JP2015000878A - 活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを使用したインクジェット記録用インク組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
前記一般式(1)において、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は炭素原子数2〜20の有機残基を表し、R3は水素原子又は炭素原子数1〜11の有機残基を表す。
R2は具体的には、炭素原子数2〜20の直鎖状、分枝状又は環状のアルキレン基、構造中にエーテル結合及び/又はエステル結合により酸素原子を有する炭素原子数2〜20のアルキレン基、炭素原子数6〜11の置換されていてもよい芳香族等を表す。中でも、炭素原子数2〜6のアルキレン基、構造中にエーテル結合により酸素原子を有する炭素原子数2〜9のアルキレン基が好ましい。
またR3で示される炭素原子数1〜11の有機残基の具体例としては、炭素原子数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、炭素原子数6〜11の置換されてもよい芳香族基等を表す。中でも炭素原子数1〜2のアルキル基、炭素原子数6〜8の芳香族基が好ましい。
本発明で使用するトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートは、「トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート」と称して市販されているものをいずれも使用することができる。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートの市販品としては、サートマー社製のSR351、SR350、東亜合成株式会社製のアロニックスM−309、ダイセルサイテック株式会社のTMPTA、MIWON社製のMiramer M−300、新中村化学工業株式会社製のA−TMPT、TMPT、共栄社化学株式会社製のライトアクリレートTMP−A、大阪有機化学工業株式会社製のV#295、第一工業製薬株式会社製のニューフロンティアTMPT等があげられる。
本発明においては、前記(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを併用すること以外は特に限定なく、本発明の効果を損なわない範囲で公知の重合性化合物を併用することができる。
本発明においては、前記(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及び光重合開始剤として、前記一般式(2)で表される光重合開始剤を含有することが特徴である。
前記一般式(2)において、R7、R8およびR9はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ニトロ基、−SCH3、−O−CO−R11、−CO−O−R11または−CO−R11(ここでR11は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)を表す。
R7、R8 およびR9 における炭素原子数1〜6のアルキル基とは、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等があげられる。これらは直鎖状でも分岐していても構わない。
また、R11における炭素原子数1〜4のアルキル基とは、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基 等があげられる。これらは直鎖状でも分岐していても構わない。
R12、R13、R14、R15およびR16における炭素原子数1〜12のアルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基を表す。また、炭素原子数1〜6のアルコキシ基とは、具体的には、前記R7、R8 およびR9と同様の基があげられる。
また、R17における炭素原子数1〜4のアルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基を表す。これらは直鎖であっても分岐していても構わない。
また前記一般式(2)で表される光重合開始剤の市販品としては、例えば、SHUANG−BANG INDUTRIAL CORPORATION社製の「SB−PI705」や、日本化薬株式会社製の「KAYACURE BMS」、Lamberti社製の「ESACURE1001M」等があげられる。
前記一般式(4)において、R18〜R30はそれぞれ独立して水素または炭素原子数1〜12のアルキル基、環状脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基を表す。
一般式(4)中のR18〜R30の炭素原子数1〜12のアルキル基とは、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基を表す。これらは、直鎖であっても分岐していても構わない。
一般式(4)中のR18〜R30の炭素原子数1〜12のアルコキシ基とは、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキシロキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基、ウンデカノキシ基、ドデカノキシ基を表す。これらは直鎖であっても分岐していても構わない。
また前記一般式(4)で表される光重合開始剤の市販品としては例えば、BASF社の「ルシリンTPO」等があげられる。
前記一般式(5)において、R31〜R41はそれぞれ独立して水素または炭素原子数1〜12のアルキル基、環状脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基を表す。
一般式(5)中のR31〜R41の炭素原子数1〜12のアルキル基とは、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基を表す。これらは、直鎖であっても分岐していても構わない。
一般式(5)中のR31〜R41の炭素原子数1〜12のアルコキシ基とは、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキシロキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基、ウンデカノキシ基、ドデカノキシ基を表す。これらは直鎖であっても分岐していても構わない。
