JP2015001289A - 遊星歯車機構 - Google Patents

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Takuya Fujimoto
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Abstract

【課題】設計の自由度の低下、部品点数、重量及び設置に要するスペースの増大といった不具合の発生を招くことなく、トルク変動の小さな3K型遊星歯車機構を実現する。
【解決手段】太陽歯車1と、太陽歯車に噛み合うとともに太陽歯車の周囲を公転可能な複数の第1の遊星歯車2と、第1の遊星歯車とそれぞれ同軸に設けられそれぞれが第1の遊星歯車と同期して回転する第2の遊星歯車3と、第1の遊星歯車と噛み合う固定内歯車4と、第2の遊星歯車と噛み合う差動内歯車5とを備え、太陽歯車と差動内歯車との一方を入力軸7に接続し、他方を出力軸8に接続し、複数の遊星歯車のうち少なくとも一つが固定内歯車、差動内歯車若しくは太陽歯車に噛み合う噛合位相と、他の遊星歯車が固定内歯車、差動内歯車若しくは太陽歯車に噛み合う噛合位相とを異ならせるべく複数の遊星歯車を非等角に配置する構成を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に航空機用ギヤードロータリーアクチュエータに組み込まれる減速装置や、その他航空機や産業機械等に組み込まれる加減速装置として用いられる遊星歯車機構に関する。
従来より、航空機用ギヤードロータリーアクチュエータに組み込まれる減速装置や、その他航空機や産業機械等に組み込まれる加減速装置として、特に限られた設置スペースで高い加減速比を得る目的で、図1にスケルトン図を示すような3K型遊星歯車機構が用いられてきている。このような3K型遊星歯車機構は、太陽歯車と、前記太陽歯車に噛み合うとともに前記太陽歯車の周囲を公転可能な複数の第1の遊星歯車と、前記第1の遊星歯車と同数それぞれ同軸に設けられそれぞれが前記第1の遊星歯車と同期して回転する第2の遊星歯車と、前記第1及び第2の遊星歯車の一方と噛み合う固定内歯車と、他方と噛み合う差動内歯車とを備え、前記太陽歯車と前記差動内歯車との一方を入力軸に接続し、他方を出力軸に接続しているという特徴を有する。そして、前記遊星歯車の公転と前記差動内歯車の自転との間の差動運動を利用して高い加減速比を得ることができるという特徴を有する。
一方、遊星歯車と差動内歯車とが噛み合う際には噛み合い位置により歯間に発生する摩擦力が変動することに伴いトルクが変動することがある。一般的な構成の遊星歯車機構においては、トルク変動の幅は特に問題となる大きさではないが、3K型遊星歯車機構においては、前記差動運動を利用していることにより前記トルク変動が増幅され、トルク変動が非常に大きくなり、振動やがたつき音の発生といった不具合が発生する。
このような不具合の発生を防ぐための構成の一つとして、太陽歯車の歯数、固定内歯車の歯数及び差動内歯車の歯数をいずれも遊星歯車の個数の倍数でない数に設定する構成が考えられる(例えば、非特許文献1を参照)。このような構成を採用すれば、各遊星歯車と固定内歯車とが噛み合うタイミング、及び各遊星歯車と差動内歯車とが噛み合うタイミングがばらつくので、各遊星歯車と固定内歯車及び差動内歯車とが噛み合う際のトルク変動が互いに打ち消され、従って全体としてのトルク変動を小さくすることができる。
