JP2015004035A - 光半導体素子封止用樹脂組成物及び光半導体素子 - Google Patents

光半導体素子封止用樹脂組成物及び光半導体素子 Download PDF

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純一 沢田
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幸 若尾
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Abstract

【課題】耐熱性、耐UV性、硬化性に優れた硬化物を与える光半導体素子封止用樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基、シルアルキレン基およびオルガノポリシロキサンからなる分岐構造を有するオルガノポリシロキサン、(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物、(C)脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサン、(D)硬化触媒、(E)酸化防止剤を含有する光半導体素子封止用樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、光半導体素子封止用樹脂組成物及び光半導体素子に関する。
LED(発光ダイオード)等の光半導体素子の封止用の樹脂として、機械強度、接着性に優れるビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが用いられてきたが、近年、LEDの高出力化に伴い、封止樹脂にはさらに高い耐UV(紫外線)性、耐熱性が求められるようになってきた(特許文献1)。そこで、これらの要求特性を満たす材料として不飽和炭化水素基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いたシリコーン樹脂組成物が用いられている。しかし、シリコーン樹脂はエポキシ樹脂に比べて耐UV性、耐熱性は優れているものの、基材への接着性が低いという問題がある。これらの問題を解決するべく、エポキシ基を有するケイ素化合物の縮合物と酸無水物を用いた材料の開発が報告されている(特許文献2)。
このような用途に用いられている酸無水物系硬化剤としては無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物などが挙げられるが、これらは低分子量のものが多く、硬化時の揮発成分により硬化不良やラインを汚染する可能性がある。
そこで、シリコーン骨格を導入したカルボン酸化合物の開発が行われてきているが、これまでに耐熱性、耐UV性、硬化性などの面でまだ十分に満足できる化合物は得られていない(特許文献3、特許文献4)。
特開2003−277473号公報 特開2008−174640号公報 特開2012−077219号公報 国際公開第WO2012/137837号パンフレット
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、耐熱性、耐UV性、硬化性に優れた硬化物を与える光半導体素子封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく本発明は、
光半導体素子封止用樹脂組成物であって、
(A)下記一般式(1)
Figure 2015004035
〔式中、Rは炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基または炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、Rは独立に炭素数2〜20の2価の炭化水素基であり、
はRから選ばれる基または下記式(2):
Figure 2015004035
(式中、R、R、Rは上記と同じであり、pは0〜10の整数である。)
で示される基であり、l、mは独立して0〜100の整数であり、nは1〜100の整数である。
ただし、式中で少なくとも1つはR、および式(2)で示されるRを有する。〕
で示されるオルガノポリシロキサンと、
(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物と、
(C) 一般式(3)
[R SiO(3−x)/2[R SiO2/2(3)
〔式(3)において、
は下記式(4):
Figure 2015004035
[式(4)において、Rは炭素数2〜20の2価の炭化水素基である]
で表される基、
は水酸基、炭素数1〜20までの一価炭化水素基、または炭素数1〜6までのアルコキシ基であり、xは0、1もしくは2である。
は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基であり、aは0.25〜0.75、bは0.25〜0.75、ただしa+b=1である〕
で示される脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンと、
(D)硬化触媒と、
(E)酸化防止剤と
を含有するものであることを特徴とする光半導体素子封止用樹脂組成物を提供する。
このような上記(A)〜(E)成分を全て含有する光半導体素子封止用樹脂組成物を採用することによって、耐熱性、耐UV性、硬化性に優れたものを提供することができる。
また、本発明では、光半導体素子封止用樹脂組成物であって、
(A)下記一般式(1)
Figure 2015004035
〔式中、Rは炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基または炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、Rは独立に炭素数2〜20の2価の炭化水素基であり、
