JP2015003903A - インドロキノキサリン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

インドロキノキサリン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2015003903A
JP2015003903A JP2014099235A JP2014099235A JP2015003903A JP 2015003903 A JP2015003903 A JP 2015003903A JP 2014099235 A JP2014099235 A JP 2014099235A JP 2014099235 A JP2014099235 A JP 2014099235A JP 2015003903 A JP2015003903 A JP 2015003903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
unsubstituted
unsubstituted aromatic
condensed polycyclic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014099235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6301729B2 (ja
Inventor
長岡 誠
Makoto Nagaoka
誠 長岡
幸喜 加瀬
Koki Kase
幸喜 加瀬
重 草野
Shigeru Kusano
重 草野
英治 高橋
Eiji Takahashi
英治 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hodogaya Chemical Co Ltd
Original Assignee
Hodogaya Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hodogaya Chemical Co Ltd filed Critical Hodogaya Chemical Co Ltd
Priority to JP2014099235A priority Critical patent/JP6301729B2/ja
Publication of JP2015003903A publication Critical patent/JP2015003903A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6301729B2 publication Critical patent/JP6301729B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

【課題】高効率、高耐久性の有機エレクトロルミネッセンス素子用の材料として、電子の注入・輸送性能に優れ、正孔阻止能力を有し、薄膜状態での安定性が高い優れた特性を有する有機化合物を提供し、さらにこの化合物を用いて、高効率、高耐久性の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること。【解決手段】下記一般式(1)で表されるインドロキノキサリン環構造を有する化合物であり、一対の電極とその間に挟まれた少なくとも一層の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該化合物が、少なくとも1つの有機層の構成材料として用いられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は、各種の表示装置に好適な自発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子に適した化合物と該素子に関するものであり、詳しくはインドロキノキサリン環構造を有する化合物と、該化合物を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス素子は自己発光性素子であるため、液晶素子にくらべて明るく視認性に優れ、鮮明な表示が可能であるため、活発な研究がなされてきた。
1987年にイーストマン・コダック社のC.W.Tangらは各種の役割を各材料に分担した積層構造素子を開発することにより有機材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を実用的なものにした。彼らは電子を輸送することのできる蛍光体と正孔を輸送することのできる有機物とを積層し、両方の電荷を蛍光体の層の中に注入して発光させることにより、10V以下の電圧で1000cd/m以上の高輝度が得られるようになった(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
現在まで、有機エレクトロルミネッセンス素子の実用化のために多くの改良がなされ、各種の役割をさらに細分化して、基板上に順次に、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極を設けた電界発光素子によって高効率と耐久性が達成されている(例えば、非特許文献1参照)。
また発光効率の更なる向上を目的として三重項励起子の利用が試みられ、燐光発光体の利用が検討されている(例えば、非特許文献2参照)。
そして、熱活性化遅延蛍光(TADF)による発光を利用する素子も開発されている。2011年に九州大学の安達らは、熱活性化遅延蛍光材料を用いた素子によって5.3%の外部量子効率を実現させた。(例えば、非特許文献3参照)
発光層は、一般的にホスト材料と称される電荷輸送性の化合物に、蛍光体や燐光発光体をドープして作製することもできる。上記の非特許文献1および2に記載されているように、有機エレクトロルミネッセンス素子における有機材料の選択は、その素子の効率や耐久性など諸特性に大きな影響を与える。
有機エレクトロルミネッセンス素子においては、両電極から注入された電荷が発光層で再結合して発光が得られるが、電子の移動速度より正孔の移動速度が速いため、正孔の一部が発光層を通り抜けてしまうことによる効率低下が問題となる。そのため電子の移動速度の速い電子輸送材料が求められている。
代表的な発光材料であるトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(以後、Alqと略称する)は電子輸送材料としても一般的に用いられるが、電子の移動度が遅く、また仕事関数が5.6eVなので正孔阻止性能が十分とは言えない。
正孔の一部が発光層を通り抜けてしまうことを防ぎ、発光層での電荷再結合の確率を向上させる方策には、正孔阻止層を挿入する方法がある。正孔阻止材料としてはこれまでに、トリアゾール誘導体(例えば、特許文献3参照)やバソクプロイン(以後、BCPと略称する)、アルミニウムの混合配位子錯体[アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナート)−4−フェニルフェノレート(以後、BAlqと略称する)](例えば、非特許文献2参照)などが提案されている。
一方、正孔阻止性に優れた電子輸送材料として、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(以後、TAZと略称する)が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
TAZは仕事関数が6.6eVと大きく正孔阻止能力が高いために、真空蒸着や塗布などによって作製される蛍光発光層や燐光発光層の、陰極側に積層する電子輸送性の正孔阻止層として使用され、有機エレクトロルミネッセンス素子の高効率化に寄与している(例えば、非特許文献4参照)。
しかし電子輸送性が低いことがTAZにおける大きな課題であり、より電子輸送性の高い電子輸送材料と組み合わせて、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製することが必要であった(例えば、非特許文献5参照)。
