画像形成領域a、非画像形成領域b、画像形成領域cが存在する画像形成パターンを示している。画像形成領域a、cでは定着処理が必要であるが、非画像形成領域bでは定着処理の対象となるトナーが存在しないので定着処理を行う必要がない。
プリンタ1において上記画像形成パターンの画像情報が受け付けられると、加熱制御部42は画像形成領域aに対応する定着ローラ28の部位の温度が定着処理を実行可能となる第1の設定温度になるようにサーマルヒータ56に対する加熱制御を行う。処理が進み、記録媒体が搬送され、非画像形成領域bが定着装置12のニップ部SNに到達すると、加熱制御部42は非画像形成領域bに対応する定着ローラ28の部位の温度が第2の設定温度になるようにサーマルヒータ56に対する加熱制御を行う。非画像形成領域bにおいては定着処理を行う必要がないので、第2の設定温度は第1の設定温度よりも低い温度に設定されている。さらに記録媒体が搬送され、次に画像形成領域cが定着装置12のニップ部SNに到達すると、加熱制御部42は画像形成領域cに対応する定着ローラ28の部位の温度が再び定着処理が実行可能となる第1の設定温度になるようにサーマルヒータ56に対する加熱制御を行う。
別の例として、図6においては、用紙P上に、用紙Pの搬送方向と垂直な方向に画像形成領域d、非画像形成領域eが存在する画像形成パターンを示している。図5に示した例と同様に、画像形成領域dでは定着処理が必要であるが、非画像形成領域eでは定着処理の対象となるトナーが存在しないので、定着処理を行う必要がない。
したがって、加熱制御部42は画像形成領域dに対応する定着ローラ28の部位の温度が定着処理が実行可能となる第1の設定温度になるようにサーマルヒータ56に対する加熱制御を行う。一方、非画像形成領域eに対応する部位では定着処理を実行しなくてよいので、第1の設定温度よりも低い第2の設定温度となるようにサーマルヒータ56に対する加熱制御を行う。
本実施形態において、サーマルヒータ56は図3に示したように、記録媒体の搬送方向に対して垂直な方向に複数に分割された加熱部材56a乃至56gを有している。したがって、図6に示した画像形成パターンを形成する場合には、例えば画像形成領域dに対応する加熱部材56a乃至56dが第1の設定温度となるように、また非画像形成領域eに対応する加熱部材56e乃至56gが第2の設定温度となるように加熱制御すればよい。第2の設定温度に加熱するに際しては、非画像形成領域b、eに対応するサーマルヒータ56への電力供給を完全に停止してもよいが、サーマルヒータ56の温度が下がりすぎると次に第1の設定温度に上昇させるときに温度の立ち上がり応答性が悪くなり時間がかかってしまう。そこで、低電力を供給するのが好ましい。すなわち、例えば第2の設定温度として100℃に設定するとよい。
以上のようにして非画像形成領域b、eに対応する定着ローラ28の部位に対するサーマルヒータ56への供給電力を削減することによって、省電力化を図ることができる。
次に図7乃至図11を用いて、高速機において省電力効果が小さくなることについて説明する。図7は、定着装置を示す模式図である。図7においては、定着ローラX、加圧ローラY、加熱手段Zが描かれ、定着ローラXと加圧ローラYが互いに押し付けあう部分はニップ部SNを構成する。また加熱手段Zによって加熱される領域が、加熱領域Hとして示されている。
図8は、図7における定着ローラXの表面上にある任意の参照点の温度変化を示す図である。図8においては、図7におけるニップ部SNで記録媒体の画像形成領域あるいは非画像形成領域と接触する参照点の温度変化を、定着ローラXの回転によりニップ部SNを離れた直後からの変化として示したものである。図8において、縦軸は参照点の温度、横軸は時間の経過を示している。
図8(a)の(1)(実線)は、ニップ部SNで接触する記録媒体の領域が画像形成領域であるときの参照点の温度変化の様子を示している。(1)で示したように、定着ローラXが回転し、ニップ部SNから離れるに従って参照点の温度は低下していく。参照点が加熱手段Zによって加熱される加熱領域Hに入ると、参照点の温度は第1の設定温度T1にまで急速に上昇し、温度T1に維持される。さらに定着ローラXの回転が進み、参照点がニップ部SNに到達すると、参照点では記録媒体に熱を奪われて温度が低下する。参照点がニップ部SNを離れると、再び加熱領域Hに到達するまで放熱により徐々に温度が低下する。以上のサイクルを繰り返すことによって、定着ローラXがニップ部SNに到達した時点で定着処理に必要な温度T1を確保できているようになっている。
