JP2014235985A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、エミッタティップ先端及びその周辺での不純物ガスの脱着を抑えることにより、安定したイオンビームを照射することが可能な荷電粒子線装置を提供することである。【解決手段】荷電粒子線装置は、針状の陽極エミッタティップと、前記エミッタティップに対向して配置された引出し電極と、前記エミッタティップを冷却するためのコールドヘッドを有する冷凍機と、前記冷凍機から前記エミッタティップに熱を伝えるための伝熱部と、前記エミッタティップの角度を変更する駆動機構と、前記駆動機構及び前記冷凍機の前記コールドヘッドが配置される第1の空間と、前記エミッタティップが配置される第2の空間を隔てる真空隔壁と、を備える。前記真空隔壁は、前記エミッタティップに接続されており、前記真空隔壁は、前記駆動機構の動きに応じて動く可動部を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、荷電粒子線装置に関する。
電子ビームを電磁界レンズを通して集束し、これを走査しながら試料に照射して、試料から放出される二次電子荷電粒子を検出することにより、試料表面の構造を観察することができる。このような装置は走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下、SEMと略記)と呼ばれる。
一方、イオンビームを電磁界レンズを通して集束し、これを走査しながら試料に照射して、試料から放出される二次荷電粒子を検出することにより、試料表面の構造を観察することができる。このような装置は走査イオン顕微鏡(Scanning Ion Microscope、以下、SIMと略記)と呼ばれる。
表面観察に用いるイオン種は水素、ヘリウムなどの質量の軽いものが好適である。質量が軽いイオン種は、試料表面をスパッタする作用が小さく、試料の表面の損傷を最小化することができるためである。また、これらのイオンビームは、電子ビームに比べて試料表面の情報に敏感である特徴を有する。これは、水素やヘリウムイオンが試料表面へ侵入するとき、電子ビームの照射に比べて、二次荷電粒子の励起領域が試料表面の方へより局在するためである。また、電子ビームでは、電子の波としての性質が無視できないため、回折効果により収差が発生する。一方、イオンビームでは、電子に比べて重いため、回折効果を無視することができる。
また、イオンビームを試料に照射して、試料を透過したイオンを検出することにより、試料内部の構造を反映した情報を得ることもできる。このような装置は透過イオン顕微鏡と呼ばれる。特に水素、またはヘリウムなどの質量の軽いイオン種を試料に照射すれば、試料を透過する割合が大きくなり、試料を観察するのに好適となる。
逆に、酸素・窒素・アルゴン・クリプトン・キセノン・ガリウム・インジウムなどに代表される質量の重いイオン種を試料に照射すれば、スパッタ作用により試料を加工するのに好適となる。その中でも特に、液体金属イオン源を用いた集束イオンビーム装置がイオンビーム加工装置として知られている。
また、SIMに使用するイオン源としてはガス電界電離イオン源(Gas Field Ionization Source、以下、GFISと略記)が好適である。GFISでは、先端の曲率半径を100nm程度以下にした金属製のエミッタティップに高電圧を印加し、先端に電界を集中させる。そして、その先端付近にガス(イオン化ガス)を導入し、そのガス分子を電界電離し、イオンビームとして引き出す。GFISは、エネルギー幅が狭いイオンビームを生成することができる。また、イオン発生源はサイズが小さいため、微細なイオンビームを生成することができる。
GFISを用いたSIM(以下、GFIS−SIMと略記)では、ノイズの少ない試料像を得るために、試料上で大きな電流密度のイオンビームを得る必要がある。そのためには、電界電離イオン源のイオン放射角電流密度を大きくする必要がある。イオン放射角電流密度を大きくするためには、エミッタティップ近傍のイオン化ガスの密度を大きくさせればよい。
次に、エミッタティップの温度を低温に冷却すると、エミッタティップに衝突したイオン化ガスの分子のエネルギーが減少及び凝集するので、イオン化ガス分子の密度を上昇させることができる。エミッタティップを冷却する手段としては、機械式冷凍機が好適である。冷凍機がその冷却性能を維持する為には、冷凍機のコールドヘッドへの常温からの熱流入を極小化する必要がある。この為、コールドヘッド周辺を真空に保つのが一般的であるが、ティップ周辺の真空度とは異なり、高真空程度以上(0.1Pa以下)であれば、冷却性能を維持するのに十分である。
