JP2014519949A - 体重負荷関節接合部の安定化、可動性向上、及び軟骨基質劣化抑制の為の装置及び方法 - Google Patents
体重負荷関節接合部の安定化、可動性向上、及び軟骨基質劣化抑制の為の装置及び方法 Download PDFInfo
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Abstract
罹患した関節接合部の可動性及び/又は滑液の質を向上させる装置及び方法が開示されており、接合部は、自然ニューラルインパルスによって招集された場合に接合部の可動性を可動域にわたって達成する為の拮抗関係をそれぞれが有する少なくとも第1の筋群及び少なくとも第2の筋群に関連付けられている。この装置及び方法は、少なくとも第1のチャネル及び少なくとも第2のチャネルを介して、多段階パターンで運動レベルの電気刺激を印加するように構成された電気医療機器を含み、多段階パターンは、電気医療機器にプログラムされていて、接合部についての筋電図出力のシーケンスに対応しており、少なくとも2つの第1の電極が前記電気医療機器の少なくとも第1のチャネルに接続されており、この少なくとも2つの第1の電極は、少なくとも第1の筋群に近接して配置されており、少なくとも2つの第2の電極が前記電気医療機器の少なくとも第2のチャネルに接続されており、この少なくとも2つの第2の電極は、少なくとも第2の筋群に近接して配置されており、アプリケータが関節部分上に装着されるように構成されており、少なくとも2つの第1の電極及び少なくとも2つの第2の電極がアプリケータと関節部分との間に配置され、アプリケータは更に、罹患した接合部の少なくとも1つの区画にかかる圧縮力を低減するように構成されている。
【選択図】図2
【選択図】図2
Description
関連出願の相互参照
本出願は、(放棄されている、2003年9月11日に出願された米国特許出願第10/659,278号(以下「’278出願」)の一部継続出願である)同時係属中の、2008年1月18日に出願された米国特許出願第12/016,914号の一部継続出願であるとともに、同時係属中の、2006年8月9日に出願された米国特許出願第11/500,907号(以下「’907出願」)の一部継続出願でもある。’278出願は、2002年9月11日に出願された米国特許仮出願第60/409,589号の利益を主張するものであり、’907出願は、2005年8月9日に出願された米国特許仮出願第60/706,445号の利益を主張するものである。それらの出願の開示は、参照によりその全てが、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、本明細書に組み込まれている。
本出願は、(放棄されている、2003年9月11日に出願された米国特許出願第10/659,278号(以下「’278出願」)の一部継続出願である)同時係属中の、2008年1月18日に出願された米国特許出願第12/016,914号の一部継続出願であるとともに、同時係属中の、2006年8月9日に出願された米国特許出願第11/500,907号(以下「’907出願」)の一部継続出願でもある。’278出願は、2002年9月11日に出願された米国特許仮出願第60/409,589号の利益を主張するものであり、’907出願は、2005年8月9日に出願された米国特許仮出願第60/706,445号の利益を主張するものである。それらの出願の開示は、参照によりその全てが、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、本明細書に組み込まれている。
本発明は、主に変形性関節疾患及び変形性関節炎に関し、特に、体重負荷関節接合部の安定化、可動性向上、及び軟骨基質劣化抑制の為の装置及び方法に関する。
歴史的には、正常に機能しない筋肉を再教育及び再訓練する為に、電気筋肉刺激が用いられてきた。動きの回復は、特にストローク麻痺においては、いわゆる機能的電気刺激(即ち、関節部分をその可動域全体にわたって実際に動かす(又は関節動作させる)電気刺激)を用いた場合には、効果が限定的であった。機能的電気筋肉刺激の目標は、衰弱性外傷後の筋肉の機能的能力を回復させることである。機能的電気筋肉刺激の主な対象となるのは、例えば、対麻痺、片麻痺、四肢麻痺などがある人や脊髄損傷がある人、或いは、中枢神経系の障害(例えば、多発性硬化症、頭部外傷、脳性麻痺など)を持つ患者である。
キーガン(Keegan)の米国特許第3,083,712号(以下「キーガン特許」)は、主に、電気筋肉療法に関し、より具体的には、筋肉療法のためのプログラムされたシーケンスに関する。キーガン特許の目的は、拮抗筋間にシーケンシャルプログラミングを、筋肉の正常な機能に必要な、適正な時間関係で生成する装置を提供することである。キーガン特許の説明的な実例では、電極を介して刺激を腓骨神経に印加すると、足の筋肉の背屈が引き起こされ、足がやや外転する(即ち、外側に曲がる)。その例では、足が前方に振られている間に、足指が引きずられないように、足指を確実に持ち上げる電気刺激が与えられる(歩行中に身体の麻痺側で足指が引きずられるのは、片麻痺の特徴である)。その例では、電気刺激が与えられるのは、かかとが地面に当たってスイッチが押されたときで、このとき、接点同士がつながって、バッテリ電源からエネルギが供給される。従って、キーガン特許の「シーケンシャルプログラミング」は、複数の筋肉をシーケンシャルに刺激するのではなく、スイッチが押されたときに腓骨神経を刺激する方法に関する。その種の刺激によって引き起こされる機能運動が、患者の随意運動になることは、たとえあったとしても、稀である。
脊髄損傷がある患者にとっての最終的な目標は、歩き回ることである。従って、遊脚期に電気刺激で筋肉を刺激することにより、関節部分をその可動域にわたって前に出すことが可能である。患者が直立姿勢のままでいられるように、筋肉は、立脚期の間も刺激される。遊脚期と立脚期との間に関節部分が一瞬回復する期間があるにもかかわらず、疲労を起こしやすい速運動単位を電気刺激で活性化することにより、疲労が急速に始まり、筋肉が単純に機能しなくなる可能性がある。疲労が支配的になりうるのは、脊髄の分断によって、疲れにくい遅筋繊維から疲れやすい速筋繊維への転換が、特に、関節接合部と交差する体重負荷筋肉において促進される為でもある。更に、そのような刺激の間の姿勢動揺が転倒を引き起こす可能性がある。その動揺は、そのような電気刺激によって刺激される筋肉の数が、関節部分をその可動域全体にわたって動かす為に、通常、刺激を必要とするであろう筋肉の総数に比べて少ないことが関係している。
そこで、疲れやすさ、並びに、肢がその可動域にわたって前に出る間の遅筋から速筋への転換に起因する筋肉の故障を克服する試みが成されている。アリーブ(Aleev)らの米国特許第4,165,750号(以下「アリーブ特許」)は、発振器及び刺激装置チャネル群を含む、人間の筋肉の生体電気制御電気刺激装置に関する。アリーブ特許は、生きた人間と機能的電気刺激とを用いて、人間によって実際に行われる動きと、プログラムされた動きとの間の対応を改善して、刺激過程における痛みを緩和するとともに、疲れやすいと感じ始めるときの刺激条件を変化させることによって電気刺激過程における筋肉の疲れやすさをチェックすることを可能にする。アリーブ特許がそれらの目的の達成を試行するシステムは、プログラマの筋肉の生体電気活動を感知し、対応する電気信号を操作し、これを、動きが制御下にある人の筋肉に印加する。これらは全て、プログラマの筋肉の生体電気活動を感知し続けながら行われ、プログラマは、動きが制御下にある人とは別の人であってよい。それらの目的は、損傷した筋肉の強度を回復することだけでなく、失われた運動能力を回復すること(即ち、四肢、胴、及び頭の複合運動を、健康な人の四肢、胴、及び頭の複合運動と同等に行うことを可能にすること)も意図されている。
シュウィンスキ(Cywinski)の米国特許第5,350,415号(以下「シュウィンスキ特許」)は、筋収縮に依存せずに治療成果を達成する、筋肉の栄養刺激の為の装置に関する。シュウィンスキ特許の装置は、筋肉が刺激されたときに自然に発生する運動単位活動電位(MUAP)を模倣するパルス発生回路を含む。MUAPは、平均頻度として毎秒5個から15個のパルスを発火させることが知られており、この数は、融合された強力な筋収縮の達成に必要な刺激頻度よりはるかに少ない。シュウィンスキ特許の目的は、疲れやすい速筋から疲れにくい遅筋への筋収縮特性の栄養変化を刺激することである。従って、シュウィンスキ特許は、融合された強力な筋収縮を引き起こすことなく、その治療成果を達成する。
身体の自然な動きにならって電気刺激をパターン化することが可能であり、以下では、これを「パターン化電気筋肉刺激」と称する。パターン化電気筋肉刺激は、健康な関節部分に記録されている、その関節部分が可動域全体にわたって動くときの発火パターンのテンプレートを適用する。パターン化電気筋肉刺激は又、身体の自然なMUAP、又は他の任意の観測可能な筋肉のシーケンシングにならってパターン化されてもよい。例えば、まっすぐに延ばした腕を屈曲させる間に、無傷の二頭筋及び三頭筋の活動パターンを、筋電図出力の形で検出し、記録してよい。そして、それらの筋電図活動(即ち、共同運動パターン)のタイミング及び振幅のパラメータを分析する。活動パターンは、数学モデルを用いて再構築され、電気筋肉刺激装置を介して、正常に機能しない筋肉対に印加される。正常に機能しない筋肉が収縮すると、感覚刺激パターンが脳に上がり、脳において、これまで識別されていなかった形式で、新たな運動テンプレートが生成される。この新しい運動テンプレートが利用可能になると、随意の機能運動が可能になる場合がある。
