JP2014532885A - スタチン治療を受けていない冠動脈疾患患者の心血管転帰を予測するためのリピドミックバイオマーカー - Google Patents

スタチン治療を受けていない冠動脈疾患患者の心血管転帰を予測するためのリピドミックバイオマーカー Download PDF

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Abstract

本発明は特に、生体サンプルの脂質濃度または脂質の比率を検出し、それを対照と比較することにより、AMIまたはCVD死などの重度のCVD合併症を予測する方法およびその使用を提供し、これらのCVD合併症の予測において現在用いられている臨床マーカーよりも特異的で高感度な特異的脂質マーカーを同定した。またCVD合併症を予測、診断、予防および/または治療するための、前記脂質に向けられた抗体およびその使用も提供する。本発明はさらに、CVD合併症の予測および/または診断に使用するための脂質および/またはそれに対する抗体を含むキットに関する。

Description

本発明は、重度の心血管疾患関連の致死性合併症を予測し予防するための脂質レベルに関連する方法および使用に関する。従って本発明は、ハイリスクの冠動脈疾患患者を同定し治療するための手段を提供する。本方法は、生体サンプルの脂質レベルを解析すること、およびそれを対照と比較することを含む。
心血管疾患(CVD)は、世界的な死亡および罹患の主原因であり、罹患率は増加の一途をたどっている。CVDは、体の心臓、心臓弁、血液、および血管系に影響を及ぼす多数の状態を分類するのに使用される。これらの状態の1つは、冠動脈疾患(CAD)である。スタチンは、心血管系の合併症のリスクが高い人々のためのコレステロール降下薬の1種である。スタチンは、米国では単独で広く使用されており、米国ではおよそ2000万人のスタチン治療された患者がおり、約5000万もの患者がスタチン治療によって利益を受けているであろうと計算されている。しかしながら、スタチン治療をしたとしても、CVD患者は重度のCVD合併症を発症させるリスクを有する。急性心筋梗塞(AMI)や死亡などのCVD関連の致死性合併症の予防措置を初期に的を絞って開始することは多大な利益があると思われ、死亡率と罹患率を低くする大きな好機をCVDに罹っている患者に提供することができる。この目的を達成するために、CVD合併症を発症させるリスクがある個体の正確な同定が必須である。しかしながら、従来のリスク評価では、ハイリスク患者のうちかなりの割合を認識することができず、その一方で個体の大部分が、中程度のリスクを有すると分類され、患者管理が未確定のままになる。従って、ハイリスクのCVDのリスク評価をさらに洗練するための追加の戦略が強く求められている。この目的を達成するために、本発明者らは、CVD患者における致死性心血管イベントの予後予測ツールとして、新規のリピドミックバイオマーカーの役割を評価した。
スタチンは、CVD患者におけるアテローム性動脈硬化症のエンドポイントを予防するのに広く使用されている薬物であるため、中年の個体群の大部分がスタチン治療を受けている。スタチンはLDL−コレステロールを効率的に降下させることに加えて、循環系中のその他の多くの脂質も降下させる。従って、スタチン治療は、多くの存在し得るリピドミック(lipidomic)マーカーの血漿濃度にかなりの影響を及ぼすことから、スタチン治療を受けた対象中のリピドミックバイオマーカーとスタチン治療を受けてない対象中のリピドミックバイオマーカーとを別々に研究することが重要である。臨床業務では、LDL−コレステロールなどの従来の脂質バイオマーカーは、スタチン治療された患者において有益ではないが、このような患者は、スタチン治療にもかかわらず、なおCAD合併症のリスクが実質的に残る可能性があることが知られている。本発明は、リスク評価時にスタチン治療を受けていない対象を扱う。本発明における新規の革新的な態様は、研究者らが、2型糖尿病(DM2)患者においてリスクマーカーを別々に研究する点である。DM2は、ヒトの体内で多数の代謝の変化を引き起こすため、DM2は同様にリピドミックバイオマーカーの血漿レベルに影響を及ぼす可能性がある。さらに、非DM2患者とDM2患者とのCVDリスクを示す脂質は、同じではない可能性があることから、これらの対象群を別々に研究すれば、予後予測の精度が大幅に改善される可能性がある。
血漿または血清中総コレステロール、LDL−コレステロールまたはHDL−コレステロール濃度は、CVD/CADリスク予測のための代表的なバイオマーカーとして使用されてきた。しかしながら、多数の冠動脈疾患(CAD)または急性心筋梗塞(AMI)患者は、推奨範囲内のLDL−Cレベルを有しており、これは、残りのリスクの追加的な診断基準が必要であることを示唆している。初期の大規模な個体群研究から、これらの測定は、AMIまたは心血管死などのCADリスクおよびCADエンドポイントと関連することは明らかである。それゆえに予防的治療の戦略は、これまで(主としてスタチン治療により)LDL−C濃度を降下させることに向けられてきたが、つい最近になって(例えばCETP阻害剤により)HDL−Cを高める試みもなされている。一方で、実際にはAMI患者の半分は正常なLDLコレステロールレベルを有しており、スタチン治療された患者においては、LDL−Cを降下させたにもかかわらずリスクが実質的に残ることも観察されている。さらに、近年の出版物では、LDL粒子およびLDL−C上の主要な表面タンパク質であるアポリポタンパク質B(アポB)の血漿レベル、これらの粒子中のコレステロール量は相関しており、別々に陽性リスク因子とみなされることが実証されている。またHDL粒子およびHDL−C上の主要な表面タンパク質であるアポリポタンパク質A1の血漿レベル、これらの粒子中のコレステロール量も互いに相関しており、別々に陰性リスク因子とみなされる。重要なことに、所定の通常のアポBについては、より低いLDL−Cは、AMIのより高いリスクと関連することが観察されており、これは、平均して粒子(小さく高密度のLDL粒子)1つあたりのコレステロール含量が低いLDL粒子は、特に有害であるという見解を支持するものである。従って、LDL−Cは、LDL粒子によって運搬されるより危険な分子と直接的に関連しており、LDL−Cは、単なる間接的なリスク測定であると考えることができる。それゆえに、有害な(すなわち致死性の)心血管イベントと直接的に関連する分子、例えば所定の脂質種を検索することが重要である。
脂質代謝産物の不均衡は、脂質代謝異常とその結果として生じるアテローム性動脈硬化症の原因である可能性があり、これは、攻撃を受けやすいアテローム性プラークとしてその最も深刻な形態で現れる。アテローム性プラークは、多数の脂質を含む複雑な分子構造である。しかしながら、脂質をCVD研究にとって魅力的な分子群たらしめる脂質高含有プラーク(lipid rich plaque)またはLDLコレステロール以外の他の因子がある。脂質は強く制御されているため、研究されている生物の現状においてリピドミックなデータは強健かつ有益である。また脂質は、生物系の頂点にあるものの一つであり、予測変数よりも真性の転帰である。リピドミックなデータと適切なバイオバンクの臨床材料とを組み合わせることにより、バイオマーカー発見の優れた好機が提供される。さらにリピドミクスは、薬物開発および進化中の治療診断法(theragnostics)において有効性および安全性の尺度として使用される可能性がある。リピドミックバイオマーカーは、CVD分野における真のコンパニオン診断にとって最も重要な候補であり、同様に改善されたトランスレーショナル医療にとっても多くの好機が提供される。
脂質を病変形成部位に送達すると考えられているプラークの基礎的要素およびリポタンパク質の構成要素は、現在、脂質の構造および組成と、機能、従って疾患の病因との相互関係を証明するリピドミックな研究により分析することができる。ヒトの体内における脂質の媒介物質の数は莫大である。それらの同定および定量化は、マススペクトロメトリーおよび脂質生化学の進歩のために容易になっており、それによれば、集合的にリピドームと称される数々の脂質クラスの何百もの脂質分子種を同時にハイスループット同定および定量することができる(Ejsing CS, et al: Global analysis of the yeast lipidome by quantitative shotgun mass spectrometry. Proc Natl Acad Sci U S A 2009, 106:2136-2141; Stahlman M, et al: High-throughput shotgun lipidomics by quadrupole time-of-flight mass spectrometry. J Chromatogr B Analyt Technol Biomed Life Sci 2009 Hiukka A, et al: ApoCIII-enriched LDL in type 2 diabetes displays altered lipid composition, increased susceptibility for sphingomyelinase, and increased binding to biglycan. Diabetes 2009, 58:2018-2026; Linden D, et al: Liver-directed overexpression of mitochondrial glycerol-3-phosphate acyltransferase results in hepatic steatosis, increased triacylglycerol secretion and reduced fatty acid oxidation. FASEB J 2006, 20:434-443)。リピドミックな研究では、脂質の細胞分布を同定し、それらの生化学メカニズム、相互作用、および動力学を説明する。重要なことに、リピドミクスは、リピドームの正確な化学組成を定量する(Han X, Gross RW: Global analyses of cellular lipidomes directly from crude extracts of biological samples by ESI mass spectrometry: a bridge to lipidomics. J Lipid Res 2003, 44:1071-1079)。
リピドミクスの高い感度と選択性のために、今日では最小のサンプル量でも解析が可能である。今日では、当業界における脂質データの大部分において、脂質は合計の組成の様式で示されており、すなわちホスファチジルコリン(PC)は34:1であり(Brugger B, et al: Quantitative analysis of biological membrane lipids at the low picomole level by nano-electrospray ionization tandem mass spectrometry. Proc Natl Acad Sci U S A 1997, 94:2339-2344)、この場合、脂質分子とそれに結合した脂肪酸尾部は未同定のままである。例えばPC16:0/18:1のような脂質分子種の同定(Ekroos K, et al: Charting molecular composition of phosphatidylcholines by fatty acid scanning and ion trap MS3 fragmentation. J Lipid Res 2003, 44:2181-2192)は、進歩的なリピドミクスの主要な特徴であり、すなわちひとまとめにされた脂肪酸情報よりも高度に解析された脂質分子種が得られる。例えば、脂肪酸のタイプおよび特定のPC分子を構成するグリセロール主鎖へのそれらの結合位置に関する情報が明らかにされる。ガスクロマトグラフィーと組み合わされた薄層クロマトグラフィーなどの従来技術があるが、これらはかなり大量のサンプル量と面倒なサンプル調製を必要とするだけでなく、脂質分子種まで解明できない。いくつかのマススペクトロメトリー技術は脂質の実態を特徴付けることが可能であるが、それらのほとんどは、それでもなお絶対濃度または絶対濃度に近い濃度に関して信頼できる高品質の定量的データをもたらすことはできない。本発明の環境において、エレクトロスプレーイオン化マススペクトロメトリーに基づくリピドミクスが好ましい技術であり、これは、リピドーム分子の網羅的な解読と正確な定量化のためにショットガンリピドミクスと標的化リピドミクスの両方を利用することができる。ショットガンリピドミクスおよび標的化リピドミクスの優れた品質と特異性は、適切な環境でセットアップされる場合、優良試験所基準のガイドライン(GLP)などの厳格な規制基準を満たすであろう。これらの技術を使用すれば、ハイスループット様式でも最大2000種の脂質分子の定量化が可能である。
リピドミクスは、患者の脂質分子プロファイルに基づき患者を区別するためのツールである。リピドミクスによって可能になる個別化医療および診断法は、適切な個体が適切な時間および用量で適切な薬物を摂取するという活動を促進するであろう。個別化医療の必要性を満たすために、その他多くのもののなかでも特に脂質、タンパク質、および親水性分子からなる分析物を使用する研究がいくつか行われてきた。近年、新規のCVDバイオマーカーを同定するために非仮説駆動型の(non−hypothesis−driven)メタボロミックスクリーニングが使用されてきた。
例えばWO2004/038381は、対象の病的状態の診断をメタボロミックに容易にする方法、または対象が病的状態を有する素因を有するかどうかを予測する方法を開示しており、この方法では、対象由来の低分子物質のプロファイルを得て、標準的な低分子物質のプロファイルと比較する。
WO2008/148857は、患者の血液サンプルからHDL画分と下位画分とを単離することにより、患者における心血管疾患(例えばアテローム性動脈硬化症)のリスクを評価する方法を開示している。測定しようとするHDL画分または下位画分の成分は、スフィンゴシン−1−リン酸(S1P)、スフィンゴミエリン(SM)、およびアポリポタンパク質A−I(アポA−1)であった。
WO2008/11943はさらに、冠動脈疾患を有するかまたは冠動脈疾患を発症させるリスクがある患者を示すことができる、冠動脈疾患を検出するためのマーカーを開示している。このようなマーカーとしては、15種の「第一選択の」分子が挙げられ、すなわちC18:3コレステロールエステル、C32:1ホスファチジルコリン、アラニン、脂質(主としてVLDL)、リシン、ヘキサデカン酸、C36:2ホスファチジルコリン、ホルメート、C32:2ホスファチジルコリン、C18:2(リノール酸)、コレステロール、C18:2リゾホスファチジルコリン、C36:3ホスファチジルコリン、C34:4ホスファチジルコリン、およびC34:3ホスファチジルコリンであった。
さらにUS2007/0099242は、対象が、心血管疾患を発症させるリスクがあるか、または心血管疾患に罹っているかどうかを決定する方法を説明している。この方法は、生体サンプル中またはそのHDL下位画分中のバイオマーカー量の変化を、対照サンプルと比較して決定することを含み、この場合、バイオマーカーは、アポリポタンパク質C−IV(「アポC−IV」)、パラオキソナーゼ1(「PON−1」)、補体因子3(「C3」)、アポリポタンパク質A−IV(「アポA−IV」)、アポリポタンパク質E(「アポE」)、アポリポタンパク質LI(「アポLI」)、補体因子C4(「C4」)、補体因子C4B1(「C4B1」)、ヒストンH2A、アポリポタンパク質C−II(「アポC−II」)、アポリポタンパク質M(「アポM」)、ビトロネクチン、ハプトグロビン関連タンパク質、およびクラスタリンのうち少なくとも1種である。この文書では、1つまたは複数のアテローム動脈硬化病変の存在を検出する方法も開示しており、この方法では、生体サンプル中またはそのHDL下位画分中のバイオマーカー量の変化を、対照サンプルと比較して検出し、バイオマーカーは、PON−1、C3、C4、アポE、アポM、およびC4B1から選択される。この文書に記載されたバイオマーカーはいずれも、タンパク質またはリポタンパク質バイオマーカーである。
WO2011/063470では、冠動脈疾患(安定)患者の脂質プロファイルを、急性胸痛、ECGの変化、およびトロポニンIの上昇を有する急性冠症候群(ACS)患者と比較している。この比較からトロポニンIと関連がある脂質マーカーとACSの臨床マーカーとが解明され、これにより、脂質は、急性心筋虚血のバイオマーカーとして使用される可能性があることが示唆される。しかしながら、急性の心血管疾患系の状況では、トロポニンIは、脂質プロファイルと比較して優れたマーカーのようであるが(Meikle et al. Plasma lipidomic analysis of stable and unstable coronary artery disease. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2011 Nov;31(ll):2723-32)、この結果からは、患者の転帰の予測もされないし、急性心筋虚血または心血管死の長期的なリスクも予測されない。
以前の研究から、何もないところから脂質の解析によってCVD/CADに関連する致死的転帰を予測できるCVDバイオマーカーが得られるということを推論するのは不可能である。一般的にCVD/CADに罹っている、またはCVD/CADのリスクがある患者のなかから、特定のリスクの患者個体群を同定するのに有用な特定のマーカーが求められ続けている。
本発明では、複数の分析物をプロファイリングする代わりに、所定の脂質分子種の絶対的または絶対的に近い定量化によって、ハイリスクCVDのバイオマーカーを同定する。重要なことに、既存のバイオマーカー候補の多くが複数の因子の混成型フィンガープリントであるが、本明細書のリピドミクスアプローチは、単一種のレベルまたはそれらの比率ですでに値を示している。本出願は、脂質降下治療(例えばスタチン)や糖尿病などの脂質代謝に影響を及ぼす要因を考慮に入れている点で従来技術の脂質アッセイアプローチよりも改善された脂質アッセイアプローチを開示する。それゆえに本出願は、新規の個別化予測マーカーを提供する。
本発明は、スタチン治療を受けていないCVD/CAD患者において、AMI、卒中、および死亡などの重度のCVD/CAD関連合併症を予測し予防するための新規のリピドミックマーカーを提供する。従ってこれらのマーカーは、ハイリスクの冠動脈疾患患者を同定し治療するための手段を提供する。具体的には、CAD患者からのサンプル中の、本明細書で示される脂質分子、脂質−脂質濃度比、および脂質−臨床濃度比が場合によって高いまたは低いレベルを示す場合、本発明に係る方法および使用にとって有用なリピドミックマーカーであることが発見された。このような高感度で特異的なマーカーを、CVD/CAD転帰について予測することができる現在の臨床で使用されているマーカーと比較して優れた診断および予後予測値を示すかどうかについて特に試験した。実際には、LDL−CまたはHDL−Cなどの現在利用可能なバイオマーカーは、CAD患者におけるCVD死リスクの予測において極めて限定的な価値しかないか、または価値がない。それゆえに本発明は、LDL−C、総血漿/血清コレステロール、ならびにアポリポタンパク質BおよびA1などのCVDおよびCVD合併症を診断および/または予測するのに現在使用されている他のマーカーに比べて顕著な利点がある。従って、本明細書で提供されるリピドミックマーカーは、AMIまたはCVD死などの主要なCVD合併症を発症させるリスクのより優れた診断または評価を可能にする。
本発明によれば、特に、スタチン治療を受けていないCVD患者がCVD合併症を発症させるリスクを決定する方法、または前記患者におけるCVDリスクの警告徴候(例えば死亡、心筋梗塞(MI)、狭心症、一過性脳虚血発作(TIA)、および卒中)を決定する方法が開示される。
本発明に係る方法は、典型的には、a)CAD対象からの生体サンプを提供するステップ;b)前記サンプルから脂質濃度、脂質−脂質濃度比、もしくは脂質−臨床濃度比または(a)対応するプロファイルを決定するステップ(すなわち、本発明に従ってリピドミックマーカーに関する情報を決定するステップ);およびc)決定された前記脂質濃度、脂質−脂質濃度比、もしくは脂質−臨床濃度比または前記対応するプロファイルを、対照における対応する脂質濃度、脂質−脂質濃度比、もしくは脂質−臨床濃度比または対応するプロファイルと比較するステップを含む。
上述したように、対象サンプルと対照(または対照サンプル)とで比較されるリピドミックマーカーは、本明細書で説明し特許請求したように、脂質濃度、脂質−脂質濃度比、もしくは脂質−臨床濃度比またはそれらの組み合わせ、すなわち対応するプロファイルのうち1つまたは複数であってもよい。これに関して、対照または対照サンプルは、リピドミックマーカーのベースラインまたは開始点の確立を可能にする。
本発明のリピドミックマーカーは、致死性CVD合併症の予測および予防を可能にする。それにより、早期の介入、症状の発症および罹患の低減、およびCVDに関連する罹患率/死亡率の低減が促進されるであろう。従って、本明細書で説明され特許請求されたリピドミックマーカーは、主要なCVD合併症を発症させるリスクがある患者それぞれに合わせた薬物の介入を可能にする。
言い換えれば、本発明は、スタチン治療を受けていないCVD患者におけるAMIまたはCVD死などのCVD合併症を予測するのに使用するための、診断および/または予測のための脂質マーカー、ならびに脂質−脂質または脂質−臨床濃度比を開示する。本発明は、脂質濃度、脂質−脂質、および/または脂質−臨床濃度比の測定を使用して、前記対象のAMIおよび/またはCVD死などのCVD合併症を発症させるリスクを決定する。対象は、これまでに狭心症、心筋梗塞または卒中などの心血管疾患イベントを起こしていてもよい。
