JP2014533677A - N置換1h−ピラゾール−5−カルボキシラート化合物及びその誘導体を製造する方法 - Google Patents

N置換1h−ピラゾール−5−カルボキシラート化合物及びその誘導体を製造する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014533677A
JP2014533677A JP2014541709A JP2014541709A JP2014533677A JP 2014533677 A JP2014533677 A JP 2014533677A JP 2014541709 A JP2014541709 A JP 2014541709A JP 2014541709 A JP2014541709 A JP 2014541709A JP 2014533677 A JP2014533677 A JP 2014533677A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
alkyl
groups
formula
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014541709A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6067733B2 (ja
Inventor
ドシュナル,マクシミリアン
ケルバー,カルステン
デシュムク,プラサント
カイザー,フローリアン
ラック,ミヒャエル
フラッセット,ティモ
ビーチ,ジェマ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2014533677A publication Critical patent/JP2014533677A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6067733B2 publication Critical patent/JP6067733B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
    • C07D401/04Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/10Spiro-condensed systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

本発明は、式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を製造する方法であって、i)式(II)の化合物[式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ先の説明及び特許請求の範囲で定義した通りである]を、炭素に結合したマグネシウムを有するマグネシウム-有機塩基で脱プロトン化するステップと、ii)ステップ(i)で得られた生成物を、二酸化炭素又は二酸化炭素等価物からなる群から選択される試薬と反応させることによってカルボキシル化して、式(I-A)の化合物を得るステップとを含む方法に関し、式(I-A)の化合物をさらに変換して、式(I)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリド化合物を得ることに関する。【選択図】なし

Description

本発明は、N置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物及びその誘導体、特に対応するカルボニルクロリド化合物(酸クロリド)を製造する方法に関する。本発明はまた、有用な殺有害生物剤(pesticide)であるアントラニルアミド誘導体を製造するための、これらの酸クロリドの使用に関する。
N置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物及び対応する酸クロリド、特に置換1-ピリジン-2-イル-1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリドは、芳香族アミノ基に1-ピリジン-2-イル-1H-ピラゾール-5-イル-カルボニル置換基を有するアントラニルアミド誘導体のための重要な前駆体である。このような化合物は、殺有害生物剤、特に殺虫剤として使用できることが見出されており、国際公開第01/70671号、国際公開第03/015518号、国際公開第03/015519号、国際公開第03/016284号、国際公開第03/016300号、国際公開第03/024222号、国際公開第06/000336号、国際公開第06/068669号、国際公開第07/043677号及び国際公開第08/130021号に開示されている。
置換1-ピリジン-2-イル-1H-ピラゾール5-カルボニルクロリドを調製するために、国際公開第02/070483号、国際公開第03/015519号、国際公開第07/043677号及び国際公開第08/130021号に記載の方法が、有用であることが判明した。その方法は、1-ピリジン-2-イル-1H-ピラゾール化合物をN-ブチルリチウム又はリチウムジイソプロイルアミドのいずれかで脱プロトン化し、次いで、生成リチウム化種を二酸化炭素と反応させて対応するカルボン酸となし、次いで、これを塩化チオニルや塩化オキサリルなどの脱水性塩素化剤を使用して塩素化して対応する酸クロリドを得ることに基づく。中間体としてすべてピラゾール5-カルボン酸の形成を必要とする類似の合成経路が、例えば、Khimiya Geterotsiklicheskikh Soedinenii 1975年、3、392〜395頁;Heterocycles 1985年、23、943〜951頁;Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2005年、15、4898〜4906頁;国際公開第06/000336号;国際公開第06/068669号;Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2007年、17、6274〜6279頁;Bioorganic&Medicinal Chemistry、2008年、16、3163〜3170頁;Organic Reactions 1979年、26;Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2008年、18、4438〜4441頁及び国際公開第08/011131号に記載されている。
しかし、従来技術のこうした手順には、数種の制約があるために、工業規模の生産に適したものはほとんど存在しない。例えば、リチウムブチルリチウム、フェニルリチウム又はリチウムジイソプロピルアミドなどの高反応性有機リチウム塩基をピラゾールの脱プロトン化に適用すると、特に大規模で実施する場合に合成で潜在的に有害なステップが出現する。さらには、こうした有機リチウム塩基は、非常に高価であり、反応温度が非常に低いことが必要であるために、それ自体が過剰なエネルギーコストをもたらす。加えて、すべての合成ステップで多大な時間及びエネルギーが消費され、材料の損失がもたらされるので、公知の手順で必要とされている4ステップより少ないステップで1-ピリジン-2-イル-1H-ピラゾール化合物を対応するピラゾール5-カルボン酸クロリドに転換することが非常に望まれている。
国際公開第01/70671号 国際公開第03/015518号 国際公開第03/015519号 国際公開第03/016284号 国際公開第03/016300号 国際公開第03/024222号 国際公開第06/000336号 国際公開第06/068669号 国際公開第07/043677号 国際公開第08/130021号 国際公開第02/070483号 国際公開第03/015519号、 国際公開第07/043677号 国際公開第08/130021号 国際公開第06/000336号 国際公開第06/068669号 国際公開第08/011131号
Khimiya Geterotsiklicheskikh Soedinenii 1975年、3、392〜395頁 Heterocycles 1985年、23、943〜951頁 Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2005年、15、4898〜4906頁 Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2007年、17、6274〜6279頁 Bioorganic&Medicinal Chemistry、2008年、16、3163〜3170頁 Organic Reactions 1979年、26 Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 2008年、18、4438〜4441頁
本発明の一の目的は、N置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート及びN置換1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリド化合物を製造し、これらから導出されるアントラニルアミドのピラゾールカルボキサミドを製造する方法を提供することである。これらの方法は簡単に実施でき、4つ又は3つ以下のステップで済み、工業規模の生成に適しているべきである。これらの方法はさらに、安価且つ安全であり、選択的反応に基づくべきである。
この目的は、以下に詳説する方法によって達成される。
本発明の第1の態様は、式(I-A)
Figure 2014533677
[式中、R1は、水素、ハロゲン、シアノ、-SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、CBrF2、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル(最後に記載の6個の基は、1個以上の基Raで置換されていてもよい)、-Si(Rf)2Rg、-ORb、-SRb、-S(O)mRb、-S(O)nN(Rc)Rd、-N(Rc1)Rd1、フェニル(フェニルは1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてもよい)、並びに環員としてN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を含む3、4、5、6又は7員の飽和、部分不飽和又は芳香族複素環であって1個以上の基Reによって置換されていてもよい複素環から選択され;
R2は、それぞれ独立に、ハロゲン、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル(最後に記載の6個の基は、1個以上の基Raで置換されていてもよい)、-Si(Rf)2Rg、-ORb、-SRb、-S(O)mRb、-S(O)nN(Rc)Rd、-N(Rc1)Rd1、フェニル(フェニルは1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてもよい)、並びに環員としてN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を含む3、4、5、6又は7員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和複素環であって1個以上の基Reによって置換されていてもよい複素環からなる群から選択され;
Raは、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、-Si(Rf)2Rg、-ORb、-SRb、-S(O)mRb、-S(O)nN(Rc)Rd、-N(Rc1)Rd1、フェニル(フェニルは1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてもよい)、並びに環員としてN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を含む3、4、5、6又は7員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和複素環であって1個以上の基Reによって置換されていてもよい複素環からなる群から選択され;
或いは、同一原子に結合した2個の基Raは一緒に、=CRhRi、=NRc1、=NORb及び=NNRc1から選択される基を形成し、
或いは、2個の基Raは、それらが結合している炭素原子と一緒に、3、4、5、6、7又は8員の、飽和若しくは部分不飽和の炭素環、又は環員としてN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を含む複素環を形成し;
1個を超えるRaの場合、Raは、同一であっても、異なっていてもよく;
Rbは、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル(最後に記載の6個の基は、場合により、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルホニルから選択される1又は2個の基を有していてもよい)、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシ(最後に記載の4個の基は、非置換であっても、部分ハロゲン化若しくは全ハロゲン化されてもよく並びに/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ及びC1〜C6-フルオロアルコキシからなる群から選択される1、2又は3個の置換基を有していてもよい)からなる群から選択され;
1個を超えるRbの場合、Rbは、同一であっても、異なっていてもよく;
Rc、Rdは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、シアノ、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル(最後に記載の6個の基は、場合により、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニルから選択される1又は2個の基を有していてもよい)、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシ(最後に記載の4個の基は、非置換であっても、部分ハロゲン化若しくは全ハロゲン化されてもよく並びに/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ及びC1〜C6-フルオロアルコキシから選択される1、2又は3個の置換基を有していてもよい)からなる群から選択され;
或いは、Rc及びRdは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環員として、N、O及びSから選択される1又は2個のさらなるヘテロ原子を含んでもよい3、4、5、6又は7員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和複素環を形成し、複素環は、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ及びC1〜C4-フルオロアルコキシから選択される1、2、3又は4個の置換基を有していてもよく;
Rc1は、水素であり、又はRcに対して示された意味のうちの一つを有し;
Rd1は、水素であり、又はRdに対して示された意味のうちの一つを有し;
Reは、ハロゲン、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル(最後に記載の6個の基は、場合により、C1〜C4-アルコキシから選択される1又は2個の基を有していてもよい)、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルホニル、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシ(最後に記載の4個の基は、非置換であっても、部分ハロゲン化若しくは全ハロゲン化されてもよく並びに/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ及びC1〜C6-フルオロアルコキシから選択される1、2又は3個の置換基を有していてもよい)からなる群から選択され;
1個を超えるReの場合、Reは、同一であっても、異なっていてもよく;
Rf、Rgは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、C1〜C4-アルキル、C3〜C6-シクロアルキル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、フェニル及びベンジルからなる群から選択され;
Rh、Riは、相互に独立に及びそれぞれの出現において独立に、水素、ハロゲン、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル(最後に記載の6個の基は、場合により、C1〜C4-アルキル及びC1〜C4-フルオロアルキルから選択される1又は2個の基を有していてもよい)、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシ(最後に記載の4個の基は、非置換であっても、部分ハロゲン化若しくは全ハロゲン化されてもよく並びに/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニル、(C1〜C6-アルキル)アミノ及びジ-(C1〜C6-アルキル)アミノからなる群から選択される1、2又は3個の置換基を有していてもよい)からなる群から選択され;
mは、1又は2であり、数個の出現の場合、mは同一であっても異なっていてもよく;
nは、0、1又は2であり、数個の出現の場合、nは同一であっても異なっていてもよく;
rは、0、1、2、3又は4であり;
M+は、カルボキシラートの電荷を補償するカチオン又はカチオン等価物である]
のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を製造する方法であって、
i)式(II)の化合物
Figure 2014533677
[式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ先に定義した通りである]
を、炭素に結合したマグネシウムを有するマグネシウム-有機塩基で脱プロトン化するステップと、
ii)ステップ(i)で得られた生成物を、二酸化炭素又は二酸化炭素等価物と反応させることによってカルボキシル化して、式(I-A)の化合物を得るステップと
を含む方法に関する。
本発明のさらなる一態様は、式I-Aのカルボキシラート化合物が、ステップ(ii-a)で対応する式(I)
Figure 2014533677
[式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ本明細書で定義した通りである]
のカルボニルクロリド化合物にさらに変換される、式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を本明細書に記載の通り製造する方法に関する。
本発明のさらなる一態様は、式I-Aのカルボキシラート化合物が、ステップ(ii-b)で対応する酸化合物(I-B)
Figure 2014533677
[式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ本明細書で定義した通りである]
にさらに変換され、
酸化合物(I-B)が、場合によって、ステップ(ii-c)で対応するカルボニルクロリド化合物(I)
Figure 2014533677
[式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ本明細書で定義した通りである]
にさらに変換される、式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を本明細書に記載の通り製造する方法に関する。
本発明の前述の方法は、従来技術の方法の前述の欠点を克服するので、一連の利点を伴う。例えば、本発明の方法では、反応ステップi)の後に得られた脱プロトン化中間体が、事前の後処理又は精製なしにその場で式(I-A)の生成物に変換されるので、式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を、事実上1つの方法ステップで調製することができる。さらに本発明の方法では、式I-A、それぞれI-A及びI-Bの有用な中間体を介して、式(I)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリド化合物を調製することができる。式I-Aの中間体は、単離することができ、又は事前の後処理若しくは精製を伴って、若しくはそれなしに、式Iの化合物若しくは式I-Bの化合物にさらに直接変換することができる。式I-Bの中間体は、事前の後処理又は精製を伴って、又はそれなしに、式Iの化合物に変換することができる。該方法が後処理又は精製ステップを用いない場合、式(I)のカルボニルクロリド化合物の調製は、事実上1つの方法ステップで実施される。これにより、後処理又は精製中の喪失が防止され、時間、資源及び/又はエネルギーを節約することもできる。また、変換が完了した後、酸クロリドIは容易に単離することができ、結晶化及び溶媒蒸発を含む簡単なプロトコルを用いて精製して、望ましくない副生成物を除去することができる。さらに、脱プロトン化ステップは、安価なグリニャール試薬を用いて実施され、それによって選択的且つ高収率な変換を、中程度の温度で安全且つ円滑に工業規模で実施することができる。
本発明の方法の利点は、該方法が中程度の温度で、安全且つ安価な試薬を用いて実施できるということであり、このことは、費用及び安全性の局面を考えると有利である。収量は一般に高く、副生成物はわずかしか生成されず、それによって時間、資源及びエネルギーが節約される。したがって、これらの特性に起因して本方法が工業規模に適しているということは、さらなる利点である。
本発明のさらなる一態様は、式(VI)
Figure 2014533677
[式中、
R1、R2及びrは、それぞれ本明細書及び特許請求の範囲で定義した通りであり、
R3及びR4は、独立に、ハロゲン、シアノ、アジド、ニトロ、-SCN、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-ハロアルケニル、C2〜C6-アルキニル、C2〜C6-ハロアルキニルからなる群から選択され、前述の最後の8つの基は、1つ以上の基Ra、-Si(Rf)2Rg、-ORb1、-OS(O)nRb1、SRb1、-S(O)mRb1、-S(O)nN(Rc1)Rd1、-N(Rc1)Rd1、-N(Rc1)C(=O)Ra、-C(=O)Ra、-C(=O)ORb1、-C(=S)Ra、-C(=S)ORb1、-C(=NRc1)Ra、-C(=O)N(Rc1)Rd1、-C(=S)N(Rc1)Rd1、1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6又は7員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環によって置換されていてよく、ここで複素環は、1つ以上の基Reによって置換されていてよく、
R5は、水素、シアノ、C1〜C10-アルキル、C1〜C10-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C10-アルケニル、C2〜C10-ハロアルケニル、C2〜C10-アルキニル、C2〜C10-ハロアルキニルからなる群から選択され、最後の8つの基は、1つ以上の基Ra、-N(Rc1)Rd1、-Si(Rf)2Rg、-ORb1、-SRb1、-S(O)mRb1、-S(O)nN(Rc1)Rd1、-C(=O)Ra、-C(=O)ORb1、-C(=O)N(Rc1)Rd1、-C(=S)Ra、-C(=S)ORb1、-C(=S)N(Rc1)Rd1、-C(=NRc1)Ra、1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6又は7員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環によって場合によって置換されていてよく、ここで複素環は、1つ以上の基Reによって置換されていてよく、
R6及びR7は、互いに独立に、水素、C1〜C10-アルキル、C1〜C10-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C10-アルケニル、C2〜C10-ハロアルケニル、C2〜C10-アルキニル、C2〜C10-ハロアルキニルからなる群から選択され、最後の8つの基は、1つ以上の基Raによって場合によって置換されていてよく、
或いはR6及びR7は、一緒になって、C2〜C7-アルキレン、C2〜C7-アルケニレン又はC6〜C9-アルキニレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9又は10員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の環を形成し、ここでC2〜C7-アルキレン鎖のCH2基の1〜4個、又はC6〜C7-アルケニレン鎖のCH2若しくはCH基のいずれかの1〜4個、又はC6〜C9-アルキニレン鎖のCH2基のいずれかの1〜4個は、C=O、C=S、O、S、N、NO、SO、SO2及びNHからなる群から独立に選択される1〜4個の基によって置き換えられていてよく、C2〜C7-アルキレン、C2〜C7-アルケニレン又はC6〜C9-アルキニレン鎖の炭素原子及び/又は窒素原子は、ハロゲン、シアノ、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-ハロアルキルチオ、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-ハロアルケニル、C2〜C6-アルキニル、C2〜C6-ハロアルキニルからなる群から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてよく、ここで2つ以上の置換基が存在する場合には、前記置換基は同じか又は互いに異なっており、
Ra、Rc1、Rd1、Re、Rf、Rg、m及びnは、それぞれ本明細書及び特許請求の範囲で定義した通りであり、
Rb1は、水素であるか、又は本明細書及び特許請求の範囲でRbについて記載した意味の1つを有し、
tは、0又は1である]
のスルフィミン化合物を製造する方法であって、
本明細書及び特許請求の範囲に定義した方法によって式(I)の化合物を準備するステップと、その後、
iii)場合によって塩基の存在下で、式(I)の化合物を式(VII)
Figure 2014533677
[式中、変数R3、R4、R5、R6、R7及びtは、それぞれ先に定義した通りである]
の化合物と反応させて、式VIの化合物を得るステップとを含む方法に関する。
本発明の文脈において、一般的に使用される用語は、それぞれ以下に定義する通りである。
接頭辞Cx〜Cyは、特定の場合に、存在可能な炭素原子の数を指す。
「ハロゲン」という用語は、それぞれの場合に、フッ素、臭素、塩素又はヨウ素、詳細には、フッ素、塩素又は臭素を指す。
「部分的に又は完全にハロゲン化された」という用語は、所与の基の水素原子の1個以上、例えば、1、2、3、4若しくは5個又は全部が、ハロゲン原子、詳細には、フッ素又は塩素によって置き換えられたことを意味すると受け取られる。
本明細書で使用される「アルキル」という用語(及びアルキル基を含む他の基のアルキル部分、例えば、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びアルコキシアルキルにおいて)は、それぞれの場合、通常炭素原子1〜10個、しばしば炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個、詳細には炭素原子1〜3個を有する直鎖又は分枝アルキル基を指す。アルキル基の例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチル、1-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、3-エチルペンチル、n-オクチル、1-メチルオクチル、2-メチルヘプチル、1-エチルヘキシル、2-エチルヘキシル、1,2-ジメチルヘキシル、1-プロピルペンチル及び2-プロピルペンチルである。
本明細書で使用される「アルキレン」(又はアルカンジイル)という用語は、それぞれの場合、炭素主鎖の任意の位置にある1個の水素原子がさらなる1個の結合部位によって置き換えられ、したがって2価部分を形成する、上に定義されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される「ハロアルキル」(及びハロアルキル基を含む他の基、例えば、ハロアルコキシ及びハロアルキルチオのハロアルキル部分において)という用語は、それぞれの場合、通常炭素原子1〜10個、しばしば炭素原子1〜6個を有する直鎖又は分枝アルキル基を指し、この基の水素原子は、ハロゲン原子によって部分的又は全体的に置換されている。好ましいハロアルキル部分は、C1〜C4-ハロアルキルから、より好ましくはC1〜C2-ハロアルキルから、より好ましくはハロメチルから、詳細には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチルなどのC1〜C2-フルオロアルキルから選択される。
