JP2014502354A - エネルギー貯蔵材料及びエネルギー変換材料におけるイオン拡散及び電気化学的活性の実空間マッピング - Google Patents

エネルギー貯蔵材料及びエネルギー変換材料におけるイオン拡散及び電気化学的活性の実空間マッピング Download PDF

Info

Publication number
JP2014502354A
JP2014502354A JP2013540968A JP2013540968A JP2014502354A JP 2014502354 A JP2014502354 A JP 2014502354A JP 2013540968 A JP2013540968 A JP 2013540968A JP 2013540968 A JP2013540968 A JP 2013540968A JP 2014502354 A JP2014502354 A JP 2014502354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
applying
measuring
ions
electrochemical
excitation signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013540968A
Other languages
English (en)
Inventor
セルゲイ ヴイ カリーニン
ニーナ バルケ
アミット クマール
ナンシー ジェイ ダドニー
スティーヴン ジェシー
Original Assignee
ユーティー−バッテル, リミテッド ライアビリティ カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユーティー−バッテル, リミテッド ライアビリティ カンパニー filed Critical ユーティー−バッテル, リミテッド ライアビリティ カンパニー
Publication of JP2014502354A publication Critical patent/JP2014502354A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y35/00Methods or apparatus for measurement or analysis of nanostructures
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/02Multiple-type SPM, i.e. involving more than one SPM techniques
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/24AFM [Atomic Force Microscopy] or apparatus therefor, e.g. AFM probes
    • G01Q60/30Scanning potential microscopy
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/60SECM [Scanning Electro-Chemical Microscopy] or apparatus therefor, e.g. SECM probes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

ナノメートル長スケールのフリーな電気化学的活性表面上の可動イオンの拡散率及び電気化学的反応性をプロービングする方法及びシステムが、材料の表面にバイアスを印加する制御モジュールを含む。この材料に電気的励起信号を印加して可動イオンの移動を誘起する。材料の表面に接触するSPMプローブが、材料表面における可動イオンの変位を検出する。検出器が、可動イオンの移動及び反応に基づいて、材料表面における電気化学的歪み応答を測定する。SPM先端部を使用して局所変形を検出することにより、表面構造内の目に見える変化を伴わずに周囲環境内での高度に再現可能な測定が可能になる。この測定は、欠陥間隔と同程度の、材料の特徴的な結晶粒サイズをはるかに下回る有効な空間分解能を示す。
【選択図】 なし