従って、本発明の一態様において、スタチン治療を受けていない対象が、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/18:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/20:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/22:0)/Cer(d18:1/24:0)Gb3(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)(表3)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)、およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される、ステップを含む方法が提供される。
特定の一実施形態において、その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けていない対象が、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、GlcCer(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表3)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、およびPC18:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表3)から選択される、ステップを含む方法に関する。
本発明の目的に関して、特に脂質−臨床濃度比に関して、アポリポタンパク質A−Iを測定する代わりに、アポリポタンパク質A−IIを測定してもよい。
本発明の別の態様において、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象が、急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、CE19:1 oxCE682.6、GlcCer(d18:1/16:0)、SM(d18:1/18:1)、CE20:4、LacCer(d18:1/16:0)、Cer18:1/16:0、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表4a、6、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC18:0/22:6、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される、ステップを含む方法が提供される。
特定の一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE19:1(oxCE682.6)、CE20:4、Cer18:1/16:0、およびSM18:1/16:0(表4a、6、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC18:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される。
好ましい実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、GlcCer(d18:1/16:0)、CE20:4、LacCer(d18:1/16:0)、Cer18:1/16:0、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表8)から選択される。
特に好ましい一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE20:4、Cer18:1/16:0、およびSM18:1/16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表8)から選択される。
代わりの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象が、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/22:0)/PC18:0/22:6、CE18:2/PC18:0/22:6、CE18:1/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、CE20:4/PC18:0/22:6、CE22:6/PC18:0/22:6、PC16:0/16:0/PC16:0/22:6、CE16:0/PC16:0/22:6、CE18:2/PC16:0/22:6、Gb3(d18:1/24:0)/PC16:0/22:6、CE18:1/PC16:0/22:6、CE20:4/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/22:0)、CE16:0/Cer(d18:1/24:0)、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)およびSM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)(表4b)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/GlcCer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)/GlcCer(d18:1/16:0)、PC16:0/22:6/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC16:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/18:0)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表4b)から選択される、ステップを含む方法に関する。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、CE18:2/PC18:0/22:6およびCer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)(表6)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表6)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象が、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、CE19:1 oxCE682.6/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/20:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびCer(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表4c)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、LacCer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、CE17:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、GlcCer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Gb3(d18:1/22:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/20:3/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC16:0/16:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC18:1/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/18:2/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Cer(d18:1/24:1)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Cer(d18:1/22:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/22:6/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/18:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/20:3/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)、SM(d18:1/23:0)(d18:1/22:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、LPC16:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/22:6/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表4c)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、CE19:1 oxCE682.6/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/20:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、およびGlcCer(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表4c)から選択される。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)(表6)から選択され;
および/またはその減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表6)から選択される。
本発明の別の態様において、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象が、急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Gb3(d18:1/24:1)、Gb3(d18:1/16:0)、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表5a、7、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE18:0、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される、ステップを含む方法が提供される。
特定の一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3(d18:1/24:1)、Gb3(d18:1/16:0)、GlcCer18:1/16:0、およびLacCer18:1/16:0(表5a、7、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE22:6、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される。
好ましい実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3 18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表8)から選択される。
特に好ましい一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3 18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、およびLacCer18:1/16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE22:6、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表8)から選択される。
代わりの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象が、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/24:1)/PCO−16:0/20:4−アルキル、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/22:0)およびGb3(d18:1/22:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)(表5b)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、CE18:0/PC18:0/18:2、PC18:0/18:2/PE18:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PE18:0/18:2、CE18:0/CE18:1、CE18:2/Gb3(d18:1/16:0)、CE16:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:0/PC16:0/22:6、CE14:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:0/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、CE18:3/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE18:0/PC16:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:3/PC16:0/18:1、PC18:0/20:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE14:0/PC16:0/16:0、CE17:1/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC18:0/20:3/PE18:0/18:2、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、CE18:0/Cer(d18:1/16:0)、CE18:0/Cer(d18:1/24:1)、CE18:0/PC16:0/16:0、CE18:0/PC18:1/18:1、CE18:0/PC16:0/18:1、CE20:4/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/PE18:0/18:2、CE20:4/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:0/Cer(d18:1/26:1)、CE18:3/Gb3(d18:1/22:0)、CE14:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE20:4/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:3/Gb3(d18:1/24:1)、CE14:0/Gb3(d18:1/24:1)、CE20:5/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表5b)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、CE18:0/PC18:0/18:2、PC18:0/18:2/PE18:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PE18:0/18:2、CE18:0/CE18:1、CE18:2/Gb3(d18:1/16:0)、CE16:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:0/PC16:0/22:6、CE14:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:0/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、CE18:3/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE18:0/PC16:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:3/PC16:0/18:1、PC18:0/20:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE14:0/PC16:0/16:0、CE17:1/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC18:0/20:3/PE18:0/18:2、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、CE18:0/Cer(d18:1/24:1)、CE18:0/PC16:0/16:0、CE18:0/PC18:1/18:1、CE18:0/PC16:0/18:1、CE20:4/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/PE18:0/18:2、CE20:4/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:0/Cer(d18:1/26:1)、CE18:3/Gb3(d18:1/22:0)、CE14:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE20:4/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:3/Gb3(d18:1/24:1)、CE14:0/Gb3(d18:1/24:1)、CE20:5/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表5b)から選択される。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)およびGb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)(表7)から選択され;さらにその減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、CE18:3/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表7)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象が、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/22:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、CE17:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−18:0/18:2−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/24:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC17:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、CE15:0/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−16:0/18:2−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC16:0/16:0/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/18:2/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/16:0/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/アポリポタンパク質B(mg/dL)、およびSM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表5c)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、CE14:0/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびCE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表5c)から選択される、ステップを含む方法に関する。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびLacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)(表7)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、CE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表7)である。
