JP2014238161A - アクチュエータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータを電気的に制御するバイワイヤ制御回路を備えたシステムにおいて、システム異常時の安全性を向上させることができるようにする。
【解決手段】SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34は、駆動判定部39で、アクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行い、アクチュエータ27の駆動許可と判定していない場合(アクチュエータ27の駆動禁止と判定した場合)には、駆動禁止装置36(第1の駆動禁止装置36A)でアクチュエータ27の駆動を禁止する。更に、バイワイヤ制御回路34とは別の回路として設けられた監視回路35で、バイワイヤ制御回路34(駆動判定部39とダイアグ部40)が正常に動作しているか否かを監視し、バイワイヤ制御回路34が正常に動作していないと判定した場合には、駆動禁止装置36(第2の駆動禁止装置36B)でアクチュエータ27の駆動を禁止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載された装置の駆動源となるアクチュエータと、このアクチュエータを電気的に制御するバイワイヤ制御回路とを備えたアクチュエータ制御装置に関する発明である。
近年、自動車においても、省スペース化、組立性向上、制御性向上等の要求を満たすために、機械的な駆動システムを、モータ等のアクチュエータによって電気的に駆動するバイワイヤシステムに変更する事例が増加する傾向にある。
このようなバイワイヤシステムにおいては、例えば、特許文献1(特開2006−336691号公報)に記載されているように、アクチュエータを電気的に制御するバイワイヤ制御回路とは別に設けた監視制御回路(例えばエンジン制御回路)によって、所定の監視情報に基づいてバイワイヤシステムを監視し、監視制御回路がバイワイヤシステムの異常を確認した場合に、バイワイヤ制御回路よるアクチュエータの制御を禁止する(例えばスイッチ装置をオフしてアクチュエータへの通電を禁止する)ようにしたものがある。
特開2006−336691号公報
しかし、上記特許文献1の技術では、監視制御回路が所定の監視情報に基づいて異常を確認した場合にしか、アクチュエータの制御を禁止することができないため、監視制御回路で異常を確認するまではアクチュエータを制御可能な状態になっている。このため、システム異常時(例えばノイズや電源電圧低下等による異常信号の発生時等)の安全性を十分に高めることができない可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、アクチュエータを電気的に制御するバイワイヤ制御回路を備えたシステムにおいて、システム異常時の安全性を向上させることができるアクチュエータ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両に搭載された装置(16)の駆動源となるアクチュエータ(27)と、このアクチュエータ(27)を電気的に制御するバイワイヤ制御回路(34)とを備えたアクチュエータ制御装置において、バイワイヤ制御回路(34)とは別の回路として設けられてバイワイヤ制御回路(34)が正常に動作しているか否かを監視する監視回路(35)と、アクチュエータ(27)の駆動許可/駆動禁止の判定を行う駆動判定手段(39)と、この駆動判定手段(39)でアクチュエータ(27)の駆動許可と判定していない場合にアクチュエータ(27)の駆動を禁止すると共に監視回路(35)でバイワイヤ制御回路(34)が正常に動作していないと判定した場合にアクチュエータ(27)の駆動を禁止する禁止手段(36)とを備えた構成としたものである。
この構成では、駆動判定手段でアクチュエータの駆動許可と判定していない場合にアクチュエータの駆動を禁止するため、バイワイヤ制御回路の正常時でも駆動判定手段でアクチュエータの駆動許可と判定するまではアクチュエータの駆動を禁止した状態にしておくことができる。更に、監視回路でバイワイヤ制御回路が正常に動作していないと判定した場合にアクチュエータの駆動を禁止するため、駆動判定手段でアクチュエータの駆動許可と判定していても監視回路でバイワイヤ制御回路が正常に動作していないと判定した場合にはアクチュエータの駆動を禁止することができる。これにより、駆動判定手段の機能を備えた制御回路と監視回路の両方からアクチュエータの駆動を禁止することができ、システム異常時の安全性を向上させることができる。
図1は本発明の実施例1における自動変速制御システムの概略構成を示す図である。 図2は実施例1のアクチュエータ駆動禁止機能を概略的に示すブロック図である。 図3は実施例1の駆動判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図4は実施例1の監視ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図5は実施例2の駆動判定部の機能を説明する図である。 図6は実施例2の初期学習判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図7は実施例2の駆動判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図8は実施例2の初期学習判定の実行例(その1)を示すタイムチャートである。 図9は実施例2の初期学習判定の実行例(その2)を示すタイムチャートである。 図10は実施例3のアクチュエータ駆動禁止機能を概略的に示すブロック図である。 図11は実施例4のアクチュエータ駆動禁止機能を概略的に示すブロック図である。 図12は実施例5のアクチュエータ駆動禁止機能を概略的に示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図4に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて車両の自動変速制御システムの概略構成を説明する。
