JP2015001511A - エンコーダカバー - Google Patents

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祐大 荘司
Yudai Shoji
祐大 荘司
一浩 牧内
Kazuhiro Makiuchi
一浩 牧内
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Abstract

【課題】電界および磁界に対する耐ノイズ性と防塵防滴性とを兼ね備えたエンコーダカバーを実現する。
【解決手段】エンコーダカバー100は、エンコーダ30を収容するためのエンコーダ収容部20と、回転機器40のケーシング41と接合するためのフランジ部10と、を備える。エンコーダ収容部20に磁気シールド部材を配設するともに、フランジ部10に導電性を有するダイカスト合金を配設する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンコーダを収容するエンコーダカバーに関する。
エンコーダは、サーボモータ等の回転機器の回転位置(回転角度)や回転数を検出する装置である。エンコーダは検出方式により、光の強弱を検出する光学式エンコーダ、磁気変位を検出する磁気式エンコーダ等に分けられる。
エンコーダの性能は、回転機器の制御性能を左右する。磁気式エンコーダは、磁気変位を検出するため、外部磁界の影響を受けて誤動作する場合がある。そこで、磁気式エンコーダのカバーには、外部磁界を磁気シールドするために、鉄製絞りカバーや、樹脂カバーに鉄製カップを一体成型したものが採用されている。
また、電界によるノイズをフレームグランド(FG)に逃がすために、カバーに導電性が求められる場合がある。そこで、耐ノイズ性のエンコーダカバーには、鉄製やアルミダイカスト製等の導電性を有するカバーが採用される。
磁気式エンコーダの磁気シールドに関する技術として、磁気式エンコーダの構成要素であるポールマグネットが取り付けられているバックヨークを、モータ本体の側で発生した磁気ノイズが当該磁気式エンコーダの磁気センサに侵入することを防止するための磁気シールド板として用いた、磁気式エンコーダ付きモータが開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平9−308171号公報
ところで、鉄製絞りカバーは加工性が悪く、形状精度が低い。したがって、鉄製絞りカバーは、モータケーシングとの接合部やケーブルブッシュとの嵌合部に隙間が生じ、防塵防滴性に難がある。また、その隙間を埋めるためには、接着剤等を使用して封止処理を施さなければならない。
樹脂カバーは、複雑な形状に対応できるものの、導電性を有しないため、シールド線をカバー以外の導電部からフレームグランド(FG)に接続する必要がある。
アルミダイカストや亜鉛ダイカスト製のカバーは、導電性を有するが、透磁率が低いので磁気シールド性に劣る。
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、電界および磁界に対する耐ノイズ性と防塵防滴性とを兼ね備えたエンコーダカバーの提供を目的とする。
上記目的を達成するためのエンコーダカバーは、回転機器の回転位置や回転数を検出するエンコーダを覆う。
エンコーダカバーは、上記エンコーダを収容するためのエンコーダ収容部と、上記回転機器のケーシングと接合するためのフランジ部と、を備える。
上記エンコーダ収容部に磁気シールド部材を配設するともに、上記フランジ部に導電性を有するダイカスト合金を配設したことを特徴とする。
本発明に係るエンコーダカバーのエンコーダ収容部には、磁気シールド部材が配設されている。磁気シールド部材は、外部磁界をシールドして磁気エンコーダが誤作動するのを防止する。
一方、フランジ部は、ダイカスト合金が配設されている。ダイカスト合金は加工精度に優れているので、回転機器のケーシングとの接合性が良い。
また、上記ダイカスト合金は導電性を有しているので、当該ダイカスト合金にシールドケーブルを接続すれば、電界によるノイズをFGに逃がすことができる。
したがって、本発明によれば、電界および磁界に対する耐ノイズ性と防塵防滴性とを兼ね備えたエンコーダカバーを実現することができる。
本実施形態に係るエンコーダカバーの斜視図である。 本実施形態に係るエンコーダカバーの平面図である。 図2のA−A線断面図である。 本実施形態に係るエンコーダカバーの正面図である。
以下、図面を参照して、本実施形態に係るエンコーダカバーについて説明する。
本実施形態に係るエンコーダカバーは、エンコーダ収容部に磁気シールド部材を配設するともに、フランジ部に導電性を有するダイカスト合金を配設しているので、電界および磁界に対する耐ノイズ性と防塵防滴性とを兼ね備える。
〔エンコーダカバーの構成〕
まず図1から図4を参照して、本実施形態に係るエンコーダカバーの構成について説明する。図1は本実施形態に係るエンコーダカバーの斜視図である。図2は本実施形態に係るエンコーダカバーの平面図である。図3は図2のA−A線断面図である。図4は本実施形態に係るエンコーダカバーの正面図である。
図1から図4に示すように、本実施形態に係るエンコーダカバー100は、ハット形状を呈しており、フランジ部10とエンコーダ収容部20とを備える。
フランジ部10は、サーボモータ等の回転機器40のケーシング(ブラケット)41と接合される部位である。フランジ部10は、ケーシング41の端面に、ガスケット51を介して、ボルト52で固定される。
フランジ部10は、導電性を有し、寸法精度に優れた金属材料により形成されている。フランジ部10の構成材料としては、たとえば、アルミダイカスト、亜鉛ダイカストなどのダイカスト(Die Casting)合金が挙げられる。ダイカスト合金を採用することにより、各部の仕上げ加工が容易となる。
ケーシング41の端面と当接するフランジ部10の接触面11は、防塵防滴性をもたせるべく、精度良く仕上げられている。フランジ部10の接触面11の仕上げ精度が良いので、ガスケットやOリング等の簡易な手段で、防塵防滴性を付与することができる。
エンコーダ収容部20は、エンコーダ30を収容するための部位である。本実施形態のエンコーダ収容部20は、金型内でフランジ部10と一体成形される。したがって、エンコーダ収容部20は、フランジ部10と共材の導電性を有するダイカスト合金によって形成される。なお、エンコーダ30は磁気式エンコーダまたは光学式エンコーダと磁気式エンコーダとを併せ持つエンコーダである。
本実施形態では、エンコーダ収容部20に、ダイカスト合金とは別構成部材の磁気シールド部材21が内設される。磁気シールド部材21は、円筒体の一端を閉塞したようなカップ形状を呈している。磁気シールド部材21内に、エンコーダ30が収容される。
エンコーダ30は、モータ40のロータ42に取り付けられる回転軸43に軸支される。
磁気シールド部材21は、たとえば、冷間圧延鋼板などの鉄材やニッケル−鉄系高透磁率合金(パーマロイ)等の高透磁率鉄系材料で構成される。
電界によるノイズをフレームグランド(FG)へ逃すためのシールドケーブル60は、ブッシュ61に挿通されて支持される。ブッシュ61は、エンコーダ収容部20に嵌合され、ボルト63(図2、図4参照)で固定される。
すなわち、ブッシュ61の嵌合部62(図3参照)には、導電性を有するダイカスト合金が配設されている。また、シールドケーブル60のシールド線は、導電性を有するダイカスト合金に接続される。
〔エンコーダカバーの作用〕
再び図1から図4を参照して、本実施形態に係るエンコーダカバー100の作用について説明する。
本実施形態に係るエンコーダカバー100は、エンコーダ30を収容するためのエンコーダ収容部20と、サーボモータ等の回転機器40のケーシング41と接合するためのフランジ部10と、を備える。
エンコーダ収容部20には、カップ状の磁気シールド部材21が内設されている。磁気シールド部材21は、たとえば、冷間圧延鋼板などの鉄材やパーマロイ等の高透磁率鉄系材料で形成される。したがって、磁気シールド部材21は、外部磁界をシールドして、エンコーダ30の誤作動を防止する。
フランジ部10およびエンコーダ収容部20は、ダイカスト合金で形成されている。フランジ部10を加工精度に優れたダイカスト合金で構成することにより、回転機器40のケーシング41との接合性が良くなる。したがって、接着剤やシール処理等を施さなくとも、ガスケット51やOリングを用いた簡単なシール構造により、防塵防滴性を確保することができる。
また、本実施形態のダイカスト合金は導電性を有しているので、シールドケーブル60を当該ダイカスト合金に接続することにより、電界によるノイズをFGに逃がすことができる。
シールドケーブル60は、ブッシュ61に挿通されて支持される。当該ブッシュ61の嵌合部62には、導電性を有するダイカスト合金が配設されている。したがって、シールドケーブル60の出口部についても、簡単な構造で防塵防滴性を確保することができる。
このため、本実施形態によれば、電界および磁界に対する耐ノイズ性と防塵防滴性とを兼ね備えたエンコーダカバー100を実現することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態とは異なる種々の態様で実施することができる。
たとえば、上記実施形態では、エンコーダカバー100のエンコーダ収容部20に磁気シールド部材21を内設したが、これに限定されず、エンコーダ収容部20自体を高透磁率鉄系材料で形成してもよい。
10 フランジ部、
20 エンコーダ収容部、
21 磁気シールド部材、
30 エンコーダ、
40 回転機器、
41 ケーシング、
60 シールドケーブル、
61 ブッシュ、
62 嵌合部、
100 エンコーダカバー。

