JP2014517210A - 往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置および往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置であって、前記連結ロッドをピストンに結合することができる少なくとも１つの中間要素を用いることを含み、連結ロッドおよびピストンは互いに半径方向に接触しない、往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置に言及する。往復動圧縮機用の前記連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための方法もまた、開示される。往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置は、少なくとも１つのピストン（１）、少なくとも１つの中間要素（２）、および少なくとも１つの連結ロッド（３）を備え、前記ピストン（１）は、少なくとも１つの非貫通軸方向チャネル（１１）を備え、前記中間要素（２）は、少なくとも１つの貫通軸方向チャネル（２１）を備え、前記連結ロッドは、少なくとも１つの連結端部（３１）を備える。この点において、中間要素（２）は、ピストン（１）の非貫通軸方向チャネル（１１）の内側に固定して収容され、連結ロッド（３）の前記連結端部（３１）は、中間要素（２）の貫通軸方向チャネル（２１）の内側に固定して収容される。

Description

本発明は、往復動圧縮機、より詳細には、冷却システムおよびそのようなものに適用されるリニア圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置に言及する。ここで開示される連結ロッド／ピストンは、前記連結ロッドをピストンに結合することができる少なくとも１つの中間要素の使用を実現し、この場合連結ロッドおよびピストンは、互いに半径方向に接触しない。

本発明はまた、往復動圧縮機用の前記連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための方法にも言及する。

当業者は、往復動圧縮機が、少なくとも１つのピストンが作動流体に圧縮をもたらすためにシリンダの内側で軸方向に往復変位されることが可能である、少なくとも１つの移動可能な組立体を移動させる手段を備えることを認識している。

従来技術は、たとえばリニア圧縮機などの往復動圧縮機組立体のいくつかのモデルを含む。

リニア圧縮機は、リニアタイプの電気エンジンによって駆動される移動可能な組立体を有し、この場合、前記エンジンの一部分は静的であり（通常、圧縮機シリンダに固定され）、少なくとも一部分は動的である（通常、直線移動が可能であり、圧縮機の前記移動可能な組立体に結合される）。この文脈では、圧縮機の移動可能な組立体は、エンジンの動的部分の軸方向かつ往復の変位を起こし作動流体に圧縮を引き起こす。

従来技術によれば、往復動圧縮機の移動可能な組立体は、少なくとも１つのピストンと、前記エンジンとピストンの間の連結を担う本体を含む連結ロッドとを備える。連結ロッド端部の１つが、エンジンのシャフト／動的部分に直接的に結合される（他の端部はピストンに結合される）構造が知られている。また、連結ロッド端部の１つが、エンジンのシャフト／動的部分にさらに結合される一連の追加の要素に結合される（他の端部はピストンに結合される）構造も知られている。

連結ロッド端部の１つのピストンへの結合に関して、いくつかの構造もまた知られており、この場合最も簡単な構造は、連結ロッドとピストンの間の直接固定を含む。

従来技術はまた、連結ロッドとピストンの結合の間に使用される中間要素も実現する。

中間要素を使用して連結ロッドをピストンに結合する例が、米国特許第３，２６３，３１１号明細書に説明されている。前記米国特許は、連結ロッドにおけるピストンとの間の結合を説明しており、この場合、前記ピストンは本質的に中空であり、その内部に連結挿入部を受け入れ、この連結挿入部はさらに連結ロッド端部を受け入れる。前記連結挿入部は、これもまたピストンの内側に事前に形成された止め具によってピストンの内側に固定される。

この例の構造の大きな欠点は、連結挿入部が、ピストン自体内に物理的に存在する内側止め具（内側溝）によってピストンの内側に固定されるということにある。すなわち、前記止め具が効率的な固定手段を含まないことに加えて、これらはまたは、ピストン製造の複雑性およびコストにおける増大を引き起こす。

類似の構造の別の例が、米国特許第３，４７３，４４４号明細書で開示され、これは、中空ピストンと、スイベル端部を有する連結ロッドとから構成される連結ロッド／ピストン装置に言及している。この場合ピストンは、その内部に収容された接触挿入部を含み、前記挿入部は、固有の工程条件の下で組み立てられた２つの異なる部分によって形成される。前記挿入部は、連結ロッドのスイベル端部を受け入れるのに特に適している。