また図8(a)の(2)(点線)は、ニップ部SNで接触する記録媒体の領域が非画像形成領域であるときの参照点の温度変化の様子を示している。参照点の温度変化は(1)と同様であるが、加熱領域Hでの加熱温度が第2の設定温度T2に設定されている点が(1)とは異なっている。非画像形成領域であって定着動作が行わなれないときには、加熱領域Hでの加熱手段Zへの電力供給を少なくしておくことによって、電力の削減が可能となり、定着処理時の消費電力を低減することができる。なお記録媒体の非画像形成領域に接触した参照点が、次のサイクルで記録媒体の画像形成領域に接触する場合には、図8(b)の一点鎖線で示すように、そのサイクル(図8(b)に示した例では2回転目)で加熱領域Hで設定される加熱温度が第1の設定温度となるように加熱制御すればよい。これによって、2回転目で定着処理を行うことが可能となる。
ところで商用電源によって供給される電力は、定着装置だけではなくプリンタ1のさまざまな装置(例えば給紙装置、搬送装置、現像装置等々)で消費される。したがって、高速機になるほど給紙装置等の他の装置で消費される電力が大きくなり、定着装置で使用できる電力が小さくなってしまう。定着装置で使用できる電力が十分に大きくない場合には、前述したように非画像形成領域に対応する加熱温度(第2の設定温度)を十分に下げておくことができず、省電力の効果が低下してしまう。以下、このことを図9を用いてより詳細に説明する。
図9は、図7の加熱領域Hにおける定着ローラX上の参照点の温度変化を示す図である。図9において、縦軸は参照点の温度、横軸は時間の経過を表している。
図9において、ΔTmaxは加熱領域Hにおいて加熱によって温度を回復できる最大回復可能温度であって、加熱領域Hで最大限の電力供給を行った場合に定着ローラXの表面の温度を上昇させることができる温度である。
図9において、(1)は、参照点が加熱領域Hに到達したときの温度と第1の設定温度T1の温度差が最大回復可能温度ΔTmaxよりも小さい場合である。この場合、サーマルヒータ56が第1の設定温度T1に到達するように加熱制御(電力供給の制御)を行うことにより、定着処理の実行が可能となる。
図9において、(2)は、参照点が加熱領域Hに到達したときの温度と第1の設定温度T1の温度差が最大回復可能温度ΔTmaxと等しい場合である。この場合にも、サーマルヒータ56が第1の設定温度T1に到達するように加熱制御(電力供給の制御)を行うことにより、定着処理の実行が可能となる。
図9において、(3)は、参照点が加熱領域Hに到達したときの温度と第1の設定温度T1の温度差が最大回復可能温度ΔTmaxよりも大きい温度である。この場合、サーマルヒータ56への電力供給を最大にしたとしても、サーマルヒータ56の温度は第1の設定温度に到達せず、定着処理が実行できない。
以上のとおりであるため、最大回復可能温度ΔTmaxが大きいほど非画像形成領域に対応する第2の設定温度を下げることができ、省電力効果が大きくなる。
ここで、上述したように非画像形成領域に対応するサーマルヒータ56の部位へ供給する電力を低減することによって省電力化が可能となるが、機器の高速化に伴い機器全体の消費電力が大きくなると、サーマルヒータ56に十分な電力を供給できない場合がある。そのような場合、加熱領域Hでの加熱を十分に行うことができなくなり、最大回復可能温度ΔTmaxを確保することができず、省電力の効果が小さくなる。
図10は、記録媒体の搬送方向と垂直な方向におけるサーマルヒータ56の各部位の位置と、その位置の部位に供給する電力の電力密度との関係を示した図である。図10において、横軸は記録媒体の搬送方向と垂直な方向におけるサーマルヒータ56の各部位の位置を示している。また縦軸は、当該位置のサーマルヒータ56の部位に供給する電力の電力密度を示している。電力密度とは単位長さあたりの供給電力であって、単位は例えばW/mm(Watt per millimeter)である。