上述の方法は、主に、正常に機能しない筋肉の治療に関する。より最近には、筋肉以外の特定の組織や細胞の間での生体電気相互作用の生理学的過程、並びにそれらの組織や細胞の生長及び修復に関する活動についての研究が、研究者らによって行われている。例えば、変形性関節疾患とも称される変形性関節炎は、関節の軟骨の劣化、並びに、軟骨下骨の増殖及び再形成によって特徴付けられる。変形性関節炎の通常の症状は、こわばり、動きの制限、及び痛みである。最も一般的には、変形性関節炎は、膝関節に対する影響が、他のどの関節接合部に対する影響より大きい。関節接合部は、嚢と呼ばれる保護袋状の構造物の中に封入されており、滑膜と呼ばれる、関節の裏張りがあって、これが滑液を産生する。この滑液は、接合部の関節表面を湿潤及び潤滑し、軟骨の保護を支援する。軟骨に隣接する接合部空間内にある滑膜細胞及び他の細胞は又、軟骨の代謝において重要な役割を有する(例えば、滑膜細胞は、軟骨を破壊することが可能なメタロプロテイナーゼを産生する)。
変形性関節炎の状況において見られる軟骨の破壊は、幾つかの段階で発生する。第1に、滑液が薄くなり、その弾性及び粘性が失われると、接合部のクッションとしての機能が低下する。このクッション効果がなくなると、接合部内の軟骨がより「摩耗」しやすくなる可能性がある。従って、接合部を覆っている滑らかな軟骨の表面が軟化し、運動の衝撃を吸収する能力が失われ始め、過剰使用又は衝撃によって、より損傷しやすくなる可能性がある。接合部は又、その形状が軟骨の破壊とともに失われていく可能性があり、罹患した接合部区画のエッジに骨増殖又は骨棘が発生する可能性がある。その結果、骨及び軟骨の小さな粒子が劣化して接合部空間内で浮遊し始める可能性があり、これは、罹患した接合部の更なる劣化の原因になる。そこで、変形性関節炎の治療方法の有効性を評価する為の1つの因子が、滑液の粘性及び密度を評価するための定量的分析及び定性的分析であろう。
変形性関節炎の標準的な治療方法の1つは、罹患した接合部をブレースで補強することである。典型的なブレース補強は、補強される接合部にかかる圧縮力を低減することにより、痛みを緩和する。例えば、ティリングハスト三世(Tillinghast, III)の米国特許第5,458,565号(以下、「ティリングハスト特許」)は、変形性関節炎用膝装具に関し、この膝装具は、回転ヒンジアセンブリで相互に回転可能に接続された可撓性の上部アーム部材及び下部アーム部材と、ヒンジアセンブリと膝接合部との間に位置する、空気を出し入れして膨らませたりしぼませたりできる流体含有パッドとを有する。又、インギムンダルソン(Ingimundarson)らの米国特許出願公開第2006/0135900号(以下「インギムンダルソン出願」)は、可撓性の近位シェル及び可撓性の遠位シェルを有する変形性関節炎用膝装具に関する。ティリングハスト特許の実施形態は、変形性関節炎の膝接合部を安定させ、ユーザの痛みを緩和することを目的とし、これは、パッド全体にわたる半径方向の介助力を、パッドに連結している膝接合部の表面に分散させることによって達成される。又、インギムンダルソン出願の実施形態は、区画に分かれた変形性関節炎の影響を緩和することを目的としており、これは、変形性関節炎がある区画の側に力を与えながら、変形性関節炎がある区画から離れた側の膝に複数の力を印加して、回転力を最小限に抑えながら、装具を脚上に安定的に維持することによって達成される。
それらのような膝装具を使用して、様々なレベルの有効性で、変形性関節炎の治療が行われてきたが、軟骨基質劣化を抑制する電気刺激との組み合わせに成功したものはない。例えば、シバ(Shiba)らの米国特許第6,456,885号(以下「シバ特許」)は、筋肉強化膝装具と、対応する主動筋が収縮状態にあるときの拮抗筋に与えられる電気刺激とを組み合わせたものに関する。その電気刺激は、患者が閉鎖運動連鎖訓練中に関節部分を延ばしたり曲げたりしようとしたときに抗力を発生させる為に使用される。そして、結果としての筋収縮は、それらの筋肉に囲まれた骨に軸方向の圧縮荷重をかける。しかしながら、そのような荷重は、「ティリングハスト特許」及び「インギムンダルソン出願」が最小限に抑えようとする力とは逆の方向に働く。
上述のように、当該技術分野においては、引き続き、体重負荷関節接合部の安定化、可動性向上、及び軟骨基質劣化抑制の為の装置及び方法が必要とされている。より具体的には、当該技術分野において、引き続き、患者の可動性が向上し、変形性関節炎の症状が緩和されることを可能にし、同時に症状を治療することを可能にする装置及び方法が必要とされている。
従って、本発明は、体重負荷関節接合部の安定化、可動性向上、及び軟骨基質劣化抑制の為の装置及び方法を提供することを目的とする。
この装置及び方法は、少なくとも第1のチャネル及び少なくとも第2のチャネルを介して、多段階パターンで運動レベルの電気刺激を印加するように構成された電気医療機器を含み、多段階パターンは、電気医療機器にプログラムされていて、接合部についての筋電図出力のシーケンスに対応しており、少なくとも2つの第1の電極が前記電気医療機器の少なくとも第1のチャネルに接続されており、この少なくとも2つの第1の電極は、少なくとも第1の筋群に近接して配置されており、少なくとも2つの第2の電極が前記電気医療機器の少なくとも第2のチャネルに接続されており、この少なくとも2つの第2の電極は、少なくとも第2の筋群に近接して配置されており、アプリケータが関節部分上に装着されるように構成されており、少なくとも2つの第1の電極及び少なくとも2つの第2の電極がアプリケータと関節部分との間に配置され、アプリケータは更に、罹患した接合部の少なくとも1つの区画にかかる圧縮力を低減するように構成されている。本発明のこれら及び他の目的、利点、及び特徴が、以下に記載された説明を、添付の図面及び特許請求の範囲と併せて読むことにより、より容易に明らかになるであろう。
本明細書の一部であり、本発明の例示的実施形態を表している添付図面を参照することにより、本発明の多くの態様がよりよく理解されるであろう。
それらの図面の構成要素は、必ずしも正しい縮尺で示されてはおらず、その代わりに、本発明の原理を明確に図示する為の強調が行われている。又、それらの図面において、類似の参照番号は、複数の図を通して、対応する要素を示している。
それらの図面の構成要素は、必ずしも正しい縮尺で示されてはおらず、その代わりに、本発明の原理を明確に図示する為の強調が行われている。又、それらの図面において、類似の参照番号は、複数の図を通して、対応する要素を示している。
本発明は、先行技術の弱点を克服し、少なくとも後述の利点を提供すべく、パターン化電気筋肉刺激をスタビライザと組み合わせて利用することにより、罹患した体重負荷関節接合部の可動性を改善するとともに、その関節接合部における軟骨基質の劣化を抑制するものである。本発明によって提供されるそれらの利点及び他の利点は、以下及び添付図面での好ましい実施形態の記載から、よりよく理解されるであろう。好ましい実施形態の記載においては、理解しやすいように、具体的な術語を用いている。しかしながら、本発明は、そのように選択された具体的な術語に限定されるものではなく、それぞれの具体的な用語は、同様の目的を達成する為に同様に動作する全ての技術的等価物を包含することを理解されたい。例えば、好ましい実施形態は、関節部分として脚、並びに接合部として膝を対象としているが、本発明は、他の、接合部を有する関節部分(限定ではなく例として、肘、足首、肩、股関節、足指関節、手指関節など)を電気刺激して安定させることに用いられてよいことも想定されている。
A.装置
A.装置
図面を参照すると、参照符号100は、罹患した体重負荷接合部102を有する関節接合部100を示す。4つの表皮電極108と電気医療機器110とによって、接合部102の動き(即ち、関節動作)を発生させる筋群104及び106に、運動レベルのパターン化筋肉電気刺激が印加される。そのパターン化筋肉刺激は、関節部分100を実際に、正常な接合部動作に関連付けられた可動域にわたって動かすことなく、筋群104及び106の融合された強力な収縮を、正常な接合部動作を模倣したシーケンスで引き起こす。その筋収縮シーケンスは、接合部102を、体重負荷荷重を受けることなく植物性機能を自然に増強される状態に置く。
図1は、表皮電極108を使用して運動レベルのパターン化筋肉電気刺激を印加することにより、罹患した接合部102(具体的には膝関節102)の可動性を向上させ、その軟骨基質の劣化を抑制する装置及び方法を示している。表皮電極108は、罹患していない膝関節102の自然な動きの間の複合運動を実行するパターンで一緒に収縮する筋群104及び106の個々の筋肉細胞内の放電シーケンスに電気刺激パターンが対応するように、関節部分100の所定の場所に配置されてよい。
図2は、スタビライザ200内に配置された表皮電極108を使用して運動レベルのパターン化筋肉電気刺激を印加することにより、罹患した接合部102(具体的には膝関節102)の可動性を向上させ、その軟骨基質の劣化を抑制する装置及び方法を示している。表皮電極108は、関節部分100の所定の場所に配置されてよい為、スタビライザ200は、スタビライザ200が関節部分100に装着された場合に表皮電極108が、スタビライザ200の、関節部分100の所定の場所に対応する場所に取り付けられて(設置されて)よい、その取り付け部分(即ち、ポケット)202を含んでよい。そのように、患者がスタビライザ200を装着した場合には、表皮電極108は、関節部分100の所定の場所に、容易に、繰り返し可能に配置されてよい。