ところが、このような歯数の組み合わせを採用するにあたっては、各歯車の歯数及び遊星歯車の個数が限定されることとなり、設計の自由度が低下するという新たな不具合が発生し得る。さらに、前記非特許文献1には、上述したような歯数の組み合わせを実現するためには遊星歯車の個数を増加させることが望ましいことが示唆されている。しかし、遊星歯車の個数を増加させた場合、各遊星歯車と固定内歯車及び差動内歯車とが噛み合うタイミングをさらにばらつかせてトルク変動を互いに打ち消しあうようにする効果は得られるものの、部品点数が増加するとともに、太陽歯車に内歯車に多数の遊星歯車を外接させる必要があるので太陽歯車を大きなものにする必要があり、さらに内歯車の内部に太陽歯車及び多数の遊星歯車を収納する必要があるので内歯車も大きくする必要があることから、重量及び設置に要するスペースが大きくなるといった不具合が発生する。
"Journal of Mechanical Design", Vol. 133, pp. 051008-01-11, 2011年
本発明は以上の点に着目し、設計の自由度の低下、部品点数の増大、重量及び設置に要するスペースの増大といった不具合の発生を招くことなく、トルク変動の小さな3K型遊星歯車機構を実現することを目的とする。
本発明に係る遊星歯車機構は、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る遊星歯車機構は、太陽歯車と、前記太陽歯車に噛み合うとともに前記太陽歯車の周囲を公転可能な複数の第1の遊星歯車と、前記第1の遊星歯車とそれぞれ同軸に設けられそれぞれが前記第1の遊星歯車と同期して回転する第2の遊星歯車と、前記第1及び第2の遊星歯車の一方と噛み合う固定内歯車と、他方と噛み合う差動内歯車とを備え、前記太陽歯車と前記差動内歯車との一方を入力軸に接続し、他方を出力軸に接続した3K型遊星歯車機構であって、前記複数の遊星歯車のうち少なくとも一つが前記固定内歯車、差動内歯車若しくは太陽歯車に噛み合う噛合位相と、他の前記遊星歯車が前記固定内歯車、差動内歯車若しくは太陽歯車に噛み合う噛合位相とを異ならせるべく前記複数の遊星歯車を非等角に配置している。
このようなものであれば、前記遊星歯車と噛み合う固定内歯車、差動内歯車内歯車若しくは太陽歯車の歯数が前記遊星歯車の個数の倍数であっても、固定内歯車、差動内歯車若しくは太陽歯車に噛み合う各遊星歯車の該内歯車若しくは太陽歯車に対する噛合位相が全て一致することがなくなるので、これらの歯車が噛み合う際のトルク変動が互いに打ち消され、従って遊星歯車機構全体としてのトルク変動を小さくすることができる。さらに、このような構成により、トルク変動を小さくすべく遊星歯車に噛み合う各歯車の歯数を遊星歯車の個数の倍数でないものとする必要がなくなるので、トルク変動を小さくするための遊星歯車に噛み合う各歯車の歯数と遊星歯車の個数との組み合わせの選択肢が増え、従って設計の自由度の向上を図ることができる。加えて、遊星歯車の個数をいたずらに増加させなくとも各遊星歯車と少なくとも一つの内歯車若しくは太陽歯車とが噛み合うタイミングをばらつかせてトルク変動を互いに打ち消しあうようにできるので、部品点数の増大、重量及び設置に要するスペースの増大といった不具合の発生を抑制できる。
なお、本発明の遊星歯車機構は、第1の遊星歯車として機能する遊星歯車、又は第2の遊星歯車として機能する遊星歯車を複数組備え、各組に属する遊星歯車がそれぞれ異なる内歯車に噛み合う構成を有するものであってもよい。
また、「噛合位相を異ならせている」とは、2組以上の歯車が噛み合うタイミングを異なるものとしていることを示す概念である。
本発明によれば、設計の自由度の低下、部品点数の増大、重量及び設置に要するスペースの増大といった不具合の発生を招くことなく、トルク変動の小さな3K型遊星歯車機構を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る遊星歯車機構を示すスケルトン図。 同実施形態に係る遊星歯車機構を示す側断端面図。 図1におけるA−A断面図。 同実施形態に係る遊星歯車機構の出力トルクと入力トルクとの比の回転角度に対する変化を示す図。
