JP2014236174A - 伝送モジュール、シールド方法、伝送ケーブル及びコネクタ - Google Patents
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Abstract
Description
現在の基準の一つとしては、EMIを例えば5mV/m以下に抑制することが要求されている。
設置の自由度を考慮すると、特許文献1に記載されるフラットケーブルのように柔軟で屈曲性に優れた伝送ケーブルを用いることが望ましい。
これにより、より高いシールド効果が得られる。
これにより、ケーブル側グランド層の曲げ剛性が弱められる。
これにより、コネクタ部と伝送ケーブル部とを備えた伝送モジュールが一体の基板を用いて製造される。
これにより、伝送ケーブル部のみでなくコネクタ部においても高周波信号に基づく電磁波ノイズについてのシールド効果が得られる。
これにより、RFチップにおいて生じる電磁波ノイズについてのシールド効果が得られる。
これにより、ミリ波帯の高周波信号を扱う場合に対応して生じる電磁波ノイズについてのシールド効果が得られる。
これにより、ケーブル側基板又はコネクタ側基板がノイズ抑制効果に優れた材料で構成される。
なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1-1.伝送モジュールの構成]
[1-2.作成手法]
[1-3.第1の実施の形態のまとめ]
<2.第2の実施の形態>
[2-1.伝送モジュールの構成及び作成手法]
[2-2.第2の実施の形態のまとめ]
<3.変形例>
<4.本技術>
[1-1.伝送モジュールの構成]
以下、添付図面を参照して本技術に係る実施の形態について説明していく。
図1乃至図5は、本技術に係る第1の実施の形態としての伝送モジュール1の構成について説明するための図であり、図1は伝送モジュール1の概略外観斜視図、図2は伝送モジュール1が備えるコネクタ側基板20及びケーブル側基板30の構成を表す概略斜視図、図3はコネクタ側基板20及びケーブル側基板30の断面構造を説明するための概略縦断面図、図4はコネクタ側基板20におけるチップの搭載手法について説明するための概略縦断面図、図5は伝送モジュール1が備える伝送ケーブル部3を図2に示すA−A’断面で切断した際の概略断面図である。
なお、図3では、図中の縦破線を境にコネクタ側基板20の断面構造とケーブル側基板30の断面構造とを併せて示している。
なお、コネクタ部2,2はそれぞれ同一構成とされることから、以下では一方のコネクタ部2のみについて説明を行う。
図示は省略したが、コネクタ側グランド層20Gは、端子部21における接地端子と電気的に接続されている。また、ケーブル側グランド層30Gは、コネクタ側グランド層20Gと電気的に接続され、これにより接地端子に対しても電気的に接続されている。なお、本例ではコネクタ側基板20とケーブル側基板30とが一体とされていることから、これらコネクタ側グランド層30Gとケーブル側グランド層30Gとしても一体に形成されている。
これにより、上記で説明したようなRFチップ23から伝送ケーブル部3を介した信号伝送、及び伝送ケーブル部3を介したRFチップ23への信号伝送が可能とされている。
配線基板25を介した接続とすることで、コネクタ側基板20の層数を削減することができる。
そこで、本実施の形態では、伝送ケーブル部3の構造として、図5の断面図に示すように信号線30Dの周囲をケーブル側グランド層30Gで覆った構造を採用している。具体的には、ケーブル側基板30の両側部がそれぞれ折り畳まれたことで、信号線30Dの周囲がケーブル側グランド層30Gで覆われているものである。
図6乃至8を参照して、図5に示すようなシールド構造の作成手法を説明する。
図6Aは、コネクタ側基板20とケーブル側30とを含むフレキシブル基板10の概略上面図であり、図6Bは、コネクタ側基板20とケーブル側基板30の境界部分の拡大図である。
2つのコネクタ側基板20,20を有するフレキシブル基板10全体で見れば、切り込みKは合計で4カ所形成される。
このような切り込み止めKsを形成しておくことで、後述する折り畳み時のストレス等により切り込みKの長さが不要に長くなってしまうことを防止できる。
なお、本体部30Bは、信号線30Dを含む部分と換言することができる。
k=W/4
但し、Wはケーブル側基板30の幅を意味する。
本例では、接着用材料100として熱硬化性樹脂をディスペンサーにより塗布する。例えば、接着用材料100の塗布は、図のように側部30S,30Sと本端部30Bとの境界部分に対してそれぞれ行う。
図7A、図7Bは、折り曲げ器を用いた側部30Sの折り畳みの様子を模式的に表している。先ずは図7Aに示すように、一方の側部30Sを折り畳む。折り畳みは、図のように折り曲げ器が有する折り曲げ治具101によって行われる。
