JP2014520126A - ソリフェナシンおよびその塩の製造方法 - Google Patents

ソリフェナシンおよびその塩の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される酸付加塩の製造のための新しい方法であって、酸の存在下、(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートとベンズアルデヒドとの反応により、溶解することが可能で、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される酸付加塩を回収することのできる式(IV)のジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを得ることを含む方法を提供する。また、本発明は、本方法に関わり、キーとなる新規な中間体(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートを提供する。更に本発明は、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートをジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートへ変換するための方法を提供する。

Description

本発明は、(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(ソリフェナシン)またはその酸付加塩、特には、その薬学的に許容される酸付加塩を得るための改善された方法に関する。また、本発明は、ソリフェナシン合成に有用である新たな中間体化合物に関する。更に、本発明は、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートをジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートへ変換する方法に関する。
ソリフェナシン
YM−905としても知られる(遊離塩基形態)(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル−(1S)−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2−(1H)−カルボキシレートまたは1(S)−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−カルボン酸 3(R)−キヌクリジニルエステルは、次の構造を有する。
Figure 2014520126
ソリフェナシンおよびその塩は、過活動膀胱による頻尿および尿失禁の治療薬として用いられる。
まず、薬剤ソリフェナシンおよびその薬学的に許容される塩は、EP0801067において開示された。次のスキーム1は、その中で開示された(1RS、3’RS)−ソリフェナシンおよび(1S、3’RS)−ソリフェナシンの製造の合成経路を表す。
Figure 2014520126
EP0801067において開示される方法は、産業上のスケールアップのために非常に効率的または適切というわけではなく、各経路はいくつかの欠点を有する。そういう意味で、経路Aにおいて、3当量の過剰の化合物3(R)−キヌクリジノールが必要であり、高濃度の強塩基(60%のNaHのような)を必要とし、収率は低い。一方、経路Bは、クロロ炭酸塩(chloroformiates)の製造のために、高温において、長い反応時間(80℃において33時間のような)を必要とし、ピリジンのような有毒な溶媒またはフォスゲンのような有毒な試薬の使用を必要とする。
先行技術において、代替的方法が開示されている。これらの方法の中で、次のスキーム2は、WO2005075474において開示されるソリフェナシンおよびソリフェナシンコハク酸エステルの製造のための合成経路を表す。
Figure 2014520126
特許出願WO2008062282は、キラル化合物(1S)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンと式LG−C(O)−LG(式中、LGは、1H−イミダゾール−1−イル、4−メチル−[1,2,4]オキサジアゾリジン−3,5−ジオン−2−イル、1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルまたはCCl3を表す)の化合物との反応により次式の化合物を得ることを含む方法を開示している。
Figure 2014520126
.
前記化合物を、3(R)−キヌクリジノールと更に反応させ、塩基を用いて活性化させることでアルコキシドを形成させ、ルイス酸の存在下、ソリフェナシンを得る。
特許出願WO2008011462は、第1にキラル化合物(1S)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの製造を含むソリフェナシンの製造のための方法に関するものである。前記化合物は、式(IV)の化合物を得るために更に反応し、次いで、塩基の存在下、式(V)の3(R)−キヌクリジノールと反応する。
Figure 2014520126
WO2008120080は、スキーマ3に表され、キラル化合物(1S)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの使用を含む次の方法に関するものである(前述したすべての方法同様)。
Figure 2014520126
最後に、WO2007076116は、次のスキーマ4において表され、キラル化合物(1S)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンだけでなく、容易に入手することができない中間体および試薬の使用も含む、ソリフェナシンを製造するための方法を開示する。
Figure 2014520126
当該技術分野の合成経路はそれぞれ異なった欠点を有する。
特に、全上記経路は、費用がかかり、製造が困難であるが、非常に重要な、純キラル中間体化合物(1S)−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの使用を含む。
