本明細書に提示される本発明の多くは、最初に、特定の外科手術手技を参照して検討された。これらの発明は、最初に検討された外科手術手技におけるより広い可用性があることが認識されるが、それでもなお、読者が、それを背景として、本発明の理解を得ることができるように、そのような手技を説明することが便利である。
本明細書に提示される本発明が最初に検討された手技は、「前方アプローチ」人工股関節全置換術として知られる、人工股関節置換術の形態である。人工股関節置換術の大部分は、股関節の側面または背面における切開を通して施行されるが、前方アプローチは、股関節の正面における小切開を使用する。これと関連付けられた利点の1つは、術後、患者は、切開部位を下にして着座する必要がなく、したがって、回復期は、疼痛が少ないであろうことである。加えて、前方アプローチは、殿筋または股関節外転筋等の股関節の主要筋肉が、手術の間、脱離されることを要求しないという点において、側方または後方アプローチと異なる。代わりに、外科医は、正面から筋肉間に作用を及ぼすことが可能であって、したがって、軟組織を外傷から温存する。本アプローチは、本理由から、「組織温存」手技として知られる。
切開部位は、基準として、上前腸骨棘を使用して判定される。切開は、大腿筋膜張筋と縫工筋との間の筋肉間空間の近くで行なわれる。大腿筋膜張筋を覆う筋膜が、次いで、皮膚切開と一致するように切開される。筋肉間空間は、股関節包が感じられ得るまで、手によって拡大される。股関節外転筋および内側大腿骨頸部上で開創器を使用して、上前包切開術が、次いで、可視化および大腿骨授動術を支援するために行なわれる。
次に、大腿骨の骨切り術が、行なわれ、最終頸部切断が、術前に計画された骨切り術レベルで行なわれると、大腿骨頭は、円索を断裂させるように捻転され得る。これは、後に、関節の脱臼を促進する。脚部の離開および外旋もまた、大腿骨頭の除去のための余地を作るために適用され得る。
大腿骨頭が除去された状態で、開創器が使用され、臼蓋窩を露出させ、次いで、穴が広げられ、新しい寛骨臼カップが、従来の方法で埋め込まれる。脚部は、次いで、若干の内転および有意な外旋状態に位置付けられ、近位大腿骨を露出させる。大腿骨は、骨切り術平面が、皮膚切開を通して到達され得るまで、漸進的に持ち上げられる。大腿骨は、骨鉤によって手動で等、いくつかの方法で持ち上げられることができる。
海綿骨の楔状部が、大腿骨の切断端から除去され、大腿管内への入口を生成する。ブローチングが、次いで、計画されたプロテーゼより小さいブローチから開始して、漸進的ブローチサイズで行なわれる。最終ブローチが、定位置に来ると、距部平面化が、行なわれ、嵌入されたブローチのレベルの上方に突出する骨が除去され得る。
次に、トライアル整復のプロセスが、行なわれる。適切な頸部トライアルが、ブローチの上側面上の孔内に留置される。適切な大腿骨頭トライアルが、トライアル整復のために選択され、組み立てられる。構成要素が、選択された後、股関節は、脱臼され、トライアル構成要素が、ブローチとともに除去される。
適切な大腿骨ステムが、選定され、準備されたブローチ空洞内に留置される。大腿骨ステムが、嵌入され、別のトライアル整復が、最終大腿骨ステムおよび大腿骨頭トライアルで行なわれ得る。次に、選択された大腿骨頭構成要素が、大腿骨ステムのテーパ上に留置され、インパクタを使用して、またはセラミックヘッドの場合、手で、固着される。股関節が、整復され、脚部長ならびに股関節運動および安定性の最終確認が、行なわれるはずである。切開は、次いで、閉鎖され、手技は、完了する。
この時点において、前方アプローチが、より従来の側方または後方アプローチと比較して、いくつかの利点を享受することの証拠が、明らかになりつつある。患者は、その主要筋肉が、手術の間、脱離されないため、より迅速に回復する。最小筋肉損傷はまた、関節移動度に術後制限がほとんどないことを意味する。本手技は、患者が、外科手術のすぐ直後に、その股関節をより自由に屈曲させ、その全体重に耐えるよう支援する。瘢痕化は、比較的に小切開の使用のため、低減され、術後関節安定性も、主要筋肉が脱離されないため、部分的に、改善され得る。
これらの利点に加え、前方アプローチを使用することによって、切開は、股関節のより近く、かつ皮下脂肪および他の組織層が、典型的には、どこよりも薄い場所において、行なわれる。これは、より多くの患者、特に、太り過ぎの患者が、他の技法ではなく、本技法を使用して、人工股関節置換術の候補となり得ることを意味する。
前方アプローチを含む、股関節全置換術の複雑な動作は、特異的に設計または修正された手術台の補助なしで行なわれることはほとんどない。患者の体重を継続して支持しながら、手術対象脚部を支持、回転、離開、内転、および別様に操作するための要件は、そのような台または付属品の設計が、単純であることはほとんどないことを意味する。
そのような手術台は、特許文献1(「Matta」)に簡単かつ不完全に説明されている。この台は、前方アプローチ股関節全置換術用の台「Hana」も製造している、Orthopedic Systems, Inc.によって製造された台「PRO fx」である。これらの台はそれぞれ、一端が手術台から飛び出し、その他端が床に据え置かれることが可能な脚部支持体を有する。別の特別に設計された手術台は、特許文献2(「Lamb」)に見出すことができる。これら等の特別に設計された手術台は、非常に高価となる傾向にあり、本理由から、最近は、要求されるときに台にボルト締めされ、必要でなくなると、除去されることができる、既存の手術台用の付属品の設計に注目が向けられている。
四肢上における外科手術を促進するために設計された手術台付属品の可能性として最も単純な設計は、特許文献3(「Aboujaoude」)に説明および図示されている。これは、現代の手術台の汎用特徴である、側方付属品レールにボルト締めされ、脚部を固定および位置付けるように設計されたデバイスである。デバイスは、手術台レールに取り付ける、レール搭載クランプを有する。伸縮自在アームが、レール搭載クランプから垂直に上向きに延在する。下腿架台支持基部が、アームの上部に添着され、下腿架台本体が、下腿架台支持基部上で枢動し、手術台レールの方向に沿って回転調節および固定を可能にする。本デバイスは、患者の脚部の位置に対して、ある程度の調節が行なわれることを可能にするが、その設計は、前方アプローチ人工股関節全置換術において有用となるようなものではない。Aboujaoudeのデバイスは、常時、手術台の表面の上方において、脚部を股関節屈曲の位置に固定する一方、前方アプローチは、股関節が、中立位または伸展されることを要求する。
類似付属品は、特許文献4(「Siccardi」)に説明されている。Siccardiの付属品は、直接、手術台上の固定点にボルト締めされ、3移動自由度を提供すると言われている、関節を含むが、2つしか提供しないと考えられる。トラックが、その関節から延在し、そこに四肢支持構成要素が、取着され、底部に車輪を伴う支持脚部と、脚部に取着された伸縮自在ストラットが存在するようであるが、これらの構成要素の目的は、不明である。
より高度な台搭載型付属品は、特許文献5(「Smith & Nephew」)号に説明されており、本付属品は、手術台の側方レールによってボルト締めされ、それによって支持され、台上の患者の仰臥位および側臥位両方において、股関節の離開を提供するように設計されている。このような付属品に関する問題の1つは、これらを手術台に据え付けることが面倒かつ時間がかかることである。これらは、非常に重く、多くの場合、それらを定位置に組み立てるために、数人の技術者を要求する。これらは、手術台の側方レールを通して、その独自の重量および患者の四肢の重量の全てを移動させる。
特許文献6(「Memminger」)に説明される手術台付属品は、前述で識別された問題に対処することを試みた1つであって、装輪され、患者台車に取着され、患者の脚部に支持および離開を提供し得る、床置型区画から成る。別のそのような付属品は、より複雑であるが、特許文献7(「Ruf」)に説明されている。
しかしながら、常時、心に留められるべきことは、説明される種類の外科手術手技を行なうとき、常時、計画通りにいかないことである。事実上、全ての現代の手術台は、患者が、心停止または他の命を脅かすような緊急事態を被る場合に置かれられ得る、緊急傾斜位置を有する。緊急傾斜位置は、患者が、その頭部が足より下方になる状態で、角度10o〜15oで横たわるように、台が傾斜し、外科医が、即座に、本位置に置くことが可能である必要があるものである。MemmingerまたはRufのいずれも、これを可能にしない。
検討された本発明の1つは、単独で、手術台に対して据え付けることが容易であるが、依然として、台が、その緊急傾斜位置を採用することを可能にする、手術台付属品の使用を可能にする。
本目的のために、四肢上における外科手術の間に使用するための手術台付属品であって、手術台上に搭載され、患者支持体を含む構成要素と、連接された四肢支持体を含む床置型構成要素と、患者の体重の少なくとも一部を支持する、患者支持体によって、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、構成要素を互に対して位置決めするように適合されている、2つの構成要素上の協働式位置決め特徴とを備え、協働式位置決め特徴は、構成要素を互に対して継続的に位置決めしながら、台が、床置型構成要素に対して傾斜されることを可能にするように構成される、手術台付属品が、提供される。
床置型構成要素は、床置型であるため、位置決め特徴によって、台に連結されるが、そこから飛び出さず、言い換えると、台が、その重量に耐えることを要求しない。これは、自立式構成要素である。これは、技術者が、手術台に連結され得る前に、それを定位置に持ち上げる必要がないということを意味する。これは、特に、据え付けを容易にするが、本発明は、床置型構成要素に対する台の傾斜に対応する、協働式位置決め特徴を使用して、前述で提案された床置型付属品を改良する。
そのような協働式位置決め特徴を実装する方法の1つは、一方の構成要素が、位置決め特徴として、切り欠きを有する第1の部品を備え、他方の構成要素が、位置決め特徴として一対の外向きに面した誘導チャネルを両側に有する第2の部品を備え、各誘導チャネルが、外向きに面した基部表面を有し、切り欠きおよび誘導チャネルが、切り欠き内への第2の部品の受け取りと、それぞれの誘導チャネル内への切り欠きの両側に隣接する第1の部品の周縁の受け取りとによって、2つの構成要素を互に対して位置決めするように適合されるものである。この場合、誘導チャネルおよび切り欠きの両側に隣接する第1の部品の周縁は、2つの部品が互に対して傾斜することを可能にするように成形され、したがって、構成要素を互に対して継続的に位置決めしながら、台が、床置型構成要素に対して傾斜されることを可能にするはずである。第1の部品は、台搭載型構成要素の一部であり、第2の部品は、床置型構成要素の一部であることができる。