はRから選ばれる基または下記式(2):
Figure 2015004035
(式中、R、R、Rは上記と同じであり、pは0〜10の整数である。)
で示される基であり、l、mは独立して0〜100の整数であり、nは1〜100の整数である。
ただし、式中で少なくとも1つはR、および式(2)で示されるRを有する。〕
で示されるオルガノポリシロキサン、及び、
(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物
を予め反応させておいたものと、
(C) 一般式(3)
[R SiO(3−x)/2[R SiO2/2(3)
〔式(3)において、
は下記式(4):
Figure 2015004035
[式(4)において、Rは炭素数2〜20の2価の炭化水素基である]
で表される基、
は水酸基、炭素数1〜20までの一価炭化水素基、または炭素数1〜6までのアルコキシ基であり、xは0、1もしくは2である。
は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基であり、aは0.25〜0.75、bは0.25〜0.75、ただしa+b=1である〕
で示される脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンと、
(D)硬化触媒と、
(E)酸化防止剤と
を含有するものであることを特徴とする光半導体素子封止用樹脂組成物を提供する。
このような(A)成分及び(B)成分を予め反応させておいたものを含む樹脂組成物を光半導体素子封止用に採用することによって、耐熱性、耐UV性、硬化性により優れたものを提供することができる。
また、本発明では、上記のいずれかの光半導体素子封止用樹脂組成物の硬化物によって封止された光半導体素子を提供する。
本発明の光半導体素子封止用樹脂組成物は耐熱性、耐UV性、硬化性に優れたものを提供することができることから、この硬化物により封止された光半導体素子は、良好な耐熱性、耐UV性、硬化性を有するものとなる。
本発明の樹脂組成物は耐熱性、耐UV性、硬化性に優れるため、様々な用途の光半導体の封止に利用可能である。そのため、本発明の樹脂組成物の硬化物によって封止された光半導体素子は、良好な耐熱性、耐UV性、硬化性を有するものとなる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
上記のように、耐熱性、耐UV性、硬化性に優れた硬化物を与える光半導体素子封止用樹脂組成物が求められている。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、芳香族基、シルアルキレン基および分岐構造を有するオルガノポリシロキサンを用いることにより、上記課題を達成できることを見出した。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
<(A)オルガノポリシロキサン>
(A)オルガノポリシロキサンは、一般式(1)
Figure 2015004035
〔式中、Rは炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基または炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、Rは独立に炭素数2〜20の2価の炭化水素基であり、
はRから選ばれる基または下記式(2):
Figure 2015004035
(式中、R、R、Rは上記と同じであり、pは0〜10の整数である。)
で示される基であり、l、mは独立して0〜100の整数であり、nは1〜100の整数である。
ただし、式中で少なくとも1つはR、および式(2)で示されるRを有する。〕
で示されるオルガノポリシロキサンである。
ここで、Rは炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基である。具体的には、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基や、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基であり、好ましくはフェニル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基であり、更に好ましくはフェニル基である。
は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基から選ばれる基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和一価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの不飽和一価脂肪族炭化水素基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基であり、炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和一価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの不飽和一価脂肪族炭化水素基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基であり、更に好ましくはメチル基である。また、炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基や、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基であり、好ましくはフェニル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基であり、更に好ましくはフェニル基である。
