JP2014533998A - 使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド及びそのプレフィルド注射器 - Google Patents
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Abstract
使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドにおいて、一端が開口し、他端にトップカバーを備える柱状筒であり、注射液貯蓄器(17)と連結するための下針座(3)と、下針座(3)のトップカバーの上方に設けられ、且つ、トップカバーとの間に空室(15)が形成された上針座(2)とを含み、トップカバーに前記柱状筒と空室(15)とを連通する通孔が設けられ、通孔内に一端が空室(15)と連通し、他端が柱状筒内に位置し、注射液を貯蓄器(17)から空室(15)に吸い込むための採液針が取付けられ、上針座(2)に少なくとも二つの針管(1)が取付けられ、針管(1)の一端が穿刺と注射液の注射のための針先であり、他端が上針座(2)に取付けられ、空室(15)と連通した。該ニードルヘッドが直接に従来のインスリン注射ペンに用いられることが可能で、または、柱状筒内に注射液貯蓄器(17)を設けて使い捨てプレフィルド注射器が形成され、複数本の細くて短い針管(1)を採用して同時に注射を行うことにより、皮膚をつまむ必要がなく体の複数の部位でインスリン等の薬物を快速、液漏れなく、無痛、安全、便利に皮下に垂直に注射することができ、筋肉に注入してしまう問題を避けて、患者の使用時のコンプライアンスと治療効果が向上された。【選択図】図1
Description
本発明は医療美容器械と医薬技術の分野に関し、特に使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド及びそれによるプレフィルド注射器に関する。
注射技術、注射装置は、糖尿病の治療に重要な役割を演じ、インスリン製剤の選択と同等に重要であるとも言え、血糖のコントロールがうまく行けるかと関連する。たくさんの医師、看護婦及びインスリンの注射を受ける糖尿病患者が通常に注射技術自体の血糖のコントロールに対する影響を無視している。臨床医としては、一般にはインスリン製剤、血糖の自己監視等の観点から予期の血糖のコントロールの目標を達成できなかった原因を考え、血糖のコントロールに対する注射技術の影響を無視してしまう。しかし、インスリンが注射装置を介して人体内に投与されて効果を発揮する過程が一つの非常に重要なステップである。人体の各部位のインスリンに対する吸収性が相違し、インスリンが皮下に注射するか、又は筋肉層内に注射するか、その吸収速度は大きな差があり、静止状態と運動状態との筋肉のインスリンに対する吸収状況も大きな差がある。適切な長さの針ヘッドの選択、正確な注射手法の気付き、注射部位の定期的交替、筋肉注射の避け等を含むインスリン注射技術を最適にすることは、良好な血糖のコントロールを獲得するには重大な価値がある。
中国におけるインスリン注射技術の現状に対する調査の結果によると、約31.1%の患者の注射部位に既に腫れが現れ、そのうち、九割の腫れが腹部に現れるが、脂肪増殖部位で注射することを選択する患者が依然として存在している。インスリン自体が1種の成長因子であり、同一の部位に繰返して注射すれば、該部位の皮下脂肪が増殖することとなり、固まりを生成してしまう。ここで続けて注射すれば、インスリンの吸収率が下がることとなり、吸収時間が長すぎて、血糖のコントロールが不安定となる。調査によると、約三割の糖尿病患者が腹部で注射する時に皮膚をつままなかった。この時に8mmのニードルヘッドを使用する場合、筋肉注射となる可能性があり、インスリンの吸収が速くなり、効果の発揮に影響を与える。その同時に、半分の患者が皮膚をつまんで注射するが、皮膚の皺を離すのが早すぎである。実際に、人体にインスリンを注射するには適切な部位が腹部だけではなく、太ももの外側、腕の外側の四分の一の部位及び臀部でも可能である。異なる注射部位の交替とは、腹部、腕、太もも、臀部の間で交替して注射することであり、注射部位を交替する方法を採用して医療効果を有効に向上することができ、合併症の発生を避けることが可能である。インスリン注射用ニードルヘッドの長さが異なれば、注射の角度、手法も異なる。例えば、長さ8mm、12.7mmのニードルヘッドを使用すれば、皮下組織の厚さを増加して、インスリンを筋肉層まで注射する危険を低下するように、注射の時に皮膚をつまんで45 °の角度で注射しなければならない。5mmの超細く超短い式ペン型ニードルヘッドを使用すれば、皮膚をつまむ必要がなく、直接に垂直に針を進ませ、ニードルヘッドを全部皮下に刺し込めばよい。5mmのニードルヘッドで痛感を減少可能であり、注射のコンプライアンスが向上された。
