JP2014240594A - 舗装スクリード及び路面仕上げ機 - Google Patents

Abstract

【課題】路面仕上げ機で使用される舗装スクリードを提供する。
【解決手段】舗装スクリード(１)は、延長部（３、４）及び／又はボルトオン・エクステンション（１３、１４）により作動幅（２６）が変更可能な基礎スクリード（２）を含む。舗装スクリード(１)は、基礎スクリード（２）、延長部（３、４）、又は、ボルトオン・エクステンション（１３、１４）、少なくとも１つの外側端部に各々装着可能で作動幅（２６）の範囲を定める複数の側板（５、６）を含む。舗装スクリード(１)には、作動幅（２６）の範囲を測定するための基準素子（１１、１２）が、側板（５、６）の少なくとも一方に設けられており、側板（５、６）が基礎スクリード（２）と、延長部（３、４）と、ボルトオン・エクステンション（１３、１４）との何れかの外側端部に装着されているときに、基準素子（１１、１２）は、１又は複数のセンサ部（９、１０）によって検出可能であることを特徴とする。
【選択図】図１ａ

Description

本発明は、請求項１のプリアンブルに記載の路面仕上げ機に採用される舗装スクリードに関する。

このような舗装スクリードは、よく知られ実用されている。それらは、例えばアスファルトからなる舗道の層を滑らかに、かつ、固めるために道路建設に用いられる。様々な設計の舗装スクリード、例えば、幅が不変である固定幅のスクリード、別個のアドオン・コンポーネントによって幅が微調整可能な固定幅のスクリード、並びに延長部を用いて、幅が可変の伸縮可能なスクリードが、使われる。ここで、さらに別個のボルトオン・エクステンションも取り付けることができる。いわゆる側板は、スクリードの各外側端部に接続され、スクリードの前方又は下方の材料が両側に漏れ出るのを防ぐ。

スクリード全体の幅（作動幅とも称される）は、路面仕上げ機の重要な制御変数に影響を及ぼすので、重要なパラメータである。この制御変数とは、例えば、スクリードの前面に必要とされる材料、及び、それにより測定される、路面仕上げ機の材料供給システムの速度や出力等である。路面仕上げ機の操作の自動化の進展のためには、様々な制御システムに何らかの方法で舗装スクリードの幅を提供することは、有利である。

従来のスクリードにおいて、まだ、このスクリード幅の提供は、しばしば、手入力により行われる。延長可能なスクリードでは、測定システムを使用して、スクリードの延長部分のスライディングパスを識別している。最も単純な場合では、この測定システムは、目盛と針を含む。値を読み出した後、その値を、基礎スクリードの幅に追加し、制御システムに入力する必要がある。他の測定システムは、スライディングパスを識別し、装置制御システムにこれを直接提供する。スライディングパス及び基礎スクリードの幅のそれぞれの追加は、その後、制御システムによって処理される。しかし、そのようなシステムは、潜在的に別途取り付けられうるボルトオン・エクステンションを考慮しておらず、これが使用されるとき、操作者による別途の入力が必要となる。

出願人の欧州特許出願公開第２２３９３７４号明細書は、複数の補助部品でアップグレード可能な路面仕上げ機を開示している。上記補助部品は、路面仕上げ機上の読取装置によって読み取ることができる、ワイヤレスで読込み可能な識別装置を備えている。上記の補助部品は、舗装スクリードの延長部だけでなく、固定のボルトオン・エクステンションも含む。また、路面仕上げ機の上の読取装置と、延長部又はボルトオン・エクステンションに取り付けられる識別手段との間の距離の測定が可能である。

欧州特許出願公開第２２３９３７４号明細書

このシステムは、最適化の余地を有することが判明した。第１に、スクリードを広げる延長部並びに全ての別々のボルトオン・エクステンションは、識別手段を備えていなければならない。第２に、複数の識別手段は、重要な故障の可能性を生じさせる。例えば、複数のアドオン・コンポーネントを有する非常に長いスクリードでは、多数の信号を処理することが必要で、障害に対する脆弱性が増加する。さらに、最も外側のアドオン成分の信号は、範囲が限られていること又は歪みにより、読取部によって受信することができないことが起こり得る。その読取部が、そのとき、さらに内側に位置するアドオン・コンポーネントの信号を受信するならば、オペレータに知られずに、誤った作動スクリード幅がシステムに提供される。さらに、スクリードが非対称に伸長した場合、それに関連して、さらなる問題が発生する。その場合、アドオン・コンポーネントからどの信号が正しいスクリード幅を示すか判断できなくなるからである。

