JP2014239635A - アウトレットボックスの遮音措置構造およびその施工方法 - Google Patents

アウトレットボックスの遮音措置構造およびその施工方法 Download PDF

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Yasukazu Makita
泰一 牧田
明良 上田
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明良 上田
昌己 木下
Masaki Kinoshita
昌己 木下
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Abstract

【課題】壁にアウトレットボックスを確実に設置することができ、遮音性に優れるアウトレットボックスの遮音措置構造およびその施工方法を提供すること。【解決手段】通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスの構造であって、前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有する本体部と、前端縁とを有し、第一の遮音材が、前記アウトレットボックス本体の内面および外面の少なくとも一方に設置され、第二の遮音材が、前記壁と前記アウトレットボックスの前端縁との間に設置され、前記第一の遮音材と前記第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されていることを特徴とする、アウトレットボックスの遮音措置構造。【選択図】図7

Description

本発明は、屋内配線に用いられるアウトレットボックスの遮音措置構造およびその施工方法に関する。
建物に設置された壁は遮音機能、防火機能を担う重要なものである。一方、前記壁に対し電線、電話回線、インターネット回線等に使用されるケーブル類を挿通させることが必要になる場合がある。
しかし前記壁に前記ケーブル類を挿通させるための貫通孔を設けた場合、この貫通孔を通じて壁の一方から壁の他方へ音が漏れる問題が生じる。
この問題に対応するため、前記壁に設置された貫通孔にアウトレットボックスを設置して前記ケーブル類を挿通させ、前記アウトレットボックスに対して遮音措置を行う方法が提案されている(特許文献1)。
図13および図14は従来のアウトレットボックスに対して遮音措置を行う方法を説明するための模式断面図である。
図13に示されるアウトレットボックス1は開口部14を備える。また前記アウトレットボックス1の外面はシート状耐熱シール材21に覆われている。
前記アウトレットボックス1には電線55を前記アウトレットボックス1の内部に導入するための挿通孔8が設置されている。
また前記シート状耐熱シール材21の前端縁22が前記アウトレットボックス前端縁6よりも前方に張り出している。
次に図14に示されるように耐火ボード41に前記シート状耐熱シール材21の前端縁22を押圧変形させて接触させ、前記アウトレットボックス1の開口部に対応する位置に耐火ボード41の開口部を形成する。
一方、コネクタ54に電線管53を連結し、前記アウトレットボックス1の内部に電線55を導入する。
この従来の方法によりアウトレットボックスの遮音措置構造300が得られるとされる。
特許第3923369号公報
前記従来のアウトレットボックスの遮音措置構造300について本発明者が検討したところ、次の問題点があることを発見した。
先に説明した図14に示される従来のアウトレットボックスの遮音措置構造300の場合は、前記アウトレットボックス前端縁6と前記耐火ボード41との間に前記シート状耐熱シール材21の前端縁22が配置されている。
ところが耐火ボード41に前記シート状耐熱シール材21の前端縁22を押圧変形させた場合、必ずしも図14に示すような構造とはならず、前記シート状耐熱シール材21の前端縁22が前記アウトレットボックス1の外側に折れ曲がる部分と、内側に折れ曲がる部分が生じる場合があった。この場合、前記耐火ボード41と前記シート状耐熱シール材21の前端縁22との間に隙間が生じる。
前記耐火ボード41と前記シート状耐熱シール材21の前端縁22との間に隙間が生じると、前記従来のアウトレットボックスの遮音措置構造300に期待される遮音機能および防火機能が十分発揮されない可能性がある。
この一方、前記耐火ボード41の外部から観察しても前記耐火ボード41の内部の様子を観察することは容易ではない。
このため従来のアウトレットボックスの遮音措置構造300を施工した後は、前記耐火ボード41と前記シート状耐熱シール材21の前端縁22との間に隙間が生じているかどうかを判別することが容易ではない問題があった。
本発明の目的は、壁にアウトレットボックスを確実に設置することができ、遮音性に優れるアウトレットボックスの遮音措置構造およびその施工方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討した結果、貫通孔を有する壁に対して前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスの構造であって、
前記壁と前記アウトレットボックスの前端縁との間に第二の遮音材が設置され、
前記第一の遮音材が、前記アウトレットボックス本体に設置され、
前記第一の遮音材と前記第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されているアウトレットボックスの遮音措置構造が、本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスの構造であって、
前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有する本体部と、前端縁とを有し、
第一の遮音材が、前記アウトレットボックス本体の内面および外面の少なくとも一方に設置され、