ソリフェナシンの酸性塩は、市販の薬剤製品(ソリフェナシンモノコハク酸塩)として開発されているため、当該技術分野における方法に関する問題を解決し、より費用効率がよく、危険性の低い出発材料および試薬を用いることで費用の面で改善され、つまり、より生産性の高いソリフェナシンを得るための代替的方法を提供する必要がある。有利には、前記方法は、産業的に拡大可能でなければならず、また、高収率、高品質のソリフェナシンを提供するものでなければならない。
したがって、本発明は、前述した欠点の全て、少なくとも一部を解消するソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を得るための代替的方法の提供という課題を解決するものである。
本発明により提供される解決方法は、本発明者等が、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される酸付加塩が、次式(III)の新規なキラル化合物(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートから出発して製造することが可能であるということを発見したという事実に基づく。
Figure 2014520126
これは、酸の存在下、ベンズアルデヒドと反応し、環化反応により、式(IV)の(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートのジアステレオマ混合物を生じる。
Figure 2014520126
これは(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートおよび(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートのジアステレオマに容易に分離することができ、式(V)の(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(ソリフェナシン)またはその酸付加塩、特にはその薬学的に許容される酸付加塩を回収することができる。
Figure 2014520126
本発明の方法は、出発化合物および中間体は、市販されており、すぐに利用することができるという点で有利である。その意味において、ベンズアルデヒドは市販されており、化合物(III)は、後に方法Aおよび方法B(下に定義する)として言及する2つの代替的で異なった経路のうちいずれか一方の経路で得られる。それらは、市販されているまたは費用効率がよい、2−フェネチルアミンまたは3(R)−キヌクリジノールのような出発化合物の使用を含む。
この発明により提供される方法は、穏やかな反応条件および温度において、化学反応が短時間で起こるという利点を有し、当該技術分野における他の方法で求められるものより一般的に短く、穏やかであり、既知の方法について工程の数を増やすことを要しない。更に、本方法は、高価および/または危険な試薬または中間体の使用を含まず、高収率および薬学的品質のソリフェナシンまたはその酸との付加塩、特には、薬学的に許容される酸との付加塩を提供する。これはすべて工程の総費用の削減に貢献し、商業的に魅力があるものとなり、産業的な規模で実施をすることができるようになる。
したがって、一態様において、本発明は、式(III)の化合物から、酸の存在下、ベンズアルデヒドとの反応により、環化反応によって、(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートのジアステレオマ混合物であって、容易にジアステレオマに分離でき、薬学的に活性なジアステレオマ(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(ソリフェナシン)またはその薬学的に許容される酸付加塩を回収できるジアステレオマ混合物を生じさせる、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される酸付加塩を得るための方法に関する。
更なる態様において、本発明は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される酸付加塩の化学合成に有用な式(III)の(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートまたはその塩に関する。
更に別の態様において、本発明は、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートをジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(IV)へ変換する方法であって、次の工程:
− (R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたは(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートもしくはその酸付加塩に富むジアステレオマ混合物を強酸で処理する工程、
− 結果として生じるジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(IV)を回収する工程
を含む方法に関する。
本方法は、所望により、ジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートのジアステレオマへの分離を更に含む。
発明の具体的態様の説明
一態様において、本発明は、酸の存在下、式(III)の化合物をベンズアルデヒドと反応させ、環化反応により、容易にジアステレオマに分離でき、治療的効果のあるジアステレオマ(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたはその酸付加塩(特には、その薬学的に許容される酸付加塩)を回収することのできる(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを生じさせることによる、式(III)の化合物からのソリフェナシンまたはその酸付加塩(特には、その薬学的に許容される酸付加塩)の製造方法に関する。
本発明の方法として後述する方法は、以下のスキーマ1に表される。
Figure 2014520126
化合物(III)は、事実上、有機酸、無機酸、ルイス酸およびこれらの混合物からなる群から選択される酸の存在下、ベンズアルデヒドと反応する。
