JP2014234752A - エンジン作業機 - Google Patents

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Takahiro Murakami
卓宏 村上
祥和 河野
Sachikazu Kono
祥和 河野
上村 淳一
Junichi Kamimura
淳一 上村
砂押 光広
Mitsuhiro Sunaoshi
光広 砂押
辰徳 片岡
Tatsunori Kataoka
辰徳 片岡
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Abstract

【課題】
ソレノイドを用いた燃料供給装置を駆動するための制御回路と電池を効率良く実装したエンジン作業機を実現する。
【解決手段】
マグネトロータと、マグネトロータを覆うファンケース35を有するエンジン作業機1において、燃料供給通路に燃料を供給する追加の燃料供給装置250を設け、燃料供給装置250を制御する制御回路を収容する空間(35c)と燃料供給装置250を駆動するための乾電池55を収容する電池室(35b、53)をファンケース35に設けた。制御回路の取り付け位置は、ファンケース35のマグネトロータに対向する側(裏側)とし、マグネトロータの磁石の回転軌跡と隣接する位置に、磁石の近接を検出する磁気検出素子を設ける。乾電池55は外部から容易にアクセスできる上に、作業の支障にならない位置に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、刈払機、カルチベータなどのエンジン作業機に関し、ソレノイドを用いた燃料供給装置を駆動するための制御回路と電池を効率良く実装したエンジン作業機に関する。
刈払機やチェンソー等の小型の作業機には、動力源として小型のエンジンが広く用いられている。図16はエンジン作業機の一例である刈払機101の外観図である。図16に示すように、小型の2サイクルエンジンを搭載したエンジン作業機は、パイプ状のメインパイプ5に図示しない駆動軸を通し、この駆動軸を、メインパイプ5の一端に設けたエンジンにて回転させることで、メインパイプ5の他端に設けた回転刃6を回転させる。回転刃6の近傍には、刈り払った草の飛散防止のための飛散防御カバー6aが設けられる。エンジン作業機は図示しない肩掛け用吊りベルト等で携帯されるもので、メインパイプ5の長手中央部付近に作業者が操作するための正面視略U字状を呈するハンドル4が取り付けられる。エンジン作業機1の回転数は、グリップ部3の近傍に取り付けられたスロットルレバー7により作業者により制御される。スロットルレバー7の操作は、スロットルワイヤー18によってエンジンの気化器に伝達される。グリップ部3の先端付近にはエンジンを停止させるためのスイッチ29(図では見えない)が設けられる。
このような手持ち式のエンジン作業機において、特許文献1に開示されるように動力源として小型のエンジンが広く用いられている。エンジンは、小型軽量で大きな出力を得ることができ、燃料を補給することにより長時間の作業が可能となるという利点を有する。一方、エンジンは混合気の燃焼によってピストンを往復運動させる必要があるので、電気モータに比べると始動に手間取ることがあり得る。近年では作業者の負担軽減のために始動性の容易なエンジン作業機が求められている。
特許3400191号公報
手持ち式刈払機等の小型のエンジン作業機には2サイクルエンジンが広く用いられ、その始動性の向上の為に気化器に手動式のチョーク機構を設けたものが一般的である。エンジンの始動を行う作業者は、エンジンの冷間時であって外気温が低い場合にはチョーク機構を作動させて、気化器における吸入空気量を絞るとともに負圧を発生させ、強制的に燃料を吸い出す状態にしてシリンダ内部に吸入される混合気を濃くして燃料の量を多くする。しかしながら、従来の小型のエンジンにおいては、作業者が手動にてチョークを動作させているので、チョークを動作させるタイミングやチョークを解除するタイミング、チョークの作動量をどの程度にするかを決定しなければならず、作業者にとって負担であった。また、チョークの操作が適切でない場合には、却ってエンジンの始動に手間取ってしまうことがあった。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、追加の燃料供給装置を用いて始動時に多量の燃料をエンジンの内部に吸入させて始動性を向上させたエンジン作業機を提供することにある。
本発明の他の目的は、ソレノイドを用いた燃料供給装置を設け、燃料供給装置を駆動するための制御回路とそれらの電源たる電池を効率良く実装したエンジン作業機を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、電池を収容する電池室と、制御回路基板を収容する基板収容室を、ファンケースを用いて構成するようにしたエンジン作業機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、ピストンが往復運動可能なシリンダと、シリンダを保持するとともに、クランク室を形成するクランクケースと、クランク軸に設けられシリンダを冷却する冷却風を生成するマグネトロータと、マグネトロータを覆うファンケースと、を有するエンジンによって作業機器を稼働させるエンジン作業機において、エアクリーナからシリンダに至る燃料供給通路に燃料を供給する燃料供給装置と、燃料供給装置による燃料供給を電子的に制御する制御回路を設け、制御回路をファンケースによって保持するようにした。ファンケースは樹脂材からなる成形品であって、制御回路を搭載する回路基板は、ファンケースのマグネトロータに対向する側に取り付けられ、ファンケースのマグネトロータ側には回路基板を収容する基板収容室が設けられる。このように回路基板をファンケースに設置される基板収容室に収容した。さらに、基板収容室を覆う基板ホルダを設け、基板ホルダとファンケースによって回路基板を囲う構成とし、内部の回路基板を覆うように樹脂材を充填した。これらの構成により、絶縁性をあげるとともに、シリンダから伝達される熱の影響を抑制することができる。また、回路基板を竿部等に設けた場合に懸念させるリードワイヤの断線などを効果的に防止することができる。