Description

〔連邦政府が支援する研究又は開発に関する記述〕
本発明は、米国エネルギー省により与えられた契約番号第DE−AC05−00OR22725号の下、政府支援により行われたものである。政府は、本発明に一定の権利を有する。
〔優先権の主張〕
本出願は、2010年11月24日に出願された米国仮特許出願第61/458,510号及び2011年11月8日に出願された米国本特許出願第13/291,480号に対する優先権を主張するものであり、これらの出願は全て引用により本明細書に組み入れられる。
本発明は、一般に測定装置及び測定方法に関し、より詳細には、ナノスケールでの走査型プローブ顕微鏡法及び関連方法を用いた固体中のイオン拡散、界面電気化学プロセス、及び電気化学的活性の定性的及び定量的マッピングに関する。
インターカレーション及び再構成化学に基づく固体エネルギー貯蔵システムは、多様なエネルギー技術の重要要素である。例えば、リチウム(Li)挿入及び再構成化学に基づく電気化学エネルギー貯蔵システムは、モバイル装置、電気及びハイブリッド自動車、及び太陽光及び風力発電技術などの分野で実装するための今後のエネルギー技術の重要な側面である。同様に、ポリマー、酸化物及びその他の燃料電池も、多様な電源の基礎を成すものである。従来の化石燃料に対抗する高エネルギー密度貯蔵システムとして、金属−空気バッテリが開発中である。情報技術においては、メモリスタ及び電気抵抗を用いたメモリ及び論理デバイスなどの応用のために、イオン性固体の応用も同じく重要である。しかしながら、バッテリ、燃料電池、並びに電気抵抗及びメモリスタを用いたデバイスなどのエネルギー貯蔵及び生成システムの開発及び最適化のためには、イオン輸送をナノメートルスケールでプロ−ビングする能力がいまだ重要な課題であり、これによりデバイス開発及び最適化のための知識に基づく方策が妨げられている。
通常、イオン移動をプロ−ビングするための既存の固体電気化学特性評価法では、低速かつ大型のイオン伝導性電極が利用され、従ってイオン輸送の研究は、約10マイクロメートル又はそれ以上のスケールに制限されている。このスケールの分解能は、電極においてインターカレーション、化学反応、歪み、電荷及びイオン輸送を単一の結晶粒界及び転位のレベルでマッピングするのに必要なナノスケールレベルをはるかに上回る。同時に、直接電子電流検出に基づく技術は、迷走電子電流及び(AC法では)浮遊容量に敏感であり、イオン運動に関する情報が制限される。イオン運動及び電気化学的反応性をプロ−ビングするための顕微鏡技術が存在しない結果、バッテリないし燃料電池から電気抵抗材料及びデバイスに及ぶ、固体中のイオンプロセスを支える基本メカニズムは、大部分が未開拓のままである。
現在では、走査型プローブ顕微鏡法(SPM)に基づく技術により、ホスト化合物の様々な材料特性の高分解能撮像が行われている。SPMに基づく技術を使用して電気化学活性貯蔵材料の特性をナノスケールレベルで明らかにするために、かなりの努力が行われてきた。しかしながら、ミクロンスケールの結晶粒アセンブリからサブミクロン結晶粒までの様々な長さスケールの電気化学系における局所的なイオン及び電子の輸送及び電気化学的動態、並びにナノメートルスケールの個々の構造及び形態的欠陥をプロ−ビングするためのSPM技術の応用は、電流検出における周知の限界に起因して制限されてきた。さらに、標準的な電流ベースの電気化学的方法は時間がかかり、保護雰囲気又は原位置操作が必要であり、電気化学的特性に関する情報が限定的又は間接的にしか提供されないことが分かっている。従って、これらの技術は、電気化学活性貯蔵材料の局所的イオン特性の徹底的かつ完全な特性評価には不十分である。
通常、エネルギー貯蔵及び変換材料における電気化学的プロセスは、ホスト化合物のモル体積の変化(化学的膨張)に関連性がある。ナノメータスケールでは、変形ポテンシャル効果、空間電荷効果、及びフレキソエレクトリシティを含むさらなるバイアス歪み結合メカニズムが関連してくる可能性がある。本開示の態様によれば、イオン運動又は一般に電気化学的プロセスによってもたらされる歪みバイアス結合が、ナノスケールの電気化学的現象を検出する根拠として役立ち、この方法は、空間分解された電圧及び時間分光技術群を含むように拡張される。本明細書に開示する方法は、バッテリ材料、燃料電池材料などを含む様々な材料中のアニオン種及びカチオン種の両方の電気化学的活性の測定にまで及ぶ。
1つの実施形態では、材料の電気化学的活性表面上の活性をマッピングする方法が、材料又はデバイスに電気的励起信号を印加するステップ(大域的励起)を含む。電気的励起信号に応答する材料の可動イオンの移動をSPM先端部によって局所的に検出し(局所的検出)、可動イオンの移動により誘起された電気化学応答を測定する。
拡散距離が先端部サイズに相当する場合に周波数が逆拡散時間をはるかに上回る高周波バイアス下では、試料のイオン濃度の変化は非常に小さく、ほんの約1%未満であることが多い。本発明者らは、ロックイン増幅、バンド励起又は同等の増幅法を用いて、イオン移動度及び電気化学的反応性の信頼できる測定方法を開拓した。この測定方法を、(逆拡散時間と同等の、及びそれ以下の)低周波数領域にまで拡張するために、例えば本発明の態様によれば、三角電圧掃引を印加しながら、高周波電気化学歪み信号の測定を行う。電圧掃引の時間は、可動イオンの拡散時間に近いので、電圧掃引中におけるイオン運動の変化の測定が可能である。
代替のイオン運動測定方法は、電圧パルスを印加し、この電圧パルスとともに信号がどのように緩和するかを観察することによる直接時間検出を通じて行われる。この場合、信号の緩和又は信号の時間変化は、試料内でイオンがどのように再分布するかにより制御されるので、この測定は、試料中のイオンの拡散時間と直接的な相関性がある。この方法では、信号の変化の動態により、イオン拡散を追跡するための信頼できる手段がもたらされる。
従って、別の実施形態では、イオン性材料の電気化学的活性表面上の活性をマッピングする方法が、可動式SPMプローブ(又はナノインデンタ、又はその他の局所的プローブ技術)を通じて材料のナノスケール体積にパルス化した電気的励起信号を印加し、この材料のナノスケール体積内で可動イオンの移動を誘起するステップ(局所的励起)を含む。可動イオンの移動は、材料の格子歪み、及び材料のナノスケール表面領域の垂直又は側方変位、或いはこれらの両方を引き起こす。結果として得られるAFM顕微鏡先端部の変位を、カンチレバー変位の曲げ成分又はねじれ成分として(又は同等の検出システムによって)測定し、プローブの下のイオン活性に関する情報を提供する。
別の方法では、時間分光法と電圧分光法の組み合わせを通じてイオン運動の測定を行う。例えば、試料中のイオンが電気化学反応及び拡散を起こす場合、緩和挙動の変化を電圧パルスの関数としてモニタすることにより、イオン運動の測定を行う。短い又は小さな振幅のバイアスパルスの印加時に応答がなければ、反応が誘起されずに拡散が生じなかったという理由で試料の電気化学的状態に変化がないことが示される。逆に、試料内に反応を誘起するほど十分に大きなバイアスパルスを印加することにより、反応が発生してイオン拡散が生じるようになる。このように、誘起される応答は時間とともに発生し、先端部の下のプロ−ビングされる材料の体積の緩和を可能にする。従って、この応答をバイアスパルス及び時間の関数として観察することにより、イオン拡散プロセスが活性化する時点を判定できるようになる。この技術では、試料内の反応及び拡散の両方に起因するイオン移動度を別個に測定することができる。
さらに別の実施形態では、材料の電気化学的活性表面上の活性をマッピングする装置が、電気的励起信号を生成するように構成されたコントローラモジュールを備え、この励起信号が、材料のナノスケール表面領域に印加される。この励起信号は、単一の周波数波(サイン波)、(共振状態を維持するためのフィードバックの有無に関わらない)複数の周波数、又は広帯域励起信号とすることができる。材料の表面に接触するプローブは、材料のナノスケール表面領域の垂直又は面内(側方)変位を通じて、可動イオンのインターカレーション、及び界面又はバルクの電気化学的反応を検出するように構成される。このプローブには、可動イオンの変位に基づいて材料のナノスケール表面領域における電気化学応答を測定する検出器が結合される。このプローブは、イオン固有のコーティングを含むように修正することができる。測定は、周囲環境内、制御ガス内、真空内、又は液体環境内で行うことができる。