Qは、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキレン基である。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等が挙げられるが、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、さらに好ましくはエチレン基である。
は炭素数2〜20の2価の炭化水素基であり、具体的にはエチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等が挙げられるが、好ましくは炭素数2〜10、特に2〜6のものであり、さらに好ましくはエチレン基である。
はRから選ばれる基または下記式(2)
Figure 2015004035
で示される基であり、R、R、Rはそれぞれ上記と同様の基を挙げることができる。
l、mは独立して0〜100、好ましくは1〜50の整数である。nは1〜100、好ましくは1〜50の整数である。式(2)中のpは0〜10の整数であり、好ましくは0〜5の整数である。
(A)成分のオルガノポリシロキサンの具体的な例としては、下記式(5)〜(7)で示されるポリシロキサンが挙げられる。(下記式において、Meはメチル基を示す。)
Figure 2015004035
(式中、l’は1〜40、n’は1〜20である。)
Figure 2015004035
(式中、m’は1〜45、n’’は1〜20である。)
Figure 2015004035
(式中、n’’’は1〜10である。)
また、(A)成分のオルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(8)
Figure 2015004035
〔式中、R、R、R、l、m、nは上記と同じであり、
’はRから選ばれる基または下記式(9)
Figure 2015004035
(式中、R、R、pは上記と同じである。)〕
で示される分子中の末端あるいは側鎖にビニル基を有する有機ケイ素化合物の1種以上に、下記式(10)
Figure 2015004035
(式中、Rは上記の通り)
で表されるSiH基を有するクロロシランを白金触媒存在下、ヒドロシリル化反応することですべてのビニル基にSiH基を有するクロロシランを付加反応させた後、下記式(11)
HO−R−OH (11)
(式中、Rは上記の通り)
で表されるアルコール性OH基を2つ有する化合物と脱塩酸反応することで製造することができる。
<(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物>
(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物は(A)成分のオルガノポリシロキサンおよび(C)成分の脂環式エポキシ基を有するオルガノポリシロキサンを硬化させるための硬化剤として添加される。このカルボン酸無水物基を有する化合物としては、主に炭素数4〜20のものが用いられ、好ましくは炭素数8〜17のものが用いられる。(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらのうち反応性、作業性の観点からヘキサヒドロ無水フタル酸及びその誘導体が好ましい。
(B)成分の使用量は特に限定はされないが、(A)成分中の総アルコール性OH基の1等量に対してカルボン酸無水物基のモル数が好ましくは2.0〜3.0等量となる量であり、さらに好ましくは2.0〜2.4等量である。2.0等量以上であれば、硬化物の機械強度が良好になるため好ましく、3.0等量以下であれば、未反応のカルボン酸無水物が多く残存することがなく、保存安定性が良好になり、好ましい。
<(C)脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサン>
(C)脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンは硬化物に靭性や強度を付与する目的で添加される。(C)成分は、
一般式(3)
[R SiO(3−x)/2[R SiO2/2(3)
〔式(3)において、
は下記式(4):
Figure 2015004035
[式(4)において、Rは炭素数2〜20の2価の炭化水素基である]
で表される基、
は水酸基、炭素数1〜20までの一価炭化水素基、または炭素数1〜6までのアルコキシ基であり、xは0、1もしくは2である。
は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基であり、aは0.25〜0.75、bは0.25〜0.75、ただしa+b=1である〕
で示される脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンである。
ここで、Rは下記式(4):
Figure 2015004035
で示されるエポキシシクロヘキシル基を含む1価の基であり、Rは炭素数2〜20の2価の炭化水素基である。具体的にはエチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基等のオキシアルキレン基(即ち−OR−、ここでRはアルキレン基で式(4)においてシクロヘキサン環に結合する)、カルボニル基、及びオキシカルボニル基(即ち−OC(=O)−、式(4)においてカルボニル基側がシクロヘキサン環に結合する)が包含される。Rとして好ましいのはアルキレン基であり、より好ましくはエチレン基である。斯かるエチレン基を有する基として、β−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチル基が挙げられる。