本発明の他の特徴によれば、回路基板のマグネトロータの磁石の回転軌跡と隣接する位置に、磁石の近接を検出するホールIC等の磁気検出素子を設けた。磁気検出素子は回路基板上であって、マグネトロータの側面部に設置してある2つの磁石が回転中に磁気検出素子の上面部を交互に通過する位置に配置されるため、制御回路はエンジンのクランク角を正確に検出することができる。
本発明の他の特徴によれば、ファンケースに燃料供給装置の駆動用及び制御回路の電源用の電池を収容する電池室を形成した。電池室は乾電池を収容する電池ホルダを収容するための開口部を有する空間であって、開口部は開閉可能なカバーにて覆われる。電池室は、ファンケースのマグネトロータとは対向しない側(つまり外側)に設けると良い。このように構成したことにより、作業者は外部から容易に電池を交換することができる。
本発明の他の特徴によれば、ファンケースはクランクケース又はシリンダにネジ又はボルトにて固定されるようにし、サーミスタはこのネジ又はボルトを用いて電池室内に固定される。このようにサーミスタをファンケースとクランクケースを締結しているネジ又はボルトにより固定したことで、サーミスタ部に生じる熱害を抑制でき、サーミスタの損傷を防止できる。また、サーミスタはクランクケースの同様の温度勾配を読み取ることができるため、外気は低温であるがシリンダが30℃以上となった場合の燃料供給の停止についても制御装置は精度良く制御できるようになった。さらに、ファンケースの電池室内の温度をサーミスタで検出することで、エンジン作業機を過負荷で連続使用する場合において温度上昇値を監視できるため、エンジン作業機を過負荷で連続使用する場合において、ファンケースの溶損を未然に防止できるようになった。
本発明の他の特徴によれば、制御回路に対して、電源スイッチを2極スイッチとしたので、エンジン作業機のキルスイッチと制御回路の電源スイッチとを連動させてオンオフすることができる。これより、電源スイッチをオンすれば、エンジン作業機のキルスイッチの解除、及び制御回路の電源オンが1操作で行うことができ、かつ、電源オンと共に制御回路に配置したLEDを点灯させるように構成すれば、作業者が電源スイッチの状態を目視確認できる。
本発明のさらに他の特徴によれば、気化器と前記シリンダを接続するインシュレータに燃料供給装置を設け、燃料タンクから気化器への燃料を吸い上げるためのプライマリポンプを、ファンケースに設置したので、始動時においてプライマリポンプを目視しやすい位置に配置することができ、プライマリポンプの操作忘れによる燃料供給装置と気化器への燃料未充填による始動不可などの不具合を効果的に防止ができる。
本発明では、ソレノイドを用いた燃料供給装置を駆動するための制御回路とその電源となる電池をファンケースを用いて効率良く実装することが出来たので、コンパクトで信頼性の高いエンジン作業機を実現できた。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係るエンジン作業機1の内部構造を示す縦断面図である。 本発明の実施例に係るエンジン作業機1の正面図である。 本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であって、前方側斜め下から見た図である。 本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であり、図3の状態から電池カバー54を取り外した状態を示す図である。 本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であり、図4と同じ状態であって別の角度から見た斜視図である。 本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であり、図3の状態から電池ホルダ53と乾電池55を、外した状態を示す図である。 図1の燃料供給装置の斜視図である。 図1の燃料供給装置の側面図である。 図1の燃料供給装置の正面図である。 図9のA−A部の断面図であって、ソレノイドバルブ251が追加の燃料供給路(円筒空間256b)を閉じている状態を示す図である。 図9のA−A部の断面図であって、ソレノイドバルブ251が追加の燃料供給路(円筒空間256b)を開いている状態を示す図である。 図1の基板ホルダ22及びそれに搭載されるメイン基板30、ホールIC基板32の拡大図である。 図2のファンケース35の裏側(マグネトロータに対面する側)からみた図であり、基板ホルダ22を取り付けた状態を示す図である。 図2のファンケース35の外側(マグネトロータとは反対側)から見た図である。 本発明の実施例に係るエンジン作業機の縦断面図であり、図15(2)はファンケースと電池室と基板収容室の位置関係を説明するための図である。 従来例の刈払機101の外観を示す斜視図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。なお、以下の図において、同一の部品を用いる部分には同一の符号を付して、繰り返しの説明は省略する。