また、BCPにおいても仕事関数が6.7eVと大きく正孔阻止能力が高いものの、ガラス転移点(Tg)が83℃と低いことから、薄膜の安定性に乏しく、正孔阻止層として十分に機能しているとは言えない。
いずれの材料も膜安定性が不足しており、もしくは正孔を阻止する機能が不十分である。有機エレクトロルミネッセンス素子の素子特性を改善させるために、電子の注入・輸送性能と正孔阻止能力に優れ、薄膜状態での安定性が高い有機化合物が求められている。
これらを改良した化合物として、アントラセン環構造とベンズイミダゾール環構造を有する化合物が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、これらの化合物を電子注入層または/および電子輸送層に用いた素子では、発光効率などの改良はされているものの、まだ十分とはいえず、低駆動電圧化や、更なる高発光効率化、特に高電流効率化が求められている。
特開平8−48656号公報 特許第3194657号公報 特許第2734341号公報 WO2003/060956号公報 US2011/0303901号公報
応用物理学会第9回講習会予稿集55〜61ページ(2001) 応用物理学会第9回講習会予稿集23〜31ページ(2001) Appl.Phys.Let.,98,083302(2011) 第50回応用物理学関係連合講演会28p−A−6講演予稿集1413ページ(2003) 応用物理学会有機分子・バイオエレクトロニクス分科会会誌11巻1号13〜19ページ(2000) J.Org.Chem.,60,7508(1995) Synth.Commun.,11,513(1981)
本発明の目的は、高効率、高耐久性の有機エレクトロルミネッセンス素子用の材料として、電子の注入・輸送性能に優れ、正孔阻止能力を有し、薄膜状態での安定性が高い優れた特性を有する有機化合物を提供し、さらにこの化合物を用いて、高効率、高耐久性の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することにある。
本発明が提供しようとする有機化合物が具備すべき物理的な特性としては、(1)電子の注入特性が良いこと、(2)電子の移動速度が速いこと、(3)正孔阻止能力に優れること、(4)薄膜状態が安定であることをあげることができる。また、本発明が提供しようとする有機エレクトロルミネッセンス素子が具備すべき物理的な特性としては、(1)発光効率および電力効率が高いこと、(2)発光開始電圧が低いこと、(3)実用駆動電圧が低いことをあげることができる。
そこで本発明者らは上記の目的を達成するために、インドロキノキサリン環構造が高い電子輸送能力を有していることと、耐熱性に優れているということに着目して、インドロキノキサリン環構造を有する化合物を設計して化学合成し、該化合物を用いて種々の有機エレクトロルミネッセンス素子を試作し、素子の特性評価を鋭意行なった結果、本発明を完成するに至った。
1)すなわち本発明は、下記一般式(1)で表されるインドロキノキサリン環構造を有する化合物である。
Figure 2015003903
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、Cは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、p、qは、pとqの和が9となる関係を維持しつつ、pは7または8を表し、qは1または2を表す。)
2)また本発明は、下記一般式(1a)で表される上記1)記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物である。
Figure 2015003903
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
3)また本発明は、下記一般式(1b)で表される上記1)記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物である。
Figure 2015003903
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、Cは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは8を表す。)
4)また本発明は、下記一般式(1a−1)で表される、上記2)記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物である。
Figure 2015003903
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
5)また本発明は、下記一般式(1a−2)で表される、上記2)記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物である。
Figure 2015003903
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
6)また本発明は、下記一般式(1a−3)で表される、上記2)記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物である。
Figure 2015003903
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
7)また本発明は、下記一般式(1b−1)で表される、上記3)記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物である。
Figure 2015003903
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、Cは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは8を表す。)
8)また本発明は、一対の電極とその間に挟まれた少なくとも一層の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、上記1)記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物が、少なくとも1つの有機層の構成材料として用いられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
9)また、本発明は、前記有機層が電子輸送層である、上記8)記載の有機エレクトロルミネッセンス素子である。
10)また、本発明は、前記有機層が正孔阻止層である、上記8)記載の有機エレクトロルミネッセンス素子である。
11)また、本発明は、前記有機層が発光層である、上記8)記載の有機エレクトロルミネッセンス素子である。
12)また、本発明は、前記有機層が電子注入層である、上記8)記載の有機エレクトロルミネッセンス素子である。
一般式(1)中のArで表される、「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」としては、具体的に、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、テトラキスフェニル基、スチリル基、ナフチル基、アントリル基、アセナフテニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、トリアジル基、ピリジル基、ピリミジル基、フリル基、ピロリル基、チエニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、ナフチリジニル基、フェナントロリニル基、アクリジニル基のような基をあげることができる。