本明細書で使用される「フルオロアルキル」(及びフルオロアルコキシ、フルオロアルキルチオ、フルオロアルキルスルフィニル及びフルオロアルキルスルホニルのフルオロアルキル単位において)という用語は、それぞれの場合、通常炭素原子1〜10個、しばしば炭素原子1〜6個、詳細には炭素原子1〜4個を有する直鎖又は分枝アルキル基を指し、この基の水素原子は、フッ素原子によって部分的又は全体的に置換されている。その例は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロパ-1-イル、1,1,1-トリフルオロプロパ-2-イル、ヘプタフルオロイソプロピル、1-フルオロブチル、2-フルオロブチル、3-フルオロブチル、4-フルオロブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、フルオロ-tert-ブチルなどである。
本明細書で使用される「シクロアルキル」(及びシクロアルキル基を含む他の基、例えば、シクロアルコキシ及びシクロアルキルアルキルのシクロアルキル部分において)という用語は、それぞれの場合、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル及びビシクロ[2.2.2]オクチルなど、通常炭素原子3〜10個、炭素原子3〜8個、又は炭素原子3〜6個を有する一又は二環式の脂環式基を指す。
本明細書で使用される「ハロシクロアルキル」(及びハロシクロアルキル基を含む他の基、例えば、ハロシクロアルキルメチルのハロシクロアルキル部分において)という用語は、それぞれの場合、通常炭素原子3〜10個、炭素原子3〜8個又は炭素原子3〜6個を有する一又は二環式の脂環式基を指し、少なくとも1個、例えば、1、2、3、4又は5個の水素原子が、ハロゲン、詳細にはフッ素又は塩素によって置換されている。例は、1-及び2-フルオロシクロプロピル、1,2-、2,2-及び2,3-ジフルオロシクロプロピル、1,2,2-トリフルオロシクロプロピル、2,2,3,3-テトラフルオロシクロプロピル、1-及び2-クロロシクロプロピル、1,2-、2,2-及び2,3-ジクロロシクロプロピル、1,2,2-トリクロロシクロプロピル、2,2,3,3-テトラクロロシクロプロピル、1-、2-及び3-フルオロシクロペンチル、1,2-、2,2-、2,3-、3,3-、3,4-、2,5-ジフルオロシクロペンチル、1-、2-及び3-クロロシクロペンチル、1,2-、2,2-、2,3-、3,3-、3,4-、2,5-ジクロロシクロペンチルなどである。
本明細書で使用される「フルオロシクロアルキル」という用語は、1個以上のハロゲン原子がフッ素原子である、上で定義されたハロシクロアルキル基を指す。
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、それぞれの場合、通常2〜10個、好ましくは2〜4個の炭素原子を有する一不飽和炭化水素基、例えば、ビニル、アリル(2-プロペン-1-イル)、1-プロペン-1-イル、2-プロペン-2-イル、メタリル(2-メチルプロパ-2-エン-1-イル)、2-ブテン-1-イル、3-ブテン-1-イル、2-ペンテン-1-イル、3-ペンテン-1-イル、4-ペンテン-1-イル、1-メチルブタ-2-エン-1-イル、2-エチルプロパ-2-エン-1-イルなどを指す。
本明細書で使用される「アルケニレン」(又はアルケンジイル)という用語は、それぞれの場合、炭素主鎖の任意の位置にある1個の水素原子がさらなる1個の結合部位によって置き換えられ、したがって2価部分を形成する、上に定義されたアルケニル基を指す。
「ハロゲンによって置換されていてもよいアルケニル」としても表すことができる、本明細書で使用される「ハロアルケニル」という用語、及びハロアルケニルオキシ、ハロアルケニルカルボニルなどにおけるハロアルケニル部分は、炭素原子2〜10個(「C2〜C10-ハロアルケニル」)又は2〜6個(「C2〜C6-ハロアルケニル」)と任意の位置の二重結合とを有する不飽和直鎖又は分枝炭化水素基を指し、こうした基の水素原子の一部又は全部は、上記のハロゲン原子、詳細には、フッ素、塩素及び臭素によって置換されており、例えば、クロロビニル、クロロアリルなどが挙げられる。
本明細書で使用される「フルオロアルケニル」という用語は、1個以上のハロゲン原子がフッ素原子である、上に定義されたハロアルケニル基を指す。
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、炭素原子通常2〜10個、しばしば2〜6個、好ましくは2〜4個と任意の位置の1個又は2個の三重結合とを有する不飽和直鎖又は分枝炭化水素基、例えば、エチニル、プロパルギル(2-プロピン-1-イル)、1-プロピン-1-イル、1-メチルプロパ-2-イン-1-イル)、2-ブチン-1-イル、3-ブチン-1-イル、1-ペンチン-1-イル、3-ペンチン-1-イル、4-ペンチン-1-イル、1-メチルブタ-2-イン-1-イル、1-エチルプロパ-2-イン-1-イルなどを指す。
本明細書で使用される「アルキニレン」(又はアルキンジイル)という用語はそれぞれの場合、炭素主鎖の任意の位置にある1個の水素原子がさらなる1個の結合部位によって置き換えられ、したがって2価部分を形成する、上に定義されたアルキニル基を指す。
「ハロゲンによって置換されていてもよいアルキニル」としても表される、本明細書で使用される「ハロアルキニル」という用語は、通常炭素原子3〜10個、しばしば2〜6個、好ましくは炭素原子2〜4個と任意の位置の1個又は2個の三重結合(上記したように)とを有する不飽和直鎖又は分枝炭化水素基を指し、こうした基の水素原子の一部又は全部は、上記のハロゲン原子、詳細には、フッ素、塩素及び臭素によって置き換えられる。
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、それぞれの場合、酸素原子を介して分子の残余と結合する通常炭素原子1〜10個、しばしば炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個を有する直鎖又は分枝アルキル基を指す。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブチルオキシ、2-ブチルオキシ、イソ-ブチルオキシ、tert-ブチルオキシなどである。
本明細書で使用される「ハロアルコキシ」という用語はそれぞれの場合、この基の水素原子がハロゲン原子、詳細にはフッ素原子によって部分的に又は全体的に置き換えられる、炭素原子1〜10個、しばしば炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個、好ましくは炭素原子1〜3個を有する、上で定義された直鎖又は分枝アルキル基を指す。好ましいハロアルコキシ部分として、C1〜C4-ハロアルコキシ、詳細にはハロメトキシ、及びまた詳細には、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1-フルオロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロ-エトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシなどのC1〜C2-フルオロアルコキシなどが挙げられる。
本明細書で使用される「アルコキシ-アルキル」という用語は、それぞれの場合、通常炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個を含むアルキルを指し、1個の炭素原子は、上に定義されたように通常炭素原子1〜10個、しばしば1〜6個、詳細には1〜4個を含むアルコキシ基を有する。例は、CH2OCH3、CH2-OC2H5、n-プロポキシメチル、CH2-OCH(CH3)2、n-ブトキシメチル、(1-メチルプロポキシ)-メチル、(2-メチルプロポキシ)メチル、CH2-OC(CH3)3、2-(メトキシ)エチル、2-(エトキシ)エチル、2-(n-プロポキシ)-エチル、2-(1-メチルエトキシ)-エチル、2-(n-ブトキシ)エチル、2-(1-メチルプロポキシ)-エチル、2-(2-メチルプロポキシ)-エチル、2-(1,1-ジメチルエトキシ)-エチル、2-(メトキシ)-プロピル、2-(エトキシ)-プロピル、2-(n-プロポキシ)-プロピル、2-(1-メチルエトキシ)-プロピル、2-(n-ブトキシ)-プロピル、2-(1-メチルプロポキシ)-プロピル、2-(2-メチルプロポキシ)-プロピル、2-(1,1-ジメチルエトキシ)-プロピル、3-(メトキシ)-プロピル、3-(エトキシ)-プロピル、3-(n-プロポキシ)-プロピル、3-(1-メチルエトキシ)-プロピル、3-(n-ブトキシ)-プロピル、3-(1-メチルプロポキシ)-プロピル、3-(2-メチルプロポキシ)-プロピル、3-(1,1-ジメチルエトキシ)-プロピル、2-(メトキシ)-ブチル、2-(エトキシ)-ブチル、2-(n-プロポキシ)-ブチル、2-(1-メチルエトキシ)-ブチル、2-(n-ブトキシ)-ブチル、2-(1-メチルプロポキシ)-ブチル、2-(2-メチル-プロポキシ)-ブチル、2-(1,1-ジメチルエトキシ)-ブチル、3-(メトキシ)-ブチル、3-(エトキシ)-ブチル、3-(n-プロポキシ)-ブチル、3-(1-メチルエトキシ)-ブチル、3-(n-ブトキシ)-ブチル、3-(1-メチルプロポキシ)-ブチル、3-(2-メチルプロポキシ)-ブチル、3-(1,1-ジメチルエトキシ)-ブチル、4-(メトキシ)-ブチル、4-(エトキシ)-ブチル、4-(n-プロポキシ)-ブチル、4-(1-メチルエトキシ)-ブチル、4-(n-ブトキシ)-ブチル、4-(1-メチルプロポキシ)-ブチル、4-(2-メチルプロポキシ)-ブチル、4-(1,1-ジメチルエトキシ)-ブチルなどである。
本明細書で使用される「フルオロアルコキシ-アルキル」という用語は、それぞれの場合、上で定義された通常炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個を含むアルキルを指し、1個の炭素原子は、上に定義されたようにフルオロアルコキシ基を有し、上に定義されたように通常炭素原子1〜10個、しばしば1〜6個、詳細には1〜4個を含む。例は、フルオロメトキシメチル、ジフルオロメトキシメチル、トリフルオロメトキシメチル、1-フルオロエトキシメチル、2-フルオロエトキシメチル、1,1-ジフルオロエトキシメチル、1,2-ジフルオロエトキシメチル、2,2-ジフルオロエトキシメチル、1,1,2-トリフルオロエトキシメチル、1,2,2-トリフルオロエトキシメチル、2,2,2-トリフルオロエトキシメチル、ペンタフルオロエトキシメチル、1-フルオロエトキシ-1-エチル、2-フルオロエトキシ-1-エチル、1,1-ジフルオロエトキシ-1-エチル、1,2-ジフルオロエトキシ-1-エチル、2,2-ジフルオロエトキシ-1-エチル、1,1,2-トリフルオロエトキシ-1-エチル、1,2,2-トリフルオロエトキシ-1-エチル、2,2,2-トリフルオロエトキシ-1-エチル、ペンタフルオロエトキシ-1-エチル、1-フルオロエトキシ-2-エチル、2-フルオロエトキシ-2-エチル、1,1-ジフルオロエトキシ-2-エチル、1,2-ジフルオロエトキシ-2-エチル、2,2-ジフルオロエトキシ-2-エチル、1,1,2-トリフルオロエトキシ-2-エチル、1,2,2-トリフルオロエトキシ-2-エチル、2,2,2-トリフルオロエトキシ-2-エチル、ペンタフルオロエトキシ-2-エチル、などである。
本明細書で使用される「アルキルチオ」(またアルキルスルファニル又はアルキル-S-)という用語はそれぞれの場合、アルキル基中の任意の位置で硫黄原子を介して結合する、炭素原子1〜10個を通常含み、しばしば炭素原子1〜6個を、好ましくは炭素原子1〜4個を含む、上で定義された直鎖又は分枝飽和アルキル基を指す。例は、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソ-プロピルチオ、n-ブチルチオ、2-ブチルチオ、イソ-ブチルチオ、tert-ブチルチオなどである。
本明細書で使用される「ハロアルキルチオ」という用語は、水素原子がフッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素によって部分的に又は完全に置換される、上で定義されたアルキルチオ基を指す。例は、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、1-フルオロエチルチオ、2-フルオロエチルチオ、2,2-ジフルオロエチルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルチオ、2-クロロ-2-フルオロエチルチオ、2-クロロ-2,2-ジフルオロ-エチルチオ、2,2-ジクロロ-2-フルオルエチルチオ、2,2,2-トリクロロエチルチオ、ペンタフルオロエチルチオなどである。
「アルキルスルフィニル」及び「S(O)n-アルキル」(nは1である)は、等価であり、本明細書では、スルフィニル[S(O)]基を介して結合した、上で定義されたアルキル基を指す。例えば、「C1〜C6-アルキルスルフィニル」という用語は、スルフィニル[S(O)]基を介して結合した、上で定義されたC1〜C6-アルキル基を指す。例は、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n-プロピルスルフィニル、1-メチルエチルスルフィニル(イソプロピルスルフィニル)、ブチルスルフィニル、1-メチルプロピルスルフィニル(sec-ブチルスルフィニル)、2-メチルプロピルスルフィニル(イソブチルスルフィニル)、1,1-ジメチルエチルスルフィニル(tert-ブチルスルフィニル)、ペンチルスルフィニル、1-メチルブチルスルフィニル、2-メチルブチルスルフィニル、3-メチルブチルスルフィニル、1,1-ジメチルプロピルスルフィニル、1,2-ジメチルプロピルスルフィニル、2,2-ジメチルプロピルスルフィニル、1-エチルプロピルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、1-メチルペンチルスルフィニル、2-メチルペンチルスルフィニル、3-メチルペンチルスルフィニル、4-メチルペンチルスルフィニル、1,1-ジメチルブチルスルフィニル、1,2-ジメチルブチルスルフィニル、1,3-ジメチルブチルスルフィニル、2,2-ジメチルブチルスルフィニル、2,3-ジメチルブチルスルフィニル、3,3-ジメチルブチルスルフィニル、1-エチルブチルスルフィニル、2-エチルブチルスルフィニル、1,1,2-トリメチルプロピルスルフィニル、1,2,2-トリメチルプロピルスルフィニル、1-エチル-1-メチルプロピルスルフィニル及び1-エチル-2-メチルプロピルスルフィニルである。
「アルキルスルホニル」及び「S(O)n-アルキル」(nが2である)は、等価であり、本明細書では、スルホニル[S(O)2]基を介して結合した、上で定義されたアルキル基を指す。例えば、「C1〜C6-アルキルスルホニル」は、スルホニル[S(O)2]基を介して結合した、上で定義されたC1〜C6-アルキル基を指す。例は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、1-メチルエチルスルホニル(イソプロピルスルホニル)、ブチルスルホニル、1-メチルプロピルスルホニル(sec-ブチルスルホニル)、2-メチルプロピルスルホニル(イソブチルスルホニル)、1,1-ジメチルエチルスルホニル(tert-ブチルスルホニル)、ペンチルスルホニル、1-メチルブチルスルホニル、2-メチルブチルスルホニル、3-メチルブチルスルホニル、1,1-ジメチルプロピルスルホニル、1,2-ジメチルプロピルスルホニル、2,2-ジメチルプロピルスルホニル、1-エチルプロピルスルホニル、ヘキシルスルホニル、1-メチルペンチルスルホニル、2-メチルペンチルスルホニル、3-メチルペンチルスルホニル、4-メチルペンチルスルホニル、1,1-ジメチルブチルスルホニル、1,2-ジメチルブチルスルホニル、1,3-ジメチルブチルスルホニル、2,2-ジメチルブチルスルホニル、2,3-ジメチルブチルスルホニル、3,3-ジメチルブチルスルホニル、1-エチルブチルスルホニル、2-エチルブチルスルホニル、1,1,2-トリメチルプロピルスルホニル、1,2,2-トリメチルプロピルスルホニル、1-エチル-1-メチルプロピルスルホニル及び1-エチル-2-メチルプロピルスルホニルである。
本明細書で使用される「アルキルアミノ」という用語は、それぞれの場合、基-NHRを指し、Rは、通常炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個を有する直鎖又は分枝アルキル基である。アルキルアミノ基の例は、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、2-ブチルアミノ、イソ-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノなどである。
本明細書で使用される「ジアルキルアミノ」という用語は、それぞれの場合、基-NRR'を指し、R及びR'は、互いに独立に通常炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個を有する直鎖又は分枝アルキル基である。ジアルキルアミノ基の例は、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、メチルエチルアミノ、メチルプロピルアミノ、メチルイソプロピルアミノ、メチルブチルアミノ、メチルイソブチルアミノ、エチルプロピルアミノ、エチルイソプロピルアミノ、エチルブチルアミノ、エチルイソブチルアミノなどである。
基中の接尾語「-カルボニル」は、それぞれの場合、基が、カルボニルC=O基を介して分子の残余と結合していることを示す。これは、例えば、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル及びハロアルコキシカルボニルにおいてそうである。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、炭素原子6〜14個を有する一、二又は三環芳香族炭化水素基を指す。その例として、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アントラセニル及びフェナントレニルが挙げられる。アリールは、好ましくは、フェニル又はナフチル、特にフェニルである。
本明細書で使用される「3、4、5、6、7又は8員飽和炭素環」という用語は、単環式の全飽和炭素環を指す。かかる環の例として、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどが挙げられる。
「3、4、5、6、7又は8員部分不飽和炭素環」及び「5又は6員部分不飽和炭素環」という用語は、単環で1個以上の不飽和度を有する炭素環を指す。かかる環の例として、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどが挙げられる。
本明細書で使用される「環員としてN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を含む3、4、5、6又は7員飽和、部分不飽和、又は完全不飽和複素環」(「完全不飽和/全不飽和」として「芳香族」も挙げられる)という用語は、飽和、部分不飽和、又は全不飽和(芳香族を含めた)である単環基を指す。複素環は、炭素環員を介して又は窒素環員を介して分子の残余に結合することができる。
3、4、5、6又は7員飽和複素環の例として、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロチエン-2-イル、テトラヒドロチエン-3-イル、ピロリジン-2-イル、ピロリジン-3-イル、ピラゾリジン-3-イル、ピラゾリジン-4-イル、ピラゾリジン-5-イル、イミダゾリジン-2-イル、イミダゾリジン-4-イル、オキサゾリジン-2-イル、オキサゾリジン-4-イル、オキサゾリジン-5-イル、イソオキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-4-イル、イソオキサゾリジン-5-イル、チアゾリジン-2-イル、チアゾリジン-4-イル、チアゾリジン-5-イル、イソチアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-4-イル、イソチアゾリジン-5-イル、1,2,4-オキサジアゾリジン-3-イル、1,2,4-オキサジアゾリジン-5-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-3-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-5-イル、1,2,4-トリアゾリジン-3-イル、1,3,4-オキサジアゾリジン-2-イル、1,3,4-チアジアゾリジン-2-イル、1,3,4-トリアゾリジン-2-イル、2-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、1,3-ジオキサン-5-イル、1,4-ジオキサン-2-イル、ピペリジン-2-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、ヘキサヒドロピリダジン-3-イル、ヘキサヒドロピリダジン-4-イル、ヘキサヒドロピリミジン-2-イル、ヘキサヒドロピリミジン-4-イル、ヘキサヒドロピリミジン-5-イル、ピペラジン-2-イル、1,3,5-ヘキサヒドロトリアジン-2-イル及び1,2,4-ヘキサヒドロトリアジン-3-イル、モルホリン-2-イル、モルホリン-3-イル、チオモルホリン-2-イル、チオモルホリン-3-イル、1-オキソチオモルホリン-2-イル、1-オキソチオモルホリン-3-イル、1,1-ジオキソチオモルホリン-2-イル、1,1-ジオキソチオモルホリン-3-イル、アゼパン-1-、-2-、-3-又は-4-イル、オキセパン-2-、-3-、-4-又は-5-イル、ヘキサヒドロ-1,3-ジアゼピニル、ヘキサヒドロ-1,4-ジアゼピニル、ヘキサヒドロ-1,3-オキサゼピニル、ヘキサヒドロ-1,4-オキサゼピニル、ヘキサヒドロ-1,3-ジオキセピニル、ヘキサヒドロ-1,4-ジオキセピニルが挙げられる。
3、4、5、6又は7員部分不飽和複素環の例として、2,3-ジヒドロフル-2-イル、2,3-ジヒドロフル-3-イル、2,4-ジヒドロフル-2-イル、2,4-ジヒドロフル-3-イル、2,3-ジヒドロチエン-2-イル、2,3-ジヒドロチエン-3-イル、2,4-ジヒドロチエン-2-イル、2,4-ジヒドロチエン-3-イル、2-ピロリン-2-イル、2-ピロリン-3-イル、3-ピロリン-2-イル、3-ピロリン-3-イル、2-イソオキサゾリン-3-イル、3-イソオキサゾリン-3-イル、4-イソオキサゾリン-3-イル、2-イソオキサゾリン-4-イル、3-イソオキサゾリン-4-イル、4-イソオキサゾリン-4-イル、2-イソオキサゾリン-5-イル、3-イソオキサゾリン-5-イル、4-イソオキサゾリン-5-イル、2-イソチアゾリン-3-イル、3-イソチアゾリン-3-イル、4-イソチアゾリン-3-イル、2-イソチアゾリン-4-イル、3-イソチアゾリン-4-イル、4-イソチアゾリン-4-イル、2-イソチアゾリン-5-イル、3-イソチアゾリン-5-イル、4-イソチアゾリン-5-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-1-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-2-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-3-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-4-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-5-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-1-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-3-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-4-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-5-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-2-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-3-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-4-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2-、3-、4-、5-又は6-ジ-又はテトラヒドロピリジニル、3-ジ-又はテトラヒドロピリダジニル、4-ジ-又はテトラヒドロピリダジニル、2-ジ-又はテトラヒドロピリミジニル、4-ジ-又はテトラヒドロピリミジニル、5-ジ-又はテトラヒドロピリミジニル、ジ-又はテトラヒドロピラジニル、1,3,5-ジ-又はテトラヒドロトリアジン-2-イル、1,2,4-ジ-又はテトラヒドロトリアジン-3-イル、2,3,4,5-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-又は-7-イル、3,4,5,6-テトラヒドロ[2H]アゼピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-又は-7-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-又は-7-イル、2,3,6,7-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-又は-7-イル、テトラヒドロオキセピニル、例えば2,3,4,5-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-又は-7-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-又は-7-イル、2,3,6,7-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-又は-7-イル、テトラヒドロ-1,3-ジアゼピニル、テトラヒドロ-1,4-ジアゼピニル、テトラヒドロ-1,3-オキサゼピニル、テトラヒドロ-1,4-オキサゼピニル、テトラヒドロ-1,3-ジオキセピニル及びテトラヒドロ-1,4-ジオキセピニルが挙げられる。
3、4、5、6又は7員完全不飽和(芳香族を含めた)複素環は、例えば、5又は6員全不飽和(芳香族を含めた)複素環である。例は、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、4-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、4-イソチアゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、1,3,4-トリアゾール-2-イル、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル及び2-ピラジニルである。
本明細書で使用される「環員としてN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を含む3、4、5、6、7又は8員飽和、又は部分不飽和炭素環、又は複素環」という用語は、完全不飽和環系を除く、上で定義したようにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1〜3個のヘテロ原子を場合により含む飽和又は不飽和3〜8員環系を指す。
式(I)、(I-A)、(I-B)、(II)、(VI)及び(VII)の化合物の変数の好ましい実施形態に関して以下に記載する言及は、式(I)、(I-A)及び(I-B)の化合物に関しても、本発明の方法に関しても、それら自体で有効であり、好ましくは互いに組み合わせても有効である。
