JP2014234707A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】アトキンソンサイクルを実現でき、かつ、ピストンがシリンダの内壁面から受ける摩擦抵抗を低減できる、内燃機関を提供する。【解決手段】膨張行程では、コンロッド57がピストン22の往復動方向に沿った状態で動き、吸気行程では、コンロッド57が往復動方向に対して傾斜した状態で動く。この動作により、膨張行程におけるピストンストロークは、吸気行程におけるピストンストロークよりも大きくなる。【選択図】図4

Description

本発明は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程を繰り返す内燃機関に関する。
レシプロエンジンでは、たとえば、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程が繰り返されて、シリンダ内のピストンが上死点と下死点との間で往復動を繰り返す。そして、その往復動がコンロッド(コネクティングロッド)を介してクランクシャフトに伝達されることにより、クランクシャフトが回転する。
レシプロエンジンの熱効率を向上させる手法として、アトキンソンサイクルが知られている。オットーサイクルでは、圧縮比と膨張比とが等しいので、膨張行程の終了時の圧力・温度が圧縮開始時の圧力・温度よりも高くなり、その圧力・温度差分のエネルギーが排熱として捨てられる。アトキンソンサイクルでは、膨張比が圧縮比よりも大きいので、排熱を少なくすることができる。
たとえば、特許文献1で提案されている構成では、クランクケースの内面にクランクシャフトのクランクジャーナルを中心とする内歯車が形成され、クランクケース内に内歯車と噛合する遊星ギヤが設けられて、コンロッドの一端部および他端部がそれぞれピストンおよび遊星ギヤの自転中心から偏心した位置に接続されている。この構成によれば、膨張・排気行程におけるピストンストロークを吸気・圧縮行程におけるピストンストロークよりも大きくすることができ、アトキンソンサイクルを実現することができる。
特開平7−217443号公報
しかしながら、かかる構成では、ピストンの往復動に伴って、コンロッドがピストンの往復動方向(ピストンの直線軌跡)に対して傾斜した状態で上下動する。そのため、ピストンをシリンダの内壁面に押しつける力(サイドフォース)がピストンに常に作用し、ピストンがシリンダの内壁面から受ける摩擦抵抗が大きい。
本発明の目的は、アトキンソンサイクルを実現でき、かつ、ピストンがシリンダの内壁面から受ける摩擦抵抗を低減できる、内燃機関を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る内燃機関は、シリンダと、シリンダ内を往復動可能に設けられたピストンと、内周に歯を有するリングギヤと、リングギヤの歯に噛合する遊星ギヤと、ピストンに一端部が連結され、遊星ギヤにおけるその中心よりも径方向外側の位置に他端部が連結されたコネクティングロッドと、出力軸とを備え、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程を繰り返すことにより、ピストンの往復動に連動して、遊星ギヤがリングギヤの歯に噛合しつつ転動し、この遊星ギヤの転動に伴って出力軸が回転する内燃機関であって、膨張行程では、コネクティングロッドがピストンの往復動方向に沿った状態で動き、吸気行程では、コネクティングロッドが往復動方向に対して傾斜した状態で動くように、リングギヤを回動させる回動手段を備える。
この構成によれば、膨張行程では、コネクティングロッドがピストンの往復動方向に沿った状態で動き、吸気行程では、コネクティングロッドが往復動方向に対して傾斜した状態で動く。この動作により、膨張行程におけるピストンストロークは、吸気行程におけるピストンストロークよりも大きくなる。よって、膨張比を圧縮比よりも大きくすることができ、アトキンソンサイクルを実現することができる。
また、膨張行程では、コネクティングロッドがピストンの往復動方向に沿った状態で動くので、ピストンをシリンダの内壁面に押しつける力(サイドフォース)がピストンに作用しない。よって、ピストンがシリンダの内壁面から受ける摩擦抵抗を低減することができる。その結果、燃費が向上する。
