JP2014504605A - 動物の視覚系の劣化を治療、緩和又は予防するための方法及び組成物 - Google Patents
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Abstract
動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法及び組成物が開示される。これらの方法は、UFA及びNORCを、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で含む組成物を動物に投与するステップを含む。UFA及びNORCを含む組成物を用いて、動物の生涯の盛期を延長し、クオリティオブライフを改善し、動物の健康及びウェルネスを促進する方法も開示される。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
[0001]本出願は、2011年1月25日に出願された米国特許仮出願第61/461913号に基づく優先権を主張するものである。この仮出願の開示内容は、ここで参照されることにより本明細書に組み入れられる。
発明の分野:
[0002]本発明は、概して、動物の視覚系の劣化を治療、緩和又は予防するための方法及び組成物に関する。特に、動物における網膜及び視神経の劣化を治療、緩和又は予防するために不飽和脂肪酸及び硝酸放出化合物を使用する方法及び組成物に関する。
[0002]本発明は、概して、動物の視覚系の劣化を治療、緩和又は予防するための方法及び組成物に関する。特に、動物における網膜及び視神経の劣化を治療、緩和又は予防するために不飽和脂肪酸及び硝酸放出化合物を使用する方法及び組成物に関する。
関連技術の説明:
[0003]不飽和脂肪酸及び一酸化窒素放出化合物は、認知機能を向上させるのに、また、老化、疾患(例えばアルツハイマー病)及び脳卒中に関連する脳血管機能の低下を最小限に抑えるのに有用なことが知られている。
[0003]不飽和脂肪酸及び一酸化窒素放出化合物は、認知機能を向上させるのに、また、老化、疾患(例えばアルツハイマー病)及び脳卒中に関連する脳血管機能の低下を最小限に抑えるのに有用なことが知られている。
[0004]認知機能及び他の機能の変化に加えて、動物は、多くの場合、正常な(すなわち非病理学的な)老化及び種々の加齢性疾患(例えば、進行性黄斑変性症(AMD)、アルツハイマー病(AD)、緑内障、一定の網膜症)に関連する視覚機能の喪失又は劣化を経験する。特に、網膜及び視神経の両方を含む動物の視覚系の種々の構成要素は、視覚(vision)に悪影響を及ぼす加齢性及び疾患関連性の変化(主に、低酸素血症及び低酸素血症誘導酸化ストレスによる細胞の喪失)を受ける。そのような視覚の劣化の結果には、読むことや物体を探すことが困難であることだけでなく、色の知覚及び/又は認識、奥行き知覚、構造と運動との区別などの問題が含まれる。同様に、視覚機能の喪失又は劣化は、傷害及び類似の原因から生じる可能性もある。
[0005]前記を鑑みて、動物の視覚系、特に動物の網膜及び視神経の劣化を治療、緩和又は予防するための方法及び組成物の開発が必要とされている。
[0006]したがって、本発明の1つの目的は、視神経、網膜及び視覚系の他の構成要素を含む動物の視覚系の劣化の少なくとも1つの症状又は原因を緩和、予防又は治療するための方法を提供することである。
[0007]本発明の他の目的は、動物における視覚の加齢性劣化を緩和、予防又は治療するための方法を提供することである。
[0008]本発明の他の目的は、動物における視覚の疾患関連性劣化を緩和、予防又は治療するための方法を提供することである。
[0009]本発明のさらなる目的は、動物の視覚系の劣化を緩和、予防又は治療するために動物の食事又は食餌を調節するための方法を提供することである。
[0010]本発明の他の目的は、盛期において及び動物の生涯全体にわたって視覚を保存又は維持するための方法を提供することである。
[0011]本発明の他の目的は、動物における視覚の劣化を緩和、予防又は治療することによって、動物の健康及びウェルネスを促進するための方法を提供することである。
[0012]これら又は他の目的の少なくとも1つは、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定し、少なくとも1種の不飽和脂肪酸(UFA)及び少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物(NORC)を、視覚系のそのような構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与することによって達成される。一定の実施形態において、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを、UFA及びNORCと併せて、視覚系のそのような構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で投与する。
[0013]本発明の他の及びさらなる目的、特徴及び利点は、当業者には容易にわかるであろう。
定義:
[0014]次の略語が本明細書中で使用される場合がある。AA:アラキドン酸;aka:別称;ALA:α−リノレン酸;ANOVA:分散分析;AREDS:加齢性眼疾患研究(Age−Related Eye Diseases Study);DHA:ドコサヘキサエン酸;DPA:ドコサペンタエン酸;EPA:エイコサペンタエン酸;LA:リノール酸;L−Arg:L−アルギニン;NO:一酸化窒素;NORC:少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物;RNA:リボ核酸;RNAi:阻害性RNA;TTC:塩化テトラゾリウム;TUNEL:末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼdUTPニック末端標識;UFA:不飽和脂肪酸(本明細書において、UFAは、少なくとも1種のそのような脂肪酸を指す);VEGF:血管内皮増殖因子。
[0014]次の略語が本明細書中で使用される場合がある。AA:アラキドン酸;aka:別称;ALA:α−リノレン酸;ANOVA:分散分析;AREDS:加齢性眼疾患研究(Age−Related Eye Diseases Study);DHA:ドコサヘキサエン酸;DPA:ドコサペンタエン酸;EPA:エイコサペンタエン酸;LA:リノール酸;L−Arg:L−アルギニン;NO:一酸化窒素;NORC:少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物;RNA:リボ核酸;RNAi:阻害性RNA;TTC:塩化テトラゾリウム;TUNEL:末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼdUTPニック末端標識;UFA:不飽和脂肪酸(本明細書において、UFAは、少なくとも1種のそのような脂肪酸を指す);VEGF:血管内皮増殖因子。
[0015]用語「動物」は、動物の視覚系の加齢性劣化又は他の劣化の改善又は喪失の減少の利益を享受し得る任意の動物、例えば、ヒト、鳥類、ウシ亜科動物、イヌ科動物、ウマ科動物、ネコ科動物、ヤギ、オオカミ、ネズミ科動物、オーバイン(ovine)又はポーシン(porcine)、好ましくは家畜、より好ましくはコンパニオンアニマルを意味する。
[0016]用語「コンパニオンアニマル」は、家畜、例えば、イヌ、ネコ、トリ、ウサギ、モルモット、フェレット、ハムスター、マウス、スナネズミ(gerbil)、プレジャーホース(pleasure horse)、雌ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ブタ、並びに同伴(company)、娯楽、精神的な支え、教育、身体的な補助、外向性誇示(extrovert display)、及びヒトが他の種の動物と共有することを望む又は必要とする他の機能のすべてのためにヒトによって飼われるより珍しい種を意味する。
[0017]用語「個体」は、動物に関して使用する場合、任意の種又は種類の個々の動物を意味する。
[0018]用語「不飽和脂肪酸」又は「UFA」は、少なくとも1種の多価不飽和脂肪酸及び/又は一価不飽和脂肪酸、例えば、少なくとも1つの二重結合を有するモノカルボン酸を意味する。UFAとしては、(n−6)脂肪酸、例えば、リノール酸(LA)、アラキドン酸(AA);及び(n−3)脂肪酸、例えば、エイコサペンタエン酸(EPA)、α−リノレン酸(ALA)、ドコサペンタエン酸(DPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)が挙げられる。UFAとしては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸塩、オレイン酸、リノール酸、シス−バクセン酸及びエルカ酸も挙げられる。
[0019]用語「魚油」は、海洋動物、好ましくは冷水魚、例えば、これらに限定するものではないが、サケ、マグロ、サバ、メンハーデン、ニシン、シーバス、シマスズキ、タラ、ヒラメ、オヒョウ、ナマズ、レイクトラウト、アンチョビー及びサーディン並びにサメ、メカジキ、アマダイ、エビ及び二枚貝又はそれらの任意の組み合わせから得られる、粗製又は精製のいずれにせよ、UFAが比較的豊富な脂肪性又は油性の抽出物を意味する。魚油は一般に、原材料供給業者によって用いられる専門用語であり、種々のUFA含量及び純度を有するさまざまな製品を網羅する。
[0020]用語「一酸化窒素放出化合物」又は「NORC」は、動物において一酸化窒素の放出を引き起こす又は生じることができる任意の少なくとも1種の化合物を意味する。そのような化合物の例としては、L−アルギニン、L−アルギニン含有ペプチド及びタンパク質、並びに一酸化窒素を放出することが知られている又は明らかにされているそれらの類似体又は誘導体、例えば、アルギニンα−ケトグルタレート、GEA 3175、ニトロプルシドナトリウム、三硝酸グリセリン、S−ニトロソ−N−アセチル−ペニシラミン、ニトログリセリン、S−NO−グルタチオン、NO結合非ステロイド系抗炎症薬(例えば、NO−ナプロキセン、NO−アスピリン、NO−イブプロフェン、NO−ジクロフェナク、NO−フルルビプロフェン及びNO−ケトプロフェン)、NO放出化合物−7、NO放出化合物−5、NO放出化合物−12、NO放出化合物−18、ジアゼニウムジオレート及びその誘導体、ジエチルアミンNONOエート、並びに動物において一酸化窒素、特に「遊離」NOの放出を引き起こす任意の有機若しくは無機の化合物、生体分子、又はそれらの類似体、同族体、複合体若しくは誘導体が挙げられる。NORCはまた、体内で代謝された場合に一酸化窒素放出化合物に変換され得る補助剤(例えば、シトルリン、オルニチン)を包含する。
[0021]用語「視覚系」は、動物の視覚感覚(visual sense)、すなわち、動物の視覚からの入力に基づいて知覚され、処理され、理解され又は作用され得る任意の視覚信号又は情報の知覚、獲得又は処理に寄与する任意の又はすべての構成要素を包含する。好ましくは、種々の実施形態に関して、視覚系は、眼、特にその神経由来組織(例えば網膜)、視神経、及び場合によっては、視覚信号又は視覚入力の処理に関与する中枢神経系の種々の態様のうちの少なくとも1つを意味する。本明細書において、「視覚系」は、例えば眼又は眼及び視神経よりも広範であり得ることが理解されよう。特に、本明細書中においては、本発明の方法及び組成物が、眼、特に網膜、視神経、視交差、視索、視床の外側膝状核(LGN)及び/又は関連組織、上丘、視放線、脳の一次視覚皮質(V1)、及び/又は視覚情報の処理に関与するより高次の皮質領域の少なくとも1つの劣化を治療、緩和若しくは減少又は予防するのに有用であり得ることが企図される。本明細書中において視覚系の一部として企図される中枢神経系の他の野としては、視覚前野(V2)、三次視覚複合体(V3を含む)、視覚野V4、視覚野V5(aka「視覚野MT」)、視蓋前域核(pretectal nucleus)及び視交叉上核(superchiasmatic nucleus)が挙げられる。
[0022]用語「視覚の加齢性劣化」は、動物又は動物の種において正常な(すなわち、非病理学的な)老化によって起こり得る、すなわち、動物の視覚系の活動性疾患又は物理的傷害の結果として起こるのではない、動物の視覚の知覚、獲得又は処理の少なくとも1つの態様の自然の低下又は喪失を意味する。「視覚の劣化」又は「視覚系の構成要素の劣化」は、眼の任意の部分、特に網膜、視神経、視覚に関連する脳の態様(例えば、視覚皮質及び/又は視覚に関与する中枢神経系の他の態様)、特に例えば、網膜、視神経、視交差、視索、視床の外側膝状核(LGN)及び/又は関連組織、上丘、視放線、脳の一次視覚皮質(V1)、視覚前野(V2)、三次視覚複合体(V3を含む)、視覚野V4、視覚野V5、視蓋前域核又は視交叉上核の少なくとも1つの解剖学的特性、生理学的特性、神経学的特性、生化学的特性又は他の特性の劣化を包含する。加齢によって低下又は劣化する可能性がある視覚の態様には、視覚情報の知覚、獲得又は処理のいずれかの任意の態様、すなわち、視力又は視覚識別及びそのような情報の処理の任意の態様が含まれる。例えば、眼球形状及び/又は屈折異常(例えば、老視、近視、遠視、乱視など(近目、遠目などの原因となる));白内障、飛蚊症などの存在;瞳孔サイズ;光受容体(その喪失又は変化);奥行き知覚;色知覚;運動知覚;コントラスト感度及び/又は明暗を区別する能力;物体の位置を確認し、それを同定又は回避する能力(例えば、視覚探索機能及び空間関係);図形を背景と区別する能力;視覚情報を処理し又は視覚入力と関連する課題を遂行する能力;視覚情報に関連する問題解決;視覚情報想起能力;物体を追跡する能力;視覚系又はその一部の応答時間、例えば、焦点を合わせる時間、刺激に対する瞳孔応答時間、任意の新しい視覚入力(例えば、光又は他の入力の変化)に適応する時間、視覚入力を処理する時間、瞬目率、瞬目間隔及び/又は刺激に対する瞬目応答時間などの変化が挙げられる。加えて、特定の細胞、細胞型又は組織の加齢性変化又は劣化(物理的又はその他の)は、視覚の少なくとも1つの態様の低下又は喪失をもたらす可能性があり、例えば、加齢による網膜構造の微小変化でさえ、動物の視覚に深刻な影響をもたらす可能性があり得る。視覚系の構成要素の劣化は、対照、コホートと比較して、又は一定の型の劣化(例えば加齢性の視覚低下)の場合には、同一個体についてより前の時点と比較して測定し得る。
[0023]用語「視覚の疾患関連性劣化」は、動物又は動物の種の疾患状態の結果として起こり得る、動物の視覚の知覚、獲得又は処理の任意の態様の低下又は喪失を意味する。視覚の疾患関連性劣化は、網膜及び視神経を含む、視覚に関連する眼又は脳のあらゆる部分のあらゆる解剖学的特性、生理学的特性、神経学的特性、生化学的特性又は他の特性の劣化又は喪失を包含する。多くの疾患が、動物の視覚系に影響を及ぼすことが知られている。そのような劣化を引き起こすことが知られている疾患の一部の例として、緑内障、黄斑変性症、アルツハイマー病、種々の網膜症(例えば糖尿病性網膜症)、及び統合失調症が挙げられる。
