JP2014532534A - 医療用注射デバイスおよび用量制限モジュールを備えた医療用注射システム - Google Patents

医療用注射デバイスおよび用量制限モジュールを備えた医療用注射システム Download PDF

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Abstract

本発明は、回転可能な用量設定部材(160)を含むタイプの医療用注射デバイス(100)を備える医療用注射システムに関する。システムは、さらに、注射デバイス(100)に着脱可能に結合されるようになされる用量制限モジュール(200)を備える。用量制限モジュール(200)は、用量制限基部(201)、および用量制限基部(201)に対して配置されるリミッタ(240)を備え、したがって、調節された用量制限位置を設定するために用量制限基部(201)とリミッタ(240)の相対位置を調節することができる。用量制限モジュール(200)が注射デバイス(100)に結合されているとき、リミッタ(240)は、用量設定部材(160)と協働して、調節された用量制限位置を越えて用量設定部材(160)が回転しないようにするブロック手段を画成する。用量制限モジュール(200)は、さらに、調節された用量制限位置の修正をそれぞれ防ぐおよび可能にするロック状態とロック解除状態との間で動作するように構成される使用者操作可能ロック(210、212、232、223、243)を備える。ロック(210、212、232、223、243)は、少なくとも、用量制限モジュール(200)が注射デバイス(100)に結合されていないとき、ロック状態で維持されるように構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に、医学的治療の実施に適した医療用注射システムおよび医療用注射デバイスならびにそうしたデバイスに使用される構成要素に関する。本発明は、より詳細には、薬剤の用量を設定し、設定された用量の薬剤を注射するための医療用送達デバイス、および安全で使いやすい用量設定を促進する手段に関する。
本発明の開示において、インスリンの送達による糖尿病の治療に主に言及するが、これは本発明の一使用例に過ぎない。
薬物注射デバイスは、薬物および生物学的製剤を自己投与せねばならない患者の生活を大きく向上させてきた。薬物注射デバイスは、注射手段を有するアンプルと大差ない単純な使い捨てデバイスを含む数多くの形態をとってもよく、または、非常に多くの機能を有する高度に洗練された電子制御式器具であってもよい。それらは、形態に関わらず、注射用薬物および生物学的製剤の、患者による自己投与を支援する多大な助けとなることが示されている。それらはまた、自己注射を行うことができない人々に対して注射用医薬品を投与する介護者にも、多大な助けとなる。
とりわけ、ペン式注射デバイスは、薬物およびインスリンのような生物学的製剤を投与するための正確で便利な、かつ、慎重な方法を提供することが示されている。ペン式注射デバイスは典型的に、円筒形で、デバイスの一端の最遠位部から針が突出しているのに対し、デバイスの中には、例えば、Denmark、Bagsvaerdの、Novo Nordisk A/S社のInnovo(登録商標)およびInnoLet(登録商標)のように、デバイスの一端の最遠位部分からもはや針が突出していない他の形状を有するものもある。
典型的には、注射デバイスは、例えば、1.5mlもしくは3.0mlのインスリンまたは成長ホルモンといった対象薬物が入った、予め充填されたカートリッジを用いる。カートリッジは典型的に、一端に針刺通可能な隔膜と、注射デバイスの投薬機構により移動させられるよう設計された対向するピストンとを有する、概ね円筒形の透明アンプルの形態である。注射デバイスには一般的に、「耐久性」デバイスと「使い捨て」デバイスとの2種類ある。耐久性デバイスは、使用者があるカートリッジを別のカートリッジと、典型的には空のカートリッジを新たなカートリッジと、交換できるように設計されている。それとは対照的に、使い捨てデバイスは、使用者により交換できない一体型カートリッジを備えており、カートリッジが空になるとデバイス全体が廃棄される。
今日入手可能な典型的な注射デバイスには、用量設定部材を回転させることにより、様々な用量サイズの中からの選択を行うことができる用量設定機能が組み込まれている。この機構により大きなフレキシビリティが実現し、したがって様々なニーズを持つ患者に適しているが、正確な用量サイズを選択する際の多様性により、患者の中には不必要な複雑さを感じる人もいる。これは、特に、決まった用量処方計画にある患者の場合である。さらに、安全性の観点からみると、意図する用量よりも多い用量を選択できることは、自己投与を行う子供などの患者が誤ってそうした過剰に多い用量に用量設定部材を調節してしまった場合、安全上の問題を引き起こす恐れがある。
一連の最近の特許公報は、個々の患者または介護者のいずれかによる、選択可能な最大限の用量サイズの調節を可能にする、調節可能な用量制限要素が組み込まれた、手動注射器のための追加手段をさらに提供することに関する。そうした用量制限機能は、米国特許第5308340号、米国特許第5514097号、米国特許出願公開第2010/0324527号およびWO2006/089767A1において開示されているように、注射デバイスと一体に形成され得る。
さらに、特に使い捨てデバイスの場合、そうした用量制限機能は、使い捨てデバイスに結合して選択可能な最大限の用量サイズを制限する、付属物として形成され得る。そうしたデバイスの例が、米国特許第7377913B2号およびWO01/54757A1で開示されている。
後者の文献はともに、使用者に、付属デバイスによって使い捨てデバイスからの選択可能な最大限の用量サイズを制限する可能性を提供するが、最大用量制限は、新しい使い捨て注射デバイスを使おうとするたびに調節される必要がある。したがって、そうした解決策には、付属デバイスが使い捨てデバイスに取り付けられるたびに特別な注意が必要であり、付属物を患者が使用しなくなるという危険性がある。これらの付属デバイスのさらなる弱点は、付属デバイスの使用が、設定可能用量の範囲が1回転内の回転に制限される注射デバイスとの使用に限定されることである。
上記を考慮して、本発明の目的は、関連の医療用注射デバイスのより使いやすい操作を可能にし、従来技術の医療用注射デバイスに比べて安全性が向上した、用量制限モジュールを提供することである。
本発明の開示において、上記目的のうちの1もしくは複数に対処するか、または、下記の開示からならびに例示的実施形態の説明から明らかな目的に対処する、実施形態および態様を説明する。
したがって、本発明の第1の態様では、注射デバイスと協働する用量制限モジュールが提供される。注射デバイスは、薬物の用量を設定し設定された用量の薬物をリザーバから注射するように構成され、a)ハウジングおよびb)回転可能な用量設定部材を含み、(i)用量設定の間、用量設定部材が、注射されるべき用量のサイズに従って第1の回転位置から第2の回転位置へと第1の回転方向に回転され、(ii)用量を注射する間、用量設定部材が、第1の回転位置に戻るように前記第1の回転方向とは逆に回転されるように構成されるタイプのものである。用量制限モジュールは、用量制限モジュールが注射デバイスに取り付けられる結合状態を定め、用量制限モジュールが注射デバイスから取り外される分離状態を定めるように、注射デバイスに着脱可能に結合されるようになされる。用量制限モジュールは、用量制限基部、および用量制限基部に対して配置されるリミッタを備える。リミッタと用量制限基部との間の相対位置は、調節された用量制限位置を設定するように調節可能である。結合状態において、リミッタは、用量設定部材と協働して、用量設定部材が第1の回転方向に回転されても、調節された用量制限位置を越えて用量設定部材が回転しないようにするブロック手段を画成する。用量制限モジュールは、さらに、使用者操作可能ロックを備える。ロックは、用量制限モジュールが用量制限基部に対するリミッタの位置の調節をそれぞれ防ぐおよび可能にするロック状態とロック解除状態との間で動作するように、構成される。ロックは、少なくとも、用量制限モジュールが分離状態にあるときには、ロック状態で維持されるように構成される。
