JP2014527625A - 近接場撮像のためのシステム、方法、装置、およびハンドヘルド走査デバイス、ならびに製品(近接場ミリ波撮像) - Google Patents

近接場撮像のためのシステム、方法、装置、およびハンドヘルド走査デバイス、ならびに製品(近接場ミリ波撮像) Download PDF

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Abstract

【課題】近接場ミリ波撮像のためのシステムおよび方法を提供すること。【解決手段】特に、波長未満のプローブ要素によって物体を走査し、反射されたエネルギーの位相および強度を取り込み、測定して画像を生成することによって波長未満の分解能の撮像を可能にする近接場ミリ波撮像システムおよび方法が、提供される。【選択図】図24

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年7月29日に出願した米国仮出願第61/513,138号の優先権を主張するものであり、この米国仮出願の開示は、全体が参照により本明細書に組み込まれている。
分野は、概して、近接場ミリ波撮像のためのシステムおよび方法に関し、特に、波長未満の(sub-wavelength)プローブ要素によって物体を走査し、反射されたエネルギーの位相および強度を取り込み、測定して画像を生成することによって波長未満の分解能の撮像を可能にする近接場ミリ波撮像システムおよび方法に関する。
概して、通常の遠視野(far-field)ミリ波撮像システムが、保安検査(例えば、隠された武器の検出)、衝突回避レーダ、および視界が悪い状況での安全な着陸などのさまざまな用途に広く使用されてきた。これらの通常のシステムは、通例、非常に高価で、複雑で、大きい。例えば、1つの知られている通常の撮像システムは、89GHzで動作する1024個の受信機モジュールを有する複雑な受動型ミリ波ビデオ・カメラに基づく。このシステムにおいては、回折限界の0.5°の角度分解能を生じる放射を集め、焦点に集中させるために直径18インチ(45.72センチメートル)のプラスチック・レンズが使用される。
これらのシステムの画像品質はすばらしいが、これらの遠視野撮像装置の複雑さとこれらの遠視野撮像装置のコストとが原因で、これらの遠視野撮像装置は、医用撮像などの多くの量の多い用途には用いられてこなかった。これらの遠視野撮像装置の高いコストに加えて、これらの撮像装置によって実現される分解能は、1mm以下の分解能が必要とされる医療向けの用途で使用されるほど高くない。これらのシステムは、実現され得る最高の画像分解能が回折限界によって定められる遠視野撮像を実行する。例えば、市販の18インチ(45.72センチメートル)89GHzのカメラは、アンテナと物体との距離が1mである場合に8.7mmの空間分解能に相当する0.5°の角度分解能を有する。このように、現在の遠視野撮像装置が医療向けの用途で使用されることを妨げるそれらの遠視野撮像装置の2つの主な欠点は、それらの遠視野撮像装置の高いコスト、および回折限界によって定められる低い分解能である。
米国仮出願第61/513,138号
本発明の目的は、従来技術における課題を解決することにある。
概して、本発明の例示的な実施形態は、近接場ミリ波撮像のためのシステムおよび方法を含み、より詳細には、波長未満のプローブ要素によって物体を走査し、反射されたエネルギーの位相および強度を取り込み、測定して画像を生成することによって波長未満の分解能の撮像を可能にする近接場ミリ波撮像システムおよび方法を含む。
本発明の1つの例示的な実施形態においては、近接場撮像システムが、走査デバイスおよび撮像装置を含む。走査デバイスは、所与の動作周波数で波長を有する電磁エネルギーを放ち、目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込み、反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定することによって目標物体の表面を走査するように適合される。走査デバイスは、電磁エネルギーを放ち、反射された電磁エネルギーを取り込むために使用される、波長未満の寸法を有するプローブを含む。撮像装置は、反射された電磁エネルギーの測定された強度および位相を使用して目標物体の画像をレンダリングし、画像は、波長未満の分解能を有するようにレンダリングされる。
別の例示的な実施形態においては、近接場撮像のためのハンドヘルド走査デバイスが、筐体と、筐体内に配置されたプローブ・デバイスと、筐体内に配置された第1の半導体チップとを含む。プローブ・デバイスは、所与の動作周波数で波長を有する電磁エネルギーを放ち、目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込むことによって目標物体の表面を走査するように適合される。プローブ・デバイスは、少なくとも1つのプローブ要素を含む。第1の半導体チップは、プローブ・デバイスによって放たれる電磁エネルギーを生成し、プローブ・デバイスによって取り込まれた反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定するための集積回路を含む。プローブ・デバイスは、第1の半導体チップ、または第1の半導体チップと別々の第2の半導体チップ上に一体的に形成される可能性がある。プローブ要素は、それぞれが波長未満の寸法を有するプローブ要素の配列を備える可能性がある。
本発明のさらに別の例示的な実施形態においては、近接場撮像方法が提供される。方法は、所与の動作周波数で波長を有する電磁エネルギーを用いて目標物体の表面を走査するステップと、目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込むステップと、反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定するステップと、反射された電磁エネルギーの測定された強度および位相を使用して目標物体の画像をレンダリングするステップとを含み、走査するステップおよび取り込むステップは、波長未満の寸法を有するプローブを使用して実行され、画像は、波長未満の分解能を有するようにレンダリングされる。
本発明のこれらのおよびその他の例示的な実施形態が、説明されるか、または添付の図面に関連して読まれるべき例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになる。
100GHzの周波数で動作する遠視野撮像システムに関して、異なるアンテナと物体との距離についてアンテナ・サイズ対遠視野空間分解能を図式的に示す図である。 100GHzの周波数で動作する近接場撮像システムに関して、(i)100GHzの周波数におけるアンテナ・サイズ対近接場空間分解能と、(ii)最大の許容可能なアンテナの距離対近接場空間分解能とを図式的に示す図である。 本発明の例示的な実施形態による、目標物体を走査するための近接場撮像システムをシミュレートするために使用されるコンピュータ・モデルを示す図である。 誘電率ε=2.1を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの3次元(3D)の図である。 誘電率ε=2.1を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの2次元(2D)の図である。 誘電率ε=1.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの3Dの図である。 誘電率ε=1.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの2Dの図である。 誘電率ε=10.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの3Dの図である。 誘電率ε=10.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの2Dの図である。 誘電率ε=2.1を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの3Dの図である。 