この構造例に対する大きな欠点は、ピストン内部に組み付けられた前記挿入部が、その内部容積をすべて満たし、ピストンの質量の低減が可能でないということにある。さらには、前記挿入部は、ピストン内部にのみ固定して結合され、前記連結ロッドは、挿入部と結合する際にいくつかの移動の自由度を含む。これは、一部の特定の用途には適さない。

類似の構造の別の例が、米国特許第４，８３１，９１６号明細書で説明されており、これは、要素の中でもとりわけ、連結開口部と、ピストンの前記連結開口部内に収容された挿入部材とを備える剛性ピストンに言及している。この場合、前記挿入部材に機能的に連結された、したがってピストンに結合された連結ロッドが開示される。前記連結ロッドは、挿入部材自体に配設された弾性部分によって挿入部材の内側に保たれる。

この構造例に関する大きな欠点は、前記挿入部が、ピストン端部に固定される（離されることが可能である）ことに加えて、前記連結を、変形および破損を受け得る弾性部分によって固定するということにある。

前述を鑑みて、上記で述べられた不利な態様を有さない解決策を開発する必要があることが明確に考察され得る。

米国特許第３２６３３１１号明細書 米国特許第３４７３４４４号明細書 米国特許第４８３１９１６号明細書

本発明の１つの目的は、往復動圧縮機用の新しい連結ロッド／ピストン装置であって、ピストン質量の制御（および低減）を可能にする、連結ロッド／ピストン装置を提供することである。

本発明の別の目的は、連結ロッドをピストンに結合することができる中間要素を使用する往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置であって、連結ロッドおよびピストンは互いに半径方向に接触しない、連結ロッド／ピストン装置を提供することである。本発明の別の目的は、前記接触ロッドおよび挿入部、ならびに連結ロッドおよび挿入部が、これらが角度的に移動できないように固定して結合されることである。

加えて、本発明の目的は、往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための簡単で効果的な方法を提供することである。

本発明のこれらおよび他の目的は、ここで提案されるように、往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン設備を用いることによって完全に達成される。

往復動圧縮機用の前記連結ロッド／ピストン装置は、少なくとも１つのピストン、少なくとも１つの中間要素、および少なくとも１つの連結ロッドを備える。本発明の概念によれば、前記ピストンは、少なくとも１つの非貫通軸方向チャネルを備え、前記中間要素は、少なくとも１つの貫通軸方向チャネルを備え、前記連結ロッドは、少なくとも１つの連結端部を備える。加えて、中間要素は、ピストンの非貫通軸方向チャネルの内側に固定して収容され、連結ロッド端部は、前記中間要素の貫通軸方向チャネルの内側に固定して収容される。

好ましくは、ピストンの前記非貫通軸方向チャネルは、円筒形である。さらに好ましくは、前記中間要素は円筒形である。この態様では、ピストンの非貫通軸方向チャネルの内径が、中間要素の外径に類似することが考察される。

好ましくは、中間要素の前記貫通軸方向チャネルは、円筒形である。さらに好ましくは、連結ロッドの連結端部は、円筒形である。この点において、中間要素の貫通軸方向チャネルの内径が、連結ロッドの連結端部の外径に類似することが考察される。

本発明の概念によれば、前記中間要素は、ピストンの非貫通軸方向チャネルの閉鎖端部内に固定して収容され、この場合この中間要素は、ピストンの非貫通チャネルの内面との半径方向および軸方向の物理的接触を有する。

さらに、本発明の概念によれば、連結ロッドの連結端部は、中間要素の貫通軸方向チャネルの内面との半径方向の物理的接触と、ピストンの非貫通軸方向チャネルの内面との軸方向の物理的接触とを有する。

好ましくは、本発明の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置は、中間要素の外面とピストンの非貫通軸方向チャネルの中間要素の内面との間に配設された結合剤と、連結ロッドの連結端部の端部と中間要素の貫通軸方向チャネルの内面との間に配設された結合剤とを備える。この意味において、結合剤は、好ましくはポリマー樹脂を含む。

本発明は、さらに、往復動圧縮機用の前記連結ロッド／ピストンを組み立てるための優先的方法であって、ピストン、少なくとも１つの中間要素、および少なくとも１つのロッドが同時に固定される少なくとも１つのステップであって、中間要素がピストンに内側に固定され、連結ロッドが中間要素の内側に固定される、ステップを含む方法を提供する。好ましくは、前記ステップは、少なくとも、ピストンと、中間要素と、連結ロッドとの間の同時固定中の結合剤の塗布をさらに含む。