は水酸基、炭素数1〜20までの一価炭化水素基、及び炭素数1〜6までのアルコキシ基から選ばれる基である。炭素数1〜20までの一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、トリル基等のアルカリール基、ノルボネニル基等の架橋環式基が例示される。炭素数1〜6までのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。好ましくは、Rはメチル基である。
は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基である。炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和一価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの不飽和一価脂肪族炭化水素基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
aは0.25〜0.75、好ましくは0.4〜0.7であり、bは0.25〜0.75、好ましくは0.3〜0.6である。ただしa+b=1である。
(C)成分は、下記式(12)で示される直鎖オルガノポリシロキサンと、
Figure 2015004035
(上式において、Rは上述のとおりであり、Xは加水分解性基、例えばアルコキシ基、及びハロゲン原子であり、mは1〜20の整数である。)
下記式(13)
[R SiO(3−x)/2] (13)
(上式において、R及びR、xは上述のとおりであるが、Rの少なくとも1個は水酸基又は炭素数1〜6のアルコキシ基である。)
で表される脂環式エポキシ基含有シランを必要に応じて、公知の方法に従い、加水分解及び縮合反応させることによって得ることができる。
得られる(C)成分の脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンは、ポリスチレン換算の重量平均分子量が好ましくは1,000〜30,000、さらに好ましくは2,000〜20,000である。また、エポキシ当量が好ましくは200〜1300g/eq、さらに好ましくは300〜1100g/eqである。
<(D)硬化触媒>
硬化触媒としては、テトラブチルホスホニウム・O,O−ジエチルホスホロジチオエート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどの第四級ホスホニウム塩、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン系硬化触媒、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン系硬化触媒、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7 フェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7 オクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7 p−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7 ギ酸塩等の第四級アンモニウム塩、オクチル酸亜鉛、ナフチル酸亜鉛等の有機カルボン酸塩、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート等のアルミキレート化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類などが挙げられ、望ましくは第四級ホスホニウム塩、第四級アンモニウム塩である。
(D)硬化触媒の配合量は(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して好ましくは0.01〜3質量部、さらに好ましくは0.05〜1.5質量部である。硬化触媒の配合量が前記下限値以上の場合、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を促進させる効果が十分になるため好ましい。逆に、硬化触媒の配合量が前記上限値以下の場合、硬化時やリフロー試験時の変色の原因とならず好ましい。
<(E)酸化防止剤>
酸化防止剤としては、亜リン酸化合物、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等があり、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜0.5質量部、さらに好ましくは0.1〜0.3質量部である。
本発明の光半導体素子封止用樹脂組成物は、上記の(A)〜(E)成分を含有するものである。また、本発明の光半導体素子封止用樹脂組成物は上記の(A)成分と(B)成分を予め反応させておいたものと、(C)〜(E)成分とを含有するものとすることもできる。
本発明の光半導体素子封止用樹脂組成物は上記の(A)オルガノポリシロキサンと(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物とを仕込んで、予め反応させてから用いることが好ましい。上記の(A)オルガノポリシロキサンと(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物を予め反応させずに用いても良いが、後述する硬化物特性を比較した場合、予め反応させてから用いるのが好ましい。
<その他の成分>
