JP2014234449A - 水性インキ - Google Patents
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Abstract
【課題】塩化ビニル樹脂との接着性が良好な水性インキを提供する。【解決手段】平均粒子径が0.12μm以下、平均重合度が400〜2000である塩化ビニル系ポリマーをコアとし、(1)アルキル基がエーテル基、エポキシ基で置換されていても良いアクリル酸エステル、(2)ビニルエステル、(3)ビニルグリシジルエーテル、(4)(メタ)アクリル酸からなる少なくとも1つの繰返し単位をもつポリマーをシェルとする、平均粒子径が0.30μm以下のコア−シェル粒子100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部、かつ、乳化剤10重量部以下を含有する、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物、着色料並びに水を含むことを特徴とする水性インキ。【選択図】なし
Description
本発明は、水性インキに関するものであり、さらに詳しくは塩化ビニル樹脂との接着性が良好である水性インキである。
従来より、塩化ビニル系樹脂は、耐水性、耐候性、耐薬品性等の性質に優れた樹脂であり、例えばプラスチックフィルム用の印刷インキや磁気テープ塗料のベース樹脂として広く用いられ、その性質改良のために種々提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
インキとしての一般的な使用法は、塩化ビニル系樹脂を特定の顔料や他の樹脂と共に溶剤に溶解して、インキ又は塗料を調製し、これをプラスチックフィルム上に塗布後、加熱あるいは室温に放置して乾燥することによって溶剤を揮発させるものである。
一般に、塩化ビニル系樹脂をバインダーとした水性インキを用いて印刷する場合、印刷機上に室温でインキを被印刷面(プラスチックフィルム)へ塗布し、その後、塩化ビニル系樹脂のガラス転移温度以上に乾燥して仕上げられる。このようにガラス転移温度以上に加温されると樹脂粒子同士が全体に融着を起こし、均一に皮膜化されて耐水性が発現しかつ向上する。プラスチックフィルムは、その印刷性能のために、塩化ビニル樹脂が用いられていることが多いが、印刷適性のうち接着性に着目すると、いままで検討された水性インキでは塩化ビニル樹脂との接着性が不十分であった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、塩化ビニル樹脂との接着性に優れ、優れた印刷性能が可能な水性インキを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、以下に説明する塩化ビニル系重合体バインダーとして使用する水性インキを塩化ビニル樹脂に塗布乾燥すると、優れた接着性を有し、かつ優れた画像形成を得ることができることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、コア部と、該コア部の外層を形成するシェル部を有し、該コア部が、平均粒子径が0.12μm以下で、平均重合度が400〜2000である塩化ビニル系ポリマーであり、該シェル部が、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、特定の一般式で表される少なくとも1つの繰返し単位をもつポリマー1〜300重量部であり、さらに、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有し、かつ、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、乳化剤10重量部以下を含有し、塩化ビニル系重合体の平均粒子径が0.30μm以下である塩化ビニル系重合体ラテックス組成物、着色料並びに水を含むことを特徴とする水性インキである。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の水性インキは、特定の塩化ビニル系重合体ラテックス組成物、着色料及び水を含むものである。
本発明の水性インキに含まれる塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は、コア部と、該コア部の外層を形成するシェル部を有し、該コア部が、平均粒子径が0.12μm以下で、平均重合度が400〜2000である塩化ビニル系ポリマーであり、該シェル部が、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、特定の一般式で表される少なくとも1つの繰返し単位をもつポリマー1〜300重量部であり、さらに、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有し、かつ、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、乳化剤10重量部以下を含有し、塩化ビニル系重合体の平均粒子径が0.30μm以下のものである。
本発明の水性インキに含まれる塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は、コア部と、該コア部の外層を形成するシェル部を有するものである。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物が有するコア部は、平均粒子径が0.12μm以下で、平均重合度が400〜2000である塩化ビニル系ポリマーである。
塩化ビニル系ポリマーの平均粒子径が0.12μmを超えると、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクの塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。接着性をより向上させるためには、平均粒子径は0.10μm以下が好ましい。
塩化ビニル系ポリマーの平均重合度が400未満の場合や2000を超える場合は、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクの塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。接着性をより向上させるためには、平均重合度は500〜1700が好ましい。
コア部を構成する塩化ビニル系ポリマーは、以下に説明する方法で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用い、後に説明する所定の単量体等を添加して重合を行うことで得ることができる。
具体的には、この塩化ビニル系ポリマーラテックスは、塩化ビニルモノマー単独、又は塩化ビニルモノマーとこれと共重合可能なモノマー100重量部を、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部、好ましくは1.5〜4.5重量部、及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部の存在下、乳化重合によって得ることができる。乳化重合は、水を分散媒として、水に対して10〜140重量%の塩化ビニルモノマー単独、又は塩化ビニルモノマーと共重合モノマーを、所定量のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物及び高級脂肪酸塩の存在下、重合開始剤を用い、攪拌下重合することにより行われる。
ここに、スルホン酸塩を有する有機化合物としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩類等が挙げられ、また、硫酸エステル塩を有する有機化合物としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸エステルナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類等が挙げられる。スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物の使用量が、モノマー100重量部に対して1.0重量部未満の場合は、塩化ビニル系ポリマーラテックス製造時に、沈殿物が多くなってしまい、好ましくなく、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。5.0重量部を超える場合は、不純物が多くなり当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する
高級脂肪酸塩としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等とアルカリとの塩が挙げられる。入手のしやすさから、ナトリウム、カリウム、アンモニア、トリエタノールアミンとの塩が好ましい。高級脂肪酸塩の使用量が、モノマー100重量部に対して0.05重量部未満の場合は、塩化ビニル系ポリマーラテックスの製造時の沈殿物が多く、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。2.5重量部を超える場合は、不純物が多くなり当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化して好ましくない。
高級脂肪酸塩としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等とアルカリとの塩が挙げられる。入手のしやすさから、ナトリウム、カリウム、アンモニア、トリエタノールアミンとの塩が好ましい。高級脂肪酸塩の使用量が、モノマー100重量部に対して0.05重量部未満の場合は、塩化ビニル系ポリマーラテックスの製造時の沈殿物が多く、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。2.5重量部を超える場合は、不純物が多くなり当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化して好ましくない。