着色図及び説明図に示す様々な実施形態を含む以下の図面及び説明、並びに本明細書とともに出願する関連記述を参照すれば、本開示をより良く理解することができる。図中の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、むしろ本発明の原理を示すことに重点を置いている。さらに、これらの図では、異なる図全体を通じて、同じ参照数字は対応する部品又は要素を示す。
本開示の例示的な実施形態による、試料に接触するプローブ先端部を示す概略図である。 本開示の例示的な実施形態による、試料に接触するプローブ先端部を示す概略図である。 本開示の実施形態による、例示的な原子間力顕微鏡法(AFM)システムの機能ブロック図である。 LiCoO2サンプルの多結晶LiCoO2表面のトポグラフィを示す図である。 図1に示すシステムのプローブ先端部を用いた図2Aの多結晶LiCoO2表面の撓み画像を示す図である。 サンプルに接触するプローブ先端部の電気的接続の概略図である。 本開示の実施形態による、LiCoO2表面の撓み画像の、多結晶LiCoO2表面内の局所的リチウム濃度を制御するバイアスパルスの影響を示す図である。 本開示の実施形態による、LiCoO2表面の撓み画像の、多結晶LiCoO2表面内の局所的リチウム濃度を制御するバイアスパルスの影響を示す図である。 図2Aに示すLiCoO2表面の例示的なマップを示す図である。 本開示の実施形態による、図3Aに示す異なる位置において先端部に電圧のACバイアスを印加することによって得られる、測定した接触共振ピークを示す図である。 サンプル表面上の共振周波数の空間分布を示す図である。 本開示の実施形態による、LiCoO2の応答が異なる領域を示す共振振幅の空間マップを示す図である。 図3Cのサンプル内の2つの位置のLiイオン濃度対時間のプロットである。 図3のサンプルに2msの時間間隔にわたって電圧パルスを印加したプロットである。 15VDCバイアスで測定した図3Cのサンプル内の変位ループの空間マップを示す図である。 図7Aの空間マップの拡大図である。 図7Aの空間マップの拡大図である。 図7Cのマップで指定した3つの領域の抽出した変位ループのプロットである。 図3Cのサンプルに高周波バイアスを繰り返し与えた時にLiイオン流から生じる変位ループの空間マップを示す図である。 図3Cのサンプルに高周波バイアスを繰り返し与えた時にLiイオン流から生じる変位ループの空間マップを示す図である。 図3Cのサンプルに高周波バイアスを繰り返し与えた時にLiイオン流から生じる変位ループの空間マップを示す図である。 図3Cのサンプルに高周波バイアスを繰り返し与えた時にLiイオン流から生じる変位ループの空間マップを示す図である。 図9A〜図9Dの空間マップに対応する変位ヒステリシスのプロットである。 図3Cの新たなサンプル及び繰り返し使用したサンプルの充電カーブのプロットである。
本明細書に記載する例示的なシステム及び方法は、イオン輸送(例えば、拡散又は泳動、或いはこれらの両方)、界面又はバルクの電気化学的プロセスにより誘起される局所的歪みのSPMベースの検出に基づく、エネルギー貯蔵、エネルギー変換及び電気抵抗材料及びデバイスにおけるイオン拡散及び電気化学的活性の実空間マッピングを可能にする様々なシステム及び方法に関する。より具体的には、これらのシステム及び方法は、電気化学的活性貯蔵材料に電場を印加した際のイオン再分布に起因して生じる歪みの検出を通じた、局所的イオンダイナミクスをナノメータスケールで空間分解した定性的及び定量的測定を可能にする。本明細書に記載する方法は、以下に限定されるわけではないが、Liイオンバッテリ、酸素含有燃料電池、並びに電気抵抗及びメモリスタを用いたデバイスなどのエネルギー貯蔵及び生成システムにおけるナノメートル体積レベルのカチオン及びアニオン運動の高分解能による研究に広く適用することができる。
本明細書に記載する特定の実施形態は、Liイオンバッテリ及び酸素イオン伝導性固体表面におけるイオン拡散及び電気化学的反応性の実空間マッピングを可能にするために使用する方法論に関する。本開示の1つの態様では、酸素伝導性表面上における酸素還元/発生反応現象が、ミクロ接触測定の限界をはるかに下回る数ナノメートルのスケールでマッピングされる。これにより、局所的電気化学反応性の直接的な同定が可能になるとともに、局所的運動パラメータを洞察できるようになる。別の態様では、Liイオンバッテリ材料内でLiイオンの電気化学活性がマップされる。
本開示によれば、試料の非常に小さな部分内でバイアス誘起性の体積変化を測定することを通じて、試料のナノスケール表面領域内で、輸送及び反応の両方を含むバイアス誘起性のイオンダイナミクスが測定される。試料の表面がSPMプローブと接触することを通じて、このような極小体積の試料内の可動イオンの電気化学的活性を検出し測定する。SPMプローブは極小の先端部を有し、このプローブ先端部に接触する材料の表面内のごくわずかな変化を検出することができる。本開示では、SPMプローブ先端部と接触することによる歪みの検出を通じて局所的イオンダイナミクスのナノメートルスケールでの定量的測定を行う方法、及びこの方法を実行するための装置について説明する。プローブに接触する材料内の歪みは、電気化学活性材料に電場を印加した際に電気化学的に誘起されるイオン再分布(輸送又は反応のいずれか)の結果として生じる。本明細書では、この技術を電気化学的歪み顕微鏡法(EMS)として定義する。プローブ先端部の性能を高めるために、この先端部を、特定の可動イオンに敏感な固体電解質でコーティングすることができる。例えば、プローブ先端部を、Li又はNa含有電解質などのカチオン含有電解質、或いはその他のアニオン、又は酸素、フッ素、水酸基などを含む電解質などのアニオン含有電解質でコーティングすることができる。
1つの例示的な実施形態では、バッテリ電極材料などの試料のカソード電極とアノード電極の間に高周波周期電圧バイアスが印加され、SPMプローブが、試料のイオン再分布及び関連するモル体積の変化によって生じる局所的な周期的表面変位の受動プローブとして機能する。別の例示的な実施形態では、(SPM)先端部が、材料のナノスケール体積内に周期的電場を集中させる。いずれの方法においても、関連するモル体積の変化により、局所的表面膨張及び収縮又は側方運動、或いはこれらの両方が生じ、これらがSPMプローブに伝わって、プローブに結合した顕微鏡電子部品により検出される。本開示の態様によれば、少なくとも約1ピコメートルの、及び例えば約3〜約10ピコメートルの範囲を含む極めて測定感度の高い動的SPMにより、典型的な化学膨張(ベガード)係数の値である300nm3体積中における約10%のイオン濃度変化の検出が可能になる。
図1に、上述した2つの方法を概略的に示す。図1Aでは、試料1が、SPMプローブ2による分析を受ける。電極3及び4にパルス電圧を印加して、電気化学活性材料5に周期的電気バイアスを与える。電気化学活性材料5内に電場7が生じ、可動イオンが、材料5内の粒状組織を構成する原子と化学反応を引き起こすようになる。これらの反応により、材料5のナノスケール体積Vが変化し、材料5の表面9を変形させる歪み力8が生じる。この表面変形が、SPMプローブ12により検出される。
図1Bに、SPMプローブ2が材料5のナノスケール体積V内に周期的電場を生成する代替の実施形態を示す。SPMプローブ2は、ナノスケール体積V内の歪み力8を、表面9の垂直又は側方変位として、或いは垂直変位と側方変位の組み合わせとして検出する。ナノスケール体積内の化学反応及び可動イオンの輸送によって体積変化が生じる。
図2に、本開示の電気化学歪み顕微鏡法(ESM)を実装する例示的な走査型プローブ顕微鏡法(SPM)システム10を示す。このEMS法は、Liイオン薄膜バッテリのアノードとカソードの間に高周波の周期的電気バイアスを印加することに基づくものである。ロックイン技術又は同等の技術を使用して、Liイオン薄膜バッテリ上の振動性表面変位を測定する。表面振動の振幅は、小さな材料体積内に電気バイアス(Vac)を印加することにより誘起されるLiイオンの濃度変化に直接関連することができる。薄膜バッテリ内の局所的格子パラメータとLiイオン濃度の関係は、ベガードテンソルにより、又はモル体積化合物のイオン濃度に対する依存性を定義することにより定められる。バイアス誘起性のLiイオン流の量は、いずれもバッテリ機能に不可欠なLiイオン泳動(電場駆動)及び拡散(濃度駆動泳動)の両方により測定される。