[0024]用語「網膜」は、視覚系の高度に組織化された、複雑な多層構造を表す一般的な略語である。網膜は、光受容体、双極細胞、水平細胞、アマクリン細胞及び神経節を含む、少なくとも5つの異なる種類のニューロンを含む。前記のそれぞれに少なくとも1つの型、場合によっては多くの型が存在する。網膜内部での連絡は、少なくとも2方向で:(a)層を横断して(例えば、光エネルギーを受容し、有用な電気信号に変換し、それが処理のために脳に送られるとき)、及び(b)特定の少なくとも1つの層全体にわたって横方向に起こる。当業者には容易に理解されるであろう、用語「網膜」内に網羅される解剖学的構造を理解することは、有用で、得るところが大きい。したがって、本明細書において、「網膜」は、眼の硝子体の近位にある内網膜層、及び脈絡膜の近位にある外網膜層(すなわち、網膜と眼の強膜との間の脈管/結合層)、並びにそれらの間の層を包含する。これらの層はそれぞれ、視覚情報の処理に直接的又は間接的に関与する少なくとも1つの細胞部分又は細胞型を含む。最外層から硝子体に向かって内向きに、網膜は少なくとも以下の層を含む:網膜の最外層は、網膜色素上皮(「RPE」)であり、これは、他の網膜層に不可欠な代謝補助を提供するが、視覚刺激の神経学的信号へのコード化に直接関与せず、光に応答しない。RPE細胞は色素が濃く、それがなければ眼内部で光散乱の一因となるであろう迷光子を吸収する。網膜の次の数層は、種々の細胞体又は部分、例えば、光受容体細胞の細胞体又は部分、すなわち、夜間視力をつかさどる桿体及び昼間視力をつかさどる錐体に関連している。光受容体は、光を受容し、視覚情報信号を処理のために伝達する細胞である。光受容体は、体内のあらゆる細胞の中で最高レベルの代謝速度を有する。これらの細胞の代謝要求は、これらの細胞が脈絡膜血液供給の近くに位置することによって対応される。光受容体の外面は、外節と称する異なる層である。この層は、光を吸収して電気信号に変換する感光色素を含む。網膜の次の層は、光受容体の非核性細胞小器官の多くを含有する光受容体の内節である。網膜グリア細胞(aka:Muller細胞)の相互接続プロセスによって形成される外境界膜(「OLM」)は、光受容体細胞の内節をその核と分離している。光受容体の核は、外顆粒層(「ONL」)と称する次の異なる網膜層を形成する。続いて内側に向かって、次の網膜層は、外網状層(「OPL」)である。これは、双極層及び水平層の樹状突起、光受容体のシナプス末端及び他のシナプスを含む、遭遇したシナプス構造の第1層を含む。内顆粒層(「INL」)が、次の網膜層であり、双極細胞及び水平細胞の細胞体、並びに種々の型のアマクリン細胞の細胞体を含む。次の層は、内網状層(「IPL」)であり、双極細胞、水平細胞及びアマクリン細胞のシナプスを含む。最内細胞体層は、神経節細胞層(「GCL」)であり、約80%の小細胞(又はミジェット細胞)と、約10%のパラソル細胞又は大細胞と、他の神経節細胞とからなる。網膜の次の層である神経線維層(「NFL」)は、神経節細胞の軸索を含む。これらの神経は眼内では無髄であるが、眼から出ると有髄となって視神経を形成する。網膜の最内層は、内境界膜(「ILM」)であり、網膜を硝子体液から分離する。
[0025]用語「視神経」は、第2脳神経又はそのあらゆる部分を意味する。視神経は、眼から出たときに、神経節細胞の網膜神経節細胞軸索及び一定の支持細胞によって形成される。視神経は、実際には神経ではなく、中枢神経系の一体部分であり、乏突起膠細胞によって生成されるミエリン被覆(myelin covering)を特徴とし、3つの髄膜層(硬膜層、クモ膜層及び軟膜層)すべての内側に内包されている。視神経乳頭(又は視神経円板)は、臨床的に観察されることができ、眼底(網膜及び眼底検査によって見られる他の眼構造を含む構造の名称である)の顕著な特徴である。視神経乳頭は、眼から出たときにミエリン鞘が神経を被覆する結果として、その白っぽい外見を特徴とする。
[0026]本明細書において、用語「治療、緩和又は予防(する)」は、本明細書中に開示した組成物及び/又は方法による有益な効果又は治療効果の程度又は型を指す。特に、劣化の「治療」は一般に、ある量の劣化、損傷、喪失又は低下が既に起こっており、方法又は組成物が、関連する劣化、損傷、喪失又は低下の、すなわち、その事実の後の、少なくとも1つの症状又は結果をある程度改善させるのに有用であることを示す。「治療」はまた、所与の組成物又は方法が、起こり得る劣化、損傷又は低下を最小限に抑えるか又は避けるのに有効でない可能性があることも示す。劣化の緩和は一般に、当該組成物又は方法が、劣化、損傷又は低下を、起こる前にある程度減らし得る、すなわち、少なくとも部分的予防効果を有することを示す。緩和効果は、劣化、損傷、喪失又は低下の型及び/又は程度の観点から観察し得る。劣化の「予防」は、当該組成物又は方法が、視覚系の劣化、損傷、喪失又は低下の少なくとも1つの結果を予防し得ること、すなわち、組成物又は方法が少なくとも部分的に予防的であること及び完全に予防的である可能性もあることを示す。「予防」は、損傷の型若しくは程度に関することもあるし、又は劣化の開始の遅延と関係することもある(すなわち、盛期を延長でき及び/又はクオリティオブライフを向上し得るような利益を動物が得るためには、予防は永続的でなくてもよい)。したがって、最低でも、「有効な」組成物又は方法は、劣化の事実の後に何らかのプラス効果を提供するために劣化を治療できる。好ましくは、組成物又は方法は、緩和効果を有しており、少なくとも若干の予防効果を有し得る。より好ましくは、組成物又は方法は、それを用いなければ動物の視覚系に起こる可能性がある劣化、損傷又は低下の少なくとも1つの態様を完全に予防することが少なくとも部分的に可能である。
[0027]本明細書において、用語「食品」又は「食品組成物」は、ヒトを含む動物による摂取を意図し、動物に栄養を与える組成物を意味する。本明細書において、「ヒトによる消費のために製剤化された食品製品」は、人間による摂取を特に意図するあらゆる組成物である。「ペットフード」は、ペットによる、特にコンパニオンアニマルによる消費を意図する組成物である。「完全な及び栄養的にバランスの取れたペットフード」は、食品の意図された受取動物又は消費動物に必要なすべての既知の栄養素を、コンパニオンアニマルの栄養の分野における、認定機関の推奨基準に例えば基づく、適切な量及び割合で含有するものである。したがって、そのような食品は、補助的な栄養源を添加せずに生命を維持する又は繁殖を促進する食事(食餌)摂取量の単一の供給源として機能し得る。
[0028]栄養的にバランスの取れたペットフード組成物は、「ウェットフード」、「ドライフード」又は中間の水分含量の食品であることができる。「ウェットフード」は、典型的には、缶又はフォイルバッグ中にパッケージ化され、水分含量が一般に約70〜約90%の範囲であるペットフードを表す。「ドライフード」は、栄養組成がウェットフードと同様であり得るが、限定された水分含量を含有するペットフードを表す。ドライフードは典型的には、約5〜約20%の範囲であり、したがって、例えば、小さいビスケット様ギブルとして提供し得る。現在好ましい一実施形態において、組成物は、約5〜約20%の水分含量を有する。ドライフード製品は、水分含量が前記範囲又は概ね前記範囲であって、通常の保存条件下で微生物又は菌類による劣化又はこれらの混入に対して実質的に抵抗性であるような食品を包含する。
[0029]本明細書において、「栄養補助食品」は、動物の通常の食餌に加えて摂取されることが意図された製品を意味する。栄養補助食品はいかなる形態であってもよく、例えば、固体、液体、ゲル、タブレット、カプセル、粉末のいずれであってもよい。栄養補助食品は、使いやすい剤形で提供されるのが好ましい。一部の実施形態において、これらは、バルク(bulk)の消費者パッケージ(例えば、バルクの粉末、液体)の形で提供される。他の実施形態において、栄養補助食品は、他の食品(例えば、スナック、トリート、サプリメントバー、飲料)に含まれるようにバルク量で提供される。
[0030]用語「有効量」は、特定の生物学的結果を得るために、例えば、動物の視覚の劣化の緩和、予防又は治療を実現するのに有効な、化合物、材料、組成物、栄養補助食品、医薬又は他の材料の量を意味する。
[0031]用語「若年」は一般に、若年青年期の個体、すなわち、思春期又は青春期を過ぎた成熟した個体を指し、これは、種によって又は種内の系統、品種若しくは民族によって、既知のパラメーターに従って定義されるであろう。本明細書中において使用する「老齢(の)」又は「老年(の)」は、種によって又は種内の系統、品種若しくは民族によって、既知のパラメーターに従って測定される、肉体的に又は経年的に平均寿命の最後の約30%以内である個体を指す。当業者ならば、一般的用法での「老化」は、すべての生体が受けるプロセスであり、簡潔には、あらゆる生きている動物が、これまでよりも年を取っていくという事実を指すことがわかるであろう。文脈に明らかなように、本明細書において、用語「老化」は一般に、前記で定義した「老齢(の)」と実質的に同義であり、したがって、その種類の平均寿命の最後の約30%以内である動物を示す。
[0032]本明細書において、動物の生涯の「盛期」は、若年青年期(前述の「若年」)からより高齢又は「老齢」の個体群に及び得る。実際に、動物がその高齢の期間を通じて健康で活動的であると仮定すれば、動物の生涯の盛期は本質的に動物の死まで及ぶ可能性がある。
[0033]用語「壮年期の延長」は、動物が健康的な生活を送る年数を延長することを意味するのであって、動物が生きる年数を単に延長することを意味せず、例えば、壮年期を延長する治療を受けている動物は、その治療を受けていない他の動物と比較して、その生涯の壮年期において長い期間健康であろう。
[0034]用語「動物の健康及び/又はウェルネス」は、動物の完全な肉体的、精神的及び社会的な満足できる生活状態を意味するのであって、単に疾患又は虚弱がないことを意味しない。
[0035]本明細書中に開示した組成物に関して、用語「規則的な投与」は、規則的な用量の組成物を動物に与えることを意味する。当業者ならば、投薬頻度が、投与されている物質と相関関係があること、及び一部の組成物は、所望の生化学的、生理学的又は遺伝子発現効果など(例えば、神経学的及び神経解剖学的効果)を維持するために、程度の差はあるが頻回投与が必要であるか又は可能であることがわかるであろう。規則的な投与の1つの目標は、規則的な用量及び/又は一貫した用量の組成物又はそのような摂取によって生じる直接的若しくは間接的代謝産物を動物に提供することである。規則的な及び/又は一貫した投薬は、好ましくは、組成物の投与を受けていない動物と比較して、組成物の構成要素又はそれらの直接的若しくは間接的代謝産物の血中レベルを増加し、あるいはさらに好ましくは、それらの構成要素及び/又は代謝産物の一定の血中レベルを生じる。したがって、「規則的」は少なくとも月に1回の投与を指す。「規期的な投与」は、月に1回、1週間に1回又は1日1回であり得る。投与は、1日1回よりも頻繁に、例えば、1日に複数回であり得る。他のベースでの投与、例えば、隔日、隔週又は隔月、3日毎、3週間毎又は3カ月毎、4日毎、4週間毎又は4カ月毎なども企図される。本明細書中で明示的に例示するかどうかに関わらず、任意の投与頻度を、特定の用途に有用と考え得る。本明細書において、用語「長期間規則的」とは物質の規則的な長期投与を指す。
[0036]本明細書において、「長期」投与は一般に、1カ月を超える期間を指す。2、3又は4カ月より長い期間が企図される。5、6、7、8、9又は10カ月より長い期間を含む長期間も包含される。11カ月又は1年を上回る期間も包含される。1年、2年、3年又はそれ以上に及ぶより長期の使用も、本明細書中で企図される。一定の動物の場合は、本発明の方法により特定される物質を動物に規則的に又は長期間規則的に投与することも想定される。
[0037]用語「〜と併せて」は、薬物、補助剤、食品又は他の物質を、(1)例えば、組成物、特に食品組成物中で一緒に、又は(2)例えば、同一若しくは異なる投与経路を用いて、同時に若しくは異なる時間に及び/又は同じ若しくは異なる頻度で、別個に、動物に投与されることを意味する。投与が「別個」である場合、薬物、補助剤、食品又は他の物質はまた、ほぼ同時に又は定期的に与えることができる。「ほぼ同時」は一般に、物質(例えば、食品又は薬物)を互いに同時に又は約72時間以内に投与することを意味する。「定期的に」は、物質を、その特定の物質に許容される投与計画で投与することを意味する。「併せて」は特に、薬物などの物質を、所定の期間にわたって投与する投与計画及び本発明の組成物を無期限に投与する投与計画を包含する。これと一致する組成物の投与は直接的でも間接的でもよく、例えば、動物の食事療法と関連していてもよい。通常の栄養所要量(dietary requirement)に対する補助剤として利用する場合には、組成物は動物に直接投与し得る。別法として、組成物は飲料水などの流動物を含む毎日の飼料、若しくは食品、又はそのような治療を受けている動物の静脈接続と接触させてもよいし、混合してもよい。
[0038]本明細書において、用語「経口投与」又は「経口投与する」は、本明細書中に記載した少なくとも1種の物質を、動物が摂取する、又はヒトが摂食するように指示される、又は動物に餌として与えることを意味する。用語「摂取」は本明細書中において、用語「経口投与」と同義で使用する。ヒトがその物質を経口投与又は摂食するように指示される場合、そのような指示は、物質の使用が、言及された利益をもたらし得る及び/又はもたらすであろうことをヒトに指図する及び/又は知らせるものであり得る。そのような指示は、口頭での指示(例えば、医師、獣医師若しくは他の医療専門職、又はラジオ若しくはテレビ媒体(すなわち広告)からの口頭での指図による)、又は文書による指示(例えば、医師、獣医師又は他の医療専門職からの文書による指示(例えば処方)、販売専門家又は販売組織からの文書による指示(例えば、販売促進用の冊子、パンフレット又は他の教育的な付随物)、書記媒体(例えば、インターネット、電子メール又は他のコンピューター関連媒体))、及び/又は物質に関連する包装からの指示であることができる。
[0039]本明細書において、用語「局所投与」は、皮膚、粘膜、眼又は他の任意の上皮表面への組成物の投与又は適用を意味する。
[0040]用語「試料」は、例えば、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、抗体、代謝産物などを含有する任意の動物組織及び体液(例えば、DNA及びRNAを含有する細胞及び他の組織)を意味する。例としては、脂肪組織、血液、軟骨、結合組織、上皮組織、リンパ組織、筋組織、神経組織、痰などが挙げられる。試料は、固体でも液体でもよく、DNA、RNA、cDNA、組織、体液、例えば、血液又は尿、細胞、細胞標本又はそれらの画分、染色体、細胞小器官などであるか又はそれらを含有し得る。
[0041]用語「単一パッケージ」は、キットの構成要素が、少なくとも1つの容器内で又は少なくとも1つの容器と物理的に関連付けられており、製造、流通、販売又は使用に関して1つのユニットとみなされることを意味する。容器としては、例えば、袋、箱、パック、ボトル、任意の種類若しくはデザイン又は材料のパッケージ、オーバーラップ、シュリンクラップ、固定された(例えば、ホチキス留め、接着された)構成要素、又はそれらの組み合わせが挙げられる。単一パッケージは、製造、流通、販売又は使用に関して1つのユニットとみなされるように物理的に関連付けられていれば、個々の構成要素が別々に入った複数の容器であってもよい。
[0042]用語「仮想パッケージ」は、ユーザーに他の構成要素の入手法を知らせる、少なくとも1つの物理的又は仮想的なキット構成要素に関する説明書により、キット構成要素が関連付けられていること、例えば、1つの構成要素と、ユーザーに、ウェブサイトを訪れ、録音メッセージやファックス返信サービスに問い合わせ、視覚的メッセージを閲覧し、又は世話人若しくはインストラクターに問い合わせて、キットの使用法に関する指示又はキットの少なくとも1つの構成要素についての安全性情報若しくは技術的情報を得るよう指示する説明書と、を含む袋の形で関連付けられていることを意味する。
[0043]特に断らない限り、本明細書中で表す百分率はすべて、乾燥分(又は「乾燥重量」)をベースとする組成物の重量による。当業者ならば、用語「乾燥分ベース」又は「乾燥重量ベース」は、組成物中に存在する成分の量が、組成物中の自由水分が除去された後の組成物を基準として表されることを意味することがわかるであろう。
[0044]特に断らない限り、本明細書中で表す投与量は一般に、体重キログラム当たりのミリグラム又はグラム(mg/kg又はg/kg)として示す。
[0045]本明細書において、範囲内の1つ1つの値を列挙及び記載することを避けるため、範囲は簡略に記す。範囲の上限値、下限値又は端値として、必要に応じて範囲内の任意の適切な値を選択することができる。