本発明の付属品は、元々、四肢離開を伴う外科手術において使用するために検討されたが、他の手技においても使用されることができることは、明白であるはずであるため、床置型構成要素は、実質的に垂直な抗力支柱と抗力支柱上に搭載されることができるスラスト要素とを備えてもよい。抗力支柱は、離開力が印加され得る基準を提供し、スラスト要素は、患者の身体の別の部分からの反力が付与されるであろう表面を提供する。代替として、スラスト要素は、実質的に垂直抗力支柱を備えてもよく、これは、次いで、床置型構成要素上に搭載されることができる。例えば、股関節全置換術に対する前方アプローチの場合、スラスト要素は、離開力が下腿に印加されるにつれて、会陰からの反力を受けるであろう。関節窩上腕関節を離開するために便利である、肩関節鏡法の場合、離開力は、手首に印加されてもよく、スラスト要素は、腋窩からの反力を受けるであろう。一実装では、スラスト要素は、抗力支柱の摺動受け取りのための垂直ボアと、垂直ボアから水平に離間されたスラスト表面とを有するスラストスペーサである。前述の代替では、ボアは、スラスト要素に添着された抗力支柱の摺動受け取りのために、床置型構成要素内にあり得る。
床置型構成要素内における抗力支柱の使用は、第1のものと独立する、本明細書に提示される本発明の第2のものを可能にする。事実上、手術室は、要求に応じて、再構成される必要があるため、手術室内のあらゆる機器が、移動可能であるが、これが意味し得ることは、外科医の器具が、器具トレイ内に留置される場合でも、最終的には、台車等の移動可能機器上に留置され、移動され得るということである。ねじ回しを作業場に置き忘れたことがある人でさえ、分かるであろうように、これは、非常に苛立たしくあり得、外科医は、回避したほうが良いであろうという気持ちになる。しかしながら、前述で論じられた付属品が、手術台に対して配列および位置決めされると、抗力支柱は、全体的手術室内の唯一の定常点となり得るものを提供する。本発明は、それを利用する。
したがって、外科医の器具の安全かつ固定された場所を提供するために、四肢上における外科手術の間に使用するための手術台付属品であって、手術台上に搭載され、患者支持体を含む構成要素と、実質的に垂直な抗力支柱と、連接された四肢支持体とを含む、床置型構成要素と、患者の体重の少なくとも一部を支持する、患者支持体によって、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、構成要素を互に対して位置決めするように適合されている、2つの構成要素上の協働式位置決め特徴と、器具トレイと、器具トレイを抗力支柱に可逆的に取り付ける手段とを備えている、手術台付属品が、提供される。
抗力支柱およびスラスト要素が、存在する場合、スラスト要素は、床置型構成要素の位置決め特徴を提供するために使用されることができる。特に、付属品は、患者支持体が、位置決め特徴として切り欠きを有し、スラスト要素は、位置決め特徴として一対の外向きに面した誘導チャネルを両側に有し、各誘導チャネルが、外向きに面した基部表面を有し、切り欠きおよび誘導チャネルが、切り欠き内へのスラスト要素の受け取りと、それぞれの誘導チャネル内への切り欠きの両側に隣接する患者支持体の周縁の受け取りとによって、2つの構成要素を互に対して位置決めするよう適合されるように設計され得る。この場合、誘導チャネルおよび切り欠きの両側に隣接する患者支持体の周縁は、患者支持体およびスラスト要素が、互に対して傾斜することを可能にするように成形され、したがって、構成要素を互に対して継続的に位置決めしながら、台が、床置型構成要素に対して傾斜されることを可能にするはずである。
抗力支柱を上下に摺動する、スラスト要素の使用は、位置決め特徴が、構成要素を互に対して継続して位置決めしながら、台が、床置型構成要素に対して、上昇および降下されることを可能にする。これはまた、より大きな台の傾斜度または位置決め特徴からより離れた距離にある軸を中心とした傾斜が、対応され得ることを意味する。
便宜的かつ可視化の理由から、スラスト要素は、上側および下側区画と、抗力支柱の摺動受け取りのための垂直ボアとを有するスラストスペーサであってもよく、上側区画は、垂直ボアから水平に離間されたスラスト表面を有し、下側区画は、誘導チャネルを両側に有する。
患者支持体およびスラスト要素が両方とも、特に、股関節全置換術または肩関節鏡法の場合、着目関節の近傍に来ることを前提として、患者支持体およびスラスト要素は、放射線透過性であり得る。これは、手術対象関節のX線撮像を促進し、特に、スラスト要素のスラスト表面が、それ自体が金属または他の放射線不透過性材料から作製される可能性がある、垂直抗力支柱から離間される場合、有用である。
これは、外科手術の間の手術対象関節のX線撮像を促進することに関し、手術台の傾斜に対応する能力または器具トレイを固定位置に置く能力から独立する、本明細書に提示される、本発明の第3のものの導入を可能にする。本目的のために、四肢上における外科手術の間に使用するための手術台付属品であって、手術台上に搭載され、患者支持体を含む構成要素と、実質的に垂直な抗力支柱と、スラスト表面を有するスラストスペーサであって、スラスト表面が、抗力支柱から水平に離間されるように抗力支柱上に搭載されるように適合されている、スラストスペーサと、連接された四肢支持体とを含む、床置型構成要素と、患者の体重の少なくとも一部を支持する、患者支持体によって、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、構成要素を互に対して位置決めするように適合されている、患者支持体およびスラストスペーサ上の協働式位置決め特徴とを備え、患者支持体およびスラストスペーサが、放射線透過性である、手術台付属品が、提供される。
改良された手術の可視化の目的のために、付属品はさらに、患者支持体への取り付けのためのX線グリッドを備えてもよく、または患者支持体は、X線グリッドを組み込んでもよい。
位置決め特徴が、誘導チャネルと、2つの部品が、互に対して傾斜することを可能にするように成形される、切り欠きの両側に隣接する周縁とを含む場合、周縁は、実質的に平坦であって、誘導チャネルは、凸状であり得る。誘導チャネルは、その上側および下側表面両方において、凸状であり得る。
構成要素部品の適切な整合を補助するために、切り欠きの両側および誘導チャネルの基部表面は、場合によって、垂直軸を中心として、第1の部品または患者支持体と第2の部品またはスラスト要素との間の相対的回転を制約するように協働することができる。これを達成する方法の1つは、切り欠きの両側および誘導チャネルの基部表面が、実質的に直線であって、切り欠きの両側間の角度が、誘導チャネルの基部表面間の角度に実質的に等しくあることである。切り欠きの両側は、実質的に平行であってもよく、誘導チャネルの基部表面も、実質的に平行であり得るが、構成要素の初期場所を補助するために内抱角が存在した方がよい場合もある。
付加的安全性のために、手術台付属品はさらに、患者の体重の少なくとも一部を支持する、患者支持体によって、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるような位置に、2つの構成要素を可逆的に保定する手段を備えてもよい。
患者の四肢が、外科手術の間、操作されることを可能にするために、四肢支持体は、例えば、抗力支柱上に搭載され、それに対して旋回するように適合されることによって、床置型構成要素に対して、実質的に水平に旋回するように適合され得る。四肢を定位置に固着するために、四肢支持体を可逆的に係止し、旋回することを防止する手段が、提供され得る。
四肢の垂直連接部は、四肢支持体の近位連接部によって収容されることができる。外科医または他の人員が、四肢の全重量を支承する必要がないように、四肢支持体が、例えば、ガスストラットによって、上向きに付勢され得る。四肢が、四肢支持体に取着されている間、偶発的に落下することを防止するために、近位連接部は、四肢支持体が上昇されることを可能にするが、ラチェット機構が解除されるまで、降下されない、解除可能ラチェット機構を備えてもよい。四肢支持体は、ラチェット機構を解除するように動作可能な遠位解除アクチュエータを備えてもよい。
両側バージョンの手術台付属品は、床置型構成要素に第2の連接された四肢支持体を具備することによって提供されることができる。第1および第2の連接された四肢支持体は、例えば、抗力支柱の両側に搭載されることによって、相互から側方に変位され得る。
四肢支持体が収容し得る、四肢の長さに対して、少なくとも全体的調節を提供するように、床置型構成要素はさらに、所定の経路に沿って四肢支持体に対して移動可能であって、四肢を保持する受台を係合するように適合されている搬台と、所定の経路に沿って分布されているいくつかの位置のうちの任意の1つにおいて、搬台を四肢支持体に係止するように適合され、したがって、経路に沿った搬台の移動を防止する、相互係止デバイスとを備えてもよい。
相互係止デバイスは、移動可能構成要素と、静止構成要素とを含んでもよく、一方は、搬台上に、他方は、四肢支持体上にあり、移動可能構成要素は、静止構成要素を係合するアクティブ位置と、そうではない、非アクティブ位置との間で移動可能であって、静止構成要素は、そのアクティブ位置にあるとき、移動可能構成要素を受け取るように適合されている複数の陥凹を含む。
本種類の機器では、部品は、非常に高公差で製造されることが典型的である。証拠として、例えば、Aboujaoudeの要約「…整合が重要であって、微調節が要求され得る、外科手術および診断手技のために、患者の下肢を位置付け、操作するためのデバイスまたは固定具」を参照されたい。しかしながら、ほとんど疑念なく、またはほとんど知られていないことは、これらの重要かつ微調節が、必要とされることは稀であることである。股関節全置換術では、例えば、術後脚部が、術前脚部とわずか約10mm(ある場合には、それ以上)長さが異なる限り、患者は、単に、差異に気付かないであろう。したがって、より低い精度の部品が、使用されることができ、搬台は、四肢支持体に対する搬台の限定された移動範囲が、所定の経路に沿って搬台を移動させることなく可能であるように、ある程度の遊びを伴って、四肢支持体上に搭載されることができる。相互係止デバイスが、次いで、その遊びの程度に対応するように構築され、該限定された移動範囲全体を通して、搬台を四肢支持体に係止可能となるはずである。