また、エミッタティップ周辺に導入するイオン化ガスの圧力を上昇させることもできる。ただし、1Pa以上導入すると、イオンビームがイオン化ガスに衝突することにより中性化し、イオンビーム電流が減少する、またはグロー放電する、というような課題がある。このような課題を解決するために、エミッタティップ先端に原子数個の突起を形成することによりガスをイオン化する領域を制限し、供給が限られたイオン化ガスを効率よくイオン化することによりイオン放射角電流密度が向上することが知られている。
また、エミッタティップ先端の原子の突起から放出されたイオンビームはその開き角が数度と非常に指向性が高いため、電磁界レンズを通して試料に照射する際には、エミッタティップの位置と角度を調整する必要がある。
従来技術として、例えば、特許文献1には、エミッタティップの先端に微小な突出部を形成することによって、イオン源特性が向上することが開示されている。また、特許文献2には、イオン照射系をコンパクトにし、イオン光学長を短くすることで、エミッタティップと試料の相対振動の振幅を小さくし、高分解能の試料観察を可能にする荷電粒子顕微鏡が開示されている。また、特許文献3には、GFISを冷却する冷凍機とはSIM本体とは独立に設置し、GFISと冷凍機の間で冷媒を循環させる冷媒循環回路冷却機構を設けたイオン顕微鏡が開示されている。
特開昭58−85242号公報 国際公開2011/055521号 特開2011−14245号公報
エミッタティップ先端に原子数個の突起を形成したGFISを荷電粒子顕微鏡に適用することにおいては以下の課題がある。
ガス電界電離イオン源では、前述のようにエミッタティップ近傍にイオン化ガスを導入する必要がある。このイオン化ガスに不純物ガスが混入している場合、不純物ガス分子がエミッタティップ先端付近で脱着する可能性がある。または、ティップを配する空間の真空度が低い場合、その空間にもともと存在する不純物ガスがエミッタティップ先端付近で脱着する可能性がある。この分子の脱着によりエミッタティップ先端の形状は変化し、先端付近の電界が変動する。この要因により電界が変動し、イオンビーム電流が変動する。
また、エミッタティップ先端以外の個所で不純物が脱着する場合にも影響が存在する。不純物ガスが付着した箇所は、不純物ガスの大きさだけ突出するため、他所と比べて電界が高くなり、その箇所からイオンビーム放射が起こる可能性がある。もし不純物ガス吸着箇所からのイオンビーム放射があると、そのイオンビーム放射に相当するイオン化ガスの分量をその個所で消費される。この結果、本来イオン源として用いていた原子の個所からのイオン化ガスの供給量が減少する。この要因によりイオンビーム電流が変動する。
本発明の目的は、エミッタティップ先端及びその周辺での不純物ガスの脱着を抑えることにより、安定したイオンビームを照射することが可能な荷電粒子線装置を提供することである。
上記課題を解決する為に、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例をあげるならば、荷電粒子源から放出される荷電粒子線を試料上に入射させる荷電粒子照射カラムを備える荷電粒子線装置であって、針状の陽極エミッタティップと、前記エミッタティップに対向して配置された引出し電極と、前記エミッタティップを冷却するためのコールドヘッドを有する冷凍機と、前記冷凍機から前記エミッタティップに熱を伝えるための伝熱部と、前記エミッタティップの角度を変更する駆動機構と、前記駆動機構及び前記冷凍機の前記コールドヘッドが配置される第1の空間と、前記エミッタティップが配置される第2の空間を隔てる真空隔壁と、を備え、前記真空隔壁は、前記エミッタティップに接続されており、前記真空隔壁は、前記駆動機構の動きに応じて動く可動部を備える、荷電粒子線装置が提供される。
本発明によれば、不純物ガスの脱着を抑えることにより、安定したイオンビームを照射することが可能な荷電粒子線装置を提供できる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
走査イオン顕微鏡の全体構成図である。 図1の走査イオン顕微鏡においてガス電界電離イオン源および冷却機構の拡大図である。 ガスの循環を用いて機械式冷凍機から熱を伝える構成を示す図である。 走査イオン顕微鏡における真空隔壁の第2の例である。 走査イオン顕微鏡における真空隔壁の第3の例である。 走査イオン顕微鏡における真空隔壁の第4の例である。 冷媒を用いた冷凍機の例である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
荷電粒子線装置は、電子や陽イオンなどの電荷をもつ粒子(荷電粒子)を電界で加速し、試料に照射する装置である。荷電粒子線装置は、試料と荷電粒子との相互作用を利用して、試料の観察、分析、加工などを行う。本発明は、走査電子顕微鏡、走査透過電子顕微鏡、透過電子顕微鏡、イオン顕微鏡、集束イオンビーム装置、これらと試料加工装置との複合装置、またはこれらを応用した解析・検査装置にも適用可能である。また、本発明は電界電離イオン源にて高い効果を発揮するが、特に言及しなければ、他のイオン源でも良い。