エンジン11の出力軸(クランク軸)に、自動変速機12の入力軸が連結されている。この自動変速機12には、変速歯車機構(図示せず)と、この変速歯車機構を構成する複数の歯車の中から動力を伝達する歯車の組み合わせ(変速比)を切り換える摩擦係合装置(図示せず)と、この摩擦係合装置の動作状態を油圧で切り換える油圧制御回路13等が設けられている。また、油圧制御回路13には、摩擦係合装置を構成するクラッチやブレーキ等の各摩擦係合要素に供給する油圧を制御する油圧制御弁14と、レンジセレクタ15の操作に連動してレンジ切換装置16によって切り換えられるマニュアル弁17が設けられている。
エンジン11を制御するエンジンECU18は、アクセル開度(アクセルペダルの操作量)を検出するアクセルセンサ19の出力信号等に基づいて、スロットル装置20のスロットル開度(スロットルバルブの開度)や燃料噴射弁21の燃料噴射量等を制御する。ここで、「ECU」は「電子制御ユニット」を意味する(以下、同様)。
自動変速機12の変速動作を制御するAT−ECU22は、油圧制御回路13の各油圧制御弁14の開閉動作を制御して各摩擦係合要素に供給する油圧を制御することで自動変速機12の変速段を目標変速段に切り換える。
自動変速機12のレンジ切換動作を制御するSBW−ECU23は、レンジセレクタ15で選択されたレンジを検出するセレクタセンサ24の出力信号に基づいてレンジ切換装置16のアクチュエータ27を制御することで、運転者のレンジ切換操作に応じてマニュアル弁17の切換動作を制御して自動変速機12のシフトレンジを切り換える。レンジ切換装置16とSBW−ECU23等からシフトバイワイヤシステムが構成されている。
エンジンECU18とAT−ECU22とSBW−ECU23と通知装置25等は、通信ライン26(例えば車内LAN回線等)を介して接続され、必要な情報を相互に送受信する。
レンジ切換装置16は、自動変速機12のシフトレンジを、例えば、Pレンジ(パーキングレンジ)、Rレンジ(リバースレンジ)、Nレンジ(ニュートラルレンジ)、Dレンジ(ドライブレンジ)に切り換えるものである。このレンジ切換装置16は、マニュアル弁17を駆動するアクチュエータ27と変換機構28等を備えている。アクチュエータ27は、電動モータ29、減速機構30等から構成されている。電動モータ29は、回転方向に配列された複数のコイルを結線してなる駆動部32を有し、当該駆動部32への通電に従って出力軸に回転駆動力を発生させる。減速機構30は、電動モータ29の出力軸の回転駆動力を増大して変換機構28側へ出力する。変換機構28は、減速機構30から出力される回転駆動力を直線駆動力に変換してマニュアル弁17を駆動する。以上により、自動変速機12のシフトレンジを電動モータ29の回転角度に応じて制御することができる。
電動モータ29には、ロータの回転角(回転位置)を検出するための回転角センサとしてエンコーダ31が設けられている。このエンコーダ31は、例えば磁気式のロータリエンコーダにより構成されており、電動モータ29のロータの回転に同期して所定角度毎にパルス信号をSBW−ECU23に出力するように構成されている。SBW−ECU23は、エンコーダ31のパルス信号をカウントして、そのカウント値(以下「エンコーダカウント値」という)に応じて電動モータ29の通電相を所定の順序で切り換えることで電動モータ29を回転駆動する。上述したように自動変速機12のシフトレンジは電動モータ29の回転角度に応じて変化するため、エンコーダカウント値は、自動変速機12の実レンジを間接的に表している。
レンジセンサ33は、例えば変換機構28の入力軸の回転角、変換機構28の出力軸又はマニュアル弁17の位置等に基づいて実レンジを検出し、その検出信号(実レンジ信号)をSBW−ECU23へ出力する。セレクタセンサ24は、運転者がレバー式又はボタン式等のレンジセレクタ15を操作することによって選択したレンジの指令値を検出し、その検出信号(指令レンジ信号)をSBW−ECU23へ出力する。
SBW−ECU23には、レンジ切換装置16の駆動源であるアクチュエータ27を電気的に制御するバイワイヤ制御回路34が設けられていると共に、このバイワイヤ制御回路34が正常に動作しているか否かを監視する監視回路35がバイワイヤ制御回路34とは別の回路で設けられている。バイワイヤ制御回路34は、マイクロコンピュータ等で構成され、監視回路35は、IC(例えばASIC)等で構成されている。また、SBW−ECU23とレンジ切換装置16のアクチュエータ27との間には、アクチュエータ27の駆動を禁止するための駆動禁止装置36(禁止手段)が設けられている。
SBW−ECU23は、バイワイヤ制御回路34で後述する図3の駆動判定ルーチンを実行することで、アクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行い、アクチュエータ27の駆動許可と判定していない場合には、駆動禁止装置36でアクチュエータ27の駆動を禁止する。更に、SBW−ECU23は、監視回路35で後述する図4の監視ルーチンを実行することで、バイワイヤ制御回路34が正常に動作しているか否かを監視し、バイワイヤ制御回路34が正常に動作していないと判定した場合には、駆動禁止装置36でアクチュエータ27の駆動を禁止する。
具体的には、図2に示すように、SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34は、駆動制御部37で、アクチュエータ27(電動モータ29)の通電を制御する駆動回路38を制御することで、アクチュエータ27を制御する。そして、駆動判定部39(駆動判定手段)で、車両の状態を表す複数の信号に基づいてアクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行う。この場合、例えば、次の(1) 〜(3) の禁止条件が成立しているか否かを判定する。
(1) シフトレンジがPレンジ(実レンジ信号がPレンジ)であること
(2) シフトレンジの切換要求が無し(レンジ切換要求信号がオフ)であること
(3) ブレーキオフ(ブレーキ信号がオフ)であること
これらの(1) 〜(3) の禁止条件が全て成立していれば、アクチュエータ27の駆動禁止と判定するが、上記(1) 〜(3) の禁止条件のうちの一つでも成立していない条件があれば、アクチュエータ27の駆動許可と判定する。
この駆動判定部39で、アクチュエータ27の駆動禁止と判定した場合(アクチュエータ27の駆動許可と判定していない場合)には、駆動判定部39から駆動禁止信号を出力して、駆動禁止装置36に設けられた第1の駆動禁止装置36Aでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