第二の遮音材が、前記壁と前記アウトレットボックスの前端縁との間に設置され、
前記第一の遮音材と前記第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されていることを特徴とする、アウトレットボックスの遮音措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[2]前記第一の遮音材および前記第二の遮音材が、それぞれ、遮音材シートおよび熱膨張性耐火シートの少なくとも一方を含む、上記[1]に記載のアウトレットボックスの遮音措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[3]前記第一の遮音材および前記第二の遮音材が、それぞれ熱膨張性耐火シートを含む、上記[1]または[2]に記載のアウトレットボックスの遮音措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[4]電線ケーブル類が、前記アウトレットボックス本体に設けられた挿通孔を挿通している、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のアウトレットボックスの遮音措置構造を提供するものである。
また本発明は、
[5]背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有する本体部と、前端縁とを有するアウトレットボックスであって、前記アウトレットボックスの本体部の内面および外面の少なくとも一方に第一の遮音材が設置され、前記アウトレットボックスの前端縁に第二の遮音材が設置され、前記第一の遮音材と前記第二の遮音材とが互いに接触していないアウトレットボックスを、壁に前記第二の遮音材を接触させて設置する工程と、
前記壁のうち、前記アウトレットボックスの開口部に対応する位置に貫通孔を設ける工程と、
を有することを特徴とする、アウトレットボックスの遮音措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明は、
[6]前記アウトレットボックスの本体の背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔に、電線ケーブル類を挿通させる工程を有する、上記[5]に記載のアウトレットボックスの遮音措置構造の施工方法を提供するものである。
本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造は、前記第一の遮音材の前端縁が前記アウトレットボックスの前端縁よりも張り出していないため、前記第一の遮音材が壁に接することがない。
このため前記第一の遮音材は押圧変形しない。この結果、前記壁と前記第一の遮音材との間に隙間が生じることがなく、本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造は優れた遮音機能を発揮することができる。
また本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造は、前記壁と前記アウトレットボックスの前端縁との間に第二の遮音材が設置されている。
前記第二の遮音材を前記アウトレットボックスの前端縁に設置しておくことにより、前記アウトレットボックスを前記壁に設置すれば、確実に前記壁と前記アウトレットボックスの前端縁との間に第二の遮音材を設置することができるから、本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造は優れた遮音機能を発揮することができる。
前記第一の遮音材および前記第二の遮音材の少なくとも一方に遮音材シートを使用することにより、本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造の遮音機能を高めることができる。
また前記第一の遮音材および前記第二の少なくとも一方に熱膨張性耐火シートを使用することにより、本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造の防火機能を高めることもできる。
またあらかじめ第一の遮音材と第二の遮音材を備えたアウトレットボックスを使用することにより、簡単に本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造を施工することができる。
図1は、本発明に使用するアウトレットボックスを例示した模式斜視図である。 図2は、本発明に使用するアウトレットボックスの変形例を例示した模式斜視図である。 図3は、本発明に使用するアウトレットボックスの変形例を例示した模式斜視図である。 図4は、実施例1に使用するアウトレットボックスを説明するための模式断面図である。 図5は、実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200の施工工程を説明するための模式要部断面図である。 図6は、実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200の施工工程を説明するための模式要部断面図である。 図7は、実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200の施工工程を説明するための模式要部断面図である。 図8は、実施例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造201を説明するための模式断面図である。 図9は、実施例3に係るアウトレットボックスの遮音措置構造210を説明するための模式断面図である。 図10は、実施例4に使用するアウトレットボックスを説明するための模式断面図である。 図11は、実施例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造220の施工工程を説明するための模式要部断面図である。 