Claims (5)

  1. 回転機器の回転位置や回転数を検出するエンコーダを覆うエンコーダカバーであって、
    前記エンコーダを収容するためのエンコーダ収容部と、
    前記回転機器のケーシングと接合するためのフランジ部と、
    を備え、
    前記エンコーダ収容部に磁気シールド部材を配設するともに、
    前記フランジ部に導電性を有するダイカスト合金を配設したことを特徴とするエンコーダカバー。
  2. 前記エンコーダ収容部および前記フランジ部が導電性を有するダイカスト合金で形成され、前記エンコーダ収容部に前記磁気シールド部材が内設されていることを特徴とする請求項1に記載のエンコーダカバー。
  3. 前記磁気シールド部材が高透磁率鉄系材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンコーダカバー。
  4. シールドケーブルを挿通支持するためのブッシュの嵌合部に、前記導電性を有するダイカスト合金が配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエンコーダカバー。
  5. 前記シールドケーブルのシールド線が前記導電性を有するダイカスト合金に接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のエンコーダカバー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019202643A1 (ja) * 2018-04-16 2019-10-24 三菱電機株式会社 エンコーダ及びモータ
CN110715675A (zh) * 2019-09-09 2020-01-21 北京金钢科技有限公司 中空带屏蔽磁编码器
WO2021029305A1 (ja) 2019-08-09 2021-02-18 Smc株式会社 磁気式エンコーダ
WO2023089924A1 (ja) 2021-11-17 2023-05-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 エンコーダカバーおよびモータ

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