酸の非限定的具体例としては、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、塩化チタニウム(IV)および塩化亜鉛またはこれらの混合物である。 本方法は、典型的には、第1の酸を冷却した化合物(III)とベンズアルデヒドの混合物に加え、反応温度が0〜40℃、好ましくは25〜30℃となるように調節して行われる。環化反応により、式(IV)のジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートが生じる。本発明に関して、式(IV)のジアステレオマ混合物は、その比が約1:1の(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートと(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートとの混合物である。本発明に関して、約1:1の比とは55:45〜45:55を含む比を意味する。
本発明の方法は、式(IV)のジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートからジアステレオマを分離し、目的の(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたは式(V)のソリフェナシンもしくはその酸付加塩(特には、その薬学的に許容される酸付加塩)を回収することを更に含む。
ソリフェナシンまたはその酸付加塩の回収するためのジアステレオマの分離は、ジアステレオマの溶解の従来の方法、例えば分別結晶法または一般的クロマトグラフ法により行うことができる。
具体的実施形態に関して、用いられる方法は、次の工程を含む分別結晶法である。
(i)式(III)の(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートとベンズアルデヒドとの反応から得られるジアステレオマ混合物を、溶媒中、有機酸または無機酸で処理する工程、
(ii)(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に富む母液から(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に富む第1の沈殿物を分離する工程、
(iii)前記酸とともに前記(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの付加塩を回収する工程
分別結晶法は、結果として生じるジアステレオマ塩が、前記溶媒中で異なる溶解性を示し、分離できる限り、適切な有機または無機酸を用いて実施することができる。具体的実施形態として、結果として生じる(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩は、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に比べ、前記溶媒中において低い溶解性を示し、これにより(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートジアステレオマに富む沈殿物の形成を可能となる。結晶化法において有用な酸の非限定的な具体例として、コハク酸、シュウ酸および硫酸があげられる。
第1の沈殿物の回収後、これを前記溶媒に更に溶解し、望ましい純度を有する(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩が回収できるまで、1以上の更なる前述した分別結晶法付すことができる。
分別結晶法において用いられる適切な溶媒としては例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトンのようなケトン、酢酸エチル、酢酸メチルのようなエステル、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルのようなエーテルおよびこれらの混合物があげられる。
式(IV)のジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートは、典型的には、まず前記溶媒または溶媒の混合物に溶解し(必要であれば加熱し)、次いで、結果として生じる溶液を典型的には10〜30℃の温度に冷却し、所望により溶液に(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの酸付加塩を加え、沈殿を誘発する。
好ましい実施形態によれば、分別結晶法は、次の工程を更に含む。
a)(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に富む母液を塩基または第2の酸で処理すること、
b)結果として生じるジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを回収し、所望により分別結晶法の次の工程を更に実施する:
(i)ジアステレオマ混合物を有機酸または無機酸で処理する工程、
(ii)(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に富む母液から(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に富む第2の沈殿物を分離する工程、
(iii)(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩を回収する工程
分別結晶法の1以上の工程は、実質的に純粋または望ましい程度の純度であり、治療的効果のあるソリフェナシンが回収できるまで、従来の方式で繰り返すことができる。
分別結晶法から生じるソリフェナシンは酸付加塩として回収され、望まれるのであれば、それはその遊離塩基中へ放出し、異なる酸付加塩(特には、その薬学的に許容される酸付加塩)へ更に変換することができる。
具体的実施形態によれば、特には、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に富む母液の処理に用いられる塩基は、適切な従来の強塩基である。比限定的な具体例として、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドおよびカリウムリチウムビス(トリメチルシリル)アミドがあげられる。
しかしながら、驚くべきことに、本発明者等は、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との付加塩に富む母液を第2の酸により処理し、ジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを得ることができることも発見した。