式(I)、(I-A)、(I-B)、(II)及び(VI)の化合物では、R1は、好ましくは電子求引基であり、好ましくは、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、CBrF2、C5〜C6-シクロアルキル、C5〜C6-フルオロシクロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-フルオロアルケニルから選択され、前述の最後の6つの基は、1、2又は3個の基Ra、-ORb、-SRb、-N(Rc1)Rd1、1、2又は3個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O及びSから選択される1個又は2個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する5又は6員の飽和の、部分的に不飽和の、又は芳香族の複素環によって置換されていてよく、ここで複素環は、1、2又は3個の基Reによって置換されていてよい。特定の一実施形態では、R1は、本明細書及び特許請求の範囲で定義した通りであり、ただしR1はCBrF2ではない。
より好ましくは、R1は、ハロゲン、C1〜C4-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ及びC1〜C4-フルオロアルコキシ-C1〜C4-アルキルから選択され、特にハロゲン、CF3、CHF2及びメトキシから選択され、特にCF3及びCHF2から選択される。
式(I)、(I-A)、(I-B)、(II)及び(VI)の化合物では、各R2は、好ましくは独立に、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C5〜C6-シクロアルキル、C5〜C6-フルオロシクロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-フルオロアルケニルから選択され、前述の最後の6つの基は、1つ以上の基Ra、-ORb、-SRb、-N(Rc1)Rd1、1、2又は3個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O及びSから選択される1個又は2個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する5又は6員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環によって置換されていてよく、ここで複素環は、1、2又は3個の基Reによって置換されていてよい。
より好ましくは、各R2は独立に、ハロゲン及びハロメチルから選択され、特にハロゲン及びCF3から選択され、特にR2は塩素である。
式(I)、(I-A)、(I-B)、(II)及び(VI)の化合物では、rは、好ましくは1、2又は3であり、特に好ましくは1である。rが1である場合、R2は、好ましくは式I、I-A、I-B、II又はVIの化合物のピリジル部分の3位に位置し、すなわちピラゾール結合に対してオルト位にあるピリジル部分の環の炭素原子に結合している。
式(I-A)の化合物では、M+は、アニオン性カルボキシラートの電荷を補償するカチオン又はカチオン等価物である。使用される塩基に起因して、M+は、一般にマグネシウムカチオンを含む。しかし、反応が、別のカチオンを含む塩又は塩のような添加剤の存在下で実施される場合、M+は、マグネシウムカチオンとは異なるアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンなどの異なるカチオンによって、少なくとも部分的に又は完全に置き換えられていてよい。好ましくは、M+は、金属カチオン、特にアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオン、特にLi+、Na+、Ka+、(Mg2+)/2、(Ca2+)/2である。用いられる試薬に起因して、Mgカチオンは、反応混合物中に存在する。好ましくは、M+は、カルボキシラートの電荷を補償し、Mgを含むカチオン又はカチオン等価物、すなわちマグネシウムカチオンである。好ましくは、M+は、マグネシウムカチオン、特に(Mg2+)/2、(MgBr+)又は(MgCl+)から選択されるマグネシウムカチオンを含む。特にM+は、(Mg2+)/2、(MgBr+)又は(MgCl+)である。特定の一実施形態では、M+は(Mg2+)/2である。
式(I-B)の酸化合物は、例えば国際公開第02/070483号又は国際公開第03/015519号から公知であり、これら文献中では、リチウム有機塩基、例えばLDAと反応させた後に得られる。対応する式(I-A)のカルボキシラート化合物は、まだ単離も記載もされていない。後処理した粗製混合物中には、カルボキシラートが存在し得ると想定できる。しかし、この場合、カルボキシラートは、用いられる試薬の性質に起因して、そのリチウム塩の形態で存在する。
したがって、本発明のさらなる一態様は、式I-A
Figure 2014533677
[式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ本明細書及び特許請求の範囲で定義した通りであり、
M+は、カルボキシラートの電荷を補償し、マグネシウムを含むカチオン又はカチオン等価物、特に(Mg2+)/2、(MgBr+)又は(MgCl+)から選択されるマグネシウムカチオンである]
の化合物に関する。特に式I-AのM+は、(Mg2+)/2、(MgBr+)又は(MgCl+)である。
式(VI)及び(VII)の化合物では、R3及びR4は、好ましくは、互いに独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C5〜C6-シクロアルキル、C5〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル(最後に記載の6個の基は、1個以上の基Raで置換されていてもよい)、-ORb1、-OS(O)nRb1、SRb1、-N(Rc1)Rd1、-C(=O)Ra、フェニル(フェニルは1、2又は3個の基Reによって置換されていてもよい)、並びに環員としてN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和複素環であって1、2又は3個の基Reによって置換されていてもよい複素環から選択される。
より好ましくは、R3及びR4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキルから選択される。特に好ましいR3は、ハロゲン、メチル及びハロメチル、具体的には、塩素、臭素、メチル、CF3及びCHF2から選択され、R4は、ハロゲン、シアノ、メチル及びハロメチル、具体的には、塩素、臭素、シアノ、CF3及びCHF2から選択される。
式(VI)及び(VII)の化合物では、R5は、好ましくは、水素、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C5〜C6-シクロアルキル、C5〜C6-ハロシクロアルキルから選択され、最後の4つの基は、1つ以上の基Ra、-C(=O)Ra、1、2又は3個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O及びSから選択される1個又は2個のヘテロ原子を環員として含有する5又は6員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環によって場合によって置換されていてよく、ここで複素環は、1、2又は3個の基Reによって置換されていてよい。
より好ましくは、各R5は、水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル及び-C(=O)-C1〜C4-アルキルから選択され、特に水素、C1〜C3-アルキル及びハロメチルから選択され、特にR5は水素である。
式(VI)及び(VII)の化合物では、tは、好ましくは0である。tが0である式(VI)及び(VII)の化合物では、R6及びR7は、好ましくは互いに独立に、水素、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-ハロシクロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニルから選択され、最後の6つの基は、1つ以上の基Raによって場合によって置換されていてよく、
或いはR6及びR7は、一緒になって、C4〜C5-アルキレン又はC4〜C5-アルケニレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5又は6員の飽和の又は部分的に不飽和の環を形成し、ここでC4〜C5-アルキレン鎖のCH2基の1個、又はC4〜C5-アルケニレン鎖のCH2若しくはCH基の1個は、O、S及びN及びNHから独立に選択される基によって置き換えられていてよく、C4〜C5-アルキレン又はC4〜C5-アルケニレン鎖の炭素原子及び/又は窒素原子は、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシから独立に選択される1個又は2個の置換基で置換されていてよい。
より好ましくは、R6及びR7は独立に、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキルから選択され、又はR6及びR7は、一緒になってC4〜C5-アルキレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5若しくは6員の環を形成する。特に好ましいR6及びR7は、それぞれC1〜C6-アルキルであり、又は一緒になってC4〜C5-アルキレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5若しくは6員の環を形成する。より好ましくは、R6及びR7は独立に、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキルから選択され、又はR6及びR7は、一緒になってC4〜C5-アルキレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5若しくは6員の環を形成する。特に好ましいR6及びR7は、それぞれC1〜C4-アルキルであり、又は一緒になってC4〜C5-アルキレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5若しくは6員の環を形成する。特に好ましくは、tが0である場合、R6及びR7は、互いに独立にC1〜C6-アルキルから選択され、又はR6及びR7は、一緒になってC3〜C6-アルキレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、4、5、6若しくは7員の飽和環を形成する。特にR6及びR7は、それぞれメチル、イソプロピル若しくはエチルであり、又は一緒になってブチレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5員環を形成する。
tが1である式(VI)及び(VII)の化合物では、R6及びR7の好ましい意味は、tが0である式(VI)及び(VII)の化合物で先に記載した好ましい意味である。
本文脈では、可変であるRa、Rb、Rc、Rd、Rb1、Rc1、Rd1、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、m及びnは、互いに独立に、好ましくは以下の意味の一つを有する:
Raは、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-フルオロシクロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-フルオロアルケニル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、アミノ、ジ-(C1〜C4-アルキル)-アミノ、フェニル及び環員としてN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和複素環から選択され、フェニル及び複素環は、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C5〜C6-シクロアルキル及びC5〜C6-フルオロシクロアルキルから選択される1、2又は3個の基によって置換されていてもよい。
より好ましくは、Raは、C1〜C4-アルキル及びC1〜C4-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、ジ-(C1〜C4-アルキル)-アミノ、フェニル及び環員としてN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和複素環から選択され、詳細にはC1〜C3-アルキル及びC1〜C2-フルオロアルキル及びC1〜C2-アルコキシから選択される。
Rbは、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C5〜C6-シクロアルキル、C5〜C6-フルオロシクロアルキル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルコキシ-C1〜C4-アルキル、フェニル-C1〜C4-アルキル、フェノキシ-C1〜C4-アルキル及びピリジル-C1〜C4-アルキル(最後に記載の3個の基中のフェニル及びピリジルは、場合により、ハロゲン、置換基C1〜C4-アルキル、C1〜C2-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ及びC1〜C2-フルオロアルコキシから選択される1又は2個の基を有していてもよい)から選択される。
より好ましくはRbは、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル及びベンジルから選択され、詳細にはC1〜C3-アルキル、C1〜C2-フルオロアルキル及びベンジルから選択される。
Rc、Rdは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C5〜C6-シクロアルキル、C5〜C6-フルオロシクロアルキル(最後に記載の4個の基は、場合により、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-フルオロアルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-フルオロアルキルチオから選択される1個又は2個の基を有していてよい)、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシ(最後に記載の4個の基は、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ及びC1〜C2-フルオロアルコキシから選択される1又は2個の置換基を有していてもよい)から選択され、又はRc及びRdは、それらが結合していている窒素原子と一緒に、環員として、N、O及びSから選択される1個のさらなるヘテロ原子を含んでよい5又は6員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和複素環を形成し、複素環は、ハロゲン、C1〜C4-アルキル及びC1〜C4-フルオロアルキルから選択される1又は2個の置換基を有してもよい。
より好ましくはRc、Rdは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル及びベンジルから選択され、又はRc及びRdは、それらが結合していている窒素原子と一緒に、5又は6員の飽和又は部分不飽和複素環を形成する。詳細には、Rc及びRdは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、C1〜C3-アルキル、C1〜C2-フルオロアルキル、ベンジルであり、又はそれらが結合していている窒素原子と一緒に、ピロリジン又はピペリジン環を形成する。
Rb1は、水素であり、又はRcに対して示された好ましい意味の一つを有する。
Rc1は、水素であり、又はRcに対して示された好ましい意味の一つを有する。
Rd1は、水素であり、又はRdに対して示された好ましい意味の一つを有する。
Reは、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-フルオロアルケニル(最後に記載の4個の基は、場合により、C1〜C2-アルコキシを有していてもよい)、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-フルオロアルコキシ、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシ(最後に記載の4個の基は、ハロゲン、C1〜C2-アルキル及びC1〜C2-フルオロアルキルから選択される1及び2個の置換基を有していてもよい)から選択される。
より好ましくは、Reは、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ及びC1〜C4-フルオロアルコキシから、詳細にはC1〜C3-アルキル、C1〜C2-フルオロアルキル、C1〜C2-アルコキシ、C1〜C2-フルオロアルコキシから選択される。
Rf、Rgは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、C1〜C4-アルキル、C5〜C6-シクロアルキル、C1〜C2-アルコキシ-C1〜C2-アルキル、フェニル及びベンジルから選択される。
より好ましくは、Rf、Rgは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、C1〜C4-アルキル、C5〜C6-シクロアルキル、ベンジル及びフェニルから、詳細にはC1〜C3-アルキル、ベンジル及びフェニルから選択される。
Rh、Riは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、水素、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C5〜C6-シクロアルキル、C5〜C6-フルオロシクロアルキル(最後に記載の4個の基は、場合により、C1〜C3-アルキル及びC1〜C3-フルオロアルキルから選択される1又は2個の基を有していてもよい)、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-フルオロアルコキシ、フェニル、ピリジル及びフェノキシから選択される。
より好ましくは、Rh、Riは、互いに独立に及びそれぞれの出現において独立に、水素、C1〜C3-アルキル及びC1〜C2-フルオロアルキルから選択される。
mは、1又は2であり、複数回出現する場合には、mは、同じか又は異なっていてよい。より好ましくは、mは2である。
nは、1又は2であり、複数回出現する場合には、nは、同じか又は異なっていてよい。より好ましくは、nは2である。
N置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物I-Aを製造するための、本発明の第1の態様による方法のステップ(i)における変換は、化合物IIのピラゾール環の5位における炭素原子を脱プロトン化することであり、すなわち前記位置のプロトンを引き抜くことである。この転換は、好ましくは溶媒中、不活性雰囲気下で適切な反応条件を使用して、化合物IIを含む出発化合物と塩基を接触させることによって行われる。
本発明の方法のステップ(i)における脱プロトン化反応では、マグネシウム-有機化合物から、特に炭素に結合したマグネシウムを有するマグネシウム-有機塩基、例えばアルキル及びシクロアルキルマグネシウムハロゲン化物、例えば塩化イソプロピルマグネシウム又は臭化イソプロピルマグネシウムから選択される任意の塩基を使用することができる。本発明の方法のステップ(i)における脱プロトン化反応では、アリールマグネシウムハロゲン化物、特にフェニルマグネシウムハロゲン化物、例えば臭化フェニルマグネシウム及び塩化フェニルマグネシウムを使用することも可能である。
本発明の好ましい一実施形態によれば、本発明の方法のステップ(i)における塩基は、C1〜C6-アルキルマグネシウムハロゲン化物及びC5〜C6-アルキルマグネシウムハロゲン化物から選択され、より好ましくはC1〜C4-アルキルマグネシウム塩化物、C1〜C4-アルキルマグネシウム臭化物、C5〜C6-シクロアルキルマグネシウム塩化物及びC5〜C6-シクロアルキルマグネシウム臭化物から選択され、特に塩化メチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、塩化n-プロピルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム、臭化メチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、臭化n-プロピルマグネシウム、臭化イソプロピルマグネシウムから選択される。
ステップ(i)で用いられる塩基は、一般に、各場合、式(II)の化合物1molに対して0.8〜3.5mol、より好ましくは1.0〜3.0mol、特に1.01〜2.5mol、特に1.1〜2.2molの量で使用される。
本発明の方法のステップ(i)における本発明の特定の一実施形態によれば、マグネシウム-有機塩基は、各場合、式(II)の化合物1molに対して典型的に1.0〜3.5mol、より好ましくは1.3〜3.0mol、特に1.5〜2.5mol、特に1.7〜2.2molの量で使用される。各場合、式(II)の化合物1molに対してより少量の、例えば0.8〜1.7mol、特に1〜1.5molのマグネシウム有機塩基を使用することも可能である。
マグネシウム-有機化合物に加えて、塩又は塩のような添加剤、特にFe(II)塩、Fe(III)塩、Cu(I)塩、Cu(II)塩、Ni(II)塩、Co(II)塩、Co(III)塩、Zn(II)塩、Li塩及びMg塩から選択される金属塩を使用することもできる。適切な金属塩は、例えばハロゲン化物、硫酸塩、炭酸塩及びアルコキシド、例えばメトキシド又はエトキシド、特に前述の金属のハロゲン化物、特に塩化物及び臭化物である。特に好ましい添加剤は、リチウム塩、特にリチウムハロゲン化物、例えば塩化リチウム又は臭化リチウムであり、また硫酸リチウム、炭酸リチウム及びリチウムアルコキシド、例えばリチウムメトキシド又はリチウムエトキシドでもよい。この実施形態では、金属塩の量は、塩基中のマグネシウム1mol当たりの金属として算出すると、一般に0.1〜3mol、特に0.5〜2molになる。
ステップ(i)の脱プロトン化は、通常、非プロトン性有機溶媒又は非プロトン性有機溶媒の混合物中で実施される。ここで、適切な非プロトン性有機溶媒には、例えば、エーテル部分を有する非プロトン性溶媒、例えば脂肪族及び脂環式C3〜C8エーテル、特に脂肪族C3〜C6エーテル、例えばジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル及びtert-ブチルエチルエーテル、脂環式C3〜C6エーテル、例えばテトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン及びジオキサン、脂肪族炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン及びオクタン、並びに石油エーテル、脂環式炭化水素、例えばシクロペンタン及びシクロヘキサン、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、各種キシレン及びメシチレン、又はこれらの溶媒の互いの混合物が含まれる。
ステップ(i)の変換のための溶媒は、好ましくは、特に脂肪族及び脂環式エーテルから、特にC3〜C6-脂肪族エーテル及びC4〜C6脂環式エーテル又はそれらの混合物から選択される、エーテル部分を有する少なくとも1つの非プロトン性溶媒を含む。ステップ(i)の変換のための溶媒は、特に脂肪族及び脂環式エーテルから、特にC3〜C6-脂肪族エーテル及びC4〜C6脂環式エーテル又はそれらの混合物から選択される、特にエーテル部分を有する非プロトン性溶媒から選択される。好ましくは、THF又はジメトキシエタン又はこれらを含む溶媒混合物が、溶媒として使用される。特定の一実施形態では、ジメトキシエタンが、溶媒として使用される。別の特定の実施形態では、テトラヒドロフラン及びジメトキシエタンの混合物が、溶媒として使用される。化合物IIが、反応容器中、好ましくはジメトキシエタンである溶媒中に最初に存在している場合、塩基は、THF、ジエチルエーテル又はジメトキシエタンから選択される同じ溶媒又は異なる溶媒中で添加することができる。
溶媒は、非プロトン性アミド又は尿素、例えばN-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N'-ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、N,N,N',N'-テトラメチル尿素等を、共溶媒として含有することができる。
本発明の方法のステップ(i)で使用される溶媒の総量は、化合物IIの1mol当たり、典型的に500〜6000g、好ましくは600〜5000g、特に800〜3000gの範囲である。
本質的に無水の溶媒、すなわち含水量が5000ppm未満、特に2000ppm未満、特に1000ppm未満である溶媒を使用することが好ましい。一般に、溶媒に含有されている水は、マグネシウム有機化合物と反応するので、ある程度の塩基が喪失するが、この喪失は、より多量のマグネシウム有機化合物を使用することによって補償することができる。
一般に、ステップ(i)の反応は、温度制御下で実施される。
ステップ(i)の反応は、任意のタイプの反応器、例えば反応容器内で実施することができ、それによって反応を連続式若しくはバッチ式で操作するか、又は連続的に操作される管のような反応帯域内で実施することができる。反応容器は、密封された又は密封されていない反応容器であってよく、場合によって撹拌を伴い、且つ/又は冷却デバイスを伴うことができる。管のような反応帯域は、静的又は動的ミキサーを有することができる。反応器は、マイクロリアクタであってもよい。
ステップ(i)における反応に適した温度プロファイルは、いくつかの因子、例えば使用される化合物IIの反応性、及び選択される塩基のタイプ、存在する場合には添加剤、溶媒又は共溶媒のタイプによって決定され、個々の場合に当業者によって、例えば簡単な予備試験によって決定され得る。一般にステップ(i)の脱プロトン化は、-30〜+50℃、特に-20〜+20℃の範囲の温度で、最も好ましくは-5〜+10℃で冷却しながら実施される。
反応物及び添加剤は、存在する場合には、原則として任意の所望の順序で互いに接触させることができる。例えば、場合によって添加剤と一緒に、場合によって溶媒に溶解した、若しくは分散させた形態の化合物IIを最初に投入することができ、次に場合によって溶解若しくは分散した形態の塩基を添加し、又はそれとは逆に、場合によって添加剤と一緒に、場合によって溶媒に溶解若しくは分散させた塩基を最初に投入し、化合物IIと混ぜ合わせることができる。或いは2つの反応物を、場合によって添加剤と一緒に、同時に反応器に供給することもできる。
化合物IIを好ましくは溶媒に最初に投入し、次に個々の場合の反応条件に応じて、特に使用される特定の塩基に応じて、反応混合物を-20〜50℃、好ましくは-10〜25℃の範囲の温度に調節するのが適していることが見出された。その後、場合によって溶媒に入れた塩基を、段階的、連続的又は一度に添加し、可能ならば同じ温度で、高温で、又は徐々に温度を上げながら、一定時間かけて反応させ続ける。ここで温度の上限は、好ましいものとして先に記載した温度範囲の上限である。
ステップ(i)の変換では、化合物II及び塩基を、典型的に-30〜50℃、好ましくは-20〜30℃、特に-10〜25℃の範囲の設定温度で接触させる。その後、変換は、通常は設定温度で、又は-20〜35°、好ましくは-15〜30℃、特に-5〜25℃の範囲の上限及び下限若しくは周囲温度として設定された温度と共に温度勾配を適用することによって継続させる。周囲温度は、15〜28℃、好ましくは20〜25℃と理解されるべきである。
本発明の方法のステップ(i)における変換によって得られた反応生成物は、通常、前述の後処理なしに、本発明の第1の態様による方法のステップ(ii)において変換される。この目的を達成するために、典型的に、ステップ(i)の変換が完了した後に得られた反応混合物は、ステップ(ii)の変換に直接導入される。
式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を製造するための、本発明の第1の態様による方法のステップ(ii)における変換は、該方法のステップ(i)で得られた中間生成物をカルボキシル化することである。この変換は、化合物IIに由来する中間体のピラゾール環の5位における脱プロトン化炭素原子に対する、二酸化炭素中に存在する炭素原子の求電子攻撃を含む。前記求電子攻撃によって、カルボキシラート基CO2 -が共有結合により結合し、その結果として、N置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物I-Aが形成される。この反応は、ステップ(i)で得られた中間体を、好ましくは溶媒中、不活性雰囲気下で適切な反応条件を使用して、二酸化炭素又は二酸化炭素等価物と接触させることによって行われる。
適切な二酸化炭素等価物は、二酸化炭素と同じ様式で反応するか、又は二酸化炭素を放出する能力を有する化合物である。これらの二酸化炭素等価物は、それらが水を含まず副反応を回避するという条件で、二酸化炭素自体の代わりに使用することができる。しかし、ステップ(ii)のカルボキシル化試薬としては、二酸化炭素が好ましい。
