JP6464671B2 - 灌流吸引装置 - Google Patents

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本開示は、患者眼の眼内から除去組織を灌流液と共に吸引する灌流吸引装置に関する。
目に液体を注入し、注入された液体と組織を真空制御タイプの吸引システムを用いて吸引する外科手術装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の外科手術装置は、吸引チャンバ―に接続される蠕動ポンプの回転速度、圧力変換機で測定した真空発生器の吸引圧力、吸引チャンバ―の断面積、および吸引チャンバ―の中の流体レベルから、外科手術装置と吸引チャンバ―で吸引する流量を計算している。
特表2008−543488号公報
患者眼から灌流液を含む廃液を吸引するにあたって、吸気手段(例えば真空制御タイプ)を好適に制御することが望ましい。例えば、吸気手段による気体の吸引の状態を好適に取得することが望ましい。
本開示は、吸気手段による気体の吸引の状態を好適に取得することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 灌流液を含む廃液を患者眼から吸引する灌流吸引装置であって、前記廃液が貯留される貯留部と、前記貯留部と前記患者眼との間に接続され、前記廃液が流れる廃液路と、前記貯留部のうち、貯留された前記廃液の液面よりも上方に接続され、前記貯留部内と外部との間で気体を通過させる吸気路と、前記吸気路に接続され、前記貯留部内から外部へ気体を吸引するための吸引力を発生させる吸気手段と、前記吸気路のうち前記貯留部と前記吸気手段の間に設けられ、気体を通過させると共に液体を遮断する第1フィルタと、前記吸気路のうち前記第1フィルタよりも前記吸気手段側に設けられ、前記吸気路内の気体の圧力を検出する第1センサと、前記吸気路のうち前記第1フィルタよりも前記貯留部側に設けられ、前記吸気路内の気体の圧力を検出する第2センサと、前記第1センサと前記第2センサの出力信号を用いて前記第1フィルタを通過する気体の吸気流量を取得する制御部と、前記気体の吸気流量を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする
本開示によれば、吸気手段による気体の吸引の状態を好適に取得する灌流吸引装置を提供することができる。
本実施形態の灌流吸引装置の外観図である。 図1の灌流吸引装置の概略構成図である。 図1の灌流吸引装置の制御部を説明する概略構成図である。 廃液吸引手段を用いた補正を説明する概略構成図である。 流量減少部の変容例を説明する図である。
以下図面を参照して、本開示における典型的な実施形態を説明する。図1は、本実施形態の灌流吸引装置1の外観図である。図2は、灌流吸引装置1の概略構成図である。図3は、灌流吸引装置1の制御部100を中心とした概略説明図である。
本実施形態の灌流吸引装置1は、一例として、本体10とカセット20を備えている。本体10が、モニタ11、タッチパネル11a、および接続パネル15を備えてもよい。本体10は、一例として、正面にモニタ11を備えている。本体10は、一例として、各種入力操作を行うためのタッチパネル11aを備えている。接続パネル15に、一例として、手術用ハンドピース30のケーブル等が接続される複数のコネクタが設けられてもよい。モニタ11に、一例として、手術条件の設定画面や手術装置の駆動結果である手術結果の一覧表等が表示されてもよい。例えば、手術条件の設定画面として、手術モードの選択、灌流瓶13の高さ調節、フットスイッチ18の設定、吸引圧、吸引量、超音波出力(USパワー、パルス数など)の各種手術条件を設定するためのアイコン等が表示されてもよい。
本体10は、一例として、白内障手術用などのカセット20が装着される保持ユニット17を側面に備えている。保持ユニット17へカセット20が装着される際に、保持ユニット17のカバー17aが本体側へと押されることによりカセット20が本体10にローディングされてもよい。本体10が複数の保持ユニット17を備え、複数のカセット20が装着されてもよい。
本体10は、一例として、背面にポール14とアーム14aを備えている。ポール14は、一例として、生理食塩水等の灌流液LQPが入れられた灌流瓶13を支持する。アーム14aは、一例として、ポール14の上側で灌流瓶13を吊り下げる。ポール14は、一例として、タッチパネル11aからの入力信号に基づいて、制御部100によって駆動機構19が駆動されることで上下移動する。
本体10は、一例として、背面にインターフェース部を備えている。インターフェース部は、例えば、手術結果等を電子データとして外部転送するために、LAN,USBストレージデバイス等を介して外部機器PCと接続してもよい。本体10は、一例として、下方にフットスイッチ18を備えている。フットスイッチ18を、手術用ハンドピース30の先端部に設けられている可動チップの超音波振動や吸引動作などの各種動作を調整するために用いてもよい。本体10は、一例として、内部に制御部100(図3参照)を備えている。制御部100は、一例として、灌流吸引装置1の各種動作制御のために用いられる。