別の態様において、本発明は、スタチン治療を受けていない対象におけるCVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記治療の有効性を示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/20:0)/Cer(d18:1/24:0)、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)、およびCer(d18:1/22:0)/Cer(d18:1/24:0)(表3)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)、およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けていない対象におけるCVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記治療の有効性を示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、GlcCer(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表3)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、およびPC18:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表3)から選択される、ステップを含む方法に関する。
本発明の目的に関して、特に脂質−臨床濃度比に関して、アポリポタンパク質A−Iを測定する代わりに、アポリポタンパク質A−IIを測定してもよい。
別の態様において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記治療の有効性を示し、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、CE19:1 oxCE682.6、GlcCer(d18:1/16:0)、SM(d18:1/18:1)、CE20:4、LacCer(d18:1/16:0)、Cer18:1/16:0、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表4a、6、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC18:0/22:6、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE19:1(oxCE682.6)、CE20:4、Cer18:1/16:0、およびSM18:1/16:0(表4a、6、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC18:0/22:6、およびSM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される。
好ましい実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、GlcCer(d18:1/16:0)、CE20:4、LacCer(d18:1/16:0)、Cer18:1/16:0、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表8)から選択される。
特に好ましい一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE20:4、Cer18:1/16:0、およびSM18:1/16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表8)から選択される。
代わりの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記治療の有効性を示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/22:0)/PC18:0/22:6、CE18:2/PC18:0/22:6、CE18:1/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、CE20:4/PC18:0/22:6、CE22:6/PC18:0/22:6、PC16:0/16:0/PC16:0/22:6、CE16:0/PC16:0/22:6、CE18:2/PC16:0/22:6、Gb3(d18:1/24:0)/PC16:0/22:6、CE18:1/PC16:0/22:6、CE20:4/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/22:0)、CE16:0/Cer(d18:1/24:0)、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)およびSM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)(表4b)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/GlcCer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)/GlcCer(d18:1/16:0)、PC16:0/22:6/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC16:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/18:0)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表4b)から選択される、ステップを含む方法に関する。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、CE18:2/PC18:0/22:6およびCer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)(表6)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表6)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記治療の有効性を示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、CE19:1 oxCE682.6/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/20:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびCer(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表4c)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、LacCer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、CE17:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、GlcCer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Gb3(d18:1/22:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/20:3/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC16:0/16:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC18:1/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/18:2/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Cer(d18:1/24:1)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Cer(d18:1/22:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/22:6/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/18:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/20:3/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)、SM(d18:1/23:0)(d18:1/22:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、LPC16:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/22:6/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表4c)から選択される、ステップを含む方法が提供される。
特定の一実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、CE19:1 oxCE682.6/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/20:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、およびGlcCer(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表4c)から選択される。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)(表6)であり;
および/またはその減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表6)から選択される。
別の態様において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記治療の有効性を示し、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Gb3(d18:1/24:1)、Gb3(d18:1/16:0)、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表5a、7、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE18:0、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3(d18:1/24:1)、Gb3(d18:1/16:0)、GlcCer18:1/16:0、およびLacCer18:1/16:0(表5a、7、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE22:6、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される。
好ましい実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3 18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表8)から選択される。
特に好ましい一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3 18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、およびLacCer18:1/16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE22:6、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表8)から選択される。
代わりの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記治療の有効性を示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/24:1)/PCO−16:0/20:4−アルキル、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/22:0)およびGb3(d18:1/22:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)(表5b)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、CE18:0/PC18:0/18:2、PC18:0/18:2/PE18:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PE18:0/18:2、CE18:0/CE18:1、CE18:2/Gb3(d18:1/16:0)、CE16:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:0/PC16:0/22:6、CE14:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:0/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、CE18:3/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE18:0/PC16:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:3/PC16:0/18:1、PC18:0/20:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE14:0/PC16:0/16:0、CE17:1/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC18:0/20:3/PE18:0/18:2、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、CE18:0/Cer(d18:1/16:0)、CE18:0/Cer(d18:1/24:1)、CE18:0/PC16:0/16:0、CE18:0/PC18:1/18:1、CE18:0/PC16:0/18:1、CE20:4/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/PE18:0/18:2、CE20:4/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:0/Cer(d18:1/26:1)、CE18:3/Gb3(d18:1/22:0)、CE14:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE20:4/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:3/Gb3(d18:1/24:1)、CE14:0/Gb3(d18:1/24:1)、CE20:5/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表5b)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、CE18:0/PC18:0/18:2、PC18:0/18:2/PE18:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PE18:0/18:2、CE18:0/CE18:1、CE18:2/Gb3(d18:1/16:0)、CE16:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:0/PC16:0/22:6、CE14:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:0/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、CE18:3/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE18:0/PC16:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:3/PC16:0/18:1、PC18:0/20:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE14:0/PC16:0/16:0、CE17:1/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC18:0/20:3/PE18:0/18:2、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、CE18:0/Cer(d18:1/24:1)、CE18:0/PC16:0/16:0、CE18:0/PC18:1/18:1、CE18:0/PC16:0/18:1、CE20:4/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/PE18:0/18:2、CE20:4/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:0/Cer(d18:1/26:1)、CE18:3/Gb3(d18:1/22:0)、CE14:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE20:4/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:3/Gb3(d18:1/24:1)、CE14:0/Gb3(d18:1/24:1)、CE20:5/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表5b)から選択される。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)およびGb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)(表7)から選択され;さらにその減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、CE18:3/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表7)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記治療の有効性を示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/22:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、CE17:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−18:0/18:2−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/24:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC17:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、CE15:0/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−16:0/18:2−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC16:0/16:0/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/18:2/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/16:0/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/アポリポタンパク質B(mg/dL)、およびSM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表5c)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、CE14:0/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびCE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表5c)から選択される、ステップを含む方法が提供される。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびLacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)(表7)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、CE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表7)である。
さらに別の態様において、本発明は、スタチン治療を受けていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/20:0)/Cer(d18:1/24:0)、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)およびCer(d18:1/22:0)/Cer(d18:1/24:0)(表3)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、GlcCer(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表3)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、Cer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、およびPC18:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表3)から選択される、ステップを含む方法に関する。
