JP2014237099A - 脱硝触媒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】天然に多く存在する安価な粘土鉱物を用いて、高活性、高耐久性且つ低コストな脱硝触媒を提供する。
【解決手段】Si元素およびAl元素を含む粘土鉱物と、硫酸(H2SO4)とを混ぜ合わせて第一混合物を得、 酸化チタンと、V、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物とを混ぜ合わせて第二混合物を得、 第一混合物と第二混合物とを、水の存在下に、混練し、 次いで、成形、乾燥および焼成することを含む方法によって、脱硝触媒を得る。
【選択図】なし
【解決手段】Si元素およびAl元素を含む粘土鉱物と、硫酸(H2SO4)とを混ぜ合わせて第一混合物を得、 酸化チタンと、V、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物とを混ぜ合わせて第二混合物を得、 第一混合物と第二混合物とを、水の存在下に、混練し、 次いで、成形、乾燥および焼成することを含む方法によって、脱硝触媒を得る。
【選択図】なし
Description
本発明は脱硝触媒の製造方法に関する。より詳細に、本発明は、高活性、高耐久性且つ低コストな脱硝触媒の製造方法に関する。
酸化チタンを主成分とするアンモニア還元法脱硝触媒(特許文献1等参照)は、活性が高く耐久性が優れているので、国内外でボイラなどからの排煙処理に広く用いられている。主原料である酸化チタンは為替変動や需給バランスなどの影響で価格が高騰することがある。そこで、原料コストの低減のために安価に製造でき且つ高活性な脱硝触媒の開発が進められている。例えば、触媒表面に活性成分であるVを内部よりも高含有量にして成る触媒(特許文献2)や、安価な廃石膏ボードを用いて成る触媒(特許文献3)、などが挙げられる。
上記した特許文献に記載の脱硝触媒は、触媒原料コストの低減に寄与するものであるが、まだ十分でなく、より高い活性で且つより低いコストの脱硝触媒が望まれている。さらに、脱硝触媒は、燃焼排ガスに含まれていることがある触媒毒であるリン化合物やヒ素化合物によって性能が徐々に低下するので、所定性能を下回る前に新しいものと交換される。そのため、燃焼排ガスに含まれる触媒毒に対する耐性を高め、脱硝触媒の使用可能期間を長くすることが要望されている。
本発明者らは、天然に多く存在する安価な粘土鉱物に着目した。粘土鉱物には、アルカリ金属(K、Naなど)酸化物やアルカリ土類金属(Ca、Mgなど)酸化物が含まれている。脱硝触媒の調製のために粘土鉱物を水とともに混練すると、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が、活性成分であるV2O5やWO3などと式1または式2で表わされる反応をして、活性成分を失活させてしまう。
K2O + V2O5 → K2(VO3)2 (式1)
K2O + WO3 → K2WO4 (式2)
K2O + V2O5 → K2(VO3)2 (式1)
K2O + WO3 → K2WO4 (式2)
リン化合物、ヒ素化合物、アルカリ金属酸化物またはアルカリ土類金属酸化物による脱硝性能の低下を抑制して耐久性を高めるために、触媒に含有させる活性成分の量を増やすことが考えられる。しかし、活性成分の量を増加させることはコストの低減に逆行する。
本発明の課題は、天然に多く存在する安価な粘土鉱物を用いて、高活性、高耐久性且つ低コストな脱硝触媒を提供することである。
本発明の課題は、天然に多く存在する安価な粘土鉱物を用いて、高活性、高耐久性且つ低コストな脱硝触媒を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するために検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕Si元素およびAl元素を含む粘土鉱物と、硫酸(H2SO4)とを混ぜ合わせて第一混合物を得、
酸化チタンと、V、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物とを混ぜ合わせて第二混合物を得、
第一混合物と第二混合物とを、水の存在下に、混練し、
次いで、成形、乾燥および焼成することを含む、脱硝触媒の製造方法。