本明細書に提示される、本発明の第4のものは、臨界公差が、本願に説明されるもの等の機器内に要求されることは稀であるという事実を利用する。再び、これは、前述で提示された発明から独立する。本目的のために、四肢上における外科手術の間に使用するための手術台付属品であって、四肢支持体と、所定の経路に沿って四肢支持体に対して移動可能であって、四肢を保持する受台を係合するように適合されている搬台と、所定の経路に沿って分布されているいくつかの位置のうちの任意の1つにおいて、搬台を四肢支持体に係止するように適合され、したがって、経路に沿った搬台の移動を防止する、相互係止デバイスとを備え、搬台は、所定の経路に沿って搬台を移動させることなく、四肢支持体に対する搬台の限定された移動範囲が可能であるように、ある程度の遊びを伴って、四肢支持体上に搭載され、相互係止デバイスは、遊びの程度に対応するように構築され、限定された移動範囲全体を通して、搬台を四肢支持体に係止可能である、手術台付属品が、提供される。
本明細書に提示される本発明の第5のものは、四肢支持体上への四肢受台の保定に関する。再び、これは、前述で提示された発明から独立する。従来の機構は、使用があまり便利ではなく、典型的には、四肢受台が、四肢が取着される前に搭載されることが要求される、または四肢が取着されると、使用が困難である、取着機構を伴う。この目的を達成するために、四肢上における外科手術の間に使用するための手術台付属品であって、四肢支持体と、四肢を保持するように適合されている受台と、四肢部材および四肢受台上の協働式保定特徴であって、保定特徴の一方は、他方の保定特徴の受け取りのための開放端と、他方の保定特徴を可逆的に保定する手段を含む閉鎖端とを伴うチャネルを備えている、保定特徴とを備え、チャネルのサイズは、チャネルの開放端内への他方の保定特徴の受け取りを促進するように、閉鎖端から開放端へと増加し、それに応じて、他方の保定特徴は、チャネルに沿って閉鎖端まで運搬および誘導され、可逆的保定手段によって、閉鎖端における定位置に保定されることができる、手術台付属品が、提供される。
チャネルを伴う保定特徴が、四肢受台上に提供されてもよく、そうすることによって、他方の保定特徴は、四肢受台により近接して誘導され得る。したがって、四肢を保持するように適合され、四肢支持体の保定特徴の受け取りのための開放端と、保定特徴を可逆的に保定する手段を含む閉鎖端とを伴う保定チャネルを備えている、四肢受台であって、チャネルのサイズは、チャネルの開放端内への他方の保定特徴の受け取りを促進するように、閉鎖端から開放端へと増加し、それに応じて、他方の保定特徴は、チャネルに沿って閉鎖端へと運搬および誘導され、可逆的保定手段によって、閉鎖端における定位置に掛止されることができる、四肢受台が、提供される。
四肢支持体上の保定特徴は、前述のように、ある程度の遊びを伴って、四肢支持体上に搭載される搬台を含む、所定の経路に沿って四肢支持体に対して移動可能である、搬台上の保定特徴であり得る。
ある程度の遊びによって可能にされる、四肢支持体に対する搬台の限定された移動範囲は、所定の経路に対して横方向における搬台の限定された揺動を含み得る。前述のように、相互係止デバイスは、移動可能構成要素および静止構成要素を含んでもよく、一方は、搬台上にあって、他方は、四肢支持体上にあり、移動可能構成要素は、静止構成要素を係合するアクティブ位置と、そうではない、非アクティブ位置との間で移動可能であって、静止構成要素は、そのアクティブ位置にあるとき、移動可能構成要素を受け取るように適合されている複数の陥凹を含む。この場合、所定の経路の方向に測った陥凹のサイズは、所定の経路に対して横方向に測った陥凹のサイズが、移動可能構成要素の対応するサイズを超える量未満の量だけ、移動可能構成要素の対応するサイズを超えるはずである。
所定の経路は、四肢支持体上のトラックによって画定されてもよく、搬台は、トラックを移動可能に係合するシャーシを含む。搬台の限定された揺動は、搬台が、その質量中心が従動子とトラックとの間の接点の一方の側にある第1の構成と、その質量中心が他方の側にある第2の構成との間で再構成可能である場合、最も認識できる。これは、付属品が、左利き用から右利き用構成に再構成可能であって、場合によって、左または右股関節上で手術を進めることが可能である場合に当てはまり得る。搬台も、四肢受台を係合し、それぞれ、搬台の第1および第2の構成に対応する第1の位置と第2の位置との間の移動のために、シャーシ上に搭載されるように適合されている、上部構造をさらに含むことによって、再構成可能であり得る。
四肢長にさらなる微調節を可能にし、または四肢の離開を提供するために、搬台は、四肢受台上の対応する保定特徴を係合するように適合されている保定特徴と、所定の経路と実質的に整合されている方向に、保定特徴を搬台に対して前進および後退させる手段との両方を含み得る。
典型的であるように、保定特徴を前進および後退させる手段は、送りネジアクチュエータを含み得る。送りネジは、ハンドホイールによって駆動され、保定特徴は、送りネジナットに接続され得る。
加えて、四肢の内旋または外旋を提供するために、四肢搬台上の保定特徴は、四肢支持体に対して回転可能であって、したがって、四肢受台が、搬台に対して回転することを可能にしてもよい。係止手段は、保定特徴の回転を防止するために提供され得る。
前述で説明されたように、このように、正確な公差が、機器内で要求されることは稀であるが、それでもなお、術後四肢が、術前とほぼ同じ長さであることを保証するのに役立つため、外科医が、手術四肢および患者の身体の残部の相対的位置をある程度把握することは、有用である。本明細書に提示される、本発明の第6のものは、本目的を対象としており、四肢上における外科手術の間に使用するための手術台付属品であって、四肢支持体と、所定の経路に沿って四肢支持体に対して移動可能であって、四肢を保持する受台を係合するように適合されている搬台と、四肢支持体上の所定の経路に沿った、またはそれに隣接している目盛と、目盛を読み取り、所定の経路に沿った搬台の位置を示す情報を表示するように適合されている、搬台上のディスプレイデバイスとを備えている、手術台付属品を提供する。再び、第6の発明は、前述で提示された発明から独立する。
目盛は、一連の等しく離間された検出可能マーカーを備えてもよく、ディスプレイデバイスは、越えて移動したマーカーの数を計数し、その数を示す情報を表示する手段を備えている。例えば、検出可能マーカーは、光学的または磁気的に検出可能であってもよく、ディスプレイデバイスは、光学または磁気検出器を備えている。外科医が、術前にディスプレイを「ゼロ」にすることを可能にするために、所定の経路に沿った搬台の位置を示す情報は、例えば、計数手段によって維持されるカウントをリセットすることによって、搬台の任意の位置でリセットされることができる。この目的を達成するために、ディスプレイデバイスは、情報またはカウントをリセットするためのリセットボタンを含み得る。
前方アプローチ股関節全置換術において、切断される大腿骨の近位端を上昇させ、大腿骨頸部のブローチングおよび設置を促進するためのいくつかの手段を提供することは、有用である。四肢を上昇させるための類似手段は、他の手技においても等しく有用である。したがって、床置型構成要素はさらに、近位四肢パッドであって、近位四肢パッドが、四肢の近位部分の下方にあるよう、2つの構成要素上の協働式位置決め特徴が、構成要素を互に対して位置決めするように適合されている、近位四肢パッドと、四肢パッドを四肢受台に対して可逆的に上昇させ、持ち上げ力を四肢の近位部分に加える手段とを含み得る。
本明細書に提示される、本発明の第7のものは、近位四肢パッドの提供に関する。再び、これは、前述で提示された発明から独立する。本目的のために、四肢上における外科手術の間に使用するための手術台付属品であって、手術台上に搭載され、患者支持体を含む構成要素と、連接された四肢支持体と、四肢を保持するように適合されている受台と、四肢支持体および四肢受台上の協働式保定特徴とを含む、床置型構成要素と、2つの構成要素の一方上の近位四肢パッドと、患者支持体が患者の体重の少なくとも一部を支持し、四肢受台が四肢を保持している状態で、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられ、近位四肢パッドが、四肢の近位部分の下方にあるように、構成要素を互に対して位置決めするように適合されている、2つの構成要素上の協働式位置決め特徴と、四肢パッドを四肢受台に対して可逆的に上昇させ、持ち上げ力を四肢の近位部分に加える手段とを備えている、手術台付属品が、提供される。
四肢パッドを四肢受台に対して可逆的に上昇させる手段は、手動調節を要求するであろう、四肢パッドを四肢支持体に対する複数の垂直位置に固定する手段を備えてもよく、またはモータを備えてもよい。代替として、四肢受台に対して、四肢パッドを上昇させるステップは、例えば、四肢支持体が、上昇および降下されることを可能にする、四肢支持体の近位連接部によって、パッドではなく、受台を移動させることによって達成され得る。ここでは、近位四肢パッドは、床置型構成要素上にあり得る。
代替として、四肢パッドは、偏心枢軸を中心とする回転のために搭載されてもよく、四肢パッドを四肢受台に対して可逆的に上昇させる手段は、その偏心枢軸を中心として、四肢パッドを可逆的に回転させる手段を備えている。これは、その偏心枢軸を中心として、四肢パッドを複数の角位置に固定する手段によって達成され得る。ここでは、近位四肢パッドは、台搭載型構成要素上にあり得る。近位四肢パッドは、台搭載型構成要素に対する偏心枢軸の位置が、調節可能であるように、台搭載型構成要素上に搭載され得る。
本明細書に提示される、本発明は、多くの場合、手術台上に搭載されるように適合される、第1の構成要素を参照して論じられるが、構成要素は、台自体の一体型特徴であり得ることを理解されるであろう。したがって、第1、第2、第3、および第7の発明の代替記述が、以下に続く。
