JP2014521654A - デニブリン二塩酸塩 - Google Patents

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Abstract

MN−029二塩酸塩(MN−029・2HCl、化学式2)は、強力な血管標的剤である。

本発明は、二塩酸塩MN−029の合成と特性評価とその医薬的に許容できる配合の製剤に焦点を当てている。病気の進行のために血管新生による新生血管系の生成に依存する病気の治療に化合物とその製剤を使用する方法を開示する。
【選択図】図3

Description

本出願は、援用によりその全体を本出願の一部とする2011年7月29日に出願された米国特許仮出願番号61/457,994号の優先権を主張する。
本発明は、全体としては低分子治療法分野、具体的には血管損傷剤又は血管破壊剤カルバミン酸N−[6−[[4−[[(2S)−2−アミノ−1−オキソプロピル]アミノ]フェニル]チオ]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−メチルエステル二塩酸塩、即ちデニブリン二塩酸塩(MN−029・2HCl)に関する。血管新生による新生血管系の形成は、癌、乾癬、関節リウマチ、黄斑変性、アテローム性動脈硬化プラークのような多くの病気の発生進行における重要な病理学的段階となる。
癌分野では、例えば、腫瘍の成長には、成長する腫瘍にとって非常に重要な栄養と酸素を供給するため新生血管系の形成が必要となる。形成された血管組織はまた、有毒代謝副産物だけではなく、腫瘍付近の薬剤を取り除くための導管としても役立つ。
したがって、新生血管系を損傷又は阻害する化合物は、上記病気の治療に効用を発揮することができる。いくつかの化合物と医薬的に許容される塩には血管を損傷する働きがあることが知られている。これらの薬剤には、例えば、コンブレタスタチンA1やコンブレタスタチンA4(D.J.チャップリン他、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー27、S86−S88、1996)、コンブレタスタチンA4リン酸(ダーク他、キャンサー・リサーチ57、1829−1834、1997)、コンブレタスタチンA1リン酸(ホルウェル他、プロシーディングス・オブ・アメリカン・アソシエーション・フォー・キャンサー・リサーチ41、1363、2000)、AC7700(堀他、日本癌学会誌90、1026−1038、1999)、コルヒノール誘導体(デービス他、WO98/01977、及びデービス他、WO00/40529)、ベンゾイミダゾール誘導体(デービス、WO00/41669)、例えば5、6−ジメチルキサンテノン酢酸のようなフラボン酢酸(ズウィ、病理学、26、161−9、1994)やコルヒチン(バグリー他、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・キャンサー27、482−7、1991)が含まれる。
MN−029は、癌治療法候補として現在試験されている既知の血管損傷剤である。本発明は、MN−029の二塩酸塩形態での発見に焦点を当てており、その形態が治療薬として有用性を持ち、以下にて更に説明するようにMN−029の他の塩の形態に対して優位性を発揮している。医薬的に許容されるMN−029の二塩酸塩形態の組成物を本明細書にて説明する。本発明は、また、治療法、又は、処方を必要としている患者に対しMN−029の発明組成物若しくは発明組成物と既知化学療法との組み合わせで、又は放射線及び放射線化学処置手順とともに投与することにより、発明組成物の前述の病気への使用にも関わる。
本発明は、MN−029の二塩酸塩のみではなく、治療法としてのその使用にも向けられている。発明は、一実施形態では、固体形態でMN−029二塩酸塩(MN−029・2HCl)を提供するが、その特性は、角度2シータ(2θ)で15.01、20.98、21.49、22.52、23.15、24.27、25.80、及び26.57にピークが現れる粉末X線回折(XRPD)のトレース・パターン(又はスペクトル)により明らかすることができる。前述の固体形態は、そのディフラクトグラムでは更に11.10、15.9、18.03、21.25、及び27.43にピークを示す。
本発明の別の実施形態は、1つ又は複数の様々な医薬的に許容できる添加剤とともにMN−029二塩酸塩を含む医薬組成物を提供する。この実施形態の一態様では、医薬組成物を凍結乾燥製剤として提供する。
本発明の更に別の実施形態では、哺乳類における細胞増殖性疾患の治療用血管標的剤として治療上有効量のMN−029二塩酸塩の投与を含む治療法を提供する。細胞増殖性疾患の例には、癌、乾癬、間接リウマチ、黄斑変性やアテローム性動脈硬化プラークが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明は、また発明化学式2の化合物を含む、凍結乾燥医薬製剤を元に戻す方法も提供する。その方法は、溶液を提供するために有効量の医薬的に許容できる溶媒を凍結乾燥医薬製剤に加えることを含む。溶液は、治療を必要とする患者への投与に適切である。
MN−029の一塩酸塩及び二塩酸塩形態の粉末X線回折パターンを示す。 MN−029の一塩酸塩形態の偏光顕微鏡画像を示す。 MN−029の二塩酸塩形態の偏光顕微鏡画像を示す。 MN−029の一塩酸塩形態の水に対する溶解度とMN−029の二塩酸塩形態の水とクエン酸溶液に対する溶解度のグラフを示す。 (A)MN−029の一塩酸塩と(B)MN−029の二塩酸塩の重量蒸気吸着(GVS)等温線を示す。 重量蒸気吸着(GVS)等温線処理をした(A)MN−029の一塩酸塩と(B)MN−029の二塩酸塩の試料のXRPD分析を示す。 (A)MN−029の一塩酸塩と(B)MN−029の二塩酸塩の示差走査熱量測定(DSC)と熱重量分析(TGA)を示す。 MN−029二塩酸塩の水に対するpH溶解度プロファイルを示す。 水中でのMN−029二塩酸塩のpHを示す。 水中でのMN−029二塩酸塩のモル浸透圧濃度を示す。 15%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン中でのMN−029二塩酸塩のpHを示す。 15%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン中でのMN−029二塩酸塩のモル浸透圧濃度を示す。