制御部100に、例えば、モニタ11、タッチパネル11a、接続パネル15、フットスイッチ18、駆動機構19、インターフェース、吸気手段50、第1センサ52、第2センサ53、廃液吸引手段40、記憶手段101、および各種弁部を接続してもよい(図3参照)。記憶手段101として、例えば、書き換え可能なフラッシュメモリを用いてもよい。手術を実行するためのプログラム、および本体10の手術動作で取得された各種手術情報を記憶してもよい。例えば、制御部100を表示制御手段として用い、タッチパネル11a等からの入力信号に基ついて、モニタ11の表示状態を変更してもよい。また、後述する吸気手段50が吸気する際の、吸気路3を流れる気体の流量、または貯留部60内の気体の圧力に関する情報を、モニタ11へ表示してもよい。なお、本実施形態の灌流吸引装置1は、記憶手段101へ、吸気路3を流れる気体の流量を取得するためのテーブルデータを記憶している(詳しくは後述する)。
制御部100は、例えば、記憶手段101に記憶されている灌流吸引プログラムを読み出す。制御部100は、例えば、吸気手段50の駆動、廃液吸引手段40の駆動、および各種弁の駆動を制御するプロセッサとして働く。なお、プロセッサとして、CPU(マイクロプロセッサ)、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)、PLD(プログラマブル・ロジック・デバイス)等を用いてもよい。また、CPU、DSP、PLDを組み合わせてプロセッサとしてもよい。プロセッサ(制御部100)が、例えば、灌流吸引プログラムを記憶する記憶手段を有してもよい。
<手術用ハンドピース>
本実施形態の灌流吸引装置1は、手術用ハンドピース30を備えている。灌流吸引装置1は、手術用ハンドピース30の一例として、USハンドピース(超音波ハンドピース)を用いている。USハンドピースは、例えば、白内障によって不透明になり硬化した水晶体核を先端に設けられた破砕用チップの超音波振動によって乳化吸引除去する。破砕用チップの超音波振動を行うために、手術用ハンドピース30内に設けられた超音波振動子に電力ケーブル32を介して電力供給してもよい。なお、手術用ハンドピース30はUSハンドピースに限るものではない。手術用ハンドピース30として、例えば、I/Aハンドピース31(灌流吸引用ハンドピース)を用いてもよい。本実施形態の手術用ハンドピース30には、前述した電力ケーブル32のほかに、灌流チューブ5bと吸引チューブ6が接続されている。灌流チューブ5bは、例えば、患者眼Eへ灌流液LQPを流し込むために用いられる。吸引チューブ6は、例えば、患者眼Eから灌流液LQPを含む廃液LQWを吸い出すために用いられる。灌流チューブ5bと吸引チューブ6を、例えば、可撓性を有するチューブとしてもよい。
<供給手段>
本実施形態の灌流吸引装置1は、供給手段を有している。供給手段は、例えば、灌流液LQPを患者眼Eへ供給する。供給手段の一例として、駆動機構19、ポール14、灌流瓶13、灌流チューブ5a、灌流弁部73、灌流チューブ5b、および手術用ハンドピース30を備えている。供給手段は、灌流液LQPが流れる灌流路8を有する。灌流路8は、灌流チューブ5a、および灌流チューブ5bを含む。前述したように、本実施形態の灌流吸引装置1のポール14には、灌流液LQPが満たされた灌流瓶13が吊り下げられている。ポール14は、制御部100が駆動機構19を駆動することで上下動される。ポール14の上下動に伴って、灌流瓶13から流れる灌流液LQPの供給圧が調節される。灌流瓶13からの灌流液LQPは、灌流チューブ5aおよび灌流チューブ5bを通過し、術者に把持される手術用ハンドピース30を介して患者眼Eへ灌注される。灌流路8の途中には、灌流弁部73が設けられている。制御部100が灌流弁部73の開閉制御することで、灌流路8を流れる灌流液LQPの流出制御が行われる。なお、灌流圧を調整する方法は、ポール14を上下動させる方法に限られない。例えば、灌流液LQPに圧力を加える圧力源を用いて灌流圧を調整してもよい。
<第1吸引手段>
本実施形態の灌流吸引装置1は、第1吸引手段を備えている。第1吸引手段は、例えば、吸気手段50を用いて、患者眼Eから灌流液LQPを含む廃液LQWを吸引する。第1吸引手段は、一例として、手術用ハンドピース30、第1流路81、第2流路82、貯留部60、吸気路3、吸気手段50、第4流路84、第5流路85、廃液吸引手段40、および廃液バッグ20bを備える。本実施形態の灌流吸引装置1は、廃液路2を有する。廃液路2は、例えば、患者眼Eから吸引した、灌流液LQPを含む廃液LQWが流れる流路とされている。廃液路2は、例えば、手術用ハンドピース30、第1流路81、第2流路82、および貯留部60を含む。第1流路81は、手術用ハンドピース30と第2流路82に接続される。なお、本実施形態の灌流吸引装置1は、第1吸引手段と第2吸引手段とで、第1流路81を共用する。本実施形態の第1流路81は、流量検出手段91を備えている。流量検出手段91は、第1流路81を流れる廃液LQWの流量を検出する。