第1の発明に関して、また、四肢上における外科手術の間に使用するための手術室機器であって、手術台と、連接された四肢支持体を含む床置型付属品と、手術台が患者の体重を支持している状態で、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、それらを互に対して位置決めするように適合されている、台および付属品上の協働式位置決め特徴とを備え、協働式位置決め特徴は、台および付属品を互に対して継続的に位置決めしながら、台が、付属品に対して傾斜されることを可能にするように構成される、手術室機器が、提供される。
第2の発明に関して、また、四肢上における外科手術の間に使用するための手術室機器であって、手術台と、実質的に垂直な抗力支柱および連接された四肢支持体を含む床置型付属品と、台が患者の体重を支持している状態で、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、それらを互に対して位置決めするように適合されている、台および床置型付属品上の協働式位置決め特徴と、器具トレイと、器具トレイを抗力支柱に可逆的に取り付ける手段とを備えている、手術室機器が、提供される。
第3の発明に関して、また、四肢上における外科手術の間に使用するための手術室機器であって、位置決め延在部を含む手術台と、実質的に垂直な抗力支柱と、スラスト表面を有するスラストスペーサであって、スラスト表面が、抗力支柱から水平に離間されるように、抗力支柱上に搭載されるように適合されている、スラストスペーサと、連接された四肢支持体とを含む、床置型付属品と、台が患者の体重を支持している状態で、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、台および床置型付属品を互に対して位置決めするように適合されている、位置決め延在部およびスラストスペーサ上の協働式位置決め特徴とを備え、位置決め延在部およびスラストスペーサは、放射線透過性である、手術室機器が、提供される。
第7の発明に関して、また、四肢上における外科手術の間に使用するための手術室機器であって、手術台と、連接された四肢支持体と、四肢を保持するように適合されている受台と、四肢支持体および四肢受台上の協働式保定特徴と、近位四肢パッドとを含む、床置型構成要素と、台が患者の体重を支持し、四肢受台が四肢を保持している状態で、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられ、近位四肢パッドが、四肢の近位部分の下方にあるように、それらを互に対して位置決めするように適合されている、台および床置型付属品上の協働式位置決め特徴と、四肢パッドを四肢受台に対して可逆的に上昇させ、持ち上げ力を四肢の近位部分に加える手段とを備えている、手術室機器が、提供される。
本発明はまた、四肢上における外科手術の間に使用するために、手術台上に搭載されるべき手術台付属品であって、患者の体重の少なくとも一部を支持するように適合されている患者支持体と、偏心枢軸を中心とする四肢パッドの回転が、四肢パッドを可逆的に上昇させ、持ち上げ力を四肢の近位部分に加えるように、偏心枢軸を中心とする回転のために、付属品上に搭載されている近位四肢パッドとを備えている、手術台付属品を包含する。
患者支持体を含む、付属品構成要素は、台上に搭載されてもよく、台上の位置決め特徴は、したがって、台搭載型付属品構成要素の位置決め特徴であり得る。例えば、付属品構成要素は、そこから延在可能であるように台上に搭載され、位置決め特徴は、したがって、患者の体重の少なくとも一部を支持する、患者支持体によって、台からの付属品構成要素の延在により、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、それらを接近させ、構成要素を互に対して位置決めさせることを可能にするように構成され得る。
本明細書に提示される、本発明の第1のものに戻ると、外科手術のための手術台を提供する改良された方法が、実装されることができる。本方法は、連接された四肢支持体を含む床置型付属品を手術台に隣接して位置付けるステップと、台上の位置決め特徴を床置型付属品上の協働式位置決め特徴まで差し出し、台が患者の体重を支持している状態で、連接された四肢支持体が、四肢を支持および操作するように適切に位置付けられるように、それらを互に対して位置決めするステップとを含み、協働式位置決め特徴は、構成要素を互に対して継続的に位置決めしながら、台が、床置型構成要素に対して傾斜されることを可能にするように構成される。
本方法はさらに、患者支持体を含む、付属品構成要素を台上に搭載するステップを備えてもよく、台上の位置決め特徴は、台搭載型付属品構成要素の位置決め特徴である。付属品構成要素を台上に搭載するステップは、台搭載型付属品構成要素の位置決め特徴を床置型付属品上の協働式位置決め特徴まで差し出すステップを伴い得る。
この代替として、台は、患者支持体を含む、延在可能付属品構成要素をその上に搭載させてもよく、台上の位置決め特徴は、次いで、延在可能付属品構成要素を延在させることによって、床置型付属品上の協働式位置決め特徴まで差し出される。前述のように、延在可能付属品構成要素は、位置決め特徴として切り欠きを有してもよく、床置型付属品は、位置決め特徴として一対の外向きに面した誘導チャネルを両側に有する、位置決め部品を備えてもよく、各誘導チャネルは、外向きに面した基部表面を有する。誘導チャネルおよび切り欠きの両側に隣接する患者支持体の周縁は、患者支持体およびスラスト要素が、互に対して傾斜することを可能にするように成形され、したがって、構成要素を互に対して継続的に位置決めしながら、台が、床置型構成要素に対して傾斜されることを可能にする。したがって、切り欠きおよび誘導チャネルは、位置決め部品を切り欠き内に受け取ることによってと、切り欠きの両側に隣接する延在可能付属品構成要素の周縁をそれぞれの誘導チャネル内に受け取ることによって、互に差し出される。一実装では、床置型構成要素は、実質的に垂直な抗力支柱と、抗力支柱上に搭載され得る、スラスト要素とを備え、スラスト要素は、位置決め部品である。
図1および2に図示されるように、前方アプローチ股関節全置換術において使用するための手術台付属品は、台搭載型構成要素100および床置型構成要素200を含む。
台搭載型構成要素は、アルミニウム製左側フレーム部材101およびアルミニウム製右側フレーム部材102を含み、それぞれ、手術台300の側方付属品レールに添着されるように設計される。左および右側フレーム部材101、102は、手術台の端部を越えて延在し、放射線透過性患者支持体プレート103によって跨架される。以下に説明されるように、患者支持体プレート103は、アルミニウム製チャネル区画クランププレート104によって、両側フレーム部材101、102上の定位置に係止される。右側フレーム部材102は、左側フレーム部材101より長く、右側フレーム部材の端部には、付加的受動脚部支持体プレート105があり、その上に、非手術対象脚部が、手術の間、支持される。
床置型構成要素200は、Tの垂直材の端部に1つと、交差部材のそれぞれの端部に他の2つと、3つの高さ調節可能脚部202を伴う、アルミニウム製T−形状基部201を含む。アルミニウム製箱形区画垂直材203は、基部201から垂直に延在し、鋼鉄(または、鋼鉄埋め金を伴う、炭素繊維)製垂直抗力支柱204は、箱形区画垂直材203の上部から延在する。アルミニウム製支持梁205は、支柱204を中心として、水平に旋回可能であるように、抗力支柱204上に搭載される。支持梁205の垂直運動は、支持梁205が枢動され得る水平軸を提供する、近位連接部206によってもたらされる。支持梁自体は、ガスストラット207によって支持され、支持梁205の中点を基部201に結合する。支持梁205の遠位端の上部にあるのは、アルミニウム製トラック208であって、それに沿って、シャーシ209は、摺動可能である。シャーシは、送りネジ機構210を含む、上部構造を、患者の足を保定するように適合されている、保護鞘211に取着される、その遊離端へと搬送する。会陰スラストスペーサ212は、抗力支柱204上に受け取られ、それに対して垂直に摺動可能である。鋼鉄から作製されるであろう、抗力支柱204を除き、手術台付属品の残りの主要構成要素の多くは、既に述べられたように、運搬を補助するために、アルミニウムまたはより軽量の炭素繊維複合材から作製されることができる。
手術台への台搭載型構成要素100の側面フレーム部材101、102の取着は、左側フレーム部材101に関して、図3に図示される。左側フレーム部材101に取着されるのは、複数のE−形状フレーム吊り金具106であって、それぞれ、図に示される位置および反転位置の両方において、手術台300の側面レール310上に嵌合可能であるように、対称的に成形される。これは、両側フレーム部材101、102が、吊り金具を逆にする必要なく、手術台の両側に組み立てられることを可能にし、これは、ひいては、同一の付属品が、左または右股関節置換術のために便宜的に使用されることを可能にする。フレーム部材は、便宜上、近位E−形状吊り金具のすぐ近位で終端するように図示されるが、実際は、図4aに図示されるように、それを越えて延在する。
フレーム部材101、102はそれぞれ、最外面に沿って、複数の対の開口107を伴う、単純箱形区画である。一対のボルト(図示せず)が、開口107を通して、かつ側面フレーム部材の最内面内のより小さい孔を通して延在され、E−形状フレーム吊り金具106内の対応するネジ山付きボア内に螺入される。最外面に沿った複数の対の開口107はそれぞれ、最内面内の一対のより小さい開口と整列され、したがって、吊り金具106が、複数の位置において位置付けられることを可能にする。これは、全ての手術台レール310が、図に図示されるように、連続するわけではないため、有用である。吊り金具106を移動させる能力は、レール310内の断続性にも、対応され得ることを意味する。
E−形状吊り金具106はそれぞれ、上側ネジ山付き孔112と、対応する下側ネジ山付き孔113とを含み、その目的は、レール310の下側表面にしっかりと締め付ける、固定ネジ(図示せず)の挿入を可能にし、フレーム部材が、レールに対して摺動することを防止することである。示されるように、吊り金具106は、可逆的であって、これは、右股関節の手術から左股関節上での手術に切り替えるとき、全体的アセンブリの再構成を促進する。