図1は、エンジン作業機の内部構造を示す縦断面図である。エンジン10は、2サイクルの小型エンジンであって、クランク軸13が刈払機101のメインパイプ5と同軸上に配置され、シリンダ11がクランクケース14から略垂直方向に伸びるように配置され、図示しないピストンが上下方向に往復運動する。シリンダ11の一方の側方(右側)にはマフラー16がボルト17によってシリンダ11に取り付けられ、シリンダ11の他方の側方(左側)には気化器40が設けられる。気化器40の側面にはエアクリーナ24が設けられ、エアクリーナ24はエアクリーナカバー26にて覆われる。図示しないイグニッションコイルで発生された高圧電流は、図示しないイグニッションコードとプラグキャップ25aを介して点火プラグ25に伝達される。本実施例においてはエンジン10の上側部分は上部カバー8によって覆われ、マフラー16はマフラーカバー9によって覆われる。
上部カバー8及びマフラーカバー9は、例えばプラスチック等の合成樹脂の一体成形によって製造される。エンジン10のクランクケース14の下側には、燃料タンク27が設けられる。燃料タンク27には、2サイクル用のオイルとガソリンの混合燃料が入れられ、エンジン10の気化器40、燃料供給装置250から伸びる燃料パイプ43によって燃料タンク27から混合燃料が吸引される。燃料パイプ43の先端にはゴミの吸引を防ぐためにフィルタ48が設けられる。気化器40には、手動で動作させる図示しないチョークレバーが設けられる。チョークレバーの構造や動作は公知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。気化器40とシリンダ11の間には吸入通路を形成すると気化器40を固定するためのインシュレータ19が、ネジ20にてシリンダ11に取り付けられる。気化器40は2本のネジ21(図では1本のみ図示)によってインシュレータ19に取り付けられる。燃料タンク27には、燃料パイプ43とリターンパイプ46を貫通させるための貫通穴27b、27cが形成され、それらの間はゴムブッシュ45、47によってシールされる。
本実施例では、エンジン10の始動時にシリンダの内部に追加燃料を供給する燃料供給装置250がインシュレータ19と気化器40の間に設けられており、さらに燃料供給装置250に追加の燃料を供給するための燃料パイプとして専用のものを準備するのではなく、気化器40に燃料を供給するための燃料パイプ43の経路途中に燃料供給装置250が介在されるように構成した。燃料パイプ43の端部は燃料供給装置250に接続される。燃料供給装置250からは接続用の燃料パイプ44が延びて気化器40の流入口(図示せず)に接続される。気化器40の余剰燃料の排出口(図示せず)にはリターンパイプ46が接続され、リターンパイプ46の端部は貫通穴27cを通って燃料タンク27の内部に戻される。このように燃料供給装置250をインシュレータ19と気化器40の間に配置して、燃料を供給するための燃料パイプ43の経路に設けたので、燃料タンク27として従来装置と全く同じであって、2つの貫通穴27b、27cだけを有する形状のものをそのまま用いることができる。また、インシュレータ19、気化器40の構成は変更する必要がないので、本発明を実現するに当たって従来の構成部分を変更する必要がなく、容易に実現できる。尚、燃料供給装置250への燃料供給通路は種々の変形が可能である。例えば、燃料供給装置250を燃料パイプ43側の途中でなくリターンパイプ46側の途中に設けるように構成しても良いし、独立した専用の燃料パイプを用いるように構成しても良い。
気化器40には、混合燃料を燃料タンク27から気化器40に吸い上げるためのプライマリポンプ42が設けられる。作業者はエンジン10の始動直前にプライマリポンプ42を繰り返し押すことにより、気化器40に燃料を吸い上げる。プライマリポンプ42は半球状の透明バルブであって気化器40から伸びるパイプ41の先端に取り付けられるため、作業者は透明バルブ部分に混合燃料が到達したことをもって気化器40に燃料が到達していることを目視にて確認することができる。プライマリポンプ42は、配管中の空気を排出して配管内を燃料で充満するために用いられ、2つの係止爪42aによって後述するファンケースに取り付けられる。尚、図1ではプライマリポンプ42がファンケースに取り付けられる前の状態を示しているので注意されたい。本実施例では燃料供給装置250を燃料パイプ43の経路途中に設けたために、気化器40への燃料の吸い上げ操作完了は、燃料供給装置250への燃料の吸い上げ操作完了をも意味するので、始動時に燃料供給装置250に燃料が来ていないというトラブルを確実に阻止できる。
燃料供給装置250は、ソレノイドを用いて燃料パイプ43から吸引される混合燃料をインシュレータ19の内部の燃料供給通路内に直接送るための燃料供給装置であり、特に始動時に用いられ、気化器40による燃料供給に加えて追加の燃料を供給する。燃料供給装置250を設ける場所は、エアクリーナ24からシリンダ11の燃焼室に至る燃料供給通路のいずれかの位置で良いが、本実施例では気化器40とインシュレータ19の間に配置するようにした。燃料供給装置250は電力によって駆動される開閉弁たるソレノイド(後述)を含んで構成される。メイン基板30には、エンジン10の温度を測定する温度測定手段と、エンジンの回転を検出する回転検出手段を含む制御回路が設けられ、制御回路は温度測定手段と回転検出手段の出力に基づいてソレノイドの開閉タイミングを電気的に制御する。ソレノイドを動かすための電源として小型の一次電池又は二次電池を用いることができるが、本実施例では入手の容易な単四形の乾電池55を4本用いるようにした。