本発明の目的は、ユーザーフレンドリーで障害に対する脆弱性を最小化する操作を可能にするために、設計が最も簡単な方法で改善された路面仕上げ機のための舗装スクリードを提供することである。

この目的は、請求項１の特徴を有する舗装スクリードによって、及び、請求項１１の特徴を有する方法によって達成される。有利な実施形態は、従属請求項に規定されている。

本発明は、複数の側板の少なくとも１つに取り付けられ、作動幅を測定するための少なくとも１つの基準素子を提供する。この構成において、側板が、基礎スクリードと、延長部と、ボルトオン・エクステンションとの何れかの外側端部にそれぞれ装着されているときに少なくとも１つの基準素子は、センサ部によって検出可能である。その結果、スクリードセクション毎に１つの基準素子が必要である。それぞれの側板に基準素子を取り付けることにより、後者が、常に舗装スクリードの最も外側の点に取り付けられていることが保証される。基準素子がセンサ部の範囲外に位置する、又は、信号経路が他の要因で途絶される場合には、センサ部は信号を受信しない。このようにして、操作の中断は、直ちに認識される。好ましくは、信号が受信されない場合には、操作者には、エラー信号、例えば、視覚的、音響的、又は触覚的な信号、を表示することが可能である。このような場合には、例えば、既存の信号発生器又は特にこの目的のために提供される信号発生器からの警告音が考えられ、さらに、この目的のための特別な警告灯や、例えば、英数字ディスプレイ、ドットマトリックスディスプレイ或いは液晶、又は、ＬＥＤディスプレイ等のディスプレイ上のメッセージが考えられる。

センサ部と基準素子とは、様々な測定方法、例えば、超音波、レーダー、マイクロ波、無線信号、又は、レーザー等の光学測定方法に基づくことができる。したがって、１つ又は複数の適切なセンサをセンサ部間に設けると共に、適切な基準素子を設けてもよい。このように、上記信号を検出するための少なくとも１つのセンサは、センサ部に設けることができる。基準素子としては、様々な種類の反射器又はトランシーバ部が考えられる。さらに、１つ又は複数のセンサ部は、上記の種類の測定信号を送信するように構成された少なくとも１つの送信デバイスを含んでもよい。測定信号は、単に反射されてもよく、適切なトランシーバ部によって受信され、任意に、タイムスタンプ、位置や識別情報等の補助情報が補足されて、返送されてもよい。

少なくとも１つの基準素子までの距離を測定するように構成された少なくとも１つのセンサを基礎スクリード上に設けることが考えられる。この配置において、センサ部が設けられ、例えば、全ての側板上の全ての基準素子を検出し、そして、基準素子までの距離を測定する。さらなる例において、センサ部は、スクリードセクション毎に設けられ、関連した側板の関連した基準素子との距離を測定するように構成されてもよい。左右のスクリードセクションを有する舗装スクリードでは、２つのセンサ部は、このような場合に提供される。まず、第１の右センサ部は、右側板上の基準素子までの距離を測定し、第２の左センサ部は、このような場合には左側板上の基準素子までの距離を測定する。各センサ部が、基礎スクリードの左側及び右側に取り付けられた場合、これまで延長部だけが考慮された路面仕上げ機の制御システムを、制御の変更の必要なしに、アップグレードすることができる。

さらなる有利な変形例において、センサ部は、少なくとも一方の側板に設けられ、他方の側板の少なくとも１つの基準素子までの距離を測定するように構成されている。これにより、両方のセンサ部並びに基準素子の数を最小限に抑えることができる。左右の側板を有する実施形態において、１つのセンサ部と１つの基準素子のみが必要である。そのうえ、スクリードの全体幅は、様々な長さの加算を要せずに、直ちに検出される。