また前記一般式(5)で表される光重合開始剤の市販品としては例えば、BASF社の「イルガキュア819」等があげられる。
前記一般式(6)中、Xは水素原子、−OCH2CH2OHまたは一般式(7)で表される基を表す。
前記一般式(9)中、R46〜R53はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基(一置換及び二置換の場合を含む。)アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシ基又はスルホ基を表す。
R46〜R53は、それぞれ隣接する2つが互いに連結して環を形成していてもよい。これらが環を形成する場合の環構造としては、5又は6員環の脂肪族環、芳香族環などがあげられ、炭素原子以外の元素を含む複素環であってもよく、また、形成された環同士が更に組み合わさって2核環、例えば、縮合環を形成していてもよい。これらの環構造は置換基をさらに有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシ基及びスルホ基があげられる。形成された環構造が複素環である場合のヘテロ原子の例としては、N、O、及びSをあげることができる。
また、一般式(3)〜(9)で表される化合物以外の光重合開始剤としては、ラジカル重合型の光重合開始剤の使用が好ましい。具体的には、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、等が好適に用いられ、さらにこれら以外の分子開裂型のものとして、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を併用しても良いし、さらに水素引き抜き型光重合開始剤である、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン等も併用できる。
これらの低分子の増感剤の中で、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルは、酸素による反応性低下を好適に抑制し、硬化時に硬化塗膜の黄変を抑制でき、硬化時の塗膜から発生する臭気も低いため、好ましくい。また、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルの使用量は、組成物の全量に対し、0〜5質量%使用することが好ましく、より好ましくは、0〜3質量%使用することが好ましい。p−ジメチルアミノ安息香酸エチルの市販品としては、SHUANG−BANG INDUTRIAL CORPORATION社製のSB−PI704等を例示することができる。
また、高分子量化させた増感剤の市販品としては、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルユニットを複数持った分子量1000以上の高分子増感剤のLAMBSON社製 Speedcure 7040やRahn社製GENOPOL AB−1等を使用することができる。
これらの光重合開始剤や増感剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、適宜使用することが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、その他、所望する用途に応じて適宜添加剤を加えることができる。例えば保存安定性を高める目的で、ハイドロキノン、メトキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ニトロソアミン塩、HALSと称される2,2,6,6−テトラメチルピペリジン誘導体等の重合禁止剤または、その他フェノール系、リン系、硫黄系の酸化防止剤をインク中に0.01〜2質量%の範囲で添加しても良い。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗料やインク用途として使用する場合には、着色剤を使用してもよい。使用する着色剤としては染料、顔料のいずれであってもよいが、印刷物の耐久性の点から顔料を使用することが好ましい。またこれらの着色剤を加える場合は、必要に応じて公知慣用の分散剤を使用することが好ましい。
その他、本発明の効果を損なわない範囲で、汎用の有機溶剤、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、皮膜形成性樹脂としてポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することが出来る。
例えば食品包装用のプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリエチレンフィルム(LLDPE:低密度ポリエチレンフィルム、HDPE:高密度ポリエチレンフィルム)やポリプロピレンフィルム(CPP:無延伸ポリプロピレンフィルム、OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム)等のポリオレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム等が挙げられる。これらは延伸処理を施してあってもよい。延伸処理方法としては、押出成膜法等で樹脂を溶融押出してシート状にした後、同時二軸延伸あるいは逐次二軸延伸を行うことが一般的である。また逐次二軸延伸の場合は、はじめに縦延伸処理を行い、次に横延伸を行うことが一般的である。具体的にはロール間の速度差を利用した縦延伸とテンターを用いた横延伸を組み合わせる方法が多く用いられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、例えば食品包装用のラミネート用接着剤、コーティング塗料、印刷用のグラビアインキやインクジェット記録用インク等として、好ましく使用することができる。
実施例および比較例のインク組成物を作成するにあたり、使用した素材は、下記に示す通りである。
Pigment Y180
Toner Yellow HG(ピグメントイエロー180,クラリアント社製)
Pigment R122
FASTOGEN SUPPER MAGENTA RG(ピグメントレッド122, DIC社製)
Pigment B15:4
FASTGENBLUE TGR−G (ピグメントブルー15:4, DIC(株)製)
処理カーボンブラック