この第1の駆動禁止装置36Aは、駆動判定部39から駆動禁止信号が入力されたときに、アクチュエータ27(電動モータ29)への電源供給を遮断するリレーで構成されている。或は、第1の駆動禁止装置36Aは、駆動判定部39から駆動禁止信号が入力されたときに、駆動回路38を構成するMOSFET(つまり電動モータ29の通電を制御するMOSFET)のゲートをオフ状態(例えばゲート電圧をローレベル)にするゲートオフ回路で構成しても良い。このように、第1の駆動禁止装置36Aをバイワイヤ制御回路34とは独立したハードウエア(リレー又はゲートオフ回路)で構成することで、バイワイヤ制御回路34の故障時でも第1の駆動禁止装置36Aが正常に動作できるようになっている。
一方、駆動判定部39で、アクチュエータ27の駆動許可と判定した場合には、駆動判定部39から駆動許可信号を出力して、アクチュエータ27の駆動を許可する(第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止を解除する)。
また、バイワイヤ制御回路34は、ダイアグ部40で、第1〜第3の監視を行う。
第1の監視では、上記(1) 〜(3) の禁止条件が全て成立しているとき(つまりアクチュエータ27の駆動を禁止しているとき)に駆動回路38が作動している場合に異常と判定する。
第2の監視では、第1の駆動禁止装置36Aがリレーで構成されている場合には、リレーオフ指令時に電動モータ29の端子電圧がハイレベルの場合に異常と判定する。また、第1の駆動禁止装置36Aがゲートオフ回路で構成されている場合には、MOSFETのゲートオン指令時にMOSFETのゲートがオフ状態の場合に異常と判定する。又は電動モータ29のオン指令時に電動モータ29の端子電圧がローレベルの場合に異常と判定する。
第3の監視では、後述する第2の駆動禁止装置36Bがリレーで構成されている場合には、リレーオフ指令時に電動モータ29の端子電圧がハイレベルの場合に異常と判定する。また、第2の駆動禁止装置36Bがゲートオフ回路で構成されている場合には、MOSFETのゲートオン指令時にMOSFETのゲートがオフ状態の場合に異常と判定する。又は電動モータ29のオン指令時に電動モータ29の端子電圧がローレベルの場合に異常と判定する。
このダイアグ部40では、第1〜第3の監視のいずれか一つでも異常と判定した場合には、フェールセーフ出力部41からフェールセーフ信号を出力して、駆動禁止装置36に設けられた第2の駆動禁止装置36Bでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
この第2の駆動禁止装置36Bは、フェールセーフ出力部41からフェールセーフ信号が入力されたときに、アクチュエータ27(電動モータ29)への電源供給を遮断するリレーで構成されている。或は、第2の駆動禁止装置36Bは、フェールセーフ出力部41からフェールセーフ信号が入力されたときに、駆動回路38を構成するMOSFETのゲートをオフ状態にするゲートオフ回路で構成しても良い。このように、第2の駆動禁止装置36Bをバイワイヤ制御回路34とは独立したハードウエア(リレー又はゲートオフ回路)で構成することで、バイワイヤ制御回路34の故障時でも第2の駆動禁止装置36Bが正常に動作できるようになっている。
更に、バイワイヤ制御回路34とは別の回路として設けられた監視回路35で、第4及び第5の監視を行う。
第4の監視では、バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39の異常診断(例えば、ROMチェック、RAMチェック、FLOWチェック、INSTチェック等)を行って、バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39が正常に動作しているか否かを監視する。
第5の監視では、バイワイヤ制御回路34のダイアグ部40の異常診断(例えば、ROMチェック、RAMチェック、FLOWチェック、INSTチェック等)を行って、バイワイヤ制御回路34のダイアグ部40が正常に動作しているか否かを監視する。
この監視回路35で、バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39の異常(駆動判定部39が正常に動作していない)と判定した場合又はバイワイヤ制御回路34のダイアグ部40の異常(ダイアグ部40が正常に動作していない)と判定した場合には、フェールセーフ出力部41からフェールセーフ信号を出力して、駆動禁止装置36に設けられた第2の駆動禁止装置36Bでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
以下、SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34で実行する図3の駆動判定ルーチン及び監視回路35で実行する図4の監視ルーチンの処理内容を説明する。
[駆動判定ルーチン]
図3に示す駆動判定ルーチンは、SBW−ECU23の電源オン期間中にバイワイヤ制御回路34により所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、アクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行う。この場合、例えば、次の(1) 〜(3) の禁止条件が成立しているか否かを判定する。
(1) シフトレンジがPレンジ(実レンジ信号がPレンジ)であること
(2) シフトレンジの切換要求が無し(レンジ切換要求信号がオフ)であること
(3) ブレーキオフ(ブレーキ信号がオフ)であること
これらの(1) 〜(3) の禁止条件が全て成立していれば、アクチュエータ27の駆動禁止と判定するが、上記(1) 〜(3) の禁止条件のうちの一つでも成立していない条件があれば、アクチュエータ27の駆動許可と判定する。
この後、ステップ102に進み、上記ステップ101の判定結果に基づいてアクチュエータ27の駆動許可有りであるか否かを判定する。
このステップ102で、アクチュエータ27の駆動許可無しと判定された場合(つまりアクチュエータ27の駆動禁止と判定された場合)には、ステップ103に進み、第1の駆動禁止装置36Aでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