誘電率ε=2.1を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの2Dの図である。 誘電率ε=1.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの3Dの図である。 誘電率ε=1.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの2Dの図である。 誘電率ε=10.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの3Dの図である。 誘電率ε=10.0を有する目標物体を用いて図3のコンピュータ・モデルに基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの2Dの図である。 本発明の別の例示的な実施形態による、目標物体を走査するための近接場撮像システムをシミュレートするために使用されるコンピュータ・モデルを示す図である。 本発明の例示的な実施形態による近接場撮像システムを使用して走査された、表面に異なるサイズおよび誘電率のさまざまな特徴が形成された、構築された実験用のテフロン(R)板を概略的に示す図である。 図17の実験用のテフロン(R)板に形成されたさまざまな特徴を撮像することによって得られた生のS11の振幅データの実験から得られた測定値を示す図である。 図17の実験用のテフロン(R)板に形成されたさまざまな特徴を撮像することによって得られた生のS11の位相データの実験から得られた測定値を示す図である。 図18の生のS11の振幅データを処理することによって生成された画像を示す図である。 図20の画像の一部の立体図である。 図19の生のS11の位相データを処理することによって生成された画像を示す図である。 本発明の例示的な実施形態による近接場ミリ波撮像システムの高レベルの図である。 本発明の例示的な実施形態による近接場ミリ波撮像を実行するための方法の流れ図である。 本発明の実施形態による、本発明の技術の1つまたは複数のコンポーネント/ステップが実装され得るコンピュータ・システムを示す図である。
本発明の例示的な実施形態が、近接場ミリ波撮像のためのシステムおよび方法と、より詳細には、波長未満のプローブ要素によって物体を走査し、反射されたエネルギーの位相および強度を取り込み、測定して画像を生成することによって波長未満の分解能の撮像を可能にする近接場ミリ波撮像システムおよび方法とに関連して、以降、さらに詳細に検討される。本発明の例示的な実施形態によれば、近接場撮像システムは、回折限界よりも桁違いに高い波長未満の分解能を実現しながら約65GHz以上(例えば、約110GHz以上)の周波数範囲で動作することができる。
遠視野対近接場
遠視野アンテナの分解能は、そのアンテナの指向性から計算され得る。アンテナの指向性Dは、「すべての方向にわたって平均された放射強度に対するアンテナから所与の方向の放射強度の比」として定義される。この量は、アンテナ・ビーム幅を使って以下のように表され得る。
〜4πθ−2 (1)
ここで、θは、対称なパターンに関する、ラジアンで表されたアンテナ・ビーム幅である。さらに、指向性は、アンテナ開口サイズおよび波長を使って以下のように計算され得る。
=4πAλ−2 (2)
ここで、Aは、実効アンテナ開口サイズ(effective antennaaperture size)であり、λは、波長である。
式(1)および(2)から、アンテナ・ビーム幅は、以下のように計算可能であり、
θ〜λA−0.5 (3)
空間分解能Rresは、以下のように表され得る。
res=zθ〜zλA−0.5 (4)
ここで、zは、アンテナからの距離である。正方形の開口に関しては、Rresのより精度の良い式が、以下のように計算され得る。
Figure 2014527625

ここで、aは、正方形の開口の寸法である。
図1は、100GHzの周波数で動作する遠視野撮像システムに関して、異なるアンテナと物体との距離についてアンテナ・サイズ対遠視野空間分解能を図式的に示す。特に、図1は、100GHz(λ=3mm)における、3つの異なるアンテナと物体との距離z=0.1m、z=0.5m、およびz=1mについての正方形アンテナの回折限界分解能Rres対アンテナ・サイズaを示す。図1が示すように、100GHzにおいて5mmの空間分解能を実現するためには、0.6mのアンテナ・サイズが必要とされる。これは、主に、式(5)で表されるように、遠視野撮像装置の回折限界が原因である。
残念なことに、大きなサイズのアンテナだけが遠視野撮像における問題であるわけではない。画像を構築するためには、アンテナ・ビームが、2次元で操られなければならない。これは、機械的な方法かまたは電子的な方法かのどちらかによって行われる可能性がある。機械的な方法は、非常に低速であり、システムのコストを大幅に増加させる可能性がある。電子的な方式は、主アンテナ・ビームを操るように複数のアンテナを制御するために位相配列を使用して実装される可能性があるが、この電子的な方法は、まとまって動作する極めて多くの数の送信機および受信機を必要とする。
100GHzの動作周波数に関して1mの距離で5mmの空間分解能を実現するために、2つの要素の間の間隔をλ/2として、配列で必要とされる要素の数は、以下のように計算可能であり、
Figure 2014527625

アンテナ配列のサイズは、
Figure 2014527625

である。
遠視野に基づくシステムのこの多数の要素は、システム全体のコストを著しく増やし、そのシステムを医用撮像などの低コストの持ち運び可能な用途に関して非実用的にする。
上で検討された遠視野撮像システムと比較して、近接場撮像システムの分解能は、アンテナ・サイズおよびそのシステムの要素数によって制限されない。図2は、100GHzの周波数で動作する近接場撮像システムに関して、(i)100GHzの周波数における(メートルで表された)アンテナ(プローブ)サイズ対(mmで表された)近接場空間分解能と、(ii)(メートルで表された)最大の許容可能なアンテナ(プローブ)の距離対近接場空間分解能とを図式的に示す。図2に示されるように、近接場撮像システムの分解能は、プローブ(近接場アンテナ)のサイズ程度であり、プローブを非常に小さくすることによって高められ得る。図2に示されるように、5mmの分解能を実現するためには、5mm以下のプローブ・サイズが必要とされる。近接場撮像システムのアンテナ・サイズ、要素数、およびコストは、遠視野システムのアンテナ・サイズ、要素数、およびコストと比較して桁違いに小さい。近接場撮像システムの唯一の制限は、物体とアンテナとの距離である。近接場システムにおける物体とアンテナとの最大の許容可能な距離は、以下の式によって推定され得る。
Figure 2014527625

ここで、aは、アンテナの最も長い寸法であり、λは、波長である。図2は、100GHzにおけるMOAD対分解能をさらに示す。100GHzにおいて0.5mmの分解能を実現するためには、約0.5mmの近接場プローブ・サイズおよび
Figure 2014527625

未満のMOADが望ましい。
シミュレーション結果
以下でさらに詳細に検討されるように、1波長未満の分解能を有する近接場撮像システムが本発明の原理にしたがって実現され得ることを示すためにいくつかのコンピュータ・シミュレーションが行われ、コンピュータ・シミュレーションの結果が、物理的な実験によって得られた測定値を用いて検証された。図3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、および15は、行われた1つのコンピュータ・シミュレーションを示す。特に、図3は、図4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、および15に示されるコンピュータ・シミュレーションの結果を得るために使用された、1波長未満の分解能を有する近接場撮像システムのコンピュータ・モデル100を示す。