基準素子は、側板に直接取り付けることが考えられる。これらは、例えば、各センサ部に対向する側板の側面に取り付けられる接着又はネジ留め可能な素子であってもよい。それぞれの側板に一体化される構造も、考えられる。

さらなる変形例では、基準素子は、アダプタにより側板に間接的に取り付けられている。これにより、それぞれのセンサ部に対する位置合わせは、潜在的に向上させることができ、又は、操作中に調整できる。信号路に置かれる対象物に敏感に反応するシステムでは、信号路は、また、その中に位置する物体が可能な限り少なくなるように形成することができる。

それぞれの側板が、基礎スクリード、延長部、又は、ボルトオン・エクステンションの外側端部に装着されたとき、それぞれの基準素子が関連するセンサ部と位置合わせされると有利である。これにより、側板と基準素子の取り付けを容易にすることができる。また、側板、及び／又は、アダプタが、正確に位置合わせされた配置で固定することができると考えられる。これは、組立て中のエラーを回避する。

なお、センサ部を、三角測量によって作動幅を測定するように構成することが考えられる。これにより、センサ部の柔軟な配置が可能になる。また、障害物をこれにより回避することができる。

好ましくは、本発明による舗装スクリードは、路面仕上げ機で使用される。

本発明による舗装スクリードを有する路面仕上げ機は、上記で確かめられた作動幅を入力変数として利用するように構成された制御システムを含むことが、特に有利である。作動幅を用いて、例えば、様々な搬送システムの速度等、路面仕上げ機の様々な制御変数を設定することができる。

作動幅を測定するためのセンサ部の少なくとも１つを路面仕上げ機に設けることも考えられる。路面仕上げ機の方が舗装スクリード自体よりも、露出した取付位置が潜在的に多く存在するので、この構成は、非常に大きな舗装幅の場合には非常に有用な場合がある。そのうえ、少なくとも路面仕上げ機とスクリードの間にセンサ部のためのカップリングを設けることが不要になるため、路面仕上げ機の制御システムにセンサ部を接続することに関連する費用が低減される。

本発明は、また、路面仕上げ機の上で使用することができる舗装スクリードの作動幅の測定方法に関する。舗装スクリードは、延長部及び／又は別個のボルトオン・エクステンションにより、作動幅が変更可能な基礎スクリードと、基礎スクリード、延長部、又はボルトオン・エクステンションの外側端部に装着され、作動幅の範囲を定める複数の側板と、を含む。本方法は、作動幅を測定するために基準素子が側板の領域で使用されるという点で、特徴づけられる。

少なくとも、一方の側板に取り付けられた少なくとも１つの基準素子までの距離は、それぞれ、その側板に関連付けられた少なくとも１つのセンサ部によって測定することが考えられる。例えば、基礎スクリードが左右の延長部を備えている場合、側板は、左右の延長部の各々の外側端部に装着されている。そして、左右のセンサ部は、左右の側板のそれぞれに取り付けられた少なくとも１つの基準素子のそれぞれの距離を測定するために使用される。この場合、左右のセンサ部は、各基礎スクリードの左右の端部に取り付けることができる。しかし、両方のセンサ部は、スクリード、又は、スクリードを牽引する路面仕上げ機上の、側板間の中心に装着されることが同様に考えられる。２つの上述のセンサ部を組み合わせて１つのセンサ部とすることも考えられる。この変形例では、１つのセンサ部は、側板又は基準素子との間に配置され、２方向の基準素子までの距離を測定する。このような場合、スクリードの作動幅を得るためには、２つの測定値は、単に合計すればよい。基礎スクリードの幅を、システムが認識する必要はない。このようなセンサ部は、単に基準素子との間に配置されなければならない。すなわち、中心配置が、必ず必要である。代わりに、この構成では、センサ部が、２つの基準素子を結ぶ直線に沿って位置し、両方向のセンサ部の範囲を超えないことが保証されればよい。