上記各成分に加えて、慣用の添加剤、例えば、紫外線吸収剤(例えば、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤が好ましい。)、劣化防止剤、蛍光体、熱可塑剤、希釈剤などを必要に応じて併用しても差し支えない。
本発明の光半導体素子封止用樹脂組成物は、上記各成分および必要により各種の添加剤を配合して、溶解または溶融混合することで製造することができる。溶融混合は、公知の方法でよく、例えば、上記の成分をリアクターに仕込み、バッチ式にて溶融混合してもよく、また上記の各成分をニーダーや熱三本ロールなどの混練機に投入して、連続的にて溶融混合することができる。
また、本発明の光半導体素子は、上記本発明の光半導体素子封止用樹脂組成物の硬化物によって封止されたものである。
本発明の樹脂組成物の硬化物によって光半導体素子を封止する方法は、光半導体素子の種類に応じた公知の方法を採用することができる。本発明の樹脂組成物の硬化条件は装置に応じて適宜設定することが好ましいが、通常、100℃で1〜2時間程度加熱し、さらに150〜200℃で0.1〜2時間加熱する。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。下記中の「部」は質量部を意味し、Meはメチル基を表す。
−(A)成分の合成−
以下の合成例1及び2において、生成物を示す平均組成式におけるl、m、nの平均値は、原料であるアルコキシシランの仕込み比率から算出したものである。
[合成例1]
[ビニル基を有するオルガノポリシロキサン1の合成]
フェニルトリメトキシシラン(0.85mol、168g)、ジメチルジメトキシシラン(1.9mol、228g)、アセトニトリル7gを混合し、内温を10℃以下に冷却した。そして硫酸14gを30分かけて滴下し、その後、水43gを1時間かけて滴下した。次に1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(0.2mol、40g)を30分かけて滴下し、終夜攪拌した。廃酸分離した後、トルエン500gを添加し、熱水で3回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留することにより、下記式(14)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサン1を得た。
Figure 2015004035
(l=38、n=17)
[合成例2]
[ビニル基を有するオルガノポリシロキサン2の合成]
ジフェニルジメトキシシラン(0.75mol、183g)、メチルトリメトキシシラン(2mol、272g)を混合し、内温を10℃以下に冷却した。そして硫酸21gを30分かけて滴下し、その後、水115gを1時間かけて滴下した。次に1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(0.3mol、55g)を30分かけて滴下し、終夜攪拌した。廃酸分離した後、トルエン300gを添加し、熱水で3回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留することにより、下記式(15)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサン2を得た。
Figure 2015004035
(m=40、n=15)
[合成例3]
[ビニル基を有するオルガノポリシロキサン3の合成]
フェニルトリメトキシシラン(1.0mol、198g)、アセトニトリル30gを混合し、内温を10℃以下に冷却した。そして硫酸16gを30分かけて滴下し、その後、水81gを1時間かけて滴下した。次に1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(1.5mol、280g)を30分かけて滴下し、終夜攪拌した。廃酸分離した後、トルエン500gを添加し、熱水で3回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留することにより、下記式(16)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサン3を得た。
Figure 2015004035
[合成例4]
[(A−1)オルガノポリシロキサン4の合成]
合成例1で合成したオルガノポリシロキサン1(1.0mol、531g)、トルエン200gを添加し、70℃まで昇温した。その後、ジメチルクロロシラン(2.4mol、230g)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、90℃、4時間反応させた。反応終了後、トルエンおよび未反応のジメチルクロロシランを減圧蒸留することにより、ビニル基にジメチルクロロシランを付加反応させた中間体を得た。得られた中間体にトルエン300g、トリエチルアミン(1.0mol、101g)、エチレングリコール(0.5mol、31g)を添加し、常温で4時間反応させた。その後、生成したトリエチルアミン塩酸塩をろ過し、減圧蒸留することで、下記式(17)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサン4を得た。
Figure 2015004035
(l=38、n=17)
[合成例5]
[(A−2)オルガノポリシロキサン5の合成]