一般式(1)中のArで表される、「置換芳香族炭化水素基」、「置換芳香族複素環基」または「置換縮合多環芳香族基」における「置換基」として、具体的に、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、水酸基、ニトロ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、スチリル基、ピリジル基、ピリドインドリル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾチアゾリル基のような基をあげることができ、これらの置換基はさらに、前記例示した置換基が置換していても良い。
ここで、「炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」および「炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「アルキル基」部分としては、一般式(1)中のR〜R7で表される、「炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」として例示される基と同じものをあげることができる。
一般式(1)中のA、Bで表される、「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基」における「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族」の「芳香族炭化水素」、「芳香族複素環」または「縮合多環芳香族」としては、具体的に、ベンゼン、ビフェニル、ターフェニル、テトラキスフェニル、スチレン、ナフタレン、アントラセン、アセナフタレン、フルオレン、フェナントレン、インダン、ピレン、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、フラン、ピラン、チオフェン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドリン、カルバゾール、カルボリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノキサリン、ベンゾイミダゾール、ピラゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ナフチリジン、フェナントロリン、アクリジニンなどをあげることができる。
そして、一般式(1)中のA、Bで表される「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基」は、上記「芳香族炭化水素」、「芳香族複素環」または「縮合多環芳香族」から水素原子を2個取り除いてできる2価基を表す。
一般式(1)中のA、Bで表される、「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基」における「置換芳香族炭化水素」、「置換芳香族複素環」または「置換縮合多環芳香族」の「置換基」としては、具体的に、重水素原子、シアノ基、ニトロ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基などの炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基;メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基などの炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキルオキシ基;アリル基などのアルケニル基;フェニルオキシ基、トリルオキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基などのアリールアルキルオキシ基;フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、ペリレニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基などの芳香族炭化水素基もしくは縮合多環芳香族基;ピリジル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、カルボリニル基などの芳香族複素環基;スチリル基、ナフチルビニル基などのアリールビニル基;アセチル基、ベンゾイル基などのアシル基のような基をあげることができ、これらの置換基はさらに、前記例示した置換基が置換していても良い。
また、これらの置換基同士が単結合、置換もしくは無置換のメチレン基、酸素原子または硫黄原子を介して互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1)、一般式(1a)、一般式(1b)中のC、C、Cで表される「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」としては、具体的に、上記の一般式(1)中のArで表される「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」に関して示したものと同様のものをあげることができる。
そして、これらの基は置換基を有していてよく、置換基として、上記の一般式(1)中のArで表される「置換芳香族炭化水素基」、「置換芳香族複素環基」または「置換縮合多環芳香族基」における「置換基」に関して示したものと同様のものをあげることができ、とりうる態様も、同様のものをあげることができる。
一般式(1)中のCで表される「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」は、複数個存在する場合(qが2の場合)、互いに同一でも異なってもよい。
一般式(1)中のR〜Rで表される、「炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、3−メチルブチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基およびtert−ヘキシル基をあげることができる。
一般式(1)中のR〜Rで表される「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」としては、具体的に、上記の一般式(1)中のArで表される「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」に関して示したものと同様のものをあげることができる。
また、これらの基は置換基を有していてよく、置換基として、上記の一般式(1)中のArで表される「置換芳香族炭化水素基」、「置換芳香族複素環基」または「置換縮合多環芳香族基」における「置換基」に関して示したものと同様のものをあげることができ、とりうる態様も、同様のものをあげることができる。
一般式(1)中のRで表される、「炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、具体的に、上記の一般式(1)中のR〜Rで表される、「炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」に関して示したものと同様のものをあげることができる。
また、複数個存在するRは、互いに同一でも異なってもよい。
一般式(1)中のp、qは、pとqの和(p+q)が9となる関係を維持するものとし、pは7または8を表し、qは1または2を表す。
一般式(1)中のA、Bとしては、芳香族炭化水素の2価基または芳香族複素環の2価基」、もしくは単結合が好ましく、ベンゼンから誘導される2価基またはピリジンから誘導される2価基、もしくは単結合がより好ましく、単結合が特に好ましい。
一般式(1)中のArとしては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基が好ましい。
一般式(1)、一般式(1a)、一般式(1b)中のC、C、Cとしては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピリジル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基が好ましい。