[0046]本明細書では、文脈上明らかに他の意味に解すべき場合でない限り、単語の単数形は複数形を含み、逆もまた同様である。したがって、“a”、“an”及び“the”は一般にその語の複数形を含む。例えば、“a compound”又は“a method”は、その“compound”又は“method”の複数を含む。同様に、「含む」(“comprise”、“comprises”、“comprising”)は、排他的ではなく包含的に解釈されるべきである。同様に、“include”、“including”及び“or”は、文脈上明らかに他の意味に解すべき場合でない限り包含的に解釈されるべきである。
[0047]「…を含む」(“comprising …”又は“including …”)は、「…から本質的になる」(“consisting essentially of …”)及び「…からなる」(“consisting of …”)により包含される実施形態を包含するものとする。同様に、「…から本質的になる」(“consisting essentially of …”)は、「…からなる」(“consisting of …”)により包含される実施形態を包含するものとする。
[0048]ここに開示される方法、組成物及び他の提案は、本明細書に記載の特定の方法、手順、成分、構成要素及び試薬に限定されるものではない。なぜならば、当業者には理解されるように、それらは変わり得るものだからである。さらに、本明細書で使用される用語は、専ら特定の実施形態を記載するためのものであり、開示又は請求の範囲を限定するものではない。
[0049]特に断らない限り、本明細書で使用されるすべての技術的・科学的用語、当技術分野の用語、及び頭字語は、本発明の分野又は該用語が使用される分野の当業者が通常理解するのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様又は同等のすべての組成物、方法、製品又は他の手段若しくは材料は本発明の実施に際して使用することができるが、本明細書には、好ましい組成物、方法、製品又は他の手段若しくは材料が記載されている。
[0050]本明細書で引用又は参照されたすべての特許、特許出願、出版物、技術的及び/又は学術的論文及び他の文献は、ここで参照されることにより、法律で許容される範囲でその全体が本明細書に組み込まれる。これらの文献についての議論は、単にその主張内容を要約することを意図したものである。そのような特許、特許出願、出版物又は文献又はそれらの任意の一部が関連技術又は先行技術であることを認めるものではない。そのような特許、特許出願、出版物及び他の文献が関連技術又は先行技術であるとのいかなる主張に関しても、その正確性及び妥当性について異議を申し立てる権利は特に留保されている。
発明:
[0051]一態様において、本発明は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法を提供する。この方法は、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種の不飽和脂肪酸(UFA)及び少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物(NORC)を、視覚系のそのような構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップと、を含む。
[0051]一態様において、本発明は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法を提供する。この方法は、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種の不飽和脂肪酸(UFA)及び少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物(NORC)を、視覚系のそのような構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップと、を含む。
[0052]本発明は、一つには、UFAとNORCとの組み合わせが、動物の視覚系の劣化、特に、正常な老化、疾患又は傷害によって生じる劣化の治療、減少又は予防に有用であるという発見に基づく。特に、また、以下及び実施例中により詳細に記載するように、方法は、そのような化合物を動物に投与し、それによって視覚の少なくとも1つの態様の劣化を変化、予防又は逆行させることに基づいて開発された。
[0053]種々の実施形態において、視覚系の劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を包含する。一定の好ましい実施形態において、劣化は、網膜又は視神経の劣化である。特定の実施形態において、劣化は、網膜の生理的な又は機能的な層のいずれかの劣化を含む。そのような層は、例えば、顕微鏡検査方法などを用いて目視観察によって見ることができる。対象となる劣化は、少なくとも1つのそのような層において起こる可能性があり、そのような層の例としては、網膜色素上皮、外節(光受容体)、内節(光受容体)、外境界膜、外顆粒層、外網状層、内顆粒層、内網状層、神経節細胞層、神経線維層又は内境界膜が挙げられるが、これらに限定するものではない。
[0054]他の実施形態において、視覚系の他の構成要素、例えば、視交差、視索、視床の外側膝状核(LGN)及び/又は関連組織、上丘、視放線、脳の一次視覚皮質(V1)、視覚前野(V2)、三次視覚複合体(V3を含む)、視覚野V4、視覚野V5、視蓋前域核又は視交叉上核の少なくとも1つが、劣化を被る可能性がある。
[0055]視覚系の劣化は、劣化の実質的な原因として特定できる傷害又は疾患がないと思われるような、正常な老化によって引き起こされる可能性がある。当業者ならば、そのような疾患状態を診断し、及び/又はそのような傷害の既知の兆候に関して検査する確立された方法がわかるであろう。加えて、文献には、動物の視覚系の態様の加齢性低下又は劣化に関する情報が豊富である。
[0056]さらに又はあるいは、網膜及び/又は視神経などの視覚系構成要素の劣化は、傷害によって、例えば、視覚系自体(例えば眼)、頭部若しくは脳、又はより一般的には身体の外傷によって引き起こされる可能性がある。一部のそのような傷害は、加齢性傷害として知られており、すなわち、それらの尤度又は頻度は加齢に伴って増加する。そのような傷害の例としては、網膜裂孔、黄斑円孔、網膜上膜及び網膜剥離が挙げられ、それらはそれぞれ、いかなる年齢の動物においても起こる可能性があるが、その他の点では健康な老化動物を含む老化動物において起こる可能性が高い、又は起こる頻度が高い。
[0057]視覚系又はその構成要素の劣化は、疾患によって引き起こされる可能性もある。そのような疾患には、視覚系に影響を及ぼす種々の加齢性疾患が包含される。そのような疾患は、高齢動物では若年動物よりも高い尤度及び/又は頻度で起こる。例えば網膜層及び視神経を含む視覚系に影響を及ぼし、その劣化を引き起こし得る疾患の例は、種々の形態の網膜炎、視神経炎、黄斑変性症、増殖性若しくは非増殖性糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、進行性網膜萎縮症、進行性網膜変性症、突発性後天性網膜変性症(sudden acquired retinal degeneration)、免疫介在性網膜症、網膜異形成症、脈絡網膜炎、網膜虚血、網膜出血(網膜前、網膜内及び/又は網膜下)、高血圧性網膜症、網膜炎症、網膜浮腫、網膜芽細胞腫又は網膜色素変性症である。
[0058]前記疾患の一部は、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ及び/又はネコ)などの一部の動物に特異的な傾向がある。これらの疾患の一部は総称的に記載される。すなわち、網膜炎又は網膜出血には多くの型があり得、したがって、疾患の一部は、1つの特異的な病因物質によって引き起こされず、疾患又は結果の型をより描写している。視覚系の少なくとも1つの構成要素の低下又は劣化を引き起こし得る疾患の多くは、動物の視覚系に対して一次的及び二次的作用の両方又はより間接的な作用を有する可能性がある。
[0059]種々の実施形態において、方法は、ヒト又はコンパニオンアニマル、例えば、イヌ及びネコを対象とする。老化動物は視覚系の少なくとも1つの構成要素、例えば、網膜及び/又は視神経が劣化又は低下を受ける傾向があるため、動物は老齢動物であることができ、方法は老齢(老化)動物に特に適する。
[0060]本発明において有用なUFAは、任意の型であるか又は任意の供給源に由来する。特定の実施形態において、UFAは、ALA、EPA、DPA、DHA又は任意の供給源(例えば天然又は合成の)からの他のn−3脂肪酸の少なくとも1つである。魚油は、食品及び補助剤に使用するためのよく知られている及び普及している、UFA、特に、長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)の供給源である。
[0061]UFAは、約0.001〜約50g/kgの量で動物に投与するが、これより多い量又は少ない量も投与できる。種々の実施形態において、UFAは、約0.001〜約25g/kg、約0.001〜約10g/kg又は約0.001〜約5g/kgの量で投与する。好ましくは、UFAは、約0.001〜約1g/kg、より好ましくは約0.001〜約0.5g/kgの量で投与する。組成物で投与する場合、組成物はUFAを約0.1〜約50%含む。より好ましくは、UFA含量は、約0.5〜約20%、約1〜約10%又は約2〜約5%である。一部の実施形態において、感覚の観点からの組成物の許容性は、UFAの含量が増すにつれて減少する可能性があり、したがって、高濃度では、組成物の製剤化において風味又は後味などの官能特性を考慮する場合がある。
[0062]本発明において有用なNORCは、任意の供給源からの任意の型である。特定の実施形態において、NORCは、アルギニン又はアルギニンの一酸化窒素放出類似体若しくは誘導体である。他の実施形態において、シトルリン又はオルニチンを、NORCの供給源として使用する。
[0063]NORCは、約0.001〜約50g/kgの量で動物に投与するが、これより多い又は少ない量も投与できる。種々の実施形態において、NORCは、約0.001〜約25g/kg、約0.001〜約10g/kg又は約0.001〜約5g/kgの量で投与する。好ましくは、NORCは、約0.001〜約1g/kg、より好ましくは約0.001〜約0.5g/kgの量で投与する。組成物で投与する場合、組成物は好ましくはNORCを約0.1〜約20%含む。他の組成物は、NORCを、例えば、約0.5〜約15%、約1〜約10%又は約2〜約5%を含み得る。
[0064]種々の実施形態において、UFA及びNORCを用いて、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法は、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤、又はビタミンB群と抗酸化剤との組み合わせを、劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む。好ましい実施形態において、方法は、少なくとも1種のビタミンB群及び少なくとも1種の抗酸化剤を、劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む。一般に、ビタミンB群は、ビタミンB群の推奨一日所要量の約0.1〜約40倍、好ましくはビタミンB群の推奨一日所要量の約0.5〜約20倍の量で投与し、抗酸化剤は、抗酸化剤の推奨一日許容量の約0.1〜約10倍、好ましくは抗酸化剤の推奨一日許容量の約0.5〜約5倍の量で投与する。組成物で投与する場合、組成物は、好ましくは、推奨一日所要量の約0.1〜約40倍のビタミンB群と推奨一日許容量の約0.1〜約10倍の抗酸化剤とを含む。
[0065]種々の実施形態において、方法は、動物の視覚系の劣化を治療するのに、例えば、劣化が起こった後の少なくとも1つの態様の損傷の緩和を助けるのに有用である。好ましい実施形態において、方法は、そのような方法を用いない場合に普通なら起こるであろう劣化を緩和するのに有用である。より好ましくは、方法は、動物の視覚系の一部の、実質的にすべての又はすべての劣化を予防するのに有用である。他の好ましい実施形態は、劣化の少なくとも1つの態様の開始を遅延させる方法を特徴とし、開始までの遅延が長いほど、実施形態は好ましい。さらに他の実施形態は、視覚系の劣化の少なくとも1つの態様を部分的に又は完全に逆行させることができる方法を特徴とする。当業者ならば、損傷が未治療である状態が長いほど、視覚系のその損傷又は他の損傷の治療、減少又は予防が困難であることがわかるであろう。好ましくは、方法は、リスクのある動物、例えば老化動物に、視覚系の劣化の前に又は損傷若しくは低下が軽微であるときに適用する。
[0066]本発明において使用するための組成物は、任意選択で、視覚系の1つの構成要素の劣化の治療、緩和又は予防の観察される効果に寄与する又は全身の健康及びウェルネスを促進若しくは持続する、少なくとも1種の栄養補助物質を含み、このことは当業者には理解されるであろう。したがって、組成物は、ミネラル、他のビタミン、塩、機能性添加剤(例えば、嗜好剤(palatant)、着色剤、乳化剤、抗菌剤又は他の保存剤を含む)などの物質をさらに含み得る。そのような組成物中において有用であり得るミネラルとしては、例えば、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、鉄、塩化物、ホウ素、銅、亜鉛、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、セレニウムなどが挙げられる。本明細書中において有用な追加のビタミンの例としては、A、E及びKなどの脂溶性ビタミンが挙げられる。イヌリン、アミノ酸、酵素、補酵素などが、種々の実施形態において有用であり得る。
[0067]一定の実施形態において、組成物はUFA及びNORCを含む。他の実施形態において、組成物はUFA及びNORCから本質的になる。さらに他の実施形態において、組成物はUFA及びNORCからなる。種々の実施形態において、組成物は、UFAとNORC及びビタミンB群、抗酸化剤又はそれらの組み合わせのいずれかを含むか、それらから本質的になるか、又はそれらからなる。