したがって、本発明によれば、たとえモジュールを第1の注射デバイスから取り外しても、またモジュールを新しいデバイスに取り付けた後でも、調節された最大用量限度の設定を保持する用量制限モジュールが提供される。
用量制限モジュールの一形態において、ロックは、用量制限モジュールが結合状態にあるとき、ロック解除状態にシフトすることができ、用量制限基部に対するリミッタの位置の調節を可能にするように構成される。したがって、用量を制限するための従来技術の解決策と比較すると、より簡単な設定手順が可能になる。
用量制限モジュールのロックは、使用者が操作すると、ロックをロック状態からロック解除状態へとシフトさせ、用量制限基部に対してリミッタが運動できるようにするロック動作手段を備えることができる。いくつかの実施形態は、用量制限基部に対するリミッタの位置の調節ができる第1の状態または位置にある用量制限モジュールを、注射デバイスに結合するように構成され得る。そこにおいて、ロックがロック状態にシフトされている第2の状態または位置にある用量制限モジュールは、注射デバイスに結合されるように動かされ得る。あるいは、作動させるとロックを解除する使用者操作可能ボタンのようなロック動作手段が設けられ得る。ロックをロック状態に維持するように働く付勢要素が構成されてもよい。あるいは、またはそれに加えて、ロックをロック状態に解除可能に維持するようにスナップ機構が構成される。
用量制限モジュールのロックは、制限基部に対するリミッタの不意の運動を防ぐロック機構を含み、ロック機構の部材間に歯状係合を備えることができる。この歯状係合は、ロックがロック状態からロック解除状態へとシフトすると解除される。他の形態では、ロック機構は、ロック機構の部材間に摩擦ベースの係合を備えることができる。この摩擦係合は、ロックがロック状態からロック解除状態へとシフトすると解除される。
いくつかの実施形態によれば、リミッタは、用量制限基部に連結されたまたはそれによって画成されたねじ山に係合する第1のねじ山を備えることができる。そうした実施形態では、用量制限基部に対するリミッタの位置は、リミッタと用量制限基部の間の相対的な回転によって調節される。リミッタは、360度を超える相対運動により調節され得るように、用量制限基部に対して回転可能に配置されるように構成され得る。用量制限基部に対するリミッタの総回転運動量は、いくつかの実施形態では、注射デバイスの用量設定部材が、ゼロ位置から最大用量位置までダイヤルされるときになされる全回転と増分の回転との総計に対応することができる。最大用量位置は、用量制限モジュールが注射デバイスに結合されていないときに注射デバイスの用量設定機構によって決定される。
用量制限モジュールは、用量制限モジュールが結合状態にあるとき、用量制限基部に対するリミッタの位置が、注射デバイスの用量設定部材によって調節され得るように構成され得る。
いくつかの実施形態では、用量制限モジュールは、調節された用量制限位置の設定に対応する特定の設定を表示する可視インジケータを含む。そうした可視インジケータは、調節された用量制限位置に対応する特定の用量表示しか見えない、一連の用量表示として設けられ得る。いくつかの形態では、可視インジケータは、モジュールの外面に設けられた窓から見ることができる。他の形態では、用量制限モジュールが分離状態にあるときにしか可視インジケータを見ることができない。
リミッタおよび用量制限基部は、リミッタが最小用量制限位置と最大用量制限位置との間で移動することができるように構成され得る。用量制限モジュールは、リミッタをその最小用量制限位置の方へと押しやるようにリミッタに作用するようになされるばねをさらに備え、したがって、リミッタが最小用量制限位置を離れて配置されている場合、ロックがロック解除状態にシフトされるとリミッタは最小用量制限位置の方に自動的に動くようになる。
用量制限モジュールは、いくつかの実施形態では、カムおよびカム従動機構を備えることができる。カム従動部は、第1の位置から調節可能な用量制限位置へとカムに沿って動く。カム従動部は、注射デバイスの用量設定部材がダイヤルアップおよびダウンされるに従い、および用量が注射されるときに動く。カム従動部が調節された用量制限位置をとると、用量設定部材がさらにダイヤルアップされないようにブロック手段が働く。
用量制限モジュールの他の実施形態では、用量制限モジュールが結合状態にあるとき、モジュールおよび注射デバイスは、
− 第1の部材であって、少なくともロック状態にあるとき、用量制限基部に対して回転できないように取り付けられ、ねじ山または長手方向トラックのうちの1つとして選択される第1のトラック面を画成する概ね円筒形の面を画成する、第1の部材、
− 第2の部材であって、中心軸まわりに回転し、用量設定部材の回転に追従し、ねじ山または長手方向トラックのうちの1つとして選択される第2のトラック面を画成する概ね円筒形の面を画成する、第2の部材、ならびに
− 第1の部材と第2の部材との間に配置されるトラック従動部であって、第1の部材の第1のトラック面に係合する第1の幾何形状、および第2の部材の第2のトラック面に係合する第2の幾何形状を画成する、トラック従動部
を画成する。そうした用量制限モジュールでは、第1のトラック面は、トラック従動部の第1の幾何形状に係合するねじ山または長手方向トラックのうちの1つとして画成され、一方、第2のトラック面は、トラック従動部の第2の幾何形状に係合するねじ山または長手方向トラックのうちの別の1つとして画成される。そうした構造では、トラック従動部およびねじ山を画成する第1の部材または第2の部材の面は、互いに関連して回転させられ、トラック従動部は、用量設定部材が回転すると、中心軸に沿って動かされる。リミッタは、用量制限基部に対するリミッタの調節された位置に従ってトラック従動部の軸方向運動および/または回転運動を阻止することによって第1の回転方向における用量設定部材の回転を阻止する、前記ブロック手段の一部を形成する。
用量制限モジュールのさらに他の実施形態では、用量制限モジュールが結合状態にあるとき、モジュールおよび注射デバイスは、
− 第1の部材であって、少なくともロック状態にあるとき、用量制限基部に対して回転できないように取り付けられ、第1のねじ山を画成する円筒形の面を画成する、第1の部材、
− 第2の部材であって、中心軸まわりに回転し、用量設定部材の回転に追従し、第2のねじ山を有する円筒形の面を画成する、第2の部材、ならびに
− 第1の部材と第2の部材との間に配置されるトラック従動部であって、第1の部材の第1のねじ山に係合する第1の幾何形状、および第2の部材の第2のねじ山に係合する第2の幾何形状を画成する、トラック従動部
を画成する。そうした用量制限モジュールでは、第1のねじ山のピッチは、第2のねじ山のピッチと異なり、したがって用量設定部材が回転されるとき、トラック従動部が中心軸まわりに回転し、かつ中心軸に沿って動くようになる。リミッタは、用量設定基部に対するリミッタの調節された用量制限位置に従ってトラック従動部の軸方向運動を阻止することによって第1の回転方向における用量設定部材の回転を阻止する、ブロック手段の一部を形成する。
本発明による「ピッチ」という用語は、好ましくは、らせん状ねじの連続的な曲線の間の距離を、らせん状ねじの軸に平行に測定したものを意味するものである。
トラック従動部の軸方向の運動を阻止することによって第1の回転方向における用量設定部材の回転を阻止するブロック手段は、トラック従動部とリミッタの間の軸方向ブロック係合としてもたらされてもよく、またはトラック従動部およびリミッタにより画成されるそれぞれの回転ブロック面の間に回転阻止をもたらすことにより実現されてもよい。
第1の部材および第2の部材を含む上述の実施形態によれば、リミッタは、いくつかの実施形態では、第1の部材を画成する。他の実施形態では、第1の部材は、リミッタとは別個の構成要素であってよい。
リミッタに作用してリミッタを最小用量制限位置の方に押しやるようになされるばねが組み込まれた用量制限モジュールの実施形態では、リミッタは、ロックがロック解除状態へとシフトされると、トラック従動部に当接するように自動的に動く。
用量制限モジュールは、用量制限モジュールが分離状態すなわち注射デバイスから分離された状態にあるとき、トラック従動部および第2の部材が用量制限モジュールの一部を形成するように、トラック従動部と第2の部材の両方を画成する形態で形成され得る。他の実施形態では、第2の部材か、または第2の部材とトラック従動部の両方のいずれかが、注射デバイスおよび用量制限モジュールが分離状態にあるときに注射デバイスのハウジングに組み込まれており、したがってデバイスのトラック従動部は、注射デバイスと用量制限モジュールが結合状態にあるとき、用量制限モジュールの第1の部材に係合するようになされる。
用量制限モジュールの他の実施形態では、モジュールは、注射デバイスのハウジングに連結されたらせん状ねじ山に係合するらせん状ねじ山を画成する回転用量要素を含む注射デバイスと協働するようになされる。前記回転用量要素は、用量設定部材と一緒に回転するようになされ得る。用量制限モジュールのリミッタは、用量設定部材が第1の回転方向に回転されても調節された用量制限位置を越えて用量設定部材が回転しないように回転用量要素に係合するようになされ得る。そうした注射デバイスでは、用量ダイヤル目盛は、回転用量表示要素を画成することができる。
上述の簡単な実施形態における用量制限モジュールでは、回転用量要素は、1つまたは複数の回転ブロック面を画成することができ、リミッタは、対応する1つまたは複数の対向回転ブロック面を画成することができる。1つまたは複数の回転ブロック面は、1つまたは複数の対向ブロック面のそれぞれと係合し、それによって用量設定部材が第1の回転方向に回転されても調節された用量制限位置を越えて回転しないようになる。
医療用注射デバイスのリザーバは、いくつかの実施形態では、円筒形カートリッジの形態に形成され、カートリッジの出口部分を覆う刺通可能な隔膜、およびカートリッジ内に収容される薬物の放出のために出口に向けて動かされるように配置される摺動可能ピストンを有する。他の実施形態では、リザーバは出口が付いた折り畳み式リザーバを形成し、折り畳まれる部分は薬物がリザーバから放出されるとつぶれる。
いくつかの実施形態では、リザーバの出口部分は、両端が尖った注射針のような注射針と協働するように構成され得る。
注射デバイスは、作動させると設定用量の薬物が注射デバイスから放出される、作動デバイスを画成することができる。
注射デバイスは、リザーバに入っている薬物の設定用量を放出するように構成される駆動機構を画成する。駆動機構は、作動デバイスが作動状態にあるとき、リザーバから設定用量を放出する構成要素の駆動運動と同期して用量設定部材の回転が起こるように構成され得る。リザーバがピストンを装備したカートリッジである場合、駆動機構は、ピストンを前方に駆動するようになされるピストン棒を含むことができる。いくつかの実施形態では、ピストン棒は、用量設定部材が前記第1の回転方向とは逆に回転され、かつ作動デバイスが作動状態にあるときだけ、ピストンを前方に駆動する。
注射デバイスは、放出プロセスの間、使用者が必要な機械的エネルギーを直接与える手動式注射器を形成することができる。他の実施形態では、注射デバイスは、放出プロセスの間プレストレスが与えられたばねまたは使用者に引っ張られたばねによって必要な機械的エネルギーが部分的または全面的に与えられるばね補助注射器を形成する。
いくつかの実施形態では、作動デバイスは注射ボタンを形成している。他の実施形態では、作動デバイスは、使用者の注射部位の皮膚部分と当接するようになされる部材またはアセンブリを形成し、それによって注射デバイスのハウジングがその注射部位に押し付けられると作動デバイスが注射デバイスのハウジングに対して動かされて注射運動が開始される。
上述の実施形態によれば、注射デバイスのハウジングは、それが手に収まり、ポケットに入れて簡単に持ち運べるような形状および寸法にされ得る。いくつかの実施形態では、ハウジングは、いわゆるドーザ形状因子を画成するように形成される。そうしたデバイスでは、用量設定部材は、第1の軸まわりに回転するように構成され得る。用量注射機構は、第1の軸に平行な別個の第2の軸に沿ってリザーバのピストンを前方に動かすようになされる。用量制限モジュールは、第1の軸に沿って移動することができるようにリミッタおよび/またはトラック従動部を用量設定部材に結合するため、第1の軸に概ね沿って注射デバイスに結合するように配置され得る。いくつかの実施形態では、用量制限モジュールは、デバイスの遠位端で注射デバイスに連結可能である。他の実施形態では、用量制限モジュールは、デバイスの近位端で注射デバイスに連結可能である。
本発明の第2の態様によれば、注射デバイスと協働する用量制限モジュールが提供される。注射デバイスは、薬物の用量を設定し設定された用量の薬物をリザーバから注射するように構成され、a)ハウジングおよびb)回転可能な用量設定部材を含むタイプのものである。注射デバイスは、(i)用量設定の間、用量設定部材が、注射されるべき用量のサイズに従って第1の回転位置から第2の回転位置へと第1の回転方向に回転され、(ii)用量を注射する間、用量設定部材が第1の回転位置に戻るように前記第1の回転方向とは逆に回転されるように構成される。用量制限モジュールは、用量制限モジュールが注射デバイスに取り付けられる結合状態を定め、用量制限モジュールが注射デバイスから取り外される分離状態を定めるように、注射デバイスに着脱可能に結合されるようになされる。用量制限モジュールは、用量制限基部およびリミッタを備える。用量制限基部にはねじ山が連結される。リミッタは、用量制限基部に連結されたねじ山に係合されるねじ山を有する。リミッタおよび用量制限基部は、調節された用量制限位置を画成するように用量制限モジュールを調節するために、360度の角度を越えて相対的に回転するようになされる。結合状態では、リミッタは、用量設定部材と協働して、用量設定部材が第1の回転方向に回転されても調節された用量制限位置を越えて用量設定部材が回転しないようにするブロック手段を画成する。
いくつかの実施形態では、用量設定基部に連結されたねじ山は、用量制限基部によって形成されたねじ山である。他の実施形態では、用量制限基部に連結されたねじ山は、用量制限基部とは別個に作製された構成要素である。
本発明の第1の態様およびこれに論理的に組み込まれる本発明の第2の態様に関する、上述の特徴のいずれもが、本発明のさらなる有益な実施形態をもたらす主題を定義するのに使用され得る。
本明細書で使用される「薬物」という用語は、液体、溶液、ゲルまたは微細な懸濁液のような、1つまたは複数の薬剤を含み、例えばカニューレや中空針のような送達手段を制御された方法で通過可能な、あらゆる流動性の医薬組成物を包含するよう意図されている。代表的な薬物には、ペプチド(例えば、インスリン、インスリン含有薬物、GPL−1含有薬物ならびにその誘導体)、たんぱく質およびホルモンなどの医薬品、生物由来または活性薬剤、ホルモンおよび遺伝子に基づく薬品、栄養学的配合物、ならびに、(計量供給された)固体だけでなく液体の形態のその他物質が含まれる。例示的な実施形態の説明では、インスリンおよびGLP−1含有薬物の使用に言及する。これには、その類似体ならびに1つまたは複数の他の薬物との組み合わせも含まれる。これに応じて、「皮下」送達という用語は、患者に対する経皮的送達のあらゆる方法を包含するよう意図されている。
以下において、図面を参照して本発明をさらに説明する。
用量を設定し設定された用量を注射する注射デバイス、および注射デバイスに結合されるようになされる用量制限モジュールの概略図である。 関連の注射デバイスの用量設定部材と協働している、用量制限モジュールの第1の実施形態の断面側面図である。 線3a−3aに沿った、用量制限モジュールの断面端面図である。 線3b−3bに沿った、用量制限モジュールの断面図である。 調節可能リミッタおよび使用者操作可能ロックを組み込んだ、図2に示される用量制限モジュールの詳細な断面側面図である。 リミッタが最小用量制限位置に配置されている、図2の用量制限モジュールの断面側面図である。 リミッタが最大用量制限位置に配置されている、図2の用量制限モジュールの断面側面図である。 図2に示される実施形態による用量制限モジュールのトラック従動部の斜視図である。 図2に示される実施形態による用量制限モジュールのリミッタの斜視図である。 図2に示される実施形態による用量制限モジュールの延長部材の斜視図である。
図1は、患者が1つまたは複数の用量の薬剤を設定してその後に注射するのに使用する、注射デバイス100を組み込んだ医療用注射システムの一実施形態を示す概略側面図である。注射デバイス100は、本発明による再配置可能な用量制限モジュール200を受容しそれと結合するようになされる。図面では、注射デバイス100は、いわゆるペン形の形状因子を有する注射デバイスと比較すると、比較的短く平らなハウジング101を有する、当業界で一般的に「ドーザ」(doser)デバイスと称されるタイプのデバイスとして示されている。デバイス100は、カートリッジ110の出口部分115を覆う刺通可能な隔膜を有するピストン装備カートリッジ110の形態の薬物リザーバを組み込んだ、カートリッジベースのデバイスとして図示されている。刺通可能な隔膜は、使用者が皮下注射前にいつも真新しい滅菌針を取り付けることができる交換可能な皮下注射針(図示せず)と協働するためのものである。使用の初期段階では、カートリッジ110のピストンは、通常、カートリッジ110の近位端に配置される。ピストンは、カートリッジ110内に摺動可能に配置される。カートリッジ110に入っている薬物を取り付けられた針から外に放出するためには、ピストンを遠位端に向けてすなわち出口部分115の方に向けて押しやればよい。注射デバイスは、さらに、キャップ(図示せず)を含むことができる。キャップは、ハウジング101の遠位端に対して着脱可能に取り付けられ、カートリッジ110の内容物を保護し、最終的にはデバイスの遠位端に取り付けられ得る注射針を保護する。
注射デバイス100は、近位端および遠位端を有するハウジング101を含む。図1では、本発明の動作原理を明確にするために、ハウジング101は、用量を設定および制限する機能に特に関わりがある注射デバイス100の要素を見せるように、諸部分を切り取って示されている。ハウジング101は、カートリッジ110を収容し、さらに、放出動作の間カートリッジ110のピストンを駆動するように構成される駆動機構を収容する。駆動機構はさらに、注射ボタン140の形態の作動デバイスがその後に作動されると放出されることになる、投薬の量を設定することができる。注射ボタン140はハウジング101の近位端に配置される
可撓性バンド150の形態の操作可能制御部材は、ハウジング101の近位端において、ハウジング101の一部を取り囲んでいる。図示の実施形態では、可撓性バンド150は、エンドレスループを形成している。可撓性バンド150は、可撓性バンド150の延長部に沿ってハウジング101に対して摺動するようになされる。図示の実施形態では、用量設定プロセスの間、可撓性バンド150は、手で把持され、設定された用量をダイヤルアップするために、初期位置(ゼロ位置)を離れてハウジング101に対して一方向に回され得る。初期設定用量をダイヤルダウンするために、可撓性バンド150は、ゼロ位置の方に戻るように逆方向に回され得る。
ハウジング101は、さらに、ハウジング101内に配置された機械式の用量ダイヤル目盛170の目視検査を可能にする窓または開口(図示せず)を含む。用量ダイヤル目盛170は、その上に印刷された番号などの様々な印字を含む。それぞれの印字は、駆動機構の用量設定部分がとるよう設計されている、それぞれの用量サイズに対応している。用量ダイヤル目盛170は、用量設定プロセスの間ハウジング101に対して回される、可撓性バンド150によって動作される。
インスリンタイプの薬剤の注射に適合する注射デバイスの実施形態では、用量サイズは、国際単位の多くの少数または整数として設定され得る。一般的に、操作可能制御部材は、最大用量制限を限度とする(例えば、60、80または100単位を限度とする)最大用量制限ブロックを有する。この場合、注射デバイス100の駆動機構に組み込まれたブロック機構によって、用量サイズのさらなる増加が防止される。
図面に描かれている形態において、用量ダイヤル目盛170は、ハウジング101に対して回されると軸方向に動くように取り付けられたらせん状タイプの用量ダイヤル目盛として設けられる。図1では、さらに、ハウジング101に対して回転可能に取り付けられるが軸方向には固定される軸構成要素が見えるようになっている。軸構成要素は、用量ダイヤル目盛170に回転的に結合された用量設定部材160として機能し、したがってこれらの構成要素は一緒に回転するが軸方向には相対的に運動することができる。用量設定の間、伝動装置165は、可撓性バンド150の運動を用量ダイヤル目盛170に回転的に結び付ける。したがって、用量ダイヤル目盛170上にある一つ一つの用量の印字は、可撓性バンド150による用量設定に従って、ハウジング101の目盛窓に整列され得る。注射ボタン140を手で押すことによって設定された用量が注射される。用量の注射の間、用量ダイヤル目盛170は、そのゼロ位置に戻り、その間、伝動装置165によって、用量設定部材160に対して可撓性バンド150が結合解除される。
駆動機構は、注射ボタン140が作動位置、例えば押込まれた位置にされると、用量設定部材160の回転をカートリッジの出口部分115の方に向かうピストンの前進運動に結び付けるように構成される。駆動機構には、ピストンと協働するピストン棒(図示せず)が組み込まれ得る。ピストン棒は、注射ボタン140が押込まれた位置にあるときに用量設定部材160の運動をピストン棒に伝えるだけの伝動装置によって駆動される。注射デバイス100の駆動機構の動作は、本明細書ではさらに詳細に説明しないが、ピストンをカートリッジ110をカートリッジ110の出口部分115に向けて駆動することができる任意の適当な機構を組み込むことができる。
図1には、さらに、用量制限モジュール200が示されている。用量制限モジュール200は、図面に描かれているビューでは、注射デバイス100から切り離されているが、結合機構によって注射デバイス100に対して再配置可能に嵌合されるようになされる。図示の実施形態では、用量制限モジュール200は、ハウジング101の遠位端面に形成された開口に受けられるように形成され、したがって用量制限モジュール200は、注射デバイス100に結合されると注射デバイス100のハウジング101内に収容されるようになる。図示の実施形態では、用量制限モジュール200は、カートリッジの長手方向軸に平行な結合軸に沿って、注射デバイスに対して挿入される。したがって、そうした構成では、用量制限モジュールは、注射デバイス100の針マウント(図示せず)と並んで配置される。
注射デバイス100は、用量制限モジュール200が注射デバイスに完全に挿入された後用量制限モジュール200を所定位置にロックするようになされるラッチ機構(図示せず)を含むことができる。ラッチ機構は、用量制限モジュール200がハウジング101に挿入された後用量制限モジュールを所定位置にスナップ留めするように構成され、さらに、注射デバイス100のハウジング101の遠位端に形成された解放ボタン180が操作されると、用量制限モジュール200を注射デバイス100から結合解除するように構成される。その後、モジュールは、異なる注射デバイスに嵌合されてもよい。したがって、用量制限モジュール200は、一連の使い捨てデバイス、すなわち予め充填されたデバイス、または別法として、耐久性注射デバイス、すなわち注射デバイスのカートリッジがその内容物が放出された後に新しいものと交換されるデバイスのいずれかと一緒に使用されるように構成され得る。
用量制限モジュール200および注射デバイス100の他の実施形態では、結合機構は、上述のラッチ機構とは異なる相互に協働する結合手段を含むことができ、例えば、用量制限モジュール200の(以下に言及する)用量制限基部201内にラッチ機構が組み込まれている。
上述の結合機構には、用量設定部材160がゼロ用量位置をとらない限り、用量制限モジュール200の結合および分離を防止する機構が組み込まれ得る。
図2には、本発明による用量制限モジュール200の第1の実施形態が示されており、さらに、用量制限モジュール200と協働するようになされる関連の注射デバイス100の用量設定部材160も概略的に示されている。明確にするために、図2には注射デバイスの用量設定部材160しか示されていない。
用量制限モジュール200は、図面に描かれている実施形態では、近位ハウジング部201aおよび遠位ハウジング部201bによって形成される用量制限基部201を含む。用量制限基部201内には、概ね円筒形の形状を画成するリミッタ240が収容されている(図7も参照)。リミッタ240の位置は、用量制限モジュール200が注射デバイス100に結合しているとき、用量設定部材160によって画成される回転軸と一致する中心軸に沿って用量制限基部201に対して調節可能である。以下に論じるように、用量制限モジュール200が注射デバイス100に結合しているとき、用量制限基部201に対するリミッタ240の位置によって、注射デバイス100の用量設定部材160の回転によってダイヤルアップ可能な最大用量が定められる。
用量制限モジュール200は、さらに、用量設定部材160に結合するようになされる延長部材260を備え、したがって延長部材260は用量設定部材160の回転に追従するようになる。延長部材260とリミッタ240の間には、延長部材260とリミッタ240の両方に係合する幾何形状を有するトラック従動部250が配置される。図示されている実施形態では、トラック従動部250は、内側および外側の案内トラック幾何形状を有するナットとして画成される。
図2には、さらに、用量制限基部201およびロック動作手段に対して回転的に取り付けられるが軸方向には固定されるクラッチ部材230を組み込んだロックアセンブリが示されている。図示の実施形態では、ロック動作手段は、伸長位置から押し下げ位置まで軸方向に移動可能なロックボタン210として設けられる。ロックボタン210は、概して、ロックボタン210が押し下げられるとクラッチ部材230が回転できるようになされるが、その他のときは、クラッチ部材230を用量制限基部201に対して回転的に固定したままにする。中心軸に沿ったロックボタン210の遠位方向の断面図である図3aから明らかなように、ロックボタンは、ロックボタンを用量制限基部201に対して軸方向には変位させることができるが回転的には固定する、4つの軸方向延長部211を備える。さらに、クラッチ230およびロックボタン210によって形成されるアセンブリの近位方向の断面図を示す図3bに示されるように、クラッチ230に形成された一連の歯232は、ロックボタン210の延長部211に形成された対応する歯212に係合する。
図2に示される状態では、ロックボタン210は、伸長位置にあり、クラッチ230の歯232とロックボタン210の歯212の間の係合によって、クラッチが用量制限基部201に対して回転できないようになっている。しかし、ロックボタン210が押し下げられた状態(図示せず)では、歯212が押されてクラッチの歯232との係合から脱し、それによってクラッチ230が用量制限基部201に対して回転可能になる。用量制限モジュール200は、さらに、ロックボタンをその伸長位置へと押しやるばね部材のような図示されない付勢部材を含む。さらに、クラッチ230と用量制限基部201の間には、クラッチ部材にねじり力をもたらすねじりばね220が配置される。その機能については後で説明する。
図4には、図2に示されるビューに対応する用量制限モジュール200の詳細なビューが示されている。用量制限基部201は、上述したように、注射デバイス100のラッチ機構と協働するようになされる結合手段202を含む。さらに、用量制限基部201は、リミッタ240の外面上に形成された雄ねじ245に係合するように構成される雌ねじ205を画成する(図7も参照)。したがって、リミッタ240は、中心軸まわりに回転されると、用量制限基部201に対して軸方向に動くようになされる。図7に見られるように、リミッタ240には、さらに、クラッチ230の内面上に形成された例えば長手方向リブ233である対応する幾何形状に係合するようにそれぞれなされる2つの軸方向トラック243が組み込まれている。したがって、リミッタ240は、ロックボタン210が押し下げ位置にあるときクラッチの回転に対応する回転だけが可能にされる。図4、7から明らかなように、リミッタ240は、さらに、トラック従動部250上に形成された雄ねじ254に係合するように構成される雌ねじ244を含む。
図示の実施形態では、ねじ山係合部205/245のピッチは、ねじ山係合部244/254のピッチと同一である。しかし、他の実施形態では、前記ねじ山係合部のピッチは同じでなくてもよい。
図4、8には、さらに、用量制限モジュール200が注射デバイスに結合しているとき注射デバイス100の用量設定部材160を囲むようになされる、近位に向いた開口を有する延長部材260が示されている。扁平面268の形の幾何形状は、用量設定部材160に形成された対応する扁平面168と協働するようになされ、それによって延長部材260が、注射デバイス100の動作中、用量設定部材160と一緒に回転するようになる。延長部材260の遠位セクションは、概ね円筒形の外面に形成された長手方向のくぼんだトラック263を含む。長手方向のくぼんだトラック263は、トラック従動部250の径方向内方に向いた面上に形成された上述の案内トラック幾何形状253と協働するようになされる。したがって、トラック従動部は、用量設定部材160と延長部材260の回転に追従するように構成される。他の構造では、用量設定部材160および延長部材260は、ユニット式構成要素として形成され得る。その場合、トラック従動部250と用量設定部材160は、用量制限モジュール200が注射デバイス100に結合しているとき、確実に一緒に回転し、用量制限モジュールが注射デバイスから分離しているとき、分かれるように形成される。
上述したように、トラック従動部250は、図4、6を参照すると、延長部材260とリミッタ240の両方に係合する幾何形状を有する。図6を参照すると、図示の実施形態では、トラック従動部は、径方向内方に向いた面上に形成され延長部材260と協働する直線状案内部253、およびリミッタ240に形成されたらせん状雌ねじ244に係合するらせん状雄ねじ254を含む。トラック従動部250は、さらに、リミッタ240によって画成される対応する対向ブロック面247と協働する1つのブロック面257を画成し、したがってリミッタ240に対するトラック従動部250の回転運動はこれら2つの構成要素の間の特定の相対的回転位置および軸方向位置について阻止されるように構成される。したがって、リミッタ240によって定められる調節された用量制限位置がそのゼロ制限位置よりも大きく、かつブロック面247が対向ブロック面257と当接していないならば、トラック従動部250は、全体的に、用量がダイヤルアップされると遠位方向に動き、用量の注射の間用量がダイヤルダウンされると近位方向に動く。
次に、図5a、5bに移ると、これらの図面には、やはりまた、結合構成にある、すなわち用量制限モジュール200が注射デバイス100に対して結合されしっかり締められている、用量制限モジュール200および用量設定部材160が示されている。図5aでは、リミッタ240は、用量制限基部201に対して最近位位置にあり、一方注射デバイス100の用量設定部材160は、そのゼロ用量サイズに設定されている。トラック従動部250は、それに従って用量制限基部201に対する位置をとる。
図5bでは、リミッタ240は、用量制限基部201に対して最遠位位置にある。トラック従動部250は、用量制限基部201に対して図5aに示されるのと同じ位置をとっており、これは注射デバイス100の用量設定部材160がそのゼロサイズに設定されていることを意味する。
以下に説明するように、図5aに描かれている状態は、最小用量制限位置にあるリミッタ240を描いており、それに対して図5bに示される状態は、最大用量制限位置にあるリミッタ240を描いている。
図5aに示される最小用量制限位置では、用量設定部材160が、用量ダイヤル目盛170がゼロ用量表示をとるように位置決めされており、用量設定部材160を回転させて用量をダイヤルアップしようと試みても、トラック従動部のブロック面257がリミッタ240の対向ブロック面247と当接しており、ロック状態をとるロックボタン210によりリミッタ240が回転しないようになっているので、そうした試みはできない。
ロックボタン210を押し下げながら同時に用量設定部材160を動作させて用量をダイヤルアップすると、リミッタ240は、ねじりばね220によって加えられる力に反して、ねじ山セクション205、245によって画成されるねじに従って回転し始め、したがって遠位方向に軸方向に動く。用量設定部材160の回転は、リミッタ240が図5bに示される最大用量限度位置につくまで継続され得る。用量制限モジュール200は、この最大用量制限位置が、注射デバイスに用量制限モジュール200が取り付けられていないときに注射デバイス100によって選択され得る最大用量に対応するように、構成され得る。他の実施形態では、最大用量制限位置は、注射デバイスの用量設定機構によって定められる最大用量限度を下回るまたは上回るように設計され得る。
リミッタ240が図5bに示される最大用量限度位置をとるように用量制限モジュール200が調節され、ロックボタン210が解放されると、用量設定部材160は、(注射デバイス100によって定められる)ゼロ用量位置と用量制限モジュール200によって定められる最大用量限度位置とによって定められる範囲内で動作可能になる。したがって、用量設定部材160を回転させて用量をダイヤルアップする間、トラック従動部250は、ゼロ用量が注射デバイス100で設定されている用量設定部材160を示す図5bに示される状態から遠位方向に動かされる。初期設定用量をダイヤルダウンする間だけでなく用量注射中にも、トラック従動部250は、近位方向に動かされる。
図5aに示される状態と図5bに示される状態の間において、リミッタ240は、12単位に対応する調節された用量制限位置などの、特定の所望の用量制限位置をとるように調節されてよい。その後、この特定の調節された用量制限位置において、ロックボタン210が解放されリミッタ240がロックされる。ロックボタン210が解放位置すなわちロック状態にある限り、用量制限モジュール200によって、使用者が用量設定部材160を動作させることによって選択することができるこの場合最大12単位に制限される最大選択可能用量サイズが決定される。したがって、12単位に対応するようにリミッタを特別に調節するには、用量設定部材160を12単位程度用量の分量を放出するように、またはそのサイズ未満の用量サイズを放出するように調節すればよい。
例えば中の薬剤カートリッジが空になった場合、使用者が注射デバイス100を交換したければ、用量制限モジュール200を最初の注射デバイス100から外し、新しい注射デバイス100に結合することができる。この動作の間、用量制限モジュール200の用量制限調節は、12単位量に調節されたままになっており、したがって用量制限位置の調節は、用量制限モジュール200が新しい注射デバイス100に結合されても保持される。したがって、用量制限モジュール200が取り付けられた新しい注射デバイス100をその後に動作させても、用量設定部材160は、12単位程度の用量の分量を放出する、またはそのサイズ未満の用量サイズを放出するように今まで通り調節され得る。使用者が、12単位を上回るサイズに用量を調節しようとしても、ブロック面247が対向ブロック面257と当接しているので用量設定部材160の回転は阻止される。
上述したように、ねじりばね220は、クラッチ230と用量制限基部201の間に配置され、ねじり力をクラッチ部材230に加える。ねじりばね220は、ロックボタン210が押し下げ位置すなわちロック解除状態にシフトされると、リミッタ240を最小用量制限位置へと押しやるようにクラッチ230に作用し、したがってリミッタ240にも作用するように構成される。したがって、一度調節した用量制限位置(例えば、12単位)を減らすためには、ロックボタン210を押し下げ、ブロック面247と対向ブロック面257が互いに当接するまで、リミッタ240を近位方向に動かす。この当接は、注射デバイス100の用量設定部材160がとるその時点の用量設定に対応する位置をリミッタ240がとったときに起こる。最後に、用量設定部材160を使用してゼロ単位の用量サイズをダイヤルすると、リミッタ240は、用量制限基部201に対する最近位位置すなわち最小用量制限位置へと動く。
用量制限モジュール200が注射デバイス100に結合していない場合、ロックボタン210を押し下げると、リミッタ240は、図4に示される状態に対応するその最小用量制限位置をとるまで近位方向に動く。他の実施形態では、用量制限モジュール200は、用量制限モジュールが関連の注射デバイスに取り付けられているときにしかロックボタンが押し下げ位置になることができないように構成される機構を含むことができる。したがって、そうした実施形態では、調節された用量制限位置は、用量制限モジュール200が注射デバイス100から分離されている場合、不正に変更が加えられないようになっている。
上述したように、注射デバイス100と用量制限モジュール200の間の結合機構には、用量設定部材160が特定の用量サイズ位置、例えばゼロ用量位置をとらない限り注射デバイス100への用量制限モジュール200の結合およびそれからの分離を防止する機構が組み込まれ得る。そうした手段がないと、用量を注射デバイス100の最大用量設定にダイヤルアップする間、用量設定部材160を多数回回転させるようになされる状況では、用量制限モジュール200が注射デバイス100に結合されたとき、延長部材260が用量設定部材160に対して誤った位置に据えられ、それによってトラック従動部250が用量設定部材160の特定の設定と同期しなくなるという潜在的な危険がある。したがって、用量設定部材160が特定の設定をとらない限り、注射デバイスへの用量制限モジュール200の結合およびそれからの分離を防止する機構を組み込むことは、そうした問題を軽減するのに有効である。
図2〜8に示される実施形態では、トラック従動部250は、延長部材260の直線状トラックと協働する内側幾何形状を含み、一方外側幾何形状は、リミッタ240に形成されたねじ山と協働する。他の実施形態では、トラック従動部250は、延長部材260のねじ山と協働する内側幾何形状を含み得、一方外側幾何形状はリミッタ240に形成された直線状トラックと協働する。他の構造では、内側幾何形状および外側幾何形状は、それぞれ、WO2010/149209に開示されている実施形態と同様の方法で、異なるピッチを有するねじ山を画成することができる。さらに、トラック従動部250は、ナットとして形成されなくてもよく、その代わりに、WO2010/149209の図3〜8に示されるような球状部材として、または別法として半割りナットとして形成されてもよい。さらに、他の幾何学的形状も使用することができる。
図2〜8に描かれている実施形態では、延長部材260およびリミッタ240は、同軸構成に配置され、トラック従動部は中心軸に平行な方向に動き、トラック従動部の様々な部分は、注射デバイス100の用量設定部材160が動作されても、中心軸に対して同じ径方向距離に保持される。
代替実施形態では、第1の部材および第2の部材を含む平面構造が代わりに使用され得る。第1の部材および第2の部材は、互いに対向して特定の距離に間隔を置いて配置され、用量設定部材160が動作されると、中心軸に沿って互いに関連して回転する。そうした構造では、トラック従動部は、第1の部材と第2の部材の間に挟まれ、第1の部材および第2の部材に形成された対向するトラック面に沿って動くようになされ、したがってトラック従動部は、用量設定部材160がダイヤルアップおよびダイヤルダウンされると、中心軸に対して少なくとも部分的に径方向に動くことができる。調節可能ブロック手段は、最大用量制限を調節するのに使用され、調節された用量制限位置に対応する位置に用量設定部材の運動を制限することができる。
さらに他の実施形態では、用量制限モジュール200は、カムおよびカム従動機構を組み込んだ用量制限調節装置を含む。カム従動部は、トラック従動部により提供され、用量設定の間、用量設定部材160がダイヤルアップおよびダウンされるとき、および注射の間、用量設定部材160が回転するとき、カムトラックに沿って動くようになされる。調節可能ブロック手段は、トラック従動部が調節された用量制限位置に対応する位置でブロック手段に係合するように、カムトラックの隣に配置され得る。
さらに他の実施形態(図示せず)では、用量制限モジュール200は、図2〜8に示されるような用量制限モジュール200に概ね対応するように形成されるが、ただし延長部材260およびトラック従動部250が省かれる。そうした実施形態では、リミッタ240は、注射デバイス100の用量ダイヤル目盛170の遠位端に形成された対応する対向ブロック面と協働するようになされる、リミッタ240の近位端に配置された回転ブロック面を含むことができる。そうした実施形態によって、図2〜8に示されるトラック従動構造の簡単な代替が提供される。
上述した本発明の範囲内で、本発明は、一般に、使用者に有益な薬剤を送達する投薬ルートの種類に関わらず、医療用注射デバイスに適応可能である。さらに、本発明は、非電動の部類のドーザならびに電動式ドーザの両方の注射デバイスに実装可能である。非電動式注射デバイスに関しては、そうしたデバイスは、送達プロセスの間、使用者が必要な機械的エネルギーを直接与える手動注射器、ならびに、送達プロセスの間、プレストレスが与えられたばねまたは使用者に引っ張られたばねによって必要な機械的エネルギーが部分的または全面的に与えられるばね補助注射器の両方を包含する。
例示的な実施形態の上記説明では、様々な構成要素間の望ましい関係を提供する様々な構造を、説明される機能を様々な構成要素に提供する手段として、本発明の概念が当業者に明らかとなる程度まで説明してきた。様々な構造についての詳細な構造および仕様は、本明細書に記載された方針に沿って当業者によって実施される通常の設計手順の対象とみなされる。

Claims (15)

  1. 注射デバイス(100)と、用量制限モジュール(200)とを備える、医療用注射システムであって、
    − 前記注射デバイス(100)が、薬物の用量を設定し設定された用量の薬物をリザーバ(110)から注射するように構成され、a)ハウジング(101)およびb)回転可能な用量設定部材(160)を含み、(i)用量設定の間、前記用量設定部材(160)が、注射されるべき用量のサイズに従って第1の回転位置から第2の回転位置へと第1の回転方向に回転され、(ii)用量を注射する間、前記用量設定部材(160)が、前記第1の回転位置に戻るように前記第1の回転方向とは逆に回転されるように構成され、
    − 前記用量制限モジュール(200)が、前記用量制限モジュール(200)が前記注射デバイス(100)に取り付けられる結合状態を定め、前記用量制限モジュール(200)が前記注射デバイス(100)から取り外される分離状態を定めるように、前記注射デバイス(100)に着脱可能に結合されるようになされ、前記用量制限モジュール(200)が、
    − 用量制限基部(201)、および
    − 前記用量制限基部(201)に対して配置されるリミッタ(240)であり、前記リミッタ(240)と前記用量制限基部(201)との間の相対位置が、調節された用量制限位置を設定するように調節可能である、リミッタ(240)
    を備え、
    − 前記結合状態において、前記リミッタ(240)が、前記用量設定部材(160)と協働して、前記用量設定部材(160)が前記第1の回転方向に回転されても前記調節された用量制限位置を越えて前記用量設定部材(160)が回転しないようにするブロック手段(260、250、240、168、268、263、253、257、247)を画成し、
    − 前記用量制限モジュール(200)が、前記用量制限基部(201)に対する前記リミッタ(240)の位置の調節をそれぞれ防ぐおよび可能にするロック状態とロック解除状態との間で動作するように構成される使用者操作可能ロック(210、212、232、223、243)を含み、前記ロック(210、212、232、223、243)が、少なくとも、前記用量制限モジュール(200)が前記分離状態にあるとき、前記ロック状態で維持されるように構成される、
    医療用注射システム。
  2. 前記ロック(210、212、232、223、243)が、前記用量制限モジュール(200)が前記結合状態にあるとき、前記ロック解除状態にシフトすることができ、前記用量制限基部(201)に対する前記リミッタ(240)の位置の調節を可能にするように構成される、請求項1に記載の医療用注射システム。
  3. 前記ロック(210、212、232、223、243)が、使用者が操作すると、前記ロック(210、212、232、223、243)を前記ロック状態から前記ロック解除状態へとシフトさせ前記用量制限基部(201)に対して前記リミッタ(240)が運動できるようにする、ロック(210)動作手段を備える、請求項1または2に記載の医療用注射システム。