本発明の一般式(1)で表される、インドロキノキサリン環構造を有する化合物は新規な化合物であり、従来の電子輸送材料より電子の移動が速く、優れた正孔の阻止能力を有し、かつ薄膜状態が安定である。
本発明の一般式(1)で表される、インドロキノキサリン環構造を有する化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、有機EL素子と略称する。)の電子注入層および/または電子輸送層の構成材料として使用することができる。従来の材料に比べて電子の注入・移動速度の高い材料を用いることにより、電子輸送層から発光層への電子輸送効率が向上して、発光効率が向上すると共に、駆動電圧が低下して、有機EL素子の耐久性が向上するという作用を有する。
本発明の一般式(1)で表される、インドロキノキサリン環構造を有する化合物は、有機EL素子の正孔阻止層の構成材料としても使用することができる。優れた正孔の阻止能力と共に従来の材料に比べて電子輸送性に優れ、かつ薄膜状態の安定性の高い材料を用いることにより、高い発光効率を有しながら、駆動電圧が低下し、電流耐性が改善されて、有機EL素子の最大発光輝度が向上するという作用を有する。
本発明の一般式(1)で表される、インドロキノキサリン環構造を有する化合物は、有機EL素子の発光層の構成材料としても使用することができる。従来の材料に比べて電子輸送性に優れ、かつバンドギャップの広い本発明の材料を発光層のホスト材料として用い、ドーパントと呼ばれている蛍光発光体や燐光発光体を担持させて、発光層として用いることにより、駆動電圧が低下し、発光効率が改善された有機EL素子を実現できるという作用を有する。
本発明の有機EL素子は、従来の電子輸送材料より電子の移動が速く、優れた正孔の阻止能力を有し、かつ薄膜状態が安定な、インドロキノキサリン環構造を有する化合物を用いているため、高効率、高耐久性を実現することが可能となった。
本発明のインドロキノキサリン環構造を有する化合物は、有機EL素子の電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層あるいは発光層の構成材料として有用であり、正孔阻止能力に優れ、薄膜状態が安定で、耐熱性に優れている。本発明の有機EL素子は発光効率および電力効率が高く、このことにより素子の実用駆動電圧を低くさせることができる。発光開始電圧を低くさせ、耐久性を改良することができる。
本発明実施例1の化合物(化合物1)のH−NMRチャート図である。 本発明実施例2の化合物(化合物2)のH−NMRチャート図である。 実施例5〜6、比較例1のEL素子構成を示した図である。
本発明の一般式(1)で表されるインドロキノキサリン環構造を有する化合物は、新規な化合物であり、これらの化合物は例えば、以下のように合成できる。まず、相当する置換基を有する1,2−ジアミノベンゼン誘導体とイサチン誘導体を酸溶媒下にて反応させることによって相当する置換基を有するインドロキノキサリン誘導体を合成することができる(例えば、特許文献5参照)。このインドロキノキサリン誘導体と、種々の芳香族炭化水素化合物、縮合多環芳香族化合物または芳香族複素環化合物のハロゲン化物とのUllmann反応、Buchward−Hartwig反応などの縮合反応を行うことによって、6位にアリール基を導入した、相当する置換基を有するインドロキノキサリン誘導体を合成することができる。このインドロキノキサリン誘導体に対しN−ブロモコハク酸イミドなどによるブロモ化を行うことによって、9位がブロモ化されたインドロキノキサリン誘導体を合成することができる。ここで、ブロモ化の試薬、条件を変更することによって、置換位置の異なるブロモ置換体を得ることができる。このブロモ置換体と既知の方法によって合成したアントラセン環構造を有するボロン酸またはボロン酸エステル(例えば、非特許文献6参照)とのSuzukiカップリングなどのクロスカップリング反応(例えば、非特許文献7参照)を行うことによって、インドロキノキサリン環構造を有する化合物を合成することができる。
本発明の一般式(1)で表されるインドロキノキサリン環構造を有する化合物の中で、好ましい化合物の具体例を以下に示すが、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
これらの化合物の精製はカラムクロマトグラフによる精製、シリカゲル、活性炭、活性白土などによる吸着精製、溶媒による再結晶や晶析法などによって行った。化合物の同定は、NMR分析によって行なった。物性値として、融点、ガラス転移点(Tg)と仕事関数の測定を行った。融点は蒸着性の指標となるものであり、ガラス転移点(Tg)は薄膜状態の安定性の指標となるものであり、仕事関数は正孔阻止能力の指標となるものである。
融点とガラス転移点(Tg)は、粉体を用いて高感度示差走査熱量計(ブルカー・エイエックスエス製、DSC3100S)によって測定した。
仕事関数は、ITO基板の上に100nmの薄膜を作製して、イオン化ポテンシャル測定装置(住友重機械工業株式会社製、PYS−202型)を用いて測定した。
本発明の有機EL素子の構造としては、基板上に順次に、陽極、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、陰極からなるもの、また、陽極と正孔輸送層の間に正孔注入層を有するもの、電子輸送層と陰極の間に電子注入層を有するもの、発光層と正孔輸送層の間に電子阻止層を有するものがあげられる。これらの多層構造においては有機層を何層か省略することが可能であり、例えば基板上に順次に、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極を有する構成とすることもできる。
前記発光層、前記正孔輸送層、前記電子輸送層においては、それぞれが2層以上積層された構造であっても良い。
本発明の有機EL素子の陽極としては、ITOや金のような仕事関数の大きな電極材料が用いられる。本発明の有機EL素子の正孔注入層として、銅フタロシアニンに代表されるポルフィリン化合物のほか、スターバースト型のトリフェニルアミン誘導体、分子中にトリフェニルアミン構造を3個以上、単結合またはヘテロ原子を含まない2価基で連結した構造を有するアリールアミン化合物などのトリフェニルアミン3量体および4量体、ヘキサシアノアザトリフェニレンのようなアクセプター性の複素環化合物や塗布型の高分子材料を用いることができる。これらの材料は蒸着法の他、スピンコート法やインクジェット法などの公知の方法によって薄膜形成を行うことができる。
本発明の有機EL素子の正孔輸送層として、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)−ベンジジン(以後、TPDと略称する)やN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチル)−ベンジジン(以後、NPDと略称する)、N,N,N’,N’−テトラビフェニリルベンジジンなどのベンジジン誘導体、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(以後、TAPCと略称する)、種々のトリフェニルアミン3量体および4量体などを用いることができる。これらは、単独で成膜しても良いが、他の材料とともに混合して成膜した単層として使用しても良く、単独で成膜した層同士、混合して成膜した層同士、または単独で成膜した層と混合して成膜した層の積層構造としても良い。また、正孔の注入・輸送層として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(以後、PEDOTと略称する)/ポリ(スチレンスルフォネート)(以後、PSSと略称する)などの塗布型の高分子材料を用いることができる。これらの材料は蒸着法の他、スピンコート法やインクジェット法などの公知の方法によって薄膜形成を行うことができる。
また、正孔注入層あるいは正孔輸送層において、該層に通常使用される材料に対し、さらにトリスブロモフェニルアミンヘキサクロルアンチモンなどをPドーピングしたものや、TPDなどのベンジジン誘導体の構造をその部分構造に有する高分子化合物などを用いることができる。
