JP2015003789A - 汚染草木屑の収納袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】草木屑を詰め込んで放置していた場合でも悪臭が発生することがない容器を提供する。【解決手段】例えば放射性物質の付着により焼却および堆肥利用されない汚染草木屑を野外に保管するための収納袋であって、上部を開口した有底筒状の袋本体と、この袋本体の開口を閉じる蓋とを備える。袋本体及び蓋は、草木屑の投入後、蓋をし、静置した状態で、好気性微生物が草木屑を分解するのに必要な量の酸素を外気から袋内部に取り込む通気性を有する。また、草木屑が保持できない余剰水分を袋外部に排出する排水性をも有する。さらに袋内部で生ずる水蒸気は袋内面または/および前記草木屑に接触して袋内部で水滴になり、アンモニアガスなどの悪臭源はこの水滴に溶解し、外部に発散することがない。【選択図】図1
Description
この発明は、落ち葉、刈草、稲わら、麦わら、もみがら、剪定枝、樹皮、伐採木等(これらを総称して、本発明では「草木屑」という。)を運搬・保管する収納袋に関する。
落ち葉や剪定枝等は通常、一般廃棄物(木くず類)として焼却処分したり、あるいは堆肥の原料として利用している。しかし福島第一原発の放射能漏れ事故では、野積み等していたものが放射性物質に汚染され、その濃度が国の基準(肥料用であれば400ベクレル/kg)を超えるものについては焼却や堆肥利用が制限されている。これは、事故後の除染作業によって生じた汚染草木屑についても同様である。また地域によっては、国の基準を下回るレベルでも焼却等を自粛しているところがある。
このように焼却も堆肥利用もできない汚染草木屑は一箇所に集められる。その際、汚染草木屑をフレキシブルコンテナバッグ(通称、「フレコン」)に詰め込んで集積場まで運んでいるが、その間、特別な措置をとることもなく、フレコンに詰め込んだまま汚染草木屑を単に放置しているというのが現状である。
なお特許文献1は、放射性物質に汚染された土壌の表土を運搬・保管するためのフレコンを開示している。
上述のように汚染草木屑をフレコンに詰め込んで保管しているものの中には悪臭が発生し、周辺の衛生環境を悪化させているものがある。悪臭の原因は特定されていないが、フレコン内で汚染草木屑が水分過剰または/および酸素欠乏の状態となって、好気性微生物による分解が安定せず、腐敗が先行しているものと推測される。
なお、こうした悪臭発生は放射性物質に汚染された草木屑に限らず、通常の草木屑であってもフレコンに詰め込んで放置してれば同様に発生する問題である。
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、草木屑を詰め込んで放置していた場合でも悪臭が発生することがない容器を提供することである。
上述した目的を達成するために本発明では、草木屑を保管する収納袋であって、次の構成により、悪臭の発生・発散を防止することとした。即ち、本発明に係る草木屑の収納袋は、上部を開口した有底筒状の袋本体と、前記開口を閉じる蓋とを備え、前記開口から草木屑を袋本体に投入し、蓋をして、野外に静置した状態で、好気性微生物が増殖する環境を袋内部に形成する。当該環境を形成する具体的手段として、袋本体と蓋とを、好気性微生物が袋内部の草木屑を分解するのに必要な量の酸素を外気から袋内部に取り込む通気性と、当該草木屑が保持できない余剰水分を袋外部に排出する排水性とを有する素材で構成した。
この構成では、袋内部に絶えず酸素が取り込まれ、好気性微生物による草木屑の分解が安定する。また、降雨に曝されても余剰水分は排出されるため、袋内は好気性微生物の活動に適した水分量に維持される。このため本発明では、草木屑の腐敗が抑制され、腐敗臭が発生しない。
一方、好気性微生物が草木屑を分解することにより袋内部でいわゆる発酵臭が発生する。しかし、発酵臭は腐敗臭と比べて人間に与える嫌悪感が小さく、そもそも本発明の収納袋では、好気性微生物に酸素を供給する目的では草木屑を攪拌する必要がないため発酵臭の発散の機会もない。また、袋内で発生した水蒸気は袋内面または/および前記草木屑に接触して袋内部で水滴になる。よって、仮にアンモニアガス等が袋内部で発生したとしても前記水滴(袋内の水分)に溶解するため、水蒸気とともに悪臭が外部に発散することもないのである。
このように本発明の収納袋は草木屑を悪臭が発生することなく野外に放置しておくことができるため、焼却も堆肥利用もされず、処分に難儀な草木屑に使用することが好適である。特に放射性物質に汚染された草木屑を悪臭の発生なく野外に放置できる収納袋は従来なかったから、本発明では汚染草木屑を収納することとした。