第１側板に取り付けられた基準素子までの距離を、第２の側板に付けられたセンサ部によって測定することも同様に考えられる。このような場合、互いに対向して取り付けられた２つの側板を有する舗装スクリードは、１つのセンサ部と１つの基準素子のみを必要とする。さらに、測定値は、又は、任意に各々のセンサ部及び基準素子の寸法を考慮して、算出した測定値は、直接スクリードの作動幅と一致する。したがって、この構成は、特にデザインの単純化と測定値のさらなる処理の単純化を可能にする。

さらなる有利な変形例において、基準素子間の距離は、三角測量を用いて測定することができる。この場合、複数のセンサ部が必要である。しかし、例えば、センサ部の配置におけるより大きな許容の範囲等の利点がある。センサ部を、スクリード及び路面仕上げ機上の様々な位置に配置することができる。センサ部の巧みな配置は、信号路内の物体により生ずる障害を防止することができる。

伸長した延長部を有する本発明による舗装スクリードの斜視図を示す。 収縮した延長部を有する、図１ａの舗装スクリードを示す。 図１ａ及び図１ｂの舗装スクリードの側板を示す。 伸長した延長部及び装着されたボルトオン・エクステンションを有する、本発明の第１実施形態における舗装スクリードの概略平面図を示す。 本発明の第２実施形態に係る舗装スクリードの概略平面図を示す。 図３の舗装スクリードにおいて、伸長した２つの延長部のうち、一方にのみボルトオン・エクステンションを取り付けた舗装スクリードの非対称な構成を示す。 基準素子がアダプタを用いて側板上に搭載される、本発明の第３実施形態に係る舗装スクリードの概略平面図を示す。 本発明の第４実施形態に係る本発明による舗装スクリードの概略平面図を示す。 本発明の第５実施形態に係る本発明による舗装スクリードの概略背面図を示す。 本発明の第６実施形態に係る本発明による舗装スクリードの概略背面図を示す。 本発明に係る舗装スクリードが搭載できる路面仕上げ機を示す。

本発明のいくつかの有利な実施形態について、図面を参照しながら、以下詳細に説明する。

図１ａは、舗装スクリード１を示す。それは、第１及び第２の延長部３、４によって広げることができる基礎スクリード２を含む。第１及び第２の延長部３、４の外側端部に装着されているのは、第１及び第２の側板５、６である。第１及び第２の側板５、６は、道路建設材料が望ましい幅を越えて散布されるのを防ぐ。基礎スクリード２の上には、取付装置７が設けられ、これにより、舗装スクリード１が路面仕上げ機８（図１０参照）に搭載できるようになっている。第１実施形態によれば、舗装スクリード１は、第１のセンサ部９並びに第２のセンサ部１０（図３参照）を含む。この実施形態では、それらは、基礎スクリード２に搭載されている。第１のセンサ部９は、第１の側板５に固定された第１の基準素子１１までの距離ａを測定する。第２のセンサ部１０は、第２の側板６に固定された第２の基準素子１２までの距離ｂを測定する。測定された距離ａ、ｂは、その後、センサ部９、１０の突出量を考慮して、基礎スクリード２の幅に加算され、それにより、舗装スクリード１の作動幅２６が得られる。

センサ部９、１０の取付位置と基準素子１１、１２とは、一例として単に概略的に示されている。センサ部９、１０の取付位置は、任意に変更してもよい。基準素子１１、１２は、各側板５、６上の任意の位置に固定できる。ただし、センサ部９、１０を位置決めし、基準素子１１、１２を位置決めする際、センサ部９、１０及び関連する基準素子１１、１２との間の信号の流れが悪影響を受けないことを確保しなければならない。また、舗装スクリード１は、第１、第２の延長部３、４に加えて、それらの延長部３、４に各々取り付けられている、任意の数の剛性を有するボルトオン・エクステンション１３、１４を含んでもよい。舗装スクリード１が、延長部３、４のない固定の基礎スクリード２を含み、その幅を、剛性を有するボルトオン・エクステンション１３、１４を用いて拡張できるようにすることも考えられる。何れの場合においても、対称並びに非対称スクリード構成の両方が考えられる。

図１ｂは、図１ａによるスクリードの斜視図を示すが、この場合、延長部３、４は、収縮しているので、図示されない。

図２は、一例として、第１の側板５を示す。第２の側板６、又は、本発明による舗装スクリード１の全ての側板と同様に、それは舗装スクリード１の各々の外端に装着可能に設計されている。