精製水1000部に、顔料誘導体としてフタロシアニンスルフォン酸4部を添加し撹拌・混合した。この溶液中に三菱化学製カーボンブラック#960を40部加えて、30分間撹拌・混合後、ヌッチェでろ別した。ろ別した固形物を120℃で2時間乾燥して顔料誘導体処理カーボンブラック顔料を作成した。
[分散剤]
SOLSPERSE32000 (高分子分散剤, ルーブリゾール社製)
Miramer M−300 (トリメチロールプロパントリアクリレート Miwon社製)
VEEA(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(株)日本触媒 製)
Miramer M−222(ジプロピレングリコールジアクリレート Miwon製)
ライトアクリレートPOA(フェノキシエチルアクリレート、共栄社化学(株)製)
アロニックスM405(ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレートの混合物、東亜合成(株)製)
SR399E (ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、サートマー社製)
アロニックスM408(ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、東亜合成(株)製)
Miramer M−3130(エチレンオキサイド3モル変性トリメチロールプロパントリアクリレート、Miwon社製)
SR492(プロピレンオキサイド3モル変性トリメチロールプロパントリアクリレート、サートマー社製)
ルシリンTPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、BASF社 製)
イルガキュア819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社 製)
ダロキュア1173
イルガキュア907(2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、BASF社 製)2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロ
イルガキュア369(2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、BASF社 製)
ESACURE1001M(1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン、Lamberti社 製)
ESACUREONE(2−ヒドロキシ−1−[4−{5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)−1,3,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}フェニル]−2−メチルプロパン−1−オンを含む光重合開始剤の混合物、Lamberti社 製(W. Arthur Green著 Industrial Photoinitiators A Technical Guide CRC Press編の180ページ参照))
Chemcure JETX(2,4−ジエチルチオキサントン、CHEMBRIGE INTERNATIONAL製)
SB−PI 704(エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、SHUANG−BANG INDUTRIAL CORPORATION社製)
メトキノン(精工化学(株)製)
TEGO RAD2300(エボニック社製)
Toner Yellow HG(ピグメントイエロー180,クラリアント社製)10部、高分子分散剤「SOLSPERSE32000」を6部、ジプロピレングリコールジアクリレートの84部を撹拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間処理して高濃度イエロー分散体を作成した。
FASTOGEN SUPPER MAGENTA RG(ピグメントレッド122, DIC社製)10部、高分子分散剤「SOLSPERSE32000」6部、ジプロピレングリコールジアクリレートの84部を撹拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間処理して高濃度マゼンタ分散体を作成した。
FASTGENBLUE TGR−G (ピグメントブルー15:4, DIC(株)製)10部、高分子分散剤「SOLSPERSE32000」6部、ジプロピレングリコールジアクリレートの84部を撹拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間処理して高濃度シアン分散体を作成した。
上記処理カーボンブラック 10部、高分子分散剤「SOLSPERSE32000」6部、ジプロピレングリコールジアクリレートの84部を撹拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間処理して高濃度ブラック分散体を作成した。
表1〜表4に記載の重合性化合物に添加剤、光重合開始剤を加え、室温にて10分撹拌した。なお表中の略語は前述の通りである。撹拌した後の液を60℃の恒温槽に入れ、20分間放置して光開始剤を完全に溶解させた。加熱した溶液を恒温槽から取り出し、液が室温になるまで撹拌しながら冷却した。液が室温になった後、上記の各色高濃度分散液を加え、更に10分間撹拌した。作成した液を1.2μmのメンブレンフィルターでろ過することによって活性エネルギー線硬化性組成物を作成した。
白色PETシール(PET50 K2411、リンテック株式会社製、縦×横:15cm×3.5cm)上にバーコーターNo.3により表1及び表2に記載の組成の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工した。次に、GSユアサ製UV照射装置(4kW(160W)×1灯 (メタルハライドランプ、ランプ出力80W/cm、コンベアスピード22m/min、1パスあたりの積算光量35mJ/cm2)を使用して、該組成物に紫外線を照射した。照射後、できた硬化物を使用して下記の評価を行った。完全に硬化した硬化物の平均膜厚は3μmであった。
白色合成紙シール(ユポ80(UV)、リンテック株式会社製、縦×横:15cm×3.5cm)上にバーコーターNo.7により表1及び表2に記載の組成の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工した。次に、GSユアサ製UV照射装置(4kW(160W)×1灯 (メタルハライドランプ、ランプ出力80W/cm、コンベアスピード22m/min、1パスあたりの積算光量35mJ/cm2)を使用して、該組成物に紫外線を照射した。照射後、できた硬化物を使用して下記の評価を行った。完全に硬化した硬化物の平均膜厚は8μmであった。