ペン型インスリンの注射は、簡単で且つ容易に勉強でき、薬の分量が正確で、便利で且つ耐用であり、痛感が僅かで、効果がよい等のメリットを備えるので、糖尿病患者に向けて既に広く利用している。現在、臨床においてノボペン(Novo Pen)やヒューマペン(Humapen Ergo II)等を使用して、8mm×30Gのニードルヘッドと組合せて注射を行うことが多い。取扱説明によると、注射後、ニードルヘッドが少なくとも皮下に6秒から10秒以上留まる必要があり、且つ、ニードルヘッドが完全に抜き出されるまで押しキーを持続的に押圧していく。実際の操作において、皮下に注入した薬液が短時間内に完全に拡散、吸収されないので、上記の操作方法で、薬液が針穴から滲み出てしまうことが少なくなく、このように治療の薬の分量の正確性を確保することができなくなる。
従来の使い捨て注射針ヘッドの針管の長さが通常に15mmより長いであるが、インスリン注射ペンにおける使い捨て注射針ヘッドが直径0.25mmの超細い針管を採用しても、長さが4.5mm〜12mmにも達するので、皮膚をつまむ手法を採用しないと、腕等の部位に直接に垂直に注射できなく、且つ、注射時の痛感により、たくさんの患者に、特に幼児患者に煙たがられるようになる。各ニードルヘッドに1本の針管だけを備えるので、同一の薬の分量を注射する場合、針管の長さが短ければ、痛感を減少することができるが、注射時と注射後、ニードルヘッドが全て皮内に留まらなければならなく、薬液が十分に吸収されるための待つ時間が必ず顕著に増加するようになる。上記の要因で患者にいろいろの不便を与えてしまう。理解するには簡単であるが実行するには難しく、患者が正確な方法を採用して注射して治療を行うコンプライアンスを低下し、且つ、治療効果も影響された。
また、従来のインスリン注射ペンにおける使い捨て注射針ヘッドがインスリン注射ペンと結合して組合せて使用しなければならない。普段にそれぞれ預かられて、使用の際に臨時に一体に組立てられるが、注射装置全体の体積及び重量が大きく、且つ、インスリンの注射だけに適応する。
本発明が解決しようとする一つの課題としては、どのようにして患者が腹部、腕、太もも、臀部等の部位でインスリン等の薬物を快速、液漏れなく、無痛、安全、便利に皮下に垂直に注射し、且つ、筋肉注射が有効に避けられ、患者の治療のコンプライアンスと治療効果の安定性を向上して、患者の痛感と合併症の確率を減少することができるかとのことである。本発明が解決しようとするもう一つの課題としては、どのようにしてより多い種類の薬物をこのようなニードルヘッドを採用して注射でき、且つ、注射器の応用便利性を向上するかとのことである。
上記第1の課題を解決するために、本発明は、一端が開口し、他端にトップカバーを備える柱状筒であり、注射液貯蓄器と連結するための下針座と、
下針座のトップカバーの上方に設けられ、且つ、トップカバーとの間に空室が形成された上針座と、を含み、
前記トップカバーに前記柱状筒と空室とを連通する通孔が開設され、通孔内に一端が前記空室と連通し、他端が前記柱状筒内に位置し、注射液を注射液貯蓄器から空室に吸い込むための採液針が取付けられ、
前記上針座に少なくとも二つの針管が取付けられ、該針管の一端が穿刺と注射液の注射のための針先であり、他端が上針座に取付けられ、且つ、前記空室と連通した使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドを提供した。
下針座のトップカバーの上方に設けられ、且つ、トップカバーとの間に空室が形成された上針座と、を含み、
前記トップカバーに前記柱状筒と空室とを連通する通孔が開設され、通孔内に一端が前記空室と連通し、他端が前記柱状筒内に位置し、注射液を注射液貯蓄器から空室に吸い込むための採液針が取付けられ、
前記上針座に少なくとも二つの針管が取付けられ、該針管の一端が穿刺と注射液の注射のための針先であり、他端が上針座に取付けられ、且つ、前記空室と連通した使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドを提供した。
その中に、前記トップカバーの上方に上、下針座を固定し且つ密封するための位置決め壁を備え、且つ、位置決め壁と下針座とが一体に製作された。