さらに好ましくは、往復動圧縮機用の連結ロッド／組み立て装置を組み立てるための優先的方法において使用される結合剤は、ポリマー樹脂を含む。

本発明は、以下に挙げられた図に基づいてより詳細に説明される。

往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置の概略切断図である。 往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置の分解図である。

本発明の主要な実施形態によれば、往復動用圧縮機、より詳細には冷却システムなどにおいて使用されるリニア圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置が、開示される。前記連結ロッド／ピストンは、少なくとも１つのピストン１、少なくとも１つの中間要素２、および少なくとも１つの連結ロッド３を備える。

この点において、前記中間要素２は、連結ロッド３の端部を前記ピストン１に本質的には間接的に連結させる機能を有し、それにより、前記連結ロッド３の反対側の端部の往復軸方向移動が、前記ピストン１に直接的に伝達される。

図１および図２（概略的であるが）は、本発明の連結ロッド／ピストンの好ましい実施形態を示している。

これにより、また本発明の好ましい実施形態によれば、前記ピストン１は、非貫通軸方向チャネル１１、すなわち閉じられた、ピストンの作動端部によって画定された軸方向チャネルを備える円筒形本体を備える。中間要素は、管状の円筒形本体を備え、したがって貫通軸方向チャネル２１を含む。前記連結ロッド３は、これもまた円筒形である、連結端部３１を有するロッドタイプを備える。

前記中間要素２は、前記ピストン１の非貫通軸方向チャネル１１の内側に固定して収容され、連結ロッド３の連結端部３１は、中間要素の貫通軸方向チャネルの２１の内側に固定して収容される。

そのような配設はこの装置を剛性にし、故に、連結ロッドの反対側の端部の往復軸方向移動が、すべてピストン１に伝達されることが確実にされる。

さらには、本発明の連結ロッド／ピストン装置は、ピストン１の質量を軽減することを可能にし、その理由は、このピストンは中空であり、また、内部容積が前記中間要素１２および連結ロッド３によって満たされるようには提供しないためである。そのような特性は、圧縮機の機能および振動レベルの周波数に関して極めて重要である。

この趣旨において、また本発明の好ましい実施形態によれば、ピストン１の非貫通軸方向チャネル１１の内径は、中間要素の外径に類似する。このため、前記要素間の並置が可能になる。

中間要素２の貫通軸方向チャネル２１の内径もまた、連結ロッド２の連結端部３１の外径に類似し、これもまた、前記要素間の並置を可能にする。

任意選択では、上記で述べられた直径は、その間に一定の隙間（０．１ｍｍから０．２ｍｍ程度の直径隙間）を有することができる。そのような隙間は、好ましくは結合剤で満たされる。

この文脈では、中間要素２の外面と、前記ピストン１の非貫通軸方向チャネル１１の内面との間に配設された結合剤の使用が、開示される。また、連結ロッド３の端部３１と、中間要素２の貫通軸方向チャネル２１の内面との間に配設された結合剤の使用も想到される。

いずれの場合も、結合剤は、好ましくはポリマー樹脂を含む。より詳細には（ただし非限定的であるが）、前記ポリマー樹脂は、好ましくは単一成分エポキシ樹脂を含む。

前記要素間のこの配設によれば、中間要素２は、ピストン１の非貫通軸方向チャネル１１の閉鎖端部において固定して収容され、それにより、中間要素を参照すれば、ピストン１の非貫通軸方向チャネル１１の軸方向チャネルの内面との半径方向Ｒ１および軸方向Ａ１の物理的接触をもたらすようになることが考察される。

この文脈では、連結ロッド３の連結端部３１が、中間要素２の貫通軸方向チャネル２１の内面との半径方向の物理的接触Ｒ１と、ピストン１の非貫通軸方向チャネル１１の内面との軸方向の物理的接触Ａ２とを実現することにも留意され得る。

先に述べられたように、本発明は、加えて、上記で表されたような往復動圧縮機用の前記連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための優先的方法を提供する。