反応物は、原則として任意の所望の順序で互いに接触させることができる。例えば、ステップ(i)の脱プロトン化から生じた中間生成物を含む、ステップ(i)から得られた反応混合物を、場合によって追加の溶媒と混合し、それを最初に投入することができ、次に、場合によって溶解形態で、固体若しくはガス状の二酸化炭素を添加し、又は反応混合物中に発泡させ、或いは反応容器の雰囲気を二酸化炭素に交換して、適切に撹拌することによって反応混合物と接触させる。溶液又は固体の二酸化炭素を反応器に投入し、次にステップ(i)の脱プロトン化から生じた中間生成物を、好ましくは溶液として反応器に供給することも可能である。
ステップ(i)の反応混合物を、追加の溶媒と混ぜ合わせた後、ステップ(ii)のカルボキシル化を開始する場合には、前記追加の溶媒は、特に本明細書で先に列挙した非プロトン性有機溶媒から、特に好ましいものとして列挙したものから選択される非プロトン性溶媒である。好ましくは追加の溶媒は、本質的に無水であり、すなわち含水量が2000ppm未満、特に1000ppm未満である。
しばしば二酸化炭素又は二酸化炭素等価物は、反応混合物中に発泡させるか、若しくは激しく撹拌すると同時に雰囲気を二酸化炭素に変更することによって、ガス形態でステップ(ii)の反応に導入され、又は先に列挙した無極性の非プロトン性有機溶媒から一般に選択される適切な溶媒に溶解される。他の実施形態では、二酸化炭素は、固体形態でステップ(ii)の反応に導入され、すなわち好ましくは激しく撹拌すると同時に、固体の二酸化炭素を反応混合物に添加することによって導入される。
本発明の特定の一実施形態によれば、ステップ(ii)のカルボキシル化は、ガス状の二酸化炭素を、反応溶液中に発泡させることによって行われる。好ましくは、ガス状の二酸化炭素は乾燥しており、すなわち水を含まない。二酸化炭素ガスの圧力は、0.9〜20bar、好ましくは0.9〜10bar、より好ましくは0.95〜2bar、最も好ましくは0.95〜1.1barである。
ステップ(ii)の反応の進行は、二酸化炭素の消費量に応じて決まり、二酸化炭素は、一般に過剰で使用される。この反応の終了の決定は、通常、反応エンタルピーをモニタすることによって行われる。発熱反応が停止したら、式(I-A)のカルボキシラートへの変換は完了し、反応混合物に二酸化炭素を導入する必要がなくなる。この反応の終了の決定は、分析クロマトグラフィー、例えば薄層クロマトグラフィー又はHPLCによってモニタすることもできる。
一般に、ステップ(ii)の変換は、温度制御下で実施される。
ステップ(ii)の反応は、任意のタイプの反応器、例えば反応容器内で実施することができ、それによって反応を連続式若しくはバッチ式で操作するか、又は連続的に操作される管のような反応帯域内で実施することができる。反応容器は、密封された又は密封されていない反応容器であってよく、場合によって撹拌を伴い、且つ/又は冷却デバイスを伴うことができる。管のような反応帯域は、静的又は動的ミキサーを有することができる。反応器は、マイクロリアクタであってもよい。
ステップ(ii)における反応に適した温度プロファイルは、いくつかの因子、特にステップ(i)の脱プロトン化で使用した塩基のタイプ、ステップ(i)で得られる中間体の反応性、及び選択されるカルボキシル化試薬によって決定され、それぞれ個々の場合に当業者によって、予備試験などの従来の方策によって決定され得る。一般に反応は、-40〜+80℃、特に-20〜+50℃の範囲の温度で実施される。
しばしば、ステップ(i)の完了後に得られた反応混合物は、必要に応じて-30〜+60℃、好ましくは-20〜+50℃の範囲の温度に調節され、次に、場合によって溶媒に溶解した、又はガス形態のカルボキシル化試薬を添加する。可能ならば同じ温度で、又は高温で、又は徐々に温度を上げながら、一定時間、反応を続けさせる。好ましくは、温度は、カルボキシル化試薬の添加速度によって制御される。反応温度は、反応中に最も上昇するので、添加速度を増大すると、反応混合物の温度が上昇することになる。反応混合物の温度が、反応は進行するが副反応は回避される最適な温度に維持されるように、カルボキシル化試薬の添加速度を調節する。
ステップ(i)の中間体及び試薬は、ステップ(ii)で、典型的に-30〜+60℃、好ましくは-20〜+50℃、特に-5〜+45℃の範囲、又は周囲温度の設定温度で接触させる。その後、変換を、設定温度で、又は-10〜+60℃、好ましくは-5〜+50℃、特に0〜+50℃の範囲の上限及び下限若しくは周囲温度として設定された温度を用いる温度勾配を適用することによって継続させ、次に場合によって、反応を上限温度で進行させることができる。
式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を生成物として含有する、ステップ(ii)の変換後に得られた反応混合物は、精製なしに次のステップで用いることができ、又は後処理手順を施した後、その後の反応ステップに導入することもできる。また次の反応ステップのために、精製ステップがない場合でも溶媒を変更することが可能である。特定の一実施形態では、先のステップ(ii)で使用した溶媒を、少なくとも部分的に除去し、次のステップのための調製で、粗製反応混合物を、異なる溶媒、好ましくは塩素化されていてもよい脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、ヘキサン、シクロヘキサン、クロロベンゼン若しくはトルエン、又はそれらの混合物に溶解する。別の特定の実施形態では、場合によってその後のステップで洗浄及び/又は濾過を直接用いた後に、先のステップ(ii)の溶媒ではなく、反応混合物が除去される。
式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物は、直接的に(ステップii-a)又は遊離酸I-Bを介して(ステップii-b+ii-c)、対応する酸クロリド(式IのN置換1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリド化合物)に変換することができる。塩素化ステップ(ii-a)に従ってカルボキシラート(I-A)を酸クロリド(I)に直接変換することは、酸から酸クロリドを製造するための当技術分野で公知の方法と同じ方法によって、酸から酸クロリドを製造するための当技術分野で公知の方法と同じ方法によって、カルボキシラート化合物(I-A)を、場合によって触媒量の極性カルボキサミド、例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)の存在下で、塩素化剤、例えば塩化チオニル、五塩化リン、三塩化リン又は塩化オキサリルと反応させることによって行われる。例えば、米国特許第4,544,654号は、カルボン酸のナトリウム塩を、対応する酸クロリドに変換することを記載しており、該方法はここでも同様に適用することができる。塩素化ステップ(ii-a)は、好ましくは非極性溶媒中、例えば塩素化されていてよい脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、ヘキサン、シクロヘキサン、クロロベンゼン又はトルエン中で行われる。ステップ(ii-a)の塩素化は、脱プロトン化/カルボキシル化のために使用される溶媒中、又はこれらの溶媒と前述の非極性溶媒の混合物中で行うこともできる。ステップ(ii-a)の塩素化は、一般に-5℃〜+140℃、又は0〜110℃、又は好ましくは0〜25℃の温度で行われる。ステップ(ii-a)の塩素化は、好ましくは、塩化オキサリルを使用して0〜25℃で、又は塩化チオニルを使用して20〜110℃で行われる。
式(I-A)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物から対応する遊離炭酸(I-B)への変換、すなわちステップ(ii-b)は、例えば塩酸、硫酸、リン酸などの水性酸等を添加することによって、反応溶液を酸性化することによって行われる。生じた酸化合物I-Bは、単離することができ、又は精製なしに次の反応ステップで用いることができる。好ましくは、酸化合物I-Bは、水性媒体中で後処理することによって少なくとも精製され、乾燥後に有機相から単離される。
式(I-B)のN置換1H-ピラゾール-5-炭酸化合物から対応する酸クロリド(式IのN置換1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリド化合物)への変換、すなわちステップ(ii-c)は、例えばOrganikum、Wiley-VCH、Weinheim、第21版、2001年、498頁に記載の通り、酸クロリドの標準の調製方法によって、例えばI-Bを、場合によって触媒量の極性カルボキサミド、例えばDMFの存在下で、塩素化剤、例えば塩化チオニル又は塩化オキサリルと反応させることによって行われる。塩素化ステップ(ii-c)は、好ましくは非極性溶媒中、例えば塩素化されていてよい脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、ヘキサン、シクロヘキサン、クロロベンゼン又はトルエン中、特にトルエン中で行われる。塩素化ステップ(ii-c)は、好ましくは、塩化オキサリルを使用して-5℃〜+140℃又は0〜110℃、特に0〜25℃の温度で、又は塩化チオニルを使用して20〜110℃の温度で行われる。
式(I)のN置換1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリド化合物を生成物として含有する、ステップ(ii-a)又は(ii-b+ii-c)の変換後に得られた反応混合物は、後処理手順を施した後、その後の反応ステップに導入することができる。しかし、I-A又はI-Bと塩素化剤の反応から得られた粗製反応混合物を、場合によって濾過した後に使用することも可能である。後処理は、典型的に、類似の反応に適用できることが当技術分野で公知の非水性手段によって行われる。好ましくは、反応混合物は、場合によって通常、脂肪族エーテル、非環式エーテル、脂肪族若しくは脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、又は前述の溶媒の混合物、特にシクロヘキサン又はトルエン、特にトルエンである非極性の非プロトン性溶媒と混合した後、存在し得る固体を濾別することによって後処理される。濾過された固体が存在する場合には溶媒で洗浄し、混合濾液を蒸発によって濃縮し、残渣を、典型的に先に使用したものと同じ非極性の非プロトン性溶媒で抽出する。溶解しなかった固体を、再び濾別し、溶媒で洗浄することができ、生じた濾液から、例えば蒸発若しくは蒸留によって溶媒を除去することによって、又は場合によって濾液を濃縮した後に結晶化を誘発することによって、生成物を単離する。こうして得られた粗製N置換1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリド化合物Iは、本発明の第2の態様による方法のステップ(iii)で直接使用することができ、又は他の使用に用いることもできる。或いは化合物Iは、後の使用のために保持することができ、又は予めさらに精製することができる。さらなる精製のために、当業者に公知の1つ以上の方法、例えば再結晶化、蒸留、昇華、ゾーン溶融、溶融結晶化又はクロマトグラフィーを使用することが可能である。しかし、化合物IIを、後処理手順後に直接得られた原料の形態で、その後の合成ステップを施すことが好ましい。
式(II)の化合物は、例えば国際公開第2003/015519号若しくは国際公開第2003/106427号から公知であり、又はそれらの特許文書若しくは国際公開第2008/126858、国際公開第2008/126933号、国際公開第2008/130021号、国際公開第2007/043677号及びBioorganic and Medicinal Chemistry Letters 2005年、15、4898〜4906頁に記載の方法と同様に調製することができる。
本発明のさらなる実施形態によれば、置換基R1の代わりに置換基R1aを有するという点で式(II)の化合物とは異なる式(II')の化合物は、例えば以下のスキーム1に図示する反応順序によって調製することができる。
Figure 2014533677
スキーム1では、変数r及びR2は、先に定義した通りである。変数Z、Y、R1a及びR8は、以下の意味を有する。
Zは、O又はS又はNR9であり、
Yは、適切な脱離基、例えばハロゲン、C1〜C3-アルコキシ、C1〜C3-アルキルチオ、C1〜C3-ハロアルコキシ、C1〜C3-ハロアルキルチオ、-S(O)Rb、-S(O)2Rb、-OS(O)Rb、-OS(O)2Rb及び-NO2であり、ここでRbは、先にRbについて記載した意味の1つを有しており、特にRbは、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル又はフェニルであり、このフェニルは非置換であり、又はハロゲン及びC1〜C4-アルキルから選択される1、2若しくは3個の基を有しており、Yは、特にハロゲン、-S(O)2Rb又は-OS(O)Rbであり、Rbは、先に定義した通りであり、Rbは、特にC1〜C4-アルキルであり、
R1aは、ハロゲン、シアノ及び-SF5を除き、本明細書及び特許請求の範囲で定義した通りR1について記載した意味の1つを有しており、R1aは、特にC1〜C4-フルオロアルキル、CBrF2及びC1〜C4-フルオロアルコキシアルキル、例えばCH2OCHF2から選択され、特にCF3、CHF2、CBrF2及びCH2OCHF2からなる群から選択され、
R8は、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-シクロアルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-ハロシクロアルキルからなる群から選択され、R8は、特にC1〜C6-アルキルであり、
R9は、存在する場合、C1〜C6-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-シクロハロアルキルからなる群から選択され、好ましくは、R9はC1〜C6-アルキルであり、又は
ZがNR9である場合には、部分Z-R8は、5〜7員の飽和N結合複素環基を形成していてもよく、この複素環基は、窒素原子に加えて、さらに1つのヘテロ原子若しくはヘテロ原子部分を環員として有することができ、ここでさらなるヘテロ原子若しくはヘテロ原子部分は、O、S及びN-(C1〜C4-アルキル)からなる群から選択され、このような複素環基の例には、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-メチル-4-ピペラジニル、4-モルホリニル及び4-チオモルホリニルが含まれる。
スキーム1の反応は、特に、変数r、Z、Y、R8、R1a及びR2が、それら自体で又は組合せで以下の意味を有する場合に成功する。
rは1であり、
ZはOであり、
Yは、ハロゲン、-S(O)2Rb又は-OS(O)Rbであり、Rbは、先に定義した通りであり、Rbは、特にC1〜C4-アルキルであり、
R8はC1〜C6-アルキルであり、
R1aは、C1〜C4-フルオロアルキル、CBrF2及びC1〜C4-フルオロアルコキシアルキル、例えばCH2OCHF2からなる群から選択され、特にCF3、CHF2、CBrF2及びCH2OCHF2からなる群から選択され、
R2は、ハロゲン及びC1〜C4-フルオロアルキルからなる群から選択され、特にハロゲン及びCF3からなる群から選択され、特にrが1であり、R2が置換基Yの結合点に対してオルト位に位置する式IIIの化合物が好ましい。この場合、R2は、特にハロゲン及びC1〜C4-フルオロアルキルの群から選択され、特にハロゲン及びCF3からなる群から選択され、より具体的には、R2は塩素である。
スキーム1の反応はまた、特に、変数r、Z、Y、R8、R1a及びR2が、それら自体で又は組合せで以下の意味を有する場合に成功する。
rは1であり、
ZはNR9であり、
Yは、ハロゲン、-S(O)2Rb又は-OS(O)Rbであり、Rbは、先に定義した通りであり、Rbは、特にC1〜C4-アルキルであり、
R8はC1〜C6-アルキルであり、
R9は、C1〜C6-アルキルであり、又はZがNR9である場合には、部分Z-R8は、5〜7員の飽和N結合複素環基を形成していてもよく、この複素環基は、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-メチル-4-ピペラジニル、4-モルホリニル及び4-チオモルホリニルから選択され、
R1aは、C1〜C4-フルオロアルキル、CBrF2及びC1〜C4-フルオロアルコキシアルキル、例えばCH2OCHF2からなる群から選択され、特にCF3、CHF2、CBrF2及びCH2OCHF2からなる群から選択され、
R2は、ハロゲン及びC1〜C4-フルオロアルキルからなる群から選択され、特にハロゲン及びCF3からなる群から選択され、特にrが1であり、R2が置換基Yの結合点に対してオルト位に位置する式IIIの化合物が好ましい。この場合、R2は、特にハロゲン及びC1〜C4-フルオロアルキルの群から選択され、特にハロゲン及びCF3からなる群から選択され、より具体的には、R2は塩素である。
したがって第1のステップでは、スキーム1の方法は、式Vの化合物を、ヒドラジン又はヒドラジン水和物又はその塩と反応させることを含む。第2のステップでは、こうして得られた式IV'のピラゾール化合物を、ピリジン化合物IIIと反応させると、式(II')の化合物が得られる。第1及び第2のステップの反応は、国際公開第2008/126858号、国際公開第2008/126933号、国際公開第2008/130021号、国際公開第2007/043677号及びBioorganic and Medicinal Chemistry Letters 2005年、15、4898〜4906頁に記載の方法と同様に実施することができる。
スキーム1に図示した第1の反応によれば、式Vの化合物を、ヒドラジン又はヒドラジン水和物又はその塩と反応させる。この反応は、通常、式Vの化合物を溶媒中で、ヒドラジン又はヒドラジン水和物又はその塩と接触させることによって達成される。
適切な溶媒には、水及び極性のプロトン性有機溶媒、並びにそれらの混合物が含まれる。スキーム1のステップ1で使用できる、適切な極性のプロトン性溶媒の例は、特にアルコール、例えばC1〜C4-アルカノール、C2〜C4-アルカンジオール、例えばエチレングリコール又はプロピレングリコール、ジ-及びトリ-C2〜C3-アルキレンエーテル、例えばジエチレングリコール又はトリエチレングリコール、モノ-C1〜C4-アルキルエーテル、特にC2〜C4-アルカンジオールのモノメチルエーテル、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、又はモノ-C1〜C4-アルキルエーテル、特にジ-又はトリ-C2〜C3-アルキレンエーテルのモノメチルエーテル、並びにそれらの混合物である。好ましい有機溶媒は、C1〜C4-アルカノールの群から選択され、特にエタノールが好ましい。
ヒドラジン又はヒドラジン塩は、好ましくは、式(V)の化合物1mol当たり0.7〜10mol、好ましくは0.9〜5mol、特に1〜3molの量で用いられる。
酸の存在下でスキーム1の第1の反応を実施することが有利であることが見出された。酸は、触媒量又は化学量論量で使用することができる。酸の量は、化合物Vの1mol当たり好ましくは触媒量で、特に0.001〜0.2mol、特に0.01〜0.1molの量で使用することができるが、酸をより多量で使用することも可能である。適切な酸は、特に強酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸又は有機スルホン酸、例えばアルキルスルホン酸又はアリールスルホン酸である。塩基は別個に添加することが可能であるが、酸は、ヒドラジンと強酸の塩を使用して、例えばヒドラジンの一塩酸塩又は二塩酸塩を使用して添加することも可能である。
スキーム1に図示した第1の反応による反応は、一般に0〜150℃、好ましくは10〜120℃の範囲の温度で実施される。原則として、反応温度は、所与の反応圧力で、反応混合物の沸点の高さにまでなり得る。反応圧力は、一般にそれ程重要ではなく、0.9〜2bar、特に0.9〜1.5bar、特に0.9〜1.1barの範囲であってよい。
こうして得られたピラゾールは、従来技術によって、例えば蒸留又は抽出によって反応混合物から単離することができる。酸は、存在する場合、ピラゾール化合物を単離する前に中和することができるが、例えば蒸留によって酸性反応混合物からピラゾール化合物を単離することも可能である。
スキーム1に示された第2反応によれば、式(III)の化合物は、ピラゾール化合物IVと反応する。化合物IVの量は、一般に、化合物IIIの1モル当たり0.8〜1.2モル、詳細には、0.9〜1.1モルである。
反応は、通常、溶媒中で式(IV)の化合物を化合物IIIと接触させることによって実施される。本発明の特定の実施形態では、スキーム1に示された第2反応は、非プロトン性有機溶媒又は非プロトン性有機溶媒の混合物で実施される。適切な非プロトン性溶媒の例は、塩化メチレン、クロロホルム又は1,2-ジクロルエタンなどのハロゲン化アルカン、トルエン、キシレン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル又はメチルイソブチルエーテルなどの開鎖エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン又は2-メチルテトラヒドロフランなどの環式エーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどの脂肪族カルボン酸のN,N-ジ-C1〜C4-アルキルアミド、N-メチルピロリジノンなどのN-C1〜C4-アルキルラクタム、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド、アセトニトリル又はプロピオニトリルなどのニトリル、及びピリジン、2,6-ジメチルピリジン又は2,4,6-トリメチルピリジンなどのピリジンである。好ましくは、反応は、極性で非プロトン性の溶媒で、詳細には、N,N-ジメチルホルムアミド又はN,N-ジメチルアセトアミドなどの脂肪族カルボン酸のN,N-ジ-C1〜C4-アルキルアミド及びN-メチルピロリジノンなどのN-C1〜C4-アルキルラクタムから選択される溶媒で実施される。
塩基の存在下でスキーム1の第2反応を実施するのが有利であることが判明した。塩基は、触媒量、又は化学量論量で使用することができる。塩基の量は、好ましくは、少なくともほぼ化学量論量で、例えば、化合物IVの1モル当たり0.9〜5モルの量で、詳細には、1〜2モルの量で使用することができる。適切な塩基は、詳細には、オキソ塩基である。適切なオキソ塩基として、限定されないが、水酸化物、詳細にはアルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、炭酸塩、詳細にはアルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム、炭酸水素塩、詳細にはアルカリ金属炭酸水素塩、例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウム、リン酸塩又はリン酸水素塩、詳細にはアルカリ金属リン酸塩又はリン酸水素塩、例えば、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム若しくはリン酸カリウム又はリン酸水素リチウム、リン酸水素ナトリウム若しくはリン酸水素カリウム、アルコキシド、詳細にはアルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド若しくはカリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド若しくはカリウムエトキシド又はナトリウムtert-ブタノレ-ト若しくはカリウムtert-ブタノレ-ト、カルボン酸塩、詳細にはアルカリ金属カルボン酸塩、例えば、ギ酸リチウム、ギ酸ナトリウム若しくはギ酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム若しくは酢酸カリウム又はプロピオン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウム若しくはプロピオン酸カリウムが挙げられる。適切なアミン塩基として、限定されないが、アンモニア及び有機アミン、詳細には、脂肪族又は脂環式アミン、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン若しくはトリエチルアミン、ピペリジン及びN-メチルピペリジンなどの、ジ-C1〜C4-アルキルアミン、トリ-C1〜C4-アルキルアミン、C3〜C6-シクロアルキルアミン、C3〜C6-シクロアルキル-ジ-C1〜C4-アルキルアミン、又は環式アミンが挙げられる。好ましい塩基は、アルカリ金属炭酸塩、特に、ナトリウム、カリウム及びセシウム炭酸塩である。
スキーム1に示された第2反応による反応は、一般に、50〜200℃、好ましくは、80〜180℃の範囲の温度で実施される。原理的に、反応温度は、所与の反応圧において反応混合物の沸点と同じ高さであってよい。反応圧は、一般に、重要ではなく、0.9〜2バール、詳細には、0.9〜1.5バール、特に0.9〜1.1バールの範囲であってよい。
この反応で形成される式(II')の化合物は、好ましくは不溶性副生物を除去した後に、慣用的な方法によって、例えば、反応混合物からの蒸留又は結晶化又は沈殿によって反応混合物から単離することができる。式II'の化合物はまた、水を反応混合物に添加し、このようにして得られた混合物を適切な溶媒で抽出することによっても単離することができる。抽出の目的用として適切な溶媒は、基本的に、水と不混和性であり、十分な量の化合物II'を溶解することができる。溶媒を留去し、このようにして得られた残渣を水と混合し、このようにして得られた混合物を適切な溶媒で抽出することによって反応混合物を濃縮することも可能である。適切な溶媒の例は、アルカンなどの脂肪族炭化水素、例えば、ペンタン、ヘキサン又はヘプタン、シクロアルカンなどの脂環式炭化水素、例えば、シクロペンタン又はシクロヘキサン、塩化メチレン又はクロロホルムなどのハロゲン化アルカン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル又はメチル-イソブチルエーテルなどの開鎖エーテル、又は酢酸エチル又はプロピオン酸エチルなどのエステルである。
単離生成物II'は、例えば、結晶化又は蒸留によってさらに精製することができる。しかし、しばしば、生成物は、さらなる精製ステップを必要としない純度で既に得られている。
式Vのビニル(チオ)エーテル化合物は、大量に市販されているか、又は当業者がよく知っている有機化学の標準方法を使用して容易に生成されるかのいずれかである。同様に、式(III)の化合物は、容易に入手でき、又は有機化学の日常的な方法に類似のものによって調製することもできる。
式(IV)のスルフィミン化合物を製造するための本発明の第2の態様による方法のステップ(iii)では、式(VII)の化合物は、式(I)のピラゾール化合物と反応させて式(VI)の化合物をもたらす。ステップ(iii)の反応は、例えば、国際公開第2003/015519号、国際公開第2006/062978号、国際公開第2008/07158号又は国際公開第2009/111553号に記載されたように、カルボン酸クロリドと芳香族アミンの従来からのアミド化反応に類似のものによって実施することができる。驚くべきことに、基N=S(O)tR6R7は、アミド化反応を阻害しないのである。それどころか、式VIの化合物は、高収率且つ高純度で得ることができる。
通常、式(VII)の化合物及び式(I)の化合物は、好ましくは、化学量論量又はほぼ化学量論量で用いられる。一般に、式(VII)の化合物と式(I)の化合物の相対モル比は、1.1:1〜1:2、好ましくは、1.1:1〜1:1.2、詳細には、1.05:1〜1:1.1の範囲である。
塩基の存在下でステップ(iii)の反応を実施するのが有利であることが判明した。適切な塩基として、反応媒体に可溶性又は不溶性である塩基が挙げられる。塩基は、触媒量又は化学量論量で使用することができる。塩基の量は、好ましくは、式Iの化合物1モル当たり0.9〜2モル、詳細には、1〜1.8モルの範囲である。
適切な塩基として、限定されないが、オキソ塩基及びアミン塩基が挙げられる。適切なオキソ塩基として、限定されないが、炭酸塩、詳細には、リチウム炭酸塩、ナトリウム炭酸塩又はカリウム炭酸塩などのアルカリ金属炭酸塩、リン酸塩、詳細には、リチウムリン酸塩、ナトリウムリン酸塩又はカリウムリン酸塩などのアルカリ金属リン酸塩が挙げられる。適切なアミン塩基として、限定されないが、第三級有機アミン、詳細には、脂肪族又は脂環式第三級アミン、例えば、ジメチルシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ピリジン、2,6-ジメチルピリジン、2,4,6-トリメチルピリジン又はキノリンなど、トリ-C1〜C4-アルキルアミン、C3〜C6-シクロアルキル-ジ-C1〜C4-アルキルアミン、第三級環式アミン及びピリジンが挙げられる。好ましい塩基は、リチウム、ナトリウム又はカリウム炭酸塩などのアルカリ金属炭酸塩、及び第三級アミン、詳細には、トリエチルアミン、ピリジン、2,6-ジメチルピリジン又は2,4,6-トリメチルピリジンである。
