JP2015000873A - 人工爪組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】タッチパネルを操作可能で透明な人口爪を形成できる人口爪組成物を提供する。
【解決手段】爪に塗布され、露光されることによって硬化して人口爪を形成する人口爪組成物であって、重合性不飽和基含有化合物と、光重合開始剤と、導電性を有する添加剤と、を含有し、硬化した状態で導電性を有することを特徴とした人口爪組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、光の照射により硬化させて爪装飾を形成するために用いられる人工爪組成物に関する発明であり、特に、硬化後に静電容量方式のタッチパネル装置を操作可能な人工爪組成物に関する。
従来、人体の爪を装飾する人工爪組成物として、いわゆるマニキュア(足趾の爪に塗布する場合はペディキュアと呼称される)があり、爪に塗布すると有機溶媒が揮発して硬化するものの他、露光によって硬化するものが知られている。これらの人工爪組成物は、人工爪を様々な形状を有する人体の爪に合わせて自由に形成できる点で評価されている。
露光によって硬化する人工爪組成物としては、例えば、エチレン性不飽和単量体と光重合開始剤と無機充填剤とを主成分とする人工爪組成物(特許文献1)や、メタクリル酸メチル等のビニル単量体を含むモノマーと重合開始剤に加え、香料や色素を含むペースト状の人工爪組成物(特許文献2)が提案されている。
また、ウレタン系樹脂と光重合性モノマーを含む紫外線硬化性のジェル状人工爪組成物(いわゆるジェルネイル)も提案されている(特許文献3及び4)。この様なジェル状の人工爪組成物は、仕上がりがクリア、爪との密着性が高く長持ちする、有機溶媒やアクリル系樹脂の様な臭いがない等の理由から広く普及している。
ところで、近年、券売機や銀行端末(ATM)の他、スマートフォン等の画面には指で触って操作するタッチパネルが採用されており、日常的にタッチパネルを操作する機会が増えている。
こういったタッチパネルには種々の方式が採用されているが、特に静電容量方式のタッチパネルは、鮮明な画像を表示可能である、反応が早く誤作動が少ない、画面に傷が付きにくい、耐水性が高い等の特徴がある。また、静電容量方式のタッチパネルは、複数個所を指で触った場合もそれぞれ指の接触位置を検出すること(「マルチタッチ」ともいう)ができる。
また、静電容量方式のタッチパネルでは、パネルの下側に複数のタッチセンサがマトリクス状に配設されており、指でタッチパネルの表面に触れるとタッチパネルの表面とタッチセンサとの間で静電容量が変化する。そして、この静電容量の変化がどのタッチセンサで発生したかを検出することで、指で触った位置を検出している。
特開昭63−203606号公報 特開平11−021212号公報 再公表特許WO2011/016531号公報 特開2011−020956号公報
しかし、人体の爪(以下、自爪ともいう)や上述した様な人工爪組成物からなる人工爪は指に比べて導電性が低くタッチパネルを触っても静電容量が変化しないため、タッチセンサが反応せずタッチパネルを操作できないという問題があった。この様な問題は、自爪が伸びていてタッチパネルに皮膚が接触しづらかったり自爪の表面に人工爪を固着させていたりすると特に生じやすい。
この問題に対し、例えば人工爪組成物として単に導電性高分子を使用することも考えられるが、一般的な導電性高分子は青色、黒色、銀色等の濃く不透明な色を有することが多く硬化後の人工爪としての外観に問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、爪に固着したまま静電容量方式のタッチパネルを操作でき、かつ爪への固着が容易で外観が良好な人工爪を形成する人工爪組成物を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、爪に塗布され、露光されることによって硬化して人口爪を形成する人口爪組成物であって、重合性不飽和基含有化合物と、光重合開始剤と、導電性を有する添加剤と、を含有し、硬化した状態で導電性を有することを特徴とした人口爪組成物を提供する。
この様な人口爪組成物であれば、導電性を有しながら透明性をも有し、タッチパネルの操作が可能で外観に優れた人口爪を得ることができる。
この場合、請求項2のように、前記重合性不飽和基含有化合物としてウレタンアクリルオリゴマーを含有しても良い。このようにすれば、人口爪組成物の粘度調整が容易になり厚く塗布することができる。また、硬化後に所定の硬さを有する人口爪を得ることができる。
また、請求項3のように、前記導電性を有する添加剤が、カーボンナノチューブ、金属酸化物、及び導電性高分子のうちの少なくとも一つであっても良い。このようにすれば、導電性添加剤の入手が容易で且つ導電性添加剤を微分散させることができるため、透明性を維持しながら良好な導電性を有する人口爪を形成する人口爪組成物を容易に得ることができる。