一方、上記ステップ102で、アクチュエータ27の駆動許可有りと判定された場合(つまりアクチュエータ27の駆動許可と判定された場合)には、ステップ104に進み、アクチュエータ27の駆動を許可する(第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止を解除する)。
[監視ルーチン]
図4に示す監視ルーチンは、SBW−ECU23の電源オン期間中に監視回路35により所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、バイワイヤ制御回路34が正常に動作しているか否かを監視する。この場合、バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39の異常診断(例えば、ROMチェック、RAMチェック、FLOWチェック、INSTチェック等)を行って、バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39が正常に動作しているか否かを監視する。更に、バイワイヤ制御回路34のダイアグ部40の異常診断(例えば、ROMチェック、RAMチェック、FLOWチェック、INSTチェック等)を行って、バイワイヤ制御回路34のダイアグ部40が正常に動作しているか否かを監視する。
この後、ステップ202に進み、上記ステップ201の判定結果に基づいてバイワイヤ制御回路34が正常である(バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39とダイアグ部40が両方とも正常に動作している)か否かを判定する。
このステップ202で、バイワイヤ制御回路34が正常である(バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39とダイアグ部40が両方とも正常に動作している)と判定された場合には、そのまま本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ202で、バイワイヤ制御回路34が正常ではない(バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39とダイアグ部40のうちの少なくとも一方が正常に動作していない)と判定された場合には、ステップ203に進み、第2の駆動禁止装置36Bでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
以上説明した本実施例1では、バイワイヤ制御回路34の駆動判定部39で、アクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行い、アクチュエータ27の駆動許可と判定していない場合(アクチュエータ27の駆動禁止と判定した場合)には、駆動禁止装置36(第1の駆動禁止装置36A)でアクチュエータ27の駆動を禁止する。更に、バイワイヤ制御回路34とは別の回路として設けられた監視回路35で、バイワイヤ制御回路34が正常に動作しているか否かを監視し、バイワイヤ制御回路34が正常に動作していないと判定した場合には、駆動禁止装置36(第2の駆動禁止装置36B)でアクチュエータ27の駆動を禁止する。
このようにすれば、バイワイヤ制御回路34の正常時でも駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動許可と判定するまではアクチュエータ27の駆動を禁止した状態にしておくことができる。更に、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動許可と判定していても監視回路35でバイワイヤ制御回路34が正常に動作していないと判定した場合にはアクチュエータ27の駆動を禁止することができる。これにより、バイワイヤ制御回路34(駆動判定部39)と監視回路35の両方でアクチュエータ27の駆動を禁止することができて、システム異常時(例えばノイズや電源電圧低下等による異常信号の発生時等)に意図せずシフトレンジが切り換わることを防止することができ、安全性を向上させることができる。
また、本実施例1では、複数の信号(例えば実レンジ信号とレンジ切換要求信号とブレーキ信号)に基づいてアクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行うようにしたので、アクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定の冗長性を高めることができると共に、各信号に対してそれぞれ冗長設計する(例えば二重系にする)といった必要がなくなる。
更に、本実施例1では、駆動禁止装置36(第1及び第2の駆動禁止装置36A,36B)をバイワイヤ制御回路34とは独立したハードウエア(リレー又はゲートオフ回路)で構成することで、バイワイヤ制御回路34の故障時でも駆動禁止装置36が正常に動作できるようにしたので、バイワイヤ制御回路34の故障時でも駆動禁止装置36を正常に動作させてアクチュエータ27の駆動を禁止することができる。
また、本実施例1では、SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34に駆動判定部39としての機能を備えるようにしたので、バイワイヤ制御回路34とは別の制御回路(例えばエンジンECU18の制御回路やAT−ECU22の制御回路)の仕様変更等を行う必要がなく、バイワイヤ制御回路34の仕様変更等だけで済み、本発明を容易に実現することができる。
次に、図5乃至図9を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
エンコーダカウント値(エンコーダ31のパルス信号のカウント値)は、バイワイヤ制御回路34のRAM(図示せず)に記憶されるため、SBW−ECU23の電源がオフされると、エンコーダカウント値の記憶値が消えてしまう。そのため、SBW−ECU23の電源投入直後のエンコーダカウント値は、実際の電動モータ29の回転位置(通電相)に対応したものとならない。従って、エンコーダカウント値に応じて通電相を切り換えるためには、電源投入後にエンコーダカウント値と実際の電動モータ29の回転位置とを対応させて、エンコーダカウント値と通電相とを対応させる必要がある。