塩化ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリンスチン酸ビニル、オレイン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸又はその無水物、アクリル酸のメチル、エチル、ブチル、オクチル、ベンジル等のエステル、メタクリル酸のメチル、エチル、ブチル、オクチル、ベンジル等のエステルマレイン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等のビニルエーテル類エチレン、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のモノオレフィン類、塩化ビニリデン、スチレン又はその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の塩化ビニルとラジカル共重合しうる通常のビニル化合物の1種以上が挙げられる。
用いられる重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性開始剤、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、2、2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシピバレート、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等の油溶性開始剤等を挙げることができる。この時使用される重合開始剤の添加方法は、通常、一括添加、間欠添加、連続添加のいずれかの方法か、またはその組合わせによって行われる。塩化ビニルモノマーの重合率は、全モノマーに対して80〜97重量%であることが好ましい。
重合温度は、10〜85℃であり、30〜80℃が好ましく、40〜80℃がさらに好ましい。重合温度が10℃未満であると塩化ビニル系ポリマーの平均重合度が高くなり、85℃を超えると塩化ビニル系ポリマーの平均重合度が低くなる。
重合時間は、特に限定するものではないが、3〜24時間が好ましい。
重合の終了は、容器内の圧力を常圧、さらに減圧し、モノマーを回収することにより行う。重合禁止剤を添加して重合を終了させてもよい。
必要に応じ、重合終了後のラテックスに、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対してスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有するように、これらの乳化剤を追加添加することができる。
さらに、この塩化ビニル系ポリマーラテックスを製造する際に、重合の安定化やスケール発生量の低減を目的として、連鎖移動剤、還元剤、緩衝剤、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物以外の乳化剤等を添加することもできる。
このようにして製造された塩化ビニル系ポリマーラテックスは、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有し、塩化ビニル系ポリマーの平均粒子径が0.12μm以下で、平均重合度が400〜2000である。スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物が1.0重量部未満の場合は、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の製造時に、沈殿物が多くなってしまい、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性の悪化につながる。5.0重量部を超える場合は、不純物が多くなり当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。高級脂肪酸塩が0.05重量部未満の場合は、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の製造時の沈殿物が多く、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化につながる。2.5重量部を超える場合は、不純物が多くなり、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。平均粒子径が0.12μmを超えると、シェル部となるモノマーを重合する際に、粗粒が発生し、沈殿物が多くなり当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化するため、好ましくない。平均重合度が400〜2000を外れると、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の合成時にスケールが発生して、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物が有するシェル部は、コア部を構成する塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)で表される少なくとも1つの繰返し単位をもつポリマー1〜300重量部で構成されている。
一般式(1)で表される繰返し単位をもつポリマーとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸n−プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸イソプロピル、ポリ(メタ)アクリル酸n−ブチル、ポリ(メタ)アクリル酸イソブチル、ポリ(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸n−オクチル等が挙げられる。
一般式(2)で表される繰返し単位をもつポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸メトキシエチル、ポリ(メタ)アクリル酸エトキシエチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、ポリ(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、ポリ(メタ)アクリル酸メトキシプロピル、ポリ(メタ)アクリル酸エトキシプロピル、ポリ(メタ)アクリル酸n−プロポキシプロピル、ポリ(メタ)アクリル酸n−ブトキシプロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、ポリ(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等が挙げられ、これらの繰返し単位の一種類以上の共重合体でも良い。
一般式(3)で表される繰返し単位をもつポリマーとしては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル等が挙げられ、これらの繰返し単位の一種類以上の共重合体でも良い。
一般式(4)で表される繰返し単位をもつポリマーとしては、例えば、ポリメタクリル酸グリシジル、ポリアクリル酸グリシジル等が挙げられ、これらの繰返し単位の一種類以上の共重合体でも良い。
一般式(5)で表される繰返し単位をもつポリマーとしては、例えば、ポリアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
一般式(6)で表される繰返し単位をもつポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等が挙げられ、これらの繰返し単位の一種類以上の共重合体でも良い。
本発明の水性インキに含まれる塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有し、かつ、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、乳化剤10重量部以下を含有するものである。
スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸エステルナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類等が挙げられる。スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物の含有量は、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、1.0〜5.0重量部である。1.0重量部未満の場合は、該組成物から得られる塗膜が均一とならず、該組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。5.0重量部を超える場合は、不純物が多くなり該組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。接着性をより向上させるため、2.0〜4.0重量部が好ましい。