図1及び図2では、表皮電極108は、大腿前部の筋群104及び大腿背部の筋群106に配置されている。より具体的には、大腿前部では、外側広筋上に1つの表皮電極108が配置され、内側広筋上に1つの表皮電極108が配置され、それら2つの筋肉が、大腿前部の筋群104(即ち、大腿四頭筋)を構成する。大腿背部では、近位大腿二頭筋上に1つの表皮電極108が配置され、遠位大腿二頭筋上に1つの表皮電極108が配置され、それら2つの筋肉が、大腿前部の筋群106(即ち、(まとめて)ハムストリング)を構成する。
図1及び図2では又、表皮電極108は電気医療機器110に接続されており、電気医療機器110は、複数のチャネルを使用して電気刺激信号を筋群104及び106に供給するように構成されている。それらの接続は、表皮電極108と電気医療機器110との間に延びる導体(即ち、リード)112によってなされている。大腿前部の筋群104に配置された表皮電極108のペアは、電気医療機器110のチャネル1に対応し、大腿背部の筋群106に配置された表皮電極108のペアは、電気医療機器110のチャネル2に対応する。この電気医療機器は、その4つのチャネルのそれぞれを通して、複数の種類及びレベルの刺激を提供するように適合されている。そのような電気医療機器110の一例が、マクグロー(McGraw)らの米国特許第6,393,328号及び第6,988,005号に開示されている可搬型筋肉刺激装置であり、この開示は、参照により、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、本明細書に組み込まれている。
図3は、そのような可搬型筋肉刺激装置の一例示的実施形態を示す。図3に示されるように、電気医療機器110は、視覚的フィードバックを与える液晶ディスプレイ(LCD)300と、ユーザが電気刺激治療の種類、レベル、及び長さを決定する為のインタフェースとを含む。電気医療機器110は又、電源スイッチ302と、電気医療機器110に内蔵された4つの個別チャネルのそれぞれの出力を制御する為の4つのスイッチ304〜310とを含む。電気医療機器110の前部に、4つの出力ジャック312〜318が設けられており、4つの別々の筋群を別々に治療することが可能な、最大4つの電気的に独立した出力チャネルのそれぞれに対して、独立したジャックが設けられている。電気的に独立した各チャネルは、それぞれのチャネルによって与えられる刺激の強度を独立に増減する為の独立した強度コントロール(例えば、スイッチ304〜310)を有してよい。従って、表皮電極108は、出力ジャック312〜318に差し込まれた、電気的に独立したリード112を介して、電気医療機器110と電気連通しており、表皮電極108の各ペアは、出力ジャック312〜318のうちの1つに接続されている。更に、電気医療機器110には、プログラム可能なデータ記憶カードが備えられてよく、このデータ記憶カードは、監督下にない患者が容易且つ安全に使用できるように使用状況監視機能が設定されており、例えば、マクグロー(McGraw)らの米国特許第5,836,995号及び米国特許第5,755,745号で開示されているデータカードが該当する(これらの開示は、参照により、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、本明細書に組み込まれている)。
図2に戻ると、表皮電極108は、スタビライザ200の取り付け部分202に取り付けられており、スタビライザ200と関節部分100との間の、スタビライザ200の内側表面(即ち、皮膚側表面)に位置するように取り付けられている。各取り付け部分202は、各表皮電極108と、それぞれに対応するリード112との間の電気的接続を行う電気的接点(図示せず)を含む。それらのリード112の一部分が、スタビライザ200内で有線配線されていて、スタビライザ200の外側表面に接続ポイントを有していてよく、これらの接続ポイントは、リード112の残り部分に簡単且つ便利に接続されてよく、或いは、電気医療機器110の出力ジャック312〜318に直接接続されてよい。図2では、例えば、スタビライザ200は、ドック204を含み、ドック204は、電気医療機器110を収容するように構成され、且つ、電気医療機器110の出力ジャック312〜318を、スタビライザ200内で有線配線されているリード212と直接接続するように構成されている。ドック204は、スタビライザ200の、患者の動きと干渉しない場所(例えば、スタビライザ200の、他方の関節部分100の側とは反対の側面)に配置されることが好ましい。
表皮電極108は、患者がスタビライザ200を装着したときにスタビライザ200の内側表面と関節部分100の皮膚との両方に接着取り付けされる両面式(即ち、両面粘着式)であることが好ましい。表皮電極108は又、再利用可能、使い捨て、及び交換可能であることが好ましく、それによって、表皮電極108をリード112に電気的に接続する電気的接点との接続を中断することなく、表皮電極108をスタビライザ200から取り外すことが可能である。そして、関節部分100のサイズ及び形状が異なる様々な患者に対応する為に、且つ、様々な電極構成に対応する為に、表皮電極108をスタビライザ200内に再配置することが可能であることが好ましい。取り付け部分202と、それぞれに対応する電気的接点とを、調節可能なストラップに配置することにより、表皮電極108をスタビライザ200内に再配置することが可能であるようにできる。
スタビライザ200は、罹患した接合部102の少なくとも1つの区画に対する圧縮力を低減するように構成されている。例えば、脚100では、膝関節102の中央の区画は、側方の区画より、圧縮力が強くかかるのが普通である。そこで、シングルヒンジスタビライザ200を使用して、膝関節102の中央区画内の病理的に不均衡な荷重に対抗する側方力を与えることが可能である。これによって、スタビライザ200は、膝関節102の変形性関節炎その他に罹患した区画から体重負荷ストレスを除去し、これを健康な区画に移す。膝関節102の中央の区画に対する圧縮力が低減されると、膝関節102の痛み及び摩耗が軽減される。従って、本発明のスタビライザ200を電気筋肉刺激と組み合わせることにより、関節部分100の罹患した体重負荷接合部102の可動性を向上させ、軟骨基質の劣化を抑制することが可能である。
B.方法
B.方法
本発明の一実施形態では、電気刺激の印加は、電気医療機器110の別々のチャネルに電気的に接続された表皮電極108のペアによる対称波形を用いて行われる。波形が対称であることにより、各チャネルに対する表皮電極108のペアは、アノードとカソードが入れ替わっても動作可能である。或いは、電気刺激は、非対称波形を用いてもよく、その場合、各チャネルにおけるペアの表皮電極108は、それぞれ個別にアノード又はカソードに対応し、入れ替え不可である。
図1及び図2の非限定的な構成では、罹患した接合部102の各筋群104及び106に電気刺激を「運動レベル」で印加して、対応する筋肉の融合された強力な収縮を引き起こすことが可能である。本発明の一例示的実施形態では、運動レベルの刺激は、罹患した接合部102の神経又は筋肉において発生する可能性がある動作を引き起こすパラメータセットを有してよい。このパラメータセットは、周波数、振幅、及び/又は位相を変調する2相の対称波形を形成して、刺激された筋肉の強い、目に見える収縮を引き起こすのに十分なアクションポテンシャル期間を発生させることが可能であるが、関節部分100を実際に、その可動域全体にわたって動かすものではない(即ち、機能的電気刺激を引き起こさないパラメータである)。
図4は、本発明の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激による、関節部分100の拮抗筋群104及び106に適用される、電流シーケンスの相対的なタイミングパターンを示すチャートである。図4のチャートは、運動レベルの刺激をそれらの筋群104及び106のそれぞれに印加する「オン時間」及び「オフ時間」を示している。「オン時間」は、電気刺激を印加する期間に対応し、グラフ中の影が付いた領域で表され、「オフ時間」は、電気刺激を印加しない期間に対応し、グラフ中の影が付いていない領域で表される。
本発明の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激は、多段階パターンで与えられてよい。以下で説明する非限定的な実施形態では、3つの段階を含むパターン(即ち、3段階パターン)を参照して、電気刺激を説明する。図4に示されるように、運動レベルのパターン化電気筋肉刺激は、大腿四頭筋104を刺激し、次にハムストリング筋106を刺激し、再び大腿四頭筋104を刺激する3段階パターンで与えられる。この3段階刺激シーケンスの第1段階では、大腿四頭筋104の収縮を引き起こす。大腿四頭筋104が収縮をほぼ完了すると、ハムストリング筋106が電気刺激を受け始め、これにより、ハムストリング筋106の収縮が引き起こされる。3段階刺激の第1段階と第2段階との間には重なり合う期間があり、そこでは、大腿四頭筋104及びハムストリング筋106の両方が同時に刺激される。ハムストリング筋106が収縮をほぼ完了すると、大腿四頭筋104が再び刺激される。第1段階及び第2段階と同様に、3段階刺激の第2段階と第3段階との間にも重なり合う期間がある。この電気刺激シーケンスは、膝102の植物性機能を正常にする(例えば、滑液を産生して膝関節102を更に劣化させない)。
電気刺激が膝関節102に軸方向の圧縮荷重をかける「シバ特許」と異なり、本発明の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激は、膝関節102に追加の体重負荷荷重をかけない。又、患者が閉鎖運動連鎖訓練の一環として関節部分100を曲げたり延ばしたりするときに電気刺激が印加される「シバ特許」と異なり、本発明の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激は、患者が関節部分100をその可動域にわたって動かすことを必要とせずに、罹患した接合部102における滑液の質を向上させる所望の結果を達成して、刺激中に運動摩擦が増えないようにすることが可能である。従って、本発明の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激は、「シバ特許」のように、スタビライザ200によって与えられる圧縮力に対抗して働くのではなく、その圧縮力の減少を補完する。