図３は、舗装スクリード１の概略平面図であるが、この場合、第１及び第２のボルトオン・エクステンション１３、１４により幅が拡大されている。この配置の構成では、ボルトオン・エクステンション１３、１４は、典型例であり、任意に寸法決めされた任意の数のボルトオン・エクステンション１３、１４のうち任意の数を用いてスクリード構成を実装しうる。上述したように、センサ部９、１０は、基準素子１１、１２までの２つの距離ａ、ｂを測定する。図示の実施形態において、センサ部９、１０の寸法は、基礎スクリード２の幅を合計するときに考慮されなければならない。これは、センサ部９、１０を図示のように基礎スクリード２の側面に搭載することによってではなく、むしろこれらの側面で同一平面になるようにそれらを取り付けることによって避けられることができる。例えば、基礎スクリード２の上面に実装することが考えられる。側面と同一平面に近くなるように、基礎スクリード２にセンサ部９、１０を一体化することも同様に可能である。

図４は、本発明の第２実施形態に係る舗装スクリード１を示している。この実施形態では、第１のセンサ部９は、第２の側板６に取り付けられている。第１の基準素子１１は、依然として、第１の側板５に取り付けられている。第１のセンサ部９は、第１の基準素子１１までの距離を測定する。その結果、第１のセンサ部９と第１の基準素子１１の寸法のみを、舗装スクリード１の作動幅２６を得るために考慮される必要がある。この中間工程を回避するために、側板５、６と同じ平面内になるように、第１のセンサ部９と第１の基準素子１１との両方を取り付けることが考えられる。これは、例えば、アダプタ１５、１６（図６、７参照）を用いて達成される。

図５は、本発明の第１実施形態の変形例を示す。ここでは、第１のボルトオン・エクステンション１３のみが装着されている。この結果、非対称のスクリードの構成になっている。しかし、スクリード１の作動幅２６を測定するという点では何も変化しない。

図６は、舗装スクリード１の第３実施形態の概略平面図を示す。この構成では、基準素子１１及び１２は、第１及び第２のアダプタ１５、１６を介して、第１及び第２の側板５、６にそれぞれ取り付けられている。一方で、これは、上述したように、基準素子１１、１２を、側板５、６と同一平面内に配置することができるという利点を提供することができる。それによって、舗装スクリード１の作動幅２６を算出する際に、補正操作を省略することができる。さらなる利点として、基準素子１１、１２は、それぞれのセンサ部９、１０と、さらに良好に位置合わせすることができる。同様なことが、締結部１７、１８を用いてセンサ部９、１０を取り付ける場合にも当てはまる。ここでは、また、基準素子１１、１２に対するセンサ部９、１０の位置合わせを改善する構成を選択することができる。さらに、舗装スクリード１の作動幅２６を測定するとき、センサ部９、１０の寸法を考慮に入れる必要がないような方法で、センサ部９、１０を配置することも可能である。

図７は、第４実施形態に係る舗装スクリード１の平面図を模式的に示す。その構成は、基本的に上述の実施形態と同様である。しかし、２つのセンサ部９、１０を設ける代わりに、１つのセンサ部１９だけが、設けられている。センサ部１９は、基準素子１１、１２の間にそれらを結ぶ直線に沿って配置され、第１の基準素子１１までの距離と、第２の基準素子１２までの距離とを測定する。したがって、これら２つの測定した距離を合計するだけで、舗装スクリード１の作動幅２６を得ることができる。唯一の補正は、センサ部１９の幅の加算である。測定された値の処理において、これは、第１実施形態における測定された幅ａ、ｂを基礎スクリード２に加算することに対応する。それゆえに、既存のシステムに、単純な方法で組み込むことができる。