高級脂肪酸塩としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等とアルカリとの塩が挙げられる。入手のしやすさから、ナトリウム、カリウム、アンモニア、トリエタノールアミンとの塩が好ましい。高級脂肪酸塩の含有量は、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、0.05〜2.5重量部である。0.05重量部未満の場合は、沈殿物が多く該組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。2.5重量部を超える場合は、不純物が多くなり該組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。接着性をより向上させるため、0.1〜2.0重量部が好ましい。
乳化剤が10重量部を超えると不純物が多くなり、該組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。ここに、乳化剤とは、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物及び高級脂肪酸塩の他に、後に説明するシェル部の重合の際に使用される乳化剤をいう。
本発明の水性インキに含まれる塩化ビニル系重合体ラテックス組成物中の塩化ビニル系ポリマーの平均粒子径は、0.30μm以下である。平均粒子径が0.30μmを超えると、塗膜安定性が低下し、当該塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化する。
本発明の水性インキに含まれる塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、他に、連鎖移動剤、還元剤、緩衝剤、増粘剤、縮合リン酸塩、界面活性剤、分散剤、粘着付与剤、pH調整剤、消泡剤、防腐剤、造膜助剤、老化防止剤、凍結防止剤等を含有してもよい。
増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等が挙げられ、縮合リン酸塩としては、例えば、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩等が挙げられ、分散剤としては、例えば、スチレン−マレイン酸モノエステル塩共重合体等が挙げられる。
本発明の水性インキに含まれる塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有し、塩化ビニル系ポリマーの平均粒子径が0.12μm以下で、平均重合度が400〜2000である塩化ビニル系ポリマーラテックスの存在下、ラテックス中の塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、下記一般式(7)、(8)、(9)、(10)及び(11)で表される単量体並びにメタクリル酸及びアクリル酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体1〜300重量部、並びに乳化剤10重量部以下を添加し、重合して得られる。該単量体が1重量部未満の場合及び300重量部を超える場合、該組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化するため、好ましくない。
一般式(7)で表される(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル等が挙げられる。
一般式(8)で表される(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸n−プロポキシプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
一般式(9)で表される単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
一般式(10)で表される単量体としては、例えば、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル等が挙げられる。
一般式(11)で表される単量体としては、例えば、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
なお、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の合成時にメタクリル酸メチルを使用すると、原因は不明であるが、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の合成時に、沈殿物が発生して該組成物を含む水性インクと塩化ビニル樹脂との接着性が悪化するので好ましくない。
その他一般式(7)〜(11)で表される単量体以外に、これらと共重合可能なビニル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタアクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸シアノメチル、(メタ)アクリル酸1−シアノエチル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、(メタ)アクリル酸1−シアノプロピル、(メタ)アクリル酸2−シアノプロピル、(メタ)アクリル酸3−シアノプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノブチル、(メタ)アクリル酸6−シアノヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチル−6−シアノヘキシル、(メタ)アクリル酸8−シアノオクチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、メタアクリル酸n−プロポキシプロピル、メタアクリル酸n−ブトキシプロピル、酢酸ビニル、ビニルプロピオン酸等を例示することができる。
さらに、(メタ)アクリル酸1,1−ジヒドロペルフルオロエチル、(メタ)アクリル酸1,1−ジヒドロペルフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸1,1,5−トリヒドペルフルオロヘキシル、(メタ)アクリル酸1,1,2,2−テトラヒドロペルフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸1,1,7−トリヒドロペルフルオロヘプチル、(メタ)アクリル酸1,1−ジヒドロペルフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸1,1−ジヒドロペルフルオロデシル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸エステル類以外の成分としてはメチルビニルケトン等のアルキルビニルケトン化合物、ビニルエチルエーテル等のアルキルビニルエーテル化合物、アリルメチルエーテル等のアリルエーテル化合物、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、p−クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン、p−アセトキシスチレン、p−ブトキシスチレン、4−ビニル安息香酸、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニルナフタレン等のビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル化合物、アクリルアミド、ブダジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、2−(N−ピペリジメチル)−1,3−ブタジエン、2−トリエトキシメチル−1,3−ブタジエン、2−(N,N−ジメチルアミノ)−1,3−ブタジエン、N−(2−メチレン−3−ブテノイル)モルホリン等の1,3−ブタジエン化合物、イソプレン、ペンタジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、プロピオン酸ビニル、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、メタクリロキシキシプロピルトリメトキシシラン、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ジアセトンメタクリレート、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等を例示することができ、均一な塗膜を得るため、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、必要に応じて好ましくは1〜200重量部、さらに好ましくは5〜150重量部の割合で加えることができる。
一般式(7)、(8)、(9)、(10)及び(11)で表される単量体並びにメタクリル酸及びアクリル酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体の添加方法としては、通常一括添加、間欠添加、連続添加のいずれかの方法か、またはその組合わせによって行われる。また単量体を全量もしくは一部を乳化して添加することができる。
一般式(7)、(8)、(9)、(10)及び(11)で表される単量体並びにメタクリル酸及びアクリル酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体を重合するに使用される重合開始剤は、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の水溶性開始剤、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、2、2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシピバレート、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等の油溶性開始剤等を挙げることができ、場合によっては、硫酸第一鉄等の第一鉄塩、ハイドロサルファイトナトリウム、L−アルコルビン酸等の還元剤を添加して重合を開始する。この時使用される重合開始剤の添加方法は、通常、一括添加、間欠添加、連続添加のいずれかの方法か、またはその組合わせによって行われる。塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の製造方法においては上記単量体及び必要であれば分子量調節剤との混合物を使用することができる。分子量調節剤としては通常n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類が使用される。