図1と図2を参照して本発明による荷電粒子線装置の例を説明する。以下にイオンビーム装置として、走査イオン顕微鏡の第1の例を説明する。図1は、走査イオン顕微鏡装置100の全体像を示し、図2は、走査イオン顕微鏡装置100においてガス電界電離イオン源1および冷却機構4の拡大図を示す。
本例の走査イオン顕微鏡装置100は、ガス電界電離イオン源1と、イオンビーム照射系カラム2と、試料室3と、冷却機構4と、真空排気機構5と、ティップ駆動機構6とを備える。ここで、ガス電界電離イオン源1、イオンビーム照射系カラム2、試料室3、及び冷却機構4は、真空容器であり、真空排気機構5により真空排気される。
ガス電界電離イオン源1は、針状のエミッタティップ(陽極エミッタティップ)11と、エミッタティップ11に対向して配置された引出し電極13と、エミッタティップ11を保持するティップホルダ16と、ガス導入機17と、高電圧電源18とを有する。引出し電極13は、イオンが通過する開口部12を有する。ティップホルダ16は、例えば絶縁体製である。
さらに、本例の走査イオン顕微鏡装置100は真空隔壁7を有する。冷却機構4とティップ駆動機構6とを備える第1の空間、及び、ガス電界電離イオン源1のエミッタティップ11とイオンビーム照射系カラム2と試料室3とを備える第2の空間は、真空隔壁7によって隔てられたそれぞれ異なる2つの真空容器である。ここで、上記第1の空間を真空容器9とし、上記第2の空間を真空容器8とする。
ガス導入機17は、ガス導入管171と、ガスリークバルブ172と、ガスレギュレーターバルブ173と、ガスシリンダ174とを有する。また、高電圧電源18は、電源本体181と、高電圧ケーブル182と、高電圧端子183とを有する。
ガス導入機17から導入される、例えばヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、水素、窒素、酸素等のイオン化ガスが、高電圧電源18により高電圧に保たれたエミッタティップ11の先端部分でイオン化され、イオンビーム15として取り出される。
イオンビーム照射系カラム2は、ガス電界電離イオン源1から放出されるイオンビームを試料31上に入射させる電子光学系を含む。イオンビーム照射系カラム2は、本体部20と、ガス電界電離イオン源1から放出されたイオンを集束する集束レンズ21と、集束レンズ21を通過したイオンビーム15を制限する可動な第1アパーチャ22と、第1アパーチャ22を通過したイオンビーム15を走査あるいはアライメントする第1偏向器23と、第1アパーチャ22を通過したイオンビーム15を偏向する第2偏向器24と、第1アパーチャ22を通過したイオンビーム15を制限する第2アパーチャ25と、第1アパーチャ22及び第2アパーチャ25を通過したイオンビーム15を試料31上に集束する対物レンズ26とを備える。
試料室3は、試料31を載置する試料ステージ32と、二次粒子検出器33とを有する。試料室3は、除振台34により支持されている。除振台34は、床からの振動がエミッタティップ11へ伝播することを防止する。除振台34は、ダンパー341を介して床と接続している。ダンパー341は、空気ばねやゴム製の部材により構成されてよい。また、ダンパー341として、必要に応じてアクティブダンパーを使用または併用してもよい。
なお、走査イオン顕微鏡装置100が、上述した以外に他のレンズ、電極、検出器などを含んでもよいし、一部が上記と異なっていてもよく、走査イオン顕微鏡の構成はこれに限られない。
ガス電界電離イオン源1からのイオンビーム15は、イオンビーム照射系カラム2を経由して試料31に照射される。試料31からの二次粒子は、二次粒子検出器33によって検出される。また、図示されていないが、イオンビーム15を照射したときの試料31の帯電を中和するための電子銃、及び試料近傍にガスを供給するガス銃が設けられている。このガス銃によりデポジションガスや帯電中和用等のガスが供給される。
冷却機構4は、ガス電界電離イオン源1の内部、すなわちエミッタティップ11及びティップホルダ16などを冷却する機構である。冷却機構4は、冷凍機本体41と、伝熱ロッド42と、より線44、45と、輻射シールド43、46と、ロッド支持体47と、振動ダンパー48と、冷凍機支持体49とを備える。
冷却機構4は、例えばギフォードマクマホン型(GM型)冷凍機を用いる場合には、ヘリウムガスを循環させる圧縮機ユニット411(コンプレッサ)が設置され、冷凍機本体41とコンプレッサ411との間は冷凍機用の配管415で接続される。
冷凍機本体41には、通常、その冷却能を伝えるのに適した個所がある。例えば、図1ではGM型の冷凍機を使用する場合を例にとっている。この場合、冷却に適した部分とは、後述する第2コールドヘッド413よりも高い冷凍能力を持ち、比較的高い温度からの冷却を始めることができる第1コールドヘッド412が挙げられる。もしくは、第1コールドヘッド412よりも到達温度の低い冷凍能力を持ち、比較的低い温度にすることができる第2コールドヘッド413である。