第2流路82は、一例として、第1流路81と貯留部60に接続される。本実施形態においては、第2流路82は、貯留弁部92を備えている。制御部100が貯留弁部92を開閉制御することで、貯留弁部92の箇所で第2流路82を閉塞可能とされている。なお、制御部100が放流弁部94を制御して、第2流路82を流れる廃液LQWの流量を調節してもよい。貯留部60には、患者眼Eから吸引された廃液LQWが一時的に貯留される。前述した第2流路82、および後述する吸気路3は、貯留された廃液LQWの液面よりも上方で貯留部60に接続されている。本実施形態の貯留部60は、水位検出手段97を有する。水位検出手段97は、例えば、貯留部60に貯留される廃液LQWの貯留量を検出する。
吸気路3には、例えば、吸気手段50によって吸気される貯留部60内の気体が流れる。本実施形態の吸気路3は、一例として、第2フィルタ54、第2センサ53、第1フィルタ51a、および第1センサ52を有している。一例として、吸気路3の片端に貯留部60が接続され、吸気路3の他端には吸気手段50が接続されている。吸気手段50は、例えば、貯留部60内の気体を貯留部60の外部へと移すための吸引力を発生させる。制御部100は、例えば、吸気手段50の吸気力を調節可能とされている。本実施形態においては、吸気手段50の一例として、ベンチュリィポンプを用いている。吸気手段50に、例えば、真空ポンプを用いてもよい。なお、吸気手段50が貯留部60内の気体を貯留部60の外部へと移すことで、貯留部60内の気体の気圧が下げられる。
本実施形態の第1フィルタ51aは、吸気路3の途中に設けられている。本実施形態においては、吸気路3を通過する気体の流量を減少させる流量減少部51の一例として、第1フィルタ51aを用いている。本実施形態の第1フィルタ51aは、液体を遮断して気体を通過させる特性を有する。第1フィルタ51aを、例えば、化学合成繊維で形成してもよい。第1フィルタ51aは、例えば、吸気手段50に異物(意図せぬ固体,液体)が吸引されることを抑制する。第1フィルタ51aが、例えば、0.5ミクロンを超える液体または固体の通過を抑制してもよい。第2センサ53は、一例として、吸気路3のうち、第1フィルタ51aが配置される位置よりも貯留部60側に設けられている。第2センサ53は、例えば、第1フィルタ51aより貯留部60側の、吸気路3内の気体の圧力を検出する。第1センサ52は、一例として、吸気路3のうち、第1フィルタ51aよりも吸気手段50側に設けられている。第1センサ52は、例えば、第1フィルタ51aより吸気手段50側の、吸気路3内の気体の圧力を検出する。つまり、貯留部60から吸気手段50へと吸気路3を流れる気体に対して、第2センサ53を用いて第1フィルタ51aよりも上流側の吸気路3内の内圧を検出し、第1センサ52を用いて第1フィルタ51aよりも下流側の吸気路3内の内圧を検出してもよい。
本実施形態においては、吸気路3の上流側(貯留部60側)は、貯留部60内へ伸びている。つまり、貯留部60は、吸気路3の少なくとも一部を含む。本実施形態においては、貯留部60内へ伸びた吸気路3の先端部に、第2フィルタ54が配置されている。本実施形態の第2フィルタ54は、液体を遮断して気体を通過させる特性とされている。第2フィルタ54は、例えば、貯留部60内に貯留された廃液LQWが吸気路3へ入り込むことを抑制する。第2フィルタ54および第1フィルタ51aを、例えば、同一特性の部材としてもよい。
第4流路84は、例えば、貯留部60と第5流路85に接続されている。本実施形態の第4流路84は、貯留される廃液LQWの液面よりも下方で貯留部60に接続されている。第4流路84は、一例として、放流弁部94を備えている。制御部100が放流弁部94を開閉制御することで、放流弁部94の箇所で第4流路84を閉塞可能とされている。なお、制御部100が放流弁部94を制御して、放流弁部94を流れる廃液LQWの流量を調節してもよい。第5流路85は、第4流路84と廃液バッグ20bに接続されている。本実施形態においては、第5流路85の少なくとも一部を弾性部材で形成している。本実施形態の廃液吸引手段40は、第5流路85の側方に配置されている。廃液吸引手段40は、一例として、しごき部材を有している。なお、廃液吸引手段40が、廃液路2の少なくとも一部を含んでもよい。前述した第5流路85の少なくとも一部を形成する弾性部材を、廃液吸引手段40のしごき部材でしごくことで、廃液LQWを吸引する吸引力が発生される。本実施形態においては、廃液吸引手段40の吸引力を用いて、貯留部60に貯留された廃液LQWを廃液バッグ20bへ移す。また、廃液吸引手段40の吸引力を用いて、患者眼Eから直接、廃液LQWを吸引する吸引モードもある(詳しくは後述する)。本実施形態においては、廃液吸引手段40の一例として、蠕動ポンプを用いている。廃液吸引手段40として、例えば、スクロールポンプ、ベーンポンプ、またはダイアフラムポンプを用いてもよい。廃液バッグ20bには、廃液吸引手段40が吸引した廃液LQWが溜められる。本実施形態においては、廃液バッグ20bに溜められる廃液LQWの液面よりも上方に、第5流路85が接続される。
<第1吸引モード>