該単量体を重合する際に使用される乳化剤としては特に限定するものではなく、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム等のアルキルベンゼンスルホン酸類、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類等のアニオン系界面活性剤、ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のソルビタンエステル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリアルキレングリコール類、ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸およびその塩等のノニオン系界面活性剤等が挙げられる。これらは単独でも、2種類以上含有していても良い。添加方法としては、通常一括添加、間欠添加、連続添加のいずれかの方法か、またはその組合わせによって行われる。
重合温度は、特に限定するものではないが、30〜100℃が好ましく、40〜80℃がさらに好ましい。
重合時間は、特に限定するものではないが、3〜24時間が好ましい。
重合の終了は、反応液を冷却し行う。場合によっては、重合禁止剤を添加して重合を終了させてもよい。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を製造する際に、重合の安定化やスケール発生量の低減を目的として連鎖移動剤、還元剤、緩衝剤、増粘剤、縮合リン酸塩、分散剤、粘着付与剤、pH調整剤、消泡剤、防腐剤、造膜助剤、老化防止剤、凍結防止剤等を添加することもできる。
本発明の水性インキに含まれる着色料としては、例えば、無機顔料、有機顔料、染料等が挙げられる。無機顔料としては、例えば、非晶質合成シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ゼオライト、焼成クレー、カオリンクレー、タルク、ホワイトカーボン等が挙げられ、有機顔料としては、例えば、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料等が挙げられる。
本発明の水性インキに含まれる水は、純水が好適に用いられる。純水の製造方法は、イオン交換、蒸留、逆浸透等が挙げられるが特に制限はない。
本発明の水性インキに含まれる塩化ビニル系重合体ラテックス組成物、着色料及び水の割合は、特に限定するものではないが、接着性がより優れるため、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物:5〜80重量%、着色料:3〜40重量%、水:2〜80重量%(但し、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物、着色料及び水の合計を100重量%とする、以下同じ)が好ましく、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物:10〜60重量%、着色料:5〜30重量%、水:5〜50重量%がさらに好ましい。
本発明の水性インキは、上記した特定の塩化ビニル系重合体ラテックス組成物、着色料及び水の他に、溶剤、各種添加剤等を含んでいてもよい。溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエーテル、ジエチレングリコールモノエーテル、プロピレングリコールモノエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、酢酸エチル、ジアセトンアルコール等の水可溶性有機溶剤等が挙げられる。各種添加剤としては、例えば、顔料分散剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、離型剤、レベリング剤等が挙げられる。
本発明の水性インキは、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物に着色料、水を配合し、必要に応じて溶剤、各種添加剤等も配合し、公知の分散機、混合機、混練機等により分散、混合して製造することができる。
着色料は、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物100重量部に対して、5〜30重量部使用することが好ましく、5〜20重量部使用することがさらに好ましい。
水は、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物100重量部に対して、5〜98重量部使用することが好ましく、10〜90重量部使用することがさらに好ましい。
本発明の水性インキは、接着性が良好であるため、水性グラビアインキの用途として、雑誌などの出版印刷、パッケージなどの紙器印刷、建装材としてのチタン紙や塩ビフィルムへの印刷、アルミはくやプラスチックへの印刷等に用いられ、水性フレキソインキの用途として、セメント袋などのクラフト袋への印刷、段ボール印刷、牛乳やコーヒーなどの紙器容器への印刷、ナプキンやティッシュペーパーへの印刷、プラスチックフィルムへの印刷等に用いられる。
本発明の塗膜は、樹脂上に水性インキを塗布し、乾燥して得られたものである。樹脂とは、例えば、エチレン系樹脂、ナイロン系樹脂、プロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、カーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられ、特に塩化ビニル系樹脂が好ましい。塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。乾燥は、熱風乾燥、真空乾燥等公知の方法が用いられるが、熱風乾燥が好ましく用いられる。
本発明の複合体は、樹脂固形物の表面が本発明の水性インキを塗布、乾燥して得られる塗膜で覆われているものである。樹脂固形物とは、汎用プラスチックとして、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂の固形物等が挙げられ、エンジニアリングプラスチックとして、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリプチレンテレフタレート、ポリアセタール樹脂の固形物等が挙げられ、特に塩化ビニル樹脂固形物が好ましい。
本発明の水性インキは、塩化ビニル樹脂に対して優れた接着性を有する。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<平均粒子径>
平均粒子径は、粒径分布測定機(マイクロトラックUPA150、日機装社製)を用い、粒径分布を測定し、メジアン粒径を求め、平均粒子径とした。
平均粒子径は、粒径分布測定機(マイクロトラックUPA150、日機装社製)を用い、粒径分布を測定し、メジアン粒径を求め、平均粒子径とした。
<平均重合度>
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を乾燥後、THF溶液に5倍量のメタノールを攪拌添加して塩化ビニル系ポリマーを析出させ、濾過・乾燥したものをJISK7367−2に従ってK値を測定し、塩化ビニル系ポリマーの平均重合度を算出した。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を乾燥後、THF溶液に5倍量のメタノールを攪拌添加して塩化ビニル系ポリマーを析出させ、濾過・乾燥したものをJISK7367−2に従ってK値を測定し、塩化ビニル系ポリマーの平均重合度を算出した。
<製造安定性(泡立ち性)>
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の製造時の反応液の泡立ち性を目視で確認し、以下の通り評価した。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の製造時の反応液の泡立ち性を目視で確認し、以下の通り評価した。
○:僅かに泡立つ。
△:泡立ちが起こるが、液面は目視で確認できる。
×:泡立ちがひどく、液面は目視で確認できない。
<製造安定性(スケール発生率)>
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の製造時の沈殿物の生成量の評価として、スケール発生率を用いた。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の製造時の沈殿物の生成量の評価として、スケール発生率を用いた。
<貯蔵安定性>
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を水で希釈し、固形分を30重量%に調整した。この塩化ビニル系重合体ラテックス組成物500gを透明なガラス瓶に入れ、室温下2週間静置し、ラテックス組成物中の沈降物発生の有無を目視で確認し、以下の通り評価した。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を水で希釈し、固形分を30重量%に調整した。この塩化ビニル系重合体ラテックス組成物500gを透明なガラス瓶に入れ、室温下2週間静置し、ラテックス組成物中の沈降物発生の有無を目視で確認し、以下の通り評価した。