エミッタティップ11は、ティップホルダ16、より線44、及び伝熱ロッド42を介して冷凍機本体41の第2コールドヘッド413に接続され、冷却される。輻射シールド46は、エミッタティップ11、ティップホルダ16、及び真空隔壁7の周囲を囲むように設置されている。真空隔壁7は、輻射シールド46の内側に配置されており、エミッタティップ11の近傍に設けられている。輻射シールド46は、伝熱ロッド42を覆うように設置された輻射シールド43、及びより線45を介して第1コールドヘッド412に接続され、冷却される。
伝熱ロッド42は、輻射シールド43内にロッド支持体47によって支持されてよい。この際、輻射シールド43より温度が低い伝熱ロッド42へ輻射シールド43からロッド支持体47を介して熱が流入するのを少なくするために、ロッド支持体47として、熱伝導率が小さい部材を選ぶ必要がある。ここで、真空隔壁7により、ロッド支持体47とエミッタティップ11は別の真空容器中に位置しているため、ロッド支持体47から放出される不純物ガスがエミッタティップ11へ付着することを防止する効果を奏する。すなわちロッド支持体47の部材に関しては従来のように超高真空に対応した脱ガス量の少ない部材である必要はない。具体的には、ロッド支持体47として、繊維強化プラスチックなどの部材を使用してよい。
また、振動ダンパー48は、イオンビーム照射系カラム2の本体部20と冷凍機本体41との間に配置されている。したがって、振動ダンパー48は、冷凍機本体41で生じる機械的振動を低減する。このため、振動が伝達しにくい防振材を振動ダンパー48として選ぶ必要がある。ここで、真空隔壁7により、振動ダンパー48とエミッタティップ11は別の真空容器中に位置しているため、振動ダンパー48の内壁から放出される不純物ガスがエミッタティップ11へ付着することを防止する効果を奏する。すなわち振動ダンパー48の部材に関しては従来のように超高真空に対応した脱ガス量の少ない部材である必要はない。具体的には、振動ダンパー48として、ゴムやゲルなどの素材を使用してよい。
真空排気機構5は、真空ポンプ51、52と、真空バルブ53、54、55、56、57と、配管58、59とを備える。真空ポンプ51は、配管59及び真空バルブ54、55、56、57を介して、ガス電界電離イオン源1のエミッタティップ11、イオンビーム照射系カラム2、及び試料室3を含む真空容器8を真空排気する。真空ポンプ51は、油回転ポンプやドライポンプで補助排気されたターボ分子ポンプであってよい。
また、真空ポンプ52は、配管58及び真空バルブ53を介して、冷凍機本体41及びティップ駆動機構6を含む真空容器9を真空排気する。真空ポンプ52は、油回転ポンプやドライポンプであってよい。あるいは、真空ポンプ52は、油回転ポンプやドライポンプ等で補助排気されたターボ分子ポンプであってもよい。このように、エミッタティップ11を含む真空容器8は、真空ポンプ51で真空排気され、冷凍機本体41及びティップ駆動機構6を含む真空容器9は、真空ポンプ52で真空排気され、2つの真空容器8、9を個別に真空排気できる。真空容器9は、ティップ周辺の真空度とは異なり、高真空程度以上(0.1Pa以下)であれば、冷却性能を維持するのに十分である。また、真空隔壁7により2つの真空容器8、9に分けられるため、従来に比べてエミッタティップ11の周辺の空間が小さくなる。したがって、エミッタティップ11の周辺から真空排気するのに必要な所用時間が低減される。
ここでは、2つの真空ポンプ51、52を用いる構成を例として挙げているが、エミッタティップ11が十分に冷却されている状態では、真空バルブ53を閉とし、真空ポンプ52の運転を停止する、あるいは真空ポンプ52を取り外すことが可能である。これにより、真空ポンプ52の運転により生じうる機械的振動を防止することが可能となる。
また、図示はしていないが、この真空ポンプ52の他にイオンポンプやノーブルポンプ、チタンサブリメーションポンプや非蒸発ゲッタポンプなどをガス電界電離イオン源1、イオンビーム照射系カラム2、試料室3に取り付けて真空排気してよい。
さらに、ガス電界電離イオン源1、イオンビーム照射系カラム2、試料室3の間は真空排気のコンダクタンスを制限し、差動排気が可能であるように構成してよい。図1では集束レンズ21及び対物レンズ26の個所でコンダクタンスを制限する構成を図示しているが、その他の個所、例えば引出し電極13の開口部12でコンダクタンスを制限してもよい。
ガス導入機17より前述のイオン化ガスを導入する際、真空バルブ54を閉とし、真空バルブ55、56、57を開として真空排気をしてもよい。これにより、エミッタティップ11の周りのイオン化ガスの圧力が局所的に高まる差動排気となり、発生したイオンを散乱することなく、イオンビーム15を効率よく試料31に照射することが可能となるという効果を奏する。