本発明の一実施形態を図1〜図3を参照しつつ以下に示す。
本実施形態に係る遊星歯車機構は、主に航空機用ギヤードロータリーアクチュエータに組み込まれる減速装置、より具体的には航空機の前縁フラップを回転駆動するためのギヤードロータリーアクチュエータに組み込まれる減速装置として用いられるものである。この遊星歯車機構は、図1及び図2に示すように、太陽歯車1と、前記太陽歯車1に噛み合うとともに前記太陽歯車1の周囲を公転可能な複数の第1の遊星歯車2と、前記第1の遊星歯車2と同数それぞれ同軸に設けられそれぞれが該第1の遊星歯車2と同期して回転する第2の遊星歯車3と、前記第1及び第2の遊星歯車2、3の一方と噛み合う固定内歯車4と、他方と噛み合う差動内歯車5とを備えた3K型遊星歯車機構である。
前記太陽歯車1は、入力軸7に接続されており、この入力軸7と一体的に回転可能である。また、この太陽歯車1には、前記第1の遊星歯車2を4個外接させた状態で噛み合わせている。
前記第1の遊星歯車2は、上述したように前記太陽歯車1と外接して噛み合っており、この太陽歯車1の周囲を公転可能である。本実施形態では、前記第1の遊星歯車2を4個設けている。また、前記第1の遊星歯車2は、キャリア6を介して前記第2の遊星歯車3と同軸に支持されている。前記キャリア6は前記太陽歯車1の軸心と同一の軸心周りに回転自在に配されたキャリア本体6aと前記第1及び第2の遊星歯車2、3を軸支するピン6bとを備えている周知のものである。また、このキャリア6は、遊星歯車機構の外部から回転駆動力の伝達を受けることも遊星歯車機構の外部に回転駆動力を伝達することもない。
前記第2の遊星歯車3は、上述したように前記第1の遊星歯車2と同数、すなわち4個設けている。また、各第2の遊星歯車3は、前記第1の遊星歯車2と同軸に配している。前記第1の遊星歯車2は前記固定内歯車4と内接した状態で噛み合っており、前記第2の遊星歯車3は前記差動内歯車5と内接した状態で噛み合っている。
前記固定内歯車4は、前記第1の遊星歯車2が内接した状態で該第1の遊星歯車2と噛み合っており、回転不能に固定されている。
前記差動内歯車5は、前記第2の遊星歯車3が内接した状態で前記第2の遊星歯車3と噛み合っており、出力軸8に接続されている。
ここで本実施形態では、前記太陽歯車1、前記第1の遊星歯車2、前記第2の遊星歯車3、前記固定内歯車4及び前記差動内歯車5の歯数は、順に20、20、19、60、60である。すなわち、前記太陽歯車1、前記固定内歯車4及び前記差動内歯車5の歯数はいずれも4の倍数、すなわち遊星歯車2、3の個数の倍数である。
しかして本実施形態では、前記4個の第2の遊星歯車3を、それぞれ以下に述べるように配置している。すなわち、図3に示すように、本実施形態では、4個の前記第2の遊星歯車3をそれぞれ2個ずつのグループに分けており、各グループに属する2個の第2の遊星歯車3は、それぞれ180°だけ周方向に離間している。その上で、本実施形態では、一方のグループに属する第2の遊星歯車3は、周方向に隣接する第2の遊星歯車3すなわち他方のグループに属する第2の遊星歯車3とそれぞれ90°周方向に離間した位置から9°ずらした位置に配している。換言すれば、4個の第2の遊星歯車3を全て等方的に配した場合、周方向に隣接する第2の遊星歯車3は周方向に90°ずつ離間することとなるが、本実施形態では、一方のグループに属する第2の遊星歯車3を、4個の第2の遊星歯車3を全て等方的に配した場合の配置から9°ずらした位置に配している。ここで、作動内歯車5の歯数は上述したように60であるので、この作動内歯車5の1歯の位相は6°であり、従って、この第2の遊星歯車3の等方的配置からのずれは、前記作動内歯車5の1歯の位相の1.5倍である。換言すれば、前記他方のグループに属する第2の遊星歯車3の差動内歯車5に対する噛合位相は、前記一方のグループに属する第2の遊星歯車3の差動内歯車5に対する噛合位相に対して半位相ずれている。