〔2〕粘土鉱物が、酸性白土、活性白土、カオリナイトおよびゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも1つである、〔1〕に記載の脱硝触媒の製造方法。
〔3〕酸化チタンとV、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物との合計質量に対する、粘土鉱物と硫酸(H2SO4)との合計質量が、0質量%を超え30質量%以下である、〔1〕または〔2〕に記載の脱硝触媒の製造方法。
〔4〕 粘土鉱物に混ぜ合わせられる硫酸(H2SO4)の量が、粘土鉱物中のAl2O3100質量部に対して50〜200質量部であり、且つ粘土鉱物と第二混合物との合計100質量部に対して5質量部以下である、〔1〕〜〔3〕のいずれかひとつに記載の脱硝触媒の製造方法。
〔5〕前記〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の製造方法で得られる脱硝触媒。
〔1〕Si元素およびAl元素を含む粘土鉱物と、硫酸(H2SO4)とを混ぜ合わせて第一混合物を得、
酸化チタンと、V、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物とを混ぜ合わせて第二混合物を得、
第一混合物と第二混合物とを、水の存在下に、混練し、
次いで、成形、乾燥および焼成することを含む、脱硝触媒の製造方法。
〔2〕粘土鉱物が、酸性白土、活性白土、カオリナイトおよびゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも1つである、〔1〕に記載の脱硝触媒の製造方法。
〔3〕酸化チタンとV、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物との合計質量に対する、粘土鉱物と硫酸(H2SO4)との合計質量が、0質量%を超え30質量%以下である、〔1〕または〔2〕に記載の脱硝触媒の製造方法。
〔4〕 粘土鉱物に混ぜ合わせられる硫酸(H2SO4)の量が、粘土鉱物中のAl2O3100質量部に対して50〜200質量部であり、且つ粘土鉱物と第二混合物との合計100質量部に対して5質量部以下である、〔1〕〜〔3〕のいずれかひとつに記載の脱硝触媒の製造方法。
〔5〕前記〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の製造方法で得られる脱硝触媒。
本発明に係る脱硝触媒の製造方法によれば、粘土鉱物に含まれるアルカリ金属成分やアルカリ土類金属成分が活性成分と反応する割合が減り、活性成分の失活が抑制されるので、高活性、高耐久性且つ低コストな脱硝触媒が得られる。
Si元素およびAl元素を含む粘土鉱物と硫酸(H2SO4)とを混ぜ合わせると、粘土鉱物中のアルカリ金属成分またはアルカリ土類金属成分が、式3や式4などで表わされる反応によって硫酸塩に変化する。
2K+ + SO4 2- → K2SO4 (式3)
Ca2+ + SO4 2- → CaSO4 (式4)
この硫酸塩は活性成分と反応し難いので、第一混合物と第二混合物とを水の存在下に混練した際に、アルカリ金属成分またはアルカリ土類金属成分による活性成分の被毒を防ぐことができる。
2K+ + SO4 2- → K2SO4 (式3)
Ca2+ + SO4 2- → CaSO4 (式4)
この硫酸塩は活性成分と反応し難いので、第一混合物と第二混合物とを水の存在下に混練した際に、アルカリ金属成分またはアルカリ土類金属成分による活性成分の被毒を防ぐことができる。
また、粘土鉱物中のAl元素は、式5で表わされる反応をして、硫酸Al((Al2(SO4)3)を生成する。
Al2O3 + 3H2SO4 → Al2(SO4)3 + 3H2O (式5)
この硫酸Alは、第一混合物と第二混合物とを水の存在下に混練した際に、酸化チタンに吸着する。酸化チタンに吸着した硫酸Alは、活性成分として機能し、脱硝性能を向上させる。また、酸化チタンに吸着した硫酸Alは、活性成分であるV2O5やWO3などに先んじて、燃焼排ガスに含まれていることがある触媒毒であるリン化合物やヒ素化合物と、式6や式7で表わされる反応をする。
Al2(SO4)3 + P2O5 → 2AlPO4 + 3SO3 (式6)
Al2(SO4)3 + As2O5 → 2AlAsO4 + 3SO3 (式7)
この反応によって、リン化合物やヒ素化合物が固定化され、活性成分の被毒を抑制することができる。
Al2O3 + 3H2SO4 → Al2(SO4)3 + 3H2O (式5)