より詳細には、図3を参照すると、コンピュータ・モデル100は、基板110の上面に円筒状の誘電性物体120を埋め込んだ基板110を含む。誘電性物体120は、2mmの直径を有するように定義され、基板110は、誘電率ε=2.1である10mm×10mmのテフロン(R)板として定義された。誘電性物体120および基板110の上面は、同じZ座標に配置された。さらに、コンピュータ・モデル100は、100μmの厚さの空気の層130と、空気の層130を通じて100μmの距離のテフロン(R)基板110の表面を撮像するために使用された2mmの直径のループ形プローブ140とを含むように定義された。シミュレートされた画像を構築するために、ループ形プローブ140をX方向およびY方向に沿って動かし、誘電性物体120の3つの異なる誘電率の値(すなわち、ε=2.1、1.0、および10)のそれぞれに関して、ループ形プローブ140のそれぞれのx−y位置で反射係数S11の測定値を取得することによって100GHzの周波数で円筒状の誘電性物体120を撮像するためにループ形プローブ140が使用された。
図4、5、6、7、8、および9は、誘電性物体120の3つの異なる誘電率の値(すなわち、静的比誘電率(static relative permittivity)ε=2.1、1.0、および10)に関して、異なる(x,y)位置においてループ形プローブ140を用いて100GHzで得られたS11の振幅データのシミュレーションの結果を(線形目盛(linear scale)で)示す。特に、図4および5は、それぞれ、誘電率ε=2.1を有する誘電性物体120を用いて図3のコンピュータ・モデル100に基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの3次元(3D)および2次元(2D)の図である。加えて、図6および7は、それぞれ、誘電率ε=1.0を有する誘電性物体120を用いて図3のコンピュータ・モデル100に基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの3Dおよび2Dの図である。さらに、図8および9は、それぞれ、誘電率ε=10.0を有する誘電性物体120を用いて図3のコンピュータ・モデル100に基づいて得られたシミュレートされたS11の振幅データの3Dおよび2Dの図である。
図4および5に示されるように、S11の振幅は、円筒状の誘電性物体120の誘電率がテフロン(R)基板110の誘電率(ε=2.1)と等しいので、基板110の表面上で変化しない。図6、7、8、および9に示されるように、円筒状の誘電性物体120の誘電率がテフロン(R)基板110の誘電率と異なるときは定常波のようなパターンが現れる。図6、7、8、および9における白黒のより暗い階調は、S11のより大きな振幅に対応する。テフロン(R)基板110の誘電率と円筒状の誘電性物体120の誘電率との間の差を大きくすることによって、S11の振幅の変動が、以下のように大きくなる。
(1)εobject=1.0およびεsubstrate=2.1に対して、
εobject−εsubstrate=1−2.1=−1.1であり、
|S11max=0.65、|S11min=0.61である。
(2)εobject=2.1およびεsubstrate=2.1に対して、
εobject−εsubstrate=2.1−2.1=0であり、
|S11max=0.64、|S11min=0.63である(差は数値誤差による)。
(3)εobject=10.0およびεsubstrate=2.1に対して、
εobject−εsubstrate=10.0−2.1=7.9であり、
|S11max=0.80、|S11min=0.57である。
図10、11、12、13、14、および15は、誘電性物体120の3つの異なる誘電率の値(すなわち、ε=2.1、1.0、および10)に関して、異なる(x,y)位置において得られたS11の位相データのシミュレーションの結果を(線形目盛で、度数で)示す。特に、図10および11は、それぞれ、誘電率ε=2.1を有する誘電性物体120を用いて図3のコンピュータ・モデル100に基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの3Dおよび2Dの図である。加えて、図12および13は、それぞれ、誘電率ε=1.0を有する誘電性物体120を用いて図3のコンピュータ・モデル100に基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの3Dおよび2Dの図である。さらに、図14および15は、それぞれ、誘電率ε=10.0を有する誘電性物体120を用いて図3のコンピュータ・モデル100に基づいて得られたシミュレートされたS11の位相データの3Dおよび2Dの図である。
図10および11に示されるように、S11の位相は、円筒状の誘電性物体120の誘電率がテフロン(R)基板110の誘電率(ε=2.1)と等しいので、基板110の表面上で変化しない。図12、13、14、および15に示されるように、基板110の誘電率と円筒状の誘電性物体120の誘電率との差を大きくすることによって、S11の位相の変動が大きくなる。S11の位相の最大値および最小値は、以下の通りである。
(1)εobject=1.0およびεsubstrate=2.1に対して、
εobject−εsubstrate=1−2.1=−1.1であり、
(Phase(S11))max=−9.4、(Phase(S11))min=−13.8である。
(2)εobject=2.1およびεsubstrate=2.1に対して、
εobject−εsubstrate=2.1−2.1=0であり、
(Phase(S11))max=−10.4、(Phase(S11))min=−11.2である(差は数値誤差による)。
(3)εobject=10.0およびεsubstrate=2.1に対して、
εobject−εsubstrate=10.0−2.1=7.9であり、
(Phase(S11))max=−7.8、(Phase(S11))min=−24.0である。
近接場プローブの撮像能力をさらに示すために、別のコンピュータ・シミュレーションが、図16に示される例示的なコンピュータ・モデル200を使用して行われた。図16に示されるように、コンピュータ・モデル200は、基板210の上面に9つの円筒状の誘電性物体220、221、222、223、224、225、226、227、および228を埋め込んだ基板210を含む。誘電性物体220〜228は、2mmの直径を有するように定義され、基板210は、誘電率ε=2.1である10mm×10mmのテフロン(R)基板として定義された。誘電性物体220〜228および基板210の上面は、同じZ座標に配置された。さらに、コンピュータ・モデル200は、100μmの厚さの空気の層230と、空気の層230を通じて100μmの距離(物体とプローブとの距離)のテフロン(R)基板210の表面を撮像するために使用された2mmの直径のループ形プローブ240とを含むように定義された。加えて、誘電性物体220〜228のうちのどの2つの間の距離も、2mmであるように定義された。
シミュレートされた画像を構築するために、ループ形プローブ240がX方向およびY方向に沿って動かされ、誘電性物体220〜228の3つの異なる誘電率の値(すなわち、ε=2.1、1.0、および10)のそれぞれに関して、ループ形プローブ240のそれぞれのx−y位置で、S11の振幅および位相の測定値が取得された。図4、5、6、7、8、および9に示されたS11の図と同様に、図16のコンピュータ・モデル200に関するシミュレーションの結果は、それぞれの円筒状の誘電性物体220〜228がS11の振幅および位相に定常波のようなパターンを生じることを明らかにした。以下で説明されるように、近接場画像のこの重要な特性は、基板の表面付近の実効誘電率(effective dielectric constant)を導出するために使用され得る。以下に示されるように、この方法は、基板(例えば、テフロン(R)板)の誘電率のマップを構築するために使用され得る。
実験結果
実際の実験によってシミュレーションの結果を検証するために、1から48までの範囲の誘電率を有する異なる材料を取り付けられたテフロン(R)板でできた模型(phantom)が構築され、テフロン(R)板の近接場画像を取り込むために近接場ループ・プローブおよび110GHzのベクトル・ネットワーク・アナライザが使用された。以下に示されるように、実験結果は、100GHzで0.5mmの画像分解能を達成することが実現可能であることを実証する。図17は、本発明の例示的な実施形態による近接場撮像システムを使用して走査された、表面に異なるサイズおよび誘電率のさまざまな特徴が形成された、構築された実験用のテフロン(R)板を概略的に示す図である。