一方、図示は省略しているが、前記第1の遊星歯車2は、前述したようにキャリア6により前記第2の遊星歯車3と同軸に支持されているので、4個の前記第1の遊星歯車2はそれぞれ軸方向に隣接する第2の遊星歯車3と同一の位相に配されている。換言すれば、本実施形態では、4個の前記第1の遊星歯車2も2個ずつのグループに分けており、各グループに属する2個の第1の遊星歯車2も、それぞれ180°だけ周方向に離間している。その上で、一方のグループに属する第1の遊星歯車2は、周方向に隣接する第1の遊星歯車2すなわち他方のグループに属する第1の遊星歯車2とそれぞれ90°周方向に離間した位置すなわち4個の第1の遊星歯車2を等方的に配置した場合の位置から9°ずらした位置に配されている。一方、固定内歯車3の歯数も上述したように60であるので、この作動内歯車4の1歯の位相も6°であり、従って、この第1の遊星歯車2の配置の等方的配置からのずれも、前記固定内歯車4の1歯の位相の1.5倍である。そして、太陽歯車1の歯数は上述したように20であるので、この太陽歯車1の1歯の位相は18°であり、従って、前記第1の遊星歯車2の配置の等方的配置からのずれは、前記太陽歯車1の1歯の位相の半分である。換言すれば、前記他方のグループに属する第1の遊星歯車2の太陽歯車1及び固定内歯車4に対する噛合位相も、前記一方のグループに属する第2の遊星歯車3の太陽歯車1及び固定内歯車4に対する噛合位相に対して半位相ずれている。換言すれば、一方のグループに属する第1の遊星歯車2が前記固定内歯車4及び太陽歯車1に噛み合う噛合位相と、他方のグループに属する第1の遊星歯車2が前記固定内歯車4及び太陽歯車1に噛み合う噛合位相とをそれぞれ異ならせるとともに、一方のグループに属する第2の遊星歯車3が前記差動内歯車5に噛み合う噛合位相と、他方のグループに属する第2の遊星歯車3が前記差動内歯車5に噛み合う噛合位相とを異ならせるべく、前記第1及び第2の遊星歯車2、3をそれぞれ非等角に配置している。
本実施形態の遊星歯車機構の作動を以下に示す。図示しない動力源から入力軸7を経て太陽歯車1に回転駆動力が伝達されると、この太陽歯車1に噛み合う第1の遊星歯車2が自転する。また、第1の遊星歯車2は固定内歯車4と噛み合っており、この固定内歯車4は回転不能に固定されているので、第1の遊星歯車2は太陽歯車1の周囲を公転する。第2の遊星歯車3は第1の遊星歯車2と一体をなし、キャリア6により第1の遊星歯車2と同軸に支持されているので、第2の遊星歯車3も公転する。そして、この第2の遊星歯車3は前記差動内歯車5に内接した状態で噛み合っているので、前記第1の遊星歯車2からこの第2の遊星歯車3を経て差動内歯車5に回転駆動力が伝達される。このとき、一方のグループに属する2個の第1の遊星歯車2の太陽歯車1及び固定内歯車4に対する噛合位相と、他方のグループに属する2個の第1の遊星歯車2の太陽歯車1及び固定内歯車4に対する噛合位相とは、上述したようにちょうど半位相ずれているので、一方のグループに属する第1の遊星歯車2が太陽歯車1及び固定内歯車4と噛み合う際のトルク変動と、他方のグループに属する第1の遊星歯車2が太陽歯車1及び固定内歯車4と噛み合う際のトルク変動とは互いに打ち消し合う。また、一方のグループに属する2個の第2の遊星歯車3の差動内歯車5に対する噛合位相と、他方のグループに属する2個の第2の遊星歯車3の差動内歯車5に対する噛合位相とも、上述したようにちょうど半位相ずれているので、一方のグループに属する第2の遊星歯車3が差動内歯車5と噛み合う際のトルク変動と、他方のグループに属する第2の遊星歯車3が差動内歯車5と噛み合う際のトルク変動とも互いに打ち消し合う。そして、差動内歯車5からさらにこの差動内歯車5に接続した出力軸8に回転駆動力が伝達される。