その中に、前記上針座が構造粘着剤及び/又はゴムパッキンで位置決め壁に密封固定された。
その中に、前記トップカバーの下方に前記通孔と同軸に設けられ且つ連通し、内径が通孔の内径以上である固定溝を備え、前記採液針が前記固定溝を貫通し、且つ、固定溝自体の構造により、または構造粘着剤で固定溝及び通孔内に密封固定された。
その中に、前記トップカバーの下方に前記通孔と同軸に設けられ且つ連通し、内径が通孔の内径又は採液針の外径以上である固定溝を備え、前記採液針が前記固定溝を貫通し、且つ、固定溝自体の構造により固定溝及び通孔内に固定された。
その中に、前記下針座の柱状筒の内筒壁又は外筒壁に注射液貯蓄器と取外し可能に連結するためのネジ及び/又は固定掛部が設けられた。
その中に、前記針管の外径が80um〜400umで、内径が30um〜200umで、上針座の頂端から針先までの高さが0.2mm〜5mmであり、前記採液針の外径が120um〜1000umで、内径が50um〜500umで、固定溝の底端から採液針の針先までの長さが0.2 mm〜l5mmである。
その中に、前記針管及び採液針の一端又は両端に針先を備え、前記針先が楕円形の環状面を有し、または該楕円形の環状面に少なくとも一部の円弧面を切ったことによる尖角を有し、楕円形の環状面と針管の軸方向とが5°〜88°の角度をなす。
その中に、前記上針座が平面基板又は曲面基板である。
その中に、前記針管と採液針が金属材料を採用して製造され、前記上針座、下針座が1種又は複数種のポリマー材料を採用して製造され、前記ポリマーがプラスチック、樹脂、ゴムを含む。
その中に、前記上針座及び/又は下針座が1種のポリマー材料で製造され、針管と上針座との間及び/又は採液針と下針座との間が直接に接触してタイドフィットに形成され、他の材料及びその固定、密封構造を存在しない。
その中に、前記上針座に針管の数量と対応する位置決め溝又は出口が設けられ、前記針管が位置決め溝又は出口自体の構造により、又は構造粘着剤を採用して、対応する位置決め溝又は出口内に固定された。
その中に、前記位置決め溝又は出口が上針座と一体に制作され、又は別体に制作された。
その中に、前記上針座の側壁に少なくとも一つの開口又は凹溝が開設され、前記開口又は凹溝内に構造粘着剤が充填されて、前記構造粘着剤が針管の外部を包み、且つ、針管を上針座の位置決め溝又は出口内に固定した。
その中に、前記上針座に針管保護カバーが套設され、前記上、下針座に針座保護カバーが套設され、前記針座保護カバーの下部の開口に密封材料層を備え、前記密封材料層が密封透析紙であることが好ましい。
上記第2の課題を解決するために、本発明は、上記使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドを採用する使い捨てプレフィルド注射器であって、前記使い捨てプレフィルド注射器が前記使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とにより構成され、前記注射液貯蓄器が内部に薬液を予めに注入した密封容器であり、それの全部又は一部分が下針座の柱状筒内に設けられ、前記容器が採液針に刺し込まれ可能な頂端を備え、その底端が活動部品又はピストンを備え、使用の際に、手動回転及び/又は容器を押圧する方式を採用して採液針を前記容器の頂端に刺し込ませて、且つ、容器の底端から活動部品又はピストンを押すことにより薬液を押圧して採液針で注射することを特徴とする使い捨てプレフィルド注射器を提供した。
その中に、前記使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とが一体に組立てられ、且つ消毒されて針座保護カバー内に密閉され、または、前記使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とが普段にそれぞれ預かられて、使用の際に一体に組立てられる。
上記による使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドは、直接に従来のインスリン注射ペンに用いられることが可能であり、一定の間隔で排列された複数本の細くて短い且つ堅固な針管を採用して同時に注射を行い、皮膚をつまむ必要がなくても腹部、腕、太もも、臀部等の部位でインスリン等の薬物を快速、液漏れなく、無痛、安全、便利に皮下に垂直に注射することができ、且つ直接に筋肉に注入可能な問題を完全に避けたので、元から多くの患者に注射部位を便利に交替でき、筋肉注射を避けて、且つ無痛、快速に注射を実施できる注射工具を提供し、患者の使用時のコンプライアンスと治療効果を顕著に向上し、糖尿病患者の血糖のコントロールと快復に対して深い影響を与えた。上記による使い捨てプレフィルド注射器は、注射薬品の種類に対する使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドの適用範囲を大きく拡大でき、且つ、構造がコンパクトで、使用が便利である。