サーマルヒータ56に供給できる最大電力密度W0は、サーマルヒータ56における加熱部材の抵抗値と電源電圧によってあらかじめ決定される。例えば、サーマルヒータ56の幅が300mmであって全面が画像形成領域の場合(すなわち、サーマルヒータ56が全幅に渡って稼動する場合)の最大消費電力を1200Wとすると、最大電力密度W0は1200/300[W/mm]となる。そして、サーマルヒータ56における発熱体の抵抗値もこれに合わせて設定され、この値を超えた電力を供給することはできない。なおこの最大電力密度W0による電力は、画像形成装置の立ち上げ時を想定した電力であって、画像形成装置の他の装置(例えば画像形成部等)が稼動していない状態の電力である。定着処理時には定着部だけでなく画像形成部などにも電力供給が行われるため、実働状態での最大電力密度WaはW0よりも小さい値となる。さらに定着処理時にはサーマルヒータ56の幅方向の領域ごとに供給する電力密度が異なり、例えば図6に示した画像では画像領域dに対応する定着ローラ28の部位を非画像形成領域eに対応する定着ローラ28の部位より大きい電力密度で加熱する。すなわち、定着処理時の画像形成領域dにおける最大電力密度Waは、サーマルヒータ56が使用できる電力を800Wとした場合、800/300[W/mm]となってしまう。このとき、画像形成領域dほど高い電力密度を必要としない非画像形成領域eに対応する供給電力を、画像形成領域dに対応するサーマルヒータ56に振り向けることによって、画像形成領域dに対応する電力密度を最大電力密度Waより大きくすることは可能である。しかしながら、例えば画像形成領域dの幅が広く非画像形成領域eの幅が狭い場合には非画像形成領域eから振り向けることができる電力はわずかとなり、最大電力密度Waを十分に高めることができない。その結果、第2の設定温度を十分に下げることは難しくなる。
本実施形態では、図2を用いて説明したように、加熱制御部42への電力供給源として、電源40が蓄電装置40aと加算回路40bとを備え、商用電源41から供給される電力を蓄電装置40aに蓄電し、商用電源41と蓄電装置40aから供給される電力を加算回路40bによって加算して出力する。これにより、商用電源41によって供給できる電力を超える電力を定着装置12に供給することを可能にしている。これによって、定着ローラ28の温度を高速に高めることができ、商用電源41のみを用いた場合と比べて第2の設定温度をより下げることが可能となる。
ところで蓄電装置40aを用いて電力供給を行う場合、その蓄電容量や、充電状況のような稼動状態、あるいは周囲の温度等、各種の要因によって供給できる電力が変動する。そこで、供給可能な電力が大きい場合には第2の設定温度を低い値に設定するのがよい。一方で、供給可能な電力が小さい場合には第2の設定温度を高めの値に設定しておき、定着性を確保して画像品質の維持を図るようにするのがよい。このように、供給可能な電力の大きさによって、省電力効果と定着性の確保とのバランスを考慮して第2の設定温度を設定することができる。
さらに、蓄電装置に蓄電されている電力が少なくなった場合には、サーマルヒータ56の画像形成領域dに相当する部位に電力が多く供給されるように制御することによって、画像形成領域dに係る電力密度を高めることと非画像形成領域eに係る第2の設定温度を低減することを同時に達成することが可能となる。このことを図10及び図11を用いて説明する。図11は、非画像形成領域eに供給可能な電力を画像形成領域dに振り向けた場合の、記録媒体の搬送方向と垂直な方向におけるサーマルヒータ56の各部位の位置と、その位置の部位に供給する電力の電力密度との関係を示した図である。図10において、最大電力密度がWaであるのに対し、非画像形成領域eの加熱温度は第2の設定温度に設定されているので、非画像形成領域eに対応するサーマルヒータ56への電力供給には余裕があることになる(最大電力密度Waまでは必要としない)。そこで、この余分な電力を画像形成領域dに対応するサーマルヒータ56の部位へ配分することによって、画像形成領域dに対応するサーマルヒータ56へ供給する電力をWaから例えばW0にまで増加することができる。図11はこのことを示した図であって、画像形成領域dに対応する部位への供給電力密度をW0にまで高めたことを示している。