商品名デニブリン又はMN−029としても知られている遊離カルバミン酸N−[6−[[4−[[(2S)−2−アミノ−1−オキソプロピル]アミノ]フェニル]チオ]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−メチルエステルは、市販されている血管破壊剤(VDA)であり、その構造を以下の化学式1に描く。
MN−029遊離塩基とその二塩酸塩を以下に描く。
MN−029の遊離塩基(化学式1、登録番号284019−34−7)、その一塩酸塩(登録番号779356−64−8)及びそのビス−トリフルオロ酢酸塩(登録番号931410−84−3)は既知のものであるが、二塩酸塩は新しい。したがって、本発明は、MN−029二塩酸塩(MN−029・2HCl、化学式2)の、固形腫瘍や癌の多くの種類のように、制御の効かない細胞増殖及び/又は望ましくない組織成長に根ざす病気の治療用製剤、特性評価、及びその利用に焦点を当てる。
したがって、発明の1つの実施形態によれば、本発明では、プロトン核磁気共鳴分光法(1H NMR)、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)、光学顕微鏡検査、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、粉末X線回折(XRPD)パターンなどが含まれるがこれらに限定されない様々な分析法を用いてMN−029・2HClの特性を明らかにする。したがって、本発明の一態様によれば、発明のMN−029・2HCl塩の特性を粉末X線回折分光法(XRPD)により明らかにするが、その場合角度2シータ(2θ)の反射角度で特徴的な回折X線ピークが現れる。以下にて更に考察するが、XRPDデータはX線放射線源としてCuKα1線を使用して入手し、得られたデータをDiffrac Plus EVA software v11.0.0.2を使用し分析提示した。
下の表1には、MN−029の二塩酸塩で得られた2θピークのリストを提示している。一方、表2にはMN−029の一塩酸塩の2θ値のピークリストを比較目的で提示している。
表1と2の2θ値を比較すると、あるピークの相対的な強度は様々に異なるが、それぞれのピーク位置は変わらず一定であり、MN−029の二塩酸塩を対応するMN−029の一塩酸塩から区別するためのサインとして使用することができることが明白である。例えば、表1のデータは、次の11.10、15.01、15.9、18.03、20.98、21.25、21.49、22.52、23.15、24.27、25.80、26.57及び27.43という2θピークがMN−029二塩酸塩の特性であるということを示している。以下の図1と表1を参照。
血管損傷剤としてのデニブリンの働きが、この化合物を病気の発生進行のために血管新生による新生血管系の発生進行を必要とするような病状の治療薬候補たらしめている。本発明の文脈では、『血管破壊剤』、『血管損傷剤』、又は『血管標的剤』という言葉を代替可能表現として使用しており、同表現は、癌腫瘍の例においては血管系の損傷、閉塞、生成阻害、又は発達遅延を生じさせ、中心壊死を引き起こさせる能力を備えた化合物、又はその医薬的に許容できる塩、溶媒和化合物、又はプロドラッグを指す。そのような病状の代表的ものには、癌、乾癬、関節リウマチ、黄斑変性、アテローム性動脈硬化プラークが含まれるがそれらに限定されるものではない。実際、デニブリンは進行した固形腫瘍の治療薬として使用することができるということが報告されている。
しかしながら、デニブリン(MN−029)は、その化合物の水溶性の低さのため、その治療効能は臨床環境では十分に発揮されてきていない。しかしながら、本発明は、MN−029の二塩酸塩を提供することによって、水溶解度と生物学的利用能を改良している。MN−029・2HClの改良された生理学的特性が既知のMN−029の一塩酸塩との比較で実際に二塩酸塩の物理化学的特性が異なることによるものであるか否かを評価するため、本発明の発明者は、様々な分析方法を用いていくつかの分析研究を行い、結晶形態及び液体状態の両方でMN−029・2HClの安定性、吸湿性、水溶性及び生物学的利用能を評価した。
表3に測定した二塩酸塩の物理化学的特性を例示し、MN−029一塩酸塩の対応する特性と比較している。特定の理論によるものではないが、本発明の発明者は、MN−029・2HClの物理化学的特性において認められた違いの多くは、MN−029・2HClの生物学的利用能、治療効能及び体内分布の反応速度を高めることにおいてある役目を果たしうると仮定している。
MN−029の二塩酸塩の物理化学的特性の有利性は、一塩酸塩との比較においてのみではなく、塩の医薬有効成分の可能性検証のために作られた他三つの塩との比較においても裏付けされていると思われる。これら他の塩とは、デニブリンのメシル酸塩、マロン酸塩、硫酸塩のことであった。これら塩はそれぞれ、不安定性、吸湿性、過度でない湿度環境においての潮解性を含む1つ又は複数の理由により、医薬製剤としては不適切とされた。対照的に、MN−029の二塩酸塩は、水、緩衝剤(例えばクエン酸緩衝液)、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、エタノール、ツイン80を例外なく含む、医薬製剤中で日常的に使用されている様々な溶媒中でより高い溶解度と安定性を示した。図4を参照。
表3で例示しているように、MN−029の二塩酸塩の形態は、長さ40μmまでの針状結晶性粒子を形成し、低レベルの結晶性凝集を示す。(図3を参照。)凝集が少しでも検出される程度においては、その凝集直径は80μm以下となる。発明の一実施形態において、凝集直径は、約70μm、約60μm、約50μm、約40μm、約30μm、又は約20μmである。このように、一塩酸塩と比較して、二塩酸塩は一塩酸塩の不規則な形状の(直径100μmまでの)結晶性粒子を生じず、また一塩酸塩で認められるような約500μmまでの直径の凝集となるような、著しい凝集を生じない。(図2を参照。)