また、請求項4のように、硬化した後の体積抵抗率が1×10Ω・cm以下となる人口爪組成物であっても良い。このようにすれば、人口爪組成物の硬化後に得られる人口爪が良好な導電性を有しタッチパネルを操作し易い。
また、請求項5のように、硬化した後の全光線透過率が70%以上となる人工爪組成物であっても良い。このようにすれば、外観の良い人口爪を得ることができる。
また、請求項6のように、硬化する前の粘度が100〜10万cPの人工爪組成物であっても良い。このようにすれば、爪に塗布しやすく厚塗りも容易な人口爪組成物を得ることができる。
本発明の実施例に係る工爪組成物を固着させる前の爪の平面図である。 本発明の実施例に係る工爪組成物を固着させた状態における図1のII−II断面相当図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、人体の手指の1の爪2(以下、自爪ともいう)を手の甲側から見た平面図である。爪2は、爪甲(ネイルプレート)2aと爪先(フリーエッジ)2bを有する。
図2に示すように、爪2の表面には人口爪3が一体的に固着されている。この人口爪3は、本実施例に係る人口爪組成物を爪に塗布して紫外線を照射し硬化させることによって形成されている。
また、図1及び図2に示すように、本実施形態における人工爪3は、爪2のうち爪甲2aと爪先2bの表面全体を覆う様に固着している。また、爪先2bの先端面及び裏面にも人口爪3が形成されている。
ここで、年齢、性別、手指か足趾か、第1指(趾)乃至第5指(趾)のどの指か等によっても異なるが、爪甲2aの幅は概ね5.00mm〜20.00mm程度であり、爪先2bの幅wは爪甲2aの幅とほぼ等しい。また、爪先2bは、図1に示す様な指の先端形状に沿うラウンド形状の他、先端がほぼ直線で爪甲2aと爪先2bとがほぼ同じ幅を有するスクエア形状、先端に行くに従って幅が狭くなるポイント形状等、様々な形状に整えられる場合もあり、爪先2bのうちタッチパネル等の他の部材4に接触する可能性のある爪先先端の幅wは0.10mm〜20.00mm程度となる。
また、人工爪3の厚さtは0.10mm〜3.00mm程度であり、人工爪組成物の粘度や塗布量、自爪の厚さ等によって増減する。
従って、人工爪3の先端のうち、他の部材に触れ得る爪先先端部分の面積は0.01mm〜60.00mm程度である。
また、上記の人工爪を固着した状態で静電容量方式のタッチパネル画面を操作するためには、人工爪が爪甲上の少なくとも一部から爪先の少なくとも他部材に触れる部分にまで連続して形成されており、かつ人口爪組成物が硬化して人工爪となった状態における体積抵抗率が1×10Ω・cm以下であることが好ましい。
上記の様な人工爪を形成する人工爪組成物は、(A)重合性不飽和基含有化合物と、(B)光重合開始剤と、(C)導電性を有する添加剤(以下導電性添加剤ともいう)とを含有する組成物であり、さらに(D)種々の添加剤を含有することもある。
本発明の人工爪組成物は、上記(A)〜(D)の成分を所定の割合で配合して構成されている。
(A)重合性不飽和基含有化合物は、少なくとも一種類の化合物を含み、例えば、(メタ)アクリレートモノマーとウレタン(メタ)アクリレートモノマーとを混合したものを用いることができる。上記の様な重合性不飽和基化合物が人工爪組成物に配合されていると、適当な粘度を有する人工爪組成物を得ることができ、また、耐久性、特に耐摩耗性に優れた人工爪を得ることができる。
(B)光重合開始剤は、上記(A)を100質量%としたときに0.1〜30.0重量%配合されていることが好ましく、2.0〜15.0重量%配合されているとより好ましい。光重合開始剤が上記の範囲で添加されていると、人工爪組成物を良好に硬化させ、耐久性、特に耐摩耗性に優れた人工爪を得ることができる。
(C)導電性添加剤は、所望の導電性を発揮する量を添加する。添加剤の種類によっても異なるが、上記(A)を100重量%としたときに1.0〜99.0重量%添加することが好ましい。導電性添加剤が上記の範囲で添加されていると、人口爪に良好な導電性を付与することができる。
(D)添加剤は、上記の成分(A)〜(C)に対して必要に応じて配合し、人口爪組成物や人口爪に種々の機能を付与することができる。例えば、人工爪組成物としては、導電性添加剤の分散促進、硬化時間の調整、組成物粘度の調整等の目的で、人工爪としては、耐久性の向上、見栄えを良くする等の目的で、通常1種類以上の添加剤が配合される。
なお、本発明の人工爪組成物に付与できる機能はこれらに限定されず、他の機能を有する成分を添加することも可能である。
少なくとも上記(A)〜(C)を含む人工爪組成物は露光によって硬化可能であり、液体状又はペースト状の組成物を爪に塗布し、塗布した組成物を露光させて硬化させることによって、爪の表面に人工爪を一体的に固着することができる。
