JP2018531280A6 - 改善された特性を有するβ−グアニジノプロピオン酸の薬学的に許容される塩及びその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、改善された物理的特性を呈するβ−GPAの新たな薬学的塩に関する。具体的には、本発明は、フマル酸塩、コハク酸塩、及びシュウ酸塩などの改善された流動特性(例えば、改善されたカール指数及び/またはハウスナー比)を有するβ−GPAの塩に関する。本発明は、薬学的有効量のβ−GPAの1つ以上の塩を含む薬学的組成物、ならびに本発明のβ−GPA塩を含む製剤を、癌の治療を必要とする対象に投与することを含む、癌を治療する方法にも関する。
【選択図】図1

Description

グアニジノプロピオン酸、ベータ−グアニジノプロピオン酸、またはN−(アミノイミノメチル)−ベータ−アラニンとも称されるβ−グアニジノプロピオン酸(β−GPA)は、クレアチン類似体である。動物(ラット、サル、ハムスター)での研究により、β−GPAなどの酸性グアニジン誘導体が非インスリン依存糖尿病の動物モデルにおける高血糖を緩和し得ることが示されている。したがって、これは、血糖レベルを調節するために、糖尿病患者において栄養補助食品として使用されることがある。
β−GPAは、水に非常に可溶性である(50mg/mL超)、白色の結晶質粉末である。
β−GPAは、近年、胃腸癌における転移、特に肝臓転移の抑制に有効であることが分かった(例えば、国際特許公開第WO2014/071067号を参照されたい)。しかしながら、固体状態でのβ−GPAの物理的特性、例えば、不良な流動特性及び圧縮性により、改善された物理的特性及び取扱適性を有するβ−GPA塩及び製剤の必要性が存在する。
本発明は、改善された物理的特性を呈するβ−GPAの新たな薬学的塩を特色とする。具体的には、本発明は、改善された流動特性(例えば、改善されたカール指数及び/またはハウスナー比)を有する、フマル酸塩、コハク酸塩、及びシュウ酸塩などのβ−GPAの塩を特色とする。本発明は、薬学的有効量のβ−GPAの1つ以上の塩を含む薬学的組成物、ならびに本発明のβ−GPA塩を含む製剤を、癌の治療を必要とする対象に投与することを含む、癌を治療する方法も特色とする。
したがって、第1の態様では、本発明は、20未満(例えば、15未満、10未満、6未満)のカール指数、及び/または1.25未満(例えば、1.2未満、1.15未満、1.1未満)のハウスナー比を有するβ−グアニジノプロピオン酸の薬学的に許容される塩を特色とする。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ジカルボン酸(例えば、フマル酸、コハク酸、またはシュウ酸)の塩である。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、フマル酸塩(例えば、1:1フマル酸塩)、コハク酸塩(例えば、2:1コハク酸塩)、またはシュウ酸塩(例えば、1:1シュウ酸塩)である。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、結晶質である(例えば、ロッド様結晶形態の1:1フマル酸塩。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、40重量%未満(例えば、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、1%未満、または30〜40%、25〜35%、20〜30%、15〜25%、10〜20%、5〜15%、1〜10%)の非晶質化合物を含む。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、非晶質化合物を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、β−GPAの任意の他の塩または結晶形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、1:1フマル酸塩である。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、示差走査熱量測定(DSC)プロファイルにおいて、約171℃(例えば、169℃〜173℃、170℃〜173℃、169℃〜172℃、170℃〜172℃)の吸熱開始を有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、熱重量分析により測定される5%未満(例えば、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満)の31℃〜140℃での重量損失を有する。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される20±0.5の回折角2θ(°)で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される20±0.5、20.5±0.5、及び/または23±0.5の回折角2θ(°)で少なくとも1つのピークをさらに有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される、表1に列記される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上)のピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される、表1に列記されるピークの全てを有する。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される3300±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される3188±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される3049±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される2941±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される2886±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1713±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1653±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1483±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1421±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1382±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1305±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1268±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1190±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される1084±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される997±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される896±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される681±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される625±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される555±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される486±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される、表2に列記される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上)のピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ラマン分光法により測定される、表2に列記されるピークの全てを有する。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、1:1シュウ酸塩である。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される27.5±0.5の回折角2θ(°)で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、表3に列記される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上)のピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される、表3に列記されるピークの全てを有する。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、2:1コハク酸塩である。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される27±0.5の回折角2θ(°)で少なくとも1つのピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、表4に列記される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上)のピークを有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、X線粉末回折法により測定される、表4に列記されるピークの全てを有する。