○:沈降物の発生が全くない。
△:僅かに沈降物の発生が見られた。
×:多量の沈降物の発生が見られた。
<塗膜安定性>
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を、PETフィルム上に、バーコーターで20μmの厚みになるようにコーティングした。更に110℃×30秒乾燥し、得られた塗膜の状態を目視で確認した。
塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を、PETフィルム上に、バーコーターで20μmの厚みになるようにコーティングした。更に110℃×30秒乾燥し、得られた塗膜の状態を目視で確認した。
○:塗布ムラなし
△:やや塗布ムラあり
×:塗布ムラあり
<塩化ビニル系ポリマーラテックス中のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量>
重合終了後の塩化ビニル系ポリマーラテックスを重合器より採取し、40℃で24時間真空乾燥後の固形分測定によりビニルモノマーの重合転化率を求め、仕込み組成よりポリマー中のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量を求めた。
△:やや塗布ムラあり
×:塗布ムラあり
<塩化ビニル系ポリマーラテックス中のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量>
重合終了後の塩化ビニル系ポリマーラテックスを重合器より採取し、40℃で24時間真空乾燥後の固形分測定によりビニルモノマーの重合転化率を求め、仕込み組成よりポリマー中のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量を求めた。
<塩化ビニル系重合体ラテックス組成物中のシェル部のポリマー量>
アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸エチルについては、ガスクロマトグラフィーGC−14A((株)島津製作所)にてカラムにDB−5(アジレントテクノロジー(株)製)を用い、モノマー転化率から求めた。アクリル酸については、液体クロマトグラフィーにてカラムにInertsil ODS−3を用いモノマー転化率から求めた。
アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸エチルについては、ガスクロマトグラフィーGC−14A((株)島津製作所)にてカラムにDB−5(アジレントテクノロジー(株)製)を用い、モノマー転化率から求めた。アクリル酸については、液体クロマトグラフィーにてカラムにInertsil ODS−3を用いモノマー転化率から求めた。
<塩化ビニル系重合体ラテックス組成物中の乳化剤量>
ガスクロマトグラフィー、及び液体クロマトグラフィーにて単量体転化率を求めた後、塩化ビニル系ポリマーラテックス中のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量の測定と同様の操作で得られた固形分測定より求めた。
ガスクロマトグラフィー、及び液体クロマトグラフィーにて単量体転化率を求めた後、塩化ビニル系ポリマーラテックス中のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量の測定と同様の操作で得られた固形分測定より求めた。
<水性インキの接着性の評価方法>
得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物100重量部に対して、着色料としてアゾ系顔料(DISPERS RED SD−1011(DIC製))15重量部及び水50重量部を加えて水性インクを製造し、被着体に塩化ビニル樹脂(ローランドディージー、塩ビロールシート DGS−210)を使用し、当該塩化ビニル樹脂の試験片に塗布、乾燥させた。得られた試験片の表面状態を確認し、ひび割れがあるかを以下の基準で判定した。
得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物100重量部に対して、着色料としてアゾ系顔料(DISPERS RED SD−1011(DIC製))15重量部及び水50重量部を加えて水性インクを製造し、被着体に塩化ビニル樹脂(ローランドディージー、塩ビロールシート DGS−210)を使用し、当該塩化ビニル樹脂の試験片に塗布、乾燥させた。得られた試験片の表面状態を確認し、ひび割れがあるかを以下の基準で判定した。
5:全体にひび割れがない。
4:面積の2/3以上にひび割れがない。
3:面積の1/2以上にひび割れがある。
2:面積の2/3以上にひび割れがある。
1:全体にひび割れがある。
また、得られた試験片にセロテープ(登録商標)(ニチバン社製)を貼りつけた後、剥離し、以下の基準で判定した。
○:剥離なし
△:一部剥離あり
×:完全剥離
合成例1
表1に示す通り、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水830.0g、塩化ビニルモノマー750.0g、3重量%過硫酸カリウム6.8g及び5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液75.0g(モノマーに対して0.50重量部)を仕込み、温度を66℃に上げて、乳化重合を開始した。温度を66℃に保ち、乳化重合を進めた。66℃におけるオートクレーブ内の圧力が0.7MPaまで低下した後に重合を停止し、未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液270.0g(モノマーに対して1.80重量部)と5重量%ラウリン酸カリウム水溶液46.0g(モノマーに対して0.34重量部)を添加し、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量:2.56重量部、ラウリン酸カリウムの量:0.34重量部、平均粒子径:0.08μm、平均重合度:750)。
△:一部剥離あり
×:完全剥離
合成例1
表1に示す通り、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水830.0g、塩化ビニルモノマー750.0g、3重量%過硫酸カリウム6.8g及び5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液75.0g(モノマーに対して0.50重量部)を仕込み、温度を66℃に上げて、乳化重合を開始した。温度を66℃に保ち、乳化重合を進めた。66℃におけるオートクレーブ内の圧力が0.7MPaまで低下した後に重合を停止し、未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液270.0g(モノマーに対して1.80重量部)と5重量%ラウリン酸カリウム水溶液46.0g(モノマーに対して0.34重量部)を添加し、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量:2.56重量部、ラウリン酸カリウムの量:0.34重量部、平均粒子径:0.08μm、平均重合度:750)。
表1に示す通り、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量を変えた以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表1に示す)。
合成例4〜5
表1に示す通り、ラウリン酸カリウム量を変えた以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表1に示す)。
表1に示す通り、ラウリン酸カリウム量を変えた以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表1に示す)。
合成例6
表2に示す通り、重合温度を70℃に変更し、ドデシルメルカプタンを0.75g仕込んだ以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表2に示す)。
表2に示す通り、重合温度を70℃に変更し、ドデシルメルカプタンを0.75g仕込んだ以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表2に示す)。
表2に示す通り、重合温度を45℃に変更した以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表2に示す)。
比較合成例1
<微細懸濁重合法による塩化ビニル系ポリマーラテックスの調製>
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360.0kg、塩化ビニルモノマー300.0kg、過酸化ラウロイル5.7kgおよび15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30.0kgを仕込み、この重合液を3時間ホモジナイザーを用いて循環し、均質化処理後、温度を45℃に上げて重合を進めた。圧力が低下した後に重合を停止し、未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、固形分含有率35重量%粒子が0.55μmの平均粒子径を有し、かつポリマーを基として2重量%の過酸化ラウロイルを含有するシ−ドラテックス1を得た。
<微細懸濁重合法による塩化ビニル系ポリマーラテックスの調製>