次いで、前述した供給手段と第1吸引手段を用いた第1吸引モードを説明する。本実施形態の第1吸引モードでは、制御部100の制御によって、灌流弁部73、貯留弁部92、および放流弁部94が開かれ、ベント弁部74、および切替弁部93が閉じられる。なお、「開かれ」とは、流路を液体または気体が流れる状態をさす。「閉じられ」とは、流路を液体または気体が流れない状態をさす。また、説明を簡略化するため、少なくとも、灌流路8、第1流路81、第2流路82、第4流路84、第5流路85に灌流液LQPまたは廃液LQWが満たされ、貯留部60に所定量の廃液LQWが貯留された状態として説明する(図2参照)。
制御部100の制御によって吸気手段50が駆動されると、吸気手段50で吸気力が発生される。吸気手段50は、吸気路3を介して、貯留部60内の気体を吸気する。吸気手段50が貯留部60内の気体を吸気すると、貯留部60内の気体の圧力が下がる(負圧となる)。かかる圧力変化によって、廃液路2を介して患者眼Eから貯留部60へと廃液LQWを吸引する吸引力が発生する。廃液LQWは、廃液路2(第1流路81および第2流路82)を介して貯留部60へ貯留される。貯留部60に貯留される廃液LQWの貯留量が一定となるように、制御部100は廃液吸引手段40を駆動する。廃液吸引手段40が駆動されることで、貯留部60に溜まった廃液LQWの一部が廃液バッグ20bへ移される。貯留部60に溜められる廃液LQWの貯留量は、水位検出手段97を用いて検出される。なお、吸気手段50の吸気力を変更することで、患者眼Eから廃液LQWを吸引する吸引力を変更可能とされている。つまり、吸気路3を流れる気体の流量を変化させることで、患者眼Eから廃液LQWを吸引する吸引力を変更可能とされている。かかる吸引力は、例えば、術者がタッチパネル11aを用いて設定し、制御部100は設定された設定値に基づいて吸気手段50の吸気力を調節してもよい。また、例えば、灌流吸引装置1の各種検出信号に基づいて、制御部100が自動で吸気手段50の吸気力を調節してもよい。吸気力の上限値をタッチパネル11a等を用いて設定し、設定された上限値以下の範囲内で、フットペダルの操作に従って吸気力を調整してもよい。
次いで、制御部100が吸気路3を流れる気体の流量を取得する手法を説明する。本実施形態の制御部100は、第1フィルタ51a、第2センサ53、および第1センサ52を用いて、吸気路3を流れる気体の流量を取得する。より詳しくは、制御部100は、貯留部60内の気体が第1フィルタ51aを通過することで生じる吸気路3内の圧力変化を検出して、吸気路3を流れる気体の流量を取得する。一例として、本実施形態においては、吸気路3を流れる流量を取得するために、第2センサ53の出力信号と、第1センサ52の出力信号と、吸気路3を流れる気体の流量との関係を、予め記憶手段101へ記憶しておく。第1センサ52の出力信号(値)、第2センサ53の出力信号(値)、および流量(値)の関係を、予め実験またはシミュレーションしておき、記憶手段101へ記憶してもよい。記憶手段101へは、吸気路3に流れる複数種類の流量に対応した、第2センサ53の出力信号と、第1センサ52の出力信号とをテーブルデータの形式で記憶することが好ましい。かかる態様とすれば、制御部100は、吸気路3を流れる気体の流量を容易に取得できる。なお、テーブルデータを用いずに、第2センサ53の出力信号と、第1センサ52の出力信号とから吸気路3を流れる気体の流量を演算するための式を、記憶手段101へ予め記憶してもよい。かかる態様で吸気路3を流れる気体の流量を取得することで、例えば、記憶手段101に記憶させるデータの量を減少させることができる。
次いで、制御部100が、貯留部60内の気体の圧力を取得する手法を説明する。本実施形態の制御部100は、吸気路3を流れる気体の流量に関する情報を用いて、貯留部60内の気体の圧力を取得する。より詳しくは、第2フィルタ54を通過する気体の流量と、第2センサ53の出力信号を用いて貯留部60内の気体の圧力を取得する。第2フィルタ54を通過する流量は、前述した第1フィルタ51aを通過する流量を用いることができる。例えば、第2フィルタ54を通過する流量と、第2センサ53の出力信号と、貯留部60内の気体の圧力との関係を、予め記憶手段101へ記憶しておけばよい。制御部100は、吸気路3を流れる流量と、第2フィルタ54の出力信号を取得し、記憶手段101から対応する貯留部60内の気体の圧力に関する情報を読み出す。第2フィルタ54を通過する流量と、第2センサ53の出力信号と、貯留部60内の気体の圧力との関係を、各種流量に対応したテーブルデータとして記憶手段101へ記憶することが好ましい。なお、テーブルデータを用いずに、第2センサ53の出力信号と、第1センサ52の出力信号とから貯留部60内の気体の圧力を演算するための式を、記憶手段101へ予め記憶してもよい。かかる態様で貯留部60内の気体の圧力を取得することで、例えば、記憶手段101に記憶させるデータの量を減少させることができる。