合成例2で合成したオルガノポリシロキサン2(0.1mol、632g)、トルエン400gを添加し、70℃まで昇温した。その後、ジメチルクロロシラン(0.24mol、23g)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、90℃、4時間反応させた。反応終了後、トルエンおよび未反応のジメチルクロロシランを減圧蒸留することにより、ビニル基にジメチルクロロシランを付加反応させた中間体を得た。得られた中間体にトルエン300g、トリエチルアミン(0.2mol、20g)、エチレングリコール(0.1mol、6g)を添加し、常温で4時間反応させた。その後、生成したトリエチルアミン塩酸塩をろ過し、減圧蒸留することで、下記式(18)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサン5を得た。
Figure 2015004035
(m=40、n=15)
[合成例6]
[(A−3)オルガノポリシロキサン6の合成]
合成例3で合成したオルガノポリシロキサン3(1mol、331g)、トルエン200gを添加し、70℃まで昇温した。その後、ジメチルクロロシラン(2.4mol、230g)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、90℃、4時間反応させた。反応終了後、トルエンおよび未反応のジメチルクロロシランを減圧蒸留することにより、ビニル基にジメチルクロロシランを付加反応させた中間体を得た。得られた中間体にトルエン300g、トリエチルアミン(2mol、202g)、エチレングリコール(1mol、62g)を添加し、常温で4時間反応させた。その後、生成したトリエチルアミン塩酸塩をろ過し、減圧蒸留することで、下記式(19)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサン6を得た。
Figure 2015004035
[実施例1で用いる化合物1]
[(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物とオルガノポリシロキサン4の反応生成物]
合成例4で合成したオルガノポリシロキサン4(0.5mol、256g)と、商品名:リカシッドMH(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、新日本理化(株)製)(1.2mol、204g)を反応器に仕込み、80℃、4時間反応させた。4時間後にGPCを測定したところ、リカシッドMHのピークが消失していたことから、反応が完結していると判断し、目的の化合物1を得られたとした。
[実施例2で用いる化合物2]
[(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物とオルガノポリシロキサン5の反応生成物]
合成例5で合成したオルガノポリシロキサン5(0.1mol、654g)と、リカシッドMH(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、新日本理化(株)製)(0.25mol、42g)を反応器に仕込み、80℃、4時間反応させた。4時間後にGPCを測定したところ、リカシッドMHのピークが消失していたことから、反応が完結していると判断し、目的の化合物2を得られたとした。
[実施例3で用いる化合物3]
[(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物とオルガノポリシロキサン6の反応生成物]
合成例6で合成したオルガノポリシロキサン6(0.5mol、435g)と、リカシッドMH(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、新日本理化(株)製)(1.2mol、204g)を反応器に仕込み、80℃、4時間反応させた。4時間後にGPCを測定したところ、リカシッドMHのピークが消失していたことから、反応が完結していると判断し、目的の化合物3を得られたとした。
[実施例4で用いる化合物4]
[(B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物とオルガノポリシロキサン6の反応生成物]
合成例6で合成したオルガノポリシロキサン6(0.5mol、435g)とリカシッドMH(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、新日本理化(株)製)の代わりにリカシッドBT−100(1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二水和物、新日本理化(株)製)(1.2mol、238g)を反応器に仕込み、120℃、4時間反応させた。4時間後にGPCを測定したところ、リカシッドBT−100のピークが消失していたことから、反応が完結していると判断し、目的の化合物4を得られたとした。
以下の合成例7及び8において、生成物を示す平均組成式におけるnの平均値は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測定による分子量分布のチャートにおいて、各nと各nにおけるピーク面積との積の総和を、全ピーク面積の総和で除して求めた値である。例えば、ある生成物のnが2〜20の整数の場合、[2×(n=2のピーク面積)+3×(n=3のピーク面積)+ … +20×(n=20のピーク面積)]/[(n=2のピーク面積)+(n=3のピーク面積)+ … +(n=20のピーク面積)]の計算から求めた値である。
[合成例7]
[(C)脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサン7の合成]