図4aに図示されるように、側面フレーム部材101は、その遠位端に、上側に1つ、下側に1つの一対のブラケット108を含む。患者支持体プレート103は、その遠位端の手術側に、手術四肢の操作を促進する、切り込み109を含む。本同一側に、患者支持体プレート103は、横方向皿頭スロット110を含む。位置決めペグ(図示せず)が、皿頭スロット内に陥入され、上側ブラケット108内の位置決め開口を通過することができる。ペグの頭部は、スロット110の皿頭陥凹内に位置決めされ、これは、患者支持体プレート103を遠位および近位方向に位置決めする。患者支持体プレート103の他方の受動側は、2セットの横方向に配列された皿頭ボア111を含む。付加的位置決めペグ(同様に図示せず)が、選択された皿頭ボア内に陥入され、上側ブラケット内の位置決め開口を通過することができる(示されるブラケット108と同様に)。ペグの頭部は、ボア111の皿頭陥凹内に位置決めされ、これは、患者支持体プレート103を左および右方向に位置決めし、また、側面フレーム部材101、102に対して歪曲することを防止する。スロット110およびボア111は、患者支持体プレート103が、可逆的に設計されるため、患者支持体プレート103の両面において皿頭である。スロット110およびボア111の提供は、プレートが、異なる幅の台上に搭載されることを可能にする。
図5aおよび5bに示されるように、患者支持体プレート103は、締め付けプレート114によって、側面フレーム部材101、102上の定位置に締め付けられる。各締め付けプレートは、上側および下側アーム115と、アーム115を継合する中央区画116とを伴う、短チャネル区画ステンレス鋼製クランプである。中央区画は、スロット117を有し、それを通して、刻み付きネジ(図示せず)のシャフトが、通過し、拘束ボルトによって保定される。刻み付きネジの弛緩は、締め付けプレート114が、位置決めペグが隠されている、図5bの係止位置から、それらがアクセス可能であって、患者支持体プレートが再位置決めされることを可能にする、図5aにおける解除位置に持ち上げられることを可能にする。患者支持体プレート103が、所望に応じて、位置付けられると、締め付けプレート114は、図5bの係止位置に陥入され、刻み付きネジが、しっかりと緊締される。締め付けプレート114は、突起状布締結機構(例えば、Velcro(登録商標))によって、またはワイヤばねとともに孔内に捕捉される成形ペグによって置換され得る。
患者支持体プレートの形状は、ある寸法(ミリメートル)とともに、図6に最も良く示される。プレートは、全体を通して、15mm厚であって、スロット110、ボア110、および切り込み109に加え、位置決め切り欠き118を含む。位置決め切り欠き118は、平行辺119および放射状端120を有する。切り欠きは、68mm幅である。
スラストスペーサ212の構造は、同様に、ある寸法(ミリメートル)とともに、図7に図示される。スラストスペーサ212は、抗力支柱204の摺動受け取りのためのフランジおよび垂直貫通ボア215の全体的形態において上側区画213および下側区画214を有する。上側区画213は、垂直ボア215から水平に離間された放射状スラスト表面216を有する。下側フランジ区画214は、両側に誘導チャネル217を具備する。各誘導チャネル217は、凸状上側および下側表面218、219と、外向きに面した基部表面220とを有する。その最も近い場所において、上側および下側表面は、18mm離れている。基部表面は、66mm離れており、下側区画213の遠位端221は、放射状であって、患者支持体プレート103内の切り欠き118の放射状端120と一致する。
患者支持体プレート103およびスラストスペーサ212は、図1および2に図示されるように、相互に位置決めするように適合されている。誘導チャネル217間のスラストスペーサ212の下側部品は、患者支持体プレート103内の切り欠き118内に受け取られる。同時に、切り欠き118の平行辺119に隣接する、患者支持体プレート103の周縁は、それぞれの誘導チャネル217内に受け取られる。切り欠き118の平行辺119が、誘導チャネル217の基部表面220より2mmだけさらに離れているという事実は、垂直軸を中心として、患者支持体プレート103とスラストスペーサ212との間の相対的回転を制約するように協働することを意味する。これは、スラストスペーサ212が、抗力支柱204を中心として回転することを防止するものである。同一の効果は、切り欠き118の辺119と誘導チャネル217の基部表面220との間に内抱角(例えば、5〜10o)を使用して達成され得、これは、それらをより容易に位置決めさせ得る。
患者支持体プレート間の厚さ(15mm)と誘導チャネル217の凸状表面218、219間の最小距離(18mm)との間の差異は、それらの表面上の頂部の存在とともに、患者支持体プレート103およびスラストスペーサ212が、患者支持体プレート103が、角度15o〜20o傾斜されるときでも、係合され、位置決めされたままであることができることを意味する。スラストスペーサ212は、抗力支柱204上を上向きに摺動することができるため、手術台は、患者支持体プレート103とスラストスペーサ212との間の係合からある距離にある、横方向軸を中心として、その緊急傾斜位置に傾斜されることができる。抗力支柱204上のスラストスペーサ212の摺動はまた、患者支持体プレート103およびスラストスペーサ212が、係合され、位置決めされたままである間、手術台の高さが、調節されることを可能にする。
患者支持体103およびスラストスペーサ212は両方とも、強化ポリマー複合材(例えば、ガラス繊維または炭素繊維複合材)、エポキシ、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性材料、ポリケトンまたはポリカーボネート、または好適な機械的特性を伴う、任意の他の放射線透過性材料等の放射線透過性材料から構築され、したがって、外科手術の間、股関節のX線撮像を可能にする。
外科医が、骨盤が、手術の間、移動したかどうかを確認するのを支援し、そうでなければ、視覚化を補助するために、X線グリッドが、患者支持体への取り付けのために提供されてもよく、または患者支持体は、そのようなグリッドを組み込んでもよい。グリッドは、金属メッシュ等の放射線不透過性材料の単純メッシュであってもよく、患者支持体プレート103の下面に締結または螺入される、あるいは患者支持体プレート103の構造内にインサート成形または別様に組み込まれることができる。
患者支持体プレートおよびスラストスペーサが、相互に位置決めされると、それらは、可逆的保定機構によって、定位置に保定されることができる。そのような機構の1つは、図8に図示される。切り欠き118の両側119は、その2つが、係合されるように、スラストスペーサの対応する誘導溝217の基部表面220内の対応する陥凹(図示せず)内に掛止する、ばね荷重歯止め121を具備する。歯止め121は、対応するピン122を引張することによって、陥凹から係脱されることができる。2つの歯止め121が、図示されるが、可逆的保定機構は、1つのみの歯止め121およびピン122を使用しても実装され得る。
代替可逆的保定機構は、図9に示されるもの等、車のドアで使用されるものに類似する、2または3段階二重爪可逆的ラッチおよびストライカーボルトを使用するであろう。ストライカーボルト123は、プレートが、左または右股関節のために逆にされることができるように、患者支持体プレート103内の切り欠き118の中心に固定され、プッシュトゥクローズ二重爪ラッチ222は、スラストスペーサ212の下側フランジ区画214内の対応する位置に搭載される。ラッチ222は、ケーブル、プッシュロッド、またはプルロッドによって、解除可能であり得る。
さらなる代替可逆的保定機構は、図27−30に図示される。図8に見出される、側方に搭載されたばね荷重歯止めの代わりに、この場合、スラストスペーサ212は、上部から底部に通過する、垂直掛止ロッド500を具備する。掛止ロッド500は、ノブ502をその上側端に有し、これは、掛止ロッド500の比較的に狭い上側区画504の上側端に嵌合される。掛止ロッド500の本上側区画504は、スラストスペーサ212の上側区画内の比較的に小さい孔を通過する。掛止ロッド500の下側区画506は、比較的に広く、スラストスペーサ212の下側区画内の比較的に大きな孔を通過する。ノブ502を引張することによって、掛止ロッド500は、図29に示される降下位置から、図28に示される上昇位置に揚上されることができる。さらなる上昇は、下側区画506をスラストスペーサ212の下側区画内の比較的に大きな孔から係脱させ、非常に巧妙に、降下位置に戻し得るため、所望に応じて、ある機構が、掛止ロッド500が図28に示される位置を越えて上昇されないように防止するために提供されることができる。例えば、ある特徴が、スラストスペーサ212の内部に導入され得、それに対して、掛止ロッド500の上側および下側区画504、506間の肩部508が、上昇位置に当接する。掛止ロッドは、降下位置にばね付勢されてもよく、または重力が、本目的を達成するために残され得る。
患者支持体プレート103は、この場合、2つの部品が、係合されるように、スラストスペーサ212の真下に摺動する、遠位に突出するタング座510を具備する。本タング座510は、スラストスペーサ212および患者支持体プレート103が、適切に係合されると、掛止ロッド500と整合し、したがって、掛止ロッド500が、掛止ボア512内に陥入することを可能にする、垂直掛止ボア512を有する。図30から分かるように、示される実施例では、掛止ボア512は、スラストスペーサ212に対する患者支持体プレート103の傾斜に対応するように、フレア状である(患者支持体プレート103の2つの最端位置が、図30に示される)。同様に効果的な代替は、掛止ロッド500の下側端をテーパ状にするものであろう。
既に論じられた理由から、抗力支柱に可逆的に取り付けることができる、器具トレイを提供することが有利であり得る。これは、器具トレイの底部の管状延在部と、抗力支柱204の上部に添着されることができる、バイオネットまたは類似継手とを使用して達成され得る。