ティップ駆動機構6は、エミッタティップ11の角度を変更するためのものである。ティップ駆動機構6は、エミッタティップ11及びティップホルダ16を支持するティップベースマウント61と、ティップ傾斜機構62と、可動な金属ベローズ63と、固定部品65とを備える。ティップ傾斜機構62は、図2に示すように、球面座621によって構成されても良いし、図示はしていないが、ギアやシャフトを組み合わせて構成されてもよい。
ティップ駆動機構6は、エミッタティップ11の先端の方向をイオンビーム照射軸64に精度良く合わせるために用いる。ティップベースマウント61が球面座621上に沿って動くことにより、エミッタティップ11の先端の方向の角度を調整できる。この角度軸調整により、イオンビーム15の歪みを少なくするという効果を奏する。
ティップベースマウント61とティップホルダ16は、固定部品65により連結される。ティップベースマウント61は、通常室温であり、ティップホルダ16は本装置が稼働する際には低温に冷却されるため、ティップベースマウント61とティップホルダ16を連結する固定部品65は熱伝導率の低い部品を選ぶ必要がある。ここで、真空隔壁7により固定部品65とエミッタティップ11は別の真空容器中に位置しているため、固定部品65から放出される不純物ガスがエミッタティップ11へ付着することを防止する効果を奏する。すなわち固定部品65の部材に関しては従来のように超高真空に対応した脱ガス量の少ない部材である必要はない。具体的には、固定部品65として繊維強化プラスチックなどの部材を使用してよい。
図1及び図2に示すように、真空隔壁7は、エミッタティップ11とイオンビーム照射系カラム2の本体部20との間に延びる隔壁である。真空隔壁7は、ガス電界電離イオン源1のエミッタティップ11を含む真空容器8と、冷凍機本体41を含む真空容器9との間のコンダクタンスがない状態、すなわち、真空容器8と真空容器9との間が完全にシールされてガス等が移動しない状態にする部材である。
真空隔壁7は、ティップホルダ16に接続された真空シール部71と、ティップ駆動機構6の動きに応じて動く金属ベローズ(可動部)72と、イオンビーム照射系カラム2の本体部20に接続された支持部73とを備える。金属ベローズ72を用いることにより、ガス電界電離イオン源1を含む真空容器8と冷凍機本体41を含む真空容器9とを隔離し、かつエミッタティップ11の方位または位置をティップ駆動機構6により変更することが可能であるという効果を奏する。
本例ではティップホルダ16として絶縁体を用いているが、ティップホルダ16の部材として金属、例えば銅を用いる時には支持部73の部材に絶縁体を用いてエミッタティップ11に印加される高電圧を絶縁してもよい。また、真空シール部71を設けることにより、エミッタティップ11を交換する際、ティップホルダ16を装置上方に取り外すことが可能になるという効果を奏する。
図3は、特に走査イオン顕微鏡装置100においてエミッタティップ11に機械式冷凍機から熱を伝える手段として、ガスの循環を用いた例である。この例では循環させるガスとしてヘリウムを使用する例を説明する。このガス循環ユニット200を採用することにより機械式冷凍機の運転により生じた機械的振動が、エミッタティップ11に伝播することを低減できるという効果を奏する。図1及び図2で説明したものと同様の個所の説明は省略する。
ガス循環ユニット200は、冷凍機本体210と、冷凍機のヘリウム循環コンプレッサユニット220と、熱交換器A231と、熱交換器B232と、熱交換器C233と、熱交換器D234と、熱交換器E235と、熱交換器F236と、熱伝達用のヘリウム循環コンプレッサユニット240と、トランスファーチューブ250と、ヘリウム循環配管251、252と、を備える。
ヘリウムがヘリウム循環配管251及び252内を循環することで、冷凍機本体210で生じる冷却能をエミッタティップ11及び輻射シールド46に伝導する。熱交換器A231は、ヘリウム循環コンプレッサユニット240から送られる常温のヘリウムと、輻射シールド46を冷却した後にガス循環ユニット200に戻ってきたヘリウムとの間の熱交換を行う。
熱交換器B232は、熱交換器A231を経て冷却されたヘリウムと、冷凍機の第1コールドヘッド211との間の熱交換を行う。熱交換器C233は、ティップホルダ16を冷却した後にガス循環ユニット200に戻ってきたヘリウムと、熱交換器B232を経て冷却されたヘリウムとの間の熱交換を行う。
熱交換器D234は、熱交換器C233を経て冷却されたヘリウムと、冷凍機の第2コールドヘッド212との間の熱交換を行う。熱交換器E235は、ヘリウム循環コンプレッサユニット240より送り出されたヘリウムと、輻射シールド46に接続されたより線45との間の熱交換を行う。熱交換器F236は、ティップホルダ16に接続されたより線44との熱交換を行う。
図4は、本発明の走査イオン顕微鏡における真空隔壁の第2の例である。図4の例では、真空隔壁7の一部(例えば、支持部73)が、折り返し機構301を備える。図4の例では、折り返し機構301は、2つの折り返し部を備えているが、これに限定されず、少なくとも1つの折り返し部を備えていればよい。