メイン基板30は燃料供給装置250から延びるリードワイヤ253bによって電気的に接続され、メイン基板30を収容する基板ホルダ22の内部に収容される。基板ホルダ22は後述するファンケースの内壁に取り付けられる。燃料供給装置250と制御回路の電源となる4本の乾電池55は電池ホルダ53に収容され、電池ホルダ53とメイン基板30はリードワイヤ253aによって接続される。メイン基板30にはリードワイヤ34aを介して環境温度を監視するためにサーミスタ34が接続される。サーミスタ34は、丸形の圧着端子にサーミスタをカシめて固定したもので、サーミスタ34によって読み取った外気温、或いはシリンダ温度が制御回路によって検出され、制御回路は最適な始動用追加燃料をインシュレータ19の内部に送り込む。本実施例ではサーミスタ34は一つしか設けられないが、2つ以上のサーミスタを用いて、温度上昇或いは温度勾配が異なる2点の温度を監視するように構成しても良い。設置箇所は、例えば、クランクケース等のエンジン部と、ファンケースの電池収容室内又は基板収容室内などが挙げられる。
メイン基板30からは1組のリード線、即ち、制御回路オンオフ用リードワイヤ29a、29bがスイッチ29に接続される。スイッチ29はエンジン10をストップさせるためのストップスイッチを利用するものであり、スイッチ29を端子が4つある2極スイッチを用い、スイッチ29にはエンジンストップ用のリードワイヤ23も接続される。スイッチ29は運転中のエンジンへの点火用の電力供給を遮断してエンジンを停止するためのキルスイッチであるが、本実施例ではスイッチ29を操作してエンジン停止させると同時にメイン基板30に搭載された制御回路の電源もオフとなるように2極スイッチにて構成した。スイッチ29を、エンジン運転側(キルスイッチOFF)に切り換えた際に、メイン基板30に搭載された制御回路の電源がオンとなる。尚、メイン基板30に搭載された制御回路は、エンジンの始動時にだけ稼働させれば十分であるので、メイン基板30に搭載された図示しない遅延タイマー等によって、制御回路の電源がオンになった後にエンジンが始動したら、又は、電源がオンになってから所定の時間が経過したら制御回路の電源を自らオフにするように構成すると良い。メイン基板30にはLED31が設けられ、制御回路の電源がオンになっている際に点灯する。基板ホルダ22には更にホールIC32aとそれを搭載するためのホールIC基板32が設けられるが、これらの詳細については図12にて後述する。
図2は燃料供給装置を配置したエンジン作業機の正面図である。エンジン10の左側(図でみると右側)には燃料供給装置250と気化器40が設けられる。図2においてはプライマリポンプ42がファンケース35の取り付け穴を有するポンプ固定部35dに取り付けられた状態を示している。プライマリポンプ42は前方側に向くようにファンケース35に取り付けられる。メイン基板30はファンケース35の下側付近であってファンケース35の裏側(クランク側)に配置される。その配置位置において、ファンケース35の形状は下方に突出する基板収容部35cが形成され、その左側寄りのところにはLED31の光が透過するための貫通穴35eが設けられる。ファンケース35はメインパイプ5を貫通させるための貫通穴35aが形成され、前方からみて貫通穴35aの下側には電池取り出し用の開口部を有する電池ホルダ53が取り付けられ、電池ホルダ53の開口部は電池カバー54によって覆われる。
図3は本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であって、前方側斜め下から見た図である。本実施例ではエンジン作業機1の前方側であって、メインパイプ5を貫通させる貫通穴35aが形成されたファンケース35の一部に、電池を収容するための電池収容部35bを形成し、電池収容部35bに電池ホルダ53を取り付け、電池ホルダ53の開口部を電池カバー54で塞ぐようにした。このようにファンケース35の電池収容部35bと電池ホルダ53と電池カバー54によって燃料供給装置250の電池室が形成される。ここで電池室の位置関係が理解できるように、電池室はファンケース35の貫通穴35aよりも下方側において、図示しないマグネトロータ及び遠心クラッチを覆う漏斗状に形状された覆い部分から前方に突出するように形成される。その突出部分たる電池室は略箱型に形成される。電池ホルダ53はファンケース35の電池収容部35bに、例えば2本のネジ56によってネジ止めされる。一方、ファンケース35の後端付近から下側に突出する基板収容部35cが形成される。基板収容部35cは裏側に基板ホルダ22が固定されるものであり、メイン基板30及びホールIC基板32を収容するための所定の大きさを有している。但し、脚部として機能するタンクガード49の最下部よりも基板収容部35cの最下部が十分上側に位置するように構成することが重要である。
図4は本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であり、図3の状態から電池カバー54を取り外した状態を示す図である。電池カバー54は、内部に電池を脱着するときに取り外される覆い部材であって、電池カバー54には2箇所の掛止爪(図示せず)が形成され、係止爪が穴部53cに掛合することにより保持される。ここでは図3の状態から、2つのネジ57を外した後に、メインパイプ5の軸方向前側に電池カバー54をスライドさせることによって電池ホルダ53から電池カバー54を取り外した状態を示している。この状態では、4本の単四形の乾電池55をアクセスすることができる。