図12は、実施例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造220の施工工程を説明するための模式要部断面図である。 図13は、従来のアウトレットボックスに対して遮音措置を行う方法を説明するための模式断面図である。 図14は、従来のアウトレットボックスに対して遮音措置を行う方法を説明するための模式断面図である。 図15は、比較例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造310を説明するための模式断面図である。 図16は、比較例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造320を説明するための模式断面図である。 図17は、比較例3に係るアウトレットボックスの遮音措置構造330を説明するための模式断面図である。 図18は、比較例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造340を説明するための模式断面図である。
最初に本発明に使用するアウトレットボックスについて説明する。
図1は本発明に使用するアウトレットボックスを例示した模式斜視図である。
図1に示されるアウトレットボックス1はアウトレットボックス本体1aとアウトレットボックス前端縁6とからなる。
背面板5の外周に上側面板2、横側面板3および下側面板4が隙間無く接合されることによりアウトレットボックス本体1aが形成されている。このアウトレットボックス本体1aの内部には背面板5、上側面板2、横側面板3および下側面板4により囲まれた直方体形状の空間が形成され、この空間に外部から電線ケーブル類を導入することができる。
前記上側面板2、横側面板3および下側面板4からなる側面板と、前記背面板5とは直角に接合されていてもよいし、曲面を含むように接合されていてもよい。
また前記上側面板2には挿通孔8が形成されている。なお、使用しない挿通孔は不燃材9により閉塞密閉されている。図1では前記上側面板2の内側に不燃材9が配置されていて、貫通孔が閉塞密閉されている。前記不燃材9の素材は、後述する前記アウトレットボックス1と同様のものを使用することができる。
この挿通孔8を使用して、前記アウトレットボックス1の内部より前記壁の貫通孔にケーブル類を挿通させることができる。
また前記アウトレットボックス前端縁6は略長方形の開口部14を備えた平板の形状を有している。
前記アウトレットボックス前端縁6は前記アウトレットボックス本体1aに隙間なく接続されている。
前記アウトレットボックス前端縁6は、通常は壁に設けられた貫通孔を覆うことのできる大きさを有している。
これにより前記上側面板2、横側面板3および下側面板4からなる側面板を備えた前記アウトレットボックス本体1aと前記アウトレットボックス1の前端縁6とからなるアウトレットボックス1のうち、前記アウトレットボックス1の前端縁6の開口部14側を壁側に向けて前記貫通孔を覆う様にアウトレットボックス1を設置することができる。
本発明に使用するアウトレットボックス1の素材に特に限定はないが、一例を挙げるとすれば、例えば、有機製、無機製、金属製等のものが使用される。
有機製のものとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリペンテン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂が挙げられる。
無機製のものとしては、例えば、セラミック製、陶磁器製等のものが挙げられる。
また金属製のものとしては、例えば、アルミニウム、銅、鋼鉄、ステンレス、錫、鉛等のものの一種もしくは二種以上の合金のもの等が挙げられる。
本発明に使用するアウトレットボックス1は、一例を挙げるとすれば、例えば軟鉄鋼製のものが好ましく、熱間圧延軟鉄鋼板により形成されているものであればより好ましい。前記熱間圧延軟鉄鋼板はJIS G3131に規定されているものであればさらに好ましい。
図2および図3は本発明に使用するアウトレットボックスの変形例を例示した模式斜視図である。
図2および図3に示されるアウトレットボックス100はアウトレットボックス本体100bとアウトレットボックス前端縁6bとからなる。
先のアウトレットボックス1は前記アウトレットボックス本体1aと前記アウトレットボックス前端縁6とが一体成形されていたが、前記アウトレットボックス100は、前記アウトレットボックス本体100bと前記アウトレットボックス前端縁6bとが互いに着脱自在に組み合わされて形成される点が異なる。
具体的には、前記アウトレットボックス本体100bを形成する前記上側面板2、横側面板3および下側面板4のそれぞれの端面11側、すなわち開口部10側に前端縁6bが螺子7により着脱自在に組み合わされている。
前記アウトレットボックス前端縁6bは前記アウトレットボックス本体100bに対し、配電盤等(図示せず)を容易に設置することができるように設けられたものであり、前記アウトレットボックス前端縁6bの内部には図1に例示する様に略長方形の開口部14が設けられている。
前記アウトレットボックス前端縁6bは、通常は壁に設けられた貫通孔を覆うことのできる大きさを有している。
これにより、前記上側面板2、横側面板3および下側面板4からなる側面板の端面側、すなわち前記アウトレットボックス本体100bの開口部10側を壁側に向けて前記貫通孔を覆う様にアウトレットボックスを設置することができる。
図3に示されるように、前記前端縁6bが前記アウトレットボックス本体100bに着脱自在に組み合わされた後は、図3に示される前記アウトレットボックス本体100bの開口部10と、前記前端縁6bの開口部14とは同じとなる。そこで前記アウトレットボックス1の開口部は、参照符号14として図3に示されている。