この硫酸Alは、第一混合物と第二混合物とを水の存在下に混練した際に、酸化チタンに吸着する。酸化チタンに吸着した硫酸Alは、活性成分として機能し、脱硝性能を向上させる。また、酸化チタンに吸着した硫酸Alは、活性成分であるV2O5やWO3などに先んじて、燃焼排ガスに含まれていることがある触媒毒であるリン化合物やヒ素化合物と、式6や式7で表わされる反応をする。
Al2(SO4)3 + P2O5 → 2AlPO4 + 3SO3 (式6)
Al2(SO4)3 + As2O5 → 2AlAsO4 + 3SO3 (式7)
この反応によって、リン化合物やヒ素化合物が固定化され、活性成分の被毒を抑制することができる。
また、式5で表わされる反応によってAl2O3が抜けて、粘土鉱物の分子構造が崩れ、SiO2の一部が微粒シリカとして溶出する。この微粒シリカはバインダとして機能し、触媒粒子どうしの結合を強め、脱硝触媒の耐摩耗性を向上させる。
本発明に係る脱硝触媒の製造方法は、Si元素およびAl元素を含む粘土鉱物と、硫酸(H2SO4)とを混ぜ合わせて第一混合物を得、 酸化チタンと、V、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物とを混ぜ合わせて第二混合物を得、 第一混合物と第二混合物とを、水の存在下に、混練し、 次いで、成形、乾燥および焼成することを含む。
本発明においては、先ず、粘土鉱物と硫酸との混合によって第一混合物を得る。
本発明に用いられる粘土鉱物はSi元素およびAl元素を含むものである。粘土鉱物の具体例としては、酸性白土、活性白土、カオリナイト、ゼオライトなどが挙げられる。粘土鉱物に含有されるSi元素およびAl元素のモル量は、触媒毒耐性を向上させる観点から、粘土鉱物に含有されるアルカリ金属元素やアルカリ土類金属元素のモル量よりも多いことが好ましい。
本発明に用いられる粘土鉱物はSi元素およびAl元素を含むものである。粘土鉱物の具体例としては、酸性白土、活性白土、カオリナイト、ゼオライトなどが挙げられる。粘土鉱物に含有されるSi元素およびAl元素のモル量は、触媒毒耐性を向上させる観点から、粘土鉱物に含有されるアルカリ金属元素やアルカリ土類金属元素のモル量よりも多いことが好ましい。
粘土鉱物に混ぜ合わせられる硫酸(H2SO4)の量は、特に制限されないが、粘土鉱物中のAl2O3100質量部に対して、好ましくは50〜200質量部、より好ましくは100〜200質量部である。また、粘土鉱物に混ぜ合わせられる硫酸(H2SO4)の量は、粘土鉱物と第二混合物との合計100質量部に対して、好ましくは5質量部以下である。混ぜ合わせられる硫酸(H2SO4)の量が多すぎるとSUS基材などを腐食させる恐れが高くなる。
粘土鉱物と硫酸との混合方法は、硫酸Alが生成する方法であれば特に制限されない。例えば、ニーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサーなどの混合装置を用いて混合することができる。この混合は水を添加して行ってもよい。
本発明においては、酸化チタンと活性成分元素を含む化合物との混合によって第二混合物を得る。本発明で用いられる酸化チタンとしては、二酸化チタン(TiO2)の粉末、スラリまたはペースト;オルトチタン酸もしくはメタチタン酸(H2TiO3)の粉末、スラリまたはペーストなどが挙げられる。
本発明の脱硝触媒の活性成分元素として、V、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素が用いられる。該元素を含む化合物は、水に可溶な塩であることが好ましい。該水可溶性塩としては、Mo、W、若しくはVのオキソ酸塩が挙げられる。W元素を含む化合物としては、WO4型イオンを含む酸素酸あるいはヘテロポリ酸、メタあるいはパラタングステン酸アンモニウムなどのアンモニウム塩などが挙げられる。Mo元素を含む化合物としては、MoO4型イオンを含む酸素酸あるいはヘテロポリ酸、モリブデン酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、三酸化モリブデンなどが挙げられる。V元素を含む化合物としては、メタバナジン酸アンモニウムなどのアンモニウム塩などが挙げられる。
酸化チタンと活性成分元素を含む化合物との混合方法は特に制限されない。例えば、ニーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサーなどの混合装置を用いて混合することができる。この混合は水を添加して行ってもよい。