本発明の有機EL素子の電子阻止層として、4,4’,4’’−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(以後、TCTAと略称する)、9,9−ビス[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]フルオレン、1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(以後、mCPと略称する)、2,2−ビス(4−カルバゾール−9−イルフェニル)アダマンタン(以後、Ad−Czと略称する)などのカルバゾール誘導体、9−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−9−[4−(トリフェニルシリル)フェニル]−9H−フルオレンに代表されるトリフェニルシリル基とトリアリールアミン構造を有する化合物などの電子阻止作用を有する化合物を用いることができる。これらは、単独で成膜しても良いが、他の材料とともに混合して成膜した単層として使用しても良く、単独で成膜した層同士、混合して成膜した層同士、または単独で成膜した層と混合して成膜した層の積層構造としても良い。これらの材料は蒸着法の他、スピンコート法やインクジェット法などの公知の方法によって薄膜形成を行うことができる。
本発明の有機EL素子の発光層として、本発明のインドロキノキサリン環構造を有する化合物のほか、Alqをはじめとするキノリノール誘導体の金属錯体の他、各種の金属錯体、アントラセン誘導体、ビススチリルベンゼン誘導体、ピレン誘導体、オキサゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体などを用いることができる。また、発光層をホスト材料とドーパント材料とで構成しても良く、ホスト材料として前記発光材料に加え、チアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ポリジアルキルフルオレン誘導体などを用いることができる。またドーパント材料としては、キナクリドン、クマリン、ルブレン、ペリレンおよびそれらの誘導体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、アミノスチリル誘導体などを用いることができる。これらは、単独で成膜しても良いが、他の材料とともに混合して成膜した単層として使用しても良く、単独で成膜した層同士、混合して成膜した層同士、または単独で成膜した層と混合して成膜した層の積層構造としても良い。
また、発光材料として燐光発光体を使用することも可能である。燐光発光体としては、イリジウムや白金などの金属錯体の燐光発光体を使用することができる。Ir(ppy)などの緑色の燐光発光体、FIrpic、FIr6などの青色の燐光発光体、BtpIr(acac)などの赤色の燐光発光体などが用いられ、このときのホスト材料としては正孔注入・輸送性のホスト材料として、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(以後、CBPと略称する)やTCTA、mCPなどのカルバゾール誘導体などを用いることができる。電子輸送性のホスト材料として、p−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン(以後、UGH2と略称する)や2,2’,2’’−(1,3,5−フェニレン)−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール)(以後、TPBIと略称する)などを用いることができる。
燐光性の発光材料のホスト材料へのドープは濃度消光を避けるため、発光層全体に対して1〜30重量パーセントの範囲で、共蒸着によってドープすることが好ましい。
また、発光材料としてPIC−TRZ、CC2TA、PXZ−TRZ、4CzIPNなどのCDCB誘導体などの遅延蛍光を放射する材料を使用することも可能である。(例えば、非特許文献3参照)
これらの材料は蒸着法の他、スピンコート法やインクジェット法などの公知の方法によって薄膜形成を行うことができる。
本発明の有機EL素子の正孔阻止層として、本発明のインドロキノキサリン環構造を有する化合物のほか、バソクプロイン(以後、BCPと略称する)などのフェナントロリン誘導体や、BAlqなどのキノリノール誘導体の金属錯体のほか、各種の希土類錯体、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体など、正孔阻止作用を有する化合物を用いることができる。これらの材料は電子輸送層の材料を兼ねてもよい。これらは、単独で成膜しても良いが、他の材料とともに混合して成膜した単層として使用しても良く、単独で成膜した層同士、混合して成膜した層同士、または単独で成膜した層と混合して成膜した層の積層構造としても良い。これらの材料は蒸着法の他、スピンコート法やインクジェット法などの公知の方法によって薄膜形成を行うことができる。
本発明の有機EL素子の電子輸送層として、本発明のインドロキノキサリン環構造を有する化合物のほか、Alq、BAlqをはじめとするキノリノール誘導体の金属錯体のほか、各種金属錯体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、カルボジイミド誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体、シロール誘導体などを用いることができる。これらは、単独で成膜しても良いが、他の材料とともに混合して成膜した単層として使用しても良く、単独で成膜した層同士、混合して成膜した層同士、または単独で成膜した層と混合して成膜した層の積層構造としても良い。これらの材料は蒸着法の他、スピンコート法やインクジェット法などの公知の方法によって薄膜形成を行うことができる。
本発明の有機EL素子の電子注入層として、本発明のインドロキノキサリン環構造を有する化合物のほか、フッ化リチウム、フッ化セシウムなどのアルカリ金属塩、フッ化マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、酸化アルミニウムなどの金属酸化物などを用いることができるが、電子輸送層と陰極の好ましい選択においては、これを省略することができる。
さらに、電子注入層あるいは電子輸送層において、該層に通常使用される材料に対し、さらにセシウムなどの金属をNドーピングしたものを用いることができる。
本発明の有機EL素子の陰極として、アルミニウムのような仕事関数の低い電極材料や、マグネシウム銀合金、マグネシウムインジウム合金、アルミニウムマグネシウム合金のような、より仕事関数の低い合金が電極材料として用いられる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<9−(9,10−ジフェニル−アントラセン−2−イル)−6−フェニル−6H−インドロ[2,3−b]キノキサリン(化合物1)の合成>
窒素置換した反応容器に、9−ブロモ−6−フェニル−6H−インドロ[2,3−b]キノキサリン5.0g、9,10−ジフェニルアントラセン−2−イルボロン酸5.5g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.8g、2M炭酸カリウム水溶液20ml、トルエン80ml、エタノール20mlを加えて加熱し、攪拌しながら8時間還流した。室温まで冷却し、水20mlを加えた後に攪拌し、ろ過によって粗製物を得た。粗製物にトルエンを加えて加熱溶解し、NHシリカゲルを加えて撹拌した後、ろ過によってろ液を採取し、濃縮した。得られた濃縮物をトルエン/メタノールの混合溶媒を用いた晶析精製を行うことによって、9−(9,10−ジフェニル−アントラセン−2−イル)−6−フェニル−6H−インドロ[2,3−b]キノキサリン(化合物1)の黄色粉体5.6g(収率67%)を得た。
得られた黄色粉体についてNMRを使用して構造を同定した。H−NMR測定結果を図1に示した。