図4に示されたシーケンシャル発火パターンでは、チャネル1及び2のオン時間及びオフ時間は、正常な接合部の動作の間の大腿四頭筋104及びハムストリング筋106にまたがる放電の期間に対応する。より具体的には、図4に示された発火パターンは、体重負荷関節接合部102がその可動域全体にわたって動くときの、体重負荷関節接合部102の大腿四頭筋104及びハムストリング筋106から筋電図記録される筋収縮のタイミングパターンをエミュレートしている。本発明によれば、筋電図出力(図示せず)は、高レベル動作の状態にある、生きている運動神経(例えば、生きている被験者が走っている間に測定された、大腿四頭筋104及びハムストリング筋106の運動神経)から記録されている。そして、筋群104及び106が収縮する間のタイミングパターンが、図4に示されたように再現されて、本発明の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激が発生する。その電気刺激は、それらの筋群104及び106の生きている運動神経のパターンのタイミングに基づくパターンで、電気医療機器110によって与えられる。そして、そのパターン化筋肉刺激が印加されると、罹患した接合部102は、その生物学的に設計された可動域にわたって実際に動かされることなく、植物性機能を受けられる状態に置かれる。
又、図4に示されたシーケンシャル発火パターンでは、チャネル1及び2のオン時間及びオフ時間は、それぞれ、第1の脚100の大腿四頭筋104及びハムストリング筋106にまたがる放電の期間に対応し、チャネル3及び4のオン時間及びオフ時間は、第2の脚100の大腿四頭筋104及びハムストリング筋106にまたがる放電の期間に対応する。従って、電気刺激は、少なくとも4つの刺激チャネル1〜4を有する電気医療機器110を使用して、各脚100の罹患した膝関節102に同時に印加されてよい。その非限定的な実施形態では、チャネル1に対応する表皮電極108は、第1の脚100の前部に配置され、チャネル2に対応する表皮電極108は、第1の脚100の後部に配置され、チャネル3に対応する表皮電極108は、第2の脚100の前部に配置され、チャネル4に対応する表皮電極108は、第2の脚の後部に配置される。
特定の接合部102に関連付けられた筋群104及び106に、運動レベルの刺激を、筋電図出力パターンを模倣したシーケンスで印加することは、関節部分100をその可動域全体にわたって動かすことなく、罹患した接合部102に関連付けられた筋群104及び106において、融合された強力な収縮を引き起こすことにより、軟骨基質の劣化を抑制する。それらの筋収縮は、軟骨基質劣化の要因である研削及び摩擦を引き起こすことなく、接合部102及びその関連筋群104及び106における血流を促進する。そして、上述のように、スタビライザ200は、(例えば、患者が治療セッション間に関節部分100を動かす場合など)関節部分100が実際にその可動域全体にわたって動く場合に、研削及び摩擦を防ぐことを支援する。
本発明の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激は、対応する関節部分100が、その中の圧力及び運動摩擦を最小限にする姿勢にある間に、罹患した接合部102の筋群104及び106に印加されることが好ましく、例えば、人がすわっているか、横になっている間に、膝関節102に刺激を印加することが好ましい。そのような治療方法は、日常生活における通常の活動(例えば、歩いたり走ったりすること)の間に通常起こるであろうタイプの破壊的な摩耗や断裂を、罹患した接合部102に引き起こすことなく、そのような活動を模倣した刺激が印加されることを可能にする。そして、患者がそのような活動に携わることを選択した場合でも、スタビライザ200は、罹患した接合部102における摩耗及び断裂の量を軽減することを支援することにより、運動レベルのパターン化電気刺激の利点を維持する。更に、そのようなスタビライザ200は、典型的には、長期間にわたり、特に身体的に活動的な患者によって装着される為、患者は、処理セッション間に、表皮電極108を治療対象の筋群104及び106に放置しておくことができ、各治療セッションの前後に表皮電極108を取り外したり、再度貼り付けたりすることが不要になる。
又、図1及び図2の構成では、本発明の4つの表皮電極108と電気医療機器110とを使用して、干渉電流を与えることが可能である。事前変調干渉電流と呼ばれる既知のタイプの干渉電流を印加する場合は、2つの電流が、電気医療機器110において混合されてから、表皮電極108を介して患者の皮膚に与えられる。真の干渉電流を与える従来の印加では、干渉電流を患者内で内生的に発生させることが可能である。しかし、これら2つの供給方法の間の臨床的な違いは、目に見えるものであっても有意ではない。そこで、事前変調供給は、同じ電極構成を使用して運動レベルのパターン化電気刺激及び干渉刺激の両方を印加することを可能にすることにより、本発明における印加を容易にする。更に、事前変調供給は、それらのタイプの刺激を両方とも、スタビライザ200内での表皮電極108の位置を再構成することなく、印加することを可能にし、このことは、前の段落に記載されたとおり、印加を容易にすることに更に役立つ。
図1及び図2の構成では、4つの表皮電極108と電気医療機器110とを使用して干渉電流を供給することが可能である為、本発明の別の実施形態は、事前変調干渉刺激を運動レベルのパターン化電気筋肉刺激と組み合わせて印加することにより、後者のタイプの刺激の有効性を向上させることを含む。1回の治療セッションでは、最初に事前変調干渉刺激が印加され、その後に、運動レベルのパターン化電気筋肉刺激が印加される。事前変調干渉刺激を印加し、その後に、運動レベルのパターン化電気筋肉刺激を印加することにより、運動レベルのパターン化電気筋肉刺激の有効性が向上する。これは、干渉刺激が、より高い強度の運動レベルのパターン化電気筋肉刺激に対する患者の感受性を低減できる為である。そして、表皮電極108の配置は、本発明の両方のタイプの電気刺激に対して同じである為、患者は、それらの異なるタイプの電気刺激の印加の為に表皮電極108又はスタビライザ200を調節したり動かしたりする必要がない。
当業者であれば理解されるように、パターン化筋肉刺激治療の前と後に他の代替タイプの電気刺激を用いることにより、有効性を強化することが可能である。様々なタイプの刺激の限定ではない例として、経皮電気神経刺激(TENS)、干渉刺激、ジアジナミー刺激、高電圧ガルバニック刺激(HVGS)、電磁場及びパルス状電磁場(EMF & PEMF)刺激、微小電流刺激などがある。
本発明のいずれの例示的実施形態においても、各タイプの刺激の継続時間は、1日当たり約10分から約4時間であってよい。更に、干渉刺激は、感覚レベルで印加される場合には、500Ωの負荷で0.1mAから150 mAの範囲で印加されてよい。干渉刺激は又、基本周波数が1kHzと20kHzとの間である場合には、結果として、0Hzと250Hzとの間のビート周波数で印加されてよい。運動レベルの刺激は、筋電図出力のシーケンスに基づくパターンで印加される場合には、500Ωの負荷で5mAから150 mAの範囲で印加されてよい。その刺激は、「オン時間」の最初から「オン時間」の最後まで一定強度で印加されてよく、「オフ時間」の間は刺激が与えられない。或いは、「オフ時間」と「オン時間」との間の移行を円滑にする為に、刺激を、「オン時間」の最初から特定の強度まで一定比率で増加させてよく、「オン時間」の最後にゼロになるように一定比率で減少させてよい。これは、例えば、参照により、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、本明細書に組み込まれているマクグロー(McGraw)らの米国特許第6,393,328号及び第6,988,005号に開示されているとおりである。
更に、スタビライザ200以外のアプリケータを使用することにより、表皮電極108の適正且つ再現可能な配置を容易にすることが可能である。そのようなアプリケータとしては、体重負荷関節部分100がその可動性を維持できるようにしながら、体重負荷関節部分100を積極的に支持するように設計された圧縮ユニット、スリング、及び他の代替装着物がある。スタビライザと同様に、そのようなアプリケータは、表皮電極108を配置する所定の場所をアプリケータ内に設けることにより、罹患した接合部102に関連付けられた筋群104及び106上に表皮電極108を、アプリケータが装着されるたびに再現可能なように、配置することを可能にすることを意図している。これらの所定の場所は、周囲にアプリケータが装着される罹患した接合部102に関連付けられた筋群104及び106に対応する。
C.実施例
C.実施例
本発明は、付随する実施例を参照することにより、よりよく理解されるであろう。これらの実施例は、例示のみを目的としたものであり、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲を限定するように解釈されてはならない。
i.実施例1:膝の変形性関節炎の治療のおけるパターン化筋肉刺激とTENSの利点の比較
i.実施例1:膝の変形性関節炎の治療のおけるパターン化筋肉刺激とTENSの利点の比較