次いで、折り曲げ器に対しフレキシブル基板10を図7Aの場合とは反対向きにセットし、図7Bに示すように他方の側部30Sについても折り曲げ治具101による折り畳みを行う。
或いは、折り畳みの容易性の向上を図る上では、図8Bに示すようなメッシュ構造によるケーブル側グランド層30Gとしてもよい。
上記で説明したように第1の実施の形態では、データ信号よりも周波数が高い高周波信号が伝送される伝送ケーブル部3において、ケーブル側基板30のケーブル側グランド層30Gを含む一部が折り畳まれたことに応じて信号線30Dの周囲にケーブル側グランド層30Gが配されている。
ここで、本実施の形態における信号線30Dのシールドは、ケーブル側グランド層30Gが形成されたケーブル側基板30の一部が折り畳まれて実現されるので、シールド膜を追加的に設ける従来例のように別途の部材を追加する必要性はない。すなわち、通常よりもケーブル側基板30を幅広に形成すれば足り、別途の追加部材は不要である。
また、本実施の形態では、フレキシブル基板10を用いていることから、柔軟で屈曲性に優れた伝送ケーブルが実現されている。
これらの点より、本実施の形態によれば、信号伝送に係る構成を、EMIの抑制と設置の自由度の確保を図りつつ低コストに実現することができる。
これにより、高いシールド効果が得られ、EMIの抑制効果を高めることができる。
これにより、ケーブル側グランド層30Gの曲げ剛性が弱められて折り畳みが容易となり、シールド構造の作成を容易に行うことができる。従って、伝送モジュール1の製造効率を向上できる。
これにより、コネクタ部2と伝送ケーブル部3とを備えた伝送モジュール1が一体のフレキシブル基板10を用いて製造される。このように一体の基板を用いた製造とされることで、伝送モジュール1の製造効率が向上する。
これにより、ミリ波帯の高周波信号を扱う場合に対応して生じる電磁波ノイズについてのシールド効果が得られる。すなわち、ミリ波帯の高周波信号を扱う場合に対応してEMIを抑制できる。
これにより、ケーブル側基板30及びコネクタ側基板20がノイズ抑制効果に優れた材料で構成され、EMIの更なる抑制が図られる。
[2-1.伝送モジュールの構成及び作成手法]
続いて、第2の実施の形態の伝送モジュール1’について説明する。
なお、以下の説明では、既に第1の実施の形態で説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
また、第2の実施の形態の伝送モジュール1’の外観は伝送モジュール1と同様となるため改めての図示は省略する。
図9に示されるように、伝送モジュール1’においては、コネクタ側基板20’の一部として形成されたフラップ部20’Sが折り畳まれたことに応じて、RFチップ23の周囲がコネクタ側基板20’の一部によって覆われている。
図10Aの概略斜視図に示すように、フラップ部20’Sは、コネクタ側基板20’の側面の一部が外側へ突出されて形成された部分となる。このフラップ部20’Sが、図中の矢印Dで表すように折り畳まれることで、RFチップ23がフラップ部20’Sとしてのコネクタ側基板20’の一部によって覆われている。
なお、先の説明からも理解されるように、RFチップ23は、高周波信号に基づき電磁波ノイズが生じる部分である。従って、RFチップ23の周囲がコネクタ側グランド層20Gで覆われることで、EMIの抑制効果が得られる。
ここで、コネクタ側基板20’におけるフラップ部20’Sが形成された以外の部分を、図のように本端部20’Bと表記する。
なお、本実施の形態においても、接着用材料100としては例えば熱硬化性樹脂を用いている。
上記のように第2の実施の形態では、コネクタ側基板20’についても、その一部が折り畳まれたことに応じて高周波信号に基づき電磁波ノイズが生じる部分の周囲にコネクタ側グランド層20Gが配されるようにしている。
これにより、伝送ケーブル部3のみでなくコネクタ部2においても高周波信号に基づく電磁波ノイズについてのシールド効果が得られ、伝送モジュール1’全体としてEMIの更なる抑制が図られる。
これにより、RFチップ23において生じる電磁波ノイズについてのシールド効果が得られる。特に、受信側のコネクタ部2においては、RFチップ23においてミリ波による高周波信号が生成されるので、RFチップ23をシールドすることはEMIを抑制する上で有効である。
以上、本技術に係る実施の形態について説明したが、本技術は上記により説明した具体例に限定されるべきものではなく、多様な変形例が考えられる。