別の態様では、本発明は、前述の薬学的に許容される塩のうちのいずれか及び薬学的に許容される賦形剤を含む組成物(例えば、水性組成物)を特色とする。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、10重量%未満(例えば、5%未満、1%未満)の非晶質化合物を含有する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、非晶質化合物を実質的に含まない。
別の態様では、本発明は、β−グアニジノプロピオン酸のフマル酸塩を含む組成物(例えば、水性組成物)を特色とし、β−グアニジノプロピオン酸のフマル酸塩の少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%)は、1:1塩(例えば、組成物は、β−グアニジノプロピオン酸の2:1フマル酸塩を実質的に含まない)及び薬学的に許容される賦形剤である。
前述の組成物のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、1,3−ブランジオール、マンニトール、水、リンゲル液、または等張塩化ナトリウム溶液を含む。前述の組成物のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、組成物は、静脈内注入用に製剤化される。
別の態様では、本発明は、癌(例えば、結腸癌または胃癌などの胃腸癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、及び黒色腫)の治療を必要とする対象における癌を治療するための方法を特色とし、対象に、有効量の前述の薬学的に許容される塩のうちのいずれかまたは組成物を投与することを含む。
別の態様では、本発明は、転移性癌(例えば、結腸癌または胃癌などの転移性胃腸癌)の治療を必要とする対象における転移性癌を治療するための方法を特色とし、対象に、有効量の前述の薬学的に許容される塩のうちのいずれかまたは組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、有効量は、癌(例えば、結腸直腸癌または胃癌などの胃腸癌)の転移性コロニー形成(例えば、肝臓における転移性コロニー形成)を抑制するのに有効な量を含む。
別の態様では、本発明は、癌(例えば、結腸癌または胃癌などの胃腸癌)の治療を必要とする対象における癌を治療するための方法を特色とし、対象に、有効量の、前述の薬学的に許容される塩のうちのいずれか及び薬学的に許容される賦形剤を含む水性組成物を注射することを含む。いくつかの実施形態では、癌は転移性癌である。いくつかの実施形態では、有効量は、癌の転移性コロニー形成を抑制するのに有効な量である。
別の態様では、本発明は、転移性癌(例えば、結腸直腸癌、食道癌、または胃癌などの胃腸癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、及び黒色腫)の治療を必要とする対象における転移性癌を治療する方法を特色とし、(a)miR−483−5p及び/もしくはmiR−551aの発現レベルが既定参照値を下回るか、またはCKB及び/もしくはSLC6a8の発現レベルが既定参照値を上回ることに基づいて、転移性癌を有するか、または転移性癌を起こす危険性があると特定された対象を提供することと、(b)対象に、有効量の前述の薬学的に許容される塩のうちのいずれかまたは組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、前述の方法のうちのいずれかは、対象に追加の療法(例えば、追加の治療薬)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、追加の療法は、シクロクレアチン、RNAi剤、核酸、ベクター、5−フルオロウラシル、オキサリプラチン、イリノテカン、カペシタビン、ゲムシタビン、セツキシマブ、タキソール、アバスチン、フォリン酸(ロイコボリン)、レゴラフェニブ、ザルトラップ、トポイソメラーゼI阻害剤、NKTR−102、チバンチニブ、PX−866、ソラフェニブ、リニファニブ、キナーゼ阻害剤、テラチニブ、XL281(BMS−908662)、ロバツムマブ、またはIGF1−R阻害剤などの治療薬である。
別の態様では、本発明は、β−グアニジノプロピオン酸の薬学的に許容される1:1フマル酸塩を産生する方法を特色とする。本方法は、β−グアニジノプロピオン酸の薬学的に許容される1:1フマル酸塩を産生するのに十分な量で、β−グアニジノプロピオン酸とフマル酸とを混合することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、β−グアニジノプロピオン酸及びフマル酸を溶媒中に溶解することを含み、β−グアニジノプロピオン酸の1:1フマル酸塩は、溶媒から沈殿する。いくつかの実施形態では、本方法は、β−グアニジノプロピオン酸の1:1フマル酸塩の再結晶化をさらに含む。
β−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 偏光顕微鏡下のβ−GPA結晶の画像である。 β−GPAの結晶質形態に関して得られたDSCサーモグラムを示す画像である。 β−GPAの結晶質形態に関して得られたTGA分析を示す画像である。 β−GPAの結晶質形態のH NMRスペクトルを示す画像である。 β−GPAの結晶質形態のDVS分析を示す画像である。 β−GPAの1:1塩酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの1:1マレイン酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの1:1L−リンゴ酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの2:1コハク酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの1:1シュウ酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの2:1マレイン酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの2:1マレイン酸塩の結晶質形態のH NMRスペクトルを示す画像である。 β−GPAの1:1塩酸塩の結晶質形態に関して得られたDSCサーモグラムを示す画像である。 高温顕微鏡によるβ−GPAの1:1塩酸塩の結晶質形態の画像である。 β−GPAの1:1マレイン酸塩の結晶質形態に関して得られたDSCサーモグラムを示す画像である。 β−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたDSCサーモグラムを示す画像である。 β−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたTGA分析を示す画像である。 β−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態のH NMRスペクトルを示す画像である。 β−GPAの2:1コハク酸塩の結晶質形態に関して得られたDSCサーモグラムを示す画像である。 高温顕微鏡によるβ−GPAの2:1コハク酸塩の結晶質形態の画像である。 β−GPAの2:1コハク酸塩の結晶質形態に関して得られたTGA分析を示す画像である。 β−GPAの2:1コハク酸塩の結晶質形態のH NMRスペクトルを示す画像である。 β−GPAの1:1シュウ酸塩の結晶質形態に関して得られたDSCサーモグラムを示す画像である。 β−GPAの1:1シュウ酸塩の結晶質形態に関して得られたTGA分析を示す画像である。 β−GPAの1:1シュウ酸塩の結晶質形態のH NMRスペクトルを示す画像である。 β−GPA塩の結晶質形態の画像である。A)β−GPAの1:1塩酸塩、B)β−GPAの1:1リン酸塩、C)β−GPAの1:1メシル酸塩、D)β−GPAの1:1マレイン酸塩、E)β−GPAの1:1マレイン酸、F)β−GPAの2:1マレイン酸塩、G)β−GPAの1:1フマル酸塩、H)β−GPAの1:1マレイン酸塩、I)β−GPAの2:1コハク酸塩、及びJ)β−GPAの1:1シュウ酸。 β−GPAの1:1フマル酸塩のロッド様結晶形態を示す画像である(パターン7A)。 β−GPAの1:1フマル酸塩のDVS前及びDVS後のXRPD分析の比較を示す画像である(パターン7A)。 溶媒をゆっくり蒸発させた後のβ−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 48時間にわたるテトラヒドロフラン:水(1:1)のスラリー実験後のβ−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの2:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたX線粉末回折(XRPD)パターンを示す画像である。 β−GPAの2:1フマル酸塩の結晶質形態のH NMRスペクトルを示す画像である。 β−GPAの2:1フマル酸塩の結晶質形態に関して得られたDSCサーモグラムを示す画像である。 β−GPAの1:1フマル酸塩の結晶質形態のラマンスペクトルを示す画像である。
改善された特性を有するβ−GPAを特定するために、本発明は、19の異なる対イオン及び8つの異なる溶媒系で塩スクリーニング実験を行った。これらの対イオンのうちの10が結晶質形態で調製され、それらの特性が評価された。最適な特性を有する好ましい塩を特定した後、これらの塩の多形体スクリーニングが行われた。
β−GPA
β−GPAは、構造:
を有する。
β−GPAは、双性イオンであり、水に非常に可溶性(50mg/mL超)であるが、有機溶媒において低溶解度を有する。β−GPAは、塩基性グアニジノ基を保有し、したがって、二酸と1:1(β−GPA:酸)及び2:1(β−GPA:酸)塩の両方を形成することができる。本明細書で使用されるとき、二酸とのβ−GPAの「2:1塩」、例えば、2:1コハク酸塩は、2つのβ−GPA分子及び1つの二酸分子を含む塩を指し、例えば、「2:1コハク酸塩」は、2つのβ−GPA分子及び1つのコハク酸分子を含む。