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360.0kg、塩化ビニルモノマー300.0kg、過酸化ラウロイル5.7kgおよび15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30.0kgを仕込み、この重合液を3時間ホモジナイザーを用いて循環し、均質化処理後、温度を45℃に上げて重合を進めた。圧力が低下した後に重合を停止し、未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、固形分含有率35重量%粒子が0.55μmの平均粒子径を有し、かつポリマーを基として2重量%の過酸化ラウロイルを含有するシ−ドラテックス1を得た。
2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水500g、塩化ビニルモノマー500.0g、5重量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を16.0g、シードラテックス1を95.0g、0.1重量%硫酸銅水溶液4.0gを仕込み反応混合物の温度を48℃に上げると共に、0.05重量%アスコルビン酸水溶液150.0gを全重合時間を通じて連続的に添加した。更に、重合開始してから重合転化率85%までの間、塩化ビニルモノマー100重量部に対して0.7重量部のラウリル硫酸ナトリウムを連続的に添加した。重合圧が48℃における塩化ビニル飽和蒸気圧から2kg/cm2降下した時に重合を停止し、未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、5重量%ラウリン酸カリウム水溶液46.0g(モノマーに対して0.46重量部)を添加し、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量:0.12重量部、ラウリン酸カリウムの量:0.50重量部、平均粒子径:1.52μm、平均重合度:1400)。
比較合成例2〜6
表3に示す通り、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量,ラウリン酸カリウム量を変えた以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表3に示す)。
表3に示す通り、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量,ラウリン酸カリウム量を変えた以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表3に示す)。
表4に示す通り、重合温度を90℃に変更し、ドデシルメルカプタンを7.50g仕込んだ以外は合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表4に示す)。
表4に示す通り、重合温度を5℃に変更し、重合中にピロ亜硫酸カリウムの10重量%水溶液3.58gを連続添加した以外は、合成例1と同様の操作で、塩化ビニル系ポリマーラテックスを得た(塩化ビニル系ポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及びラウリン酸カリウムの量、平均粒子径、平均重合度を表4に示す)。
製造例1
表5に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、0.5Lのセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、塩化ビニル系ポリマーラテックス67.6g、脱イオン水164.1gを仕込み、内温を60℃に上げ、続いてアクリル酸ブチル12.5gとドテシルメルカプタン0.125gの混合物を連続添加し(重合中の連続添加−1)、同時に過硫酸アンモニウム0.14g、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.1g、脱イオン水20.0gを連続添加し(重合中の連続添加−2)、6時間の反応後、反応液を冷却し、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表5に示す。反応中の泡立ち性は良好で、スケールも殆ど発生せず、貯蔵安定性、塗膜安定性も良好であった。
表5に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、0.5Lのセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、塩化ビニル系ポリマーラテックス67.6g、脱イオン水164.1gを仕込み、内温を60℃に上げ、続いてアクリル酸ブチル12.5gとドテシルメルカプタン0.125gの混合物を連続添加し(重合中の連続添加−1)、同時に過硫酸アンモニウム0.14g、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.1g、脱イオン水20.0gを連続添加し(重合中の連続添加−2)、6時間の反応後、反応液を冷却し、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表5に示す。反応中の泡立ち性は良好で、スケールも殆ど発生せず、貯蔵安定性、塗膜安定性も良好であった。
表5に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを合成例2〜合成例5で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスに変えた以外は製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表5に示す。表5の結果から、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は製造後に沈殿物が生成せず、泡立ち性に優れ、均一な塗膜が得られ、貯蔵安定性、塗膜安定性に優れていた。
製造例6
表5に示す通りに変更した以外は製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表5に示す。表5の結果から、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は製造後に沈殿物が生成せず、泡立ち性に優れ、均一な塗膜が得られ、貯蔵安定性、塗膜安定性に優れていた。
表5に示す通りに変更した以外は製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表5に示す。表5の結果から、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は製造後に沈殿物が生成せず、泡立ち性に優れ、均一な塗膜が得られ、貯蔵安定性、塗膜安定性に優れていた。
製造例7〜11
表6に示す通りに変更した以外は製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表6に示す。表6の結果から、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は製造後に沈殿物が生成せず、泡立ち性に優れ、均一な塗膜が得られ、貯蔵安定性、塗膜安定性に優れていた。
表6に示す通りに変更した以外は製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表6に示す。表6の結果から、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は製造後に沈殿物が生成せず、泡立ち性に優れ、均一な塗膜が得られ、貯蔵安定性、塗膜安定性に優れていた。
表7に示す通りに変更した以外は製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表7に示す。表7の結果から、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は製造後に沈殿物が生成せず、泡立ち性に優れ、均一な塗膜が得られ、貯蔵安定性、塗膜安定性に優れていた。
表7に示す通りに変更し、ラウリル硫酸ナトリウムの代わりに乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル(花王製、エマルゲン1108)を用いた以外は製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表7に示す。表7の結果から、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物は製造後に沈殿物が生成せず、泡立ち性に優れ、均一な塗膜が得られ、貯蔵安定性、塗膜安定性に優れていた。
比較製造例1