本発明の目的に関して、特に脂質−臨床濃度比に関して、アポリポタンパク質A−Iを測定する代わりに、アポリポタンパク質A−IIを測定してもよい。
さらなる態様において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、CE19:1(oxCE682.6)、GlcCer(d18:1/16:0)、SM(d18:1/18:1)、CE20:4、LacCer(d18:1/16:0)、Cer18:1/16:0、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表4a、6、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC18:0/22:6、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE19:1(oxCE682.6)、CE20:4、Cer18:1/16:0、およびSM18:1/16:0(表4a、6、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC18:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される。
好ましい実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、GlcCer(d18:1/16:0)、CE20:4、LacCer(d18:1/16:0)、Cer18:1/16:0、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表8)から選択される。
特に好ましい一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE20:4、Cer18:1/16:0、およびSM18:1/16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表8)から選択される。
代わりの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/22:0)/PC18:0/22:6、CE18:2/PC18:0/22:6、CE18:1/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、CE20:4/PC18:0/22:6、CE22:6/PC18:0/22:6、PC16:0/16:0/PC16:0/22:6、CE16:0/PC16:0/22:6、CE18:2/PC16:0/22:6、Gb3(d18:1/24:0)/PC16:0/22:6、CE18:1/PC16:0/22:6、CE20:4/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/22:0)、CE16:0/Cer(d18:1/24:0)、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)およびSM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)(表4b)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/GlcCer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)/GlcCer(d18:1/16:0)、PC16:0/22:6/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC16:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/18:0)、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表4b)から選択される、ステップを含む方法に関する。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、CE18:2/PC18:0/22:6およびCer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)(表6)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表6)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、CE19:1 oxCE682.6/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/20:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびCer(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表4c)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、LacCer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、CE17:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、GlcCer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Gb3(d18:1/22:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/20:3/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC16:0/16:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC18:1/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/18:2/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Cer(d18:1/24:1)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、Cer(d18:1/22:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/22:6/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/18:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/20:3/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)、SM(d18:1/23:0)(d18:1/22:1−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/18:1/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、LPC16:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC16:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、PC18:0/22:6/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表4c)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、CE19:1(oxCE682.6)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、GlcCer(d18:1/18:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、GlcCer(d18:1/20:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、およびGlcCer(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表4c)から選択される。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)(表6)であり;
および/またはその減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表6)から選択される。
別の態様において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Gb3(d18:1/24:1)、Gb3(d18:1/16:0)、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表5a、7、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE18:0、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3(d18:1/24:1)、Gb3(d18:1/16:0)、GlcCer18:1/16:0、およびLacCer18:1/16:0(表5a、7、および8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE22:6、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される。
好ましい実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3 18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表8)から選択される。
特に好ましい一実施形態において、その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、Gb3 18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、およびLacCer18:1/16:0(表8)から選択され;
その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質は、CE22:6、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表8)から選択される。
代わりの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/24:1)/PC O−16:0/20:4−アルキル、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/22:0)、およびGb3(d18:1/22:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)(表5b)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、CE18:0/PC18:0/18:2、PC18:0/18:2/PE18:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PE18:0/18:2、CE18:0/CE18:1、CE18:2/Gb3(d18:1/16:0)、CE16:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:0/PC16:0/22:6、CE14:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:0/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、CE18:3/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE18:0/PC16:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:3/PC16:0/18:1、PC18:0/20:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE14:0/PC16:0/16:0、CE17:1/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC18:0/20:3/PE18:0/18:2、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、CE18:0/Cer(d18:1/16:0)、CE18:0/Cer(d18:1/24:1)、CE18:0/PC16:0/16:0、CE18:0/PC18:1/18:1、CE18:0/PC16:0/18:1、CE20:4/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/PE18:0/18:2、CE20:4/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:0/Cer(d18:1/26:1)、CE18:3/Gb3(d18:1/22:0)、CE14:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE20:4/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:3/Gb3(d18:1/24:1)、CE14:0/Gb3(d18:1/24:1)、CE20:5/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表5b)から選択される、ステップを含む方法に関する。
特定の一実施形態において、その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、CE18:0/PC18:0/18:2、PC18:0/18:2/PE18:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PE18:0/18:2、CE18:0/CE18:1、CE18:2/Gb3(d18:1/16:0)、CE16:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:0/PC16:0/22:6、CE14:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:0/SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)、CE18:3/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE18:0/PC16:0/18:2、Cer(d18:1/24:0)/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/24:0)、CE18:3/PC16:0/18:1、PC18:0/20:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE14:0/PC16:0/16:0、CE17:1/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、PC18:0/20:3/PE18:0/18:2、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、CE18:0/Cer(d18:1/24:1)、CE18:0/PC16:0/16:0、CE18:0/PC18:1/18:1、CE18:0/PC16:0/18:1、CE20:4/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/PE18:0/18:2、CE20:4/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:0/Cer(d18:1/26:1)、CE18:3/Gb3(d18:1/22:0)、CE14:0/Gb3(d18:1/16:0)、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:3/Gb3(d18:1/16:0)、CE14:0/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE20:4/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:3/Gb3(d18:1/24:1)、CE14:0/Gb3(d18:1/24:1)、CE20:5/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/18:0)、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表5b)から選択される。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、およびGb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)(表7)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比は、CE18:3/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表7)から選択される。
さらに別の代りの実施形態において、本発明は、スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、前記対象からのサンプル中の1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/22:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、CE17:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−18:0/18:2−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、LacCer(d18:1/24:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC17:0/18:2/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、CE15:0/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、PC O−16:0/18:2−アルキル/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:1)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/24:0)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC16:0/16:0/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質B(mg/dL)、PC O−16:0/18:1−アルキル/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/22:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/トリグリセリド(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/18:2/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC16:0/16:0/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、PE18:0/18:2/アポリポタンパク質B(mg/dL)、およびSM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表5c)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、CE14:0/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびCE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表5c)から選択される、ステップを含む方法に関する。
好ましい実施形態において、その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびLacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)(表7)から選択され;
その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比は、CE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表7)である。
本明細書に記載され、請求される本発明の全ての態様および実施形態と関連して、脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比の決定は、典型的には、アッセイを用いて行われる。
本明細書に記載され、請求される方法に従って、治療の有効性が評価されるべきであり、または必要に応じて治療が選択されるべきである本発明の一実施形態では、前記治療は脂質を改変する治療である。
本発明は、1つまたは複数のスタチンおよび/または任意の他のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を用いて以前に治療された対象由来のサンプル中の脂質濃度、脂質−脂質濃度比および/または脂質−臨床濃度比の分析をさらに包含する。
本発明の目的のために、表3〜8から少なくとも1つの脂質濃度、脂質−脂質濃度比もしくは脂質−臨床濃度比、またはそれらの組み合わせは、患者が、AMIもしくはCVD死などのCVD合併症のうち1つまたは複数を発症させるリスクがあるかどうかを評価し;CVDおよび/もしくは対象におけるAMIもしくはCVD死などの、その合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価し;またはCVDおよび/もしくは対象におけるAMIもしくはCVD死などの、その合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択するために、決定されてもよい。しかしながら、これに関連して、さらに、表3〜8から少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、もしくは少なくとも8個の脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比、またはそれらの組み合わせを決定することは可能であり、有利あり得る。1を超える脂質マーカーが決定され、評価のために使用される場合、特定の脂質濃度、脂質−脂質濃度比、脂質−臨床濃度比またはそれらの組み合わせは、上記の査定、評価または選択における他のものよりも大きな重みが与えられることは有利であり得る。
本発明の文脈において、CVDは、典型的には、冠動脈疾患、末梢動脈疾患、卒中および/またはCVD死によって特徴付けられる。サンプルが本発明に従って分析される対象におけるCVDは、アテローム性動脈硬化症により誘発されてもよい。一般に、本発明は、CVDを発症するリスクがあり、アテローム性動脈硬化症を有する対象を含む方法を実施する。あるいは、本発明は、CVDを発症するリスクがあり、アテローム性動脈硬化症を有さない対象を含む方法を実施する。
更なる実施態様では、本発明の方法は、総コレステロール、対象のサンプル中の総コレステロール、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL−C)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)、アポリポタンパク質B(アポB)および/またはアポリポタンパク質C−III)の血清または血漿レベルを決定することをさらに含んでもよい。本発明の一実施形態では、対象は、総コレステロール、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL−C)、アポリポタンパク質C−IIIもしくはアポリポタンパク質B(アポB)のうち1つもしくは複数の上昇した血清または血漿レベル、あるいはHDL−コレステロール(HDL−C)の減少した血清レベルを有さない。
本明細書に記載され、請求される全ての態様および実施形態に従って、対象由来のサンプルと対照サンプルの両方は、好ましくは血液サンプル、より好ましくは血漿サンプル、または好ましくは血清サンプルである。また、尿もしくは組織、または血液、血漿、血清、尿もしくは組織の画分、例えばリポタンパク質画分であってもよい。血液サンプルを調製することができ、血漿もしくは血清、またはそれらの画分を当業者に周知の技術を用いてそこから分離することができる。あるいは、対象由来のサンプルと対照サンプルの両方はまた、例えば頚動脈組織などの動脈組織、または頸動脈プラーク材などの動脈プラーク材、などの組織サンプルであってもよい。
患者のサンプル由来の脂質マーカー(すなわち、脂質の濃度、脂質−脂質濃度比、もしくは脂質−臨床濃度比、またはそれらの組み合わせ、すなわち、対応するプロファイル)に関する情報、必要に応じて、対応する対照サンプルの情報の回収は、様々な化学的および高分解能の分析技術を用いて行うことができる。適切な分析技術としては、限定されないが、マススペクトロメトリーおよび核磁気共鳴分光分析が挙げられる。個々の脂質または脂質クラスを分解し、それらの構造情報を提供することができる任意の高分解能技術は、対象とする脂質マーカーに関する情報、例えば、生物学的サンプルからの脂質プロファイルを回収するために用いることができる。本発明の方法について、脂質のレベルは、マススペクトロメトリー、核磁気共鳴分光分析、蛍光分光法または二重分極インターフェロメトリー、高性能分離法、例えばHPLC、UHPLCもしくはUPLC、および/またはイムノアッセイ、例えばELISAを使用することによって決定される。代替的または更なる実施形態によれば、サンプル中の分析物は、分析物と、分析物を特異的に結合することができる結合部分を結合させることによって検出および/または定量することができる。結合部分は、例えば、リガンド−受容体対のメンバー、すなわち、特異的結合相互作用を有することができる分子対を含むことができる。また、結合部分は、例えば、抗体−抗原、酵素−基質、核酸ベースのリガンド、他のタンパク質リガンド、または当該技術分野において知られている他の特異的結合対などの特異的結合対のメンバーを含むことができる。好ましい実施形態では、脂質プロファイルはマススペクトロメトリー(MS)を用いて回収され、ここで、MS機器は、HPLC、UHPLCまたはUPLCなどの直接注入法および高速分離方法に結合されていてもよい。回収された脂質プロファイル中の個々の脂質または脂質クラスの量は、回収された脂質プロファイルと対照を比較するときに使用される。
マススペクトロメトリー(MS)を用いて脂質マーカーに関する情報の回収は、本発明の好適な実施形態の1つである。MS機器は、ロボットナノフローイオン源デバイスなどの直接試料注入法、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、超高圧液体クロマトグラフィー(UHPLC)もしくは超性能液体クロマトグラフィー(UPLC)などの高性能分離方法に結合することができる。
本発明の方法は、CVD合併症、特に重篤なCVD合併症、例えば、死亡、および急性心筋梗塞(AMI)を含む心筋梗塞(MI)を発症する前記患者のリスクを決定するために使用されてもよい。
本発明の一実施形態では、必要とする対象において、例えば、AMIまたはCVD死などのCVD合併症を治療または予防するための方法が提供される。本方法は、表3〜8に記載されている脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比の1つまたは複数を改変することができる治療的に有効な投薬量の薬物を投与することを含み、ここで、該投薬量は、前記対象のサンプル中の前記1つもしくは複数の脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比が、対照、例えば対照サンプル中の対応する脂質濃度、対応する脂質−脂質濃度比または対応する脂質−臨床濃度比と比較した場合に有意に相違しないような投薬量である。好ましい実施形態では、薬物は、スタチンまたは別のHMG−CoA還レダクターゼ阻害剤である。この点において特に好ましいスタチンは、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、フルバスタチンXL、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンまたはシンバスタチンである。別の好ましい実施形態において、薬物は、ナイアシン(ニコチン酸);コレステロール吸収阻害剤、例えばエゼチマイブもしくはSCH−48461;コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、例えばトルセトラピブ、アナセトラピブもしくはJTT−705;胆汁酸封鎖剤、例えばコレセベラム、コレスチラミンもしくはコレスチポール;またはフィブラート、例えばフェノフィブラート、ゲムフィプロジル、クロフィブラートもしくはベザフィブラートである。あるいは、薬物はまた、フィトステロールまたはPCSK9阻害剤であってもよい。
また、本発明の一部は、AMIまたはCVD死などのCVD合併症を発症するリスクにある対象の予防または治療に使用するための、本明細書に記載されている脂質であって、例えば、表3、4、5、6、7または8のいずれかからの脂質である。前記脂質は、栄養補助食品または医薬として摂取されてもよい。同様に、治療の対応する方法も包含される。同様に、本発明はまた、CVDおよび/またはAMIもしくはCVD死などの、そのCVD合併症のうち1つまたは複数を発症するリスクにある対象において、本明細書に記載されおよび/または請求される、例えば表3〜8に記載されおよび/または請求される脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比を調節するために使用される調節因子を包含する。治療の対応する方法も同様に包含される。更なる実施形態では、前記調節因子は、小分子、アンチセンスRNA、低分子干渉RNA(siRNA)または天然もしくは改変脂質である。
あるいは、調節因子は、酵素の活性、機能性または濃度に影響を及ぼし、ここで、前記酵素は、表3〜8における脂質のいずれか1つを生成しまたは分解する反応を触媒する。同様に、本発明は、調節因子を使用または投与する、AMIまたはCVD死などのCVD合併症を発症するリスクにある対象の予防または治療に関し、ここで、該調節因子は、酵素の活性、機能性または濃度に影響を及ぼし、前記酵素は、表3〜8における脂質のいずれか1つを生成しまたは分解する反応を触媒する。
本発明の一実施形態では、表3〜8における脂質のいずれか1つに対する抗体は、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を予測するために使用される。本発明の別の実施形態では、抗体は、対象における上記合併症の1つまたは複数を予防または治療するために使用されてもよい。
本発明の方法、薬物、脂質、調節因子または抗体のいずれかは、急性心筋梗塞などの1つもしくは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあり、または該CVD合併症に罹患しており、および/または心血管死亡のリスクがある対象のために使用されてもよい。本発明の目的のために、CVD合併症は、重度CVD合併症、特に死亡を含む。
CVDおよび/またはその合併症の1つもしくは複数を予測し、あるいは本明細書に記載されおよび/または請求される方法または使用を行うためのキットもまた本発明によって包含され、ここで、該キットは、試薬および参照化合物を含む。参照化合物は、限定されないが、下記:(a)表3〜8における脂質から選択される脂質標準;(b)1つまたは複数の対照マーカー(例えば、脂質もしくは複数の脂質、好ましくは本明細書に記載されおよび/もしくは請求される脂質マーカーのいずれかに対応する脂質、または他の脂質、例えば、全PC、または別の分子、例えば、タンパク質);(c)陽性および/または陰性対照;(d)内部および/または外部標準;(e)校正線対照;(f)表3〜8における脂質のいずれか1つの脂質に結合することができる抗体または他の結合部分、の1つまたは複数であってもよい。試薬は、前記方法または使用を行うために有用な溶液、溶媒、および/または緩衝液である。
本発明の一実施形態では、CVDおよび/またはその合併症のうち1つもしくは複数を予測し、または本発明の方法を行うためのキットが提供され、ここで、該キットは、(a)表3〜8における脂質から選択される脂質標準、および場合により下記;(b)1つまたは複数の対照マーカー(例えば、脂質もしくは複数の脂質、好ましくは本明細書に記載されおよび/もしくは請求される脂質マーカーのいずれかに対応する脂質、または別の脂質、例えば、全PC、または別の分子、例えば、タンパク質);(c)陽性および/または陰性対照;(d)内部および/または外部標準であって、化学的に修飾され、タグ化されまたはヒトにおいて非内因的に生じる分子;(e)校正線対照;(f)薬物、場合により表3〜8における脂質のいずれか1つの脂質に結合することができる抗体;および(g)前記方法または使用を行うための試薬、から選択される1つまたは複数の追加の参照化合物を含む。
本発明に係る好ましいキットは、例えば、上記の列挙された構成成分の以下の組み合わせ:(a)および(b)、場合により(g);(a)および(c)、場合により(g);(a)および(d)、場合により(g);(a)および(e)、場合により(g);(a)および(f)、場合により(g);(a)、(b)および(c)、場合により(g);(a)、(c)および(d)、場合により(g);(a)、(d)および(e)、場合により(g);または(a)、(e)および(f)、場合により(g)を含む。
好ましい一実施形態では、請求されるキットの1つまたは複数の対照マーカーは、臨床設定において定期的に測定される分子である。例えば、1つまたは複数の前記対照マーカーがCKである実施形態が好ましい。
好ましくは、キットは、CVD合併症を予測するために使用され、ここで、対象由来のサンプル中の脂質濃度、脂質比またはそれらの脂質の組み合わせはマススペクトロメトリーを用いることによって決定される。サンプルは、マススペクトロメトリーを行う前に、精製および/または他のサンプルの調製前工程に供されてもよい。精製工程は、限定されないが、クロマトグラフィーであってもよく、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および/または超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)が挙げられる。サンプルの調製前工程は、限定されないが、固相抽出(SPE)、誘導体化、液体−液体抽出および/またはリポタンパク質分画であってもよい。前記マススペクトロメトリー決定は、タンデムマススペクトロメトリーによって行うことができる。
上述したように、本発明の目的のために、対照サンプルは、任意の主要はCVD合併症がないままのCAD患者またはCAD患者グループから、例えば、前記集団由来の様々なサンプルを混合することによって得られてもよい。CAD患者グループを用いる場合、集団由来のいくつかの脂質プロファイルを合わせ、脂質マーカーをこの組み合わせから作成する。対象由来のサンプル中の個々の脂質または脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比のレベルまたは量は、前記対象において、AMIまたはCVD死などのCVD合併症のうち1つまたは複数のリスクを決定するために、対照における脂質または脂質比のレベルまたは量と比較される。
一実施形態では、対照は、CAD患者由来のサンプルであり、ここで、対照サンプルは、主要なCVDイベントの既往がなく、かつスタチン治療を受けていないCAD患者またはCAD患者グループである。スタチン治療を受けていない対照CAD患者は、2型真性糖尿病を有してもよくまたは有さなくてもよい。また、主要なCVDイベントの既往がなく、スタチン治療を受けていないCAD患者集団由来のサンプルの組み合わせを示すサンプルであってもよい。あるいは、対照は、本発明に従う脂質マーカーに関する一連のデータ、例えば、主要なCVDイベントの既往がなく、スタチン治療を受けていないCAD患者から採取されたサンプル、または主要なCVDイベントの既往がなく、スタチン治療を受けていないCAD患者集団から採取されたサンプルの組み合わせにおいて、本発明に従う脂質の濃度、脂質−脂質濃度比、または脂質−臨床濃度比に関する情報であってもよい。前記情報、したがって対応するデータセットは、予め決定され、計算されもしくは外挿されていてもよく、またはなおも決定され、計算されもしくは外挿される必要があってもよく、または文献から引用されてもよい。
あるいは、対照は、CAD患者由来のサンプルであり、ここで、対照サンプルは、主要なCVDイベントの既往がなく、かつスタチン治療を受けているCAD患者またはCAD患者グループである。スタチン治療を受けている対照CAD患者は、2型真性糖尿病を有してもよくまたは有さなくてもよい。また、主要なCVDイベントの既往がなく、スタチン治療を受けているCAD患者集団由来のサンプルの組み合わせを示すサンプルであってもよい。あるいは、対照は、本発明に従う脂質マーカーに関する一連のデータ、例えば、主要なCVDイベントの既往がなく、スタチン治療を受けているCAD患者から採取されたサンプル、または主要なCVDイベントの既往がなく、スタチン治療を受けているCAD患者集団から採取されたサンプルの組み合わせにおいて、本発明に従う脂質の濃度、脂質−脂質濃度比、または脂質−臨床濃度比に関する情報であってもよい。前記情報、したがって対応するデータセットは、予め決定され、計算されもしくは外挿されていてもよく、またはなおも決定され、計算されもしくは外挿される必要があってもよく、または文献から引用されてもよい。
好ましくは、対照サンプルは、血液、血漿、血清、尿もしくは組織、またはそのリポタンパク質画分である。
別の態様において、本発明は、急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象の治療に使用するためのスタチンまたは脂質低下薬に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかを適用する場合、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあると同定される。同様に、本発明は、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象をスタチンまたは脂質低下薬を用いて治療する方法に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかを適用する場合、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあると同定される。
更なる実施形態において、本発明は、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象の治療に使用するためのスタチンまたは脂質低下薬に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかによって1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあると実際に同定されている。同様に、本発明は、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象をスタチンまたは脂質低下薬を用いて治療する方法に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかによって1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあると実際に同定されている。
なお別の態様において、本発明は、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象の治療に使用するためのスタチンまたは脂質低下薬に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかを適用する場合、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがないまたは該CVD合併症に罹患していないと同定される。同様に、本発明は、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象をスタチンまたは脂質低下薬を用いて治療する方法に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかを適用する場合、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがないと同定される。
更なる実施形態において、本発明は、AMIおよび/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象の治療に使用するためのスタチンまたは脂質低下薬に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかによってスタチン誘導性筋毒性を発症させるリスクがないまたは該スタチン誘導性筋毒性に罹患していないと実際に同定されている。同様に、本発明は、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象をスタチンまたは脂質低下薬を用いて治療する方法に関し、ここで、前記対象は、本明細書に記載されおよび/または請求される方法、薬物、脂質、調節因子、キットまたは使用のいずれかによって1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがないと実際に同定されている。
本明細書における本発明では、脂質バイオマーカー濃度は、フォローアップ期間(3年間)中に致命的な結果を示さなかった、確認されたCADを有する患者において、およびフォローアップ期間中に心血管イベントに起因して死亡した高リスクのCAD患者において、測定され、定量された。このようにして、本発明は、高リスクのCVD/CAD患者を同定するために、脂質ベースのバイオマーカーの正確な使用を可能にする。脂質濃度の読み出し値に影響を与え得る因子を調節することは重要であるため、精度の別の層は、注意深い患者選択を通じて達成された。上記のこれまでの努力とは異なり、本発明者らは、特に脂質種を分析するために、特異な技術セットアップに特定の標的化プラットフォームを使用した。
技術、および本明細書に示されている独創的な教示との関連においてその技術が適用される方法は、特に、以下の基準に起因して、この分野における同様の取り組みとは区別される。サンプル調製では、サンプルは、厳密に調節され、不適切な取り扱いから生じ得る潜在的なアーチファクトを避けるために全く同じように処理される。本発明に関連して、サンプルを注意深く氷上でゆっくりと解凍し、その直後、現在、液体ハンドリングにおいて最高の精度を有するカスタムメイドの自動化された脂質抽出に供され、したがって、潜在的なエラーを最小化する。さらに、脂質安定性に劇的に影響を与えるため、サンプルの凍結融解サイクルは厳密に調節された。自動化された脂質抽出は、クロロホルムおよびメタノールを用いるFolchら(Folch J, et al: A simple method for the isolation and purification of total lipids from animal tissues. J Biol Chem 1957, 226(1):497-509)による方法に基づく。この方法は、脂質クラスの極性から非極性まので広範囲が最適な回収率であって、したがって脂質種の喪失を防いで抽出されるべきである場合に好ましい。脂質クラス特異的な非内因性脂質は、適用され得る場合、監視される分子脂質種の同定(偽陽性を最小限にすること)および定量において最も高い精度を得るために、内部標準として使用された。このようにして、内因性分子脂質の絶対量または半絶対量は、今日の技術を用いて達成できる最も高い精度で決定された。内因性脂質およびそれぞれの標準は、分子脂質レベルで監視された。このようにして、偽陽性の同定が最小限されただけではなく、分子脂質も正確に決定され、定量することができた。分析品質は、新規な品質管理システムを用いて厳密に制御された。これは、主に、多数の内部標準(IS)、外部標準(ES)、IS/ES比、および器具対照サンプルによって調節された。これらの成分を厳密に制御することによって、技術的および生物学的な異常値を容易に同定し、さらなる分析から除外した。感度において最高の精度を得るためには、標的化プラットフォームとは異なるそれぞれの分子脂質の選択性と定量化を用いた。いくつかの脂質は、マススペクトロメトリーベースの多重反応モニタリング(MRM)と組み合わせた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)を用いて最も良く分析され、一方、その他は、マススペクトロメトリーベースのプレカーサーイオンスキャン法およびニュートラルロススキャン法と組み合わせた直接注入により最も良く分析される。
定義:
冠状血管疾患/心臓血管疾患(CVD)は、当該技術分野においてその一般的な意味を有し、CADを含む身体の心臓、心臓弁、血液、および血管系に影響を与える多数の状態を分類するために使用される。本発明において、CVDおよびCADなる用語は交換可能に使用され得る。本発明の目的のために、CVD/CAD患者は、一実施形態では、急性冠症候群(ACS)を有する患者を除く。代替の実施形態では、ACSは、CVD/CADに含まれる。本発明に従う心臓血管疾患には、内皮機能不全、冠状動脈疾患、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全、高血圧、脳血管疾患、卒中、一過性脳虚血発作、深部静脈血栓症、末梢動脈疾患、心筋症、不整脈、大動脈弁狭窄症、および動脈瘤が挙げられる。このような疾患は、しばしば、アテローム性動脈硬化症を伴う。本発明の好ましい実施形態では、心臓血管疾患は、アテローム性動脈硬化症と関連した心臓血管疾患である。
CADは冠動脈疾患であり、AMIが急性心筋梗塞であり、ACSは急性冠症候群であり、CACは冠動脈石灰化であり、RCT、コレステロール逆輸送であり、LDLは低密度リポタンパク質であり、HDLは高密度リポタンパク質であり、LDL−Cは低密度リポタンパク質コレステロールであり、HDL−Cは高密度リポタンパク質コレステロールであり、アポAはアポリポタンパク質Aであり、アポBはアポリポタンパク質Bであり、アポCはアポリポタンパク質Cであり、MSはマススペクトロメトリーであり、HPLCは高速液体クロマトグラフィーであり、UHPLCは超高速液体クロマトグラフィーであり、UPLCは超高速液体クロマトグラフィーである。
本明細書で使用するとき、「対象」は全ての哺乳動物を含み、限定されないが、ヒト、さらに非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウサギ、ブタおよびげっ歯類が挙げられる。特に好ましい「対象」はヒトである。
「サンプル」は、対象または対象のグループもしくは集団から得られた任意の生物学的サンプルとして定義される。本発明の目的のために、生体学的サンプルは、全血、血清、血漿または血液画分;例えばリポタンパク質画分であってもよい。また、組織サンプルであってもよい。しかしながら、好ましい実施形態は、生物学的サンプルが血漿または血清である場合である。患者の血液サンプルを採取することは、通常の臨床診療の一部である。血液サンプルは、例えば、患者におけるコレステロールレベルを測定することに関連して採取することができる。回収された血液サンプルを調製することができ、血清または血漿は、当業者に周知の技術を用いて分離することができる。静脈血サンプルは、針とBD Vacutainer(登録商標)プラスチックチューブまたはVacutainer(登録商標)プラスプラスチックチューブ(BD Vacutainer(登録商標)SST(商標)チューブは、血清分離のために噴霧被覆されたシリカと高分子ゲルを含む)を用いて患者から回収され得る。血清は、10分間室温にて1300RCFの遠心分離によって分離され、−80℃での小型のプラスチックチューブに保存することができる。リポタンパク質画分は、沈殿、超遠心分離、クロマトグラフィー、または当該技術分野において周知の方法を用いたゲル濾過によって分離されてもよい。
本発明の目的のために、脂質分析からの脂質は、以下の命名法に従って命名された:CEはコレステリルエステルであり、Cerはセラミドであり、DAGはジアシルグリセロールであり、PC Oはエーテル連結されたPCであり、Gb3はグロボトリアオシルセラミドであり、GlcCerはガラクトシル−およびグルコシルセラミドであり、LacCerはラクトシルセラミドであり、LPCはリゾホスファチジルコリンであり、PCはホスファチジルコリンであり、PEはホスファチジルエタノールアミンであり、PIはホスファチジルイノシトールであり、SMはスフィンゴミエリンである。
用語X:Yは以下を示す。Xは、分子の脂肪酸部分における全炭素原子数であり、Yは、分子の脂肪酸部分における二重結合の総数である。
用語A/Bは、DAGおよびPCの分子について、分子のグリセロール骨格に結合したAおよびB型の脂肪酸部分を示す。
用度(dC/A)は、Cer、Gb、GlcCer、LacCerおよびSMの分子について、アミド結合したA型脂肪酸部分を有するC型長鎖ベースを示す。
本発明によれば、スタチン治療を受けていない対象におけるCVD、および/またはAMIもしくはCVD死などのCVD合併症の1つまたは複数の治療は、スタチンを用いた治療を伴わない。例えば、前記治療は、ナイアシン(ニコチン酸);コレステロール吸収阻害剤、例えばエゼチマイブまたはSCH−48461;コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、例えばトルセトラピブ、アナセトラピブまたはJTT−705;胆汁酸封鎖剤、例えばコレセベラム、コレスチラミンまたはコレスチポール;フィブラート、例えばフェノフィブラート、ゲムフィプロジル、クロフィブラートおよびベザフィブラート;フィトステロール、またはPCSK9阻害剤を用いた治療であってもよい。
「対照サンプルと比較される」という用語は、本明細書で使用するとき、対照サンプルが、対象とする脂質マーカーの点で、すなわち、本発明の様々な態様および実施形態と関連して、本明細書に具体的に記載されおよび/または請求される脂質の1つもしくは複数の濃度、脂質−脂質濃度比、または脂質−臨床濃度比、あるいはこれらの組み合わせの点で実際に分析される実施形態を含むことが理解される。しかしながら、上記の用語はまた、上記対照サンプル中の脂質マーカーに関する対応情報が、単に文献から引用され、または以前に決定、計算もしくは外挿されており、またはなおも決定、計算もしくは外挿されるべきである実施形態も含むことは承認される。
本明細書で使用するとき、用語「抗体」は、前記脂質に特異的結合を示すモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体、抗体全体、抗体フラグメント、ならびに抗体サブフラグメントを含む。したがって、適切な「抗体」は、いずれのクラスの完全免疫グロブリン、例えば、IgG、IgM、IgA、IgD、IgE、二重もしくは多重抗原またはエピトープ特異性を有するキメラ抗体またはハイブリッド抗体、あるいはフラグメント、例えば、F(ab’)2、Fab’、Fabなど、例えばハイブリッドフラグメントを含んでもよく、さらに、任意の免疫グロブリン、または複合体を形成するように特異的に抗原に結合させることによって、抗体のように作用する天然の、合成のもしくは遺伝子操作されたタンパク質を含む。用語「抗体」は、抗体の抗原結合フラグメント(例えば、一本鎖抗体、Fabフラグメント、F(ab’)2、Fdフラグメント、Fvフラグメント、dAb(単一の(可変)ドメイン抗体)、またはナノボディ)、および完全な抗体を包含する。例えば、Fab分子は、大腸菌(E.coli)のような遺伝子的に形質転換された宿主において発現させ、組み立てることができる。したがって、ラムダベクター系は、先行抗体に等しいかまたはそれを超える潜在的な多様性を有するFab’集団を発現させるために利用可能である。Huse WD, et al., Science 1989, 246:1275-81を参照されたい。このようなFab’は「抗体」の定義に含まれる。抗体のように作用し、特定の抗原に特異的に結合する、抗体フラグメントまたはサブフラグメントを含む所定の分子の能力は、例えば、結合パートナーとしての対象の抗原を用いて、当該技術分野において知られている結合アッセイによって決定することができる。
本発明に従う脂質に対する抗体は、当業者に周知の方法により調製されてもよい。例えば、マウスは、アジュバントとともに脂質を用いて免疫されてもよい。脾細胞は、2週間隔で3回免疫投与されたマウス由来のプールとして回収され、試験採血は、血清抗体力価について隔週で行われる。脾細胞は、融合実験に即座に使用されるかまたは将来の融合において使用するために液体窒素中で保存される3つの分注液として調製される。
次に、融合実験は、Stewart & Fuller, J. Immunol. Methods 1989, 123:45-53の手法に従って行われる。増殖中のハイブリッドを含むウェルからの上清は、前記脂質で被覆された96ウェルELISAプレートの上でモノクローナル抗体(MAb)分泌因子について酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によってスクリーニングされる。ELISA陽性培養物は、通常、限界希釈によってクローニングされ、典型的には、2つの連続したクローニング実験後に単一コロニーから確立されるハイブリドーマが得られる。
(例1)
材料および方法
この研究は、心臓血管疫学に関する大規模な前向き研究であるLURIC研究のサブコホートである。LURICデータベースは、ベースラインの冠動脈造影、臨床的に使用されるバイオマーカーデータ、さらに、例えば、フォローアップ期間(3年間)のCVD死亡率データを含む、3000人の患者全体の臨床情報を含む。このバイオマーカー研究において、本発明者らは、CVDに起因してフォローアップ期間中に死亡したスタチン治療を受けていないCAD症例(n=123)と、安定なCADを有し、かつスタチン治療を受けていない患者(n=96)を比較した。血管造影において有意なアテローム性動脈硬化レベルを有するが、フォローアップ期間中にCVDの関連死がない対象を対照として使用し、一方、症例群は、同様に、ベースライン時に血管造影に基づいて有意なアテローム性動脈硬化症を有し、さらに、急性心臓血管イベントに起因して、フォローアップ期間中に死亡した。統計学的分析は、糖尿病がない症例(n=55)と対照(n=46)、および糖尿病を有する症例(n=68)と対照(n=50)について別々に行われた。これら2つのグループについての臨床的特徴を表1および2に記載する。
Figure 2014532885
Figure 2014532885
症例の定義:全ての症例は、冠動脈造影において重大な動脈疾患(>=20%狭窄)を有し、それら全てはフォローアップ期間中にCVDに起因にして死亡した。したがって、これらのCAD患者は、CVD転帰のリスクが高い。症例の大半(75%)は、非ACS患者であった。
対照の定義:全ての対照は、冠動脈造影において重大な動脈疾患(>=20%狭窄)を有したが、それらはフォローアップ期間中にCVDに起因にして死亡しなかった。対照対象は、ベースライン評価前にいずれのMIの既往および卒中を有さなかった。したがって、これらの患者は、CVD転帰のリスクが低いCAD患者であると考えることができる。
(例2)
分析法
マススペクトロメトリー駆動によるリピドミクス
タンデムマススペクトロメトリーに連結された直接注入、すなわち、ショットガンリピドミクス、および2つの液体クロマトグラフィータンデムマススペクトロメトリー(LC−MS/MS)、すなわち、セラミドとセレブロシドリピドミクスおよびガングリオシドリピドミクスは、ヒト血清、血漿、および頸動脈プラークにおける分子脂質種を分析することによって、冠動脈疾患(CVD)リスク用の脂質バイオマーカーを同定するために使用された。適用された方法は、特に、分子コレステリルエステル(CE)、ホスファチジルコリン(PC)、リゾホスファチジルコリン(LPC)および他のリゾリン脂質(LPL)、エーテル連結されたホスファチジルコリン(PC O)および他のエーテル連結されたリン脂質(PL O)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルグリセロール(PG)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジン酸(PA)、ジアシルグリセロール(DAG)、セラミド(CeR)、グルコシルセラミド(GlcCer)、グロボトリアオシルセラミド(Gb3)およびラクトシルセラミド(LacCer)の定量化について最適化される。
以下の材料を本方法に従って使用した。クロロホルム、メタノール、水、アセトニトリル、ギ酸、メタノール、イソプロパノール、酢酸アンモニウム、酢酸、塩化カリウムおよびブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)のHPLCまたはLC−MSグレードをSigma−Aldrich(St.Louis、MO、USA)から購入した。
HPLCカラム(Acquity BEH C18、2.1×50mm id.1.7μm)をWaters(Milford、MA、USA)から購入した。HPLCプレカラム(Widepore C184×2.0mm)をPhenomenex(Torrance、CA、USA)から購入した。抽出に使用される全ての実験機器はクロロホルムに耐性であった。噴霧耐性フィルターチップ(Molecular BioProducts)、エッペンドルフ2ml安全ロックチューブ、96ウェルtwin.tec PCRプレート、およびPierce−it−liteサーモシールホイルをVWR International(West Chester、PA、USA)から購入した。CO−REフィルターチップおよび96ウェル2ml Whatman UniplateをHamilton Robotics(Bonaduz、Switzerland)から購入した。合成脂質標準をAvanti Polar Lipids(Alabaster、AL、USA)およびMatreya(Pleasant Gap、PA、USA)から購入した。
以下のプロトコルに従って、クロロホルム:メタノールにおいて脂質を抽出した。サンプルは、データの標準化および内因性脂質定量化のために、非内因性合成内部標準の既知量でスパイクされた。抽出後のスパイクされた非内因性合成外部基準は、品質制御のために使用された。標準のストック溶液は、クロロホルム:メタノール(2:1、V:V)中のそれぞれの標準のおよそ秤量された量を溶解することによって調製され、最終濃度が500μMに達した。標準ストックのそれぞれを含む内部標準混合物を作成し、脂質抽出において使用した。
それぞれの抽出バッチのサンプルおよび品質管理サンプルを氷上で解凍した。頸動脈プラークサンプルは、低温ボックスを用いて氷上で秤量され、氷冷70%メタノール水溶液中でホモジナイズされた。Mixer Mill 301テフロン(登録商標)アダプタを−20℃に保存した。均質化は、Mixer Mill 301(Rethc、GmbH、Germanry)を用いて、2〜15分間15〜25Hzで行われた。
ヒトサンプルの脂質抽出は、Hamilton MICROLAB STARシステム(Hamilton Robotics、Switzerland)を用いて、自動化された方法で行われた。十分に混合した試料は、氷冷メタノールおよび0.1%BHTを含む96ウェル2ml Whatman Uniplateに分注された。5μlの血清と血漿および30μlの頸動脈プラークをショットガン−およびセラミドとセレブロシドリピドミクスのために使用し、100μlの血清と血漿および200μlの頸動脈プラークをガングリオシドリピドミクスのために使用した。サンプルは、抽出プロトコルのそれぞれのステップ後に十分に混合された。抽出は、適切な体積の内部標準混合物とクロロホルム、およびガングリオシドリピドミクスの場合にはメタノールと水を添加することによって、室温にて進行させた。ショットガンおよびセラミドとセレブロシドリピドミクスでは、有機相分離は、20mM酢酸を添加し、500×gで5分間プレートを遠心分離することによって促進された。有機相を新しい96ウェル2ml Whatman Uniplateに移した。残りの水含有相は、適切な体積のクロロホルムを添加し、次に遠心分離することによって洗浄された。2つの有機相をプールし、乾固するまでN2下で蒸発させた。次に、脂質抽出物をクロロホルム:メタノール(1:2、v:v)に再溶解させた。これは合成外部標準の添加を含む。
ショットガンリピドミクスにおいて、脂質抽出物は、ロボットナノフローイオン源(NanoMate HD、Advion Biosciences)を搭載したハイブリッドトリプル四重極/線形イオントラップ質量分析計(QTRAP 5500、AB Sciex)上で分析された。装置を陽イオンおよび陰イオンモードで操作した。陽イオンスプレーにおいては、電圧を1.0〜1.4kVに設定し、陰イオンモードでは−1.0〜−1.4kVに設定した。0.3〜0.8psiのガス圧を使用し、インターフェイスヒーターを60℃に設定した。衝突エネルギー(CE)およびデクラスタリング電位(DP)は、合成標準を用いてそれぞれの脂質クラスについて最適化された。質量分析計は、200Da/sのスキャン速度を用いて、ユニット分解能モードで操作された。分子脂質は、Stahlmanらによって報告されるように、複数のプリカーサーイオンスキャニング(MPIS)およびニュートラルロススキャン(NLS)を使用して、陽性と陰性の両方のイオンモードにおいて分析された(Stahlmna M, et al. High-throughput shotgun lipidomics by quadrupole time-of-flight mass spectrometry. J Chromatogr B Analyt Technol Biomed Life Sci 2009)。
セラミドおよびセレブロシドリピドミクスにおいて、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析を以下のように行った。クロマトグラフィー装置は、CTC HTC PALオートサンプラー(CTC Analytics AG、Switzerland)、Rheos Allegro UHPLCポンプ(Flux Instruments AG、Switzerland)、セラミドおよびセレブロシドリピドミクスについて60℃に設定され、およびガングリオシドリピドミクスについて45℃に設定された外部カラムヒーター、ならびにインラインプレカラムを有するAcquity BEH C18カラムからなっていた。抽出されたサンプルのそれぞれ10μlをプレカラムに注入し、次に分析カラムに注入し、500μl/分の流速で質量分析計に送り込んだ。セラミドおよびセレブロシドリピドミクスにおいて、勾配は、0.1%ギ酸含有HPLCグレードの水中の10mM酢酸アンモニウムを含む溶媒A、および0.1%ギ酸含有アセトニトリル:イソプロパノール(4:3、V:V)中の10mM酢酸アンモニウムの溶媒Bを用いて、脂質分析物の分離のために使用された。勾配は次のように構築した:0分−65%B;2分−65%B;2.5分−75%のB;17.5分−100%B;22.5分−100%B;22.6分−65%B;25分−65%B。
脂質抽出物をHPLC−MS/MSによって分析した。MS分析は、Turbo V(商標)イオン源(4000QTRAP、AB Sciex)を搭載したハイブリッドトリプル四重極/線形イオントラップ質量分析計で行われた。装置を陽イオンおよび陰イオンモードで操作した。イオン源電圧は、セラミドとセレブロシドリピドミクスについては5500Vに設定、ガングリオシドリピドミクスについては−4500Vに設定し、供給源温度を400℃に設定した。衝突エネルギー(CE)およびデクラスタリング電位(DP)は、合成標準を用いてそれぞれの脂質クラスについて最適化された。20秒の滞留時間を、それぞれのスキャンに適用した。複数の反応モニタリング(MRM)スキャンモードが適用され、これはSullardsら(Sullards MC, et al: Structure-specific, quantitative methods for analysis of sphingolipids by liquid chromatography-tandem mass spectrometry: "inside-out" sphingolipidomics. Methods Enzymol 2007)による説明に基づいた。
データ処理を以下のように行った。最初に、保持時間(LCモードにおける)およびそれぞれのピークの同定は、内因性標準を用いて、必要に応じて情報依存獲得(Information Dependent Acquisition;IDA)実験によって行われた。生データは、自動化された方法で検出されたピークと保持時間(LCモードにおける)に従って処理された。ストリンジェントなカットオフは、バックグラウンドノイズと実際の脂質ピークを分離するために適用された。それぞれのサンプルを調節し、ストリンジェントな許容基準を満たす場合にのみ受け入れた。検出されたピークのピーク面積カウント(cps)を対応する脂質名のリストに変換した。脂質は、それらの濃度を検索するためにそれぞれの内部標準およびサンプル体積または組織重量に標準化した。
いくつかの品質管理は脂質分析に使用された。合成または単離された標準を用いた検量線をサンプル分析前に得た。合成標準は、アプリケーションに基づいて選択され、内因性脂質または対象とする分析物と同様の特性を有していた。検量線は、予想された定量範囲を覆う最小限の5つの標準点からなっていた。標準なしで抽出されたサンプルとマトリックスなしで抽出された標準を検量線に含めた。
検量線は、監視されるそれぞれの脂質クラスについての動的定量範囲、例えば、線形定量限界を決定するために用いられた。使用された内部標準は内因性脂質と同じように挙動したため、それらは内因性脂質種を定量するために使用された。検量線は、内因性脂質の定量に使用されたのと同じ内部標準に基づいた。
脂質について抽出されたそれぞれのサンプルにおいて、合成内部標準(IS)と対応する抽出後のスパイクされた外部標準(ES)の比を決定した。内部標準と外部標準(IS/ES)のピーク面積(cps)比は、全てのサンプルにわたって変動係数(CV)を計算するために使用された。IS/ES比は、脂質抽出回収の計算を可能にした。
機器対照(IC)は、それぞれの実施の開始、中間および最後に含まれた。分析されたICサンプルは、抽出された参照血漿サンプルと、装置性能、すなわちアッセイ内およびアッセイ間の変動を監視するための一連の標準であった。
それぞれのプラットフォームについて、ストリンジェントなカットオフは、バックグラウンドノイズと実際の脂質ピークを分離するために適用された。それぞれのサンプルを調節し、ストリンジェントな許容基準を満たす場合にのみ受け入れた。検出されたピークの質量およびカウントを対応する脂質名のリストに変換した。脂質を、それらの濃度を検索するためにそれぞれの内部標準およびサンプル体積に標準化した。
統計学的分析
対照と症例群間の脂質濃度における変化率を以下のように計算した:
100*(症例群におけるAVG[C]−対照群におけるAVG[C])/対照群におけるAVG[C]
統計学的有意性は、標準t−検定p−値に基づいて帰属された。
さらに、ROC曲線は、最良の症例と対照を区別する脂質分子と濃度カットオフを見出すために使用された。選択性は、症例の総数で割った正確に同定された症例の数として計算される。特異性は、対照の総数で割った正確に同定された対照の数として計算される。選択性および特異性は、それぞれの脂質濃度、脂質と脂質比、および脂質と臨床濃度比について計算された。
(例3)
倫理
LURIC研究は「Landesarztekammer Rheinland−Pfalz」(Mainz、Germany)の倫理審査委員会により承認された。書面によるインフォームドコンセントは、それぞれの参加者から得られた。
結果
本LURIC研究のサブコホートにおいて、LDLコレステロール濃度とHDLコレステロール濃度を含む従来のバイオマーカーは、事実上、両グループにおいてほとんど同一であり、したがって、本研究におけるAMI、卒中およびCVD死を含む、重度のCVD/CAD関連合併症を予測するためのCVD関連性を予測できなかった。
複数の脂質マーカーは、重度のCVD/CADに関連した合併症の有意な予測因子で出現した(表3〜8)。総数162個の分子脂質を定量した。有意な予測因子は、利用可能な場合、それぞれのカテゴリーからトップ50の候補に基づいて選択された。バイオマーカー候補は、以下の基準に従って選択された:t−検定p−値≦0.05または感度≧60%および特異性≧60%。従来の臨床化学からアポリポタンパク質A1と総コレステロールのみが統計学的有意性を達成し、p値は0.05より小さかったが、変化%は、対照と症例間で10%未満であり、他の臨床値は、いずれも統計学的有意性を示さなかった。新しい脂質バイオマーカーの予測値は、それらのレベルが明確な脂質−脂質濃度比または脂質−臨床比(例えば、LDL−CまたはHDL−C)として表されるときに増加した。
さらに、改善された診断可能性を実証するために、ロジスティックモデルは、互いに症例と対照を分離することができる脂質の様々な組み合わせを見出すためにフィットされた。脂質は、可能な説明変数として設定され、モデルは、異なるエントリーおよび停留有意性レベルによる段階的方法を使用して選択された。最良の診断可能性を有するマーカーを表8に示す。
詳細な分子脂質分析の重要性
マススペクトロメトリー駆動による脂質分析アプローチの最近の進化により、臨床コホートの分析のために必要とされるハイスループットと品質で、それらの分子脂質種レベルまで複雑なリピドーム(lipidome)を解決することが可能になってきた。方法の高感度と選択性の結果として、微小なサンプル量のリピドーム全体の分析が実施可能になってきた。本技術は、異なる合計(sum)組成物、すなわち、ホスファチジルコリン(PC)34:1を用いて脂質を同定することができるが、より重要なことは、分子脂質種、例えば、PC16:0/18:1の同定である。後者の分析では、特定のPC分子を構成するグリセロール骨格に結合した脂肪酸タイプとそれらの位置の情報が検索される。
Shinzawa−Itohらの独創的な研究は、非常に洗練された実験によって、シトクロムc酸化酵素における酸素移動機構が、グリセロール骨格上のsn−1とsn−2位置でのそれぞれパルミチン酸塩とバクセン酸塩を有する特定のホスファチジルグリセロール分子脂質を必要とすることを示した(Shinzawa-Itoh K, Aoyama H, Muramoto K et al: Structures and physiological roles of 13 integral lipids of bovine heart cytochrome c oxidase. EMBO J 2007, 26:1713-1725)。他の研究に沿って、これは、疑う余地もなく、脂質構造が生物学的効果の重要な決定要因であることを示す。したがって、分子リピドミクスはバイオマーカー発見に不可欠である。図1は、LURICコホートにおけるCVD死亡率の予測において、2つのPCとLacCer分子のバイオマーカー値を比較することによって分子脂質データの重要性を示す。データは、LacCer(d18:1/20:0)は重要なCVD予測因子であり、一方、LacCer(d18:1/18:16:0)はバイオマーカー潜在性が低いことを表す。また、2つのPC分子であるPC(18:0/20:4)とPC(18:0/16:0)はCVD合併症に同等に反対の効果を有する。したがって、限定されないが、コレステロールエステル、様々なリン脂質クラス、セラミド、セレブロシド(ラクトシルセラミド、グリコシルセラミド、グロボトリアオシルセラミド)を含む、対象とする脂質クラスについての全ての脂質種を同定し、定量することが常に必要である。
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本発明の好ましい脂質分子は、以下のようにして選択された:a)生物学的に意味のある可能性があった、b)好ましくは、同様に挙動している脂質のファミリーに属する、c)意味があり、測定可能な濃度で発現される、d)非常に有意なp−値、または良好なAUC値(>0.65)を有し、またほとんどについて、変化%が相当である(>20%)、およびe)異なるテストにおいて有意であるようであった。
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脂質分析は、CVD合併症について新規な血漿バイオマーカーの同定に効率的であることが判明した。
分子脂質対分子脂質比は、例えば、脂質代謝経路における酵素活性を含む、細胞脂質代謝の重要な指標であり得た。したがって、これらの比は、分子脂質単独の絶対血漿濃度として、より多くの情報を提供することができる。健常者とアテローム性動脈硬化症患者の間で一般的に絶対分子脂質血漿濃度差が30〜70%の間にあると考えられるため、絶対濃度のみの代わりに、様々な比を計算し、使用することが妥当である場合がある。リポタンパク質粒子(例えば、LDL、HDLおよびVLDL)は、血流中の脂質のほとんどについて担体として機能しているため、リポタンパク質データに分子脂質濃度を関連付けることは適切である。したがって、HDL−コレステロール、LDL−コレステロール、アポリポタンパク質AIおよびアポリポタンパク質Bに対する脂質分子の比を計算した。実際に、様々な分子脂質の濃度間の多数の比は、CVD患者における疾患バイオマーカーとして絶対血漿濃度より優れていた。
検出された脂質はリポタンパク質粒子(LDL、VLDLおよびHDL)において運搬されるため、対応するリポタンパク質画分濃度は、総血清/血漿サンプル中の本研究の結果から分子脂質の予測可能性をなお一層改善することは明らかである。
脂質低下薬物の効率測定は、これまで、LDL−CとHDL−Cアッセイに基づいていた。本明細書では、発明者らは、これらの古典的な分析よりも良好に、高リスクのCVD合併症の発症を予測するより潜在的なバイオマーカーを観察してきたため、将来の薬物効率プロファイリングは、LDL−Cというよりはむしろ重度のCVDに関連した合併症のリスクにより直接的に関連付けられる新規な感受性および特異的バイオマーカーに基づくべきである。
当業者は、所定の実験だけを用いて、特許明細書全体における実施例と本文の両方において、本明細書において記載されている特定の実施形態の多数の均等物を認めるか、または確かめることができる。このような均等物は、本発明の範囲内にあり、以下の特許請求の範囲に包含されるものとする。

Claims (33)

  1. スタチン治療を受けていない対象が、急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/18:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/20:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/22:0)/Cer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、およびSM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)(表3)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、GlcCer(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表3)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、およびPC18:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表3)から選択される、ステップ
    を含む方法。
  2. スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象が、急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Cer18:1/16:0、GlcCer(d18:1/16:0)、LacCer(d18:1/16:0)、CE19:1(oxCE682.6)、SM(d18:1/18:1)、CE20:4、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表4a、6、および8)から選択され;
    その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC18:0/22:6、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6およびCE18:2/PC18:0/22:6(表6)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表6)から選択される、ステップ;
    または
    c.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)(表6)であり;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表6)から選択される、ステップ
    を含む方法。
  3. スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象が、急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるかどうかを決定する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Gb3(d18:1/16:0)、Gb3(d18:1/24:1)、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表5a、7、および8)から選択され;
    その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE18:0、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)およびGb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)(表7)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、CE18:3/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表7)から選択される、ステップ;
    または
    c.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、AMIまたはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させる高いリスクを前記対象が有することを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびLacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)(表7)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、CE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表7)である、ステップ
    を含む方法。
  4. スタチン治療を受けていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記治療の有効性を示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/18:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/20:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/22:0)/Cer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、およびSM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)(表3)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、AMIまたはCVD死などの前記治療の有効性を示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、GlcCer(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表3)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、およびPC18:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表3)から選択される、ステップ
    を含む方法。
  5. スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記治療の有効性を示し、
    その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Cer18:1/16:0、GlcCer(d18:1/16:0)、LacCer(d18:1/16:0)、CE19:1 oxCE682.6、SM(d18:1/18:1)、CE20:4、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表4a、6、および8)から選択され;
    その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC18:0/22:6、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記治療の有効性を示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、およびCE18:2/PC18:0/22:6(表6)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表6)から選択される、ステップ;
    または
    c.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記治療の有効性を示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)(表6)であり;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)(表6)から選択される、ステップ
    を含む方法。
  6. スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の治療の有効性を評価する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記治療の有効性を示し、
    その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Gb3(d18:1/16:0)、Gb3(d18:1/24:1)、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表5a、7、および8)から選択され;
    その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PCO−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE18:0、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0およびSM18:1/24:0(表5a、7および8)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記治療の有効性を示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)およびGb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)(表7)から選択され;
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、CE18:3/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:3/PCO−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表7)から選択される、ステップ;
    または
    c.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記治療の有効性を示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびLacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)(表7)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、CE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表7)である、ステップ
    を含む方法。
  7. スタチン治療を受けていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/18:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/20:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/22:0)/Cer(d18:1/24:0)、Gb3(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、およびSM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)(表3)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)/PC16:0/18:2、SM(d18:1/24:0)(d18:1/23:1−OH)/SM(d18:1/24:1)(d18:1/23:2−OH)、Cer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、Cer(d18:1/24:0)/Gb3(d18:1/16:0)およびCer(d18:1/24:0)/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)(表3)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、GlcCer(d18:1/16:0)/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/アポリポタンパク質A−I(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC16:0/18:2/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)(表3)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/24:0)/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)、およびPC18:0/22:6/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表3)から選択される、ステップ