固体状態の遊離β−GPAは、非常に結晶質であり、一般的に、無水物として存在する。結晶質形態は、非吸湿性(例えば、80%湿度、25℃で約0.3%の吸水率)であり、DSCにより、219℃で明確な融点及び235℃で吸熱事象を有する。β−GPAの結晶は、プレート様結晶形態を有する。40℃、75%湿度の実験において、4週間後に分解は観察されなかった。
β−GPAの流動特性は準最適である。かさ密度は0.389g/ccであり、タップ密度は0.627g/ccである。これらの測定値を使用して、物質のカール指数及びハウスナー比を計算することができる。カール指数及びハウスナー比は、粉末の流動性の指標である。当該技術分野において既知であるように、例えば、Carr R.L.Chem.Eng.1965,72,163−168に記載されるように、粉末の流動性とカール指数及びハウスナー比との関係は、下の表5に示されるスケールに基づく。
β−GPAのカール指数及びハウスナー比は、それぞれ、37.9(非常に不良)及び1.610(極めて不良)であった。Hanson Flodex機器を利用する実験は、カール指数及びハウスナー比によって予測されたβ−GPAの不良な流動性を確認した。したがって、改善された物理的特性を有するβ−GPA塩を見出す必要性がある。

エタノール:水(9:1)、イソプロピルアルコール、アセトン:水(9:1)、及びアセトニトリルを含む異なる溶媒系において、19の異なる対イオンで、76の塩スクリーニング実験を行った。結晶質形態で調製された10の対イオンは、塩酸、リン酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、フマル酸、L−リンゴ酸、コハク酸、及びシュウ酸で調製された塩であった。塩基性化合物、例えば、L−アスパラギン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化マグネシウムでの実験の全ては、個々に、β−GPAまたは塩基性化合物のみの単離をもたらした。
調製された塩のうち、塩酸塩、L−リンゴ酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、及びエタンスルホン酸塩は、乾燥状態で安定しているが、高い湿度状態下で潮解した。マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、及びシュウ酸塩は、乾燥及び多湿条件下の両方で安定していることが分かった。マレイン酸塩、フマル酸塩、及びシュウ酸塩は、1:1(β−GPA:酸)化学量論を有することが分かり、一方でコハク酸塩は、2:1(β−GPA:酸)化学量論を有することが分かった。フマル酸、シュウ酸、及びマレイン酸で2:1塩を生成するさらなる実験が行われ、これは、マレイン酸及びフマル酸で2:1塩の調製物をもたらした。
1:1マレイン酸塩、1:1フマル酸塩、2:1コハク酸塩、及び1:1シュウ酸塩で、動的水蒸気吸着実験を行った。フマル酸、コハク酸塩、及びシュウ酸塩は、DVS実験中1%未満の吸湿率を呈することが分かり、形態変化は、実験後、XRPDにより観察されなかった。マレイン酸塩は、約25%の吸湿率を呈し、形態変化は、実験後、XRPDにより観察されなかった。フマル酸塩、コハク酸塩、及びシュウ酸塩の固体形態安定性試験が、7日間にわたって、40℃及び75%湿度で行われた。3つ全ての塩は、これらの条件下で安定していることが分かった。
3つの塩のかさ密度及びタップ密度は、下の表6に示されるように決定された。
カール指数及びハウスナー比は、3つの塩の各々について計算され、表7に示されるように、3つの塩は、β−GPAと比較して、非常に改善された、予測された流動特性を呈した。予測された流動特性は、Hanson Flodex機器を利用する実験により確認された。
β−GPAの1:1フマル酸塩の多形体スクリーニングが15℃及び45℃で、15の異なる溶媒系において行われ、塩の溶解度が重量測定により決定された。実験の大半は、多形体において変化をもたらさなかった。しかしながら、β−GPAの2:1フマル酸塩が1:1塩の凍結乾燥及び迅速な蒸発時、または2:1(β−GPA:酸)化学量論におけるβ−GPA及びフマル酸の凍結乾燥時に形成された。2:1塩の結晶質形態は、ある非晶質材料を含有し、不安定であることが分かった。2:1フマル酸塩は、水にスラリー化された、加熱された、または高湿度条件下にあるとき、1:1塩に変換された。
結晶質β−GPAまたはその薬学的に許容される塩は、β−GPAまたはその薬学的に許容される塩を含む固体として定義され、成分分子は、3つ全ての空間次元に拡張する規則的に配列した繰り返しパターンに詰められる。結晶質の特定は、当業者に既知のいくつかの方法で容易に達成される。試験組成物の顕微鏡検査は、配列した内部構造を示唆する規則的形状の存在を明らかにし、例えば、実施例1において産生されたβ−GPAの1:1フマル酸塩は、ロッド様形態を有する。
XRPDは、結晶質β−GPAまたはその薬学的に許容される塩を特定するための別の方法である。結晶における成分分子の規則的に配列した構造は、ピークのスペクトルとして示される明確なパターンで入射X線を回折する。β−GPAの1:1フマル酸塩のピークのこのパターンは、図1に示される。特定の結晶のXRPDピークは強度により変動し得るが、同じ一般的なパターンが反復XRPD分析において存在する。
β−GPAの結晶質1:1フマル酸塩は、約27 2θ(°)、通常約26.7でXRPD主ピークを呈する。本明細書で使用されるとき、「約」とは、XRPDピークの測定の典型的な変動内であることを意味する。かかる変動は、異なる機器の使用、機器設定、産物のバッチ、微粉化または粉砕などの結晶化後処理、及び様々な試料調製方法により生じ得る。一般に、約は±0.5 2θ(°)を意味する。
β−GPAの結晶質1:1フマル酸塩の他の主ピークの例示的な例は、約19、20、21、23、及び29 2θ(°)、通常、19.2、19.7、20.6、22.9、及び28.8 2θ(°)である。β−GPAの結晶質1:1フマル酸塩の代表的なピークは、表1に示される。
β−GPAの結晶質形態またはその薬学的に許容される塩の特定は、図1に見られる、または表1に列記される主ピークのうちのいずれか1つ以上の存在を必要とする必要がない。主ピークの存在または不在は、通常、多の診断特徴、例えば、DSCサーモグラムまたはTGAグラフを考慮にいれて、β−GPAの特定の結晶質形態またはその薬学的に許容される塩として候補を特定する。
β−GPAの結晶質1:1フマル酸塩は、示差走査熱量測定プロファイルにおいて、171℃での吸熱開始を明らかにするDSCサーモグラムも特徴とする。典型的には、この測定においてある程度の変動にも直面する(例えば、±1〜3℃)。
β−GPAの結晶質1:1フマル酸塩は、熱重量分析、例えば、1%未満の31℃〜140℃での重量損失も特徴とする。
治療方法
β−GPAは、近年、転移の抑制に有効であることが分かった。作用の機序はクレアチン輸送及び/またはクレアチンキナーゼの阻害と仮説された。ホスホクレアチン系は、肝低酸素に耐えるためにATP生成のためのエネルギー貯蔵として作用することによる、肝臓における広汎性癌細胞の生存を増強することによって転移を促進する。癌細胞へのクレアチン輸送を阻害することにより、ATPの産生に使用するために利用可能なホスホクレアチンの量を制限する。クレアチンキナーゼの阻害は、ホスホクレアチンのクレアチンへの変換を通したATPの産生を阻害する。
本方法で治療することができる典型的な血管形成腫瘍には、固形腫瘍、特に、酸素及び栄養素の供給のために血管構成成分を必要とする癌腫が含まれる。例示的な固形癌としては、肺癌、乳癌、骨癌、卵巣癌、胃癌、膵臓癌、咽頭癌、食道癌、精巣癌、肝臓癌、耳下腺癌、胆道癌、結腸癌、直腸癌、頸癌、子宮癌、子宮内膜癌、腎臓癌、膀胱癌、前立腺癌、甲状腺癌、扁平上皮細胞癌、腺癌、小細胞癌、黒色腫、膠芽腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、カポジ肉腫、及び肉腫が挙げられるが、これらに限定されない。
癌の治療は、腫瘍のサイズまたは体積の低減をもたらし得る。例えば、治療後の腫瘍サイズは、治療前のそのサイズに比べて、5%以上(例えば、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上)低減される。腫瘍のサイズは、任意の再現可能な測定手段によって測定することができる。例えば、腫瘍のサイズは、腫瘍の直径として測定され得る。
癌の治療は、腫瘍の数の減少をさらにもたらし得る。例えば、治療後の腫瘍の数は、治療前の数に比べて、5%以上(例えば、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上)低減される。腫瘍の数は、任意の再現可能な測定手段によって測定することができ、例えば、腫瘍の数は、裸眼で、または特定の倍率(例えば、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、または50倍)で目に見える腫瘍を計数することによって測定され得る。
癌の治療は、原発腫瘍部位から離れた他の組織または臓器における転移結節の数の減少をもたらし得る。例えば、治療後の転移結節の数は、治療前の数に比べて、5%以上(例えば、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上)低減される。転移結節の数は、任意の再現可能な測定手段によって測定することができる。例えば、転移結節の数は、裸眼で、または特定の倍率(例えば、2倍、10倍、または50倍)で目に見える転移結節を計数することによって測定され得る。
癌の治療は、未治療の対象集団と比較して、本発明により治療された対象集団の平均生存期間の増加をもたらし得る。例えば、平均生存期間は、30日超(60日超、90日超、または120日超)増加する。集団の平均生存期間の増加は、任意の再現可能な手段によって測定することができる。集団の平均生存期間の増加は、例えば、集団に関して、本発明の化合物での治療開始後の平均生存長を計算することによって測定され得る。集団の平均生存期間の増加は、例えば、集団に関して、本発明の薬学的に許容される塩での1回目の治療完了後の平均生存長を計算することによっても測定することができる。