例えば、上記ではケーブル側基板30の両側部に設けられた側部30S,30Sをそれぞれ折り畳んでシールド構造を実現する例として、k=W/4とする例、すなわち折り畳まれた側部30S,30Sの先端同士が当接する(図5参照)例を挙げた。しかしながら、側部30Sを2つ設ける場合の例としてはこれに限定されるべきものではなく、少なくとも何れか一方の側部30Sの長さを第1の実施の形態の場合よりも長くして、他方の側部30S(先に折り畳まれた方の側部30S)の上に当該一方の側部30S(次に折り畳まれた方の側部30S)が乗り上げた構造とすることもできる。
なお、その場合、乗り上げた部分の接着が可能となるように接着用材料100を塗布することが望ましい。
例えば、図14Aの上部の斜視図に示されるように側部30Sが折り畳まれた状態のケーブル側基板30について、図中の破線Edで囲ったケーブル側基板30の側方端部付近(つまり側部30Sの略U字状の折り返し部分)を縦方向に切断するなどして、図中の下部の側面図に示すように側部30Sが本体部30Bから切り離された状態とすることもできる。この拡大図における実線Cは、側部30Sと本体部30Bとの境界線を表している。この状態では、ノイズ源としての信号線30Dの下方と上方のみにケーブル側グランド層30Gが配されることになるが、これによっても一定のシールド効果を得ることができる。すなわち、これまでで例示した周囲を覆う場合よりは劣るものの、一定のEMI抑制効果を得ることができる。
この点からも理解されるように、本技術は、基板(ケーブル側基板30又はコネクタ側基板20’)におけるグランド層(ケーブル側グランド層30G又はコネクタ側グランド層30G)を含む一部が折り畳たまれたことに応じて、ノイズ源の少なくとも上方及び下方にグランド層が配されるようにしたものであればよく、これにより、EMIの抑制効果を得ることができる。
なお、本技術は以下のような構成を採ることもできる。
(1)
接地端子とデータ端子とを有する端子部が形成されたコネクタ側基板と、前記コネクタ側基板に搭載され前記データ端子を介して入力又は出力されるデータ信号よりも周波数の高い高周波信号を処理する信号処理部とを有するコネクタ部と、
前記接地端子と電気的に接続されたケーブル側グランド層と前記高周波信号が伝送される信号線とが形成された可撓性を有するケーブル側基板を有し、前記高周波信号に基づく信号を伝送する伝送ケーブル部とを備え、
前記ケーブル側基板の前記ケーブル側グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記信号線の少なくとも下方及び上方に前記ケーブル側グランド層が配されている
伝送モジュール。
(2)
前記信号線の下方、上方及び側方に前記ケーブル側グランド層が配されている
前記(1)に記載の伝送モジュール。
(3)
前記ケーブル側グランド層は、
複数箇所が切り欠かれた形状を有している
前記(1)又は(2)に記載の伝送モジュール。
(4)
前記コネクタ側基板と前記ケーブル側基板とが同一材料による一体の基板として構成されている
前記(1)乃至(3)の何れかに記載の伝送モジュール。
(5)
前記コネクタ側基板には、前記接地端子と電気的に接続されたコネクタ側グランド層が形成され、
前記コネクタ側基板における前記コネクタ側グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記高周波信号に基づき電磁波ノイズが生じる部分の少なくとも下方及び上方に前記コネクタ側グランド層が配されている
前記(4)に記載の伝送モジュール。
(6)
前記信号処理部はRFチップであり、
前記コネクタ側基板における前記コネクタ側グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記RFチップの少なくとも下方及び上方に前記コネクタ側グランド層が配されている
前記(5)に記載の伝送モジュール。
(7)
前記伝送ケーブル部を介して伝送される信号の搬送波がミリ波とさている
前記(1)乃至(6)の何れかに記載の伝送モジュール。
(8)
前記ケーブル側基板又は前記コネクタ側基板がLCPで構成されている
前記(1)乃至(7)の何れかに記載の伝送モジュール。
(9)
接地端子とデータ端子とを有する端子部が形成されたコネクタ側基板と、前記コネクタ側基板に搭載され前記データ端子を介して入力又は出力されるデータ信号よりも周波数の高い高周波信号を処理する信号処理部とを有するコネクタ部と、前記接地端子と電気的に接続されたケーブル側グランド層と前記高周波信号が伝送される信号線とが形成された可撓性を有するケーブル側基板を有し、前記高周波信号に基づく信号を伝送する伝送ケーブル部とを備えた伝送モジュールについて、前記ケーブル側基板の前記ケーブル側グランド層を含む一部を折り畳んで前記信号線の少なくとも下方及び上方に前記ケーブル側グランド層を配することで、前記信号線をシールドする