より詳細には、この実験においては、テフロン(R)板300に特定の深さまでドリルで穴を掘り、異なる誘電率を有する材料で穴を埋めることによってテフロン(R)板300に複数の特徴1〜30が形成された。特に、以下の特徴が、図17のテフロン(R)板300に形成された。
特徴1:直径d=1mmの円形の穴、誘電率ε=30
特徴2:それぞれ直径d=1mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=30
特徴3:直径d=1mmの円形の穴、誘電率ε=48
特徴4:それぞれ直径d=1mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=8
特徴5:寸法l(長さ)×w(幅)=3mm×1mmの長方形の穴、誘電率ε=6
特徴6:寸法l×w=3mm×1mmの長方形の穴、誘電率ε=3
特徴7:直径d=1mmの円形の穴、誘電率ε=6
特徴8:それぞれ直径d=1mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=1
特徴9:直径d=1mmの円形の穴、誘電率ε=1
特徴10:それぞれ直径d=1mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=6
特徴11:直径d=3mmの円形の穴、誘電率ε=3
特徴12:それぞれ直径d=3mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=6
特徴13:直径d=3mmの円形の穴、誘電率ε=6
特徴14:それぞれ直径d=3mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=30
特徴15:寸法l(長さ)×w(幅)=2mm×3mmの長方形の穴、誘電率ε=48
特徴16:寸法l×w=2mm×3mmの長方形の穴、誘電率ε=30
特徴17:直径d=3mmの円形の穴、誘電率ε=6
特徴18:それぞれ直径d=3mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=8
特徴19:直径d=3mmの円形の穴、誘電率ε=8
特徴20:それぞれ直径d=3mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=3
特徴21:寸法l(長さ)×w(幅)=5mm×3mmの長方形の穴、誘電率ε=8
特徴22:寸法l×w=5mm×3mmの長方形の穴、誘電率ε=1
特徴23:直径d=5mmの円形の穴、誘電率ε=3
特徴24:それぞれ直径d=5mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=3
特徴25:直径d=5mmの円形の穴、誘電率ε=30
特徴26:それぞれ直径d=5mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=8
特徴27:直径d=5mmの円形の穴、誘電率ε=1
特徴28:それぞれ直径d=5mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=1
特徴29:直径d=5mmの円形の穴、誘電率ε=48
特徴30:それぞれ直径d=5mmの2つの隣接する円形の穴、誘電率ε=6
実験用のテフロン(R)板200の画像を生成するために、近接場mm波撮像システムが、手製のループ・プローブおよび110GHzのベクトル・ネットワーク・アナライザを使用して作製された。手製のループ・プローブは、1mmの同軸ケーブルを使用して110GHzのベクトル・ネットワーク・アナライザに接続された。ベクトル・ネットワーク・アナライザは、250MHzの線形ステップ(linear step)で65GHzから110GHzまでの間で未較正の(un-calibrated)反射係数S11を測定するために使用された。測定の精度を上げるために、テフロン(R)板とループ・プローブとの間の距離が固定されたままであり、それによって、実験にまったく誤差が入らないようにするように、ループ・プローブが固定され、テフロン(R)板がX方向およびY方向に動かされた。この測定において、ループ・プローブとテフロン(R)板との間の距離は、約80μmで固定された。
図18および19は、図17の実験用のテフロン(R)板300に形成されたさまざまな特徴を撮像することによって得られた生のS11の振幅および位相データの実験から得られた測定値を示す。特に、図18は、図17の実験用のテフロン(R)板300の異なる(x,y)位置における生のS11の測定値の振幅を示す。図18においては、S11の振幅が大きくなるにつれて、色合いが、より濃くなるように変化する。上で検討されたコンピュータ・シミュレーションの結果と同様に、さまざまな特徴(誘電体で満たされた穴)の誘電率とテフロン(R)板(基礎の材料)の誘電率との差は、波の振幅が特徴のために使用された材料の誘電率に依存するような定常波のようなパターンを生じる。特徴で使用される材料の誘電率を大きくすることによって、波の振幅が大きくなる。
さらに、図19は、図17の実験用のテフロン(R)板300の異なる(x,y)位置における生のS11の測定値の位相を示す。図18のS11の振幅の画像と同様に、図19の位相の画像における定常波のようなパターンの振幅は、所与の特徴で使用される材料の誘電率を大きくすることによって大きくなる。本発明の原理によれば、近接場画像のこの独特な特性は、所与の特徴の材料の誘電率を推定するために使用され得る。特に、誘電率の画像が、以下の計算を使用して生成され得る。
amp(x,y)=var{amp(S11(x,y))|(dist(x,x)<d)かつ(dist(y,y)<d)} (9)
phase(x,y)=var{phase(S11(x,y))|(dist(x,x)<d)かつ(dist(y,y)<d)} (10)
ここで、(x,y)は、画像の画素の座標であり、fampは、S11の振幅から導出される関数であり、fphaseは、S11の位相から導出される関数であり、varは、xとxとの距離がd未満であり、yとyとの距離もd未満であるような点(x,y)に対して得られる分散関数を表す。
図20および21は、式(9)で定義された関数を使用して生成された画像を示し、図22は、式(10)で定義された関数によって生成された画像を示す。特に、図20は、式(9)を使用して図18の生のS11の振幅データを処理することによって生成された画像を示し、各点の分散famp(x,y)を計算するために16×16画素のブロックが使用された。さらに、図22は、式(10)を使用して図19の生のS11の位相データを処理することによって生成された画像を示し、各点の分散fphase(x,y)を計算するために16×16画素のブロックが使用された。
図20および22は、近接場プローブを使用してS11のデータを取り込んで得られるS11のデータの振幅または位相の分散を描くことによって物体の誘電性のマップが作成され得ることを示す。図20および22の画像は、各特徴の誘電率1、3、6、8、30、または48が画像上に示されるようにして図17のさまざまな特徴1〜30を示す。図20および22に示される画像に基づけば、表面の誘電率が所与の特徴の近くで増加するにつれ、画像の色が(周りのテフロン(R)板の材料の色と比較して)暗くなる。
これらの画像の分解能を調べるために、2つのズームされた画像が、図26および27に示される。これらの図に基づけば、0.5mmよりも優れた分解能が、110GHz(λ=2.7mm)で実現される。我々の知る限りでは、110GHz未満の周波数で動作するミリ波撮像システムの中で、これは、報告されている最も高い分解能である。