また、上記人工爪組成物の露光には紫外線照射装置がしばしば用いられるが、他にも日光、蛍光灯、水銀灯、キセノン灯、タングステン灯、ハロゲン灯、メタルハライド灯、水素放電管、閃光放電管、レーザー等の光源を用いることができる。
以下に、本発明に係る人工爪組成物に含有される各成分の具体例を示す。
(A)重合性不飽和基含有化合物
本発明における重合性不飽和基含有化合物とは、分子内に少なくとも一つのラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物を意味し、公知の単官能性及び多官能性の重合性モノマー(重合性単量体)から少なくとも一種を選択して使用することができる。一般的な例として、アクリロイ基及びメタクロイル基を有する重合性モノマーが挙げられ、具体的には、単官能性モノマーとして、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、二官能性モノマーとして、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、三官能性モノマーとして、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等を使用することができる。
なお、本発明の人工爪組成物として使用可能な重合性不飽和基含有化合物はこれらに限定されず、他の重合性化合物を使用することもできる。
例えば、分子内に少なくとも1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーや、酸性基やフルオロ基等の置換基を同一分子内に有しているモノマーのオリゴマー又はポリマーを使用することができる。特に、紫外線硬化性のある(メタ)アクリロイル基等を含むウレタン系モノマーのオリゴマー、いわゆるウレタンアクリルオリゴマーがしばしば使用される。
また、上記の様な化合物等を2種類以上組み合わせて重合性不飽和基含有化合物として使用することもできる。
(B)光重合開始剤
本発明における光重合開始剤とは、紫外線等の照射によりラジカルを発生して上述の重合性不飽和基含有化合物やウレタンオリゴマーを重合反応させるものを意味する。
光重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,2ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン等のアルキルフェノン系誘導体、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフォンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド系誘導体、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2−エチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、といった化合物が知られている。
なお、光重合開始剤は上記に限定されることはなく、また、2種類以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。
(C)導電性添加剤
本発明の人工爪組成物の導電性添加剤として使用可能な添加剤としては、(1)カーボンナノチューブ、(2)金属酸化物、(3)導電性高分子等があり、具体的には以下の様な添加剤が知られている。なお、これら(1)乃至(3)の添加剤を2種類以上混合することもできる。
(1)カーボンナノチューブ
カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブ及び多層カーボンナノチューブのいずれか又は両方を使用することができ、単繊維径が0.5〜50nm、アスペクト比が50〜100000であることが好ましい。
また、高い透明性と高い導電性を両立させるためには、単繊維径が0.5〜3.5nm、アスペクト比が50〜100000の単層又は多層カーボンナノチューブ、或は単繊維径が3.5〜50nm、特に3.5〜20nmアスペクト比が100〜100000の多層カーボンナノチューブがより好ましい。
カーボンナノチューブは市販品として入手可能であり、例えば、CNT社製の「CTube100」、シンセンナノテクポート社製の「L.SWNTs」ナノシル社製の「NC7000」、シンセンナノテクポート社製の「L.MWNTs」等が使用可能である。
(2)金属酸化物
金属酸化物としては、スズを含有する酸化アンチモン(ATO)、スズを含有する酸化インジウム(ITO)、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO2)を挙げることができる。その他、アンチモンドープ酸化チタン、酸化スズ等も使用可能であり、典型的には微粉末の状態で人工爪組成物に分散させる。