塩基に加えて又は塩基の代わりにアミド化触媒を使用することもできる。適切なアミド化触媒は、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン(4-DMAP)などのジアルキルアミノピリジンである。触媒は、通常、式(I)の化合物1モル当たり0.001〜1モル、詳細には、0.005〜0.2モル、特に、0.01〜0.1モルの量で用いられる。
本発明の特定の実施形態では、ステップ(iii)の反応は、有機溶媒又は有機溶媒の混合物中で実施される。ステップ(iii)の反応を実施するための適切な溶媒は、好ましくは、非プロトン性溶媒及びその混合物である。非プロトン性溶媒の例は、アルカン、例えば、ペンタン、ヘキサン又はヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロアルカン、例えば、シクロペンタン又はシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム又は1,2-ジクロルエタンなどのハロゲン化アルカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル又はメチル-イソブチルエーテルなどの開鎖エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン又は2-メチルテトラヒドロフランなどの環式エーテル、アセトニトリル又はプロピオニトリルなどのニトリル、ピリジン、2,6-ジメチルピリジン又は2,4,6-トリメチルピリジンなどの前記のピリジン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどの脂肪族カルボン酸のN,N-ジ-C1〜C4-アルキルアミド、及びN-メチルピロリジノンなどのN-C1〜C4-アルキルラクタムである。ステップ(iii)の反応を実施するための特に好ましい溶媒は、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロベンゼン、トルエン、ピリジン、テトラヒドロフラン及びN,N-ジメチルホルムアミド及びその混合物である。
本発明の方法のステップ(iii)による反応は、一般に、-40〜+150℃、好ましくは、0〜110℃、より好ましくは、20〜80℃の範囲の温度で実施される。原理的に、反応温度は、所与の反応圧において反応混合物の沸点と同じ高さであってよいが、好ましくは、指示されたより低い値に保持される。反応圧は、一般に、重要ではなく、0.9〜2バール、詳細には、0.9〜1.5バール、特に0.9〜1.1バールの範囲であってよい。
ステップ(iii)の反応は、上の反応条件下で式(VII)の化合物を適量の式(I)の化合物と反応させることによって実施される。反応は、例えば、以下の様式で実施することができる:適切な有機溶媒中の塩基及び式(VII)の化合物の溶液又は懸濁液は、適切な反応容器に装入される。この混合物に好ましくは有機溶媒中の溶液又は懸濁液として式(I)の化合物が添加される。式(I)の化合物の添加は、一度に又は好ましくは連続的に若しくは数個の部分で実施することができる。生成混合物に、所望であれば触媒を添加することができる。触媒は、そのまま(neat)で、適切な溶媒中の溶液で又は懸濁液としてのいずれかで添加することができる。
ステップ(iii)の反応で形成された式(VI)の化合物は、慣習的な方法によって、例えば濾過又は水による抽出によって塩基を反応混合物から除去し、その後溶媒を蒸留して除去して濃縮することによって、反応混合物から単離することができる。或いは反応混合物を水で希釈し、-30〜+30℃の温度に冷却して、溶媒又は溶媒混合物からアミド化合物を沈殿させることができる。沈殿したアミド化合物VIは、従来の手段、例えば濾過、遠心分離等によって、液体反応混合物から分離することができる。式VIのアミド化合物は、水を反応混合物に添加し、こうして得られた混合物を適切な溶媒で抽出することによって、反応混合物から単離することもできる。抽出目的に適した溶媒は、本質的に水に不混和性であり、十分な量の化合物VIを溶解することができるものである。溶媒を蒸留し、こうして得られた残渣を水と混合し、こうして得られた混合物を適切な溶媒で抽出することによって、反応混合物を濃縮することも可能である。適切な溶媒の例は、脂肪族炭化水素、例えばアルカン、例えばペンタン、ヘキサン若しくはヘプタン、脂環式炭化水素、例えばシクロアルカン、例えばシクロペンタン若しくはシクロヘキサン、ハロゲン化アルカン、例えば塩化メチレン若しくはクロロホルム、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、各種キシレン若しくはクロロベンゼン、開鎖エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ-n-プロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、エチル-tert-ブチルエーテル若しくはメチル-イソブチルエーテル、又はエステル、特に酢酸若しくはプロピオン酸のC1〜C4アルキルエステル、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル若しくはプロピオン酸エチルである。
こうして得られた式(VI)の化合物は、例えば結晶化又はクロマトグラフィー又はそれらを組み合わせた方策によって、さらに精製することができる。しかし生成物は、さらなる精製ステップを必要としない純度で既に得られていることが多い。
本発明は、式(VII)の化合物を製造する方法に関する。この方法を、以下「方法VII」と呼ぶ。第1の実施形態によれば、方法VIIは、式(VIII)の化合物を式(IX)の化合物と反応させることを含む。第2の実施形態によれば、方法VIIは、式(VIII)の化合物を式(X)の化合物と反応させることを含む。
Figure 2014533677

Figure 2014533677
式中、R3、R4、R5、t、R6及びR7は、本明細書及び特許請求の範囲で定義した通りであり、A-は、水中、標準条件(298K、1.013bar)下で決定して少なくとも10のpKBを有するアニオン等価物である。
方法VIIの変換では、R5が本明細書及び特許請求の範囲で定義した通りであり、R3が本明細書及び特許請求の範囲に記載した意味の1つを有するか、又は水素であり、R4が本明細書及び特許請求の範囲に記載した意味の1つを有するか、又は水素である式(VIII)の化合物が、特に好ましい。好ましくは、式(VIII)の基R3及びR4は、互いに独立に、水素、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル及びシアノからなる群から選択され、R3及びR4は、同じか又は異なることが可能である。
本発明の方法VIIでは、変数tが0であり、R6及びR7が、互いに独立に、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-ハロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-ハロアルケニルからなる群から選択され、ここでアルキル、アルケニル及びシクロアルキルが、1つ以上の、例えば1個又は2個の基Raによって場合によって置換されていてよく、Raが先に定義した通りであり、特にRaについて先に記載した好ましい意味の1つを有する式(IX)及び(X)の化合物が好ましい。特に、変数tが0であり、R1及びR2が、互いに独立に、より好ましくはC1〜C6-アルキル、C3〜C6-シクロアルキル及びC3〜C6-シクロアルキル-C1〜C4-アルキルからなる群から選択される式(IX)及び(X)の化合物が好ましい。
同様に、変数tが0であり、R1及びR2が、一緒になってC4〜C6-アルキレン又はC4〜C6-アルケニレン基を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5、6又は7員の飽和又は部分的に不飽和の環を形成し、ここでC4〜C6-アルキレン鎖のCH2基の1個若しくは2個、又はC4〜C6-アルケニレン鎖のCH2若しくはCH基のいずれかの1個若しくは2個が、O、S、N及びNHからなる群から独立に選択される1個又は2個の基によって置き換えられていてよい式(IX)及び(X)の化合物が好ましい。特に、変数tが0であり、R1及びR2が、一緒になって好ましくはC4〜C6-アルキレン基を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、5、6又は7員の飽和環を形成する式(IX)及び(X)の化合物も好ましい。
式(X)の化合物では、A-は、水中で標準条件(298K;1.013バール)下で測定した場合、少なくとも10のpKBを有するアニオンの等価物である。本文脈では、「等量」とは、電気的中性を実現するのに要するアニオン量を意味する。例えば、アニオンが1の負電荷を有する場合、当量は1であり、アニオンが2の負電荷を有する場合、当量は1/2である。適切なアニオンは、水中で標準条件(298K;1.013バール)下で測定した場合、少なくとも10、詳細には、少なくとも12の塩基性定数pKBを有するものである。適切なアニオンとしてSO4 2-、HSO4 -、Cl-、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、HPO4 -などの無機イオン、及びメチルスルホネート、トリフルオロメチルスルホネート、トリフルオロアセテート、フェニルスルホネート、トルエンスルホネート、メシチレンスルホネートなどの有機アニオンが挙げられる。
方法VIIでは、式(IX)又は(X)の化合物はそれぞれ、通常、方法VIIで使用される式(XIII)の化合物1モル当たり0.9〜2モル、好ましくは、0.9〜1.5モル、より好ましくは、0.9〜1.2モル、詳細には、0.95〜1.1モルの量で用いられる。
塩基の存在下で方法VIIの反応を実施するのが有利であることが判明した。適切な塩基として、反応媒体に可溶性又は不溶性である塩基が挙げられる。塩基は、触媒量又は化学量論量で使用することができる。塩基の量は、好ましくは、化合物VIIIの1モル当たり0.1〜2モル、詳細には、0.9〜1.5モルの範囲、又は化合物IX又はXの1モル当たり0.1〜2モル、詳細には、0.9〜1.5モルの範囲であってよい。特定の実施形態では、塩基は、詳細には、式(X)の化合物が使用される場合、化合物VIIIの1モル当たり、少なくとも0.9モル、詳細には、少なくとも1モル、例えば0.9〜2モル、詳細には、1〜1.5モルの量で使用される。
適切な塩基には、オキソ塩基及びアミン塩基が含まれるが、それらに限定されない。適切なオキソ塩基には、本明細書の先のスキーム1の反応に関して列挙したものが含まれるが、それらに限定されない。好ましい塩基は、オキソ塩基、特にアルカリ金属アルカノラートとも呼ばれるアルカリ金属アルコキシド、特にナトリウム及びカリウムアルカノラート、例えばナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムtert-ブタノラート又はカリウムtert-ブタノラートである。オキソ塩基及びアミン塩基の混合物を使用することもできる。同様に好ましいのは、前述のアミン塩基、特に前述の第三級アミンから選択される塩基である。
本発明の特定の実施形態では、方法VIIの反応は、有機溶媒又は有機溶媒の混合物中で実施される。反応VIIを実施するのに適した溶媒は、プロトン性又は非プロトン性溶媒及びそれらの混合物であってよく、非プロトン性溶媒が好ましい。非プロトン性溶媒の例は、脂肪族炭化水素、例えばアルカン、例えばペンタン、ヘキサン又はヘプタン、脂環式炭化水素、例えばシクロアルカン、例えばシクロペンタン又はシクロヘキサン、ハロゲン化アルカン、例えば塩化メチレン、クロロホルム又は1,2-ジクロロエタン、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、各種キシレン又はクロロベンゼン、開鎖エーテル、例えばジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル又はメチル-イソブチルエーテル、環式エーテル、例えばテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン又は2-メチルテトラヒドロフラン、エステル、特に前述のC1〜C4-アルキルの酢酸エステル及びプロピオン酸エステル、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル又はプロピオン酸エチル、脂肪族又は脂環式炭酸エステル、例えば炭酸ジエチル、炭酸エチレン(1,3-ジオキソラン-2-オン)又は炭酸プロピレン(4-メチル-1,2-ジオキソラン-2-オン)である。適切な非プロトン性溶媒は、ピリジン類、例えばピリジン、2,6-ジメチルピリジン又は2,4,6-トリメチルピリジン、脂肪族カルボン酸のN,N-ジ-C1〜C4-アルキルアミド、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、及びN-C1〜C4-アルキルラクタム、例えばN-メチルピロリジノンであってもよい。極性のプロトン性溶媒の例は、C1〜C4-アルカノール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール又はイソプロパノール、C2〜C4-アルカンジオール、例えばエチレングリコール又はプロピレングリコール、エーテルアルカノール、例えばジエチレングリコール、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、及びそれらの混合物である。好ましくは、反応は、非プロトン性溶媒又は非プロトン性溶媒の混合物中で実施される。
方法VIIによる反応は、一般に、-40〜+150℃、好ましくは、0〜110℃、より好ましくは、0〜80℃の範囲の温度で実施される。原理的に、反応温度は、所与の反応圧において反応混合物の沸点と同じ高さであってよいが、好ましくは、指示されたより低い値に保持される。反応圧は、一般に、重要ではなく、0.9〜2バール、詳細には、0.9〜1.5バール、特に0.9〜1.1バールの範囲であってよい。
方法VIIの反応は、上の反応条件下で化合物VIIIを適量の式(IX)又は(X)の化合物と反応させることによって実施される。反応は、例えば、以下の様式で実施することができる:適切な有機溶媒中の式(VIII)の化合物の溶液又は懸濁液は、適切な反応容器に添加される。この混合物に好ましくは有機溶媒中の溶液又は懸濁液として式(IX)又は(X)の化合物が添加される。化合物IX又はXの添加は、一度に又は好ましくは連続的に又は数個の部分で実施することができる。生成混合物に、所望であれば塩基を添加することができる。塩基は、そのままで、溶液で又は適切な溶媒中の懸濁液としてのいずれかで添加することができる。塩基の添加は、一度に又は好ましくは連続的に又は数個の部分で実施することができる。化合物を添加し、所望であれば同時に塩基を添加することも可能である。
方法VIIの反応で形成された式(VII)の化合物は、慣用的な方法によって、例えば、水を添加し、次いで適切な溶媒で抽出し、次いで溶媒を留去して濃縮することによって反応混合物から単離することができる。抽出の目的のための適切な溶媒は、基本的に、水と不混和性であり、式VIIの化合物VIを溶解することができる。例は、アルカン、例えば、ペンタン、ヘキサン若しくはヘプタンなどの脂肪族炭化水素、シクロアルカン、例えば、シクロペンタン若しくはシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、塩化メチレン若しくはクロロホルムなどのハロゲン化アルカン、ベンゼン、トルエン、キシレン若しくはクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル若しくはメチルイソブチルエーテルなどの開鎖エーテル、又は酢酸エチル若しくはプロピオン酸エチルなどのエステルである。
単離された生成物は、例えば、結晶化によって又はクロマトグラフィーによって又は組み合わせた手段によってさらに精製することができる。しかし、しばしば、生成物は、さらなる精製ステップを必要としない純度で既に得られている。
式(IX)及び(X)の化合物は、従来技術から、例えば、国際公開第2007/006670号;国際公開第2008/141843号;Y.Tamuraら、Tetrahedron 1975、31、3035〜3040頁;Fujiiら、Heteroatom Chemistry 2004、15(3)、246〜250頁;Johnsonら、J.Org.Chem.1989、54、986〜988頁;Yoshimuraら、J.Org.Chem.1976、41、1728〜1733頁;Appelら、Chem.Ber.1962、95、849〜854頁、及びChem.Ber.1966、99、3108〜3117頁;又はYoungら、J.Org.Chem.1987、52、2695〜2699頁から公知であり、或いは、こうした化合物は、これらに記載の方法に類似のものによって、又は国際公開第2008/141843号、米国特許第6,136,983号及びそこに引用された文献に記載の方法に類似のものによって調製することもできる。
式(X)の化合物を製造するための特定の適切な方法は、以下のスキーム2に記載されている。
Figure 2014533677
スキーム2では、R6及びR7は、上に定義された通りである。Wは、OH、NH2、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、アリール又は複素アリールなど、反応を妨害しない任意の基であってよく、最後の2個の基は、置換されていなくても、ハロゲン及びC1〜C4-アルキルから好ましくは選択される1、2又は3個の基Reによって置換されていてもよい。Wは、好ましくはOH、又は好ましくは、ハロゲン及びC1〜C4-アルキルから選択される1個以上の基によって場合により置換されているフェニルなどの芳香族基、例えば、フェニル、4-メチルフェニル又は2,4,6-トリメチルフェニルである。特定の実施形態では、WはOHである。
スキーム2に示された第1反応によれば、式(XII)のスルホニルヒドロキシルアミンは、式(XI-1)のスルフィドと反応し、t=0である式Xの化合物に対応する式(X-1)の化合物をもたらす。反応は、式(XI)と(XII)の化合物を接触させることによって実施することができる。
式(XII)の化合物は、好ましくは、式(XI-1)の化合物1モル当たり0.7〜1.1モル、好ましくは、0.8〜1.0モル、詳細には、0.85〜0.99モルの量で用いられる。
塩基の存在下でスキーム2の第1反応を実施するのが有利であることが判明した。塩基は、触媒量又は化学量論量で使用することができる。塩基の量は、好ましくは、化合物IIの1モル当たり0.9〜2モル、詳細には、0.9〜1.5モルの範囲、又は化合物XIIの1モル当たり1.0〜1.2モルの範囲であってよい。
適切な塩基として、詳細には、オキソ塩基が挙げられる。適切なオキソ塩基として、限定されないが、ステップ(iii)の反応の文脈で記載のものが挙げられる。好ましい塩基は、アルカリ金属アルコキシド、特に、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムtert-ブタノレート又はカリウムtert-ブタノレートなどのナトリウムアルカノレート及びカリウムアルカノレートである。
本発明の特定の実施形態では、スキーム2に示された第1反応は、有機溶媒又は有機溶媒の混合物中で実施される。適切な溶媒は、限定されないが、極性でプロトン性又は非プロトン性溶媒及びその混合物であり、プロトン性溶媒が好ましい。極性で非プロトン性の溶媒の例は、塩化メチレン、クロロホルム若しくは1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン化アルカン、クロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル若しくはメチルイソブチルエーテルなどの開鎖エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン若しくは2-メチルテトラヒドロフランなどの環式エーテル、又は酢酸エチル若しくはプロピオン酸エチルなどのエステル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどの脂肪族カルボン酸のN,N-ジ-C1〜C4-アルキルアミド、及びN-メチルピロリジノンなどのN-C1〜C4-アルキルラクタムである。極性でプロトン性の溶媒の例は、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールなどのC1〜C4-アルカノール、エチレングリコール又はプロピレングリコールなどのC2〜C4-アルカンジオール、及びジエチレングリコールなどのエーテルアルカノール、及びその混合物である。好ましくは、反応は、プロトン性溶媒又は非プロトン性溶媒を含むその混合物中で実施される。詳細には、溶媒は、C1〜C4-アルカノール又はC1〜C4-アルカノールの混合物である。
スキーム2に示された第1反応による反応は、一般に、-50〜+20℃、好ましくは、-40〜10℃、より好ましくは、-40〜+5℃の範囲の温度で実施される。反応圧は、一般に、重要ではなく、0.9〜2バール、詳細には、0.9〜1.5バール、特に0.9〜1.1バールの範囲であってよい。
スキーム2の第1反応は、上の反応条件下で化合物XI-1を適量の式XIIの化合物と反応させることによって実施される。反応は、例えば、以下の様式で実施することができる:適切な有機溶媒中の、場合により塩基を含む式(XI-1)の化合物の溶液又は懸濁液は、適切な反応容器に装入される。この混合物に好ましくは有機溶媒中の溶液又は懸濁液として化合物XIIが上の温度で添加される。化合物XIIの添加は、一度に又は好ましくは連続的に又は数個の部分で実施することができる。
この反応で形成された式(X-1)の化合物は、慣用的な方法によって、例えば、好ましくは不溶性副生物を除去した後に反応混合物からの結晶化又は沈殿によって反応混合物から単離することができる。沈殿又は結晶化は、反応混合物の濃縮、反応混合物の冷却又は反応混合物への「貧溶媒(anti-solvent)」の添加によって達成することができる。貧溶媒は、有機溶媒であり、化合物X-1は、不溶性又は難溶性である。適切な貧溶媒として、限定されないが、アルカン、例えば、ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの脂肪族炭化水素、シクロアルカン、例えば、シクロペンタン又はシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル又はメチルイソブチルエーテルなどの開鎖エーテルが挙げられる。
単離された生成物は、例えば、結晶化又は溶媒、例えばアセトニトリルを用いた粉砕によってさらに精製することができる。しかし、しばしば、生成物は、さらなる精製ステップを必要としない純度で既に得られている。
tが1である式(X)の化合物(化合物X-2)は、例えば、Dillardら、Journal of Medicinal Chemistry 1980、23、717〜722頁によって記載されたような記載の方法と類似のもので適切な酸化剤を用いた酸化によって調製することができる。式(X-2)の化合物はまた、XI-1とXIIの反応で記載されたのと類似の反応条件下で化合物XII、詳細には、アミノキシスルホン酸NH2OSO3Hなどのアミノ化剤とスルホキシドXI-2を反応させることによって調製することもできる。
式(VIII)の化合物は、従来技術、例えば、国際公開2003/016284号及びCoppola、Synthesis 1980、505〜536頁から公知であり、又はそこに記載の方法と類似のものによって調製することもできる。化合物VIIIはまた、スキーム3に示されたように、アントラニル酸誘導体XIIIをホスゲン、ジホスゲン(トリクロロメチルクロロホルメート)、トリホスゲン(ビス(トリクロロメチル)カーボネート)、ジアルキルカーボネート又はアルキルクロロホルメートなどのカルボン酸エステル又はその等価物と反応させることによって調製することもできる。
Figure 2014533677
スキーム3では、R3、R4及びR5は、先に定義した通りである。L1は、ハロゲン、特に塩素、C1〜C4-アルコキシ、特にメトキシ若しくはエトキシ、1-イミダゾリル又はC1〜C4-ハロアルコキシ、例えばトリクロロメトキシである。L2は、ハロゲン、特に塩素、トリクロロメトキシ、1-イミダゾリル、O-C(O)-Cl又はC1〜C4-アルコキシ、特にメトキシ若しくはエトキシである。式C(O)L1L2の適切な化合物の例は、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン、クロロギ酸メチル又はエチル、カルボニルジイミダゾール、炭酸ジメチル及び炭酸ジエチルである。XIIIとC(O)L1L2の反応は、国際公開第2007/43677号に記載の方法と同様にして達成することができる。
本明細書に記載の反応は、この反応を連続的、半連続的又はバッチ式に設定することが可能な、このような反応に慣習的な反応容器内で実施される。
化合物は、例えば高速液体クロマトグラフィー/質量分析の連結(HPLC/MS)、1H-NMR及び/又はそれらの融点によって、その特性を決定することができる。以下の分析手順を用いた。
分析HPLCカラム:ドイツ、Merck KgaA製のRP-18カラムChromolith Speed ROD)。溶出:5:95〜95:5比のアセトニトリル+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)/水+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)、5分間、40℃。
分析UPLCカラム:Phenomenex Kinetex 1.7μm XB-C18 100A;50×2.1mm;移動相:A:水+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA);B:アセトニトリル+0.1%TFA;勾配:5〜100%B、1.50分間;100%B、0.20分間;流速:0.8〜1.0mL/分、1.50分間、60℃。
MS-方法:ESIポジティブ
1H-NMR。シグナルの特性を、化学シフト(ppm)対テトラメチルシラン、それらの多重度、及びそれらの積分(所与の水素原子の相対数)によって決定する。以下の略語を使用して、シグナル多重度の特性を決定する:m=多重線、q=四重線、t=三重線、d=二重線及びs=一重線。
出発材料
6,8-ジクロロ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン及び6-クロロ-8-メチル-1H-3,1-ベンゾオキサジン-2,4-ジオンを、国際公開第2007/43677号に従って調製した。
S,S-ジイソプロピル-S-アミノスルホニウム2,4,6-トリメチルフェニルスルホナートを、Y. Tamuraら、Tetrahedron、1975年、31、3035〜3040頁に従って調製した。
[実施例P.1]
S,S-ジメチルスルフィニウムスルファート(R1=R2=メチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)
ナトリウムメチラート(30%メタノール溶液15.76g、87.54mmol、1.100当量)のメタノール(60mL)溶液に、硫化ジメチル(5.44g、6.40mL、87.6mmol、1.10当量)を-5〜0℃で添加した。この混合物に、予冷した(-20℃)ヒドロキシルアミン-O-スルホン酸(9.00g、79.6mmol)のメタノール(60mL)溶液を添加し、内部温度を-5〜0℃で維持した。室温で終夜撹拌した後、すべての固体を濾過によって除去した。濾液を真空中で濃縮し、残渣をアセトニトリル(50mL)で粉砕して、標題化合物を得た(7.88g、39%)。
以下の化合物を、実施例P.1と同様に調製した。
S,S-ジエチルスルフィニウムスルファート(R1=R2=エチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-エチル-S-イソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=イソプロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ジイソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=R2=2-プロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