図5は本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であり、図4と同じ状態であって別の角度から見た斜視図である。電池ホルダ53には4本の乾電池を保持するためのホルダ部と乾電池を取り出すための開口部53aが形成され、ホルダ部には4本の単四形乾電池が収容される。尚、本実施例では単四形乾電池を用いているが、これだけに限定されずに単三形乾電池やその他の一次又は二次電池を用いるように構成しても良い。電池ホルダ53は2つのネジボス53bにてネジ58を用いて電池収容部35bにネジ止めされる。図ではよく見えないが電池ホルダ53には電池のプラス又はマイナス端子と接触するための複数の金属端子が設けられ、金属端子から延びる2本のリードワイヤ253a(図1参照)がメイン基板30(図1参照)に接続されるが、電池ホルダ53と電池収容部35bの間の空間内に配置されるため、図5のように電池カバー54を取り外して、さらに乾電池55を取り外した状態ではリードワイヤ253aは見えないため、作業者が誤って引っ張ってしまうようなことを防止できる。
図6は本発明の実施例に係るエンジン作業機1の斜視図であり、図5の状態から2本のネジ58を取り外して電池ホルダ53を取り外した状態を示す図である。ファンケース35には電池ホルダ53を保持するための仕切り板35gと、電池ホルダ53を固定するための2つのネジボス35fが形成される。ファンケース35は3本のボルト(37a〜37b)によってハウジング又はクランクケース14にネジ止めされる。ここでボルト37bはクランクケース14に形成されたネジ穴に螺合されるが、このボルト37bによってサーミスタ34の丸形の圧着端子を固定する。このように固定することにより、エンジン10が完全に冷えている状態においては、サーミスタ34によって外気温を測定することができる。また、エンジン10が始動した後はクランクケース14の温度を直接測定することができるので、メイン基板30に搭載される制御回路は、エンジン10を停止してから十分冷え切らないうちに再始動する場合に、エンジン10の温度を正確に測定することができ、再始動時に燃料供給装置250を可動しなければならないか否かを精度良く判定することができる。またサーミスタ34は、電池ホルダ53とファンケース35によって囲まれる空間内に配置されるので、作業者がサーミスタ34を触れることができないので、作業者が触った際の衝撃や静電気によりサーミスタ34が破損する恐れを効果的に防止できる。なお、サーミスタ34の設置位置は、クランクケース14に直接、取付けた場合に比べてピーク温度が低くなるめ、サーミスタ34の高温による損傷を防止できる。
図7は燃料供給装置250の全体形状を示す斜視図である。燃料供給装置250は固定用アダプタ15を含んで構成され、固定用アダプタ15が気化器40とインシュレータ19の間に固定されることにより燃料供給装置250がエンジン10に固定される。固定用アダプタ15の断面形状はインシュレータ19と同じ断面形状をしており、中央には吸気通路15aが形成され、吸気通路15aの両側にネジ21を貫通させるための2つのネジ穴15bと、パルス穴15cが設けられる。パルス穴15cは、クランク室内の圧力を気化器40へと伝えてダイヤフラム(図示せず)を動作させるために設けられるものである。固定用アダプタ15はインシュレータ19と同じ樹脂の一体成形、又は、気化器40と同じアルミニウム合金により製造されると好ましい。固定用アダプタ15はインシュレータ19と同じ樹脂の一体成形、又は、気化器40と同じアルミニウム合金により製造されると好ましい
固定用アダプタ15の上側にはソレノイドバルブ固定部256が配置され、ソレノイドバルブ固定部256の上側にはソレノイドバルブ251が配置され、これらが2つのボルト260によって固定用アダプタ15に固定される。ソレノイドバルブ固定部256には、燃料を燃料供給装置250内に供給するための燃料流入通路261aと、燃料供給装置250内から燃料を排出して気化器40に送るための燃料排出通路261bが設けられる。燃料流入通路261aと燃料排出通路261bの流路は、平行になるように配置され、それぞれに燃料パイプ43、44(図1参照)が接続される。
図8は燃料供給装置250の側面図である。ここでいう側面とは図1の右側から燃料供給装置250の単体を見た側面図である。ソレノイドバルブ251からは2本のリードワイヤ253bが延びるように設けられ、これらは図1にしめしたようにメイン基板30に接続される。
図9は図1の燃料供給装置250の正面図である。燃料供給装置250を装着することにより気化器40とインシュレータ19の距離は、固定用アダプタ15の厚さdの分だけ離れることになる。しかしながら、その厚さはソレノイドバルブ251の厚さとほぼ同等程度ですむので、実装上も吸気通路長も問題ないものである。吸気通路的に調整したい場合には、インシュレータ19の形状を変更すればよいので、気化器40に関しては従来から用いられるものをそのまま用いることができる。燃料タンク27から燃料供給装置250に燃料パイプ43を介して供給された燃料の大部分は、燃料排出通路261bから排出されて燃料パイプ44を介して気化器40に供給される。
図10は図9のA−A部の断面図であって燃料供給装置250の内部構造を示す図である。ソレノイドバルブ251は、電磁石(ソレノイド)の磁力を用いてプランジャ254を動かすことで弁(先端部254a)を開閉することにより、燃料流入通路261aから燃料庫の役割を果たすソレノイドバルブ固定部256に分岐する流路への混合燃料の流れの制御を行う。ソレノイドバルブ251は、吸気通路15aよりも下側に配置した方がエンジン作業機1にコンパクトに実装できるが、下側に配置すると負圧の力のみでプランジャ254の部分から燃料を引き込むため追加燃料供給量があまり多くならない。そこで、本実施例ではソレノイドバルブ251を吸気通路15aよりも上側に配置したので、始動用燃料をより多く供給できる。ソレノイドバルブ251を上側に配置する利点は、排気量が大きいエンジン作業機の場合に特に顕著である。