折り返し機構301により、イオンビーム照射系カラム2の本体部20における装置本体室温部302からティップホルダ16までの距離が長くなる。このため、エミッタティップ11への装置本体室温部302からの熱流入が小さくなり、ひいてはエミッタティップ11の冷却温度が低下し、イオンビームの電流量が高くなる効果を奏する。また、冷却温度の低下により脱ガス量が小さくなり、安定したイオンビームを照射することが可能である。
また、真空隔壁7の折り返し機構301は、輻射シールド46に接続されている。輻射シールド46が装置本体室温部302からの熱流入の逃げ道となるため、エミッタティップ11をより効果的に冷却することも可能である。
図5は、本発明の走査イオン顕微鏡における真空隔壁の第3の例である。図5の例では、真空隔壁7の一部(例えば、支持部73)が、開口部403を有する引出し電極402に絶縁体401を介して接続されている。この構成によれば、エミッタティップ11を、真空隔壁7の一部と、絶縁体401と、引出し電極402で内包する構造となる。この例では、真空容器8が、エミッタティップ11を内包する第1の部屋と、第1の部屋の外側に設けられた第2の部屋とを備える。
ここで、真空隔壁7の一部と、絶縁体401と、引出し電極402で内包される空間を第1の部屋501とする。また、引出し電極402と、真空隔壁7の一部と、集束レンズ21で内包される空間を第2の部屋502とする。さらに、冷凍機本体41を含む真空容器9を第3の部屋503とする。
第1の部屋501は、引出し電極402の開口部403を除き密閉した構造としてよい。第1の部屋501と第2の部屋502とは、開口部403を介して接続されている。第2の部屋502には、真空ポンプ52用の配管59が接続されている。第2の部屋502側が真空ポンプ52により真空排気され、第1の部屋501及び第2の部屋502は、開口部403を介して差動排気されるように構成されている。
また、第1の部屋501には、イオン化ガスを導入する機構が設けられている。具体的には、第1の部屋501には、ガスリークバルブ172を有するガス導入管171が設けられている。ガス導入管171は、エミッタティップ11の極近傍にイオン化ガスが導入可能なように配置されている。このような構成により、エミッタティップ11の周辺の空間だけガスの圧力が高まる構成となる。導入されたガスは、引出し電極402の開口部403を介して真空排気される。このような差動排気の構造とすることにより、イオンビームのガス分子による散乱を低減するという効果を奏する。
また、絶縁体401及び引出し電極402は、機械式冷凍機により冷却されたティップホルダ16に接続された真空隔壁7の一部(例えば、支持部73)に接続されるため、同様に冷却される。このことにより、エミッタティップ11へ輻射による熱流入を低減することができる。したがって、エミッタティップ11の冷却温度が低下し、エミッタティップ11より放出されるイオンビームの電流量が増えるという効果を奏する。
図6は、本発明の走査イオン顕微鏡における真空隔壁の第4の例である。図6の例では、第1の部屋501の外部、すなわち第2の部屋502に、ガスを導入するための機構が設けられている。具体的には、第2の部屋502には、バリアブルリークバルブ405を有する第2のガス導入口404が設けられている。第2のガス導入口404には、バリアブルリークバルブ405を介してガスボンベ(図示せず)からエミッタティップ11を整形する作用を有するエッチングガスが供給される。
エッチングガスとしては、例えば酸素、窒素等のガスを使用してよい。本例に示すような構造において第2の部屋502に対してエッチングガスを導入すると、真空隔壁7によりエッチング作用のあるガスが冷却機構4の低温に冷却された個所、例えば図1の第2コールドヘッド413やより線44などに吸着されることがない。したがって、エッチングガスの吸着個所の面積を少なく抑えることができ、エッチングガスの吸着量が低減される。その結果、エッチングガス導入を終了し、エミッタティップ11の周辺から真空排気するのに必要な所用時間が低減され、エミッタティップ11の周辺の真空度が比較的早く高まるという効果を奏する。
図7は、本発明においてエミッタティップ11の冷却手段として機械式冷凍機の代わりに液体窒素や液体ヘリウム等の冷媒を用いた例である。その他の部分については、上述した例と同様であるため、同じ符号を付して説明を省略する。
図7の例では、冷媒容器701の内部に液体窒素や液体ヘリウム等の冷媒を導入し、エミッタティップ11を冷却する。冷却の際には、冷媒容器701の内部を真空ポンプ等(図示せず)により真空排気してもよい。蒸気圧を下げることにより冷媒の温度がさがり、エミッタティップ11の冷却温度をさらに低くすることが可能となる。さらに、この真空排気により冷媒を固化すれば、冷媒の沸騰現象による振動が低減され、エミッタティップ11へ伝わる振動が低減できる。