なお、本実施形態においては、貯留部60内の気体の圧力を取得するにあたって、第1フィルタ51aの前後圧力から吸気路3(第2フィルタ54を含む)を流れる流量を取得しているが、吸気路3を流れる流量を取得する手法はこれに限るものではない。第1フィルタ51aの替わりに、吸気路3における気体の通過面積を減少させる部材を用いればよい。例えば、図5で示すように、吸気路3における気体の通過面積を減少させる絞り51bを用いることができる。例えば、図5の態様は、ベンチュリィ流量計と呼ばれる場合がある。図5の態様のほか、オリフィス流量計、Vコーン差圧流量計等を使用可能である。
<校正モード>
次いで、校正モードについて説明する。校正モードは、第1吸気モードで取得する、吸気路3を流れる気体の流量を補正する際に用いられる。校正モードでは、放流弁部94を開いておき、貯留弁部92および切替弁部93を閉じておく。また、吸気路3、貯留部60、第4流路84、および第5流路85に液体(例えば、灌流液LQP又は廃液LQW)が介在しない状態としておく(図4参照)。校正モードでは、未使用のカセット20を用いることが好ましい。例えば、制御部100が廃液吸引手段40を駆動し、吸気路3、貯留部60、第4流路84、および第5流路85に介在する液体を廃液バッグ20bへ移してもよい。
校正モードでは、吸気手段50を駆動させない状態で、廃液吸引手段40を駆動する。制御部100は、第5流路85で所定の流量を吸引させるように廃液吸引手段40を駆動する。なお、廃液吸引手段40は、第5流路85に流す流体(気体)の流量を、所定の流量に調節可能である。制御部100は、廃液吸引手段40を所定の流量(吸引量)で吸引させた状態で、第2センサ53および第1センサ52の出力信号を取得する。制御部100は、廃液吸引手段40で生じさせた流量(吸引量)と、第2センサ53および第1センサ52の出力信号の関係を記憶手段101へ記憶する。第1吸引モードでは、取得した吸気路3を流れる流量に対して、校正モードで取得した第2センサ53および第1センサ52の出力信号の情報を用いて補正する。かかる補正によって、例えば、第1フィルタ51a又は第2フィルタ54に経時変化があったとしても、吸気路3を流れる気体の流量を精度よく取得できる。つまり、第1吸引モードとは異なる吸引状態で取得した、第2センサ53および第1センサ52の出力信号を用いて補正することで、第1吸引モードで取得する吸気路3を流れる気体の流量を、精度よく取得できる。本実施形態の構成モードでは、第1センサ52の出力信号、第2センサ53の出力信号、及び吸気路3を流れる気体の流量の対応が補正される。例えば、記憶手段101に記憶されたテーブルデータが、校正モードで取得された第2センサ53および第1センサ52の出力信号の情報を用いて補正される。なお、吸気路3を流れる気体の流量を演算するための式が校正モードで補正されてもよい。
<第2吸引手段>
本実施形態の灌流吸引装置1は、第2吸引手段を備えている。第2吸引手段は、廃液吸引手段40を用いて、患者眼Eから廃液LQWを吸引する。第2吸引手段は、一例として、手術用ハンドピース30、第1流路81、第3流路83、第5流路85、廃液吸引手段40、および廃液バッグ20bを備える。第1流路81は、手術用ハンドピース30と第3流路83に接続されている。なお、本実施形態の第1流路81には、前述した第2流路82と後述するベント流路4が接続されている。第3流路83は、第1流路81と第5流路85に接続されている。本実施形態の第3流路83は、圧力センサ70と切替弁部93を備える。圧力センサ70は、第3流路83の圧力を測定する。制御部100が切替弁部93を開閉制御することで、第3流路83を流れる廃液LQWの流量を調節可能とされている。第5流路85は、第3流路83と廃液バッグ20bに接続されている。なお、本実施形態の第1流路81には、前述した第4流路84も接続されている。なお、廃液吸引手段40、および廃液バッグ20bに関しては、前述した第2吸引手段と同様であるため説明を省略する。
<第2吸引モード>
供給手段と第2吸引手段を用いた第2吸引モードを説明する。第2吸引モードでは、灌流弁部73、および切替弁部93が開かれており、ベント弁部74、貯留弁部92、および放流弁部94が閉じられている。説明を簡略化するため、灌流路8、第1流路81、第3流路83、第5流路85に灌流液LQPまたは廃液LQWが満たされた状態として説明する。
制御部100が廃液吸引手段40を駆動すると、第5流路85に吸引圧が発生する。かかる吸引圧によって患者眼Eから廃液LQWが吸引される。廃液LQWは、第1流路81、第3流路83、第5流路85の順で流れ、廃液バッグ20bへ溜まる。制御部100が廃液吸引手段40の駆動量を制御することで、患者眼Eから吸引する廃液LQWの吸引量を調節可能である。なお、第2吸引モードは、一例として、吸引流量を優先したい場合に適している。一方、第1吸引モードは、吸引路の先端(手術用ハンドピース30部)で閉塞状態が生じても、閉塞復帰時に過吸引が生じ難い。したがって、第1吸引モードと第2吸引モードとを手術の状況において使い分けるのが好適である。
<ベント流路>