本発明によるMN−029二塩酸塩の試料の結晶化度パーセントは、少なくとも約90%結晶質であることが好ましく、約95%結晶質であることがより好ましく、更には約99%結晶質であることがより好ましく、約99%又は100%結晶質であることが最も好ましい。
図2と図3は、MN−029の一塩酸塩と二塩酸塩の偏光顕微鏡画像をそれぞれ例示している。これらの図よりMN−029の一塩酸塩が、単一結晶直径が100μmまで又はそれ以上の不規則形状の結晶性粒子であることは明白である。MN−029の一塩酸塩はまた非常に凝集しやすい性質も備えている。典型的には、偏光顕微鏡で認められたように、結晶性凝集体の直径は500μm以上の大きさである。
独立した結晶のサイズと形状において認められたこれらの相違とMN−029の一塩酸塩と二塩酸塩の凝集における振る舞いの相違は、重要な生理学的、医薬処方的意味を持っている。例えば、MN−029二塩酸塩結晶の結晶サイズと形状の高い均一性と小ささは、より速くより一貫性のある溶解反応速度を備えた、より望ましい最終的な配合の薬を提供することを可能にする。改良された溶解反応速度は、同様に薬の体内分布を改善し、薬の生物学的利用能を増大させ治療効能を改善することができる。
生体内でのMN−029・2HClの改良された体内分布と生物学的利用能での役割を支持するものとしては、MN−029二塩酸塩のpHプロファイル、溶解特性、吸湿性、疎水性:親水性の分配係数(Log P)を一塩酸塩の対応するパラメータと比較評価した水溶解度の研究から得られたデータがある。MN−029の塩酸塩の溶解度測定値は、以下の特性評価部分で概略を示した手順にしたがって得た。
簡潔に言えば、水溶解度測定には、定量高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた。MN−029の一塩酸塩と二塩酸塩の熱力学的溶解度の特性を明らかにするために、粉末X線回折分光法も用いた。それぞれの塩の形態で25℃の水中に24時間平衡状態に置いた後、残留固体物質を水溶液から分離し、水性試料のpHを測定した。MN−029二塩酸塩のバイアルから回収した固体残留物のXRPDスペクトルは、固体物質がMN−029の一塩酸塩であることを示していた。この結果は、実験条件下では、MN−029二塩酸塩には、その対応する一塩酸塩に変化するものがあるということを示している可能性がある。一塩酸塩は溶解度が小さく簡単に溶解せず24時間後でも懸濁固体のままとなっている。表4ではMN−029の一塩酸塩と二塩酸塩の水溶解度研究で得られたデータを例示している。
表4のデータは、MN−029・2HClが、対応する一塩酸塩より酸性度が高く、水中での溶解度は少なくとも三倍以上高いということを例示している。MN−029の一塩酸塩を25℃の水中に24時間平衡状態に置いた後で得られた残留物のXRPD分析では、平衡状態に置かれていない一塩酸塩のXRPDトレースとの比較でそのスペクトル・プロファイルに変化がないということが認められた。
特定の理論に縛られるものではないが、本発明の発明者は、二塩酸塩の溶解度の向上は溶解の結果できる溶液のより低いpHによるものと考えている。即ち、MN−029二塩酸塩の溶液のpH低下がその水溶解度を改善している、というものである。この理論を検証するため、本発明の発明者は、様々に異なるpH値のクエン酸水とクエン酸緩衝液におけるMN−029二塩酸塩の溶解度を測定した。バイアル中のMN−029二塩酸塩36.9mgと74.5mgに対しクエン酸水10mlを加え、クエン酸水中の二塩酸塩の二つの試料を準備した。表5を参照。
25℃で12時間振とうさせ平衡状態に置いた後、それぞれのバイアル中の溶液は目視により固体残留物の無い無色透明の溶液であることを確認した。したがって、クエン酸水1ミリリットルあたりの二塩酸塩が7.54mgを超えるように、クエン酸水中のMN−029二塩酸塩の溶解度を計算した(4.75mg/ml)。
クエン酸緩衝液中のMN−029二塩酸の溶解度を調べるため、クエン酸の水溶液(3.87mg/ml)10ミリリットルに少しずつ複数に分け二塩酸塩を加えた。固体がそれ以上溶けなくなった時点、即ち、飽和状態になった時点で、バイアルの水溶液を25℃で振とうさせながらおよそ24時間平衡状態においた。平衡状態の後、バイアル中には固体物質がいくらか残っていることが認められたが、これはMN−029二塩酸塩の水溶液が飽和状態となっていたことを示している。飽和水溶液のpHは、未溶解の固体を濾過する前に測定した。得られた濾過液は、5つのバイアルに均等に分けて入れた。
濾過液のpHを予め決められたpH値まで上げるため、それぞれのバイアルの濾過液には、様々な量の1M水酸化ナトリウムを加えた。表6を参照。塩基を加えることにより溶液中からの固体の沈殿が認められた。反応混合物は、25℃で振とうさせながら
平衡状態においておき、その後に残留固体を濾過し、得られる濾過液に溶解した化合物があるかHPLCにより分析する。
この研究の結果を表6と図4で例示している。濾過液のHPLC分析で得られたデータで示すように、MN−029二塩酸塩の溶解度はpHに依存する。例えば、溶解度は、低pH値で最大となり、溶液のpHが上昇するにつれ溶解度は減少することが認められている。表6のデータ比較は、MN−029の二塩酸塩の溶解度は、pH値約1.0でのMN−029の二塩酸塩の溶解度より、pH約5.5でおよそ3000倍低下することを示している。
更には、図4の溶解度プロファイルで例示しているように、MN−029二塩酸塩の溶解度は対応する一塩酸塩のものより高い。更には、MN−029の二塩酸塩は、水に対してより、クエン酸水又はクエン酸緩衝液に対し高い溶解度を示す。
MN−029二塩酸塩は、ベンゾイミダゾール環上の窒素原子を巻き込んだ2つの互変異性体として存在しうる。図解2を参照。