以下、図面と実施例を結合しながら、本発明の具体的な実施の形態を更に詳しく説明する。下記の実施例が本発明を説明するためのものであるが、本発明の範囲を制限するものではない。
実施例1
図1は本発明の実施例における使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドの構造断面図を示し、一端が開口し、他端にトップカバーを備える柱状筒構造の下針座3を含み、下針座3が注射液貯蓄器と連結するためのものであり、下針座 3のトップカバーの上方に上針座2が設けられ、上針座2とトップカバーとの間に空室15が形成された。トップカバーに上記柱状筒と空室15とを連通する通孔が開設され、通孔内に採液針4が取付けられており、採液針4は金属材質の針管を選用し、その一端が上記空室15と連通し、他端が上記柱状筒内に位置し、注射液を注射液貯蓄器から空室15に吸い込むために用いられる。
図1は本発明の実施例における使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドの構造断面図を示し、一端が開口し、他端にトップカバーを備える柱状筒構造の下針座3を含み、下針座3が注射液貯蓄器と連結するためのものであり、下針座 3のトップカバーの上方に上針座2が設けられ、上針座2とトップカバーとの間に空室15が形成された。トップカバーに上記柱状筒と空室15とを連通する通孔が開設され、通孔内に採液針4が取付けられており、採液針4は金属材質の針管を選用し、その一端が上記空室15と連通し、他端が上記柱状筒内に位置し、注射液を注射液貯蓄器から空室15に吸い込むために用いられる。
上針座2に少なくとも二つの針管1が取付けられ、針管1は短く細い金属製マイクロ針管を選用し、針管1が上針座 2において一定の規律で整然と排列されて、針管アレイに形成された。針管 1の一端が穿刺と注射液を注射するための針先であり、他端が上針座 2に取付けられ、且つ上記空室15と連通した。これによって形成されたマイクロ注射針ヘッドは、注射液貯蓄器と連結した後、採液針 4で注射液を注射液貯蓄器から吸出して、上針座 2と下針座 3との間の注射液の出口の接続転換のための空室15内に送入して、その後、注射液を針管1に形成された針管アレイにて注射する。
具体的には、図1及び図11に示すように、下針座 3のトップカバーの上方に上、下針座を固定し且つ密封するための位置決め壁7が設けられ、前記位置決め壁が下針座と一体に制作され、位置決め壁7と上針座 2との間の緊密な接触により、上、下針座の間が密封され且つ固定された。図10及び図12に示すように、好ましい形態としては、上針座2が構造粘着剤又はゴムパッキン又は両者の共同の作用で位置決め壁7に密封され且つ固定された。図13に示すように、上針座 2の下方の空室15の密封性を確保するように、位置決め壁7内の断面形状及び寸法と上針座2の形状及び寸法とが互いに対応している。下針座3のトップカバーの下方に固定溝16が設けられ、固定溝16が下針座3上の通孔と同軸に設置され且つ連通し、且つ、固定溝16の内径が通孔の内径又は採液針4の外径以上とし、採液針4が固定溝に貫通し、且つ固定溝自体の構造により、或いは構造粘着剤6で固定溝及び通孔内に密封され且つ固定された。または、固定溝16の内径が通孔の内径又は採液針4の外径より小さく、採液針4が固定溝を貫通し、この時に固定溝が変形したことにより、固定溝自体の構造で固定溝及び通孔内に密封され且つ固定された。
下針座3の柱状筒の内筒壁又は外筒壁に更に注射液貯蓄器と取外し可能に連結するために用いられ、使い捨て注射針ヘッドの交換には便利にするためのネジ8が設けられた。本実施例におけるネジ8を固定掛部に変更しても可能であり、これと対応するように、注射液貯蓄器の外壁に凸起が設けられ、回転することにより、固定掛部を凸起に係合し且つ固定して、該使い捨て注射針ヘッドと注射液貯蓄器との連結を実現するが、注射針ヘッドを取外す時に、逆方向に回転すれば取外すことが実現できる。一つの選択としては、各種の注射液貯蓄器とよりよく組合せて使用するように、下針座3の柱状筒壁にネジと固定掛部とを同時に備えることもある。