変形性関節疾患及び変形性関節炎は、股関節、膝、足首、足指、背中、首、及び肩を含み、これらに限定されない関節接合部に作用する進行性疾患過程である。典型的には、股関節、膝、足首などの体重負荷接合部が、最も変形性関節炎の作用が大きい。最もよくあるタイプの関節炎は、膝の変形性関節炎である。1000万人を超える米国人が膝の変形性関節炎に罹患しており、それらの罹患者のほとんどが45歳を超えている。変形性関節疾患及び変形性関節炎の病理学的変化は、関節の軟骨基質の進行性破壊を伴う。
本調査への参加に適格とされた全部で116人の患者が、米国内の5つの病院のいずれかに登録された。この患者らは、無作為に、「試験」刺激グループと「シャム対照」刺激グループとに分けられ、その割り当ては患者らには伏せられた。この刺激グループ割り当ては、臨床担当者らにも伏せられた。これは、臨床担当者らが独立した観察者及び評価者として行動できるようにする為である。この調査は、全部で101人の患者に対して8週間の評価を実施して終了した。
この調査の間、試験グループは、15分の事前変調干渉刺激と、その後の20分の運動レベルのパターン化筋肉刺激とからなる、1日35分の刺激セッションを受けた。事前変調干渉刺激の間、患者らは、筋収縮が起こらない程度に皮膚が軽くぴりぴりするのを感じるまで、刺激の強度を上げるように求められた。事前変調干渉刺激は、基本周波数が5000Hzであり、事前変調ビート周波数は、1Hzと150Hzの間で掃引させた。15分の事前変調干渉刺激の後に、運動レベルのパターン化電気筋肉刺激を試験グループに印加した。この刺激は、3段階刺激パターンとして、大腿四頭筋、ハムストリング筋、大腿四頭筋を、この特定の順序で、時間帯が断続的に重なりながら、収縮が起こるまで刺激することを含むものであった。このパターンは、高レベルの走る活動の間の大腿四頭筋及びハムストリング筋の正常な収縮のパターン及びタイミングの筋電図出力に基づくものであった。患者らは、穏やかながら気持ちのよい筋収縮を感じるまで運動レベルの刺激の強度を上げるように指示され、5分後に、痛みを感じることなく許容できる中程度から強い収縮が発生するまで強度を上げるように指示された。運動レベルのパターン化筋肉刺激は、1500ミリ秒ごとに200ミリ秒にわたって50Hzのインパルスをもたらした。その間、刺激振幅は60mAに固定されていて、患者らは、パルス幅を変化させることにより刺激強度を制御し、その結果、強度設定は0.08Cから11.38Cまで変化した。
シャム対照グループの患者らに対する各低電流TENSセッションの間、0.2Hzの周波数及び60mAの固定振幅の方形波として刺激が与えられ、パルス幅は、正味出力が73nCとなるように調節された。このTENS刺激の間、患者らは、刺激は、知覚されるかも知れないが、筋収縮を引き起こすことはないであろうこと(即ち、刺激は感覚レベルであって運動レベルではないであろうこと)が告げられた。低電流TENS刺激を受ける患者らは又、刺激の強度が事前に設定されていること、並びに、実際の電流は調節が効かないことも告げられた。
一次的な有効性尺度としては、痛みと生活の質に関する、西オンタリオマックマスター(Western Ontario MacMaster)(WOMAC)変形性関節炎インデックス(Osteoarthritis Index)及び視覚的アナログ尺度(Visual Analog Scales (VAS))の痛み、身体機能、及びこわばりの各副尺度が含まれていた。この調査で使用されたWOMACは、米国人の母集団向けに英語で標準化されたリッカート(Likert)バージョン3.1であり、これは、24個の自己記入質問で構成され、各項目について5点リッカート尺度(全く当てはまらない、やや当てはまる、まずまず当てはまる、かなり当てはまる、完全に当てはまる)で回答が行われた。この24個の質問は、3つの別々の副尺度(痛み、身体機能、及びこわばり)をもって報告された。痛みの副尺度は、0点から4点の点数がつく5つの質問を有し、2つ以上の項目が欠落した場合は無効とされた。従って、点数の範囲は、0点(痛みなし)から20点(最大の痛み)であった。欠落した項目があった場合は、残り4つの項目を平均して、5を乗じた。機能の副尺度は、0点から4点の点数がつく17個の質問を有し、4つ以上の項目が欠落した場合は無効とされた。従って、点数の範囲は、0点(最大機能)から68点(最小機能)であった。欠落した項目があった場合は、残りの項目を平均して、17を乗じた。こわばりの副尺度は、0点から4点の点数がつく2つの項目を有し、2つとも欠落した場合は無効とされた。従って、点数の範囲は、0点(こわばりなし)から8点(最大こわばり)であった。欠落した項目があった場合は、残りの項目の点数に2を乗じた。
VASラインは、全体的な痛みの強度と、生活の質に対する変形性関節炎の全体的影響とを測定するのに使用した。全体的な痛みを評価するVASラインは、一方の端が「0」とされ、「痛みなし」というラベルが付けられ、他方の端が「100」とされ、「想像しうる最悪の痛み」というラベルが付けられた。生活の質を評価するVASラインは、一方の端が「0」とされ、「非常に貧弱」というラベルが付けられ、他方の端が「100」とされ、「非常に良好」というラベルが付けられた。患者らは、それぞれのVASラインに印を付けることによって、経験されている感覚の強度又は質を報告するように指示された。VAS評価は、両方の膝について行われた。
WOMAC及びVASの有効性尺度に基づく点数は、最初の刺激セッションに先だって測定された、ベースラインとなる平均値、並びに、その後の8週間に測定された、そのベースライン値からの変化の平均値として表された。ベースラインからの変化の平均値が小さいほど、変形性関節炎の影響が小さいことを示している。8週間の治療データにおいては、3つのWOMAC副尺度のそれぞれでの統計的有意差が、本発明の方法を支持した。具体的には、試験グループとシャム対照グループは、3つのWOMAC副尺度のそれぞれでのベースラインとなる平均値が同等であった(P値>0.5)。8週間の治療の後、試験グループの患者らは、WOMACの痛み副尺度、身体機能副尺度、及びこわばり副尺度において、シャム対照グループの患者らより有意に大きな低減があった(痛み副尺度は3.98対1.90でP=0.002、身体機能副尺度は12.86対6.74でP=0.003、こわばり副尺度は1.53対0.74でP=0.004)。図5は、WOMAC痛み副尺度における試験グループとシャム対照グループとの、それぞれの予定された訪問での対比を示す。図6は、WOMAC身体機能副尺度における試験グループとシャム対照グループとの、それぞれの予定された訪問での対比を示す。図7は、WOMACこわばり副尺度における試験グループとシャム対照グループとの、それぞれの予定された訪問での対比を示す。このデータによれば、本発明の、事前変調干渉刺激の後に運動レベルのパターン化筋肉刺激を続けることは、痛みを緩和し、機能を向上させ、こわばりを低減することにおいて、従来の低電流TENSより、有意に効率的であることになる。
3つの副尺度のそれぞれのWOMAC低減値は、各副尺度における互いのパーセンテージとして見ると、従来の低電流TENSに対する、事前変調干渉刺激の後に運動レベルのパターン化筋肉刺激を続けることの優位性が更に実証される。痛み副尺度においては、試験グループの場合、低減値(3.98)を痛み副尺度についての質問の数(5)で割ると、80%になる。シャム対照グループについては、低減値(1.90)を痛み副尺度についての質問の数(5)で割ると、38%になる。互いのパーセンテージとして、試験グループのパーセンテージ(80%)からシャム対照グループのパーセンテージ(38%)を差し引き、シャム対照グループのパーセンテージ(38%)で割ると、110%になる。これは、試験グループの痛みが、シャム対照グループの痛みに対して、110%軽減されたことを示している。
身体機能(日常活動を実施することの困難さ)副尺度のWOMAC低減値の場合は、試験グループの低減値(12.86)を、日常活動を実施することの困難さの副尺度についての質問の数(17)で割ると、76%になる。シャム対照グループについては、低減値(6.74)を、日常活動を実施することの困難さの副尺度についての質問の数(17)で割ると、40%になる。互いのパーセンテージとして、試験グループのパーセンテージ(76%)からシャム対照グループのパーセンテージ(40%)を差し引き、シャム対照グループのパーセンテージ(40%)で割ると、90%になる。これは、試験グループの、日常活動を実施することの困難さが、シャム対照グループのそれに対して、90%軽減されたことを示している。
こわばり副尺度のWOMAC低減値の場合は、試験グループの低減値(1.53)を、こわばり副尺度についての質問の数(2)で割ると、77%になる。シャム対照グループについては、低減値(0.74)を、こわばり副尺度についての質問の数(2)で割ると、37%になる。互いのパーセンテージとして、試験グループのパーセンテージ(77%)からシャム対照グループのパーセンテージ(37%)を差し引き、シャム対照グループのパーセンテージ(37%)で割ると、108%になる。これは、試験グループのこわばりが、シャム対照グループのこわばりに対して、108%軽減されたことを示している。