以上から、上述の実施例によれば、ガス電界電離イオン源1から放出されるイオンビームを試料31上に入射させるイオンビーム照射系カラム2を備える走査イオン顕微鏡装置100は、針状のエミッタティップ11と、エミッタティップ11に対向して配置された引出し電極13と、エミッタティップ11を冷却するための冷却機構4と、エミッタティップ11の角度を変更するティップ駆動機構6と、ティップ駆動機構6及び冷却機構4が配置される第1の空間と、エミッタティップ11が配置される第2の空間を隔てる真空隔壁7と、を備える。真空隔壁7は、エミッタティップ11に接続されており、真空隔壁7は、ティップ駆動機構6の動きに応じて動く金属ベローズ(可動部)72を備える。
この構成によれば、エミッタティップ11側と機械冷凍機側を分離する真空隔壁7を用いることにより、エミッタティップ11以外に低温に冷却される個所のほとんどが機械冷凍機側に位置するため、冷却個所の表面に吸着された不純物ガスが脱離してエミッタティップ11に影響を及ぼすことがない。不純物の脱離に関しては装置の温度調整や、エミッタティップ成型時の加熱処理等により生じうる。エミッタティップ先端及びその周辺での不純物ガスの脱着を抑えることができ、安定したイオンビームを照射することが可能となる。
また、エミッタティップはイオン化ガス導入前の真空度として超高真空より高い空間(10−5Pa以下)に配されなくてはならず、かつ導入するイオン化ガスの純度はよりよく保たれなくてはならない。高い真空度を得る為には、ベーキングと呼ばれる真空容器を真空ポンプで排気した状態でその容器を常温より高く加熱する手段が効果的である。しかしながら、真空容器及び真空シール材は加熱に耐えうる金属や耐熱性を持つ樹脂材料等で構成される必要があり、コストが高くなるという課題がある。上述の実施例によれば、真空隔壁7を用いることにより、安定的なイオンビームの生成に必要な高価な超高真空対応の部品点数を必要最低限にすることができ、安定なイオンビームを生成することを可能にしながらも安価な荷電粒子顕微鏡を提供することが可能となる。
例えば超高真空を生成する真空容器においては通常真空シール部に金属製のガスケットを用いるが、真空隔壁7を設けることにより、機械式冷凍機側の超高真空が必要ない領域において、例えばゴム製のシール部品を用いることが可能になる。これにより、装置の組み立てが容易になる。
さらに、機械式冷凍機側の領域においては、コストの面のみならず、超高真空の領域では通常使用されない、脱ガスの多い部材や、熱に弱い部材も使用可能となり、装置設計の自由度が増す。例えば低温冷却部と室温の部材を連結して支持する部品に関しては、従来熱伝導率が小さい部材を使用することが通常行われるが、超高真空対応の部品とするためにはさらに熱に強くかつ真空中で脱ガス量が少ない部材を選定しなければならない。上述の実施例によれば、機械式冷凍機側にはこのような制限がなくなるため、装置を小型軽量化することが可能となる。
さらに、エミッタティップ11側と機械式冷凍機側を分離する真空隔壁7に可動性を持たせることにより、エミッタティップ11の角度調整が可能となる。これにより非常に高い指向性をもつイオンビーム15の軸調整が可能となり、輝度の高いイオンビーム15を試料31に照射することが可能となる。
さらに、機械式冷凍機と装置本体の連結にも、可動性のある振動ダンパー48を用いることにより、機械式冷凍機の運転により発生した振動をこの連結部にて低減することができる。この連結部には金属製のべローズのほかにも、より振動の低減に効果がある部材、例えばゴム製の部材により構成された部品を使用することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることがあり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100…走査イオン顕微鏡装置 1…ガス電界電離イオン源 2…イオンビーム照射系カラム 3…試料室 4…冷却機構 5…真空排気機構 6…ティップ駆動機構 7…真空隔壁 8、9…真空容器 11…エミッタティップ 12…開口部 13…引出し電極 15…イオンビーム 16…ティップホルダ 17…ガス導入機 171…ガス導入管 172…ガスリークバルブ 173…ガスレギュレーターバルブ 174…ガスシリンダ 18…高電圧電源 181…電源本体 182…高電圧ケーブル 183…高電圧端子 21…集束レンズ 22…第1アパーチャ 23…第1偏向器 24…第2偏向器 25…第2アパーチャ 26…対物レンズ 31…試料 32…試料ステージ 33…二次粒子検出器 34…除振台 341…ダンパー 41…冷凍機本体 42…伝熱ロッド 44、45…より線 43、46…輻射シールド 47…ロッド支持体 48…振動ダンパー 49…冷凍機支持体 411…コンプレッサ 412…第1コールドヘッド 413…第2コールドヘッド 415…配管 51、52…真空ポンプ 53、54、55、56、57・・・真空バルブ 