癌の治療は、未治療の集団と比較して、治療された対象集団の死亡率の減少ももたらし得る。例えば、死亡率は、2%超(例えば、5%超、10%超、または25%超)減少する。治療された対象集団の死亡率の減少は、任意の再現可能な手段によって、例えば、集団に関して、本発明の薬学的に許容される塩での治療開始後の単位時間当たりの疾患関連死の平均数を計算することによって測定することができる。集団の脂肪率の減少は、例えば、集団に関して、本発明の薬学的に許容される塩での1回目の治療完了後の単位時間当たりの疾患関連死の平均数を計算することによっても測定することができる。
組成物
適切な賦形剤及び上述の薬学的に許容される塩のうちの1つ以上を含有する組成物は、本発明の範囲内である。組成物は、薬学的に許容される賦形剤を含有する薬学的組成物、栄養的に許容される好適な賦形剤を含有する栄養組成物、または美容的に許容される賦形剤を含有する美容組成物であり得る。
「薬学的組成物」という用語は、インビボもしくはエクスビボでの診断または治療用途に特に好適である組成物を作製する、活性薬剤と不活性または活性の賦形剤との組み合わせを指す。「薬学的に許容される賦形剤」は、対象に、または対象に対して投与された後、望ましくない生理学的作用を引き起こさない。薬学的組成物中の賦形剤は、活性成分と相溶性であり、それを安定化することができるという意味でも「許容可能」でなければならない。1つ以上の安定剤が活性化合物の送達のための薬学的賦形剤として利用され得る。薬学的に許容される賦形剤の例としては、剤形として使用可能な組成物を得るための、生体適合性ビヒクル、アジュバント、添加物、及び希釈剤が挙げられるが、これらに限定されない。他の賦形剤の例としては、コロイド状酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、及びD&Cイエロー番号10が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容される塩」という用語は、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、またはアレルギー応答を伴わずにヒト及び下等動物の組織との接触における使用に好適であり、妥当な利益/リスク比に見合うそれらの塩を指す。アミン、カルボン酸、及び他の種類の化合物の薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知である。例えば、S.M.Berge,et al.describe pharmaceutically acceptable salts in detail in J.Pharmaceutical Sciences,66:1−19(1977)。塩は、以下に一般的に記載されるように、本発明の化合物の最終単離及び精製中にインシツで、または遊離塩基もしくは遊離酸機能と好適な試薬とを反応させることにより別個に調製され得る。例えば、遊離塩基機能は、好適な酸と反応させることができる。さらに、本発明の化合物が酸性部分を保有する場合、好適なその薬学的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムもしくはカリウム塩、及びアルカリ土類金属、例えば、カルシウムもしくはマグネシウム塩などの金属塩を含む。薬学的に許容される非毒性酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、及び過塩素酸などの無機酸で、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、もしくはマロン酸などの有機酸で形成された、またはイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を使用することによって形成されたアミノ基の塩が挙げられる。他の薬学的に許容される塩は、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、二グルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ流酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチネート、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、及び吉草酸塩を含む。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムが含まれる。さらなる薬学的に許容される塩は、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩、及びスルホン酸アリールなどの対イオンを使用して形成された非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、ならびにアミンカチオンを含む。
上述のように、本発明の薬学的組成物は、追加で、本明細書で使用されるとき、所望される特定の剤形に適する、ありとあらゆる溶媒、希釈剤、または他の液体ビヒクル、分散もしくは懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘剤もしくは乳化剤、保存剤、固体結合剤、及び潤滑剤を含む、薬学的に許容される賦形剤を含む。Remington’s Pharmaceutical Sciences,Sixteenth Edition,E.W.Martin(Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1980)は、薬学的組成物の製剤化に使用される種々の賦形剤及びその調製のための既知の技法を開示する。任意の望ましくはい生物学的作用をもたらす、またはさもなければ薬学的組成物の任意の他の構成成分(複数可)と有害な様式で相互作用することなどにより、本発明の化合物と不相溶性である任意の従来の賦形剤媒体を除き、その使用は、本発明の範囲内であることが企図される。薬学的に許容される賦形剤として機能し得る材料のいくつかの例としては、ラクトース、グルコース、及びスクロースなどの糖類;コーンスターチ及びジャガイモデンプンなどのデンプン類;ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのセルロース及びその誘導体;粉末トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;ココアバター及び坐剤ワックスなどの賦形剤;落花生油、綿実油、紅花油、胡麻油、オリーブ油、コーン油、及び大豆油などの油類;プロピレングリコールなどのグリコール類;オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル類;寒天;大豆及び卵黄ホスファチド、レシチン、水素化大豆レシチン、ジミリストイルレシチン、ジパルミトイルレシチン、ジステアロイルレシチン、ジオレオイルレシチン、ヒドロキシル化レシチン、リゾホスファチジルコリン、カルジオリピン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ジアステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)、及びそのペグ化エステル(DSPE−PEG750及びDSPE−PEG2000など)、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ならびにホスファチジルセリンなどの天然及び合成リン脂質が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい商業用グレードのレシチンは、商品名Phosal(登録商標)またはPhospholipon(登録商標)で入手可能なものを含み、Phosal 53 MCT、Phosal 50 PG、Phosal 75 SA、Phospholipon 90H、Phospholipon 90G、及びPhospholipon 90 NGを含み、大豆−ホスファチジルコリン(SoyPC)及びDSPE−PEG2000が特に好ましく、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;アルギン酸;発熱物質不含水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、及びリン酸緩衝液などの緩衝剤、ならびにラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどの他の非毒性の相溶性潤滑剤、ならびに着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘未剤、風味剤、及び芳香剤、保存剤、及び酸化防止剤も、配合者の判断により組成物に存在し得る。
上述の形態のうちのいずれかの上述の組成物は、本明細書に記載される癌または任意の他の疾患もしくは状態を治療するために使用され得る。有効量は、治療される対象に治療作用を生じさせるのに必要とされる活性化合物/活性薬剤の量を指す。有効用量は、当業者に認識されるように、治療される疾患の種類、投与経路、賦形剤の使用、及び他の治療上の処置との共使用の可能性により変動する。
本発明の薬学的組成物は、非経口、経口、経鼻、直腸、局所、または頬側投与され得る。本明細書で使用されるとき、「非経口」という用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、クモ膜下腔内、秒巣内、または頭蓋内注射、ならびに任意の好適な注入技法を指す。
減菌された注入可能な組成物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒の溶液または懸濁液であり得る。かかる溶液としては、1,3−ブタンジオール、マンニトール、水、リンゲル液、及び等張塩化ナトリウム溶液が挙げられるが、これらに限定されない。加えて、固定油が溶媒または懸濁培地として従来用いられる(例えば、合成モノ−またはジグリセリド)。限定されないが、オレイン酸及びそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、限定されないが、オリーブ油またはヒマシ油、それらのオルポリオキシエチル化形態などの天然の薬学的に許容される油であるため、注射剤の調製に有用である。これらの油溶液または懸濁液は、限定されないが、カルボキシメチルセルロースまたは類似する分散剤などの長鎖アルコール希釈剤または分散剤も含有し得る。薬学的に許容される固体、液体、または他の剤形の製造に一般的に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤(限定されないが、TweenもしくはSpanなど)、または他の類似する乳化剤もしくは生物学的利用能のエンハンサーも製剤の目的のために使用され得る。