代替の励起モードとしては、以下に限定されるわけではないが、固定周波数の多周波(例えば、2又はそれ以上)、フィードバックループを使用して共振状態を維持した複数の周波数励起、各空間/電圧位置における周波数掃引、及びフィードバックの有無に関わらない広帯域励起(バンド励起)を挙げることができる。これらの代替の励起方法を使用して、カンチレバー共振時の撮像(又はサンプル表面に沿った接触共振周波数の変動に合わせた駆動周波数の調整)を確実にする。共振時の撮像が好ましいが、これはESMの必須のモードではない。
SPMシステム10は、原子間力顕微鏡法(AFM)システムを含むが、他のSPMの実装を使用することもできる。1つの実施形態では、SPMシステム10が、AFM12、サンプル16、スキャナ18、及び点線で示すアドオンモジュール20を含む。AFM12は、多くの市販のAFMシステムのいずれであってもよく、或いはナノインデンタ又は表面形状測定器などの同等の計装機器であってもよい。
カンチレバー24は、単純に「先端部」と呼ぶプローブ先端部26を備える。AFT12は、カンチレバー24に向けられて、例えば4象限光検出器などの検出器30の方向に反射される光ビームを生成する、レーザダイオードなどの光源28をさらに含む。本開示の態様によれば、この反射ビームが、カンチレバー24に生じた撓みに関する情報を含む。AFMシステム10は、追加の回路、ファームウェア及び/又は処理モジュールなどの追加の構成要素を含むことができる。AFMシステム10の一部は、1又はそれ以上の集積回路(IC)又はチップにより実現することができる。さらに、コントローラモジュール22及びアドオンモジュール20は、1又はそれ以上のモジュール又は構成要素をそれぞれ含むことができる。
図3Aに、サンプル16の多結晶LiCoO2表面のトポグラフィを示す。図3Bには、先端部を用いた多結晶LiCoO2表面の撓み画像を示す。図3Cは、サンプル16に接触する先端部の電気的接続の概略図である。本実施形態では、サンプル16が、層状LiCoO2底部カソード24、リン酸リチウムオキシナイトライド(LiPON)電解質26、及び上部非晶質Siアノード28を含む全固体薄膜Liイオンバッテリ試験構造を含み、これらは全てAu/Ni被覆Al23基板上に堆積される(図9に図示)。層状LiCoO2は、充電式リチウムイオンバッテリ内のカソード材料として広く使用されており、大気環境及び水性環境に接した時に比較的安定する。
図3D及び図3Eに示す画像を通じて、本開示による多結晶LiCoO2表面内の局所的リチウム濃度を制御するためのバイアスパルスの利用を視覚化することができる。図3Dには、静止した先端部26に約12ボルトの複数の約2msのバイアスパルス(図6に図示)を印加する前のLiCoO2表面のカンチレバー撓み画像を示している。先端部26は、サンプル16内のステップエッジが存在する領域でLiCoO2表面に接触する単一の地点Aに位置する。本開示で説明するAFM測定は、先端部26が空気雰囲気内で追加の保護コーティングを施さずにLiCoO2表面に直接接触した状態で行ったものである。
図3Eの画像は、約2msのバイアスパルス(図6に図示)を印加した後のLiCoO2表面のカンチレバー撓み画像を示すものである。図3E及び図3Dを比較すると、図3Eの地点BにおけるLiCoO2表面のトポグラフィが、図3Dの地点Aに対して変化している。このトポグラフィ変化は、バイアスパルスの印加後に材料内のリチウム濃度が変化した結果、材料体積の変化が生じたことを示すものである。図3D及び図3Eに見られるように、LiCoO2表面のステップエッジの形状は、約2msのバイアスパルスを印加する前及び印加した後で実質的に不変のままである。図3D及び図3Eに示す比較画像は、サンプル16のLiCoO2表面(具体的にはカソード材料)に、平衡酸化還元電位をはるかに上回る局所的な短い高電圧パルスを印加した影響を実証するものである。本開示の態様によれば、サンプル内でリチウムイオンがインターカレート又はデインターカレートすることにより誘起されたLiイオンの電気化学活性が、LiCoO2表面のモル体積変化及び変形の検出を可能にする。従って、リチウムイオンの再分布により、SPM技術を用いたこの種の材料におけるイオンドリフト及び電気化学活性の定量的マッピングが可能になる。
〔実施例I〕
高周波励起法
1つの実施形態では、先端部に高周波周期電圧Vacを印加して、LiCoO2表面におけるリチウムイオンの局所的再分布によって生じるイオン電流を測定する(図3CではVACとして示す)。上述したように、周期電圧VACの印加によって生じる電場は、サンプル16のLiCoO2表面内のリチウムイオンの電気化学的電位を変化させる。周期的な単一周波数、複数周波数又はバンド励起電圧VACを印加すると、リチウムイオンの局所濃度が変化してリチウムイオンが固体中に拡散し、これにより先端部26とLiCoO2表面の間の接触領域又は範囲(「先端部−表面接点」)におけるLiCoO2表面の格子体積が変化する。
バンド励起法を用いて実証した実施形態では、共振増強法を使用することにより、感度が約30倍〜約100倍高まる。接触共振増強を利用するために、バンド励起法を用いて様々な周波数のAC電圧を印加する。AC電圧の周波数範囲は、約1kHz〜約10MHzであり、例えば約300kHz〜約400kHzのより狭い範囲を含むことができる。先端部−表面接点は、LiCoO2のヤング率及び先端部26とサンプル16の間の接触面積によって求められる共振周波数を有する調和振動子として特徴付けることができる。先端部−表面接点における表面変位の共振振幅は、電場の影響を受けているリチウムイオン移動度に対応する。ロックイン法又はその同等手段の利用に基づいて、ナノメートルで測定した表面変位の共振振幅を求めることができ、これによりLiCoO2表面内の局所的バイアス誘起性リチウム濃度、従ってリチウム輸送に関する情報が得られる。
いくつかの単純化した例に関して、先端部−表面現象の数学的記述を作成することができる。以下の記述では、リチウムイオン輸送プロセスが拡散律速であり、イオン泳動の寄与が最小限であると仮定する。この場合、振動表面電位の距離単位での振幅u3が、(高周波領域では)以下の式(1)によって表され、
1)
Figure 2014502354
式中、Vacは交流(AC)電圧振幅であり、Dはリチウムの拡散係数であり、印加した電場と化学ポテンシャルの間の線形関係をηで示す。係数βは、格子サイズとリチウム濃度の間の近似的かつ経験的な線形関係を表す有効なベガード係数である。
図4A〜図4Dを参照すると、LiCoO2表面の例示的なマップを示している。図4Bには、図4Aに円「a」、「b」及び「c」として示す3つの位置において先端部26に約1V(ピーク間)のACバイアスを印加することにより測定した接触共振ピークを示す。図4Cには、サンプル16の表面上の共振周波数の空間分布を示す。この空間分布は、異なる結晶粒配向及び表面トポロジー変動に関する有効なヤング率の変化を反映する強い体系的変化を示すものである。図4Dには、LiCoO2の応答が異なる領域を示す共振振幅の空間マップを示す。換言すれば、この空間マップは、3つの位置a、b及びcにおける高周波励起に基づくリチウム拡散及びインターカレーション挙動の変化を示すものである。
〔実施例II〕
電極バイアス電圧
図3Cに示すサンプル16(多結晶LiCoO2)の結晶粒界及びこの結晶粒界から離れた位置において、SPMプローブ分析によってLiイオン濃度を調査した。図5に、−18Vの振幅及び30msの長さの電圧パルスを印加した後にアノード表面上の2つの異なる位置で連続的に測定したLiイオン濃度の変化を示す。先端部−表面接合部における静電効果及び反応性を最小化するために、バッテリのアノード(上部電極)を接地した状態でカソード(底部電極)にパルスを印加した。撮像中のバッテリの荷電状態の変化を最小化し、空間分解したグリッド上の数多くのサンプリング地点でのマッピングを可能にするように単一地点の測定時間を十分に短く維持するために、パルス長をミリ秒範囲で設定した。測定可能なLiイオン流をミリ秒の電圧パルスで誘起させるために、印加するパルス振幅を通常のバッテリ動作電圧よりもはるかに高くした。しかしながら、ミリ秒パルスは、考えられる分解反応速度論よりも大幅に短いので、バッテリは(EMS画像コントラストの急速な再生不可能な変化及び緩慢なドリフト、目に見える表面損傷などの)損傷の兆候を示さなかった。
粒界様の特徴部においてSPMプローブにより局所的に測定を行うと、電圧パルス後にEMS応答が増加し、約100msの緩和時間とともに減衰する。初期電圧パルス後にゼロ電場状態で測定を行うので、この緩和は拡散輸送によるLiイオンの再分布に直接に関連する。Liイオンの拡散係数が、約10-142/S〜10-122/Sであると仮定すると、100ms中にLiイオンが拡散する長さスケールは約30〜300nmになる可能性があり、これはSPMの信号生成量に一致する。