したがって、具体的実施形態によれば、母液の処理に用いられる第2の酸は、メタンスルホン酸、硫酸および濃縮塩化水素酸水溶液(aqueous concentrated chlorhydric acid)のような適切な強酸(有機酸または無機酸)である。
本発明に係る方法は、前述したように本発明の更なる態様を構成するソリフェナシンまたはその薬学的に許容される酸付加塩の製造に有用な新しいキラル中間体化合物である式(III)の(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートまたはその塩の製造も含む。
前記式(III)の出発物質は、2つの代替的な異なる合成経路(以下方法Aおよび方法Bと呼ぶ)に基づいて、有利には、市販のまたは費用効率の高い化学製品から製造される。
方法Aは次のスキーマ2において表される。
Figure 2014520126
本明細書において用いられるLvは「脱離基」を表し、この語句は、当業者によりよく知られるすべての脱離基を含む。実際に、方法AおよびBの化学反応において用いることのできる脱離基Lvの非限定的な具体例ではあるが、Lvは、−OR基であり、Rは、直鎖または分岐鎖のC1〜C6のアルキル基またはアリール基を表し、所望により、1H−イミダゾール−1−イル、1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル、ClまたはCClにより置換される。方法Aに関して、本発明の方法は、溶媒中、式Lv−C(O)−Lvの化合物(式中、Lvは同一または異なる脱離基を表す)を3(R)−キヌクリジノールと反応させることによる化合物(I)の獲得を更に含む。反応は−10℃〜80℃の温度において実施され、好ましくは、−10〜40℃の温度、より好ましくは0℃において実施される。必要であれば、結果として生じる化合物(I)を精製し、後の化合物(III)の製造に用いることができ、または結果として生じる反応混合物を、化合物(I)の精製の必要無く、続けて用いることができる。
化合物(III)は、溶媒中、所望により塩基の存在下、2−フェネチルアミンを式(I)(式中、Lvは脱離基を表す)の前記化合物と反応させることにより製造する。使用に適した塩基は、例えばアミンであり、より具体的には、トリメチルアミンまたはトリエチルアミンのようなトリアルキルアミンである。反応温度は、0℃〜30℃が好ましい。方法Aの両反応で用いられる適切な溶媒の例としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンのようなエーテル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミドなどおよびこれらの混合物のようなエステル有機非プロトン溶媒があげられる。反応は、有利には不活性雰囲気下で行われる。具体的実施形態に関して、式Lv−C(O)−Lvの化合物を3(R)−キヌクリジノールと反応させ、結果として生じる反応混合物に、典型的には−10℃〜10℃、好ましくは0℃において、2−フェネチルアミンを加える。次いで、反応混合物を室温にし、化合物(III)が得られる。化合物(III)は、望まれるなら精製をする必要なく、更に、本発明の方法に用いることができる。
方法Bは、次のスキーマ3において表される。
Figure 2014520126
本発明に係る方法における代替的方法Bに関して、化合物(II)は、2−フェネチルアミンを、溶媒中、所望により塩基の存在下、式Lv−C(O)−Lvの化合物(Lvは、同一または異なる脱離基を表す)と反応させることにより製造される。使用に適した塩基はアミンであり、例えばジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミンのようなトリアルキルアミンである。反応温度は、典型的には0℃〜80℃であり、好ましくは0℃〜40℃である。適切な溶媒の例としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンのようなエーテル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミドのようなエステルまたはこれらの混合物などの有機非プロトン溶媒があげられる。結果として生じる化合物(II)は、更なる精製を要すること無く、化合物(III)の製造に用いることができる。
化合物(III)は、式(II)の化合物(式中、Lvは、先に定義したように脱離基を表す)を、溶媒中、塩基の存在下、3(R)−キヌクリジノールと反応させることにより製造する。適切な溶媒の例として、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンのようなエーテル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミドのようなエステルまたはこれらの混合物等のような有機非プロトン溶媒があげられる。
具体的実施形態に関して、lvが−ORである場合、塩基は3(R)−キヌクリジノールを活性化させ、化合物(II)と次いで反応するアルコキシドを形成する。事実上、塩基は、3(R)−キヌクリジノールを活性化させることが可能ないかなる塩基であってもよい。より具体的な実施形態において、塩基は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドまたは水素化ナトリウムのような金属アルコキシドである。 前記のような塩基が用いられる場合、反応は、所望により、メタノールまたはエタノールのような精製されたアルコールの蒸留下において行われる。
方法Bは、有利には不活性雰囲気下において行われる。
化合物(III)は、望むのであれば、精製をすることなく、本発明の方法において、更に用いることが可能である。
更なる態様において、本発明は、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの式(IV)ジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートへの変換方法に関し、該方法は、次の工程:
− (R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたは(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたはその酸付加塩に富むジアステレオマ混合物を強酸で処理する工程、