経口投与用の組成物は、カプセル、錠剤、エマルジョン、及び水性懸濁液、分散液、及び溶液を含む、任意の経口的に許容される剤形であり得る。錠剤の場合、一般的に使用される賦形剤としては、ラクトース及びコーンスターチが挙げられるが、これらに限定されない。限定されないが、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も典型的に添加される。カプセル形態の経口投与に関して、有用な希釈剤としては、ラクトース及び乾燥コーンスターチが挙げられるが、これらに限定されない。水性懸濁液またはエマルジョンが経口投与されるとき、活性成分は、乳化剤または懸濁化剤と組み合わせた油相に懸濁または溶解され得る。所望する場合、ある特定の甘味剤、風味剤、または着色剤が添加され得る。
記載される発明による局所投与用の薬学的組成物は、溶液、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル、または油として製剤化され得る。あるいは、局所用製剤は、任意選択で、1つ以上の賦形剤または希釈剤を含み得る、活性成分(複数可)で含浸されたパッチまたは包帯の形態であり得る。いくつかの好ましい実施形態では、局所用製剤は、皮膚または他の患部を通して活性薬剤(複数可)の吸収または浸透を増強するだろう材料を含む。
局所用組成物は、皮膚への適用に好適な、皮膚科学的に許容される賦形剤の安全かつ有効な量を含有する。「美容的に許容される」もしくは「皮膚科学的に許容される」組成物または構成成分は、過度の毒性、不相溶性、不安定性、またはアレルギー応答を伴わずに、ヒトの皮膚との接触に使用するのに好適である組成物または構成成分を指す。賦形剤は、活性薬剤及び任選択の構成成分が適切な濃度(複数可)で皮膚に送達されることを可能にする。したがって、賦形剤は、活性材料が適切な濃度で選択された標的にわたって等しく適用及び分配されることを確実にするための希釈剤、分散剤、溶媒などとしての機能を果たし得る。賦形剤は、固体、半固体、または液体であり得る。賦形剤は、ローション、クリーム、またはゲルの形態、特に、活性材料が沈降するのを阻止するのに十分な粘度または降伏点を有するものであり得る。賦形剤は、不活性であるか、または皮膚科学利益を有し得る。それは、本明細書に記載される活性構成成分と物理的及び化学的に相溶性でもあるべきであり、安定性、有効性、または組成物に関連する他の使用利益を極度に妨げるべきではない。
併用療法
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、増殖抑制活性を有する追加の化合物をさらに含み得る。増殖抑制活性を有する追加の化合物は、表8に示されるものを含む、増殖抑制剤の群から選択され得る。
本発明の化合物及び薬学的組成物が製剤化され、併用療法において用いられる、つまり、化合物及び薬学的組成物が1つ以上の他の所望の治療薬または医学的手順と共に製剤化されるか、またはそれらと同時に、その前に、またはその後に投与され得ることも理解する。併用レジメンにおいて用いるための療法(治療薬または手順)の特定の組み合わせは、所望の治療薬及び/または手順、ならびに達成される所望の治療作用の適合性を考慮する。用いられる療法が同じ障害に関して所望の作用を達成し得るか、またはそれらが異なる作用を達成し得る(例えば、任意の有害作用の制御)ことも理解する。
「増殖抑制剤」とは、表8に列記される増殖抑制剤を含む任意の増殖抑制剤を意味し、それらのうちのいずれかが、本明細書に列挙される医学的状態を治療するために、本発明の薬学的に許容される塩と組み合わせて使用され得る。増殖抑制剤は、そのオルガノ−プラチン誘導体、ナフトキノン及びベンゾキノン誘導体、クリソファン酸及びアントロキノン誘導体も含む。
一般的な方法
示差走査熱量測定法
示差走査熱量測定(DCS)データを、TA Instruments Q10 DSCを使用して収集した。典型的には、試料(2〜8mg)を、密封されないが、覆われた気密性のアロジン処理されたアルミニウム試料皿に設置し、50mL/分の窒素パージを使用して、10℃/分の速度で30〜300℃で走査した。
熱重量分析
熱重量分析(TGA)データを、TA Instruments TGA Q500を使用して収集した。典型的には、試料(約10mg)を、開放された、予め風袋引きされた(pre−tared)アルミニウム試料皿に設置し、60mL/分の窒素パージを使用して、10℃/分の速度で25〜300℃まで走査した。
X線粉末回折計
X線粉末回折パターンを、Cu Kα放射源(λ=1.54°A)、9−位置試料ホルダー、及びLYNXEYE超高速検出器を装備したBruker D8 Advanceを使用して得た。試料をゼロ背景のシリコンプレートホルダー上に設置した。
動的水蒸気吸着
試料を、Aquadyne DVS−2重量法水吸着分析器を使用して分析した。相対湿度は2〜95%に調節され、試料の重量は継続して監視され、記録された。
プロトン核磁気共鳴
0.05%(v/v)テトラメチルシラン(TMS)を含む重水素化されたジメチルスルホキシドに化合物を溶解することによって試料を調製した。TopSpinソフトウェアを備えたBruker Avance 300 MHz NMRで、スペクトルを周囲温度で収集した。走査の数はプロトンNMRに関して16であった。
カール・フィッシャー
試料中の見かけ含水量は、Mettler Toledo DL39 Coulometric KF Titratorを使用して、カール・フィッシャー滴定によって決定された。HYDRANAL−Coulomat ADは滴定試薬として使用された。約20mgの固体を滴定に使用した。分析パラメータを表9に提示する。
光学顕微鏡
PAXcam 3デジタル顕微鏡カメラを装備したOlympus BX53偏光顕微鏡使用して試料を分析した。
実施例1.固体状態のβ−GPAのプロファイリング
固体状態のβ−GPAをXRPDによって分析し(図2)、偏光顕微鏡下でも観察した(図3)。材料は結晶質であることが分かった。
β−GPAのDSCサーモグラムを図4に図示する。β−GPAの融解開始はおよそ219℃であり、その後、およそ237℃で吸熱事象及び即時分解の可能性が続くことが分かった。しかしながら、この材料は、187℃で別の小さな吸熱事象も呈した(微量の別の形態のβ−GPAの可能性)。
TGA分析は、図5に図示されるように、試料において、30〜145℃での0.1%未満の重量損失があることを明らかにする。
β−GPAのH NMRを図6に示す。
β−GPAのDVS実験は、0〜95パーセントの相対湿度に曝されたとき、およそ0.1%の水分が吸収及び脱着したことを明らかにした(図7)。XRPDによって確認されるように、DVS実験後に固体形態の変化は観察されなかった。
実施例2.塩スクリーニング
段階I
表10は、β−GPAの塩スクリーニングに関して選択された対イオンを図示する。塩スクリーニング実験は、β−GPA対対イオンに関して1:1.1当量(eq)に設計された。
19の異なる対イオンでのβ−GPAの76の塩スクリーニング実験を、30mgのβ−GPAで設定した。各対イオンに関して一組4つのバイアルを、4つの異なる溶媒(0.3mL):エタノール:水(9:1)、イソプロパノール、アセトン:水(9:1)、及びアセトニトリルで設定した。
適切な量のβ−GPA及び対イオンをそれぞれの溶媒中に溶解し、溶解するまで70〜75℃に加熱した。追加の0.1mLの水を、イソプロパノール、アセトン:水(9:1)及びアセトニトリルに添加した。L−アスパラギン酸を含有する試料に対して、およそ1.5mLの水が固体を溶解するのに必要であった。透明な溶液が得られた後、試料を室温で撹拌のために放置した。固体は以下の試料において観察された:2163−42−4、25、26、27、28、45、及び53〜75。固体を濾過し、湿潤試料として直ちにXRPDにより分析した。固体が得られなかった試料を、乾燥させるために50℃のオーブンに設置した。以下の試料で、一晩乾燥させた後に固体が得られた:2162−42−2、1、2、3、及び21〜24。L−アスパラギン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化マグネシウムでの実験は、β−GPAまたは対イオンのいずれかの沈殿をもたらした。全ての実験観察を、各段階後に記録し、表11に列記する。
EtOH=エタノール、IPA=イソプロパノール、MeCN=アセトニトリル
図8〜13は、スラリー/緩徐な蒸発実験から単離された新しい結晶質のXRPDを表す。
段階II
塩スクリーニング実験の段階Iでゲルをもたらした試料は、別の4つの新しい溶媒系(メタノール、水、酢酸エチル、及びトリフルオロエタノール)組が使用された、段階IIが考慮された。ゲルを70℃でそれぞれの溶媒(表10)中に溶解し、一晩撹拌させた。沈殿が観察された場合、翌日に、撹拌を中止し、試料に対してXRPD分析を行った。沈殿がない場合、試料を50℃のオーブンで乾燥させた。メタノール中の臭化水素酸、及び酢酸エチル、ならびにメタノール中のL−乳酸の3つの実験が、XRPD分析により確認される沈殿β−GPAをもたらした。結晶質形態を、リン酸(酢酸エチル及びトリフルオロエタノールから)、メタンスルホン酸(酢酸エチルから)、エタンスルホン酸(4つ全ての溶媒から)、及びL−リンゴ酸(トリフルオロエタノールから)で調製した。
実施例3.2:1(β−GPA:酸)モル比の塩スクリーニング実験
2:1(β−GPA:酸)比におけるマレイン酸、フマル酸、及びシュウ酸でのβ−GPAの塩スクリーニング実験を設定した。シュウ酸及びマレイン酸に関して、およそ0.3mLの水を使用して、90℃で、β−GPA(120mg)及び対イオンを2:1(β−GPA:酸)比で溶解した。しかしながら、フマル酸での実験に関して、0.2mLのメタノールを使用して、65℃で対イオンを溶解した。全ての実験は、10分以内に白色固体の沈殿をもたらした。しかしながら、バイアルを週末にわたって撹拌のために放置した。