本実施形態の灌流吸引装置1は、ベント流路4を備えている。ベント流路4に灌流液LQPを流すことで、患者眼Eからの過剰な吸引を抑制する。ベント流路4は、灌流路8と第1流路81(廃液路2)に接続されている。ベント流路4はベント弁部74を有している。制御部100がベント弁部74を開閉制御することで、ベント流路4に流す灌流液LQPの流量を制御可能とされている。
<カセット>
本実施形態のカセット20は、カセット本体20aおよび廃液バッグ20bを有する。本実施形態のカセット本体20aには、灌流チューブ5a、灌流チューブ5b、および吸引チューブ6が接続されている。本実施形態のカセット本体20aは、例えば、第1流路81、第2流路82、第3流路83、第4流路84、第5流路85、および吸気路3を有している。なお、カセット本体20aは、それぞれの流路の全体を備えている必要は無い。例えば、カセット本体20aは、吸気路3の一部を備えてもよい。カセット本体20a内に形成される各々の流路を、例えば、シリコンチューブで形成してもよい。本実施形態のカセット本体20aは、筐体を樹脂で一体成形している。廃液バッグ20bは、カセット本体20aの筐体の外側に配置されている。例えば、廃液バッグ20bへ、500mlを超える廃液LQWを溜めてもよい。本実施形態の廃液バッグ20bは、無色透明のビニール袋とされている。本実施形態のカセット20は、カセット20を構成する部材を全て樹脂材料としているため、使用後のカセット20の廃棄が容易とされている。
なお、前述したように、本実施形態のカセット20は第2フィルタ54を含む。例えば、使用後のカセット20を取り外す際の振動で貯留部60内の廃液LQWが揺れて、第2フィルタ54に廃液LQWが付着したとしても、廃液LQWが付着した第2フィルタ54ごとカセット20を廃棄可能である。したがって、例えば、第2フィルタ54に廃液LQWが付着したとしても、術者または介助者は、カセット20を装着するだけでよく、第2フィルタ54を清掃する作業が生じない。術者は、速やかに次の手術を行うことができる。また、本実施形態の灌流吸引装置1では、吸気路3のカセット20側の端部に第2フィルタ54が配置されていると共に、吸気路3の途中に第1フィルタ51aが配置されている。例えば、カセット20が取り外された状態の吸気路3へ異物(液体,固体)が入り込んだとしても、異物が吸気手段50内に混入してしまうことを第1フィルタ51aで抑制できる。
また、例えば、異物が吸気路3へ入り込んだとしても、後述する校正モードできる可能性がある。例えば、校正モードで、予め記憶手段101に記憶されている、所定の吸引量(廃液吸引手段40)における第1センサ52または第2センサ53の出力信号の許容値と、校正モードで検出した第1センサ52または第2センサ53の出力信号とを制御部100が比較して異物の混入を検出してもよい。また、例えば、吸気路3を分割可能な構造としてもよい。例えば、第2フィルタ54よりも吸気手段50側の吸気路3を、第1フィルタ51aを含む吸気路3と、第1フィルタ51aを含まない吸気路3とに分割可能な構造にしてもよい。かかる構造にすれば、異物が第2フィルタ54と第1フィルタ51aの間の吸気路3へ入り込んでも、吸気路3の少なくとも一部を一時的に取り外すだけで、吸気路3へ入り込んだ異物を容易に除去できると考えられる。
以上のような構成を有する灌流吸引装置1において、その動作を説明する。
術者は、第1吸引モードまたは第2吸引モードで吸引する前に、システムテストを実行する。術者は、モニタ11のタッチパネル11aを操作してシステムテストを選択する。術者は、モニタ11に表示される指示に従って、カセット20の装着およびチューブ(灌流チューブ5,吸引チューブ6)の接続を行う。術者は、手術用ハンドピース30の先端にテストチャンバーを装着する。術者は、タッチパネル11aを操作してシステムテストを開始させる。
システムテストでは、灌流吸引装置1が有する各種駆動手段と各種検出手段の動作状態がテストされると共に、校正モードが実行される。制御部100は校正モードで、廃液吸引手段40を駆動した際の吸引流量に関する情報、第1センサ52の出力信号に関する情報、および第2センサ53の出力信号に関する情報を関連付けて、記憶手段101へ記憶する。システムテストが完了すると、灌流吸引装置1は待機状態となる。
先ず、第1吸引モードの使用方法の一例を説明する。術者がモニタ11のタッチパネル11aを操作して第1吸引モードを選択すると、制御部100は、ベント弁部74、および切替弁部93を閉じ、灌流弁部73、貯留弁部92、および放流弁部94を開いてスタンバイ状態とする。続けて、術者がフットスイッチ18を踏むと、制御部100は、吸気手段50の駆動を始める。制御部100は、貯留部60の内圧がフットスイッチ18の踏み量に対応した圧力となるように、吸気手段50の吸引量の駆動を行う。制御部100は、モニタ11へ、吸気手段50が吸気する流量と、流量検出手段91で検出した廃液LQWの吸引流量を表示する。また、制御部100は、モニタ11へ、吸引圧力を表示する。ここで制御部100は、第1センサ52および第2センサ53の出力信号を用いて取得した流量に対して、校正モードで記憶した情報を用いて補正した後に、吸気手段50が吸気する流量をモニタ11へ表示する。また、制御部100は、吸気路3を流れる流量と第2センサ53の出力信号を用いて貯留部60内の気体の圧力を取得し、モニタ11へ貯留部60内の気体の圧力を表示する。