図23は、本発明の例示的な実施形態による近接場ミリ波撮像システムの高レベルの図である。概して、図23は、ハンドヘルド走査デバイス410と、撮像システム420と、ディスプレイ430とを含む近接場ミリ波撮像システム400を示す。ハンドヘルド走査デバイス410は、表面にプローブの配列を形成したプローブ配列のチップ412と、信号処理機能を実行するためのさまざまな種類の集積回路を有するCMOS処理チップ414とを含む。走査デバイス410は、好適な有線接続416(または無線などのその他の好適な接続)を用いて撮像システム420に結合される。ディスプレイ430は、撮像システム420に接続される。
概して、走査デバイス410は、所与の動作ミリメートルまたはテラヘルツ周波数(例えば、100GHz)で電磁エネルギーを放ち、反射された電磁エネルギーの強度および位相(すなわち、S11の振幅およびS11の位相)を測定することにより走査デバイス410で試験用の物体の表面を走査することによって動作する。プローブ配列のチップ412は、1つの表面に形成されたプローブの配列(例えば、小さなループ・プローブの配列)を含む半導体チップである可能性がある。例えば、プローブ配列のチップ412は、それぞれ直径2mmのループ形プローブ、または波長未満の寸法のその他の種類のプローブ(例えば、1/8ダイポール・アンテナ型プローブ)の配列を含む可能性があり、例えば、配列のサイズは、1インチ(2.54センチメートル)×1インチ(2.54センチメートル)または2インチ(5.08センチメートル)×2インチ(5.08センチメートル)である。本発明のその他の実施形態においては、プローブ配列のチップ412は、単一のプローブ要素(例えば、1つのループ形プローブ)を含む可能性がある。しかし、より高速で効率的な測定を実現するために、複数のプローブ要素(プローブ要素の配列)で形成されたプローブ・デバイスが好ましい。
実際には、単一のプローブを用いると、走査デバイス410は、物体の所望の表面領域上のさまざまな点でS11のデータを収集するために試験用の物体の表面上を手動で動かされなければならない(手動走査)。プローブの配列を用いると、走査デバイス410は、試験用の物体の何らかの所望の表面領域上にプローブ配列のチップ412を位置付けるために手動で走査される可能性があり、物体の表面は、各プローブ要素を順に、またはすべて同時に作動させ、各プローブ要素の応答を測定することによって(手動で走査されるのとは対照的に)電子的に走査される可能性がある。このように、プローブ配列のサイズに応じて、比較的大きな表面領域、例えば、数インチ四方が、走査デバイス410を手動で動かす必要なしに一度に走査され得る。プローブ配列のチップ412は、物体の表面がプローブ配列のチップ412のパッケージング材料のみによってプローブ配列のチップのアクティブな表面から隔てられるようにしてプローブ配列のチップ412が試験用の物体の表面に密着させられ得るように、走査デバイス410の筐体内に入れられる可能性がある。
上述のように、CMOS処理チップ414は、信号処理機能を実行するためのさまざまな種類の集積回路を含む。概して、回路は、プローブ配列のチップ412に送信され、プローブ配列のチップ412上の1つまたは複数のプローブ要素のそれぞれによって放たれる電磁信号を生成するためのエミッタと、プローブ配列のチップ412上のプローブ要素によって取り込まれ、CMOS処理チップ414に送信される反射された電磁エネルギーを受信するための受信機と、プローブ配列のチップ412によって取り込まれた反射された電磁エネルギーの振幅および位相からS11のデータを生成するためのベクトル・ネットワーク・アナライザの処理機能を実装するためによく使用されるその他の好適な回路とを含む。プローブ配列のチップ412およびCMOS処理チップ414は、2つの別々のチップとして示されているが、プローブ配列の回路と処理回路とは、1つのチップ上に実装される可能性があり、または処理機能は、2つ以上の別々のチップに実装される可能性がある。
撮像システム420は、接続416を介して走査デバイス410からS11のデータを受信し、S11のデータを処理して、走査された物体の画像をレンダリングし、ディスプレイ430上に表示する。例えば、本発明の原理によれば、プローブ配列のチップ412の近接場エネルギーに関して収集されたS11のデータは、上記の式(9)および(10)に基づいて、所与の特徴の材料の誘電率を推定し、走査された物体の構成要素の誘電率の推定された差に基づいて画像をレンダリングするために使用され得る。撮像システム420は、S11のデータを処理し、画像をレンダリングすることができる任意のソフトウェアまたはハードウェア・システムあるいはその両方である可能性がある。例えば、以下で検討されるように、図25は、図23の撮像システム420を実装するために使用され得るシステム/装置を示す。その他の実施形態においては、上で検討されたCMOS処理チップ414の処理機能の一部が、撮像システム420によって実装される可能性があり、逆もまた同様である。
図24は、本発明の例示的な実施形態による近接場ミリ波撮像を実行するための方法の流れ図である。特に、図24は、図23のシステム400の動作の例示的な形態を示す。最初のステップは、近接場プローブ・デバイスを使用して目標物体を走査することを含む(ステップ500)。走査するプロセスは、1つまたは複数のプローブ要素から目標物体の表面領域に電磁エネルギーを放ち、次に、1つまたは複数のプローブ要素を用いて目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込むことを含む。そして、走査による反射された電磁エネルギーは、走査による1組のS11のデータを生成し、収集するためのベクトル・ネットワーク分析機能(vector network analyzing function)を使用して処理される(ステップ502)。これらのステップ(500)および(502)は、図23に示された走査デバイス410によって実行され得る。
次に、S11のデータは、走査された物体の異なる表面の構成要素の誘電率を推定するために処理される(ステップ504)。それから、推定された誘電率のデータに基づいて、走査された物体の画像がレンダリングされ、表示される(ステップ506)。これらのステップ(504)および(506)は、図23に示された撮像システム420によって実施され得る。画像のレンダリング方法は、レンダリングされた画像がカラーまたはグレースケールで表示される可能性があり、異なる色または異なる白黒の階調が目標物体の走査された表面に含まれる材料の誘電率の差に関する情報を与える知られている画像処理技術を使用して実装され得る。
上で検討された撮像システムおよび方法は、(癌にかかった皮膚組織を検出する)診断目的の医用撮像、薬の錠剤で使用される接着剤、自動車に使用される塗料などの品質のチェックなどのさまざまな分野で利用され得る。上述のように、本明細書において検討された近接場ミリ波撮像システムは、110GHzで0.5mmの空間分解能を実現することができる。さらに、本発明の原理による近接場ミリ波撮像システムは、低コストで製造され得る。さらに言えば、図23を参照して上で検討されたように、走査プローブは、商用のCMOSプロセスを使用して製造されるチップを用いて実装され得る。要するに、本発明による近接場mm波撮像システムは、遠視野に基づくシステムと比較してより優れた分解能を提供しながら、市販の遠視野に基づくシステムよりも桁違いに安いコストで製造され得る。
当業者に理解されるであろうように、本発明の態様は、システム、装置、方法、またはコンピュータ・プログラム(製品)として具現化され得る。したがって、本発明の態様は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる可能性があり、これらはすべてが概して本明細書において「回路」、「モジュール」、または「システム」と呼ばれることがある。さらに、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラム・コード(を具現化する1つまたは複数のコンピュータ可読媒体で具現化された)コンピュータ・プログラム(製品)の形態をとる可能性がある。
1つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用される可能性がある。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読ストレージ媒体である可能性がある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、あるいはこれらの任意の好適な組み合わせである可能性があるが、これらに限定されない。コンピュータ可読ストレージ媒体のより詳細な例(非網羅的なリスト)には、以下、すなわち、1つもしくは複数の配線を有する電気的な接続、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュ・メモリ)、光ファイバ、ポータブル・コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、光ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、またはこれらの任意の好適な組み合わせが含まれる。本明細書の文脈において、コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによって、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連して使用するためのプログラムを含むまたは記憶することができる任意の有形の媒体である可能性がある。
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドで、または搬送波の一部としてコンピュータ可読プログラム・コードを具現化する伝播されるデータ信号を含み得る。そのような伝播される信号は、電磁的、光学的、またはこれらの任意の好適な組み合わせを含むがこれらに限定されないさまざまな形態のうちの任意の形態をとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではなく、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによって、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連して使用するためのプログラムを伝達、伝播、または搬送することができる任意のコンピュータ可読媒体である可能性がある。
コンピュータ可読媒体上に具現化されるプログラム・コードは、無線、有線、光ファイバ・ケーブル、RFなど、またはこれらの任意の好適な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を用いて送信される可能性がある。
本発明の態様の動作を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードは、Java(R)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの通常の手続き型プログラミング言語とを含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述され得る。プログラム・コードは、すべてユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンのソフトウェア・パッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的にかつ遠隔のコンピュータ上で部分的に、またはすべて遠隔のコンピュータもしくはサーバ上で実行され得る。最後の場合では、遠隔のコンピュータが、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得るか、または外部コンピュータへの接続が(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)行われ得る。
本発明の態様が、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム(製品)の流れ図または構成図あるいはその両方を参照して、本明細書において説明されている。流れ図または構成図あるいはその両方の各ブロック、および流れ図または構成図あるいはその両方のブロックの組み合わせは、コンピュータ・プログラム命令によって実装され得ることが理解されるであろう。これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、流れ図または構成図あるいはその両方の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するための手段をもたらすように、多目的コンピュータ、専用コンピュータ、または機械を生産するためのその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに与えられる可能性がある。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、流れ図または構成図あるいはその両方の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施する命令を含む製品をもたらすように、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスを特定の方法で機能させることができるコンピュータ可読媒体に記憶される可能性もある。
コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能な装置で実行される命令が、流れ図または構成図あるいはその両方の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータで実施されるプロセスを生成するために一連の操作のステップがコンピュータ、その他のプログラム可能な装置、またはその他のデバイスで実行されるようにするために、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスにロードされる可能性もある。
図23および24は、本発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム(製品)のあり得る実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。これに関連して、流れ図または構成図の各ブロックは、(1つまたは複数の)規定された論理的な機能を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表す可能性がある。一部の代替的な実装においては、ブロックで示された機能が、図面に示された順序とは異なる順序で行われる可能性があることにも留意されたい。例えば、連続で示された2つのブロックが、実際には実質的に同時に実行される可能性があり、またはそれらのブロックが、関連する機能に応じて逆順に実行されることもあり得る。構成図または流れ図あるいはその両方の各ブロックと、構成図または流れ図あるいはその両方のブロックの組み合わせとは、規定された機能もしくは動作を実行する専用のハードウェアに基づくシステム、または専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実装され得ることも認められるであろう。
1つまたは複数の実施形態は、多目的コンピュータまたはワークステーションで実行されるソフトウェアを利用することができる。図25を参照すると、コンピューティング・ノード510には、多数のその他の多目的または専用コンピューティング・システム環境または構成で動作可能なコンピュータ・システム/サーバ512が存在する。コンピュータ・システム/サーバ512で使用するのに好適である可能性があるよく知られているコンピューティング・システム、環境、または構成、あるいはそれらすべての例には、パーソナル・コンピュータ・システム、サーバ・コンピュータ・システム、シン・クライアント、シック・クライアント、ハンドヘルドまたはラップトップ・デバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサに基づくシステム、セット・トップ・ボックス、プログラム可能な家庭用電化製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ・システム、メインフレーム・コンピュータ・システム、および上記のシステムまたはデバイスのいずれかを含む分散型クラウド・コンピューティング環境などが含まれるがこれらに限定されない。