固体を濾過し、濾過中に0.5mLのイソプロパノールですすぎ、その後XRPD分析を行った。結果を表12の表にまとめる。
XRPD分析は、マレイン酸実験に関して新しいXRPDパターンを明らかにした(パターン6B、図14)。1H−NMRは、2:1塩がβ−GPAとマレイン酸との間で形成されたことを明らかにした(図15)。
実施例4.β−GPAの物理的及び熱的特徴付け
塩酸塩
β−GPA−HCl塩(試料ID:2162−42−2)のDSCは、およそ135℃での吸熱事象、続いて、およそ185℃での発熱事象、及び265℃での吸熱の存在を明らかにした(図16)。DSCにおける発熱事象は、高温顕微鏡により確認されるように、試料の再結晶化から生じる(図17)。TGA分析は、31℃〜210℃でのおよそ11%の重量損失を明らかにした。
リン酸塩
リン酸でβ−GPAの結晶質材料をもたらした2つの試料のXRPDパターンにおいてある程度の相違があったが、DSC及びTGA分析はほぼ同一であった。両試料は、およそ138℃の融点及び1%未満の重量損失を呈した。塩に関する誘導結合プラズマ/発光分光法(ICP−OES)によるリン酸分析は、およそ16%(実験値:14%)であることが分かり、したがって、おそらく1:1塩である。
マレイン酸塩(1:1塩)
β−GPA−マレイン酸塩(試料ID:2162−42−21)は、次の温度:90、124、及び141℃で、3つの吸熱を呈した(図18)。TGA分析は、31〜105℃(第1の吸熱)でのおよそ1.2%の重量損失、105〜138℃(第2の吸熱)でのおよそ5.4%の重量損失を明らかにした。
マレイン酸塩(2:1塩)
β−GPA−マレイン酸塩(試料ID:2162−48−6)は、それぞれ、85及び155℃で、2つの吸熱を呈した。しかしながら、乾燥試料は、155℃で1つの吸熱のみを呈した。DSC分析から、水和物が前の事例で形成されたことは明らかであり、一方で、無水形態が乾燥の結果として得られた。TGA分析は、31〜145℃での0.1%未満の重量損失を明らかにした。
フマル酸塩(1:1塩)
β−GPA−フマル酸塩(試料ID:2162−42−25)は、171℃で吸熱(図19)、続いて、塩の分解の可能性を呈した。TGA分析は、31℃〜145℃での1%未満の重量損失を明らかにした。(図20)1:1フマル酸塩のH NMRを図21に示す。
エタンスルホン酸塩
β−GPAとエタンスルホン酸との間の実験から得られた結晶質材料は、50℃のオーブンで3日以上乾燥させた後でも完全に乾燥しなかった(4つ全てのバイアル)。
試料をDSCで分析したとき、広い吸熱事象、続いて分解が観察され、TGAも開始点(31℃)からの重量損失を明らかにした。試料のH−NMRでは、試料においてエタンスルホン酸の痕跡が認められなかった。したがって、結晶質材料は、β−GPAとエタンスルホン酸との間の化学反応の産物であった可能性がある。
L−リンゴ酸塩
β−GPA−L−リンゴ酸塩(試料ID:2162−42−45)は、110℃で吸熱、続いて、塩の分解の可能性を呈した。TGA分析は、31℃〜145℃での1%未満の重量損失を明らかにした。塩のH−NMRでは、1:1塩であることが確認された。
コハク酸塩(2:1塩)
β−GPA−コハク酸塩(試料ID:2162−42−59)のDSCは、およそ130℃での吸熱事象、続いて、およそ175℃で別の吸熱事象の存在を明らかにした。発熱事象はおよそ179℃(図22)、続いて、232℃で吸熱事象が観察された。DSCにおける吸熱及び発熱事象を検証するために、高温顕微鏡検査を試料に対して行い、図23に図示する。TGA分析は、31℃〜135℃でのおよそ0.4%の重量損失、135〜215℃での13%の重量損失を明らかにした(図24)。H−NMRは、β−GPAとコハク酸との間で形成された塩が2:1(β−GPA:酸)モル比であることを明らかにした(図25)。
シュウ酸塩(1:1塩)
図26に表されるように、DSCにより分析したとき、β−GPA−シュウ酸(試料ID:2162−42−69)は、およそ217℃での吸熱事象、続いて、およそ224℃での発熱事象、及び268℃での吸熱の存在を明らかにした。TGA分析は、31〜195℃での0.3%未満の重量損失を明らかにした(図27)。材料を高温顕微鏡下で観察したとき、216〜226℃で、溶解したように見えた結晶は非常に少なかったが、観察された目に見える再結晶化事象はなかった。268℃から結晶の融解が生じ始め、291℃まで続いた。β−GPAシュウ酸塩のH−NMRを図28に示す。元素分析から、β−GPA対シュウ酸の化学量論比は、1:1であることが分かった(Intertek)。
実施例5.光学顕微鏡像
β−GPAの塩を光学顕微鏡によっても分析した。β−GPA塩の光学顕微鏡像を図29A〜29Jに示す。図30に示されるように、β−GPAフマル酸塩(1:1)は、ロッド様結晶形態を有する。
実施例6.過酷条件下のβ−GPA塩の安定性試験
過酷条件下:湿潤、乾燥(真空下45℃)、及び高湿度(RH95%超)での各塩の固体形態安定性をXRPDにより試験した。結果を表13の表にまとめる。
実施例7.DVS実験
β−GPAマレイン酸塩(1:1)(形態II)、β−GPAフマル酸塩(1:1)、β−GPAマレイン酸塩(2:1)、β−GPAコハク酸塩(2:1)、及びβ−GPAシュウ酸塩(1:1)の4つの塩を、DVS実験により分析し、続いて試料のXRPD分析を実験の完了時に行った。
1:1β−GPAマレイン酸塩(パターン6D)は、60%RHから吸湿率の増加を呈し、およそ95%RHで、およそ25%の吸湿率であったが、XRPDにより確認されるように、実験完了後、形態変化はなかった。
1:1β−GPAフマル酸塩は、DVS実験中、1%未満の吸湿率を呈した。DVS後試料に対するXRPD分析は、パターン7Aと共にβ−GPAピークの存在を明らかにした(図31)。
2:1β−GPAコハク酸塩及び1:1β−GPAシュウ酸塩の両方は、DVS実験中、0.5%未満の吸湿率を明らかにし、実験完了後、形態変化は観察されなかった。
実施例8.異なる溶媒における塩の固体形態安定性
室温で48時間にわたって、水(不均化試験)、メタノール、アセトニトリル、及びアセトン:水(9:1)における固体形態安定性に関して、3つの塩を試験した。
1:1β−GPAシュウ酸塩及び1:1β−GPAフマル酸塩は、水中での48時間のスラリー後、それらのXRPDパターンを維持した。2:1β−GPAコハク酸塩は、水中での6時間のスラリー後、β−GPAからアップピークを示し始めたため、実験は6時間後に中止した。
メタノール、アセトニトリル、及びアセトン:水(9:1)中での1:1β−GPAフマル酸塩及び1:1β−GPAシュウ酸塩のスラリー化後、塩はそれらのXRPDパターンを維持することが分かった。
メタノール及びアセトニトリル中での2:1β−GPAコハク酸塩のスラリー化後、塩はそのXRPDパターンを維持することが分かった。しかしながら、アセトン:水(9:1)中のスラリーは、48時間後にβ−GPAの存在を明らかにした。
実施例9.40℃及び75%湿度での塩の固体形態安定性
β−GPAフマル酸塩、コハク酸塩、及びシュウ酸塩の固体形態安定性試験を、7日間にわたって、40℃及び75%RHで行った。およそ30mgの塩を、40℃で、蓋を閉めて塩化ナトリウムの飽和溶液(2mL)中に設置された4mLのバイアルに設置した。試料を1週間放置した後、塩のXRPD分析を行った。3つ全ての塩は、それらの元のXRPDパターンを維持した。
実施例10.塩の純度
β−GPA塩の純度を、以下の方法を使用してHPLCにより決定した。
HPLC方法を以下に記載する:
カラム:SeQuant ZIC Hilic PEEKカラム(250×4.6mm、5μm)
移動相A:0.02Mリン酸緩衝液、pH3.0
2.72gのリン酸二水素カリウムを1Lの脱イオン水に溶解し、85%(w/w)リン酸で所望のpHを調節することにより移動相を調製した。
移動相B:100%アセトニトリル
使用された勾配:
流量:1mL/分
注入量:10μL
検出波長:210nm
実行時間:30分
カラム温度:40℃
希釈剤:アセトニトリル:水(1:1)
対イオンも、それぞれの塩において存在したため、同じ濃度下で、HPLCにより分析した。
β−GPA塩の純度を表14に列記する。
実施例11.塩のスケールアップ
シュウ酸塩
およそ7.2g(0.055モル)のβ−GPAを、30mLの水の入ったEasyMax反応槽に添加した。透明な溶液が得られるまで、反応混合物を90℃で撹拌した。この溶液に、およそ5.4g(0.06モル)のシュウ酸をゆっくり添加し、反応器の温度を20℃に下げた。およそ20mLのイソプロパノールを、反応混合物を一晩撹拌するために放置したに添加した。試料ID:2162−64−2。
翌日、スラリーを濾過し、固体を10mLのイソプロパノールで2回洗浄した。ケークを乾燥のために45℃の真空オーブンに設置した。収量=11.4g(94%)。固体をXRPDにより分析し、β−GPAシュウ酸塩(パターン18A)形成が確認された。
コハク酸塩
およそ72g(0.55モル)のβ−GPAを、75℃の500mLのジャケット付き槽中の400mLのエタノール:水(9:1)に添加し、スラリーを作製した。これに、65℃の200mLのエタノール:水(9:1)に71.2g(0.6モル)を添加することにより調製されたコハク酸のスラリーを添加した。反応器の温度を18℃に下げ、反応混合物を一晩撹拌するために放置した。試料ID:2162−62−1。
翌日、スラリーを濾過し、固体を20mLのイソプロパノールで2回洗浄した。ケークを乾燥のために45℃の真空オーブンに設置した。収量=101.3g(97%)。固体をXRPDにより分析し、β−GPAコハク酸塩(パターン15A)の形成を確認した。
フマル酸塩
およそ48g(0.37モル)のβ−GPAを、90℃の500mLのジャケット付き槽中の120mLの水に添加し、透明の溶液を得た。この溶液に、65℃の220mLのメタノールに46.8g(0.40モル)を溶解することにより調製されたフマル酸の溶液を添加した。反応器の温度を18℃に下げ、反応混合物を一晩撹拌するために放置した。試料ID:2162−64−1。
翌日、スラリーを濾過し、固体を20mLのイソプロパノールで2回洗浄した。ケークを乾燥のために45℃の真空オーブンに設置した。収量=61.5g(90%)。固体をXRPDにより分析し、β−GPAフマル酸塩(パターン7A)の形成を確認した。