− 結果として式(IV)生じるジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを回収する工程。
を含む。
具体的実施形態に関して、出発化合物(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートは、純粋なジアステレオマまたはその酸付加塩である。
別の具体的実施形態に関して、出発化合物は、(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートに富むジアステレオマ混合物またはその酸付加塩であり、5%以上の(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートにおいてd.eを表す。
方法の結果として生じるジアステレオマ混合物は、5%以下の(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートにおいて、d.eを表す。
別の具体的実施形態において、出発化合物は、ソリフェナシンまたはその酸付加塩の製造のための合成経路により得られる(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたは(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートに富むジアステレオマ混合物である。したがって、更なる具体的実施形態において、ジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの分離のための分別結晶法から生じる(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートに富む母液は、本発明の変換方法における出発化合物を構成する。より具体的な実施形態においては、前記母液は上記本発明に係る方法により得られる。
本発明の変換の方法において用いられる強酸は、実質的には有機または無機強酸である。非限定的な具体例としては、メタンスルホン酸、硫酸、濃縮塩化水素酸水溶液(aqueous concentrated chlorhydric acid)またはこれらの混合物である。前記酸は、1以上の当量、好ましくは5〜25当量使用される。過剰量の酸を用いた場合、それらは溶媒としても働く。
典型的には、本方法は、0〜50℃の温度、好ましくは15〜30℃の温度、より好ましくは20℃〜25℃において、更に好ましくは不活性雰囲気下において行われる。
本発明の変換方法は、所望により、回収したジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを、分別結晶法(上に詳述した)または一般的クロマトグラフ法のような当該技術分野においてよく知られた方法により、そのジアステレオマへ分離することを更に含む。
本発明の変換方法は、(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの混合物を生じさせるソリフェナシン製造のための合成経路において、本方法は、簡単かつ容易に実施でき、望ましくないジアステレオマ(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを、治療的効果を有する(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(ソリフェナシン)へ変換することができるという重要な利点を示す。
上記は本発明の例示である。本発明は、明細書において開示される次の実施形態において限定されるものではないが、添付した特許請求の範囲内での変更をすべて包含するものである。
実施例1
(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメート(化合物III)の製造、方法A
14g(86.17mmol)の1,1’−カルボニルジイミダゾールを、窒素雰囲気下、0℃、150mlのTHF中、10gの3(R)−キヌクリジノールの懸濁液に加えた。反応物を、(R)−イミダゾール−1−カルボン酸 1−アザビシクロ[2.2.2.]オクト−3−イル エステル(化合物Ia)への総変換が、TLCで観察できるまで、0℃で4時間、攪拌しながら静置した。0℃において、得られた溶液に、9.9mL(78.51mmol)の2−フェネチルアミンおよび10.0mL(78.51mmol)のトリエチルアミンの混合物を滴下した。0℃において30分経過後、反応物を室温となるまで放置し、窒素雰囲気下、攪拌しながら一晩静置した。溶媒を、真空条件下で蒸留し、残査を100mLのジクロロメタンへ溶解し、50mLの1N塩酸で2回抽出した。水様の抽出物を、炭酸カリウムでpH10まで塩基性化し、得られた固形物を濾過により集め、乾燥させることで14.07g(65.2%)の(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートを得た。
RMN 1H (CDCl3), δ(ppm): 1.2-1.9 (m, 4H, 2xCH2); 1.9-2.1 (m, 1H, CH); 2.5-3.0 (m, 7H, 2xCH2-N + CH2-Ar + 1/2 CH2-N ); 3.1-3.3 (dd, 1H, 1/2 CH2-N); 3.3-3.6 (m, 2H, CH2-NH); 4.5-4.9 (m, 2H, NH + CH-O); 7.1-7.4 (m, 5H, Ar).
実施例2
(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメート(化合物III)の製造、方法B
a)エチル フェネチルカルバメート(化合物IIa)の製造
0℃において、13.9mL(145mmol)のエチルクロロギ酸エステルを、300mLのジクロロメタン中、14.72g(145mmol)のトリエチルアミンおよび15.99g(132mmol)の2−フェネチルアミンの溶液に滴下した。室温において、混合物を3時間攪拌後、水、塩酸1Mおよび塩水で続けて洗浄し、減圧下、蒸発乾固した。淡黄色油(27.77g)として粗物を得、更なる精製をすることなく、次の工程において用いた。
RMN 1H (CDCl3), δ(ppm): 1.26 (t, 3H, CH3); 2.84 (t, 2H, CH2); 3.3-3.5 (m, 2H, CH2-N); 4.13 (q, 2H, CH2-O); 4.72 (s, 1H,NH); 7.1-7.4 (m, 5H, Ar).