吸気行程では、ピストンストロークが膨張行程におけるピストンストロークよりも短いので、ピストンの移動速度が膨張行程におけるピストンの移動速度よりも小さくなる。ピストンの移動速度が小さくなると、シリンダ内に吸気される混合気の流速が小さくなり、シリンダ内への混合気の充填率が低下するおそれがある。
そこで、内燃機関は、シリンダ内への混合気の吸気およびその停止のために開閉される吸気バルブと、出力軸の回転に伴い、吸気行程が開始される吸気タイミングで吸気バルブを開ける通常開き手段と、回動手段の動作に伴い、吸気タイミングよりも早いタイミングで吸気バルブを開け、吸気タイミングを跨いで吸気バルブを開状態に維持する早開き手段とを備えていてもよい。
回動手段の動作に伴い、吸気行程が開始される吸気タイミングよりも前に吸気バルブが開かれて、シリンダ内に吸気される混合気の流速が上がった後、出力軸の回転に伴い、吸気タイミングで吸気バルブが開かれる。これにより、シリンダ内に吸気される混合気に粗密を生じさせることができ、吸気慣性効果により、シリンダ内への混合気の充填率を向上させることができる。その結果、出力および熱効率が向上する。
本発明によれば、アトキンソンサイクルを実現することができる。また、ピストンがシリンダの内壁面から受ける摩擦抵抗を低減でき、燃費を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の図解的な断面図である。 図1に示される切断面線A−Aにおける内燃機関の図解的な断面図である。 膨張行程および排気行程における内燃機関の動作の様子を示す図解的な断面図である。 吸気行程および圧縮行程における内燃機関の動作の様子を示す図解的な断面図である。 吸気バルブの開度(吸気バルブリフト量)の変化を示すグラフである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関1の図解的な断面図である。図2は、図1に示される切断面線A−Aにおける内燃機関1の図解的な断面図である。
内燃機関1は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程を繰り返す4サイクルレシプロエンジンであり、シリンダブロック2、シリンダヘッド3およびクランクケース4を備えている。
シリンダブロック2には、シリンダボア21が形成されている。シリンダボア21内には、ピストン22が設けられている。
シリンダヘッド3は、シリンダブロック2の上端部に取り付けられている。シリンダヘッド3内には、シリンダボア21に連通する燃焼室31が形成されている。また、シリンダヘッド3には、吸気ポート32および排気ポート33が形成されており、吸気ポート32および排気ポート33をそれぞれ開閉する吸気バルブ34および排気バルブ35が設けられている。また、シリンダヘッド3には、図示しない点火プラグが設けられている。
クランクケース4は、シリンダブロック2の下端部に取り付けられている。クランクケース4には、クランクシャフト41が回転可能に保持されている。
クランクシャフト41は、2つの出力軸42、2つのクランクアーム43、2つのギヤ支持ピン44およびクランクピン45を有している。2つの出力軸42は、シリンダボア21の中心線と直交する方向に間隔を空けて、当該方向に延びる共通の中心軸線を有するように設けられている。各出力軸42は、ベアリング46を介して、クランクケース4に回転可能に保持されている。クランクアーム43は、各出力軸42の内側の端部(互いに近い側の端部)から出力軸42の中心軸線と直交する方向に延出している。ギヤ支持ピン44は、各クランクアーム43の先端部から内側(出力軸42と反対側)に延出している。2つのギヤ支持ピン44は、出力軸42の中心軸線と平行に延びる共通の中心軸線を有するように設けられている。各ギヤ支持ピン44は、遊星ギヤ47の中心に挿通されて、遊星ギヤ47を回転可能に支持している。クランクピン45は、遊星ギヤ47の中心よりも径方向外側に偏心した位置に回転可能に挿通され、出力軸42の中心軸線と平行に延び、2つの遊星ギヤ47を連結している。
クランクケース4内には、各遊星ギヤ47を取り囲むように、円環状のリングギヤ51が設けられている。リングギヤ51の内周および外周には、歯が形成されている。遊星ギヤ47は、リングギヤ51の内周の歯に噛合している。2つのリングギヤ51は、連結部材52によって連結されている。一方のリングギヤ51には、リングギヤ51の同心円環状の突出部53が突設されている。そして、突出部53がベアリング54を介してクランクケース4に回転可能に保持されることにより、2つのリングギヤ51は、一体的に回転可能に設けられている。