本実施例の注射針ヘッドにおいて、 上針座 2に針管保護カバー9が套設され、上、下針座に針座保護カバー10が套設され、針座保護カバー10の下部の開口に密封透析紙11を備える。上記構造を設けることにより、注射針ヘッドの無菌と清潔、及び破損し難しさを確保できる。使用する時に、密封透析紙11と、針座保護カバー10と、針管保護カバー9とを順次に取外してよい。
本実施例において、図1、図11及び図12に示すように、上針座2が1枚の平面基板である。針管1と採液針4とがステンレス等の金属材を採用して製造されるが、上針座2と下針座3とが1種又は多種のポリマー材料を採用して製造され、ポリマーがプラスチック、樹脂、ゴムを含む。上針座2と下針座3とが同一の或いは異なるポリマー材料を採用して製造されることができ、例えば、上針座2がエポキシ樹脂又はポリプロピレン等の医用ポリマー材料又はエポキシ樹脂/ポリプロピレン等の樹脂/プラスチックの複合材料を選用することができるが、下針座3がポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の材料を選用でき、構造粘着剤6がエポキシ樹脂等の医用粘着材を選用でき、且つ、現在既に成熟した加工技術を採用して製造することができる。図11に示すように、好ましい形態としては、上針座又は下針座が1種のポリマー材料で製造されて、針管と上針座との間及び/又は採液針と下針座との間が直接に接触してタイドフィットに形成され、他の材料及びその固定、密封構造を存在しない。
図2は本実施例における金属製マイクロ針管と採液針との針先の構造断面図を示し、針管1と採液針4の針先5の端部が楕円形の環状面5aであり、楕円形の環状面5aと針管1の軸方向とが5 °〜88°の角度をなし、本実施例における注射針ヘッドを使用して注射液を注射する際の無痛、安全及び便利性を更に向上するように、該楕円形の環状面 5aには図3に示すような尖角5bを備えるように少なくとも一部の円弧面を切ることが好ましい。針管1と採液針4の一端又は両端が針先を有するが、両端が針先を有する場合、固定溝 16の内径が通孔の内径或いは採液針4の外径以下であることにより適応し、このようにして、針が固定溝により容易に挿入でき、且つ、該針先が空室15に貫通して上針座2の底部に当接しても、注射液を貯蓄器から空室15に送入することも保証でき、図12に示すように、金属製マイクロ針管1の外径が80um〜400umで、内径が30um〜200umであり、上針座2の頂端から針先5までの高さが0.2mm〜5mmであり、該寸法の針管1が細くて短い且つ堅固であり、皮膚をつままなくても腹部、腕、太もも、臀部等の部位で快速に注射液を皮下に垂直に注射することができ、且つ、直接に筋肉に注入してしまう問題を完全に避けることができる。採液針4の外径が120um〜l000umで、内径が50um〜500umで、固定溝の底端から針先までの長さが0.2mm〜15mmである。
実施例2
図4は本実施例における上針座に一体式出口アレイを備える注射針ヘッドの構造断面図を示した。それが実施例1における注射針ヘッドの構造と類似し、その主な相違点としては、上針座2が曲面基板であり、その中にそれと一体に製作された、二つのものを一つに合体させた位置決め溝アレイ或いは出口アレイを備え、即ち、上針座2に少なくとも二つの位置決め溝或いは出口12が設けられ、位置決め溝或いは出口12の数量及び設置位置は針管1の数量及び必要に応じて形成されるアレイ分布により設定され、構造粘着剤6を採用して針管1が位置決め溝或出口12に固定されたことである。
図4は本実施例における上針座に一体式出口アレイを備える注射針ヘッドの構造断面図を示した。それが実施例1における注射針ヘッドの構造と類似し、その主な相違点としては、上針座2が曲面基板であり、その中にそれと一体に製作された、二つのものを一つに合体させた位置決め溝アレイ或いは出口アレイを備え、即ち、上針座2に少なくとも二つの位置決め溝或いは出口12が設けられ、位置決め溝或いは出口12の数量及び設置位置は針管1の数量及び必要に応じて形成されるアレイ分布により設定され、構造粘着剤6を採用して針管1が位置決め溝或出口12に固定されたことである。
図5は本実施例における上針座に一体式出口アレイを備え、且つ側壁に凹溝が開設された注射針ヘッドの構造断面図を示した。それが図4における注射針ヘッドの構造と類似し、その主な相違点としては、上針座2の片側の側壁に凹溝13を備え、該凹溝13に構造粘着剤が充填されて、構造粘着剤が金属製マイクロ針管1の外部を包んで、且つそれを上針座2における位置決め溝或いは出口12に固定したことである。