図10は、抗力支柱204への支持梁205の取着および連接を示す。支持梁205の近位端は、抗力支柱204の周囲に添着された2部品から成る旋回筐体223と、近位連接部206において、旋回筐体223の遠位端を中心として添着された2部品から成る連接筐体224とを含む。2部品から成る旋回筐体223は、図11に示され、第1の部品225および第2の部品226を含み、それぞれ、半ボア227を含み、ほぼその中点に位置決め溝228を伴う。固定ボルト229は、第2の部品226内の孔230を通過し、第1の部品225内のネジ山付き孔231内に螺入する。軸受管233は、2つの半ボア227内に封入され、軸受管233の位置決めリング232は、位置決め溝228内に捕捉され、軸受管233を垂直移動に対して抑制する。旋回筐体は、その2つが、抗力支柱204を中心に1つとして回転することができるように、軸受管233に締め付けられる。
旋回筐体225、226の2つの部品間に狭入されるのは、上側および下側アーム235を有する、ラチェットギヤ234であって、それぞれ、固定ボルト229の一方が通過する、それぞれ、突起236を伴う。ギヤ234は、歯付き部分円形外側表面237と、内向きに面したタブとを含む。ラチェットギヤのものに対応する形状が、ギヤを定位置に固着して保定するように、旋回筐体225、226の2つの部品のそれぞれに嵌め込まれる。
図12aは、軸受管233上に搭載された上側および下側軸受ブロック238、239を示し、図12bは、固定具、すなわち、Allenボルト240によって、箱形区画垂直材203の内側に添着され、それによって、抗力支柱204を中心とした回転のための軸受管233および旋回筐体223を搭載する、軸受ブロックを示す。図12bはまた、軸受管233を箱形区画垂直材203に対して可逆的に係止するための機構を図示する。これは、共通スピンドル243上に搭載された、第1および第2の管締め付け要素241、242から成り、その間に空間を伴う。各管締め付け要素241、242は、管締め付け部材の接近が、それらを軸受管233の表面上に乗設させ、圧搾させ、したがって、摩擦によって、それを定位置に係止させるであろうように、軸受管233に最も近い点で勾配がとられる。管締め付け部材の接近は、いくつかの方法で達成されることができる。例えば、示されるように、共通スピンドル243は、その遠位端(図12bの観察者から最も近い端部)にネジ山が付けられ、第1の管締め付け部材241も、対応して、ネジ山が付けられる。共通スピンドル243の近位端は、ネジ山が付けられず、したがって、第2の管締め付け部材242内を回転することができる。ハンドル244は、共通スピンドル243の近位端に添着されて提供される。ハンドル244の回転は、共通スピンドル243を第1の管締め付け部材241内に螺入させ、ハンドル244に、管締め付け部材に接近するように第2の管締め付け部材242を支承させる。代替として、ハンドル244の代わりに、自転車の車輪のスピンドル上に見出されるタイプの簡易着脱式カムレバーが、使用されることができる。そのような場合、第1の管締め付け部材241は、共通スピンドル243の遠位端に固定され得るが、ネジ山接続が、好ましい。
2部品から成る連接筐体224はまた、図13に図示される。これは、それらの間の旋回筐体223の遠位部分と合体される、第1の部品245および第2の部品246から成る。連接スピンドル247は、連接筐体の第1の部品245、スラスト軸受248、旋回筐体223の遠位部分、第2のスラスト軸受(図示せず)、および連接筐体の第2の部品246を通過する。最後に、固定ボルトが、連接スピンドルに通過され、例えば、他端上の係止ナットとともにボルト締めされ、近位連接継手206に固着する。支持梁205の遠位部品は、図10に図示されるように、2部品から成る連接筐体にボルト締めされる。また、図10では、ガスストラット207が取り付ける、支持梁205上に突起が見られ得る。
図14は、ラチェットギヤ234に係合する、連接筐体内の解除可能ラチェット歯止め249を示す。例証の便宜上、支持梁205の遠位部分は、図14から除去されている。ラチェット歯止め249は、その中心に、本目的のために提供される、ボス250を中心として枢動するように搭載される。ラチェット歯止め249の歯状端は、ラチェットギヤ234に係合し、他端は、支持梁205の長さの大部分に沿って延在する、プッシュロッド252の一端におけるクレビス251に枢軸可能に取り付ける。他端では、プッシュロッド252は、支持梁205の近位端に位置付けられる、ハンドル253に取り付ける。ばね(図示せず)は、歯止め249をギヤ234との係合に付勢する。
同一の構成要素の多くが、図15に拡大されて示されるが、図15はまた、ラチェットギヤ234上の歯およびラチェット歯止め249が、鋸歯形状であって、そのような付勢に基づいて、ラチェット機構を通して作用する梁の重量が、相互に係合させる傾向となるように切断されることを示す。歯は、支持梁205が持ち上げられる場合、係脱され、相互に歯が送られるであろう。梁の降下は、歯止め249をギヤ234から解除するためのハンドル253の動作を要求する。ハンドルは、スピンドルを中心として回転されることによって動作され、プッシュロッドの遠位端は、例えば、偏心ピン(図示せず)に連結された第2のクレビスによって、ハンドルスピンドルに偏心状に搭載される。
図16に示されるように、支持梁205は、トラック208をその上側表面上に含み、シャーシ209および上部構造262を含む、搬台が、トラック208に沿って移動するように搭載される。後述されるように、上部構造262は、足受台に係合し、手術対象脚部を定位置に保持するように設計される。トラック208は、その長さに沿って分布される、複数の皿頭陥凹254を含み、シャーシ209は、陥凹に係合し、したがって、トラック208に沿ったシャーシ209の移動を防止し得るように、ピン(図示せず)を上昇および降下させる、カムレバー255を具備する。
厳密な公差が必要とされないであろうことが見出されているため、トラック208は、帆船上で使用される種類の低梁トラベラトラックであることができ、シャーシ209は、再循環式ボール軸受とともに、帆船トラベラ256上に搭載されることができる。好適なトラックおよびトラベラは、Harken, Inc.および他の帆船ハードウェア製造業者によって製造されている。トラックに対して横方向のスラスト負荷を被ると、これらのトラベラは、角度2o〜5o以上、揺動運動に傾き、これは、少なくとも10mm、時として、20mmまたはさらに25mm以上、足受台が取着される点の横方向移動をもたらし得る。トラック208内の陥凹254と、カムレバー255によって上昇および降下されるピンとの間に生じる不整合に配慮するために、いくつかのことが行なわれ得る。第1の最も単純なことは、陥凹254を側方に拡大させることであるが、これは、全陥凹254の整合を要求する。代替は、例えば、キーおよびキー溝によって、ピンを回転に対して固定し、次いで、その厚さよりその基部において幅が狭くなるように、ピンを側方にテーパ化することである。陥凹の拡大またはピンのテーパ化の程度は、状況に依存するであろう。
図16および図17により詳細に示されるように、上部構造262は、縦軸257を中心として、シャーシ209上に枢軸可能に搭載される。シャーシ209は、その中に搭載される後退可能ばね付きペグ259とともに、垂直部258を含む。ペグ259の頭部は、それを後退させるために引張されることができるが、離すとすぐに、その延在位置に戻る。上部構造262は、円形の扇形の形状にある、位置決めブラケット260を担持し、本ブラケットは、2つの孔261(その1つのみが、見え得る)を有し、それと後退可能ペグ259は、係合することができる。これは、上部構造が、2つの位置に固定されることを可能にし、1つ目は、その質量中心(および、搬台の質量中心)が、トラベラとトラックとの間の接点の片側にあって、2つ目は、その質量中心(および、搬台の質量中心)が、他側にある。本再構成は、付属品が、左および右股関節の両方のために使用されることを可能にし、上部構造262の位置に応じて、トラベラ256を片側または他側に傾かせるようにするものである。
図18は、保護鞘211を搬台上部構造262の送りネジ機構の端部に取り付けるための機構を示す。送りネジ機構の端部は、クレビスピン266によって、クレビス263を担持する。保護鞘に取着されるのは、開放チャネルを有する、保定要素264であって、チャネルのサイズは、チャネルの開放端内へのクレビスピンの受け取りを促進し、それに応じて、ピンが、チャネルに沿って閉鎖端へ誘導されるように、閉鎖端から開放端へと増加する。チャネルの閉鎖端は、搬台垂直部258内のペグ259と同様に、後退可能ばね付きペグ265を含む。クレビスピン266は、後退可能ばね付きペグ265を脇へよけ、次いで、チャネルの閉鎖端における側方末端陥凹267内に着座させ、それに応じて、後退可能ばね付きペグ265は、その延在位置に戻り、クレビスピン266を側方末端陥凹267内に掛止させる。本位置では、保護鞘211は、クレビスピン266を中心として連接され、足の背屈および足底屈を提供することができる。
送りネジアクチュエータは、クレビス263およびピン266をトラック208の方向に前進および後退させるために、従来の方法で使用される。示されるように、送りネジは、ハンドホイールによって駆動され、クレビス263は、送りネジナットに接続される。クレビスはまた、所定の経路と実質的に整合されている軸を中心として、送りネジ機構に対して回転可能であって、したがって、四肢受台が、四肢支持体に対して回転することを可能にし、軸受管233を係止するために使用されるものに類似する機構である、図18に見られ得るハンドル268とともに、クレビスを回転させ、脚部の外方または内部回転を達成するために使用される、ハンドル269を使用して、係止されることができる。
図19は、位置インジケータ機構を示す。一連の等しく離間された光学的または磁気的に検出可能マーカーを備えている、目盛270は、トラック208に平行してあるように、支持梁205に取着される。ディスプレイデバイス271は、搬台に取着され、マーカーを検出するための光学または磁気検出器と、それを越えて移動したマーカーの数を計数し、その数を示す位置情報を表示する手段とを含む。目盛およびディスプレイデバイスは、一式のデジタルVernierキャリパと正に同様の方法で動作することができる。計数手段によって維持されるカウントは、リセットボタン(図示せず)によって、搬台の任意の位置でリセットされることができる。