各空間位置におけるバイアス依存Liイオン流を調査するために、この電圧分光法では、カソードとアノードの間に、ゆっくりと変化する(〜1〜10Hz)DCバイアスVDCを、2msの長さで最大±15Vの振幅の電圧パルスの形で印加した。この鋸歯状の電圧パルスを図6に示す。各バイアスパルス後に、バイアスオフ状態中にバッテリに1VACを印加することによりLiイオン分布をプロ−ビングした。このように、ESM応答の変化を通じて、波形の時間スケール(約0.1〜1秒)に基づくLiイオン流をプロ−ビングする。パルス実験と同様に、DC掃引の時間スケールを、対応するLiイオンの拡散長が有効な先端部サイズと同程度になるように選択し、これにより空間分解能と信号強度の間の最適な妥協点を実現する。この時間スケールは、サンプル表面上の地点のグリッドにわたってデータが得られる分光法マッピングにも適合する。(ゼロ時間平均で)正及び負の電圧を使用する利点は、電圧パルスに起因するLiの再分布が(少なくとも部分的に)可逆的であり、材料内の全体的なLiのプロファイルがほぼ一定に維持される点である。
バイアス掃引中に測定したEMS応答はヒステリシス挙動を示し、図5の緩和曲線から、このヒステリシスループ形成のメカニズムを定性的に理解することができる。所与の振幅のバイアスパルスを印加してもLiイオンの再分布が生じない場合、或いは誘起される緩和がバイアスオフ状態における測定の時間間隔よりもはるかに速い場合、EMS信号は一定のまま(水平線)である。もう1つの解釈は、プロ−ビングする体積中にLiイオンが全く存在しないことである。電圧パルスと測定の間の時間よりも緩和時間の方が長い場合、ヒステリシスループが開く。ループ下にある範囲は、電圧サイクル中に誘起されるLiイオン濃度の変化に直接比例し、従ってこの範囲を使用して、電場の影響下における非晶質Si中のLiイオン運動を調査することができる。
〔実施例II〕
電極バイアス電圧
空間分解したLiイオン流をマッピングするために、サンプル16の1μm×1μmの範囲にわたる100×100のグリッド上でVDC=±15V及び7Hzの周波数のESMループを測定した。電圧掃引中にプローブの下の領域に出入りするLiイオン流の有用な尺度として、歪み応答のヒステリシスに伴う0VDCのループ断を選択した。ループ断が高いほど、電場により再分布するLiイオンの量が多くなり、Liイオン濃度又はイオン移動度のいずれかが高くなったことを示す。図7Aに、尖った粒界の特徴部における最も高いヒステリシス応答がはっきりと示されている。また、より滑らかな粒界上の強く促進されたLiイオン流、及び目に見えるトポグラフ的欠陥を伴わない複数の「ホットスポット」もはっきりと分かる。観察される挙動は高度に再現可能であり、図7AのB及びCで表す領域内を走査して得られた高解像度のマップを、図7B及び図7Cにそれぞれ示す。
図7A〜図7Bのマップは、6nmのグリッドサイズを有する300nmの走査サイズを示しており、観察されるコントラスト(柱状結晶粒内のホットスポット)が再現可能に測定されること、及びループ断が粒界に沿って均一でないことを示し、Liイオン伝導チャネルに関するナノメートルスケールでの情報を提供するものである。図8には、図7Cに円で示す3つの異なる領域から取り出した変位ループを示す。円「a」は粒界を示し、円「b」は結晶粒内のホットスポットを示し、円「c」は低応答領域を示す。
横方向サイズが約20nmの非常に尖った粒界特徴部は、信号生成歪みが表面に非常に近いことを示唆するものである。LiPON/Si界面で歪みが発生する場合、Si層上で測定される歪みは、膜厚の長さスケールで拡散して見える(ここでは明らかに当てはまらない機械的に分離されたカラムの場合を除く)。トポグラフィの最小限で観察される尖ったコントラストの原因については、いくつかの説明が考えられる。例えば、尖った粒界領域におけるLiイオンの量が多いことは、Si−LiPON界面の粗さにより誘起されるトポグラフィ的電場の増大により説明することができる。
非晶質Si膜は、この膜を通る低密度領域形成チャネルのネットワークを示す。これらの低密度チャネルは、優先的又は妨害的なLiイオン伝導路を提供する。ESMデータは、Li拡散時間が実験時間と同等である高コントラスト領域を識別し、結晶粒内のゼロコントラストは、拡散時間が非常に長いこと又は非常に短いことの両方、又はLiイオンが存在しないことに起因する。或いは、低密度材料と高密度材料の間で導電率が一致しないと、トポグラフィの最小限で電場が増大し、Siを通る1次元電気泳動輸送を誘導する可能性がある。最終的に、先端部−表面接合部における迷走反応を完全に除外することはできない(しかしながら、このモデルは、いずれのトポグラフィ的特徴部にも関連しないホットスポットの形成に関する説明を提供しない)。
〔実施例III〕
電極バイアス電圧
長期分光撮像中におけるESMヒステリシスの発生により、ESMコントラストの原因及びバッテリ機能のナノスケールメカニズムに対するさらなる洞察を得ることができる。ここでは、長期間にわたって繰り返した測定(±15VDCによる7Hzでの循環)により、観察されるESMヒステリシスが時間とともに徐々に発生することが示された。新品のバッテリサンプルに基づいて、局所変位ループに対する繰り返し使用の影響についての系統的研究を行った。最大6×105サイクルの異なる数の正弦波サイクル(7Hz、15V振幅)後に、電圧分光マップを取得した。
図9A〜図9Dに、1×104、3×104、1×105及び6×105サイクルの正弦波サイクルを繰り返した場合の同じ領域内のループ断の発生を示す。図9Aに見られるホットスポットは連続的に消失する一方で、図9B〜図9Cに示すように、粒界様特徴部におけるLiイオン流は強く増加している。このことは、Liイオンが、最初に低密度チャネルを飽和させ、その後、横向きに拡散して、結果的に図9Dに示すマップ内のより広い特徴部を生じることを示すものである。図10に、サイクル数の増加に伴う粒界領域のヒステリシスESMループの発生を示す。なお、図9A〜図9Dにおける一連の画像は、ナノスケール表面体積上のSiアノード内のLiイオン流の直接的なナノスケール表現、及びさらに後述するような充電状態に伴うLiイオンの発生を示すものである。
高周波サイクル中におけるバッテリ試験構造の観察されるESM信号の変化の原因を立証するために、新品状態のサンプル16及び激しく繰り返し使用した状態のサンプル16について、それぞれ0.2μA及び0.1μAの一定電流を使用して充電曲線を測定した。新品のサンプル及び繰り返し使用したサンプルの充電曲線を図11に示す。これらの両バッテリに関し、電気化学的特性評価の前にSiを薄いCr集電体でコーティングした。充電前には、新品のサンプル及び繰り返し使用したサンプルの開路電圧は、充電していない新品のSi−LiCoO2バッテリに関して予想されるように、両方ともにほぼゼロであった。新品のサンプルを4Vまで充電すると、バッテリの容量を1.62μAhまで取り出すことができ、これは、リチウムを半分取り出したLi0.5CoO2に関して推定される理論的な計算容量である1.16μAhを若干上回る。(同じく図9Dに示す)繰り返し使用したサンプルは4.2Vまで充電したが、理論的容量である1.07mAhに比べて大幅に低い0.44μAhの容量しか示さなかった。
これらの結果は、高周波、高電圧で繰り返し使用すると、バッテリが部分的に充電されることを示唆する。図11の結果後のさらなるバッテリの繰り返し使用はほぼ不可逆的であり、その後の放電曲線では容量の一部しか検出されない。Siアノード材料に関しては、この不可逆的容量が周知の問題であり、Si粒界様特徴部を通じた局所的Liイオン輸送に関連し得る。
本発明の様々な実施形態を説明したが、当業者には、本発明の範囲内でより多くの実施形態及び実装が可能であることが明らかであろう。例えば、当業者であれば、材料の体積変化の測定に使用できる別の方法にナノインデンテーションがあると認識するであろう。この技術では、ピラミッド形状の圧子が使用され、既知の幾何形状の圧入先端部を用いてインデントの面積を求める。貫通の負荷及び深さなどの様々なパラメータが測定され、負荷−変位曲線を使用して材料の機械的特性を判断する。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲及びこれらの同等物の観点以外によって限定されるものではない。