[0068]動物への投与に適したあらゆる抗酸化剤が、本発明において使用するために企図される。抗酸化剤は、食品技術及び食品製剤の業界でよく知られている。天然の抗酸化剤化合物としては、抗酸化ビタミン(例えば、ビタミンA、C及びE並びにそれらの誘導体、複合物又は類似体)が挙げられる。α−リポ酸、クロロフィル及びその誘導体、グルタチオン、ユビキノール(例えばコエンザイムQ10)、カロテノイド(例えばリコペン)、フラボノイド、フェノール類及びポリフェノール、並びにピクノジェノールなどの化合物が、優れた抗酸化剤であることが知られており、ほとんどは少なくとも1種の植物源に由来し得る。花、果物、野菜、ハーブ、種、樹皮、茎、シュート、根及び/又は植物の他の部分からの抽出物を含む多くの植物抽出物が有用な抗酸化剤を含有することは知られている。抗酸化剤の植物源の具体例としては、果物、例えば、ベリー(例えば、エルダーベリー、サクランボ、ブラックベリー、イチゴ、キイチゴ、クランベリー、クロウベリー、ブルーベリー、ビルベリー/ワイルドブルーベリー、ブラックカラント)、ザクロ、ブドウ、オレンジ、プラム、パイナップル、キーウィフルーツ、柑橘類(例えば、レモン及びグレープフルーツを含む)、ドライフルーツ、例えば、アンズ、プルーン及びデーツ;並びに野菜、例えば、アブラナ科の野菜(例えば、ケール、キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリー及びチンゲンサイ)、パセリ、アーティチョーク、ホウレンソウ、ショウガ、ニンニク、ビート、ペパー(チリペパー及び他の「ホット」ペパーを含む)が挙げられる。植物抗酸化剤の良好な供給源は、ナッツ及び種子、例えば、ピーカンナッツ、クルミ、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ及びヒマワリの種、ブドウの種;マメ科植物(例えば、大豆、ソラマメ及びインゲンマメを含む);穀類、例えば、オオムギ、雑穀、オート麦及びトウモロコシである。天然の抗酸化剤は、クローブ、シナモン、ローズマリー及びオレガノを含む種々のスパイスにも由来する。それほど広く知られていない抗酸化剤の供給源としては、イチョウ(Ginkgo biloba)、並びに熱帯植物、例えば、ウヤク(uyaku)及びカリーカ・パパイヤ(carica papaya)が挙げられる。他の一定の抗酸化剤、例えば、種々の発酵茶及び不発酵茶並びに緑茶、発酵製品、例えば、赤ワイン、さらにいわゆる「スーパーフルーツ」、例えば、ノニ、マンゴスチン、アサイー、マンゴー、ゴジ、シーバックソーンなどに由来するものが、近年大いに関心を持たれるようになってきており、本発明に使用するのに好適である。セレンは、優れた酸素捕捉剤であり、特にビタミンE化合物及び/又は関連するトコフェロール及び/又はトコトリエノール化合物と一緒になってよく働く。合成食物抗酸化剤としては、食品製品に一般的に使用されるブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)及びブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)が挙げられる。前記のいずれも、単独でも組み合わせでも、天然及び合成抗酸化剤の組み合わせと同様に本発明における使用に好適である。一実施形態において、抗酸化剤は、アスタキサンチンを単独で又は他の抗酸化剤と組み合わせて含む。
[0069]好ましい抗酸化剤としては、少なくとも1種の抗酸化ビタミン(例えば、A、CとE)、又は類似の若しくはより良好な抗酸化剤特性を有し、好ましくはビタミンE活性を有するトコフェロール若しくはトコトリエノール化合物が挙げられる。他の好ましい抗酸化剤としては、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、ルテイン又はセレンが挙げられる。ビタミンE化合物(トコフェロール及びトコトリエノールを含む)が製剤中に存在する場合には、セレンが特に有用である。
[0070]種々の実施形態において、UFA、NORC、ビタミンB群及び/又は抗酸化剤は、長期的に、好ましくは長期間規則的に動物に投与する。好ましくは、UFA、NORC、ビタミンB群及び/又は抗酸化剤は、規則的に、好ましくは毎日、動物に投与する。
[0071]提供する方法は一般に、ヒト用食品組成物、ペットフード組成物又は栄養補助食品として容易に製剤化し得る組成物を使用することに基づく。そのような組成物には、ヒト若しくはコンパニオンアニマルに必要な栄養所要量を供給することが意図される食品、又は動物用のトリート(例えばビスケット)としての食品、あるいは栄養補助食品が含まれる。そのような組成物の製剤化は、当業者には容易に理解され、当業者ならば、食品組成物が、タンパク質、脂肪、水分、例えば、タンパク質約15〜約50%、脂肪約5〜約40%及び水分約5〜約20%をさらに含み得ることがわかるであろう。そのような組成物は、約5〜約10%の灰分を有し得る。また、以下により詳細に記載するように、組成物は、ビタミン、ミネラル、プレバイオティクス、プロバイオティクス又はそれらの組み合わせを含む追加成分を含有し得る。
[0072]本発明の一定の態様は好ましくは、完全な及びバランスの取れた食品と組み合わせて使用する。一定の実施形態によれば、UFA及びNORC並びに必要に応じてビタミンB群及び抗酸化剤を含む組成物は、好ましくは完全な及びバランスの取れた市販食品と共に使用するか、又は完全な及びバランスの取れた市販食品に製剤化する。組成物及び栄養補助食品は、意図された受取動物又は消費動物のために、例えば、成体動物のために又は高齢動物若しくは若年動物のために特別に製剤化することもできる。例えば、老化動物に適合する組成物は、活動期、妊娠中、授乳中の動物の栄養必要量に適合する組成物、又はさらには、例えば、子イヌ若しくは子ネコのための組成物と同様に調製できる。一般に、特化した組成物は、異なる発育段階若しくは年齢の、又は異なる健康状態若しくは栄養状態の動物に適切なエネルギー所要量及び栄養所要量を含むものとする。
[0073]一実施形態において、組成物は、冷蔵又は冷凍組成物として製剤化する。他の実施形態において、組成物は乾燥組成物(例えばキブル)、セミモイスト組成物、ウェット組成物又はそれらの任意の組み合わせであることができる。他の実施形態において、組成物は、グレービー、ドリンク、飲料、ヨーグルト、粉末、顆粒、ペースト、懸濁液、チューズ、モーセル、トリート、スナック、ペレット、丸剤、カプセル剤、錠剤、又は任意の他の好適な送達形態として製剤化された栄養補助食品である。栄養補助食品は、高濃度のUFA及びNORCを含み、したがって、動物に少量で投与することもできるし、又は別法として、動物への投与前に希釈することもできる。栄養補助食品は、動物への投与前に、混合を必要としてもよく、又は好ましくは、水若しくは他の希釈剤と混合してもよい。
[0074]種々の実施形態において、UFA及びNORC並びに必要に応じてビタミンB群及び抗酸化剤を含有するペットフード又はペットトリート組成物は、約15〜約50%の粗タンパク質を含む。粗タンパク質材料は、植物性タンパク質、例えば、大豆粉、大豆タンパク質濃縮物、トウモロコシグルテン粉、小麦グルテン、綿実、及びピーナッツ粉、又は動物性タンパク質、例えば、カゼイン、アルブミン及び食肉タンパク質を含み得る。本明細書中において有用な食肉タンパク質の例としては、豚肉、ラム肉、馬肉、鳥肉、魚肉及びそれらの混合物が挙げられる。組成物は、約5〜約40%の脂肪をさらに含み得る。組成物は、炭水化物源をさらに含み得る。組成物は、約15〜約60%の炭水化物を含み得る。そのような炭水化物の例としては、穀類又は穀草類、例えば、米、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、アルファルファ、オオムギ、大豆、キャノーラ、オート麦、小麦及びそれらの混合物が挙げられる。組成物は任意選択で、他の材料、例えば、乾燥ホエー及び他の乳製品副産物も含み得る。一部の実施形態において、組成物の灰分は、1%未満〜約15%、好ましくは約5〜約10%の範囲である。水分含量は、組成物の所望の性質によって異なり得る。好ましい一実施形態において、組成物は、完全な及び栄養的にバランスの取れたペットフードである。この実施形態において、ペットフードは、「ウェットフード」、「ドライフード」又は中間の水分含量の食品であることができる。現在好ましいのは、押出食品製品であるドライフード組成物、例えば、ペットフード、又はヒト若しくはコンパニオンアニマルのためのスナックフードである。組成物は、少なくとも1種の繊維源も含み得る。用語「繊維」は、消化できるか又は消化できないか、可溶性であるか又は不溶性であるか、発酵性であるか又は非発酵性であるかにかかわらず、食品中の「嵩」のすべての供給源を含む。好ましい繊維は、海洋植物などの植物源に由来するが、微生物繊維源も使用できる。当業者に知られているであろう種々の可溶性又は不溶性繊維を使用できる。繊維源は、ビートパルプ(テンサイに由来する)、アラビアガム、タルハガム、サイリウム、米ぬか、カルブビーンガム、シトラスパルプ、フルクトオリゴ糖、ペクチン、短鎖オリゴフルクトース、マンナンオリゴフルクトース、大豆繊維、アラビノガラクタン、ガラクトオリゴ糖、アラビノキシラン、又はそれらの混合物であることができる。別法として、繊維源は、発酵性繊維であり得る。発酵性繊維は、コンパニオンアニマルの免疫系に利益を与えることが既に記載されている。発酵性繊維及び他の組成物は、プレバイオティクス(後述するような)として作用して、胃腸管でプロバイオティクス生物の成長を増強し得る。
[0075]種々の実施形態において、方法は、UFA及びNORC(及び任意選択のビタミンB群、抗酸化剤又はそれらの組み合わせ)と併せて、(1)少なくとも1種のプロバイオティクス、(2)少なくとも1種の不活性化プロバイオティクス、(3)プロバイオティクスと同様な又は同一の健康利益を促進する不活性化プロバイオティクスの少なくとも1つの構成要素、(4)少なくとも1種のプレバイオティクス、及び(5)それらの組み合わせのうちの少なくとも1つを投与するステップをさらに含む。組成物によって投与する場合、プロバイオティクス又はそれらの構成要素は、組成物に組み込む(例えば、組成物中に均一に又は不均一に分布させる)こともできるし、又は組成物に適用する(例えば、担体を用いて又は用いずに局所的に適用する)こともできる。そのような方法は当業者に知られている(例えば、米国特許第5968569号及び関連特許)。
[0076]典型的なプロバイオティクスとしては、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、又はエンテロコッカス属、例えば、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteii)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・アニマリス(Lactobacillus animalis)、ラクトバチルス・ルミニス(Lactobacillus ruminis)、ラクトバチルス・ジョンソニイ(Lactobacillus johnsonii)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、並びにビフィドバクテリウム属の種、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)及びエンテロコッカス属の種から選択されるプロバイオティクス菌株が挙げられるが、これらに限定するものではない。一部の実施形態において、プロバイオティクス菌株は、ラクトバチルス・ロイテリ(NCC2581;CNCM I−2448)、ラクトバチルス・ロイテリ(NCC2592;CNCM I−2450)、ラクトバチルス・ラムノサス(NCC2583;CNCM I−2449)、ラクトバチルス・ロイテリ(NCC2603;CNCM I−2451)、ラクトバチルス・ロイテリ(NCC2613;CNCM I−2452)、ラクトバチルス・アシドフィルス(NCC2628;CNCM I−2453)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(Bifidobacterium adolescentis)(例えばNCC2627)、ビフィドバクテリウム属の種NCC2657又はエンテロコッカス・フェシウムSF68(NCIMB 10415)からなる群から選択される。プロバイオティクスは、約104〜約1012cfu/動物/日、好ましくは105〜約1011cfu/動物/日、最も好ましくは107〜1010cfu/動物/日を供給するのに十分な量で投与する。プロバイオティクスが死滅又は不活性化している場合には、死滅若しくは不活性化プロバイオティクス又はそれらの構成要素の量は、生きている微生物と同様な有益な効果を生じるべきである。多くのそのようなプロバイオティクス及びそれらの利益は当業者に知られている(例えば、欧州特許第1213970号、欧州特許第1143806号、米国特許第7189390号、欧州特許第1482811号、欧州特許第1296565号及び米国特許第6929793号)。好ましい一実施形態において、プロバイオティクスは、エンテロコッカス・フェシウムSF68(NCIMB 10415)である。一実施形態において、プロバイオティクスは、当業者に知られている方法及び材料を使用して担体中に封入する。
[0077]前述のように、方法は、少なくとも1種のプレバイオティクス、例えば、フラクトオリゴ糖、グルコオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラクトスクロース、ラクツロース及びイソマルツロースを使用し得る。フラクトオリゴ糖は、多くの食品、例えば、小麦、タマネギ、バナナ、蜂蜜、ニンニク及びリーキ中に天然に見出される。一実施形態において、プレバイオティクスは、チコリ根、チコリ根抽出物、イヌリン又はそれらの組み合わせである。通常、プレバイオティクスは、腸内の健康な細菌叢を正に刺激して、これらの「善玉」細菌を繁殖させるのに十分な量で投与する。典型的な量は、サービング当たり約1〜約10グラム又は動物に対する推奨一日食物繊維の約5〜約40%である。プレバイオティクスの量は、当業者ならば、(1)プレバイオティクスの型及び性質並びに所望の組成物の型及び性質と、(2)プレバイオティクスを消費する動物の型及び性質、例えば、動物の年齢、体重、全身健康状態、性別、腸内細菌叢の状態(有害細菌の存在を含む)及び食事(食餌)とに基づいて決定できる。
[0078]プロバイオティクス及びプレバイオティクスは、任意の好適な手段によって組成物の一部とすることができる。一般に、作用剤は、組成物と混合するか、又は組成物の表面に、例えば、散布若しくは噴霧することによって適用する。作用剤がキットの一部である場合には、作用剤は他の物質と混合するか又はそれら自体のパッケージ中に存在し得る。典型的には、食品組成物は、乾燥分ベースで、約0.1〜約10%、好ましくは約0.3〜約7%、最も好ましくは約0.5〜5%のプレバイオティクスを含有する。プレバイオティクスは、当業者に知られている方法(例えば米国特許第5952033号)を用いて、組成物に組み込むことができる。
[0079]プロバイオティクスは、任意の有効量で、短期又は好ましくはより長期のいずれであっても任意の持続期間にわたって、任意の有用な頻度で投与し得る。一実施形態において、方法は、長期間規則的に、好ましくは毎日投与される組成物を使用する。本発明の方法によれば、食事療法の一部としての投与を含む組成物の投与は、動物の分娩から成体期までの範囲の期間に及ぶことができる。
[0080]一定の実施形態において、動物は若年動物又は成長期の動物である。他の実施形態において、動物は、成体又は成熟動物である。他の実施形態において、動物は、老化動物である。推定寿命の約30%に達した動物が一般に好適である。一定の実施形態において、投与は、例えば、動物が推定又は予想寿命の約30%超、40%超又は50%超に達したときに始まり、規則的に又は長期間規則的に行われる。一部の実施形態において、動物は、予想寿命の40、45又は50%に達成している。さらに他の実施形態において、動物はより高齢であり、考えられる寿命の60、66、70、75又は80%に到達している。寿命の決定は、保険統計表、計算値、推定値などに基づくことができ、寿命に正又は負の影響を及ぼすことが知られている過去、現在及び未来の影響又は要因を考慮することができる。種、性別、大きさ、遺伝要因、環境要因及びストレス要因、現在及び過去の健康状態、過去及び現在の栄養状態、ストレス因子などの考慮すべき事項も、寿命の決定に際して影響を与え又は考慮し得る。
[0081]本明細書中に記載した方法はまた、以下により詳細に記載するような、任意の選択された経路による投与のために製剤化された医薬組成物又は栄養補助組成物を使用し得る。