次いで、第2吸引モードの使用方法の一例を説明する。術者がモニタ11のタッチパネル11aを操作して第2吸引モードを選択すると、制御部100は、ベント弁部74、貯留弁部92、放流弁部94を閉じ、灌流弁部73、および切替弁部93を開いてスタンバイ状態とする。続けて、術者がフットスイッチ18を踏むと、制御部100は、廃液吸引手段40の駆動を始める。制御部100は、廃液吸引手段40を制御して、フットスイッチ18の踏み量に対応した吸引圧力で吸引を始める。制御部100は、圧力センサ70が検出する圧力を用いて廃液吸引手段40の駆動量を調節する。
<作用及び効果>
本実施形態の灌流吸引装置1は、灌流液LQPを含む廃液LQWを患者眼Eから吸引する灌流吸引装置1であり、廃液LQWが貯留される貯留部60と、貯留部60と患者眼Eとの間に接続されて,廃液LQWが流れる廃液路2と、貯留部60のうち,貯留された廃液LQWの液面よりも上方に接続されて,貯留部60内と外部との間で気体を通過させる吸気路3と、吸気路3に接続されて,貯留部60内から外部へ気体を吸引するための吸引力を発生させる吸気手段50と、吸気路3のうち貯留部60と吸気手段50の間に設けられて,気体を通過させると共に液体を遮断する第1フィルタ51aと、吸気路3のうち第1フィルタ51aよりも吸気手段50側に設けられて,吸気路3内の気体の圧力を検出する第1センサ52と、吸気路3のうち第1フィルタ51aよりも貯留部60側に設けられて,吸気路3内の気体の圧力を検出する第2センサ53と、第1センサ52と第2センサ53の出力信号を用いて第1フィルタ51aを通過する気体の流量を取得する制御部100と、を備えている。
かかる態様によって、例えば、簡素な構成で、吸気手段50が意図せぬ物質(液体,個体)を吸引する事象を抑制できると共に、吸気路3を流れる流量を取得できる。例えば、吸気手段50の故障を抑制でき、また、制御部100が、吸気手段50の吸気量を好適に制御できる。したがって、吸気手段50を用いて、患者眼Eから灌流液LQPを含む廃液LQWを好適に吸引できる。
また、本実施形態の灌流吸引装置1は、吸気路3のうち第2センサ53よりも貯留部60側、または、吸気路3と貯留部60との接続位置に設けられて,気体を通過させると共に液体を遮断する第2フィルタ54をさらに備えており、制御部100は、第1センサ52と第2センサ53の出力信号を用いて,貯留部60内の気体の圧力を算出している。
かかる態様によって、簡素な構成であっても貯留部60内の気体の圧力を取得できる。一例として、貯留部60内の気体の圧力を検出する圧力センサをカセット20へ設ける必要がなく、カセット20の大型化を避けることが可能になる。カセット20を安価に製造できる。
また、本実施形態の灌流吸引装置1は、少なくとも貯留部60を有しており、灌流吸引装置1の本体10に対して着脱可能なカセット20をさらに備えており、第2フィルタ54がカセット20に設けられている。
かかる態様によって、一例として、本体10から使用後のカセット20を取り外す際の振動で揺れる貯留部60内の廃液LQWが、吸気路3へ流れ込んでしまう事象を抑制できる。一例として、灌流吸引装置1の使用者、またはサービスマンが行う吸気路3の清掃作業を抑制できる。
また、本実施形態の灌流吸引装置1は、第1センサ52の出力信号,第2センサ53の出力信号,及び気体の流量を対応付けるテーブルデータを記憶する記憶手段101をさらに備えており、制御部100は、第1センサ52と第2センサ53の出力信号をテーブルデータに当てはめることで気体の流量を取得している。
かかる態様によって、一例として、制御部100が複雑な演算を行わなくとも、吸気路3を流れる流量を取得できる。一例として、制御部100の構成を簡素化できる。
また、本実施形態の灌流吸引装置1は、貯留部60のうち,貯留された廃液LQWの液面よりも下方に接続されて,貯留部60内と外部との間で廃液LQWを通過させる廃液吸引路7と、廃液吸引路7に接続されて,廃液LQWを吸引するための吸引力を発生させる廃液吸引手段40とをさらに備えており、制御部100は、貯留部60に廃液LQWが貯留されていない状態で廃液吸引手段40が駆動した際の,第1センサ52と第2センサ53の出力信号に基づいて、第1センサ52の出力信号,第2センサ53の出力信号,及び気体の流量の対応を補正している。
かかる態様によって、吸気路3を流れる流量を精度よく取得できる。例えば、灌流吸引装置1の使用中、第1フィルタ51aに物質(液体,異物など個体)が付着して第1フィルタ51aの通気率の変化した場合であっても、廃液吸引手段40を用いた補正を行うことで、吸気路3を流れる流量を精度よく取得できる。
また、本実施形態の灌流吸引装置1は、吸気手段50を、ベンチュリィの原理を用いて吸引力を発生させるベンチュリィポンプとしており、また、廃液吸引手段40を、弾性部材をしごき部材でしごくことで吸引力を発生させる蠕動型ポンプとしている。