b)(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメート(化合物III)の製造
1mLのDMFおよび20mLのトルエンの混合物中において、1.33g(7.56mmol)の粗エチル フェネチルカルバメートの溶液に1.01g(7.56mmol)の3(R)−キヌクリジノールを加えた。混合物を加熱し、出発物質が完全に溶解した後、0.27mL(1.26mmol)のナトリウムメトキシド(メタノール中25%)を加えた。反応が進行している間、共沸性のトルエン−エタノール混合物を蒸留した。4時間後、混合物を20〜25℃に冷却し、20mLの水を加えた。水層を分離し、有機層を20mLの塩酸1Mで2回抽出した。合わせた水層に炭酸カリウムを加え、pHを10に調整した。0℃まで冷却後、沈殿した固形物を濾過により集め、10mLの水で洗浄し、次いで減圧下、乾燥させ、淡オレンジの固形物(0.7g、40%)として(R)−キヌクリジン−3−イル−フェネチルカルバメートを得た。
実施例3
(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメート(化合物III)の製造、方法B
a)N−フェネチル−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(化合物IIb)
5.0g(30.8mmol)の1,1’−カルボニルジイミダゾールを、窒素雰囲気下、70mLのジクロロメタン中、3.13g(25.8mmol)の2−フェネチルアミンの溶液に加えた。室温において、混合物を3,5時間攪拌後、70mLの水を加えた。水層を分離し、有機層を70mLの水で洗浄し、減圧下、蒸発乾固した。白色固形物として5.11g(92%)のN−フェネチル−1H−イミダゾール−1−カルボキサミドが得られ、更なる精製をすることなく、次の工程で用いた。
RMN 1H (CDCl3), δ(ppm): 3.00 (t, 2H, CH2Ar); 3.72 (m, 2H, CH2N); 6.50 (s, 1H, NH); 7.08 (s, イミダゾール); 7.00-7.45 (m, 6H, Ar + イミダゾール); 8.28 (s, 1H, イミダゾール).
b)窒素雰囲気下、室温において、2.36g(18.6mmol)の3(R)−キヌクリジノールを、40mLの乾燥テトラヒドロフラン中、0.82g(20.5mmol)の60%水素化ナトリウムの懸濁液へゆっくり加えた。室温において、系を攪拌放置し、水素放出が止まった後、4.0g(18.6mmol)のN−フェネチル−1H−イミダゾール−1−カルボキサミドを加えた。4時間後、40mLの体積の塩酸1Nを加え、混合物を10分間攪拌した。有機層を分離漏斗中において分離させ、40mLno塩酸1Nで2回更に抽出した。合わせた水様の抽出物を炭酸カリウムでpH10に塩基性化し、0℃に冷却した。沈殿した固形物を濾過により集め、10mLの水で洗浄し、次いで減圧下、乾燥させ、白色固形物として3.17g(63.5%)の(R)−キヌクリジン−3−イル−フェネチルカルバメートを得た。
実施例4
(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(化合物IV)の製造
70mLのメタンスルホン酸を、氷浴中において温度が25〜30℃に調整された12g(43.74mmol)の(R)−キヌクリジン−3−イル−フェネチルカルバメートおよび8.9mL(87.64mmol)のベンズアルデヒドの冷却混合物へ滴下した。室温において、(R)−キヌクリジン−3−イル−フェネチルカルバメートの完全消失がTLC(CHCl:MeOH:aqNH 9:1:0.1)で観察されるまで、反応物を4時間攪拌放置した。20〜25℃において、60mLの水をゆっくり加えた後、水溶液を100mLのヘプタンで2回洗浄し、100mLのジクロロメタンで4回抽出し、合わせた有機層を100mLの水で処理し、炭酸カリウムでpHを10に調整した。水層を分離し、有機層を減圧下、乾燥するまで濃縮し、黄色がかった油として13.47g(85%)の(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを得た。
RMN 1H (CDCl3): 1.30-1.95 (m, 4H); 2.00-2.15 (m, 1H); 2.60-3.10 (m, 7H); 3.20-3.45 (m, 2H); 4.05 (bs, 1H); 4.70-4.90 (m, 1H); 6.10-6.60 (m, 1H); 7.00-7.35 (m, 9H).