H−NMR(THF−d)で以下の29個の水素のシグナルを検出した。δ(ppm)=8.69(1H)、8.26(1H)、8.04(1H)、8.01(1H)、7.88−7.82(3H)、7.78(2H)、7.73−7.63(10H)、7.61−7.55(5H)、7.54−7.49(3H)、7.35−7.30(2H)。
<9−{9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル}−6−フェニル−6H−インドロ[2,3−b]キノキサリン(化合物2)の合成>
窒素置換した反応容器に、9−ブロモ−6−フェニル−6H−インドロ[2,3−b]キノキサリン5.0g、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イルボロン酸7.0g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.8g、2M炭酸カリウム水溶液20ml、トルエン80ml、エタノール20mlを加えて加熱し、攪拌しながら8時間還流した。室温まで冷却し、水20mlを加えた後に攪拌し、ろ過によって粗製物を得た。粗製物に1,2−ジクロロベンゼンを加えて加熱溶解し、NHシリカゲルを加えて撹拌した後、ろ過によってろ液を採取し、濃縮した。得られた濃縮物を1,2−ジクロロベンゼン/メタノールの混合溶媒を用いた晶析精製を行うことによって、9−{9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル}−6−フェニル−6H−インドロ[2,3−b]キノキサリン(化合物2)の黄色粉体5.6g(収率58%)を得た。
得られた黄色粉体についてNMRを使用して構造を同定した。H−NMR測定結果を図2に示した。
H−NMR(THF−d)で以下の33個の水素のシグナルを検出した。δ(ppm)=8.67(1H)、8.21(1H)、8.17(2H)、8.11(2H)、8.08(2H)、8.04(1H)、8.00−7.96(3H)、7.91(1H)、7.85(1H)、7.77(1H)、7.76−7.67(7H)、7.65(1H)、7.63−7.55(6H)、7.51(1H)、7.47(1H)、7.32(1H)、7.30(1H)。
本発明の化合物について、高感度示差走査熱量計(ブルカー・エイエックスエス製、DSC3100S)によって融点とガラス転移点を求めた。
融点 ガラス転移点
本発明実施例1の化合物 349℃ 168℃
本発明実施例2の化合物 360℃ 197℃
本発明の化合物は100℃以上のガラス転移点を有している。このことは、本発明の化合物において薄膜状態が安定であることを示すものである。
本発明の化合物を用いて、ITO基板の上に膜厚100nmの蒸着膜を作製して、イオン化ポテンシャル測定装置(住友重機械工業株式会社製、PYS−202型)で仕事関数を測定した。
仕事関数
本発明実施例1の化合物 5.92eV
本発明実施例2の化合物 5.90eV
NPD 5.54eV
このように本発明の化合物はNPD、TPDなどの一般的な正孔輸送材料がもつ仕事関数5.5eVより大きい値を有しており、大きな正孔阻止能力を有している。
有機EL素子は、図3に示すような、ガラス基板1上に透明陽極2としてITO電極をあらかじめ形成したものの上に、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、正孔阻止層6、電子輸送層7、電子注入層8、陰極(アルミニウム電極)9の順に蒸着して作製した。
具体的には、膜厚150nmのITOを成膜したガラス基板1を有機溶媒で洗浄した後に、酸素プラズマ処理にて表面を洗浄した。その後、このITO電極付きガラス基板を真空蒸着機内に取り付け0.001Pa以下まで減圧した。続いて、透明陽極2を覆うように正孔注入層3として、下記構造式の化合物70を蒸着速度6nm/minで膜厚20nmとなるように形成した。この正孔注入層3の上に、正孔輸送層4として下記構造式の化合物71を蒸着速度6nm/minで膜厚40nmとなるように形成した。この正孔輸送層4の上に、発光層5として下記構造式の化合物72と下記構造式の化合物73を、蒸着速度比が化合物72:化合物73=5:95となる蒸着速度で二元蒸着を行い、膜厚30nmとなるように形成した。この発光層5の上に、正孔阻止層兼電子輸送層6および7として本発明実施例1の化合物(化合物1)を蒸着速度6nm/minで膜厚30nmとなるように形成した。この正孔阻止層兼電子輸送層6および7の上に、電子注入層8としてフッ化リチウムを蒸着速度0.6nm/minで膜厚0.5nmとなるように形成した。最後に、アルミニウムを膜厚150nmとなるように蒸着して陰極9を形成した。作製した有機EL素子について、大気中、常温で特性測定を行なった。
本発明の実施例1の化合物(化合物1)を使用して作製した有機EL素子に直流電圧を印加したときの発光特性の測定結果を表1にまとめて示した。
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
Figure 2015003903
実施例5において、正孔阻止層兼電子輸送層6および7の材料として本発明実施例1の化合物(化合物1)に代えて本発明実施例2の化合物(化合物2)を膜厚30nmとなるように形成した以外は、同様の条件で有機EL素子を作製した。作製した有機EL素子について、大気中、常温で特性測定を行なった。作製した有機EL素子に直流電圧を印加したときの発光特性の測定結果を表1にまとめて示した。
[比較例1]
比較のために、実施例7において、正孔阻止層兼電子輸送層6および7の材料として本発明実施例1の化合物(化合物1)に代えて下記構造式の化合物74(例えば、特許文献4参照)を膜厚30nmとなるように形成した以外は、同様の条件で有機EL素子を作製した。作製した有機EL素子について、大気中、常温で特性測定を行なった。作製した有機EL素子に直流電圧を印加したときの発光特性の測定結果を表1にまとめて示した。
Figure 2015003903
Figure 2015003903
表1に示す様に、電流密度10mA/cm時における駆動電圧は、前記構造式の化合物74を用いた比較例1の5.95Vに対して実施例5〜6では5.51〜5.56Vといずれも低電圧化し、さらに電流密度10mA/cm時における輝度、発光効率、電力効率のいずれも向上した。
上記と同一の有機EL素子を用いて発光開始電圧を測定した結果を以下に示した。

有機EL素子 化合物 発光開始電圧[V]
実施例5 化合物1 3.0
実施例6 化合物2 2.8
比較例1 化合物74 3.1

その結果、前記構造式の化合物74を使用した比較例1に対し、実施例5〜6では発光開始電圧を低電圧化していることが分かる。
このように本発明の有機EL素子は、一般的な電子輸送材料として用いられている前記構造式の化合物74を用いた素子と比較して、発光効率および電力効率に優れており、さらに実用駆動電圧の顕著な低下が達成できることがわかった。
本発明のインドロキノキサリン環構造を有する化合物は、電子の注入特性が良く、正孔阻止能力に優れており、薄膜状態が安定であるため、有機EL素子用の化合物として優れている。該化合物を用いて有機EL素子を作製することにより、高い効率を得ることができると共に、駆動電圧を低下させることができ、耐久性を改善させることができる。例えば、家庭電化製品や照明の用途への展開が可能となった。
1 ガラス基板
2 透明陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 電子注入層
9 陰極

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)で表されるインドロキノキサリン環構造を有する化合物。
    Figure 2015003903
    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、Cは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、p、qは、pとqの和が9となる関係を維持しつつ、pは7または8を表し、qは1または2を表す。)