試験グループ及びシャム対照グループは、両方のVAS評価についてもベースラインとなる平均値が同等であったが、8週間の治療の後、生活の質のVAS評価の、ベースラインから最後の訪問にかけての変化の平均値が、試験グループとシャム対照グループとの間で同等(18.17対18.16でP=0.99)であったのに対し、全体的な痛みのVASは、試験グループの患者らにおいて、より大きく減少した(27.91対23.19でP=0.29)。しかしながら、治療グループ間での全体的な痛みのVASの差は、統計的に有意にはならなかった。これに対し、調査が完了した患者ら(試験グループの49人とシャム対照グループの50人)だけを分析の対象にした場合は、ベースラインからの変化の平均値の、グループ間の差は、全体的な痛みのVAS評価に関しては、4.71から9.40に増加し、統計的に有意となった(P=0.038)。全体的な痛みのVAS評価では、集団データに統計的な差は出なかったが、全体的な痛み及び生活の質のVASが統計的に有意になることは予期されていなかった。膝の変形性関節炎に特化して計画された試験であるWOMACと異なり、VAS評価は、汎用の試験であり、膝の変形性関節炎を評価することに関しては、WOMACほど正確ではない。
更に、調査が完了した患者だけを対象に、2つの二次的な有効性の分析を、痛み及び機能のWOMAC尺度について実施した。第1の分析では、治療グループのインタラクションを時間で評価した。2つの治療グループについて、ベースラインからそれぞれの予定された訪問にかけての変化の平均値を対比した。その結果、第2週の訪問では、試験グループの患者らは、既に、痛み及び機能のWOMAC副尺度が、シャム対照グループの患者らより、有意に大きく減少していた(痛み副尺度は2.50対1.08でP=0.008、機能副尺度は7.74対4.14でP=0.03)。この結果によると、本発明の、事前変調干渉刺激の後にパターン化筋肉刺激を続けることは、わずか2週間の刺激の後に有益な効果があるのに対し、従来の単段階の低電流TENSにはその効果がないことになる。
もう1つの二次的な有効性の分析では、シャム対照グループと試験グループの患者らが、ベースライン後の2度の訪問でWOMACの点数が20%以上増えたことを報告する頻度を比較した。この比較結果によると、シャム対照グループの患者らよりも高いパーセンテージの試験グループの患者らにおいて、痛み及び機能のWOMAC副尺度が向上した(痛み副尺度は71.2%対49.1%でP=0.023、機能副尺度は65.4%対45.3%でP=0.030)。従って、この2つの二次的な有効性の分析は、一次分析を反映しており、単段階の低電流TENSより本発明の方法を支持している。
この慎重に管理された臨床調査の分析により、本発明の方法が、膝の変形性関節炎の患者の治療に使用するうえで、安全且つ有効であることが科学的に実証された。具体的には、この結果は、本発明の方法が、変形性関節炎に罹患した膝関節の痛みを軽減することを、統計的に有意に実証する。この統計的に有意な実証は、痛み、身体機能、及びこわばりのWOMAC副尺度の向上という形でなされた。
ii.実施例2:変形性関節炎に対するシーケンシャル電気刺激の効果
ii.実施例2:変形性関節炎に対するシーケンシャル電気刺激の効果
動物モデルを使用して、軟骨基質の劣化に作用する滑液の成分の定量分析を行った。
成犬の猟犬について調査を行うにあたり、被検体は、ワシントン州立大学(Washington State University)に収容されていて比較整形外科研究所(Comparative Orthopedic Research Laboratory)(CORL)の人員からケアを受ける犬の中から選択された。各犬は、2つの後膝関節の一方に軟骨欠損があらかじめ作られ、変形性関節炎であることが確定している。この条件に基づき、全部で11頭の成犬の猟犬(6頭がメス、5頭がオス)が調査に投入された。
選択された被検体は、それぞれが固有の6文字のアルファベットの識別タグで識別され、無作為に5頭ずつが「試験」刺激グループと「対照」刺激グループとに配置された。1頭の犬は、手術による合併症にかかる犬がいた場合に置き換える為の予備として待機させた。動物看護士らが両グループに電極を設置し、試験グループに刺激を印加した。この、実験的測定を行う看護士らには、刺激グループの割り当ては伏せられた。これは、看護士らが独立した観察者及び評価者として行動できるようにする為である。調査期間は12週間にわたり、両グループの被検体は、この12週間の間、週に6日連続で30分の治療からなる単一セッションを受けた。試験グループは、30分の運動レベルのパターン化筋肉刺激を受けた。一方、対照グループは、30分間にわたり電極を設置されたが、電気刺激は全く印加されなかった。
1人の看護士が、ベースラインとそれ以降の毎週において、被検体の痛みをVAS尺度で観察して記録し、歩行板を使用して被検体の地面反力を測定した。ベースラインとそれ以降の隔週において、各被検体の罹患した接合部から滑液を収集した。滑液を収集した際には必ず、罹患した接合部に20単位のキモパパインを注入して、罹患した接合部の劣化が進む間は跛行が中程度に維持されるようにした。滑液の収集は、隔週のみとした。これは、キモパパインの注入にもかかわらず跛行が軽減される可能性について、毎週のVAS点数及び地面反力測定値を評価できるようにする為である。この評価方法は又、滑液データと地面反力データとを、キモパパインを注入しない週の時点と対応する時点で比較することを可能にした。このデータに加えて、12週間の治療の最初と最後に、罹患した接合部の放射線透過写真を撮影した。最終的なデータソースとして、刺激セッションの前及び後の両方で、各被検体の罹患した身体部分の外側顆及び内側顆のそれぞれから、骨軟骨栓(即ち、骨又は軟骨)の生体組織を採取した。
地面反力データの一次的な有効性尺度として、ピーク垂直力(PVF)及び垂直インパルス(VI)があった。地面反力データの記録には、スタンス時間、推進インパルス、破壊インパルス、ピーク推進力、ピーク破壊力、ピーク垂直力、及び垂直インパルス力を測定することが可能な歩行板を使用した。全体的な痛みを測定する為に、0〜10の尺度の痛み点数を使用した。この痛み点数尺度及び条件は、犬の痛みの評価の為の痛み採点システムを翻案したものである(カナダ獣医ジャーナル(Can Vet J)、第44巻、2003年、643〜648頁)。
収集された滑液の測定を、硫酸化グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、マトリクスメタロプロテイナーゼ−3、アルブミン、及び可溶性コラーゲンに関して行った。調査中に一部の被検体から収集された滑液が不十分であった為に、サンプルをグループプールすることにより、十分な量を、様々な滑液マーカについての分析にかけることができた。
骨軟骨栓の生検を全身麻酔で実施し、組織病理学的評価を行った。この評価は、関節軟骨及び軟骨下骨の状態、並びに、0から4の半定量的採点システムによる炎症及び線維症の深刻度(点数が高いほど特徴が顕著)に焦点を置いて行われた。しかしながら、罹患した身体部分の内側顆及び外側顆から骨軟骨栓をむらなく採取することの困難さは、組織レベルでの変化の組織病理学的評価に影響を及ぼした。生検試料の長軸に沿って用意された組織構造セクションは、関節軟骨が存在しないことを示すことがあった(対照グループの18個中4個、並びに試験グループの22個中3個)。従って、分析は、統計よりもむしろ、解剖学的指標が向上する動向に焦点を置いた。
解剖学的指標の向上は、グリコサミノグリカンの正常な量を判定するサフラニンO染色分析により、ヒアリン様関節軟骨の肥大ゾーンの軟骨細胞の外観から判断された。関節軟骨は、かたまり(即ち、1つの軟骨単位に複数の軟骨細胞)のない増殖性肥大軟骨単位の層として、順序正しく並んだ軟骨細胞の複数の列を有する。軟骨下骨は、厚さ及び骨髄量が適正で、炎症及び線維症がない、適正な間隔の骨梁を有することが観察されれば、関節軟骨と区別された。軟骨の染まり方が強いほど、そして赤色に近いほど、軟骨が正常な量のグリコサミノグリカンを含んでいたことがより強く示される。
地面反力データは、第0週の第1の刺激セッションに先だって測定されたベースラインの平均値と、その後の12週間で測定された、そのベースライン値からの変化の平均値として分析及び表現された。ベースラインからの変化のパーセンテージが大きければ、本発明の方法に対して肯定的な反応が示されたことになる。しかしながら、12週間の治療データでは、時間経過に対する各グループのPVF又はVIの点数においてはベースラインからの有意なパーセンテージ変化はなかったが、各週の刺激セッション後には、試験グループが対照グループより良好な成果が得られるという顕著な傾向が見られた。具体的には、キモパパインを注入する週としない週の両方において、各刺激セッション後に、試験グループのPVF及びVIの点数が対照グループより高いという非常に顕著な傾向が見られた。このデータによれば、変形性関節炎を有する成犬の猟犬が、罹患した関節接合部に刺激を受けない場合と比較して、本発明の運動レベルのパターン化筋肉刺激が、変形性関節炎を有する成犬の猟犬におけるPVF及びVIなどの挙動インデックスを向上させたことになる。
毎週のVAS点数を、対応する、毎週のPVF及びVIの変化のパーセント平均の測定値と相互に関連付けることにより、キモパパインを注入した週における、キモパパインの注入にもかかわらず跛行が軽減される可能性について評価した。VAS点数と、PVF測定値及びVI測定値の両方との間には、有意な負の相関があった(PVF測定値については、ピアソン相関係数=−0.70725、p<0.0001、VI測定値については、ピアソン相関係数=−0.70402、p<0.0001)。この負の相関は、試験グループにおいて全体的な痛みが低減された場合にはPVF値及びVI値が増えたことを示す。この低いp値は、キモパパインを注入した週に取得された測定値が、キモパパインを注入しなかった週に取得された測定値と同等であったことを示している。