MN−029には第一級、第二級及び第三級アミン基がある。したがって、これらアミン基のpKaは水溶解度、安定性、及び薬物動態においてある役割を果たすはずである。したがって、本発明の発明者が、アラニルと環上の窒素原子において予想されるpKaと実際に測定で得たpKa値を比較したところ、ベンゾイミダゾールの窒素原子のpKaについて測定値と予想値に思いもよらず大きな違いがあることがわかった。したがって、イミダゾールの酸性の>N−H基については、図解3に示したように、pKaの予想値と測定値の間におよそ6倍の違いがある。しかしながら、より基本的な環上の窒素(−N=)については、pKaの観測値と予想値の違いは30倍である。即ち、非プロトン化された環上の窒素の塩基性の測定値は、予想値よりもずっと低い。対照的に、アラニルアミノ基のpKaの予想値と測定値には大きな差異は認められなかった。
塩基性に関するこの違いは有利なものとなりうる。例えば、二塩酸塩は化学的に程良いふるまいをし、少なくとも一塩酸と同じ程度には安定的であるということがわかっている。更には、重量蒸気吸着(GVS)等温線(図5)は、MN−029の一塩酸塩も二塩酸塩も吸湿性が著しく高くはないことを示している。しかしながら、様々に変化する湿度への曝露での試料重量のパーセント変化に対応するデータで例示するように(表7)、二塩酸塩の重量変化はより小さいものであり、そのことは一塩酸よりもMN−029の二塩酸塩の方が吸湿性は低いということを示している。
一塩酸塩と二塩酸塩の両方について、GVS等温線は、湿度上昇で吸着された湿気はほとんど又は全くヒステリシス無しに簡単に取り除かれることを示した。更には、GVS着分析を行った試料のXRPD分析での測定では、MN−029の一塩酸塩も二塩酸塩も、顕著な相変化を示さない(図6を参照)。
MN−029の二塩酸塩の高い熱安定性は、更にMN−029の一塩酸塩とMN−029の二塩酸塩の示差走査熱量測定(DSC)と熱重量分析(TGA)からも支持されている。図7を参照。DSCトレースで見られた吸熱は、試料の全体的な分解と一致している。しかしながら、DSCの吸熱にはMN−029の一塩酸塩についても二塩酸塩についても固相から液相への変化(溶解事象)を示唆するものはない。実際、MN−029の一塩酸塩が二塩酸塩よりもやや高い温度で分解が生じるが、MN−029の一塩酸塩もMN−029の二塩酸塩も共におよそ同じ温度で分解が生じる。図7を参照。両試料の分解には、温度を約25℃の周辺温度からおよそ110℃に上げる際の非結合溶媒の喪失をいくらか伴う。一塩酸塩は約0.9% w/wの溶媒を失うが、一方で二塩酸塩は約0.4% w/wの非結合溶媒を失う。
薬の分配係数は、薬が体内の意図した標的にどれだけ容易に到達するか、標的に到達後の薬効がどの程度あるか、及び薬の活性化状態が体内にどのくらい長く継続するか、に大きな影響を与える。分配係数(Log P)は、ある与えられた分子の『薬らしさ』を評価するために医薬品化学で用いられる一つの基準である。分配係数は二つの溶液間の、一般的にはオクタノールと水の間の非イオン化化合物の濃度比である。log P値は、化合物の親油性の尺度としても知られている。
医薬観点からすると、log Pは、薬のADME特性(吸収、分布、代謝、排泄)に大きな影響を持つ。したがって、化合物の疎水性は薬がどのくらい『薬らしい』かの主要決定要因となる。例えば、経口摂取に適した製剤を開発する際、薬が腸上皮の脂質二重膜を最初に通ることになる(経細胞輸送として知られているプロセス)のかを考慮することが重要となる。効率的な輸送のためには、薬は脂質二重膜に分け入るに十分な疎水性を備えていなければならないが、二重膜内部へ入った後には今度は再び分離されることのない程度に疎水性は低くなければならない。同様に、疎水性は、薬が吸収後に体内でどこに分配されるかを決める際に主要な役割を果たし、最終的には薬がどれだけ速く代謝され排出されるかを決める際に重要な役割を果たす。
ほとんどの薬には理想的なlog P値があり、理想値から離れることは吸収力の低下、薬効を発揮すべき場所への薬の輸送速度の低下、そして最終的には生物活性の低下を結果として招く。表8はMN−029二塩酸塩の分配係数の予想値と測定値を例示している。Log P、Log Pion及びLog D値を得るために、オクタノール:イオン強度調整水の三つの比を用いSirius GLpKa計器を使用し電位差滴定でデータを収集し、得られた生データをRefinement Pro Software V.1.0を使用して分析した。ACD V. softwareとSyracuse KOWWIN V.1.67 softwareを使用して、Log Pの予想値を得た。
結晶性試料中のMN−029の遊離塩基(親)のMN−029の一塩酸塩に対する化学量論比、又はMN−029の遊離塩基のMN−029の二塩酸塩に対する化学量論比を、Sirius GLpKa計器で標準的な電位差滴定で測定した。およそ50%のメタノール共溶媒を使用しpH約2から11まで試料の滴定を行い、データをRefinement Pro software version 1.0を使用し精査した。強酸性又は強塩基性の対イオンについては、化学量を推定するために精査において酸性度又は塩基性度の誤差を用いた。pKaが3から10の範囲の酸性又は塩基性の対イオンについては、親に対する対イオンの濃度ファクターから化学量を計算した。
MN−029・2HCl塩における親と対イオンとの化学量論比は、約1:1.8から1:2.0の範囲である。発明の一実施形態では、親と対イオンとの化学量論比は、約1:1.87である。この詳細記述の目的上、『親』はMN−029化合物を指し、『対イオン』は塩化物対イオンを指す。同様に、MN−029の一塩酸塩における親と対イオンとの化学量は、1:1.03である。これら結果は予想値に一致するものであり、MN−029の一塩酸塩と二塩酸塩の本質について更なる確認となっている。
[医薬組成物と投薬量]