図6は本実施例における上針座に一体式出口アレイを備え、且つ側壁に開口が開設された注射針ヘッドの構造断面図を示し、それが図5における注射針ヘッドの構造と類似し、その主な相違点としては、上針座2の中部の側壁に開口14が開設され、該開口14に構造粘着剤が充填されて、構造粘着剤が金属製マイクロ針管1の外部を包んで、且つ、それを上針座2における位置決め溝或いは出口12に固定したことである。
図7は本実施例における他の1種の上針座に一体式出口アレイを備え、且つ側壁に開口が開設された注射針ヘッドの構造断面図を示し、それが図6における注射針ヘッドの構造と類似し、その主な相違点としては、下針座の位置決め壁の端口に凸出する掛り部がなく、完全に構造粘着剤に頼って上針座との固定及び密封を実現した。
図8は本実施例における上針座に別体式出口アレイを備え、且つ側壁に開口が開設された注射針ヘッドの構造断面図を示し、それが図6における注射針ヘッドの構造と類似し、その主な相違点としては、上針座2と位置決め溝或いは出口12とが別体として製造され、開口14に構造粘着剤6が充填されて、前記構造粘着剤6が金属製マイクロ針管 1の外部を包んで、且つ、それを上針座2における位置決め溝或いは出口12に固定すると同時に、更に上針座2と位置決め溝或いは出口12とを粘着、固定して一体に組合せたことである。
本実施例において、上針座2と下針座 3とが全てポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の材料を選用でき、構造粘着剤がエポキシ樹脂等の医用構造粘着剤を選用でき、且つ、現在に既に成熟している加工技術を採用して製造することができる。
図9は本実施例における下針座に掛り部を備える注射針ヘッドの構造概略図を示し、それが図1、図4〜図8の何れかに示す注射器の構造と全て類似し、その主な相違点としては、下針座3の柱状筒の側壁に実施例1に記載のような固定掛部8-1が設けられ、固定掛部又はネジの具体的な選択は、注射液貯蓄器の繋ぎ目の構造により決められ、他の対応している繋ぎ目の構造を選択することもできる。
実施例3
図14は本発明の実施例における上記の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドを採用した使い捨てプレフィルド注射器の構造断面図を示し、それが使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと容量の目盛りを有することができる注射液貯蓄器とにより構成され、注射液貯蓄器がネジ及び/又は固定掛り部によって使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと連結され、両者が互いに相対的に移動することができる。注射液貯蓄器は内部に薬液18を予めに注入した密封容器17であり、それの全部又は一部分が下針座3の柱状筒内に設けられ、容器17が採液針に容易に刺し込まれる頂端19を有し、その底端が活動部品又はピストン20を備え、活動部品又はピストン20が注射液を容器17内に密封している。使用する際、手動回転及び/又は容器17を押圧する方式を採用して容器17を使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドに向って移動することにより、採液針4を容器17の頂端に刺し込ませて、且つ、容器 17の底端から活動部品又はピストン20を押すことにより薬液を押圧して、採液針を介して注射を実施するようになる。使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とが一体に組立てられ、且つ、消毒されて針座保護カバー内に密閉され、又は、普段に使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とをそれぞれ預かって、使用の際に一体に組立てるようになる。