実施例5
(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(化合物IV)の製造
40mLの酢酸および40mLのスルホン酸の混合物を、氷浴中において温度が25〜30℃に調整された14g(51.03mmol)の(R)−キヌクリジン−3−イル−フェネチルカルバメートおよび7.8mL(76.80mmol)のベンズアルデヒドの冷却混合物へ滴下した。室温において、(R)−キヌクリジン−3−イル−フェネチルカルバメートの完全消失がTLC(CHCl:MeOH:aqNH 9:1:0.1)で観察されるまで、反応物を4時間攪拌放置した。0℃において、得られた混合物を、80mLの水へゆっくり加え、80mLのジクロロメタンで2回抽出した。有機層を、減圧下、乾燥するまで蒸留し、残査を50mLの水に溶解し、50mLのトルエンで3回洗浄し、炭酸カリウムで水層のpHを10に調整した後、50mLのトルエンで2回抽出した。有機層、減圧下、乾燥するまで濃縮し、黄色がかった油として、16.5g(89%)の(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを得た。
実施例6
ソリフェナシンモノコハク酸の製造
1.47g(12.45mmol)のコハク酸を、15.5mLの酢酸エチルおよび6.8mLのエタノールの混合物中、4.02g(11.09mmol)の(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの溶液へ加えた。懸濁液を完全に溶解するまで加熱し、20〜25℃へ冷却後、ソリフェナシンコハク酸を播種し、室温において4時間攪拌放置した。固形物を濾過により回収し、5mLの酢酸エチルで洗浄し、1g(18.8%、 d.e.=99.0%)のソリフェナシンモノコハク酸を得た。第2の収穫物0.70g(13.2%、 d.e.=98.3%)ソリフェナシンモノコハク酸を、濾溶媒の真空蒸留、有機層における、トルエンおよび10%炭酸カリウム水溶液によるソリフェナシン塩基の回収、トルエン中、14mL(14mmol)のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1M溶液を用いた(R,R)に富むソリフェナシンのジアステレオマ混合物のエピマー化および8.3mLの酢酸エチルおよび1.66mLのエタノールの混合物中、0.87g(7.36mmol)のコハク酸による最終溶解により濾液から得た。
実施例7
ソリフェナシンモノオキサラートの製造方法
0.49g(1.35mmol)の(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートおよび0.12g(1.33mmol)のシュウ酸を5mLのエタノール中に完全に溶解し、減圧下、乾燥するまで濃縮した。2mLのイソプロパノールおよび0.5mLのジイソプロピルエーテルの混合物中、残査を50℃に加熱し、溶液にソリフェナシンモノオキサラートを播種した。懸濁液を1時間以上かけて30℃に冷却した後、固形物を濾過により集め、乾燥後、0.05g(8.2%、d.e.=93.6%)のソリフェナシンモノオキサラートを得た。濾液を、室温で、一晩静置し、第2の収穫物である0.10g(16.4%、d.e.=70.4%)のソリフェナシンモノオキサラートを得た。
実施例8
ソリフェナシン硫酸水素塩の製造
0.095g(0.97mmol)のスルホン酸を1.5mLのエタノール中、0.35g、(0.96mmol)の(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの溶液に加えた。2mLの酢酸エチルを加え、混合物を50℃に加熱し、完全な溶液を得た。0℃まで冷却した後、混合物にソリフェナシン硫酸水素塩を播種し、1時間攪拌放置した。固形物を濾液により集め、乾燥後、0.05g(11.4%、d.e.=88.2%)のソリフェナシン硫酸水素塩を得た。
実施例9
(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(化合物IV)の回収
20〜25℃において、攪拌および窒素雰囲気下、16時間以上かけて0.50g(1.37mmol)の異性体(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートに富むジアステレオマ混合物(d.e.=24.0%)を、2mLのメタンスルホン酸で処理した。反応物に4mL以上の水を注ぎ、2mLのトルエンで2回洗浄し、2mlのジクロロメタンで2回抽出した。溶媒を除去した後、減圧下、メタンスルホン酸塩として(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(d.e.=4.0%)を得た。
実施例10
(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(式IV)の回収
20〜25℃において、16時間以上攪拌しながら、異性体(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(d.e.=24.0%)に富む0.50g(1.37mmol)のジアステレオマ混合物を2mLの37%塩化水素酸水溶液(aqueous chlorhydric acid)で処理した反応物を4mLのトルエンで洗浄し、水層を炭酸カリウムでpH10に調整し、2mLのジクロロメタンで2回抽出した。溶媒を除去した後、減圧下、0.35g(70%)のS,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(d.e.=4.0%)の混合物を得た。

Claims (18)

  1. ソリフェナシンまたはその酸付加塩の製造方法であって、酸の存在下、式(III)の(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートをベンズアルデヒドと反応させ、式(IV)のジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを得ることを含むことを特徴とする、方法。
    Figure 2014520126
  2. 前記酸が、有機酸、無機酸およびルイス酸からなる群より選択される、請求項1に記載のソリフェナシンまたはその酸付加塩の製造方法。
  3. 前記酸が、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、塩化チタニウム(IV)および塩化亜鉛からなる群より選択される、請求項2に記載のソリフェナシンまたはその酸付加塩の製造方法。