本発明のMN−029・2HCl塩は、強力な血管破壊剤と考えられている。したがって、正常な成熟した血管系には被害を与えずに、新しく形成された血管系を破壊することができると考えられている。したがって、化合物、又は同物質の組成物は、癌、乾癬、関節リウマチ、黄斑変性、アテローム性動脈硬化プラークのような血管新生による新生血管系が病気の発生進行の重要な病理段階となる病気に対する治療法として有効である。
したがって、一実施形態では、発明は図解1で示したMN−029の二塩酸塩を含む医薬組成物と医薬的に許容できる担体を提供する。発明のいくつかの実施形態では、組成物には、医薬調合上許容されている慣習に従い、更に1つ又は複数の追加の治療薬剤、医薬的に許容できる添加剤、賦形剤、補助剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、防腐剤、着色剤、緩衝剤、風味添加剤が含まれる。
単独治療法として又は他治療法及び治療薬との組み合わせで、発明化合物を投与することができる。追加治療薬を同時に投与すること、即ち、発明の化合物を含む薬の投与の前、中、又は後に第二薬を投与することで共投与を実行することができる。例えば、固形腫瘍の治療のために、放射線療法又は他の抗腫瘍物質と組み合わせて、発明の化合物を投与することができる。典型的な抗腫瘍化合物には、例えばビンブラスチン、パクリタキセルやドセタキセルのような細胞分裂阻害薬、例えばシスプラチン、カルボプラチンやシクロホスファミドのようなアルキル化薬、例えば5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシドやヒドロキシウレアのような代謝拮抗剤、例えばアドリアマイシンやブレオマイシンのようなインターカレート剤、例えばアスパラギナーゼのような酵素、例えばエトポシド、トポテカン、イリノテカンのようなトポイソメラーゼ阻害薬、例えばラルチトレキセドのようなチミジル酸合成酵素阻害薬、例えばインターフェロンのような生体応答調節剤、例えばエドレコロマブやEGFr(上皮成長因子受容体)、HER2(ヒト上皮増殖因子受容体2)の受容体又はVEGF(血管内皮細胞増殖因子)の受容体に対する抗体のような抗体薬、例えばタモキシフェンのような抗ホルモン剤が含まれるが、これらに限定されるものではない。
病気の予防と治療のため、本化合物を意図する投与経路と標準的な医薬慣習の点で選択した医薬組成物として投与することができる。そのような医薬形態については、経口、経頬、経鼻、外用、経直腸、非経口投与に適切な形態を取ることが可能で、従来の添加剤を使用して従来のやり方で調合することができる。例えば、非経口注射薬(静脈、皮下、筋肉内、血管内又は点滴によるものを含む)としては、組成物は例えば滅菌溶液、懸濁液、又は乳化剤の形態を取ることもできる。
発明の範囲に含まれているものとしては、化学式IIの化合物、その医薬的に許容できる立体異性体、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、又は互変異性体及び医薬的に許容できる担体を含む単位剤形に適した医薬組成物がある。
医薬組成物製造の当技術分野では既知の方法によって、経口での利用に適切な発明組成物を調合することができる。例えば、医薬的に上品で味の良いMN−029・2HClの製剤を提供するために、発明化合物の液体製剤には、甘味料、香料、着色剤、可溶化剤や保存料からなるグループから選択された1つ又は複数の薬剤が含まれる。
錠剤組成物については、有効成分を毒性のない医薬的に許容できる添加剤との混合で錠剤製造に使用している。そのような典型的添加剤には、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムやリン酸ナトリウムのような不活性賦形剤、例えばとうもろこし澱粉やアルギン酸のような造粒及び崩壊剤、例えば澱粉、ゼラチンやアラビアガムのような結着剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸や滑石のような滑剤が含まれるが、これらに限定されるものではない。錠剤は、被覆しないことも、望ましい時間に渡って治療作用を持続的に提供するために胃腸管(GI tract)での分解及び吸収を遅らせるための既知の被覆技術を使って被覆することも可能である。例えば、錠剤を被覆するために、モノステアリン酸グリセリンやジステアリン酸グリセリンのような時間を遅らせる被覆材料を使用することもできる。
経口投与用製剤は、有効成分を例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムやカオリンのような不活性固体賦形剤と混合した状態で硬ゼラチンカプセルとして、又は有効成分を水や例えばピーナッツ油、液体パラフィンやオリーブ油のような油媒体と混合した状態で軟ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
水性懸濁液を作るためには、発明化合物を安定的な懸濁液を維持するために適切な添加剤と混合する。そのような添加剤の例には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、アラビアガムが含まれるが、これらに限定されるものではない。
経口懸濁液には、例えばレシチンのような天然のリン脂質、例えばステアリン酸ポリオキシエチレンのような脂肪酸と酸化アルキレンとの縮合物、又は、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールのような長鎖脂肪族アルコールと酸化エチレンとの縮合物のような分散剤又は湿潤剤が含まれてもよい。他の典型的な分散剤又は湿潤剤には、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートやポリエチレンソルビタンモノオレアートのような、脂肪酸とヘキシトール又はヘキシトール無水物との部分的エステルと酸化エチレンを反応させることで得られる縮合物が含まれる。水性懸濁液には、p-ヒドロキシ安息香酸エチル又はp-ヒドロキシ安息香酸n-プロピルのような1つ又は複数の防腐剤、1つ又は複数の着色料、1つ又は複数の香料、及びショ糖やサッカリンのような1つ又は複数の甘味料が含まれてもよい。