滑液の分析を、硫酸化グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、マトリクスメタロプロテイナーゼ−3、アルブミン、及び可溶性コラーゲンなどのマーカの存在に関して行った。これらのマーカの存在が減少していれば、本発明の方法に対する肯定的な反応ということになる。しかしながら、12週間の治療データでは、時間経過に対する各グループの滑液マーカの存在に有意な変化はなかったが、隔週の刺激セッション後には、試験グループの有する、滑液中の硫酸化グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、及びマトリクスメタロプロテイナーゼ−3が対照グループのものより少ないという顕著な傾向が見られた。硫酸化グリコサミノグリカンの減少における肯定的な効果の非常に顕著な傾向が見られることに加えて、アルブミン濃度に関してはT12(p=0.0026)、可溶性コラーゲン濃度に関してはT6(p=0.0001)、T10(p<0.0001)、及びT12(p<0.0001)において、試験グループと対照グループとの間に肯定的な意味があるという顕著な傾向が確認された。滑膜内の可溶性コラーゲンの減少は、対照グループと比較して20%であった。このデータによれば、滑液中のグリコサミノグリカン、アルブミン、及び可溶性コラーゲンの量を減らすことによって、変形性関節炎を有する成犬の猟犬が、罹患した身体部分に刺激を受けない場合と比較して、本発明の運動レベルのパターン化筋肉刺激が、変形性関節炎を有する成犬の猟犬における滑液の質を向上させたことになる。
治療前の生検と治療後の生検との一対比較を行う為に、対照グループから3ペア、試験グループから4ペアを使用して、変形性関節炎の解剖学的指標を測定した。治療前生検と治療後生検との間の、骨髄及び滑膜における炎症及び線維症の深刻度は、対照グループにおいて増加したが、治療済みグループにおいては、両パラメータは同等のままである(統計的な差はない)。軟骨下骨は、幾つかのサンプルにおける破骨細胞による腐食の増加と、他のサンプルにおける骨梁の補償硬化肥大とが混合した特徴を示した。外側顆上の関節軟骨の形態の変化のパターンは、試験グループにおいては負の平均(変性)から正の平均(治癒)へと向上し、対照グループにおいては劣化した。この向上は、ヒアリン様関節軟骨の肥大ゾーンにおける軟骨細胞の比較的正常な外観と、グリコサミノグリカンに対するサフラニンOの強力な赤色染色とから、判断された。試験グループにおける外側顆の軟骨下骨は、厚さ及び間隔が正常な状態に近いように見えた。一方、試験グループにおける内側顆は、形態的特徴が、治療前の状態と治療後の状態とで同等であった。
図8Aから図9Bに示されるように、試験グループ及び対照グループの治療前及び治療後の違いを顕微鏡写真で示す。これらの組織構造スライドは、蟻酸内での脱灰、パラフィン内での脱水及び埋封、サフラニンOによる染色、ファストグリーンによる対比染色というプロセスを経て生検から作成した。軟骨は橙色から赤色で表され、骨は明るい青緑色で表された。骨髄内の細胞質は、線維症を伴う炎症性浸潤を表していた。
図8Aは、ベースラインにおける対照グループの生検からの顕微鏡写真を示し、図8Bは、第12週の後の同じ対照グループの被検体の生検からの対応する顕微鏡写真を示す。図9Aは、ベースラインにおける試験グループの生検からの顕微鏡写真を示し、図9Bは、第12週の後の同じ試験グループの被検体の生検からの対応する顕微鏡写真を示す。図8Bは、図8Aから軟骨が減少していることを示しており、これは、図8Bにおいて、橙色及び赤色の量が減っていることによって示されている。これと比較して、図9Bは、図9Aから軟骨が増加していることを示しており、これは、図9Bにおいて、橙色及び赤色の量が増えていることによって示されている。従って、図8Aから図9Bは、外側顆上の関節軟骨の形態の変化のパターンが、試験グループにおいて負の平均から正の平均へと改善しており、対照グループにおいて劣化していることを実証している。
この慎重に管理された調査の分析結果は、本発明の方法によって滑液の質が向上することの有効な科学的証拠を与えるものである。具体的には、これらの結果は、正常な筋肉組織活動のタイミング及びシーケンシャルパターンの筋電図出力に基づいて運動レベルのパターン化筋肉刺激を印加することにより、動物モデルの罹患した関節の滑液内のアルブミン及び可溶性コラーゲンの濃度が減少することを実証する。改善点として示されるのは、この変形性関節炎モデルにおいて、関節軟骨の基質劣化が減退していることである。対照グループと比較すると、滑液マーカの顕著な動向、地面反力データ、及び組織病理学的な向上は、本発明の方法による治療を受けた被検体の変形性関節炎の臨床状態に対する肯定的な効果を支持する。これらの結果は、確定している変形性関節炎を、滑液中のグリコサミノグリカン、アルブミン、及び可溶性コラーゲンの量を減らすことによって治療することにおいての本発明の有効性を実証する。
2つの実施例によって示されたように、本発明の非限定的な態様による方法及び装置は、変形性関節炎に罹患した体重負荷関節接合部の可動性を向上させるとともに、進行性過程の軟骨基質劣化を抑制する。痛み、機能、及びこわばりのWOMAC副尺度の観点での変化を測定しての、有効性条件の統計的に有意な向上が、この結論を支持する。グリコサミノグリカンの減少を示す顕著な動向、及び滑液中のアルブミン及び可溶性コラーゲンの量の統計的に有意な減少も、この結論を支持するものであり、本発明によって滑液の質を向上させることが可能であることを確定させる物理的徴候を与えるものである。従って、これらの臨床調査は、本発明が、関節劣化の進行性過程を低減する効果的な方法であることを科学的に実証するものである。
D.まとめ
D.まとめ
ここまでの実施例で示されたように、本発明の装置及び方法は、運動レベルのパターン化電気筋肉刺激をスタビライザとの組み合わせで利用して、罹患した体重負荷関節接合部の可動性を向上させ、且つ、その軟骨基質の劣化を抑制することにより、先行技術の弱点を克服する。例えば、シュウィンスキ特許の電気刺激は、融合された強力な筋収縮の達成に必要な刺激頻度よりはるかに少ない強度で印加され、アリーブ特許の電気刺激は、関節部分100をその可動域全体にわたって実際に動かす強度で印加される。前者は、罹患した接合部102の植物性機能を自然に増強するには不十分であり、後者は、軟骨基質劣化の実際の要因であるタイプの研削及び摩擦を引き起こす。
同様にシバ特許の電気刺激は、患者がその関節接合部100を可動域全体にわたって動かしている間に印加され、これも又、軟骨基質劣化の要因であるタイプの研削及び摩擦を引き起こす。そして、関節部分100をその可動域全体にわたって動かすパターンで複数の筋群を刺激するのではなく、患者が意識して、対応する主動筋を積極的に収縮させることによって、関節部分100をその可動域全体にわたって動かすときに、シバ特許の電気刺激が単一の拮抗筋に印加される。従って、シバ特許の電気刺激は、運動レベル(即ち、感覚レベルよりは高いが、関節部分100をその可動域全体にわたって実際に動かすレベルよりは低いレベル)で印加されず、正常な関節動作のパターンを模倣するものでもない。更に、結果としての筋収縮は、その関節部分100の罹患した接合部102に軸方向の圧縮負荷をかける。これは、軟骨基質の劣化を抑制することに逆行する。従って、先行技術が失敗しているところで本発明は成功する。
本発明は、本発明の趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の形式で実施されたり、他の方法で実行されたりしてよい。例えば、好ましい実施形態のスタビライザ200はシングルヒンジ器具として説明されたが、本発明の趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、ダブルヒンジ器具であってもよい。従って、本開示及び列挙された実施例は、あらゆる側面において、例示的であって制限的ではないと見なされるべきであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、あらゆる等価物がこれに包含されるものとする。当業者であれば、本発明の等価実施形態を認識することが可能であろう。又、当業者であれば、本開示の教示を使用し、普通の実験のみを行って、そのような実施形態を実施することが可能であろう。
Claims (26)
- 関節部分の罹患した接合部の可動性を向上させる方法であって、前記接合部は、自然ニューラルインパルスによって招集された場合に前記関節部分を可動域にわたって動かす為の拮抗関係をそれぞれが有する少なくとも第1の筋群及び少なくとも第2の筋群に関連付けられており、前記方法は、
少なくとも2つの第1の電極を前記少なくとも第1の筋群に近接させて配置するステップと、
少なくとも2つの第2の電極を前記少なくとも第2の筋群に近接させて配置するステップと、
前記関節部分上にアプリケータを設置するステップであって、前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極が前記アプリケータと前記関節部分との間に配置され、前記アプリケータが、前記罹患した接合部の少なくとも1つの区画にかかる圧縮力を低減するように構成される、前記ステップと、
筋電図出力のシーケンスに対応する多段階パターンで、前記少なくとも2つの第1及び第2の電極を介して前記少なくとも第1及び第2の筋群に運動レベルの電気刺激を印加するステップと、
を含む方法。 - 前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極を前記アプリケータに着脱自在に取り付けるステップを更に含み、前記関節部分上に前記アプリケータを設置する前記ステップは、前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極を、それぞれ、前記少なくとも第1の筋群及び前記少なくとも第2の筋群に近接させて配置する前記ステップを実行する、請求項1に記載の方法。