微粉末の平均粒径が大きいと光透過性が低下するため、平均粒径は400nm以下であることが好ましく、平均粒径が5〜200nmであるとさらに好ましい。
例えば、スズを含有する酸化インジウム(ITO)は粉末の市販品を使用することができるが、公知の方法(例えば、スズとインジウムの各塩化物が溶解した酸性溶液をアルカリで中和してスズ/インジウム水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を焼成する)で製造することもできる。また、ITO粉末は、インジウムに対するスズの含有量が1〜15モル%の範囲内のものが、導電性が高く好ましい。スズの含有量が上記の範囲外だとITO粉末自体の抵抗が高くなってしまう。さらに、ITO粉末は平均一次粒子径が0.2μm以下の微粒子であることが好ましい。粒子径が0.2μm以下であれば人口爪組成物が透明になるが、0.2μmよりも大きいと透明性が低下するおそれがある。
また、アンチモンドープ酸化チタンは、分散性に優れ、分散させた場合に組成物が低粘度になるので人工爪表面が平坦になり易い点で好ましい。
(3)導電性高分子
導電性高分子としては、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン等が使用可能である。典型的には、微粉末が有機溶媒に分散されたもの(スラリー、泥漿ともいう)を他の成分と混合して使用する。
(D)添加剤
本発明における添加剤とは、上記(A)〜(C)以外にさらに添加される成分を意味し人工爪組成物に種々の機能を付与することができる成分を指す。
具体的には、無機フィラー、有機質無機複合フィラー等のフィラー類、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、金属石鹸、シリコーン等の油性成分、湿潤剤、低級アルコール、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両イオン界面活性剤等の界面活性剤、有機顔料、無機顔料、及びこれらをシリコーン化合物、フッ素化合物等の各種油剤で処理した粉体等の粉体類、染料、天然色素等の色素類、天然香料、合成香料、調合香料等の香料類等の他、分散剤、パール化剤、ラメ剤、消泡剤、成膜助剤、防腐剤、変色防止剤、蛍光剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、殺菌剤、酸化防止剤、増粘剤、重合禁止剤、植物抽出物、動物抽出物、酵素、ビタミン、ホルモン、薬剤、酸、アルカリ等の特殊性分類、多価アルコール、高分子物質、精製水、揮発性有機溶媒等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記添加剤のうち、分散剤は導電性添加剤を人口爪組成物中に良好に分散させるために添加される。
この様な分散剤は、高分子型分散剤、低分子型分散剤、界面活性剤型分散剤、無機型分散剤等に大別され、それぞれが水系、非水系に分けられ、さらに、アニオン性、カチオン性、ノニオン(非イオン)性のものが存在する。
具体的には、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系、縮合ナフタレンスルホン酸アンモニウム塩系、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系、ポリエーテル系、ポリアルキレンポリアミン系、アルキルスルホン酸系、アルキルアンモニウム塩系、アンモニウム系、高級アルコールアルキレンオキサイド系、多価アルコールエステル系、アルキルポリアミン系、リン酸エステル塩系ポリリン酸塩系、カルボン酸塩系、ポリカルボン酸アンモニウム塩系、ポリリン酸アミノアルコール中和物系、アクリル系、ε−カプロラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリアミノアマイド系、アルキロールアンモニウム塩系、ポリアルコキシレート系、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等が挙げられ、これらを組み合わせることもある。
また、高分子型分散剤の場合は共重合体(コポリマー)の形態をとることもあり、添加剤との親和性を確保するために側鎖を酸性基や塩基性等の極性基で変性することもある。
また、上記の添加剤のうち、顔料、パール化剤、ラメ剤等は人工爪の装飾性を向上させるために添加される。