味の良い経口薬を提供するために、上で挙げたような甘味料と香料を添加することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸のような抗酸化剤の添加により保存することができる。
水を加える事により水性懸濁液を準備することに適した分散性粉末や細粒は、分散又は湿潤剤、懸濁化剤及び1つ又は複数の防腐剤との混合で有効成分を提供する。適切な分散又は湿潤剤と懸濁化剤は、既に上で述べたもので例示している。例えば甘味料、香料、着色料のような追加添加剤が含まれてもよい。
例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールやショ糖のような甘味料を使ってシロップやエリキシル剤を調合することもできる。そのような製剤には粘滑剤、防腐剤、香料や着色料も含まれてもよい。
医薬組成物は、滅菌注射液の形態でもよい。滅菌注射液は、例えば医薬的に許容できる緩衝液、注射用滅菌水や他の既知の医薬的に許容できる溶媒のような、毒性のない非経口的に許容できる希釈剤又は溶媒を使用して調合することができる。医薬的に許容できる注射用緩衝液、滅菌水として使用を容認できる媒体や溶媒には、リンゲル液や等張の塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)がある。更には、注射液には、緩衝剤、可溶化剤、及び、脂肪酸、抗酸化剤、香料、防腐剤、味覚マスキング剤のようなその他の医薬的に許容できる添加剤が含まれてもよい。
発明のMN−029二塩酸塩を配合するに適した医薬的に許容できる担体には、水、例えばC2-10の脂肪族アルコールやC3-8の環状アルコールのようなアルコール、ゼラチン、アラビアガム、乳糖、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、滑石、植物油、ポリアルキレングリコール、ワセリン、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液のように生理学的に許容できる緩衝液が含まれるが、これらに限定されるものではない。発明のMN−029二塩酸塩の製剤には、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、ポリエチレングリコール400(PEG400)やツイン80が含まれてもよいが、これらに限定されるものではない。発明のMN−029二塩酸塩を配合するにあたり、適切な量の1つ又は複数の担体を、防腐剤、安定剤、湿潤剤や乳化剤のような医薬的に許容できる補助剤との組み合わせで使用することができる。
したがって、発明の一実施形態により、発明のMN−029二塩酸塩の医薬組成物を、MN−029*2HCl、その互変異性体、又は互変異性体と医薬的に許容できる添加剤の混合物を含む凍結乾燥粉末に医薬的に許容できる溶媒担体を加え元に戻すことによって作る。凍結乾燥粉末を元に戻すために加える溶媒の量は、粉末を完全に溶かし透明な溶液を作るために十分なものでなければならない。配合で使用される媒体と薬の濃度によるが、元へ戻した薬の最終的体積は、約2mlから約10mlの範囲となってもよい。
発明の別の実施形態により、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを可溶化剤として、無水クエン酸を緩衝液として、塩酸又は水酸化ナトリウムをpH調整剤として、滅菌水を溶媒として使用し、MN−029・2HClを注射液として配合した。表9を参照。配合で使用される媒体と薬の濃度によるが、非経口製剤の最終的体積は、5mlより大きくなってもよい。発明の一実施形態では、非経口製剤の最終的体積は、約1mlから約10mlの範囲であり、例えば最終的な体積は約2ml、約3ml、約4ml、約5ml、約6ml、約7ml、約8ml、約9ml、又は約10mlである。
上の表9に例示している製剤は、非経口投与に適合性のあるpH値5.0、張度365mOsm/kgを備えており、2〜8℃の保管温度で2年以上の間安定的であった。
病気の予防や治療に必要とされる発明化合物の投薬量は、投与経路、健康状態や重症度及び化合物を単独で与えるのか又は別の医薬活性剤との組み合わせで与えるのかによって変わってくる。したがって、正確な投薬量は薬を投与する医師が決めることになるが、一般的には一日の投薬量は0.001から10mg/kgの範囲でよいが、0.1から6mg/kgまでであることが好ましい。発明の一実施形態では、MN−029二塩酸塩を投薬量3mg/kgで、例えば、投薬量3.5mg/kg、4.0mg/kg、4.5mg/kg、5.0mg/kg、5.5mg/kg、6mg/kg、6.5mg/kg、7.0mg/kg、7.5mg/kg、8.0mg/kg、8.5mg/kg、9.0mg/kg、9.5mg/kg、10mg/kg、10.5mg/kg、11mg/kg、11.5mg/kg、12mg/kg、12.5mg/kg、13mg/kg、13.5mg/kg、14mg/kg、14.5mg/kg、又は15mg/kgで注射する。
投薬量は、患者の体表面積(BSA)に基づいて計算することもできる。したがって、本発明には、有効医薬成分MN−029の遊離塩基に相当するものを10mg/m2から400mg/m2の間で提供する注射可能な製剤をも含む。医薬製剤は、有効医薬成分MN−029の遊離塩基に相当するものを50mg/m2から200mg/m2の間で、例えば、約100mg/m2、120mg/m2、140mg/m2、146mg/m2、180mg/m2、200mg/m2、220mg/m2、240mg/m2、260mg/m2、280mg/m2、又は300mg/m2で提供することが好ましい。
適切な投薬量を、一日一回の一回分投薬量として、又は一日を通していくつかに分けて、任意で食事と共に摂取させるやり方で、投与することができる。発明の別の実施形態によれば、患者又は治療対象者は、医薬的に許容できる製剤としてMN−029*2HClの投薬を毎日受ける。あるいは、適切な投薬量を、週一度の一回分投薬量として投与を受ける。本実施形態の一態様によれば、週一度の投薬を3〜5週間連続で受け、その後1〜2週間投薬を受けず、その後にまた3〜5週間連続で週一度の投薬を受けるということも可能である。この投薬スケジュールは薬を投与する医師が適切且つ必要と考える期間維持する。