テトラヒドロ-λ4-チオフェン-1-イルアミンメシチルスルホナート(R1-R2=1,4-ブタンジイル、A-=2,4,6-トリメチルフェニルスルホナートの化合物IV-1)は、Y. Tamuraら、Tetrahedron、1975年、31、3035〜3040頁に従って調製した。
テトラヒドロ-λ4-チオフェン-1-イルアミンスルファート(R1-R2=1,4-ブタンジイル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
λ4-1,3-ジチオラン-1-イルアミンスルファート(R1-R2=2-チアブタン-1,4-ジイル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
λ4-チアン-1-イルアミンスルファート(R1-R2=ペンタン-1,5-ジイル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(シクロプロピルメチル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=シクロプロピルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(2-シクロプロピルエチル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=2-シクロプロピルエチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(シクロブチルメチル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=シクロブチルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(シクロペンチルメチル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=シクロペンチルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-シクロプロピルメチル-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=シクロプロピルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-(2-シクロプロピルエチル)-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=2-シクロプロピルエチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-(2-シクロプロピルエチル)-S-イソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=2-プロピル、R2=2-シクロプロピルエチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-(1-シクロプロピルエチル)-S-イソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=2-プロピル、R2=1-シクロプロピルエチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-シクロブチルメチル-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=シクロブチルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-シクロペンチルメチル-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=シクロペンチルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-シクロプロピルメチル-S-イソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=2-プロピル、R2=シクロプロピルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-シクロブチルメチル-S-イソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=2-プロピル、R2=シクロブチルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-シクロペンチルメチル-S-イソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=2-プロピル、R2=シクロペンチルメチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ジ-n-プロピルスルフィニウムスルファート(R1=R2=n-プロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-ビニル-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=ビニル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ジ-n-ブチルスルフィニウムスルファート(R1=R2=n-ブチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ジ-n-ペンチルスルフィニウムスルファート(R1=R2=n-ペンチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ジ-n-ヘキシルスルフィニウムスルファート(R1=R2=n-ヘキシル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(2-エチルヘキシル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=2-エチルヘキシル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(3-メチル-2-ブチル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=3-メチル-2-ブチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(3-メチル-1-ブチル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=3-メチル-1-ブチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(2-メチルプロピル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=2-メチルプロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-イソプロピル-S-メチルスルフィニウムスルファート(R1=メチル、R2=イソプロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-2-ブチル-S-メチルスルフィニウムスルファート(R1=メチル、R2=2-ブチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-3-メチル-2-ブチル-S-メチルスルフィニウムスルファート(R1=メチル、R2=3-メチル-2-ブチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-3-メチル-2-ブチル-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=3-メチル-2-ブチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-3-メチル-2-ブチル-S-イソプロピルスルフィニウムスルファート(R1=2-プロピル、R2=3-メチル-2-ブチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S,S-ビス(2-ヒドロキシエチル)スルフィニウムスルファート(R1=R2=2-ヒドロキシエチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-(4-フルオロフェニル)-S-メチルスルフィニウムスルファート(R1=メチル、R2=4-フルオロフェニル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-n-ペンチル-S-2-ヒドロキシエチルスルフィニウムスルファート(R1=n-ペンチル、R2=2-ヒドロキシエチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-エチル-S-シクロプロピルスルフィニウムスルファート(R1=エチル、R2=シクロプロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-2-プロピル-S-シクロプロピルスルフィニウムスルファート(R1=2-プロピル、R2=シクロプロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-メチル-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=メチル、R2=エチル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-メチル-S-n-プロピルスルフィニウムスルファート(R1=メチル、R2=n-プロピル、A-=1/2SO4 2-の化合物IV-1)、
S-(2-クロロエチル)-S-エチルスルフィニウムスルファート(R1=2-クロロエチル、R2=エチル、A-=1/2SO4 2-)。
[実施例P.2]
8-ブロモ-6-クロロ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
2-アミノ-3-ブロモ-5-クロロ安息香酸(10.0g、39.9mmol)のジオキサン(170mL)溶液に、ホスゲン(トルエン中20%、42.0mL、79.9mmol)を15分間かけて添加した。反応物を周囲温度で48時間撹拌し、次に真空中で濃縮した。生じた固体を粉砕し、さらに真空中で乾燥させて、所望の生成物を得(12.6g、114%)、それをさらなる精製なしにその後のステップで使用した。
以下の化合物を、実施例P.2と同様に調製した。
6,8-ジクロロ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
6,8-ジブロモ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
以下の化合物は、実施例P.2と同様に調製することができる。
6-クロロ-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
6-ブロモ-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
6-シアノ-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
6-クロロ-8-トリフルオロメチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
8-クロロ-6-トリフルオロメチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
6-ブロモ-8-トリフルオロメチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
8-ブロモ-6-トリフルオロメチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
8-クロロ-6-シアノ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン
6-ブロモ-8-クロロ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
8-ブロモ-6-クロロ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-クロロ-8-メトキシ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-クロロ-8-シクロプロピル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-クロロ-8-エチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-ジフルオロメトキシ-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-シアノ-8-メトキシ-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-フルオロ-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-ヨード-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-ニトロ-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-(5-クロロ-2-チエニル)-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-(3-ピラゾール-1H-イル)-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-(3-イソオキサゾリル)-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-(ヒドロキシイミノメチル)-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-(メトキシイミノメチル)-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン、
6-(ジメチルヒドラゾノメチル)-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン及び
6-(2,2,2-トリフルオロエチルヒドラゾノメチル)-8-メチル-1H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2,4-ジオン。
[実施例P.3]
1-(3-クロロ-2-ピリジル)-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール
a)1,1,1-トリフルオロ-4-メトキシ-ブタ-3-エン-2-オンを2.71kg、エタノール2.44kg及び水3.10kgを反応容器に装入した。濃塩酸20ml及びヒドラジン水和物0.80kgを順次添加し、混合物を加熱して4時間還流した。混合物を放置冷却し、NaOH10%水溶液を添加して約pH4〜5まで中和した。次いで混合物を蒸発させた。トルエンを添加し、混合物を再度蒸発して純度85%超の粗3-トリフルオロメチルピラゾール2kgを得た。
ステップa)で得た粗3-トリフルオロメチルピラゾール1.72kg(10.75モル)、2,3-ジクロロピリジン1.75kg(11.83モル)及びジメチルホルムアミド4.73kgを反応容器に装入した。炭酸カリウム2.97kg(21.50モル)を添加し、混合物を撹拌しながら120℃まで加熱し、さらに3時間120〜125℃に保持した。反応混合物を25℃まで冷却し、水20l中に注いだ。このようにして得られた混合物をtert-ブチルメチルエーテル5Lで2度抽出した。合わせた有機相を水4lで洗浄し、次いで蒸発して乾燥させた。トルエンを添加し、混合物を再度蒸発して乾燥した。これによって、標題化合物2.7kg(GCで測定した場合、純度は>75%;収率81.5%)を得た。生成物を蒸留によって精製することができる。
特性決定:1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ [デルタ] = 6.73 (d, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.95 (m, 1H), 8.14 (m, 1H), 8.46 (m, 1H).
式(VII)の化合物の調製
[実施例P.4]
2-アミノ-5-クロロ-N-(ジメチル-(λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド
6-クロロ-8-メチル-1H-3,1-ベンゾオキサジン-2,4-ジオン(3.00g、12.8ミリモル)をジクロロメタン(40mL)に溶解した溶液に対して、ジメチルスルフィニウムスルフェート(2.25g、8.93ミリモル、0.70当量)及びカリウムtert-ブチレート(1.58g、14.0ミリモル、1.10当量)を室温で添加した。混合物を1.5時間撹拌し、それに水を添加し、層を分離した。水性層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して標題化合物(2.63g、84%)を得た。
HPLC-MSによる特性決定:1.855分、M=245.00.
[実施例P.5]
2-アミノ-5-クロロ-N-(ビス2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド
6-クロロ-8-メチル-1H-3,1-ベンゾオキサジン-2,4-ジオン(3.00g、12.8ミリモル)をジクロロメタン(40mL)に溶解した溶液に対して、ビス-2-プロピルスルフィニウムスルフェート(3.76g、8.93ミリモル、0.70当量)及びカリウムtert-ブチレート(1.58g、14.0ミリモル、1.10当量)を室温で添加した。混合物を1.5時間撹拌し、それに水を添加し、層を分離した。水性層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して標題化合物(2.89g、69%)を得た。
UPLC-MSによる特性決定:1.004分、M=329.1;
特性決定:1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ[デルタ] = 1.04 (m, 12 H), 2.06 (s, 3H), 2.96 (m, 2H), 3.01 (m, 2H), 6.62 (br. s, 2H), 7.03 (s, 1H), 7.72 (s, 1H).
[実施例P.6]
2-アミノ-5-クロロ-N-(ビス-2-メチルプロピル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド
6-クロロ-8-メチル-1H-3,1-ベンゾオキサジン-2,4-ジオン(12.17g、0.06mol)の無水DMSO(100mL)溶液に、ビス-2-メチルプロピルスルフィニウムスルファート(14.56g、0.04mol、0.70当量)及びトリエチルアミン(9.19mL、6.67g、0.07mol、1.15当量)を室温で添加した。混合物を4.5時間撹拌し、次に氷水に滴加した。混合物をジクロロメタンで抽出し、混合有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をエーテルで粉砕して、標題化合物を得た(8.3g、46%)。
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6)による特性の決定:δ[デルタ] = 1.04 (m, 12 H), 2.06 (s, 3H), 2.96 (m, 2H), 3.01 (m, 2H), 6.62 (br. s, 2H), 7.03 (s, 1H), 7.72 (s, 1H).
[実施例P.7]
2-アミノ-5-クロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド
6-クロロ-8-メチル-1H-3,1-ベンゾオキサジン-2,4-ジオン(2g、0.01mol)の無水炭酸プロピレン(30mL)溶液に、ビス-2-エチルスルフィニウムスルファート(2.04g、0.01mol、0.70当量)及びトリエチルアミン(1.38mL、1.0g、0.01mol、1.05当量)を室温で添加した。混合物を4.5時間撹拌し、次に氷水に滴加した。混合物をジクロロメタンで抽出し、混合有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をエーテルで粉砕して、標題化合物を得た(1.43g、55%)。
1H-NMR(400MHz、CDCl3)による特性の決定:δ[デルタ] = 1.39 (t, 6 H), 2.13 (s, 3H), 3.02 (q, 4H), 5.95 (br. S, 2H), 7.01 (s, 1H), 7.98 (s, 1H).
[実施例P.8]
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ビス-2-メチルプロピル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド
標題化合物を、実施例P.7の方法と同様に調製した。
収率:60%
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6)による特性の決定:δ[デルタ] = 1.23 (d, 6H), 1.38 (d, 6H), 3.42 (m, 2H), 7.02 (br. s, 2H), 7.41 (s, 1H), 7.95 (s, 1H).
実施例P.4〜P.8に記載した方法によって、t=0、R5=Hである式VIIの化合物を調製し、以下の表C.1にまとめた。
Figure 2014533677
以下の化合物は、実施例P.4〜P.8と同様に調製することができ、したがってそのようにして調製した。
2-アミノ-5-クロロ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-クロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-シアノ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-シアノ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-シアノ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-シアノ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジブロモ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジブロモ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジブロモ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジブロモ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-ブロモ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-5-シアノ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-5-シアノ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-5-シアノ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-5-シアノ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3-ブロモ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-クロロ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-クロロ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-クロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-クロロ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-ブロモ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-ブロモ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-ブロモ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-N-(ジメチル-λ4-スルファニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-クロロ-N-(テトラヒドロ-λ4-チオフェニリデン)-5-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3-ブロモ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)-5-クロロ-ベンズアミド、
2-アミノ-3-ブロモ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-5-クロロ-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(エチル-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-5-クロロ-N-(エチル-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-5-クロロ-N-(ビス-2-メチルプロピル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ビス-2-メチルプロピル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド、
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ビス-シクロプロピルメチル-λ4-スルファニリデン)-ベンズアミド。
調製例
式(I-A)の化合物の調製
[実施例A.1]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボキシラート
温度計、セプタム、窒素導入口及び撹拌棒を備えた反応容器中、1-(3-クロロ-2-ピリジル)-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール2.0g(8.1mmol)を、乾燥ジメトキシエタン15mlに溶解した。シリンジを用いて、塩化イソプロピルマグネシウムのテトラヒドロフラン中2M溶液(16.1mmol、2.0当量)8.08mlを、撹拌しながら滴加すると同時に、その容器を氷浴で冷却し、内部温度を約5℃に維持した。混合物を5℃でさらに3時間撹拌した。次に氷浴を除去し、二酸化炭素を混合物中に発泡させ、温度を28℃まで上昇させた。10分後、発熱反応が停止したら混合物を冷却し、すべての揮発物を蒸発によって除去した。標題化合物を含有する残渣(5.61g、純度>71%)を、2-メチルプロピオン酸クロロマグネシウムとの混合物として得た。この混合物を、さらなる精製なしに次のステップでそのまま使用した。
式(I)の化合物の調製(実施例S.1〜S.7)
[実施例S.1]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
温度計、セプタム、窒素導入口及び撹拌棒を備えた反応容器中、1-(3-クロロ-2-ピリジル)-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール10.0g(40.4mmol)を、乾燥ジメトキシエタン50mlに溶解した。シリンジを用いて、塩化イソプロピルマグネシウムのテトラヒドロフラン中2M溶液(80.8mmol、2.0当量)40.4mlを、撹拌しながら滴加すると同時に、その容器を氷浴で冷却し、内部温度を約5℃に維持した。混合物を5℃でさらに2時間撹拌した。次に氷浴を除去し、二酸化炭素を混合物中に発泡させ、温度を28℃まで上昇させた。10分後、発熱反応が停止したら混合物を冷却し、すべての揮発物を蒸発によって除去した。カルボキシラート化合物I-Aを含有する残渣を、ジクロロメタン50mLに溶かし、一滴の乾燥DMFを添加した。この混合物に、塩化チオニル14.41g(121.2mmol、3.0当量)を添加し、3時間加熱還流させた。冷却後、生じた沈殿物を濾過によって除去し、母液を真空中で濃縮して、標題化合物(純度>85%、収率100%)13.0gを得、それをさらなる精製なしに次のステップで使用した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ[デルタ] = 7.43-7.54 (m, 2H), 7.93 (d, 1H), 8.52 (m, 1H).