実施例12.かさ密度およびタップ密度の決定
β−GPAシュウ酸塩(パターン18B)、コハク酸塩(パターン15A)、及びフマル酸塩(パターン7A)のかさ密度を、既知量の塩(g)をメスシリンダーに注ぐことによって決定した。塩によって占められる体積(Vi)を記録し、方程式1を使用してかさ密度(ρ)を決定した。
ρ=g/V(1)
塩のタップ密度を、タップ密度分析器を使用して決定した。既知量の塩をメスシリンダーに注ぎ(g)、初期体積を記録し、タップ密度分析器を使用してタップした。タップ後の最終体積(V)を記録し、方程式2を使用してタップ密度(ρ)を計算した。
ρ=g/V(2)
表15は、β−GPA及びその塩のかさ密度及びタップ密度を列記する。
実施例13.カール指数及びハウスナー比の決定
カール指数またはカール圧縮指数(C)は、粉末の圧縮性の指標である。これは、下の方程式を使用して計算することができる:
カール指数(C)=100(V−V)/V(3)
25を超えるカール指数は、不良な流動性の指標であるが、15を下回る値は、良好な流動性の指標であると考えられる。
ハウスナー比は、粉末または顆粒材料の流動性に相関する数である。これは、下の方程式を使用して計算することができる:
ハウスナー比=V/V(4)
表16は、R.L.Carlによって提案された粉末の流動性質に対応するカール指数及びハウスナー比を列記する。
表17は、β−GPA及びその塩のカール指数及びハウスナー比を列記する。
実施例14.Hanson Flodexユニットを使用した流動性測定
方法:円筒状の槽をスタンドに固定し、漏斗の下が槽に近接するように、その上に漏斗も固定する。次に、約50〜60gの粉末投入量を、漏斗を通してシリンダの中央に入れる。レバー装置を引っ張り、迅速かつ振動させることなくディスクに穴を空ける。粉末が小径穴を通ってゆっくり流れ、逆さまの円錐台のような形状の空洞を残す場合、試験は正と考えられる。粉末がバルクに凝集し、急に落下して、円筒状の空洞を形成する場合、試験は負と考えられる。粉末が小径穴を通って落下しない場合、試験は負と考えられる。実験が負である場合、より大きい穴を有するディスクで粉末を再度試験する。表18〜21は、β−GPA及びその塩の流動性試験の結果を列記する。
実施例15.1:1フマル酸塩の高湿度でのDVS及び安定性
試料2162−64−1を、3つ組でDVSにより分析し、DVS後の試料を、XRPDで特徴付けし、実験完了時に形態を特定した。3つ全ての実験において、β−GPAフマル酸塩の吸湿率は、0.1%未満であることが分かった。3つ全ての実験において、XRPDは、β−GPAフマル酸塩(パターン7A)と同一であることが分かり、DVS後の試料2162−42−3とは異なり、β−GPAピークの出現は観察されなかった(図30)。
2162−64−1の固体形態安定性も、RH95%超、室温で試験した。β−GPAフマル酸塩は、48時間後、その元のXRPDパターン(パターン7A)を維持することが分かった。
塩スクリーニング実験の要約
10のβ−GPAの塩、つまり、β−GPA HCl、β−GPAリン酸塩、β−GPAメシル酸塩、β−GPAマレイン酸塩(1:1、パターン6A)、β−GPAマレイン酸塩(1:1、パターン6D)、β−GPAマレイン酸塩(2:1、パターン6B)、β−GPAフマル酸塩、β−GPAリンゴ酸塩、β−GPAコハク酸塩、及びβ−GPAシュウ酸塩を、塩スクリーニング実験から単離した(段階I及びII)。
10の塩のうち、6つの塩:β−GPA HCl、β−GPAリン酸塩、β−GPAメシル酸塩、β−GPAマレイン酸塩(1:1、パターン6A)、β−GPAリンゴ酸塩、及びβ−GPAマレイン酸塩(2:1、パターン6B)を、それらの潮解性、非再現性、または純度問題のため、さらなる試験から除外した。
DVS実験を行った後に、β−GPAの3つの塩(β−GPAマレイン酸塩(1:1)、フマル酸塩(1:1)、コハク酸塩(2:1)、及びシュウ酸塩(1:1))を選択し、形態安定性をXRPDにより決定した。
β−GPAフマル酸塩、コハク酸塩、及びシュウ酸塩は、DVS実験後、それらのXRPDを維持した。しかしながら、β−GPAフマル酸塩は、塩の解離を示す、β−GPAからの2つのピークの存在を明らかにした。
β−GPAフマル酸塩のスケールアップ試料を、再度、DVSにより3回分析し、これらの実験において、試料はいずれの塩の解離を呈さなかった。前のDVS実験を無視した。RH95%超、20℃で、β−GPAフマル酸塩の追加の固体形態安定性試験も、塩が安定していることを明らかにした。
塩の純度評価をHPLCにより行い、塩の純度は以下の通りであった:β−GPAフマル酸塩−97.7%、β−GPAコハク酸塩−98.1%、及びβ−GPAシュウ酸塩−98.4%。
塩の安定性試験も、室温で48時間にわたって、水(不均化の試験)、メタノール、アセトニトリル、及びアセトン:水(9:1)においてそれらをスラリー化することによって行った。以下の結果が得られた:
−β−GPAマレイン酸塩、フマル酸塩、及びシュウ酸塩は、水における48時間のスラリー後、それらのXRPDパターンを維持したが、β−GPAコハク酸塩は、水中での6時間のスラリー後、β−GPAからの2つのピークを示した。
−48時間のスラリー後、メタノール及びアセトニトリル中のβ−GPAマレイン酸塩は、その元の形態を維持することが分かった。しかしながら、アセトン:水(9:1)におけるスラリーは、XRPD分析におけるいくつかの追加のピークと共に、塩の元のパターン(パターン6D)と一致した。
−48時間のスラリー後、メタノール及びアセトニトリル中のβ−GPAコハク酸塩は、そのXRPDパターンを維持することが分かった。しかしながら、アセトン:水(9:1)におけるスラリーは、XRPD分析における塩と共に、48時間後、β−GPAの存在を明らかにした。
β−GPAフマル酸塩、コハク酸塩、及びシュウ酸塩の固体形態安定性試験を、7日間にわたって、40℃及び75%RHで行った。3つ全ての塩は、安定していることが分かり、それらの元のXRPDパターンを維持した。
β−GPAの3つの塩を、60〜100gスケールにスケールアップした。β−GPAフマル酸塩及びコハク酸塩を、首尾よくスケールアップしたが、β−GPAシュウ酸塩は、塩のエタノール溶媒和物をもたらした(H−NMRにより確認した)。エタノール対β−GPAのモルパーセントは、0.22〜1であることが分かった(パターン18B)。
それにもかかわらず、エタノール:水(9:1)から水及びイソプロパノールに溶媒系を変更することにより、元のβ−GPAシュウ酸塩が産生されたが、XPRDパターンは、わずかな量の新しい追加のピークの存在を確認した。
β−GPA及びその塩:β−GPAシュウ酸塩(パターン18A及びB)、フマル酸塩、及びコハク酸塩のかさ密度及びタップ密度を、密度分析器ユニットを使用して決定した。同様に、塩の流動性測定を、Hanson Flodexユニットを使用して測定した。
実験データから、β−GPA及びβ−GPAシュウ酸塩(パターン18B)は、不良な流動性質を呈することが分かったが、β−GPAシュウ酸塩(パターン18A)は、普通であり、β−GPAコハク酸塩は良好であり、β−GPAフマル酸塩は優れた流動特徴を呈した。
固体形態安定性、再現性、密度、及び流動性特性に基づき、β−GPAフマル酸塩がスクリーニングされた塩の中で最良の特性を有するように見える。
実施例16.1:1β−GPAフマル酸塩の多形体スクリーニング
1:1β−GPAフマル酸塩の固体形態安定性
β−GPAフマル酸塩の固体形態安定性を、飽和塩溶液チャンバを使用して、表22に列記される種々の温度/湿度条件で、1週間にわたって試験した。試料を、1週間後にXRPDにより分析した。種々の温度/RH条件下のβ−GPAフマル酸塩の安定性試料のXRPD分析は、β−GPAフマル酸塩が元のXRPDパターン(パターン7A)を維持したことを示した。
1:1β−GPAフマル酸塩の溶解度
β−GPAフマル酸塩の溶解度を、15及び45℃で、15の異なる溶媒及び溶媒混合物において、重量測定により測定した。約100mgの化合物を、10体積(1mL)の溶媒/溶媒混合物に分配し、48時間撹拌した。表23は、異なる溶媒におけるβ−GPAフマル酸塩の溶解度を表す。48時間後、バイアルを遠心分離機にかけた。上清を回収し、45℃の真空下で緩徐な蒸発のために放置し、溶解度を決定した。遠心分離及び蒸発後に得た固体をXRPDにより分析した。48時間のスラリー後の沈殿物のXRPD分析は、1:1β−GPAフマル酸塩に関して形態の形質転換がなかったことを明らかにした。
IPA=イソプロパノール、EtOH=エタノール、EtOAc=酢酸エチル、DCM=ジクロロメタン、TBME=t−ブチルメチルエーテル、MeOH=メタノール、MeCN=アセトニトリル
45の試料のうち10に関して、スラリー実験からの濾液の緩徐な蒸発後のXRPDはパターン7Aをもたらした。17の試料は、XRPD分析のための十分な固体を有しなかった。試料2162−74−5Bは、濾液の緩徐な蒸発後に新しい結晶質形態をもたらし、試料2162−74−6Bは、パターン7Aと7Bの混合型XRPDをもたらした(図32)。
β−GPAフマル酸塩を、48時間かけてテトラヒドロフラン:水(1:1)中でスラリー化した。濾液を、真空下45℃での蒸発に設定し、一晩蒸発させた後、オフホワイト色の固体を得た。スラリーからの固体及び緩徐な蒸発後に得られた固体の両方をXRPDにより分析した(図33)。
テトラヒドロフラン:水(1:1)のスラリー実験からのβ−GPAフマル酸塩の濾液の緩徐な蒸発(45℃)により得られたパターン7Bを、DSC及びH−NMRにより分析した。DSCは、161℃での吸熱の存在及びパターン7A(元のβ−GPAフマル酸塩)の痕跡も明らかにした。
抗溶媒添加実験
1:1β−GPAフマル酸塩の抗溶媒添加実験を、異なる抗溶媒を使用することによって行った。所与の量の1:1β−GPAフマル酸塩を、50℃の溶媒中に溶解した。およそ1mLの氷冷抗溶媒を塩溶液に添加し、氷浴中で2時間撹拌し、続いて20℃で一晩撹拌し続けた。どの実験も新しい形態のβ−GPAフマル酸塩をもたらさなかった。
未希釈及び溶媒滴摩砕実験
未希釈及び溶媒滴摩砕実験も多形体スクリーニングの一部として行った。乳鉢及び乳棒を使用して、およそ30mgの試料を、20μLの溶媒(テトラヒドロフラン、イソプロパノール、アセトン、水、またはt−ブチルメチルエーテル)の存在下で、5分間摩砕した。摩砕後、試料をXRPDにより分析した。全ての実験は、パターン7Aと同一であったXRPDをもたらした。