[0082]一部の実施形態において、本発明の化合物又は組成物は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤と併せて、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与する。視覚系の構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な治療剤、次の治療剤の少なくとも1種が有用であり得る。加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物、又はプロテインキナーゼC阻害薬。VEGF阻害化合物は好ましくは、アプタマー、抗体、RNAi化合物、受容体遮断薬又はチロシンキナーゼ阻害薬である。本発明における使用が企図される具体的な治療剤としては、ペガプタニブ(MACUGEN、Eyetech/Pfizer)、ベルテポルフィン(VISUDYNE、Novartis/QLT)、ベバシズマブ(AVASTIN、Genentech)、ラニビズマブ(LUCENTIS、Genentech)、VEGF Trap(Regeneron Pharmaceuticals)、アネコルタブ酢酸塩(RETAANE、Alcon)、スクアラミン(EVIZON、Genaera)、Sirna−027(Sirna Therapeutics)、Cand5(Acuity Pharmaceuticals)、ガンシクロビル、ルボキシスタウリンメシラート(Eli Lilly and Co.)又はヒアルロニダーゼ(例えば、VITRASE、Ista Pharmaceuticals)が挙げられ、これらの一部は市販されており、一部はまだ臨床試験中である。
[0083]本発明の方法において投与する組成物は、一定の実施形態においては医薬組成物又は栄養補助組成物であり、任意選択で、視覚系の構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な上記治療剤の少なくとも1種を含む。
[0084]他の実施形態において、本発明は、前述した本発明の化合物又は組成物と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と、を含む医薬組成物を提供する。一般に、医薬組成物は、化合物又は組成物を、賦形剤、緩衝剤、結合剤、可塑剤、着色剤、希釈剤、圧縮剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、湿潤剤など(医薬品を製造するのに有用であること及び医薬品として動物に投与するのに好適である組成物を製剤化するのに有用であることが当業者に知られている他の成分を含む)と混合することによって調製する。
[0085]医薬組成物は、あらゆる投与方法に合わせて製剤化し得る。一実施形態において、医薬組成物は、経口投与のために製剤化する。他の実施形態において、組成物は、局所投与のために製剤化する。好適な局所用製剤としては、液剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リポソーム、生分解性微小粒子及び薬剤師にはよくわかるであろう、他のそのような送達媒体を挙げることができる。
[0086]他の実施形態において、化合物又は組成物は、視覚系の構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の理学療法と併せて動物に投与する。この場合もやはり、好ましくは、そのような方法において、視覚系の劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む。理学療法は、そのような目的で知られている任意の療法、例えば、レオセラピー又は光力学療法であり得る。依然として多くの議論の対象となっているレオセラピーは、理論的には透析と類似している。ただし、患者の血漿を濾過して毒性タンパク質及び他の物質を除去し、それによって、理論的には網膜黄斑への血流を増加させる。光力学療法は、一定の視覚系の問題のための単独療法としては有用であることはわかっていないが、現在の研究は、光力学療法が、他の医薬と組み合わせて使用する場合には、潜在能力を有することを示している。
[0087]そのような理学療法は、劣化の治療、緩和又は予防にこれもまた有用な少なくとも1種の治療剤とさらに併せて施すことができる。前述のように、視覚系の劣化に関連する治療剤には、加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物又はプロテインキナーゼC阻害薬のうちの少なくとも1種が含まれる。本発明での使用のために企図される特定の薬物としては、ペガプタニブ、ベルテポルフィン、ベバシズマブ、ラニビズマブ、VEGF Trap(Regeneron Pharmaceuticals)、アネコルタブ酢酸塩、スクアラミン、Sirna−027、Cand5、ガンシクロビル、ルボキシスタウリンメシラート及び/又はヒアルロニダーゼが挙げられる。前記のそれぞれを、本発明の方法に従って単独で又は組み合わせて使用してもよい。
[0088]他の態様において、本発明は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに適したキットを提供する。このキットは、少なくとも1種のUFA及び少なくとも1種のNORCを、キットの構成要素に適切な、単一パッケージ内の別々の容器又は仮想パッケージ内の別々の容器に含む。種々の実施形態において、キットは、(1)動物による消費に適した少なくとも1種の他の成分、(2)少なくとも1種のビタミンB群、(3)少なくとも1種の抗酸化剤、(4)動物の視覚系の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤、(5)少なくとも1種のプレバイオティクス、(6)少なくとも1種のプロバイオティクス、(7)動物が、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法及び組成物から利益を享受できるかどうかを判定するのに適した少なくとも1つの診断装置、(8)UFA、NORC及び動物に投与するためのキットで提供されるすべての他の成分を組み合わせる又は用意する方法についての指示、(9)組み合わせられたキット構成要素、用意されたキット構成要素又は動物のための他のキット構成要素のうちの少なくとも1つの使用方法についての指示、及び(10)組み合わされた又は用意されたキット構成要素を動物に投与するための装置、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
[0089]一実施形態において、キットは、組成物中にUFA及びNORCを含有し、また、少なくとも1つの他のキット構成要素を含有する。他の実施形態において、キットは組成物中に、UFAと、NORCと、ビタミンB群及び抗酸化剤のうちの少なくとも1種とを含有し、また、少なくとも1つの他のキット構成要素を含有する。好ましい一実施形態において、キットは、組成物中にUFA、NORC、ビタミンB群及び抗酸化剤を含有し、また、少なくとも1つの他のキット構成要素を含有する。好ましい実施形態において、組成物は、動物による消費に適した食品組成物である。
[0090]キットは、視覚系の劣化が、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素の少なくとも1つの劣化を含む場合に特に有用である。そのような劣化については、前記において及び本明細書中の定義のセクションにおいてより詳細に記載されている。
[0091]他の態様において、本発明は、(1)視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための、開示された方法又は組成物の使用、(2)UFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤又は本明細書中に開示された他の構成要素を混合して、動物における視覚系の1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに適した組成物を得ること、(3)動物における視覚系の1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための、開示されたキットの使用、又は(4)動物への組成物の投与のうちの少なくとも1つに関する情報又は指示を伝達するための手段であって、前記情報又は指示を含む物理的若しくは電子的文書、デジタルストレージメディア、光学ストレージメディア、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアルディスプレイ又はビジュアルディスプレイの少なくとも1つを含む手段を提供する。
[0092]上記手段は、好ましくは、表示されたウェブサイト、ビジュアルディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、チラシ、広報、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピューター可読チップ、コンピューター可読カード、コンピューター可読ディスク、USBデバイス、ファイアワイヤーデバイス、コンピューターメモリ及びそれらの任意の組み合わせである。
[0093]他の態様において、本発明は、UFA、NORC及び動物による消費に適した少なくとも1種の成分を含む食品組成物の製造方法を提供する。この方法は、動物による消費に適した少なくとも1種の成分をUFA及びNORCと混合するステップを含む。あるいは、UFA及びNORCは、食品組成物上に別個に又は組み合わせて、例えば、コーティング又はトッピングとして適用し得る。UFA及びNORCは、食品組成物の製造及び/又は加工中の任意の時点で添加し得る。これは、例えば、食品組成物の「本体」のコア製剤の部分としてUFA及びNORCを混合するステップ、又はUFA及びNORCをコーティングとして、すなわち、主として、製造後の食品組成物の表面に適用するステップを含む。組成物は、当技術分野において好適な任意の方法に従って製造し得る。
[0094]動物による消費に適した成分は好ましくは、少なくとも1種のビタミンB群及び/又は少なくとも1種の抗酸化剤である。ビタミンB群及び抗酸化剤の組み込みは、本発明の他の態様に関してより詳細に論じられ、同一の考慮事項が製造方法にあてはまる。タンパク質、炭水化物、脂肪、水分、繊維、プレバイオティクス及びプロバイオティクスなどを含む他の成分を方法に組み込んでいてもよい。好ましい成分には、動物の健康を促進若しくは持続する任意の成分、又は視覚系を補助する若しくは視覚系の劣化の修復に役立ち得る成分、特に機能性食品成分が包含される。食品組成物は、任意の型又は種類のものであることができ、あらゆる動物による消費を意図し得る。
[0095]好ましくは、UFA、NORC、ビタミンB群又は抗酸化剤は、食品を少なくとも推奨量で動物に投与する場合に、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で食品組成物中に存在する。
[0096]他の態様において、本発明は、パッケージであって、該パッケージは、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な量の、UFA、NORC、ビタミンB群及び抗酸化剤のうちの少なくとも1種と、該パッケージに貼付されたラベルと、を含み、該ラベルは、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに適した少なくとも1種の化合物がパッケージに含まれることを示す言葉、絵、デザイン、頭字語、スローガン、フレーズ又は他の手段又はそれらの組み合わせを備える、パッケージを提供する。種々の実施形態において、化合物は、組成物、例えば、食品組成物又は医薬組成物若しくは栄養補助組成物に含有される。
[0097]他の態様において、本発明は、医薬及びその使用を提供する。医薬は、UFA及びNORCを含む。したがって、本発明は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための医薬を調製するための、UFA及びNORCの使用を提供する。好ましくは、動物はヒト又はコンパニオンアニマルである。
[0098]一定の実施形態において、医薬はさらに、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせをさらに含む。本発明の他の態様と同様に、医薬は好ましくはNORCを含み、NORCは、アルギニン、アルギニンの一酸化窒素放出誘導体若しくは類似体、シトルリン又はオルニチンである。医薬の使用は、視覚系の劣化が網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む実施形態において好ましい。医薬中に使用するUFA、NORC、ビタミンB群及び抗酸化剤の量は、本発明の方法に関して本明細書中に示したそのような化合物の量と同じである。
[0099]本発明の化合物並びに医薬組成物及び医薬を含む組成物は、種々の投与経路を用いて動物に投与する。そのような経路としては、経口、鼻腔内、静脈内、筋肉内、胃内、幽門横断、皮下、直腸などが挙げられる。好ましくは、化合物及び組成物は、経口投与する。
[0100]他の態様において、本発明は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法を提供する。この方法は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防することが望ましい動物を同定するステップと、少なくとも1種のUFA、及び動物によって代謝されて一酸化窒素放出化合物(NORC)を生成できる少なくとも1種の補助剤を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップと、を含む。
[0101]そのような方法の場合、アルギニン及びそのNORC誘導体のほとんどはNORC化合物の生成に代謝を必要としないので、補助剤は一般にシトルリン又はオルニチンである。一実施形態において、動物はヒトであり、他の実施形態において、動物はイヌ科又はネコ科のコンパニオンアニマルである。種々の実施形態において、動物は老齢動物である。
[0102]UFAは一般に、ALA、EPA、DPA、DHA又は任意の供給源からの他のn−3脂肪酸のうちの少なくとも1種を含むが、一定の実施形態において、好ましいUFAは魚油供給源に由来する。
[0103]一部の実施形態において、UFA及び補助剤は、組成物で一緒に又は別個に投与する。一般に、組成物はUFAを約0.1〜約50%含み、一部の実施形態において、UFA含量は約0.5〜約20%、約1〜約15%、又は約1〜2、約5若しくは10%である。同様に、組成物は、約0.1〜約20%の補助剤を含む。
[0104]種々の実施形態において、組成物は、少なくとも1種のビタミンB群を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で、例えば、ビタミンB群の推奨一日所要量の約0.1〜約40倍の量でさらに含む。
[0105]一部の実施形態において、組成物は、少なくとも1種の抗酸化剤を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で、例えば、約0.0001〜約25%の抗酸化剤をさらに含む。
[0106]一部の実施形態において、組成物は、酸化防止剤と少なくとも1種のビタミンB群の両方を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で含む。例えば、組成物は、一定の実施形態において、推奨一日所要量の約0.1〜約40倍のビタミンB群と約0.0001〜約25%の抗酸化剤とを含む。
[0107]本発明のこの態様による方法は、前記で及び本開示全体を通じて記載したそのような組成物を使用し、好ましくは、視覚系の劣化が網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む場合に有用である。
[0108]任意のそのような方法において、一部の実施形態の場合、組成物は、ヒト用食品組成物、ペットフード組成物又は栄養補助食品として製剤化し得る。UFA及びNORCに加えて、食品組成物は、タンパク質約15〜約50%、脂肪約5〜約40%並びに水分約5〜約20%及び灰分約5〜約10%をさらに含み得る。
[0109]UFA及びNORCは、一部の実施形態の場合、長期間規則的に投与し、一実施形態の場合、毎日投与する。本明細書中の方法による連日投与は、長期間規則的に継続し得る。
