JP2014240651A - 排気装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の内燃機関に接続された排気管Pの終端部近傍に取付可能な排気装置であって、排気管Pを挿通可能に形成された挿通孔THを有する筒状本体10を備え、挿通孔THの開口面積は、排気管Pの上流側から下流側に向かって小さくなるように形成されている。
【選択図】図3
Description
〔第1の実施形態〕
図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る排気装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る排気装置の側面図である。図2は、本実施形態に係る排気装置1の背面図である。図3は、図2のA−A線断面図である。図1に示されているように、排気装置1は、例えば自動四輪車等の車両の内燃機関(図示省略)に接続された排気管Pの終端部近傍に取付可能な装置であって、筒状本体10と、複数の支持部20とから構成されている。本実施形態の排気装置1は、筒状本体10の挿通孔TH(後述する)内を流れる空気により生じるベルヌーイ効果によって、排気管P内の排気ガスを排気管Pの下流側に引き寄せるように構成されている。
先ず、内燃機関が駆動している場合(車両が停止中の場合も含む)には、排気管Pから排気ガスが排出される。このとき、挿通孔TH内の空気は、排気ガスの排出によって生じるベルヌーイ効果によって、後端部13と排気管Pの終端部との間隙を通過して排気管Pの下流側に引き寄せられる。この場合、後端部13では、挿通孔TH内の空気と排気ガスが合流して、全体(合流した空気及び排気ガス)の流量が増加することから、例えば排気管Pの下流から上流に向かう排気ガスの反射波が排気管P内で発生することを、合流した空気及び排気ガスの慣性力によって抑制することができる。このため、排気ガスが反射波によって排気管P内を逆流するのを抑制して、当該排気ガスを排気口P1から排出することができる。
以下、本発明の第2の実施形態に係る排気装置について説明する。本実施形態に係る排気装置は、車両の内燃機関からの排気ガスを排出するための排気管であって、外側面と内側面とを貫通する貫通孔が設けられた側壁を有する排気管を備えた点において、第1の実施形態に係る排気装置1と異なる。以下、第1の実施形態と異なる構成について図4を参照して説明する。
先ず、内燃機関が駆動している場合(車両が停止中の場合も含む)には、排気管30の排気口32から排気ガスが排出される。このとき、挿通孔TH内の空気は、排気ガスの排出によって生じるベルヌーイ効果によって、貫通孔33を介して排気管30内に吸い込まれる。この場合、排気口32では、貫通孔33を介して排気管30内に吸い込まれた空気と排気ガスとが合流し、全体(合流した空気及び排気ガス)の流量が増加することから、例えば排気管30の下流から上流に向かう排気ガスの反射波が排気管30内で発生することを、合流した空気及び排気ガスの流速及び流量による慣性力によって抑制することができる。このため、排気ガスが反射波によって排気管30内及び排気管P内を逆流するのを抑制して、当該排気ガスを排気口32から排出し易くすることができる。
上記第1の実施形態では、排気装置1が、筒状本体10と、複数の支持部20を備える場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、排気装置は、筒状本体10と、車両の内燃機関からの排気ガスを排出するための排気管とを少なくとも含むように構成されてもよい。ここで、排気管は、車両の内燃機関に接続された排気管Pの終端部に取付可能に形成され、排気管Pから流入した排気ガスを外部に排出する。
上記第1の実施形態では、挿通孔THが円錐台状に形成されることによって、挿通孔THの開口面積が排気管P(または排気管30)の上流側から下流側に向かって連続的に小さくなるように形成されている場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、挿通孔THの開口面積が段階的に小さくなるように形成してもよいし、連続的及び段階的に小さくなるように形成してもよい。これらの場合においても、排気管P(または排気管30)と筒状本体10との間隙は、排気管P(または排気管30)の終端部に向かって小さくなることから、排気ガスが排気管から排出され易くなり、排気ガスの排出効率を向上させることができる。
上記各実施形態では、後端部13が、排気管P(または排気管30)の終端部よりも排気管P(または排気管30)の下流側に配置される場合を一例として説明したが、この場合に限られない。ここで、排気管P及び排気管30のうち排気管30を用いた場合を一例として説明すると、例えば図6(a)に示すように、後端部13と排気管30の終端部(排気口32)とが、排気管30の延伸方向において同じ位置に配置されてもよい。また、例えば、図6(b)に示すように、排気管30の終端部(排気口32)が、後端部13よりも排気管30の下流側に配置されてもよい。この場合においても、排気ガスの排出効率を向上させることができる。なお、後端部13と排気管30の終端部との距離が適正であるほど、貫通孔33を介して排気管30内に流れる空気の量が増加し、増加したガス(排気管30内で合流した空気及び排気ガス)の流量及び流速によるガスの慣性力によって排気管30内の圧力が低下して、排気ガスの排出が促進される。そこで、後端部13と、排気管30の終端部(排気口32)との距離D3(図6(b)に示す)は、例えば0mm以上35mm以下であることが好ましい。