そこで、バイワイヤ制御回路34は、電源投入後(つまりバイワイヤ制御回路34の起動後)に初期駆動を行って電動モータ29の通電相とエンコーダカウント値との対応関係を学習する通電相学習を実行する。この初期駆動(通電相学習)では、オープンループ制御で電動モータ29の通電相の切り換えを所定のタイムスケジュールで一巡させることで、いずれかの通電相で電動モータ29の回転位置と該通電相とを一致させて電動モータ29を回転駆動してエンコーダ31のパルス信号をカウントし、初期駆動終了時のエンコーダカウント値と電動モータ29の回転位置と通電相との対応関係を学習する。
また、バイワイヤ制御回路34は、電動モータ29の起動後のエンコーダカウント値に基づいて電動モータ29の起動位置からの回転量(回転角)を検出できるだけであるため、電源投入後に何等かの方法で、電動モータ29の絶対的な回転位置を検出しないと、電動モータ29を正確に目標位置まで回転駆動することができない。
そこで、バイワイヤ制御回路34は、初期駆動(通電相学習)の終了後に、電動モータ29をレンジ切換装置16の可動範囲の限界位置に突き当たるまで回転させる突き当て制御を実行して、その限界位置を基準位置として学習する基準位置学習を実行し、この基準位置のエンコーダカウント値を基準にして電動モータ29の回転量(回転角)を制御する。この場合、例えば、レンジ切換装置16の可動範囲のPレンジ側の限界位置であるPレンジ壁に突き当たるまで電動モータ29を回転させる“Pレンジ壁突き当て制御”を実施して、Pレンジ側の限界位置を基準位置として学習した後、Pレンジに戻すPレンジ戻し制御を実行する。
上述した通電相学習及び基準位置学習が特許請求の範囲でいう初期学習に相当する。
初期学習(通電相学習及び基準位置学習)の終了後、バイワイヤ制御回路34は、運転者によるレンジセレクタ15の操作により目標レンジが切り換えられると、それに応じて目標回転位置(目標カウント値)を変更し、エンコーダカウント値に基づいて電動モータ29の通電相を順次切り換えることで電動モータ29を目標回転位置まで回転駆動するフィードバック制御を実行して、シフトレンジを目標レンジに切り換える。
本実施例2では、上述した初期学習(通電相学習及び基準位置学習)の実行時の安全性を向上させるために、SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34で後述する図6及び図7の各ルーチンを実行することで、ブレーキオン(ブレーキが作動状態)のときに初期学習を許可し、初期学習を許可した場合にアクチュエータ27(電動モータ29)の駆動許可と判定する。
具体的には、図5に示すように、SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34は、駆動判定部39(図2参照)で、初期学習完了フラグがオフ(OFF)で、且つ、ブレーキオン(ON)の場合に、初期学習許可フラグをオンにセットする。そして、初期学習許可フラグがオンか、又は、シフトレンジがnotPレンジ(Pレンジ以外のレンジ)の場合に、アクチュエータ27(電動モータ29)の駆動許可と判定する。一方、初期学習許可フラグがオフで、且つ、シフトレンジがPレンジの場合には、アクチュエータ27(電動モータ29)の駆動禁止と判定する。
初期学習許可フラグがオンされた場合には、初期学習許可フラグがオンにセットされてから所定時間(例えば、初期学習を完了するのに必要な時間よりも少し長い時間)が経過するまでは、初期学習許可フラグをオンに維持する。これにより、初期学習の実行中にブレーキオフになった場合でも少なくとも初期学習が完了するまで初期学習を許可する。
その後、初期学習許可フラグがオンにセットされてから所定時間が経過したときに、初期学習完了フラグをオンにセットして、初期学習許可フラグをオフにリセットする。これにより、バイワイヤ制御回路34の起動後に1回だけ初期学習を許可する。
また、バイワイヤ制御回路34は、ダイアグ部40(図2参照)で、第1〜第3の監視を行うが、第1の監視では、初期学習許可フラグがオフのとき(つまりアクチュエータ27の駆動を禁止しているとき)に駆動回路38が作動している場合に異常と判定する。尚、第2の監視と第3の監視は、前記実施例1と同じである。
以下、本実施例2でSBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34が実行する図6の初期学習判定ルーチン及び図7の駆動判定ルーチンの処理内容を説明する。
[初期学習判定ルーチン]
図6に示す初期学習判定ルーチンは、SBW−ECU23の電源オン期間中にバイワイヤ制御回路34により所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、初期学習完了フラグが初期学習の完了を意味するオンであるか否かを判定し、初期学習完了フラグがオフであると判定された場合には、ステップ302に進み、初期学習許可フラグが初期学習の許可を意味するオンであるか否かを判定する。
このステップ302で、初期学習許可フラグがオフであると判定された場合には、ステップ303に進み、ブレーキオンであるか否かを判定し、ブレーキオフであると判定された場合には、ステップ304の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ303で、ブレーキオンであると判定された場合には、ステップ304に進み、初期学習許可フラグをオンにセットして、本ルーチンを終了する。これにより、ブレーキオンのときに初期学習を許可する。
その後、上記ステップ302で、初期学習許可フラグがオンであると判定された場合には、ステップ305に進み、初期学習許可フラグがオンにセットされてから所定時間が経過したか否かを判定する。ここで、所定時間は、初期学習(通電相学習及び基準位置学習)を完了するのに必要な時間よりも少し長い時間(例えば2sec)に設定されている。
このステップ305で、初期学習許可フラグがオンにセットされてから所定時間が経過していないと判定された場合には、初期学習完了フラグをオフに維持すると共に、初期学習許可フラグをオンに維持したまま、本ルーチンを終了する。これにより、初期学習の実行中にブレーキオフになった場合でも少なくとも初期学習が完了するまで初期学習を許可する。
その後、上記ステップ305で、初期学習許可フラグがオンにセットされてから所定時間が経過したと判定された場合には、初期学習が完了していると判断して、ステップ306に進み、初期学習完了フラグをオンにセットした後、ステップ307に進み、初期学習許可フラグをオフにリセットして、本ルーチンを終了する。その後、上記ステップ301で、初期学習完了フラグがオンであると判定された場合には、ステップ302以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。これにより、バイワイヤ制御回路34の起動後に1回だけ初期学習を許可する。