図14は本発明の実施例における上記の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドを採用した使い捨てプレフィルド注射器の構造断面図を示し、それが使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと容量の目盛りを有することができる注射液貯蓄器とにより構成され、注射液貯蓄器がネジ及び/又は固定掛り部によって使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと連結され、両者が互いに相対的に移動することができる。注射液貯蓄器は内部に薬液18を予めに注入した密封容器17であり、それの全部又は一部分が下針座3の柱状筒内に設けられ、容器17が採液針に容易に刺し込まれる頂端19を有し、その底端が活動部品又はピストン20を備え、活動部品又はピストン20が注射液を容器17内に密封している。使用する際、手動回転及び/又は容器17を押圧する方式を採用して容器17を使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドに向って移動することにより、採液針4を容器17の頂端に刺し込ませて、且つ、容器 17の底端から活動部品又はピストン20を押すことにより薬液を押圧して、採液針を介して注射を実施するようになる。使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とが一体に組立てられ、且つ、消毒されて針座保護カバー内に密閉され、又は、普段に使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とをそれぞれ預かって、使用の際に一体に組立てるようになる。
上記の実施例に記載の各種の製品は、すべて従来の成熟している加工技術及び規定された通常の又は新型の医用材料を採用して製造できるが、上述したものが本発明の一部の好ましい実施の形態だけであり、従来のインスリン注射ペンと結合して使用するために用いられる以外に、適切な繋ぎ目の構造を選択すれば、従来又は未来の他の薬物の注射器と結合して使用することもできる。
上述したのは本発明の好ましい実施の形態だけであり、本分野の当業者にとっては、本発明の技術原理を離脱しないことを前提にして、若干の改善及び取替えをすることもでき、これらの改善及び取替えも本発明の保護範囲に属すると見なされるべきであると理解すべき。
1 : 針管;2 : 上針座; 3: 下針座; 4: 採液針; 5: 針先; 5a: 楕円形の環状面; 5b : 尖角; 6 : 構造粘着剤; 7 : 位置決め壁; 8 : ネジ; 8-1 : 固定掛部;9: 針管保護カバー; 10: 針座保護カバー; 11 : 密封透析紙; 12 : 位置決め溝又は出口; 13 : 凹溝; 14: 開口; 15 : 空室; 16 : 固定溝; 17: 注射液貯蓄器; 18: 薬液; 19: 採液針に容易に刺し込まれる材料又は構造; 20: ピストン; 21 : 下針座と注射液貯蓄器とのネジ連結区。
Claims (17)
- 一端が開口し、他端にトップカバーを備える柱状筒であり、注射液貯蓄器と連結するための下針座と、
下針座のトップカバーの上方に設けられ、トップカバーとの間に空室が形成された上針座と、を含み、
前記トップカバーに前記柱状筒と空室とを連通する通孔が開設され、通孔内に一端が前記空室と連通し、他端が前記柱状筒内に位置し、注射液を注射液貯蓄器から空室に吸い込むための採液針が取付けられ、
前記上針座に少なくとも二つの針管が取付けられ、該針管の一端が穿刺と注射液の注射のための針先であり、他端が上針座に取付けられ、且つ、前記空室と連通したことを特徴とする使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。 - 前記トップカバーの上方に上、下針座を固定し且つ密封するための位置決め壁を備え、該位置決め壁と下針座とが一体に製作されたことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記上針座が構造粘着剤及び/又はゴムパッキンで位置決め壁に密封固定されたことを特徴とする請求項2に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記トップカバーの下方に前記通孔と同軸に設けられ且つ連通し、内径が通孔の内径又は採液針の外径以上である固定溝を備え、前記採液針が前記固定溝を貫通し、且つ、固定溝自体の構造により、又は構造粘着剤で固定溝及び通孔内に密封固定されたことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記下針座の柱状筒の内筒壁又は外筒壁に注射液貯蓄器と取外し可能に連結するためのネジ及び/又は固定掛部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記針管の外径が80um〜400umで、内径が30um〜200umで、上針座の頂端から針先までの高さが0.2mm〜5mmであり、前記採液針の外径が120um〜1000umで、内径が50um〜500umで、固定溝の底端から採液針の針先までの長さが0.2 