図2に示されるように、前記前端縁6bに設けられた切り欠きを含む螺子孔12および前記側面板の端面11に設けられた螺子孔13に対して螺子7をねじ込むことにより、前記側面板の端面11に前記アウトレットボックス前端縁6bを設置することができる。これにより図3に示される本発明に使用するアウトレットボックス100が得られる。
なお前記アウトレットボックス前端縁6bには適宜配電盤等を固定するための螺子孔16を設けることができる。
次に本発明に使用する第一の遮音材について説明する。
本発明に使用する前記第一の遮音材上記遮音材は、高比重のシートを使用することが好ましい。
この様な高比重のシートとしては、例えば、高比重無機充填シート、風砕スラグ−アスファルト系制振遮音シート、金属チップ−ガラスクロス積層遮音シート等が挙げられる。
高比重無機充填シートの市販品としては、例えば、日本鉱業社製「カクタスサイレント」、三洋工業社製「スリーシャタン」、積水化学工業社製「ビブレスシート」等が挙げられる。
また前記第一の遮音材として熱膨張性耐火シートを使用することもできる。
本発明に使用する前熱膨張性耐火シートは、市販品を適宜選択して使用することができる。この様な市販品としては、例えば、積水化学工業社のフィブロック(登録商標。エポキシ樹脂やゴムと、熱膨張性黒鉛等を含有する樹脂組成物を含むシート材料)、住友スリーエム社のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーミキュライトを含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料化学社のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)等が挙げられる。
第一の遮音材および第二の遮音材として熱膨張性耐火シートを使用した場合には、遮音性に加え防火性を付与することができるから好ましい。
特に熱膨張性耐火シートは、火災等の熱により不燃性の膨張残渣を形成し、この膨張残渣が壁に設けられた貫通孔を閉塞することから延焼を防止することができる。
本発明に使用する第二の遮音材についても、先の第一の遮音材と同様である。
前記第一の遮音材と第二の遮音材とは互いに同じものを使用しても、互いに異なるものを使用してもよい。
次に本発明に使用される壁について説明する。
本発明に使用される壁としては、例えば、建築物の壁、間仕切り壁、床、天井等、船舶の防水区画や船室に設けられた鋼板等が挙げられる。
前記壁に使用される素材は、コンクリート、不燃性ボード、鋼板等が挙げられる。
前記不燃性ボードとしては、例えば、無機繊維を成形した無機繊維ボード、耐熱パネル等を挙げることができる。
前記無機繊維ボードとしては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等の無機繊維を焼結剤、熱可塑性樹脂、接着剤等を使用して成形して得られるボード等が挙げられる。
また前記耐熱パネルとしては、例えば、セメント系パネル、無機セラミック系パネル等が挙げられる。
前記セメント系パネルとしては、例えば、硬質木片セメント板、無機繊維含有スレート板、軽量気泡コンクリート板、モルタル板、プレキャストコンクリート板等が挙げられる。
前記無機セラミック系パネルとしては、例えば、石膏ボード、けい酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、ミネラルウール板、窯業系板等が挙げられる。
ここで前記石膏ボードとしては、具体的には焼石膏に鋸屑やパーライト等の軽量材を混入し、両面に厚紙を貼って成形したもので、例えば、普通石膏ボード(JIS A6901準拠:GB−R)、化粧石膏ボード(JIS A6911準拠:GB−D)、防水石膏ボード(JIS A6912準拠:GB−S)、強化石膏ボード(JIS A6913準拠:GB−F)、吸音石膏ボード(JIS A6301準拠:GB−P)等が挙げられる。
前記壁に使用される素材は一種もしくは二種以上を使用することができる。
また本発明に使用する壁に限定はなく、通常壁に使用されるものを適宜選択して使用することができる。前記壁の具体的な形状としては、例えば、内部に空間のない中実壁、内部に空間がある中空壁等を使用することができる。
前記中空壁としては、例えば、金属フレーム、鉄骨等の枠材に、前記耐熱パネル等を固定した構造のもの等を挙げることができる。
前記壁として中空壁を使用する場合には、前記中空壁の内部に無機繊維等を設置することもできる。
前記無機繊維としては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
次に実施例により、前記アウトレットボックスを使用した本発明の実施形態について図面を参照しつつさらに詳細に説明する。
なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
図4は、実施例1に使用するアウトレットボックスを説明するための模式断面図である。また図5〜図7は、実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200の施工工程を説明するための模式要部断面図である。
実施例1に使用したアウトレットボックス1は、先に説明した図1と同様の形状を有する。
図4に示されるように、前記アウトレットボックス1の外面16に第一の遮音材として遮音シート20が隙間なく設置されている。
前記アウトレットボックス1に設けられた挿通孔8と同じ形状の挿通孔8が前記遮音シート20に設置されていて、前記挿通孔8を通じて、前記アウトレットボックス1の内部に電線ケーブル類を挿通させることができる。
実施例1に使用した遮音シート20は、積水化学工業社製のビブレスシートであり、比重面重量が7.0kg/mであった。
また前記遮音シート20の前端縁22は、前記アウトレットボックス1の前端縁6よりも壁40側に突き出ていない。