Claims (38)

  1. 材料の電気化学的活性表面上の活性をマッピングする方法であって、
    前記材料に電気的励起信号を印加するステップと、
    前記電気的励起信号に応答して前記材料の可動イオンの移動を誘起するステップと、
    前記可動イオンの前記移動により誘起された電気化学的歪み応答を測定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記材料は、イオン伝導体又は混合電子イオン伝導体を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記電気的励起信号を印加するステップは、前記材料に接触する電極を形成して、該電極に電圧バイアスを印加するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記電気的励起信号を印加するステップは、機械的共振状態を維持するための周波数フィードバックを任意に含むことができる所定の周波数バンドの単一の又は複数の周波数励起の一方を含む、画素取得時間よりも高い周波数の高周波パルスを印加するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、前記材料をSPM先端部に接触させてトポグラフィ画像を取得するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、前記SPM画像から前記材料の体積変化を測定するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記材料の電気化学的歪み応答を測定するステップは、前記材料の、垂直及び側方変位成分を含むバイアス誘起性表面変位振動の振幅を測定するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 前記電気的励起信号を印加するステップは、前記材料を電気的にバイアスされた走査プローブ先端部に接触させて、該材料のナノスケール体積内に周期的電場を生成するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記電気的励起信号を印加するステップは、高周波AC電圧を印加するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記高周波AC電圧を印加するステップは、約1kHz〜約10MHzの周波数のパルス化したAC電圧を印加するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、前記走査プローブ先端部を用いて、前記材料内の歪みを測定して該材料のナノスケール体積のトポグラフィ画像を取得するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  12. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、反応又は輸送の一方又は両方に起因するアニオンの移動を検出するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、Liイオン又はNaイオンの移動を検出するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、LiCoO2の結晶格子内のLiイオンのインターカレーションにより誘起された格子歪みを検出するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、反応又は輸送の一方又は両方に起因するカチオンの移動を検出するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、酸素イオン、フッ素イオン又は水酸基イオンの移動を検出するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、酸素伝導性燃料電池材料内の酸素イオンの発生により誘起された格子歪みを検出するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、前記材料を特定の可動イオンに敏感な固体電解質でコーティングしたSPM先端部に接触させるステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  19. 前記電気化学的歪み応答を測定するステップは、前記材料の表面をSPM先端部に接触させ、該SPM先端部の動きを検出することにより前記表面の変位を測定するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. バッテリ又は燃料電池材料の電気化学的活性表面上の活性をマッピングする方法であって、
    前記材料のナノスケール領域をSPM先端部に接触させるステップと、
    前記材料のナノスケール体積にパルス化した電気的励起信号を印加して、前記材料の前記ナノスケール体積内の可動イオンの移動を誘起するステップと、
    を含み、前記可動イオンの移動が、前記材料内の格子歪みを引き起こすとともに、前記材料のナノスケール表面領域の垂直変位及び側方変位の一方又は両方を引き起こし、前記方法は、
    前記先端部の垂直変位及び側方変位を測定するステップと、
    前記バッテリ材料の電気化学可動イオン輸送特性を計算するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする方法。
  21. 前記パルス化した電気的励起信号を印加するステップは、前記信号を前記バッテリ材料内の前記可動イオン運動の拡散時間よりも高いパルスレートで印加するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記パルス化した電気的励起信号を印加するステップは、イオン運動の遅い成分が前記可動イオンのイオン拡散時間特性と同等の周期を有して掃引される三角電圧を印加した後に高周波応答を検出するステップを含む電圧分光法を含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  23. 前記可動イオンの移動を誘起するステップは、アニオンの移動を誘起するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  24. 前記可動イオンの移動を誘起するステップは、Liイオン又はNaイオンの移動を誘起するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 前記可動イオンの移動を誘起するステップは、カチオンの移動を誘起するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  26. 前記可動イオンの移動を誘起するステップは、酸素イオン、フッ素イオン又は水酸基イオンの移動を誘起するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 前記パルス化した電気的励起信号を印加するステップは、一次反転曲線を使用する複合分光法を適用してヒステリシスループ内の緩和時間を検出し、試料内に誘起されるイオン運動の動力学的効果及び電圧効果からの寄与を判断するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  28. 前記パルス化した電気的励起信号を印加するステップは、周波数が変動するAC電圧を印加するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  29. 前記材料のナノスケール体積にパルス化した電気的励起信号を印加するステップは、約2nm〜約100nmの側方距離を有する表面領域に励起信号を印加するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  30. 前記ナノスケール表面領域の垂直変位は、少なくとも約1ピコメートルである、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  31. 前記垂直変位又は側方変位を測定するステップは、前記パルス化した電気的励起信号により誘起された共振周波数を測定するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  32. 材料の電気化学的活性表面上の活性をマッピングする装置であって、
    前記材料のナノスケール表面領域に印加する励起信号を生成するように構成されたコントローラモジュールと、
    前記材料の前記ナノスケール表面領域の垂直変位を通じて可動イオンのインターカレーションを検出するように構成された、前記材料の前記表面に接触するプローブと、
    前記プローブに結合し、前記可動イオンの変位に基づいて前記材料の前記ナノスケール表面領域における電気化学応答を測定する検出器と、
    を備えることを特徴とする装置。
  33. 前記材料は、イオン伝導体又は混合電子イオン伝導体を含む、
    ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
  34. 前記電気化学的活性表面は、薄膜バッテリの表面、固体燃料電池の表面、又は電極接触を有する電気化学的デバイスの表面を含む、
    ことを特徴とする請求項33に記載の装置。
  35. 前記プローブはSPMプローブを含み、該プローブは、ナノスケール表面領域のトポグラフィ画像を生成する、
    ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
  36. 前記プローブに結合した検出器は、前記コントローラモジュールにより生成された前記励起信号のパルスレートに関連する期間にわたって分光画像を生成する、
    ことを特徴とする請求項35に記載の装置。
  37. 前記コントローラモジュールは、前記プローブを用いて前記材料の前記ナノスケール表面領域にパルス化した電圧を印加する、
    ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
  38. 前記コントローラモジュールは、前記材料と電気的に接触する電極にパルス化した電圧を印加する、
    ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
JP2013540968A 2010-11-24 2011-11-14 エネルギー貯蔵材料及びエネルギー変換材料におけるイオン拡散及び電気化学的活性の実空間マッピング Pending JP2014502354A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US45851010P 2010-11-24 2010-11-24
US61/458,510 2010-11-24
US13/291,480 US8719961B2 (en) 2010-11-24 2011-11-08 Real space mapping of ionic diffusion and electrochemical activity in energy storage and conversion materials
US13/291,480 2011-11-08
PCT/US2011/060547 WO2012071203A2 (en) 2010-11-24 2011-11-14 Real space mapping of ionic diffusion and electrochmical activity in energy storage and conversion materials