[実験]
[MN−029・2HClの調合と特性評価]
[A.MN−029二塩酸塩の合成]
本発明のMN−029・2HCl塩は、MN−029の遊離塩基から従来のやり方で作ることができる。例えば、MN−029遊離塩基を水又は水と適切な有機溶媒の混合物に分散させ、その懸濁液を氷浴によって冷却した。この懸濁液に、二当量の濃塩酸を一滴ずつ加えた。酸の付加は溶解を促し、その結果溶液は透明になる。その後、MN−029・2HClを沈殿させるため、反応混合物を真空中で濃縮する。得られた固体物質を濾過により回収し乾燥させた。
[B.MN−029二塩酸塩の特性評価]
XRPDにより固体物質の特性評価をした。CuKu放射線(40kV、40mA)、8−8ゴニオメーター、自動発散・受光スリット、グラファイト・セカンダリ・モノクロメータ、シンチレーション計数機を使用し、シーメンスD5000回折計で粉体X線回折パターンを集めた。装置性能は、認定コランダム標準(NIST 1976)を使用して確認を行った。
周辺条件で処理した試料を、与えられた粉末を使用し平板試験片として準備した。およそ35mgの試料を、磨き上げられたゼロ・バックグラウンド(5I0)シリコンウェハーに刻まれたくぼみにあまり圧力をかけずにそっと詰めた。試料は分析作業中同一平面内で回転させた。データ収集の詳細は:範囲2°から42°28;ステップサイズ0.05°28;ステップ毎に4秒間となっている。回折データは、計器評価ソフトウェア(EVA)を使用してKuz線部分取り除いた後、CuKU1線(Je=1.5406A)を使用し報告する。粉末パターンの指数付けは、WfN−INDEXを使用しITO法で行い、生の格子定数はWIN−METRICを使用して精密化する。
発明の代替実施形態では、非周囲条件でXRPD分析をブルカ−AXS/シーメンスD5000温度可変回折計(VTX)を使用した。簡潔に述べると、非周辺条件下で処理した試料を、Pt100熱電対を備えたステンレス鋼製のくぼみ試料ホルダーに詰め込んだ。ブルカ−AXS/シーメンスD5000回折計に取り付けられたアントンパールTTK450温度可変カメラを使用して低温データを収集した。低温走査での計器使用条件は上述の平板試料用に記述したものと同様であった。全てのXRPD分析は、Diffrac Plus XRD Commander software v2.3.1を使用して行った。
回折データは、EVAを使用してKuz線部分取り除いた後、CuKU1線(Je=1.5406A)を使用し報告される。粉末パターンは、WININDEXを使用しITO法で指数付けを行い、生の格子定数はWIN−METRICを使用して精密化した。
更に別の実施形態では、Cu Ku放射線(40kV、40mA)、自動化XYZステージ、自動サンプル位置調整用レーザービデオ顕微鏡及びHiStar二次元領域検出器を使用し、ブルカ−AXS C2 GADDS回折計で粉体X線回折パターンを収集した。X線レンズは、0.3mmのピンホールコリメータと組み合わせた単一の多層膜ミラー(Goebel multilayer mirror)からなる。ビーム発散、即ち、試料に対するX線ビームの有効サイズはおよそ4 111mであった。3.2°〜29.7°の有効28範囲をもたらす試料−検出器間距離20cmで8−8連続走査モードを使用した。試料をX線ビームに対し120秒間曝露するのが典型的であろう。
周囲条件で処理した試料を、粉砕せずに与えられたままの粉末を使用し平板試験片として準備した。平らな表面とするため、試料およそ1〜2mgをガラススライドに軽く押し付けた。非周囲条件で処理した試料を、熱伝導化合物と共にシリコンウェハー上に据え付けた。その後、試料をおよそ20℃min-Jで適切な温度まで加熱し、続いてデータ収集開始前におよそ1分間等温状態においた。
上で述べたパラメータにより収集したXRPDデータの誤差範囲は2θで±0.1°未満である。MN−029・2HClの試料の特質評価のため、1H核磁気共鳴分光法やフーリエ変換赤外線分光法のような他分析技術も使用した。
[C.水溶解度調査]
最終的な最大濃度が化合物の親遊離型1mLあたり10mg以上となるように、十分な量の化合物を0.25mLの水に懸濁して水溶解度を測定した。懸濁液は、25℃で24時間平衡状態におき、その後pHを測定した。懸濁液を濾過し、濾過液を101倍に希釈した。標準溶液を基準にHPLCによる定量分析を行った。標準溶液、希釈溶液及び非希釈溶液の様々な量を注射し、標準溶液の主要ピークと同時に検出されたピークを積分し溶解度を算出した。
[D.pHの関数としてのMN−029二塩酸塩の溶解度]
pH範囲2から7をカバーするように緩衝液を準備した。薬をおよそ5から10ミリグラム計量しHPLCのバイアルに入れ、そこに適切な緩衝液1.00mLを加えた。溶液を短時間ボルテックスし、その後オービタルシェーカーで5日間振とうさせた。MN−029の他の塩の形態での初期製剤研究中に平衡に達するまで速度の遅さが観察されていたために、振とうを長時間行った。
前の緩衝液から15%HPBCDを追加した緩衝液を作った。いくつかの10mLメスフラスコそれぞれへHPBCD1.5グラムを計量し入れた。HPBCDを溶解し、適切な緩衝液で希釈した。容器重量補正をしたHPLCバイアルにMN−029二塩酸塩を15から20ミリグラム計量し入れた。二塩酸塩に緩衝液をそれぞれ1.00mLずつ加え、塩を溶解させるため、その溶液を短時間ボルテックスした。それらの溶液をオービタルシェーカーに5日間かけた。溶解度結果を表10に、HPBCDが無い場合の薬のpH溶解度プロファイルを表8に示す。
表10のデータが例示するように、緩衝液中のMN−029二塩酸塩の溶解度はpH2で約6mg/mLであるが、pH3より上では溶解度は顕著に低下する。HPBCDの含有は溶解度を改善し、溶解度のpH依存を解消する。例えば、MN−029二塩酸塩の溶解度は、15%HPBCDが存在する場合、検査したpH範囲(pH2からpH6.9まで)全てに渡って20mg/mLより高い。