[実施例S.1a]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
温度計、セプタム、窒素導入口及び撹拌棒を備えた反応容器中、実施例A.1で得られた2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボキシラート5.61gを、ジクロロメタン50mLに溶解し、一滴の乾燥DMFを添加した。この混合物に、塩化オキサリル3.08g(24.3mmol、3.0当量)を室温で添加し、終夜撹拌した。真空中で濃縮した後、生じた残渣をジクロロメタンに溶かし、生じた沈殿物を濾過によって除去した。得られた母液を真空中で濃縮して、標題化合物(純度>82%、収率100%)3.05gを得、それをさらなる精製なしに次のステップで使用した。
1H-NMRデータ(400MHz、CDCl3)は、実施例S.1で得られたデータと一致する。
[実施例S.1b]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボン酸
温度計、セプタム、窒素導入口及び撹拌棒を備えた反応容器中、実施例A.1で得られた2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボキシラート5.61gを、水50mLに溶かし、濃塩酸水溶液を添加して、pH2に調節した。混合物を酢酸エチルで抽出し、混合有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、標題化合物を得た(2.3g、98%)。
HPLC-MSによる特性の決定:Rt=3.295分;m/z=291.95
[実施例S.1c]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
温度計、セプタム、窒素導入口及び撹拌棒を備えた反応容器中、実施例S.1bで得られた2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボン酸0.5g(1.7mmol)を、ジクロロメタン10mLに溶解し、一滴の乾燥DMFを添加した。この混合物に、塩化オキサリル0.65g(5.14mmol、3.0当量)を0℃で添加し、終夜室温で撹拌した。真空中で濃縮した後、生じた残渣をジクロロメタンに溶かし、生じた沈殿物を濾過によって除去した。得られた母液を真空中で濃縮して、標題化合物(純度>91%、収率100%)0.58gを得、それをさらなる精製なしに次のステップで使用した。
1H-NMRデータ(400MHz、CDCl3)は、実施例S.1で得られたデータと一致する。
以下の化合物は、実施例S.1、S.1a又はS.1cと同様に調製することができる。
[実施例S.2]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-ブロモ-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
[実施例S.3]
2-(3-トリフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
[実施例S.4]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-ジフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
[実施例S.5]
2-(3-トリフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-5-ジフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
[実施例S.6]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-メトキシ-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
[実施例S.7]
2-(3-トリフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-5-メトキシ-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリド
式(VI)の化合物の調製(実施例1〜56)
[実施例1]
2-(3-クロロ-2-ピリジル)-N-[2,4-ジクロロ-6-[(ジエチル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
炭酸カリウム(0.51g、3.7mmol、1.50当量)及び2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミド(0.72g、2.5mmol)のジクロロメタン(5mL)懸濁液に、S.1から得られた粗製2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボニルクロリド(1.00g、2.74mmol、1.11当量)のジクロロメタン(5mL)溶液を室温で添加した。終夜撹拌した後、すべての固体を濾別した。母液を水で洗浄し、分離し、Na2SO4で乾燥させた。濃縮した後、生じた固体をエーテルで粉砕して、標題化合物を得た(0.95g、68%)。
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6)による特性の決定:
δ[デルタ] = 1.13 (t, 6H), 2.91 (m, 2H), 3.08 (m, 2H), 7.67 (dd, 1H), 7.77 (s, 2H), 7.89 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 8.51 (d, 1H), 10.73 (s, 1H).
実施例2〜56の化合物は、以下の表に示す式(VI-A)の化合物であり、実施例1に記載の方法と同様に調製することができる。
Figure 2014533677
化合物VI-Aは、t=0、R2=Cl及びR5=Hである式VIの化合物である。
Figure 2014533677

Figure 2014533677
[実施例57]
2-(3-クロロピリジン-2-イル)-N-[4-クロロ-2-メチル-6-[(ジエチル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
40Lの反応器に、ジメトキシエタン5.5L(含水量100ppm未満)中、1-(3-クロロピリジン-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール5.5kg(純度94%、20.9mol)を投入した。温度を0℃に調節し、塩化イソプロピルマグネシウムのテトラヒドロフラン中2M溶液(44.0mol、2.1当量)22.0Lを、140分間以内に添加した。混合物を0℃で180分間撹拌すると、脱プロトン化が完了した。二酸化炭素を反応混合物中に90分間発泡させ、発熱反応が鎮まるまで外部から冷却することによって、温度を20℃に維持した。混合物を終夜室温で撹拌した。溶媒混合物18Lを、減圧下(150〜250mbar)で除去した。1,2-ジクロロエタン11.5Lを添加し、溶媒混合物10Lを、60℃/100mbarで蒸留することによって除去した。この手順を2回反復し、最後にN,N-ジメチルホルムアミド25mLを含有する新しい1,2-ジクロロエタン10Lを添加した。混合物の温度を60℃に調節し、塩化チオニル9.9kg(83.2mol、4.0当量)を、ガスの発生を安全に取り扱える速度で添加した。混合物を60℃で3時間撹拌し、その後終夜室温で撹拌した。反応の過程で、塩の沈殿を観測した。過剰の塩化チオニル及び低沸点物質(low boiler)を減圧下で除去した(60〜70℃、100mbar)。撹拌が困難になったら、新しい1,2-ジクロロエタンを3回添加した(各回10〜20L)。最後に1,2-ジクロロエタン6Lを添加し、固体を濾過によって除去した。固体を1,2-ジクロロエタン10Lで2回洗浄した。得られた溶液(45.4kg)を、次のステップで直接使用した。
80Lの反応器に、1,2-ジクロロエタン35.5kg中2-アミノ-5-クロロ-3-メチル-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミド3.57kg(13.1mol)を投入し、その後トリエチルアミン3.13kg(31.0mol)を投入した。先のステップで得られた2-(3-クロロピリジン-2-イル)-5-トリフルオロメチル-2H-ピラゾール-3-カルボニルクロリドの溶液を、HPLCによって2-アミノ-5-クロロ-3-メチル-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミドの変換の完了が示されるまで、数回に分けて添加した(合計44kg)。混合物を室温で60時間撹拌した。混合物を、1%塩酸水溶液10L、5%重炭酸ナトリウム水溶液10L及び水10Lで逐次洗浄した。水相を廃棄した。溶媒38Lを減圧下(50℃、100mbar)で有機相から除去した。メチルtert-ブチルエーテル25Lを添加し、混合物を終夜室温で撹拌した。温度を10℃に調節し、沈殿した生成物を濾過によって除去した。残渣をメチルtert-ブチルエーテル5Lで洗浄し、窒素流中で乾燥させた。3.8kgを得た(純度93.2%、6.5mol、1-(3-クロロピリジン-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾールに対して31%)。追加の生成物600gが、母液中に存在していた。
HPLCによる特性の決定:4.36分。
*分析HPLCカラム:Zorbax Eclipse XDB-C18、1.8μm 50*4.6mm、Agilent。溶出:25:75〜100:0比のアセトニトリル/水+0.1%リン酸、7分間、30℃、250bar、流速1.5mL/分。
1H-NMR(500MHz、DMSO)による特性の決定[デルタ]:10.87 (s, 1H), 8.53 (d, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.65 (m, 2H), 7.40 (s, 1H), 3.09 (m, 2H), 2.92 (m, 2H) 1.15 (m, 6H).
[実施例58a]
2-(3-クロロ-2-ピリジル)-N-[2,4-ジクロロ-6-[(ジエチル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミド(8.82g、25.6mmol)のピリジン(30mL)溶液に、N,N-ジメチルアミノピリジン(312mg、2.56mmol、10.0mol%)を添加した。90℃で2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボニルクロリド(10.90g、29.12mmol、1.100当量)のピリジン(50mL)溶液を滴加し、混合物を1時間撹拌した。混合物を冷却し、真空中で濃縮した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。混合有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルフラッシュ-クロマトグラフィーによって、標題化合物を得た(4.12g、28%)。
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6)による特性の決定:δ[デルタ] = 1.13 (t, 6H), 2.91 (m, 2H), 3.08 (m, 2H), 7.67 (dd, 1H), 7.77 (s, 2H), 7.89 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 8.51 (d, 1H), 10.73 (s, 1H).
[実施例58b]
2-(3-クロロ-2-ピリジル)-N-[2,4-ジクロロ-6-[(ジエチル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
炭酸カリウム(7.78g、56.3mmol、1.10当量)及び2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミド(15.00g、51.16mmol)のトルエン(50mL)懸濁液に、2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボニルクロリド(17.62g、51.15mmol、1.000当量)のトルエン(55mL)溶液を60℃で添加した。この温度で1.5時間経過した後、混合物を冷却し、水を添加した。生じた沈殿物を濾過によって収集し、水及び石油エーテルで洗浄し、乾燥させて、標題化合物を得た(18.73g、65%)。
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6)による特性の決定:δ[デルタ] = 1.13 (t, 6H), 2.91 (m, 2H), 3.08 (m, 2H), 7.67 (dd, 1H), 7.77 (s, 2H), 7.89 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 8.51 (d, 1H), 10.73 (s, 1H).
[実施例59a]
2-(3-クロロ-2-ピリジル)-N-[2,4-ジクロロ-6-[(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの合成
炭酸カリウム(0.892g、6.46mmol、1.10当量)及び2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミド(2.05g、5.87mmol)のトルエン(30mL)懸濁液に、2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボニルクロリド(2.02g、5.87mmol、1.00当量)のトルエン(20mL)溶液を60℃で添加した。この温度で45分間経過した後、混合物を冷却し、水を添加した。生じた沈殿物を濾過によって収集し、水及びトルエンで洗浄し、乾燥させて、標題化合物を得た(3.07g、84%)。
UPLC-MSによる特性の決定:1.395分間、M=602.1(分析UPLCカラム:Phenomenex Kinetex 1.7μm XB-C18 100A;50×2.1mm;移動相:A:水+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA);B:アセトニトリル+0.1%TFA;勾配:5〜100%B、1.50分;100%B、0.20分;流速:0.8〜1.0mL/分、1.50分間、60℃)
[実施例59b]
2-(3-クロロ-2-ピリジル)-N-[2,4-ジクロロ-6-[(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの合成
6,8-ジクロロ-1H-3,1-ベンゾオキサジン-2,4-ジオン(2.50g、10.8mmol)の無水炭酸プロピレン(20mL)溶液に、ビス-2-メチルプロピルスルフィニウムスルファート(2.75g、7.53mmol、0.70当量)及びトリエチルアミン(1.14g、11.3mmol、1.10当量)を室温で添加した。混合物を3時間撹拌した。生じた混合物の1/3を、別個の反応フラスコに移し、次の転換のためにそのまま使用した。
得られた先の2-アミノ-3,5-ジクロロ-N-(ビス-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミド(6.7mL、約3.6mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.60g、4.3mmol、1.20当量)及び2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボニルクロリド(1.34g、4.31mmol、1.20当量)のトルエン(10mL)溶液を室温で添加した。この温度で6時間経過した後、混合物を水上に注ぎ、超音波処理の下、少量のエタノールで処理した。生じた沈殿物を濾過によって収集し、水及びジイソプロピルエーテルで洗浄し、乾燥させて、標題化合物を得た(1.29g、60%)。
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6)による特性の決定:
δ[デルタ] = 1.18 (d, 6H), 1.22 (d, 6H), 3.30 (m, 2H), 7.68 (dd, 1H), 7.75 (m, 2H), 7.81 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.54 (d, 1H), 10.76 (s, 1H).
[実施例60]
2-(3-クロロ-2-ピリジル)-N-[2-メチル-4-クロロ-6-[(ジエチル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
炭酸カリウム(0.71g、10mmol、1.3当量)及び2-アミノ-3-メチル-5-クロロ-N-(ジエチル-λ4-スルファニリデン)ベンズアミド(1.42g、3.96mmol)の炭酸プロピレン(20mL)懸濁液に、2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボニルクロリド(1.35g、4.35mmol、1.10当量)の炭酸プロピレン(10mL)溶液を室温で添加した。この温度で24時間経過した後、混合物を水上に注ぎ、激しく撹拌しながらエタノールを混ぜ入れた。生じた固体を濾過によって収集すると、純粋な標題化合物を含有していた(1.57g、73%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO) [デルタ]: 10.87 (s, 1H), 8.53 (d, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.65 (m, 2H), 7.40 (s, 1H), 3.09 (m, 2H), 2.92 (m, 2H) 1.15 (m, 6H).
[実施例61]
2-(3-クロロ-2-ピリジル)-N-[2-メチル-4-クロロ-6-[(ジ-2-プロピル-λ4-スルファニリデン)カルバモイル]フェニル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
ビス-2-イソプロピルスルフィニウムスルファート(192g、0.53mol、0.68当量)のDMSO(700mL)懸濁液に、6-クロロ-8-メチル-1H-3,1-ベンゾオキサジン-2,4-ジオン(162g、0.77mol)の無水DMSO(300mL)溶液を22℃で添加した後、トリエチルアミン(117.4mL、84,75g、0.85mol、1.1当量)を22℃で添加した。混合物を6時間撹拌し、次に氷水に滴加した。混合物をジクロロメタンで抽出し、混合有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで粉砕して、標題化合物を得た(189.9g、82%)。
1H-NMR(400MHz、CDCl3)による特性の決定:δ[デルタ] = 1.40 (2 x d, 12H), 2.11 (s, 3H), 3.23 (m, 2H), 6.05 (br. s, 2H), 7.03 (s, 1H), 8.01 (s, 1H).
炭酸カリウム(9.73g、70.0mmol、1.10当量)及び2-アミノ-5-クロロ-N-(ジイソプロピル-λ4-スルファニリデン)-3-メチル-ベンズアミド(18.7g、62,4mmol、1.00当量)のトルエン(80mL)懸濁液に、2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボニルクロリド(20.1g、64.1mmol、1.03当量)のトルエン(40mL)溶液を60℃で添加した。60℃で35分間経過した後、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(50mL)及び水(50mL)で希釈した。有機相を水(50mL)、0.1MのHCl(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して結晶化させた後、標題化合物24.4g(66%)を得た。
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6)による特性の決定:δ[デルタ] = 1.20 (d, 6H), 1.30 (d, 6H), 2.15 (s, 3H), 3.30 (m, 2H), 7.41 (s, 1H), 7.62 (m, 2H), 7.80 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 8.52(d, 1H), 10.88 (s, 1H).

Claims (15)

  1. 式(I-A)
    Figure 2014533677
    [式中、
    R1は、水素、ハロゲン、シアノ、-SF5、CBrF2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニルから選択され、前述の最後の6つの基は、1つ以上の基Ra、-Si(Rf)2Rg、-ORb、-SRb、-S(O)mRb、-S(O)nN(Rc)Rd、-N(Rc1)Rd1、1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6又は7員の飽和の、部分的に不飽和の、又は芳香族の複素環によって置換されていてよく、ここで複素環は、1つ以上の基Reによって置換されていてよく、
    各R2は、独立に、ハロゲン、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニルからなる群から選択され、前述の最後の6つの基は、1つ以上の基Ra、-Si(Rf)2Rg、-ORb、-SRb、-S(O)mRb、-S(O)nN(Rc)Rd、-N(Rc1)Rd1、1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6又は7員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環によって置換されていてよく、ここで複素環は、1つ以上の基Reによって置換されていてよく、
    Raは、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、-Si(Rf)2Rg、-ORb、-SRb、-S(O)mRb、-S(O)nN(Rc)Rd、-N(Rc1)Rd1、1、2、3、4若しくは5個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6若しくは7員の飽和の、部分的に不飽和の、若しくは完全に不飽和の複素環からなる群から選択され、ここで複素環は、1つ以上の基Reによって置換されていてよく、
    又は同じ原子に結合している2つの基Raは、一緒になって、=CRhRi、=NRc1、=NORb及び=NNRc1から選択される基を形成し、
    又は2つの基Raは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、N、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6、7若しくは8員の飽和若しくは部分的に不飽和の炭素環若しくは複素環を形成し、
    2つ以上のRaが存在する場合、Raは、同じか又は異なっていてよく、
    Rbは、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキルからなる群から選択され、前述の最後の6つの基は、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルホニル、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシから選択される1個又は2個の基を場合によって有することができ、前述の最後の4つの基は、非置換であってよく、部分的若しくは完全にハロゲン化されていてよく、且つ/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ及びC1〜C6-フルオロアルコキシからなる群から選択される1、2若しくは3個の置換基を有することができ、
    2つ以上のRbが存在する場合、Rbは、同じか又は異なっていてよく、
    Rc、Rdは、互いに独立に、出現するごとに独立に、シアノ、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキルからなる群から選択され、前述の最後の6つの基は、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシから選択される1個又は2個の基を場合によって有することができ、前述の最後の4つの基は、非置換であってよく、部分的若しくは完全にハロゲン化されていてよく、且つ/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ及びC1〜C6-フルオロアルコキシからなる群から選択される1、2若しくは3個の置換基を有することができ、
    或いはRc及びRdは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を環員として含有することができる、3、4、5、6又は7員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環を形成し、ここで複素環は、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ及びC1〜C4-フルオロアルコキシから選択される1、2、3又は4個の置換基を有することができ、
    Rc1は、水素であるか、又はRcについて記載した意味の1つを有し、
    Rd1は、水素であるか、又はRdについて記載した意味の1つを有し、
    Reは、ハロゲン、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキルからなる群から選択され、前述の最後の6つの基は、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-フルオロアルキルスルホニル、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシから選択される1個又は2個の基を場合によって有することができ、前述の最後の4つの基は、非置換であってよく、部分的若しくは完全にハロゲン化されていてよく、且つ/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ及びC1〜C6-フルオロアルコキシからなる群から選択される1、2若しくは3個の置換基を有することができ、
    2つ以上のReが存在する場合、Reは、同じか又は異なっていてよく、
    Rf、Rgは、互いに独立に、出現するごとに独立に、C1〜C4-アルキル、C3〜C6-シクロアルキル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、フェニル及びベンジルからなる群から選択され、
    Rh、Riは、互いに独立に、出現するごとに独立に、水素、ハロゲン、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-フルオロアルケニル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-フルオロシクロアルキルからなる群から選択され、前述の最後の6つの基は、C1〜C4-アルキル及びC1〜C4-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-フルオロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、-Si(Rf)2Rg、フェニル、ベンジル、ピリジル及びフェノキシから選択される1個又は2個の基を場合によって有することができ、前述の最後の4つの基は、非置換であってよく、部分的若しくは完全にハロゲン化されていてよく、且つ/又はC1〜C6-アルキル、C1〜C6-フルオロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-フルオロアルコキシ、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニル、(C1〜C6-アルキル)アミノ及びジ-(C1〜C6-アルキル)アミノからなる群から選択される1、2若しくは3個の置換基を有することができ、
    mは、1又は2であり、mは、複数回出現する場合には、同じか又は異なっていてよく、
    nは、0、1又は2であり、nは、複数回出現する場合には、同じか又は異なっていてよく、
    rは、0、1、2、3又は4であり、
    M+は、カルボキシラートの電荷を補償するカチオン又はカチオン等価物である]
    のN置換1H-ピラゾール-5-カルボキシラート化合物を製造する方法であって、
    i)式(II)の化合物
    Figure 2014533677
    [式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ先に記載した通りである]
    を、炭素に結合したマグネシウムを有するマグネシウム-有機塩基で脱プロトン化するステップと、
    ii)ステップ(i)で得られた生成物を、二酸化炭素又は二酸化炭素等価物と反応させることによってカルボキシル化して、式(I-A)の化合物を得るステップと
    を含む、方法。
  2. 式I-Aのカルボキシラート化合物が、ステップ(ii-a)で対応する式(I)
    Figure 2014533677
    [式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ請求項1に記載されている通りである]
    のカルボニルクロリド化合物にさらに変換される、請求項1に記載の方法。
  3. 式I-Aのカルボキシラート化合物が、ステップ(ii-b)で対応する酸化合物(I-B)
    Figure 2014533677
    [式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ請求項1に記載されている通りである]
    にさらに変換され、
    酸化合物I-Bが、場合によって、ステップ(ii-c)で対応するカルボニルクロリド化合物I
    Figure 2014533677
    [式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ請求項1に記載されている通りである]
    にさらに変換される、請求項1に記載の方法。
  4. 式IIの化合物から式I-Aのカルボキシラート化合物への変換(ステップi及びii)が、非プロトン性有機溶媒中、又はエーテル部分を有する非プロトン性溶媒を含む非プロトン性溶媒混合物中で実施される、請求項1、2又は3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 式I-A又はI-Bの化合物から式Iのカルボニルクロリド化合物への変換(ステップii-a又はステップii-b及びii-c)が、非極性溶媒中、好ましくはジクロロメタン、ジクロロエタン、トルエン、クロロベンゼン及びそれらの混合物から選択される溶媒中で実施される、請求項2又は3に記載の方法。
  6. R1が、ハロゲン、C1〜C4-フルオロアルキル、C1〜C4-アルコキシ及びC1〜C4-フルオロアルコキシ-C1〜C4-アルキルから選択され、特にハロゲン、CF3、CHF2及びメトキシから選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. rが、1であり、
    R2が、式(I)の化合物のピリジル部分の3位に位置し、特にハロゲン及びCF3から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 塩基が、ハロゲン化C1〜C6-アルキルマグネシウム及びハロゲン化C5〜C6-シクロアルキルマグネシウムから選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 式IIの化合物が、塩基の存在下で式(III)
    Figure 2014533677
    [式中、
    R1、R2及びrは、請求項1に記載されている通りであり、
    Yは、ハロゲン、C1〜C3-アルコキシ、C1〜C3-アルキルチオ、C1〜C3-ハロアルコキシ、C1〜C3-ハロアルキルチオ、-S(O)Rb、-S(O)2Rb、-OS(O)Rb、-OS(O)2Rb及び-NO2から選択され、Rbは、請求項1に記載されている通りである]
    の化合物を式(IV)の化合物と反応させることによって得られる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 式(IV)の化合物が、式(V)
    Figure 2014533677
    [式中、
    R1aは、ハロゲン、シアノ及び-SF5を除き、請求項1でR1について記載した意味の1つを有し、
    Zは、O、S又はNR9であり、
    R8は、C1〜C6-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-シクロハロアルキルからなる群から選択され、