リングギヤ51の外周の歯には、角度調整ギヤ55が噛合している。角度調整ギヤ55は、クランクケース4に回転可能に保持されている。角度調整ギヤ55には、クランクケース4外に設けられた駆動機構56の駆動力が入力されるようになっており、角度調整ギヤ55は、その駆動力によって回転される。駆動機構56は、モータを駆動源とする電動駆動機構であってもよいし、油圧シリンダを駆動源とする油圧駆動機構であってもよい。
そして、ピストン22の下端部には、コンロッド(コネクティングロッド)57の小端部が回転可能に接続されている。コンロッド57の大端部は、クランクピン45に回転可能に接続されている。
また、内燃機関1は、吸気バルブ34および排気バルブ35を開閉する動弁機構61を備えている。
動弁機構61は、両端部がベアリング62を介してクランクケース4に回転可能に保持された第1カムシャフト63と、一端部が角度調整ギヤ55の中心に相対回転不能に挿通され、他端部がベアリング64を介してクランクケース4に回転可能に保持された第2カムシャフト65と、第1カムシャフト63が相対回転不能に挿通された吸気カム66と、第1カムシャフト63が相対回転不能に挿通された排気カム67と、第2カムシャフト65が相対回転不能に挿通された早開きカム68と、第1カムシャフト63と平行な揺動軸69に揺動可能に支持され、一端部が吸気バルブ34に接続された吸気ロッカアーム70と、第1カムシャフト63と平行な揺動軸71に揺動可能に支持され、一端部が排気バルブ35に接続された排気ロッカアーム72と、上端部が吸気ロッカアーム70の他端部に接続され、吸気カム66の回転に伴って上下動する吸気プッシュロッド73と、上端部が吸気ロッカアーム70の他端部に接続され、早開きカム68の回転に伴って上下動する早開きプッシュロッド74と、上端部が排気ロッカアーム72の他端部に接続され、排気カム67の回転に伴って上下動する排気プッシュロッド75と、クランクシャフト41の出力軸42が相対回転不能に挿通された第1駆動ギヤ76と、第1駆動ギヤ76に噛合し、第1カムシャフト63が相対回転不能に挿通された第2駆動ギヤ77とを含む。
図3は、膨張行程および排気行程における内燃機関1の動作の様子を示す図解的な断面図である。
膨張行程の開始時には、ピストン22が上死点に位置している。コンロッド57は、ピストン22の往復動の方向(以下、単に「往復動方向」という。)に延びている。遊星ギヤ47の中心は、リングギヤ51の中心よりも上方において、その中心軸線方向に見て、リングギヤ51の中心を通って往復動方向に延びる直線L1上に位置している。コンロッド57の大端部は、遊星ギヤ47の中心軸線方向に見て、遊星ギヤ47の中心よりも上方において、直線L1上に位置している。
膨張行程において、ピストン22が上死点から下方に移動すると、そのピストン22の移動に伴って、コンロッド57が往復動方向に沿った状態のまま下方に移動する。コンロッド57の移動により、遊星ギヤ47は、自転し、リングギヤ51の内周の歯に噛合しつつ、その自転方向と逆方向に転動(公転)する。遊星ギヤ47の転動により、クランクシャフト41の出力軸42(図1参照)が回転する。
ピストン22が下死点に到達すると、膨張行程が終了となり、排気行程が開始となる。ピストン22が下死点に位置する状態において、コンロッド57は、往復動方向に延びている。遊星ギヤ47の中心は、リングギヤ51の中心よりも下方において、その中心軸線方向に見て、直線L1上に位置している。コンロッド57の大端部は、遊星ギヤ47の中心よりも下方において、遊星ギヤ47の中心軸線方向に見て、直線L1上に位置している。
排気行程において、ピストン22が下死点から上方に移動すると、そのピストン22の移動に伴って、コンロッド57が往復動方向に沿った状態のまま上方に移動する。コンロッド57の移動により、遊星ギヤ47は、自転し、リングギヤ51の内周の歯に噛合しつつ、その自転方向と逆方向に転動(公転)する。遊星ギヤ47の転動により、クランクシャフト41の出力軸42が回転する。