表8に示す通り、比較合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、0.5Lのセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、塩化ビニル系ポリマーラテックス67.6g、脱イオン水164.1gを仕込み、内温を60℃に上げ、続いてアクリル酸ブチル12.5gとドテシルメルカプタン0.125gの混合物を連続添加し、同時に過硫酸アンモニウム0.14g、ラウリル硫酸ナトリウム0.1g、脱イオン水20.0gを連続添加し(重合中の連続添加−2)、6時間の反応後、反応液を冷却し、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、多量のスケールが発生し、沈殿物が多いため、塗膜安定性は測定できなかった。多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表8に示す通り、比較合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、0.5Lのセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、塩化ビニル系ポリマーラテックス67.6g、脱イオン水164.1gを仕込み、内温を60℃に上げ、続いてアクリル酸ブチル12.5gとドテシルメルカプタン0.125gの混合物を連続添加し、同時に過硫酸アンモニウム0.14g、ラウリル硫酸ナトリウム0.1g、脱イオン水20.0gを連続添加し(重合中の連続添加−2)、6時間の反応後、反応液を冷却し、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、多量のスケールが発生し、沈殿物が多いため、塗膜安定性は測定できなかった。多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表8に示す通り、比較合成例2で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中の発泡が多く、スケールが発生し、沈殿物が多く、得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は実施例に対し劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
比較製造例3
表8に示す通り、比較合成例3で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中の発泡が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表8に示す通り、比較合成例3で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中の発泡が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
比較製造例4
表8に示す通り、比較合成例4で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、スケールが発生し、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表8に示す通り、比較合成例4で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、スケールが発生し、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
比較製造例5
表8に示す通り、比較合成例5で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中にやや泡立ちが生じた。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表8に示す通り、比較合成例5で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表8に示す。反応中にやや泡立ちが生じた。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
比較製造例6
表9に示す通り、比較合成例6で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表9に示す。反応中の発泡が多く、スケールが発生し、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表9に示す通り、比較合成例6で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表9に示す。反応中の発泡が多く、スケールが発生し、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表9に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、アクリル酸ブチルをメタクリル酸メチルに変更した以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表9に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は実施例に対し劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
比較製造例8
表9に示す通り、比較合成例7で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表9に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性が劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表9に示す通り、比較合成例7で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表9に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性が劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
比較製造例9
表9に示す通り、比較合成例8で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表9に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表9に示す通り、比較合成例8で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いた以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表9に示す。反応中の泡立ち性は良好であったが、沈殿物が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は劣り、多量の沈降物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
比較製造例10
表10に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、さらにアクリル酸ブチルの量を変更した以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表10に示す。反応中の製造安定性は良好であった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表10に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、さらにアクリル酸ブチルの量を変更した以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表10に示す。反応中の製造安定性は良好であった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表10に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、さらにアクリル酸ブチルの量を変更した以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表10に示す。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であり、沈降物の発生が全く無かった(貯蔵安定性)。
比較製造例12
表10に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、さらにラウリル硫酸ナトリウムの量を変更した以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表10に示す。反応中の発泡が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
表10に示す通り、合成例1で得られた塩化ビニル系ポリマーラテックスを用いて、さらにラウリル硫酸ナトリウムの量を変更した以外は比較製造例1と同様の操作で、塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の平均粒子径、製造安定性、製造後の状態、貯蔵安定性、塗膜安定性を表10に示す。反応中の発泡が多かった。得られた塩化ビニル系重合体ラテックス組成物の塗膜安定性は良好であったが、僅かに沈殿物の発生が見られた(貯蔵安定性)。
実施例1
製造例1で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例1で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例2
製造例2で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例2で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例3
製造例3で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例3で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例4
製造例4で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例4で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例5