かかる態様によって、例えば、廃液路2の患者眼E側の先端が閉塞し難い状態であっても、患者眼Eから廃液LQWを吸気手段50で効率よくできる。また、貯留部60に貯留される廃液LQWを廃液バッグ20bへ移すために用いる廃液吸引手段40を、簡素な構成で吸気手段50とは異なる患者眼Eから廃液LQWを吸引する手段として用いることができる。
また、本実施形態の灌流吸引装置1は、灌流液LQPを含む廃液LQWを患者眼Eから吸引する灌流吸引装置1であって、廃液LQWが貯留される貯留部60と、貯留部60と患者眼Eとの間に接続されて,廃液LQWが流れる廃液路2と、貯留部60のうち,貯留された廃液LQWの液面よりも上方に接続されて,貯留部内と外部との間で気体を通過させる吸気路3と、吸気路3に接続されて,貯留部60内から外部へ気体を吸引するための吸引力を発生させる吸気手段50と、吸気路3のうち貯留部60と吸気手段50の間に設けられて,吸気路3を通過する気体の流量を減少させる流量減少部51と、吸気路3のうち流量減少部51よりも貯留部60側,または,吸気路3と貯留部60との接続位置に設けられて,気体を通過させると共に液体を遮断するフィルタ(第2フィルタ54)と、吸気路3のうち流量減少部51よりも吸気手段50側に設けられて,吸気路3内の気体の圧力を検出する第1センサ52と、吸気路3のうち流量減少部51よりも貯留部60側に設けられて,吸気路3内の気体の圧力を検出する第2センサ53と、第1センサ52と第2センサ53の出力信号を用いて,貯留部60内の気体の圧力を算出する制御部100と、を備えている。
かかる態様によって、例えば、簡素な構成で、吸気手段50が意図せぬ物質(液体,異物)を吸引する事象を抑制できると共に、貯留部60内の気体の圧力を算出できる。一例として、貯留部60内の気体の圧力を検出する圧力センサをカセット20へ設ける必要がなく、カセット20の大型化を避けることが可能になる。カセット20を安価に製造できる。
また、本実施形態の灌流吸引装置1において、流量減少部51を、吸気路3における気体の通過面積を減少させる絞り51bとしてもよい。
かかる態様によって、例えば、第1フィルタ51aよりも経年変化が少ないと考えられる構造で吸気路3を流れる流量を取得でき、簡素な構成でありながらも、貯留部60内の気体の圧力を算出できる。
なお、本実施形態の吸気路3は、一例として、第2フィルタ54、第2センサ53、第1フィルタ51a、第1センサ52を備えるが、これに限るものでは無い。例えば、吸気路3が、第2フィルタ54と第2センサ53のみを備えてもよい。かかる場合においては、吸気手段50が吸気路3を流れる気体の流量を取得できる手段を備えればよい。また、例えば、吸気路3が、第2センサ53、第1フィルタ51a、第1センサ52のみを備えてもよい。また、カセット20に第2フィルタ54を含まず、第2フィルタ54、本体10側の吸気路3へ設けてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲及びこれと均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 :廃液路
3 :吸気路
8 :灌流路
20b :廃液バッグ
30 :手術用ハンドピース
40 :廃液吸引手段
50 :吸気手段
51a :第1フィルタ
52 :第1センサ
53 :第2センサ
54 :第2フィルタ
60 :貯留部
E :患者眼

Claims (2)

  1. 灌流液を含む廃液を患者眼から吸引する灌流吸引装置であって、
    前記廃液が貯留される貯留部と、
    前記貯留部と前記患者眼との間に接続され、前記廃液が流れる廃液路と、
    前記貯留部のうち、貯留された前記廃液の液面よりも上方に接続され、前記貯留部内と外部との間で気体を通過させる吸気路と、
    前記吸気路に接続され、前記貯留部内から外部へ気体を吸引するための吸引力を発生させる吸気手段と、
    前記吸気路のうち前記貯留部と前記吸気手段の間に設けられ、気体を通過させると共に液体を遮断する第1フィルタと、
    前記吸気路のうち前記第1フィルタよりも前記吸気手段側に設けられ、前記吸気路内の気体の圧力を検出する第1センサと、
    前記吸気路のうち前記第1フィルタよりも前記貯留部側に設けられ、前記吸気路内の気体の圧力を検出する第2センサと、
    前記第1センサと前記第2センサの出力信号を用いて前記第1フィルタを通過する気体の吸気流量を取得する制御部と、
    前記気体の吸気流量を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする灌流吸引装置。
  2. 請求項1に記載の灌流吸引装置であって、
    前記吸気路のうち前記第2センサよりも前記貯留部側、または、前記吸気路と前記貯留部との接続位置に設けられ、気体を通過させると共に液体を遮断する第2フィルタをさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1センサと前記第2センサの出力信号を用いて,前記貯留部内の気体の圧力を算出することを特徴とする灌流吸引装置。
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