なお本発明に係るアウトレットボックスの遮音措置構造は、前記第一の遮音材の前端縁が前記アウトレットボックスの前端縁よりも張り出していないため、前記第一の遮音材が壁に接することがない。
また前記アウトレットボックス1の前端縁6には、第二の遮音材として熱膨張性耐火シート30が設置されている。
前記熱膨張性耐火シート30は、前記アウトレットボックス1の前端縁6の開口部14の全周に渡って連続的に設置されている。
また実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200においては第一の遮音材と第二の遮音材が互いに接触することなく前記アウトレットボックス1に配置されている。この関係は以下の実施例の場合も同様である。
実施例1に使用した前記熱膨張性耐火シート30は、積水化学社製のフィブロック(登録商標。ブチルゴム、熱膨張性黒鉛、無機充填材等を配合した熱膨張性樹脂組成物に、アルミニウム箔ラミネートガラスクロスを積層した熱膨張性耐火シート)である。前記熱膨張性耐火シート30は、アルミニウム箔が最外面となるように使用した。
前記熱膨張性耐火シート30は、火災等の熱にさらされると不燃性の膨張残渣を形成して、壁の貫通孔等を閉塞することができる。また遮音性にも優れる。
次に図5に示されるように、まず壁40にアウトレットボックス1を取り付ける。
前記アウトレットボックス1は金属製であり、前記壁40は厚さ12.5mmの強化せっこうボード41aを2枚重ねて形成されている。
図5に示されるアウトレットボックス1は、前記壁40に取り付けられた金具等を使用して壁に固定することができる(図示せず)。前記アウトレットボックス1を壁に固定するための金具等は市販されていて、市販されている金具等を適宜選択して使用することができる。
前記アウトレットボックス1を前記壁40に固定する際には、前記アウトレットボックス1の前端縁6に設置された熱膨張性耐火シート30が前記壁40と接触するように固定した。
次に前記壁40に貫通孔43を開ける。前記アウトレットボックス1の開口部14と前記壁40の貫通孔43とは、前記壁40の垂直方向を基準として、前記壁40の貫通孔43の一部または全部と、前記アウトレットボックス1の開口部14の一部または全部とが互いに重なる位置に調整される。
実施例1の場合は、前記壁40に前記アウトレットボックス1を固定してから前記壁40に貫通孔43を開けた。
これに対して前記壁40に貫通孔43を開けてから、前記貫通孔43を覆う様に前記アウトレットボックス1を前記壁40に固定することもできる。
次に図6に示されるように、前記アウトレットボックス1に形成された挿通孔8(図1参照)から前記アウトレットボックス1内部に電線ケーブル類50を挿通させる。
本発明に使用する電線ケーブル類50としては、例えば、電力線用ケーブル、アンテナ線用ケーブル、光ファイバーケーブル等が挙げられる。電線ケーブル類は単芯もしくは2芯以上のものを使用することができる。
前記電力線用ケーブル、アンテナ線用ケーブル等は銅等の金属配線をポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ガラス繊維等の絶縁体により被覆されたものを使用することが好ましい。
前記光ファイバーケーブルは、光ファイバーが合成樹脂製のもの、ガラス製のもの等を使用することができる。
実施例1に使用した電線ケーブル類50は、電力線用ケーブル51が可撓電線管52内を挿通しているものである。
前記可撓電線管52は合成樹脂製で自由に曲げることができるものであり、市販品を適宜選択して使用することができる。前記可撓電線管52はJIS C8411に準拠するものであれば好ましい。
前記可撓電線管52のアウトレットボックス1側末端には筒状固定具60が耐熱接着剤等により固定されている。一方、前記アウトレットボックス1の挿通孔8に筒状固定受具61が隙間無く密着設置されている。前記筒状固定具60と前記筒状固定受具61とをはめ合わせて固定することにより、前記可撓電線管52の末端を前記アウトレットボックス1に密着して設置することができる。
前記筒状固定具60と前記筒状固定受具61とはそれぞれ配管コネクターとして市販されているもの等を適宜選択して使用することができる。
次に図7に示されるように、前記電力線用ケーブル51の末端を配電盤70に接続する。
前記配電盤70には、インターネット回線、電話回線等を接続するための有線通信用コンセント、100V、200V等の電源を供給するための電源用コンセント、電源の供給を制御するための電源用スイッチ、一定以上の電力を使用した場合に電流を遮断するための電源用ブレーカー、通電中であるかどうかを表示するための通電表示灯、現在の時刻、制御機器の作動状況等を表示するための情報表示装置等を設置することができる。
前記電力線用ケーブル51の末端を配電盤70に接続した後、前記配電盤70を支持枠体71に設置する。
次に前記支持枠体71を、前記アウトレットボックス1が設置された側とは反対側の壁40の貫通孔43外部に螺子を用いて設置した。
最後に化粧板72を前記配電盤70および前記支持枠体71を前記壁40の外部から覆う様に設置する。前記化粧板72を螺子等の固定手段により前記支持枠体71に固定することができる。
前記化粧板72には開口部が設けられていて、前記壁40の外部から前記化粧板72の開口部を通じて、前記配電盤の有線通信用コンセント、電源用コンセント、電源用スイッチ、電源用ブレーカー等を操作することができ、前記配電盤の通電表示灯、情報表示装置等を視認することができる。
上記の工程により、実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200が得られる。
実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200は、使用するアウトレットボックス1の外面に隙間なく遮音シート20が設置されていることから遮音性に優れる。