<<第2の実施形態>>
次に、図12を用いて、本発明の第2の実施形態に係る定着装置を説明する。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の模式図である。図12に示した第2の実施形態の定着装置12−2において、第1の実施形態に係る定着装置12(図2を参照)と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図12の定着装置12−2は、定着ベルト38、サーマルヒータ56−2、支持体60及び61、ゴムローラ70を含んで構成される。定着ベルト38は、基体38a、弾性層38b、離型層38cからなっている。
図12の定着装置12−2においては、定着ベルト38の内部にサーマルヒータ56−2が配置され、定着ベルト38の内部から支持体60及び61によって支持されている。定着ベルト38は定着フィルムとして構成されたものであってもよい。支持体60及び61はサーマルヒータ56−2を定着ベルト38に押し当てて指示できるものであればよく、樹脂や金属によって形成される。サーマルヒータ56−2は、板状の基板に抵抗発熱体を形成したサーマルヘッドやセラミックヒータなどによって構成される。サーマルヒータ56−2は熱によって定着ベルト38の温度を上昇させ、それによってニップ部SNに搬送されてくる記録媒体上の未定着トナーを加熱して定着するものである。定着ベルト38は、外径が30mmで厚みが50μmのPI製の基体38aと、この基体38aの表面に被覆された弾性層38bを有している。弾性層38bは、例えばシリコンゴムで形成されており、厚みは50μmである。定着ベルト38の表面には耐久性を高めて離型性を確保するために、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚さ10μm以下程度の離型層38cが形成されている。また、サーマルヒータ56−2と定着ベルト38の接触性を高めるため、定着ベルト38の外側から定着ベルト38を介してサーマルヒータ56−2と対向する位置関係で、押圧部材の一例であるゴムローラ70を密着させる構成を採っている。
この構成によっても、第1の実施形態で示したものと同様に、定着装置における定着部材及び加熱部材の温度に基づいた電力を定着装置に供給することができるので、加熱部材の温度を高速に高めることが可能となり、省電力性を高めることができる。
<<第3の実施形態>>
上述した第1及び第2の実施形態においては、商用電源41から供給される電力に蓄電装置40aから供給される電力を加算して供給することによって、定着部材(定着ローラ28または定着ベルト38)の非画像形成領域に対応する部位の温度(第2の設定温度)を低く設定することを可能とし、省電力化を図るものとした。しかしながら蓄電装置40aに蓄電されている電力が所定の値よりも少ない場合には、第1及び第2の実施形態の定着装置では十分に大きい電力を供給することができないため、第2の設定温度を必ずしも十分に低く設定することができない。
そこで第3の実施形態では、蓄電装置40aから供給する電力が少なくて済むようにし、蓄電装置40aに蓄電されている電力が少ないときにも定着処理を実行できるようにしたものである。第3の実施形態においては、定着すべき画像に応じて変化する加熱領域の大きさを検知することによって、高い電力密度で定着ローラを急速に加熱する動作モードを増やしたものである。このことを以下に詳細に説明する。
第3の実施形態においては、蓄電装置40aの電力が少ない場合に、画像形成領域(加熱領域)の幅の合計値を検出し、この値が所定の値L以上である場合には第1の電力密度で加熱を行い、所定の値Lよりも小さい場合には第1の電力密度よりも大きい第2の電力密度で加熱を行う。これによってサーマルヒータ56または56−2へ供給する電力を低減することができる。