製造例5で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例5で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例6
製造例6で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例6で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例7
製造例7で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例7で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例8
製造例8で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例8で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例9
製造例9で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例9で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例10
製造例10で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例10で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例11
製造例11で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例11で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例12
製造例12で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例12で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例13
製造例13で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例13で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例14
製造例14で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例14で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
実施例15
製造例15で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
製造例15で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、剥離なし(○)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがなかった(点数5)。
比較例1
比較製造例1で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、ひび割れがなかった(点数5)。
比較製造例1で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、ひび割れがなかった(点数5)。
比較例2
比較製造例2で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較製造例2で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較例3
比較製造例3で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがあった(点数1)。
比較製造例3で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがあった(点数1)。
比較例4
比較製造例4で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較製造例4で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較例5
比較製造例5で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較製造例5で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較例6
比較製造例6で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較製造例6で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較例7
比較製造例7で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の1/2以上にひび割れがあった(点数3)。
比較製造例7で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の1/2以上にひび割れがあった(点数3)。
比較例8
比較製造例8で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがあった(点数1)。
比較製造例8で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがあった(点数1)。
比較例9
比較製造例9で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがあった(点数1)。
比較製造例9で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、全体にひび割れがあった(点数1)。
比較例10
比較製造例10で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較製造例10で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較例11
比較製造例11で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較製造例11で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較例12
比較製造例12で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
比較製造例12で調製した塩化ビニル系重合体ラテックス組成物を使用して製造した水性インクの接着性を判定したところ、一部剥離あり(△)であった。また、試験片のひび割れを確認したところ、面積の2/3以上にひび割れがあった(点数2)。
Claims (6)
- コア部と、該コア部の外層を形成するシェル部を有し、該コア部が、平均粒子径が0.12μm以下で、平均重合度が400〜2000である塩化ビニル系ポリマーであり、該シェル部が、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)で表される少なくとも1つの繰返し単位をもつポリマー1〜300重量部であり、さらに、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有し、かつ、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、乳化剤10重量部以下を含有し、塩化ビニル系重合体の平均粒子径が0.30μm以下である塩化ビニル系重合体ラテックス組成物、着色料並びに水を含むことを特徴とする水性インキ。
- 塩化ビニル系重合体ラテックス組成物が、塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物1.0〜5.0重量部及び高級脂肪酸塩0.05〜2.5重量部を含有し、塩化ビニル系ポリマーの平均粒子径が0.12μm以下、平均重合度が400〜2000である塩化ビニル系ポリマーラテックスの存在下、ラテックス中の塩化ビニル系ポリマー100重量部に対して、下記一般式(7)、(8)、(9)、(10)及び(11)で表される単量体並びにメタクリル酸及びアクリル酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体1〜300重量部、並びに乳化剤10重量部以下を添加し、重合して得られることを特徴とする請求項1に記載の水性インキ。
- スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物が、スルホン酸又は硫酸エステルのカリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、又はトリエタノールアミン塩であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水性インキ。
- 高級脂肪酸塩が、高級脂肪酸のカリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、又は、トリエタノールアミン塩であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載の水性インキ。
- 請求項1〜請求項4のいずれかの項に記載の水性インクを塗布、乾燥して得られることを特徴とする塗膜。
- 樹脂固形物の表面が請求項5に記載の塗膜で覆われていることを特徴とする複合体。
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