    を含む方法。
  8. スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っていない対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Cer18:1/16:0、LacCer(d18:1/16:0)、GlcCer(d18:1/16:0)、CE19:1(oxCE682.6)、SM(d18:1/18:1)、CE20:4、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表4a、6、および8)から選択され;
    その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC18:0/22:6、SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表4a、6、および8)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、Cer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、GlcCer(d18:1/16:0)/PC18:0/22:6、GlcCer(d18:1/18:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、Cer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/18:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/18:1)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/20:0)/PC16:0/22:6、SM(d18:1/16:0)(d18:1/15:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、SM(d18:1/15:0)(d18:1/14:1−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/20:0)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、Cer(d18:1/24:1)/PC18:0/22:6、SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)/SM(d18:1/23:1)(d18:1/22:2−OH)、GlcCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:6、LacCer(d18:1/22:0)/PC16:0/22:6、CE16:0/PC18:0/22:6、およびCE18:2/PC18:0/22:6(表6)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、PC18:0/22:6/SM(d18:1/16:1)(d18:1/15:2−OH)、およびPC18:0/22:6/SM(d18:1/18:1)(表6)から選択される、ステップ;
    または
    c.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、Cer(d18:1/16:0)/HDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)(表6)であり;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:0/22:6/LDLコレステロール(EDTA)(mg/dL)、PC18:0/22:6/総コレステロール(EDTA)(mg/dL)、およびPC18:0/22:6/アポリポタンパク質B(mg/dL)、(表6)から選択される、ステップ
    を含む、方法。
  9. スタチン治療を受けておらず2型糖尿病に罹っている対象における、CVDおよび/またはAMIまたはCVD死などのCVDの合併症のうち1つまたは複数の適切な治療を選択する方法であって、
    a.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質の濃度を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の濃度が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その濃度の増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、Gb3(d18:1/16:0)、Gb3(d18:1/24:1)、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表5a、7、および8)から選択され;
    その濃度の減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、PC O−16:0/20:4−アルキル、CE20:4、CE18:0、CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表5a、7、および8)から選択される、ステップ;
    または
    b.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−脂質濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−脂質濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、Gb3(d18:1/24:1)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)、Gb3(d18:1/16:0)/SM(d18:1/17:0)(d18:1/16:1−OH)およびGb3(d18:1/24:1)/GlcCer(d18:1/24:0)(表7)から選択され;
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−脂質濃度比が、CE18:3/PC16:0/18:1、CE18:0/SM(d18:1/14:0)(d18:1/13:1−OH)、CE14:0/PE18:0/18:2、CE18:3/PC O−16:0/18:1−アルキル、CE18:0/Gb3(d18:1/16:0)、およびCE18:0/Gb3(d18:1/24:1)(表7)から選択される、ステップ;
    または
    c.前記対象からのサンプル中の、1つまたは複数の脂質−臨床濃度比を決定するステップであって、
    対照サンプルと比較した場合に増加または減少した前記サンプル中の脂質−臨床濃度比が、前記対象において治療またはすでに施された治療の変更もしくは補充が必要であることを示し、
    その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、PC18:1/18:1/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/18:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、Gb3(d18:1/16:0)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)、およびLacCer(d18:1/24:1)/リポタンパク質(a)(EDTA)(mg/dL)(表7)から選択され;
    その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質−臨床濃度比が、CE14:0/超高感度C反応性タンパク質(mg/L)(表7)である、ステップ
    を含む方法。
  10. 脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比を決定するステップがそれぞれ、アッセイを使用して実施される、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記治療が、脂質を改変する治療である、請求項4から9までのいずれか1項に記載の方法。
  12. a.その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、
    Cer18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、CE20:4、LacCer(d18:1/16:0)、SM18:1/16:0、およびCE16:0(表8)
    から選択され;
    b.その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、
    PC16:0/22:6、SM18:1/24:0、およびLPC16:0(表8)
    から選択される、請求項2、5、8、10または11のいずれか1項に記載の方法。
  13. a.その増加が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、
    Gb3 18:1/16:0、GlcCer18:1/16:0、LacCer18:1/16:0、およびPC16:0/22:6(表8)
    から選択され;
    b.その減少が対照と比較される1つまたは複数の脂質が、
    CE14:0、CE22:6、CE18:3、GlcCer18:1/18:0、およびSM18:1/24:0(表8)
    から選択される、請求項3、6または9から11までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、または少なくとも8つの脂質濃度、脂質−脂質濃度比もしくは脂質−臨床濃度比のそれぞれ、またはそれらの組み合わせを決定するステップを含む、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. a.前記CVDが、冠動脈疾患、末梢動脈疾患、卒中、および/またはCVD死を特徴とするか;および/または
    b.前記CVDが、アテローム性動脈硬化症により誘発されるか;および/または
    c.前記対象が、アテローム性動脈硬化症を有するか;または
    d.前記対象が、アテローム性動脈硬化症を有さない、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. a.前記方法が、前記サンプル中の、総コレステロール、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL−C)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)、アポリポタンパク質B(アポB)、および/またはアポリポタンパク質C−III(アポC−III)の血清または血漿レベルを決定するステップをさらに含み;および/または
    b.対象が、総コレステロール、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL−C)、アポリポタンパク質C−III(アポC−III)またはアポリポタンパク質B(アポB)のうち1つまたは複数の血清または血漿レベルの増加、またはHDL−コレステロール(HDL−C)の血清レベルの減少を有さない、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. a.サンプルが、血液、血漿、血清、尿もしくは組織、またはそれらのリポタンパク質画分である;および/または
    b.脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比が、マススペクトロメトリー、核磁気共鳴分光分析、蛍光分光法または二重分極インターフェロメトリー、高性能分離法、例えばHPLCまたはUPLC、イムノアッセイ、例えばELISAを使用することによって、および/または分析物と特異的に結合可能な結合部分によって決定される、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
  18. 死亡および心筋梗塞(MI)などのCVD合併症を発症させる前記患者のリスクを決定する方法である、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。
  19. 必要とする対象においてAMIまたはCVD死などのCVD合併症を予防または治療するのに使用するための薬物であって、請求項1から9まで、請求項12(a)もしくは(b)または請求項13(a)もしくは(b)のいずれか1項に記載の、脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比のうち1つまたは複数を調節することができる薬物。
  20. 前記1つまたは複数の脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比が、対照サンプルと比較した場合に有意差が生じないような用量で投与される、請求項19に記載の薬物。
  21. 必要とする対象においてAMIまたはCVD死などのCVD合併症を治療または予防する方法であって、請求項1から9まで、請求項12(a)もしくは(b)または請求項13(a)もしくは(b)のいずれか1項に記載の脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比のうち1つまたは複数を調節することができる薬物の治療上有効な用量を投与するステップを含み、用量は、前記対象からのサンプル中の前記1つまたは複数の脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比が、対照サンプルと比較した場合に有意差を生じないような用量である、方法。
  22. 薬物が、スタチンまたはその他のあらゆるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤;ナイアシン(ニコチン酸);コレステロール吸収阻害剤、例えばエゼチマイブまたはSCH−48461;コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、例えばトルセトラピブ、アナセトラピブまたはJTT−705;胆汁酸封鎖剤、例えばコレセベラム、コレスチラミンまたはコレスチポール;フィブラート、例えばフェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラートまたはベザフィブラート;フィトステロール、またはPCSK9阻害剤である、請求項19もしくは20に記載の薬物または請求項21に記載の方法。
  23. スタチンが、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、フルバスタチンXL、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、および/またはシンバスタチンからなる群から選択される、請求項22に記載の薬物または方法。
  24. 栄養補助食品または医薬品として摂取される、AMIまたはCVD死などのCVD合併症を発症させるリスクがある対象を予防または治療するのに使用するための請求項1から9までのいずれか1項に記載の脂質。
  25. AMIまたはCVD死などのCVD合併症を発症させるリスクがある対象において、請求項1から9まで、請求項12(a)、(b)または請求項13(a)もしくは(b)のいずれか1項に記載の脂質濃度、脂質−脂質濃度比または脂質−臨床濃度比を調節するのに使用するための調節因子。
  26. 低分子物質、アンチセンスRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、または天然もしくは改変された脂質である、請求項25に記載の調節因子。
  27. a.対象におけるAMIまたはCVD死などの1つまたは複数CVD合併症を予測すること;または
    b.対象におけるAMIまたはCVD死などの1つまたは複数CVD合併症を予防または治療すること
    に使用するための、請求項1から9まで、12または13に記載の脂質のいずれか1種に対する抗体。
  28. 対象が、急性心筋梗塞などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあるか、または急性心筋梗塞などの1つまたは複数のCVD合併症に罹患しているか、および/または心血管死のリスクがある、請求項1から27までのいずれか1項に記載の方法、薬物、脂質、調節因子または抗体。
  29. CVDおよび/またはその合併症のうち1つまたは複数を予測するための、または請求項1から28までのいずれか1項に記載の方法を行うためのキットであって、
    a.(a)請求項1から9まで、請求項12(a)または(b)、および請求項13(a)または(b)のいずれか1項に記載の脂質から選択される脂質標準
    を含み、
    b.1つまたは複数の対照マーカー、例えば1つまたは複数の脂質、例えば請求項1から9まで、請求項12(a)または(b)、および請求項13(a)または(b)のいずれか1項に記載の脂質;
    c.陽性および/または陰性対照;
    d.内部および/または外部標準;
    e.校正線対照;および
    f.請求項1から9まで、請求項12(a)または(b)、および請求項13(a)または(b)のいずれか1項に記載の脂質のいずれか1種と結合することができる、抗体であってもよい物質;および
    g.(a)前記方法または使用を行うための試薬
    から選択される1つまたは複数のさらなる参照化合物を含んでもよいキット。
  30. 対象からのサンプル中の脂質濃度、それらの脂質の比率または(a)脂質の組み合わせが、マススペクトロメトリーを使用することによって決定される、CVD合併症を予測するための請求項29に記載のキットの使用。
  31. 対照サンプルが、(a)CAD患者またはCAD患者の群由来であり、CAD患者またはCAD患者の群は、主要なCVDイベントの既往がなく、かつスタチン治療を受けておらず;対照サンプルは、血液、血漿、血清、尿もしくは組織、またはそれらのリポタンパク質画分である、請求項1から18まで、21から23までのいずれか1項に記載の方法または請求項19、20、22もしくは23に記載の薬物。
  32. 1つまたは複数のCVD合併症が、重度のCVD合併症であり、特にCVD死である、請求項1から18まで、21から23までもしくは30のいずれか1項に記載の方法、または請求項19、20、22、23もしくは31に記載の薬物。
  33. 急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがある対象の治療に使用するためのスタチンまたは脂質低下薬であって、
    a.前記対象が、請求項1から18まで、21から23まで、28、31または32に記載の方法、請求項19、20、22、23、28、31または32に記載の薬物、請求項24または28に記載されたように使用するための脂質、請求項25および26に記載されたように使用するための調節因子、請求項27または28に記載の抗体、請求項29に記載のキットもしくは請求項30に記載のキットの使用のいずれかを適用する場合に、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあると同定されるか;
    b.前記対象が、請求項1から18まで、21から23まで、28、31または32に記載の方法、請求項19、20、22、23、28、31または32に記載の薬物、請求項24または28に記載されたように使用するための脂質、請求項25および26に記載されたように使用するための調節因子、請求項27または28に記載の抗体、請求項29に記載のキットもしくは請求項30に記載のキットの使用のいずれか1つにより、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがあると同定されたか;
    c.前記対象が、請求項1から18まで、21から23まで、28、31または32に記載の方法、請求項19、20、22、23、28、31または32に記載の薬物、請求項24または28に記載されたように使用するための脂質、請求項25および26に記載されたように使用するための調節因子、請求項27または28に記載の抗体、請求項29に記載のキットもしくは請求項30に記載のキットの使用のいずれかを適用する場合に、急性心筋梗塞(AMI)および/またはCVD死などの1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがないと同定されるか;および/または
    d.前記対象が、請求項1から18まで、21から23まで、28、31または32に記載の方法、請求項19、20、22、23、28、31または32に記載の薬物、請求項24または28に記載されたように使用するための脂質、請求項25および26に記載されたように使用するための調節因子、請求項27または28に記載の抗体、請求項29に記載のキットもしくは請求項30に記載のキットの使用のいずれか1つにより、1つまたは複数のCVD合併症を発症させるリスクがないと同定された、スタチンまたは脂質低下薬。
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