図20は、切断された大腿骨の近位端を上昇させ、大腿管へのアクセスを提供するために使用され得る、大腿骨持ち上げパッド272を示す。図示されるように、パッド272は、パッドを上昇および降下させ、順に、角ブラケット274の側方延在部上に静置する、バッテリ駆動式線形アクチュエータ273上に搭載される。角ブラケット274の上部は、スラストスペーサ212内のスロット内に入れられ、抗力支柱204が通過する、延在部部品275上で旋回する。角ブラケットは、延在部部品275から分断されることによって、または抗力支柱上のスラストスペーサを上昇させ、それを延在部部品275の周囲で揺動させることによってのいずれかによって、支柱204の他側に揺動されることができる。モータ駆動式パッド275が、示されるが、また、手動で移動可能なパッドまたはブラケット274に対して複数の垂直位置で固定され得るものを使用することも可能である。伸縮自在ブラケットは、その目的を果たすであろう。代替として、パッド275は、固定され、四肢支持梁205が、下げられ、上向き力を近位大腿骨に印加することができる。
異なる設計では、大腿骨持ち上げパッド支持体構造は、手術台とともに上下しないように、直接、垂直支柱の上部に固定され得る。この場合、これは、典型的現代の手術台の通常の制御を使用して、手術台全体および患者を降下させることによってもたらされることができる。これは、ブローチ、インパクタ等とのより優れた角度をもたらし得る。
既に論じられたように、患者支持体プレート103は、別個の構成要素ではなく、手術台の一体型特徴であり得る。いずれの場合も、台に対して固定されてもよく、またはそこから延在可能であり得る。
抗力支柱204は、2つの部品で構築されることができ、第1の部品は、軸受管233の所まで延在し、第2の部品は、第1のものに螺入される。
すぐ上で説明された機器によって、手術台は、四肢上における外科手術のために、容易かつ迅速に準備されることができる。床置型付属品構成要素200は、手術台に隣接して位置付けられ、患者支持体プレート103上の切り欠きは、スラストスペーサ212上の誘導チャネル217と並ぶようにされ、それらを互に対して位置決めさせる。患者支持体プレートが、別個の台搭載型付属品構成要素上にある場合、それを側面フレーム部材101、102に取り付けるプロセスの一部として、スラストスペーサ212まで差し出されることができる。しかしながら、台に対して延在可能である場合、それを台に組み立て、次いで、それを床置型構成要素のスラストスペーサ212に向かって延在させることがより容易である。
手術が行なわれる前に、患者は、準備され、ガウンが着用され、必要に応じて、事前に薬物が投与され、鎮静および麻酔がかけられる。本明細書に提示される機器を伴う手技のために、本プロセスは、保護鞘211を手術対象脚部の足に嵌合するステップを伴うであろう。例えば、保護鞘内に保定される、成形された炭素繊維タング座埋め金280(図18)を覆うように、Velcro(登録商標)ストラップが、本目的のために提供され、足の背側表面を介した脚部への牽引力の印加のための安定抗力表面を提供してもよい。静脈血栓予防ふくらはぎポンプもまた、嵌合される。
患者は、手術室へ運ばれ、患者支持体プレート103が、それを側面フレーム部材101、102に取り付けるプロセスの一部として、スラストスペーサ212まで差し出される場合、患者は、従来の方法において、板を使用して、台車から手術台に移送されるであろう。これは、患者が、定位置へと摺動され、抗力支柱204の上側部品が、続いて、定位置に螺入され得るように、抗力支柱204の第2の上側部品の事前の除去によって促進される。しかしながら、代替として、患者支持体プレート103が、台に対して延在可能である場合、患者は、患者支持体プレート103およびスラストスペーサ212が接近される前に、台上に移動されることができる。ここでは、抗力支柱204の上側部品は、除去される必要はなく、実際、抗力支柱204は、単一部品であることができる。
次に、保護鞘211は、送りネジ機構210に取着される。本時点において、送りネジ機構およびそれが搭載される搬台は、トラック208に沿って自由に移動可能であってもよく、またはテンプレート位置に固定され得る。保護鞘は、その足底に取着された保定要素264内の開放チャネルの端部が、チャネルの遊離端において、クレビスピン266を覆うように位置付けられる。チャネルの形状のため、正確な整合は、重要ではない。保護鞘211は、降下され、それに応じて、クレビスピン266が、チャネルに沿って閉鎖端に誘導される。クレビスピン266は、後退可能ばね付きペグ265を脇にずらし、次いで、チャネルの閉鎖端において、側方末端陥凹267内に着座し、それに応じて、後退可能ばね付きペグ265は、その延在位置に戻り、クレビスピン266を側方末端陥凹267内に掛止させる。クレビスピン266は、側方末端陥凹267内を自由に回転し、足の背屈および足底屈を可能にする。受動的非手術対象脚部は、その支持体プレート105上にストラップで留められる。
使用される場合、大腿骨パッドのデフォルト高さは、ここで、患者の生体構造を基準として設定される。通常、少なくとも30mmまたはある場合には、50mm以上の移動が利用可能であろう。抗力支柱204の上側部品は、除去された場合、典型的には、本時点で戻されるであろう。送りネジシャーシ209は、必要に応じて、患者の脚部を直線にした状態で、定位置に固定される。
切開部位が、露出され、自己接着式外科手術用ドレープが、かけられる。以前のように、切開部位は、基準として、上前腸骨棘を使用して判定される。脚部は、腿の正面の筋緊張を緩めるために、若干、持ち上げられる。典型的には、足は、その連接部206を中心として、支持梁205を持ち上げることによって、約15cm上昇される。切開は、大腿筋膜張筋と縫工筋との間の筋肉間空間の近くで行なわれる。大腿筋膜張筋を覆う筋膜が、次いで、皮膚切開と直線に切開される。筋肉間間隔は、股関節包まで展開され、前方包切開が、行なわれ、可視化および大腿骨授動術を補助する。
牽引力が、送りネジ機構210を使用して、保護鞘211の基部に印加され、足を約10mm〜20mm後退させる。外科医は、筋緊張またはハンドホイールに印加される力の主観的量を考慮し、印加される牽引力の量を推定する。また、搬台に取着される、デジタル位置ディスプレイデバイス271の表示をゼロにする。
牽引力が印加された状態で、大腿骨頸部骨切り術が、行なわれ、印加された牽引力は、大腿骨頸部の骨切り術の完了およびその開放を支援する。最終頸部切断が、術前に計画された骨切り術レベルで行なわれると、足は、外方に回転され、股関節において、例えば、45oの外旋を達成する。これは、骨頭の切断された表面を露出させ、コルクネジの挿入を支援し、大腿骨頭を除去する。脚部の離開は、送りネジ機構210上の回転ハンドル269を利用して、ハンドホイールおよび外旋を使用して印加される。
大腿骨頭が除去された状態で、臼蓋窩が、準備される。露出は、脚部を回転中立位に留置し、抗力支柱204を中心として梁205を旋回させることにより、四肢を正中線に向かって外転させることによって、支援されることができる。
寛骨臼構成要素が、挿入されると、牽引力は、解除され、脚部は、歯止め解除ハンドル253を使用して、歯止め249をギヤホイール234から解除し、梁205がガスストラット207の上向き復元力に対して降下されることを可能にすることによって、床に降下される。抗力支柱204を中心として梁205を旋回させることによって、脚部は、例えば、12cm、足において、受動脚部に向かって内転される。再び、送りネジ機構210上の回転ハンドル269を使用して、脚部は、膝において、45oの外旋に位置付けられ、近位大腿骨を露出させる。本位置では、足は、180o〜270o外方に回転され得る。大腿骨持ち上げパッド272は、本時点において、漸進的に持ち上げられ、骨切り術平面が、皮膚切開を通して到達され得るまで、近位大腿骨を上昇させる。
海綿骨の楔状部は、大腿骨の切断端から除去され、大腿管内に入口を生成する。ブローチングが、次いで、計画されたプロテーゼより小さいブローチから開始して、漸進的ブローチサイズとともに、行なわれる。最終ブローチが、定位置に来ると、トライアル整復のプロセスが、行なわれる。適切な頸部トライアルが、ブローチの上側面上の孔内に留置される。適切な大腿骨頭トライアルが、選択され、トライアル整復のために組み立てられる。トライアル整復のプロセスは、牽引力を印加する中立位置まで脚部を持ち上げ、回転ハンドル269を使用して、足、膝、および股関節を内方に回転させるための梁205の操作を伴う。構成要素が選択された後、股関節は、前述のように、牽引力および外旋の印加ならびにトライアル頸部の周囲の骨鉤によって、脱臼させられる。トライアル構成要素は、ブローチとともに除去される。
適切な大腿骨ステムが、選定され、準備されたブローチ空洞内に留置される。大腿骨ステムは、嵌入され、別のトライアル整復が、最終大腿骨ステムおよび大腿骨頭トライアルに関して行なわれることができる。本時点において、外科医は、ハンドホイールを使用して、デジタル位置デバイス272の表示がゼロであったときに印加されたものと主観的類似量の牽引力を印加し、デバイス上の示度値を確認する。示度値が、+/−10mmまたは外科医が選択し得るそのような数字以上の数字を示す場合、異なる構成要素が、選定される必要があり得る。これが行なわれると、選定された大腿骨頭構成要素は、大腿骨ステムのテーパ部上に留置され、インパクタを使用して、またはセラミック頭部の場合、手によって固着される。股関節は、整復され、脚部長の、および股関節運動、および安定性の最終確認が、行なわれるはずである。切開は、次いで、閉鎖され、手技は、完了する。全ての埋込位置は、イメージ増倍を使用して、確認される。
両側バージョンの床置型構成要素は、図21に示されるように、構築され得る。基部は、より大きく、3つの箱形区画垂直材が存在し、それぞれ、その中に支柱を伴う。中心支柱は、前述のように、スラストスペーサを支持する、抗力支柱である。2つの外側支柱は、より短く、左および右連接四肢支持梁のための支持を提供する。搬台上部構造は、側方オフセットが、中心抗力支柱からオフセットされた、外側支柱の使用によって既に提供されているため、シャーシに対して定位置に固定される。それ以外の全ての観点では、本バージョンは、前述で説明される片側バージョンと同一である。第2の類似保護鞘211が、受動脚部支持体上において、そのための保定特徴とともに使用される、半両側バージョンもまた、想定される。本保定特徴は、受動脚部支持体に固定される、またはトラックに沿って摺動する、搬台上にあることができ、手術対象脚部のための保護鞘と同様に、それに係止されることができる。しかしながら、本搬台が、送りネジ機構を含む、または足の回転を可能にする必要はない。