本実施形態の遊星歯車機構及び遊星歯車2、3を等方的に配置した従来のこの種の遊星歯車機構の入力トルクに対する出力トルクの比率を回転角度に対してプロットしたものを図4に示す。なお、同図の実線aに本実施形態の遊星歯車機構の前記比率、同図の破線bに従来の実施形態の遊星歯車機構の前記比率をそれぞれ示す。従来の遊星歯車機構は、前記比率が約58〜99%の範囲で大きく変動しているのに対し、本実施形態の遊星歯車機構は、前記比率が約68〜78%の範囲であり、トルク変動が従来の遊星歯車機構と比較して大幅に抑制されている。
以上に述べたように、本実施形態によれば、太陽歯車1の歯数、固定内歯車4の歯数及び差動内歯車5の歯数が、いずれも遊星歯車2、3の個数の倍数、すなわち4の倍数であるが、4個の第1の遊星歯車2の太陽歯車1及び固定内歯車4に対する噛合位相、並びに4個の第2の遊星歯車3の前記差動内歯車5に対する噛合位相が全て一致することはなく、これらの歯車が噛み合う際のトルク変動が互いに打ち消される。従って、遊星歯車機構全体としてのトルク変動を小さくすることができる。さらに、このような構成により、トルク変動を小さくするための太陽歯車1、固定内歯車4及び差動内歯車5の歯数と遊星歯車2、3の個数との組み合わせの選択肢が増加するので、設計の自由度の向上を図ることができる。加えて、遊星歯車2、3の個数をいたずらに増加させなくとも、第1の遊星歯車2と太陽歯車1及び固定内歯車4とが噛み合うタイミング、並びに第2の遊星歯車3と差動内歯車5とが噛み合うタイミングをばらつかせてトルク変動を互いに打ち消しあうようにすることができる。換言すれば、部品点数の増大、重量及び設置に要するスペースの増大といった不具合の発生を抑制しつつ、各第1の遊星歯車2と太陽歯車1及び固定内歯車4との噛み合いの際及び各第2の遊星歯車3と差動内歯車5との噛み合いの際に発生するトルク変動を互いに打ち消しあうようにすることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、上述した実施形態では、180°周方向に離間した2個の遊星歯車を2グループ配することにより計4個の遊星歯車を備えるようにしているが、それ以外であっても、少なくとも一つの前記遊星歯車の差動内歯車に対する噛合位相を、他の前記遊星歯車の前記差動内歯車に対する噛合位相と異ならせているものであれば、遊星歯車の配置は任意に設定してよい。このような遊星歯車の配置の他の一例として、4個の遊星歯車をそれぞれ以下に述べるように配したものが挙げられる。すなわち、4個の遊星歯車のうち1つと内歯車との噛合位相を基準として、他の3個の遊星歯車と内歯車との噛合位相が、それぞれ4分の1位相、半位相及び4分の3位相ずれるように各第2の遊星歯車を配したものが挙げられる。このようなものであれば、各遊星歯車と内歯車との噛み合いタイミングが全て異なり、しかも等間隔となるので、トルク変動がより平均化されるからである。
また、上述した実施形態では、遊星歯車の個数を4個としているが、遊星歯車の個数が3個であるものも望ましい。すなわち、遊星歯車の個数は3個又は4個が最も望ましい。このようなものであれば、部品点数及び設置スペースの増大を招くことなく、太陽歯車をバランスよく支持できるからである。また、遊星歯車の個数を3個とした場合も、少なくとも一つの前記遊星歯車の前記差動内歯車に対する噛合位相を、他の前記遊星歯車の前記内歯車に対する噛合位相と異ならせているものであれば、遊星歯車の配置は任意である。遊星歯車の個数を3個とした場合の望ましい遊星歯車の配置の一例として、3個の遊星歯車のうち1つと内歯車との噛合位相を基準として、他の2個の遊星歯車と内歯車との噛合位相が、それぞれ3分の1位相及び3分の2位相ずれるように各第2の遊星歯車を配したものが挙げられる。このようなものであれば、各遊星歯車と内歯車との噛み合いタイミングが全て異なり、しかも等間隔となるので、トルク変動がより平均化されるからである。