本発明の製造方法においては、次に、第一混合物と第二混合物とを水の存在下に混練する。第二混合物と第二混合物との混練比は、酸化チタンとV、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物との合計質量に対する、粘土鉱物と硫酸(H2SO4)との合計質量として、0質量%を超え30質量%以下であることが好ましい。混練の仕方は、特に制限されない。例えば、第一混合物に必要に応じて水を加えて混練し、そこに第二混合物を加えてさらに混練してもよいし;第二混合物に必要に応じて水を加えて混練し、そこに第一混合物を加えてさらに混練してもよいし;第一混合物と第二混合物とを混ぜ合わせ、それに必要に応じて水を加えて混練してもよい。混練によって得られる触媒ペーストは、そのまま押出し成形機を用いてハニカム、柱状、円筒状などに成形してもよいし、または、メタルラスなどの金属基材や、セラミックやガラス製網状織布基材などに付着させて板状に成形してもよい。得られた成形体は、その後、所望の形状に切断または賦形され、その後、乾燥され、さらに焼成される。焼成温度は好ましくは400℃〜600℃である。
次に実施例を示して本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。
実施例および比較例で得られた板状触媒の性能を以下の方法で測定した。
(耐摩耗性試験)
板状触媒を100mm×100mmの大きさに切断して触媒片を得た。この触媒片を180℃で2時間乾燥させ、次いで温度25℃、相対湿度70%の環境中に12時間放置した。触媒片の質量M0を測定した。次いで、該触媒片を水平面に対して45°傾斜した状態で固定した。触媒片上に500mmの高さからグリッドを8kg落下させた。その後、触媒片の質量M1を測定した。質量差(M0-M1)からグリッド摩耗量を算出した。
板状触媒を100mm×100mmの大きさに切断して触媒片を得た。この触媒片を180℃で2時間乾燥させ、次いで温度25℃、相対湿度70%の環境中に12時間放置した。触媒片の質量M0を測定した。次いで、該触媒片を水平面に対して45°傾斜した状態で固定した。触媒片上に500mmの高さからグリッドを8kg落下させた。その後、触媒片の質量M1を測定した。質量差(M0-M1)からグリッド摩耗量を算出した。
(耐リン性試験)
板状触媒を20mm×100mmの大きさに切断して触媒片を得た。この触媒片の脱硝率D0を表1に示す条件で測定した。次いで、該触媒片をリン酸水溶液に浸けて、触媒重量に対して2.0質量%のP2O5を担持させた。その後120℃で1時間乾燥させ、350℃で1時間焼成した。この触媒片の脱硝率D1を表1に示す条件で測定した。
板状触媒を20mm×100mmの大きさに切断して触媒片を得た。この触媒片の脱硝率D0を表1に示す条件で測定した。次いで、該触媒片をリン酸水溶液に浸けて、触媒重量に対して2.0質量%のP2O5を担持させた。その後120℃で1時間乾燥させ、350℃で1時間焼成した。この触媒片の脱硝率D1を表1に示す条件で測定した。
実施例および比較例では以下の物質を使用した。
酸性白土((Na,Ca)0.33(Al,Mg)2Si4O10(OH)2・nH2O):日本活性白土製S-200、Al2O3含有率:17%
カオリナイト(Al4Si4O10(OH)8):カナヤ興産製AXカオリン、Al2O3含有率:19%、
ゼオライト(Na8(AlO2)8(SiO2)40・nH2O):日東ゼオライト製ZO#30モルデナイト、Al2O3含有率:15%
硫酸:キシダ化学製、特級、純度98%
酸化チタン:石原産業製MC90
酸性白土((Na,Ca)0.33(Al,Mg)2Si4O10(OH)2・nH2O):日本活性白土製S-200、Al2O3含有率:17%
カオリナイト(Al4Si4O10(OH)8):カナヤ興産製AXカオリン、Al2O3含有率:19%、
ゼオライト(Na8(AlO2)8(SiO2)40・nH2O):日東ゼオライト製ZO#30モルデナイト、Al2O3含有率:15%
硫酸:キシダ化学製、特級、純度98%
酸化チタン:石原産業製MC90
実施例1
酸性白土100gと硫酸34gをニーダで30分間混練してペーストIを得た。