通常、前記方法は、ピストン１、中間要素２、および連結ロッド３が同時に取り付けられる（組み立てる）ステップを含む。

留意され得るように、中間要素２はピストン１の内側に固定され、連結ロッド３は中間要素２の内側に固定される。この組み立てるステップでは、前記ピストン２と、中間要素２と、連結ロッド３との間の同時固定中の結合剤の塗布もまた、想到される。

往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置の好ましい例示的な実施形態、加えて組み立てるための優先的方法の説明を経て、本発明の範囲が他の変形形態を包含し、これらの変形形態は、可能な等価物を中に含む一連の特許請求項の範囲の内容によって限定されることを理解されたい。

Claims (16)

1. 少なくとも１つのピストン（１）、少なくとも１つの中間要素（２）、および少なくとも１つの連結ロッド（３）を備える、往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置であって、
   前記ピストン（１）が、少なくとも１つの非貫通軸方向チャネル（１１）を備え、
   前記中間要素（２）が、少なくとも１つの貫通軸方向チャネル（２１）を備え、
   前記連結ロッド（３）が、少なくとも１つの連結端部（３１）を備え、
   前記中間要素（２）が、ピストン（１）の非貫通軸方向チャネル（１１）の内側に固定して収容され、
   連結ロッド（３）の前記連結端部（３１）が、中間要素（２）の貫通軸方向チャネル（２１）の内側に固定して収容されることを特徴とする、往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
2. ピストン（１）の前記非貫通軸方向チャネル（１１）が、円筒形であることを特徴とする、請求項１に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
3. 前記中間要素（２）が、円筒形であることを特徴とする、請求項１に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
4. ピストン（１）の非貫通軸方向チャネル（１１）の内径が、前記中間要素（２）の外径に類似することを特徴とする、請求項１、２、または３のいずれかに記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
5. 中間要素（２）の前記貫通軸方向チャネル（２１）が、円筒形であることを特徴とする、請求項１に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
6. 連結ロッド（３）の前記連結端部（３１）が、円筒形であることを特徴とする、請求項１に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
7. 中間要素（２）の貫通軸方向チャネル（２１）の内径が、連結ロッド（３）の連結端部（３１）の外径に類似することを特徴とする、請求項１、５または６のいずれかに記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
8. 前記中間要素（２）が、ピストン（１）の非貫通軸方向チャネル（１１）の閉鎖端部内に固定して収容されることを特徴とする、請求項１に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
9. 前記中間要素（２）が、ピストン（１）の非貫通軸方向チャネル（１１）の内面との半径方向（Ｒ１）および軸方向（Ａ１）の物理的接触を有することを特徴とする、請求項１から８までのいずれかに記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
10. 連結ロッド（３）の前記連結端部（３１）が、中間要素（２）の貫通軸方向チャネル（２１）の内面との半径方向の物理的接触（Ｒ２）と、ピストン（１）の非貫通軸方向チャネル（１１）の内面との軸方向の物理的接触（Ａ２）とを有することを特徴とする、請求項１から８までのいずれかに記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
11. 中間要素（２）の外面と、ピストン（１）の非貫通軸方向チャネル（１１）の内面との間に配設された結合剤を含むことを特徴とする、請求項１から１０までのいずれかに記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
12. 連結ロッド（３）の前記端部（３１）と、中間要素（２）の貫通軸方向チャネル（２１）の内面との間に配設された結合剤を含むことを特徴とする、請求項１から１０までのいずれかに記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
13. 前記結合剤が、ポリマー樹脂を含むことを特徴とする、請求項１１または１２に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置。
14. 請求項１から１３に定義されたような往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための方法であって、少なくとも１つのピストン（１）、少なくとも１つの中間要素（２）、および少なくとも１つの連結ロッド（３）が同時に取り付けられるステップであって、前記中間要素（２）がピストン（１）の内側に固定され、前記連結ロッド（３）が中間要素（２）の内側に固定される、ステップを含むことを特徴とする、往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための方法。
15. 少なくとも、前記ピストン（１）と、中間要素（２）と、連結ロッド（３）との間の同時固定中の結合剤の塗布を含むことを特徴とする、請求項１４に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための方法。
16. 前記結合剤が、ポリマー樹脂を含むことを特徴とする、請求項１５に記載の往復動圧縮機用の連結ロッド／ピストン装置を組み立てるための方法。

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