[駆動判定ルーチン]
図7に示す駆動判定ルーチンは、SBW−ECU23の電源オン期間中にバイワイヤ制御回路34により所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ401で、初期学習許可フラグがオンであるか否かを判定し、初期学習許可フラグがオフであると判定された場合には、ステップ402に進み、シフトレンジがPレンジであるか否かを判定する。
上記ステップ401で初期学習許可フラグがオフであると判定され、且つ、上記ステップ402でシフトレンジがPレンジであると判定された場合には、ステップ403に進み、アクチュエータ27の駆動禁止と判定して、第1の駆動禁止装置36Aでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
一方、上記ステップ401で初期学習許可フラグがオンであると判定された場合、又は、上記ステップ402でシフトレンジがPレンジではない(Pレンジ以外のレンジである)と判定された場合には、ステップ404に進み、アクチュエータ27の駆動許可と判定して、アクチュエータ27の駆動を許可する(第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止を解除する)。
以上説明した本実施例2の初期学習判定の実行例を図8及び図9のタイムチャートを用いて説明する。
図8に示すように、シフトレンジがPレンジでIGスイッチ(イグニッションスイッチ)がオンされてSBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34が起動した時点t1 で、ブレーキオンの場合には、その時点で、初期学習許可フラグをオンにセットする。これにより、初期学習(通電相学習及び基準位置学習)を許可して、アクチュエータ27(電動モータ29)の駆動許可と判定する。これにより、バイワイヤ制御回路34の起動後に、初期駆動を実施して通電相学習を実行し、その後、Pレンジ壁突き当て制御を実施して基準位置学習を実行する。
このように、ブレーキオンのときに初期学習を許可して初期学習(通電相学習及び基準位置学習)を実行することで、初期学習の実行中に、万一、システム異常によりシフトレンジがPレンジからPレンジ以外のレンジに切り換わる等の不具合が発生したとしても、車両が動き出すことを防止することができる。
その後、初期学習許可フラグがオンにセットされてから所定時間が経過した時点t2 で、初期学習許可フラグをオフにリセットすることで、バイワイヤ制御回路34の起動後に1回だけ初期学習を許可する。このようにすれば、バイワイヤ制御回路34の起動後に初期学習を許可する回数を最も少なくして、初期学習の実行中の不具合が発生する可能性を低くすることができる。
また、図9に示すように、シフトレンジがPレンジでIGスイッチがオンされてSBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34が起動した後に、ブレーキオンの場合には、ブレーキオンになった時点t3 で、初期学習許可フラグをオンにセットする。この場合、バイワイヤ制御回路34の起動後にブレーキオンになってから、初期駆動を実施して通電相学習を実行し、その後、Pレンジ壁突き当て制御を実施して基準位置学習を実行する。
ところで、図9に示すように、初期学習の実行中(例えばPレンジ壁突き当て制御の実施中)にブレーキオフになった場合に、破線で示す比較例のように、ブレーキオフになった時点t4 で、アクチュエータ27(電動モータ29)への通電を停止すると、電動モータ29のイナーシャによりPレンジ壁に突き当たった後にシフトレンジがPレンジから抜けてしまうことが懸念される。
これに対して、本実施例2では、初期学習許可フラグがオンにセットされてから所定時間が経過する時点t5 まで初期学習許可フラグをオンに維持することで、初期学習の実行中にブレーキオフになった場合でも少なくとも初期学習が完了するまで初期学習を許可するようにしている。このようにすれば、初期学習の実行中(例えばPレンジ壁突き当て制御の実施中)にブレーキオフになった場合でも、初期学習を完了させることができると共に、Pレンジ壁に突き当たった後にシフトレンジがPレンジから抜けてしまうことを防止することができる。
次に、図10を用いて本発明の実施例3を説明する。但し、前記実施例1,2と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1,2と異なる部分について説明する。
監視回路35の判定時間(第4及び第5の監視に要する時間)やダイアグ部40の判定時間(第1〜第3の監視に要する時間)が比較的長いシステムでは、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除されたときに、直ちに第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止を解除するようにすると、駆動判定部39の誤作動によってアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除された場合に、監視回路35やダイアグ部40で第2の駆動禁止装置36Bによってアクチュエータ27の駆動を禁止する前に、第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止が解除されて、一時的にアクチュエータ27の駆動を可能な状態になってしまう可能性がある。
そこで、本実施例3では、図10に示すように、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除されてから所定の遅延時間Tが経過した後に第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止を解除する禁止解除ディレイ部42(禁止解除ディレイ手段)を設けるようにしている。