プランジャ254の先端には、先端部254aが当接することによってソレノイドバルブ固定部256の空間256aと円筒空間256bとの連通を遮断させるプランジャ突当部258が設けられる。空間256aは、燃料流入通路261aと燃料排出通路261bを流路に接続されており、エンジン10を稼働させる際には空間256a内に燃料が満たされた状態になる。図10においてはプランジャ254の先端部254aがプランジャ突当部258と接しているため、空間256a側から円筒空間256bへは燃料が流れない状態にある。ソレノイドバルブ固定部256の出口側には円筒形の突出部256cが形成され、突出部256cが形成される。突出部256cは固定用アダプタ15に形成された吸気通路15aに連結される取付穴15dに接続される。取付穴15dは、固定用アダプタ15の上面から下方向に形成され吸気通路15aに貫通する円筒形の穴である。突出部256cと取付穴15dの接合部分にはOリング259が配置されて、接合部分からの燃料漏れを防止している。
図11は、図10と同じ断面図であって、ソレノイドバルブ251に駆動電力を供給してプランジャ254を移動させ、空間256a側から円筒空間256bへの燃料流路を開放させた状態を示す図である。図10の状態と比べてプランジャ254の先端部254aの位置が、ソレノイドバルブ251側に近づくことにより先端部254aがプランジャ突当部258から離れていることが理解できよう。この操作によって、燃料流入通路261aから流入する燃料の一部が円筒空間256bに流入し、残りの燃料が燃料排出通路261bから気化器40に流出する。ソレノイドバルブ251は、駆動電力を供給することによりプランジャ254が図10の位置から瞬時に図11の位置に移動し、駆動電力を遮断することによりプランジャ254が図11の位置から瞬時に図11の位置に戻る。本実施例においては、メイン基板30に搭載された制御回路によって、プランジャ254の制御を行うことにより、空間256a側から円筒空間256bへの燃料供給量が調整される。
図12は、基板ホルダ22及びそれに搭載されるメイン基板30、ホールIC基板32の拡大図であり、図12(1)は基板ホルダ22を前側から見た図、即ち、ファンケース35と対面する側を示す図である。基板ホルダ22は合成樹脂の一体成形にて形成され、一面が開口面となっている筐体であって、内部にメイン基板30が収容される。メイン基板30には燃料供給装置250のソレノイドバルブ251の動作を制御するための制御回路が搭載される。制御回路には、電源回路やマイクロコンピュータを用いた演算部が収容される。ホールIC基板32はメイン基板30に対してほぼ直交するように配置され、ホールIC基板32には、図示しないマグネトロータの側面部に設置される2つの磁石(図示せず)の回転軌跡の近傍に位置するようにホールIC32aが搭載される。マグネトロータの回転の際に、ホールIC32aの上面部を2つの永久磁石が交互に通過することにより、ホールIC32aが正確に磁石の通過時期に読み取ることができ、検出信号を制御回路に出力する。図示しないマグネトロータはエンジン10のクランク軸13に直結されるため、制御回路はホールIC32aの出力を監視することによってエンジン10のクランク角度を正確に検出することができ、それに応じた燃料供給装置250の制御を行うことが出来る。このようにホールIC32aにより回転パルスを検出する構成としているため、イグニッションコイルと制御回路とを連結させなくて良いという利点がある。また、制御回路はイグニッションコイルからの高電圧を直接、受けることがないので、仮にFET等が損傷して降圧不可となった場合においても、高電圧負荷による基板ショートによって火花が散るような破損、或いはイグニッションコイルからのノイズの影響を回避できるため、精度の良い回転数の検知が可能となった。
メイン基板30はLED31を搭載した構成とし、図12(2)に示すように下から見た際に、基板ホルダ22の開口面からLED31の頭部を突出させた状態になるようにメイン基板30上に電子素子やLED31を搭載し、基板ホルダ22の皿状又は凹状に形成された内部空間のほぼ全体をウレタン材33にて充填することにより、メイン基板30、及びホールIC基板32の防水を図り、水濡れ等によるショートを防止できるようにした。この際、LED31の頭部を開口面から突出させた状態で基板ホルダ22にウレタン材33で固着させる構成とした。突出させたLED31の頭部は、ファンケース35に形成された貫通穴35e(図2参照)を介して外部から視認できるように配置される。基板ホルダ22は矢印52の方向にファンケース35の取り付け位置(後述)に装着され、リブ22a、22bのネジ穴に貫通されるネジによってファンケース35に固定される。この際、メイン基板30とホールIC基板32を搭載するための前後方向長さとしてはあまり必要とされないので、基板の収容のためにエンジン作業機の前後長さが大きくなることを効果的に抑制することができる。
図12(3)は基板ホルダ22を後側から見た図であって、マグネトロータと対面する側の図である。基板ホルダ22の後側には貫通穴等が形成されない上、基板ホルダ22の樹脂面にすべて覆われるため、内部に収容されたメイン基板30やホールIC基板32が静電気により電気的に破損することや、外から押圧力が掛かることよる物理的な破損することを効果的に防止することができ、防水性の高い回路基板の搭載方法を実現できた。