[0110]一実施形態において、化合物又は組成物は、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤と併せて、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与する。
[0111]動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための治療剤には、加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物又はプロテインキナーゼC阻害薬のうちの少なくとも1種が含まれる。
[0112]本発明における使用が企図されるVEGF阻害化合物としては、アプタマー、抗体、RNAi化合物、受容体遮断薬及びチロシンキナーゼ阻害薬が挙げられる。
[0113]動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための治療剤は、好ましくは、ペガプタニブ、ベルテポルフィン、ベバシズマブ、ラニビズマブ、VEGF Trap、酢酸アネコルタブ、スクアラミン、Sirna−027、Cand5、ガンシクロビル、ルボキシスタウリンメシラート若しくはヒアルロニダーゼ又はそれらの任意の組み合わせである。
[0114]一実施形態において、投与される組成物は、劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤を任意選択で含む医薬組成物又は栄養補助組成物である。
[0115]他の実施形態において、UFA及びNORCは、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうち少なくとも1つの劣化の治療、緩和又は予防に有用な少なくとも1種の理学療法と併せて動物に投与する。理学療法は、例えばレオセラピー又は光力学療法のうちの少なくとも1つである。
[0116]一実施形態において、この治療は、劣化の治療、緩和又は予防にこれもまた有用な少なくとも1種の治療剤とさらに併せて施す。これは、そのような治療が、単独療法として有効であることがわかっていないためである。治療剤は、好ましくは、加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物又はプロテインキナーゼC阻害薬のうちの少なくとも1種である。
[0117]そのような方法が最も有用である場合、劣化は加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である。一実施形態において、動物は、老齢動物、好ましくは健康な老化動物、及びまた好ましくはコンパニオンアニマルである。動物は、一実施形態において、視覚系の加齢性劣化に関連する表現型を有する。種々の実施形態において、表現型は、該表現型を有しない対照動物と比較して、視覚情報の知覚、獲得又は処理速度の低下;速度と無関係の、視覚情報を知覚、獲得又は処理する能力の低下;視力低下、視覚識別の低下、眼球形状の変化、屈折異常の変化(例えば、老視、近視、遠視、乱視);白内障、飛蚊症及び/又はフラッシュの存在の増加;瞳孔サイズの変化;光受容体の数又は機能の変化;奥行き、色及び/又は運動知覚の変化、コントラスト感度の変化、明暗を区別する能力の変化;物体の位置を確認し、それを同定又は回避する能力の変化;視覚的探索能力の変化;図形を背景と区別する能力の変化;視覚情報を処理し又は視覚入力に関連する課題を遂行する能力の変化;視覚情報に関する問題解決の変化;視覚情報想起能力の変化;物体又は目標を追跡する能力の変化;視覚系又はその一部の応答時間の変化、例えば、焦点を合わせる時間、刺激に対する瞳孔応答時間、任意の新しい視覚入力(例えば、光又は他の入力の変化)に適応する時間、視覚入力を処理する時間の変化;瞬目率、瞬目間隔及び/又は刺激に対する瞬目応答時間の変化、のうちの少なくとも1つを含む。
[0118]さらなる態様において、本発明は、動物の健康及びウェルネスを促進する方法を提供する。これらの方法は、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種のUFA及び少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物(NORC)を、視覚系のそのような構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与し、それによって動物の健康及びウェルネスを促進するステップと、を含む。好ましいUFA及びNORCはまた、本明細書中に記載されており、例えば、ALA、EPA、DPA、DHA及びアルギニンである。
[0119]一定の実施形態において、劣化は、加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である。種々の実施形態において、動物は、ヒト又はコンパニオンアニマル、好ましくは成体動物、より好ましくは老化動物である。
[0120]種々の実施形態において、これらの方法は、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与するステップをさらに含む。好ましい量は、他の方法に関して本明細書中に記載されている。
[0121]他の態様において、本発明は、動物の生涯の盛期を延長するための方法を提供する。これらの方法は、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種のUFA及び少なくとも1種のNORCを、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与し、それによって動物の壮年期を延長するステップと、を含む。劣化は、加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である。好ましいUFA及びNORCは、本明細書中に記載されており、例えば、ALA、EPA、DPA、DHA及びアルギニンである。
[0122]一定の実施形態において、劣化は加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である。種々の実施形態において、動物はヒト又はコンパニオンアニマル、好ましくは成体動物、より好ましくは老化動物である。
[0123]種々の実施形態において、これらの方法は、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与するステップをさらに含む。好ましい量は、他の方法に関して本明細書中に記載されている。
[0124]他の態様において、本発明は、動物のクオリティオブライフを改善する方法を提供する。これらの方法は、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種のUFA及び少なくとも1種のNORCを、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与し、それによって動物のクオリティオブライフを改善するステップと、を含む。好ましいUFA及びNORCはまた、本明細書中に記載されており、例えば、ALA、EPA、DPA、DHA及びアルギニンである。
[0125]一実施形態において、劣化は、好ましくは加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である。他の実施形態において、動物は、ヒト又はコンパニオンアニマル、好ましくは若年又は成体動物、より好ましくは老化動物である。
[0126]種々の実施形態において、これらの方法は、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与するステップをさらに含む。好ましい量は、他の方法に関して本明細書中に記載されている。
[0127]他の態様において、本発明は、少なくとも1種のUFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤又は本発明の他の成分を収容するのに有用なパッケージであって、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な化合物がパッケージに含まれることを示す表示を有するパッケージを提供する。パッケージは、上記成分を収容するのに適した少なくとも1種の材料と、該材料に貼付されたラベルと、を含み、ラベルは、上記成分がパッケージに含まれること及びそれらの用途を示す言葉、写真、デザイン、頭字語、スローガン、フレーズ若しくは他の手段又はそれらの組み合わせを備える。通常、そのような手段は、材料に印刷された形で、「視覚を改善する」、「視覚系の劣化を治療、緩和又は予防する成分を含有する」といった文言又は同等の表現を含む。構成要素を収容するのに適した任意のパッケージ形態及びパッケージ材料(例えば、紙、プラスチック、ホイル又は金属から製造された袋、箱、ボトル、缶又はパウチ)が本発明において有用である。好ましい実施形態において、パッケージはUFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤又は本発明の他の構成要素をさらに含む。種々の実施形態において、パッケージは、パッケージを開けずに中身を見ることを可能にする少なくとも1つのウィンドウをさらに含む。ある実施形態において、ウィンドウはパッケージ材料の透明な部分である。他の実施形態において、ウィンドウはパッケージ材料の欠落部分である。
[0128]本発明の方法において有用な化合物及び組成物、例えば、医薬組成物及び医薬は、本発明の少なくとも1つの目的を達成するのに必要な時間にわたって、例えば、動物における視覚系の1つの構成要素、特に、網膜、視神経及び視覚系の他の構成要素の劣化を治療、緩和若しくは防止するのに、及び/又は視覚系の1つの構成要素の劣化を経験している動物が示す少なくとも1つの表現型を変化させるのに必要な時間にわたって、動物に投与する。組成物は、長期投与、又は組成物及び目的と適合する任意のスケジュールでの投与に好適である。
[0129]本発明は以下の実施例によりさらに説明できるが、これらの実施例は、特に断らない限り、単に例示のためのものであり、本発明の範囲を限定するものではないことは理解されよう。
実施例1(組成物及び動物群):
[0130]若年成体(月齢2〜3カ月)の雌Charles Riverラットを卵巣切除(OVX)し、5種の組成物のうち1種を飼料としてこれらに4週間与えるか、又は陽性対照としてのエストラジオール(E2)でこれらを1週間処置した。動物群及び各組成物は下記の通りである。
組成物番号及び組成:
1:魚油+アルギニン+ビタミンB群+抗酸化剤(AOX)(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
2:魚油+アルギニン+ビタミンB群(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
3:魚油+アルギニン+AOX(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
4:魚油+アルギニン(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
5:E2(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
6:対照(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
[0130]若年成体(月齢2〜3カ月)の雌Charles Riverラットを卵巣切除(OVX)し、5種の組成物のうち1種を飼料としてこれらに4週間与えるか、又は陽性対照としてのエストラジオール(E2)でこれらを1週間処置した。動物群及び各組成物は下記の通りである。
組成物番号及び組成:
1:魚油+アルギニン+ビタミンB群+抗酸化剤(AOX)(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
2:魚油+アルギニン+ビタミンB群(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
3:魚油+アルギニン+AOX(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
4:魚油+アルギニン(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
5:E2(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
6:対照(病変体積及びアポトーシスに関してラット15匹)
[0131]対照は、カゼイン140g/kg、スクロース100g/kg、繊維50g/kg、デキストリン155g/kg、コンスターチ466g/kg、標準塩混合物35g/kg、大豆油40g/kg、標準ビタミン混合物10g/kg、L−シスチン1.8g/kg及び塩化コリン2.5g/kgを含有する標準ラット食餌とした。組成物1は、対照+2%アルギニン、及び2%Menhaden魚油、4×ビタミンB群、及び抗酸化剤(ビタミンE:500mg/kg(食餌)、ビタミンC:150mg/kg(食餌)、アスタキサンチン:100mg/kg、セレン:0.40mg/kg)であった。組成物2は、対照+2%アルギニン、及び2%Menhaden魚油、及び4×ビタミンB群であった。組成物3は、対照食餌+2%アルギニン、及び2%Menhaden魚油、及び抗酸化剤(ビタミンE:500mg/kg(食餌)、ビタミンC:150mg/kg(食餌)、アスタキサンチン:100mg/kg、セレン:0.40mg/kg)であった。組成物4は、対照+2%アルギニン、及び2%Menhaden魚油であった。
[0132]4週間の給餌(又は1週間のE2処置)の最後に、動物を、一時的な(1時間の)中大脳動脈閉塞術と、それに続く24時間の再灌流に供して、ニューロン喪失の主因の1つを模倣した。次いで、脳病変体積の決定、並びにそれに続く、脳病変内及びその周辺におけるアポトーシスを評価するための末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼdUTPニック末端標識(タネル(TUNEL))染色のために、動物を安楽死させた。
実施例2(TTC染色及びニューロン喪失の決定):
[0133]安楽死直後に実施例1からのラットの脳を取り出し、金属ブレインマトリックス(ASI Instruments,Inc.、Warren、MI)を用いて冠状に2mmの切片に切断し、0.9%生理食塩水中2% 2,3,5−トリフェニル−2H−テトラゾリウムクロリド(TTC)中で37℃において30分間インキュベートすることによって染色した。デジタルカメラで写真を撮った。各脳切片のデジタル画像を用いて、脳の梗塞領域の病変体積を計算した。
[0133]安楽死直後に実施例1からのラットの脳を取り出し、金属ブレインマトリックス(ASI Instruments,Inc.、Warren、MI)を用いて冠状に2mmの切片に切断し、0.9%生理食塩水中2% 2,3,5−トリフェニル−2H−テトラゾリウムクロリド(TTC)中で37℃において30分間インキュベートすることによって染色した。デジタルカメラで写真を撮った。各脳切片のデジタル画像を用いて、脳の梗塞領域の病変体積を計算した。
実施例3(タネル染色及び細胞死の数量化):
[0134]タネル染色は、実施例2において病変体積の評価に用いた同じ組織について行った。次のタネル陽性ニューロンの染色のために後で切片を作るために、脳組織片を4%ホルマリン中で後固定した。DNA断片化を、タネル法によって、DeadEND蛍光キット(Promega、Madison、WI)を用いて製造業者の使用説明書に従って検出した。他の抗原を用いたタネル染色による共局在化は、共焦点顕微鏡法によって、FITC標識タネル染色とオーバーラップしないAlexa−Fluorophore結合二次抗体を用いて行った。