出力軸42の回転に伴って、第1駆動ギヤ76が回転し、その回転が第2駆動ギヤ77を介して第1カムシャフト63に伝達される。そして、第1カムシャフト63が回転し、排気カム67が第1カムシャフト63と一体的に回転する。排気行程における排気カム67の回転に伴って、排気カム67により、排気プッシュロッド75が押し上げられ、排気プッシュロッド75により、排気ロッカアーム72の他端部が押し上げられる。排気ロッカアーム72の他端部が押し上げられると、排気ロッカアーム72の一端部が下がり、排気バルブ35がシリンダヘッド3内に押し込まれる。これにより、排気バルブ35が開き、シリンダボア21内の気体(燃焼ガス)が排気ポート33を介して排出される。その後、排気カム67の回転に伴って、排気プッシュロッド75が下方に移動し、排気行程の終了時には、図示しないバルブスプリングの付勢力により、排気バルブ35が閉じられる。
図4は、吸気行程および圧縮行程における内燃機関1の動作の様子を示す図解的な断面図である。図5は、吸気バルブの開度(吸気バルブリフト量)の変化を示すグラフである。
排気行程において、ピストン22が上死点に到達すると、図示しない制御部により、駆動機構56が制御されて、角度調整ギヤ55が遊星ギヤ47の自転方向に回転(回動)される。この角度調整ギヤ55の回転により、リングギヤ51が遊星ギヤ47の公転方向に所定角度だけ回動し、それに伴って、遊星ギヤ47が転動せずに移動する。その結果、コンロッド57の大端部は、遊星ギヤ47の中心軸線方向に見て、遊星ギヤ47およびリングギヤ51の各中心を通り、直線L1(図3参照)に対して傾斜する直線L2上に位置し、コンロッド57は、往復動方向に対して傾斜した状態になる。コンロッド57の移動に伴って、ピストン22が上死点から下方に移動する。
その一方で、角度調整ギヤ55が回転に伴って、第2カムシャフト65が回転し、早開きカム68が第2カムシャフト65と一体的に回転する。早開きカム68の回転に伴って、早開きプッシュロッド74は、一旦上方に移動した後、下方に移動する。早開きプッシュロッド74の上方への移動により、吸気ロッカアーム70の他端部が押し上げられて、吸気ロッカアーム70の一端部が下がり、吸気バルブ34がシリンダヘッド3内に押し込まれる。これにより、吸気バルブ34が開き、混合気がシリンダボア21内に吸気ポート32を介して流入する。その後、早開きプッシュロッド74の下方への移動に伴って、図示しないバルブスプリングの付勢力により、吸気バルブ34が閉じる方向に動く。その結果、吸気バルブ34の開度は、図5に示す曲線C1のように変化する。
その後、吸気行程が開始される。吸気行程において、ピストン22が下方に移動すると、そのピストン22の移動に伴って、コンロッド57が下方に移動する。このとき、コンロッド57の大端部は、直線L2上を下方に移動する。コンロッド57の移動により、遊星ギヤ47は、自転し、リングギヤ51の内周の歯に噛合しつつ、その自転方向と逆方向に転動(公転)する。遊星ギヤ47の転動により、クランクシャフト41の出力軸42が回転する。
出力軸42の回転に伴って、第1駆動ギヤ76が回転し、その回転が第2駆動ギヤ77を介して第1カムシャフト63に伝達される。そして、第1カムシャフト63が回転し、吸気カム66が第1カムシャフト63と一体的に回転する。吸気行程における吸気カム66の回転に伴って、吸気カム66により、吸気プッシュロッド73が押し上げられ、吸気プッシュロッド73により、吸気ロッカアーム70の他端部が押し上げられる。これにより、閉じる方向に動いていた吸気バルブ34がシリンダヘッド3内に再び押し込まれる。その結果、吸気バルブ34の開度は、図5に示す曲線C2のように変化する。吸気行程の終了時には、図示しないバルブスプリングの付勢力により、吸気バルブ34が閉じられる。
ピストン22が下死点に到達すると、吸気行程が終了となり、圧縮行程が開始となる。圧縮行程が開始されると、ピストン22が下死点から上方に移動し、ピストン22の移動に伴って、コンロッド57が上方に移動し、遊星ギヤ47が転動して、クランクシャフト41の出力軸42が回転する。これとともに、駆動機構56が制御されて、角度調整ギヤ55が遊星ギヤ47の自転方向と逆方向に回転(回動)される。この角度調整ギヤ55の回転により、リングギヤ51が遊星ギヤ47の公転方向と逆方向に所定角度だけ回動する。その結果、圧縮行程の終了時には、ピストン22、遊星ギヤ47、リングギヤ51およびコンロッド57が膨張行程の開始時の状態に戻る。