  4. 前記方法が、式(IV)のジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートからのジアステレオマ(S,R)および(R,R)の分離ならびに式(V)のソリフェナシンまたはその酸付加塩の回収を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2014520126
  5. 前記分離が、次の工程:
    (i)溶媒中において、式(IV)のジアステレオマ混合物を有機酸または無機酸で処理する工程、
    (ii)(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との前記付加塩に富む母液から(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との前記付加塩に富む第1の沈殿物を分離する工程、
    (iii)前記(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記酸との前記付加塩を回収する工程
    を含む分別結晶法により行われる、請求項4に記載の方法。
  6. 前記酸が、コハク酸、シュウ酸および硫酸からなる群より選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記方法が、
    a)(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの付加塩に富む前記母液を塩基または第2の酸で処理すること、
    b)式(IV)のジアステレオマ混合物(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを回収することであって、前記混合物は所望により分別結晶法の次の工程に付される:
    (i)前記ジアステレオマ混合物を有機酸または無機酸で処理する工程、
    (ii)前記酸とともに(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記付加塩に富む母液から前記酸とともに(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの付加塩に富む第2の沈殿物を分離する工程、
    (iii)前記酸とともに前記(S)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの前記付加塩を回収する工程
    を更に含む、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記塩基または第2の酸が、メタンスルホン酸、硫酸、濃縮塩化水素酸水溶液(aqueous concentrated chlorhydric acid)、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドおよびカリウムリチウムビス(トリメチルシリル)アミドからなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記式(III)の化合物(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートを、溶媒中、所望により塩基の存在下、2−フェネチルアミンと式(I)の化合物(式中、Lvは脱離基である)とを反応させることにより製造する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2014520126
  10. 前記塩基が、トリアルキルアミンである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記式(I)の化合物が、溶媒中、式Lv−C(O)−Lvの化合物(Lvは同一または異なる脱離基を表す)を、3(R)−キヌクリジノールと反応させることにより製造される、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記式(III)の化合物を、溶媒中、塩基の存在下で、式(II)の化合物(Lvは脱離基を表す)と3(R)−キヌクリジノールとを反応させることにより製造する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2014520126
  13. 前記脱離基が式−ORであり、Rは、所望により置換された、直鎖または分岐鎖のC1〜C6アルキルまたはアリール基であり、前記塩基が、金属アルコキシドまたは水素化ナトリウムであり、前記反応が、所望により、生成したアルコールの蒸留下で起こる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記式(II)の化合物が、溶媒中、所望により塩基の存在下、2−フェネチルアミンと式Lv−C(O)−Lvの化合物(Lvは同一または異なる脱離基を表す)とを反応させることにより製造される、請求項12または13に記載の方法。
  15. 式(III)の化合物(R)−キヌクリジン−3−イル フェネチルカルバメートまたはその塩。
    Figure 2014520126
  16. (R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートを式(IV)の(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートのジアステレオマ混合物へ変換するための方法であって、次の工程:
    − (R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたは(R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートまたはその酸付加塩に富むジアステレオマ混合物を強酸で処理する工程、
    − 得られた(S,R)−((R)−キヌクリジン−3−イル)1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートのジアステレオマ混合物を回収する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  17. 前記強酸がメタンスルホン酸、硫酸、濃縮塩化水素酸水溶液(aqueous concentrated chlorhydric acid)またはそれらの混合物である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記酸を1当量以上、好ましくは5〜25当量用いる、請求項17に記載の方法。
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