本発明の収納袋は、草木屑を投入した後は、静置(放置)しておくだけでよいのであるが、草木屑が落葉して間もない落ち葉であったり、切りたての剪定枝や刈りたての刈草等である場合、これらを投入した収納袋は地面に直接置いて保管する。このような草木屑には好気性微生物が棲息していないからであり、地面に直置きすることで土中に棲息する好気性微生物を袋底面から袋内部に取り込むことができるからである。特に除染作業で発生した汚染草木屑を投入する場合に有効である。また、発酵促進剤や微生物資材の添加、混合は不要であるが、一定期間保管して減容化した収納袋に草木屑を追加投入することで同様の効果が得られる。
なお、本発明の目的は草木屑を悪臭の発生なく保管することであるが、この保管中に草木屑が好気性微生物によって分解され減容するため、その後の埋め立て処理も良好となる。即ち、本発明の収納袋は、汚染草木屑を将来的に埋め立てたり、焼却処分するまでの減容化保管袋として利用することができるが、そのためには収納袋を野外での耐用年数が少なくとも1〜2年である耐候性素材によって構成することが好ましい。
さらに、本発明の収納袋は直方体などの多面体であってもよいが、円筒状であることが好ましい。その理由は、多面体であると袋本体の周壁が多角形となって、その分、生地の縫製箇所が増えて製造が複雑となると共に、詰め込んだ汚染草木屑の堆積圧によって縫製箇所が傷むおそれがあるのに対して、円筒状であればこのような不都合がないからである。また、複数の収納袋を密に並べて置いたとき、直方体であると隣同士、袋本体の周壁が面接触して通気性が阻害されるが、円筒状であれば隣同士が点接触の状態となり、袋周囲に隙間が確保され通気性が良好だからである。
本発明の収納袋において上述の通気性及び排水性は網目または孔を形成した生地によって実現することができる。ここで網目や孔は、袋内の好気性微生物に適量の酸素を供給し得るものであれば、袋本体と蓋のそれぞれ全面に形成するだけでなく、袋本体の一部と蓋の全面、袋本体の全面と蓋の一部、あるいは袋本体と蓋ともそれぞれ一部に設けるものであってもよい。また網目等の大きさも一概に限定することはできないが、ハエの成虫が通り抜けることができない大きさであることが好ましい。袋内部へのハエの侵入を防ぎ、また袋内部から外部へハエが脱出することを防止できるからである。
本発明の収納袋によれば、草木屑を詰め込み蓋を閉めて単に野外に放置しておくだけで、悪臭を発散させることなく草木屑を長期間保管しておくことができる。この間、好気性微生物の活性化を目的として草木屑を攪拌する必要が全くないため、悪臭が飛散する機会がない。特に放射性物質が付着した汚染草木屑の収納袋とすることで、草木屑の攪拌による作業員の被爆の危険性をなくすことができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は本発明の一実施形態に係る収納袋を示したものであり、1は底面1aを閉じた有底円筒状の袋本体、2は袋本体1の上部開口1bを閉じる蓋である。袋本体1の上部開口1bは草木屑の投入口として機能し、草木屑を投入した後は蓋2により閉塞し、原則として保管中、蓋2を開けることはない。
袋本体1と蓋2は網目または孔を有する生地から構成するが、網目や孔の大きさは、好気性微生物が投入草木屑を分解するのに必要な量の酸素を外気から袋内部に取り込む通気性と、当該草木屑が保持できない余剰水分を袋外部に排出する排水性とが確保されるものであれば、特定の数値に限定されない。なお、草木屑の収納袋であるから、投入した草木屑が漏れ出さない大きさとすることはもちろんである。
一例として、直径1100mm、高さ1100mm、容量1.00m3を有する袋本体1に約500kgの草木屑を投入可能とした収納袋の場合は、袋本体1と蓋2を1〜2mm角の網目を有する生地によって構成することができる。
また、袋本体1は上述のように数百kgの草木屑を詰め込んだときでも破損等しない素材・縫製とする必要があるが、例えば放射性物質が付着した汚染草木屑を埋め立てるまでの減容化保管袋として使用する場合は、野外での耐用年数が少なくとも1〜2年である素材を用いる。このような素材としては、ポリエステルフィラメント糸を塩化ビニル樹脂で被覆した合成繊維を網目織した生地を例示することができる。