  2. 下記一般式(1a)で表される請求項1記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物。
    Figure 2015003903
    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
  3. 下記一般式(1b)で表される請求項1記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物。
    Figure 2015003903
    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、Cは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは8を表す。)
  4. 下記一般式(1a−1)で表される、請求項2記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物。
    Figure 2015003903
    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
  5. 下記一般式(1a−2)で表される、請求項2記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物。
    Figure 2015003903
    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
  6. 下記一般式(1a−3)で表される、請求項2記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物。
    Figure 2015003903
    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、C、Cは、同一でも異なってもよく置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは7を表す。)
  7. 下記一般式(1b−1)で表される、請求項3記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物。
    Figure 2015003903
    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、A、Bは同一でも異なってもよく、単結合、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素の2価基、置換もしくは無置換の芳香族複素環の2価基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族の2価基を表し、Cは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R〜Rは、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、Rは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、pは8を表す。)
  8. 一対の電極とその間に挟まれた少なくとも一層の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記請求項1に記載のインドロキノキサリン環構造を有する化合物が、少なくとも1つの有機層の構成材料として用いられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記した有機層が電子輸送層である請求項8記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 前記した有機層が正孔阻止層である請求項8記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 前記した有機層が発光層である請求項8記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 前記した有機層が電子注入層である請求項8記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
JP2014099235A 2013-05-21 2014-05-13 インドロキノキサリン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子 Expired - Fee Related JP6301729B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014099235A JP6301729B2 (ja) 2013-05-21 2014-05-13 インドロキノキサリン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106767 2013-05-21
JP2013106767 2013-05-21
JP2014099235A JP6301729B2 (ja) 2013-05-21 2014-05-13 インドロキノキサリン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015003903A true JP2015003903A (ja) 2015-01-08
JP6301729B2 JP6301729B2 (ja) 2018-03-28

Family

ID=52300095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014099235A Expired - Fee Related JP6301729B2 (ja) 2013-05-21 2014-05-13 インドロキノキサリン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6301729B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106478672A (zh) * 2016-09-26 2017-03-08 南京工业大学 一种吲哚并喹喔啉衍生物材料及其电致发光器件
JP2018503985A (ja) * 2015-02-04 2018-02-08 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 低コンタクト抵抗を有する有機電界効果トランジスタ
CN108276422A (zh) * 2017-01-06 2018-07-13 三星显示有限公司 杂环化合物和包括该杂环化合物的有机发光装置
WO2020194097A1 (en) * 2019-03-22 2020-10-01 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic compound, light-emitting device, light-emitting apparatus, electronic device, and lighting device

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005515233A (ja) * 2002-01-18 2005-05-26 エルジー ケミカル エルティーディー. 新しい電子輸送用物質及びこれを利用した有機発光素子
WO2010035723A1 (ja) * 2008-09-24 2010-04-01 保土谷化学工業株式会社 置換されたアントラセン環構造とピリドインドール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011059000A1 (ja) * 2009-11-12 2011-05-19 保土谷化学工業株式会社 置換されたアントラセン環構造とピリドインドール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