このことを、図6及び図13に示した画像形成パターンを例に説明する。図13は、画像形成パターンの一例を示す図である。図6に示した画像形成パターンでは、画像形成領域の幅の合計値は領域dの幅の値dとなる。一方、図13に示した画像形成パターンでは、画像形成領域の幅の合計値は領域dの幅の値dと領域eの幅の値eとの合計値(d+e)となる。ここで上述した所定の値Lを、d<L≦d+eとなるように設定すれば、図6に示した画像形成パターンに対しては第2の電力密度で加熱を行い、図13に示した画像形成パターンに対しては第1の電力密度で加熱を行うことになる。前者においては幅dの狭い領域に電力を集中させることにより、非画像形成領域eに係る第2の設定温度を低くすることが可能となる。一方、後者においては第2の電力密度よりも小さい第1の電力密度で電力供給を行って加熱することによって、所定時間内(定着部材が1回転する時間内)に第2の設定温度から第1の設定温度に昇温させることができないといったことをなくし、定着品質が低下するのを防止することが可能となる。
<<第4の実施形態>>
第3の実施形態で説明したのとは反対に、蓄電装置40aに蓄電されている電力が所定の値よりも多い場合には、第3の実施形態において説明したような不具合は生じないが、次のような構成を採ることはより一層好適である。
すなわち、第4の実施形態においては、画像形成領域(加熱領域)の幅の合計値を検出し、この値が所定の値L以上である場合には、商用電源41から供給される電力に蓄電装置40aから供給される電力を加算した電力に基づいて第2の電力密度を設定する。一方、画像形成領域(加熱領域)の幅の合計値が所定の値Lより小さい場合には、商用電源から供給される電力のみに基づいて第2の電力密度を設定する。
このように構成することによって、蓄電装置40aに十分な電力が蓄電されている場合であっても、加熱領域が小さい場合には蓄電装置40aから供給する電力を極力減らすことによって、さらなる省電力化を図ることができる。
<<実施形態の補足>>
第3及び第4の実施形態においては、画像形成領域(加熱領域)の幅の合計値を検出しているが、これを記録媒体の幅のサイズ情報を利用して検出するようにしてもよい。このようにすることによって、画像形成領域(加熱領域)の検出を高速化でき、簡単な構成で省電力性を向上させることができる。
また、第3及び第4の実施形態において、同じ画像を繰り返して出力するような場合には、1回目の出力時には商用電源から供給される電力のみを定着装置に供給し、2回目以降の出力時には商用電源から供給される電力に蓄電装置から供給される電力を加えて定着装置に供給するようにしてもよい。この場合にも、画像形成領域(加熱領域)の検出を高速化でき、簡単な構成で省電力性を向上させることができる。
さらに、蓄電装置に蓄電されている電力が所定値以下になった場合に、原稿を読み取って複写するコピー動作時に、商用電源から供給される電力を供給して第1の電力密度で動作させるようにもできる。このようにすることによって、画像形成領域(加熱領域)を検出する構成を簡単なものとし、かつ、記録媒体のサイズが所定以下である場合にはより省電力化を図ることができる。
1 プリンタ
12,12−2 定着装置
28 定着ローラ(定着部材の一例)
28a 芯金
28b 断熱層
28c 良熱伝導層
28d 離型層
30 加圧ローラ
30a 芯金
30b 弾性層
34 サーミスタ(第1の検知部の一例)
36 サーミスタ(第2の検知部の一例)
38 定着ベルト(定着部材の一例)
38a 基体
38b 弾性層
38c 離型層
40 電源
40a 蓄電装置
40b 加算回路(加算部の一例)
41 商用電源
42 加熱制御部
56 サーマルヒータ(加熱部材の一例)
56a乃至56g ヒータ(加熱部材の一例)
60,61 支持体
70 ゴムローラ
a,c,d 画像形成領域
b,e 非画像形成領域
P 記録媒体
SN ニップ部
H 加熱領域
X 定着ローラ
Y 加圧ローラ
Z 加熱手段
特開2001−343860号公報

Claims (10)

  1. 画像形成装置の定着装置に電力を供給する電源装置であって、
    商用電源から供給される電力を蓄電する蓄電装置と、
    商用電源から供給される電力と前記蓄電装置から供給される電力を加算して出力する加算部を含み、
    前記加算部は、前記定着装置における定着部材及び加熱部材の温度に基づいて前記加算した電力を出力する