図13は、基板ホルダ22をファンケース35に配置した状態を示す概略図である。ファンケース35の後側面には、基板ホルダ22を取り付けるための窪んだ凹状部分が形成され、そこに基板ホルダ22が搭載され、リブ22a、22bのネジ穴に図示しないネジを用いて固定される。ファンケース35は貫通穴35aから後方に向かうに従って外径が徐々に大きくなる漏斗状の形状であって、強度向上のために裏側面には複数の補強用のリブ35hが形成される。また基板ホルダ22の周囲にも複数の補強用の複数のリブ35iが形成される。基板ホルダ22が取り付けられる部分にはリブ35iは形成されないので、基板ホルダ22をネジ止めにより固定することにより、ファンケース35の後壁面と基板ホルダ22によってメイン基板30やホールIC基板32等の回路基板を収容するための基板収容室が画定される。ファンケース35には、ネジを貫通させるための3つの貫通穴36a〜36bが形成される。
ファンケース35の貫通穴36cの左方には、プライマリポンプ42を固定するためのポンプ固定部35dが一体に形成される。このようにプライマリポンプ42を気化器40に固定するのではなくファンケース35によって固定するように構成したので、作業者が操作をし易い位置にプライマリポンプ42を配置することができるようになった。基板ホルダ22は、LED31の頭部を突出させた上面側とファンケース35を合わせるように配置して固定される。このような構成としたことにより、ファンケース35、或いは基板ホルダ22が損傷した場合においても、ネジを外すことでファンケース35から基板ホルダ22を簡単に分離・交換できるため、メンテナンス性が大幅に向上した。
図14は図2のファンケース35の外側(マグネトロータとは反対側)から見た図である。ここでは電池ホルダ53を取り外した状態を示している。サーミスタ34は、ファンケース35とクランクケース14を連結するボルト37bにて固定される構成とし、かつ、サーミスタ34を設置した後に、電池ホルダ53をネジ58でファンケース35に固定することでサーミスタ34の周辺を合成樹脂の壁(モールド材)で囲う構成とした。これにより、静電気などの影響によるサーミスタ34の破損を防止することができると共に、リードワイヤ34aを外部に出さないようにできるので断線を防止できる。また、サーミスタ34はボルト37bによりファンケース35と共にクランクケース14に連結されているため、エンジン10の冷間時には外気温度を検知でき、エンジン10の始動後にはエンジン10の精度の良い温度勾配を検知することができる。
図15(1)は本発明の実施例に係るエンジン作業機の縦断面図であり、図15(2)はファンケースと電池室と基板収容室の位置関係を説明するための図である。図15(1)に示すようにファンケース35は、マグネトロータ39の前方側を覆うように取り付けられ、マグネトロータ39によって生成される冷却風の風路を形成する。ファンケース35の内部には、マグネトロータ39に取り付けられる遠心クラッチ機構が設けられる。遠心クラッチ機構は、遠心ドラム50と クラッチシュー51を含んで構成される。本実施例では図15(2)に示すように、ファンケース35の形状を工夫して、ファンケース35に電池室と基板収容室を接続する又は設けるように構成した。電池室は、ファンケース35と一体に形成した電池収容部35bと電池ホルダ53と電池カバー54によって構成されるものであり、この内部に乾電池55を収容するための空間(電池収容空間)が画定される。本実施例では電池収容部35bと電池ホルダ53と電池カバー54は、プラスチック等の合成樹脂の成形品にて製造される。この電池室の内部に乾電池55が配置されるが、乾電池55は電池室の後壁と所定の距離dだけ隔てるように配置される。このように乾電池55の後端側を所定の間隔を隔てて配置するようにしたので、エンジン10側の熱が乾電池55に伝わりにくくすることができる。電池室の前端部分はファンケース35の前端位置よりもある程度後方に位置するように形成すると好ましく、電池室がファンケース35の前端部分より距離dだけ後退した位置にした。電池室の前後方向の長さdは乾電池55の軸方向長さに対して十分長くなるように設定される。
基板収容室はファンケース35と一体成形で製造される基板収容部35cと、それに後方側から装着される基板ホルダ22によって形成され、ファンケース35の下側に配置される。この基板収容部はマグネトロータ39の外周縁に隣接するように配置することが重要であり、基板収容部に配置されるホールIC32a(図12参照)が磁石の近接を検出できるように、ホールIC基板32がマグネトロータ39の磁石の回転軌跡と隣接する位置に配置される。基板収容部の軸方向(前後方向)長さdは、マグネトロータ39の軸方向長さdの範囲内にほぼ収まるか、又は半分以上がオーバーラップするような位置関係とすると良い。基板収容部の下端は、本体ハウジング38側のタンクガード49の下端よりも上側に位置するように配置して、エンジン作業機1を濡れた床においてしまった際にも基板収容部が水没しにくい位置関係とすると良い。
本実施例によれば、追加の燃料供給装置を用いて始動性を大幅に向上させることができるエンジン作業機において、ファンケースに、乾電池を収容する電池ケースと、制御回路を搭載することによって、実装効率を上げて小型化を維持することができた。また、搭載される回路基板の破損を効果的に防止できて信頼性の高くて寿命の長いエンジン作業機を実現できた。さらに、冷間時の外気温と運転時のシリンダの熱を効果的に検出できるサーミスタを配置し、温度制御を用いることにより燃料供給装置による始動用燃料の追加供給の供給量を可変させると共に、ホールICによる回転数制御により燃料の供給タイミングを一定にしたので、状況に合わせた最適な始動制御を行うエンジン作業機を実現できた。