[0134]タネル染色は、実施例2において病変体積の評価に用いた同じ組織について行った。次のタネル陽性ニューロンの染色のために後で切片を作るために、脳組織片を4%ホルマリン中で後固定した。DNA断片化を、タネル法によって、DeadEND蛍光キット(Promega、Madison、WI)を用いて製造業者の使用説明書に従って検出した。他の抗原を用いたタネル染色による共局在化は、共焦点顕微鏡法によって、FITC標識タネル染色とオーバーラップしないAlexa−Fluorophore結合二次抗体を用いて行った。
[0135]細胞数のカウントは、CAST−Gridシステム(株式会社ニコン)下で、虚血性境界皮質において行った。この領域を、虚血性大脳皮質において、タネル陽性の細胞の最高密度が観察される表面縁部近くで、視覚的に示した。これらの境界内において、光学ディセクターを系統的にランダムにサンプリングした。陽性細胞数は、各光学切片中のDAPI標識核対比染色と共に、カウントする。調べた領域中の陽性標識細胞数を、DAPI染色によって示される細胞総数を用いて正規化した。データは、DAPI核対比染色細胞の百分率として表した。結果を、表1及び表2に示す。
[0136]表1及び表2を参照すると、データは、UFA及びNORCを含有する食餌を与えた動物では、病変が実質的により小さく、これらのより小さい病変と関連して細胞死が実質的により少ないことを示している。魚油(UFA)及びアルギニン(NORC)を与えた群はすべて、成績が対照群よりも良好であった。食餌中に抗酸化剤及びビタミンB群のいずれか一方又は両方を含めることによって、追加の利益が観察された。
実施例4(ラット実験):
[0137]実施例1の実験計画を用いる。5群のラットを用い、実施例1と同様にして異なる食餌を飼料として与えた。ラットは、平均寿命の少なくとも50〜75%を既に生きた老化ラットである。ラットには、UFAと、NORCと、任意選択でビタミンB群及び/又は抗酸化剤を含有するそれぞれの毎日の食餌を長期にわたって(「長期間規則的に」)飼料として与える。ラットを、種々の強度及び持続時間の光パルスに曝露し、瞳孔応答を測定する。各ラットについて一方の眼のみをパルスに曝露し及びパルスに曝露した方の眼の瞳孔応答をパルスに曝露していない方の眼と比較できるように、実験を行った。UFA/NORC食餌を与えた群のラットの瞳孔応答を測定し、UFA及びNORC食餌を与えなかった対照群と比較する。結果は、保護食餌を与えたラットでは、対照群と比較して実質的に良好な成果を示すであろう。
[0137]実施例1の実験計画を用いる。5群のラットを用い、実施例1と同様にして異なる食餌を飼料として与えた。ラットは、平均寿命の少なくとも50〜75%を既に生きた老化ラットである。ラットには、UFAと、NORCと、任意選択でビタミンB群及び/又は抗酸化剤を含有するそれぞれの毎日の食餌を長期にわたって(「長期間規則的に」)飼料として与える。ラットを、種々の強度及び持続時間の光パルスに曝露し、瞳孔応答を測定する。各ラットについて一方の眼のみをパルスに曝露し及びパルスに曝露した方の眼の瞳孔応答をパルスに曝露していない方の眼と比較できるように、実験を行った。UFA/NORC食餌を与えた群のラットの瞳孔応答を測定し、UFA及びNORC食餌を与えなかった対照群と比較する。結果は、保護食餌を与えたラットでは、対照群と比較して実質的に良好な成果を示すであろう。
[0138]ラットにおいて網膜下腔にヒアルロン酸を注射することによって誘導される網膜剥離の実験モデルを、瞳孔応答のための給餌実験の最後にラットにおいて試験する。そのようなモデルは、傷害によって誘導される視覚系の劣化に対するUFA及びNORCの保護効果を試験するものである。試験は、UFA/NORC含有食餌を飼料として与えたラットは、患部において対照群よりも剥離が広範でなく、アポトーシスが少ないことを示すはずである(例えば、Vision Research 33(4):437〜446(1993年3月)及びまた、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.44(3):1262〜1267(2003年3月)を参照のこと)。
実施例5(イヌ実験):
[0139]老化イヌを用い、対照食餌(完全)、又はUFAと、NORCと、任意選択でビタミンB群及び/又は抗酸化剤とが添加された食餌のいずれかを与える群に分ける。
[0139]老化イヌを用い、対照食餌(完全)、又はUFAと、NORCと、任意選択でビタミンB群及び/又は抗酸化剤とが添加された食餌のいずれかを与える群に分ける。
[0140]イヌを、長期間それらの食餌で飼育し、次いでそれらに、視覚劣化に関連するいくつかの試験を行った。実施例4と類似しているが同一ではないやり方での光パルスの後に、瞳孔光反射を測定する。瞳孔光反射(PLR)は、網膜及び視神経機能の客観的なパラメーターである。一過性及び持続性の応答の両方を測定する。追加のUFA及びNORCを含む食餌を与えたイヌからの応答は、対照の食餌を給餌したイヌからの応答と比較して、実質的に改善されているはずである。
[0141]物体の視覚記憶又は物体の動きの追跡などの追加の試験を、異なる食餌を与えたイヌについてスコア化し得る。結果は、UFA/NORC食餌を与えたイヌは、これらの課題に対してより良好な応答を有することを示すはずである。例えば、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.48(11):5178〜5183(2007年11月)を参照のこと。
実施例6:
[0142]実施例5において行ったのと同様な実験を、網膜障害の遺伝子的な傾向を有するイヌを用いて行う。
[0142]実施例5において行ったのと同様な実験を、網膜障害の遺伝子的な傾向を有するイヌを用いて行う。
[0143]これらの実施例からの結果は、本発明の化合物が、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用であることを示している。
[0144]本明細書では、本発明の代表的な好適な実施形態が開示されている。特定の用語が使用されているが、それらは単に一般的かつ説明的な意味で使用したものであり、限定を意図したものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載の通りである。上述の教示内容を踏まえると、本発明の多くの修正及び改変が可能であることは明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲内で、特に記載されている以外の形態でも実施可能であることが理解されよう。
Claims (117)
- 動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法であって、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種の不飽和脂肪酸(UFA)及び少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物(NORC)を、視覚系のそのような構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップと、を含む方法。
- 前記劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記劣化は、網膜色素上皮、外節(光受容体)、内節(光受容体)、外境界膜、外顆粒層、外網状層、内顆粒層、内網状層、神経節細胞層、神経線維層又は内境界膜のうちの少なくとも1つの劣化を含む、請求項2に記載の方法。
- 視覚系の他の構成要素は、視交差、視索、視床の外側膝状核(LGN)及び/又は関連組織、上丘、視放線、脳の一次視覚皮質(V1)、視覚前野(V2)、三次視覚複合体、視覚野V4、視覚野V5、視蓋前域核又は視交叉上核のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記劣化は、劣化の実質的な原因として特定できる傷害又は疾患がないときに正常な老化によって引き起こされるものである、請求項1に記載の方法。
- 前記劣化は傷害によって引き起こされるものである、請求項1に記載の方法。
- 前記傷害は加齢性傷害である、請求項6に記載の方法。
- 前記傷害は網膜裂孔、黄斑円孔、網膜上膜又は網膜剥離である、請求項6に記載の方法。
- 前記劣化は疾患によって引き起こされるものである、請求項1に記載の方法。
- 前記疾患は加齢性疾患である、請求項9に記載の方法。
- 前記疾患は、網膜炎、視神経炎、黄斑変性症、増殖性若しくは非増殖性糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、進行性網膜萎縮症、進行性網膜変性症、突発性後天性網膜変性症、免疫介在性網膜症、網膜異形成症、脈絡網膜炎、網膜虚血、網膜出血、高血圧性網膜症、網膜炎症、網膜浮腫、網膜芽細胞腫又は網膜色素変性症である、請求項9に記載の方法。
- 前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項1に記載の方法。
- 前記コンパニオンアニマルはイヌ科又はネコ科の動物である、請求項12に記載の方法。
- 前記動物は老化動物である、請求項1に記載の方法。
- 前記UFAは、ALA、EPA、DPA、DHA又は任意の供給源からの他のn−3脂肪酸のうちの少なくとも1種を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記UFAは魚油供給源に由来する、請求項1に記載の方法。
- 前記NORCは、アルギニン、アルギニンの一酸化窒素放出類似体若しくは誘導体、シトルリン又はオルニチンである、請求項1に記載方法。
- 前記UFA及びNORCは、約0.001g/kg〜約50g/kgの量で動物に投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは動物に毎日投与される、請求項1に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群を、劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ビタミンB群は、ビタミンB群の推奨一日所要量の約0.1〜約40倍の量で投与される、請求項20に記載の方法。
- 少なくとも1種の抗酸化剤を、劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記抗酸化剤は、抗酸化剤の推奨一日許容量の約0.1〜約10倍の量で投与される、請求項22に記載の方法。
- 前記抗酸化剤は、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンE活性を有するトコフェロール若しくはトコトリエノール化合物、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、ルテイン又はセレニウムのうちの少なくとも1種を含む、請求項22に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群及び少なくとも1種の抗酸化剤を、劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ビタミンB群は、ビタミンB群の推奨一日所要量の約0.1〜約40倍の量で投与され、前記抗酸化剤は、抗酸化剤の推奨一日許容量の約0.1〜約10倍の量で投与される、請求項25に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、ヒト用食品組成物、ペットフード組成物又は栄養補助食品として製剤化された組成物の一部として投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記食品組成物は、約15〜約50%のタンパク質、約5〜約40%の脂肪、約5〜約10%の灰分をさらに含み、約5〜約20%の水分含量を有する、請求項27に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは長期間規則的に投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは毎日投与される、請求項29に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤と併せて、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記治療剤は、加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物又はプロテインキナーゼC阻害薬のうちの少なくとも1種である、請求項31に記載の方法。
- 前記VEGF阻害化合物は、アプタマー、抗体、RNAi化合物、受容体遮断薬又はチロシンキナーゼ阻害薬である、請求項32に記載の方法。
- 前記治療剤は、単独又は組み合わせでの、ペガプタニブ、ベルテポルフィン、ベバシズマブ、ラニビズマブ、VEGF Trap、酢酸アネコルタブ、スクアラミン、Sirna−027、Cand5、ガンシクロビル、ルボキシスタウリンメシラート又はヒアルロニダーゼである、請求項32に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の物質を任意選択で含む医薬組成物又は栄養補助組成物の一部として投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、劣化の治療、緩和又は予防に有用な少なくとも1種の理学療法と併せて動物に投与される、請求項1に記載の方法。
- 視覚系の劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む、請求項36に記載の方法。
- 前記療法は、レオセラピー又は光力学療法のうちの少なくとも1つである、請求項36に記載の方法。
- 動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて投与するステップをさらに含む、請求項36に記載の方法。
- 前記治療剤は、加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物又はプロテインキナーゼC阻害薬のうちの少なくとも1種である、請求項39に記載の方法。
- 動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに適したキットであって、少なくとも1種のUFA及び少なくとも1種のNORCを単一パッケージ内の別々の容器又は仮想パッケージ内の別々の容器に含むキット。
- (1)動物による消費に適した少なくとも1種の他の成分、(2)少なくとも1種のビタミンB群、(3)少なくとも1種の抗酸化剤、(4)動物の視覚系の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤、(5)少なくとも1種のプレバイオティクス、(6)少なくとも1種のプロバイオティクス、(7)動物が、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法及び組成物から利益を享受できるかどうかを判定するのに適した少なくとも1つの診断装置、(8)UFA、NORC及び動物に投与するためのキット中に含まれるすべての他の成分を組み合わせる又は用意することについての指示、(9)組み合わせられたキット構成要素、用意されたキット構成要素又は動物のための他のキット構成要素についての指示、及び(10)組み合わされた又は用意されたキット構成要素を動物に投与するための装置、のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項41に記載のキット。
- 前記UFA及びNORCは組成物中に存在する、請求項42に記載のキット。
- 前記組成物は食品組成物である、請求項43に記載のキット。
- 視覚系の劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む、請求項41に記載のキット。