図８は、本発明の第５実施形態に係る舗装スクリード１の背面図を模式的に示す。この実施形態も、単一のセンサ部１９を備えている。しかし、センサ部１９は、前述の実施形態のように、基準素子１１、１２の間にそれらを結ぶ直線に沿って配置されるのではなく、保持部２０を用いて、基礎スクリード２に取り付けられている。保持部２０は、センサ部１９が露出位置に配置されることを可能にし、そして、このようにセンサ部１９に位置決めすることによって物体による信号経路（点線）の障害を防止することができる。これは、特に、例えば、直接目視しうる光学的方法又は他の音響学的方法等のようなシステムにおいて、有利であり得る。この配置では、そこに装着される保持部２０とセンサ部１９は、舗装スクリード１の上でだけでなく、舗装スクリード１を牽引している路面仕上げ機８の上に設けられてもよい。図８に示される実施形態では、１つのセンサ部１９だけが設けられている。このセンサ部１９は、基準素子１１、１２間にそれらを結ぶ直線に沿って配置されていないため、センサ部１９と舗装スクリード１の作動幅２６を計算するために、基準素子１１、１２との間を結ぶ直線とセンサ部１９との垂直距離及び、必要な場合、基準素子１１、１２間を結ぶ直線に垂直方向の水平距離が、知られているか、又は、設定されていなければならない。

図９は、第６実施形態に係る模式的に舗装スクリード１の背面図を模式的に示す。ここでは、センサ部１９以外の第２のセンサ部２１が設けられている。基準素子１１、１２へのこれらのセンサ部１９、２１の垂直距離は、この実施形態では不要である。その代わりに、舗装スクリード１の作動幅２６は、三角測量によって測定することができる。この配置では、センサ部１９、２１は、１つの構造体として実装されうる。センサ部１９、２１は、また、保持部２０を用いて基礎スクリード２上並びに路面仕上げ機８上の任意の位置に取り付けることができる。三角測量に使用されるセンサ部の数は、２個を超えてもよい。これにより、より正確に基準素子１１、１２の位置を測定することができ、また、信号経路の障害物に対する、システムのロバスト性を向上させることができる。

図１０は、路面仕上げ機８の斜視図を示す。路面仕上げ機８は、スクリード１の取付装置７に接続可能な取付装置２２を含む。路面仕上げ機８は、制御システム２３を含む。それは、例えば、様々なコンベヤー・システムの搬送速度等、路面仕上げ機８の動作を制御するのに使用することができる。図１０は、路面仕上げ機８の全てのコンベヤー装置の典型的な横方向のスクリュー２７を示す。制御システム２３は、上述した方法及び装置の１つを用いて測定される作動幅２６を入力変数として使用してもよい。それは、１つ若しくは上述の複数のセンサ部９、１０、１９、２１又は、追加的に備えられたセンサ部のうち１又は複数を路面仕上げ機８上、例えば、その屋根構造の上、又は路面仕上げ機８上に取り付けられたマスト２５に取り付けることが考えられる。

距離測定方式として、例えば、レーザー、超音波又はレーダー測定法を使うことが、全ての実施形態で可能である。したがって、様々な種類の基準素子１１、１２が考えられ、例えば、距離測定信号を受信し、それを送り返す異なる反射器又はトランシーバが考えられるが、任意に、補足情報、例えばタイムスタンプ、位置又は識別情報、を追加して返送してもよい。

記載された実施形態は、記載された特徴の可能な組み合わせからの選択を示している。本発明のさらなる有利な実施形態を得るために、記載された特徴は、また、個々の特徴を省略して任意の方法で組み合わせることができる。

Claims (14)