US20110303901A1 (en) * 2010-06-15 2011-12-15 Chien-Hong Cheng 6H-INDOLO[2,3-b]QUINOXALINE DERIVATIVES AND ORGANIC LIGHT EMITTING DIODE USING THE SAME
KR20130001044A (ko) * 2011-06-24 2013-01-03 김수진 초기우수 처리장치

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005515233A (ja) * 2002-01-18 2005-05-26 エルジー ケミカル エルティーディー. 新しい電子輸送用物質及びこれを利用した有機発光素子
WO2010035723A1 (ja) * 2008-09-24 2010-04-01 保土谷化学工業株式会社 置換されたアントラセン環構造とピリドインドール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011059000A1 (ja) * 2009-11-12 2011-05-19 保土谷化学工業株式会社 置換されたアントラセン環構造とピリドインドール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
US20110303901A1 (en) * 2010-06-15 2011-12-15 Chien-Hong Cheng 6H-INDOLO[2,3-b]QUINOXALINE DERIVATIVES AND ORGANIC LIGHT EMITTING DIODE USING THE SAME
KR20130001044A (ko) * 2011-06-24 2013-01-03 김수진 초기우수 처리장치

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018503985A (ja) * 2015-02-04 2018-02-08 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 低コンタクト抵抗を有する有機電界効果トランジスタ
CN106478672A (zh) * 2016-09-26 2017-03-08 南京工业大学 一种吲哚并喹喔啉衍生物材料及其电致发光器件
CN108276422A (zh) * 2017-01-06 2018-07-13 三星显示有限公司 杂环化合物和包括该杂环化合物的有机发光装置
US10854823B2 (en) 2017-01-06 2020-12-01 Samsung Display Co., Ltd. Heterocyclic compound and organic light-emitting device including the same
WO2020194097A1 (en) * 2019-03-22 2020-10-01 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic compound, light-emitting device, light-emitting apparatus, electronic device, and lighting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP6301729B2 (ja) 2018-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5719308B2 (ja) 置換されたアントラセン環構造とピリドインドール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011105373A1 (ja) 置換されたピリジル化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JPWO2015190400A1 (ja) ピリミジン誘導体および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6158703B2 (ja) アクリダン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6731355B2 (ja) ピリミジン誘導体および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6301919B2 (ja) 新規なピリミジン誘導体および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5683763B1 (ja) ベンゾピリドインドール誘導体および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2014024446A1 (ja) トリフェニレン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5955228B2 (ja) 置換されたビピリジル基とピリドインドール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6301729B2 (ja) インドロキノキサリン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2019181997A1 (ja) ベンゾイミダゾール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2014024447A1 (ja) トリフェニレン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2012115219A1 (ja) ビピリジル基とカルバゾール環を有する化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6173305B2 (ja) アクリダン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6479770B2 (ja) キノリノトリアゾール誘導体および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5499227B1 (ja) トリフェニルシリルピリジル基とカルバゾール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2019034904A (ja) 芳香族炭化水素基と2つのフタルイミド基を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2016046417A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2018181370A1 (ja) アザカルバゾール構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2019039402A1 (ja) インデノベンゾアゾール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2014227405A (ja) シクロペンタインドール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170511

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6301729

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees