JP2014532462A - 流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置および流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器 - Google Patents

Abstract

流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置（２）は、流体保持部（２１）と、ガス検知器（２３）と、フィルタ（２２）と、を有する。流体保持部（２１）は、突出頂部を備え、流体入口と、流体出口と、を含む。外部と連通するガス排出管は、流体保持部（２１）の突出頂部に配置される。ガス検出器（２３）は、ガス排出管に配置される。フィルタ（２２）は、流体保持部（２１）内に固定され、流体出口に接続される。流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置（２）は、流体保持部（２１）およびフィルタ（２２）によって作動流体の貯蔵およびろ過を実行すると同時に、流体保持部（２１）が突出頂点構造を有することにより、作動流体に混入したガスの完全な排出を保証し、その結果、流体貯蔵、ろ過およびガス排出という目的を達成することができ、高い信頼性を獲得している。
【選択図】図１

Description

本発明は、医療機器の技術分野に属し、特に臨床適用される流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置および流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器に関する。

人体から吸引された体液は、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する必要があり、その後、処理された体液は、特定の疾患の治療において病気を治す目的を達成するために体内に注入される。例えば、頭蓋内血腫吸引は、脳出血の治療に用いられ、この技術において血腫は、アスピレータにより切断され、粉砕される。同時に、アスピレータは、連続的な負圧下にあるバランス洗浄器に接続され、血腫を除去するために粉砕および吸引された血腫をろ過し、その後、除去した血腫の容積を埋めるために頭蓋内に注入される。

２０１０年４月２５日に出願され、「血腫吸引器」と題された出願に係る特許技術は、吸引された作動流体のフィルタおよびガス排出装置内の流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出することを達成するために別々に構成されている。しかしながら、当該設計は、容易にフィルタのガス滞留を引き起こし、血腫吸引器内のガスをガス排出装置によって排出することができないため、手術の危険性を増大させてしまう。

本発明は、流体が装置を通って流れるときに作動流体の流体貯蔵およびろ過を達成することができ、作動流体に混入したガスを確実に排出することができる装置であって、高い信頼性が必要とされる医療機器の分野に最適な流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置を提供することを目的とする。

以下、本発明の目的を達成するための技術的な解決手段について説明する。

流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置は流体保持部と、ガス検知器と、フィルタと、を有する。流体保持部は、突出頂部構造を備え、流体入口と、流体出口と、を含む。外部と連通するガス排出管は、流体保持部の突出頂部に配置され、ガス検出器はガス排出管に配置され、フィルタは、流体保持部内に固定され、流体出口に接続される。

また、上記で述べた流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置には、バッフル板が、流体保持部を２つの流体室に分割するように流体保持部の下部に配置され、２つの流体室の上部は、連結される。流体入口は、第１流体室の上部に設けられ、フィルタは、第２流体室に設けられる。

好ましくは、流体保持部の下部は、圧縮強度を有することで変形を極力低減できるように、凸多面体構造を有する。

好ましくは、流体保持部の上部は、流体保持部中のガスを上部に設けられたガス排出管から正常に排出することができるようにテーパ状の突出頂部構造を有している。

本発明は、従来技術においては血腫吸引器内のガスを完全に排出することができなかったという問題を解決し、血腫吸引器の信頼性を向上させることにより、血腫除去手術の危険性を減らすことが可能な流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器を提供すること目的とする。

以下、本発明の目的を達成するための技術的な解決手段について説明する。

流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器は、回転子と、固定子と、を備えるアスピレータと、アスピレータにそれぞれ接続される負圧吸引デバイスと、回転機と、を有する。負圧吸引デバイスは、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置と、循環ポンプと、を備える。流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置は、流体保持部と、ガス検知器と、フィルタと、を備える。流体保持部は、突出頂部構造を備え、流体入口と、流体出口と、を含む。外部と連通するガス排出管は、流体保持部の突出頂部に配置され、ガス検知器はガス排出管に配置され、フィルタは、流体保持部内に固定され、流体出口に接続される。アスピレータは、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置の流体入口に接続され、流体貯蔵、ろ過及びガス排出装置の流体出口は、循環ポンプに接続され、循環ポンプは、閉ループ経路を形成するアスピレータに接続され、閉ループ経路は、作動流体で充填されており、すべての循環ポンプおよび回転機は、電気制御ユニットによって制御される。

また、上述した流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器において、圧力センサは、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置と、アスピレータの固定子の中空内部との間の接続管および循環ポンプと、アスピレータの回転子の中空内部との間の接続管の両方に配置され、これにより、接続管の圧力を常に検出し、システム内の圧力が確実に均衡状態を保つようにしている。圧力センサは、接続管内の圧力が予め定められた範囲内にあるかどうかを常に検出することができる。同時に、すべての圧力センサは、電気制御ユニットによって制御され、電気制御ユニットは、任意の時点におけるモータと循環ポンプの作動状態を制御することができるように、圧力センサから得られる任意の時点における変化を測定することができる。

流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器はさらに、臨床診療で患者の膀胱内の血腫がある場合に血腫を除去するために使用することができる。膀胱の手術中にアスピレータを固定することは容易ではないので、アスピレータを固定するために固定子の外壁にはガス袋固定器具がスリーブ状に設けられている。ガス袋固定器具は、ガス袋と、膨張管と、膨張バルブとを備えている。アスピレータが膀胱に挿入された後、ガス袋は、空気で満たされるので、アスピレータを、ガス袋によって固定した状態で除去手術を行うことができる。アスピレータは、体腔に適応するように柔軟な構造とすることができるので、様々な実用モデルの使用が可能となる。

本発明に係る流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置によれば、流体保持部およびフィルタによって作動流体の貯蔵およびろ過を実行すると同時に、流体保持部が突出頂点構造を有することにより、作動流体に混入したガスの完全な排出を保証し、その結果、流体貯蔵、ろ過およびガス排出という目的を達成することができ、当該装置は、高い信頼性を獲得している。

また、本発明に係る流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器によれば、従来のフィルタや従来のガス排出および容量低減器具に代えて突出頂構造を有する流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置を使用して、作動流体に混入したガスを流体保持部の上部に拡散し、上部に配置したガス排出管からガスを排出することができる。その結果、従来技術では血腫吸引器内のガスを完全に排出することができなかったという問題を解決し、血腫吸引器の信頼性を向上させることにより、血腫除去手術の危険性を減らすことができる。

図１は、本発明に係る流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置の概略構造図である。 図２は、本発明の第１実施形態に係る流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器の概略構造図である。 図３は、本発明の第２実施形態に係る流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器の概略構造図である。

なお、図中の矢印の方向は流体の流れの方向を表している。

（具体的な実施形態）
以下、図面および具体的な実施形態を参照して本発明の詳細を説明する。

図１に示すように、本発明に係る流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置２は、流体保持部２１と、フィルタ２２と、ガス検出器２３と、を備える。流体保持部２１は、突出頂部構造を有し、流体入口と、流体出口と、を備える。外部と連通するガス排出管は、流体保持部の突起の頂点に配置され、流体保持部の突出頂部に配置され、ガス検出器２３はガス排出管に配置され、フィルタ２２は、流体保持部内に固定され、流体出口に接続される。

流体保持部の下部は、圧縮強度を有することで変形を極力低減できるように、凸多面体構造を有する。流体保持部の上部には、流体保持部中のガスを上部に設けられたガス排出管から正常に排出することができるようにテーパ状の突出頂部構造を有している。

（第１実施形態）
流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器は、それぞれアスピレータに接続された回転子１１と、固定子１２と、を備えるアスピレータと、負圧吸引デバイスと、回転機６と、を有する。負圧吸引デバイスは、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置２と、循環ポンプ３と、を備える。流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置は、流体保持部２１と、フィルタ２２と、ガス検知器２３と、を備える。流体保持部２１は、突出頂部構造を有し、流体入口と、流体出口とを含む。外部と連通するガス排出管は、流体保持部２１の突出頂部に配置され、ガス検知器２３はガス排出管に配置され、フィルタ２２は、流体保持部２１内に固定され、流体出口に接続される。アスピレータ１は、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置２の流体入口に接続され、流体貯蔵、ろ過及びガス排出装置２の流体出口は、循環ポンプ３に接続される。循環ポンプは、閉ループ経路を形成するアスピレータ１に接続され、閉ループ経路は、作動流体で充填されており、循環ポンプおよび回転機は、電気制御ユニット４によって制御される。

本発明に係る血腫吸引器を用いた除去手術の実施工程を頭蓋内血腫塊の洗浄を例として以下詳細に説明する。

図２は、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器を示したものであり、血腫吸引器の内部は使用前に作動流体で充填し、ウロキナーゼなどのような溶血薬が作動流体に添加する。電気制御ユニット４を起動する。すなわち、回転機５および循環ポンプ３を同時に起動する。頭蓋内血腫中空内にアスピレータ１の先端を挿入し、回転機５が回転子１１を回転させるように作動する。頭蓋内血腫塊は、回転子１１の螺旋ブレード１１１で粉砕されると同時に、固定子１２の流体吸入極１２１に吸引される。循環ポンプ３の作用により、システムを負圧とする。粉砕した血腫塊は、アスピレータの固定子１２の中空内部に管によって吸引された後、流体入口を介して流体保持部２１に入る。この時点までに、作動流体中の血腫塊は、流体保持部２１の底に沈殿する一方で、作動流体に混入したガスは流体保持部２１の上部に流出し、ガス排出管により排出される。作動流体に混入し血腫塊は、さらにフィルタ２２によってろ過される。ろ過された作動流体は、循環ポンプ３によって再び流体出口を介して回転子１１の中空内部に噴出される。すなわち、作動流体は同時に頭蓋内部の圧力バランスを保つためにアスピレータの回転子１１によって頭蓋内部に注入される。一方で、ガス排出管に設けられたガス検知器２３は、ガス排出管からガスが排出された時に信号を送信するので、医療スタッフは、例えば、手術を中断して血腫吸引器が正常に作動しているかどうかを確認するなどの適切な措置をとることができ、それによって手術の危険性を低減することができる。

バッフル板は、流体保持部を２つの流体室に分割するように流体保持部の下部に配置され、２つの流体室の上部は、連結される。流体入口は、第１流体室の上部に設けられ、フィルタは、第２流体室に設けられる。

流体入口から作動流体が第１流体室に入り、作動流体における血腫塊の大部分はこの時点で、第１流体室内に沈殿する。一方、作動流体は、流体室の上部が連結されるので、第１流体室を介して第２流体室に入り、流体は、第２流体室内のフィルタ２２によってろ過された後に流体出口を介して排出される。これにより、血腫塊がフィルタ上に吸着されるのをより効果的に防ぐことができるので、フィルタの信頼性を確保することができる。

圧力センサ７は、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置２と、アスピレータ１の固定子１２の中空内部との間の接続管に配置されている。圧力センサ６は、循環ポンプ３と、アスピレータ１の回転子１２の中空内部との間の接続管に配置されている。圧力センサ６、７は、接続管内の圧力が予め定められた範囲内にあるかどうかを常に検出することができ、システム内の圧力が確実に均衡状態を保つようにしている。すべての圧力センサは、電気制御ユニットによって制御され、電気制御ユニットは、任意の時点におけるモータと循環ポンプの作動状態を制御することができるように、圧力センサから得られる任意の時点における変化を測定することができる。

（第２実施形態）
流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器は、図３に示すように、臨床診療で患者の膀胱内の血腫がある場合に血腫を除去するために使用することができる。ガス袋固定器具８は、ガス袋８１と、膨張管８２と、膨張バルブ８３と、を備え、固定子１２の外壁に上述の構成に基づいてスリーブ状に設けられている。膀胱の手術中にアスピレータを固定することは容易ではないので、ガス袋固定器具は、アスピレータに設けられている。手術の過程において、アスピレータ１が膀胱に挿入された後、ガスや流体は膨張バルブ８３を介して注入され、ガス袋８１は膨張管８２を介して膨張される。これにより、アスピレータはガス袋により固定されるので、除去手術を行うことができる。手術の過程については、第１実施形態で説明した過程と同様であるのでここでは説明しない。アスピレータは、体腔に適応するように柔軟な構造とすることができる。