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 記録媒体に形成されたトナー画像を加熱して定着する定着部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱部材と、
    前記定着部材の温度を検知する第1の検知部と、
    前記加熱部材の温度を検知する第2の検知部と、
    前記第1及び第2の検知部による検知結果に基づいて前記加熱部材を加熱制御する加熱制御部と、
    前記加熱制御部の制御により前記加熱部材への電力供給を行う電源装置とを含み、
    前記電源装置は、
    商用電源から供給される電力を蓄電する蓄電装置と、
    商用電源から供給される電力と前記蓄電装置から供給される電力を加算して出力する加算部を含み、
    前記加算部は、前記加熱制御部による加熱制御に基づいて前記加算した電力を出力する
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2に記載した定着装置において、
    前記加算部は、前記蓄電装置から供給される電力を加算せずに前記商用電源から供給される電力を出力可能であり、
    前記加熱制御部は、前記加算部が商用電源から供給される第1の電力密度による電力を出力するか、あるいは、前記加算部が商用電源から供給される電力と前記蓄電装置から供給される電力を加算した第2の電力密度による電力を出力するかを制御する
    ことを特徴とする定着装置。
  4. 請求項3に記載した定着装置であって、前記加熱制御部によって加熱制御される前記加熱部材の設定温度が、記録媒体における画像形成領域に対応した第1の設定温度と記録媒体における非画像形成領域に対応した第2の設定温度とを含み、前記第2の設定温度は前記第2の電力密度に応じて設定されることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載した定着装置において、前記加熱部材は、記録媒体の搬送方向と直行する方向に複数の加熱部に分割され、かつ、前記分割された加熱部は互いに独立して加熱制御されるものであることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項5に記載した定着装置において、前記蓄電装置に蓄電されている電力が所定値よりも少ない場合に、前記複数の加熱部のうち前記第2の電力密度の電力を供給する加熱部を特定するとともに、前記複数の加熱部のうち前記第1の電力密度の電力を供給する加熱部を前記第1の設定温度に基づいて制御することを特徴とする定着装置。
  7. 請求項5に記載した定着装置において、前記蓄電装置に蓄電されている電力が第1の所定値よりも少ない場合に、前記複数の加熱部による最大加熱幅を検出し、前記最大加熱幅が第2の所定値以上である場合には前記第1の電力密度で加熱を行う一方、前記最大加熱幅が前記第2の所定値より小さい場合には前記第2の電力密度で加熱を行うことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項5に記載した定着装置において、前記蓄電装置に蓄電されている電力が第1の所定値よりも多い場合に、前記複数の加熱部による最大加熱幅を検出し、前記最大加熱幅が第2の所定値以上である場合には商用電源から供給される電力に前記蓄電装置から供給される電力を加算した電力に基づいて前記第2の電力密度を設定する一方、前記最大加熱幅が前記第2の所定値より小さい場合には商用電源から供給される電力のみに基づいて前記第2の電力密度を設定することを特徴とする定着装置。
  9. 請求項2乃至8のいずれか一項に記載した定着装置において、前記蓄電装置に蓄電されている電力が所定値よりも少ない場合に、前記第2の電力密度を下げるとともに、前記第2の設定温度を上げたことを特徴とする定着装置。
  10. 請求項2乃至9のいずれか一項に記載した定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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