mm〜l5mmであることを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記針管及び採液針の一端又は両端に針先を備え、前記針先が楕円形の環状面を有し、または該楕円形の環状面に少なくとも一部の円弧面を切ったことによる尖角を有し、楕円形の環状面と針管の軸方向とが5°〜88°の角度をなすことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記上針座が平面基板又は曲面基板であることを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記針管と採液針が金属材料を採用して製造され、前記上針座、下針座が1種又は複数種のポリマー材料を採用して製造され、前記ポリマーがプラスチック、樹脂、ゴムを含むことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記上針座及び/又は下針座が1種のポリマー材料で製造され、針管と上針座との間及び/又は採液針と下針座との間が直接に接触してタイドフィットに形成されたことを特徴とする請求項9に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記上針座に針管の数量と対応する位置決め溝又は出口が設けられ、前記針管が位置決め溝又は出口自体の構造により、又は構造粘着剤を採用して、対応する位置決め溝又は出口内に固定されたことを特徴とする請求項9に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記位置決め溝又は出口が上針座と一体に制作され、又は別体に制作されたことを特徴とする請求項11に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記上針座の側壁に少なくとも一つの開口又は凹溝が開設され、前記開口又は凹溝内に構造粘着剤が充填されて、前記構造粘着剤が針管の外部を包み、且つ、針管を上針座の位置決め溝又は出口内に固定したことを特徴とする請求項11に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記上針座の外側に針管保護カバーが套設され、前記上、下針座の外側に針座保護カバーが套設され、前記針座保護カバーの下部の開口に密封材料層を備え、前記密封材料層が密封透析紙であることが好ましいことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 前記トップカバーの下方に前記通孔と同軸に設けられ且つ連通し、内径が通孔の内径又は採液針の外径より小さい固定溝を備え、前記採液針が前記固定溝を貫通し、且つ、固定溝自体の構造により固定溝及び通孔内に固定されたことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッド。
- 請求項1〜15の何れか一項に記載の使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドを有する使い捨てプレフィルド注射器であって、前記使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とにより構成され、前記注射液貯蓄器が内部に薬液を予めに注入した密封容器であり、それの全部又は一部が下針座の柱状筒内に設けられ、前記容器が採液針に刺し込まれ可能な頂端を有し、その底端が活動部品又はピストンを備え、使用する際に、手動回転及び/又は容器を押圧する方式を採用して採液針を前記容器の頂端に刺し込ませて、且つ、容器の底端から活動部品又はピストンを押すことにより薬液を押圧して採液針で注射することを特徴とする使い捨てプレフィルド注射器。
- 前記使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とが一体に組立てられ、且つ消毒されて針座保護カバー内に密閉され、または、前記使い捨てアレイ型マイクロ注射針ヘッドと注射液貯蓄器とがそれぞれ預かられて、使用の際に一体に組立てられることを特徴とする請求項16に記載の使い捨てプレフィルド注射器。
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