反応器にMeO(Me)SiO(MeSiO)Si(Me)OMe(mは1〜8の整数で、平均は1.5)(1.0mol、306g)、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM―303)(1.0mol、246g)、イソプロピルアルコール500gを仕込んだ後、水酸化テトラメチルアンモニウムの25質量%水溶液12g、水110gを添加し室温で3時間攪拌した。次いで、系内にトルエン500mlを入れ、リン酸二水素ナトリウム水溶液で中和した。分液漏斗を用いて分離した有機層(トルエン溶液)を熱水にて洗浄した後、減圧下トルエンを溜去したところ、下記平均組成式(20)で示される構造を有する、目的のオルガノポリシロキサン7を得た。オルガノポリシロキサン7のGPCで測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量は4300であり、エポキシ当量(滴定法(JIS K7236)により測定、以下同様)は403g/eqであった。
Figure 2015004035
(ただし、nは3〜10の整数で平均3.5であり、xは0、1、2又はそれらの2種以上の組み合わせである。)
[合成例8]
[(C)脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサン8の合成]
反応器に、MeO(Me)SiO(MeSiO)Si(Me)OMe(mは1〜13の整数で、平均は8)(1.0mol、787g)、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製KBM―303)(1.0mol、246g)、イソプロピルアルコール1000g、を仕込んだ後、水酸化テトラメチルアンモニウムの25質量%水溶液12g、水110gを添加し室温で3時間攪拌した。次いで、系内にトルエン1000gを入れ、リン酸二水素ナトリウム水溶液で中和した。分液漏斗を用いて、トルエン溶液を熱水にて洗浄した後、減圧下トルエンを溜去して、下記平均組成式(21)で示される目的のオルガノポリシロキサン8を得た。オルガノポリシロキサン8のGPCで測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量は5600であり、エポキシ当量は750g/eqであった。
Figure 2015004035
(ただし、nは3〜15の整数で平均10であり、一番目の構造単位ではxが0、1又は2であるものが共に存在する。)
−比較例で使用のシリコーン樹脂の合成−
[比較例1で用いる化合物5]
下記式(22)で示される両末端カルビノール変性シリコーン(商品名:X−22−160AS(信越化学工業(株)))(0.5mol、460g)と、リカシッドMH(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、新日本理化(株)製)(1.2mol、204g)を反応器に仕込み、80℃、4時間反応させた。4時間後にGPCを測定したところ、リカシッドMHのピークが消失していたことから、反応が完結していると判断し、目的の化合物5を得られたとした。
Figure 2015004035
(n=8(平均))
−比較例で使用のシリコーン樹脂の合成2−
[SiH基を有するオルガノポリシロキサン9の合成]
ジフェニルジメトキシシラン(1.0mоl、244.32g)、アセトニトリル30gを混合し、内温を10℃以下に冷却した。そして硫酸16gを30分かけて滴下し、その後、水81gを1時間かけて滴下した。次に1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサン(1.5mоl、201.48g)を30分かけて滴下し、終夜攪拌した。廃酸分離した後、トルエン500gを添加し、熱水で3回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留することにより、下記式(23)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサン9を得た。
Figure 2015004035
(n=2(平均))
[比較例3で用いる化合物6]
1Lのセパラブルフラスコに0.5質量%塩化白金酸トルエン溶液0.82g、トルエン200g、アリルグリコール(2.4mоl、245.11g)を入れ、攪拌した後、内温を60℃まで上昇させた。その後、上記で得られたオルガノポリシロキサン9(1mоl、530.76g)を1時間かけて滴下し、100℃で2時間反応させた。反応終了後、熱水で2回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留し、下記式(24)で示される化合物を主成分とする化合物6を得た。
Figure 2015004035
(n=2(平均))
−組成物の調製−
下記表1及び表2に示す配合(質量部)で、各成分を攪拌混合装置で十分混合した後、三本ロールミルを通し、樹脂組成物を調製した。その結果、実施例1〜5、比較例1〜3の樹脂組成物を得た。これらの表中の各成分は以下のとおりである。また、表中、空欄は「0」を意味する。
(B)硬化剤:4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)製、リカシッドMH)
(D)硬化触媒:第四級ホスホニウム塩(サンアプロ(株)製、U−CAT5003)
(E)酸化防止剤:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](株式会社ADEKA社製、商品名:アデカスタブAO−60)
−組成物及び硬化物の特性評価−
得られた組成物及び硬化物の特性評価を以下の方法で行なった。硬化は、組成物を100℃で1時間、次いで150℃で2時間加熱して行なった。結果を表1及び表2に示す。
(1)粘度
東機産業製E型回転粘度計にて、23℃で測定した。
(2)硬度
JIS K6253に準拠して棒状硬化物について測定した(タイプD)。比較例1〜3では硬度が低くタイプDでの測定が適当でなかったため、タイプAで測定した値を表2中に記載した。