上記各実施形態では、一つの筒状本体10が排気装置1(または排気装置100)に設けられている場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、筒状本体を、排気管の上流側から下流側に向かって複数設け、第1の筒状本体は、排気管の下流側における第1の筒状本体の端部が、排気管の下流側において第1の筒状本体に隣接する第2の筒状本体の挿通孔内に位置するように設けられてもよい。この場合、第1の筒状本体と第2の筒状本体との間にも空気が通過するための間隙が形成され、当該間隙を通過する空気の流速がベンチュリ効果によって増加する。このとき、排気管内の排気ガスは、第1の筒状本体と排気管との間隙を通過する空気によって引き寄せられた後に、第1の筒状本体と第2の筒状本体との間隙を通過する空気によってさらに引き寄せられる。これにより、排気ガスの排出効率をさらに高めることができる。
上記各実施形態では、筒状本体10の前端部12が、前端部12の外径方向に広がるようにカールしている場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、図8に示すように、排気装置1に設けられる2つの筒状本体10a,10dのうち、排気管Pの下流側に設けられる筒状本体10dが、略徳利状に形成されてもよい。ここで、筒状本体10dの側面部は、円筒部11eと、筒状本体10dの中心軸に向かって湾曲する湾曲部11fと、円筒部11eよりも外径の小さい円筒部11gとから形成されている。この場合においても、排気ガスの排出効率を向上させることができる。
上記各実施形態では、前端部12及び後端部13が円形に形成されている場合を一例として説明したが、前端部12及び後端部13は、例えば楕円形状や多角形状等に形成されていてもよい。また、排気口P1が、例えば楕円形状や多角形状等に形成されていてもよい。この場合においても、排気ガスが排気管Pから排出され易くなることから、排気ガスの排出効率を向上させることができ、ひいては内燃機関の高出力化、燃焼効率の向上及び燃費の向上等を実現することができる。
以下、本発明の第3の実施形態に係る排気装置について説明する。本実施形態に係る排気装置は、筒状本体の内側面が、排気管の上流側における筒状本体の端部以外、排気管の外側面及びその延長面と平行に形成されている点において、上記各実施形態に係る排気装置1,100と異なる。以下、上記各実施形態と異なる構成について図9を参照して説明する。
先ず、内燃機関が駆動している場合(車両が停止中の場合も含む)には、排気管Pから排気ガスが排出される。このとき、挿通孔TH内の空気は、排気ガスの排出によって生じるベルヌーイ効果によって、排気管Pの下流側に引き寄せられる。また、筒状本体10´の下流側の端部は、排気管Pの終端よりも下流側に配置されているため、排気管Pから排出された排気ガスの強い圧力波が、筒状本体10´のうち、排気管Pの終端よりも排気管Pの延伸方向(図9においてX方向)に突出する部分の内側面に斜め後方に当たって反射する。この強い圧力波の動きに沿って、挿通孔TH内の空気は、排気管Pの下流側により強く引き寄せられることとなる。この場合、後端部13では、挿通孔TH内の空気と排気ガスが合流して、全体(合流した空気及び排気ガス)の流量が増加することから、例えば排気管Pの下流から上流に向かう排気ガスの反射波が排気管P内で発生することを、合流した空気及び排気ガスの慣性力によって抑制することができる。このため、排気ガスが反射波によって排気管P内を逆流するのを抑制して、当該排気ガスを排気口P1から排出することができる。
以下、本発明の第4の実施形態に係る排気装置について説明する。本実施形態に係る排気装置は、車両の内燃機関からの排気ガスを排出するための排気管を備えた点において、第3の実施形態に係る排気装置200と異なる。以下、第3の実施形態と異なる構成について図10を参照して説明する。
上記第4の実施形態では、貫通孔が設けられていない排気管30´を排気装置300に設けた場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、第2の実施形態における排気管30が、排気管30´の代わりに設けられてもよい。この場合、挿通孔TH内の空気のうち、貫通孔33を介して排気管30内に吸い込まれた空気は、排気管30内の排気ガスを排気管30の外部に排出するように作用する。これにより、排気ガスが排気管から排出され易くなることから、排気ガスの排出効率を向上させることができ、ひいては内燃機関の高出力化、燃焼効率の向上及び燃費の向上等を実現することができる。
上記第3及び第4の実施形態では、排気管の上流側における筒状本体10´の端部にカール部11aを設けた場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、排気管の上流側における筒状本体10´の端部の外径を広げるように直線状に傾斜する傾斜部が、カール部11aの代わりに設けられてもよい。また、排気管の上流側における筒状本体10´の端部には、カール部11a及び傾斜部の何れも設けられていなくてもよい。
上記第3及び第4の実施形態では、一つの筒状本体10´が排気装置200(または排気装置300)に設けられている場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、複数の筒状本体10´を排気管の上流側から下流側に向かって設け、第1の筒状本体は、排気管の下流側における第1の筒状本体の端部が、排気管の下流側において第1の筒状本体に隣接する第2の筒状本体の挿通孔内に位置するように設けられてもよい。この場合、上述した変形例4と同様に、排気管内の排気ガスは、第1の筒状本体と排気管との間隙を通過する空気によって引き寄せられた後に、第1の筒状本体と第2の筒状本体との間隙を通過する空気によってさらに引き寄せられることから、排気ガスの排出効率をさらに高めることができる。