以上のように、膨張行程では、コンロッド57がピストン22の往復動方向に沿った状態で動き、吸気行程では、コンロッド57が往復動方向に対して傾斜した状態で動く。この動作により、膨張行程におけるピストンストロークは、吸気行程におけるピストンストロークよりも大きくなる。よって、膨張比を圧縮比よりも大きくすることができ、アトキンソンサイクルを実現することができる。
また、膨張行程では、コンロッド57がピストン22の往復動方向に沿った状態で動くので、ピストン22をシリンダボア21の壁面に押しつける力(サイドフォース)がピストン22に作用しない。よって、ピストン22がシリンダボア21の壁面から受ける摩擦抵抗を低減することができる。その結果、燃費が向上する。
吸気行程では、ピストンストロークが膨張行程におけるピストンストロークよりも短いので、ピストン22の移動速度が膨張行程におけるピストン22の移動速度よりも小さくなる。ピストン22の移動速度が小さくなると、シリンダボア21内に吸気される混合気の流速が小さくなり、シリンダボア21内への混合気の充填率が低下するおそれがある。
内燃機関1では、早開きカム68の働きにより、吸気行程が開始される前に吸気バルブ34が開かれて、シリンダボア21内に吸気される混合気の流速が上がり、吸気バルブ34が閉じる方向に動いた後、出力軸42の回転に伴って、吸気行程の開始とともに、吸気バルブ34が再び開かれる。これにより、シリンダボア21内に吸気される混合気に粗密を生じさせることができ、吸気慣性効果により、シリンダボア21内への混合気の充填率を向上させることができる。その結果、出力および熱効率が向上する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
リングギヤ51の回動のために、角度調整ギヤ55および駆動機構56が設けられた構成を取り上げたが、これに限らず、たとえば、ソレノイドのプランジャの先端部がリングギヤ51に接続されて、プランジャの往復動により、リングギヤ51が遊星ギヤ47の公転方向およびその逆方向に回動されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 内燃機関
2 シリンダブロック(シリンダ)
3 シリンダヘッド(シリンダ)
21 シリンダボア(シリンダ)
22 ピストン
34 吸気バルブ
41 クランクシャフト
42 出力軸
47 遊星ギヤ
51 リングギヤ
55 角度調整ギヤ(回動手段)
56 駆動機構(回動手段)
57 コンロッド
63 第1カムシャフト(通常開き手段)
65 第2カムシャフト(早開き手段)
66 吸気カム(通常開き手段)
68 早開きカム(早開き手段)
70 吸気ロッカアーム(通常開き手段、早開き手段)
73 吸気プッシュロッド(通常開き手段)
74 早開きプッシュロッド(早開き手段)
76 第1駆動ギヤ(通常開き手段)
77 第2駆動ギヤ(通常開き手段)

Claims (2)

  1. シリンダと、前記シリンダ内を往復動可能に設けられたピストンと、内周に歯を有するリングギヤと、前記リングギヤの歯に噛合する遊星ギヤと、前記ピストンに一端部が連結され、前記遊星ギヤにおけるその中心よりも径方向外側の位置に他端部が連結されたコネクティングロッドと、出力軸とを備え、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程を繰り返すことにより、前記ピストンの往復動に連動して、前記遊星ギヤが前記リングギヤの歯に噛合しつつ転動し、この前記遊星ギヤの転動に伴って前記出力軸が回転する内燃機関であって、
    前記膨張行程では、前記コネクティングロッドが前記ピストンの往復動方向に沿った状態で動き、前記吸気行程では、前記コネクティングロッドが前記往復動方向に対して傾斜した状態で動くように、前記リングギヤを回動させる回動手段を備える、内燃機関。
  2. 前記シリンダ内への混合気の吸気およびその停止のために開閉される吸気バルブと、
    前記出力軸の回転に伴い、前記吸気行程が開始される吸気タイミングで前記吸気バルブを開ける通常開き手段と、
    前記回動手段の動作に伴い、前記吸気タイミングよりも早いタイミングで前記吸気バルブを開け、前記吸気タイミングを跨いで前記吸気バルブを開状態に維持する早開き手段とを備える、請求項1に記載の内燃機関。
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