1. 路面仕上げ機（８）で使用される舗装スクリード(１)であって、
   伸長可能な延長部（３、４）及び／又は分離して取り外し可能なボルトオン・エクステンション（１３、１４）により作動幅（２６）が変更可能な基礎スクリード（２）と、
   前記基礎スクリード（２）、前記延長部（３、４）、又は、前記ボルトオン・エクステンション（１３、１４）、少なくとも１つの外側端部に各々装着可能で前記作動幅（２６）の範囲を定める複数の側板（５、６）と、を備える舗装スクリードにおいて、
   前記作動幅（２６）を測定するための少なくとも１つの基準素子（１１、１２）が、前記側板（５、６）の少なくとも一方に設けられており、前記側板（５、６）が前記基礎スクリード（２）と、前記延長部（３、４）と、前記ボルトオン・エクステンション（１３、１４）との何れかの外側端部に装着されているときに、前記少なくとも１つの基準素子（１１、１２）は、１又は複数のセンサ部（９、１０）によって検出可能であることを特徴とする舗装スクリード。
2. 請求項１に記載の舗装スクリードにおいて、
   少なくとも１つのセンサ部（９）は、前記基礎スクリード（２）上に設けられ、前記少なくとも１つの基準素子（１１、１２）までの距離（ａ、ｂ）を測定するように構成されていることを特徴とする舗装スクリード。
3. 請求項１に記載の舗装スクリードにおいて、
   センサ部（９）は、前記側板（５、６）の少なくとも一方に設けられ、前記側板（５、６）の他方に設けられた前記少なくとも１つの基準素子（１１、１２）までの距離（ｃ）を測定するように構成されていることを特徴とする舗装スクリード。
4. 請求項１から請求項３の何れか１項に記載の舗装スクリードにおいて、
   前記基準素子（１１、１２）は、前記側板（５、６）に直接取り付けられることを特徴とする舗装スクリード。
5. 請求項１から請求項３の何れか１項に記載の舗装スクリードにおいて、
   前記基準素子（１１、１２）は、アダプタ（１５、１６）を介して前記側板（５、６）に間接的に取り付けられていることを特徴とする舗装スクリード。
6. 請求項１から請求項５の何れか１項に記載の舗装スクリードにおいて、
   前記少なくとも１つの基準素子（１１、１２）は、前記側板（５、６）が、前記基礎スクリード（２）と、前記延長部（３、４）と、前記ボルトオン・エクステンション（１３、１４）との何れかの外側端部に装着されているときに、関連する前記センサ部（９、１０）と位置合わせされていることを特徴とする舗装スクリード。
7. 請求項１から請求項６の何れか１項に記載の舗装スクリードにおいて、
   前記センサ部（９、１０）は、三角測量により前記作動幅（２６）を測定するように構成されていることを特徴とする舗装スクリード。
8. 請求項１から請求項７の何れか１項に記載の舗装スクリード（１）によって特徴づけられる路面仕上げ機。
9. 請求項８に記載の路面仕上げ機において、
   測定された作動幅（２６）を入力変数として利用するように構成された制御システム（２３）を含むことを特徴とする路面仕上げ機。
10. 請求項８又は９に記載の路面仕上げ機において、
    路面仕上げの作動幅（２６）を測定するセンサ部（９、１０）を備えることを特徴とする路面仕上げ機。
11. 路面仕上げ機（８）に採用することができる、舗装スクリード（１）の作動幅（２６）の測定方法であって、
    伸長可能な延長部（３、４）及び／又は分離して取り外し可能なボルトオン・エクステンション（１３、１４）により作動幅（２６）が変更可能な基礎スクリード（２）と、
    前記基礎スクリード（２）、前記延長部（３、４）、又は、前記ボルトオン・エクステンション（１３、１４）、少なくとも１つの外側端部に各々装着可能で前記作動幅（２６）の範囲を定める複数の側板（５、６）と、を備え、
    前記側板（５、６）の領域内の基準素子（１１、１２）は、前記作動幅（２６）を測定するために使用されることを特徴とする、舗装スクリード（１）の作動幅（２６）の測定方法。
12. 請求項１１に記載の測定方法において、
    前記側板（５、６）の少なくとも１つにそれぞれ取り付けられた、少なくとも１つの基準素子（１１、１２）までの距離（ａ、ｂ）は、前記側板（５、６）にそれぞれ関連付けられた少なくとも１つのセンサ部（９、１０）によって測定されることを特徴とする測定方法。
13. 請求項１１に記載の測定方法において、
    一の側板（５）に取り付けられた基準素子（１１）までの距離（ｃ）は、他の側板（６）に取り付けられた前記センサ部（９）によって測定されることを特徴とする測定方法。
14. 請求項１１から請求項１３の何れか１項に記載の測定方法において、
    前記距離（ａ、ｂ、ｃ）又は前記基準素子（１１、１２）間の距離（ｄ）は、三角測量することによって測定されることを特徴とする測定方法。