- (1)動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法又は組成物であって、UFA、NORC、ビタミンB群及び抗酸化剤のうちの少なくとも1つを含む方法又は組成物、(2)UFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤又は他の構成要素を混合して、動物における視覚系の1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに適した組成物を得ること、(3)動物における視覚系の1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するためのキットの使用、又は(4)動物への前記組成物の投与、のうちの少なくとも1つに関する情報又は指示を伝達するための手段であって、前記情報又は指示を含む物理的若しくは電子的文書、デジタルストレージメディア、光学ストレージメディア、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアルディスプレイ又はビジュアルディスプレイの少なくとも1つを含む手段。
- 表示されたウェブサイト、ビジュアルディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、チラシ、広報、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピューター可読チップ、コンピューター可読カード、コンピューター可読ディスク、USBデバイス、ファイアワイヤーデバイス、コンピューターメモリ及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項46に記載の手段。
- UFA、NORC及び動物による消費に適した少なくとも1種の成分を含む食品組成物の製造方法であって、動物による消費に適した少なくとも1種の成分をUFA及びNORCと混合するステップ、又はUFA及びNORCを食品組成物上に別個に又は組み合わせて適用するステップを含み、UFA及びNORCは、食品を少なくとも推奨量で動物に適用した場合に動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で存在する、方法。
- 動物による消費に適した成分は、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを含む、請求項48に記載の方法。
- 前記食品組成物は、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量でUFA及びNORCを含む、請求項49に記載の方法。
- パッケージであって、該パッケージは、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な量の、UFA、NORC、ビタミンB群及び抗酸化剤のうちの少なくとも1種と、該パッケージに貼付されたラベルと、を含み、該ラベルは、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに適した少なくとも1種の化合物がパッケージに含まれることを示す言葉、絵、デザイン、頭字語、スローガン、フレーズ又は他の手段又はそれらの組み合わせを備える、パッケージ。
- 動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための医薬を調製するための、UFA及びNORCの使用。
- 前記動物はヒトである、請求項52に記載の使用。
- 前記医薬は、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項52に記載の使用。
- 前記NORCは、アルギニン、アルギニンの一酸化窒素放出誘導体若しくは類似体、シトルリン又はオルニチンである、請求項52に記載の使用。
- 前記劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む、請求項52に記載の使用。
- 動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するための方法であって、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防することが望ましい動物を同定するステップと、少なくとも1種の不飽和脂肪酸(UFA)、及び動物によって代謝されて一酸化窒素放出化合物(NORC)を生成できる少なくとも1種の補助剤を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップと、を含む方法。
- 前記補助剤はシトルリン又はオルニチンである、請求項57に記載の方法。
- 前記動物はヒトである、請求項57に記載の方法。
- 前記動物はイヌ科又はネコ科の動物である、請求項57に記載の方法。
- 前記動物は老齢動物である、請求項57に記載の方法。
- 前記UFAは、ALA、EPA、DPA、DHA又は任意の供給源からの他のn−3脂肪酸のうちの少なくとも1種を含む、請求項57に記載の方法。
- 前記UFAは魚油供給源に由来する、請求項57に記載の方法。
- 前記UFAは組成物の形態で投与され、該組成物はUFAを約0.1〜約50%含む、請求項57に記載の方法。
- 前記UFAは補助剤の形態で投与され、UFAは該補助剤の約0.1〜約20%を構成する、請求項57に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む、請求項57に記載の方法。
- 前記ビタミンB群は、ビタミンB群の推奨一日所要量の約0.1〜約40倍の量で投与される、請求項66に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む、請求項57に記載の方法。
- 前記抗酸化剤は、抗酸化剤の推奨一日許容量の約0.1〜約10倍の量で投与される、請求項68に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群を、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与するステップをさらに含む、請求項68に記載の方法。
- 前記ビタミンB群は、ビタミンB群の推奨一日所要量の約0.1〜約40倍の量で投与され、前記抗酸化剤は、抗酸化剤の推奨一日許容量の約0.1〜約10倍の量で投与される、請求項70に記載の方法。
- 視覚系の劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む、請求項57に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、ヒト用食品組成物、ペットフード組成物又は栄養補助食品として製剤化された組成物の一部として投与される、請求項57に記載の方法。
- 前記組成物は、約15〜約50%のタンパク質、約5〜約40%の脂肪、約5〜約10%の灰分をさらに含み、約5〜約20%の水分含量を有する食品組成物である、請求項73に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは長期間規則的に投与される、請求項57に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは毎日投与される、請求項75に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤と併せて、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で投与される、請求項57に記載の方法。
- 前記治療剤は、加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物又はプロテインキナーゼC阻害薬のうちの少なくとも1種である、請求項77に記載の方法。
- 前記VEGF阻害化合物は、アプタマー、抗体、RNAi化合物、受容体遮断薬又はチロシンキナーゼ阻害薬である、請求項78に記載の方法。
- 前記治療剤は、ペガプタニブ、ベルテポルフィン、ベバシズマブ、ラニビズマブ、VEGF Trap、酢酸アネコルタブ、スクアラミン、Sirna−027、Cand5、ガンシクロビル、ルボキシスタウリンメシラート又はヒアルロニダーゼである、請求項78に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤を任意選択で含む医薬組成物又は栄養補助組成物の一部として投与される、請求項57に記載の方法。
- 前記UFA及びNORCは、劣化の治療、緩和又は予防に有用な少なくとも1種の理学療法と併せて動物に投与される、請求項57に記載の方法。
- 前記劣化は、網膜、視神経又は視覚系の他の構成要素のうちの少なくとも1つの劣化を含む、請求項82に記載の方法。
- 前記療法は、レオセラピー又は光力学療法のうちの少なくとも1つである、請求項82に記載の方法。
- 前記療法は、劣化を治療、緩和又は予防するのに有用な少なくとも1種の治療剤とさらに併せて施される、請求項82に記載の方法。
- 前記治療剤は、加齢性眼疾患研究(AREDS)ビタミン製剤、黄斑カロテノイド、VEGF若しくはVEGF受容体阻害化合物、硝子体内ステロイド、ステロイド類似体、チロシンキナーゼ阻害薬、抗血管新生化合物又はプロテインキナーゼC阻害薬のうちの少なくとも1種である、請求項85に記載の方法。
- 前記劣化は加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である、請求項57に記載の方法。
- 前記動物は老齢動物である、請求項57に記載の方法。
- 前記動物は、視覚系の加齢性劣化に関連する表現型を有する、請求項88に記載の方法。
- 前記表現型は、該表現型を有しない対照動物と比較して、視覚情報の知覚、獲得又は処理速度の低下;速度と無関係の、視覚情報を知覚、獲得又は処理する能力の低下;視力低下、視覚識別の低下、眼球形状の変化、屈折異常の変化;白内障、飛蚊症及び/又はフラッシュの存在の増加;瞳孔サイズの変化;光受容体の数又は機能の変化;奥行き、色及び/又は運動知覚の変化、コントラスト感度の変化、明暗を区別する能力の変化;物体の位置を確認し、それを同定又は回避する能力の変化;視覚的探索能力の変化;図形を背景と区別する能力の変化;視覚情報を処理し又は視覚入力に関連する課題を遂行する能力の変化;視覚情報に関する問題解決の変化;視覚情報想起能力の変化;物体又は目標を追跡する能力の変化;視覚系又はその一部の応答時間の変化、のうちの少なくとも1つを含む、請求項89に記載の方法。
- 視覚系又はその一部の応答時間の変化は、焦点を合わせる時間、刺激に対する瞳孔応答時間、任意の新しい視覚入力に適応する時間、視覚入力を処理する時間;瞬目率、瞬目間隔及び/又は刺激に対する瞬目応答時間の変化を含む、請求項90に記載の方法。
- 前記動物は健康な老化動物である、請求項90に記載の方法。
- 前記動物はコンパニオンアニマルである、請求項90に記載の方法。
- 動物の健康及びウェルネスを促進する方法であって、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種の不飽和脂肪酸(UFA)及び少なくとも1種の一酸化窒素放出化合物(NORC)を、視覚系のそのような構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与し、それによって動物の健康及びウェルネスを促進するステップと、を含む方法。
- 前記劣化は加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である、請求項94に記載の方法。
- 前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項94に記載の方法。
- 前記動物は成体動物である、請求項94に記載の方法。
- 前記動物は老化動物である、請求項94に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与するステップをさらに含む、請求項94に記載の方法。
- 前記UFAは少なくとも1種のn−3脂肪酸であり、前記NORCは、アルギニン、アルギニンの一酸化窒素放出誘導体若しくは類似体、シトルリン又はオルニチンのうちの少なくとも1種である、請求項94に記載の方法。
- 動物の盛期を延長する方法であって、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種のUFA及び少なくとも1種のNORCを、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で併せて動物に投与し、それによって動物の壮年期を延長するステップと、を含む方法。
- 前記劣化は加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である、請求項101に記載の方法。
- 前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項101に記載の方法。
- 前記動物は成体動物である、請求項101に記載の方法。
- 前記動物は老化動物である、請求項101に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与するステップをさらに含む、請求項101に記載の方法。
- 前記UFAは少なくとも1種のn−3脂肪酸であり、前記NORCは、アルギニン、アルギニンの一酸化窒素放出誘導体若しくは類似体、シトルリン又はオルニチンのうちの少なくとも1種である、請求項101に記載の方法。
- 動物のクオリティオブライフを改善する方法であって、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を受けやすい又は受けている動物を同定するステップと、少なくとも1種のUFA及び少なくとも1種のNORCを、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与し、それによって動物のクオリティオブライフを改善するステップと、を含む方法。
- 前記劣化は加齢性、疾患関連性又は傷害関連性である、請求項108に記載の方法。
- 前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項108に記載の方法。
- 前記動物は成体動物である、請求項108に記載の方法。
- 前記動物は老化動物である、請求項108に記載の方法。
- 少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化剤又はそれらの組み合わせを、視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な量で動物に投与するステップをさらに含む、請求項108に記載の方法。
- 前記UFAは少なくとも1種のn−3脂肪酸であり、前記NORCは、アルギニン、アルギニンの一酸化窒素放出誘導体若しくは類似体、シトルリン又はオルニチンのうちの少なくとも1種である、請求項108に記載の方法。
- パッケージであって、UFA、NORC、ビタミンB群及び抗酸化剤の少なくとも1種を収容するのに適した少なくとも1種の材料と、該材料に貼付されたラベルと、を含み、該ラベルは、動物の視覚系の少なくとも1つの構成要素の劣化を治療、緩和又は予防するのに有効な化合物がパッケージに含まれることを示す言葉、絵、デザイン、頭字語、スローガン、フレーズ又は他の手段又はそれらの組み合わせを備える、パッケージ。
- UFA、NORC、ビタミンB群及び抗酸化剤のうちの少なくとも1種をさらに含む、請求項115に記載のパッケージ。
- 少なくとも1つのウィンドウをさらに含む、請求項115に記載のパッケージ。
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