具体的には、顔料として、カーボンブラック、チタンホワイト(酸化チタン)、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、アルミナホワイト、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムイエロー、朱、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンクロロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、群青、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料、有機顔料及び酸性染料のレーキ顔料等を使用することができる。
また、パール化剤として、魚鱗箔、被覆処理雲母チタン等の各種雲母チタン、
マイカ、セリサイト、マスコバイト、アコヤ貝末、アワビ貝末、タカセ貝末等のパール顔料等を使用することができる。
また、ラメ剤として、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層末、ポリエチレンテレフタレート・金積層末等のラメ剤が挙げられる。
なお、顔料、パール化剤、ラメ剤等は上記の物質に限定されない。また、2種以上の成分を組み合わせて人工爪組成物に添加することもできる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
(人工爪組成物の準備)
まず、以下の材料を容易した。
(A)重合性不飽和基含有化合物として、東亞合成株式会社製のアクリレートモノマー及びウレタンアクリレートモノマーである、アロニックス M−1200及び同M−5700を3:2の割合で混合した組成物を45.1重量%
(B)光重合開始剤として、BASFジャパン株式会社製のDAROCUR 1173を2.4重量%
(C)導電性添加剤として、ハクスイテックス株式会社製の酸化亜鉛、Pazet GK−40を50重量%
(D)添加剤として、ビックケミー・ジャパン株式会社製の分散剤、DISPERBYK−111を2.5重量%
次に、上記(A)乃至(D)を混合及び攪拌して均一な溶液とし人工爪組成物1を得た。
上記人工爪組成物1を混合及び攪拌する際には各成分を十分に分散させる必要があり、ビーズミル、ボールミル、サンドミル等の適度なせん断力を有する攪拌ミルや、超音波分散機等の公知の分散、攪拌装置を使用することができる。
例えば、粒径が3.00〜0.015mmφ以上、より好ましくは0.25〜0.50mmφのメディア(ビーズ)を用いてビーズミルで導電性添加剤を微粉砕して他の成分と共に攪拌すると、導電性添加剤が良好に分散した人工爪組成物を得ることができる。
本実施例においては、ビーズミルを用いて人口爪組成物を得た。
なお、人口爪組成物に微粉末が添加されている場合、微粉末の粒子径が小さいほど人口爪組成物の粘度が高い傾向があるため、組成物を所望の粘度よりも低い粘度に調整した後にビーズミル等で微粉砕することが好ましい。
(爪への塗布)
上記人工爪組成物1を、ブラシを用いて被験者の爪の外表面全体を覆う様に塗布した。次に、紫外線照射装置(株式会社BEAUTY NAILER社製、スーペリアUVランプ AAA)を用いて紫外線を照射して爪に塗布された人工爪組成物を硬化させ、人工爪1を得た。
(評価)
上記の人口爪組成物1及び人口爪1を、以下の項目について評価した。
(粘度)
上記人工爪組成物1の粘度を、JISZ8803:2011に準拠し芝浦システム株式会社製ビスメトロンVDA−Lを用いて25℃、B型で測定した。
本発明の人口爪組成物として好ましいのは公知のネイル材(いわゆるジェルネイル)と同等の粘度であり、具体的には、上記導電性添加剤を分散させた後の状態で粘度が100〜10万cPの範囲であることが好ましい。
上記人口爪組成物1の粘度は28,000cP(25℃)であり、本発明の人口爪組成物として使用可能な粘度であることが確認できた。
(硬化性)
上記人工爪組成物1の硬化性を、上記紫外線照射装置で人口爪組成物に紫外線を3分間照射した際の硬化具合で評価した。3分間照射して人口爪としての使用に耐える程度に硬化していれば良く、1分間の照射で硬化するとより好ましい。
上記人口爪組成物1に3分間紫外線を照射したところ、人工爪1が従来のネイル材と同等の硬さを有していることが確認できた。
(全光線透過率)
上記人工爪組成物1の全光線透過率を、JISK7361−1に準拠して測定した。
本発明の人口爪組成物からなる人口爪として好ましいのは、全光線透過率が70%以上の人口爪であり、より好ましくは90%以上のものである。
上記人工爪組成物1からなる人工爪1は全光線透過率が82%で、本発明の人口爪として好ましい物性を有していた。
(外観)
上記人工爪組成物1の外観を評価した。塗布したブラシの跡や人工爪として許容し難い凹凸が形成されていなければ良いものとする。
上記人工爪組成物1からなる人口爪1は、従来のネイル材と同等の外観を有し、本発明の人工爪として問題なく使用可能であった。
(体積抵抗率)
上記人工爪1の体積抵抗率を、ADVANTEST社製のDIGITAL MULTIMETER R6581を用いて測定した。人体の指と同程度又はそれ以下の体積抵抗率を有することが好ましい。具体的には1×10Ω・cm以下であることが好ましいが、1×10Ω・cm以下であるとより好ましく、さらに言えば数値が低いほど良い。
上記人口爪組成物1からなる人口爪1は体積抵抗率が6.5×10Ω・cmで、本発明の人口爪組成物に係る人工爪として好適に使用可能であった。
(反応性)
上記人工爪1のタッチパネルに対する反応性を、実際にスマートフォンを操作できるか否かを評価した。
被験者がストレスなくスマートフォンを操作できれば良いものとする。
上記人口爪組成物1から形成された人口爪1が爪に固着した指でスマートフォンを操作したところ、特に支障なく通常の操作をすることができた。したがって、上記人口爪組成物1からなる人口爪1は本発明の人口爪組成物に係る人口爪として好適に使用可能であった。
従って、実施例1の人工爪組成物1は、適度な粘度を有するため所望の厚さで塗布することができ、また適度な速度で硬化するため爪への塗布作業を容易に行うことができる。また、実施例1の人工爪は、人工爪として適度な透明性と良好な外観を有し、かつ所望の体積抵抗率を有するためタッチパネルに対する反応も良いことが分かった。
以上の評価結果から、本発明に係る人口爪組成物を用いることによって、静電容量方式のタッチパネルを操作でき、爪への固着が容易で良好な外観を有する人工爪を得ることができることが確認できた。
なお本発明は、本発明の内容を逸脱しない範囲であれば上記形態とは異なる態様で実施することができる。
例えば、本発明に係る人口爪組成物は、必ずしも爪の全面に塗布する必要は無く、爪甲と爪先や爪先の先端とをつなぐ様に塗布すれば良い。また、所望の体積抵抗率を発現させることができる分量を塗布すれば足りるが、人口爪の先端に厚みを持たせて塗布することが好ましい。
なお、爪先の先端面は露出していても良いが、先端面が人口爪で覆われているとタッチパネルに接触しやすく好ましい。さらに、爪先の先端面が表面から裏面にかけて覆われていると、人口爪がタッチパネルにより接触しやすく一層好ましい。
また、本発明に係る人工爪組成物を爪に塗布し硬化させた後、人口爪の上にビーズ材、ラメ材、シール、塗膜等他の装飾部材を接着する等して固着させて、爪の装飾性をより一層高めることもできる。この場合、爪先のうちタッチパネルに接触する部分を露出させた状態であれば他の部分は自由に装飾することができる。
なお、本発明に係る人口爪組成物は手や足のどの指に塗布しても良く、好ましくはタッチパネルを操作する頻度の高い少なくとも一本の指の爪に塗布されるが、全ての指に塗布しても良い。また、爪によって人口爪組成物が塗布される部位が異なっていても良い。
1 指
2 爪
2a 爪甲
2b 爪先
3 人工爪
4 タッチパネル(他の部材)の表面

Claims (6)

  1. 爪に塗布され、露光されることによって硬化して人口爪を形成する人工爪組成物であって、
    重合性不飽和基含有化合物と、光重合開始剤と、導電性を有する添加剤と、を含有し、硬化した状態で導電性を有することを特徴とする人工爪組成物。
  2. 前記重合性不飽和基含有化合物としてウレタンアクリルオリゴマーを含有することを特徴とする請求項1に記載の人工爪組成物。
  3. 前記導電性を有する添加剤が、カーボンナノチューブ、金属酸化物、導電性高分子のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の人工爪組成物。
  4. 硬化した後の体積抵抗率が1×10Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の人工爪組成物。
  5. 硬化した後の全光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の人工爪組成物。
  6. 硬化する前の粘度が100cP以上20万cP以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の人工爪組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013075859A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Dainippon Printing Co Ltd マニキュア液
JP2020055771A (ja) * 2018-10-01 2020-04-09 株式会社サクラクレパス 硬化性ジェルネイル組成物、ジェルネイルベース層、及び、ジェルネイルを設ける方法

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