[E.MN−029二塩酸塩のモル浸透圧濃度とpH]
10mLメスフラスコにMN−029二塩酸塩を計量して入れ溶液を作った。薬を水にボルテックスで溶解させ、試料を水で希釈した。このやり方で1、2、4、6、8mg/mLの溶液を作った。pHとモル浸透圧濃度の測定の前に、試料を室温で一晩そのまま置いておいた。
試料は8mg/mL溶液を除き全て透明であった。8mg/mL溶液は最初透明であったが、一晩置いた後には沈殿を生じた。表10と図9及び図10で示すように、pHは薬の濃度が上昇するに従いほぼ直線的に低下し、その一方で、モル浸透圧濃度は濃度上昇に伴い6mg/mLまでは直線的に上昇した。
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBCD)の15%溶液中でのMN−029二塩酸塩溶液についてもpHとモル浸透圧濃度を測定した。分析用に5、10、15、20、及び30mg/mLの溶液を作った。適切な量の化合物を計量しHPLCバイアルへ入れ、そこに15%HPBCD1.00mLを短時間ボルテックスしながら加え溶液を作った。混合時には溶液は透明であったが、確実に平衡に至らせるため溶液をオービタルシェーカーで一晩振とうした。一晩振とう後、全ての溶液は透明なままであった。HPBCDは濃度15%で、MN−029二塩酸塩を濃度30mg/mLまで溶解するのに十分であった。表11と図11及び図12に示すように、pHはMN−029二塩酸塩の濃度が上昇するに従いほぼ直線的に低下し、一方、モル浸透圧濃度圧は直線的に上昇した。pHグラフの点線(図9及び図11)は、はっきりとわかりやすくするためにデータポイントを繋いでいるもので、モル浸透圧濃度グラフの点線(図10及び図12)は、データの線形回帰であり、薬の濃度ゼロ点まで外挿している。
pKa予想値は、ACD pKa prediction software v. 9を使用して計算した。実際のpKa値は、D−PAS付きSirius GLpKa計器で収集した。測定は、25℃で水溶液ではUVにより、メタノールと水の混合液では電位差測定で行った。滴定媒体のイオン強度は、0.15Mの塩化カリウム水で調整した。メタノール水混合液で得られた値は、Yasuda−Shedlovsky外挿法により共溶媒0%に補正した。Refinement Pro software v. 1.0を使用しデータを精査した。実験により又理論的に、MN−029二塩酸塩の互変異性体の間のpKaに相違は検出されなかった。
[B.MN−029二塩酸塩の特性評価]
XRPDにより固体物質の特性評価をした。CuKα放射線(40kV、40mA)、θθゴニオメーター、自動発散・受光スリット、グラファイト・セカンダリ・モノクロメータ、シンチレーション計数機を使用し、シーメンスD5000回折計で粉体X線回折パターンを集めた。装置性能は、認定コランダム標準(NIST 1976)を使用して確認を行った。
周辺条件で処理した試料を、与えられた粉末を使用し平板試験片として準備した。およそ35mgの試料を、磨き上げられたゼロ・バックグラウンド(5I0)シリコンウェハーに刻まれたくぼみにあまり圧力をかけずにそっと詰めた。試料は分析作業中同一平面内で回転させた。データ収集の詳細は:範囲2°から42°2θ;ステップサイズ0.05°2θ;ステップ毎に4秒間となっている。回折データは、計器評価ソフトウェア(EVA)を使用してKα 2 線部分取り除いた後、CuKα 1 線(Je=1.5406A)を使用し報告する。粉末パターンの指数付けは、WN−INDEXを使用しITO法で行い、生の格子定数はWIN−METRICを使用して精密化する。
回折データは、EVAを使用してKα 2 線部分取り除いた後、CuKα 1 線(Je=1.5406A)を使用し報告される。粉末パターンは、WININDEXを使用しITO法で指数付けを行い、生の格子定数はWIN−METRICを使用して精密化した。
更に別の実施形態では、CuKα放射線(40kV、40mA)、自動化XYZステージ、自動サンプル位置調整用レーザービデオ顕微鏡及びHiStar二次元領域検出器を使用し、ブルカ−AXS C2 GADDS回折計で粉体X線回折パターンを収集した。X線レンズは、0.3mmのピンホールコリメータと組み合わせた単一の多層膜ミラー(Goebel multilayer mirror)からなる。ビーム発散、即ち、試料に対するX線ビームの有効サイズはおよそ4 111mであった。3.2°〜29.7°の有効2θ範囲をもたらす試料−検出器間距離20cmでθθ連続走査モードを使用した。試料をX線ビームに対し120秒間曝露するのが典型的であろう。

Claims (7)

  1. 固体形態において、放射線源としてCuKα線を使用し得られる粉体X線回折パターンが、角度2θで15.01、20.98、21.49、22.52、23.15、24.27、25.80、及び26.57にピークが現れる、化学式2の化合物。
  2. 前記粉体X線回折パターンにおいて、角度2θで更に11.10、15.9、18.03、21.25及び27.43にピークが現れる、請求項1に記載の化合物。
  3. 化学式2の化合物と、1つ又は複数の医薬的に許容できる添加剤とを含む医薬組成物。
  4. 凍結乾燥製剤である、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. デニブリン二塩酸塩を有効量投与することを含む、哺乳類の細胞増殖性疾患を治療する方法。
  6. 前記細胞増殖性疾患は、癌、乾癬、関節リウマチ、黄斑変性及びアテローム性動脈硬化プラークからなるグループから選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記化学式2の化合物と、1つ又は複数の医薬的に許容できる添加剤、および
    凍結乾燥医薬製剤に医薬的に許容できる溶媒を有効量加え、溶液を提供することを含む 、 前記凍結乾燥医薬製剤をもどす方法。
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