  4. 前記リミッタ(240)が、前記用量制限基部(201)に連結されたねじ山(205)に係合する第1のねじ山(245)を備え、前記用量制限基部(201)に対する前記リミッタ(240)の位置が、前記リミッタ(240)と前記用量制限基部(201)の間の相対的な回転によって調節される、請求項1から3のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  5. 前記用量制限モジュール(200)が、前記結合状態にあるとき、前記用量制限基部(201)に対する前記リミッタ(240)の位置が、前記注射デバイス(100)の前記用量設定部材(160)によって調節され得るように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  6. 前記リミッタ(240)および前記用量制限基部(201)が、前記リミッタ(240)が最小用量制限位置と最大用量制限位置との間で移動することができるように構成され、前記用量制限モジュール(200)が、前記リミッタ(240)をその最小用量制限位置の方へと押しやるように前記リミッタ(240)に作用するようになされるばね(220)をさらに備え、したがって、前記リミッタ(240)が前記最小用量制限位置を離れて配置されている場合、前記ロック(210、212、232、223、243)が前記ロック解除状態にシフトされると前記リミッタ(240)が前記最小用量制限位置の方に自動的に動くようになる、請求項1から5のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  7. 前記用量制限モジュール(200)が前記結合状態にあるとき、前記モジュールおよび前記注射デバイスが、
    − 第1の部材(240)であって、少なくとも前記ロック状態にあるとき、前記用量制限基部(201)に対して回転できないように取り付けられ、ねじ山(244)または長手方向トラックのうちの1つとして選択される第1のトラック面を画成する概ね円筒形の面を画成する、第1の部材(240)、
    − 第2の部材(260)であって、中心軸まわりに回転し、前記用量設定部材(160)の回転に追従し、ねじ山または長手方向トラック(263)のうちの1つとして選択される第2のトラック面を画成する概ね円筒形の面を画成する、第2の部材(260)、ならびに
    − 前記第1の部材(240)と前記第2の部材(260)との間に配置されるトラック従動部(250)であって、前記第1の部材(240)の前記第1のトラック面(244)に係合する第1の幾何形状(254)、および前記第2の部材(260)の前記第2のトラック面(263)に係合する第2の幾何形状(253)を画成する、トラック従動部(250)
    を画成し、
    前記第1のトラック面(244)が、前記トラック従動部(250)の前記第1の幾何形状(254)に係合するねじ山または長手方向トラックのうちの1つとして画成され、前記第2のトラック面(263)が、前記トラック従動部(250)の前記第2の幾何形状(253)に係合するねじ山または長手方向トラックのうちの別の1つとして画成され、したがって前記トラック従動部(250)が、前記用量設定部材(160)が回転されると、前記中心軸に沿って動くようになり、
    前記リミッタ(240)が、前記用量制限基部(201)に対する前記リミッタ(240)の前記調節された用量制限位置に従って前記トラック従動部(250)の軸方向運動を阻止することによって前記第1の回転方向における前記用量設定部材(160)の回転を阻止する前記ブロック手段(260、250、240、168、268、263、253、257、247)の一部を形成する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  8. 前記用量制限モジュール(200)が前記結合状態にあるとき、前記モジュールおよび前記注射デバイスが、
    − 第1の部材(240)であって、少なくとも前記ロック状態にあるとき、前記用量制限基部(201)に対して回転できないように取り付けられ、第1のねじ山(244)を画成する円筒形の面を画成する、第1の部材(240)、
    − 第2の部材(260)であって、中心軸まわりに回転し、前記用量設定部材(160)の回転に追従し、第2のねじ山を有する円筒形の面を画成する、第2の部材(260)、ならびに
    − 前記第1の部材(240)と前記第2の部材(260)との間に配置されるトラック従動部(250)であって、前記第1の部材(240)の前記第1のねじ山(244)に係合する第1の幾何形状(254)、および前記第2の部材(260)の前記第2のねじ山(263)に係合する第2の幾何形状(253)を画成する、トラック従動部(250)
    を画成し、
    前記第1のねじ山(244)のピッチが、前記第2のねじ山(263)のピッチと異なり、したがって前記用量設定部材(160)が回転されるとき、前記トラック従動部(250)が前記中心軸まわりに回転し、かつ前記中心軸に沿って動くようになり、
    前記リミッタ(240)が、前記用量設定基部(201)に対する前記リミッタ(240)の前記調節された用量制限位置に従って前記トラック従動部(250)の軸方向運動を阻止することによって前記第1の回転方向における前記用量設定部材(160)の回転を阻止する前記ブロック手段(260、250、240、168、268、263、253、257、247)の一部を形成する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  9. 前記リミッタ(240)が前記第1の部材を画成する、請求項7または8に記載の医療用注射システム。
  10. 前記結合状態にあるとき、前記リミッタ(240)が、前記ロック(210、212、232、223、243)が前記ロック解除状態へシフトされると、前記トラック従動部(250)に当接するように自動的に動く、請求項6に従属する、請求項7から9のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  11. 前記用量制限モジュール(200)が、前記分離状態にあるとき、前記トラック従動部(250)および前記第2の部材(260)が前記用量制限モジュール(200)の一部を形成するように、前記トラック従動部(250)および前記第2の部材を画成する、請求項7から9のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  12. 前記注射デバイス(100)が、前記注射デバイス(100)の前記ハウジング(101)に連結されたらせん状ねじ山に係合するらせん状ねじ山を画成する回転用量要素(170)を含み、前記回転用量要素(170)が、前記用量設定部材(160)と一緒に回転するようになされ、前記用量制限モジュール(200)の前記リミッタ(240)が、前記用量制限モジュール(200)が前記結合状態にあるとき、前記用量設定部材(160)が前記第1の回転方向に回転されても前記調節された用量制限位置を越えて前記用量設定部材(160)が回転しないように前記回転用量要素(170)に係合するようになされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
  13. 用量ダイヤル目盛(170)が、前記回転用量表示要素を画成する、請求項12に記載の医療用注射システム。
  14. 前記回転用量要素(170)が、1つまたは複数の回転ブロック面を画成し、前記リミッタ(240)が、対応する1つまたは複数の対向回転ブロック面を画成し、前記1つまたは複数の回転ブロック面が、前記1つまたは複数の対向ブロック面のそれぞれと係合し、それによって前記用量設定部材(160)が前記第1の回転方向に回転されても前記調節された用量制限位置を越えて回転しないようになる、請求項12または13に記載の医療用注射システム。
  15. 前記リミッタ(240)および前記用量制限基部(201)が、360度の角度を越えて相対的に回転するようになされる、請求項1から14のいずれか一項に記載の医療用注射システム。
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