また前記壁40と前記アウトレットボックス1の前端縁6との間に熱膨張性耐火シート30が設置されていることから防火性に優れる。
図8は、実施例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造201を説明するための模式断面図である。
実施例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造201は、実施例1に係るアウトレットボックスの防火措置構造200の変形例である。
実施例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造201は、実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200と比較して前記配電盤70、前記支持枠体71および化粧板72の使用を省略し、前記支持枠体71および化粧板72に代えて、合成樹脂製プレート73を使用した。
また使用する壁として、実施例1の場合の強化せっこうボード41aを二組使用して厚さ100mmの中空壁とした。壁40,40はそれぞれ厚さ12.5mmの強化せっこうボードを2枚使用している。
これらの変更点以外は実施例1の場合と全く同様である。
実施例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造201に対してJIS A 1417に準拠して音響透過損失試験を実施した。
この結果、開口部のない強化せっこうボード41aを合計4枚使用した厚さ100mmの中空壁と同じ遮音性能を達成した。
また実施例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造201に対してISO834に準じて耐火試験を1時間実施したところ、前記合成樹脂製プレート73の取付をしていない壁40側から加熱をした際に、前記合成樹脂製プレート73の取付をしている壁40側へ炎が抜けることを防止することができた。
図9は、実施例3に係るアウトレットボックスの遮音措置構造210を説明するための模式断面図である。
実施例3に係るアウトレットボックスの遮音措置構造210は、実施例1に係るアウトレットボックスの防火措置構造200の変形例である。
実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200の場合は、アウトレットボックス1の外面に前記遮音シート20が設置されていた。
これに対し、実施例3の場合はアウトレットボックス1の内面に隙間なく前記遮音シート20が設置されている点が異なる。それ以外は実施例1の場合と同様である。
また図9に示されるように、前記遮音シート20は前記アウトレットボックス1の前端縁6の内側にまで設置されている。
実施例3に係るアウトレットボックスの遮音措置構造210に示されるように、第一の遮音材はアウトレットボックス1の外面だけでなく、内面に設置することもできる。
実施例3に係るアウトレットボックスの遮音措置構造210は、実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200および実施例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造201の場合と同様、遮音性と防火性に優れる。
図10は、実施例4に使用するアウトレットボックスを説明するための模式断面図である。また図11〜図12は、実施例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造220の施工工程を説明するための模式要部断面図である。
実施例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造220は、実施例1に係るアウトレットボックスの防火措置構造200の変形例である。
実施例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造200の場合は、前記アウトレットボックス本体1aと前記アウトレットボックス前端縁6とが一体成形されて前記アウトレットボックス1が形成されていた。
これに対し実施例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造220は、先に説明した図2および図3の場合と同様、アウトレットボックス本体100bとアウトレットボックス前端縁6bとが互いに着脱自在に組み合わされてアウトレットボックス100が形成されている点が異なる。
図10に示されるように、前記アウトレットボックス100の外面には第一の遮音材として、実施例1に使用した熱膨張性耐火シート30が設置されている。
前記熱膨張性耐火シート30は前記アウトレットボックス100の外面に隙間なく設置されている。
前記アウトレットボックス100に設けられた挿通孔8と同じ形状の挿通孔8が前記熱膨張性耐火シート30に設置されていて、前記挿通孔8を通じて、前記アウトレットボックス100の内部にケーブル類を挿通させることができる。
まず前記壁40に貫通孔43を開ける。前記アウトレットボックス1の開口部14と前記壁40の貫通孔43とは、前記壁40の垂直方向を基準として、前記壁40の貫通孔43の一部または全部と、前記アウトレットボックス1の開口部14の一部または全部とが互いに重なる位置に調整される。
実施例4の場合は、前記壁40に貫通孔43を開けてから、前記貫通孔43を覆う様に前記アウトレットボックス1を前記壁40に固定した。
具体的には図11に示されるように、前記壁40にアウトレットボックス100を取り付ける。
前記アウトレットボックス100は金属製であり、前記壁40は厚さ12.5mmの強化せっこうボード41aを2枚重ねて形成されている。
図11に示されるアウトレットボックス100は、実施例1の場合と同様に前記壁40に取り付けられた金具等を使用して壁に固定することができる(図示せず)。