この禁止解除ディレイ部42は、例えばカウンタ等を用いて構成され、駆動判定部39から駆動許可信号が入力された場合に、駆動許可信号が入力されてから遅延時間Tが経過した後に、その駆動許可信号を第1の駆動禁止装置36Aへ出力するようになっている。これにより、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除されてから遅延時間Tが経過した後に第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止を解除するようになっている。ここで、遅延時間Tは、例えば、監視回路35の判定時間とダイアグ部40の判定時間のうちの長い方よりも少し長い時間に設定されている。
以上説明した本実施例3では、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除されてから所定の遅延時間Tが経過した後に第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止を解除する禁止解除ディレイ部42を設けるようにしている。このようにすれば、監視回路35やダイアグ部40の判定時間が比較的長いシステムでも、駆動判定部39の誤作動によってアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除された場合に、遅延時間Tが経過するまでの期間内(つまり第1の駆動禁止装置36Aによるアクチュエータ27の駆動禁止が解除される前)に、監視回路35やダイアグ部40で監視を行って第2の駆動禁止装置36Bによってアクチュエータ27の駆動を禁止することが可能となる。これにより、監視回路35やダイアグ部40で第2の駆動禁止装置36Bによってアクチュエータ27の駆動を禁止する前に、一時的にアクチュエータ27の駆動を可能な状態になってしまうことを防止することができる。
次に、図11を用いて本発明の実施例4を説明する。但し、前記実施例1,2と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1,2と異なる部分について説明する。
本実施例4では、図11に示すように、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除されてから所定の遅延時間Tが経過した後にアクチュエータ27の駆動を可能な状態にする駆動可能ディレイ部43(駆動可能ディレイ手段)を設けるようにしている。
この駆動可能ディレイ部43は、例えばカウンタ等を用いて構成され、駆動判定部39から駆動許可信号が入力された場合に、駆動許可信号が入力されてから遅延時間Tが経過するまでは、駆動制御部37から出力された制御信号が駆動回路38に入力されることを阻止し、遅延時間Tが経過した後に、駆動制御部37から出力された制御信号が駆動回路38に入力されることを許可するようになっている。これにより、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除されてから遅延時間Tが経過した後にアクチュエータ27の駆動を可能な状態にするようになっている。ここで、遅延時間Tは、例えば、監視回路35の判定時間とダイアグ部40の判定時間のうちの長い方よりも少し長い時間に設定されている。
以上説明した本実施例4では、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除されてから所定の遅延時間Tが経過した後にアクチュエータ27の駆動を可能な状態にする駆動可能ディレイ部43を設けるようにしている。このようにすれば、監視回路35やダイアグ部40の判定時間が比較的長いシステムでも、駆動判定部39の誤作動によってアクチュエータ27の駆動禁止の判定が解除された場合に、遅延時間Tが経過するまでの期間内(つまりアクチュエータ27の駆動を可能な状態にする前)に、監視回路35やダイアグ部40で監視を行って第2の駆動禁止装置36Bによってアクチュエータ27の駆動を禁止することが可能となる。これにより、監視回路35やダイアグ部40で第2の駆動禁止装置36Bによってアクチュエータ27の駆動を禁止する前に、一時的にアクチュエータ27の駆動を可能な状態になってしまうことを防止することができる。
尚、上記各実施例3,4では、禁止解除ディレイ部42と駆動可能ディレイ部43のうちの一方のみを設けるようにしたが、これに限定されず、禁止解除ディレイ部42と駆動可能ディレイ部43を両方とも設けるようにしても良い。
次に、図12を用いて本発明の実施例5を説明する。但し、前記実施例1,2と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1,2と異なる部分について説明する。
本実施例5では、図12に示すように、SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34とは別の制御回路に駆動判定部39としての機能が備えられている。具体的には、AT−ECU22の変速制御回路44に駆動判定部39としての機能が備えられている。AT−ECU22の変速制御回路44は、駆動判定部39で、アクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行い、アクチュエータ27の駆動禁止と判定した場合(アクチュエータ27の駆動許可と判定していない場合)には、第1の駆動禁止装置36Aでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
また、AT−ECU22の変速制御回路44は、ダイアグ部45で、第4の監視を行う。この第4の監視では、変速制御回路44の駆動判定部39の異常診断(例えば、ROMチェック、RAMチェック、FLOWチェック、INSTチェック等)を行って、変速制御回路44の駆動判定部39が正常に動作しているか否かを監視する。
このダイアグ部45で、変速制御回路44の駆動判定部39の異常(駆動判定部39が正常に動作していない)と判定した場合には、フェールセーフ出力部46からフェールセーフ信号を出力して、自動変速機12をニュートラル状態にする又は第2の駆動禁止装置36Bでアクチュエータ27の駆動を禁止する。
以上説明した本実施例5では、SBW−ECU23のバイワイヤ制御回路34とは別の制御回路(AT−ECU22の変速制御回路44)に駆動判定部39としての機能を備えるようにしたので、バイワイヤ制御回路34の異常時でも、駆動判定部39でアクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を正常に行うことができ、駆動判定部39の信頼性を向上させることができる。