- 前記アプリケータにより、前記関節部分にトルクを印加するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの第1の電極を、第1のアノード−カソードペアとして、電気医療機器の第1のチャネルに電気的に接続するステップと、
前記少なくとも2つの第2の電極を、第2のアノード−カソードペアとして、前記電気医療機器の第2のチャネルに電気的に接続するステップと、を更に含み、
前記多段階パターンの運動レベルの電気刺激は、前記電気医療機器によって発生する、
請求項1に記載の方法。 - 前記罹患した接合部は、人体の膝関節であり、
前記アプリケータは、前記膝関節を覆うブレースであり、前記膝関節の前記少なくとも1つの区画において、少なくとも1つの病理的に不均衡な荷重に対抗する中央及び側方の推力を与える、
請求項1に記載の方法。 - 前記少なくとも2つの第1の電極を配置する前記ステップは、そのような電極を大腿の前部に配置するステップを含み、前記少なくとも2つの第2の電極を配置する前記ステップは、そのような電極を前記大腿の背部に配置するステップを含む、請求項5に記載の方法。
- 前記運動レベルの電気刺激を印加する前記ステップは、前記接合部内の圧力及び運動摩擦の少なくとも一方が最小になる位置に前記接合部がある間に前記運動レベルの電気刺激を印加するステップを含み、前記接合部の前記体重負荷荷重及び運動摩擦は、前記運動レベルの電気刺激を印加する前記ステップの間に同時に最小化される、請求項1に記載の方法。
- 筋電図出力の前記シーケンスは、自然ニューラルインパルスによって招集される拮抗筋群がそれぞれの関節部分をそれぞれの可動域全体にわたって動かす際に、それらの拮抗筋群から記録される筋電図出力のパターンに対応する、請求項1に記載の方法。
- 運動レベルの電気刺激を印加する前記ステップに対して、干渉刺激、経皮電気神経刺激、高電圧ガルバニック刺激、又は微少電流刺激のうちの少なくとも1つを印加するステップが先行する、請求項1に記載の方法。
- 運動レベルの電気刺激を印加する前記ステップに対して、干渉刺激を印加するステップが先行し、前記干渉刺激は、感覚レベルの事前変調干渉電気刺激である、請求項9に記載の方法。
- 干渉刺激を印加する前記ステップは、
前記少なくとも2つの第1の電極を介して第1の周波数の電気刺激を印加するステップと、
前記少なくとも2つの第2の電極を介して第2の周波数の電気刺激を印加するステップと、を含み、
前記第2の周波数は、前記第1の周波数と干渉関係にあって、少なくとも1つのビート周波数を発生させる、
請求項10に記載の方法。 - 運動レベルの電気刺激を多段階パターンで印加する前記ステップは、
前記少なくとも第1の筋群に運動レベルの電気刺激を印加する第1の段階を開始し、前記印加する第1の段階を終了するステップと、
前記印加する第1の段階を終了する前に、前記少なくとも第2の筋群に運動レベルの電気刺激を印加する第2の段階を開始し、前記印加する第1の段階を終了した後に、前記印加する第2の段階を終了するステップと、
前記印加する第2の段階を終了する前に、前記少なくとも第1の筋群に運動レベルの電気刺激を印加する第3の段階を開始し、前記印加する第3の段階を停止するステップと、
前記印加する第1の段階と、前記印加する第2の段階と、前記印加する第3の段階とを繰り返すステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。 - 運動レベルの電気刺激を多段階パターンで印加する前記ステップは、硫酸化グリコサミノグリカン、アルブミン、及び可溶性コラーゲンからなる群から選択される少なくとも1つの軟骨基質劣化マーカを抑制するのに効果的な量の前記刺激を印加するステップを含む、請求項12に記載の方法。
- 関節部分の罹患した接合部の可動性を向上させる装置であって、前記接合部は、自然ニューラルインパルスによって招集された場合に前記接合部の可動性を可動域にわたって達成する為の拮抗関係をそれぞれが有する少なくとも第1の筋群及び少なくとも第2の筋群に関連付けられており、前記システムは、
少なくとも第1のチャネル及び少なくとも第2のチャネルを介して、多段階パターンで運動レベルの電気刺激を印加するように構成された電気医療機器であって、前記多段階パターンは、前記電気医療機器にプログラムされていて、前記接合部についての筋電図出力のシーケンスに対応している、前記電気医療機器と、
前記電気医療機器の前記少なくとも第1のチャネルに接続された少なくとも2つの第1の電極であって、前記少なくとも第1の筋群に近接して配置されている前記少なくとも2つの第1の電極と、
前記電気医療機器の前記少なくとも第2のチャネルに接続された少なくとも2つの第2の電極であって、前記少なくとも第2の筋群に近接して配置されている前記少なくとも2つの第2の電極と、
前記関節部分上に装着されるように構成されたアプリケータであって、前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極が前記アプリケータと前記関節部分との間に配置され、前記アプリケータは更に、前記罹患した接合部の少なくとも1つの区画に対する圧縮力を低減するように構成されている、前記アプリケータと、
を含むシステム。 - 前記アプリケータは更に、前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極を着脱自在に受けるように構成されており、前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極は、前記アプリケータが前記関節部分上に装着された際に、それぞれ、前記少なくとも第1の筋群及び前記少なくとも第2の筋群に近接して配置される、請求項1に記載の装置。
- 前記アプリケータは更に、前記関節部分にトルクを印加するように構成されている、請求項14に記載の装置。
- 前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極は、前記電気医療機器に接続されており、前記少なくとも2つの第1の電極は、第1の周波数で動作する第1の回路を形成し、前記少なくとも2つの第2の電極は、第2の周波数で動作する第2の回路を形成し、
前記電気医療機器は、前記第1の周波数と干渉関係にある前記第2の周波数を印加することにより、少なくとも1つのビート周波数を発生させるように構成されている、
請求項14に記載の装置。 - 前記罹患した接合部は、人体の膝関節であり、
前記アプリケータは、前記膝関節を覆うブレースであり、前記膝関節の前記少なくとも1つの区画において、少なくとも1つの病理的に不均衡な荷重に対抗する中央及び側方の推力を与える、
請求項14に記載の装置。 - 前記アプリケータは更に、前記少なくとも2つの第1の電極及び前記少なくとも2つの第2の電極を着脱自在に受けるように構成されており、前記アプリケータが前記関節部分上に装着された際に、前記少なくとも2つの第1の電極は、大腿の前部に配置され、前記少なくとも2つの第2の電極は、前記大腿の背部に配置される、請求項18に記載の装置。
- 前記接合部は、前記接合部内の圧力及び運動摩擦の少なくとも一方が最小になる位置にあり、前記接合部の前記体重負荷荷重及び運動摩擦は、前記運動レベルの電気刺激を印加する前記ステップの間に同時に最小化される、請求項14に記載の装置。
- 筋電図出力の前記シーケンスは、自然ニューラルインパルスによって招集される拮抗筋群がそれぞれの関節部分をそれぞれの可動域全体にわたって動かす際に、それらの拮抗筋群から記録される筋電図出力のパターンに対応する、請求項14に記載の装置。
- 前記電気医療機器は更に、前記運動レベルの電気刺激の前及び/又は後に、干渉刺激、経皮電気神経刺激、高電圧ガルバニック刺激、又は微少電流刺激のうちの少なくとも1つを印加するように構成された、請求項14に記載の装置。
- 前記電気医療機器は更に、干渉刺激を印加するように構成されており、
前記干渉刺激は、感覚レベルの事前変調干渉電気刺激である、
請求項22に記載の装置。 - 前記電気医療機器は、前記少なくとも2つの第1の電極を介して第1の周波数の電気刺激を印加することと、前記少なくとも2つの第2の電極を介して第2の周波数の電気刺激を印加することと、によって干渉刺激を印加するように構成され、
前記第2の周波数は、前記第1の周波数と干渉関係にあって、少なくとも1つのビート周波数を発生させる、
請求項22に記載の装置。 - 前記電気医療機器にプログラムされた前記多段階パターンは、
前記少なくとも第1の筋群に運動レベルの電気刺激を印加する第1の段階を開始し、前記印加する第1の段階を終了するステップと、
前記印加する第1の段階を終了する前に、前記少なくとも第2の筋群に運動レベルの電気刺激を印加する第2の段階を開始し、前記印加する第1の段階を終了した後に、前記印加する第2の段階を終了するステップと、
前記印加する第2の段階を終了する前に、前記少なくとも第1の筋群に運動レベルの電気刺激を印加する第3の段階を開始し、前記印加する第3の段階を停止するステップと、
前記印加する第1の段階と、前記印加する第2の段階と、前記印加する第3の段階とを繰り返すステップと、
を含む、請求項14に記載の装置。 - 前記電気医療機器は、硫酸化グリコサミノグリカン、アルブミン、及び可溶性コラーゲンからなる群から選択される少なくとも1つの軟骨基質劣化マーカを抑制するのに効果的な量の運動レベルの電気刺激を多段階パターンで印加するように構成されている、請求項25に記載の装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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