コンピュータ・システム/サーバ512は、コンピュータ・システムによって実行されるプログラム・モジュールなどのコンピュータ・システムが実行可能な命令の幅広い文脈で説明される可能性がある。概して、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行するか、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含む可能性がある。コンピュータ・システム/サーバ512は、通信ネットワークを介して接続された遠隔の処理デバイスによってタスクが実行される分散型クラウド・コンピューティング環境で実施される可能性がある。分散型クラウド・コンピューティング環境においては、プログラム・モジュールは、メモリ・ストレージ・デバイスを含むローカルのコンピュータ・システムのストレージ媒体と遠隔のコンピュータ・システムのストレージ媒体との両方に配置される可能性がある。
図25に示されるように、コンピューティング・ノード510のコンピュータ・システム/サーバ512は、多目的コンピューティング・デバイスの形態で示されている。コンピュータ・システム/サーバ512のコンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット516と、システム・メモリ528と、システム・メモリ528を含むさまざまなシステム・コンポーネントをプロセッサ516に結合するバス518とを含む可能性があるがこれらに限定されない。
バス518は、さまざまなバス・アーキテクチャのいずれかを使用したメモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、周辺バス、アセラレーテッド・グラフィックス・ポート、およびプロセッサまたはローカル・バスを含む数種のバス構造のいずれかのうちの1つまたは複数を表す。限定ではなく例として、そのようなアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオ電子装置規格化協会(VESA)ローカル・バス、および周辺装置相互接続(PCI)バスを含む。
通常、コンピュータ・システム/サーバ512は、さまざまなコンピュータ・システムが読み取り可能な媒体を含む。そのような媒体は、コンピュータ・システム/サーバ512によってアクセス可能である任意の利用可能な媒体である可能性があり、揮発性の媒体と不揮発性の媒体との両方、取り外し可能な媒体および取り外し不可能な媒体を含む。
システム・メモリ528は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)530またはキャッシュ・メモリ532あるいはその両方などの揮発性メモリの形態のコンピュータ・システムが読み取り可能な媒体を含み得る。コンピュータ・システム/サーバ512は、その他の取り外し可能/取り外し不可能な揮発性/不揮発性のコンピュータ・システムのストレージ媒体をさらに含み得る。単なる例として、ストレージ・システム534は、(図示されておらず、通常「ハード・ドライブ」と呼ばれる)取り外し不可能な不揮発性の磁気媒体からの読み出しと、その磁気媒体への書き込みとのために提供される可能性がある。図示されていないが、取り外し可能な不揮発性の磁気ディスク(例えば、「フロッピー(R)・ディスク」)からの読み出しと、その磁気ディスクへの書き込みとのための磁気ディスク・ドライブ、CD−ROM、DVD−ROM、またはその他の光媒体などの取り外し可能な不揮発性の光ディスクからの読み出し、またはその光ディスクへの書き込みのための光ディスク・ドライブが、提供される可能性がある。そのような場合、それぞれが、1つまたは複数のデータ媒体のインターフェースによってバス518に接続される可能性がある。本明細書において示され、説明されるように、システム・メモリ528は、本発明の実施形態の機能を実行するように構成されるプログラム・モジュールの組(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム(製品)を含み得る。プログラム・モジュール542の組(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティ540は、限定ではなく例として、システム・メモリ528に記憶される可能性があり、オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション・プログラム、その他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データも、システム・メモリ528に記憶される可能性がある。オペレーティング・システム、1つもしくは複数のアプリケーション・プログラム、その他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データのそれぞれ、またはこれらの何らかの組み合わせは、ネットワーキング環境の実装を含む可能性がある。概して、プログラム・モジュール542は、本明細書において説明された本発明の実施形態の機能または方法あるいはその両方を実行する。
また、コンピュータ・システム/サーバ512は、キーボード、ポインティング・デバイス、ディスプレイ524などの1つもしくは複数の外部デバイス514、ユーザがコンピュータ・システム/サーバ512とインタラクションすることを可能にする1つもしくは複数のデバイス、またはコンピュータ・システム/サーバ512が1つもしくは複数のその他のコンピューティング・デバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワーク・カード、モデムなど)、あるいはそれらすべてと通信することができる。そのような通信は、入力/出力(I/O)インターフェース522を介して行われ得る。そしてさらに、コンピュータ・システム/サーバ512は、ネットワーク・アダプタ520を介して、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、通常の広域ネットワーク(WAN)、または公衆ネットワーク(例えば、インターネット)、あるいはそれらすべてなどの1つまたは複数のネットワークと通信することができる。示されるように、ネットワーク・アダプタ520は、バス518を介してコンピュータ・システム/サーバ512のその他のコンポーネントと通信する。示されていないが、その他のハードウェア・コンポーネントまたはソフトウェア・コンポーネントあるいはその両方が、コンピュータ・システム/サーバ512と併せて使用され得ることを理解されたい。例には、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長な処理ユニット、外部ディスク・ドライブ・アレイ、RAIDシステム、テープ・ドライブ、およびデータ・アーカイブ・ストレージ・システムなどが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の例示的な実施形態が添付の図面を参照して本明細書において説明されたが、本発明は、それらの厳密な実施形態に限定されず、本発明の範囲または精神を逸脱することなく当業者によってさまざまなその他の変更および修正が行われ得ることを理解されたい。

Claims (25)

  1. 所与の動作周波数で波長を有する電磁エネルギーを放ち、目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込み、前記反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定することによって前記目標物体の表面を走査するように適合された走査デバイスであって、前記電磁エネルギーを放ち、前記反射された電磁エネルギーを取り込むために使用される、波長未満の寸法を有するプローブを備える、前記走査デバイスと、
    前記反射された電磁エネルギーの測定された強度および位相を使用して前記目標物体の画像をレンダリングするための撮像装置であって、前記画像が、波長未満の分解能を有するようにレンダリングされる、前記撮像装置とを備える近接場撮像システム。