    R9は、存在する場合、C1〜C6-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-シクロハロアルキルからなる群から選択され、又はZがNR9である場合には、部分Z-R8は、5〜7員の飽和N結合複素環を形成していてもよく、この複素環は、窒素原子に加えて、さらに1つのヘテロ原子若しくはヘテロ原子部分を環員として有することができ、ここでさらなるヘテロ原子若しくはヘテロ原子部分は、O、S及びN-(C1〜C4-アルキル)からなる群から選択される]
    の化合物を、ヒドラジン又はその塩又はその水和物と反応させることによって得られる、請求項9に記載の方法。
  11. 式(VI)
    Figure 2014533677
    [式中、
    R1、R2及びrは、それぞれ請求項1から3のいずれか一項に記載の通りであり、
    R3及びR4は、独立に、ハロゲン、シアノ、アジド、ニトロ、-SCN、SF5、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-ハロアルケニル、C2〜C6-アルキニル、C2〜C6-ハロアルキニルからなる群から選択され、前述の最後の8つの基は、1つ以上の基Ra、-Si(Rf)2Rg、-ORb1、-OS(O)nRb1、-SRb1、-S(O)mRb1、-S(O)nN(Rc1)Rd1、-N(Rc1)Rd1、-N(Rc1)C(=O)Ra、-C(=O)Ra、-C(=O)ORb1、-C(=S)Ra、-C(=S)ORb1、-C(=NRc1)Ra、-C(=O)N(Rc1)Rd1、-C(=S)N(Rc1)Rd1、1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6又は7員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環によって置換されていてよく、ここで複素環は、1つ以上の基Reによって置換されていてよく、
    R5は、水素、シアノ、C1〜C10-アルキル、C1〜C10-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C10-アルケニル、C2〜C10-ハロアルケニル、C2〜C10-アルキニル、C2〜C10-ハロアルキニルからなる群から選択され、最後の8つの基は、1つ以上の基Ra、-N(Rc1)Rd1、-Si(Rf)2Rg、-ORb1、-SRb1、-S(O)mRb1、-S(O)nN(Rc1)Rd1、-C(=O)Ra、-C(=O)ORb1、-C(=O)N(Rc1)Rd1、-C(=S)Ra、-C(=S)ORb1、-C(=S)N(Rc1)Rd1、-C(=NRc1)Ra、1、2、3、4又は5個の基Reによって置換されていてよいフェニル、並びにN、O、S、NO、SO及びSO2から選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を環員として含有する3、4、5、6又は7員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の複素環によって場合によって置換されていてよく、ここで複素環は、1つ以上の基Reによって置換されていてよく、
    R6及びR7は、互いに独立に、水素、C1〜C10-アルキル、C1〜C10-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C10-アルケニル、C2〜C10-ハロアルケニル、C2〜C10-アルキニル、C2〜C10-ハロアルキニルからなる群から選択され、最後の8つの基は、1つ以上の基Raによって場合によって置換されていてよく、
    或いはR6及びR7は、一緒になって、C2〜C7-アルキレン、C2〜C7-アルケニレン又はC6〜C9-アルキニレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9又は10員の飽和の、部分的に不飽和の、又は完全に不飽和の環を形成し、ここでC2〜C7-アルキレン鎖のCH2基の1〜4個、又はC2〜C7-アルケニレン鎖のCH2若しくはCH基のいずれかの1〜4個、又はC6〜C9-アルキニレン鎖のCH2基のいずれかの1〜4個は、C=O、C=S、O、S、N、NO、SO、SO2及びNHからなる群から独立に選択される1〜4個の基によって置き換えられていてよく、C2〜C7-アルキレン、C2〜C7-アルケニレン又はC6〜C9-アルキニレン鎖の炭素原子及び/又は窒素原子は、ハロゲン、シアノ、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-ハロアルキルチオ、C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C8-ハロシクロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-ハロアルケニル、C2〜C6-アルキニル、C2〜C6-ハロアルキニルからなる群から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてよく、ここで2つ以上の置換基が存在する場合には、前記置換基は同じか又は互いに異なっており、
    Ra、Rc1、Rd1、Re、Rf、Rg、m及びnは、それぞれ請求項1に記載されている通りであり、
    Rb1は、水素であるか、又は請求項1でRbについて記載した意味の1つを有し、
    tは、0又は1である]
    のスルフィミン化合物を製造する方法であって、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の方法によって式(I)の化合物を準備するステップと、その後、
    iii)塩基の存在下で式(I)の化合物を式(VII)
    Figure 2014533677
    [式中、変数R3、R4、R5、R6、R7及びtは、それぞれ先に記載した通りである]
    の化合物と反応させて、式VIの化合物を得るステップと
    を含む、方法。
  12. R3及びR4が、独立に、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル及びC1〜C4-ハロアルキルからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  13. R3が、ハロゲン、メチル及びハロメチルから選択され、
    R4が、ハロゲン、シアノ、メチル及びハロメチルから選択される、請求項11又は12に記載の方法。
  14. tが0であり、
    R6及びR7が、互いに独立にC1〜C6-アルキルから選択され、又はR6及びR7が、一緒になってC3〜C6-アルキレン鎖を表し、それらが結合している硫黄原子と一緒になって、4、5、6若しくは7員の飽和環を形成する、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 式I-A
    Figure 2014533677
    [式中、変数R1、R2及びrは、それぞれ請求項1、6又は7に記載されている通りであり、
    M+は、カルボキシラートの電荷を補償し、マグネシウムを含むカチオン又はカチオン等価物である]
    の化合物。
JP2014541709A 2011-11-21 2012-11-20 N置換1h−ピラゾール−5−カルボキシラート化合物及びその誘導体を製造する方法 Expired - Fee Related JP6067733B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161561975P 2011-11-21 2011-11-21
EP11189973.8 2011-11-21
US61/561,975 2011-11-21
EP11189973 2011-11-21
PCT/EP2012/073128 WO2013076092A1 (en) 2011-11-21 2012-11-20 Process for preparing n-substituted 1h-pyrazole-5-carboxylate compounds and derivatives thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014533677A true JP2014533677A (ja) 2014-12-15
JP6067733B2 JP6067733B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=48469152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014541709A Expired - Fee Related JP6067733B2 (ja) 2011-11-21 2012-11-20 N置換1h−ピラゾール−5−カルボキシラート化合物及びその誘導体を製造する方法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US9556141B2 (ja)
EP (1) EP2782910B1 (ja)
JP (1) JP6067733B2 (ja)
KR (1) KR20140100474A (ja)
CN (1) CN103958496B (ja)
AU (1) AU2012342564A1 (ja)
BR (1) BR112014012243A2 (ja)
ES (1) ES2565821T3 (ja)
IL (1) IL232277A (ja)
IN (1) IN2014CN03469A (ja)
MX (1) MX2014005870A (ja)
WO (1) WO2013076092A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5955961B2 (ja) 2011-08-12 2016-07-20 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se N−置換1h−ピラゾール5−カルボニルクロリド化合物を製造するための方法
BR112014012243A2 (pt) 2011-11-21 2017-05-30 Basf Se processo de preparação de compostos
BR112015024815A2 (pt) 2013-03-28 2017-07-18 Basf Se processo para a preparação de um composto
MX2015015844A (es) * 2013-05-17 2016-03-04 Basf Se Proceso para preparar compuestos n-sustituidos de acido 1h-pirazol-5-carboxilico y sus derivados.
MX2015017640A (es) * 2013-06-20 2016-09-07 Basf Se Proceso para preparar compuestos de piridilpirazol y sus derivados de piridilhidrazina.
WO2016071243A1 (en) * 2014-11-05 2016-05-12 Basf Se Process for preparing halogenated alkenone ethers and their use in the synthesis of anthranilamide pesticides
WO2016091674A1 (en) 2014-12-12 2016-06-16 Basf Se Use of cyclaniliprole on cultivated plants
EP3416489A1 (en) 2016-02-19 2018-12-26 Basf Se Pesticidally active mixtures comprising anthranilamide compounds
CN109563023B (zh) * 2016-08-22 2022-10-28 巴斯夫欧洲公司 制备取代联苯的方法
MX2019012815A (es) * 2017-04-27 2020-01-14 Basf Se Proceso para la preparacion de compuestos de 2,3-dihidrotiazolo[3, 2-a]pirimidin-4-io opticamente activo.
MA54133B1 (fr) 2018-03-08 2022-01-31 Incyte Corp Composés d'aminopyrazine diol utilisés comme inhibiteurs de pi3k-y
WO2020010003A1 (en) 2018-07-02 2020-01-09 Incyte Corporation AMINOPYRAZINE DERIVATIVES AS PI3K-γ INHIBITORS
TW202132275A (zh) * 2019-10-18 2021-09-01 美商富曼西公司 5-溴-2-(3-氯-2-吡啶基)-2h-吡唑-3-羧酸的製備方法
TW202241859A (zh) * 2021-01-29 2022-11-01 美商富曼西公司 用於製備5-溴-2-(3-氯-吡啶-2-基)-2h-吡唑-3-甲酸之方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001515071A (ja) * 1997-08-01 2001-09-18 アメリカン・サイアナミド・カンパニー 置換キナゾリン誘導体およびチロシンキナーゼインヒビターとしてのそれらの使用
JP2008507582A (ja) * 2004-07-26 2008-03-13 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー アントラニルアミド無脊椎有害生物防除剤の混合物
JP2009500373A (ja) * 2005-07-07 2009-01-08 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア N−チオ−アントラニルアミド化合物及びその農薬としての使用
JP2009013158A (ja) * 2006-12-15 2009-01-22 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd アントラニルアミド系化合物の製造方法

Family Cites Families (53)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4544654A (en) 1984-03-20 1985-10-01 Schering A.G. Substituted sulfonamidobenzamides, antiarrhythmic agents and compositions thereof
US6136983A (en) 1995-06-05 2000-10-24 Rhone-Poulenc Agrochimie Pesticidal sulfur compounds
MY138097A (en) 2000-03-22 2009-04-30 Du Pont Insecticidal anthranilamides
CA2437840A1 (en) 2001-03-05 2002-09-12 E.I. Du Pont De Nemours Heterocyclic diamide invertebrate pest control agents
TWI312274B (en) 2001-08-13 2009-07-21 Du Pont Method for controlling particular insect pests by applying anthranilamide compounds
AR036872A1 (es) 2001-08-13 2004-10-13 Du Pont Compuesto de antranilamida, composicion que lo comprende y metodo para controlar una plaga de invertebrados
RU2283839C2 (ru) 2001-08-15 2006-09-20 Е.И.Дюпон Де Немур Энд Компани Ортозамещенные ариламиды, способ борьбы с насекомыми, композиция для борьбы с насекомыми, промежуточное соединение
US7199138B2 (en) 2001-08-16 2007-04-03 E. I. Du Pont De Nemours And Company Substituted anthranilamides for controlling invertebrate pests
TWI283164B (en) 2001-09-21 2007-07-01 Du Pont Anthranilamide arthropodicide treatment
US20090286791A1 (en) 2001-11-27 2009-11-19 Takeda Pharmaceutical Company Limited Amide Compounds
KR20050009747A (ko) 2002-06-13 2005-01-25 이 아이 듀폰 디 네모아 앤드 캄파니 피라졸카르복사미드 살충제
US20050075375A1 (en) * 2003-05-14 2005-04-07 Anadys Pharmaceuticals, Inc. Heterocyclic compounds for treating hepatitis C virus
DE102004031100A1 (de) 2004-06-28 2006-01-12 Bayer Cropscience Ag Anthranilamide
TWI363756B (en) 2004-12-07 2012-05-11 Du Pont Method for preparing n-phenylpyrazole-1-carboxamides
DE102005044108A1 (de) * 2005-09-15 2007-03-29 Bayer Cropscience Ag Dioxazin- und Oxdiazin-substituierte Arylamide
JP2007077106A (ja) 2005-09-16 2007-03-29 Sumitomo Chemical Co Ltd N−ピリジルアミド化合物とその用途
EP1937664B1 (en) * 2005-10-14 2011-06-15 Sumitomo Chemical Company, Limited Hydrazide compound and pesticidal use of the same
HUP0600573A2 (en) 2006-07-12 2008-06-30 Laszlo Pirity Multifunction safety foil, especially fire-prevention foil
DE102007003036A1 (de) 2006-12-20 2008-06-26 Bayer Cropscience Ag Pyrimidinylpyrazole
CL2008000979A1 (es) 2007-04-11 2008-10-17 Sumitomo Chemical Co Proceso para producir un compuesto derivado de 2-piridin-2-il-2h-pirazol-3-fenilamida; compuestos intermediarios; el compuesto en si; composicion plaguicida que contiene a dicho compuesto; uso de dicho compuesto como plaguicida; y metodo para control
JP2008280336A (ja) 2007-04-11 2008-11-20 Sumitomo Chemical Co Ltd アミド化合物の製造方法
JP2008280341A (ja) 2007-04-12 2008-11-20 Sumitomo Chemical Co Ltd ヒドラジド化合物およびその防除用途
US8003787B2 (en) 2007-05-24 2011-08-23 Bayer Schering Pharma Ag Sulphoximine-substituted quinoline and quinazoline derivatives as kinase inhibitors
TWI431000B (zh) 2008-03-05 2014-03-21 Du Pont 製備2-胺基-5-氰基苯甲酸衍生物之方法
WO2009156090A2 (de) 2008-06-26 2009-12-30 Bayer Cropscience Aktiengesellschaft Insektizide schwefel-derivatisierte 1-azinylpyrazole
BRPI0918430A2 (pt) 2008-08-14 2015-11-24 Bayer Cropscience Ag 4-fenil-1h-pirazóis inseticidas.
EP2266973A1 (de) 2009-05-29 2010-12-29 Bayer CropScience AG Pyrazinylpyrazole
WO2011057984A1 (de) 2009-11-11 2011-05-19 Bayer Cropscience Ag Neue diazinyl-pyrazolylverbindungen
WO2011064188A1 (en) 2009-11-27 2011-06-03 Basf Se Insecticidal methods using nitrogen-containing heteroaromatic compounds
KR20140051404A (ko) 2011-08-12 2014-04-30 바스프 에스이 N-티오-안트라닐아미드 화합물 및 살충제로서의 그의 용도
JP5955961B2 (ja) 2011-08-12 2016-07-20 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se N−置換1h−ピラゾール5−カルボニルクロリド化合物を製造するための方法
CA2842857A1 (en) 2011-08-12 2013-02-21 Basf Se Aniline type compounds
AR087516A1 (es) 2011-08-12 2014-03-26 Basf Se Compuestos de n-tio-antranilamida y sus usos como plaguicidas
WO2013073092A1 (ja) 2011-11-18 2013-05-23 パナソニック株式会社 レシピ提示システム、および、レシピ提示方法
BR112014012243A2 (pt) 2011-11-21 2017-05-30 Basf Se processo de preparação de compostos
WO2013113789A1 (en) 2012-02-02 2013-08-08 Basf Se N-thio-anthranilamide compounds and their use as pesticides
WO2013144213A1 (en) 2012-03-30 2013-10-03 Basf Se N-substituted pyridinylidene compounds and derivatives for combating animal pests
MX2014013430A (es) 2012-05-04 2015-04-14 Basf Se Compuestos que contienen pirazol sustituido y su uso como plaguicidas.
EA201401304A1 (ru) 2012-05-24 2015-08-31 Басф Се Соединения n-тиоантраниламида и их применение в качестве пестицидов
EP2903439A1 (en) 2012-10-01 2015-08-12 Basf Se Method of controlling ryanodine-modulator insecticide resistant insects
AR093771A1 (es) 2012-10-01 2015-06-24 Basf Se Metodo para controlar insectos resistentes a insecticidas
WO2014053402A1 (en) 2012-10-01 2014-04-10 Basf Se Method for controlling non-crop pests
WO2014053407A1 (en) 2012-10-01 2014-04-10 Basf Se N-thio-anthranilamide compounds and their use as pesticides
MX2015004168A (es) 2012-10-01 2015-09-25 Basf Se Uso de compuestos de antranilamida en metodos de aplicacion en el suelo y de tratamiento de semillas.
WO2014053404A1 (en) 2012-10-01 2014-04-10 Basf Se Pesticidally active mixtures comprising anthranilamide compounds
WO2014053401A2 (en) 2012-10-01 2014-04-10 Basf Se Method of improving plant health
AR093243A1 (es) 2012-10-01 2015-05-27 Basf Se Uso de compuestos de n-tio-antranilamida en plantas cultivadas
AR093828A1 (es) 2012-10-01 2015-06-24 Basf Se Mezclas activas como plaguicidas, que comprenden compuestos de antranilamida
WO2014079820A1 (en) 2012-11-22 2014-05-30 Basf Se Use of anthranilamide compounds for reducing insect-vectored viral infections
WO2014128136A1 (en) 2013-02-20 2014-08-28 Basf Se Anthranilamide compounds and their use as pesticides
JP6571532B2 (ja) 2013-02-20 2019-09-04 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se アントラニルアミド化合物、それらの混合物およびそれらの殺有害生物剤としての使用
BR112015024815A2 (pt) 2013-03-28 2017-07-18 Basf Se processo para a preparação de um composto
MX2015015844A (es) 2013-05-17 2016-03-04 Basf Se Proceso para preparar compuestos n-sustituidos de acido 1h-pirazol-5-carboxilico y sus derivados.

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001515071A (ja) * 1997-08-01 2001-09-18 アメリカン・サイアナミド・カンパニー 置換キナゾリン誘導体およびチロシンキナーゼインヒビターとしてのそれらの使用
JP2008507582A (ja) * 2004-07-26 2008-03-13 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー アントラニルアミド無脊椎有害生物防除剤の混合物
JP2009500373A (ja) * 2005-07-07 2009-01-08 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア N−チオ−アントラニルアミド化合物及びその農薬としての使用
JP2009013158A (ja) * 2006-12-15 2009-01-22 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd アントラニルアミド系化合物の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016027561; Clark, David A.; Lahm, George P.; Smith, Ben K.; Barry, James D.; Clagg, Don G.: 'Synthesis of insecticidal fluorinated anthranilic diamides' Bioorganic & Medicinal Chemistry 16(6), 2008, 3163-3170 *

Also Published As

Publication number Publication date
US9556141B2 (en) 2017-01-31
EP2782910B1 (en) 2016-02-03
CN103958496A (zh) 2014-07-30
IL232277A (en) 2017-03-30
WO2013076092A1 (en) 2013-05-30
KR20140100474A (ko) 2014-08-14
ES2565821T3 (es) 2016-04-07
BR112014012243A2 (pt) 2017-05-30
JP6067733B2 (ja) 2017-01-25
MX2014005870A (es) 2014-06-23
IN2014CN03469A (ja) 2015-07-03
US20150087843A1 (en) 2015-03-26
IL232277A0 (en) 2014-07-01
CN103958496B (zh) 2017-05-24
AU2012342564A1 (en) 2014-06-12
EP2782910A1 (en) 2014-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6067733B2 (ja) N置換1h−ピラゾール−5−カルボキシラート化合物及びその誘導体を製造する方法
JP5955961B2 (ja) N−置換1h−ピラゾール5−カルボニルクロリド化合物を製造するための方法
JP2016518433A (ja) N置換1h−ピラゾール−5−カルボン酸化合物及びその誘導体を製造する方法
US9006447B2 (en) Method for preparing substituted isoxazoline compounds and their precursors 4-chloro, 4-bromo- or 4-iodobenzaldehyde oximes
WO2016071243A1 (en) Process for preparing halogenated alkenone ethers and their use in the synthesis of anthranilamide pesticides
US20160229820A1 (en) Process for preparing substituted isatoic acid anhydride compounds and derivatives thereof
JP2016522234A (ja) ピリジルヒドラジンからピリジルピラゾール化合物及びその誘導体を製造するための方法
JP2016520539A (ja) スルフィミンの製造方法およびそれらのN−(2−アミノ−ベンゾイル)−スルフィミンへのin−situ転化
WO2015162260A1 (en) Process for preparing anthranilamide esters and derivatives
CN112469687B (zh) 制备邻甲酰胺基苯甲酰胺类化合物的新方法
WO2024074641A1 (en) Method for preparing amides from esters
WO2019115338A1 (en) Process for the preparation of (5-cyano-imidazol-1-yl)ethanone derivatives and intermediates useful therefor
WO2019091898A1 (en) Process for the preparation of 5-substituted imidazole derivatives and manganese compounds useful therefor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6067733

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees