JP2015000832A - セラミックス接合体の製造方法および装飾部材 - Google Patents

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直樹 篠崎
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仁士 永山
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Abstract

【課題】
複数の色調を有するセラミックス接合体の製造方法およびそれにより得られる装飾部材を提供する。
【解決手段】
2つ以上の色調の異なるセラミックス粉末を一体成形して複数の成分からなる成形体を得る第1の工程と、得られた成形体に冷間静水圧処理を行った後に焼成処理を行う第2の工程から成ることを特徴とするセラミックス接合体の製造方法に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、少なくとも2つ以上の色調の異なるセラミックスが接合してなるセラミックス接合体の製造方法およびそれにより得られる装飾部材に関する。
セラミックスは耐熱性、耐磨耗性、耐食性に優れている事から、産業部材用途に広く使用されている。さらに、高い審美性や質感から、色調を呈するセラミックスの用途が拡大してきている。例えば、着色したジルコニアは、携帯電話等の電子機器部材、時計部材及び宝飾品などの用途への展開が検討されている。このような用途の拡大に伴い、より高い審美性を有するだけでなく、より高い意匠性を有する部材として、複数の色調を有するセラミックス部材が求められている。
一方、セラミックスは靭性が高い材料であり、複雑な形状への加工が困難である。そのため、複雑な形状のセラミックス部材を作製する場合、セラミックス同士を接合する必要がある。
これまでにもセラミックスとセラミックスとの接合体は検討されている。例えば、セラミックス仮焼体に機械加工を施し、嵌合して高温高圧処理をする方法が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
また、色調の異なる、セラミックスと樹脂からなる組成物を原料に多色の射出成形を行い、成形体を得た後に脱脂、焼結処理を行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
時計用部材の加飾方法としては、マグネトロンスパッタリング法を始めとした物理的気相成長法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開昭62−132757号公報 特開平08−081255号公報 特開2011−191321号公報
仮焼体を加工して嵌合し、高温高圧処理を施す方法では、嵌合可能な形状でなければならず、著しく意匠の自由度が制限される場合が多かった。また、高精度の加工をしても、接合面全てにおいて接合できず、接合界面の強度が低下するおそれがあった。
多色の射出成形を利用した方法では、その接合界面において隙間が生じ、強度が低下したり、また審美性が低下するおそれがあった。
物理的気相成長法では、積層構造となり、耐衝撃性、強度の観点から保護カバーが必要となり、各種部材の外装部材には適さないことが多かった。
本発明の目的は、これらの課題を解決し、セラミックス接合体を製造する方法およびそれにより得られる装飾部材を提供することにある。
上記の課題に鑑み、本発明者らは鋭意検討した。その結果、色調の異なる複数のセラミックス粉末を一体成形し、さらに冷間静水圧処理(以下、CIP)を行い、焼成することによりセラミックス接合体を製造する方法を見出した。さらに、このような異なる色調を有するセラミックスからなる接合体は、意匠性に優れ、また隙間が生じないことにより審美性の低下や機械的強度の低下が見られず、優れたセラミックス装飾部材となることを見出した。
すなわち、本発明は異なる色調の異なるセラミックスが隣接している、意匠性を有する審美性に優れたセラミックス接合体の製造方法である。
以下、本発明のセラミックス接合体の製造方法について説明する。
本発明のセラミックス接合体の製造方法は、2つ以上の色調の異なるセラミックス粉末を一体成形して、色調の異なる複数の成分からなる成形体を得る第1の工程と、得られた成形体を冷間静水圧処理した後で焼成処理を行う第2の工程から成ることを特徴とする。
本発明の製造方法の第1の工程においては、2つ以上の色調の異なるセラミックス粉末はその焼結後の呈色に応じて任意に選択することができ、例えば着色性を有するセラミックス単体、あるいは着色用の顔料を添加したセラミックス等が挙げられる。用いるセラミックス粉末における具体的なセラミックスとして、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、炭化物、窒化物等が挙げられ、特に、ジルコニアが好ましい。
着色性を有するセラミックス単体としては、着色ジルコニア粉末が好ましく、着色ジルコニア粉末としては、遷移金属酸化物、及び周期表1A族(アルカリ金属)酸化物、同2A族(アルカリ土類金属)酸化物、SiO、B、P、GeO、希土類酸化物の群から選ばれるうち少なくとも1種の酸化物を含有する着色ジルコニア粉末が好ましく、特にCo、Cr、Mn,Fe、Niの酸化物を含有する黒色ジルコニア粉末が好ましい。
着色用の顔料を添加したセラミックスとしては、赤色、黄色、オレンジ色、緑色、青色、紫色、灰色、黒色等の顔料を添加したセラミックスが好ましい。
これらの中で2つ以上の色調の異なるセラミックス粉末としては、少なくとも1つが着色ジルコニア粉末であることが好ましく、該着色ジルコニア粉末としては、遷移金属酸化物、及び周期表1A族(アルカリ金属)酸化物、同2A族(アルカリ土類金属)酸化物、SiO、B、P、GeO、希土類酸化物の群から選ばれるうち少なくとも1種の酸化物を含有する着色ジルコニア粉末が好ましく、特にCo、Cr、Mn,Fe、Niの酸化物を含有する黒色ジルコニア粉末が好ましい。
本発明の製造方法において、セラミックス粉末の一体成形方法としては、例えば、プレス成形、冷間静水圧プレス、鋳込み成形、シート成形、射出成形など、通常、セラミックス粉末の一体成形方法として公知の成形方法を使用することができる。また、例示した方法を組み合わせて多成分からなる接合体を得ても良い。
特に鋳込み成形や射出成形が好ましく、射出成形を利用することがより好ましい。射出成形方法は複雑形状の成形が可能であり、異なる色調の接合において、その形状や意匠性の自由度が極めて高い。また、多色の成形方法として様々な成形方法が確立されており、例えば、インサート成形、多材の同時射出成形、ダイスライド成形、インモールドコーティングが挙げられる。
射出成形による一体成形では、成形原料が十分に溶融し、金型内に充填する条件であればよく、可塑化温度は150〜190℃、成形圧力は100MPa以上が好ましい。
また、成形に用いるセラミックス粉末としては、セラミックス粉末をそのまま使用してもよく、また、粉末の流動性改良のために、セラミックス粉末に有機バインダーを混合した混合粉末を使用してもよい。
有機バインダーとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ワックス類、可塑剤等を例示することができ、セラミックス粉末と有機バインダーとの混合方法としては、加熱混練による混合方法や、メチルエチルケトンなどの溶媒とボールミルなどを用いて湿式混合した後、溶剤を除去して造粒する方法等を例示することができる。
また、上記混合粉末中におけるセラミックス粉末の含有率としては、使用するセラミックス粉末の種類や物性にもよるが、成形時の流動性を考慮すると35〜55容量%が好ましく、40〜50容量%がより好ましい。
なお、有機バインダーを使用した場合、第2工程において焼成処理を行う前に、脱脂処理を行って、有機バインダー成分を除去する必要がある。脱脂処理としては、成形体を400〜600℃で加熱すればよく、その際の雰囲気としては、大気中、不活性ガス雰囲気中、酸化性ガス雰囲気中のいずれでもよい。
一体成形により得られる成形体の構造の一例を図1左部分により説明する。当該部分において、接合界面を形成する色調の異なるセラミックス成分1が凸形状を示し、他方のセラミックス成分3がそれを被覆することで互いが貫通していない構造を形成している。そして、成形後、CIP処理及び焼成処理を施した後、4に示すラインまで、セラミックス成分3の表面から研削加工をしてゆくことにより、図1右部分に示される所望の意匠性を有する部位2が表れてくるものである。所望の意匠性を有する部位2の周辺がセラミックス成分3と互いに接着している。第2の工程でのCIP処理により、成形体が均一に圧密され、焼成時にセラミックス成分および界面の緻密化が促進される。この接着界面を表面に露出させる事で接合界面(部位2とセラミックス成分3との接合面)に隙間がない構造を有する接合体を得ることができる。
本発明の製造方法の第2の工程においては、第1の工程で得られた成形体に対して、CIP処理を行った後で焼成処理を行う。
CIP処理において、温度は室温とし、圧力は適宜設定する事ができる。例えば、圧力は50〜300MPaであることが好ましい。更には100〜200MPaが好ましい。
焼成の条件として、焼成温度は1300℃以上であることが好ましく、1350℃以上であることがより好ましく、1400〜1500℃であることが更に好ましい。焼成雰囲気は、大気中、不活性雰囲気、真空中いずれでも良いが、大気中又は不活性雰囲気が好ましい。また、焼成条件を選択することにより、透明や半透明等の透光感のある色調とすることも可能である。
本発明の第2の工程の後、必要に応じて機械加工を行う。機械加工により、CIPの効果で密着した接合界面を焼結体表面に露出させる事で、接合界面において隙間が生じず、強度、審美性に優れた接合体を得ることができる。
機械加工の方法は、所望の形状に応じて切削加工、研削加工を行えばよい。装飾用途として研磨による仕上げ加工を行うことが好ましい。
接合体を機械加工することにより、少なくとも1つのセラミックス表面に少なくとも他方の色調の異なる1つ以上のセラミックスを表面に露出させることができる。
また、機械加工により露出する他方の色調の異なるセラミックス表面が、成形体内部に位置することができる。
本発明の方法により得られるセラミックス接合体について詳細に説明する。
本発明の方法により得られるセラミックス接合体は、異なる色調のセラミックス同士が接合してなるセラミックス−セラミックス接合体である。そのため、本発明の方法により得られるセラミックス接合体は、金属とセラミックスからなる金属−セラミックス接合体や、カーボンとセラミックスからなるカーボン−セラミックス接合体などと異なるものである。さらに、本発明の方法により得られるセラミックス接合体は、個々の焼結体を加工した後に、両者を嵌合したセラミックスとセラミックスとを一体にしたセラミックス部材とも異なるものである。
本発明の方法により得られるセラミックス接合体は、異なる色調のセラミックスからなるものである。セラミックスの研磨面は光沢を有し、傷に対する耐性も高い。そのため、装飾用途として好適である。さらに異なる複数の色調を有することで意匠性が高くなる。このように多色のセラミックスからなる接合体は審美性が特に高い。
本発明の方法により得られるセラミックス接合体は、その表面において少なくとも1つのセラミックス表面に他方の少なくとも1つのセラミックスの一部が表れていることが好ましい。
本発明の方法により得られるセラミックス接合体は、その接合界面に隙間が生じていない。隙間が生じないことにより、破壊確率が低下する。また、審美性の低下を防ぐことができる。
なお、セラミックス接合体界面において隙間が生じている場合、拡大鏡もしくは光学顕微鏡により簡便に観察する事ができる。
本発明の方法により得られるセラミックス接合体のセラミックスは、例えば着色性を有するセラミックス単体、あるいは着色用の顔料を添加したセラミックス等が挙げられる。用いるセラミックスの具体的なセラミックスとして、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、炭化物、窒化物等が挙げられ、特に、ジルコニアが好ましい。
着色性を有するセラミックス単体としては、着色ジルコニア粉末が好ましく、着色ジルコニア粉末としては、遷移金属酸化物、及び周期表1A族(アルカリ金属)酸化物、同2A族(アルカリ土類金属)酸化物、SiO、B、P、GeO、希土類酸化物の群から選ばれるうち少なくとも1種の酸化物を含有する着色ジルコニア粉末が好ましく、特にCo、Cr、Mn,Fe、Niの酸化物を含有する黒色ジルコニア粉末が好ましい。
着色用の顔料を添加したセラミックスとしては、赤色、黄色、オレンジ色、緑色、青色、紫色、灰色、黒色等の顔料を添加したセラミックスが好ましい。
これらの中で2つ以上の色調の異なるセラミックス粉末としては、少なくとも1つが着色ジルコニア粉末であることが好ましく、該着色ジルコニア粉末としては、遷移金属酸化物、及び周期表1A族(アルカリ金属)酸化物、同2A族(アルカリ土類金属)酸化物、SiO、B、P、GeO、希土類酸化物の群から選ばれるうち少なくとも1種の酸化物を含有する着色ジルコニア粉末が好ましく、特にCo、Cr、Mn,Fe、Niの酸化物を含有する黒色ジルコニア粉末が好ましい。
セラミックス接合体における好ましく用いられる着色ジルコニア以外の成分としては、セラミックスである以外は特に条件を問わない。必要であれば、Al、または先の着色ジルコニアとは異なる呈色を有するジルコニアを用いる事ができる。着色ジルコニアの色調と鮮やかな対比を為すことが好ましく、Alを含有した白色を呈するジルコニア焼結体を挙げることができる。
本発明の方法により得られたセラミックス接合体は、遷移金属およびその複合酸化物、または希土類酸化物を有することで様々な色調を有するセラミックス装飾部材とすることができる。セラミックス接合体においてジルコニアを用い研磨処理を行うと、ジルコニア表面は独特の光沢を有し、装飾部材として好適である。
また、装飾部材は、表面における接合界面が識別機能あるいは装飾機能を有する文字、記号、文様および図柄の少なくとも一つを表していることがより好ましい。これにより、セラミックス接合体表面における様々な意匠を表現する事ができる。そのため、本発明の方法により得られるセラミックス接合体は、意匠の自由度が著しく高まる。
装飾部材は、腕時計用部材、図7に示されるブレスレット等の宝飾品、図8に示されるカーナビゲーション等の電子部品用外装部材や、図9に示される携帯電話用カバー等の携帯電話用外装部材に好適に使用することができる。
本発明のセラミックス接合体の製造方法によれば、少なくとも2つ以上の異なる色調のセラミックスからなる接合体を、接合剤を介さずに、セラミックス同士が直接、隙間を生じることなく強固に接合した状態で得られるため、機械的強度が高い。また、これらの接合に関して射出成形法を用いているため、複雑な形状の部材を製造することが可能である。本発明の製造方法により得られた接合体は、その接合界面が識別機能または装飾性を有する装飾部材に好適であり、高い意匠性だけでなく、優れた審美性を有する。従って、宝飾品、時計用部材用途以外にも、電子部品用外装材、携帯電話用外装部材をはじめ、各種の部材として好適に使用することができる。
本発明の多色接合体の成形工程における成形体の断面を示す図である。 実施例1の第3の工程終了後の接合体の構造を示す図である。 実施例1の1次成形体の構造を示す図である。 実施例1の2次成形終了後の成形体構造を示す図である。 実施例1の接合界面を観察した図(光学顕微鏡)を示す。 比較例1の接合界面を観察した図(光学顕微鏡)を示す。 本製造方法により得られるセラミックする接合体からなるブレスレットの一例を示す図である。 本製造方法により得られるセラミックする接合体からなるカーナビゲーション筐体の一例を示す図である。 本製造方法により得られるセラミックする接合体からなる携帯電話用カバーの一例を示す図である。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(光学顕微鏡観察)
光学顕微鏡(ニコン製、商品名「MM−800」)を使用した観察により、接合界面における隙間の有無を観察した。
(機械強度試験)
作製した接合体において、異なる色調のセラミックスが隣接して表面に露出している部分に鉄球(重さ16g)を落下、衝突させる落球試験を行った。接合体の下にはSUS製の板を敷いた。この際、落球開始位置を5cmの間隔で高くし、破壊が生じるかどうかを確認し、破壊まで繰り返した。
実施例1(腕時計用ベゼルリングのデザイン)
装飾部材の一例として、図2に示す腕時計用ベゼルリングを選択した。ベゼルリング本体6を黒色ジルコニア、意匠としての文字部分5を白色ジルコニアとした。
(工程1)
まず、イットリア安定化ジルコニア粉末(東ソー製、商品名「TZ−3YS」)に高純度アルミナを添加して、イットリア、ジルコニア及びアルミナの合計量に対して、アルミナを5wt%となるように混合粉末を調製した。
これらの粉末は、エタノール溶媒中、ジルコニア製φ10mmボールを使用して24時間ボールミルで混合し、これを80℃乾燥して原料粉末とした。
このジルコニア粉末をその含有量が80wt%となるように、アクリルバインダーと混ぜ、射出成形用原料1とした。
一方、黒色ジルコニア粉末(東ソー製、商品名「TZ−Black」)をその含有量が80wt%となるように、アクリルバインダーと混ぜ、射出成形用原料2とした。
射出成型用原料1を射出成形によって、可塑化温度を170℃、成形圧力は100MPaで成形して図3に示す形状の白色ジルコニアからなる一次成形体7を得た。
得られた一次成形体7を、二次金型内にインサートした。射出成型用原料2を射出成形により可塑化温度を170℃、成形圧力は100MPaで二次成形して、図4に示すような、白色ジルコニアからなる一次成形体7の表面を黒色ジルコニア成形体9で被覆した二次成形体8を得た。
得られた成形体8に対して、脱脂処理を施し、脱脂体を得た。脱脂の条件は、大気中、昇温速度2.5℃/h、脱脂温度450℃、脱脂時間4時間とした。
(工程2)
次に、得られた脱脂体をCIP処理してCIP処理体を得た。CIP条件は、室温、圧力60MPa、保持時間1分間とした。
得られたCIP処理体を焼成して焼結体を得た。焼成条件は、大気中、昇温速度100℃/h、焼結温度1450℃、焼結時間2時間とした。
得られた焼結体をマシニングセンタにより、黒色のリング表面に白色の数値部分が鮮明に表れるまで(図4における10のラインまで)加工した。表面に光沢感を出すため、研磨処理を行い、腕時計用の2つの色調からなるジルコニアベゼルリングとした。
得られたベゼルリングの黒色−白色の接合界面の光学顕微鏡観察を実施した。結果を図5に示す。接合界面において隙間が生じていないことがわかった。
得られたベゼルリングに機械強度試験を行った。20cmの高さから鉄球を落下させても、破壊は確認されなかった。
比較例1
工程2のCIP処理を行わない以外は実施例1と同様な方法で成形、焼成および機械加工をして焼結体を得た。
得られたベゼルリングの黒色−白色の接合界面の光学顕微鏡観察を実施した。結果を図6に示す。接合界面において隙間が生じていることがわかった。
得られたベゼルリングに機械強度試験を行った。10cmの高さから鉄球を落下させたところ、破壊が生じた。
実施例2、3
表1に示すように、工程2のCIPの圧力を変えた以外は実施例1と同様にして実施例2,3の焼結体を得た。次いで、実施例1と同様の機械強度試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015000832
本発明のセラミック接合体の製造方法によれば、少なくとも2つ以上の異なる色調のセラミックスからなる接合体を、接合剤を介さずに、セラミックス同士が直接、隙間を生じることなく強固に接合した状態で得られるものであり、この製造方法により得られる接合体は、腕時計用部材、宝飾品、電子部品用外装部材、携帯電話用外装部材として使用することができる。
1 セラミックス
2 第3の工程後に表面において意匠性を有する部位
3 1と色調の異なるセラミックス
4 第3の工程において切削、研削加工するライン
5 ベゼルリングにおける文字部分
6 ベゼルリング本体
7 1次成形体(白色ジルコニア)
8 2次成形体
9 黒色ジルコニア成形体
10 第3の工程において研削加工するライン

Claims (16)

  1. 2つ以上の色調の異なるセラミックス粉末を一体成形して、色調の異なる複数の成分からなる成形体を得る第1の工程と、得られた成形体に冷間静水圧処理を行った後で焼成処理を行う第2の工程から成ることを特徴とするセラミックス接合体の製造方法。
  2. 第1の工程におけるセラミックス粉末の少なくとも1つが着色ジルコニア粉末であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス接合体の製造方法。
  3. 着色ジルコニア粉末が、遷移金属酸化物、及び周期表1A族(アルカリ金属)酸化物、同2A族(アルカリ土類金属)酸化物、SiO、B、P、GeO、希土類酸化物の群から選ばれるうち少なくとも1種の酸化物を含有することを特徴とする請求項2に記載のセラミックス接合体の製造方法。
  4. 着色ジルコニア粉末が黒色ジルコニア粉末であることを特徴とする請求項2又は3に記載のセラミックス接合体の製造方法。
  5. 第2の工程において、冷間静水圧処理を、圧力50〜300MPaで実施することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 第2の工程において、焼成処理を大気雰囲気下又は不活性雰囲気下、かつ、1300℃以上の温度で実施することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のセラミックス接合体の製造方法。
  7. 第2工程の後、接合体を機械加工することにより、少なくとも1つのセラミックス表面に少なくとも他方の色調の異なる1つ以上のセラミックスを表面に露出させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックス接合体の製造方法。
  8. 機械加工により露出する他方の色調の異なるセラミックス表面が、成形体内部に位置することを特徴とする請求項7に記載のセラミックス接合体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法により得られるセラミックス接合体。
  10. 少なくとも1つのセラミックス表面に少なくとも他方の色調の異なる1つ以上のセラミックスを表面に露出していることを特徴とする請求項9に記載のセラミックス接合体。
  11. 請求項9又は10に記載のセラミックス接合体からなる装飾部材。
  12. 少なくとも2つ以上の色調の異なるセラミックスが接合された表面が露出し、表面に露出したセラミックス接合部分が識別機能あるいは装飾機能を有する文字、記号、文様および図柄の少なくとも何れかを表示した請求項11に記載の装飾部材。
  13. 請求項11又は12に記載の装飾部材を用いた腕時計用部材。
  14. 請求項11又は12に記載の装飾部材を用いた宝飾品。
  15. 請求項11又は12に記載の装飾部材を用いた電子部品用外装部材。
  16. 請求項11又は12に記載の装飾部材を用いた携帯電話用外装部材。
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