シールド方法。
(10)
グランド層と信号線とが形成された可撓性を有する基板を備え、
前記基板の前記グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記信号線の少なくとも下方及び上方に前記グランド層が配されている
伝送ケーブル。
(11)
接地端子とデータ端子とを有する端子部と、前記接地端子と電気的に接続されたグランド層とが形成された可撓性を有する基板と、
前記基板に搭載され前記データ端子を介して入力又は出力されるデータ信号よりも周波数の高い高周波信号を処理する信号処理部とを備え、
前記基板における前記グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記高周波信号に基づき電磁波ノイズが生じる部分の少なくとも下方及び上方に前記グランド層が配されている
コネクタ。
Claims (11)
- 接地端子とデータ端子とを有する端子部が形成されたコネクタ側基板と、前記コネクタ側基板に搭載され前記データ端子を介して入力又は出力されるデータ信号よりも周波数の高い高周波信号を処理する信号処理部とを有するコネクタ部と、
前記接地端子と電気的に接続されたケーブル側グランド層と前記高周波信号が伝送される信号線とが形成された可撓性を有するケーブル側基板を有し、前記高周波信号に基づく信号を伝送する伝送ケーブル部とを備え、
前記ケーブル側基板の前記ケーブル側グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記信号線の少なくとも下方及び上方に前記ケーブル側グランド層が配されている
伝送モジュール。 - 前記信号線の下方、上方及び側方に前記ケーブル側グランド層が配されている
請求項1に記載の伝送モジュール。 - 前記ケーブル側グランド層は、
複数箇所が切り欠かれた形状を有している
請求項1に記載の伝送モジュール。 - 前記コネクタ側基板と前記ケーブル側基板とが同一材料による一体の基板として構成されている
請求項1に記載の伝送モジュール。 - 前記コネクタ側基板には、前記接地端子と電気的に接続されたコネクタ側グランド層が形成され、
前記コネクタ側基板における前記コネクタ側グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記高周波信号に基づき電磁波ノイズが生じる部分の少なくとも下方及び上方に前記コネクタ側グランド層が配されている
請求項4に記載の伝送モジュール。 - 前記信号処理部はRFチップであり、
前記コネクタ側基板における前記コネクタ側グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記RFチップの少なくとも下方及び上方に前記コネクタ側グランド層が配されている
請求項5に記載の伝送モジュール。 - 前記伝送ケーブル部を介して伝送される信号の搬送波がミリ波とさている
請求項1に記載の伝送モジュール。 - 前記ケーブル側基板又は前記コネクタ側基板がLCPで構成されている
請求項1に記載の伝送モジュール。 - 接地端子とデータ端子とを有する端子部が形成されたコネクタ側基板と、前記コネクタ側基板に搭載され前記データ端子を介して入力又は出力されるデータ信号よりも周波数の高い高周波信号を処理する信号処理部とを有するコネクタ部と、前記接地端子と電気的に接続されたケーブル側グランド層と前記高周波信号が伝送される信号線とが形成された可撓性を有するケーブル側基板を有し、前記高周波信号に基づく信号を伝送する伝送ケーブル部とを備えた伝送モジュールについて、前記ケーブル側基板の前記ケーブル側グランド層を含む一部を折り畳んで前記信号線の少なくとも下方及び上方に前記ケーブル側グランド層を配することで、前記信号線をシールドする
シールド方法。 - グランド層と信号線とが形成された可撓性を有する基板を備え、
前記基板の前記グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記信号線の少なくとも下方及び上方に前記グランド層が配されている
伝送ケーブル。 - 接地端子とデータ端子とを有する端子部と、前記接地端子と電気的に接続されたグランド層とが形成された可撓性を有する基板と、
前記基板に搭載され前記データ端子を介して入力又は出力されるデータ信号よりも周波数の高い高周波信号を処理する信号処理部とを備え、
前記基板における前記グランド層を含む一部が折り畳まれたことに応じて前記高周波信号に基づき電磁波ノイズが生じる部分の少なくとも下方及び上方に前記グランド層が配されている
コネクタ。
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