さらに、第1及び第2の遊星歯車の歯数を同一とし、固定内歯車の歯数と差動内歯車の歯数とを異ならせた上でこれら固定内歯車及び差動内歯車のうち少なくとも一方を転位歯車とし、これら固定内歯車及び差動内歯車をそれぞれ前記遊星歯車に噛み合わせるようにする、3K型不思議遊星歯車機構として周知の遊星歯車機構に本発明を適用してもよい。
加えて、上述した実施形態では太陽歯車、固定内歯車及び差動内歯車の歯数を全て遊星歯車の個数の倍数に設定しているが、太陽歯車、固定内歯車及び差動内歯車の歯数のうちいずれか1つまたは2つのみを遊星歯車の個数の倍数に設定し、その上で、前記複数の遊星歯車のうちいずれかの前記固定内歯車若しくは太陽歯車に対する噛合位相と、他の前記遊星歯車の前記固定内歯車若しくは太陽歯車に対する噛合位相とを異ならせるようにしてもよい。
さらに、第1の遊星歯車として機能する遊星歯車、又は第2の遊星歯車として機能する遊星歯車を複数組備えているとともに、3つ以上の内歯車を備えており、各組に属する遊星歯車がそれぞれ内歯車に噛み合っており、少なくとも2つの内歯車が固定内歯車及び差動内歯車として機能する3K型遊星歯車機構において、前記遊星歯車と噛み合う少なくとも一つの内歯車若しくは太陽歯車の歯数が前記遊星歯車の個数の倍数であり、複数の前記遊星歯車のうちいずれかの前記少なくとも一つの内歯車若しくは太陽歯車に対する噛合位相と、他の前記遊星歯車の前記少なくとも一つの内歯車若しくは太陽歯車に対する噛合位相とを異ならせている構成を採用してもよい。
そして、上述した実施形態では固定内歯車を第1の遊星歯車に噛み合わせ、差動内歯車を第2の遊星歯車に噛み合わせるようにしているが、固定内歯車を第2の遊星歯車に噛み合わせ、差動内歯車を第1の遊星歯車に噛み合わせた態様の遊星歯車機構に本発明を適用してもよい。もちろん、第1及び第2の遊星歯車にそれぞれ噛み合う第1及び第2の内歯車を設け、これら第1及び第2の内歯車のいずれか一方を選択的に固定内歯車とし、他方を差動内歯車とすることが可能な態様の遊星歯車機構に本発明を適用してもよい。加えて、差動内歯車を入力軸に接続し、太陽歯車を出力軸に接続する態様の遊星歯車機構に本発明を適用してもよい。
加えて、上述した実施形態では、限られた設置スペースで高い減速比を得る目的で、航空機用ギヤードロータリーアクチュエータに組み込まれる減速装置として本発明の遊星歯車機構を用いているが、その他航空機や産業機械等に組み込まれる加減速装置として、特に限られた設置スペースで高い加減速比を得るために本発明の遊星歯車機構を用いてもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
1…太陽歯車
2…第1の遊星歯車
3…第2の遊星歯車
4…固定内歯車
5…作動内歯車
7…入力軸
8…出力軸

Claims (1)

  1. 太陽歯車と、前記太陽歯車に噛み合うとともに前記太陽歯車の周囲を公転可能な複数の第1の遊星歯車と、前記第1の遊星歯車とそれぞれ同軸に設けられそれぞれが前記第1の遊星歯車と同期して回転する第2の遊星歯車と、前記第1及び第2の遊星歯車の一方と噛み合う固定内歯車と、他方と噛み合う差動内歯車とを備え、前記太陽歯車と前記差動内歯車との一方を入力軸に接続し、他方を出力軸に接続した3K型遊星歯車機構であって、
    前記複数の遊星歯車のうち少なくとも一つが前記固定内歯車、差動内歯車若しくは太陽歯車に噛み合う噛合位相と、他の前記遊星歯車が前記固定内歯車、差動内歯車若しくは太陽歯車に噛み合う噛合位相とを異ならせるべく前記複数の遊星歯車を非等角に配置していることを特徴とする遊星歯車機構。
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