尚、上記実施例5では、AT−ECU22の変速制御回路44に駆動判定部39としての機能を備えるようにしたが、これに限定されず、例えば、エンジンECU21の制御回路に駆動判定部39としての機能を備えるようにしても良い。
また、上記実施例5においても、上記実施例3,4で説明した禁止解除ディレイ部42と駆動可能ディレイ部43のうちの一方又は両方を設けるようにしても良い。
また、上記各実施例1〜5では、駆動判定部39で、実レンジ信号やレンジ切換要求信号やブレーキ信号に基づいてアクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行うようにしたが、これに限定されず、例えば、実レンジ信号、レンジ切換要求信号、ブレーキ信号、指令レンジ信号、車速信号、エンジン回転速度信号、運転者の在席を検出するセンサの出力信号(例えば着座センサの出力信号やドアオープン信号等)のうちの複数の信号に基づいてアクチュエータ27の駆動許可/駆動禁止の判定を行うようにしても良い。
また、上記各実施例1〜5では、駆動禁止装置36を、二つの装置(第1の駆動禁止装置36Aと第2の駆動禁止装置36B)で構成したが、これに限定されず、共通の一つの装置で構成しても良い。更に、駆動禁止装置36は、リレーやゲートオフ回路に限定されず、例えば、アクチュエータ27又は電動モータ29の動作を機械的にロックする手段としても良い。
また、上記各実施例1〜5では、レンジ切換装置を電気的に制御するシフトバイワイヤシステムに本発明を適用したが、これに限定されず、例えば、スロットルバイワイヤシステム、ステアバイワイヤシステム、ブレーキバイワイヤシステム(メインブレーキバイワイヤシステムやパーキングブレーキバイワイヤシステム)等の種々のバイワイヤシステムに本発明を適用しても良い。
12…自動変速機、16…レンジ切換装置、23…SBW−ECU、27…アクチュエータ、29…電動モータ、34…バイワイヤ制御回路、35…監視回路、36…駆動禁止装置(禁止手段)、39…駆動判定部(駆動判定手段)、42…禁止解除ディレイ部(禁止解除ディレイ手段)、43…駆動可能ディレイ部(駆動可能ディレイ手段)、44…変速制御回路

Claims (11)

  1. 車両に搭載された装置(16)の駆動源となるアクチュエータ(27)と、前記アクチュエータ(27)を電気的に制御するバイワイヤ制御回路(34)とを備えたアクチュエータ制御装置において、
    前記バイワイヤ制御回路(34)とは別の回路として設けられて前記バイワイヤ制御回路(34)が正常に動作しているか否かを監視する監視回路(35)と、
    前記アクチュエータ(27)の駆動許可/駆動禁止の判定を行う駆動判定手段(39)と、
    前記駆動判定手段(39)で前記アクチュエータ(27)の駆動許可と判定していない場合に前記アクチュエータ(27)の駆動を禁止すると共に前記監視回路(35)で前記バイワイヤ制御回路(34)が正常に動作していないと判定した場合に前記アクチュエータ(27)の駆動を禁止する禁止手段(36)と
    を備えていることを特徴とするアクチュエータ制御装置。
  2. 前記駆動判定手段(39)は、前記車両の状態を表す複数の信号に基づいて前記アクチュエータ(27)の駆動許可/駆動禁止の判定を行うことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ制御装置。
  3. 前記禁止手段(36)は、前記バイワイヤ制御回路(34)の故障時でも正常に動作可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ制御装置。
  4. 前記バイワイヤ制御回路(34)は、該バイワイヤ制御回路(34)の起動後に前記アクチュエータ(27)を駆動して該アクチュエータ(27)の制御に用いる情報を学習する初期学習を実行し、
    前記駆動判定手段(39)は、ブレーキオンのときに前記初期学習を許可し、該初期学習を許可した場合に前記アクチュエータ(27)の駆動許可と判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアクチュエータ制御装置。
  5. 前記駆動判定手段(39)は、前記バイワイヤ制御回路(34)の起動後に1回だけ前記初期学習を許可することを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ制御装置。
  6. 前記駆動判定手段(39)は、前記初期学習の実行中にブレーキオフになった場合でも少なくとも前記初期学習が完了するまで前記初期学習を許可することを特徴とする請求項4又は5に記載のアクチュエータ制御装置。
  7. 前記駆動判定手段(39)で前記アクチュエータ(27)の駆動禁止の判定が解除されてから所定の遅延時間が経過した後に前記禁止手段(36)による前記アクチュエータ(27)の駆動禁止を解除する禁止解除ディレイ手段(42)を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のアクチュエータ制御装置。
  8. 前記駆動判定手段(39)で前記アクチュエータ(27)の駆動禁止の判定が解除されてから所定の遅延時間が経過した後に前記アクチュエータ(27)の駆動を可能な状態にする駆動可能ディレイ手段(43)を備えていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のアクチュエータ制御装置。
  9. 前記バイワイヤ制御回路(34)に前記駆動判定手段(39)としての機能が備えられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のアクチュエータ制御装置。
  10. 前記バイワイヤ制御回路(34)とは別の制御回路(44)に前記駆動判定手段(39)としての機能が備えられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のアクチュエータ制御装置。
  11. 前記装置は、前記アクチュエータ(27)を駆動源としてシフトレンジを複数のレンジ間で切り換えるレンジ切換装置(16)であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のアクチュエータ制御装置。
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