10,10a,10b,10c,10d,10´…筒状本体
11…側面部
11a…カール部
11b,11d…傾斜部
11c,11e,11g…円筒部
11f…湾曲部
12,12a,12b,12c,12d…前端部
13,13a,13b,13c,13d…後端部
20,20a,20b,20c,20d…支持部
30,30´…排気管
31…取付口
32…排気口
33…貫通孔
TH…挿通孔
P…排気管
P1…排気口
Claims (14)
- 車両の内燃機関に接続された排気管の終端部近傍に取付可能な排気装置であって、
前記排気管を挿通可能に形成された挿通孔を有する筒状本体を備え、
前記挿通孔の開口面積は、前記排気管の上流側から下流側に向かって小さくなるように形成されている
ことを特徴とする排気装置。 - 車両の内燃機関からの排気ガスを排出するための排気管と、
前記排気管を挿通可能に形成された挿通孔を有する筒状本体とを備え、
前記挿通孔の開口面積は、前記排気管の上流側から下流側に向かって小さくなるように形成されている
ことを特徴とする排気装置。 - 車両の内燃機関からの排気ガスを排出するための排気管であって、外側面と内側面とを貫通する貫通孔が設けられた側壁を有する排気管と、
前記排気管を挿通可能に形成された挿通孔を有し、前記貫通孔を覆うように設けられた筒状本体とを備え、
前記挿通孔の開口面積は、前記排気管の上流側から下流側に向かって小さくなるように形成されている
ことを特徴とする排気装置。 - 前記挿通孔の開口面積は、前記排気管の上流側から下流側に向かって連続的及び/又は段階的に小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気装置。
- 前記排気管の下流側における前記筒状本体の端部が、前記排気管の終端よりも前記排気管の下流側に配置される場合に、前記排気管の下流側における前記筒状本体の端部の内半径と、前記排気管の内半径との差が0mm以上6mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の排気装置。
- 前記排気管の下流側における前記筒状本体の端部が、前記排気管の延伸方向において前記排気管の終端と同じ位置又は前記排気管の終端よりも前記排気管の上流側に配置される場合に、前記排気管の下流側における前記筒状本体の端部の内半径と、前記排気管の外半径との差が0mmより大きく6mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の排気装置。
- 前記筒状本体の内側面の接線と、前記排気管の中心軸とのなす角度は、0°より大きく15°以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の排気装置。
- 車両の内燃機関に接続された排気管の終端部近傍に取付可能な排気装置であって、
前記排気管を挿通可能に形成された挿通孔を有する筒状本体を備え、
前記排気管の上流側における前記筒状本体の端部は、前記排気管の終端よりも前記排気管の上流側に配置され、
前記排気管の下流側における前記筒状本体の端部は、前記排気管の終端よりも前記排気管の下流側に配置され、
前記筒状本体の内側面は、前記排気管の上流側における前記筒状本体の端部以外、前記排気管の外側面及びその延長面と平行に形成されている
ことを特徴とする排気装置。 - 車両の内燃機関からの排気ガスを排出するための排気管と、
前記排気管を挿通可能に形成された挿通孔を有する筒状本体とを備え、
前記排気管の上流側における前記筒状本体の端部は、前記排気管の終端よりも前記排気管の上流側に配置され、
前記排気管の下流側における前記筒状本体の端部は、前記排気管の終端よりも前記排気管の下流側に配置され、
前記筒状本体の内側面は、前記排気管の上流側における前記筒状本体の端部以外、前記排気管の外側面及びその延長面と平行に形成されている
ことを特徴とする排気装置。 - 前記排気管の下流側における前記筒状本体の末端と、前記排気管の終端との距離は、8〜200mmであることを特徴とする請求項8または9に記載の排気装置。
- 前記排気管の外側面と前記筒状本体の内側面との距離は、1〜8mmであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の排気装置。
- 前記排気管の外側面と、前記筒状本体の内側面とが平行に位置している部分の長さは、90〜500mmであることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の排気装置。
- 前記排気管の上流側における前記筒状本体の端部は、前記端部の外径方向に広がるようにカールしていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の排気装置。
- 前記筒状本体を、前記排気管の上流側から下流側に向かって複数設け、
第1の筒状本体は、前記排気管の下流側における前記第1の筒状本体の端部が、前記排気管の下流側において前記第1の筒状本体に隣接する第2の筒状本体の挿通孔内に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の排気装置。
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