片側台搭載型構成要素はまた、両側股関節手術が、行なわれるべきとき、非常に便利となるように改良されることができる。例えば、図1の台搭載型構成要素100は、右股関節上における手術のために据え付けられて示される。両側手術において使用されるべき場合、右股関節上における手術が完了すると、再構成されなければならない。これは、2つのうちの長い方が、今度は、右側に来て、反対となるように、側面フレーム部材101、102とともに、その吊り金具106の切り替え、切り込み109が、左側に来るように、患者支持体プレート103も反対に再設置することを伴う。受動脚部支持体プレート105もまた、長い方の側面フレーム部材102上の異なる位置に移動され、再設置される必要がある。
図22−24は、使用されないときは、格納され得る、改良された側面フレーム部材を図示する。これらのうちの1つは、右股関節が手術されているときは、左側部材が展開され、右側部材が格納され、反対もまた然りであるように、台搭載型構成要素の両側に提供されることができる。図22−24から分かるように、両側フレーム部材400は、ここでは、定常部分401と、垂直ヒンジ403において、定常部分に取着される、移動可能部分402とを含む。ヒンジは、定常および移動可能部分401、402上の相補的突起404と、突起404を通過し、その先端上に、ナイロックナット等の係止ナットを具備する、垂直ボルト405とによって形成される。ボルトのシャフトは、外筒406を通過し、内部支持を突起404に提供する。移動可能部分402は、図22に示される展開位置から、図23に示される格納位置に、定常部分401に対して蝶着する。種々のラッチ、戻り止め、または他の保定特徴(図示せず)が、これらの位置の一方または他方、あるいは両方に、移動可能部分を解除可能に保定するために提供され得る。
図31−34は、展開位置における、折畳側面フレーム部材を保定するための機構の1つを図示する。ここでは、移動可能部分402の遠位端は、オーバセンタトグルクランプ520へのアクセスを提供するために切り取られている。好適なトグルクランプは、Wixroyd International Ltd(Cranleigh, Surrey)から利用可能である。例えば、4170.W0001フックタイプトグルクランプは、45mmの移動量を提供し、または4170.W003フックタイプトグルクランプは、98mmの移動量を提供するであろう。トグルクランプ、例えば、フック522(フックタイプトグルクランプが使用される場合)に取着されるのは、移動可能部分402に沿って通過し、図32−34に図式的に図示される、ローラーチェーン524と連動して終端する、接続ロッド(図示せず)である。本ローラーチェーンは、ボルトまたはスピンドル405の周囲に巻着し、固定部品401への固定接続部526において終端する。その格納位置からその展開位置への移動可能部品402の移動は、緩みをチェーン524に導入し、本緩みは、トグルクランプ520によって占有され得、その動作は、したがって、移動可能部品402のその展開位置への係止をもたらす。当然ながら、本機構を逆にし、代わりに、チェーンが移動可能部品に取着された状態で、固定部品401上にトグルクランプを有することも可能であろう。
定常部分401は、一対の皿頭スロット407を含み、それぞれ、2つ以上のボルトが、通過し、図3の吊り金具106に類似し得る、吊り金具(図示せず)内にボルト締めされるように設計されるが、これらの吊り金具が可逆的である必要はないため、底部部品の省略によって、これらは、簡略化されることもできる。スロット407は、吊り金具が、手術台300の側面レール310上の必要とされる場所に位置付けられることを可能にする。
移動可能部分402はそれぞれ、その独自の脚部支持体プレート408を有し、本プレートは、図23に示される格納位置から、図22および24に示される展開位置に移動可能である。脚部支持体プレート408は、その上側縁において、一対の離間されたドアヒンジ409によって、移動可能部分402の上側縁に搭載されて示されるが、ピアノヒンジまたは他の種類のヒンジも、同様に機能するであろう。図23の格納位置は、脚部支持体プレート408が、単に、移動可能部分402の側面の側に垂下するものである。展開位置は、脚部支持体プレート408が、90o上向きに蝶着されたものである。脚部支持体プレートを本位置に維持するために、スイングブラケット410が、移動可能部分402によって担持され、垂直枢軸または複数の枢軸411上に搭載される。スイングブラケット410は、90o揺動可能であって、ピンおよび協働式陥凹(図示せず)によって、脚部支持体プレート408の下面に位置決めされる。
本改良された設計の側面フレーム部材によって、両側外科手術が必要とされないときでも、外科手術のために患者を準備するプロセスは、実質的に改善されることができる。最初に、側面フレーム部材およびその脚部支持体プレートの両方が展開されると、患者は、脚部を各脚部支持体プレートに置いた状態となるように、台車から手術台に移動されることが可能となる。これは、床置型構成要素が、台搭載型構成要素まで差し出される前に行なわれ、典型的には、患者は、既に手術対象脚部の足に保護鞘を装着した状態となるであろう。床置型構成要素が、定位置に運ばれ、台搭載型構成要素に連結されると、患者は、再位置付けされ、保護鞘は、四肢支持体および脚部支持体プレート上の搬台に連結され、手術対象脚部が静置していた側面フレーム部材は、格納される。両脚が支持されながら、患者を再位置付け可能であることは、特に、再位置付けに関わる人物への傷害のリスクを低減させるため、有意な利点である。
これらの側面フレーム部材はまた、側面フレーム部材の一方を格納し、他方を展開し、次いで、患者支持体プレート103を単に逆にすることによって、アセンブリが、両側外科手術の間に再構成されることを可能にする。さらなる改良は、両側切り込みを伴う、対称患者支持体プレートを使用するものであって、したがって、本構成要素を逆にする必要すらない。図25および26は、改良された大腿骨持ち上げパッドとともに、正にそのような対称患者支持体プレートを図示する。
図25は、両側切り込み419を伴う、患者支持体プレート413を示す。各切り込み419は、前述で説明される患者支持体プレート103の凹凸付き切り込み109とは対照的に、長方形である。これは、新しい大腿骨支持体パッドの使用を可能にする。図25はまた、患者支持体プレート413の基部に取着されたレール412を示す。他側にも対応するレール(図示せず)が存在する。大腿骨支持体パッドは、ここでは、偏心状に搭載されたローラ414の形態をとる。
図26に最も良く見られるように、搭載ブラケット415は、調節ノブ416によって、側面フレーム部材の定常部分401の基部に締め付けられる。本ノブ416は、定常部分401に螺入する、ネジ山付きシャフト(図示せず)に取着される。搭載ブラケット415は、スロット417を有し、ブラケット415の前後移動を可能にする。本前後移動に対応するために、切り込み419は、長方形にされる。搭載ブラケット415の正面には、延在部418があり、それに対して、ローラ414の一端は、スピンドル420によって偏心状に搭載され、これは、ローラ414を貫通し、レール412と患者支持体プレート413の下面との間に受け取られる他端から突出する。ローラは、本体421およびキャップ422の2つの部品である。キャップ422および本体421は、限定された範囲まで、伸縮自在に圧潰することができるが、内部ばね(図示せず)によって、図示される拡張状態に付勢される。これは、ブラケット延在部418およびローラ本体421の平坦端上への角位置付け特徴(図示せず)の提供を可能にして、それによって、ローラの角位置が、設定されることができる。そのような角位置付け特徴の実施例は、ローラ本体421の平坦端における一連の規則正しく角度を付けて離間された皿頭孔422およびブラケット延在部418上の位置決めピンであろう。
調節ノブ416、スロット417、およびスピンドル420上へのローラ414の偏心搭載は、角位置付け特徴とともに、ローラ414によって画定される大腿骨パッドの位置が、所望に応じて、水平および垂直の両方で据え付けられることを可能にする。したがって、切断された大腿骨の近位端を上昇させ、大腿管へのアクセスを提供することができる。非手術側にあるローラは、後退位置に格納されてもよく、または患者支持体プレート413の上側表面と同一表面に位置付けられ得る。
図35および36は、図25および26の大腿骨持ち上げパッドの代替を図示する。図36に最も良く見られるように、角ブラケット530は、患者支持体プレート103の下面に搭載される。角ブラケットは、角ブラケット530および移動可能部分536に固定された定常トラック534を有する、スライダ機構532を担持する。また、図36に示される位置に付勢され、角ブラケット530内のボス540から突出する、ばね荷重ピン538を有する。角ブラケット530の他側では、ピン538は、角度付けられたカム表面544を伴って、第2のボス542から突出する。角度付けられたカム表面544は、ピンの回転が、ピンを第1のボス540内に後退させるように、ピン538の直角に取付けられた部分546と協働する。
図35に示されるように、スライダ機構の移動可能部分536には、搭載ブラケット548が取着される。搭載ブラケット内の一連の開口550は、ばね荷重ピン538が、患者支持体プレート103に対して、ブラケットをいくつかの縦方向位置に保定することを可能にする。2つのそのような位置は、図35に示される。搭載ブラケット548の正面には、延在部552があり、それに対して、ローラ554の一端が、スピンドルによって、偏心状に搭載され、これは、ローラ554を貫通し、突起558内に受け取られ、レール556と患者支持体プレート103の下面との間を摺動するように位置付けられる、他端から突出する。
搭載ブラケット548の第2の延在部560は、回転可能制御ノブ562を収容し、その回転は、共通スピンドル566上に搭載された滑車564を転動させるであろう。ベルト(図示せず)は、制御ノブ562の回転もまた、ローラ554をその偏心搭載部を中心として回転させるように、本滑車をローラスピンドル上の第2の滑車に結合する。ノブ562とともに回転する、滑車564は、典型的には、ローラスピンドル上のものの直径の3分の1であって、これは、ノブ562の回転における摩擦とともに、ローラを所望の角位置に保定するために十分となり得る。代替として、ラチェット機構またはスプラグクラッチも、所望の効果を達成するために使用され得る。