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014502354A true JP2014502354A (ja) 2014-01-30

Family

ID=46063305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013540968A Pending JP2014502354A (ja) 2010-11-24 2011-11-14 エネルギー貯蔵材料及びエネルギー変換材料におけるイオン拡散及び電気化学的活性の実空間マッピング

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8719961B2 (ja)
JP (1) JP2014502354A (ja)
DE (1) DE112011103902T5 (ja)
GB (1) GB2498885B (ja)
WO (1) WO2012071203A2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019215187A (ja) * 2018-06-11 2019-12-19 本田技研工業株式会社 イオン挙動検出装置、二次電池装置及び走査型プローブ顕微鏡
JP2021128009A (ja) * 2020-02-12 2021-09-02 本田技研工業株式会社 イオン挙動検出装置、二次電池装置及び走査型プローブ顕微鏡
WO2021193799A1 (ja) * 2020-03-26 2021-09-30 国立大学法人大阪大学 振動成分測定装置、ケルビンプローブ力顕微鏡、振動成分測定方法
WO2022137543A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 国立大学法人東北大学 高周波エンハンスト電気化学歪み顕微鏡と、それを用いた高周波エンハンスト電気化学歪み顕微鏡法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9541576B2 (en) 2014-07-28 2017-01-10 Ut-Battelle, Llc Electrochemical force microscopy
US20170315148A1 (en) * 2016-05-02 2017-11-02 University Of Washington Through Its Center For Commercialization Scanning thermo-ionic microscopy
CN113092826B (zh) * 2021-03-05 2023-04-07 中山大学 扫描探针显微镜系统及其测量方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004167643A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Japan Science & Technology Agency 微細金属原子構造物の作製方法及び装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2919119B2 (ja) 1991-06-05 1999-07-12 キヤノン株式会社 走査プローブ顕微鏡及び記録再生装置
US5448399A (en) 1992-03-13 1995-09-05 Park Scientific Instruments Optical system for scanning microscope
US5517027A (en) 1993-06-08 1996-05-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Method for detecting and examining slightly irregular surface states, scanning probe microscope therefor, and method for fabricating a semiconductor device or a liquid crystal display device using these
WO1996020406A1 (fr) 1994-12-27 1996-07-04 Research Development Corporation Of Japan Procede d'analyse elementaire par microscope a sonde de balayage utilisant un procede d'application de haute tension a impulsions ultracourtes
US6134971A (en) 1998-08-27 2000-10-24 University Of Hawaii Stress induced voltage fluctuation for measuring stress and strain in materials
DE102004036971B4 (de) 2004-07-30 2009-07-30 Advanced Micro Devices, Inc., Sunnyvale Technik zur Bewertung lokaler elektrischer Eigenschaften in Halbleiterbauelementen
SE0800670A0 (en) 2008-03-25 2009-03-10 Nanofactory Instruments Ab Nanoscale charge carrier mapping