本発明の収納袋に落ち葉を500kg詰め込んだときの試験結果を説明する。なお、試験に用いた落ち葉は東京で採取したものであり、特に測定していないが、放射性物質の濃度が400ベクレル/kgに満たない通常レベルのものである。また、試験地は野外、試験期間は5月初旬〜8月下旬であり、この間、内部の落ち葉を一切攪拌(切り返し)することなく放置し、悪臭やハエの発生の有無を調べた。
試験の結果、試験期間中、収納袋周辺で悪臭を確認することはできなかった。これは袋内で好気性微生物による汚染草木屑の分解が安定して行われたことを示している。また袋内の水分量も過剰とならず、腐敗が抑制されていることも示している。
さらにハエの発生も確認できなかった。これは草木屑と一緒に入り込んだか、草木屑に付着していた卵が袋内で羽化したかにかかわらず、仮に袋内にハエがいたとしても上記大きさの網目を通り抜けられずに結局袋内で死滅したものと推測される。
なお、図1において符号3は吊り紐であり、草木屑を詰め込んだ収納袋をクレーン等の重機を用いて荷役する際に使用するものである。また上記実施形態では、収納袋を円筒状とした。このため複数の収納袋Bを隣接して設置したとき、図2に示すように、隣合う収納袋Bが点接触の状態となり、周囲に隙間Cができるため、各収納袋Bの通気性は良好なまま維持される。
1 袋本体
1a 底面
1b 上部開口
2 蓋
3 吊り紐
1a 底面
1b 上部開口
2 蓋
3 吊り紐
Claims (2)
- 上部を開口した有底筒状の袋本体と、前記開口を閉じる蓋とを備え、
前記袋本体及び前記蓋は、
前記草木屑の投入後、前記蓋をし、野外に静置した状態で、好気性微生物が当該草木屑を分解するのに必要な量の酸素を外気から袋内部に取り込む通気性と、当該草木屑が保持できない余剰水分を袋外部に排出する排水性とを有し、
さらに袋内部で生ずる水蒸気は袋内面または/および前記草木屑に接触して袋内部で水滴になることを特徴とした草木屑の大型収納袋。 - 収納対象は放射性物質の付着により焼却および堆肥利用されない汚染草木屑である請求項1記載の草木屑の大型収納袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013129792A JP2015003789A (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 汚染草木屑の収納袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013129792A JP2015003789A (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 汚染草木屑の収納袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015003789A true JP2015003789A (ja) | 2015-01-08 |
Family
ID=52300002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013129792A Pending JP2015003789A (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 汚染草木屑の収納袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015003789A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105883272A (zh) * | 2016-05-27 | 2016-08-24 | 彭展忠 | 办公场所专用伸缩式垃圾桶 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3013789U (ja) * | 1995-01-20 | 1995-07-18 | 田中産業株式会社 | 堆肥化コンテナー |
-
2013
- 2013-06-20 JP JP2013129792A patent/JP2015003789A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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JP3013789U (ja) * | 1995-01-20 | 1995-07-18 | 田中産業株式会社 | 堆肥化コンテナー |
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