  2. 前記プローブが、半導体チップの表面上に形成されたプローブ要素の配列を備える、請求項1に記載の近接場撮像システム。
  3. 前記プローブ要素が、ループ形要素である、請求項2に記載の近接場撮像システム。
  4. 前記ループ形要素が、それぞれ、約2mm以下の直径を有する、請求項3に記載の近接場撮像システム。
  5. 前記反射された電磁エネルギーの前記測定された強度および位相が、S11のパラメータである、請求項1に記載の近接場撮像システム。
  6. 前記走査デバイスが、S11のパラメータを計算するためのベクトル・ネットワーク・アナライザの機能を実装する集積回路を有する半導体チップを備える、請求項1に記載の近接場撮像システム。
  7. 前記撮像装置が、S11のパラメータを計算する、請求項1に記載の近接場撮像システム。
  8. 前記撮像装置が、前記反射された電磁エネルギーの前記測定された強度および位相を使用して、走査された目標物体の構成要素の誘電率を推定し、前記走査された物体の前記構成要素の誘電率の推定された差に基づいて前記画像をレンダリングする、請求項1に記載の近接場撮像システム。
  9. 前記反射された電磁エネルギーの前記測定された強度および位相が、S11のパラメータである、請求項8に記載の近接場撮像システム。
  10. 前記画像の画素が、
    amp(x,y)=var{amp(S11(x,y))|(dist(x,x)<d)かつ(dist(y,y)<d)}
    phase(x,y)=var{phase(S11(x,y))|(dist(x,x)<d)かつ(dist(y,y)<d)}
    のように計算され、(x,y)は、画像の画素の座標を示し、fampは、S11の振幅から導出される関数であり、fphaseは、S11の位相から導出される関数であり、varは、xとxとの距離がd未満であり、yとyとの距離がd未満であるような点(x,y)に対して得られる分散関数を表す、請求項8に記載の近接場撮像システム。
  11. 前記所与の動作周波数が、約100GHz以上であり、前記波長が、約3mm以下であり、前記画像の前記波長未満の分解能が、約0.5mm以下である、請求項1に記載の近接場撮像システム。
  12. 所与の動作周波数で波長を有する電磁エネルギーを用いて目標物体の表面を走査するステップと、
    前記目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込むステップと、
    前記反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定するステップと、
    前記反射された電磁エネルギーの測定された強度および位相を使用して前記目標物体の画像をレンダリングするステップとを含み、
    前記走査するステップおよび前記取り込むステップが、波長未満の寸法を有するプローブを使用して実行され、
    前記画像が、波長未満の分解能を有するようにレンダリングされる、撮像方法。
  13. 前記プローブが、プローブ要素の配列を備える、請求項12に記載の方法。
  14. 前記プローブ要素が、ループ形要素である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ループ形要素が、それぞれ、約2mm以下の直径を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記反射された電磁エネルギーの測定された強度および位相を使用して前記目標物体の画像をレンダリングするステップが、走査された目標物体の構成要素の誘電率を推定し、前記走査された物体の前記構成要素の誘電率の推定された差に基づいて前記画像をレンダリングするステップを含む、請求項12に記載の方法。
  17. 前記反射された電磁エネルギーの前記測定された強度および位相が、S11のパラメータである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記画像をレンダリングするステップが、前記画像の画素値を
    amp(x,y)=var{amp(S11(x,y))|(dist(x,x)<d)かつ(dist(y,y)<d)}
    phase(x,y)=var{phase(S11(x,y))|(dist(x,x)<d)かつ(dist(y,y)<d)}
    のように計算するステップであって、(x,y)は、画像の画素の座標を示し、fampは、S11の振幅から導出される関数であり、fphaseは、S11の位相から導出される関数であり、varは、xとxとの距離がd未満であり、yとyとの距離がd未満であるような点(x,y)に対して得られる分散関数を表す、前記計算するステップを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記所与の動作周波数が、約100GHz以上であり、前記波長が、約3mm以下であり、前記画像の前記波長未満の分解能が、約0.5mm以下である、請求項12に記載の方法。
  20. コンピュータによって実行されるときに近接場撮像のための方法のステップを実行する、有形で具現化されたプログラム・コードを含むコンピュータ可読ストレージ媒体を含む製品であって、前記方法のステップが、
    目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込むステップと、
    前記反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定するステップと、
    前記反射された電磁エネルギーの測定された強度および位相を使用して前記目標物体の画像をレンダリングするステップとを含み、
    走査するステップおよび前記取り込むステップが、波長未満の寸法を有するプローブを使用して実行され、
    前記画像が、波長未満の分解能を有するようにレンダリングされる、製品。
  21. 近接場撮像のための装置であって、
    メモリと、
    前記メモリに結合され、
    目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込むステップと、
    前記反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定するステップと、
    前記反射された電磁エネルギーの測定された強度および位相を使用して前記目標物体の画像をレンダリングするステップとを実行するための、前記メモリに記憶されたコードを実行するように構成されたプロセッサであって、
    走査するステップおよび前記取り込むステップが、波長未満の寸法を有するプローブを使用して実行され、
    前記画像が、波長未満の分解能を有するようにレンダリングされる、前記プロセッサとを備える、装置。
  22. 近接場撮像のためのハンドヘルド走査デバイスであって、
    筐体と、
    前記筐体内に配置されたプローブ・デバイスであって、所与の動作周波数で波長を有する電磁エネルギーを放ち、目標物体から反射された電磁エネルギーを取り込むことによって前記目標物体の表面を走査するように適合され、少なくとも1つのプローブ要素を有する、前記プローブ・デバイスと、
    前記筐体内に配置された第1の半導体チップであって、前記プローブ・デバイスによって放たれる前記電磁エネルギーを生成し、前記プローブ・デバイスによって取り込まれた前記反射された電磁エネルギーの強度および位相を測定するための集積回路を備える、前記第1の半導体チップとを備える、ハンドヘルド走査デバイス。
  23. 前記プローブ・デバイスが、前記第1の半導体チップ上に一体的に形成される、請求項22に記載のハンドヘルド走査デバイス。
  24. 前記プローブ・デバイスが、第2の半導体チップ上に一体的に形成される、請求項22に記載のハンドヘルド走査デバイス。
  25. 前記少なくとも1つのプローブ要素が、それぞれが波長未満の寸法を有するプローブ要素の配列を含む、請求項22に記載のハンドヘルド走査デバイス。
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