β−GPAフマル酸塩の非晶質形態を生成する試み
1gの1:1β−GPAフマル酸塩を、丸底フラスコ中の50℃の10mLの水に溶解した。試料が固化するまで丸底フラスコをドライアイス/アセトン冷却浴(−78℃)に設置し、その後48時間凍結乾燥させた。白色固体を得て、これを、XRPD、DSC、及びH−NMRにより分析した。試料ID:2162−84−1。XRPD分析は、図34に示されるように、2162−84−1(パターン7C)の新しいXRPDパターンを明らかにした。2162−84−1の1H−NMRは、凍結乾燥後に得られた固体が2:1β−GPAフマル酸塩の形成をもたらしたことを明らかにした(図35)。しかしながら、試料の顕微鏡像は、ある非晶質材料の存在を明らかにした。2:1β−GPAフマル酸塩の形成後の過剰なフマル酸が凍結乾燥された試料の顕微鏡像に見られる非晶質に形質転換された可能性があるということは可能であり得る。
上記の仮設を確認するために、以下の実験(表24)を凍結乾燥された試料(パターン7C)に対して行った。
凍結乾燥された試料のDSCは、発熱事象(再結晶化または固相形質転換の可能性)、続いて、2つの吸熱事象の存在を明らかにした(図36)。第1の吸熱事象は、1:1β−GPAフマル酸塩、続いて、1:1β−GPAフマル酸塩の融解後に形成された可能性がある可能な副産物の融解であり得る。
1gの1:1β−GPAフマル酸塩を、50℃の10mLの水に溶解し、迅速な蒸発のために、100℃の真空下に設置した。試料ID:2162−84−2。得られた固体をXRPDにより分析し、試料が元のβ−GPAフマル酸塩粉末パターン(パターン7A)を維持することが分かった。
温度周期実験
以下(表25)の実験を行い、1:1β−GPAフマル酸塩の可能な多形形態を単離した。
160〜165℃でのβ−GPAフマル酸塩(2162−84−7)の加熱により、黄色から褐色の固体(副反応の可能性、続いて分解)が得られ、これを、1H−NMR及びXRPDによりさらに分析した。
いくつかの冷却実験を行い、それらの全てが形態の変化をもたらさなかったか、またはフマル酸β形態の単離、または付随してフマル酸α及びβ形態の混合物をもたらした。
2:1塩を形成するための凍結乾燥実験
およそ264mgのβ−GPA及び118mgのフマル酸を、65℃の10mLの水に溶解した。
ドライアイス/アセトン混合物を使用して溶液を固化し、続いて、48時間凍結乾燥させた。これは、2:1塩の単離をもたらした。
拡散実験
1:1β−GPAフマル酸塩の拡散実験を、1gの塩を10mLの水に溶解することにより設定した。全ての拡散実験に関して、1mLの上記溶液を小さな4mLのバイアルに分配し、異なる溶媒の入った20mLのシンチレーションバイアルに設置した。実験のいずれも新しい形態のβ−GPAフマル酸塩をもたらさなかった。
逆抗溶媒添加実験
1:1β−GPAフマル酸塩の逆抗溶媒添加実験を、異なる抗溶媒を使用することによって行った。所与の量の1:1β−GPAフマル酸塩を、40℃の1mLの溶媒中に溶解した。この溶液を既知量の抗溶媒に添加し、固体が沈殿するまで室温で撹拌した。実験のいずれも新しい形態のβ−GPAフマル酸塩をもたらさなかった。
多形体スクリーニング実験の要約
スクリーニング実験から得た利用可能なデータに基づき、パターン7A(元の1:1β−GPAフマル酸塩形態)が最も安定した形態であるように見える。
実施例17.1:1β−GPAフマル酸塩のラマン分光法
1:1β−GPAフマル酸塩(パターン7A)のラマン分光法を、1064nmレーザを装備したBruker IFS 66V/S FT−IR/FT−ラマン分光計で行った。(図37)ラマンスペクトルのピークリストを表26に列記する。
他の実施形態
本発明はその特定の実施形態に関して記載されてきたが、さらなる修正が可能であり、本出願が、一般的に本発明の原理に従う本発明の任意の変形、使用、または適応を網羅するよう意図されており、これには、本発明が属する技術分野内の既知のまたは慣用の実施の範囲内に入り、前述の本明細書の本質的な特徴に適用され得る本開示から逸脱するものを含むことを理解されたい。

Claims (30)

  1. 20未満のカール指数及び/または1.25未満のハウスナー比を有する、β−グアニジノプロピオン酸の薬学的に許容される塩。
  2. 前記薬学的に許容される塩が、β−グアニジノプロピオン酸の塩及びジカルボン酸の塩である、請求項1に記載の薬学的に許容される塩。
  3. 前記薬学的に許容される塩が、1:1フマル酸塩、2:1コハク酸塩、または1:1シュウ酸塩である、請求項1または2に記載の薬学的に許容される塩。
  4. 前記薬学的に許容される塩が、1:1フマル酸塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  5. 前記塩が、結晶質である、請求項4に記載の薬学的に許容される塩。
  6. 40重量%未満の非晶質化合物を含む、請求項5に記載の薬学的に許容される塩。
  7. 示差走査熱量測定(DSC)プロファイルにおいて約171℃での吸熱開始を有する、請求項5または6に記載の薬学的に許容される塩。
  8. X線粉末回折法により測定される、27±0.5の回折角2θ(°)で少なくとも1つのピークを有する、請求項5〜7のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  9. X線粉末回折法により測定される、20±0.5の回折角2θ(°)で少なくとも1つのピークをさらに有する、請求項8に記載の薬学的に許容される塩。
  10. X線粉末回折法により測定される、20.5±0.5の少なくとも1つの回折角2θ(°)をさらに有する、請求項8または9に記載の薬学的に許容される塩。
  11. X線粉末回折法により測定される、23±0.5の少なくとも1つの回折角2θ(°)をさらに有する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  12. ロッド様結晶の形態である、請求項5〜11のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  13. 熱重量分析により測定される、1%未満の31℃〜140℃での重量損失を有する、請求項5〜12のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  14. ラマン分光法により測定される、2941±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する、請求項5〜13のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  15. ラマン分光法により測定される、1653±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する、請求項5〜14のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  16. ラマン分光法により測定される、997±1cm−1で少なくとも1つのピークを有する、請求項5〜13のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
  17. 10重量%未満の非晶質化合物及び薬学的に許容される賦形剤を含有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩を含む組成物。
  18. β−グアニジノプロピオン酸のフマル酸塩を含む組成物であって、β−グアニジノプロピオン酸の前記フマル酸塩の少なくとも80%が1:1塩である、組成物。
  19. 前記組成物が、β−グアニジノプロピオン酸の2:1フマル酸塩を実質的に含まない、請求項18に記載の組成物。
  20. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される賦形剤を含む、単位剤形の薬学的組成物。
  21. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物であって、前記薬学的組成物が、静脈内注入用に製剤化される、薬学的組成物。
  22. 癌を治療する方法であって、有効量の請求項1〜16のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩、または請求項17〜21のいずれか1項に記載される組成物を投与することを含む、方法。
  23. 前記癌が、転移性癌である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記有効量が、前記癌の転移性コロニー形成を抑制するのに有効な量を含む、請求項22または23に記載の方法。
  25. 前記癌が、胃腸癌である、請求項22〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 転移性癌の治療を必要とする対象における転移性癌を治療するための方法であって、前記対象に、前記癌の転移性コロニー形成を抑制するのに有効な量で、請求項1〜16のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される賦形剤を含む水性組成物を注射することを含む、方法。
  27. 前記転移性癌が、胃腸癌である、請求項26に記載の方法。
  28. β−グアニジノプロピオン酸の薬学的に許容される1:1フマル酸塩を産生する方法であって、β−グアニジノプロピオン酸の薬学的に許容される1:1フマル酸塩を産生するのに十分な量で、β−グアニジノプロピオン酸とフマル酸とを混合することを含む、方法。
  29. 前記方法が、前記β−グアニジノプロピオン酸及び前記フマル酸を溶媒中に溶解することを含み、β−グアニジノプロピオン酸の前記1:1フマル酸塩が、前記溶媒から沈殿する、請求項28に記載の方法。
  30. 前記方法が、β−グアニジノプロピオン酸の前記1:1フマル酸塩を再結晶化することをさらに含む、請求項28または29に記載の方法。
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