58、59…配管 61…ティップベースマウント 62…ティップ傾斜機構 63…金属ベローズ 65…固定部品 71…真空シール部 72…金属ベローズ 73…支持部 200…ガス循環ユニット 210…冷凍機本体 220、240…ヘリウム循環コンプレッサユニット 231…熱交換器A 232…熱交換器B 233…熱交換器C 234…熱交換器D 235…熱交換器E 236…熱交換器F 250…トランスファーチューブ 251、252…ヘリウム循環配管 301…折り返し機構 302…装置本体室温部 401…絶縁体 402…引出し電極 403…開口部 404…第2のガス導入口 405…リークバルブ 501…第1の部屋 502…第2の部屋 503…第3の部屋 701…冷媒容器

Claims (14)

  1. 荷電粒子源から放出される荷電粒子線を試料上に入射させる荷電粒子照射カラムを備える荷電粒子線装置であって、
    針状の陽極エミッタティップと、
    前記エミッタティップに対向して配置された引出し電極と、
    前記エミッタティップを冷却するための冷却機構と、
    前記エミッタティップの角度を変更する駆動機構と、
    前記駆動機構及び前記冷却機構が配置される第1の空間と、前記エミッタティップが配置される第2の空間を隔てる真空隔壁と、を備え、
    前記真空隔壁は、前記エミッタティップに接続されており、前記真空隔壁は、前記駆動機構の動きに応じて動く可動部を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第2の空間が、前記エミッタティップを内包する第1の部屋と、前記第1の部屋の外側に設けられた第2の部屋とを備え、
    前記第1の部屋には、イオン化ガスを導入する第1のガス導入機構が設けられていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第1の部屋は、前記真空隔壁の一部を絶縁体を介して前記引出し電極に接続することにより形成されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第2の部屋に接続された真空排気機構を更に備え、
    前記引出し電極は、開口部を有しており、前記第1の部屋及び前記第2の部屋が前記引出し電極の前記開口部を介して作動排気されるように構成されていること特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第2の部屋には、エッチングガスを導入する第2のガス導入機構が設けられていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記エミッタティップを保持するエミッタホルダを更に備え、
    前記真空隔壁は、前記エミッタホルダに接続されたシール部と、前記可動部と、前記荷電粒子照射カラムの本体部に接続された支持部とを備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第1の空間に接続された第1の真空排気機構と、前記第2の空間に接続された第2の真空排気機構とを更に備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記真空隔壁は、折り返し機構を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記冷却機構に接続され、前記エミッタティップの周囲を囲む輻射シールドを更に備え、
    前記真空隔壁は、前記輻射シールドの内側に配置されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項9に記載の荷電粒子線装置において、
    前記真空隔壁は、折り返し機構を備え、前記折り返し機構が、前記輻射シールドに接続されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記冷却機構は、ガスの循環により前記エミッタティップに熱を伝えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記冷却機構と前記荷電粒子照射カラムの本体部とを接続する振動ダンパーを更に備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記冷却機構は、機械式冷凍機を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  14. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記冷却機構は、液体の冷媒を含む冷媒容器を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
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