以上、本発明を複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施例では刈払機に用いられるエンジン作業機に適用される例で説明したが、作業機の種類は刈払機だけに限られずに、チェンソー、カッター等のその他のエンジン作業機においても同様に適用できる。また、上述の実施例では2サイクルエンジンを用いて説明したが4サイクルエンジンにも同様に適用できる。さらに、上述の実施例ではリコイルスタータ式のエンジンの例をもとに説明したが、セルモータ付きのエンジンとして、電池からセルモータと燃料供給装置の双方に電力を供給する構成としても良い。さらに、上述の実施例では燃料供給装置250と気化器40を併用する形状としたが、気化器40を用いずに燃料供給装置250だけでエンジン10を駆動する形式、あるいは、その他の燃料供給装置を用いたエンジン作業機のバッテリと制御回路基板の搭載方法に応用しても良い。
1 エンジン作業機 3 グリップ部
4 ハンドル 5 メインパイプ
6 回転刃 6a 飛散防御カバー
7 スロットルレバー 8 上部カバー
9 マフラーカバー 10 エンジン
11 シリンダ 13 クランク軸
14 クランクケース 15 固定用アダプタ
15a 吸気通路 15b ネジ穴
15c パルス穴 15d 取付穴
16 マフラー 17 ボルト
18 スロットルワイヤー 19 インシュレータ
20、21 ネジ 22 基板ホルダ
22a、22b リブ 23 エンジンストップ用リードワイヤ
24 エアクリーナ 25 点火プラグ
25a プラグキャップ 26 エアクリーナカバー
27 燃料タンク 27b、27c 貫通穴
28 燃料キャップ 29 スイッチ
29a、29b 制御回路オンオフ用リードワイヤ
30 メイン基板 31 LED
32 ホールIC基板 32a ホールIC
33 ウレタン材 34 サーミスタ
34a リードワイヤ 35 ファンケース
35a 貫通穴 35b 電池収容部
35c 基板収容部 35d ポンプ固定部
35e 貫通穴 35f ネジボス
35g 仕切り板 35h、35i リブ
36a、36b、36c 貫通穴 37a、37b、37c ボルト
38 本体ハウジング 39 マグネトロータ
40 気化器 41 パイプ
42 プライマリポンプ 42a 係止爪
43、44 燃料パイプ 45、47 ゴムブッシュ
46 リターンパイプ 48 フィルタ
49 タンクガード 50 遠心ドラム
51 クラッチシュー 53 電池ホルダ
53a 開口部 53b ネジボス
53c 穴部 54 電池カバー
55 乾電池 56、57、58 ネジ
101 刈払機 108 上部カバー
250 燃料供給装置 251 ソレノイドバルブ
253a、253b リードワイヤ 254 プランジャ
254a 先端部 256 ソレノイドバルブ固定部
256a 空間 256b 円筒空間
256c 突出部 258 プランジャ突当部
259 リング 260 ボルト
261a 燃料流入通路 261b 燃料排出通路

Claims (10)

  1. ピストンが往復運動可能なシリンダと、前記シリンダを保持するとともにクランク室を形成するクランクケースと、クランク軸に設けられ前記シリンダを冷却する冷却風を生成するマグネトロータと、前記マグネトロータを覆うファンケースと、を有するエンジンによって作業機器を稼働させるエンジン作業機において、
    エアクリーナから前記シリンダに至る燃料供給通路に燃料を供給する燃料供給装置と、前記燃料供給装置による燃料供給を制御する制御回路を設け、
    前記制御回路を前記ファンケースによって保持することを特徴とするエンジン作業機。
  2. 前記制御回路を搭載する回路基板は、前記ファンケースの前記マグネトロータに対向する側に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のエンジン作業機。
  3. 前記ファンケースに、前記燃料供給装置を駆動するための電池を収容する電池室を形成したことを特徴とする請求項2に記載のエンジン作業機。
  4. 前記ファンケースは樹脂材からなる成形品であって、前記マグネトロータ側に前記回路基板を収容する基板収容室が設けられ、前記回路基板の前記マグネトロータの磁石の回転軌跡と隣接する位置に、前記磁石の近接を検出する磁気検出素子を設けたことを特徴とする請求項3に記載のエンジン作業機。
  5. 前記基板収容室を画定する基板ホルダを設け、前記基板ホルダと前記ファンケースによって前記回路基板を囲うようにしたことを特徴とする請求項4に記載のエンジン作業機。
  6. 前記基板収容室の前記回路基板を覆うように樹脂材を充填することを特徴とする請求項5に記載のエンジン作業機。
  7. 前記電池室は、乾電池を収容する電池ホルダを収容するための開口部を有する空間であって、前記開口部は開閉可能なカバーにて覆われることを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載のエンジン作業機。
  8. 前記ファンケースは前記クランクケース又は前記シリンダにネジ又はボルトにて固定され、
    前記ネジ又はボルトを用いてサーミスタを前記電池室内に固定することを特徴とする請求項7に記載のエンジン作業機。
  9. 前記エンジンを停止するためのキルスイッチを設け、前記キルスイッチを2極スイッチとして、前記キルスイッチの操作と前記制御回路の電源スイッチとを連動させたことを特徴とする請求項1に記載のエンジン作業機。
  10. 気化器と前記シリンダを接続するインシュレータに前記燃料供給装置を設け、
    燃料タンクから前記気化器への燃料を吸い上げるためのプライマリポンプを、前記ファンケースに設置したことを特徴とする請求項1に記載のエンジン作業機。
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