薄膜硬化性は以下のように評価を行った。
5:塗膜に照射した積算光量≦70mJ/cm2で硬化塗膜表面のタックが完全に消失し、塗膜を指で擦っても塗膜の損傷が見られない。
4:70mJ/cm2<塗膜に照射した積算光量≦140mJ/cm2で硬化塗膜表面のタックが完全に消失し、塗膜を指で擦っても塗膜の損傷が見られない。
3:140mJ/cm2<塗膜に照射した積算光量≦210mJ/cm2で硬化塗膜表面のタックが完全に消失し、塗膜を指で擦っても塗膜の損傷が見られない。
2:210mJ/cm2<塗膜に照射した積算光量≦490mJ/cm2で硬化塗膜表面のタックが完全に消失し、塗膜を指で擦っても塗膜の損傷が見られない。
1:塗膜に照射した積算光量>490mJ/cm2で硬化塗膜表面のタックが完全に消失し、塗膜を指で擦っても塗膜の損傷が見られない。
密着性評価に関しては、JIS K5600−5−6に記載の方法により、直角の格子パターン(25マス)を硬化塗膜上に作成した。切り込みを入れた硬化塗膜上に幅約25mmの透明付着テープを約75mmの長さに切り、該テープを塗膜の格子状にカットした部分に貼り、塗膜が透けて見えるようにしっかりと指でテープをこすった。付着して5分以内に60°に近い角度で、0.5〜1.0秒で確実に引き離した。
次に、塗膜のはがれ具合を以下の基準で5段階評価を行った。
5:基材から剥離した塗膜が0マス
4:基材から剥離した塗膜が0マスより多く5マス以下
3:基材から剥離した塗膜が5マスより多く10マス以下
2:基材から剥離した塗膜が10マスより多く15マス以下
1:基材から剥離した塗膜が15マスより多く25マス以下
上記で作成した薄膜硬化物及び硬化塗膜をガラス瓶に入れ、密栓をし、60℃のオーブンで1時間加熱した後、容器を室温で1時間放置した後、蓋をあけた直後に官能試験で5段階評価を行った。数字の大きい方が、臭気の少ないことを示している。
結果を表1〜表4に示す。なお空欄は「未配合」を表す。
実施例2は光重合開始剤にα−ヒドロキシアセトフェノン系光重合開始剤を使用しなかった例であり、実施例3は光重合開始剤にチオキサントン系開始剤を使用しなかった例である。実施例2、実施例3は、臭気は全く問題なかったが、合成紙密着性もしくは薄膜硬化性が他の実施例に比べやや下がる結果となった。
また、実施例7はα−ヒドロキシアセトフェノンとしてダロキュア1173及びESACUREONEを併用した例である。合成紙密着性及び薄膜硬化性は他の実施例と同等であるが、硬化塗膜から発生する臭気が他の実施例に比べ一層少なくなった。
比較例6はトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを組成物の全量に対し15%以上使用した例であるが、合成紙に対する密着性が、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを組成物の全量に対し15%未満使用した実施例に比べ、劣っていた。
また比較例7は重合性化合物として(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルを使用しなかった例であるが、組成物の硬化性が非常に低下し、合成紙密着性、薄膜硬化性、硬化塗膜から発生する臭気のいずれも劣る結果となった。
比較例8は光重合開始剤として、前記一般式(2)で表される化合物と、前記一般式(4)および前記一般式(5)を使用しなかった例であり、比較例9は光重合開始剤として、前記一般式(2)で表される光重合開始剤の代わりに、α−アミノアセトフェノン系開始剤であるイルガキュア369を使用した例である。比較例8は、薄膜硬化性が良好であったが、合成紙密着性及び硬化塗膜から発生した臭気が実施例に比べ劣っていた。比較例9は、薄膜硬化性及び硬化塗膜から発生した臭気が実施例に比べ劣っていた。
Claims (6)
- 一般式(1)で表される重合性化合物と、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを含み、更に、一般式(2)で表される光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、
前記一般式(1)で表される重合性化合物を該組成物の総質量に対し20質量%〜50質量%含み、且つトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを該組成物の総質量に対し15質量%未満含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
(式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は炭素原子数2〜20の有機残基を表し、R3は水素原子又は炭素原子数1〜11の有機残基を表す。)
(2)
(式(2)中、R7、R8およびR9はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6ののアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ニトロ基、−SCH3、−O−CO−R11、−CO−O−R11または−CO−R11(ここでR11は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)を表し、R10は炭素原子数1〜10のアルキル基、または一般式(3)で表される基を表す。)
(3)
(式(3)中、R12、R13、R14、R15およびR16はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ニトロ基、−SCH3、−O−CO−R17 、−CO−O−R17または−CO−R17(ここでR17 は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)を表す。) - 請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させた硬化物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。
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