(3)耐UV性
1mm厚のシート状硬化物の、波長450nmにおける光透過率(T)を分光光度計U−4100(日立ハイテック社製)にて測定した。該硬化物を、365nmバンドパスフィルターを装備したUV照射装置(照度100mW/cm)で、24時間照射後の光透過率(T)を同様にして測定し、T/T(%)を求めた。
(4)耐熱性
1mm厚のシート状硬化物の、波長450nmにおける光透過率(T)を分光光度計U−4100(日立ハイテック社製)にて測定した。該硬化物を、150℃×400時間加熱した後の光透過率(T)を同様にして測定し、T/T(%)を求めた。
Figure 2015004035
Figure 2015004035
表1及び表2の結果から明らかなように実施例1〜5の組成物の硬化物は、比較例1〜3の組成物の硬化物と比べて、耐熱性、耐UV性および硬化性に同時に優れる。実施例1〜5のうち特に、実施例1〜4は、(A)成分と(B)成分とを予め反応させておいたものを配合したため、耐熱性、耐UV性および硬化性に特に優れる。一方、比較例1〜3で使用した(A)成分は両末端部がシルアルキレン基を含まないカルビノール基であるため、硬化物の耐UV性、耐熱性が劣る。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (3)

  1. 光半導体素子封止用樹脂組成物であって、
    (A)下記一般式(1)
    Figure 2015004035
    〔式中、Rは炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基または炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、Rは独立に炭素数2〜20の2価の炭化水素基であり、
    はRから選ばれる基または下記式(2):
    Figure 2015004035
    (式中、R、R、Rは上記と同じであり、pは0〜10の整数である。)
    で示される基であり、l、mは独立して0〜100の整数であり、nは1〜100の整数である。
    ただし、式中で少なくとも1つはR、および式(2)で示されるRを有する。〕
    で示されるオルガノポリシロキサンと、
    (B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物と、
    (C) 一般式(3)
    [R SiO(3−x)/2[R SiO2/2(3)
    〔式(3)において、
    は下記式(4):
    Figure 2015004035
    [式(4)において、Rは炭素数2〜20の2価の炭化水素基である]
    で表される基、
    は水酸基、炭素数1〜20までの一価炭化水素基、または炭素数1〜6までのアルコキシ基であり、xは0、1もしくは2である。
    は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基であり、aは0.25〜0.75、bは0.25〜0.75、ただしa+b=1である〕
    で示される脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンと、
    (D)硬化触媒と、
    (E)酸化防止剤と
    を含有するものであることを特徴とする光半導体素子封止用樹脂組成物。
  2. 光半導体素子封止用樹脂組成物であって、
    (A)下記一般式(1)
    Figure 2015004035
    〔式中、Rは炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基または炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、Rは独立に炭素数2〜20の2価の炭化水素基であり、
    はRから選ばれる基または下記式(2):
    Figure 2015004035
    (式中、R、R、Rは上記と同じであり、pは0〜10の整数である。)
    で示される基であり、l、mは独立して0〜100の整数であり、nは1〜100の整数である。
    ただし、式中で少なくとも1つはR、および式(2)で示されるRを有する。〕
    で示されるオルガノポリシロキサン、及び、
    (B)分子内に少なくとも1つのカルボン酸無水物基を有する化合物
    を予め反応させておいたものと、
    (C) 一般式(3)
    [R SiO(3−x)/2[R SiO2/2(3)
    〔式(3)において、
    は下記式(4):
    Figure 2015004035
    [式(4)において、Rは炭素数2〜20の2価の炭化水素基である]
    で表される基、
    は水酸基、炭素数1〜20までの一価炭化水素基、または炭素数1〜6までのアルコキシ基であり、xは0、1もしくは2である。
    は炭素数1〜12の一価脂肪族炭化水素基であり、aは0.25〜0.75、bは0.25〜0.75、ただしa+b=1である〕
    で示される脂環式エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンと、
    (D)硬化触媒と、
    (E)酸化防止剤と
    を含有するものであることを特徴とする光半導体素子封止用樹脂組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光半導体素子封止用樹脂組成物の硬化物によって封止されたものであることを特徴とする光半導体素子。
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