前記アウトレットボックス100を前記壁40に固定する際には、前記アウトレットボックス100の前端縁6に設置された熱膨張性耐火シート30が前記壁40と接触するように固定した。
図11に示される実施例1に使用した前記アウトレットボックス100の場合は、前記アウトレットボックス100の開口部14側に前記螺子7が突き出ている。このため前記アウトレットボックス100を壁40に固定する際には前記壁40と前記アウトレットボックス100の前端縁6との間に隙間ができる。
この隙間を第二の遮音材である熱膨張性耐火シート30が実施例1の場合と同様、閉塞している。
実施例1の場合と同様、実施例4の場合も第一の遮音材と第二の遮音材とは互いに接触していない。
続いて連結部材62を前記壁40の貫通孔43に挿通させ、前記アウトレットボックス1の前記前端縁6と前記支持枠体71とを螺子により着脱自在に固定した。
前記支持枠材71および前記連結部材62は金属製であり、前記アウトレットボックス1の場合と同様、実施例1に係るアウトレットボックスの防火措置構造220が火災等の熱にさらされた場合でも一定形状を維持することができる。
前記連結部材62の形状は、前記アウトレットボックス100の前端縁6と前記支持枠体71とを着脱自在に固定することができるものであれば特に限定はなく、前記アウトレットボックス100の形状等に合致するものを適宜選択して使用することができる。
次に図12に示されるように、前記アウトレットボックス100に形成された挿通孔8(図2参照)から前記アウトレットボックス100内部に電線ケーブル類50を挿通させる。
実施例1の場合と同様、前記電力線用ケーブル51の末端を配電盤70に接続する。
前記電力線用ケーブル51の末端を配電盤70に接続した後、前記配電盤70を支持枠体71に設置する。
次に前記支持枠体71を、前記アウトレットボックス1が設置された側とは反対側の壁40の貫通孔43外部に螺子を用いて設置した。
最後に化粧板72を前記配電盤70および前記支持枠体71を前記壁40の外部から覆う様に設置する。前記化粧板72を螺子等の固定手段により前記支持枠体71に固定することができる。
前記化粧板72には開口部が設けられていて、前記壁40の外部から前記化粧板72の開口部を通じて、前記配電盤の有線通信用コンセント、電源用コンセント、電源用スイッチ、電源用ブレーカー等を操作することができ、前記配電盤の通電表示灯、情報表示装置等を視認することができる。
上記の工程により、実施例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造220が得られる。
実施例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造220は、使用するアウトレットボックス100の外面に隙間なく熱膨張性耐火シート30が設置されていることから遮音性に優れる。
また前記壁40と前記アウトレットボックス100の前端縁6bとの間ならびにアウトレットボックス100の外面に隙間なく熱膨張性耐火シート30が設置されていることから防火性に優れる。
実施例4の場合は、前記熱膨張性耐火シート30を前記アウトレットボックス100の外面に設置した。
これに対し、実施例3で示した場合と同様、前記熱膨張性耐火シート30を前記アウトレットボックス100の内面に設置することもできる。
[参考例1]
参考例1は実施例1の変形例である。壁40に貫通孔43が存在せず、開口部がない。また実施例1において前記壁40を貫通する部材の設置は省略した。
それ以外は、実施例1の場合と同様である。
結果を表1に示す。
[比較例1]
図15は、比較例1に係るアウトレットボックスの遮音措置構造310を説明するための模式断面図である。
比較例1は実施例1の変形例である。
実施例1の場合は、第一の遮音材と第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されていた。これに対し、比較例1の場合では、第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、第一の遮音材20の前端縁22がアウトレットボックスの前端縁6よりも前方に張り出しており、壁40に前端縁22を押圧変形させ接触させた点が異なる。
それ以外は、実施例1の場合と同様である。
第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、第一の遮音材20の前端縁22をアウトレットボックスの前端縁6より前方に張り出させ、前端縁22を押圧変形させたものであるため、壁40にアウトレットボックスを取り付けた場合、壁40と前端縁22との間に隙間が生じた。隙間が生じると期待される遮音機能および防火機能が十分発揮されない。耐火試験の結果、壁40の非加熱側に炎の漏出が観察された。
結果を表1に示す。
[比較例2]
図16は、比較例2に係るアウトレットボックスの遮音措置構造320を説明するための模式断面図である。
比較例2は実施例2の変形例である。
実施例2の場合は、第一の遮音材と第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されていた。これに対し、比較例2の場合では、第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、第一の遮音材20の前端縁22がアウトレットボックス前端縁6よりも前方に張り出しており、壁40に前端縁22を押圧変形させ接触させた点が異なる。
それ以外は、実施例2の場合と同様である。
第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、第一の遮音材の前端縁22をアウトレットボックスの前端縁6より前方に張り出させ、前端縁22を押圧変形させたものであるため、壁40にアウトレットボックスを取り付けた場合、壁40と前端縁22との間に隙間が生じた。隙間が生じると期待される遮音機能および防火機能が十分発揮されない。耐火試験の結果、壁40の非加熱側に炎の漏出が観察された。