また、本発明の血腫吸引装置は、頭蓋内血腫除去手術のための使用に限定されず、例えば膀胱内の血腫のような身体の他の部分における血腫および膿瘍を除去するために使用することができることは明らかである。これにより、本発明の多様な目的が達成できる。

以上、好ましい実施形態のみを例示しつつ本発明を説明してきたが、本発明の他の形態を制限するものではなく、当該技術分野における当業者が上述で開示した技術内容に基づいて同様に均等な改変例に変更または改変することができる。しかしながら、本発明の技術的本質に対応し、本発明の技術的な手段の内容に含まれる上記実施例において行われた任意の容易な改変は、均等な変更および改変は、本発明の技術的範囲に含まれるものである。

１ アスピレータ、
１１ 回転子、
１１１ 螺旋ブレード、
１１２ 流体入口極、
１１３ 流体噴出極、
１１４ 光源、
１１５ カメラレンズ、
１１６ 圧力センサ、
１２ 固定子、
１２１ 流体吸入極、
１３ 定位装置、
２ 流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置、
２１ 流体保持部
２２ フィルタ、
２３ ガス検出器、
３ 循環ポンプ、
４ 電気制御ユニット、
５ 回転機、
６ 圧力センサ、
７ 圧力センサ、
８ ガス袋固定器具、
８１ ガス袋、
８２ 膨張管、
８３ 膨張押え。

Claims (7)

1. 流体保持部と、ガス検知器と、フィルタと、を有する装置であって、
   前記流体保持部は、突出頂部を備え、流体入口と、流体出口と、を含み、
   外部と連通するガス排出管は、前記流体保持部の前記突出頂部に配置され、
   ガス検出器は、前記ガス排出管に配置され、
   前記フィルタは、前記流体保持部内に固定され、前記流体出口に接続されることに特徴を有する、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置。
2. バッフル板は、前記流体保持部を２つの第１流体室および第２流体室に分割するように前記流体保持部の下部に配置され、
   前記第１流体室および前記第２流体室の上部は、連結され、
   前記流体入口は、前記第１流体室の上部に設けられ、
   前記フィルタは、前記第２流体室に設けられることを特徴とする、請求項１に記載の流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置。
3. 前記流体保持部の下部は、凸多面体構造を有することを特徴とする、請求項１に記載の流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置。
4. 前記流体保持部の上部は、テーパ状の突出頂部を有することを特徴とする、請求項１に記載の流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置。
5. 回転子と、固定子と、を備えるアスピレータと、アスピレータにそれぞれ接続される負圧吸引デバイスと、回転機と、を有する装置であって、
   前記負圧吸引デバイスは、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置と、循環ポンプと、を備え、
   前記流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置は、流体保持部と、ガス検知器と、フィルタと、を備え、
   前記流体保持部は、突出頂部を備え、流体入口と、流体出口と、を含み、
   外部と連通するガス排出管は、前記流体保持部の前記突出頂部に配置され、前記ガス検知器は前記ガス排出管に配置され、前記フィルタは、前記流体保持部内に固定され、前記流体出口に接続され、
   前記アスピレータは、前記流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置の前記流体入口に接続され、
   前記貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置の前記流体出口は、前記循環ポンプに接続され、
   前記循環ポンプは、閉ループ経路を形成する前記アスピレータに接続され、前記循環ポンプおよび前記回転機は、電気制御ユニットによって制御されることを特徴とする、流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器。
6. 圧力センサは、
   前記流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置と、前記アスピレータの前記固定子の中空内部との間の前記接続管と、
   前記循環ポンプと、前記アスピレータの前記回転子の中空内部との間の前記接続管と、の両方に配置され、
   前記圧力センサは、前記電気制御ユニットによって制御されることを特徴とする、請求項５に記載の流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器。
7. ガス袋固定器具は、前記固定子の外壁にスリーブ状に設けられ、
   前記ガス袋固定器具は、ガス袋と、膨張管と、膨張バルブと、を備えることを特徴とする、請求項５に記載の流体を貯蔵し、ろ過し、ガスを排出する装置に基づく血腫吸引器。