メタバナジン酸アンモニウム30g、モリブデン酸アンモニウム7.5g、および蓚酸40gを水550gに溶解させた。これに酸化チタン1295.7gを入れ、ニーダで混練してペーストIIを得た。ペーストIIに、ペーストIを加えて、ニーダで混練して、触媒ペーストを得た。
酸性白土100gと硫酸34gをニーダで30分間混練してペーストIを得た。
メタバナジン酸アンモニウム30g、モリブデン酸アンモニウム7.5g、および蓚酸40gを水550gに溶解させた。これに酸化チタン1295.7gを入れ、ニーダで混練してペーストIIを得た。ペーストIIに、ペーストIを加えて、ニーダで混練して、触媒ペーストを得た。
SUS430製帯鋼をメタルラス加工して目開き約2mmの網状基材を製造した。この基材に触媒ペーストを載せ、加圧ローラに通過させることにより、基材の網目間および表面に触媒ペーストを圧着させて、厚さ0.7mmの板に成形した。得られた成形板を150℃で2時間乾燥させ、その後、大気中500℃で2時間焼成して板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
実施例2
酸性白土100gをカオリナイト200gに変え、硫酸の量を38gに変え、酸化チタンの量を1148.7gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
酸性白土100gをカオリナイト200gに変え、硫酸の量を38gに変え、酸化チタンの量を1148.7gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
実施例3
酸性白土100gをゼオライト300gに変え、硫酸の量を22.5gに変え、酸化チタンの量を1036.0gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
酸性白土100gをゼオライト300gに変え、硫酸の量を22.5gに変え、酸化チタンの量を1036.0gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
比較例1
硫酸の量を0gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
硫酸の量を0gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
比較例2
酸性白土の量を0gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
酸性白土の量を0gに変えた以外は実施例1と同じ方法で板状触媒を得た。該板状触媒の性能測定結果を表2に示す。
表2に示すとおり、本発明の方法に従って製造された脱硝触媒(実施例1〜3)は、比較例1または2で得られた脱硝触媒に比べてグリッド摩耗量が小さく、耐摩耗性に優れている。さらに、本発明の方法に従って製造された脱硝触媒(実施例1〜3)は、比較例1または2で得られた脱硝触媒に比べて、脱硝率D1が高く、耐リン性に優れている。
Claims (5)
- Si元素およびAl元素を含む粘土鉱物と、硫酸(H2SO4)とを混ぜ合わせて第一混合物を得、
酸化チタンと、V、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物とを混ぜ合わせて第二混合物を得、
第一混合物と第二混合物とを、水の存在下に、混練し
次いで、成形、乾燥および焼成することを含む、脱硝触媒の製造方法。 - 粘土鉱物が、酸性白土、活性白土、カオリナイトおよびゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載の脱硝触媒の製造方法。
- 酸化チタンとV、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物との合計質量に対する、粘土鉱物と硫酸(H2SO4)との合計質量が、0質量%を超え30質量%以下である、請求項1または2に記載の脱硝触媒の製造方法。
- 粘土鉱物に混ぜ合わせられる硫酸(H2SO4)の量が、粘土鉱物中のAl2O3100質量部に対して50〜200質量部であり、且つ粘土鉱物と第二混合物との合計100質量部に対して5質量部以下である、請求項1〜3のいずれかひとつに記載の脱硝触媒の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかひとつに記載の製造方法で得られる脱硝触媒。
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