結果を表1に示す。
[比較例3]
図17は、比較例3に係るアウトレットボックスの遮音措置構造330を説明するための模式断面図である。
比較例3は実施例3の変形例である。
実施例3の場合は、第一の遮音材と第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されていた。これに対し、第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、アウトレットボックスの内面に隙間なく設置された第一の遮音材20の前端縁22をアウトレットボックスの前端縁6より前方に張り出させ、前端縁22を押圧変形させたものである点が異なる。
それ以外は、実施例3の場合と同様である。
第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、第一の遮音材20の前端縁22をアウトレットボックスの前端縁6より前方に張り出させ、前端縁22を押圧変形させたものであるため、壁40にアウトレットボックスを取り付けた場合、壁40と前端縁22との間に隙間が生じた。隙間が生じると期待される遮音機能および防火機能が十分発揮されない。耐火試験の結果、壁40の非加熱側に炎の漏出が観察された。
結果を表1に示す。
[比較例4]
図18は、比較例4に係るアウトレットボックスの遮音措置構造340を説明するための模式断面図である。
比較例4は実施例4の変形例である。
実施例4の場合は、第一の遮音材と第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されていた。これに対し、比較例4の場合では、第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、第一の遮音材20の前端縁22がアウトレットボックスの前端縁6bよりも前方に張り出しており、第一の遮音材の前端縁22をアウトレットボックスの前端縁6bより前方に張り出させ、前端縁22を押圧変形させた点が異なる。
それ以外は、実施例4の場合と同様である。
第一の遮音材と第二の遮音材に分割されておらず、第一の遮音材20の前端縁22をアウトレットボックスの前端縁6bより前方に張り出させ、前端縁22を押圧変形させたものであるため、壁40にアウトレットボックスを取り付けた場合、壁40と前端縁22との間に隙間が生じた。隙間が生じると期待される遮音機能および防火機能が十分発揮されない。耐火試験の結果、壁40の非加熱側に炎の漏出が観察された。
結果を表1に示す。
Figure 2014239635

1,100 アウトレットボックス
1a,100b アウトレットボックス本体
2 上側面板
3 横側面板
4 下側面板
5 背面板
6,6b アウトレットボックスの前端縁
7 螺子
8 挿通孔
9 不燃材
10 アウトレットボックス本体の開口部
11 端面
12、13 螺子孔
14 アウトレットボックスの開口部
20 遮音シート
21 シート状耐熱シール材
22 前端縁
30 熱膨張性耐火シート
40 壁
41 耐火ボード
41a せっこうボード
50 電線ケーブル類
51 電力線用ケーブル
52 可撓電線管
53 電線管
54 コネクタ
55 電線
60 筒状固定具
61 筒状固定受具
62 連結部材
70 配電盤
71 支持枠体
72 化粧板
73 合成樹脂製プレート
200、201、210、220、300、310、320、330、340 アウトレットボックスの遮音措置構造

Claims (6)

  1. 貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスの構造であって、
    前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有する本体部と、前端縁とを有し、
    第一の遮音材が、前記アウトレットボックス本体の内面および外面の少なくとも一方に設置され、
    第二の遮音材が、前記壁と前記アウトレットボックスの前端縁との間に設置され、
    前記第一の遮音材と前記第二の遮音材とが、互いに接触せず設置されていることを特徴とする、アウトレットボックスの遮音措置構造。
  2. 前記第一の遮音材および前記第二の遮音材が、それぞれ、遮音材シートおよび熱膨張性耐火シートの少なくとも一方を含む、請求項1に記載のアウトレットボックスの遮音措置構造。
  3. 前記第一の遮音材および前記第二の遮音材が、それぞれ熱膨張性耐火シートを含む、請求項1または2に記載のアウトレットボックスの遮音措置構造。
  4. 電線ケーブル類が、前記アウトレットボックス本体に設けられた挿通孔を挿通している、請求項1〜3のいずれかに記載のアウトレットボックスの遮音措置構造。
  5. 背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有する本体部と、前端縁とを有するアウトレットボックスであって、前記アウトレットボックスの本体部の内面および外面の少なくとも一方に第一の遮音材が設置され、前記アウトレットボックスの前端縁に第二の遮音材が設置され、前記第一の遮音材と前記第二の遮音材とが互いに接触していないアウトレットボックスを、壁に前記第二の遮音材を接触させて設置する工程と、
    前記壁のうち、前記アウトレットボックスの開口部に対応する位置に貫通孔を設ける工程と、
    を有することを特徴とする、アウトレットボックスの遮音措置構造の施工方法。
  6. 前記アウトレットボックスの本体の背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔に、電線ケーブルを挿通させる工程を有する、請求項5に記載のアウトレットボックスの遮音措置構造の施工方法。
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