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004167643A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Japan Science & Technology Agency 微細金属原子構造物の作製方法及び装置

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6014025427; Nina Balke et al.: '"Real Space Mapping of Li-Ion Transport in Amorphous Si anodes with Nanometer Resolusion"' NANO LETTERS.,2010 10(9) , 20100730, pp 3420-3425 *
JPN6014025429; Maxim Koltypin et al.: '"The study of lithium insertion-deinsertion processes into composite graphite electrodes by in situ' electrochemistry comuunications Vol.4,No.1 , 200201, pp 17-23 *
JPN6014025430; A.Timmons et al.: '"Isotropic Volume Expansion of Particles of Amorphous Metallic Alloys in Composite Negative Electrod' Journal of The Electrochemical Society Vol ¥.154,No.5 , 2007, pp 444-448 *
JPN6015005213; Stephen Jesse et al.: '"Rapid multidimensional data acquisition in scanning probe microscopy applied to local polarization' APPLIED PHYSICS LETTERS 93,112903(2008) , 2008, pp.112903-1 - 112903-3 *

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019215187A (ja) * 2018-06-11 2019-12-19 本田技研工業株式会社 イオン挙動検出装置、二次電池装置及び走査型プローブ顕微鏡
JP2021128009A (ja) * 2020-02-12 2021-09-02 本田技研工業株式会社 イオン挙動検出装置、二次電池装置及び走査型プローブ顕微鏡
JP7313297B2 (ja) 2020-02-12 2023-07-24 本田技研工業株式会社 イオン挙動検出装置、二次電池装置及び走査型プローブ顕微鏡
WO2021193799A1 (ja) * 2020-03-26 2021-09-30 国立大学法人大阪大学 振動成分測定装置、ケルビンプローブ力顕微鏡、振動成分測定方法
WO2022137543A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 国立大学法人東北大学 高周波エンハンスト電気化学歪み顕微鏡と、それを用いた高周波エンハンスト電気化学歪み顕微鏡法
DE112020007701T5 (de) 2020-12-25 2023-07-27 Tohoku University Hochfrequenzverstärktes elektrochemisches verformungsmikroskop und hochfrequenzverstärkte elektrochemische verformungsmikroskopie unter verwendung desselben
JP7527679B2 (ja) 2020-12-25 2024-08-05 国立大学法人東北大学 高周波エンハンスト電気化学歪み顕微鏡と、それを用いた高周波エンハンスト電気化学歪み顕微鏡法

Also Published As

Publication number Publication date
DE112011103902T5 (de) 2013-10-10
US20120125783A1 (en) 2012-05-24
WO2012071203A2 (en) 2012-05-31
GB2498885A (en) 2013-07-31
GB2498885B (en) 2017-10-04
US8719961B2 (en) 2014-05-06
WO2012071203A3 (en) 2012-07-19
GB201307619D0 (en) 2013-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014502354A (ja) エネルギー貯蔵材料及びエネルギー変換材料におけるイオン拡散及び電気化学的活性の実空間マッピング
Collins et al. Quantitative electromechanical atomic force microscopy
Kalinin et al. Li-ion dynamics and reactivity on the nanoscale
Balke et al. Nanoscale mapping of ion diffusion in a lithium-ion battery cathode
Arruda et al. Mapping irreversible electrochemical processes on the nanoscale: ionic phenomena in Li ion conductive glass ceramics
Balke et al. Real space mapping of Li-ion transport in amorphous Si anodes with nanometer resolution
US6005400A (en) High resolution three-dimensional doping profiler
JP5122490B2 (ja) 半導体試料のドーピング密度の算出方法
US8869311B2 (en) Displacement detection mechanism and scanning probe microscope using the same
US6002131A (en) Scanning probe potentiometer
JP5269725B2 (ja) 液中電位計測方法
CN107727886A (zh) 一种倒置式高速电化学原子力显微镜
EP3568693B1 (en) Method of and system for detecting structures on or below the surface of a sample using a probe including a cantilever and a probe tip
CN108362913B (zh) 一种激光干涉式压电力显微镜的铁电畴极化方向判别方法
Renz et al. Determination of lithium diffusion coefficients in single battery active material particles by using an AFM-based steady-state diffusion depolarization technique
Romanyuk et al. Single-and multi-frequency detection of surface displacements via scanning probe microscopy
Liu et al. Development of electrochemical high-speed atomic force microscopy for visualizing dynamic processes of battery electrode materials
Dobson et al. Electron beam lithographically-defined scanning electrochemical-atomic force microscopy probes: fabrication method and application to high resolution imaging on heterogeneously active surfaces
Kalinin et al. ESM of Ionic and Electrochemical Phenomena on the Nanoscale
Lu et al. Characterization of local electric properties of oxide materials using scanning probe microscopy techniques: A review
Flores-Ruiz et al. An alternative scheme to measure single-point hysteresis loops using piezoresponse force microscopy
US8752211B2 (en) Real space mapping of oxygen vacancy diffusion and electrochemical transformations by hysteretic current reversal curve measurements
Eshghinejad et al. Resolving local electrochemistry at the nanoscale via electrochemical strain microscopy: Modeling and experiments
US9541576B2 (en) Electrochemical force microscopy
Kalinin et al. Electrochemical Strain Microscopy: Probing Electrochemical Transformations in Nanoscale Volumes

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140918

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150212